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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123859
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/109 20230101AFI20240905BHJP
   G06Q 10/10 20230101ALI20240905BHJP
【FI】
G06Q10/109
G06Q10/10 310
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023031628
(22)【出願日】2023-03-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】513056101
【氏名又は名称】フリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 顕範
(72)【発明者】
【氏名】田中 浩之
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA07
5L010AA13
5L049AA07
5L049AA13
5L049BB54
(57)【要約】      (修正有)
【課題】取引のワークフローにおいて、業務上必要な帳票についての提示を行い、必要に応じてリマインドを通知する。
【解決手段】販売管理システムのサーバは、事業者が業務を遂行するための各手順を示すワークフローモデル情報と手順毎の帳票フォーマットを記憶し、事業者が入力した他の事業者との取引に関する情報を受け付ける取引情報受付モジュール、ワークフローモデル情報と事業者が過去に行った他の事業者との取引に関する情報に基づいて各手順の要否を判定し、必要と判定した各手順を含むワークフロー情報と手順毎に必要な帳票情報を生成してユーザに提示するワークフロー生成モジュール、ワークフロー情報に対する修正情報をユーザから受け付けてワークフロー情報を修正するワークフロー修正モジュール及びワークフロー情報に基づいて手順毎の期限に応じたリマインド情報を生成してユーザへ通知するリマインド通知モジュールを含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記メモリは、事業者であるユーザが業務を遂行するための各手順を示すワークフローのモデル情報と、前記手順ごとに業務を遂行するための帳票のフォーマット情報とを記憶し、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記ユーザから入力された、前記ユーザにおける他の事業者との取引に関する情報を受け付けるステップと、
前記ワークフローのモデル情報と、前記ユーザが過去に行うことで保存されている他の事業者との取引に関する情報とに基づいて前記各手順の要否を判定し、前記受け付けた前記取引に関する、前記判定の結果に応じて必要と判定された前記各手順を含む情報を管理するワークフロー情報を生成するステップと、
前記帳票のフォーマット情報に基づき、前記生成した前記各手順ごとに、前記受け付けた前記取引に関する情報に係る取引に必要な帳票情報を生成するステップと、
前記ワークフロー情報、及び前記帳票情報を前記ユーザに提示するステップと、
前記ユーザから入力された、前記ワークフロー情報に対する修正情報を受け付けるステップと、
前記受け付けた前記修正情報に基づき、前記ワークフロー情報を修正するステップと、
前記ワークフロー情報に基づいて前記各手順の期限に応じたリマインド情報を生成して前記ユーザへ通知するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記取引に関する情報を受け付けるステップにおいて、前記取引における前記各手順の期限の情報を含む、前記取引に関する情報を受け付け、
前記リマインド情報を通知するステップにおいて、受け付けた前記期限の情報に基づく前記リマインド情報を生成して前記ユーザへ通知する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記ワークフロー情報を生成するステップにおいて、前記取引における前記各手順の期限の情報を含む、前記ワークフロー情報を生成し、
前記リマインド情報を通知するステップにおいて、生成した前記期限の情報に基づく前記リマインド情報を生成して前記ユーザへ通知する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記リマインド情報を通知するステップにおいて、前記期限の情報に係る期限の所定日時前、前記期限の情報に係る期限の経過後に、前記リマインド情報を生成して前記ユーザへ通知する、請求項2または請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記メモリは、前記各手順を遂行するために必要な人月情報を記憶し、
前記リマインド情報を通知するステップにおいて、前記期限の情報と、前記人月情報とに基づき、前記ワークフロー情報における各手順を開始する期限の情報を含む前記リマインド情報を通知する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記プログラムは、さらに、
前記期限の情報に対する、前記取引の進捗情報を取得するステップと、
前記取得した前記取引の進捗情報に基づき、前記期限の情報を更新するステップと、を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記取引の進捗情報を取得するステップにおいて、前記ユーザからの入力を受け付けることにより前記取引の進捗情報を取得する、請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記取引の進捗情報を取得するステップにおいて、前記ユーザに関する情報を管理する外部サーバから送信された前記ユーザに関する情報を受け付け、受け付けた前記ユーザに関する情報から前記取引の進捗情報を取得する、請求項6に記載のプログラム。
【請求項9】
前記期限の情報を更新するステップにおいて、前記取得した前記取引の進捗情報に基づき、前記各手順が完了している場合に前記各手順を完了とする更新を行う、請求項6に記載のプログラム。
【請求項10】
前記期限の情報を更新するステップにおいて、前記取得した前記取引の進捗情報に基づき、前記各手順が完了していない場合に前記各手順の期限を所定日時未来にする更新を行う、請求項6に記載のプログラム。
【請求項11】
前記プログラムは、さらに、
前記ユーザにおける過去の取引に関する情報に基づき、前記ユーザに関連付けられた前記ワークフローのモデル情報を生成するステップを実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項12】
前記メモリは、前記ユーザの属性情報を記憶し、
前記ワークフローのモデル情報を生成するステップにおいて、前記ユーザの属性情報を含む情報に基づき、前記ユーザに関連付けられた前記ワークフローのモデル情報を生成する、請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、
前記記憶部は、事業者であるユーザが業務を遂行するための各手順を示すワークフローのモデル情報と、前記手順ごとに業務を遂行するための帳票のフォーマット情報とを記憶し、
前記制御部は、
前記ユーザから入力された、前記ユーザにおける他の事業者との取引に関する情報を受け付けるステップと、
前記ワークフローのモデル情報と、前記ユーザが過去に行うことで保存されている他の事業者との取引に関する情報とに基づいて前記各手順の要否を判定し、前記受け付けた前記取引に関する、前記判定の結果に応じて必要と判定された前記各手順を含む情報を管理するワークフロー情報を生成するステップと、
前記帳票のフォーマット情報に基づき、前記生成した前記各手順ごとに、前記受け付けた前記取引に関する情報に係る取引に必要な帳票情報を生成するステップと、
前記ワークフロー情報、及び前記帳票情報を前記ユーザに提示するステップと、
前記ユーザから入力された、前記ワークフロー情報に対する修正情報を受け付けるステップと、
前記受け付けた前記修正情報に基づき、前記ワークフロー情報を修正するステップと、
前記ワークフロー情報に基づいて前記各手順の期限に応じたリマインド情報を生成して前記ユーザへ通知するステップと、を実行する、情報処理装置。
【請求項14】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータにより実行されるための方法であって、
前記メモリは、事業者であるユーザが業務を遂行するための各手順を示すワークフローのモデル情報と、前記手順ごとに業務を遂行するための帳票のフォーマット情報とを記憶し、
前記方法は、前記プロセッサが、
前記ユーザから入力された、前記ユーザにおける他の事業者との取引に関する情報を受け付けるステップと、
前記ワークフローのモデル情報と、前記ユーザが過去に行うことで保存されている他の事業者との取引に関する情報とに基づいて前記各手順の要否を判定し、前記受け付けた前記取引に関する、前記判定の結果に応じて必要と判定された前記各手順を含む情報を管理するワークフロー情報を生成するステップと、
前記帳票のフォーマット情報に基づき、前記生成した前記各手順ごとに、前記受け付けた前記取引に関する情報に係る取引に必要な帳票情報を生成するステップと、
前記ワークフロー情報、及び前記帳票情報を前記ユーザに提示するステップと、
