(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123978
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】体温測定装置、体温測定システム、体温測定方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/01 20060101AFI20240905BHJP
A61B 5/11 20060101ALI20240905BHJP
A61B 5/16 20060101ALI20240905BHJP
G01K 13/20 20210101ALI20240905BHJP
【FI】
A61B5/01 100
A61B5/11 100
A61B5/16 130
A61B5/11 200
G01K13/20 361Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023031836
(22)【出願日】2023-03-02
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 久美
【テーマコード(参考)】
4C038
4C117
【Fターム(参考)】
4C038PP05
4C038PS07
4C038VA04
4C038VA15
4C038VB01
4C038VC20
4C117XB01
4C117XC11
4C117XE23
4C117XE26
4C117XH12
4C117XJ13
4C117XL01
(57)【要約】
【課題】体温測定時におけるユーザが就寝しているか否かを判定する場合において、就寝中の代表温度を算出するための体温データが減少しないようにする。
【解決手段】温度センサと、加速度センサと、前記加速度センサにより測定されたユーザの動きに基づいてユーザが就寝しているか起床しているかを判定する就寝判定を実行する就寝判定部と、前記就寝判定部により、ユーザが就寝した後に起床し、起床した後に、再度就寝したと判定された場合において、起床してから再度就寝するまでの起床時間を、ユーザが就寝していたとみなす、みなし就寝時間とするか否かを判定する就寝再判定部と、前記就寝判定の判定結果に基づいて特定される、就寝していると判定されてから起床していると判定されるまでの就寝時間、及び前記就寝時間に連続する前記みなし就寝時間の合計時間のうち、最も長い時間をユーザの睡眠時間として算出する睡眠時間算出部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象者であるユーザによって装着可能な体温測定装置であり、
温度センサと、
加速度センサと、
前記加速度センサにより測定された前記ユーザの動きに基づいて前記ユーザが就寝しているか起床しているかを判定する就寝判定を実行する就寝判定部と、
前記就寝判定部により、前記ユーザが就寝した後に起床し、起床した後に、再度就寝したと判定された場合において、起床してから再度就寝するまでの起床時間を、前記ユーザが就寝していたとみなす、みなし就寝時間とするか否かを判定する就寝再判定部と、
前記就寝判定の判定結果に基づいて特定される、就寝していると判定されてから起床していると判定されるまでの就寝時間、及び前記就寝時間に連続する前記みなし就寝時間の合計時間のうち、最も長い時間を前記ユーザの睡眠時間として算出する睡眠時間算出部と、
を備える体温測定装置。
【請求項2】
前記就寝再判定部は、前記起床時間の長さが所定時間以内である場合、前記起床時間を前記みなし就寝時間とする、
請求項1に記載の体温測定装置。
【請求項3】
前記就寝再判定部は、前記起床時間の長さが所定時間以内であり、且つ、前記起床時間の前に連続する前記就寝時間の長さが前記起床時間の長さより大きい場合、前記起床時間を前記みなし就寝時間とする、
請求項1に記載の体温測定装置。
【請求項4】
測定対象者であるユーザによって装着可能な体温測定装置を用いた体温測定システムであって、
温度センサと、
加速度センサと、
前記加速度センサにより測定された前記ユーザの動きに基づいて前記ユーザが就寝しているか起床しているかを判定する就寝判定を定期的に実行する就寝判定部と、
前記就寝判定部により、前記ユーザが就寝した後に起床し、起床した後に、再度就寝したと判定された場合において、起床してから再度就寝するまでの起床時間を、前記ユーザが就寝していたとみなす、みなし就寝時間とするか否かを判定する就寝再判定部と、
前記就寝判定の判定結果に基づいて特定される、就寝していると判定されてから起床していると判定されるまでの就寝時間、及び前記就寝時間に連続する前記みなし就寝時間の合計時間のうち、最も長い時間を前記ユーザの睡眠時間として算出する睡眠時間算出部と、
前記睡眠時間算出部によって算出された前記ユーザの睡眠時間に対応する時間帯に、前記温度センサにより取得された温度データに所定の演算式を適用することにより前記ユーザの代表温度を演算する代表温度演算部と、
を備える体温測定システム。
【請求項5】
測定対象者であるユーザによって装着可能な体温測定装置であり、温度センサと、加速度センサと、を備える体温測定装置が行う測定方法であって、
就寝判定部が、前記加速度センサにより測定された前記ユーザの動きに基づいて前記ユーザが就寝しているか起床しているかを判定する就寝判定を実行し、
就寝再判定部が、前記就寝判定部により、前記ユーザが就寝した後に起床し、起床した後に、再度就寝したと判定された場合において、起床してから再度就寝するまでの起床時間を、前記ユーザが就寝していたとみなす、みなし就寝時間とするか否かを判定し、
睡眠時間算出部が、前記就寝判定の判定結果に基づいて特定される、就寝していると判定されてから起床していると判定されるまでの就寝時間、及び前記就寝時間に連続する前記みなし就寝時間の合計時間のうち、最も長い時間を前記ユーザの睡眠時間として算出する、
体温測定方法。
【請求項6】
コンピュータを、請求項1に記載の体温測定装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記体温測定装置が備える各部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体温測定装置、体温測定システム、体温測定方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
健康管理などを目的として体温を継続的に測定する技術がある。例えば、特許文献1-3には、ユーザに装着させることによって体温を測定する装置(体温測定装置)に関する技術が開示されている。特許文献1には温度センサが一定の温度以上になった場合に体温測定装置が装着されたと判定して体温測定を開始する技術が記載されている。特許文献2には加速度センサなどによりユーザの動きを測定し、動きの変動がある場合に測定した体温を含めないようにして基礎体温を推定する技術が記載されている。特許文献3には、熱流補償による身体組織深部の温度を測定するために、加速度センサにより入眠から一定時間が経過した後に安静状態を保っているタイミングで体温を測定することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-166118号公報
【特許文献2】特許第5256191号公報
