(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123504
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】地盤改良方法
(51)【国際特許分類】
E02D 3/10 20060101AFI20240905BHJP
【FI】
E02D3/10 104
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030969
(22)【出願日】2023-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】000236610
【氏名又は名称】株式会社不動テトラ
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】小飼 喜弘
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 亮彦
(72)【発明者】
【氏名】矢部 浩史
【テーマコード(参考)】
2D043
【Fターム(参考)】
2D043CA02
2D043DA05
2D043DB13
2D043EA01
(57)【要約】
【課題】砂杭の造成と同時にアンカーを施工することができ、地盤の盛り上がりや既設構造物周辺の地盤の変位を低減することができる地盤改良方法を提供する。
【解決手段】地盤Tの所定深度までケーシング10で掘削しながら前記ケーシング10を貫入し、前記ケーシング10を引き抜く際の材料砂11の排出と打ち戻しを繰り返すことで地盤T内に砂杭Sを造成して地盤改良する地盤改良方法であって、ケーシング10の掘削による削孔時に、ケーシング10内に材料砂11及び緊張材12を挿入しておき、ケーシング10の打ち戻しにより材料砂11が締固められた硬い層の部分に緊張材12の地中側の端部12bを定着し、次に、造成された砂杭Sの地上側の面Saに受圧板14を載置して、この受圧板14と緊張材12の地上側の端部12aを定着装置16で定着し、緊張材12を緊張させて受圧板14により造成された砂杭Sに圧縮応力を付与する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤の所定深度までケーシングで掘削しながら前記ケーシングを貫入し、前記ケーシングを引き抜く際の材料砂の排出と打ち戻しを繰り返すことで前記地盤内に砂杭を造成して地盤改良する地盤改良方法であって、
前記ケーシングの掘削による削孔時に、前記ケーシング内に材料砂及び緊張材を挿入しておき、
前記ケーシングの打ち戻しにより前記材料砂が締固められた硬い層の部分に前記緊張材の地中側の端部を定着し、
次に、前記造成された砂杭の地上側の面に受圧板を載置して、前記受圧板と前記緊張材の地上側の端部を定着装置で定着し、
前記緊張材を緊張させて前記受圧板により前記造成された砂杭に圧縮応力を付与することを特徴とする地盤改良方法。
【請求項2】
請求項1に記載の地盤改良方法であって、
前記造成された砂杭の中に配置された前記緊張材と、前記緊張材の地中側の端部を定着する前記硬い層の部分である定着部と、前記緊張材の地上側の端部を定着して前記造成された砂杭に圧縮応力を与える前記受圧板とでアンカーを構成し、
前記緊張材を前記造成された砂杭の中心に配置してアンカー芯材とすることを特徴とする地盤改良方法。
【請求項3】
請求項2に記載の地盤改良方法であって、
既設構造物の周囲に前記砂杭を造成して地盤を改良する際に、前記既設構造物の周囲を囲んで覆うように前記受圧板が複数に分割された分割受圧板をそれぞれ用い、
前記分割受圧板ごとに少なくとも1つの前記アンカーを形成することを特徴とする地盤改良方法。
【請求項4】
地盤の所定深度までケーシングで掘削しながら前記ケーシングを貫入し、前記ケーシングを引き抜く際の材料砂の排出により前記地盤内に砂杭を造成して地盤改良する地盤改良方法であって、
前記ケーシングの掘削による削孔時に、前記ケーシング内に材料砂及び緊張材を挿入しておき、
前記ケーシングを引き抜く際の材料砂の排出により前記造成された砂杭の地中側の端部に前記緊張材の地中側の端部を定着し、
次に、前記造成された砂杭の地上側の面に受圧板を載置して、前記受圧板と前記緊張材の地上側の端部を定着装置で定着し、