前記ユーザから入力された、前記ワークフロー情報に対する修正情報を受け付けるステップと、
前記受け付けた前記修正情報に基づき、前記ワークフロー情報を修正するステップと、
前記ワークフロー情報に基づいて前記各手順の期限に応じたリマインド情報を生成して前記ユーザへ通知するステップと、を実行する、方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
商品の販売等を行うユーザが商品を販売するために必要な見積書、納品書等の各種帳票の作成、商品の状況等を把握するために使用する販売管理サービスが、例えばWebサービスとして提供されている。
【0003】
取引管理システムの技術として、特許文献1には、発注者、受注者ともに容易にアクセス可能であり、取引データの共同利用が可能な取引管理システムについての技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-009505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、商品の販売管理に必要な帳票類は、業種、取引先等によって異なるのが通常である。また、取引先、取引内容によっては詳細な明細書を添付する必要があり、様々な帳票類を作成、管理する必要がある。さらに、ユーザである企業内の内部手続きも、企業によって様々である。このような取引上の手続き、帳票類の管理は、担当者にとって煩わしいものとなっている。
【0006】
そこで、本開示では、取引のワークフローにおいて、業務上必要な帳票についての提示を行い、必要に応じてリマインドを通知する技術について説明する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、メモリは、事業者であるユーザが業務を遂行するための各手順を示すワークフローのモデル情報と、手順ごとに業務を遂行するための帳票のフォーマット情報とを記憶し、プログラムは、プロセッサに、ユーザから入力された、ユーザにおける他の事業者との取引に関する情報を受け付けるステップと、ワークフローのモデル情報と、ユーザが過去に行うことで保存されている他の事業者との取引に関する情報とに基づいて各手順の要否を判定し、受け付けた取引に関する、判定の結果に応じて必要と判定された各手順を含む情報を管理するワークフロー情報を生成するステップと、帳票のフォーマット情報に基づき、生成した各手順ごとに、受け付けた取引に関する情報に係る取引に必要な帳票情報を生成するステップと、ワークフロー情報、及び帳票情報をユーザに提示するステップと、ユーザから入力された、ワークフロー情報に対する修正情報を受け付けるステップと、受け付けた修正情報に基づき、ワークフロー情報を修正するステップと、ワークフロー情報に基づいて各手順の期限に応じたリマインド情報を生成してユーザへ通知するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、取引のワークフローにおいて、業務上必要な帳票についての提示を行い、必要に応じてリマインドを通知することにより、取引についてのユーザの作業漏れ、取引先に対するアクション漏れを防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1の販売管理システム1の全体構成を示すブロック図である。
図2】販売管理システム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
図3】販売管理システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示すブロック図である。
図4】販売管理システム1を構成するサーバ20が記憶する、ワークフローモデルデータベース2021のデータ構造の例を示す図である。
図5】販売管理システム1を構成するサーバ20が記憶する、帳票フォーマットデータベース2022のデータ構造の例を示す図である。
図6】販売管理システム1を構成するサーバ20が記憶する、ワークフローデータベース2023のデータ構造の例を示す図である。
図7】販売管理システム1によるワークフロー生成処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
図8】販売管理システム1によるワークフロー修正処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
図9】販売管理システム1によるリマインド処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
図10】端末装置10に表示するワークフローの画面例を示す図である。
図11】端末装置10に表示する帳票の画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0011】
<概要>
以下、本開示に係る販売管理システムについて説明する。本開示に係る販売管理システムは、法人または個人事業主が、他の事業者との間で行う取引について、業務を遂行するための手順を示すワークフロー情報を生成し、管理するためのシステムである。また、本開示に係る販売管理システムは、手順ごとに業務を遂行するための帳票情報を生成し、管理するためのシステムである。事業者である企業や個人事業主の間で、商品、サービス等についての取引を行う場合、見積、発注、受注、納品、請求等の手順を経ることが多く、これらの手順ごとに見積書、発注書等の帳票を発行して取引処理を行う必要がある。本開示に係る販売管理システムは、見積、発注等の手順をワークフローとして管理し、それぞれの手順ごとに必要な帳票発行を支援するサービスを提供するためのシステムである。また、本開示に係る販売管理システムは、例えばクラウドサーバ等によりWebサービスとして、いわゆるSaaS(Software as a Service)によって提供されるシステムである。
【0012】
ところで、上記のような取引処理は、所定の期限までに処理を行う必要があるものが多い。そのため、処理を行うための期限を管理することが重要である。しかし、このような処理の期限は、一律で決まるものとは限らず、特に取引に関するものは取引相手との関係によっても異なることが多い。さらに、取引処理を行う企業内の内部手続きも、企業によって様々である。
【0013】
また、上記のような取引処理において発行する、見積書、発注書等の帳票類は、業種、取引先等によって異なるのが通常である。また、取引先、取引内容によっては詳細な明細書を添付する必要があり、様々な帳票類を作成、管理する必要がある。
【0014】
そこで、本開示に係る販売管理システムは、ワークフローのモデル情報を記憶し、ユーザから取引に関する情報を受け付けると、ワークフローのモデル情報に基づき、各手順の要否を判定してワークフロー情報を生成する。例えば、取引相手によっては特定の手順が不要となる場合、当該取引相手との取引の場合はその手順を省略してワークフロー情報を生成する。
【0015】
また、本開示に係る販売管理システムは、手順ごとに帳票のフォーマット情報を記憶し、ユーザから取引に関する情報を受け付けると、生成したワークフロー情報の各手順ごとに、受け付けた取引に必要な帳票情報を生成する。例えば、帳票情報とは、見積書、発注書等の情報である。
【0016】
さらに、本開示に係る販売管理システムは、ワークフロー情報に基づいて、各手順の期限に応じたリマインド情報をユーザへ通知する。
【0017】
上記のような構成により、ワークフロー情報、帳票情報が生成されるので、取引に関してユーザの作業管理が容易になり、作業漏れを防止することが可能になる。また、各手順の期限に応じたリマインド情報がユーザへ通知されるので、取引に関してユーザの取引先に対するアクション漏れを防止することが可能になる。これにより、販売管理におけるタスク管理を容易にし、タスク漏れを防止することを可能にしている。
【0018】
<実施の形態1>
以下、販売管理システム1について説明する。以下の説明では、例えば、端末装置10がサーバ20へアクセスすることにより、サーバ20が、端末装置10で画面を生成するための情報を応答する。端末装置10は、サーバ20から受信した情報に基づいて画面を生成し表示する。
【0019】
<1 販売管理システム1の全体構成>
図1は、実施の形態1の販売管理システム1の全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、販売管理システム1は、複数の端末装置(図1では、端末装置10A及び端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。本実施形態では、サーバ20はWebサーバ(クラウドサーバを含む)であり、端末装置10との間でWebページにより情報のやり取りを行う。また、端末装置10にはWebページを閲覧するためのWebページブラウザがインストールされているが、サーバ20のサービスを提供するための専用アプリケーションがインストールされ、専用アプリケーションにより閲覧可能に構成してもよい。
【0020】
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。ここで、ユーザとは、端末装置10を使用して販売管理システム1の機能である取引処理(ワークフロー管理、帳票作成)を行う者であり、例えば事業者である企業の担当者、または個人事業主等である。端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等により実現される。この他、端末装置10は、例えば移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末であるとしてもよい。