【特許文献3】特開2005-164405号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなユーザに装着させるタイプの体温測定装置では、ユーザの状態に応じて体温データを処理するという観点において改善の余地があった。
【0005】
例えば、特許文献1ではユーザが就寝しているか起床しているかを判定していないため、測定された体温が就寝している状態における体温であるかどうか判らないという問題があった。また、特許文献2ではユーザが実際に就寝したタイミングで体温測定を開始する代わりに予め定めた測定時間に体温測定をしており、ユーザの睡眠時間が測定時間とずれた場合に就寝中の体温データとしての精度が低下してしまうという問題があった。また、特許文献3では、ユーザが体温測定装置を装着したか否かを判定していないため、ユーザが装置を装着していない状態の温度を測定した場合、体温データとしての精度が低下してしまうという問題があった。
【0006】
体温データとしての精度を低下させないためには、温度測定時におけるユーザの状態に応じて、就寝中の体温データとしての精度を判定できた方がよい。例えば、
図9には、ユーザの状態と体温データの精度との関係が示されている。この図の横軸は、装着時刻と実際の就寝時刻とのズレを示す。装着時刻は、ユーザが体温測定装置を装着した時刻である。実際の就寝時刻とは、ユーザが就寝した時刻である。この図の縦軸は、就寝時間のズレに伴う温度差を示す。ここでの温度差は、ユーザが体温測定装置を装着している時間帯に測定した温度に基づいて算出した代表温度(第1温度)と、ユーザが就寝している時間帯に測定した温度に基づいて算出した代表温度(第2温度)との差分である。代表温度は特定の時間帯に測定された体温を代表する温度であり、その算出方法は、任意の算出関数及び統計的手法が適用されてよい。ここでは第1温度及び第2温度ともに同じ算出方法を用いて算出されたものである。
【0007】
図9に示すように、装着時刻と就寝時刻とのズレが大きい程、本来の代表温度から乖離した値が代表温度として算出されてしまう可能性がある。このため、就寝している時間帯に測定された体温データと、就寝していない時間帯に測定された体温データとを区別できるほうが、体温データの精度を低下させないという観点において望ましい。
【0008】
一方、就寝しているか否かを厳密に区別してしまうと、就寝している時間帯に測定された体温データの数そのものが減少してしまう可能性がある。例えば、就寝した後に何らかの事情により一時的な起床が繰り返された場合には、就寝中に測定された体温データの数が減ってしまう。このような場合、就寝中の寝返りなどのノイズの影響を受けやすくなり、体温データの精度が低下する可能性がある。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、体温測定時におけるユーザが就寝しているか否かを判定する場合において、就寝中の代表温度を算出するための体温データが減少しないようにすることができる体温測定装置、体温測定システム、体温測定方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するために、本発明に係る体温測定装置は、測定対象者であるユーザによって装着可能な体温測定装置であり、温度センサと、加速度センサと、前記加速度センサにより測定された前記ユーザの動きに基づいて前記ユーザが就寝しているか起床しているかを判定する就寝判定を実行する就寝判定部と、前記就寝判定部により、前記ユーザが就寝した後に起床し、起床した後に、再度就寝したと判定された場合において、起床してから再度就寝するまでの起床時間を、前記ユーザが就寝していたとみなす、みなし就寝時間とするか否かを判定する就寝再判定部と、前記就寝判定の判定結果に基づいて特定される、就寝していると判定されてから起床していると判定されるまでの就寝時間、及び前記就寝時間に連続する前記みなし就寝時間の合計時間のうち、最も長い時間を前記ユーザの睡眠時間として算出する睡眠時間算出部と、を備える。
【0011】
上述した課題を解決するために、本発明に係る体温測定システムは、測定対象者であるユーザによって装着可能な体温測定装置を用いた体温測定システムであって、温度センサと、加速度センサと、前記加速度センサにより測定された前記ユーザの動きに基づいて前記ユーザが就寝しているか起床しているかを判定する就寝判定を定期的に実行する就寝判定部と、前記就寝判定部により、前記ユーザが就寝した後に起床し、起床した後に、再度就寝したと判定された場合において、起床してから再度就寝するまでの起床時間を、前記ユーザが就寝していたとみなす、みなし就寝時間とするか否かを判定する就寝再判定部と、前記就寝判定の判定結果に基づいて特定される、就寝していると判定されてから起床していると判定されるまでの就寝時間、及び前記就寝時間に連続する前記みなし就寝時間の合計時間のうち、最も長い時間を前記ユーザの睡眠時間として算出する睡眠時間算出部と、前記睡眠時間算出部によって算出された前記ユーザの睡眠時間に対応する時間帯に、前記温度センサにより取得された温度データに所定の演算式を適用することにより前記ユーザの代表温度を演算する代表温度演算部と、を備える。
【0012】
また、上述した課題を解決するために、本発明に係る体温測定方法は、測定対象者であるユーザによって装着可能な体温測定装置であり、温度センサと、加速度センサと、を備える体温測定装置が行う測定方法であって、就寝判定部が、前記加速度センサにより測定された前記ユーザの動きに基づいて前記ユーザが就寝しているか起床しているかを判定する就寝判定を実行し、就寝再判定部が、前記就寝判定部により、前記ユーザが就寝した後に起床し、起床した後に、再度就寝したと判定された場合において、起床してから再度就寝するまでの起床時間を、前記ユーザが就寝していたとみなす、みなし就寝時間とするか否かを判定し、睡眠時間算出部が、前記就寝判定の判定結果に基づいて特定される、就寝していると判定されてから起床していると判定されるまでの就寝時間、及び前記就寝時間に連続する前記みなし就寝時間の合計時間のうち、最も長い時間を前記ユーザの睡眠時間として算出する。
【0013】
また、上述した課題を解決するために、本発明は、コンピュータを、上記に記載の体温測定装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記体温測定装置が備える各部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、体温測定時におけるユーザが就寝しているか否かを判定する場合において、就寝中の代表温度を算出するための体温データが減少しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施形態に係る体温測定システム1の構成の例を示すブロック図である。
【
図2】実施形態に係る測定データ記憶部19に記憶される測定データの例を示す図である。
【
図3】実施形態に係る測定データ記憶部19に記憶される測定データの例を示す図である。
【
図4】実施形態に係る測定データ記憶部19に記憶される測定データの例を示す図である。
【
図5A】実施形態に係る体温測定装置10が行う処理を説明するための図である。
【
図5B】実施形態に係る体温測定装置10が行う処理を説明するための図である。
【
図6A】実施形態に係る体温測定装置10が行う処理を説明するための図である。
【
図6B】実施形態に係る体温測定装置10が行う処理を説明するための図である。
