(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124048
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】給湯機及び給湯制御装置
(51)【国際特許分類】
F24H 15/196 20220101AFI20240905BHJP
F24H 15/176 20220101ALI20240905BHJP
F24H 15/258 20220101ALI20240905BHJP
F24H 15/269 20220101ALI20240905BHJP
F24H 15/30 20220101ALI20240905BHJP
F24H 15/395 20220101ALI20240905BHJP
F24H 15/45 20220101ALI20240905BHJP
【FI】
F24H15/196 301C
F24H15/196 301Y
F24H15/176
F24H15/258
F24H15/269
F24H15/30
F24H15/395
F24H15/45 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023031954
(22)【出願日】2023-03-02
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】古河 俊輔
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 耕士
(72)【発明者】
【氏名】山本 信果
【テーマコード(参考)】
3L024
【Fターム(参考)】
3L024CC11
3L024EE02
3L024FF15
3L024GG02
3L024GG05
3L024GG41
3L024HH21
(57)【要約】
【課題】ユーザにとっての快適性や利便性の高い給湯機等を提供する。
【解決手段】給湯機は、操作部と、ディスプレイ12と、制御部と、を備え、制御部は、湯はり温度の設定画面をディスプレイ12に表示させ、湯はり運転を開始する際の外気の寒暖の程度を示す所定の指標と、湯はり温度と、を対応付ける設定が操作部の操作で行われた場合、当該設定に基づいて湯はり運転を行う。前記した指標として、例えば、湯はり運転を開始する際の季節が用いられる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部と、表示部と、制御部と、を備え、
前記制御部は、湯はり温度の設定画面を前記表示部に表示させ、湯はり運転を開始する際の外気の寒暖の程度を示す所定の指標と、湯はり温度と、を対応付ける設定が前記操作部の操作で行われた場合、当該設定に基づいて湯はり運転を行う、給湯機。
【請求項2】
前記指標は、湯はり運転を開始する際の季節であり、
前記設定において、それぞれの季節に対応する期間が前記操作部の操作で設定されること
を特徴とする請求項1に記載の給湯機。
【請求項3】
前記指標は、湯はり運転を開始する際の季節であり、
前記設定において、それぞれの季節に対応する外気温の範囲が前記操作部の操作で設定されること
を特徴とする請求項1に記載の給湯機。
【請求項4】
前記制御部は、季節の切替えを外気温の検出値に基づいて行った場合、季節を切り替えた時点から所定日数が経過するまでは、季節の次回の切替えを行わないこと
を特徴とする請求項3に記載の給湯機。
【請求項5】
前記制御部は、湯はり運転の開始時を基準とする直近の所定期間での外気温の平均値に基づいて、湯はり運転を開始する際の季節を特定すること
を特徴とする請求項3に記載の給湯機。
【請求項6】
前記指標は、湯はり運転を開始する際の外気温であり、
前記設定において、外気温の範囲と、湯はり温度と、が対応付けられること
を特徴とする請求項1に記載の給湯機。
【請求項7】
前記指標は、湯はり運転を開始する際の季節及び外気温のうちのいずれかであり、
前記操作部の操作に基づいて、季節及び外気温のうちの一方から他方に前記指標が切替可能であること
を特徴とする請求項1に記載の給湯機。
【請求項8】
前記制御部は、前記操作部の操作で前記設定の内容が変更される際、変更直前の前記指標と湯はり温度との対応関係を前記表示部に表示させること
を特徴とする請求項1に記載の給湯機。
【請求項9】
前記設定が行われた後、今回の湯はり運転前又は今回の湯はり運転中に、前記操作部の操作で湯はり温度が前記設定に基づくことなく変更された場合、前記制御部は、少なくとも今回の湯はり運転については、変更後の湯はり温度に基づいて行うこと
を特徴とする請求項1に記載の給湯機。
【請求項10】
湯はり温度の設定画面を給湯機のリモコンに表示させ、湯はり運転を開始する際の外気の寒暖の程度を示す所定の指標と、湯はり温度と、を対応付ける設定が前記リモコンの操作で行われた場合、当該設定に基づいて湯はり運転を行う制御部を備える、給湯制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、給湯機等に関する。
【背景技術】
【0002】
