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特開2024-123902充電システム、携帯端末、携帯端末のためのコンピュータプログラム、及び、充電器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123902
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】充電システム、携帯端末、携帯端末のためのコンピュータプログラム、及び、充電器
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240905BHJP
   H02J 7/02 20160101ALI20240905BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
H02J7/00 X
H02J7/02 J
H01M10/48 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023031700
(22)【出願日】2023-03-02
(71)【出願人】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐武 優
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BA04
5G503BB02
5G503EA05
5H030AA10
5H030AS06
5H030AS11
5H030AS18
5H030FF41
(57)【要約】
【課題】ユーザの利便性を向上するための技術を提供する。
【解決手段】充電システムは、携帯端末と、前記携帯端末に着脱可能な充電池を充電する充電装置と、を備え、前記充電装置は、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を示す状態情報を前記携帯端末に送信可能に構成されており、前記携帯端末は、前記充電装置から前記状態情報を受信する受信部と、前記充電装置から受信した前記状態情報を利用して、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を報知する報知部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末と、
前記携帯端末に着脱可能な充電池を充電する充電装置と、
を備え、
前記充電装置は、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を示す状態情報を前記携帯端末に送信可能に構成されており、
前記携帯端末は、
前記充電装置から前記状態情報を受信する受信部と、
前記充電装置から受信した前記状態情報を利用して、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を報知する報知部と、
を備える、
充電システム。
【請求項2】
前記充電装置は、2個以上の前記充電池を充電可能に構成されており、
前記報知部は、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を報知することに加えて、前記2個以上の充電池のうち、特定の残量よりも高い残量を有する特定の充電池の利用をユーザに案内する、請求項1に記載の充電システム。
【請求項3】
前記報知部は、2個以上の前記特定の充電池が存在する場合に、前記2個以上の特定の充電池のうち、最も充電容量が高い第1の充電池の利用をユーザに案内する、請求項2に記載の充電システム。
【請求項4】
前記報知部は、2個以上の前記特定の充電池が存在する場合に、前記2個以上の特定の充電池のうち、最も充電サイクル数が少ない第2の充電池の利用をユーザに案内する、請求項2に記載の充電システム。
【請求項5】
前記報知部は、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を示す状態画像を表示部に表示させることにより、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を報知し、
前記報知部は、第1の表示態様と第2の表示態様とのいずれかの表示態様で前記表示部を制御可能に構成されており、
前記報知部は、前記第1の表示態様において、前記特定の充電池の状態を示す前記状態画像に加えて、前記2個以上の充電池のうち、前記特定の充電池とは異なる他の充電池の状態を示す画像を前記表示部に表示させ、
前記報知部は、前記第2の表示態様において、前記特定の充電池の状態を示す前記状態画像を前記表示部に表示させ、前記他の充電池の状態を示す画像を前記表示部に表示させない、請求項2に記載の充電システム。
【請求項6】
前記第2の表示態様は、ユーザからの所定の指示を待機している状況で表示される態様であり、
前記第1の表示態様は、前記所定の指示をトリガとして表示される態様である、請求項5に記載の充電システム。
【請求項7】
前記充電装置は、特定の充電器を含み、
前記特定の充電器は、前記2個以上の充電池に電力を供給するための2個以上の充電端子を備える、請求項2に記載の充電システム。
【請求項8】
前記2個以上の充電端子のそれぞれには、番号が割り当てられており、
前記特定の充電池の利用をユーザに案内することは、前記特定の充電池に電力を供給している特定の充電端子に割り当てられている前記番号を案内することを含む、請求項7に記載の充電システム。
【請求項9】
前記特定の充電器は、前記2個以上の充電端子のそれぞれについて、当該充電端子に隣接しているライトを備え、
前記特定の充電端子に割り当てられている前記番号が案内されている状況において、前記特定の充電器は、2個以上の前記ライトのうち、前記特定の充電端子に隣接して配置されている前記ライトを点灯させる、請求項8に記載の充電システム。
【請求項10】
前記充電装置は、第1の充電器と、第2の充電器と、を含み、
前記第1の充電器は、前記特定の充電池に電力を供給するための特定の充電端子を備え、
前記第2の充電器は、前記2個以上の充電池のうち、前記特定の充電池とは異なる他の充電池に電力を供給するための他の充電端子を備える、請求項2に記載の充電システム。
【請求項11】
前記状態情報は、前記充電池の状態を示す値である状態値を含み、
前記報知部は、前記状態値を報知する、請求項1から10のいずれか一項に記載の充電システム。
【請求項12】
前記状態値は、前記充電池の残量であり、