【0021】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11等の無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することにより、ネットワーク80に接続される。図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
【0022】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、キーボードや、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0023】
サーバ20は、ユーザである事業者の取引処理に関する各種情報、例えばワークフロー情報、帳票情報を管理する装置である。サーバ20は、ユーザが業務を遂行するための各手順を示すワークフローのモデル情報と、手順ごとに業務を遂行するための帳票のフォーマット情報とを記憶する。サーバ20は、ユーザから他の事業者との取引に関する情報を受け付けると、受け付けた取引に関するワークフロー情報を生成し、取引に必要な帳票情報を生成し、ワークフロー情報に対する修正情報を受け付ける。また、サーバ20は、ワークフロー情報に基づいて各手順の期限に応じたリマインド情報を生成し、ユーザへ通知する。
【0024】
サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0025】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0026】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、販売管理システム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(キーボード131及びマウス132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、ディスプレイ150と、記憶部160と、制御部170とを含む。端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路等)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。図2に示す端末装置10は、移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末として説明するが、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであってもよい。
【0027】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0028】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0029】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路等を含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部170へ与える。
【0030】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、キーボード131と、マウス132とを含む。なお、操作受付部130は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する、タッチスクリーンとして構成してもよい。
【0031】
キーボード131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。キーボード131は、文字入力を行う装置であり、入力された文字情報を入力信号として制御部170へ出力する。
【0032】
マウス132は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。マウス132は、ディスプレイ150に表示されている表示物を選択等するためのポインティングデバイスであり、画面上で選択された位置情報と、ボタン押下されていることを示す情報とを入力信号として制御部170へ出力する。
【0033】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部170へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0034】
ディスプレイ150は、制御部170の制御に応じて、画像、動画、テキスト等のデータを表示する。ディスプレイ150は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0035】
記憶部160は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ15及び記憶部16により構成され、端末装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部160は、ユーザ情報161を記憶する。
【0036】
ユーザ情報161は、端末装置10を使用して、販売管理システム1の機能である取引処理(ワークフロー管理、帳票作成)を行うユーザの情報である。ユーザ情報としては、ユーザを識別する情報(ユーザID)、事業者または担当者の氏名または名称等の情報が含まれる。
【0037】
制御部170は、例えばプロセッサ19により構成され、記憶部160に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部170は、例えば予め端末装置10の記憶部160に格納され、インストールされているアプリケーションである図示しないプログラムに従って動作することにより、入力操作受付部171と、送受信部172と、通知制御部173と、データ処理部174としての機能を発揮する。
【0038】
入力操作受付部171は、キーボード131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。
【0039】
送受信部172は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0040】
通知制御部173は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。通知制御部173は、表示画像をディスプレイ150に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理等を行う。
【0041】
データ処理部174は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0042】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、販売管理システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示すブロック図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0043】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0044】
記憶部202は、例えばメモリ25、ストレージ26から構成され、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、ワークフローモデルデータベース2021と、帳票フォーマットデータベース2022と、ワークフローデータベース2023等を記憶する。
【0045】
ワークフローモデルデータベース2021は、販売管理システム1で生成するワークフロー情報のもとになる、事業者であるユーザが業務を遂行するための各手順を示すワークフローのモデル情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0046】
帳票フォーマットデータベース2022は、販売管理システム1で生成する帳票情報のもとになる、手順ごとに業務を遂行するための帳票のフォーマット情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0047】
ワークフローデータベース2023は、販売管理システム1の管理対象である、取引について、業務を遂行するための手順を示すワークフロー情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0048】
制御部203は、サーバ20のプロセッサ29がプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、取引情報受付モジュール2033、ワークフロー生成モジュール2034、帳票情報生成モジュール2035、提示モジュール2036、進捗情報取得モジュール2037、ワークフロー修正モジュール2038、及びリマインド通知モジュール2039に示す機能を発揮する。
【0049】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0050】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0051】