給湯機における湯の温度設定に関して、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。すなわち、特許文献1には、「制御規則と検出した環境温度と時間の暦信号とから推論して季節を推定する制御推論手段と、前記制御推論手段の出力値で湯温設定値を補正する湯温設定手段とを備えた給湯装置」について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、ユーザが浴槽の湯につかったときに快いと感じる場合の湯はり温度には、ユーザによって個人差がある。特許文献1では、このような個人差が考慮されておらず、ユーザにとっての快適性や利便性の点で改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に係る給湯機は、操作部と、表示部と、制御部と、を備え、前記制御部は、湯はり温度の設定画面を前記表示部に表示させ、湯はり運転を開始する際の外気の寒暖の程度を示す所定の指標と、湯はり温度と、を対応付ける設定が前記操作部の操作で行われた場合、当該設定に基づいて湯はり運転を行うこととした。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1実施形態に係る給湯機を含む説明図である。
【
図2】第1実施形態に係る給湯機の風呂リモコンの蓋を開けた状態の正面図である。
【
図3】第1実施形態に係る給湯機が備える給湯制御装置の機能ブロック図である。
【
図4】第1実施形態に係る給湯機において、風呂リモコンのディスプレイの表示例を示す説明図である。
【
図5】第1実施形態に係る給湯機の湯はり温度の設定に関する処理のフローチャートである。
【
図6】第1実施形態に係る給湯機の湯はり運転に関する処理のフローチャートである。
【
図7】第2実施形態に係る給湯機において、風呂リモコンのディスプレイの表示例を示す説明図である。
【
図8】第2実施形態に係る給湯機の湯はり温度の設定に関する処理のフローチャートである。
【
図9】第3実施形態に係る給湯機において、風呂リモコンのディスプレイの表示例を示す説明図である。
【
図10】第3実施形態に係る給湯機の湯はり温度の設定に関する処理のフローチャートである。
【
図11】第4実施形態に係る給湯機の湯はり温度の設定に関する処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
≪第1実施形態≫
図1は、第1実施形態に係る給湯機100を含む説明図である。
なお、
図1の太い実線は、湯水が流れる配管を示している。また、
図1の破線は、通信線を示している。給湯機100は、沸き上げ運転や沸き増し運転、湯はり運転等を行う機器である。ここで、「沸き上げ運転」とは、貯湯タンク21の湯水をヒートポンプユニットU1で加熱する運転である。例えば、深夜の時間帯にヒートポンプユニットU1が自動で「沸き上げ運転」を行うように設定されていてもよい。
【0008】
また、「沸き増し運転」とは、貯湯タンク21の高温水が少ない場合にヒートポンプユニットU1を稼働させ、貯湯タンク21の高温水の量を増やす運転である。例えば、昼間の時間帯に風呂リモコンR1や台所リモコンR2が所定に操作されることで、「沸き増し運転」が行われることがある。また、「湯はり運転」とは、浴槽B1の湯はりを行う運転である。
【0009】
図1に示すように、給湯機100は、ヒートポンプユニットU1と、貯湯タンクユニットU2と、風呂リモコンR1(リモコン)と、台所リモコンR2(リモコン)と、を備えている。また、
図1の例では、給湯機100から湯水が供給される浴槽B1の他、風呂リモコンR1や台所リモコンR2が建物H1の内部に設置されている。
【0010】
ヒートポンプユニットU1は、沸き上げ運転や沸き増し運転の際、貯湯タンク21の下部から配管を介して流入する低温の湯水を加熱する機器である。そして、冷媒との熱交換で温度が上昇した湯水が、ヒートポンプユニットU1から配管を介して、貯湯タンク21の上部に導かれるようになっている。
【0011】
貯湯タンクユニットU2は、ヒートポンプユニットU1で加熱された湯水を貯湯タンク21に貯留する他、貯湯タンク21の湯水を適宜に温度調整した上で、浴槽B1や給湯端末(蛇口等:図示せず)に供給する機器である。
【0012】
風呂リモコンR1や台所リモコンR2は、給湯に用いられる操作器である。風呂リモコンR1は、浴室の壁に設置されている。また、台所リモコンR2は、台所等の壁に設置されている。
【0013】
図2は、風呂リモコンR1の蓋13を開けた状態の正面図である。
図2に示すように、風呂リモコンR1は、ケース11と、ディスプレイ12(表示部)と、蓋13と、を備える他、複数のボタン14(操作部)を備えている。ケース11は、ディスプレイ12や複数のボタン14が設けられる樹脂製部材である。また、ケース11には、スピーカ(図示せず)からの音の伝搬を妨げないようにするための複数のスリット11aが設けられている。ディスプレイ12は、給湯機100(
図1参照)の運転状態や設定情報を表示するものである。蓋13は、下端の一対のヒンジJ1,J1を介して回動自在に構成されている。
【0014】