前記報知部は、パーセントとして表示された前記残量を報知する、請求項11に記載の充電システム。
【請求項13】
充電池を着脱可能な接続端子と、
前記充電池を充電する充電装置との通信を実行するための第1の通信インターフェースと、
前記第1の通信インターフェースを介して、前記充電装置から、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を示す状態情報を受信する受信部と、
前記充電装置から受信した前記状態情報を利用して、前記充電装置において現在充電されている前記充電池の状態を報知する報知部と、
を備える、携帯端末。
【請求項14】
携帯端末のためのコンピュータプログラムであって、
前記携帯端末は、
充電池を着脱可能な接続端子と、
前記充電池を充電する充電装置との通信を実行するための第1の通信インターフェースと、
コンピュータと、
を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、即ち、
前記第1の通信インターフェースを介して、前記充電装置から、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を示す状態情報を受信する受信部と、
前記充電装置から受信した前記状態情報を利用して、前記充電装置において現在充電されている前記充電池の状態を報知する報知部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項15】
携帯端末に着脱可能な充電池に電力を供給するための充電端子と、
前記携帯端末との通信を実行するための第2の通信インターフェースと、
前記第2の通信インターフェースを介して、前記充電端子に現在接続されている前記充電池の状態を示す状態情報を前記携帯端末に送信する送信部であって、前記状態情報は、前記充電端子に現在接続されている前記充電池の状態を前記携帯端末に報知させるための情報である、前記送信部と、
を備える、充電器。
【請求項16】
携帯端末と、
前記携帯端末に着脱可能な充電池を充電する充電装置と、
報知装置と、
を備え、
前記充電装置は、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を示す状態情報を前記報知装置に送信可能に構成されており、
前記報知装置は、
前記充電装置から前記状態情報を受信する受信部と、
前記充電装置から受信した前記状態情報を利用して、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を報知する報知部と、
を備える、
充電システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、携帯端末に着脱可能な充電池を充電するための技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、充電スロットに差し込まれたバッテリの充電状態を報知するためのLEDを備える充電器を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-021373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、ユーザは、充電スロットに差し込まれたバッテリの充電状態を知るために、充電器の近くまで移動して充電器のLEDを見る。ユーザは、充電器まで移動することを不便に感じ得る。本明細書では、ユーザの利便性を向上するための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書で開示する充電システムは、携帯端末と、前記携帯端末に着脱可能な充電池を充電する充電装置と、を備え、前記充電装置は、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を示す状態情報を前記携帯端末に送信可能に構成されており、前記携帯端末は、前記充電装置から前記状態情報を受信する受信部と、前記充電装置から受信した前記状態情報を利用して、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を報知する報知部と、を備える。
【0006】
上記の構成によれば、充電装置で現在充電されている充電池の状態を示す状態情報が、充電装置から携帯端末に送信される。そして、携帯端末は、充電装置から受信した状態情報を利用して、充電装置で現在充電されている充電池の状態を報知する。当該報知により、ユーザは、充電装置で現在充電されている充電池の状態を知ることができる。ユーザは、充電装置まで移動しなくてもよい。ユーザの利便性が向上する。
【0007】
前記充電装置は、2個以上の前記充電池を充電可能に構成されており、前記報知部は、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を報知することに加えて、前記2個以上の充電池のうち、特定の残量よりも高い残量を有する特定の充電池の利用をユーザに案内してもよい。
【0008】
特定の残量よりも高い残量を有する充電池であれば、携帯端末の利用を継続し得る。上記の構成によれば、充電中の複数個の充電池のうち、携帯端末を継続して利用することに適した充電池をユーザに案内することができる。
【0009】
前記報知部は、2個以上の前記特定の充電池が存在する場合に、前記2個以上の特定の充電池のうち、最も充電容量が高い第1の充電池の利用をユーザに案内してもよい。
【0010】
上記の構成によれば、特定の残量よりも高い残量を有する2個以上の特定の充電池が存在する場合に、2個以上の特定の充電池のうちの最も充電容量が高い充電池の利用をユーザに案内することができる。充電容量の高い充電池の利用をユーザに案内することにより、ユーザは、携帯端末を長時間に亘って利用することができる。
【0011】
前記報知部は、2個以上の前記特定の充電池が存在する場合に、前記2個以上の特定の充電池のうち、最も充電サイクル数が少ない第2の充電池の利用をユーザに案内してもよい。
【0012】
上記の構成によれば、特定の残量よりも高い残量を有する2個以上の特定の充電池が存在する場合に、2個以上の特定の充電池のうちの最も充電サイクルの少ない充電池の利用をユーザに案内することができる。充電サイクルの少ない充電池の利用をユーザに案内することにより、複数個の充電池において一部の充電池の利用回数が偏ることを抑制することができる。
【0013】
