(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123610
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/00 20230101AFI20240905BHJP
【FI】
G06Q10/00
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023031179
(22)【出願日】2023-03-01
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年5月10日に下記のアドレスのウェブサイトに掲載 https://ulu-sales.jp/
(71)【出願人】
【識別番号】522201956
【氏名又は名称】株式会社moja
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(74)【代理人】
【識別番号】100198845
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 善喬
(72)【発明者】
【氏名】吉木 敬祐
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA02
5L049AA02
(57)【要約】
【課題】営業活動により有用な情報を提供することが可能な仕組みを提供する。
【解決手段】第1の組織に属する複数の第1の人員の情報を表示するUI画面を生成する制御部、を備え、前記UI画面は、前記第1の組織を対象とした営業活動を行う第2の組織に属する第2の人員が前記第1の組織に対して実施する第1の営業プロジェクトに関与する複数の前記第1の人員同士の、前記第1の営業プロジェクトにおける関係性を示す情報を含む、情報処理装置。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の組織に属する複数の第1の人員の情報を表示するUI画面を生成する制御部、
を備え、
前記UI画面は、
前記第1の組織を対象とした営業活動を行う第2の組織に属する第2の人員が前記第1の組織に対して実施する第1の営業プロジェクトに関与する複数の前記第1の人員同士の、前記第1の営業プロジェクトにおける関係性を示す情報を含む、
情報処理装置。
【請求項2】
前記UI画面は、前記第1の営業プロジェクトと前記第1の人員との関連性を示す情報を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記UI画面は、前記第1の営業プロジェクトに関与する前記第1の人員と前記第2の人員との関連性を示す情報を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記UI画面は、前記第1の営業プロジェクトにおける前記第1の人員の役割を示す情報を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記UI画面は、前記第1の人員の決裁金額を示す情報を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第2の人員から入力された情報に基づいて、前記UI画面を生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記第1の組織を対象とした営業活動を行う第3の組織に属する第3の人員から入力された情報に基づいて、前記UI画面を生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記UI画面において、前記第3の人員により入力された情報のうち前記第2の人員が閲覧権を有さない前記第1の人員に関する情報を隠蔽する、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記第2の人員が前記第1の組織に対して実施する第2の営業プロジェクトについて入力された情報に基づいて、前記第1の営業プロジェクトに関する前記UI画面を生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記第1の組織に属する複数の前記第1の人員の情報を部署ごとに配置した組織図において前記第1の営業プロジェクトに関与する前記第1の人員を選択する操作に基づいて、前記第1の営業プロジェクトに関する前記UI画面を生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記第1の営業プロジェクトの進捗状況に基づいて、前記第1の営業プロジェクトの評価を示す情報を含む前記UI画面を生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータにより実行される情報処理方法であって、
第1の組織に属する複数の第1の人員の情報を表示するUI画面を生成すること、
を含み、
前記UI画面は、
前記第1の組織を対象とした営業活動を行う第2の組織に属する第2の人員が前記第1の組織に対して実施する第1の営業プロジェクトに関与する複数の前記第1の人員同士の、前記第1の営業プロジェクトにおける関係性を示す情報を含む、
情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータを、
第1の組織に属する複数の第1の人員の情報を表示するUI画面を生成する制御部、
として機能させ、
前記UI画面は、