図2の例では、「ふろ自動」や「追いだき」や「タンク沸き増し」の他、「通話」や「給湯温度」といった複数のボタン14が蓋13の上側に設けられている。また、蓋13が開けられた状態では、残りのボタン14として、ふろ温度調整ボタン14aや湯量調整ボタン14bの他、メニューボタン14cや矢印ボタン14d、決定ボタン14e、戻るボタン14fが露出するようになっている。このように蓋13を開けた場合に露出するボタン14は、初期設定や設定変更の際に用いられる。なお、
図2に示す風呂リモコンR1の構成は一例であり、これに限定されるものではない。また、台所リモコンR2(
図1参照)も風呂リモコンR1と同様の構成になっている。
【0015】
図3は、給湯制御装置30の機能ブロック図である。
図3に示す給湯制御装置30は、ユーザによるボタン14(
図2参照)の操作に基づいて、ディスプレイ12(
図2参照)に所定の設定画面を表示させ、給湯や湯はりに関する設定を受け付ける機能を有している。また、給湯制御装置30は、前記した設定に基づいて、ヒートポンプユニットU1(
図1参照)や貯湯タンクユニットU2(
図1参照)を制御する機能も有している。
【0016】
図3に示すように、給湯制御装置30は、記憶部31と、制御部32と、インタフェース33と、を備えている。記憶部31は、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリと、RAM(Random Access Memory)やレジスタ等の揮発性メモリと、を含んで構成されている。記憶部31には、給湯機100(
図1参照)の運転に用いられる所定のプログラムやパラメータが予め格納されている。
【0017】
制御部32は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、記憶部31に格納されたプログラムを読み出して、所定の処理を実行する。なお、
図3に示す制御部32は、ヒートポンプユニットU1(
図1参照)や貯湯タンクユニットU2(
図1参照)に設けられた本体基板(図示せず)のCPUを含んで構成されている。インタフェース33は、風呂リモコンR1や台所リモコンR2との間の通信に用いられる接続回路である。そして、風呂リモコンR1や台所リモコンR2の操作に基づいて、制御部32が所定の処理を実行するようになっている。このような処理の具体例として、以下では、湯はり温度の設定について説明する。
【0018】
浴槽B1(
図1参照)の湯はり温度は、例えば、ユーザが風呂リモコンR1の蓋13(
図2参照)を開けて、ふろ温度調整ボタン14aを押し、さらに、矢印ボタン14dを所定に操作することで変更できる。また、外気が暑いときと寒いときとでは、ユーザが快いと感じる湯はり温度が異なることが多いが、季節が変わるたびに湯はり温度を変更するのは、ユーザにとって手間がかかる。そこで、第1実施形態では、年間を通した季節ごとの湯はり温度の設定をユーザが風呂リモコンR1(又は台所リモコンR2)の操作で行うようにしている。
【0019】
図4は、風呂リモコンのディスプレイ12の表示例を示す説明図である。
なお、
図4の白抜き矢印の順にディスプレイ12(
図2も参照)の画面が切り替わるものとする。また、
図4では、ユーザによる矢印ボタン14d(
図2参照)の操作で所定の項目が選択されたことドット表示で示している。季節ごとの湯はり温度の設定を行う際にユーザは、例えば、風呂リモコンR1のメニューボタン14c(
図2参照)を押して、「ユーザ設定」の複数の項目に含まれる「湯はり温度の設定」を選択し、決定ボタン14e(
図2参照)を押す。
【0020】
そうすると、次の「季節の設定」の画面がディスプレイ12に表示される。
図4の例では、年間を通した季節として春・夏・秋・冬が縦方向に並んだ状態で、ディスプレイ12の左領域に表示されている。また、ディスプレイ12の右領域には、例えば、「夏」の開始月である「6月」が、「夏」に対応付けて表示されている。これは、6月1日の午前0時に季節が「春」から「夏」に切り替えられることを意味している。残りの春・秋・冬についても同様に、その開始月(カレンダ情報に基づく月の数字)がディスプレイ12に表示されている。
【0021】
なお、ユーザが矢印ボタン14d(
図2参照)等を適宜に操作することで、春・夏・秋・冬のそれぞれの期間を変更できるようになっている。春・夏・秋・冬のそれぞれの期間を設定した後、ユーザが風呂リモコンR1の決定ボタン14e(
図2参照)を押すと、次の「湯はり温度の設定」の画面がディスプレイ12に表示される。
【0022】
図4の例では、「湯はり温度の設定」の画面において、季節として春・夏・秋・冬が縦方向に並んだ状態で、ディスプレイ12の左領域に表示されている。また、ディスプレイ12の右領域には、例えば、「夏」に対応付けて「38℃」と表示されている。これは、「夏」に対応する期間では、湯はり温度(つまり、湯はり運転を行う際の湯の目標温度)が38℃に設定されることを意味している。具体的には、6月1日~8月末日の期間では、湯はり温度が38℃に設定される。同様に、「春」や「秋」には「40℃」が対応付けられ、また、「冬」には「42℃」が対応付けられている。
【0023】
例えば、「夏」には外気温が高いため、熱めの湯よりもぬるめの湯につかる方が、ユーザが快いと感じることが多い。また、「冬」には外気温が低いため、ぬるめの湯よりも熱めの湯につかる方が、ユーザが快いと感じることが多い。なお、ユーザが矢印ボタン14d(