【
図7A】実施形態に係る体温測定装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7B】実施形態に係る体温測定装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7C】実施形態に係る体温測定装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8A】実施形態に係る体温測定装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8B】実施形態に係る体温測定装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】従来の測定データを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0017】
(体温測定システム1について)
図1は、実施形態に係る体温測定システム1の構成の例を示すブロック図である。体温測定システム1は、例えば、体温測定装置10とサーバ装置20とを備える。体温測定装置10とサーバ装置20とは通信可能に接続される。この図の例では、簡略化のため、体温測定システム1に1つの体温測定装置10が設けられる例が示されているが、体温測定システム1に複数の体温測定装置10が設けられるのが通常である。体温測定システム1に設けられる体温測定装置10の数は1以上であればよい。また、体温測定システム1においてサーバ装置20により実現される機能が、複数のクラウドなどにより実現されてもよい。
【0018】
体温測定装置10は、ユーザの身体に装着されることにより、ユーザの体温を測定する装置である。体温測定装置10として、例えば、マイコン(microcontroller)、PLC(Programmable Logic Controller)等のコンピュータを適用することができる。
【0019】
体温測定装置10は、例えば、下着などの衣服の内部に設けられた収納ポケットに収納されることによってユーザの身体に装着される。或いは、ベルトやクリップなどで固定されることによってユーザの身体に体温測定装置10が装着されてもよい。また、シールなどの粘着部材を用いて、ユーザの身体或いは下着などに貼り付けられることによって装着されてもよい。
【0020】
体温測定装置10は、測定した体温を含む測定データを、サーバ装置20に送信する。例えば、体温測定装置10は、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信機能(不図示)により、ユーザ端末に測定データを送信する。ここでのユーザ端末は、ユーザのスマートフォン、携帯電話、タブレット端末などである。ユーザ端末は、体温測定装置10から受信した測定データをサーバ装置20に送信する。
【0021】
サーバ装置20は、体温測定装置10から測定データを集約し、例えば、測定データに基づいて、ユーザにおける就寝中の代表温度を算出する。代表温度は、ユーザの体温を代表する温度である。サーバ装置20が代表温度を算出する具体的な方法については後で詳しく説明する。
【0022】
(体温測定装置10の構成について)
図1に示すように、体温測定装置10は、例えば、加速度センサ11と、温度センサ12と、タイマ13と、装着判定部14と、就寝判定部15と、測定制御部16と、就寝再判定部17と、睡眠時間算出部18と、測定データ記憶部19とを備える。
【0023】
加速度センサ11は、加速度を測定する。加速度センサ11は、例えば、三軸の加速度センサにより構成され、測定制御部16による制御に応じて三軸のそれぞれの方向における加速度を測定し、測定した加速度を就寝判定部15に出力する。
【0024】
温度センサ12は、温度を測定する。温度センサ12は、例えばサーモセンサにより構成され、測定制御部16による制御に応じて温度を測定し、測定した温度を装着判定部14、及び就寝判定部15に出力する。
【0025】
タイマ13は、時間を測定する。タイマ13は、測定制御部16による制御に応じて時間を測定し、例えば予め設定されたタイマ設定値に相当する時間が経過した場合に、その旨を測定制御部16に出力する。また、タイマ13は、測定制御部16による制御に応じて予め設定された時刻に到達した場合に、その旨を測定制御部16に出力する。
【0026】
装着判定部14は、装着判定を行う。装着判定は、ユーザが体温測定装置10を装着したか否かを判定する処理である。装着判定部14は、温度センサ12によって測定された温度に基づいて、ユーザが体温測定装置10を装着しているか否かを判定する。装着判定部14は、判定結果を測定制御部16に出力する。
【0027】
例えば、装着判定部14は、温度センサ12によって測定された温度が所定の閾値(例えば、33℃)以上である場合に、ユーザが体温測定装置10を装着している(装着済)と判定する。或いは、装着判定部14は、温度センサ12によって測定された温度が所定の閾値(例えば、33℃)未満である場合であっても、時系列にみて温度が上昇する傾向にあり、その変化率(上昇変化率)が所定の閾値(例えば、2℃/分)以上である場合にはユーザが体温測定装置10を装着していると判定してもよい。また、装着判定部14は、温度センサ12によって測定された温度に関わらず、時系列にみて温度が上昇する傾向にあり、その変化率(上昇変化率)が所定の閾値(例えば、2℃/分)以上である場合にはユーザが体温測定装置10を装着していると判定してもよい。
【0028】
一方、装着判定部14は、温度センサ12によって測定された温度が所定の閾値(例えば、33℃)未満である場合に、ユーザが体温測定装置10を装着していない(未装着)と判定する。或いは、装着判定部14は、温度センサ12によって測定された温度が所定の閾値(例えば、33℃)以上である場合であっても、時系列にみて温度が上昇する傾向にないか、上昇する傾向にあってもその変化率(上昇変化率)が所定の閾値(例えば、2℃/分)未満である場合にはユーザが体温測定装置10を装着していないと判定してもよい。また、装着判定部14は、温度センサ12によって測定された温度に関わらず、時系列にみて温度が上昇する傾向にないか、上昇する傾向にあってもその変化率(上昇変化率)が所定の閾値(例えば、2℃/分)未満である場合にはユーザが体温測定装置10を装着していないと判定してもよい。
【0029】
就寝判定部15は、就寝判定を行う。就寝判定は、ユーザが就寝しているか否かを判定する処理である。就寝判定部15は、加速度センサ11によって測定された加速度に基づいて、ユーザが就寝しているか否かを判定する。就寝判定部15は、判定結果を測定制御部16に出力する。
【0030】
まず、就寝判定部15は、加速度センサ11において重力加速度が測定された方向に基づいて、ユーザが横臥している、つまり横になっているか否かを判定する。就寝判定部15は、加速度センサ11において重力加速度が検出された方向が、ユーザの体長方向である場合、ユーザは横臥していないと判定する。一方、就寝判定部15は、加速度センサ11において重力加速度が検出された方向が、ユーザの体長方向に垂直な方向である場合、ユーザは横臥していると判定する。
【0031】
