IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社 ディー・エヌ・エーの特許一覧

特開2024-123461カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法
<>
  • 特開-カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法 図1
  • 特開-カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法 図2
  • 特開-カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法 図3
  • 特開-カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法 図4
  • 特開-カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法 図5
  • 特開-カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法 図6
  • 特開-カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法 図7
  • 特開-カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法 図8
  • 特開-カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法 図9
  • 特開-カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法 図10
  • 特開-カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法 図11
  • 特開-カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法 図12
  • 特開-カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法 図13
  • 特開-カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123461
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法
(51)【国際特許分類】
   G10K 15/04 20060101AFI20240905BHJP
【FI】
G10K15/04 302D
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030897
(22)【出願日】2023-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石井 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】高須 涼太
【テーマコード(参考)】
5D208
【Fターム(参考)】
5D208CE06
5D208CF06
5D208CF07
5D208CG07
5D208CG10
(57)【要約】
【課題】従来にないカラオケシステムを提供する。
【解決手段】カラオケにおいて歌唱者が歌唱する際に、歌唱者が所有するアバターの画像と、歌唱者による歌唱に対する歌唱力を判定して当該歌唱力を示す歌唱ポイントと、を含むカラオケ画像を表示させる画像表示手段と、歌唱ポイントを前記歌唱者に対して付与するポイント付与手段と、を備えるカラオケシステムとする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラオケにおいて歌唱者が歌唱する際に、
歌唱者が所有するアバターの画像と、前記歌唱者による歌唱に対する歌唱力を判定して当該歌唱力を示す歌唱ポイントと、
を含むカラオケ画像を表示させる画像表示手段と、
前記歌唱ポイントを前記歌唱者に対して付与するポイント付与手段と、
を備えることを特徴とするカラオケシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のカラオケシステムであって、
カラオケでの歌唱時に行う歌唱技巧を指示するボーナス要素を前記カラオケ画像に表示させるボーナス要素処理手段を備え、
前記ポイント付与手段は、前記歌唱者が前記ボーナス要素によって指示された歌唱技巧を行った場合に前記歌唱者に付与される前記歌唱ポイントを補正することを特徴とするカラオケシステム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のカラオケシステムであって、
前記ポイント付与手段は、前記アバターの装備に応じて前記歌唱者に付与される前記歌唱ポイントを補正することを特徴とするカラオケシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のカラオケシステムであって、
前記ポイント付与手段は、前記アバターの装備が所定のイベントとの組み合わせを満たす場合に前記歌唱者に付与される前記歌唱ポイントを補正することを特徴とするカラオケシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のカラオケシステムであって、
複数の歌唱者による対戦が可能であり、
前記複数の歌唱者は同時に歌唱可能とし、前記複数の歌唱者の各々が使用する端末には他の歌唱者の音声は出力させず、前記画像表示手段によって当該他の歌唱者の歌唱に対する評価値を前記カラオケ画像に表示させることを特徴とするカラオケシステム。
【請求項6】
請求項1に記載のカラオケシステムであって、
前記歌唱ポイントの最高値、平均値若しくは累積値、又は、他の歌唱者との対戦における勝利数若しくは勝率に応じて前記アバターのレベルが変更されることを特徴とするカラオケシステム。
【請求項7】
請求項6に記載のカラオケシステムであって、
前記アバターのレベルに応じて、前記ポイント付与手段において付与される歌唱ポンイトを補正することを特徴とするカラオケシステム。
【請求項8】
請求項6に記載のカラオケシステムであって、
前記アバターのレベルに応じて、前記アバターが使用できる装備が定められていることを特徴とするカラオケシステム。
【請求項9】
カラオケにおいて歌唱者が歌唱する際に、コンピュータを、
歌唱者が所有するアバターの画像と、前記歌唱者による歌唱に対する歌唱力を判定して当該歌唱力を示す歌唱ポイントと、
を含むカラオケ画像を表示させる画像表示手段と、
前記歌唱ポイントを前記歌唱者に対して付与するポイント付与手段と、
として機能させることを特徴とするカラオケプログラム。
【請求項10】
カラオケにおいて歌唱者が歌唱する際に、コンピュータに、
歌唱者が所有するアバターの画像と、前記歌唱者による歌唱に対する歌唱力を判定して当該歌唱力を示す歌唱ポイントと、
を含むカラオケ画像を表示させ、
前記歌唱ポイントを前記歌唱者に対して付与する、