図2参照)等を適宜に操作することで、春・夏・秋・冬のそれぞれに対応する湯はり温度を変更できるようになっている。
図4に示す「湯はり温度の設定」を行った後、ユーザが決定ボタン14e(
図2参照)を押すと、湯はり温度の設定に関する一連の処理が完了する。
【0024】
このように、第1実施形態では、湯はり運転を開始する際の外気の寒暖の程度を示す所定の「指標」として、湯はり運転を開始する際の季節を用いるようにしている。そして、湯はり温度の設定画面を制御部32(
図3参照)がディスプレイ12(表示部:
図2参照)に表示させ、外気の寒暖の程度を示す所定の「指標」(つまり、季節)と、湯はり温度と、を対応付ける設定がボタン14(操作部:
図2参照)の操作で行われた場合、制御部32が、この設定に基づいて湯はり運転を行うようにしている。
【0025】
図5は、湯はり温度の設定に関する処理のフローチャートである(適宜、
図3も参照)。
以下では、湯はり温度の設定が風呂リモコンR1で行われる場合について説明するが、台所リモコンR2で行うことも可能である。湯はり温度の設定は、給湯機100の初期設定の際に行われてもよく、また、その後の所定のタイミングで行われてもよい。
ステップS101において給湯制御装置30は、湯はり温度の設定操作があったか否かを制御部32によって判定する。具体的には、給湯制御装置30は、風呂リモコンR1のメニューボタン14c(
図2参照)が押され、さらに、「湯はり温度の設定」(
図4の紙面左側の表示画面)の項目が選択されたか否かを判定する。ステップS101において湯はり温度の設定操作があった場合(S101:Yes)、給湯制御装置30の処理はステップS102に進む。また、ステップS101において湯はり温度の設定操作がない場合(S101:No)、給湯制御装置30は一連の処理を終了する(END)。
【0026】
ステップS102において給湯制御装置30は、制御部32によって、カレンダ情報に基づく季節の設定を行う。具体的には、給湯制御装置30は、風呂リモコンR1の矢印ボタン14d(
図2参照)や決定ボタン14e(
図2参照)の操作に基づいて、各季節に対応する期間の設定(
図4の紙面中央の表示画面)を行う。すなわち、季節(外気の寒暖の程度を示す指標)と、湯はり温度と、を対応付ける設定において、それぞれの季節に対応する期間がボタン14(
図2参照)の操作で設定される。
【0027】
ステップS103において給湯制御装置30は、制御部32によって、湯はり温度の設定を行う。具体的には、給湯制御装置30は、風呂リモコンR1の矢印ボタン14d(
図2参照)や決定ボタン14e(
図2参照)の操作に基づいて、各季節に対応する湯はり温度の設定(
図4の紙面右側の表示画面)を行う。
ステップS104において給湯制御装置30は、設定情報を記憶する。すなわち、給湯制御装置30は、各季節の期間や湯はり温度を示す設定情報を記憶部31に格納する。ステップS104の処理を行った後、給湯制御装置30は、一連の処理を終了する(END)。
【0028】
図6は、湯はり運転に関する処理のフローチャートである(適宜、
図3も参照)。
なお、
図6の「START」時には、
図5に示す一連の処理が既に完了しているものとする。ステップS201において給湯制御装置30は、湯はり運転の開始条件が満たされたか否かを制御部32によって判定する。例えば、風呂リモコンR1の「ふろ自動」のボタン(
図2参照)が押されたり、タイマ設定の場合に湯はり運転の開始時刻になったりした場合には、給湯制御装置30は、湯はり運転の開始条件が満たされたと判定する。
【0029】
ステップS201において湯はり温度の開始条件が満たされていない場合(S201:No)、給湯制御装置30は一連の処理を終了する(END)。また、ステップS201において湯はり運転の開始条件が満たされた場合(S201:Yes)、給湯制御装置30の処理はステップS202に進む。
【0030】
ステップS202において給湯制御装置30は、制御部32によって、現在の季節を特定する。すなわち、給湯制御装置30は、所定のカレンダ情報を参照するとともに、
図5のステップS102の処理(季節の設定)に基づく設定情報を参照し、湯はり運転の開始する際の日付が春・夏・秋・冬のうちのどの季節に含まれるかを特定する。
【0031】
次に、ステップS203において給湯制御装置30は、制御部32によって、湯はり温度を特定する。すなわち、給湯制御装置30は、
図5のステップS103の処理(湯はり温度の設定)に基づく設定情報を参照し、現在の季節に対応する湯はり温度を特定する。
ステップS204において給湯制御装置30は、制御部32によって、湯はり運転を実行する。すなわち、給湯制御装置30は、ステップS203で特定した湯はり温度を目標温度として、貯湯タンクユニットU2(
図1参照)の混合弁等(図示せず)を制御し、湯はり運転を所定に行う。ステップS204の処理を行った後、給湯制御装置30は一連の処理を終了する(END)。
【0032】
このように、給湯制御装置30の制御部32は、湯はり温度の設定画面を風呂リモコンR1(給湯機のリモコン)に表示させ、湯はり運転を開始する際の外気の寒暖の程度を示す所定の指標と、湯はり温度と、を対応付ける設定が風呂リモコンR1の操作で行われた場合、この設定に基づいて湯はり運転を行う。