次に、就寝判定部15は、加速度センサ11において測定された加速度の大きさに基づいて、ユーザに動きがあるか否かを判定する。就寝判定部15は、例えば、3軸のいずれかの方向において測定された加速度における時系列の変化率が所定の閾値以上である場合、ユーザが動いていると判定する。例えば、就寝判定部15は、直近の過去10分間に測定された加速度に、閾値以上の加速度が含まれている場合、ユーザが動いていると判定する。一方、就寝判定部15は、3軸のいずれか、又は全ての方向において測定された加速度における時系列の変化率が、所定の閾値未満である場合、ユーザが動いていないと判定する。例えば、就寝判定部15は、直近の過去10分間に測定された加速度に、閾値以上の加速度が含まれてない場合、ユーザが動いていないと判定する。
【0032】
就寝判定部15は、ユーザが横臥していないと判定される場合、ユーザは起床しており、就寝していないと判定する。また、就寝判定部15は、ユーザが横臥し、且つ、ユーザに動きがあると判定される場合、ユーザは横になっているものの覚醒しており、就寝していないと判定する。一方、就寝判定部15は、ユーザが横臥し、且つ、ユーザに動きがないと判定される場合、ユーザは横になって眠っており、就寝していると判定する。
【0033】
測定制御部16は、加速度センサ11及び温度センサ12のそれぞれによる測定を制御する。
【0034】
まず、測定制御部16は、タイマ13を用いて、第1時間(例えば、30分)ごとに、温度センサ12に温度を測定させ、測定された温度に基づいて装着判定部14に装着判定を実行させる。
【0035】
次に、測定制御部16は、装着判定部14によってユーザが体温測定装置10を装着していると判定された場合、第2時間(例えば、5分)ごとに、加速度センサ11に加速度を測定させ、測定された加速度に基づいて就寝判定部15に就寝判定を実行させる。ここで、第2時間は、例えば、第1時間より短い時間に設定される。
【0036】
ここで、代表温度は、就寝判定部15によってユーザが就寝していると判定された期間において測定された温度、つまり、就寝中の体温に基づいて算出されることが望ましい。
【0037】
しかしながら、ユーザによっては、就寝した後に何らかの事情により一時的に起床する場合があり得る。就寝中に頻繁に起床した場合には、就寝している時間帯に測定された体温(就寝時体温という)の数そのものが減少してしまい、就寝中の寝返りなどのノイズの影響を受けやすくなり精度が低下する可能性がある。
【0038】
この対策として、本実施形態では、就寝していないと判定された時間帯に測定された体温(非就寝時体温という)であっても、代表温度の算出に用いた場合にその精度を大きく低下させるものではないと判定できる場合には、非就寝時体温を、就寝時体温とみなすようにした。これにより、代表温度を算出するための体温データの数を減少させずに、かつ、代表温度の精度を低下させないようにすることが可能となる。
【0039】
具体的に、就寝再判定部17は、就寝再判定を行う。就寝再判定は、非就寝時体温を、就寝時体温とみなすか否かを判定する処理である。就寝再判定部17は、就寝判定部15による判定結果の時系列変化に基づいて、就寝判定部15による判定では非就寝時間であった時間を、就寝時間とみなすか否かを判定する。就寝再判定部17が就寝再判定を行う具体的な方法については、後で詳しく説明する。就寝再判定部17は、判定結果を、睡眠時間算出部18に出力する。
【0040】
睡眠時間算出部18は、睡眠時間を算出する。睡眠時間は、ユーザが睡眠していた時間である。例えば、代表温度は、ユーザの睡眠時間において測定された体温を用いて算出される。例えば、睡眠時間算出部18は、就寝判定部15による判定結果に基づいて特定される就寝時間、及び、就寝再判定部17による判定結果に基づいて特定される就寝時間(後述するみなし就寝時間)において、連続する就寝時間を合計した合計時間のうち、最も長い時間を、ユーザの睡眠時間として算出する。
【0041】
測定データ記憶部19は、測定データを記憶する。測定データは、体温測定装置10により測定された体温などを示すデータであり、例えば、加速度センサ11によって測定された加速度、温度センサ12によって測定された温度、タイマ13によって測定された時刻、装着判定部14によって判定された装着判定の判定結果、就寝判定部15によって判定された就寝判定の判定結果、就寝再判定部17による就寝再判定の判定結果、及びこれらの組合せである。
【0042】
測定データ記憶部19は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、または、これらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
【0043】
体温測定装置10には、体温測定装置10の各種の処理を実行するためのプログラム、及び各種の処理を行う際に利用される一時的なデータが記憶され、体温測定装置10のCPU(Central Processing Unit)が、体温測定装置10に予め記憶されたプログラムを実行することにより、各種の処理(装着判定部14、就寝判定部15、測定制御部16、就寝再判定部17、及び睡眠時間算出部18のそれぞれが行う処理)が実現される。
【0044】
(サーバ装置20の構成について)
図1に示すように、サーバ装置20は、例えば、代表温度算出部21を備える。代表温度算出部21は、代表温度を算出する。代表温度算出部21は、体温測定装置10から通知された測定データに基づいて、ユーザの睡眠時間において測定された体温データを抽出し、抽出した体温データを用いて、代表温度を算出する。
【0045】
(代表温度を算出する方法について)
代表温度算出部21は、例えば、ユーザの睡眠時間において測定された体温データから、装着初期に測定された温度、及び、イレギュラー温度を除いた温度の平均値を、代表温度として算出する。ここでの装着初期は、例えば、体温測定装置10が装着されてから所定時間(例えば、1時間)が経過する前である。イレギュラー温度は、例えば、閾値(例えば、34℃)未満の温度である。なお、代表温度を算出する方法はこれに限定されることはない。代表温度の算出には、統計的な任意の手法が用いられてよい。
【0046】
(測定データについて)
ここで、測定データについて、
図2~
図4を用いて説明する。
図2~
図4は、実施形態に係る測定データ記憶部19に記憶される測定データの例を示す図である。
図2~
図4に示すように、例えば、測定データ記憶部19には、時間、温度、加速度、装着判定、横臥判定、就寝判定、就寝判定フラグ、ユーザ動作などのそれぞれの項目に対応する情報が記憶される。
「時間」の項目には、体温測定装置10による測定が実行された時間を示す情報が記憶される。「温度」の項目には、温度センサ12によって測定された、温度を示す情報が記憶される。「加速度」の項目には、加速度センサ11によって測定された、加速度を示す情報が記憶される。「装着判定」の項目には、装着判定部14によって判定された、装着判定の判定結果を示す情報が記憶される。「横臥判定」の項目には、就寝判定部15によって判定された、横臥しているか否かを示す情報が記憶される。「就寝判定」の項目には、就寝判定部15によって判定された、就寝しているか否かを示す情報が記憶される。
「就寝判定フラグ」の項目には、就寝判定部15によって判定された、就寝しているか否かを二値で示す情報が記憶される。「ユーザ動作」の項目には、測定結果に応じたユーザの動作、例えば、ユーザが(体温測定装置10)を装着した、横臥した、就寝したなどの動作を示す情報が記憶される。
【0047】