前記第1の組織を対象とした営業活動を行う第2の組織に属する第2の人員が前記第1の組織に対して実施する第1の営業プロジェクトに関与する複数の前記第1の人員同士の、前記第1の営業プロジェクトにおける関係性を示す情報を含む、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、企業では人員の情報を部署ごとに配置した組織図が活用されている。組織図は、企業内部では有用であっても、当該企業に営業活動を行うような外部の企業にとっても有用とは言い難い。外部の企業にとって有用な情報を提供する技術として、例えば、下記特許文献1では、企業間の人員同士の関係性を、接触有無、及び面談又はメール等の接触態様に応じて視覚的に提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1に開示された技術は、開発されてから未だ日が浅く、様々な観点で向上の余地が残されている。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、営業活動により有用な情報を提供することが可能な仕組みを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、第1の組織に属する複数の第1の人員の情報を表示するUI画面を生成する制御部、を備え、前記UI画面は、前記第1の組織を対象とした営業活動を行う第2の組織に属する第2の人員が前記第1の組織に対して実施する第1の営業プロジェクトに関与する複数の前記第1の人員同士の、前記第1の営業プロジェクトにおける関係性を示す情報を含む、情報処理装置が提供される。
【0007】
前記UI画面は、前記第1の営業プロジェクトと前記第1の人員との関連性を示す情報を含んでもよい。
【0008】
前記UI画面は、前記第1の営業プロジェクトに関与する前記第1の人員と前記第2の人員との関連性を示す情報を含んでもよい。
【0009】
前記UI画面は、前記第1の営業プロジェクトにおける前記第1の人員の役割を示す情報を含んでもよい。
【0010】
前記UI画面は、前記第1の人員の決裁金額を示す情報を含んでもよい。
【0011】
前記制御部は、前記第2の人員から入力された情報に基づいて、前記UI画面を生成してもよい。
【0012】
前記制御部は、前記第1の組織を対象とした営業活動を行う第3の組織に属する第3の人員から入力された情報に基づいて、前記UI画面を生成してもよい。
【0013】
前記制御部は、前記UI画面において、前記第3の人員により入力された情報のうち前記第2の人員が閲覧権を有さない前記第1の人員に関する情報を隠蔽してもよい。
【0014】
前記制御部は、前記第2の人員が前記第1の組織に対して実施する第2の営業プロジェクトについて入力された情報に基づいて、前記第1の営業プロジェクトに関する前記UI画面を生成してもよい。
【0015】
前記制御部は、前記第1の組織に属する複数の前記第1の人員の情報を部署ごとに配置した組織図において前記第1の営業プロジェクトに関与する前記第1の人員を選択する操作に基づいて、前記第1の営業プロジェクトに関する前記UI画面を生成してもよい。
【0016】
前記制御部は、前記第1の営業プロジェクトの進捗状況に基づいて、前記第1の営業プロジェクトの評価を示す情報を含む前記UI画面を生成してもよい。
【0017】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータにより実行される情報処理方法であって、第1の組織に属する複数の第1の人員の情報を表示するUI画面を生成すること、を含み、前記UI画面は、前記第1の組織を対象とした営業活動を行う第2の組織に属する第2の人員が前記第1の組織に対して実施する第1の営業プロジェクトに関与する複数の前記第1の人員同士の、前記第1の営業プロジェクトにおける関係性を示す情報を含む、情報処理方法が提供される。
【0018】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、第1の組織に属する複数の第1の人員の情報を表示するUI画面を生成する制御部、として機能させ、前記UI画面は、前記第1の組織を対象とした営業活動を行う第2の組織に属する第2の人員が前記第1の組織に対して実施する第1の営業プロジェクトに関与する複数の前記第1の人員同士の、前記第1の営業プロジェクトにおける関係性を示す情報を含む、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明によれば、営業活動により有用な情報を提供することが可能な仕組みが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施形態に係るシステムの概要を説明するための図である。
【
図2】本実施形態に係るサーバの構成例を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る端末装置の構成例を示すブロック図である。
【
図4】本実施形態に係る組織図画面の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態に係るプロジェクト画面の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態に係るサーバにより実行されるプロジェクト画面の生成処理の流れの一例を説明する。
【
図7】本実施形態に係る組織図画面の他の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態に係る入力画面の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態に係る組織図画面の他の一例を示す図である。
【
図10】本実施形態に係る営業プロジェクトの進捗状況の入力画面の一例を示す図である。
【
図11】本実施形態に係る営業プロジェクトの評価表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0022】
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合がある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の要素を、必要に応じて端末装置20A及び端末装置20Bのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、端末装置20A及び端末装置20Bを特に区別する必要が無い場合には、単に端末装置20とも称する。
【0023】
<1.概要>