前記報知部は、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を示す状態画像を表示部に表示させることにより、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を報知し、前記報知部は、第1の表示態様と第2の表示態様とのいずれかの表示態様で前記表示部を制御可能に構成されており、前記報知部は、前記第1の表示態様において、前記特定の充電池の状態を示す前記状態画像に加えて、前記2個以上の充電池のうち、前記特定の充電池とは異なる他の充電池の状態を示す画像を前記表示部に表示させ、前記報知部は、前記第2の表示態様において、前記特定の充電池の状態を示す前記状態画像を前記表示部に表示させ、前記他の充電池の状態を示す画像を前記表示部に表示させなくてもよい。
【0014】
上記の構成によれば、ユーザは、第1の表示態様において、特定の充電池及び他の充電池の双方の状態を知ることができる。また、ユーザは、第2の表示態様において、特定の充電池の状態のみを知ることができる。例えば、ユーザは、特定の充電池の状態だけを知りたい場合には、第2の表示態様を利用し、特定の充電池以外の充電池の状態を知りたい場合には、第1の表示態様を利用する。ユーザの要望に応じて表示態様を変更することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0015】
前記第2の表示態様は、ユーザからの所定の指示を待機している状況で表示される態様であり、前記第1の表示態様は、前記所定の指示をトリガとして表示される態様であってもよい。
【0016】
上記の構成によれば、ユーザは、第2の表示態様において所定の指示を行うことにより、第1の表示態様で特定の充電池以外の他の充電池の状態を知ることができる。
【0017】
前記充電装置は、特定の充電器を含み、前記特定の充電器は、前記2個以上の充電池に電力を供給するための2個以上の充電端子を備えてもよい。
【0018】
前記2個以上の充電端子のそれぞれには、番号が割り当てられており、前記特定の充電池の利用をユーザに案内することは、前記特定の充電池に電力を供給している特定の充電端子に割り当てられている前記番号を案内することを含んでもよい。
【0019】
上記の構成によれば、ユーザは、報知された番号を利用して、特定の充電器で現在充電されている複数個の充電池の中から特定の充電池を探すことができる。
【0020】
前記特定の充電器は、前記2個以上の充電端子のそれぞれについて、当該充電端子に隣接しているライトを備え、前記特定の充電端子に割り当てられている前記番号が案内されている状況において、前記特定の充電器は、2個以上の前記ライトのうち、前記特定の充電端子に隣接して配置されている前記ライトを点灯させてもよい。
【0021】
上記の構成によれば、ユーザは、報知された番号だけでなく、特定の充電器に備えられているライトも利用して、特定の充電器で現在充電されている複数個の充電池の中から特定の充電池を探すことができる。ユーザの利便性が向上する。
【0022】
前記充電装置は、第1の充電器と、第2の充電器と、を含み、前記第1の充電器は、前記特定の充電池に電力を供給するための特定の充電端子を備え、前記第2の充電器は、前記2個以上の充電池のうち、前記特定の充電池とは異なる他の充電池に電力を供給するための他の充電端子を備えてもよい。
【0023】
前記状態情報は、前記充電池の状態を示す値である状態値を含み、前記報知部は、前記状態値を報知してもよい。
【0024】
上記の構成によれば、ユーザは、報知された状態値を利用して、充電池の状態を正確に把握することができる。
【0025】
前記状態値は、前記充電池の残量であり、前記報知部は、パーセントとして表示された前記残量を報知してもよい。
【0026】
上記の構成によれば、ユーザは、充電池の残量を正確に把握することができる。
【0027】
上記の携帯端末自体、及び、上記の携帯端末のためのコンピュータプログラムも新規で有用である。また、上記の充電装置自体も新規で有用である。
【0028】
また、本明細書が開示する他の充電システムは、携帯端末と、前記携帯端末に着脱可能な充電池を充電する充電装置と、報知装置と、を備え、前記充電装置は、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を示す状態情報を前記報知装置に送信可能に構成されており、前記報知装置は、前記充電装置から前記状態情報を受信する受信部と、前記充電装置から受信した前記状態情報を利用して、前記充電装置で現在充電されている前記充電池の状態を報知する報知部と、を備える。
【0029】
上記の構成によれば、充電装置で現在充電されている充電池の状態を示す状態情報が、充電装置から報知装置に送信される。そして、報知装置は、充電装置から受信した状態情報を利用して、充電装置で現在充電されている充電池の状態を報知する。当該報知により、ユーザは、充電装置で現在充電されている充電池の状態を知ることができる。ユーザは、充電装置まで移動しなくてもよい。ユーザの利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】第1実施例に係る充電システムの概念図である。
図2】充電システムのブロック図である。
図3】情報読取端末の処理を示すフローチャート図である。
図4】第2実施例に係る充電システムの概念図である。
図5】第2実施例に係る充電器のブロック図である。
図6】第2実施例に係る情報読取端末の処理を示すフローチャート図である。
図7】具体的なケースC1を示す図である。
図8】具体的なケースC2を示す図である。
図9】具体的なケースC3を示す図である。
図10】具体的なケースC4を示す図である。
図11】第3実施例に係る充電システムの概念図である。
図12】具体的なケースC5を示す図である。
図13】第4実施例に係る充電システムの概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
(第1実施例)
(充電システム2の構成;図1図2
充電システム2は、情報読取端末200に着脱可能な充電池100を充電するためのシステムである。充電システム2は、充電器10と、情報読取端末200と、を備える。図1に示す充電池100は、情報読取端末200に現在装着されていない。充電器10には、充電池100を収容可能なスロット30が形成されており、スロット30の内側には、充電池100に電力を供給するための充電端子22が配置されている。
【0032】
(充電器10の構成;図1図2
図2に示すように、充電器10は、無線インターフェース12と、制御部14と、スロットIC16と、電源20と、充電端子22と、を備える。なお、以下では、「インターフェース」を「I/F」と記載する。
