IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

特開2024-124046番組情報提供装置、モデル生成方法、番組情報提供方法及びプログラム
<>
  • 特開-番組情報提供装置、モデル生成方法、番組情報提供方法及びプログラム 図1
  • 特開-番組情報提供装置、モデル生成方法、番組情報提供方法及びプログラム 図2
  • 特開-番組情報提供装置、モデル生成方法、番組情報提供方法及びプログラム 図3
  • 特開-番組情報提供装置、モデル生成方法、番組情報提供方法及びプログラム 図4
  • 特開-番組情報提供装置、モデル生成方法、番組情報提供方法及びプログラム 図5
  • 特開-番組情報提供装置、モデル生成方法、番組情報提供方法及びプログラム 図6
  • 特開-番組情報提供装置、モデル生成方法、番組情報提供方法及びプログラム 図7
  • 特開-番組情報提供装置、モデル生成方法、番組情報提供方法及びプログラム 図8
  • 特開-番組情報提供装置、モデル生成方法、番組情報提供方法及びプログラム 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124046
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】番組情報提供装置、モデル生成方法、番組情報提供方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/34 20120101AFI20240905BHJP
【FI】
G06Q50/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023031952
(22)【出願日】2023-03-02
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】瀧本 文秀
(72)【発明者】
【氏名】橋本 宗裕
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 結佳
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC55
5L050CC55
(57)【要約】
【課題】レース結果を予想する難易度を予測する。
【解決手段】番組情報提供装置(110)は、公営競技の対象レースにおけるレース編成に関する情報を取得する取得部(111)と、前記レース編成に関する情報とレース結果予想の難易度との関係が機械学習されたモデルと、前記対象レースの前記レース編成に関する情報と、を用いて、前記対象レースの結果予想の難易度を予測する予測部(112)と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
公営競技の対象レースにおけるレース編成に関する情報を取得する取得手段と、
前記レース編成に関する情報とレース結果予想の難易度との関係が機械学習されたモデルと、前記対象レースの前記レース編成に関する情報と、を用いて、前記対象レースの結果予想の難易度を予測する予測手段と、
を備える番組情報提供装置。
【請求項2】
前記対象レースの前記難易度を出力装置に出力させる出力手段、
を備える請求項1に記載の番組情報提供装置。
【請求項3】
前記出力手段は、過去のレースにおける前記レース編成に関する情報を出力させる
請求項2に記載の番組情報提供装置。
【請求項4】
前記出力手段は、前記対象レースの難易度に基づいて選択された、前記過去のレースにおける前記レース編成に関する情報を出力させる
請求項3に記載の番組情報提供装置。
【請求項5】
前記取得手段は、前記対象レースにおけるレース結果予想の目標難易度を取得し、
前記出力手段は、前記目標難易度に基づいて選択された、過去のレースにおける前記レース編成に関する情報を出力させる
請求項3または4に記載の番組情報提供装置。
【請求項6】
前記対象レースにおける前記レース編成に関する情報の少なくとも一部を変更した番組変更案を作成する作成手段、
を備える請求項1から4のいずれか1項に記載の番組情報提供装置。
【請求項7】
前記取得手段は、前記対象レースにおけるレース結果予想の目標難易度を取得し、
前記予測手段は、作成された少なくとも一つの前記番組変更案における前記難易度を予測し、
作成された前記番組変更案のうち、予測された前記難易度が前記目標難易度と一致する前記番組変更案を出力装置に出力させる出力手段を備える、
請求項6に記載の番組情報提供装置。
【請求項8】
少なくとも一つのプロセッサが、
公営競技のレースにおけるレース編成に関する情報と、当該レースの結果予想の難易度との関係を示す教師データを取得することと、
前記教師データを用いて、前記レース編成に関する情報と、レース結果予想の難易度との関係を学習することで、前記レース編成に関する情報に基づいて前記難易度を予測する予測モデルを生成することと、
を含むモデル生成方法。
【請求項9】
少なくとも1つのプロセッサが、
公営競技の対象レースにおけるレース編成に関する情報を取得することと、
前記レース編成に関する情報とレース結果予想の難易度との関係が機械学習されたモデルと、前記対象レースの前記レース編成に関する情報と、を用いて、前記対象レースの結果予想の難易度を予測することと、
を含む番組情報提供方法。
【請求項10】
公営競技の対象レースにおけるレース編成に関する情報を取得する処理と、
前記レース編成に関する情報とレース結果予想の難易度との関係が機械学習されたモデルと、前記対象レースの前記レース編成に関する情報と、を用いて、前記対象レースの結果予想の難易度を予測する処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、公営競技における番組に関する情報を提供する番組情報提供装置、モデル生成方法、番組情報提供方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