本発明は、営業先の企業(第1の組織の一例)を対象とした営業活動を行う営業元の企業(第2の組織の一例)により作成及び遂行される営業プロジェクトに関する。ここでの営業活動とは、財又はサービスである商品に関する売買等の契約を締結するために行われる諸々の活動を指す。営業プロジェクトは、営業活動の1単位であり、例えば販売しようとする商品ごとに作成される。また、例えば、特定の営業先の企業に対する営業活動という抽象的な活動も営業プロジェクトであり、営業プロジェクトは特定の商品に関する営業活動のように具体化されているものに限定されない。営業先の企業を、以下ではターゲット企業とも称する。また、営業元の企業を、以下ではユーザ企業とも称する。
【0024】
企業には、一般社員の他、取締役、顧問、派遣社員、又は協力会社社員等の複数の立場の人員が属し得るが、以下ではこれらをまとめて社員とも称する。また、企業に社員が属するとは、企業と社員との間に直接的な雇用関係があるか否かを問わず、社員が企業の目的を達成するために関与していることを指す。営業プロジェクトは、ターゲット企業の社員(第1の人員の一例)とユーザ企業の社員(第2の人員の一例)との間で進行する。なお、ユーザ企業の社員(第2の人員の一例)を、以下では単にユーザと称する場合がある。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態に係るシステムの概要を説明するための図である。
図1に示すように、システム1は、サーバ10及び複数の端末装置20(20A~20B)を含む。そして、サーバ10と複数の端末装置20とは、インターネット90を介して接続される。
【0026】
サーバ10は、システム1において提供される営業プロジェクトの支援サービスの全般を制御する情報処理装置である。当該サービスは、Webサービスであってよい。例えば、サーバ10は、営業プロジェクトの支援サービスを受けるユーザ企業の社員に提供されるUI(User Interface)画面を生成する。そして、サーバ10は、生成したUI画面に対して受け付けられたユーザ操作に応じて、UI画面を更新する。
【0027】
端末装置20は、ユーザ(即ち、ユーザ企業の社員)により操作される情報処理装置である。端末装置20は、例えばスマートフォン、タブレット端末又はPC(Personal Computer)であってよい。端末装置20は、サーバ10により生成されたUI画面を表示し、ユーザ操作を受け付ける。
【0028】
サーバ10は、ターゲット企業に属する複数の社員の情報を表示するUI画面を生成する。とりわけ、サーバ10は、営業プロジェクト単位での、ターゲット企業に属する複数の社員の情報を表示するUI画面を生成する。営業プロジェクトごとに、ターゲット企業の社員の情報が変動し得ることを考慮すれば、かかる構成により、営業活動により有用な情報をユーザに提供することが可能となる。
【0029】
なお、サーバ10が、端末装置20による受け付けられたユーザ操作を示す情報を端末装置20から受信することを、サーバ10がユーザ操作を受け付けるとも称する。また、サーバ10がUI画面を示す情報を端末装置20に送信して、端末装置20によりUI画面が表示されることを、サーバ10がUI画面を表示する、とも称する。サーバ10により生成されるUI画面は、画像であってもよいし、端末装置20においてUI画面を描画するために使用されるHTML(Hyper Text Markup Language)ファイル等の制御情報であってもよい。
【0030】
<2.構成例>
(1)サーバ10の構成例
図2は、本実施形態に係るサーバ10の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、サーバ10は、通信部11、記憶部12、及び制御部13を含む。
【0031】
通信部11は、他の装置と通信する機能を有する。本実施形態に係る通信部11は、インターネット90を介して端末装置20と通信する。
【0032】
記憶部12は、各種情報を記憶する。記憶部12は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の不揮発性の記憶媒体により構成される。
【0033】
制御部13は、演算処理装置又は制御装置として機能し、各種プログラムに従ってサーバ10内の動作全般を制御する。制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)、又はマイクロプロセッサ等の電子回路によって実現される。他に、制御部13は、使用するプログラム及び演算パラメータ等を記憶するROM(Read Only Memory)、並びに適宜変化するパラメータ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)を含んでいてもよい。サーバ10は、制御部13による制御に基づいて、各種処理を実行する。通信部11による情報の送受信、並びに記憶部12による情報の記憶及び読み出しは、制御部13により制御される処理の一例である。各構成要素への情報の入力、及び各構成要素から出力された情報に基づく処理等、サーバ10により実行されるその他の処理も、制御部13により制御される。
【0034】
(2)端末装置20の構成例
図3は、本実施形態に係る端末装置20の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、端末装置20は、入力部21、出力部22、通信部23、記憶部24、及び制御部25を含む。
【0035】
入力部21は、各種情報の入力を受け付ける機能を有する。入力部21は、ユーザからの情報の入力を受け付ける入力装置を含んでいてもよい。入力装置としては、例えば、ボタン、キーボード、タッチパネル、及びマイク等が挙げられる。他にも、入力部21は、カメラ、慣性センサ、及びGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機等の各種センサを含んでいてもよい。
【0036】