図2には、ユーザが体温測定装置10を装着する前の状態から、体温測定装置10を装着し、横臥するまでの測定データの例が示されている。この図の例では、21:00に未装着と判定され、その後、22:01に装着済と判定されている。そして、23:00にユーザが横臥していると判定されたが、この時点では動きがあり、就寝していないと判定されている。
【0048】
図3には、
図2に示す測定データの後に、測定された測定データの例が示されている。この図の例では、
図2において23:00にユーザが横臥したものの未就寝と判定された状態がしばらく継続され、23:11にユーザが就寝したと判定されている。
【0049】
図4には、
図3に示す測定データの後に、測定された測定データの例が示されている。この図の例では、
図3において23:11にユーザが就寝したと判定された状態がしばらく継続され、00:01にユーザが起床したと判定されている。その後、00:11にユーザが横臥したものの未就寝と判定されている。さらにその後、00:21にユーザが再び就寝したと判定されている。
【0050】
図4の符号Tに示すように、一旦就寝した後、ごく短い時間、起床する場合がある。このような短い起床がなされた場合、起床している間にユーザの活動が活発になることはほとんどなく、就寝時の体温からさほど変化しないと考えられる。このような観点から、本実施形態では、ユーザが一旦就寝した後、ごく短い時間(例えば、30分以内)だけ起床したような場合には、その短い起床時間において測定された体温を、就寝時の体温とみなすようにした。
【0051】
【0052】
以下の説明では、就寝判定部15による判定に基づく就寝時間と区別するために、測定制御部16の再判定により就寝時間とみなされた時間のことを、「みなし就寝時間」と称する。
【0053】
就寝再判定部17は、例えば、就寝再判定として、2つのモード「就寝再判定モードM1」、及び「就寝再判定モードM2」の何れかを行う。
【0054】
「就寝再判定モードM1」は、起床時間の長さに応じて就寝再判定を行うモードである。「就寝再判定モードM1」では、例えば、起床時間の長さが閾値(例えば、30分)以内である場合、その起床時間を、みなし就寝時間とする。これにより、一旦就寝した後の、ごく短い時間における起床時間について、その間は就寝していたとみなして、その間に測定された体温を、就寝時体温とする。
【0055】
図5には、「就寝再判定モードM1」の例が示されている。具体的には、
図5Aには、就寝判定部15により判定された判定結果が示されている。
図5Bには、就寝再判定部17により、「就寝再判定モードM1」にて判定された判定結果が示されている。
【0056】
図5Aに示すように、就寝判定部15による判定結果から、まず、15分間の就寝時間YT-Aがあり、次に32分間の起床時間KT-Bがあり、次に15分間の就寝時間YT-Cがあり、次に29分間の起床時間KT-Dがあり、最後に5時間の就寝時間YT-Eがあったとする。この場合、睡眠時間算出部18により算出される睡眠時間は、就寝時間YT-Eに対応する5時間となる。
【0057】
まず、測定制御部16は、この図の例に示すように、就寝判定部15による判定結果に基づいて、ユーザが就寝していると判定された時間(就寝時間)と、ユーザが就寝していないと判定された時間(起床時間)とを時系列に区分する。次に、測定制御部16は、一旦ユーザが就寝していると判定された後に、起床していると判定された場合において、起床していると判定されてから、再度、就寝していると判定されるまでの起床時間を抽出する。
【0058】
「就寝再判定モードM1」において、測定制御部16は、起床時間の長さが閾値(例えば、30分)以内であれば、その起床時間においてユーザは就寝していたとみなし、その起床時間を、みなし就寝時間に変更する。一方、測定制御部16は、起床時間の長さが閾値(例えば、30分)より長ければ、その起床時間を、みなし就寝時間に変更することなく、起床時間のままとする。この図の例では、30分より長い起床時間KT-Bについては起床時間のまま変更されない。一方、30分以内である起床時間KT-Dについては起床時間から「みなし就寝時間」に変更される。
【0059】
図5Bに示すように、「就寝再判定モードM1」にて就寝再判定が行われた結果、まず、15分間の就寝時間YT-Aがあり、次に32分間の起床時間KT-Bがあり、次に15分間の就寝時間YT-Cがあり、次に29分間のみなし就寝時間YT-D#があり、最後に5時間の就寝時間YT-Eがあったことが示されている。この場合、睡眠時間算出部18により算出される睡眠時間は、就寝時間YT-Eに対応する5時間と、就寝時間YT-Eに連続するみなし就寝時間YT-D#、及びみなし就寝時間YT-D#に連続する就寝時間YT-Cの合計時間に対応する、5時間44分となる。
【0060】
「就寝再判定モードM2」は、起床時間の長さ、及び、就寝再判定の対象とした起床時間(対象起床時間という)の前にある就寝時間(直前の就寝時間という)の長さに応じて就寝再判定を行うモードである。「就寝再判定モードM2」では、例えば、対象起床時間の長さが直前の就寝時間よりも短い場合には、その対象起床時間について、その間は就寝していたとみなして、その間に測定された体温を、就寝時体温とする。
【0061】
図6には、「就寝再判定モードM2」の例が示されている。具体的には、
図6Aには、就寝判定部15により判定された判定結果が示されている。
図6Bには、就寝再判定部17により、「就寝再判定モードM2」にて判定された判定結果が示されている。
【0062】
図6Aに示すように、就寝判定部15による判定結果から、まず、32分間の就寝時間YT-Aがあり、次に29分間の起床時間KT-Bがあり、次に15分間の就寝時間YT-Cがあり、次に29分間の起床時間KT-Dがあり、最後に5時間の就寝時間YT-Eがあったとする。この場合、睡眠時間算出部18により算出される睡眠時間は、
図5Aと同様に、就寝時間YT-Eに対応する5時間となる。
【0063】
「就寝再判定モードM2」において、測定制御部16は、まず、就寝再判定モードM1と同様に、就寝判定部15による判定結果に基づいて、ユーザが就寝していると判定された時間(就寝時間)と、ユーザが就寝していないと判定された時間(起床時間)とを時系列に区分する。次に、測定制御部16は、一旦ユーザが就寝していると判定された後に、起床していると判定された場合において、起床していると判定されてから、再度、就寝していると判定されるまでの起床時間を抽出する。
【0064】
測定制御部16は、対象起床時間の長さが閾値(例えば、30分)以内であり、且つ、直前の就寝時間の長さが、その対象起床時間の長さより大きい場合、その起床時間を、みなし就寝時間とする。一方、測定制御部16は、対象起床時間の長さが閾値(例えば、30分)以内であっても、その対象起床時間における直前の就寝時間の長さが、その対象起床時間の長さより小さい場合、その起床時間を、みなし就寝時間に変更することなく、起床時間のままとする。
【0065】
この図の例では、30分以内の起床時間KT-Bについては、直前の就寝時間YT-Aの32分間よりも短いことから「みなし就寝時間」に変更される。一方、30分以内の起床時間KT-Dについては直前の就寝時間YT-Cの15分間よりも長いことから、起床時間のまま変更されない。
【0066】