公営競技では、例えば、主催者がレースごとにレースに出場する競技者または競走馬を決定する。レースに出場する競技者または競走馬の組み合わせは、番組とも呼ばれる。レースの番組は、レースの展開および着順に大きな影響を与え得る。また、レースの着順予測は、レースの投票券の購入者にとって楽しみの1つである。よって、レースの着順予測の難易度は、レースの投票券の購入有無および購入額に影響を与え得る。このため、レースの主催者は、例えば、レースの投票券の購入者にとって魅力のある番組を編成する必要がある。一方で、レース条件、およびレースに出場する競技者または競走馬の状態に関する多くの要素がレース結果に影響を及ぼし得る。よって、レースの番組を編成する担当者は、レース結果に影響を及ぼし得る様々な要素を考慮して番組を編成するため、多くの知見および作業量を必要とする。このような理由から、レース番組編成の経験が浅い担当者は適切な番組を編成することが難しく、番組編成の経験を積むことで知見を獲得することが望ましい。
【0003】
特許文献1には、過去の競技情報から的中したレースの配当金を抽出し、該配当金からレースの難易度に応じた難易度評価ポイントを算出することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-085441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
担当者が番組編成の知見を獲得するにあたり、当該担当者が編成した番組については適切な評価が行われることが望ましい。特に、担当者が編成した番組について、そのレース結果を予想する難易度がどの程度であるかが分かれば、所望の難易度の番組を編成する上で有用な知見となる。しかしながら、特許文献1記載の装置では、レース結果を予想する難易度がどの程度であるかを予測することはできなかった。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、レース編成に関する情報から、レース結果予想の難易度を予測することができる装置等を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様における番組情報提供装置は、公営競技の対象レースにおけるレース編成に関する情報を取得する取得手段と、前記レース編成に関する情報とレース結果予想の難易度との関係が機械学習されたモデルと、前記対象レースの前記レース編成に関する情報と、を用いて、前記対象レースの結果予想の難易度を予測する予測手段と、を備える。
【0008】
また、本発明の一様態における番組情報提供方法は、少なくとも1つのプロセッサが、公営競技の対象レースにおけるレース編成に関する情報を取得することと、前記レース編成に関する情報とレース結果予想の難易度との関係が機械学習されたモデルと、前記対象レースの前記レース編成に関する情報と、を用いて、前記対象レースの結果予想の難易度を予測することと、を含む。
【0009】
また、本発明の一様態におけるモデル生成方法は、少なくとも一つのプロセッサが、公営競技のレースにおけるレース編成に関する情報と、当該レースの結果予想の難易度との関係を示す教師データを取得することと、前記教師データを用いて、前記レース編成に関する情報と、前記レース結果予想の難易度との関係を学習することで、前記レース編成に関する情報に基づいて前記難易度を予測する予測モデルを生成することと、を含む。
【0010】
また、本発明の一様態におけるプログラムは、公営競技の対象レースにおけるレース編成に関する情報を取得する処理と、前記レース編成に関する情報とレース結果予想の難易度との関係が機械学習されたモデルと、前記対象レースの前記レース編成に関する情報と、を用いて、前記対象レースの結果予想の難易度を予測する処理と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一様態によれば、レース結果予想の難易度を予測することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1の実施形態における情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2】本発明の第1の実施形態における番組情報提供装置の構成の一例を示すブロック図である。
図3】本発明の第1の実施形態における端末装置の表示画面の一例を示す図である。
図4】本発明の第1の実施形態における番組情報提供装置が行う動作の一例を示すフローチャートである。
図5】本発明の第1の実施形態における番組情報提供装置が行う動作の一例を示すフローチャートである。
図6】本発明の第1の実施形態における番組情報提供装置が行う予測モデル生成動作の一例を示すフローチャートである。
図7】本発明の第2の実施形態における番組情報提供装置の構成の一例を示すブロック図である。
図8】本発明の第2の実施形態における番組情報提供装置が行う動作の一例を示すフローチャートである。
図9】ハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0014】
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態における情報処理システム100の構成の一例を示すブロック図である。一例として、本実施形態の情報処理システム100は、番組情報提供装置10と、情報管理サーバ120と、端末装置130を備える。番組情報提供装置110、情報管理サーバ120、及び端末装置130は、それぞれ、Wi-fi、Bluetooth(登録商標)等の無線又は有線などの通信ネットワークを介して、互いに通信可能なように接続されている。なお、情報管理サーバ120および端末装置130は、複数であってもよい。
【0015】
番組情報提供装置110は、公営競技におけるレースの番組に関する情報を提供する装置である。公営競技は、例えば、競馬である。公営競技は、競輪、競艇またはオートレースであってもよい。公営競技の例は、上記に限られず、公的機関がギャンブルとして開催する競技であれば、競技の種類は問わない。
【0016】