【0033】
<効果>
第1実施形態によれば、春・夏・秋・冬の各季節に対応する期間をユーザが設定できる他、各季節に対応する湯はり温度をユーザが設定できる。したがって、湯はり温度を設定する際の自由度が高められる。また、季節が変わるたびにユーザが湯はり温度を変更する必要が特にないため、ユーザにとっての利便性が高められる。また、湯はり温度の設定の際、ユーザが複雑な操作を行う必要が特にないため、風呂リモコンR1や台所リモコンR2の操作性が高められる。
【0034】
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、それぞれの季節に対応する外気温の範囲がボタン14(
図2参照)の操作で設定される点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他の点(給湯機100の構成等:
図1~
図3参照)については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
【0035】
図7は、第2実施形態に係る給湯機において、風呂リモコンのディスプレイ12の表示例を示す説明図である。
例えば、ユーザによる風呂リモコンR1の操作で、「ユーザ設定」の複数の項目に含まれる「湯はり温度の設定」が選択された場合、次の「季節の設定」の画面が表示される。
図7の例では、季節として春・夏・秋・冬が縦方向に並んだ状態で、ディスプレイ12の左領域に表示されている。
【0036】
また、ディスプレイ12の右領域には、例えば、「春」に対応付けて、「10℃~25℃」と表示されている。これは、湯はり運転の開始時の外気温が10℃以上かつ25℃未満の範囲に含まれている場合、そのときの季節を「春」とすることを意味している。また、「夏」に対応付けて、「25℃~」と表示されている。これは、湯はり運転の開始時の外気温が25℃以上の範囲に含まれている場合、そのときの季節を「夏」とすることを意味している。同様にして、「秋」や「冬」のそれぞれに外気温の範囲が対応付けられている。なお、ユーザが矢印ボタン14d(
図2参照)等を適宜に操作することで、春・夏・秋・冬のそれぞれに対応する外気温の範囲を変更できるようになっている。
【0037】
春・夏・秋・冬のそれぞれに対応する外気温の範囲を設定した後、ユーザが決定ボタン14e(
図2参照)を押すと、次の「湯はり温度の設定」の画面が表示される。「湯はり温度の設定」では、各季節に対応する湯はり温度がボタン14(
図2参照)の操作で設定される。なお、「湯はり温度の設定」については第1実施形態(
図4参照)と同様であるから、詳細な説明を省略する。
【0038】
図8は、湯はり温度の設定に関する処理のフローチャートである(適宜、
図3も参照)。
ステップS301において給湯制御装置30は、湯はり温度の設定操作があったか否かを判定する。湯はり温度の設定操作があった場合(S301:Yes)、給湯制御装置30の処理はステップS302に進む。また、湯はり温度の設定操作がない場合(S301:No)、給湯制御装置30は一連の処理を終了する(END)。
【0039】
ステップS302において給湯制御装置30は、外気温に基づく季節の設定を行う。具体的には、給湯制御装置30は、風呂リモコンR1の矢印ボタン14d(
図2参照)や決定ボタン14e(
図2参照)の操作に基づいて、各季節に対応する外気温の範囲の設定(
図7の紙面中央の表示画面)を行う。すなわち、湯はり運転を開始する際の季節(外気の寒暖の程度を示す指標)と、湯はり温度と、を対応付ける設定において、それぞれの季節に対応する外気温の範囲がボタン14(操作部:
図2参照)の操作で設定される。
【0040】
ステップS303において給湯制御装置30は、制御部32によって、湯はり温度の設定を行う。すなわち、給湯制御装置30は、各季節に対応する湯はり温度の設定(
図7の紙面右側の表示画面)を行う。
ステップS304において給湯制御装置30は、設定情報を記憶する。すなわち、給湯制御装置30は、各季節の外気温の範囲や湯はり温度を示す設定情報を記憶部31に格納する。ステップS304の処理を行った後、給湯制御装置30は一連の処理を終了する(END)。
【0041】
なお、外気温に基づいて季節を切り替える際、給湯制御装置30は、春→夏→秋→冬→春→・・・の順に切り替えるものとする。また、季節の切替えを外気温の検出値に基づいて行った場合、季節を切り替えた時点から所定日数(例えば、2カ月)が経過するまでは、制御部32が季節の次回の切替えを行わないようにするとよい。これによって、短期間のうちに季節が切り替えられることを防止できる。したがって、実際の季節と給湯制御装置30の制御上の季節とが乖離することを抑制できる。
【0042】
また、湯はり運転の開始時を基準とする直近の所定期間(例えば、10日間)での外気温の平均値(移動平均値)に基づいて、制御部32が湯はり運転を開始する際の季節を特定するようにするとよい。これによって、日付ごとの外気温の変動が激しい場合でも、外気温に基づいて、制御部32が適切に季節を特定できる。
【0043】
そして、給湯制御装置30は、湯はり運転の所定の開始条件が満たされた場合、そのときの外気温の検出値に基づいて、どの季節に対応するかを特定する。なお、外気温は、ヒートポンプユニットU1(