【0033】
無線I/F12は、外部の装置、例えば、情報読取端末200との無線通信を実行するためのI/Fである。無線通信は、所定の通信方式に従った通信であり、所定の通信方式は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等である。
【0034】
スロットIC16は、充電池100から充電池100の情報を取得するためのICである。
【0035】
電源20は、交流の商用電源(図示省略)に接続されており、当該商用電源からの交流電力を充電池100の充電に適した直流電力に変換する。
【0036】
制御部14は、充電器10内の各部、例えば、無線I/F12、スロットIC16、及び、電源20を制御するマイクロコンピュータである。例えば、制御部14は、I2C通信のマスタとして動作して、I2C通信のスレーブとして動作するスロットIC16を制御する。
【0037】
スロットIC16は、充電端子22の一部に接続されている。また、電源20も、充電端子22の一部に接続されている。
【0038】
(充電池100の構成;図2
充電池100は、電池IC106と、電池本体120と、接続端子122と、を備える。電池本体120は、例えば、リチウムイオン電池である。
【0039】
電池IC106は、電池本体120の状態を示す状態情報を収集するセンサと、充電池100の特性を示す特性情報を記憶するメモリと、を備えるICである。状態情報は、例えば、電池本体120の残量、電池本体120の充電サイクルである。充電サイクルは、充電から放電までを繰り返した回数である。特性は、例えば、定格の充電容量である。
【0040】
電池IC106は、接続端子122の一部に接続されている。また、電池本体120も、接続端子122の一部に接続されている。
【0041】
(充電器10と充電池100との間の通信;図2
充電池100がスロット30に収容されると、充電池100の接続端子122が充電端子22に接続される。これにより、スロットIC16は、電池IC106に接続され、電源20は、充電池100の電池本体120に接続される。ここで、スロット30に収容される充電池100は、例えば、情報読取端末200から取り外された充電池100である。また、例えば、当該充電池100は、情報読取端末200に現在装着されている充電池100とは異なる充電池100、例えば、予備の充電池100である。一般的に言えば、スロット30に収容される充電池100は、情報読取端末200に現在装着されていない充電池100である。
【0042】
スロットIC16が電池IC106に接続されると、スロットIC16は、マスタである制御部14からの指示に従って、電池IC106から充電池100の情報である電池情報を取得する。そして、スロットIC16は、取得済みの電池情報を制御部14に供給する。電池情報は、状態情報と特性情報を含む。
【0043】
また、電源20が電池本体120に接続されると、電源20から電池本体120に電力が供給される。これにより、電池本体120が充電される。
【0044】
(情報読取端末200の構成;図2
情報読取端末200は、情報コード(例えばバーコード)に記録されているデータを読み取るための携帯型の装置である。なお、変形例では、情報読取端末200は、情報コードだけでなく、ICタグ(例えばRFIDタグ)の記憶媒体に記憶されている情報を読み取り可能に構成されてもよいし、文字認識(例えばOCR)により情報を読み取り可能に構成されてもよい。
【0045】
情報読取端末200は、無線I/F212と、接続端子214と、表示部216と、読取部218と、制御部230と、を備える。無線I/F212は、外部の装置、例えば、充電器10との無線通信を実行するためのI/Fである。接続端子214は、充電池100を接続するための端子である。接続端子214に接続された充電池100は、情報読取端末200の各部212~230に電力を供給する。
【0046】
表示部216は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部216は、ユーザの操作を受け付け可能なタッチパネル(即ち操作部)として機能してもよい。
【0047】
読取部218は、情報コードを撮像するためのカメラを含む。なお、変形例では、読取部218は、レーザを走査して情報コードに照射するレーザ源と、当該レーザの反射レーザを受光する素子と、を含んでもよい。
【0048】
制御部230は、情報読取端末200内の各部(例えば212)を制御する。制御部230は、CPU232と、不揮発性メモリなどによって構成されるメモリ234と、を備える。CPU232は、メモリ234に記憶されているプログラム240に従って、様々な処理を実行する。例えば、CPU232は、読取部218から取得した画像を解析して、情報コードから情報を読み取る。そして、CPU232は、読み取った情報を表示部216に表示させる。また、CPU232は、無線I/F212を介して、読み取った情報を外部装置、例えば、データ保存用のサーバに送信する。さらに、CPU232は、プログラム240に従って、図3の処理を実行する。
【0049】
(情報読取端末200の処理;図3
図3を参照して、情報読取端末200のCPU232が、プログラム240に従って実行する処理について説明する。CPU232は、S10において、無線I/F212を介して、充電器10から電池情報を受信することを監視する。例えば、充電器10は、無線I/F12を介して、電池情報を定期的に送信する。CPU232は、充電器10から電池情報を受信する場合(S10でYES)に、S12に進む。なお、変形例では、CPU232は、所定の周期、又は、ユーザからの指示に応じて、所定の要求を充電器10に送信してもよい。そして、CPU232は、充電器10から所定の要求に対する応答として電池情報を受信してもよい。
【0050】
S12では、CPU232は、S10で受信した電池情報を利用して、充電状態画像IM1を表示部216に表示させる。図3に示すように、充電状態画像IM1は、例えば、表示部216に既に表示されているメイン画面SC1又は待ち受け画面SC2の左上に表示される。メイン画面SC1は、情報読取端末200にインストールされている様々なコンピュータプログラムを起動するためのアイコンが並ぶ画面である。待ち受け画面SC2は、スリープ状態が解除される場合に最初に表示される画面である。例えば、待ち受け画面SC2において、ユーザ認証の操作が行われる場合に、メイン画面SC1が表示される。また、メイン画面SC1において、特定のアイコンが選択される場合に、特定のアイコンによって示されるコンピュータプログラムが起動する。即ち、メイン画面SC1及び待ち受け画面SC2は、ユーザからの指示を待機している画面である。充電状態画像IM1は、例えば、メイン画面SC1又は待ち受け画面SC2上に表示されるポップアップ通知である。なお、変形例では、充電状態画像IM1は、メイン画面SC1内のアイコンが選択されることに応じて表示される他の画面に含まれてもよい。