取引情報受付モジュール2033は、販売管理システム1のユーザによる端末装置10の操作により、ユーザから入力された、ユーザにおける他の事業者との取引に関する情報を受け付ける処理を制御する。取引情報受付モジュール2033が受け付ける取引に関する情報とは、例えば、発注者、受注者、購入者等の当該取引に関係する主体に関する情報、案件の内容に関する情報、納期、金額等の情報であり、納品物や成果物が報告書や設計書のように電子情報として管理可能なものである場合は、納品物や成果物が含まれてもよい。取引に関係する主体は、発注者、受注者、購入者等の当該取引に関係する主体であればよく、法人でも個人でもよい。
【0052】
取引情報受付モジュール2033は、取引における各手順、具体的には見積、発注、受注、納品、請求等の手順の期限の情報を含む、取引に関する情報を受け付けてもよい。手順の期限については、後述するワークフロー生成モジュール2034でワークフローと共に生成される情報であるが、ユーザにより入力されてもよい。例えば、特定の手順については通常の期限より早くしたいような場合、ユーザからその手順についての期限の入力を受け付け、ワークフローに反映するように構成してもよい。
【0053】
ワークフロー生成モジュール2034は、ワークフローモデルデータベース2021に格納されているワークフローのモデル情報と、ユーザが過去に行うことで保存されている他の事業者との取引に関する情報とに基づき、各手順の要否を判定する処理を制御する。ワークフロー生成モジュール2034は、例えば、ユーザが販売管理システム1に過去に入力した取引に関する情報に基づいて、ワークフローのモデル情報に格納されている取引における各手順について、要否を判定する。ワークフロー生成モジュール2034は、具体的には、取引の相手である事業者、取引の時期、期限等を参照し、特定の条件の場合にある手順が省略されている(例えば、発注書作成が省略されて取引内容の実行に入っている)、等のパターンを認識し、取引における各手順について要否を判定する。
【0054】
また、ワークフロー生成モジュール2034は、取引情報受付モジュール2033が受け付けた取引に関する、上記の判定の結果に応じて必要と判定された各手順を含む情報を管理するワークフロー情報を生成する処理を制御する。このとき、ワークフロー生成モジュール2034は、ワークフローモデルデータベース2021に格納されているワークフローのモデル情報に基づき、ワークフロー情報を生成してもよい。ワークフロー生成モジュール2034は、例えば、受け付けた取引について、見積、発注、受注、納品、請求等の手順を示すワークフロー情報を生成する。
【0055】
ワークフロー生成モジュール2034は、取引における各手順、具体的には見積、発注、受注、納品、請求等の手順の期限の情報を含む、ワークフロー情報を生成してもよい。このとき、ワークフロー生成モジュール2034は、ワークフローモデルデータベース2021に格納されているワークフローのモデル情報に格納されている(モデルとしての)期限の情報に基づき、ワークフロー情報を生成してもよい。また、ワークフロー生成モジュール2034は、取引情報受付モジュール2033が手順の期限を受け付けている場合、その期限をワークフローに反映する。
【0056】
ワークフロー生成モジュール2034は、生成したワークフロー情報を、ワークフローデータベース2023に格納して記憶させる。
【0057】
帳票情報生成モジュール2035は、ワークフロー生成モジュール2034が生成したワークフローにおける各手順ごとに、取引情報受付モジュール2033が受け付けた取引に関する情報に係る取引に必要な帳票情報を生成する処理を制御する。このとき、帳票情報生成モジュール2035は、帳票フォーマットデータベース2022に格納されている帳票のフォーマット情報に基づき、取引に必要な帳票情報を生成する。取引に必要な帳票情報とは、具体的には各手順ごとに発行する見積書、発注書、請求書等の帳票の情報である。帳票情報は、ファイルのデータ形式に特段の限定はなく、PDF(Portable Document Format)、Word、XML(eXtensible Markup Language)形式などデータの配置位置等を記述しうるデータ形式であれば既知のものが好適に適用可能である。
【0058】
帳票情報生成モジュール2035は、具体的には、帳票フォーマットデータベース2022に格納されている帳票のフォーマット情報に定義されている各項目、具体的には取引相手(見積送付先等)、発行日付、金額等の項目に対して、必要な情報を当てはめる。このとき、帳票情報生成モジュール2035は、取引情報受付モジュール2033が受け付けた取引に関する情報から必要な項目の情報を抽出して当てはめてもよい。
【0059】
帳票情報生成モジュール2035は、生成した帳票情報を、ワークフローデータベース2023に関連付けて(直接格納してもよく、格納先のリンクを格納してもよい)記憶させる。
【0060】
提示モジュール2036は、ワークフロー生成モジュール2034が生成したワークフロー情報、及び帳票情報生成モジュール2035が生成した帳票情報を、ユーザに提示する処理を制御する。提示モジュール2036は、ワークフロー情報、及び帳票情報を、端末装置10へ送信し、ディスプレイ150に表示させることによりユーザに提示する。提示モジュール2036は、ワークフロー情報を線図により図示してもよく、一覧表のように示してもよい。
【0061】
進捗情報取得モジュール2037は、ワークフロー生成モジュール2034が生成した(後述するワークフロー修正モジュール2038が修正した)ワークフロー情報に含まれる期限の情報に対する、取引の進捗情報を取得する処理を制御する。進捗情報取得モジュール2037は、例えば、取引情報受付モジュール2033が受け付けた取引について、実際の実績に基づく取引の進捗情報を取得する。
【0062】
また、進捗情報取得モジュール2037は、取得した取引の進捗情報に基づき、各手順の期限を更新してもよい。このとき、進捗情報取得モジュール2037は、取得した取引の進捗情報に基づき、各手順が完了している場合に各手順を完了とする更新をしてもよい。進捗情報取得モジュール2037は、例えば、ワークフローデータベース2023に格納されている各手順のステータス情報を更新し、完了している手順のステータス情報を完了としてもよい。また、進捗情報取得モジュール2037は、取得した取引の進捗情報に基づき、各手順が完了していない場合に各手順の期限を所定日時未来(例えば、1週間後)に更新してもよい。
【0063】
進捗情報取得モジュール2037は、具体的には、ユーザによる端末装置10の操作により、ユーザから取引の進捗情報の入力を受け付けてもよい。進捗情報取得モジュール2037は、例えば、見積、発注、受注、納品、請求等の手順について、実際に完了した日付の入力を受け付ける。
【0064】
また、進捗情報取得モジュール2037は、具体的には、ユーザに関する情報を管理する外部サーバから送信されたユーザに関する情報から、取引の進捗情報を取得してもよい。ユーザに関する情報を管理する外部サーバとは、例えば外部のスケジュール情報、勤怠情報等を管理するサービスを提供するサーバであり、ユーザが端末装置10で使用するスケジュール管理アプリケーション、勤怠管理アプリケーションで使用される各種情報を管理するサーバでもよい。進捗情報取得モジュール2037は、このような外部サーバからの情報連携により、取引の進捗情報を取得してもよい。
【0065】
ワークフロー修正モジュール2038は、販売管理システム1のユーザによる端末装置10の操作により、ユーザから入力された、ワークフロー情報に対する修正情報を受け付ける処理を制御する。端末装置10では、提示モジュール2036で送信されたワークフロー情報が提示され、このワークフロー情報に対する修正の入力を、ユーザから受け付けてサーバ20へ送信する。ワークフロー修正モジュール2038は、ユーザから入力されたワークフロー情報に対する修正の入力情報を受け付ける。
【0066】
また、ワークフロー修正モジュール2038は、受け付けたワークフロー情報に対する修正情報に基づき、ワークフロー情報を修正する処理を制御する。ワークフロー修正モジュール2038は、ユーザが入力したワークフロー情報に対する修正内容を、ワークフローデータベース2023に格納されているワークフロー情報に反映する。
【0067】
ワークフロー修正モジュール2038が受け付ける、ワークフロー情報に対する修正とは、ワークフロー生成モジュール2034が生成したワークフロー情報に対して手順を追加、変更、削除等する修正を含む。また、ワークフロー情報に対する修正とは、ワークフロー生成モジュール2034が生成したワークフロー情報に含まれる各手順の期限の情報に対して変更する修正を含む。
【0068】
リマインド通知モジュール2039は、ワークフロー生成モジュール2034が生成した(ワークフロー修正モジュール2038が修正した)ワークフロー情報に基づいて、各手順の期限に応じたリマインド情報を生成してユーザへ通知する処理を制御する。リマインド通知モジュール2039は、具体的には見積、発注、受注、納品、請求等の手順の期限について、リマインド情報を生成して端末装置10へ送信し、ディスプレイ150に表示させることによりユーザに通知する。リマインド情報とは、例えば、各手順の期限が迫っていることを通知する情報でもよく、各手順を期限までに終了させるために作業を開始すべき期限を通知する情報でもよく、各手順について取引相手に連絡すべき期限を通知する情報でもよい。
【0069】
リマインド通知モジュール2039は、取引情報受付モジュール2033が受け付けた手順の期限の情報に基づきリマインド情報を生成してユーザへ通知してもよい。また、リマインド通知モジュール2039は、ワークフロー生成モジュール2034が生成した手順の期限の情報に基づきリマインド情報を生成してユーザへ通知してもよい。