出力部22は、情報を出力する機能を有する。出力部22は、ユーザに対し情報を出力する出力装置を含んでいてもよい。出力装置としては、例えば、情報を表示する表示装置、発光する発光装置、振動する振動装置、及び音を出力する音出力装置等が挙げられる。表示装置の一例は、ディスプレイである。発光装置の一例は、LED(Light Emitting Diode)である。振動装置の一例は、偏心モータである。音出力装置の一例は、スピーカである。
【0037】
通信部23は、他の装置と通信する機能を有する。通信部23は、4G、5G、Wi-Fi(登録商標)、Bleuetooth(登録商標)、又はUSB(Universal Serial Bus)等の任意の有線/無線通信規格に準拠した通信を行う。本実施形態に係る通信部23は、インターネット90を介してサーバ10と通信する。
【0038】
記憶部24は、各種情報を記憶する。記憶部24は、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体により構成される。
【0039】
制御部25は、演算処理装置又は制御装置として機能し、各種プログラムに従って端末装置20内の動作全般を制御する。制御部25は、例えばCPU(Central Processing Unit)、又はマイクロプロセッサ等の電子回路によって実現される。他に、制御部25は、使用するプログラム及び演算パラメータ等を記憶するROM(Read Only Memory)、並びに適宜変化するパラメータ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)を含んでいてもよい。端末装置20は、制御部25による制御に基づいて、各種処理を実行する。入力部21により入力された情報の処理、出力部22による情報の出力、通信部23による情報の送受信、並びに記憶部24による情報の記憶及び読み出しは、制御部25により制御される処理の一例である。各構成要素への情報の入力、及び各構成要素から出力された情報に基づく処理等、端末装置20により実行されるその他の処理も、制御部25により制御される。
【0040】
<3.技術的特徴>
(1)組織図画面
サーバ10は、組織図画面を生成する。組織図画面とは、ターゲット企業に属する複数の社員の情報を、部署ごとに配置した組織図を含むUI画面である。組織図画面の一例を、
図4を参照しながら説明する。
【0041】
図4は、本実施形態に係る組織図画面100の一例を示す図である。
図4に示した組織図画面100Aは、代表取締役、取締役、社長室、及び経営企画室といった各部署に対応するブロック110(110A~110D)を含む。組織図画面100Aでは、部署同士の関係が、ブロック110の位置と、ブロック110同士の接続により、示されている。即ち、上位の部署に対応するブロック110ほど組織図画面100Aの上に位置し、並列関係にある部署に対応するブロック110は横方向に並べられ、直接的に関係する部署に対応するブロック110同士は線で接続されている。そして、各ブロック110において、各部署に所属する社員が列挙されている。各社員の情報として、「AAA AAA」といった氏名、「社長」又は「室長」といった職位、及び決裁金額が表示されている。さらに、ブロック110には、部署ごとの予算が表示されている。
【0042】
組織図画面100を参照すれば、ターゲット企業における社員の職位に基づく上下関係、及び部署間の関係が分かる。また、決裁金額を参照することで、ある部門の課長レイヤーの決裁金額はX円であり、本部長の決裁金額はY円である、といった情報が分かる。これらの情報に基づいて、営業戦略を立案することも可能ではあるが、その有用性には向上の余地がある。なお、決裁金額は、採否を決める基準となる金額の一切を意味する。
【0043】
(2)プロジェクト画面
サーバ10は、プロジェクト画面を生成する。とりわけ、プロジェクト画面は、ユーザがターゲット企業に対して実施する営業プロジェクトに関与する複数のターゲット企業の社員同士の、当該営業プロジェクトにおける関係性を示す情報を含む。ターゲット企業の社員同士の関係性とは、上下関係及び並列関係等の人間関係を指す。ただし、ここでのターゲット企業の社員同士の関係性は、必ずしも職位又は所属によって一意に決まるものではなく、営業プロジェクト毎に変動し得る。そして、営業プロジェクト毎の情報の変動に応じて、プロジェクト画面の構成もまた変化する。かかる構成によれば、ユーザは、営業プロジェクトごとに適切な営業戦略を立案することが可能となる。プロジェクト画面の一例を、
図5を参照しながら説明する。なお、プロジェクトへの関与は、ユーザの主観に基づく情報であってもよく、関与の度合いも限定されない。
【0044】
図5は、本実施形態に係るプロジェクト画面200の一例を示す図である。
図5に示したプロジェクト画面200Aでは、ユーザがターゲット企業に対して実施する営業プロジェクトに関与する、複数のターゲット企業の社員に対応するブロック210(210A~210F)を含む。プロジェクト画面200Aでは、ターゲット企業の社員同士の、営業プロジェクトにおける関係性が、ブロック210の位置と、ブロック210同士の接続により、示されている。即ち、上位の社員に対応するブロック210ほどプロジェクト画面200Aの上に位置し、並列関係にある社員に対応するブロック210は横方向に並べられ、直接的に関係する社員に対応するブロック210同士は線で接続されている。そして、各ブロック210において、「AAA AAA」といった氏名、「課長」といった職位、及び「営業本部」といった所属部署を含む属性情報、並びに参考情報が表示されている。ブロック210Aは、氏名が「AAA AAA」である社員の参考情報を表示する欄として、役割を示す情報の表示欄220、影響力を示す情報の表示欄230、案件支持度を示す情報の表示欄240、関係性を示す情報の表示欄250、及び接触頻度を示す情報の表示欄260を含む。他のブロック210においても同様である。
【0045】