レースの番組は、例えば、レースに出場する競技体の組み合わせである。競技体は、レースに参加する主体である。公営競技が競馬である場合に、競技体は、馬である。公営競技が競輪、競艇またはオートレースである場合に、競技体は、選手である。番組は、レースに出場する競技体それぞれの条件を含んでいてもよい。レースに出場する競技体それぞれの条件は、例えば、レースに出場する競技体に割り当てられるレーンの情報である。レースに出場する競技体それぞれの条件は、競技体それぞれに課せられるハンディキャップであってもよい。
【0017】
番組情報提供装置110は、予測モデルを用いて、公営競技のレースの結果予想の難易度を予測する。予測モデルは、公営競技のレース編成に関する情報を入力として、レースの結果予想の難易度を出力するモデルである。予測モデルは、番組情報提供装置110の外部で生成されたモデルであってもよい。予測モデルについては、後で説明する。
【0018】
レース編成に関する情報は、レース番組の編成に必要な情報である。レース編成に関する情報は、レースに出場する競技体を示す情報を少なくとも含む。レース編成に関する情報は、レース条件を含んでもよい。レース編成に関する情報は、例えば、レース結果予想の難易度に影響を及ぼし得る情報を含んでもよい。この場合、レース編成に関する情報は、例えば、レースに出場する競技体の属性、競技体のスタート位置を含んでもよい。
【0019】
レース条件は、例えば、競技場に関する情報、レースの設定条件および出場する競技体が満たすべき条件である。また、競技体の属性は、レースに参加する競技体それぞれの情報である。公営競技が競馬である場合に、競技体の属性には、騎手に関する情報も含まれていてもよい。公営競技が競輪、競艇またはオートレースである場合に、競技体の属性には、自転車、ボートまたはオートバイの情報が含まれていてもよい。レース編成に関する情報は、上記の例に限られない。
【0020】
レース条件およびレースに出場する競技体の属性は、レース結果予想の難易度に影響を及ぼし得る。例えば、距離が長いレースの場合に、長い距離のレースにおいて勝利した実績を有する競技体が多く含まれる番組は、レース結果予想の難易度が高い。レース結果予想の難易度が高くなると、レースの投票券を購入する人物ごとのレース結果予想のばらつきが大きくなるため、実際に行われるレースにおける投票券のオッズが高くなり得る。
【0021】
レース結果予想の難易度は、レースの投票券の購買の有無に影響を及ぼし得る。また、レース結果予想の難易度は、レースの投票券の売上額に影響を及ぼし得る。レース結果予想の難易度が高い場合には、例えば、レース結果予想と実際のレースの結果が一致する可能性が低くなり、払戻金の額が高くなる。このため、投票券の購入対象のレースとして魅力が向上し得る。一方で、レース結果予想の難易度が高い場合には、初心者にとっては予測が難しいレースとなり、投票券の購入対象から外れてしまうことも生じ得る。よって、レースの主催者は、例えば、レースの投票券の購入者として想定する購入者層に応じて、レース結果予想の難易度を設定する。
【0022】
情報管理サーバ120は、例えば、公営競技のレース編成に関する情報を保存しているサーバである。情報管理サーバ120は、過去のレースにおけるレース編成に関する情報と、レースの結果予想の難易度と、を関連付けたデータを保存していてよい。また、情報管理サーバ120は、予測モデルを保存してもよい。
【0023】
端末装置130は、例えば、番組情報提供装置110による出力結果を利用する人物が、出力結果を確認するために用いる端末装置である。出力結果は、例えば、予測モデルがレース編成に関する情報に基づいて予測した難易度である。番組情報提供装置110による出力結果を利用する人物は、例えば、レースの主催者において番組の編成を担当する人物であるが、上記の例に限られない。なお、番組情報提供装置110による出力結果を利用する人物を、以降ユーザと表記する。
【0024】
端末装置130は、番組情報提供装置110から、レース結果予想の難易度を取得する。そして、番組情報提供装置110は、端末装置130にレース結果予想の難易度を出力させる。
【0025】
ユーザによって、後述する予測モデルの指定が行われる場合に、端末装置130は、例えば、ユーザの操作によって入力される予測モデルの名称を取得する。そして、端末装置130は、番組情報提供装置110に、入力された予測モデルの名称を出力する。
【0026】
端末装置130には、例えば、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、ノート型コンピュータまたはデスクトップ型コンピュータが用いられる。端末装置130は、例えば、ディスプレイ等の文字や画像を表示可能な表示手段、スピーカ等の音を出力可能な音出力手段、等の少なくとも一つを含む。端末装置130は、当該表示手段、音出力手段等の少なくとも一つを用いて、ユーザにレース結果予想の難易度を提示する。端末装置130として用いられる機器は、上記の例に限られない。
【0027】
番組情報提供装置110は、例えば、端末装置130から対象レースにおけるレース編成に関する情報を取得する。そして、番組情報提供装置110は、端末装置130から取得したレース編成に関する情報を入力とし、予測モデルを用いて対象レースの結果予想の難易度を予測する。対象レースの結果予想の難易度を予測すると、番組情報提供装置110は、端末装置130に、当該難易度を出力させる。
【0028】
番組情報提供装置110は、情報管理サーバ120からレース編成に関する情報を取得してもよい。また、番組情報提供装置110は、複数の情報管理サーバ120からレース編成に関する情報を取得してもよい。
【0029】
番組情報提供装置110は、複数の端末装置130に、対象レースの結果予想の難易度を出力してもよい。番組情報提供装置110は、例えば、複数の利用者が利用している端末装置130に、当該難易度を出力してもよい。また、番組情報提供装置110は、情報管理サーバ120に、当該難易度を出力してもよい。
【0030】
番組情報提供装置110の構成について説明する。図2は、本実施形態における番組情報提供装置110の構成の一例を示すブロック図である。番組情報提供装置110は、取得部111と、予測部112と、作成部113と、出力部114と、モデル生成部115を備える。取得部111と、予測部112と、作成部113と、出力部114は、例えば、レース結果予想の難易度の予測に関する処理を行う。また、取得部111と、モデル生成部115とは、例えば、予測モデルの生成に関する処理を行う。