処理を行わせることを特徴とするカラオケ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カラオケ装置にゲーム機を接続して、別の場所にいる歌唱者に対戦を申し込み、歌唱力に応じて観客キャラクタをゲーム機に表示させる技術が開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3277829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来技術では、歌唱者のアバターの衣装を変更することができず、アバターの特徴によって何らかの効果等が与えられることもなく、興趣性に欠けるという問題がある。また、カラオケをする際に、歌唱者は画面に表示された歌詞に沿って歌うだけであり、同じ楽曲を歌う際にマンネリ化してしまうおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つの態様は、カラオケにおいて歌唱者が歌唱する際に、歌唱者が所有するアバターの画像と、前記歌唱者による歌唱に対する歌唱力を判定して当該歌唱力を示す歌唱ポイントと、を含むカラオケ画像を表示させる画像表示手段と、前記歌唱ポイントを前記歌唱者に対して付与するポイント付与手段と、を備えることを特徴とするカラオケシステムである。
【0006】
本発明の別の態様は、カラオケにおいて歌唱者が歌唱する際に、コンピュータを、歌唱者が所有するアバターの画像と、前記歌唱者による歌唱に対する歌唱力を判定して当該歌唱力を示す歌唱ポイントと、を含むカラオケ画像を表示させる画像表示手段と、前記歌唱ポイントを前記歌唱者に対して付与するポイント付与手段と、として機能させることを特徴とするカラオケプログラムである。
【0007】
本発明の別の態様は、カラオケにおいて歌唱者が歌唱する際に、コンピュータに、歌唱者が所有するアバターの画像と、前記歌唱者による歌唱に対する歌唱力を判定して当該歌唱力を示す歌唱ポイントと、を含むカラオケ画像を表示させ、前記歌唱ポイントを前記歌唱者に対して付与する、処理を行わせることを特徴とするカラオケ方法である。
【0008】
ここで、カラオケでの歌唱時に行う歌唱技巧を指示するボーナス要素を前記カラオケ画像に表示させるボーナス要素処理手段を備え、前記ポイント付与手段は、前記歌唱者が前記ボーナス要素によって指示された歌唱技巧を行った場合に前記歌唱者に付与される前記歌唱ポイントを補正することが好適である。
【0009】
また、前記ポイント付与手段は、前記アバターの装備に応じて前記歌唱者に付与される前記歌唱ポイントを補正することが好適である。
【0010】
また、前記ポイント付与手段は、前記アバターの装備が所定のイベントとの組み合わせを満たす場合に前記歌唱者に付与される前記歌唱ポイントを補正することが好適である。
【0011】
また、複数の歌唱者による対戦が可能であり、前記複数の歌唱者は同時に歌唱可能とし、前記複数の歌唱者の各々が使用する端末には他の歌唱者の音声は出力させず、前記画像表示手段によって当該他の歌唱者の歌唱に対する評価値を前記カラオケ画像に表示させることが好適である。
【0012】
また、前記歌唱ポイントの最高値、平均値若しくは累積値、又は、他の歌唱者との対戦における勝利数若しくは勝率に応じて前記アバターのレベルが変更されることが好適である。
【0013】
また、前記アバターのレベルに応じて、前記ポイント付与手段において付与される歌唱ポンイトを補正することが好適である。
【0014】
また、前記アバターのレベルに応じて、前記アバターが使用できる装備が定められていることが好適である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、従来にないカラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法を提供することができる。本発明の実施の形態の他の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施の形態におけるカラオケシステムの構成を示す図である。
図2】本発明の実施の形態におけるサーバの構成を示す図である。
図3】本発明の実施の形態におけるクライアントの構成を示す図である。
図4】本発明の実施の形態におけるカラオケサービスの処理を示すフローチャートである。
図5】本発明の実施の形態におけるユーザデータベースの例を示す図である。
図6】本発明の実施の形態におけるアバター設定画面の例を示す図である。
図7】本発明の実施の形態におけるアバターデータベースの例を示す図である。
図8】本発明の実施の形態におけるパーツデータベースの例を示す図である。
図9】本発明の実施の形態における衣装データベースの例を示す図である。
図10】本発明の実施の形態における装備データベースの例を示す図である。
図11】本発明の実施の形態におけるカラオケ画面の例を示す図である。
図12】本発明の実施の形態におけるカラオケ画面の例を示す図である。
図13】本発明の実施の形態における歌唱ポイントの補正処理を説明する図である。
図14】本発明の実施の形態におけるカラオケ画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[システム構成]
本発明の実施の形態におけるカラオケシステム100は、図1に示すように、サーバ102及びクライアント104を含んで構成される。クライアント104は、単数であってもよいし、複数であってもよい。サーバ102及びクライアント104は、インターネット等の情報通信網106を介して相互に情報交換可能に接続される。
【0018】
なお、情報通信網106は、インターネットに限定されるものではなく、サーバ102及びクライアント104の間を通信可能に相互に接続できるものであればよい。例えば、専用回線、公衆回線(電話回線、移動体通信回線等)、有線LAN(LocalAreaNetwork)、無線LAN等であってもよく、又はインターネットとこれらを組み合わせてもよい。
【0019】
サーバ102は、図2に示すように、処理部10、記憶部12、入力部14、出力部16及び通信部18を含んで構成される。処理部10は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部10は、記憶部12に記憶されているカラオケサーバプログラムを実行することによって、本実施の形態におけるカラオケシステム100においてクライアント104に対してカラオケのサービスを提供するための機能を実現する。記憶部12は、半導体メモリやメモリカード等の記憶手段を含む。記憶部12は、処理部10とアクセス可能に接続され、カラオケサーバプログラム、その処理に必要な情報を記憶する。入力部14は、情報を入力する手段を含む。入力部14は、例えば、管理者からの入力を受けるキーボード、タッチパネル、ボタン等を備える。出力部16は、管理者から入力情報を受け付けるためのユーザインターフェース画面(UI)等のサーバ102での処理結果を出力する手段を含む。出力部16は、例えば、管理者に対して画像を呈示するディスプレイを備える。通信部18は、情報通信網106を介して、クライアント104との情報の通信を行うインターフェースを含んで構成される。通信部18による通信は有線及び無線を問わない。
【0020】
サーバ102は、カラオケのサービスを受ける各ユーザのクライアント104からの情報通信網106を介したアクセスを受け付けて、各ユーザに関する情報をデータベース等の記憶装置に蓄積して管理し、各ユーザに情報通信網106を介したカラオケサービスを提供する。
【0021】