表示欄220に表示される役割とは、ターゲット企業の社員の営業プロジェクトにおける役目である。役割を示す文言としては、例えば、「最終決裁者」「チャンピオン」「コーチ」「購買者」「エネミー」「エンドユーザ」がある。また、これらの役割の意義の一例を説明する。最終決裁者は、最終的に決裁の意思決定をする社員である。チャンピオンは、最終決裁者に対して影響力を持ったキーマンである。チャンピオンは、業務の改善を志向する、又は新しい提案に意欲的である、等の特徴を有することが多い。コーチは、決裁権及び決裁者への影響力は持たない一方で、営業プロジェクトを支援する社員である。コーチは、ターゲット企業内でのネットワーク作りを支援する傾向にある。購買者とは、商品の購買に関わる社員であり、購買手続きに関与する。エネミーは、反対勢力である。エネミーは、現状維持、慎重、又は消極的等の特徴を有し、取引の監査、又はシステムの仕様への介入等、営業プロジェクトに対して干渉する場合がある。エンドユーザは、ユーザと対面する等、商品の売買に関する現場実務を担当する社員である。エンドユーザは、決裁に対する影響力を持たないものの、上長又はチームに対して現場目線での希望又は不満を伝達する場合がある。
【0046】
表示欄230に表示される影響力とは、ターゲット企業の社員が有する、営業プロジェクトにおける部署内外での影響力である。影響力を示す文言としては、例えば、影響力が高いものから順に、換言すると営業プロジェクトを成功に導く効果が高いものから順に、「役員・部外影響力」「部内影響力」「影響力なし」、がある。
【0047】
表示欄240に表示される案件支持度とは、ターゲット企業の社員の、営業プロジェクトにおける支持度である。案件支持度を示す文言としては、例えば、支持度が高いものから順に、換言すると営業プロジェクトを成功に導く効果が高いものから順に、「支持推進」「好意的」「不明」「反対」がある。
【0048】
表示欄250に表示される関係性とは、ターゲット企業の社員とユーザとの個別の関係性である。関係性を示す文言としては、例えば、関係性が良いものから順に、換言すると営業プロジェクトを成功に導く効果が高いものから順に、「関係良好」「接触可能」「未接触」「接触不可」がある。
【0049】
表示欄260で表示される接触頻度とは、ターゲット企業の社員とユーザとの個別の接触頻度である。接触頻度を示す文言としては、例えば、接触頻度が高いものから順に、換言すると営業プロジェクトを成功に導く効果が高いものから順に、「週1回以上」「月1回以上」「四半期1回以上」「接触なし」がある。
【0050】
なお、ブロック210では、未入力の情報については、例えば、「未設定」等が表示され得る。
【0051】
表示欄230~260において、影響力等を示す文言と共に、円形のアイコンが表示されている。この円形のアイコンは、営業プロジェクトを成功に導く効果の高さを示す表示態様で表示される。例えば、この円形のアイコンは、営業プロジェクトを成功に導く効果が高いことを示す文言に付記されるものから順に、緑、青、灰、又は赤で表示される。もちろん、表示態様の制御は、色の他、形状又は濃淡を用いて実現されてよい。表示欄220の文言の表示態様も、同様にして制御されてよい。
【0052】
以上、プロジェクト画面200の一例を説明した。以下、プロジェクト画面200の特徴を改めて説明する。
【0053】
プロジェクト画面200は、営業プロジェクトとターゲット企業の社員との関連性を示す情報として、表示欄230に表示される影響力、及び表示欄240に表示される案件支持度を含む。かかる構成によれば、ユーザは、営業プロジェクトとの関連性が高いターゲット企業の社員に優先的にアプローチする等、適切な営業戦略を立案することが可能となる。
【0054】
プロジェクト画面200は、営業プロジェクトに関与するターゲット企業の社員とユーザとの関連性を示す情報として、表示欄250に表示される関係性、及び表示欄260に表示される接触頻度を含む。かかる構成によれば、ユーザは、ユーザとの関連性が低いターゲット企業の社員に優先的にアプローチする等、適切な営業戦略を立案することが可能となる。
【0055】
プロジェクト画面200は、営業プロジェクトにおけるターゲット企業の社員の役割を示す情報として、表示欄220に表示される役割を含む。かかる構成によれば、ユーザは、コーチに支援を仰ぐ、又はエネミーに注意深く根回しする等、適切な営業戦略を立案することが可能となる。
【0056】
プロジェクト画面200は、営業プロジェクトに関与するターゲット企業の社員の情報を、ひとつの画面内で表示する。かかる構成によれば、高い一覧性を発揮することが可能となる。
【0057】
プロジェクト画面200は、役割を示す情報の表示欄220を、影響力を示す情報の表示欄230、案件支持度を示す情報の表示欄240、関係性を示す情報の表示欄250、及び接触頻度を示す情報の表示欄260よりも優先して、即ち目立つように表示してもよい。営業プロジェクトの成否には、役割が最も強く影響する傾向にあるためである。かかる構成によれば、ユーザに適切な営業戦略の立案を促すことが可能となる。
【0058】
(3)プロジェクト画面の生成
サーバ10は、ユーザから入力された情報に基づいて、プロジェクト画面200を生成する。以下、
図6を参照しながら、プロジェクト画面200の生成処理の一例を説明する。
【0059】
図6は、本実施形態に係るサーバ10により実行されるプロジェクト画面200の生成処理の流れの一例を説明する。
【0060】
図6に示すように、まず、サーバ10は、ユーザ操作に応じて、新たな営業プロジェクトを作成する(ステップS102)。ここで、新たな営業プロジェクトを作成することは、例えば、新たな営業プロジェクトのための記憶領域をサーバ10内に確保する等、新たな営業プロジェクトの情報の入力を受け付けたり表示したりするための各種処理を行うことを指す。
【0061】
次いで、サーバ10は、営業プロジェクトに関与するターゲット企業の社員を選択するユーザ操作を受け付ける(ステップS104)。
【0062】
次に、サーバ10は、営業プロジェクトに関与するターゲット企業の社員の情報を入力するユーザ操作を受け付ける(ステップS106)。一例として、サーバ10は、ターゲット企業の社員同士の、営業プロジェクトにおける人間関係を示す情報の入力を受け付ける。他の一例として、サーバ10は、営業プロジェクトに関与するターゲット企業の社員の、役割、影響力、案件支持度、関係性、及び接触頻度を含む参考情報を入力するユーザ操作を受け付ける。