【0070】
また、リマインド通知モジュール2039は、期限の情報に係る期限の所定日時前、または期限の経過後に、リマインド情報を生成してユーザへ通知してもよい。リマインド通知モジュール2039は、具体的には、期限の所定日時前(例えば、3日前)にリマインド情報をユーザへ通知してもよく、期限の経過後(例えば、期限日の1日後)にリマインド情報をユーザへ通知してもよい。
【0071】
また、例えば、ワークフローデータベース2023に、ワークフロー情報に含めて各手順を遂行するために必要な人月情報を格納(記憶)させ、リマインド通知モジュール2039は、期限の情報と人月情報とに基づき、ワークフロー情報における各手順を開始する期限の情報を含むリマインド情報を、ユーザへ通知してもよい。リマインド通知モジュール2039は、具体的には、ある手順の工数が0.1人月(2日)必要である、という人月情報に基づき、期限の0.1人月(2日)前にリマインド情報をユーザへ通知してもよく、一定の猶予期間を含めてリマインド情報をユーザへ通知してもよい。
【0072】
なお、ある局面において、制御部203は、ユーザにおける過去の取引に関する情報に基づき、ユーザに関連付けられたワークフローのモデル情報を生成してもよい。具体的には、ワークフローモデルデータベース2021に格納されているワークフローのモデル情報を、ユーザごとに関連付けて格納(記憶)する。制御部203は、ユーザにおける過去の取引に関する情報を、このワークフローのモデル情報に反映する。このとき、制御部203は、ユーザの属性情報を含む情報に基づき、ユーザに関連付けられたワークフローのモデル情報を生成してもよい。
【0073】
このとき、ワークフローのモデル情報として、ユーザにおける過去の取引に関する情報から生成された機械学習モデルを生成してもよい。この機械学習モデルは、制御部203の機能として行われた機械学習により生成してもよく、他の装置により機械学習が行われた結果生成された機械学習モデルを取得してもよい。機械学習モデルを生成するために行われる機械学習は、所定の教師データを使用した教師あり機械学習により行われてもよく、教師なし機械学習により行われてもよく、ディープラーニングにより行われてもよい。さらに、機械学習モデルによる評価結果を、後にユーザの入力による結果と対比し、さらなる機械学習による学習結果をマージする処理を行ってもよい。
【0074】
<2 データ構造>
図4は、販売管理システム1を構成するサーバ20が記憶する、ワークフローモデルデータベース2021のデータ構造の例を示す図である。図5は、販売管理システム1を構成するサーバ20が記憶する、帳票フォーマットデータベース2022のデータ構造の例を示す図である。また、図6は、販売管理システム1を構成するサーバ20が記憶する、ワークフローデータベース2023のデータ構造の例を示す図である。
【0075】
図4に示すように、ワークフローモデルデータベース2021のレコードのそれぞれは、項目「モデルID」と、項目「モデルパターン名」と、項目「利用業態」と、項目「手順情報」等を含む。
【0076】
項目「モデルID」は、ワークフロー情報のもとになる、ワークフローのモデル情報それぞれを識別する情報である。ワークフローのモデル情報は、例えば、後述するようにモデルのパターン、利用業態(ユーザ属性)等により複数存在するため、項目「モデルID」はこれらを識別するために使用される。
【0077】
項目「モデルパターン名」は、ワークフローのモデル情報が複数のモデルのパターンに分類されており、このモデルのパターンを説明するための名称である。例えば、項目「モデルパターン名」には、取引の発注から請求までが2カ月であることを示す「発注~請求2ケ月」等の情報が格納されている。
【0078】
項目「利用業態」は、ワークフローのモデル情報が複数の利用業態(ユーザ属性)に分類されており、この利用業態を説明するための名称である。例えば、項目「利用業態」には、取引主体であるユーザの業態(例えば、小売業、卸売業、製造業)等の情報が格納されている。
【0079】
項目「手順情報」は、ワークフローのモデル情報として格納されている手順の情報であり、具体的には、項目「アクション」と、項目「必要手順」と、項目「必要工数」と、「使用帳票フォーマットID」と、「期限」等を含む。項目「手順情報」には、項目「モデルID」が識別するワークフローのモデル情報に紐づけて、取引先からのアクションとそれに対応するために必要な手順のモデル情報が、例えば時系列で格納されている。
【0080】
項目「アクション」は、ワークフローのモデル情報として管理している、取引先からのアクションを示す名称である。例えば、項目「アクション」には、取引先から見積もりの依頼が来たことを示す「見積依頼」等の情報が格納されている。
【0081】
項目「必要手順」は、ワークフローのモデル情報として管理している、取引先からのアクションに対応するために必要な手順を示す名称である。例えば、項目「必要手順」には、見積書を作成することを示す「見積書作成」等の情報が格納されている。
【0082】
項目「必要工数」は、ワークフローのモデル情報として管理している、取引先からのアクションに対応するための手順を遂行するために必要な人月情報を示す情報である。
【0083】
項目「使用帳票フォーマットID」は、ワークフローのモデル情報として管理している、取引先からのアクションに対応するために必要な手順ごとに、取引に必要な帳票を生成するためのフォーマット情報を識別する情報である。
【0084】
項目「期限」は、ワークフローのモデル情報として管理している、取引先からのアクションに対応するための期限を示す情報である。
【0085】
図5に示すように、帳票フォーマットデータベース2022のレコードのそれぞれは、項目「帳票フォーマットID」と、項目「帳票名称」と、項目「帳票レイアウトデータ」等を含む。
【0086】
項目「帳票フォーマットID」は、取引先からのアクションに対応するために必要な手順ごとに、取引に必要な帳票を生成するためのフォーマット情報を識別する情報であり、ワークフローモデルデータベース2021の項目「使用帳票フォーマットID」に対応している。
【0087】
項目「帳票名称」は、取引先からのアクションに対応するために必要な手順ごとに、取引に必要な帳票の名称である。例えば、項目「帳票名称」には、帳票の名称である「見積書パターン1」等の情報が格納されている。
【0088】
項目「帳票レイアウトデータ」は、取引先からのアクションに対応するために必要な手順ごとに、取引に必要な帳票のレイアウトデータである。項目「帳票レイアウトデータ」には、ファイルデータが直接格納されてもよく、格納先のリンクが格納されてもよい。ファイルデータは、データ形式に特段の限定はなく、PDF(Portable Document Format)、Word、XML(eXtensible Markup Language)形式などデータの配置位置等を記述しうるデータ形式であればよい。
【0089】
図6に示すように、ワークフローデータベース2023のレコードのそれぞれは、項目「ユーザID」と、項目「ユーザ名」と、項目「取引名称」と、項目「ワークフロー情報」等を含む。
【0090】
項目「ユーザID」は、販売管理システム1のユーザそれぞれを識別する情報である。
【0091】
項目「ユーザ名」は、販売管理システム1のユーザの氏名または名称である。
【0092】
項目「取引名称」は、販売管理システム1の管理対象である、ワークフローに係る取引の名称である。
【0093】
項目「ワークフロー情報」は、販売管理システム1の管理対象である、取引についてのワークフローの情報であり、具体的には、項目「アクション」と、項目「発生日付」と、項目「対応手順」と、項目「対応日付」等を含む。項目「ワークフロー情報」には、項目「ユーザID」が識別するユーザに紐づけて、取引先からのアクションとそれに対応するために必要な手順の情報が、例えば時系列で格納されている。
【0094】
項目「アクション」は、ワークフローとして管理している、取引先からのアクションを示す名称であり、ワークフローモデルデータベース2021の項目「アクション」に対応している。
【0095】
項目「発生日付」は、ワークフローとして管理している、取引先からのアクションが実際に発生した日付である。
【0096】
項目「対応手順」は、ワークフローとして管理している、取引先からのアクションに対応するために必要な手順を示す名称であり、ワークフローモデルデータベース2021の項目「必要手順」に対応している。
【0097】
項目「対応日付」は、ワークフローとして管理している、取引先からのアクションに対して実際に対応した日付である。
【0098】
例えば、図6に示すように、項目「対応日付」に日付が格納されている場合、当該アクションに対する対応が完了したことを示しており、日付が格納されていない場合、当該アクションに対する対応が完了していないことを示している。このように、項目「対応日付」は、各手順のステータス情報を兼ねているが、別途ワークフローデータベース2023に各手順のステータス情報を格納するように構成してもよい。
【0099】
サーバ20のワークフロー生成モジュール2034は、ワークフロー情報を生成することに伴って、ワークフローデータベース2023のレコードを追加する。帳票情報生成モジュール2035は、帳票情報を生成することに伴って、ワークフローデータベース2023の項目「ワークフロー情報」を更新する。
【0100】
<3 動作>
以下、図7ないし図9を参照しながら、実施の形態1における販売管理システム1によるワークフロー生成処理、ワークフロー修正処理、及びリマインド処理について説明する。