クライアント104は、図3に示すように、処理部20、記憶部22、入力部24、出力部26及び通信部28を含んで構成される。クライアント104は、通信端末とも称される。処理部20は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部20は、記憶部22に記憶されているカラオケクライアントプログラムを実行することによって、本実施の形態におけるカラオケシステム100におけるクライアント端末としての機能を実現する。記憶部22は、半導体メモリやメモリカード等の記憶手段を含む。記憶部22は、処理部20とアクセス可能に接続され、カラオケクライアントプログラム、その処理に必要な情報を記憶する。入力部24は、情報を入力する手段を含む。入力部24は、例えば、ユーザからの入力を受けるキーボード、タッチパネル、ボタン、モーションセンサー等を備える。また、入力部24は、ユーザが歌唱者として歌う際に、音声を入力するためのマイクを備える。出力部26は、ユーザから入力情報を受け付けるための画面やカラオケする際の画像を表示するディスプレイ等、クライアント104での処理に必要な情報を出力する手段を含む。また、出力部26は、ユーザが歌唱者として歌唱する際に楽曲と音声を出力するためのスピーカーを備える。通信部28は、情報通信網106を介して、サーバ102との情報の通信を行うインターフェースを含んで構成される。通信部28による通信は有線及び無線を問わない。
【0022】
クライアント104は、カラオケのサービスを提供するためのクライアントプログラムを実行可能な情報処理装置であれば様々なものを適用できる。例えば、クライアント104としては、カラオケ店やカラオケボックス等に設置された据置型または携帯型のカラオケ端末、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、携帯電話端末、PHS(PersonalHandy-phoneSystem)端末、携帯情報端末(PDA:PersonalDigitalAssistant)、情報処理機能を備えた多機能型テレビジョン受像機(いわゆるスマートテレビ)等が適用できる。
【0023】
[カラオケ提供サービス]
本実施の形態では、ユーザが歌唱者としてカラオケするためのカラオケサービスを提供する処理が行われる。図4は、本実施の形態におけるカラオケサービスにおける処理を示すフローチャートである。以下、図4のフローチャートを参照して、本実施の形態におけるカラオケサービスにおける処理について説明する。
【0024】
ステップS10では、ログイン処理が行われる。当該ステップにおける処理によって、カラオケシステム100はログイン処理手段として機能する。ユーザは、クライアント104の入力部24を用いて、カラオケサービスシステムへログインするためにユーザを特定する情報を入力する。ユーザを特定する情報は、例えば、ユーザ名、ユーザID等とすることができる。また、ログインのセキュリティを管理する場合、ユーザを特定する情報には、例えば、ログインパスワード等を含んでもよい。クライアント104は、入力された情報をサーバ102へ送信する。サーバ102は、ユーザデータベースを参照して、カラオケシステム100へのログインが許可可能なユーザであればログインを許可する。例えば、ユーザデータベースにすでにユーザ名又はユーザIDが登録されていれば、当該ユーザのログインを許可する。その際に、ログインパスワードが一致するか否かを判断し、一致した場合のみログインを許可するようにしてもよい。また、ユーザデータベースにユーザ名又はユーザIDが登録されていなければ、当該ユーザを新規ユーザとしてユーザデータベースに登録した後、当該ユーザのログインを許可するようにしてもよい。
【0025】
同様に、他のユーザからもログイン処理を受け付け、条件を満たす場合にログインを許可することができる。
【0026】
図5は、ユーザデータベースの例を示す。ユーザデータベースは、サーバ102の記憶部12に記憶される。ユーザデータベースには、ユーザを特定するユーザIDに関連付けて、ユーザ名、歌唱ポイントに関する情報、勝利数、勝率、アバターID、アバターのレベル等の情報が記憶される。
【0027】
歌唱ポイントに関する情報は、ユーザが歌唱者としてカラオケで獲得した歌唱ポイントに関する情報である。歌唱ポイントに関する情報は、例えば、過去の歌唱ポイントの累積値(累積ポイント)、過去の歌唱ポイントの最高値(最高ポイント)、過去の歌唱ポイントの平均値(平均ポイント)等とすることができる。勝利数は、他のユーザとのカラオケ対戦において過去に勝利した数の累積値である。勝率は、他のユーザとのカラオケ対戦における過去の勝率である。歌唱ポイントに関する情報は、ユーザがカラオケに関するイベントに参加したり、ユーザが使用するアバターのレベルを決定したりするために用いることができる。
【0028】
アバターIDは、ユーザが使用するアバターを特定する識別子である。アバターIDを特定することによって、ユーザが使用するアバターを構成するパーツの組み合わせ、画像データを決定することができる。アバターのレベルは、ユーザが使用するアバターのレベルを示す値である。
【0029】
ステップS12では、アバターの設定処理が行われる。当該ステップにおける処理によって、カラオケシステム100はアバター設定手段として機能する。ユーザは、ログイン処理が認められたクライアント104を用いて、ユーザ自身が使用するアバターを設定する処理を行う。
【0030】
アバターの設定は、クライアント104の出力部26に表示されるアバター設定画面200にて行うことができる。アバター設定画面200は、図6に示すように、アバター表示領域202、第1属性選択領域204、第2属性選択領域206、選択肢表示領域208、属性切替ボタン210、戻るボタン212及びおまかせボタン214を含んで構成される。
【0031】
アバター表示領域202は、ユーザが使用するアバターを表示させる領域である。後述するアバターデータベースを参照して、ユーザに対して既にアバターが設定されていれば、当該アバターをアバター表示領域202に表示させる。アバターが設定されていなければ、下記の処理によって設定される途中及び完成されたアバターをアバター表示領域202に表示させる。
【0032】
第1属性選択領域204は、アバターを設定するための第1属性を選択する領域である。第1属性選択領域204では、例えば、アバターの性別等の第1属性を選択させる。ユーザは、クライアント104の入力部24を用いて、アバターの第1属性を選択することができる。
【0033】
第2属性選択領域206は、アバターを設定するための第2属性を選択する領域である。第2属性選択領域206では、例えば、アバターの顔、髪型、アバターに着させる衣装のトップス、ボトムス、靴、アバターに持たせる装備等の第2属性を選択させる。ユーザは、クライアント104の入力部24を用いて、アバターの第2属性を選択することができる。また、ユーザは、属性切替ボタン210を操作することによって第2属性選択領域206において選択される第2属性を順番に切り替えることもできる。
【0034】