【0051】
充電状態画像IM1は、S10で受信した電池情報に含まれる充電池100の残量(例えば80%)を示す文字列を含む。充電状態画像IM1内の残量は、充電器10で現在充電されている充電池100の残量である。ユーザは、ユーザが携帯している情報読取端末200に表示されている充電状態画像IM1を見て、充電器10で現在充電されている充電池100の残量を知ることができる。ユーザは、充電器10まで移動することなく、情報読取端末200上の充電状態画像IM1を見ればよい。ユーザの利便性が向上する。特に、充電状態画像IM1において、充電池100の残量は、パーセントとして表示される。ユーザは、充電池100の残量を正確に把握することができる。
【0052】
(対応関係)
充電システム2が、「充電システム」の一例である。充電池100が、「充電池」の一例である。充電器10が、「充電装置」の一例である。無線I/F12、充電端子22が、それぞれ、「第2の通信インターフェース」、「充電端子」の一例である。情報読取端末200、無線I/F212、表示部216、接続端子214が、それぞれ、「携帯端末」、「第1の通信インターフェース」、「表示部」、「接続端子」の一例である。充電状態画像IM1が、「状態画像」の一例である。残量「80%」が、「状態値」の一例である。図3のS10、S12が、それぞれ、「受信部」、「報知部」によって実現される処理の一例である。
【0053】
(第2実施例)
(充電システム2及び充電器300の構成;図4図5
本実施例の充電システム2は、充電器10に代えて、充電器300を備える。充電器300には、4個のスロット330a~330dが形成されている。スロット330aの内側には、充電端子322aが配置されている。残りのスロット330b~330dのそれぞれの内側にも、同様に、対応する充電端子(例えば322b)が配置されている。なお、スロットの個数は、4個に限らず、2個、3個、5個以上でもよい。また、充電システム2が備える充電器300の個数は、2個以上であってもよい。
【0054】
充電器300は、4個のスロットIC16a~16dと、4個のLEDライト324a~324dと、を備える。スロットIC16aは、充電端子322aの一部に接続されている。残りのスロットIC16b~16dのそれぞれも、同様に、対応する充電端子(例えば322b)の一部に接続されている。
【0055】
4個のスロットIC16a~16dのそれぞれには、スロット番号が割り当てられている。例えば、スロットIC16aには、スロット番号「スロット1」が割り当てられている。残りのスロットIC16b~16dにも、スロット番号「スロット2」、「スロット3」、「スロット4」が割り当てられている。
【0056】
図4に示すように、4個のLEDライト324a~324dは、充電器300の表面に露出している。LEDライト324aは、スロット330aに隣接している。残りのLEDライト324b~324dのそれぞれも、対応するスロット(例えば330b)に隣接している。
【0057】
本実施例の制御部14は、4個のスロットIC16a~16dのそれぞれから、当該スロットICに接続されている充電池100の電池情報を取得する。そして、制御部14は、4個のスロットIC16a~16dに対応する4個の電池情報を取得すると、無線I/F12を介して、当該4個の電池情報を情報読取端末200に送信する。ここで、例えば、スロットIC16aに対応する電池情報は、状態情報及び特性情報に加えて、スロットIC16aに割り当てられているスロット番号「スロット1」を含む。他のスロットIC16b~16dのそれぞれに対応する電池情報も、同様に、対応するスロットICに割り当てられているスロット番号を含む。なお、各スロット番号は、各スロットに割り当てられた番号でもあり、各充電端子に割り当てられた番号ということもできる。
【0058】
(情報読取端末200の処理;図6
S100は、図4のS10と同様である。CPU232は、充電器300から電池情報を受信する場合(S100でYES)に、S102に進む。充電システム2が、1個の充電器300を備える場合には、1個の充電器300から4個の電池情報が受信される。また、例えば、充電システム2が、2個の充電器300を備える構成も想定される。この構成では、2個の充電器300から8個の電池情報が受信される。
【0059】
S102では、CPU232は、S100で受信した複数個の電池情報の中から、最大の残量を状態情報として含む電池情報(以下では「最大残量の電池情報」と記載)を特定する。例えば、全ての残量の中に残量「100%」が存在する場合には、最大の残量は、「100%」である。一方、例えば、全ての残量が残量「60%」及び残量「30%」である場合には、最大の残量は、「60%」である。一般的に言えば、最大の残量は、特定の残量よりも高い残量である。そして、CPU232は、複数個の最大残量の電池情報が特定されるのか否かを判断する。CPU232は、1個の最大残量の電池情報が特定されたと判断する場合(S102でNO)に、S104に進む。
【0060】
S104では、CPU232は、S102で特定された1個の最大残量の電池情報を、推奨の充電池100を示す電池情報として決定する。推奨の充電池100は、充電器300によって充電されている複数個の充電池100の中で、ユーザに利用を勧める充電池である。S104が終了すると、CPU232は、S120に進む。
【0061】
また、CPU232は、複数個の最大残量の電池情報が特定されたと判断する場合(S102でYES)に、S106に進む。S106では、CPU232は、複数個の最大残量の電池情報の中から、最大の充電容量を特性情報として含む電池情報(以下では「最大容量の電池情報」と記載)を特定する。そして、CPU232は、複数個の最大容量の電池情報が特定されるのか否かを判断する。CPU232は、1個の最大容量の電池情報が特定されたと判断する場合(S106でNO)に、S108に進む。
【0062】
S108では、CPU232は、S106で特定された1個の最大容量の電池情報を、推奨の充電池100を示す電池情報として決定する。S108が終了すると、CPU232は、S120に進む。