【0031】
取得部111は、公営競技の対象レースにおけるレース編成に関する情報を取得する取得手段を担う。対象レースは、レース結果予想の難易度の予測対象となるレースである。すなわち、取得部111は、ユーザによって編成されたレースの番組の情報を取得する。取得部111は、レース編成に関する情報として、例えば、レースに出場する競技体と、レース条件と、競技体それぞれの属性とを取得する。
【0032】
公営競技が競馬の場合に、レース条件は、例えば、レース場に関する情報、レースの設定条件および出場する競走馬が満たすべき条件である。レース条件は、レースの開催日を含んでいてもよい。レース条件は、例えば、距離、馬場の種類、競走馬の条件、斤量、レースの格付け、レース場、出場する競走馬の数および走行方向のうち少なくも1つ以上である。馬場の種類は、例えば、芝、ダートまたは障害の区別である。競走馬の条件は、例えば、馬齢および性別によって規定される出場の条件である。走行方向は、例えば、レースが左回りまたは右回りでのいずれで行われるかを示す情報である。公営競技が競馬の場合におけるレース条件は、上記の例に限られない。
【0033】
公営競技が競馬の場合に、競技体の属性は、競走馬の属性である。競走馬の属性は、競走馬それぞれの情報である。競走馬の属性は、例えば、年齢、性別、体重、体重変化、血液データ、筋肉量、調教状況、健康状態、休養履歴、レース出場履歴、負担斤量、脚質、戦績、血統、馬主、厩舎、調教師および生産者のうち少なくも1つ以上である。血統は、例えば、父馬および母馬に関する情報である。また、競走馬の属性には、騎手に関する情報が含まれていてもよい。調教状況は、例えば、調教時の距離ごとのタイムおよびタイム変化である。脚質は、例えば、逃げ馬、先行馬、差し馬または追い込み馬の区分によって設定される。競走馬の属性には、父馬および母馬の戦績が含まれていてもよい。また、戦績は、例えば、過去のレースにおけるレース条件、レース時における競走馬の属性、獲得賞金およびレース展開である。レース展開は、例えば、位置取りおよび着差である。位置取りは、例えば、レースの全区間を所定の距離ごとに分割した場合における、各区間における順位およびタイムである。着差は、例えば、順位が上の競走馬または順位が下の競走馬とのタイム差である。競走馬の属性は、上記の例に限られない。
【0034】
公営競技が競輪の場合に、レースの条件は、例えば、レース場、および競争距離のうち少なくも1つ以上である。また、競技体の属性は、選手の身長、体重、年齢、脚質、および戦績のうち少なくも1つ以上である。公営競技が競輪の場合における、レースの条件および競技体の属性の例は、上記に限られない。
【0035】
公営競技が競艇の場合に、レースの条件は、例えば、レース場、および競争距離のうち少なくも1つ以上である。また、競技体の属性は、選手の身長、体重、年齢、ランクおよび戦績のうち少なくも1つ以上である。公営競技が競艇の場合における、レースの条件および競技体の属性の例は、上記に限られない。
【0036】
公営競技がオートレースの場合に、レースの条件は、例えば、レース場、およびハンデの有無のうち少なくも1つ以上である。また、競技体の属性は、選手の身長、体重、年齢、所属、ランクおよび戦績のうち少なくも1つ以上である。公営競技がオートレースの場合におけるレースの条件および競技体の属性の例は、上記に限られない。
【0037】
取得部111は、レース結果予想の目標難易度を取得してもよい。取得部111は、例えば、レース結果予想の目標難易度を端末装置130から取得する。レース結果予想の目標難易度は、例えば、番組を編成する担当者によって端末装置130に入力される。
【0038】
複数の予測モデルが用いられる場合に、取得部111は、予測部112が用いる予測モデルの指定を端末装置130から取得してもよい。取得部111、例えば、ユーザの操作によって端末装置130に入力される予測モデルの指定を、端末装置130から取得する。
【0039】
番組情報提供装置110が予測モデルを生成する場合に、取得部111は、予測モデルを生成するための教師データとして、過去に実施されたレースにおける、レース編成に関する情報と、レースの結果予想の難易度とを取得してもよい。取得部111は、例えば、レースに出場する競技体、レース条件、レースに出場する競技体の属性、及び競技体のスタート位置に対し、当該レースの結果予想の難易度を関連付けた教師データを取得する。
【0040】
予測部112は、予測モデルと、取得部111が取得した対象レースのレース編成に関する情報と、を用いて、対象レースの結果予想の難易度を予測する予測手段を担う。予測モデルは、対象レースのレース編成に関する情報に基づいて、対象レースの結果予想の難易度を予測するモデルである。予測モデルは、対象レースのレース編成に関する情報を入力として、対象レースの結果予想の難易度を出力する。予測モデルは、レース編成に関する情報とレース結果予想の難易度との関係が学習されたモデルである。
【0041】
レース結果予想の難易度は、例えばスコアで表現される。スコアは、例えば、0以上1以下の値である。この場合、当該スコアは、1に近いほど難易度が高いことを示し、0に近いほど難易度が低いことを示す。例えば、予め定められた0以上1以下の値を閾値として、当該閾値を基準としてレース結果予想が難しいか易しいかが判断される。また、当該スコアは、0または1の2値で表現される値であってもよい。この場合、スコアは、レース結果予想が難しい場合は1、レース結果予想が易しい場合0を示す。
【0042】
レース結果予想の難易度は、例えば所定数のアルファベットで表現されてもよい。また、レース結果予想の難易度は、番組のターゲット層で表現されてもよい。この場合、レース結果予想の難易度は、例えば、レース結果予想の難易度が高い場合は玄人向け、レース結果予想の難易度が低い場合は初心者向けと表現されてもよい。
【0043】