前記緊張材を緊張させて前記受圧板により前記造成された砂杭に圧縮応力を付与することを特徴とする地盤改良方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地盤内に砂杭を造成して地盤改良する地盤改良方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地盤内に砂杭を造成することで周辺地盤の密度増加を図る地盤改良方法として、サンドコンパクションパイル(SCP)工法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記サンドコンパクションパイル工法は、比較的深い深度では横方向に拡径による締固め効果を発揮するが、浅部では地上への盛り上がりや既設構造物の周辺地盤への影響が大きくなってしまう。
【0005】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、砂杭の造成と同時にアンカーを施工することができ、地盤の盛り上がりや既設構造物周辺の地盤の変位を低減することができる地盤改良方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に係る地盤改良方法は、地盤の所定深度までケーシングで掘削しながら前記ケーシングを貫入し、前記ケーシングを引き抜く際の材料砂の排出と打ち戻しを繰り返すことで前記地盤内に砂杭を造成して地盤改良する地盤改良方法であって、前記ケーシングの掘削による削孔時に、前記ケーシング内に材料砂及び緊張材を挿入しておき、前記ケーシングの打ち戻しにより前記材料砂が締固められた硬い層の部分に前記緊張材の地中側の端部を定着し、次に、前記造成された砂杭の地上側の面に受圧板を載置して、前記受圧板と前記緊張材の地上側の端部を定着装置で定着し、前記緊張材を緊張させて前記受圧板により前記造成された砂杭に圧縮応力を付与することを特徴とする。
【0007】
本発明の他の態様に係る地盤改良方法は、地盤の所定深度までケーシングで掘削しながら前記ケーシングを貫入し、前記ケーシングを引き抜く際の材料砂の排出により前記地盤内に砂杭を造成して地盤改良する地盤改良方法であって、前記ケーシングの掘削による削孔時に、前記ケーシング内に材料砂及び緊張材を挿入しておき、前記ケーシングを引き抜く際の材料砂の排出により前記造成された砂杭の地中側の端部に前記緊張材の地中側の端部を定着し、次に、前記造成された砂杭の地上側の面に受圧板を載置して、前記受圧板と前記緊張材の地上側の端部を定着装置で定着し、前記緊張材を緊張させて前記受圧板により前記造成された砂杭に圧縮応力を付与することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、砂杭の造成と同時にアンカーを施工することができ、地盤の盛り上がりや既設構造物周辺の地盤の変位を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1実施形態のケーシングによる砂杭造成前の状態を一部断面で示す側面図である。
【
図2】上記ケーシングを地盤の所定深度まで貫入した状態を示す側面図である。
【
図3】上記ケーシングによる砂杭造成の途中の状態を示す側面図である。
【
図4】上記ケーシングによる砂杭造成の完了状態を示す側面図である。
【
図5】上記砂杭造成とアンカー施工の完了状態を示す側面図である。
【
図6】上記砂杭造成に用いられる砂杭造成装置の斜視図である。
【
図7】本発明の第2実施形態の既設構造物の周囲における砂杭造成とアンカー施工の完了状態を示す側面図である。
【
図8】上記第2実施形態の既設構造物の周囲における砂杭造成とアンカー施工の完了状態を示す平面図である。
【
図9】本発明の第3実施形態のケーシングによる砂杭造成の途中の状態を示す側面図である。
【
図10】上記第3実施形態の砂杭造成とアンカー施工の完了状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1は本発明の第1実施形態のケーシングによる砂杭造成前の状態を一部断面で示す側面図、
図2はケーシングを地盤の所定深度まで貫入した状態を示す側面図、
図3はケーシングによる砂杭造成の途中の状態を示す側面図、
図4はケーシングによる砂杭造成の完了状態を示す側面図、
図5は砂杭造成とアンカー施工の完了状態を示す側面図、
図6は砂杭造成に用いられる砂杭造成装置の斜視図である。
【0012】
まず、本実施形態の地盤改良方法に用いられる砂杭造成装置1を
図6により説明する。
【0013】
図6に示すように、砂杭造成装置1は、前部にリーダ2を立設した施工機本体3と、ワイヤ4の巻き回しによりリーダ2に沿って昇降動して材料砂(杭材砂)11を搬送する昇降バケット5と、強制昇降装置6によりリーダ2に沿って昇降動すると共に、回転駆動装置7により回転自在に支持された円筒状のケーシング(中空管)10と、強制昇降装置6と回転駆動装置7とに連結される連結管8と、強制昇降装置6に取り付けられ、ケーシング10に材料砂11を供給するホッパー9と、このホッパー9の排出口5b側と連結管8との間に設けられ、ホッパー9内に供給された材料砂11をケーシング10側へ自然落下により供給する供給用配管9bと、を備えている。材料砂11は、砂に限らず、砂利、砕石等の砂類似の材料も使用でき、また、これにセメント等の固化材を添付する場合もある。