図6Bに示すように、「就寝再判定モードM2」にて就寝再判定が行われた結果、まず、32分間の就寝時間YT-Aがあり、次に29分間のみなし就寝時間YT-B#があり、次に15分間の就寝時間YT-Cがあり、次に29分間の起床時間KT-Dがあり、最後に5時間の就寝時間YT-Eがあったことが示されている。この場合、睡眠時間算出部18により算出される睡眠時間は、就寝時間YT-Eに対応する5時間となる。
【0067】
(体温測定装置10が行う処理の流れ)
ここで、体温測定装置10が行う処理の流れについて
図7(
図7A~
図7C)及び
図8(
図8A、
図8B)を用いて説明する。
図7及び
図8は、実施形態に係る体温測定装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
図7には、「就寝再判定モードM1」を行う処理の流れが示されている。
図8には、「就寝再判定モードM2」を行う処理の流れが示されている。
【0068】
まず、
図7を用いて「就寝再判定モードM1」の処理の流れを説明する。
【0069】
(ステップS11):体温測定装置10は、測定開始時間になったか否かを判定する。例えば、測定制御部16は、タイマ13を制御して所定の時刻(例えば、21:00)に到達した場合に、測定開始時間になったと判定する。
【0070】
(ステップS12):体温測定装置10は、測定開始時間になった場合、温度データを取得する。例えば、測定制御部16は、タイマ13を制御して、所定の時間(例えば、30分)が経過する度に、温度センサ12に温度を測定させる。
【0071】
(ステップS13):体温測定装置10は、装着判定を実行させる。例えば、測定制御部16は、装着判定部14に、ステップS12において温度センサ12により測定させた温度データに基づいて装着判定を実行させる。装着判定部14は、温度データ(皮膚温度)が閾値(例えば、33℃)以上である場合、ユーザが体温測定装置10を装着したと判定する。或いは、装着判定部14は、温度データにおける皮膚温度の変化率が閾値(例えば、2℃/min)以上である場合、ユーザが体温測定装置10を装着したと判定する。装着判定部14は、判定結果を測定制御部16に出力する。
【0072】
(ステップS14):体温測定装置10は、装着判定の結果、ユーザが体温測定装置10を装着していると判定された場合、温度データ及び加速度データを取得する。測定制御部16は、タイマ13を制御して、所定の時間(例えば、1分)が経過する度に、温度センサ12に温度を測定させ、加速度センサ11に加速度を測定させる。
【0073】
(ステップS15):体温測定装置10は、横臥判定を実行させる。例えば、測定制御部16は、就寝判定部15に、ステップS14において加速度センサ11により測定させた加速度データに基づいて横臥判定を実行させる。就寝判定部15は、ユーザの体長方向に沿う加速度が、重力加速度に基づいて設定された閾値以下である場合、ユーザが横臥していると判定する。就寝判定部15は、判定結果を測定制御部16に出力する。
【0074】
(ステップS16):体温測定装置10は、横臥判定の結果、ユーザが横臥していると判定された場合、所定時間(例えば、10分間)における3軸(XYZ軸)のそれぞれの方向における加速度の最大値および最小値を取得する。
【0075】
(ステップS17):体温測定装置10は、ステップS16で取得した加速度の最大値から最小値を減算した値(最大値-最小値)を計算する。
【0076】
(ステップS18):体温測定装置10は、就寝判定を実行させる。例えば、測定制御部16は、就寝判定部15に、ステップS17で計算された(最大値-最小値)の計算値に基づいて、就寝判定を実行させる。就寝判定部15は、3軸(XYZ軸)の全ての方向における加速度において(最大値-最小値)の計算値が閾値未満である場合、ユーザが就寝していると判定する。就寝判定部15は、判定結果を測定制御部16に出力する。
【0077】
(ステップS19):体温測定装置10は、就寝判定の結果、ユーザが就寝していると判定した場合、就寝開始時刻を記録し、就寝フラグを立てる。就寝フラグは、ユーザが就寝しているか否かを二値で示す情報であり、ここでは、就寝フラグが「1」の場合、ユーザが就寝していることを示すものとする。一方、就寝フラグが「0」の場合、ユーザが就寝していない、つまり起床していることを示すものとする。就寝フラグを立てるとは、就寝フラグにユーザが就寝している旨を設定することであり、より具体的には、就寝フラグに「1」を設定することである。体温測定装置10は、処理A(
図7Bに示すステップS22に対応する処理)に示す処理に進む。
なお、
図2から
図4における就寝判定フラグの欄においては、ユーザが就寝していない場合に、「横棒(-)」を記している。一方、ユーザが就寝している場合に、チェック印を記している。
【0078】
(ステップS20):ステップS13の装着判定において、ユーザが体温測定装置10を装着していないと判定された場合、体温測定装置10は、計測開始時間から、所定時間(例えば、8時間)が経過したか否かを判定する。計測開始時間から、所定時間が経過していない場合、体温測定装置10は、ステップS12に戻る。計測開始時間から、所定時間が経過した場合、体温測定装置10は、処理を終了させる。
【0079】
(ステップS21):ステップS18の就寝判定において、ユーザが就寝していないと判定された場合、体温測定装置10は、計測開始時間から、所定時間(例えば、8時間)が経過したか否かを判定する。計測開始時間から、所定時間が経過していない場合、体温測定装置10は、ステップS14に戻る。計測開始時間から、所定時間が経過した場合、体温測定装置10は、処理を終了させる。
【0080】
(ステップS22):体温測定装置10は、就寝継続判定を実行させる。就寝継続判定は、就寝したユーザが、就寝を継続しているか否かを判定する処理である。例えば、測定制御部16は、就寝判定部15に、ステップS17で計算された(最大値-最小値)の計算値に基づいて、就寝継続判定を実行させる。就寝判定部15は、ユーザが横臥しており、且つ、動きがない場合に、ユーザが継続して就寝していると判定する。具体的に、就寝判定部15は、ユーザの体長方向に沿う加速度が、重力加速度に基づいて設定された閾値以下であり、且つ、3軸(XYZ軸)の全ての方向における加速度において(最大値-最小値)の計算値が閾値未満である場合、ユーザが就寝を継続していると判定する。就寝判定部15は、判定結果を測定制御部16に出力する。
【0081】
(ステップS23):体温測定装置10は、就寝判定の結果、ユーザが就寝を継続していると判定した場合、都度、就寝フラグを立てる。
【0082】
(ステップS24):体温測定装置10は、計測開始時間から、所定時間(例えば、8時間)が経過したか否かを判定する。計測開始時間から、所定時間が経過していない場合、体温測定装置10は、ステップS22に戻る。計測開始時間から、所定時間が経過した場合、体温測定装置10は、ステップS25に進む。
【0083】
(ステップS25):体温測定装置10は、計測開始時間から、所定時間(例えば、8時間)が経過し場合、ユーザの睡眠時間を算出する。例えば、測定制御部16は、睡眠時間算出部18に、睡眠時間を算出させる。睡眠時間算出部18は、就寝判定部15によってユーザが就寝していると判定された時間帯(就寝時間)のうち、最も長く就寝が継続された時間を、睡眠時間として算出する。体温測定装置10は、処理を終了させる。
【0084】