【0063】
次いで、サーバ10は、入力された情報に基づいて、プロジェクト画面200を生成し、ユーザに提供する(ステップS108)。
【0064】
以上、プロジェクト画面200の生成処理の流れの一例を説明した。以下、補足事項を説明する。
【0065】
ステップS104において、サーバ10は、組織図画面100において営業プロジェクトに関与するターゲット企業の社員を選択する操作に基づいて、当該営業プロジェクトに関するプロジェクト画面200を生成してもよい。この点について、
図7を参照しながら説明する。
図7は、本実施形態に係る組織図画面100の他の一例を示す図である。
図7に示した組織図画面100Bは、
図4に示した組織図画面100Aと同様に、各部署に対応するブロック110(110E~110G)を含む。そして、各ブロック110において、各部署に所属する社員の氏名、職位、及び所属が表示されている。さらに、各社員の氏名の右側に、追加アイコン111が表示されている。例えば、「AAA AAA」の横に表示された追加アイコン111が選択されると、氏名が「AAA AAA」である社員が、営業プロジェクトに関与する社員として、選択される。かかる構成によれば、プロジェクト画面200に含まれるべき、営業プロジェクトに関与するターゲット企業の社員のピックアップを、漏れなく且つ容易に実施することが可能となる。
【0066】
ステップS106において入力される、営業プロジェクトにおける上下関係及び並列関係等の人間関係を示す情報は、例えば名刺に記載された情報等に基づいて自動的に入力されてもよいし、手動で入力されてもよい。例えば、サーバ10は、名刺に記載された情報に基づいてプロジェクト画面200を自動的に生成した後に、ブロック210を移動させたりブロック210同士の接続関係を変更したりする手動でのユーザ操作を受け付けてもよい。なお、上下関係及び並列関係は職位又は所属により一意に定まるものではなく、営業プロジェクトごとに異なり得る。例えば、部品の購買に関して言えば、購買部の社員が役員よりも上位に設定され得る。
【0067】
サーバ10は、営業プロジェクトに関するプロジェクト画面200を、当該営業プロジェクトごとに入力された情報に基づいて、生成してもよい。具体的には、ステップS106において入力される情報は、営業プロジェクトごとにユーザにより手動で入力されてもよい。例えば、ブロック210の配置により表示される人間関係、表示欄220に表示される役割、表示欄230に表示される影響力、及び表示欄240に表示される案件支持度については、営業プロジェクトに個別の情報として、営業プロジェクトごとに入力されてもよい。これにより、サーバ10は、営業プロジェクトに個別の情報の入力を受け付けて、営業戦略の立案に有効なプロジェクト画面200を生成することが可能となる。
【0068】
ステップS106における情報の入力画面の一例を、
図8を参照しながら説明する。
図8は、本実施形態に係る入力画面の一例を示す図である。
図8では、プロジェクト画面200Bにおいて氏名が「AAA AAA」である社員に対応するブロック210Aが選択され、当該社員についての情報を入力するための社員情報入力画面300が重畳表示されている。社員情報入力画面300は、氏名、職位及び所属の表示欄311、連絡先の表示欄312、決裁金額の表示欄313、役割の表示欄321、影響力の表示欄322、案件支持度の表示欄323、関係性の表示欄324、接触頻度の表示欄325、及びコメントの表示欄330を含む。ユーザは、これらの表示欄を選択して、所望の情報を入力することができる。そして、保存ボタン340が選択された場合に、社員情報入力画面300において入力された情報が、サーバ10に保存され、プロジェクト画面200に反映される。
【0069】
サーバ10は、営業プロジェクト(第1の営業プロジェクトの一例)に関するプロジェクト画面200を、ユーザがターゲット企業に対して実施する他の営業プロジェクト(第2の営業プロジェクトの一例)について入力された情報に基づいて、生成してもよい。具体的には、ステップS106において入力される情報のうち、他の営業プロジェクトと共通する情報については、サーバ10により自動的に入力(即ち、流用)されてもよい。例えば、サーバ10は、表示欄250に表示される関係性、及び表示欄260に表示される接触頻度については、他の営業プロジェクトと共通する情報として、他の営業プロジェクトにおいて入力された情報を流用してもよい。これにより、ユーザにかかる入力負荷を軽減することが可能となる。
【0070】
サーバ10は、ターゲット企業を対象とした営業活動を行う他のユーザ企業(第3の組織の一例)に属する社員(第3の人員の一例)から入力された情報に基づいて、ユーザに提供するUI画面を生成してもよい。具体的には、ステップS106において入力される情報のうち、ユーザ企業間で共通する情報については、サーバ10により自動的に入力(即ち、流用)されてもよい。例えば、サーバ10は、営業プロジェクトに関与するターゲット企業の社員の属性情報のうち、職位及び部署といった情報については、他のユーザ企業の社員により入力された情報を流用してもよい。これにより、ユーザにかかる入力負荷を軽減することが可能となる。
【0071】
ただし、サーバ10は、ユーザに提供するUI画面において、他のユーザ企業の社員により入力された情報のうち、ユーザが閲覧権を有さないターゲット企業の社員に関する情報を隠蔽することが望ましい。一例として、ユーザが実際に接触したことのあるターゲット企業の社員の情報について、ユーザに閲覧権が付与されてよい。他の一例として、ターゲット会社の社員の情報のうち、氏名、メールアドレス、及び電話番号等の個人情報については、ユーザ自身又はユーザ企業がサーバ10に保存したもののみユーザに閲覧権が付与されてもよい。この点について、
図9を参照しながら説明する。
図9は、本実施形態に係る組織図画面100の他の一例を示す図である。
図9に示した組織図画面100Cは、
図7に示した組織図画面100Bと同様の要素を有する。ただし、組織図画面100Cでは、ユーザに閲覧権が付与されていない、ターゲット会社の社員の氏名は省略され、「未接触の担当者」として表示されている。かかる構成によれば、情報の開示範囲を適切に制御することが可能となる。なお、