【0101】
図7は、販売管理システム1によるワークフロー生成処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【0102】
ステップS111において、端末装置10の入力操作受付部171は、ユーザから、販売管理システム1のサービスを利用するために必要な認証を行うためのユーザID及びパスワードを入力する操作を受け付ける。送受信部172は、受け付けたユーザID及びパスワード、及びユーザ情報161をサーバ20へ送信する。端末装置10の送受信部172は、サーバ20から送信された認証完了の情報と、サービス画面の表示情報とを受け付ける。通知制御部173は、受け付けたサービス画面の表示情報を、ディスプレイ150に表示させる。
【0103】
ステップS121において、サーバ20は、ユーザID及びパスワードを、通信部201を介して受け付けて当該ユーザのユーザID及びパスワードが正当であることを確認し、所定の認証を行う。正当である場合、サーバ20は認証完了の情報を、サーバ20の取引情報受付モジュール2033は、サービス画面の表示情報を、それぞれ端末装置10へ通信部201を介して送信する。
【0104】
ステップS112において、端末装置10の入力操作受付部171は、ユーザによる操作により、ユーザにおける他の事業者との取引に関する情報の入力を受け付ける。送受信部172は、入力された取引に関する情報を、サーバ20へ送信する。
【0105】
ステップS122において、サーバ20の取引情報受付モジュール2033は、端末装置10から送信された他の事業者との取引に関する情報を、通信部201を介して受け付ける。取引に関する情報とは、例えば、発注者、受注者、購入者等の当該取引に関係する主体に関する情報、案件の内容に関する情報、納期、金額等の情報であるが、取引における各手順の期限の情報を含んでもよい。
【0106】
ステップS123において、サーバ20のワークフロー生成モジュール2034は、ワークフローのモデル情報と、ユーザが過去に行うことで保存されている他の事業者との取引に関する情報とに基づき、各手順の要否を判定する。また、ステップS123において、ワークフロー生成モジュール2034は、判定の結果に応じて必要と判定された各手順を含む情報を管理するワークフロー情報を生成する。ステップS123では、例えば、ワークフローモデルデータベース2021に格納されているワークフローのモデル情報と、ユーザの過去における他の事業者との取引に関する情報とに基づき、取引における各手順、具体的には見積、発注、受注、納品、請求等の手順の要否が判定され、不要と判定された手順が省略され、必要と判定された各手順でワークフロー情報が生成される。
【0107】
ステップS124において、サーバ20の帳票情報生成モジュール2035は、ステップS123で生成したワークフローにおける各手順ごとに、ステップS122で受け付けた取引に関する情報に係る取引に必要な帳票情報を生成する。ステップS124では、例えば、帳票フォーマットデータベース2022に格納されている帳票のフォーマット情報に基づき、取引に必要な帳票情報を生成する。
【0108】
ステップS125において、サーバ20の提示モジュール2036は、ステップS123で生成したワークフロー情報、及びステップS124で生成した帳票情報を、端末装置10へ通信部201を介して送信する。
【0109】
ステップS115において、端末装置10の送受信部172は、サーバ20から送信されたワークフロー情報、及び帳票情報を受け付ける。通知制御部173は、受け付けたワークフロー情報、及び帳票情報を、ディスプレイ150に表示させる。
【0110】
以上のように、販売管理システム1では、ワークフローのモデル情報を記憶し、ユーザから取引に関する情報を受け付けると、ワークフローのモデル情報に基づき、各手順の要否を判定してワークフロー情報を生成する。例えば、取引相手によっては特定の手順が不要となる場合、当該取引相手との取引の場合はその手順を省略してワークフロー情報を生成する。また、手順ごとに帳票のフォーマット情報を記憶し、ユーザから取引に関する情報を受け付けると、生成したワークフロー情報の各手順ごとに、受け付けた取引に必要な帳票情報を生成する。生成したワークフロー情報、及び帳票情報は、端末装置10へ送信されてユーザに提示される。これにより、ワークフロー情報、帳票情報が生成されるので、取引に関してユーザの作業管理が容易になり、作業漏れを防止することが可能になる。
【0111】
図8は、販売管理システム1によるワークフロー修正処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【0112】
ステップS211において、端末装置10の入力操作受付部171は、ユーザによる操作により、ワークフロー情報に対する修正情報の入力を受け付ける。送受信部172は、入力されたワークフロー情報に対する修正情報報を、サーバ20へ送信する。
【0113】
ステップS221において、サーバ20のワークフロー修正モジュール2038は、端末装置10から送信されたワークフロー情報に対する修正情報を、通信部201を介して受け付ける。
【0114】
ステップS222において、サーバ20のワークフロー修正モジュール2038は、ステップS221で受け付けたワークフロー情報に対する修正情報に基づき、ワークフロー情報を修正する。ワークフロー情報に対する修正とは、ワークフロー情報に対して手順を追加、変更、削除等する修正、または、ワークフロー情報に含まれる各手順の期限の情報に対して変更する修正を含む。
【0115】
ステップS223において、サーバ20の提示モジュール2036は、ステップS222で修正したワークフロー情報を、端末装置10へ通信部201を介して送信する。
【0116】
ステップS213において、端末装置10の送受信部172は、サーバ20から送信された修正後のワークフロー情報を受け付ける。通知制御部173は、受け付けた修正後のワークフロー情報を、ディスプレイ150に表示させる。
【0117】
以上のように、販売管理システム1では、提示されたワークフロー情報に対する修正の入力を受け付け、入力内容に基づいてワークフロー情報が修正される。これにより、ワークフロー情報の修正が容易に行えるので、取引に関してユーザの作業管理が容易になり、作業漏れを防止することが可能になる。
【0118】
図9は、販売管理システム1によるリマインド処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【0119】
ステップS321において、サーバ20の進捗情報取得モジュール2037は、ステップS123で生成した、またはステップS222で修正したワークフロー情報に含まれる期限の情報に対する、取引の進捗情報を取得する。
【0120】
ステップS322において、サーバ20のリマインド通知モジュール2039は、ステップS123で生成した、またはステップS222で修正したワークフロー情報に基づいて、各手順の期限に応じたリマインドが必要か否かを判定する。
【0121】
ステップS323において、サーバ20のリマインド通知モジュール2039は、ステップS322でリマインドが必要と判定された場合、各手順の期限に応じたリマインド情報を生成し、リマインド情報を、端末装置10へ通信部201を介して送信する。リマインド情報は、具体的には見積、発注、受注、納品、請求等の手順の期限についてのリマインドである。
【0122】
ステップS313において、端末装置10の送受信部172は、サーバ20から送信されたリマインド情報を受け付ける。通知制御部173は、受け付けたリマインド情報を、ディスプレイ150に表示させる。
【0123】
以上のように、販売管理システム1では、手順の期限に応じたリマインド情報を生成してユーザへ通知する。これにより、取引に関してユーザの取引先に対するアクション漏れを防止することが可能になる。
【0124】
<4 画面例>
以下、図10及び図11を参照しながら、販売管理システム1によるワークフローの画面例、及び帳票の画面例について説明する。
【0125】
図10は、端末装置10に表示するワークフローの画面例を示す図である。図10の画面例は、ワークフロー生成モジュール2034により生成されたワークフロー情報が提示モジュール2036により端末装置10へ送信され、ディスプレイ150に表示された状態の画面例を示す。図7のステップS115に相当する。
【0126】
図10に示すように、端末装置10のディスプレイ150には、ウィンドウ1031が表示されている。このウィンドウ1031には、ワークフロー生成モジュール2034が生成し、端末装置10に送信されたワークフロー情報1031aが表示されている。図10に示す例では、ワークフローを構成する各手順(例えば見積書作成)が手順表示欄1031bで表示され、それぞれの手順の流れが矢印1031cで表示されている。
【0127】
ワークフロー情報1031aには、手順表示欄1031bの例として「見積書作成」、「納品書作成」等の手順が表示され、それぞれの手順の流れが矢印1031cで表示されている。これにより、販売管理における取引の手順を一目で把握することが可能になる。
【0128】
図11は、端末装置10に表示する帳票の画面例を示す図である。図11の画面例は、帳票情報生成モジュール2035により生成された帳票情報が提示モジュール2036により端末装置10へ送信され、ディスプレイ150に表示された状態の画面例を示す。図7のステップS115に相当する。
【0129】