図1参照)又は貯湯タンクユニットU2(
図2参照)に設置された外気温度センサ(図示せず)によって検出される。そして、給湯制御装置30は、
図8のステップS303の処理(湯はり温度の設定)に基づく設定情報を参照し、現在の季節に対応する湯はり温度を特定して、湯はり運転を実行する。
【0044】
<効果>
第2実施形態によれば、春・夏・秋・冬の各季節に対応する外気温の範囲をユーザが設定できる他、各季節に対応する湯はり温度をユーザが設定できる。これによって、湯はり温度を設定する際の自由度が高められる。また、外気温の検出値に基づいて季節を特定することで、例えば、夏の暑い期間が例年よりも長い場合や、冬の寒い期間が例年よりも短い場合にも、湯はり温度を適切に設定できる。
【0045】
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、季節は特に関係なく、外気温の範囲と湯はり温度とがボタン14(
図2参照)の操作で設定される点が、第2実施形態とは異なっている。なお、その他の点(給湯機100の構成等:
図1~
図3参照)については、第2実施形態と同様である。したがって、第2実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
【0046】
図9は、第3実施形態に係る給湯機において、風呂リモコンのディスプレイ12の表示例を示す説明図である。
例えば、風呂リモコンR1の操作で、「ユーザ設定」の複数の項目に含まれる「湯はり温度の設定」が選択された場合、次の「湯はり温度グループの設定」の画面が表示される。
図9の例では、湯はり温度グループとして、「あつめ」、「ふつう」、「ぬるめ」の3項目が縦方向に並んだ状態で、ディスプレイ12の左領域に表示されている。なお、「あつめ」とは、湯はり運転における湯の温度が熱めであるという意味である(残りの「ふつう」や「ぬるめ」も同様)。また、ディスプレイ12の右領域には、湯はり温度グループに対応付けて、外気温の範囲が表示されている。
【0047】
図9の例では、「あつめ」の湯に対応する外気温の範囲として、「~10℃」と表示されている。これは、湯はり運転の開始時の外気温が10℃未満の範囲に含まれている場合、湯はり運転で「あつめ」の湯が供給されることを意味している。また、「ふつう」の熱さの湯に対応する外気温の範囲として、「10℃~25℃」と表示されている。これは、湯はり運転の開始時の外気温が10℃以上かつ25℃未満の範囲に含まれている場合、湯はり運転で「ふつう」の温度の湯が供給されることを意味している。同様に、「ぬるめ」に対応付けて、湯はり運転の開始時の外気温の範囲(25℃以上)が設定されている。
【0048】
なお、ユーザが矢印ボタン14d(
図2参照)等を適宜に操作することで、それぞれの湯はり温度グループに対応する外気温の範囲を変更できるようになっている。このように、第3実施形態では、外気の寒暖の程度を示す所定の指標として、湯はり運転を開始する際の外気温を用いるようにしている。
【0049】
このように湯はり温度グループが設定された後、ユーザが決定ボタン14e(
図2参照)を押すと、次の「湯はり温度の設定」の画面が表示される。「湯はり温度の設定」では、それぞれの湯はり温度グループに対応する湯はり温度がボタン14(
図2参照)の操作で設定される。
図9の例では、「あつめ」の湯はり温度グループには、湯はり温度として「42℃」が対応付けられている。同様にして、「ふつう」や「ぬるめ」の湯はり温度グループにも所定の湯はり温度が対応付けられている。
【0050】
図10は、湯はり温度の設定に関する処理のフローチャートである(適宜、
図3も参照)。
ステップS401において給湯制御装置30は、湯はり温度の設定操作があったか否かを判定する。湯はり温度の設定操作があった場合(S401:Yes)、給湯制御装置30の処理はステップS402に進む。また、湯はり温度の設定操作がない場合(S401:No)、給湯制御装置30は一連の処理を終了する(END)。
【0051】
ステップS402において給湯制御装置30は、湯はり温度グループの設定を行う。具体的には、給湯制御装置30は、風呂リモコンR1の矢印ボタン14d(
図2参照)や決定ボタン14e(
図2参照)の操作に基づいて、各湯はり温度グループに対応する外気温の範囲の設定(
図9の紙面中央の表示画面)を行う。すなわち、湯はり運転を開始する際の外気の寒暖の程度を示す所定の指標(つまり、外気温)と、湯はり温度と、を対応付ける設定において、外気温の範囲と、湯はり温度と、が対応付けられる。
【0052】
ステップS403において給湯制御装置30は、湯はり温度の設定を行う。すなわち、給湯制御装置30は、湯はり温度グループに対応する湯はり温度の設定(
図9の紙面右側の表示画面)を行う。
ステップS404において給湯制御装置30は、設定情報を記憶する。すなわち、給湯制御装置30は、外気温の範囲と湯はり温度とが対応付けられた設定情報を記憶部31に格納する。ステップS404の処理を行った後、給湯制御装置30は、一連の処理を終了する(END)。
【0053】