図9では組織図画面100について例示したが、プロジェクト画面200においても同様に、閲覧権のない情報は省略される。なお、ここでの、隠蔽の表示態様は、特定の情報を閲覧することができない表示態様であれば、特に限定されない。例えば、単にブランクを表示するといった表示態様も隠蔽に含まれる。
【0072】
なお、営業プロジェクトに関する情報として入力された情報は、組織図画面100にも反映され得る。例えば、社員情報入力画面300において入力された決裁金額は、組織図画面100において表示され得る。
【0073】
(4)プロジェクトの評価
サーバ10は、営業プロジェクトの進捗状況の入力を受け付けてもよい。例えば、ユーザは、営業プロジェクトの立ち上げの際に、若しくは実施中に、営業プロジェクトに必要なタスクをサーバ10に登録し、タスクの進捗状況を随時更新する。そして、サーバ10は、営業プロジェクトの進捗状況に基づいて、営業プロジェクトの評価を示す情報を含むUI画面を生成してもよい。例えば、サーバ10は、完了したタスクと残存するタスクとを入力とする所定のアルゴリズムに基づいて営業プロジェクトの評価スコアを計算して、評価スコアを表示するUI画面をユーザに提供する。かかる構成によれば、ユーザは、営業プロジェクトの進捗状況を容易に把握することが可能となる。
【0074】
営業プロジェクトに含まれるタスクは、情報収集、ソリューション、決裁ルート、又は営業バリューに分類され得る。
【0075】
情報収集に分類されるタスクは、ターゲット企業に関する情報を収集するタスクである。情報収集に分類されるタスクとしては、例えば、過去提案内容と実績の収集、過去接触者・協働者の確認、会社概要・業績の把握、今期戦力・IR情報の収集、テーマと予算情報(何にいくら使いたい/使っているのか)の収集、ミッションの整理、担当者の使用ツール・在庫確認、使用環境の確認、組織体制の理解、仮設構築+仮説の顧客壁打ち、及び、新規物件・残予算の把握が挙げられる。
【0076】
ソリューションに分類されるタスクは、ターゲット企業の課題解決に関するタスクである。ソリューションに分類されるタスクとしては、課題の把握、予算情報の把握、優先度の把握、役員の関与の確認、与件の詳細把握、事例収集、アプローチの解像度の明確化、効果提示、エマージェンシープランの検討、差別化、クロージング、意思決定軸の把握、社内外のチーム生成、納品物・スケジュールのマネジメント、ツール及びオペレーションの習熟度の把握、及び法務チェックが挙げられる。
【0077】
決裁ルートに分類されるタスクは、決裁を円滑にするためのタスクである。決裁ルートに分類されるタスクとしては、例えば、関係者の洗い出し、役割把握、関係性深化、稟議・社内政治・決裁情報の把握、意思決定プロセスの把握、予算執行のやり方と基準の把握、予算申請月の把握、及び担当者の年間スケジュールの把握が挙げられる。
【0078】
営業バリューに分類されるタスクは、営業バリューを向上させるためのタスクである。営業バリューに分類されるタスクとしては、例えば、冠婚葬祭マネジメント、接触回数の担保、個人のパーソナル情報の把握、接待回数、ナーチャリング(資料送付及び展示会顔出し)、及び役職者のアサイン等が挙げられる。
【0079】
なお、上記に挙げたタスクはあくまで一例であって、本発明はかかる例に限定されない。また、タスクは、ユーザにより任意に設定され得る。タスクの分類に関しても同様である。
【0080】
以下、進捗状況の入力を受け付けるUI画面、及び評価を表示するUI画面の一例を、
図10及び
図11を参照しながら説明する。
【0081】
図10は、本実施形態に係る営業プロジェクトの進捗状況の入力画面の一例を示す図である。
図10に示した進捗状況入力画面400は、タスク名の表示欄410と、チェック欄420と、日程表示欄430と、を含み、登録されたタスクごとの情報がこれらの欄に表示されている。タスク名の表示欄410では、与件整理、及び仕様決めといったタスク名が表示される。チェック欄420には、タスクが完了した場合にチェックが付与される。日程表示欄430には、タスクの完了日、完了予定日、又は期限等の日程が表示される。ユーザは、これらの欄に表示されるべき情報を適宜入力/変更する。一例として、ユーザは、ボタン411を選択することで、新たなタスクを追加することができる。他の一例として、ユーザは、ボタン431を選択することで、日程表示欄430に表示される日程を入力することができる。進捗状況入力画面400では、実施すべきタスクを上から下にかけて順番に表示しており、ユーザはタスクの順番を変更可能である。さらに、トライアルの下に契約書作成、社内用資料、提携先連絡、といったサブタスクが設定されているように、タスク間の親子関係もまた、ユーザは適宜設定可能である。また、これらのタスクの一覧は、テンプレートとして流用されてよい。
【0082】
図11は、本実施形態に係る営業プロジェクトの評価表示画面の一例を示す図である。
図11に示した評価表示画面500は、ユーザ企業が実施する営業プロジェクトの評価の一覧を表形式で表示している。かかる表は、1つの営業プロジェクトの情報を1行で表示しており、案件名、作成者、総合スコア、情報収集、ソリューション、決裁ルート、営業バリュー、作成日時、及び更新日時を、列ラベルとして含む。案件名の欄は、営業プロジェクトの名称を表示する。総合スコアの欄は、営業プロジェクトの進捗状況の総合的な評価スコアを5点満点で表示する。情報収集の欄は、情報収集に分類されるタスクの進捗状況の評価スコアを5点満点で表示する。ソリューションの欄は、ソリューションに分類されるタスクの進捗状況の評価スコアを5点満点で表示する。決裁ルートの欄は、決裁ルートに分類されるタスクの進捗状況の評価スコアを5点満点で表示する。営業バリューの欄は、営業バリューに分類されるタスクの進捗状況の評価スコアを5点満点で表示する。これらの評価スコアが全て5点に到達していることは、営業プロジェクトがクローズしたことを指す。作成者の欄は、営業プロジェクトを作成したユーザの氏名を表示する。作成日の欄は、営業プロジェクトが作成された日時を表示する。更新日時の欄は、進捗状況が直近で更新された日時を表示する。