選択肢表示領域208は、第2属性選択領域206で選択された第2属性についてユーザが選択できる選択肢を表示させる領域である。例えば、第2属性選択領域206においてアバターの顔が選択された場合、図6に示すように、第2属性としてユーザがアバターに使用することが可能な複数の顔のパーツが選択肢表示領域208に表示される。ユーザは、クライアント104の入力部24を用いて、表示された顔のパーツから自分が使用するパーツを選択することができる。同様に、アバターの顔、髪型、アバターに着させる衣装のトップス、ボトムス、靴、アバターに持たせる装備等の他の第2属性についても第2属性選択領域206において選択することによって選択肢表示領域208に選択可能なパーツの選択肢が表示される。
【0035】
なお、第2属性として選択可能な属性のパーツは、無料で使用できるパーツの他に、ユーザが課金を行うことによって使用できるパーツを設けてもよい。また、ユーザの歌唱ポイントの累積ポイント、最高ポイント、平均ポイントが所定の条件を満たした場合に使用できるパーツを設けてもよい。また、ユーザが使用するアバターのレベルが所定の条件を満たした場合に使用できる第2属性のパーツを設けたり、ユーザに付与される第2属性のパーツを設けたりしてもよい。さらに、ユーザがカラオケの対戦で勝利した場合、イベントで所定の条件を満たした場合、アバターのレベルが所定の条件を満たした場合等にユーザに付与される第2属性のパーツを設けてもよい。
【0036】
戻るボタン212は、アバター設定画面200の前の画面に戻るために使用されるボタンである。ユーザがボタン212を選択することによって、アバターの設定処理が終了し、処理前の状態に戻される。
【0037】
おまかせボタン214は、アバターを自動的に設定するために使用されるボタンである。ユーザがボタン214を選択することによって、アバターを設定するための第1属性及び第2属性がランダムに自動的に選択されてアバターが自動的に設定される。
【0038】
このようなアバター設定画面200において、アバターを設定するための第1属性及び第2属性をユーザが順次選択することで、アバターの性別、アバターの顔、髪型、アバターに着させる衣装のトップス、ボトムス、靴、アバターに持たせる装備等のパーツが順次選択されてユーザが使用するアバターが設定される。アバターの性別、アバターの顔、髪型、アバターに着させる衣装のトップス、ボトムス、靴、アバターに持たせる装備等の属性の情報は、ユーザを特定するユーザIDと共にクライアント104からサーバ102へ送信される。サーバ102では、これらの情報を受信すると、アバターを特定するアバターIDを割り当て、当該アバターを設定したユーザのユーザIDに関連付けてユーザデータベースに登録する。例えば、図5のユーザデータベースでは、ユーザIDが「U01」のユーザに対してアバターIDとして「キャラクタ1」が関連付けられ、ユーザIDが「U02」のユーザに対してアバターIDとして「キャラクタ2」が関連付けられて記憶されている。
【0039】
また、サーバ102では、記憶部12にアバターIDに関連付けて設定された属性についての情報がアバターデータベースとして記憶される。アバターデータベースは、図7に示すように、アバターIDに関連付けて、アバターの性別、アバターの顔、髪型、アバターに着させる衣装のトップス、ボトムス、靴、アバターに持たせる装備を特定する情報がアバターデータベースとして記憶される。例えば、図7のアバターデータベースでは、アバターIDが「キャラクタ1」のアバターに対して、第1属性の性別として「女」、第2属性の顔として「パーツF1」、髪型として「パーツH1」、衣装のトップスとして「衣装T1」、衣装のボトムスとして「衣装B1」、衣装の靴として「衣装S1」、装備として「装備A1」及び「装備A3」が関連付けられている。
【0040】
パーツデータベースは、アバターの顔、髪型等のアバターを構成するパーツに関する属性を記憶させたデータベースである。パーツデータベースは、サーバ102の記憶部12に記憶される。パーツデータベースには、図8に示すように、アバターを構成するパーツ毎にパーツを表示するための画像データ及び楽曲属性が関連付けて記憶される。
【0041】
衣装データベースは、アバターに着させる衣装に関する属性を記憶させたデータベースである。衣装データベースは、サーバ102の記憶部12に記憶される。衣装データベースには、図9に示すように、アバターに着させる衣装毎に衣装を表示するための画像データ及び楽曲属性が関連付けて記憶される。
【0042】
装備データベースは、アバターに持たせる装備に関する属性を記憶させたデータベースである。装備データベースは、サーバ102の記憶部12に記憶される。装備データベースには、図10に示すように、アバターに持たせる装備毎に装備を表示するための画像データ及び楽曲属性が関連付けて記憶される。なお、アバターに持たせる装備は、特に限定されるものではないが、ギター、ドラム、キーボード等の楽器を表現するパーツ、髪飾り、リボン等の衣装を修飾するパーツ、アーティストやアニメ等のキャラクタをモチーフにしたグッズ等とすることができる。
【0043】
アバターを設定するための第2属性には楽曲属性が関連付けられている。楽曲属性とは、例えば、ロック、ポップス、演歌、アニメソング、ジャズ、キッズ等のカラオケシステム100で使用される楽曲のジャンルに関する属性である。楽曲属性は、ユーザが歌唱者としてカラオケを行った際に付与される歌唱ポイントに決定する際に使用される属性である。
【0044】
楽曲属性は、アバターを構成する第2属性の特徴に応じて予め設定される。例えば、派手なメイクの顔のパーツに対しては「ロック」の楽曲属性が割り当てられ、一般的なメイクの顔のパーツに対しては「ポップス」が割り当てられる等、顔のパーツや髪型のパーツの各々にそのパーツを使用したときにふさわしい楽曲属性が設定される。また、例えば、革ジャンの衣装のパーツに対しては「ロック」の楽曲属性が割り当てられ、アイドルが着用するような衣装のパーサに対しては「ポップス」の楽曲属性が割り当てられ、着物の衣装のパーツに対しては「演歌」の楽曲属性が割り当てられる等、衣装のトップス、ボトムス、靴のパーツの各々にそのパーツを使用したときにふさわしい楽曲属性が設定される。また、例えば、装備のバーツとしてエレキギターのパーツに対しては「ロック」の楽曲属性が割り当てられ、アニメのキャラクタのパーツに対しては「アニメ」の楽曲属性が割り当てられる等、装備のパーツの各々にそのパーツを使用したときにふさわしい楽曲属性が設定される。
【0045】
ステップS14では、ユーザによる楽曲の選択が行われる。当該ステップにおける処理によって、カラオケシステム100は楽曲選択手段として機能する。ユーザは、クライアント104の入力部24を用いて、カラオケで使用したい楽曲を選択する。楽曲の選択処理は、例えば、ユーザが選択した楽曲の楽曲名、ジャンル、アーティスト名、年代等に基づいて楽曲のリストをクライアント104の出力部26に表示させ、当該リストからユーザが希望する楽曲を選択するようにしてもよい。ただし、楽曲の選択方法は、特に限定されるものではなく、既存のカラオケシステムにおける他の態様を適用してもよい。選択された楽曲の情報は、クライアント104からサーバ102へ送信される。
【0046】
なお、カラオケシステム100においてイベントが開催されている場合、当該イベントで使用される楽曲を予め定めておいてもよい。イベントは、例えば、期間を定めて開催される特別イベント、ユーザの歌唱ポイントに応じて参加するユーザが制限された限定イベント、楽曲のジャンルが制限されたジャンルイベント、ユーザが使用するアバターのレベルに応じて参加するユーザが制限されたレベルイベント等とすることができる。イベントに参加する場合、ユーザは、クライアント104の入力部24を用いて、参加したいイベントを選択する。その後、必要に応じて、イベントにおいて選択可能な楽曲から使用したい楽曲を選択する。選択されたイベント及び楽曲の情報は、クライアント104からサーバ102へ送信される。