そして、給湯制御装置30は、湯はり運転の所定の開始条件が満たされた場合、そのときの外気温の検出値に基づいて、外気温が属する湯はり温度グループを特定する。そして、給湯制御装置30は、
図10のステップS403の処理(湯はり温度の設定)に基づく設定情報を参照し、湯はり温度グループに対応する湯はり温度を特定し、湯はり運転を実行する。
【0054】
<効果>
第3実施形態によれば、外気温の検出値に対応する湯はり温度をユーザが設定できる。これによって、湯はり温度を設定する際の自由度が高められる。また、日付によって外気温が激しく変動するような場合でも、外気温の検出値に基づいて湯はり温度を設定することで、ユーザが快いと感じる所定温度の湯を浴槽B1(
図1参照)に供給できる。
【0055】
≪第4実施形態≫
第4実施形態は、第1~第3実施形態のうちのいずれかをユーザが風呂リモコンR1や台所リモコンR2の操作で選択するように構成されている。なお、給湯機100の構成(
図1~
図3参照)については、第1実施形態と同様であるから、その説明を省略する。また、第1~第3実施形態のそれぞれの制御内容についても既に説明したものと同様であるため、その説明を省略する。
【0056】
図11は、第4実施形態に係る給湯機の湯はり温度の設定に関する処理のフローチャートである(適宜、
図3も参照)。
ステップS501において給湯制御装置30は、湯はり温度の設定操作があったか否かを判定する。湯はり温度の設定操作があった場合(S501:Yes)、給湯制御装置30の処理はステップS502に進む。また、湯はり温度の設定操作がない場合(S501:No)、給湯制御装置30は一連の処理を終了する(END)。
【0057】
ステップS502において給湯制御装置30は、設定モードの第1選択画面をディスプレイ12(
図2参照)に表示させる。すなわち、給湯制御装置30は、図示はしないが、季節に基づく湯はり温度の設定、及び、外気温に基づく湯はり温度の設定のうちのいずれかをユーザが選択するための第1選択画面をディスプレイ12(
図2参照)に表示させる。このように第4実施形態では、外気の寒暖の程度を示す所定の「指標」として、湯はり運転を開始する際の季節及び外気温のうちのいずれかが用いられる(ユーザによって選択される)ようにしている。そして、ボタン14(
図2参照)の操作に基づいて、季節及び外気温のうちの一方から他方に「指標」が切替可能になっている。
【0058】
ステップS503において給湯制御装置30は、湯はり温度の設定が季節に基づくものであるか否かを判定する。つまり、給湯制御装置30は、ユーザによるボタン14(
図2参照)の操作によって、季節に基づく湯はり温度の設定が選択されたか否かを判定する。ステップS503において湯はり温度の設定が季節に基づくものである場合(S503:Yes)、給湯制御装置30の処理はステップS504に進む。
【0059】
ステップS504において給湯制御装置30は、設定モードの第2選択画面をディスプレイ12(
図2参照)に表示させる。すなわち、給湯制御装置30は、図示はしないが、カレンダ情報に基づく季節の設定、及び、外気温に基づく季節の設定のうちのいずれかをユーザが選択するための第2選択画面をディスプレイ12(
図2参照)に表示させる。
【0060】
ステップS505において給湯制御装置30は、季節の設定がカレンダ情報に基づくものであるか否かを判定する。つまり、給湯制御装置30は、ユーザによるボタン14(
図2参照)の操作によって、カレンダ情報に基づく季節の設定が選択されたか否かを判定する。ステップS505において季節の設定がカレンダ情報に基づくものである場合(S505:Yes)、給湯制御装置30の処理はステップS506に進む。
【0061】
ステップS506において給湯制御装置30は、設定処理Aを行う。すなわち、給湯制御装置30は、第1実施形態で説明したステップS102~S104(
図5参照)の処理を設定処理Aとして行う。これによって、カレンダ情報に基づいて季節が設定され、さらに、季節に対応付けて湯はり温度が設定される(
図4参照)。
【0062】
また、ステップS505において季節の設定がカレンダ情報に基づくものでない場合(S505:No)、給湯制御装置30の処理はステップS507に進む。つまり、外気温に基づく季節の設定が選択された場合、給湯制御装置30の処理はステップS507に進む。
ステップS507において給湯制御装置30は、設定処理Bを行う。すなわち、給湯制御装置30は、第2実施形態で説明したステップS302~S304(
図8参照)の処理を設定処理Bとして行う。これによって、外気温の範囲に基づいて季節が設定され、さらに、季節に対応付けて湯はり温度が設定される(
図7参照)。
【0063】
また、ステップS503において湯はり温度の設定が季節に基づくものでない場合(S503:No)、給湯制御装置30の処理はステップS508に進む。つまり、湯はり温度の設定が外気温に基づくものである場合、給湯制御装置30の処理はステップS508に進む。
ステップS508において給湯制御装置30は、設定処理Cを行う。すなわち、給湯制御装置30は、第3実施形態で説明したステップS402~S404(
図10参照)の処理を設定処理Cとして行う。これによって、外気温の範囲に対応付けて湯はり温度が設定される(