レース結果予想の難易度を示す情報として、オッズに関する情報が用いられてもよい。一般的に、オッズが高いほどレース結果予想の難易度が高い。この場合予測モデルは、例えば、対象レースのレース編成に関する情報を入力として、オッズに関する情報として所定の競技体のオッズを出力する。予測モデルは、対象レースにおけるオッズの最高値及び/または最低値を出力してもよい。その際、予測モデルは、オッズの最高値及び/または最低値に対応する競技体を併せて出力してもよい。
【0044】
レース結果予想の難易度が出力される理由を推定可能な予測モデルを用いる場合には、予測部112は、予測モデルを用いて、レース結果予想の難易度が出力される理由を推定してもよい。
【0045】
作成部113は、対象レースにおけるレース編成に関する情報の少なくとも一部を変更した番組変更案を作成する作成手段を担う。作成部113は、レース編成に関する情報のうち変更可能な情報の少なくとも一部を変更した番組変更案を作成する。レース編成に関する情報のうち変更可能な情報は、番組編成時にユーザによって決定される情報である。レース編成に関する情報のうち変更可能な情報は、例えば、レースに出場する競技体を示す情報である。また、レース編成に関する情報のうち変更可能な情報は、例えば、競技体のスタート位置である。ここで、競技体のスタート位置は、公営競技の種類によっては抽選で決定されるため、ユーザによって決定される情報ではない。したがって競技体のスタート位置が抽選で決定される公営競技においては、競技体のスタート位置は、レース編成に関する情報の変更可能な情報には含まれない。レース編成に関する情報のうち変更可能な情報は、ユーザによりあらかじめ設定されていてもよい。
【0046】
レース編成に関する情報のうち変更可能な情報が、例えばレースに出場する競技体である場合、作成部113は、レースに出場する競技体の一部を変更した番組編成を番組変更案として作成する。この際、作成部113は、変更対象の競技体とレース条件が一致する競技体の中から、対象レースに割り当てられていない競技体を代替競技体として決定し、番組変更案として作成してもよい。
【0047】
出力部114は、予測部112で予測された、対象レースの結果予想の難易度を出力させる。出力部114は、例えば、端末装置130に、対象レースの結果予想の難易度を出力させる。出力部114は、予測結果である対象レースの結果予想の難易度を、端末装置130または番組情報提供装置110と接続されている図示しない出力装置において、出力可能な形式で出力させる。例えば、端末装置130または出力装置が、予測結果を出力するディスプレイ等の表示手段を備える場合、出力部114は、当該表示手段を制御する表示制御部としての機能を有する。このように、出力部114は、端末装置130または出力装置における判定結果出力の形式に応じて、端末装置130または出力装置を制御する手段として機能し得る。
【0048】
レース結果予想の難易度がオッズに関する情報であって、予測部112が当該オッズに対応する競技体を併せて抽出する場合に、出力部114は、レース結果予想の難易度であるオッズに関する情報と、当該オッズに対応する競技体とを出力させてもよい。また、予測部112がレース結果予想の難易度が出力される理由を推定する場合に、出力部114は、レース結果予想の難易度と、当該理由とを出力させてもよい。
【0049】
出力部114は、対象レースの結果予想の難易度に加えて、過去のレースにおけるレース編成に関する情報を出力させてもよい。出力部114は、対象レースの難易度に基づいて選択された、過去のレースにおけるレース編成に関する情報を出力させてもよい。この場合、例えば、出力部114は、レース結果予想の難易度が、予測部112によって予測された対象レースの難易度と一致する過去のレースにおけるレース編成に関する情報を出力させてもよい。また、例えば、取得部111がレース結果予想の目標難易度を取得した場合、出力部114は、目標難易度に基づいて選択された、過去のレースにおけるレース編成に関する情報を出力させてもよい。この場合、例えば、出力部114は、レース結果予想の難易度が目標難易度と一致する過去のレースにおけるレース編成に関する情報を出力させてもよい。なお、出力部114が出力させる過去のレースにおけるレース編成に関する情報について、難易度が一致するものだけでなく、類似するものを含んでもよい。
【0050】
作成部113が番組変更案を作成した場合、出力部114は、当該番組変更案を出力させてもよい。作成部113が複数の番組変更案を作成した場合、出力部114は、複数の番組変更案を全て出力してもよいし、そのうち所定数の番組変更案を出力させてもよい。また、取得部111がレース結果予想の目標難易度を取得した場合、出力部114は、作成部113が作成した番組変更案のうち、予測部112によって予測されたレース結果予想の難易度が目標難易度と一致する番組変更案を出力させてもよい。
【0051】
出力部114は、レース編成に関する情報を変更する操作を行う表示画面を出力させてもよい。作成部113が番組変更案を作成した場合、出力部114は、例えば、ユーザが番組変更案を選択する表示画面を出力させてもよい。
【0052】
図3は、対象レースの結果予想の難易度等が端末装置130に表示される場合の表示画面の例である。図3の表示画面の例では、表示画面の上部に、競馬場の名称を示す「東京」、レース番号を示す「5レース」、レース距離を示す「3000メートル」およびレースの種別を示す「芝」が表示されている。また、図3の表示画面の例では、レース結果予想の難易度が表示されている。図3には、難易度がアルファベットのAからCの3段階で設定される場合を例示している。
【0053】
図3の表示画面は、例えば、レース結果予想の難易度の予測対象となるレースがユーザにより編成される場合に表示される。ユーザにより編成された番組は、「あなたが編成した番組」として、表示画面の左部に表示されている。また、図3の表示画面の例では、過去のレースにおけるレース編成に関する情報として、表示画面の右部に過去の番組が表示されている。表示される過去の番組は、ユーザにより編成された番組の難易度に基づいて選択されたものであってもよいし、目標難易度に基づいて選択されたものでもあってよい。さらに、図3の表示画面の例では、ユーザにより編成された番組の難易度と番組変更案が、表示画面の下部に表示されている。ここでは、番組変更案として、番組の変更箇所と変更内容のみが表示されている。なお、番組変更案の表示にあたっては、図3の表示画面の例に示すように、ユーザにより編成された番組に、変更箇所と変更内容を直接示すように重畳表示してもよい。