【0047】
ステップS16では、カラオケで対戦する相手とのマッチング処理が行われる。当該ステップにおける処理によって、カラオケシステム100はマッチング処理手段として機能する。サーバ102は、ユーザが選択した楽曲の情報を受信すると、同じ楽曲を選択した他のユーザをカラオケで対戦する相手としてマッチングを行う。マッチング処理では、先着順に同じ楽曲を選択したユーザ同士を対戦相手としてマッチングさせてもよい。また、同じ楽曲を選択したユーザのうち歌唱ポイントの累積ポイント、最高ポイント、平均ポイントのいずれかが所定の条件を満たすユーザ同士を対戦相手としてマッチングさせてもよい。例えば、2人のユーザの累積ポイント、最高ポイント、平均ポイントのいずれかが所定のポイント差内にあるユーザ同士を対戦相手としてマッチングさせることが好適である。
【0048】
また、マッチングされる相手をユーザが選択できるようにしてもよい。サーバ102は、ユーザが選択した楽曲と同じ楽曲を選んだ他のユーザがいれば当該ユーザの情報をクライアント104へ送信する。クライアント104は、同じ楽曲を選んだ他のユーザの情報を受信すると、出力部26にそれらユーザのリストを表示させてユーザに選択させる。ユーザは、入力部24を用いて、ユーザのリストから一人を選択する。クライアント104は、ユーザによって選択された一人の他のユーザの情報をサーバ102へ送信する。サーバ102は、ユーザと当該ユーザによって選択された他のユーザとをカラオケの対戦相手としてマッチングさせる。
【0049】
ただし、ユーザ同士を対戦相手としてマッチングさせる処理は、上記方法に限定されるものではなく、他のマッチング処理を適用してもよい。また、マッチング処理において、2人のユーザをマッチングさせるのではなく、3人以上のユーザをマッチングさせてもよい。
【0050】
ステップS18では、カラオケ画像の表示が行われる。当該ステップにおける処理によって、カラオケシステム100はカラオケ画像表示手段として機能する。サーバ102は、ステップS16におけるマッチング処理によってマッチングされたユーザが使用するクライアント104へ当該ユーザに関する情報及びカラオケに関する情報を送信する。ユーザに関する情報は、ユーザ名、アバターID、アバターのレベル、当該アバターIDに関連付けられている第1属性及び第2属性、当該第1属性及び当該第2属性に関連付けられている画像データ及び楽曲属性を含むものとする。カラオケに関する情報は、ステップS14においてユーザが選択した楽曲の音データ、歌詞データ、音程データ等のカラオケを行うために必要な情報を含むものとする。クライアント104では、サーバ102からユーザに関する情報及びカラオケに関する情報を受信すると、図11に示すように、これらの情報に基づいてクライアント104の出力部26においてカラオケ画面300を表示させる。
【0051】
カラオケ画面300は、第1アバター表示領域302、第2アバター表示領域304、第3アバター表示領域306、第4アバター表示領域308、第1ユーザ情報表示領域310、第2ユーザ情報表示領域312、歌詞表示領域314、音程ガイド表示領域316、第1スコア表示領域318、第2スコア表示領域320を含んで構成される。
【0052】
第1アバター表示領域302は、ユーザ自身のアバターを表示する領域である。第1アバター表示領域302には、図11に示すように、ユーザ自身のアバターの全身を表示させることが好適である。第1アバター表示領域302に表示させるアバターは、動きのない静止画像であってもよいが、動きのある動画としてもよい。第2アバター表示領域304は、ユーザ自身のアバターを表示する領域である。第1アバター表示領域302には、図11に示すように、ユーザ自身のアバターの顔を拡大した画像を表示させることが好適である。第2アバター表示領域304に表示させるアバターは、動きのない静止画像であってもよいが、動きのある動画としてもよい。第1アバター表示領域302及び第2アバター表示領域304に表示されるアバターの画像は、サーバ102から受信したユーザ自身のアバターIDに関連付けられている第1属性及び第2属性、当該第1属性及び当該第2属性に関連付けられている画像データを用いて表示することができる。
【0053】
第3アバター表示領域306は、対戦相手であるユーザのアバターを表示する領域である。第3アバター表示領域306には、図11に示すように、対戦相手であるユーザのアバターの全身を表示させることが好適である。第3アバター表示領域306に表示させるアバターは、動きのない静止画像であってもよいが、動きのある動画としてもよい。第4アバター表示領域308は、対戦相手であるユーザのアバターを表示する領域である。第3アバター表示領域306には、図11に示すように、対戦相手であるユーザのアバターの顔を拡大した画像を表示させることが好適である。第4アバター表示領域308に表示させるアバターは、動きのない静止画像であってもよいが、動きのある動画としてもよい。第3アバター表示領域306及び第4アバター表示領域308に表示されるアバターの画像は、サーバ102から受信した対戦相手であるユーザのアバターIDに関連付けられている第1属性及び第2属性、当該第1属性及び当該第2属性に関連付けられている画像データを用いて表示することができる。
【0054】
第1アバター表示領域302、第2アバター表示領域304、第3アバター表示領域306及び第4アバター表示領域308に表示させるアバターに動きを持たせる場合、楽曲のジャンルに合わせて動きのアバター画像を複数予め用意しておき、これらを順番に表示させることでアバターの動きを表現してもよい。また、クライアント104の入力部24としてモーションセンサーが設けられている場合、歌唱者であるユーザの動きをモーションセンサーで検知し、ユーザの動きに合わせたアバター画像を生成して、これらを順番に表示させることでアバターの動きを表現してもよい。
【0055】
第1ユーザ情報表示領域310は、ユーザ自身のユーザ名及びユーザが使用するアバターのレベルを表示する領域である。第2ユーザ情報表示領域312は、対戦相手であるユーザのユーザ名及びユーザが使用するアバターのレベルを表示する領域である。
【0056】
歌詞表示領域314は、カラオケで使用される楽曲の歌詞を表示する領域である。歌詞表示領域314には、サーバ102から受信した歌詞データに基づいて、ステップS14で選択された楽曲の歌詞が表示される。歌詞表示領域314には、楽曲について歌詞が正しく歌唱されるタイミングよりも前に歌詞を予め表示させることが好適である。このとき、図11に示すように、歌詞が歌唱されるべきタイミングより前では白抜き文字等で歌詞を表示させ、図12に示すように、歌詞が歌唱されるタイミングに合わせて色塗り文字等の文字の表示態様を変更することが好適である。これにより、歌唱者であるユーザが正しく歌詞を歌唱するタイミングを把握することが容易になる。
【0057】