図9参照)。ステップS507、S508、及びS509のうちのいずれかの処理を行った後、給湯制御装置30は一連の処理を終了する(END)。
【0064】
そして、
図11では特に示していないが、湯はり運転の所定の開始条件が満たされた場合、給湯制御装置30は、湯はり温度の設定情報に基づいて、湯はり運転を所定に行う。
【0065】
<効果>
第4実施形態によれば、湯はり温度の設定が季節に基づくものであるか、それとも外気温に基づくものであるかをユーザが選択できる。また、湯はり温度の設定が季節に基づくものである場合において、カレンダ情報を用いて季節を設定するか、それとも外気温を用いて季節を設定するかをユーザが選択できる。これによって、湯はり温度を設定する際の自由度を、第1~第3実施形態よりもさらに高めることができる。
【0066】
≪変形例≫
以上、本開示に係る給湯機100について各実施形態で説明したが、これらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、第1実施形態では、カレンダ情報に基づく所定期間及び湯はり温度が各季節に対応付けられる場合について説明したが(
図4参照)、これに限らない。すなわち、季節の特定を行うことなく、カレンダ情報に基づく所定期間と湯はり温度とが直接的に対応付けられるようにしてもよい。
【0067】
また、ボタン14(操作部)の操作で湯はり温度の設定の内容が変更される際、制御部32が、変更直前の所定の指標(外気の寒暖の程度を示す指標)と湯はり温度との対応関係をディスプレイ12(表示部)に表示させるようにしてもよい。具体例を挙げると、湯はり運転の開始時の季節が冬であり、湯はり温度(目標値)が41℃に設定されていた場合において、ユーザが設定変更を行う際には、「冬に41℃の湯はり」の状態を起点にした編集受付状態になるようにする。これによって、ユーザが現状の設定を把握しやすくなるため、湯はり温度の設定の変更が容易になる。
【0068】
また、湯はり温度の設定が行われた後、今回の湯はり運転前又は今回の湯はり運転中に、ボタン14(操作部)の操作で湯はり温度が設定(外気の寒暖の程度を示す所定の指標と湯はり温度とを対応付ける設定)に基づくことなく変更された場合、制御部32が、少なくとも今回の湯はり運転については、変更後の湯はり温度に基づいて行うようにしてもよい。これによって、その日のユーザの体調や気分に合った湯はり温度で湯はり運転を行うことができる。なお、変更後の湯はり温度の設定は、変更後の1回分の湯はり運転に適用されるようにしてもよいし、また、変更後の湯はり運転で継続的に用いられるようにしてもよい。
【0069】
また、第2実施形態では、外気温の範囲が季節に対応付けられる場合について説明したが(
図7参照)、これに限らない。すなわち、所定の基準温度を「0」として、この基準温度に対する温度差で温はり温度が設定されるようにしてもよい。このような処理でも第2実施形態と同様の効果が奏される。
【0070】
また、各実施形態では、風呂リモコンR1(
図1参照)及び台所リモコンR2(
図1参照)のうちのいずれかで湯はり温度が設定される場合について説明したが、これに限らない。例えば、操作部や表示部(タッチパネル式を含む)を備える携帯端末(図示せず)の操作に基づいて、湯はり温度が設定されるようにしてもよい。このような携帯端末として、例えば、スマートフォンや携帯電話、タブレット、ウェアラブル端末が挙げられる。
また、各実施形態では、ディスプレイ12(
図2参照)とボタン14(
図2参照)とが別々に設けられる場合について説明したが、これに限らない。例えば、ディスプレイ12としてタッチパネル式のものを用いるようにしてもよい。
【0071】
また、各実施形態は、適宜に組み合わせることができる。例えば、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせ、季節に基づく湯はり温度の設定を行う際、季節をカレンダ情報で特定するか、それとも外気温で特定するかをユーザが選択できるようにしてもよい。その他にも、第1実施形態と第3実施形態との組合せや、第2実施形態と第3実施形態との組合せも可能である。
【0072】
また、各実施形態で説明した制御部32の処理をコンピュータに実行させるためのプログラムは、通信回線を介して提供することもできる他、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することも可能である。
【0073】
また、各実施形態は本開示を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、前記した機構や構成は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての機構や構成を示しているとは限らない。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0074】
11 ケース
12 ディスプレイ(表示部)
13 蓋
14 ボタン(操作部)
21 貯湯タンク
30 給湯制御装置
31 記憶部
32 制御部
33 インタフェース
100 給湯機
B1 浴槽
R1 風呂リモコン(リモコン)
R2 台所リモコン(リモコン)
U1 ヒートポンプユニット
U2 貯湯タンクユニット