図11に示すように、端末装置10のディスプレイ150には、ウィンドウ1031が表示されている。このウィンドウ1031には、帳票情報生成モジュール2035が生成し、端末装置10に送信された帳票情報1032aが表示されている。図11に示す例では、帳票情報1032aとして請求書が表示され、請求書の各項目が項目1032bとして表示されている。
【0130】
帳票情報1032aの例である請求書には、項目1032bの例として「請求先名称」、「請求先住所」、「金額」等が表示されている。これらの項目は、帳票フォーマットデータベース2022に格納されている帳票フォーマットにもともと記載されている項目、または取引情報受付モジュール2033が受け付けた取引に関する情報、その他の情報(例えば、本日日付)等から取得した情報を当てはめたものである。これにより、ユーザが帳票類を作成する手間を削減することが可能になる。
【0131】
<小括>
以上のように、本実施形態によると、ワークフローのモデル情報を記憶し、ユーザから取引に関する情報を受け付けると、ワークフローのモデル情報に基づき、各手順の要否を判定してワークフロー情報を生成する。また、手順ごとに帳票のフォーマット情報を記憶し、ユーザから取引に関する情報を受け付けると、生成したワークフロー情報の各手順ごとに、受け付けた取引に必要な帳票情報を生成する。生成したワークフロー情報、及び帳票情報は、ユーザに提示される。そのため、ワークフロー情報、帳票情報が生成されるので、取引に関するユーザの作業管理及び帳票作成が容易になり、作業漏れを防止することが可能になる。これにより、販売管理におけるタスク管理を容易にし、タスク漏れを防止することを可能にしている。
【0132】
また、本実施形態によると、提示されたワークフロー情報に対する修正の入力を受け付け、入力内容に基づいてワークフロー情報が修正される。そのため、ワークフロー情報の修正が容易に行えるので、取引に関してユーザの作業管理が容易になり、作業漏れを防止することが可能になる。これにより、販売管理におけるタスク管理を容易にし、タスク漏れを防止することを可能にしている。
【0133】
さらに、本実施形態によると、ワークフロー情報に基づいて、各手順の期限に応じたリマインド情報をユーザへ通知する。そのため、取引の手順に必要な作業漏れを防止することが可能になる。これにより、取引に関してユーザの取引先に対するアクション漏れを防止することが可能になる。
【0134】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換及び変更を行なって実施することができる。これらの実施形態及び変形例ならびに省略、置換及び変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【0135】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
【0136】
(付記1)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、メモリ25は、事業者であるユーザが業務を遂行するための各手順を示すワークフローのモデル情報(2021)と、手順ごとに業務を遂行するための帳票のフォーマット情報(2022)とを記憶し、プログラムは、プロセッサ29に、ユーザから入力された、ユーザにおける他の事業者との取引に関する情報を受け付けるステップ(S122)と、ワークフローのモデル情報と、ユーザが過去に行うことで保存されている他の事業者との取引に関する情報とに基づいて各手順の要否を判定し、受け付けた取引に関する、判定の結果に応じて必要と判定された各手順を含む情報を管理するワークフロー情報を生成するステップ(S123)と、帳票のフォーマット情報に基づき、生成した各手順ごとに、受け付けた取引に関する情報に係る取引に必要な帳票情報を生成するステップ(S124)と、ワークフロー情報、及び帳票情報をユーザに提示するステップ(S125)と、ユーザから入力された、ワークフロー情報に対する修正情報を受け付けるステップ(S221)と、受け付けた修正情報に基づき、ワークフロー情報を修正するステップ(S222)と、ワークフロー情報に基づいて各手順の期限に応じたリマインド情報を生成してユーザへ通知するステップ(S323)と、を実行させる、プログラム。
【0137】
(付記2)取引に関する情報を受け付けるステップにおいて、取引における各手順の期限の情報を含む、取引に関する情報を受け付け、リマインド情報を通知するステップにおいて、受け付けた期限の情報に基づくリマインド情報を生成してユーザへ通知する、(付記1)に記載のプログラム。
【0138】
(付記3)ワークフロー情報を生成するステップにおいて、取引における各手順の期限の情報を含む、ワークフロー情報を生成し、リマインド情報を通知するステップにおいて、生成した期限の情報に基づくリマインド情報を生成してユーザへ通知する、(付記1)に記載のプログラム。
【0139】
(付記4)リマインド情報を通知するステップにおいて、期限の情報に係る期限の所定日時前、期限の情報に係る期限の経過後に、リマインド情報を生成してユーザへ通知する、(付記2)または(付記3)に記載のプログラム。
【0140】
(付記5)メモリは、各手順を遂行するために必要な人月情報を記憶し、リマインド情報を通知するステップにおいて、期限の情報と、人月情報とに基づき、ワークフロー情報における各手順を開始する期限の情報を含むリマインド情報を通知する、(付記1)に記載のプログラム。
【0141】
(付記6)プログラムは、さらに、期限の情報に対する、取引の進捗情報を取得するステップ(S321)と、取得した取引の進捗情報に基づき、期限の情報を更新するステップを実行させる、(付記1)に記載のプログラム。
【0142】
(付記7)取引の進捗情報を取得するステップにおいて、ユーザからの入力を受け付けることにより取引の進捗情報を取得する、(付記6)に記載のプログラム。
【0143】
(付記8)取引の進捗情報を取得するステップにおいて、ユーザに関する情報を管理する外部サーバから送信されたユーザに関する情報を受け付け、受け付けたユーザに関する情報から取引の進捗情報を取得する、(付記6)に記載のプログラム。
【0144】
(付記9)期限の情報を更新するステップにおいて、取得した取引の進捗情報に基づき、各手順が完了している場合に各手順を完了とする更新を行う、(付記6)に記載のプログラム。
【0145】
(付記10)期限の情報を更新するステップにおいて、取得した取引の進捗情報に基づき、各手順が完了していない場合に各手順の期限を所定日時未来にする更新を行う、(付記6)に記載のプログラム。
【0146】
(付記11)プログラムは、さらに、ユーザにおける過去の取引に関する情報に基づき、ユーザに関連付けられたワークフローのモデル情報を生成するステップを実行させる、(付記1)に記載のプログラム。
【0147】
(付記12)メモリは、ユーザの属性情報を記憶し、ワークフローのモデル情報を生成するステップにおいて、ユーザの属性情報を含む情報に基づき、ユーザに関連付けられたワークフローのモデル情報を生成する、(付記11)に記載のプログラム。
【0148】
(付記13)制御部203と、記憶部202とを備える情報処理装置であって、記憶部202は、事業者であるユーザが業務を遂行するための各手順を示すワークフローのモデル情報(2021)と、手順ごとに業務を遂行するための帳票のフォーマット情報(2022)とを記憶し、制御部203は、ユーザから入力された、ユーザにおける他の事業者との取引に関する情報を受け付けるステップ(S122)と、ワークフローのモデル情報と、ユーザが過去に行うことで保存されている他の事業者との取引に関する情報とに基づいて各手順の要否を判定し、受け付けた取引に関する、判定の結果に応じて必要と判定された各手順を含む情報を管理するワークフロー情報を生成するステップ(S123)と、帳票のフォーマット情報に基づき、生成した各手順ごとに、受け付けた取引に関する情報に係る取引に必要な帳票情報を生成するステップ(S124)と、ワークフロー情報、及び帳票情報をユーザに提示するステップ(S125)と、ユーザから入力された、ワークフロー情報に対する修正情報を受け付けるステップ(S221)と、受け付けた修正情報に基づき、ワークフロー情報を修正するステップ(S222)と、ワークフロー情報に基づいて各手順の期限に応じたリマインド情報を生成してユーザへ通知するステップ(S323)と、を実行する、情報処理装置。
【0149】
(付記14)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータにより実行されるための方法であって、メモリ25は、事業者であるユーザが業務を遂行するための各手順を示すワークフローのモデル情報(2021)と、手順ごとに業務を遂行するための帳票のフォーマット情報(2022)とを記憶し、方法は、プロセッサ29が、ユーザから入力された、ユーザにおける他の事業者との取引に関する情報を受け付けるステップ(S122)と、ワークフローのモデル情報と、ユーザが過去に行うことで保存されている他の事業者との取引に関する情報とに基づいて各手順の要否を判定し、受け付けた取引に関する、判定の結果に応じて必要と判定された各手順を含む情報を管理するワークフロー情報を生成するステップ(S123)と、帳票のフォーマット情報に基づき、生成した各手順ごとに、受け付けた取引に関する情報に係る取引に必要な帳票情報を生成するステップ(S124)と、ワークフロー情報、及び帳票情報をユーザに提示するステップ(S125)と、ユーザから入力された、ワークフロー情報に対する修正情報を受け付けるステップ(S221)と、受け付けた修正情報に基づき、ワークフロー情報を修正するステップ(S222)と、ワークフロー情報に基づいて各手順の期限に応じたリマインド情報を生成してユーザへ通知するステップ(S323)と、を実行する、方法。