音程ガイド表示領域316は、カラオケで使用される楽曲の音程を表示する領域である。音程ガイド表示領域316には、サーバ102から受信した音程データに基づいて、ステップS14で選択された楽曲の歌詞を歌唱するときの音程が表示される。音程ガイド表示領域316には、歌詞が正しく歌唱されるタイミングよりも前に音程の高さと長さを時系列的に予め表示させることが好適である。このとき、図11に示すように、歌詞が歌唱されるべきタイミングより前では白抜き等で音程及びその長さ示す記号を表示させ、図12に示すように、実際に歌唱者であるユーザが歌唱した音程及びその長さを示す記号を色塗り等に表示態様を変更して表示させることが好適である。これにより、歌唱者であるユーザが正しい音程及び長さで歌詞を歌唱したか否かを把握することが容易になる。
【0058】
また、音程ガイド表示領域316には、歌唱する際の技巧を示す記号を表示させる。歌唱する際の技巧としては、例えば、「こぶし」、「しゃくり」、「ビブラート」等が挙げられる。ただし、歌唱する際の技巧はこれらに限定されるものではない。歌唱する際の技巧を示す記号は、後述するボーナス要素表示処理において表示される。歌唱者が、音程ガイド表示領域316に表示された記号に合わせて正しいタイミングで正しい技巧で歌唱を行った場合、当該歌唱者であるユーザにボーナスポイントが与えられ、ボーナスポイントに応じて歌唱ポイントが補正される。
【0059】
第1スコア表示領域318は、カラオケにおいてユーザ自身の歌唱を評価したスコアが表示される領域である。第1スコア表示領域318には、カラオケでユーザ自身が歌唱した際に音程の一致度、歌唱する際の技巧を正しく行った回数等のスコアが表示される。第2スコア表示領域320は、カラオケにおいて対戦相手であるユーザの歌唱を評価したスコアが表示される領域である。第2スコア表示領域320には、カラオケで対戦相手であるユーザが歌唱した際に音程の一致度、歌唱する際の技巧を正しく行った回数等のスコアが表示される。これにより、ユーザは、自身の歌唱に対する評価のスコア及び対戦相手のユーザの歌唱に対する評価のスコアをリアルタイムで確認しつつ、カラオケを行うことができる。
【0060】
なお、カラオケ画面300は、カラオケの進行に伴ってリアルタイムで更新する。第1スコア表示領域318及び第2スコア表示領域320に表示される歌唱を評価したスコアは、サーバ102からクライアント104へ情報を送信することによって随時更新することが好適である。
【0061】
また、マッチング処理によってマッチングされたユーザが使用するクライアント104のみにカラオケ画面300を表示させる態様としたが、それ以外のユーザを観客として当該ユーザが使用するクライアント104にカラオケ画面300を表示させるようにしてもよい。この場合、当該ユーザが使用するクライアント104に対してユーザに関する情報としてユーザ名、アバターID、アバターのレベル、当該アバターIDに関連付けられている第1属性及び第2属性、当該第1属性及び当該第2属性に関連付けられている画像データを送信して、これらの情報に基づいて画像を表示させるようにすればよい。
【0062】
ステップS20では、カラオケに関する処理が行われる。当該ステップにおける処理によって、カラオケシステム100はカラオケ処理手段として機能する。クライアント104は、サーバ102から受信した音データに基づいて出力部26のスピーカーから楽曲の音を再生して出力すると共に、入力部24のマイクから入力された歌唱者であるユーザが歌唱した音声を合成して出力する。
【0063】
このとき、サーバ102からユーザ自身及び対戦相手のクライアント104へカラオケ開始信号を送信し、カラオケ開始信号を受信したユーザ自身及び対戦相手のクライアント104において同じ又は略同じタイミングでカラオケ処理を開始することが好適である。すなわち、対戦相手となった複数のユーザが使用するクライアント104において同時にカラオケが開始され、その後、カラオケを進めることが好適である。
【0064】
なお、対戦相手であるユーザの音声は出力部26のスピーカーからは出力しないことが好適である。これによって、対戦相手である音声が相手方のユーザが使用するクライアント104では聞こえない状態となるので、当該ユーザは対戦相手の音声に惑わされることなく歌唱することができる。
【0065】
ステップS22では、ボーナス要素に関する処理が行われる。当該ステップにおける処理によって、ボーナス要素処理手段として機能する。サーバ102は、クライアント104におけるカラオケの進行に応じてボーナス要素を表示させ、ユーザによる歌唱が当該ボーナス要素の条件を満たすか否かに応じてボーナスポイントを付与する処理を行う。
【0066】
サーバ102は、カラオケの歌唱中にボーナス要素を発生させる。ボーナス要素は、例えば、「こぶし」、「しゃくり」、「ビブラート」等の歌唱の技巧を行うこととすることができる。サーバ102は、ボーナス要素を発生させると、発生させたボーナス要素の情報をクライアント104へ送信する。クライアント104は、ボーナス要素の情報を受信すると、カラオケ画面300の音程ガイド表示領域316においてボーナス要素を示す記号を表示する。ボーナス要素が、「こぶし」、「しゃくり」、「ビブラート」等の歌唱の技巧である場合、図12に示すように、歌唱の技巧を示す記号として表示する。図12の例では、「こぶし」を入れるべきタイミングにおいて「こぶし」を示す記号322及び「ビブラート」を入れるべきタイミングにおいて「ビブラート」を示す記号324を表示させたカラオケ画面300を示している。
【0067】
ボーナス要素は、楽曲毎に予め定められたタイミングに合わせて、ランダム又は所定の確率で発生させる。例えば、楽曲の一小節の終わりのタイミングに合わせて「こぶし」、「しゃくり」、「ビブラート」のいずれか1つの歌唱の技巧をランダム又は所定の確率でボーナス要素として発生させる。なお、楽曲毎に予め定められたタイミングでボーナス要素を必ず発生させるようにしてもよい。
【0068】
また、ボーナス要素は、ユーザによる歌唱が所定の条件を満たした場合に発生させるようにしてもよい。例えば、ユーザによる歌唱の音程の一致度が所定の条件を満たす場合にボーナス要素を発生させるようにしてもよい。当該所定の条件は、例えば、現在の音程の一致度が所定の基準値(例えば80%)以上であるときに、楽曲毎に予め定められたタイミングに合わせて発生させる等とすることができる。また、歌唱を評価する分析採点AIにおいて、ユーザの歌唱が所定の条件を満たすと判断された場合にボーナス要素を発生させるようにしてもよい。
【0069】
また、ボーナス要素は、ユーザが使用しているアバターの第2属性に応じて発生されるようにしてもよい。例えば、ユーザが使用しているアバターの第2属性の1つがカラオケで歌唱されている楽曲属性に関連付けられている場合のみボーナス要素を発生させるようにしてもよい。また、例えば、ユーザが使用しているアバターの第2属性の1つがカラオケで歌唱されている楽曲属性に関連付けられている場合のみボーナス要素を発生させる確率を高くするようにしてもよい。
【0070】
歌唱者であるユーザがボーナス要素の条件を満たす歌唱を行った場合、サーバ102又はクライアント104は、当該歌唱者であるユーザに対してボーナスポイントが付与される。例えば、カラオケ画面300の音程ガイド表示領域316に表示された「こぶし」、「しゃくり」、「ビブラート」等の歌唱の技巧の記号のタイミングに合わせて歌唱者であるユーザが当該歌唱の技巧の記号に一致する技巧を用いた場合、当該ユーザに対してボーナスポイントが付与される。歌唱の技巧の記号に一致する技巧が用いられたか否かの判定は、既存の歌唱分析技術を適用して行えばよい。ユーザ自身に対して付与されたボーナスポイントの累計値は、カラオケ画面300の第1スコア表示領域318に表示される。また、対戦相手であるユーザに対して付与されたボーナスポイントの累計値は、カラオケ画面300の第2スコア表示領域320に表示される。