(ステップS26):体温測定装置10は、ステップS22において、ユーザが継続して就寝していない、つまり、就寝途中で起床したと判定された場合、就寝フラグを下げる。就寝フラグを下げるとは、就寝フラグにユーザが就寝していない旨を設定することであり、より具体的には、就寝フラグに「0」を設定することである。
【0085】
(ステップS27):体温測定装置10は、再度就寝したか否かを判定する。例えば、測定制御部16は、就寝判定部15に、就寝判定を実行させる。ここで、就寝判定部15に就寝判定を実行させる方法は、ステップS14~S19に示す処理と同様である。
【0086】
(ステップS28):体温測定装置10は、ユーザが再度就寝したと判定された場合、再度就寝する直前の起床時間(就寝間の起床時間)が、所定の時間(例えば、30分)以内であるか否かを判定する。
【0087】
(ステップS29):体温測定装置10は、就寝間の起床時間が、所定の時間(例えば、30分)以内である場合、その起床時間においてユーザは就寝していたとみなして、就寝と再判定し、就寝判定フラグを立てる。
【0088】
(ステップS30):体温測定装置10は、計測開始時間から、所定時間(例えば、8時間)が経過したか否かを判定する。計測開始時間から、所定時間が経過していない場合、体温測定装置10は、ステップS22に戻る。計測開始時間から、所定時間が経過した場合、体温測定装置10は、ステップS31に進む。
【0089】
(ステップS31):体温測定装置10は、計測開始時間から、所定時間(例えば、8時間)が経過し場合、ユーザの睡眠時間を算出する。例えば、測定制御部16は、睡眠時間算出部18に、睡眠時間を算出させる。睡眠時間算出部18は、就寝判定部15によってユーザが就寝していると判定された時間帯(就寝時間)、及び就寝再判定部17によってユーザが就寝しているとみなされた時間帯(みなし就寝時間)のうち、最も長く就寝が継続された時間を、睡眠時間として算出する。この場合において、例えば、睡眠時間算出部18は、就寝時間と、みなし就寝時間とが連続している場合にはその合計時間を睡眠時間として算出する。体温測定装置10は、処理を終了させる。
【0090】
一方、体温測定装置10は、ステップS27において、ユーザが再度就寝していない、起床を継続させていると判定された場合、処理B(
図7CのステップS35に対応する処理)に進む。
【0091】
また、体温測定装置10は、ステップS28において、就寝間の起床時間が、所定の時間(例えば、30分)より大きい場合、処理C(
図7CのステップS32に対応する処理)に進む。
【0092】
(ステップS32):体温測定装置10は、ステップS28において、就寝間の起床時間が、所定の時間(例えば、30分)より大きい場合、その起床時間をみなし就寝時間としない。すなわち、体温測定装置10は、その起床時間においてユーザは就寝していたとみなすことなく、起床のままとし、就寝判定フラグを下げる。
【0093】
(ステップS33):体温測定装置10は、計測開始時間から、所定時間(例えば、8時間)が経過したか否かを判定する。計測開始時間から、所定時間が経過していない場合、体温測定装置10は、処理A(ステップS22)に戻る。計測開始時間から、所定時間が経過した場合、体温測定装置10は、ステップS34に進む。
【0094】
(ステップS34):体温測定装置10は、計測開始時間から、所定時間(例えば、8時間)が経過し場合、ユーザの睡眠時間を算出する。ここでユーザの睡眠時間を算出する方法は、ステップS25と同等である。
【0095】
(ステップS35):体温測定装置10は、ステップS27において、ユーザが再度就寝していない、つまり起床を継続させていると判定された場合、ユーザの睡眠時間を算出する。ここでユーザの睡眠時間を算出する方法は、ステップS25と同等である。
【0096】
次に、
図8を用いて「就寝再判定モードM2」の処理の流れを説明する。「就寝再判定モードM2」では、処理A(
図7Bに示すステップS22に対応する処理)以降の処理が、「就寝再判定モードM1」と異なる。処理A以前の処理については「就寝再判定モードM1」におけるステップS11~S19と同等であるためその説明を省略する。また、ステップS122~S126に示す処理は、ステップS22~S26と同等であるためその説明を省略する。
【0097】
(ステップS127):体温測定装置10は、再度就寝したか否かを判定する。例えば、測定制御部16は、就寝判定部15に、就寝判定を実行させる。ここで、就寝判定部15に就寝判定を実行させる方法は、ステップS27と同様である。ユーザが再度就寝していない、つまり起床を継続させていると判定された場合、処理D(
図8BのステップS139に対応する処理)に進む。
【0098】
(ステップS128):体温測定装置10は、ユーザが再度就寝したと判定された場合、再度就寝する直前の起床時間(就寝間の起床時間)が、所定の時間(例えば、30分)以内であるか否かを判定する。就寝間の起床時間が、所定の時間(例えば、30分)より大きい場合、処理E(
図8BのステップS136に対応する処理)に進む。
【0099】
(ステップS129):体温測定装置10は、起床直前の就寝時間が起床時間より長いか否かを判定する。体温測定装置10は、ユーザが就寝途中に起床した場合における起床時間と、その起床時間の前に連続する直前の就寝時間とを比較し、直前の就寝時間の長さが起床時間の長さより大きいか否かを判定する。直前の就寝時間の長さが起床時間の長さより小さい場合、処理F(
図8BのステップS133に対応する処理)に進む。
【0100】
(ステップS130):体温測定装置10は、直前の就寝時間の長さが起床時間の長さより大きい場合、その起床時間においてユーザは就寝していたとみなして、就寝と再判定し、就寝判定フラグを立てる。
【0101】
(ステップS131):体温測定装置10は、計測開始時間から、所定時間(例えば、8時間)が経過したか否かを判定する。計測開始時間から、所定時間が経過していない場合、体温測定装置10は、ステップS122に戻る。計測開始時間から、所定時間が経過した場合、体温測定装置10は、ステップS132に進む。
【0102】
(ステップS132):体温測定装置10は、計測開始時間から、所定時間(例えば、8時間)が経過し場合、ユーザの睡眠時間を算出する。例えば、測定制御部16は、睡眠時間算出部18に、睡眠時間を算出させる。睡眠時間算出部18は、就寝判定部15によってユーザが就寝していると判定された時間帯(就寝時間)、及び就寝再判定部17によってユーザが就寝しているとみなされた時間帯(みなし就寝時間)のうち、最も長く就寝が継続された時間を、睡眠時間として算出する。この場合において、例えば、睡眠時間算出部18は、就寝時間と、みなし就寝時間とが連続している場合にはその合計時間を睡眠時間として算出する。体温測定装置10は、処理を終了させる。
【0103】
(ステップS133):体温測定装置10は、ステップS129において、直前の就寝時間の長さが起床時間の長さより小さい場合、その起床時間をみなし就寝時間としない。すなわち、体温測定装置10は、その起床時間においてユーザは就寝していたとみなすことなく、起床のままとし、就寝判定フラグを下げる。
【0104】
(ステップS134):体温測定装置10は、計測開始時間から、所定時間(例えば、8時間)が経過したか否かを判定する。計測開始時間から、所定時間が経過していない場合、体温測定装置10は、処理A#(ステップS122)に戻る。計測開始時間から、所定時間が経過した場合、体温測定装置10は、ステップS135に進む。
【0105】