【0054】
番組情報提供装置110において予測モデルを生成する場合に、モデル生成部115は、対象レースのレース編成に関する情報に基づいて、対象レースの結果予想の難易度を予測する予測モデルを生成する。モデル生成部115は、例えば、過去のレースにおけるレース編成に関する情報と当該レースの結果予想の難易度との関係を学習し、予測モデルを生成する。
【0055】
モデル生成部115は、例えば、ニューラルネットワークを用いた深層学習によって予測モデルを生成する。ニューラルネットワークを用いた深層学習によって予測モデルを生成する場合に、モデル生成部115は、公営競技のレースにおけるレース編成に関する情報と、当該レースの結果予想の難易度との関係を示す教師データを用いて、レース編成に関する情報と難易度との関係を学習し、難易度の予測モデルを生成する。この予測モデルにおいて、レース編成に関する情報は説明変数、難易度は目的変数ということになる。説明変数は1種類であってもよいし、複数であってもよい。
【0056】
また、モデル生成部115は、例えば、入力データに含まれる各項目のデータ(説明変数)を変動させ、予測結果であるレース結果予想の難易度(目的変数)の変化を基に、予測結果への影響の大きい項目のデータ(説明変数)を、予測された難易度となる理由として推定してもよい。モデル生成部115は、例えば、予測モデルの入力データに含まれる各項目のデータを変動させ、予測結果への影響が大きい項目を予測された難易度となる理由として推定する。
【0057】
また、モデル生成部115は、例えば、因子化漸近ベイズ推論を基にした学習アルゴリズムを用いて予測モデルを生成してもよい。因子化漸近ベイズ推論を基にした学習アルゴリズムを用いて学習を行う際に、モデル生成部115は、レース編成に関する情報を入力データ、当該情報に対応するレース結果予想の難易度を正解データとした教師データを用いる。この学習アルゴリズムには3つのステップが含まれる。1つ目が、決定木形式のルールによってデータの場合分けをするステップ、2つ目が、各場合で異なる説明変数を組み合わせた線形モデルを用いて複数の予測モデルを生成するステップ、3つ目が、生成した予測モデルのうち不要なものを削除するステップである。モデル生成部115は、これらのステップの処理、すなわち、データの場合分け条件の最適化、説明変数(入力データに含まれる各項目のデータ)の組み合わせの最適化による予測モデルの生成、および不要な予測モデルの削除の処理を順に繰り返し行うことで予測モデルを生成する。このような、異なる説明変数の組み合わせによる学習モデルの生成方法によって生成される予測モデルを用いる場合、レース結果予想の難易度の予測結果への影響が強い場合分けの条件を用いて予測結果を説明することが可能になるため、難易度の予測結果の説明性が向上する。このような学習モデルの生成方法は、例えば、特表2016-509271号公報(米国特許出願公開第2014/0222741号明細書)に開示されている。予測モデルを生成する機械学習に用いる学習アルゴリズムは、上記の例に限られない。
【0058】
生成された予測モデルは、情報管理サーバ120に保存されてもよいし、番組情報提供装置110内の図示しない記憶手段に保存されてもよい。
【0059】
続いて、番組情報提供装置110の動作について説明する。図4は、本実施形態における番組情報提供装置110が行う動作(番組情報提供方法)の一例を示すフローチャートである。
【0060】
取得部111は、公営競技の対象レースにおけるレース編成に関する情報を取得する(ステップS111)。取得部111は、例えば、情報管理サーバ120からレース編成に関する情報を取得する。予測部112は、予測モデルと、取得部111が取得した対象レースのレース編成に関する情報と、を用いて、対象レースの結果予想の難易度を予測する(ステップS112)。出力部114は、予測部112で予測された、対象レースの結果予想の難易度を任意の出力装置に出力させ(ステップS113)。出力部114は、例えば、端末装置130に、対象レースの結果予想の難易度を出力させる。
【0061】
目標難易度を取得しかつ番組変更案を作成する場合の番組情報提供装置110の動作の一例について説明する。図5は、上述した場合の番組情報提供装置110の動作の一例を示すフローチャートである。
【0062】
取得部111は、例えば、情報管理サーバ120から対象レースにおけるレース編成に関する情報と、対象レースにおける目標難易度と、を取得する(ステップS121)。取得部111は、例えば、情報管理サーバ120からレース編成に関する情報を取得する。
【0063】
予測部112は、予測モデルと、取得部111が取得した対象レースのレース編成に関する情報と、を用いて、対象レースにおける結果予想の難易度を予測する(ステップS122)。次に、予測部112は、予測した難易度と目標難易度とを比較し、予測した難易度と目標難易度とが一致しない場合(ステップS123:No)、予測部112は作成部113に番組変更案の作成を指示する。
【0064】
作成部113は、対象レースにおけるレース編成に関する情報の少なくとも一部を変更した番組変更案を作成する(ステップS124)。
【0065】
予測部112は、作成部113によって作成された番組変更案におけるレース結果予想の難易度を予測する(ステップS125)。番組変更案が複数作成されている場合は、予測部112は、それぞれの番組変更案について、レース結果予想の難易度を予測する。
【0066】
出力部114は、予測部112で予測された対象レースの結果予想の難易度と、作成部113で作成された番組変更案のうち、ステップS125で予測した難易度が目標難易度と一致する番組変更案と、を任意の出力装置に出力させる(ステップS126)。
【0067】
一方、予測部112で予測された対象レースの結果予想の難易度と目標難易度とが一致する場合は(ステップS123:Yes)、出力部114は、ステップS126において、ステップS122で予想された、対象レースの結果予想の難易度を出力させる。出力部114は、ステップS126において、例えば、対象レースの結果予想の難易度や予測した難易度が目標難易度と一致する番組変更案を、端末装置130に出力させる。