【0063】
また、CPU232は、複数個の最大容量の電池情報が特定されたと判断する場合(S106でYES)に、S110に進む。S110では、CPU232は、複数個の最大容量の電池情報の中か、最小の充電サイクル数を含む電池情報(以下では「最小サイクルの電池情報」と記載)を特定する。そして、CPU232は、複数個の最小サイクルの電池情報が特定されるのか否かを判断する。CPU232は、1個の最小サイクルの電池情報が特定されたと判断する場合(S110でNO)に、S114に進む。
【0064】
S114では、CPU232は、S110で特定された1個の最小サイクルの電池情報を、推奨の充電池100を示す電池情報として特定する。S114が終了すると、CPU232は、S120に進む。
【0065】
また、CPU232は、複数個の最小サイクルの電池情報が特定されたと判断する場合(S110でYES)に、S112に進む。S112では、CPU232は、S110で特定された複数個の最小サイクルの電池情報を全て、推奨の充電池100を示す電池情報として特定する。S112が終了すると、CPU232は、S120に進む。
【0066】
S120では、CPU232は、S104、S108、S112、及び、S114のいずれかで決定された電池情報(以下では「推奨の電池情報」と記載)を利用して、充電状態画像を表示部216に表示させる。本実施例では、充電状態画像は、推奨の電池情報に含まれる残量を示す文字列に加えて、推奨の電池情報に含まれるスロット番号を示す文字列も含む。また、充電システム2が2個以上の充電器300を備える場合には、充電状態画像は、推奨の電池情報の送信元の充電器300の名前を示す文字列も含む。S120が終了すると、CPU232は、図6の処理を終了する。
【0067】
(具体的なケースC1;図7
図7は、図6のS104の処理が実行されるケースC1を示す。本ケースでは、充電システム2は、2個の充電器300を備える。なお、後述する図8図10のケースでも、充電システム2は、2個の充電器300を備える。ここで、2個の充電器300のうちの第1の充電器300は、名前「充電器1」を有し、2個の充電器300のうちの第2の充電器300は、名前「充電器2」を有する。
【0068】
情報読取端末200は、2個の充電器300から8個の電池情報を受信する(S100でYES)。本ケースでは、2個の充電器300で充電されている8個の充電池100のうち、1個の充電池100の残量が「100%」であり、残りの7個の充電池100の残量は、「100%」未満である。このため、本ケースでは、情報読取端末200は、8個の電池情報の中から1個の最大残量の電池情報を特定し(S102でNO)、当該1個の最大残量の電池情報を推奨の電池情報として決定する(S104)。本ケースでは、例えば、「充電器1」を有する第1の充電器300に含まれる、スロット番号「スロット3」が割り当てられたスロット330cに収容されている充電池100が推奨の充電池100である。このため、情報読取端末200は、文字列「充電器1」、文字列「スロット3」、及び、文字列「100%」が連結した文字列を含む充電状態画像IM2をメイン画面SC1又は待ち受け画面SC2に表示する(S120)。本ケースによれば、充電中の複数個の充電池100の中から最も満充電に近い充電池100の利用をユーザに案内することができる。さらに、ユーザは、充電状態画像IM2内の「充電器1スロット3」を見て、第1の充電器300で充電されている4個の充電池100の中から推奨の充電池100を探すことができる。
【0069】
また、スロット番号「スロット3」を含む充電状態画像IM2が表示されている状況において、第1の充電器300は、4個のLEDライト324a~324dのうち、スロット番号「スロット3」によって示されるスロット330cに隣接するLEDライト324cを点灯させる。このような構成によれば、ユーザは、充電状態画像IM2内のスロット番号だけでなく、第1の充電器300に備えられているLEDライト324cも見て、第1の充電器300に接続されている4個の充電池100の中から推奨の充電池100を探すことができる。ユーザの利便性が向上する。
【0070】
また、情報読取端末200は、画面SC1又はSC2内の充電状態画像IM2が選択されることをトリガとして、詳細画面SC3を表示部216に表示させる。詳細画面SC3は、2個の充電器300から受信した8個の電池情報の全てを示すリストを含む。このような構成によれば、ユーザは、充電状態画像IM2を選択することにより、詳細画面SC3において推奨の充電池100以外の充電池100の残量を知ることができる。
【0071】
また、本実施例の構成によれば、例えば、ユーザは、推奨の充電池100の状態だけを知りたい場合には、メイン画面SC1又は待ち受け画面SC2を利用し、推奨の充電池以外の充電池の状態を知りたい場合には、詳細画面SC3を利用する。ユーザの要望に応じて表示態様を変更することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0072】
(具体的なケースC2;図8
図8は、図6のS108の処理が実行されるケースC2を示す。本ケースでは、2個の充電器300で充電されている8個の充電池100のうち、2個の充電池100の残量が「100%」であり、残りの6個の充電池100の残量は、「100%」未満である。このため、本ケースでは、情報読取端末200は、8個の電池情報の中から2個の最大残量の電池情報を特定する(S102でYES)。例えば、2個の最大残量の電池情報は、「充電器1」の「スロット3」に対応する電池情報と、「充電器1」の「スロット4」に対応する電池情報である。ここで、「充電器1」の「スロット3」に対応する電池情報は、充電容量「2900mAh」を含み、「充電器1」の「スロット4」に対応する電池情報は、充電容量「4020mAh」を含む(図8の詳細画面SC3参照)。このため、情報読取端末200は、2個の最大残量の電池情報の中から1個の最大容量の電池情報、即ち、「充電器1」の「スロット4」に対応する電池情報を特定する(S106でNO)。そして、情報読取端末200は、「充電器1」の「スロット4」に対応する電池情報を推奨の電池情報として決定し(S108)、文字列「充電器1スロット4」を含む充電状態画像IM3を表示する(S120)。
【0073】