(ステップS135):体温測定装置10は、計測開始時間から、所定時間(例えば、8時間)が経過し場合、ユーザの睡眠時間を算出する。ここでユーザの睡眠時間を算出する方法は、ステップS25と同等である。
【0106】
(ステップS136):体温測定装置10は、ステップS128において、就寝間の起床時間が、所定の時間(例えば、30分)より大きい場合、その起床時間をみなし就寝時間としない。すなわち、体温測定装置10は、その起床時間においてユーザは就寝していたとみなすことなく、起床のままとし、就寝判定フラグを下げる。
【0107】
(ステップS137):体温測定装置10は、計測開始時間から、所定時間(例えば、8時間)が経過したか否かを判定する。計測開始時間から、所定時間が経過していない場合、体温測定装置10は、処理A#(ステップS122)に戻る。計測開始時間から、所定時間が経過した場合、体温測定装置10は、ステップS138に進む。
【0108】
(ステップS138):体温測定装置10は、計測開始時間から、所定時間(例えば、8時間)が経過し場合、ユーザの睡眠時間を算出する。ここでユーザの睡眠時間を算出する方法は、ステップS25と同等である。
【0109】
(ステップS139):体温測定装置10は、ステップS127において、ユーザが再度就寝していない、つまり起床を継続させていると判定された場合、ユーザの睡眠時間を算出する。ここでユーザの睡眠時間を算出する方法は、ステップS25と同等である。
【0110】
以上説明した通り、実施形態の体温測定装置10は、測定対象者であるユーザによって装着可能な体温測定装置である。体温測定装置10は、温度センサ12と、加速度センサ11と、就寝判定部15と、就寝再判定部17と、睡眠時間算出部18とを備える。就寝判定部15は、就寝判定を実行する。加速度センサ11により測定された、ユーザの動きに基づいて、ユーザが就寝しているか起床しているかを判定する就寝判定を実行する。就寝再判定部17は、就寝再判定を実行する。就寝再判定部17は、就寝判定部15による就寝判定に基づいて、ユーザが就寝した後に起床し、起床した後に、再度就寝したと判定された場合において、起床してから再度就寝するまでの起床時間を、ユーザが就寝していたとみなす、「みなし就寝時間」とするか否かを判定する。睡眠時間算出部18は、ユーザの睡眠時間を算出する。睡眠時間算出部18は、就寝判定の判定結果に基づいて特定される就寝時間(就寝していると判定されてから起床していると判定されるまでの時間)、及びその就寝時間に連続する「みなし就寝時間」の合計時間のうち、最も長い時間を、ユーザの睡眠時間として算出する。
【0111】
これにより、実施形態の体温測定装置10では、就寝判定を実行すると共に就寝再判定を実行することができる。つまり、ユーザが就寝したか否かを判定すると共に、そのユーザの就寝途中における起床時間を、「みなし就寝時間」とするか否かを判定することが可能となる。就寝再判定を行うことにより、ユーザが夜中に何度も起床したような場合であっても、その起床時間を、就寝時間とみなすか否かを判定することができる。このため、体温測定時におけるユーザが就寝しているか否かを判定する場合において、就寝中の代表温度を算出するための体温データが減少しないようにすることができる。したがって、ユーザが就寝中に頻繁に起床した場合であっても、就寝中の代表温度を精度よく算出することが可能な体温データを抽出することが可能となる。
【0112】
また、実施形態の体温測定装置10では、就寝再判定部17は、起床時間の長さが所定時間(例えば、30分)以内である場合、その起床時間を「みなし就寝時間」とする。これにより、実施形態の体温測定装置10では、就寝中に、ごく短い起床がなされた場合、起床している間にユーザの活動が活発になることはほとんどなく、起床していたとしても就寝時の体温からさほど変化しないと考えられるケースにおいて、その起床時間において測定された体温を、就寝時の体温とみなすことができ、就寝中の代表温度を精度よく算出することが可能な体温データを抽出することが可能となる。
【0113】
また、実施形態の体温測定装置10では、就寝再判定部17は、起床時間の長さが所定時間(例えば、30分)以内であり、且つ、直前の就寝時間(その起床時間の前に連続する就寝時間)の長さがその起床時間の長さより大きい場合、その起床時間を「みなし就寝時間」とする。これにより、実施形態の体温測定装置10では、長時間就寝した後に起床がなされたような、起床時において就寝時の体温からさほど変化しないと考えられるようなケースにおいて、その起床時間において測定された体温を、就寝時の体温とみなすことができ、就寝中の代表温度を精度よく算出することが可能な体温データを抽出することが可能となる。
【0114】
一方、実施形態の体温測定装置10では、就寝再判定部17は、起床時間の長さが所定時間(例えば、30分)以内であり、且つ、直前の就寝時間(その起床時間の前に連続する就寝時間)の長さがその起床時間の長さより小さい場合、その起床時間を「みなし就寝時間」としない。これにより、実施形態の体温測定装置10では、ごく短い時間だけ就寝した後に起床がなされたケースなど、就寝により活動が安定する間もなくユーザが起床していることから、起床時におけるユーザの活動が活発になっていることが想定されるケースにおいて、その起床時間において測定された体温を、就寝時の体温から除外することができ、就寝中の代表温度を精度よく算出することが可能な体温データを抽出することが可能となる。
【0115】
また、実施形態の体温測定システム1は、温度センサ12と、加速度センサ11と、就寝判定部15と、就寝再判定部17と、睡眠時間算出部18と、代表温度算出部21とを備える。代表温度算出部21は、ユーザの代表温度を演算する。代表温度算出部21は、睡眠時間算出部18によって算出された、ユーザの睡眠時間に対応する時間帯に、温度センサ12により取得された温度データに、所定の演算式を適用することにより、ユーザの代表温度を演算する。これにより、実施形態の体温測定システム1では、就寝中の代表温度を精度よく算出することが可能な体温データを抽出し、抽出した体温データを用いて代表温度を算出することができる。したがって、精度よく代表温度を算出することが可能となる。
【0116】
上述した実施形態における体温測定システム1、及び体温測定装置10の全部又は一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0117】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0118】
例えば、体温測定装置10が代表温度を算出するように構成されてもよい。この場合、体温測定装置10は、代表温度算出部21に相当する機能部を備える。また、この場合、サーバ装置20を省略することが可能である。
【0119】
また、サーバ装置20が、就寝再判定及び睡眠時間の算出を行うように構成されてもよい。この場合、サーバ装置20は、就寝再判定部17及び睡眠時間算出部18に相当する機能部を備える。また、この場合、体温測定装置10において、就寝再判定部17及び睡眠時間算出部18を省略することが可能である。
【符号の説明】
【0120】
1…体温測定システム、10…体温測定装置、11…加速度センサ、12…温度センサ、13…タイマ、14…装着判定部、15…就寝判定部、16…測定制御部、17…就寝再判定部、18…睡眠時間算出部、19…測定データ記憶部、20…サーバ装置