【0014】
図6に示すように、ホッパー9は四角枠状に形成されていて、強制昇降装置6に取り付けられている。そして、ホッパー9の供給口9aに昇降バケット5の排出口5bより材料砂11が供給されるようになっている。尚、
図6中符号5aは昇降バケット5の供給口を示す。また、供給用配管9bは、連結管8に斜めに貫通するように取り付けられていて、ホッパー9から供給された材料砂11を連結管8内に自然落下により供給するものである。
【0015】
図6に示すように、ケーシング10は、金属製の円筒状に形成され、先端10aに地盤Tを掘削する掘削ビット10bを有している。この円筒状のケーシング10は、地盤T中に回転しながら掘削ビット10bの掘削により貫入され、引き抜く際に材料砂11を排出し、打ち戻しと引き抜き時の材料砂11の排出とを繰り返すことで無振動・無騒音にて砂杭Sを造成するものである。
【0016】
次に、
図1~
図5に沿って地盤改良の工程を順に説明する。
【0017】
図1に示すように、ケーシング10の掘削による削孔時に、ケーシング10内に材料砂11及び鋼線(緊張材)12を予め挿入しておく。また、鋼線12の先端部(地中側の端部)12bに、アンカープレート20を予め取り付けておいてもよい。このアンカープレート20は、例えば、四角形状の板材21の上面に取付金具22が結合されている金属製の部材である。
【0018】
次に、
図2に示すように、ケーシング10を回転させて掘削ビット10bで掘削しながらケーシング10を地盤Tの所定深度まで貫入する。
【0019】
そして、
図3に矢印で示すように、ケーシング10を引き抜く際の材料砂11の排出と打ち戻しを繰り返すことで材料砂11を締固めて地盤T内に砂杭Sを造成する。この際、ケーシング10の打ち戻しにより材料砂11が締固められた硬い層の部分に鋼線12の先端部12b及びアンカープレート20を定着する。この定着部を符号13で示す。
【0020】
次に、
図4に示すように、造成された砂杭Sの上面Sa(地上側の面)に金属製の受圧板14を載置し、
図5に示すように、油圧ジャッキ等により鋼線12を緊張して鋼線12の基端部(地上側の端部)12aを定着装置16により受圧板14に定着する。この際、造成された砂杭Sの中心部に配置された鋼線12と、この鋼線12の先端部12bを定着する定着部13と、鋼線12の基端部12aを定着して造成された砂杭Sに圧縮応力を与える受圧板14とでアンカーAが構成される。また、鋼線12を造成された砂杭Sの中心(軸心)に配置してアンカー芯材とすることで、アンカーAの施工が完了する(アンカーAが形成される)。
【0021】
そして、
図5に示すように、鋼線12の緊張により受圧板14を介して造成された砂杭Sに圧縮応力(プレストレス)が付与される。つまり、鋼線12を緊張させる(鋼線12に引張力を与える)ことにより、造成された砂杭Sの上部側に圧縮応力を与えることができる。
【0022】
このように、鋼線12を緊張させて受圧板14により造成された砂杭Sに圧縮応力を付与することにより、砂杭Sの造成と同時にアンカーAを施工することができ、低コストで地盤Tの盛り上がりを低減することができる。また、アンカーAの張力により地表面に下向きの圧力を与えることができ、砂杭S自体の強度を高めると共に、地盤Tの液状化強度も高めることができる。
【0023】
図7は本発明の第2実施形態の既設構造物の周囲における砂杭造成とアンカー施工の完了状態を示す側面図、
図8は既設構造物の周囲における砂杭造成とアンカー施工の完了状態を示す平面図である。
【0024】
この第2実施形態の地盤改良方法は、周囲が円筒状で天井がある既設タンク(既設構造物)17の周囲(周辺)に砂杭Sを造成して地盤Tを改良するようにした点が、前記第1実施形態のものとは異なる。尚、他の構成は、前記第1実施形態と同様であるため、同一構成部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0025】
この第2実施形態の地盤改良方法では、既設タンク17の周囲に砂杭Sを造成して地盤Tを改良する際に、
図8に示すように、既設タンク17の周囲の地盤Tに受圧板が扇形に分割された分割受圧板15を既設タンク17を囲むように円環状に複数載置し、分割受圧板15ごとに1つのアンカーAを形成する。これにより、前記第1実施形態と同様に、砂杭Sの造成と同時にアンカーAを施工することができる。また、