【0071】
ステップS24では、カラオケが行われている楽曲が1曲終了したか否かの判定が行われる。当該ステップにおける処理によって、カラオケシステム100は終了判定手段として機能する。楽曲が終了していなければステップS18に処理を戻してカラオケ画面300を更新し、楽曲が終了していればステップS26に処理を移行させる。
【0072】
ステップS26では、歌唱ポイントを付与する処理が行われる。当該ステップにおける処理によって、カラオケシステム100は歌唱ポイント付与手段として機能する。サーバ102は、上記処理によって行われたカラオケの歌唱の結果に応じて、対戦したユーザの各々に対して歌唱ポイントを付与する。
【0073】
歌唱ポイントは、各ユーザの歌唱における音程の一致度、ボーナス要素を達成したときに与えられたボーナスポイントに応じて算出することが好適である。各ユーザの歌唱における音程の一致度を歌唱ポイントの基準点として、当該基準点に対してボーナス要素を達成した際に付与されるボーナスポイントが多いほど歌唱ポイントが増加させるように補正を行う。例えば、各ユーザの歌唱における音程の一致度を歌唱ポイントの基準点として、当該基準点に対してボーナスポイントの合計値に応じた補正係数を乗算して歌唱ポイントを算出する。補正係数は、例えば、1+(ボーナスポイントの合計値)/100等とすることができる。なお、歌唱ポイントの上限値は100点とすることが好適である。ただし、ボーナスポイントに応じた歌唱ポイントの補正方法は、これに限定されるものではなく、ボーナスポイントに応じた他の方法を適用してもよい。
【0074】
また、歌唱ポイントは、各ユーザが使用しているアバターの第2属性に応じて補正してもよい。ユーザがカラオケで選択した楽曲のジャンルと当該ユーザが使用するアバターに使用されている第2属性のパーツに関連付けられた楽曲属性のジャンルが一致する場合に歌唱ポイントを増加させるように補正を行う。例えば、各ユーザの歌唱における音程の一致度を歌唱ポイントの基準点として、当該基準点に対して楽曲のジャンルと一致した楽曲属性が関連付けられている第2属性のパーツの総数に応じた補正係数を乗算して歌唱ポイントを算出する。補正係数は、例えば、1+(楽曲のジャンルと一致した楽曲属性が関連付けられている第2属性のパーツの総数)/100等とすることができる。なお、歌唱ポイントの上限値は100点とすることが好適である。
【0075】
このような処理によって、図13(a)に示すように、アイドルが「ポップス」を歌うときの衣装や装備のパーツに対して楽曲属性「ポップス」を関連付けておき、ジャンルが「ポップス」である楽曲のカラオケが行われた際に当該パーツを適用したアバターが使用された場合に歌唱ポイントがより高くなる。また、図13(b)に示すように、歌手が「演歌」を歌うときの衣装や装備のパーツに対して楽曲属性「演歌」を関連付けておき、ジャンルが「演歌」である楽曲のカラオケが行われた際に当該パーツを適用したアバターが使用された場合に歌唱ポイントがより高くなる。また、図13(c)に示すように、アーティストが「ロック」を歌うときの衣装や装備のパーツに対して楽曲属性「ロック」を関連付けておき、ジャンルが「ロック」である楽曲のカラオケが行われた際に当該パーツを適用したアバターが使用された場合に歌唱ポイントがより高くなる。他のジャンルの楽曲属性についても同様の処理を行うことができる。
【0076】
ただし、アバターの第2属性に応じた歌唱ポイントの補正方法は、これに限定されるものではなく、アバターの第2属性に応じた他の方法を適用してもよい。
【0077】
このように、歌唱者であるユーザが使用するアバターの第2属性の楽曲属性と楽曲のジャンルとの一致度に応じて歌唱ポイントに補正を行うことによって、ユーザが楽曲に合わせたアバターを構成するパーツを選択する動機付けを高めることができる。
【0078】
また、歌唱ポイントは、アバターの第2属性とカラオケのイベントとの組み合わせに応じて補正してもよい。ステップS14において楽曲を選択する際にユーザが参加するイベントも合わせて選択した場合、当該イベントのジャンルと当該ユーザが使用するアバターに使用されている第2属性のパーツに関連付けられた楽曲属性のジャンルが一致する場合に歌唱ポイントを増加させるように補正を行う。例えば、各ユーザの歌唱における音程の一致度を歌唱ポイントの基準点として、当該基準点に対してイベントのジャンルと一致した楽曲属性が関連付けられている第2属性のパーツの総数に応じた補正係数を乗算して歌唱ポイントを算出する。補正係数は、例えば、1+(イベントのジャンルと一致した楽曲属性が関連付けられている第2属性のパーツの総数)/100等とすることができる。なお、歌唱ポイントの上限値は100点とすることが好適である。ただし、イベントとアバターの第2属性との組み合わせに応じた歌唱ポイントの補正方法は、これに限定されるものではなく、イベントとアバターの第2属性との組み合わせに応じた他の方法を適用してもよい。
【0079】
このように、歌唱者であるユーザが使用するアバターの第2属性の楽曲属性とイベントのジャンルとの一致度に応じて歌唱ポイントに補正を行うことによって、ユーザがイベントに合わせたアバターを構成するパーツを選択する動機付けを高めることができる。
【0080】
また、歌唱ポイントは、ユーザが使用しているアバターのレベルに応じて補正してもよい。ユーザが使用するアバターのレベルが高いほど歌唱ポイントを増加させるように補正を行う。例えば、各ユーザの歌唱における音程の一致度を歌唱ポイントの基準点として、当該基準点に対してアバターのレベルに応じた補正係数を乗算して歌唱ポイントを算出する。補正係数は、例えば、1+(アバターのレベル)/100等とすることができる。なお、歌唱ポイントの上限値は100点とすることが好適である。ただし、アバターのレベルに応じた歌唱ポイントの補正方法は、これに限定されるものではなく、アバターのレベルに応じた他の方法を適用してもよい。
【0081】
このように、歌唱者であるユーザが使用するアバターのレベルに応じて歌唱ポイントに補正を行うことによって、ユーザがカラオケの対戦に参加してアバターのレベルを向上させる動機付けを高めることができる。
【0082】
また、歌唱ポイントについてボーナスポイントによる補正、アバターの第2属性による補正、アバターの第2属性とイベントとの組み合わせによる補正、アバターのレベルによる補正のいずれか2つ以上を組み合わせて適用してもよい。
【0083】
サーバ102は、歌唱者であるユーザ自身及び対戦相手のユーザに対する歌唱ポイントを算出し、当該歌唱ポイントに応じて記憶部12に記憶されているユーザデータベースを更新する。サーバ102は、ユーザデータベースを参照して、歌唱者であるユーザ自身及び対戦相手のユーザに対して算出された歌唱ポイントを現在の歌唱ポイントの累積ポイントに加算して新たな累積ポイントとして更新する。また、サーバ102は、ユーザデータベースを参照して、歌唱者であるユーザ自身及び対戦相手のユーザに対して算出された歌唱ポイントと現在の歌唱ポイントの最高ポイントを比較して、値がより高い方を最高ポイントとして記憶させる。また、サーバ102は、ユーザデータベースを参照して、歌唱者であるユーザ自身及び対戦相手のユーザに対して算出された歌唱ポイントに基づいて過去の歌唱ポイントの平均ポイントを算出して新たな平均ポイントとして記憶させる。