【符号の説明】
【0150】
1 :販売管理システム
10 :端末装置
13 :入力装置
14 :出力装置
15 :メモリ
16 :記憶部
19 :プロセッサ
20 :サーバ
25 :メモリ
26 :ストレージ
29 :プロセッサ
80 :ネットワーク
81 :無線基地局
82 :無線LANルータ
111 :アンテナ
112 :アンテナ
121 :第1無線通信部
122 :第2無線通信部
130 :操作受付部
131 :キーボード
132 :マウス
140 :音声処理部
141 :マイク
142 :スピーカ
150 :ディスプレイ
160 :記憶部
161 :ユーザ情報
170 :制御部
171 :入力操作受付部
172 :送受信部
173 :通知制御部
174 :データ処理部
201 :通信部
202 :記憶部
203 :制御部
2021 :ワークフローモデルデータベース
2022 :帳票フォーマットデータベース
2023 :ワークフローデータベース
2031 :受信制御モジュール
2032 :送信制御モジュール
2033 :取引情報受付モジュール
2034 :ワークフロー生成モジュール
2035 :帳票情報生成モジュール
2036 :提示モジュール
2037 :進捗情報取得モジュール
2038 :ワークフロー修正モジュール
2039 :リマインド通知モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-06-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記メモリは、事業者であるユーザが業務を遂行するための各手順を示すワークフローのモデル情報と、前記手順ごとに業務を遂行するための帳票のフォーマット情報とを記憶し、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記ユーザから入力された、前記ユーザにおける他の事業者との取引に関する情報を受け付けるステップと、
前記ワークフローのモデル情報に格納されている取引のパターンにおける前記各手順に関する情報と、前記ユーザが過去に行うことで保存されている他の事業者との取引において行った前記各手順に関する情報とに基づいて前記各手順の要否を判定し、前記受け付けた前記取引に関する、前記判定の結果に応じて必要と判定された前記各手順を含む情報を管理するワークフロー情報を生成するステップと、
前記帳票のフォーマット情報に基づき、前記生成した前記各手順ごとに、前記受け付けた前記取引に関する情報に係る取引に必要な帳票情報を生成するステップと、
前記ワークフロー情報、及び前記帳票情報を前記ユーザに提示するステップと、
前記ユーザから入力された、前記ワークフロー情報に対する修正情報を受け付けるステップと、
前記受け付けた前記修正情報に基づき、前記ワークフロー情報を修正するステップと、
前記ワークフロー情報に基づいて前記各手順の期限に応じたリマインド情報を生成して前記ユーザへ通知するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記取引に関する情報を受け付けるステップにおいて、前記取引における前記各手順の期限の情報を含む、前記取引に関する情報を受け付け、
前記リマインド情報を通知するステップにおいて、受け付けた前記期限の情報に基づく前記リマインド情報を生成して前記ユーザへ通知する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記ワークフロー情報を生成するステップにおいて、前記取引における前記各手順の期限の情報を含む、前記ワークフロー情報を生成し、
前記リマインド情報を通知するステップにおいて、生成した前記期限の情報に基づく前記リマインド情報を生成して前記ユーザへ通知する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記リマインド情報を通知するステップにおいて、前記期限の情報に係る期限の所定日時前、前記期限の情報に係る期限の経過後に、前記リマインド情報を生成して前記ユーザへ通知する、請求項2または請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記メモリは、前記各手順を遂行するために必要な人月情報を記憶し、
前記リマインド情報を通知するステップにおいて、前記期限の情報と、前記人月情報とに基づき、前記ワークフロー情報における各手順を開始する期限の情報を含む前記リマインド情報を通知する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記プログラムは、さらに、
前記期限の情報に対する、前記取引の進捗情報を取得するステップと、
前記取得した前記取引の進捗情報に基づき、前記期限の情報を更新するステップと、を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記取引の進捗情報を取得するステップにおいて、前記ユーザからの入力を受け付けることにより前記取引の進捗情報を取得する、請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記取引の進捗情報を取得するステップにおいて、前記ユーザに関する情報を管理する外部サーバから送信された前記ユーザに関する情報を受け付け、受け付けた前記ユーザに関する情報から前記取引の進捗情報を取得する、請求項6に記載のプログラム。
【請求項9】
前記期限の情報を更新するステップにおいて、前記取得した前記取引の進捗情報に基づき、前記各手順が完了している場合に前記各手順を完了とする更新を行う、請求項6に記載のプログラム。
【請求項10】
前記期限の情報を更新するステップにおいて、前記取得した前記取引の進捗情報に基づき、前記各手順が完了していない場合に前記各手順の期限を所定日時未来にする更新を行う、請求項6に記載のプログラム。
【請求項11】
前記プログラムは、さらに、
前記ユーザにおける過去の取引に関する情報に基づき、前記ユーザに関連付けられた前記ワークフローのモデル情報を生成するステップを実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項12】
前記メモリは、前記ユーザの属性情報を記憶し、
前記ワークフローのモデル情報を生成するステップにおいて、前記ユーザの属性情報を含む情報に基づき、前記ユーザに関連付けられた前記ワークフローのモデル情報を生成する、請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、
前記記憶部は、事業者であるユーザが業務を遂行するための各手順を示すワークフローのモデル情報と、前記手順ごとに業務を遂行するための帳票のフォーマット情報とを記憶し、
前記制御部は、
前記ユーザから入力された、前記ユーザにおける他の事業者との取引に関する情報を受け付けるステップと、
前記ワークフローのモデル情報に格納されている取引のパターンにおける前記各手順に関する情報と、前記ユーザが過去に行うことで保存されている他の事業者との取引において行った前記各手順に関する情報とに基づいて前記各手順の要否を判定し、前記受け付けた前記取引に関する、前記判定の結果に応じて必要と判定された前記各手順を含む情報を管理するワークフロー情報を生成するステップと、
前記帳票のフォーマット情報に基づき、前記生成した前記各手順ごとに、前記受け付けた前記取引に関する情報に係る取引に必要な帳票情報を生成するステップと、
前記ワークフロー情報、及び前記帳票情報を前記ユーザに提示するステップと、
前記ユーザから入力された、前記ワークフロー情報に対する修正情報を受け付けるステップと、
前記受け付けた前記修正情報に基づき、前記ワークフロー情報を修正するステップと、
前記ワークフロー情報に基づいて前記各手順の期限に応じたリマインド情報を生成して前記ユーザへ通知するステップと、を実行する、情報処理装置。
【請求項14】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータにより実行されるための方法であって、
前記メモリは、事業者であるユーザが業務を遂行するための各手順を示すワークフローのモデル情報と、前記手順ごとに業務を遂行するための帳票のフォーマット情報とを記憶し、
前記方法は、前記プロセッサが、
前記ユーザから入力された、前記ユーザにおける他の事業者との取引に関する情報を受け付けるステップと、
前記ワークフローのモデル情報に格納されている取引のパターンにおける前記各手順に関する情報と、前記ユーザが過去に行うことで保存されている他の事業者との取引において行った前記各手順に関する情報とに基づいて前記各手順の要否を判定し、前記受け付けた前記取引に関する、前記判定の結果に応じて必要と判定された前記各手順を含む情報を管理するワークフロー情報を生成するステップと、
前記帳票のフォーマット情報に基づき、前記生成した前記各手順ごとに、前記受け付けた前記取引に関する情報に係る取引に必要な帳票情報を生成するステップと、
前記ワークフロー情報、及び前記帳票情報を前記ユーザに提示するステップと、
前記ユーザから入力された、前記ワークフロー情報に対する修正情報を受け付けるステップと、
前記受け付けた前記修正情報に基づき、前記ワークフロー情報を修正するステップと、
前記ワークフロー情報に基づいて前記各手順の期限に応じたリマインド情報を生成して前記ユーザへ通知するステップと、を実行する、方法。