本ケースによれば、満充電に近い2個の充電池100が存在する場合に、最も充電容量が高い充電池100、即ち、「充電器1」の「スロット4」で示すスロット330dに収容されている充電池100の利用をユーザに案内することができる。充電容量の高い充電池100の利用をユーザに案内することにより、ユーザは、情報読取端末200を長時間に亘って利用することができる。
【0074】
(具体的なケースC3;図9
図9は、図6のS114の処理が実行されるケースC3を示す。本ケースでは、「充電器1」の「スロット3」に対応する電池情報、「充電器1」の「スロット4」に対応する電池情報、及び、「充電器2」の「スロット4」に対応する電池情報が、残量「100%」を含む。このため、本ケースでは、情報読取端末200は、8個の電池情報の中から3個の最大残量の電池情報を特定する(S102でYES)。ここで、「充電器1」の「スロット4」に対応する電池情報と「充電器2」の「スロット4」に対応する電池情報が、最大の充電容量「4020mAh」を含む(図9の詳細画面SC3参照)。このため、情報読取端末200は、3個の最大残量の電池情報の中から2個の最大容量の電池情報を特定する(S106でYES)。
【0075】
さらに、本ケースでは、「充電器1」の「スロット4」に対応する電池情報は、充電サイクル「20回」を含み、「充電器2」の「スロット4」に対応する電池情報は、充電サイクル「10回」を含む(図9の詳細画面SC3参照)。このため、情報読取端末200は、2個の最大容量の電池情報の中から1個の最小サイクルの電池情報、即ち、「充電器2」の「スロット4」に対応する電池情報を特定する(S110でNO)。そして、情報読取端末200は、「充電器2」の「スロット4」に対応する電池情報を推奨の電池情報として決定し(S114)、文字列「充電器2スロット4」を含む充電状態画像IM4を表示する(S120)。
【0076】
本ケースによれば、満充電に近い2個の充電池100が存在する場合に、最も充電サイクルが少ない充電池100、即ち、「充電器2」の「スロット4」で示すスロット330dに収容されている充電池100の利用をユーザに案内することができる。充電サイクルの少ない充電池100の利用をユーザに案内することにより、複数個の充電池100において一部の充電池100の利用回数が偏ることを抑制することができる。
【0077】
(具体的なケースC4;図10
図10は、図6のS112の処理が実行されるケースC4を示す。本ケースでは、「充電器1」の「スロット3」、「充電器1」の「スロット4」、及び、「充電器2」の「スロット4」のそれぞれに対応する電池情報に加えて、「充電器1」の「スロット1」に対応する電池情報も残量「100%」を含む(図10の詳細画面SC3参照)。また、本ケースでは、「充電器2」の「スロット4」に対応する電池情報に加えて、「充電器1」の「スロット1」に対応する電池情報も、最大の充電容量「4020mAh」と最小の充電サイクル「10回」を含む(図10の詳細画面SC3参照)。このため、本ケースでは、情報読取端末200は、3個の最大容量の電池情報の中から2個の最小サイクルの電池情報、即ち、「充電器2」の「スロット4」に対応する電池情報と「充電器1」の「スロット1」に対応する電池情報を特定する(S110でYES)。そして、情報読取端末200は、「充電器1」の「スロット1」に対応する電池情報と「充電器2」の「スロット4」に対応する電池情報を推奨の電池情報として決定する(S112)。情報読取端末200は、文字列「充電器1スロット1」と文字列「充電器2スロット4」を含む充電状態画像IM5を表示する(S120)。ユーザは、2個の充電池100の中から1個の充電池100を選択することができる。
【0078】
(対応関係)
充電器300、充電端子322a~322dが、それぞれ、「特定の充電器」、「2個以上の充電端子」の一例である。図7のケースC1において「充電器1」の「スロット3」に対応する充電端子322cが、「特定の充電端子」の一例である。詳細画面SC3での表示態様、メイン画面SC1又は待ち受け画面SC2での表示態様が、それぞれ、「第1の表示態様」、「第2の表示態様」の一例である。充電状態画像IM2を選択する指示が、「所定の指示」の一例である。スロット番号が、「番号」の一例である。LEDライト324a~324dが、「2個以上のライト」の一例である。
【0079】
(第3実施例)
(充電システム2の構成;図11
本実施例では、充電システム2は、2個の充電器10を備える。本実施例でも、第2実施例の図6と同様の処理が実行される。また、本実施例の充電システム2は、充電器10に加えて、充電器300を備えていてもよい。
【0080】
(具体的なケースC5;図12
図12は、本実施例において図6のS104の処理が実行されるケースC5を示す。本ケースでは、2個の充電器10のうちの第1の充電器10は、名前「充電器1」を有し、2個の充電器10のうちの第2の充電器10は、名前「充電器2」を有する。本ケースでは、「充電器1」に対応する電池情報が残量「100%」を含み、「充電器2」に対応する電池情報が残量「80%」を含む(図12の詳細画面SC3参照)。このため、本ケースでは、情報読取端末200は、2個の電池情報の中から1個の最大残量の電池情報、即ち、「充電器1」に対応する電池情報を特定する(S102でNO)。そして、情報読取端末200は、「充電器1」に対応する電池情報を推奨の電池情報として決定し(S112)、文字列「充電器1」を含む充電状態画像IM6を表示する(S120)。ユーザは、充電状態画像IM6内の「充電器1」を見て、第1の充電器10まで移動する。ユーザは、第2の充電器10まで移動しなくてもよい。ユーザの利便性が向上する。
【0081】
(対応関係)
第1の充電器10、第2の充電器10が、それぞれ、「第1の充電器」、「第2の充電器」の一例である。
【0082】
(第4実施例)
(充電システム2の構成;図13
本実施例では、充電システム2は、充電器10と、スキャナ400と、端末装置500と、を備える。スキャナ400は、情報コード(例えばバーコード)に記録されているデータを読み取るための携帯型の装置である。スキャナ400は、情報読取端末200と異なり、表示部を備えない。スキャナ400は、充電池100を着脱可能である。端末装置500は、充電器10及びスキャナ400と通信可能な装置であり、表示部を備える。端末装置500は、例えば、POS端末である。なお、変形例では、端末装置500は、デスクトップPC、ノートPC、スマートフォン、タブレット端末であってもよい。
【0083】
例えば、スキャナ400によって読み取られた情報は、端末装置500に送信される。なお、図13では、2個の充電器10が描かれているが、充電器10の個数は、2個に限らず、例えば、1個、3個以上であってよい。また、本実施例の充電システム2は、充電器10に代えて、又は、充電器10に加えて、充電器300を備えてもよい。