図7に示すように、既設タンク17の周囲の地盤Tの変位を低減することができる。さらに、図示はしないが、前記第1実施形態と同様に、鋼線12の先端部12bに、アンカープレートを予め取り付けておいてもよい。
【0026】
図9は本発明の第3実施形態のケーシングによる砂杭造成の途中の状態を示す側面図、
図10は砂杭造成とアンカー施工の完了状態を示す側面図である。
【0027】
この第3実施形態の地盤改良方法は、前記第1実施形態のように「打ち戻し」は行わずに、ケーシング10を引き抜く際の材料砂11の排出のみを行うことで地盤T内に砂杭Sを造成して地盤Tを改良するようにした点が、前記第1実施形態のものとは異なる。尚、他の構成は、前記第1実施形態と同様であるため、同一構成部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0028】
以下、地盤改良の工程を順に説明する。
【0029】
まず、ケーシング10の掘削による削孔時に、ケーシング10内に材料砂11及び鋼線(緊張材)12を予め挿入しておく。また、鋼線12の先端部(地中側の端部)12bに、アンカープレート20を予め取り付けておいてもよい。
【0030】
次に、ケーシング10を回転させて掘削ビット10bで掘削しながらケーシング10を地盤Tの所定深度まで貫入する。
【0031】
そして、
図9に矢印で示すように、ケーシング10を引き抜く際の材料砂11の排出により地盤T内に砂杭Sを造成する。この際、ケーシング10を引き抜く際の材料砂11の排出により造成された砂杭Sの先端部(地中側の端部)に鋼線12の先端部12b及びアンカープレート20を定着する。この定着部を符号13で示す。
【0032】
次に、造成された砂杭Sの上面Sa(地上側の面)に金属製の受圧板14を載置し、
図10に示すように、油圧ジャッキ等により鋼線12を緊張して鋼線12の基端部(地上側の端部)12aを定着装置16により受圧板14に定着する。この際、造成された砂杭Sの中心部に配置された鋼線12と、この鋼線12の先端部12bを定着する定着部13と、鋼線12の基端部12aを定着して造成された砂杭Sに圧縮応力を与える受圧板14とでアンカーAが構成される。また、鋼線12を造成された砂杭Sの中心(軸心)に配置してアンカー芯材とすることで、アンカーAの施工が完了する(アンカーAが形成される)。
【0033】
そして、
図10に示すように、鋼線12の緊張により受圧板14を介して造成された砂杭Sに圧縮応力(プレストレス)が付与される。つまり、鋼線12を緊張させる(鋼線12に引張力を与える)ことにより、造成された砂杭Sの上部側に圧縮応力を与えることができる。
【0034】
このように、鋼線12を緊張させて受圧板14により造成された砂杭Sに圧縮応力を付与することにより、砂杭Sの造成と同時にアンカーAを施工することができ、低コストで地盤Tの盛り上がりを低減することができる。また、アンカーAの張力により地表面に下向きの圧力を与えることができ、砂杭S自体の強度を高めると共に、地盤Tの液状化強度も高めることができる。
【0035】
尚、前記各実施形態によれば、緊張材としてテンドン(鋼線)を用いたが、複数本の鋼線を腐食及び摩擦損失を防ぐためのシースで被覆したものを緊張材としても良く、また、緊張材は、鋼線に限らず、耐久性に富む種々の線材や棒材を緊張材として用いても良い。
【0036】
さらに、前記各実施形態によれば、材料砂が締固められた硬い層の部分の一部を定着部として鋼線の地中側の端部を定着したが、砂杭の定着部となる部分のみの材料砂にセメント系グラウト(固化材)を混合して鋼線の地中側の端部を強固に定着しても良い。
【0037】
また、前記第2実施形態によれば、既設タンクの周囲の分割受圧板の真下(鉛直方向)に砂杭の造成とアンカー施工をしたが、既設タンク側に向けて斜めに砂杭の造成とアンカー施工を別に施しても良い。
【0038】
さらに、前記第2実施形態によれば、既設構造物として既設タンクの周囲に砂杭の造成とアンカー施工をしたが、既設道路の周辺に砂杭の造成とアンカー施工をしても良い。この場合、用地に余裕が無い既設道路の盛土の沈下・変形を抑制することができる。即ち、抑え盛土の効果がある。
【符号の説明】
【0039】
10 ケーシング
11 材料砂
12 鋼線(緊張材)
12a 基端部(地上側の端部)
12b 先端部(地中側の端部)
13 定着部
14 受圧板
15 分割受圧板
16 定着装置
17 既設タンク(既設構造物)
T 地盤
S 砂杭
Sa 上面(地上側の面)
A アンカー