【0068】
番組情報提供装置110において、予測モデルを生成する際の動作(モデル生成方法)について説明する。図6は、番組情報提供装置110が予測モデルを生成する際の動作フローの例を示す図である。
【0069】
取得部111は、過去に実施されたレースにおける、レース編成に関する情報と、当該レースの結果予想の難易度との関係を示す教師データを取得する(ステップS131)。モデル生成部115は、ステップS131で取得された教師データを用いて、対象レースのレース編成に関する情報に基づいて対象レースの結果予想の難易度を予測する予測モデルを生成する(ステップS132)。モデル生成部115は、レース編成に関する情報と、レース結果予想の難易度と、の関係を学習することで、予測モデルを生成する。予測モデルを生成すると、モデル生成部115は、生成した予測モデルを番組情報提供装置110内の図示しない記憶手段に保存する(ステップS133)。モデル生成部115は、生成した予測モデルを情報管理サーバ120へ保存するために、生成した予測モデルを情報管理サーバ120へ送信してもよい。
【0070】
本実施形態の番組情報提供装置110は、公営競技におけるレース編成に関する情報として、ユーザによって編成されたレースの番組の情報を取得する。そして、番組情報提供装置110は、予測モデルを用いて、ユーザによって編成されたレースの番組の情報に基づいてレース結果予想の難易度を予測する。このようにして、番組情報提供装置110は、対象レースの結果を予想することの難易度を予測することができる。
【0071】
ユーザは、番組情報提供装置110によって端末装置130に出力されたレース結果予想の難易度を参照する。ユーザは、例えば、自身で編成した番組で予定している難易度と出力された難易度とを比較することで、番組変更の要否を判断することができる。このようにして、番組情報提供装置110は、ユーザによって編成されたレースの番組の情報に対してレース結果予想の難易度を予測し出力させることで、ユーザの番組編成に対し適切なフィードバックを行うことができる。
【0072】
また、本実施形態の番組情報提供装置110は、レース結果予想の難易度が、予測された対象レースの難易度と一致する過去のレースにおけるレース編成に関する情報を出力させる。ユーザは、例えば、端末装置130に出力された過去のレースにおけるレース編成に関する情報を、番組編成を変更する際に参考にすることができる。このようにして、番組情報提供装置110は、過去のレース編成に関する情報を出力させることで、ユーザに対して、ユーザが番組編成を行う上で有益な情報を提供することができる。
【0073】
また、本実施形態の番組情報提供装置110は、対象レースにおけるレース編成に関する情報の少なくとも一部を変更した番組変更案を作成し、出力する。ユーザは、例えば、出力された番組変更案を実際の番組編成に採用することができる。番組情報提供装置110は、ユーザの番組編成の手間を省くことができる。さらに、番組情報提供装置110は、難易度が目標難易度と一致する番組変更案を出力する。ユーザは、出力された番組変更案を参照することで、自身で作成した番組を目標難易度に近づけるためにどのような変更を加えればよいかを認識することができる。このようにして、番組情報提供装置110は、ユーザに対して、ユーザが番組編成を行う上で有益な情報を提供することができる。
【0074】
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態における番組情報提供装置10の構成について説明する。図7は、態における番組情報提供装置10の構成を示すブロック図である。図7に示す番組情報提供装置10は、取得部11と、予測部12と、を備える。
【0075】
取得部11は、公営競技の対象レースにおけるレース編成に関する情報を取得する。
【0076】
予測部12は、予測モデルと、取得部11が取得した対象レースのレース編成に関する情報と、を用いて、対象レースの結果予想の難易度を予測する。予測モデルは、対象レースのレース編成に関する情報に基づいて、対象レースの結果予想の難易度を予測するモデルである。予測モデルは、対象レースのレース編成に関する情報を入力として、対象レースの結果予想の難易度を出力する。予測モデルは、レース編成に関する情報とレース結果予想の難易度との関係が学習されたモデルである。
【0077】
続いて、番組情報提供装置10の動作について説明する。図8は、本実施形態における番組情報提供装置10が行う動作の一例を示すフローチャートである。
【0078】
取得部11は、公営競技の対象レースにおけるレース編成に関する情報を取得する(ステップS21)。予測部12は、予測モデルと、取得部11が取得した対象レースのレース編成に関する情報と、を用いて、対象レースの結果予想の難易度を予測する(ステップS22)。
【0079】
本実施形態によれば、番組情報提供装置10は、対象レースの結果を予想することの難易度を予測することができる。なお、図8に示すフローチャートにおける各処理の実行主体は、1つのプロセッサ(例えば番組情報提供装置10が備えるプロセッサ)であってもよいし、複数のプロセッサが各処理を分担で行うようにしてもよい。図4~6のフローチャートについても同様であり、各処理を1つのプロセッサが実行するようにしてもよいし、複数のプロセッサが各処理を分担で行うようにしてもよい。
【0080】
<実施形態の各構成要素を実現するハードウェアの構成>
本発明の各実施形態において、各装置及びシステムの各構成要素は、機能単位のブロックを示している。各装置及びシステムの各構成要素の一部又は全部は、例えば図9に示すような情報処理装置300とプログラムとの任意の組み合わせにより実現される。情報処理装置300は、一例として、以下のような構成を含む。
【0081】
・CPU(Central Processing Unit)301
・ROM(Read Only Memory)302
・RAM(Random Access Memory)303