【0084】
また、サーバ102は、歌唱者であるユーザ自身及び対戦相手のユーザに対して算出された歌唱ポイントに基づいて、当該歌唱ポイントが高い方のユーザを勝利とし、低い方のユーザを敗北とする。サーバ102は、ユーザデータベースを参照して、勝利したユーザの勝利数を1増加させる。また、ユーザ自身及び対戦相手のユーザに対する勝率を再計算して新たな勝率として更新する。
【0085】
なお、ユーザに対する歌唱ポイントの累積ポイント、最高ポイント、平均ポイント、勝利数、勝率の少なくとも1つに応じて、当該アバターに使用することができる第2属性のパーツを制限したり、当該アバターを使用するユーザが参加できるカラオケのイベントを制限したりしてもよい。また、ユーザに対する歌唱ポイントの累積ポイント、最高ポイント、平均ポイント、勝利数、勝率の少なくとも1つに応じて、当該アバターに使用することができる第2属性の特殊パーツを当該ユーザに付与するようにしてもよい。
【0086】
さらに、サーバ102は、歌唱者であるユーザが使用するアバターのレベルを更新する処理を行う。アバターのレベルの設定方法は、特に限定されるものではないが、ユーザに対する歌唱ポイントの累積ポイント、最高ポイント、平均ポイント、勝利数、勝率の少なくとも1つに応じて当該ユーザが使用するアバターのレベルを設定することが好適である。
【0087】
アバターのレベルに応じて、当該アバターに使用することができる第2属性のパーツを制限したり、当該アバターを使用するユーザが参加できるカラオケのイベントを制限したりしてもよい。また、アバターのレベルに応じて、当該アバターに使用することができる第2属性の特殊パーツを当該ユーザに付与するようにしてもよい。
【0088】
また、サーバ102は、歌唱者であるユーザ自身及び対戦相手であるユーザが使用するクライアント104へ算出した歌唱ポイントを送信する。クライアント104は、歌唱ポイントを受信すると、図14に示すように、カラオケ画面300における第1歌唱ポイント表示領域326にユーザ自身の歌唱ポイントを表示させ、第2歌唱ポイント表示領域328に対戦相手であるユーザの歌唱ポイントを表示させる。また、歌唱ポイントが高い方のユーザ側に「WIN」等の勝ちを示す情報、及び、歌唱ポイントが低い方のユーザ側に「LOSE」等の負けを示す情報を表示させてもよい。
【0089】
また、歌唱者であるユーザ以外のユーザを観客としていた場合、当該ユーザが使用するクライアント104に同様にカラオケ画面300を表示させるようにしてもよい。
【0090】
なお、カラオケを続けたい場合、ステップS14の楽曲の選択処理に戻り、新たな楽曲を選択して以降の処理を繰り返すようにしてもよい。
【0091】
以上のように、本実施の形態によれば、従来にないカラオケシステム、カラオケプログラム及びカラオケ方法を提供することができる。
【0092】
[発明の構成]
[構成1]
カラオケにおいて歌唱者が歌唱する際に、
歌唱者が所有するアバターの画像と、前記歌唱者による歌唱に対する歌唱力を判定して当該歌唱力を示す歌唱ポイントと、
を含むカラオケ画像を表示させる画像表示手段と、
前記歌唱ポイントを前記歌唱者に対して付与するポイント付与手段と、
を備えることを特徴とするカラオケシステム。
[構成2]
構成1に記載のカラオケシステムであって、
カラオケでの歌唱時に行う歌唱技巧を指示するボーナス要素を前記カラオケ画像に表示させるボーナス要素処理手段を備え、
前記ポイント付与手段は、前記歌唱者が前記ボーナス要素によって指示された歌唱技巧を行った場合に前記歌唱者に付与される前記歌唱ポイントを補正することを特徴とするカラオケシステム。
[構成3]
構成1又は2に記載のカラオケシステムであって、
前記ポイント付与手段は、前記アバターの装備に応じて前記歌唱者に付与される前記歌唱ポイントを補正することを特徴とするカラオケシステム。
[構成4]
構成3に記載のカラオケシステムであって、
前記ポイント付与手段は、前記アバターの装備が所定のイベントとの組み合わせを満たす場合に前記歌唱者に付与される前記歌唱ポイントを補正することを特徴とするカラオケシステム。
[構成5]
構成1~3のいずれか1項に記載のカラオケシステムであって、
複数の歌唱者による対戦が可能であり、
前記複数の歌唱者は同時に歌唱可能とし、前記複数の歌唱者の各々が使用する端末には他の歌唱者の音声は出力させず、前記画像表示手段によって当該他の歌唱者の歌唱に対する評価値を前記カラオケ画像に表示させることを特徴とするカラオケシステム。
[構成6]
構成1~5のいずれか1項に記載のカラオケシステムであって、
前記歌唱ポイントの最高値、平均値若しくは累積値、又は、他の歌唱者との対戦における勝利数若しくは勝率に応じて前記アバターのレベルが変更されることを特徴とするカラオケシステム。
[構成7]
構成1~6のいずれか1項に記載のカラオケシステムであって、
前記アバターのレベルに応じて、前記ポイント付与手段において付与される歌唱ポンイトを補正することを特徴とするカラオケシステム。
[構成8]
構成1~6のいずれか1項に記載のカラオケシステムであって、
前記アバターのレベルに応じて、前記アバターが使用できる装備が定められていることを特徴とするカラオケシステム。
[構成9]
カラオケにおいて歌唱者が歌唱する際に、コンピュータを、
歌唱者が所有するアバターの画像と、前記歌唱者による歌唱に対する歌唱力を判定して当該歌唱力を示す歌唱ポイントと、
を含むカラオケ画像を表示させる画像表示手段と、
前記歌唱ポイントを前記歌唱者に対して付与するポイント付与手段と、
として機能させることを特徴とするカラオケプログラム。
[構成10]
カラオケにおいて歌唱者が歌唱する際に、コンピュータに、
歌唱者が所有するアバターの画像と、前記歌唱者による歌唱に対する歌唱力を判定して当該歌唱力を示す歌唱ポイントと、
を含むカラオケ画像を表示させ、
前記歌唱ポイントを前記歌唱者に対して付与する、
処理を行わせることを特徴とするカラオケ方法。
【符号の説明】
【0093】
10 処理部、12 記憶部、14 入力部、16 出力部、18 通信部、20 処理部、22 記憶部、24 入力部、26 出力部、28 通信部、100 カラオケシステム、102 サーバ、104 クライアント、106 情報通信網、200 アバター設定画面、202 アバター表示領域、204 第1属性選択領域、206 第2属性選択領域、208 選択肢表示領域、210 属性切替ボタン、212 戻るボタン、214 おまかせボタン、300 カラオケ画面、302 第1アバター表示領域、304 第2アバター表示領域、306 第3アバター表示領域、308 第4アバター表示領域、310 第1ユーザ情報表示領域、312 第2ユーザ情報表示領域、314 歌詞表示領域、316 音程ガイド表示領域、318 第1スコア表示領域、320 第2スコア表示領域、322 記号、324 記号、326 第1歌唱ポイント表示領域、328 第2歌唱ポイント表示領域。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14