【0083】
サーバ10は、評価表示画面500において、各営業プロジェクトの情報を、総合スコア等の任意の列の値を基準にソートしてもよい。若しくは、サーバ10は、評価表示画面500において、総合スコアが所定値以上である営業プロジェクトの情報を非表示としてもよい。また、サーバ10は、評価表示画面500において、更新日時から現在日時までの時間長が所定値以上である営業プロジェクトについては、アラートを表示してもよい。
【0084】
図10に示した進捗状況入力画面400は、組織図画面100又はプロジェクト画面200に重畳して表示されたり、組織図画面100又はプロジェクト画面200からの遷移により表示されたりし得る。
図11に示した評価表示画面500についても同様である。
【0085】
(5)レコメンド
サーバ10は、ユーザに対し、営業先とすべき企業を推薦してもよい。例えば、サーバ10は、他のユーザ企業が営業先とした企業であって、ユーザが営業先としていない企業を、営業先とするよう推薦する情報を含むUI画面を生成してもよい。
【0086】
サーバ10は、ユーザ企業の情報に基づいて、営業先とするよう推薦する企業を検索し得る。例えば、サーバ10は、ユーザ企業が取り扱う商品の種類と同一又は類似する商品を取り扱っている、又はユーザ企業の業種と同一又は類似する業種の他のユーザ企業が営業先としている企業を、ユーザ企業の営業先とするよう推薦してもよい。
【0087】
例えば、PR業種のA社と同じPR業種のB社がC社のD部門に対する営業プロジェクトを実施したという情報から、C社のD部門にPRサービスのニーズ及び予算がある、ということが推測される。そこで、サーバ10は、PR業種のA社に対し、C社のD部門を営業先とするよう推薦する。その際、もちろんサーバ10は、B社独自の情報については省略することが望ましい。かかる構成によれば、A社の営業活動をより活性化することが可能となる。さらに、C社のD部門の部署等の情報はすでにサーバ10にとって既知であるから、A社による営業プロジェクトの作成をより容易にすることが可能となる。
【0088】
さらに、サーバ10は、営業先とすべき企業を推薦すると共に、営業シナリオを推薦してもよい。ここで、営業シナリオを推薦することは、簡易的には、プロジェクト画面200を提供することであってよい。即ち、サーバ10は、B社に提供したプロジェクト画面200を、同様にA社に提供してもよい。さらに、サーバ10は、C社のD部門のうちどの社員に最初にコンタクトを取るべきか、どの社員を味方につけるべきか、といった具体的なシナリオを、A社に提供し得る。このような具体的なシナリオは、B社が営業プロジェクトを実施する過程で入力した情報に基づいて、生成され得る。
【0089】
<4.補足>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0090】
サーバ10が生成したUI画面の提供先は、営業プロジェクトの支援サービスを受ける、即ち、例えば営業プロジェクトの支援サービスに有料契約したユーザに限定されない。サーバ10が生成したUI画面の少なくとも一部は、一般に公開されてもよい。例えば、組織図画面100は、一般に公開されてもよい。ただし、編集権は有料契約したユーザにのみ限定して付与されてもよい。
【0091】
上記では、企業間で行われる営業活動に本発明が適用される例を説明したが、本発明はかかる例に限定されない。企業、自治体、又は法人等の任意の組織間で行われる営業活動に本発明が適用されてよい。
【0092】
本明細書において特定の装置が実行すると説明した処理の少なくとも一部は、任意の情報処理装置により実行されてよい。例えば、上記実施形態においてサーバ10が実行すると説明した処理の少なくとも一部は、端末装置20により実行されてよい。逆に、上記実施形態において端末装置20が実行すると説明した処理の少なくとも一部は、サーバ10により実行され、端末装置20は入出力等のユーザとのインタフェースとしてのみ機能してもよい。
【0093】
なお、本明細書において説明した各装置による一連の処理は、ソフトウェア、ハードウェア、及びソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。ソフトウェアを構成するプログラムは、例えば、各装置の内部又は外部に設けられる記録媒体(詳しくは、コンピュータにより読み取り可能な非一時的な記憶媒体)に予め格納される。そして、各プログラムは、例えば、本明細書において説明した各装置を制御するコンピュータによる実行時にRAMに読み込まれ、CPUなどの処理回路により実行される。上記記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。また、上記のコンピュータは、ASICのような特定用途向け集積回路、ソフトウエアプログラムを読み込むことで機能を実行する汎用プロセッサ、又はクラウドコンピューティングに使用されるサーバ上のコンピュータ等であってよい。また、本明細書において説明した各装置による一連の処理は、単数のコンピュータにより集中して処理されてもよく、複数のコンピュータにより分散して処理されてもよい。さらに、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されてもよい。
【0094】
また、本明細書においてフローチャート又はシーケンス図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
【0095】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0096】
1 システム
10 サーバ
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
20 端末装置
21 入力部
22 出力部
23 通信部
24 記憶部
25 制御部
90 インターネット
100 組織図画面
200 プロジェクト画面
300 社員情報入力画面
400 進捗状況入力画面
500 評価表示画面