・RAM103にロードされるプログラム304
・プログラム304を格納する記憶装置305
・記録媒体306の読み書きを行うドライブ装置307
・通信ネットワーク309と接続する通信インターフェース308
・データの入出力を行う入出力インターフェース310
・各構成要素を接続するバス311
各実施形態における各装置の各構成要素は、これらの機能を実現するプログラム304をCPU301が取得して実行することで実現される。各装置の各構成要素の機能を実現するプログラム304は、例えば、予め記憶装置305やRAM303に格納されており、必要に応じてCPU301が読み出す。なお、プログラム304は、通信ネットワーク309を介してCPU301に供給されてもよいし、予め記録媒体306に格納されており、ドライブ装置307が当該プログラムを読み出してCPU301に供給してもよい。
【0082】
各装置の実現方法には、様々な変形例がある。例えば、各装置は、構成要素毎にそれぞれ別個の情報処理装置300とプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。また、各装置が備える複数の構成要素が、一つの情報処理装置300とプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。
【0083】
また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、プロセッサ等を含む汎用または専用の回路や、これらの組み合わせによって実現される。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組み合わせによって実現されてもよい。
【0084】
各装置の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントアンドサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。
【0085】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、前述の実施形態の構成は、組み合わせたり或いは一部の構成部分を入れ替えたりしてもよい。
【0086】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0087】
(付記1)
公営競技の対象レースにおけるレース編成に関する情報を取得する取得手段と、
前記レース編成に関する情報とレース結果予想の難易度との関係が機械学習されたモデルと、前記対象レースの前記レース編成に関する情報と、を用いて、前記対象レースの結果予想の難易度を予測する予測手段と、
を備える番組情報提供装置。
【0088】
(付記2)
前記対象レースの前記難易度を出力装置に出力させる出力手段、
を備える付記1に記載の番組情報提供装置。
【0089】
(付記3)
前記出力手段は、過去のレースにおける前記レース編成に関する情報を出力させる
付記2に記載の番組情報提供装置。
【0090】
(付記4)
前記出力手段は、前記対象レースの難易度に基づいて選択された、前記過去のレースにおける前記レース編成に関する情報を出力させる
付記3に記載の番組情報提供装置。
【0091】
(付記5)
前記取得手段は、前記対象レースにおけるレース結果予想の目標難易度を取得し、
前記出力手段は、前記目標難易度に基づいて選択された、過去のレースにおける前記レース編成に関する情報を出力させる
付記3または4に記載の番組情報提供装置。
【0092】
(付記6)
前記対象レースにおける前記レース編成に関する情報の少なくとも一部を変更した番組変更案を作成する作成手段、
を備える付記1から4のいずれか1つに記載の番組情報提供装置。
【0093】
(付記7)
前記取得手段は、前記対象レースにおけるレース結果予想の目標難易度を取得し、
前記予測手段は、作成された少なくとも一つの前記番組変更案における前記難易度を予測し、
作成された前記番組変更案のうち、予測された前記難易度が前記目標難易度と一致する前記番組変更案を出力装置に出力させる出力手段を備える、
付記6に記載の番組情報提供装置。
【0094】
(付記8)
少なくとも一つのプロセッサが、
公営競技のレースにおけるレース編成に関する情報と、当該レースの結果予想の難易度との関係を示す教師データを取得することと、
前記教師データを用いて、前記レース編成に関する情報と、レース結果予想の難易度との関係を学習することで、前記レース編成に関する情報に基づいて前記難易度を予測する予測モデルを生成することと、
を含むモデル生成方法。
【0095】
(付記9)
少なくとも1つのプロセッサが、
公営競技の対象レースにおけるレース編成に関する情報を取得することと、
前記レース編成に関する情報とレース結果予想の難易度との関係が機械学習されたモデルと、前記対象レースの前記レース編成に関する情報と、を用いて、前記対象レースの結果予想の難易度を予測することと、
を含む番組情報提供方法。
【0096】
(付記10)
公営競技の対象レースにおけるレース編成に関する情報を取得する処理と、
前記レース編成に関する情報とレース結果予想の難易度との関係が機械学習されたモデルと、前記対象レースの前記レース編成に関する情報と、を用いて、前記対象レースの結果予想の難易度を予測する処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0097】
100 情報処理システム
110 番組情報提供装置
111 取得部
112 予測部
113 作成部
114 出力部
115 モデル生成部
120 情報管理サーバ
130 端末装置
10 番組情報提供装置
11 取得部
12 予測部
300 情報処理装置
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 プログラム
305 記憶装置
306 記録媒体
307 ドライブ装置
308 通信インターフェース
309 通信ネットワーク
310 入出力インターフェース
311 バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9