【0084】
本実施例では、端末装置500が充電器10と通信して、図6の処理を実行する。これにより、端末装置500に充電状態画像(例えば図7のIM2)又は詳細画面SC3が表示される。ユーザは、端末装置500に表示された充電状態画像を見て、充電器10で現在充電されている充電池100の残量を知ることができる。ユーザは、充電器10まで移動しなくてもよい。ユーザの利便性が向上する。なお、端末装置500が1個の充電器10から1個の電池情報を受信する場合には、端末装置500は、図3の処理を実行してもよい。
【0085】
(対応関係)
スキャナ400、2個の充電器10、端末装置500が、それぞれ、「携帯端末」、「充電装置」、「報知装置」の一例である。端末装置500によって実行される図6のS100、S120が、それぞれ、「受信部」、「報知部」によって実現される処理の一例である。
【0086】
以上、本明細書で開示する技術の具体例を説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、以下の変形例を採用してもよい。
【0087】
(変形例1) 第1実施例において、充電状態画像IM1は、残量を示す文字列に代えて、充電サイクル等の他の状態を示す文字列を含んでもよい。この場合、電池情報は、残量を含まず、充電サイクルを含んでいればよい。本変形例では、他の状態を示す文字列が、「状態画像」の一例である。
【0088】
(変形例2) 第2実施例において、S106、S108、S110、及び、S114の処理は実行されなくてもよい。この場合には、S102でYESと判断される場合に、S112の処理が実行されてもよい。本変形例では、「第2の選択部」及び「第3の選択部」を省略可能である。
【0089】
(変形例3) 第2実施例において、S110及びS114の処理は実行されなくてもよい。この場合には、S106でYESと判断される場合に、S112の処理が実行されてもよい。本変形例では、「第3の選択部」を省略可能である。
【0090】
(変形例4) 第2実施例において、S106及びS108の処理は実行されなくてもよい。この場合には、S102でYESと判断される場合に、S110の処理が実行されてもよい。本変形例では、「第2の選択部」を省略可能である。
【0091】
(変形例5) 第2実施例において、詳細画面SC3は表示されなくてもよい。本変形例では、「第1の表示態様」を省略可能である。また、他の変形例では、メイン画面SC1又は待ち受け画面SC2内の充電状態画像(例えばIM2)は表示されなくてもよい。本変形例では、「第2の表示態様」を省略可能であり、詳細画面SC3内の文字列、例えば、「スロット3:100%」が「状態画像」の一例である。
【0092】
(変形例6) 第2実施例において、充電器300は、LEDライト324a~324dを備えなくてもよい。本変形例では、「ライト」を省略可能である。
【0093】
(変形例7) 各実施例において、充電状態画像は、パーセント表示としての残量に限らず、満充電までの時間、充電量等の他の値であってもよい。本変形例では、当該他の値が、「状態値」の一例である。
【0094】
(変形例8) 各実施例において、充電状態画像は、満充電に対する現在の充電量を示す棒グラフ等の図であってもよい。本変形例では、当該図が、「状態画像」の一例である。
【0095】
(変形例9) 「携帯端末」は、情報読取端末200に限らず、例えば、スマートフォン、タブレット端末であってよい。
【0096】
(変形例10) 「報知部」によって実行される動作は、充電状態画像の表示に限らず、例えば、電池情報に含まれる情報(例えば、残量、充電サイクル数)を示す音声の出力、ライトの点灯、ユーザが携帯している端末(例えば情報読取端末200)の振動であってもよい。例えば、電池情報に含まれる残量が所定の値以上である場合に、ライト又は振動による報知が実行されてもよい。また、例えば、残量の増加に応じてライトの色又は点灯パターンが変わってもよい。また、例えば、残量の増加に応じて振動のパターンが変わってもよい。
【0097】
(変形例11) 第1~第3実施例において、充電状態画像は、情報読取端末200の表示部216に代えて、情報読取端末200と通信可能な他の装置に表示されてもよい。他の装置は、例えば、スマートウォッチ等のウエアラブル端末である。本変形例では、他の装置が充電状態画像を表示することが、「報知部」によって実現される処理の一例である。また、他の装置が、「表示部」の一例である。
【0098】
(変形例12) 図6のS102~S114の処理は、情報読取端末200に代えて、充電器300が実行してもよい。この場合には、情報読取端末200は、S100において、充電器300から充電器300において決定された推奨の充電池に対応する電池情報を受信し、S120において、当該電池情報を利用して、充電状態画像を表示してもよい。本変形例では、充電器300で決定される推奨の充電池が、「特定の充電池」の一例である。
【0099】
(変形例13) 第4実施例において、充電システム2は、スキャナ400に代えて、表示部を備えないRFIDリーダを備えてもよい。本変形例では、当該RFIDリーダが、「携帯端末」の一例である。また、第4実施例の技術は、スキャナ400に代えて、表示部216を備える情報読取端末200に対して適用してもよい。この場合、充電状態画像は、情報読取端末200の表示部216ではなく、端末装置500に表示される。
【0100】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0101】
10 :充電器
12 :無線I/F
14 :制御部
16 :スロットIC
20 :電源
22 :充電端子
30 :スロット
100 :充電池
106 :電池IC
120 :電池本体
122 :接続端子
200 :情報読取端末
212 :無線I/F
214 :接続端子
216 :表示部
218 :読取部
230 :制御部
232 :CPU
234 :メモリ
240 :プログラム
300 :充電器
322a~322d :充電端子
324a~324d :LEDライト
330a~330d :スロット
16a~16d:スロットIC
IM1~IM6 :充電状態画像
SC1 :メイン画面
SC2 :待ち受け画面
SC3 :詳細画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13