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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124157
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】人事評価システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0639 20230101AFI20240905BHJP
【FI】
G06Q10/0639
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023032137
(22)【出願日】2023-03-02
(71)【出願人】
【識別番号】511210349
【氏名又は名称】株式会社阪神メタリックス
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100103078
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100130650
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 泰光
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【弁理士】
【氏名又は名称】小淵 景太
(72)【発明者】
【氏名】河合 敏彦
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA08
5L049AA08
(57)【要約】
【課題】 客観的で公平な相互評価をよりスムーズに実現することが可能な人事評価システムを提供すること。
【解決手段】 第1ユーザ端末と、第2ユーザ端末と、コミュニケーションシステムと、人事評価サーバと、を備え、第2ユーザ端末の入力部から、複数の評価アイコンの少なくともいずれかが第2ユーザによって選択入力され、選択入力された評価アイコンが、人事評価サーバに送信され、人事評価サーバの記憶部には、第1ユーザに対して選択入力された評価アイコンを記憶する評価アイコン記憶領域と、複数の評価アイコン毎に設定された評価数値が記憶された評価数値記憶領域と、が設定されており、人事評価サーバの処理部は、評価アイコン記憶領域に記憶された複数の評価アイコン毎の評価数値を評価数値記憶領域から読み出し、前記評価数値を積算する。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザ端末と、
第2ユーザ端末と、
コミュニケーションシステムと、
人事評価サーバと、を備え、
前記第1ユーザ端末および前記第2ユーザ端末は、表示部および入力部を有し、
前記第1ユーザ端末および前記第2ユーザ端末の前記表示部には、コミュニケーション領域が表示され、
前記第1ユーザ端末の前記入力部から前記コミュニケーション領域に第1ユーザによって入力された業務情報が、前記コミュニケーションシステムを介して前記第2ユーザ端末の前記表示部の前記コミュニケーション領域に表示され、
前記第2ユーザ端末の前記コミュニケーション領域には、予め設定された複数の評価アイコンが表示され、前記第2ユーザ端末の前記入力部から、複数の前記評価アイコンの少なくともいずれかが第2ユーザによって選択入力され、選択入力された前記評価アイコンが、前記人事評価サーバに送信され、
前記人事評価サーバは、処理部および記憶部を有し、
前記人事評価サーバの前記記憶部には、前記第1ユーザに対して選択入力された前記評価アイコンを記憶する評価アイコン記憶領域と、複数の前記評価アイコン毎に設定された評価数値を記憶する評価数値記憶領域と、が設定されており、
前記人事評価サーバの前記処理部は、前記評価アイコン記憶領域に記憶された複数の前記評価アイコン毎の評価数値を前記評価数値記憶領域から読み出し、前記評価数値を積算する、人事評価システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人事評価システムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業等の組織では、従業員を対象とした人事評価が行われる。特許文献1には、従来の人事評価システムの一例が開示されている。同文献の人事評価システムにおいては、被評価者である複数の第1のユーザが、自己の評価に関する情報を入力する。入力された情報は、人事評価システムにおいて適宜集計される。評価者である第2のユーザは、集計された情報を用いて、複数の第1のユーザの人事評価を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6931676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の人事評価システムにおいては、複数の第1のユーザの各々について、自己の評価に関する情報は蓄積されるものの、複数の第1のユーザがお互いの評価は蓄積されない。このため、第2のユーザは、被評価者自身が入力した情報と、第2のユーザの主観とから、第1のユーザの人事評価を行い、他の第1のユーザの評価は反映されない。また、仮に、複数の第1のユーザの総合の評価を集計する場合、たとえば人事評価に先立った所定期間に複数の第1のユーザが他の第1のユーザの評価に関する情報を一括して入力することが強いられることが想定される。このようなことでは、客観的で公平な相互評価は、困難である。
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、客観的で公平な相互評価をよりスムーズに実現することが可能な人事評価システムを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によって提供される人事評価システムは、第1ユーザ端末と、第2ユーザ端末と、コミュニケーションシステムと、人事評価サーバと、を備え、前記第1ユーザ端末および前記第2ユーザ端末は、表示部および入力部を有し、前記第1ユーザ端末および前記第2ユーザ端末の前記表示部には、コミュニケーション領域が表示され、前記第1ユーザ端末の前記入力部から前記コミュニケーション領域に第1ユーザによって入力された業務情報が、前記コミュニケーションシステムを介して前記第2ユーザ端末の前記表示部の前記コミュニケーション領域に表示され、前記第2ユーザ端末の前記コミュニケーション領域には、予め設定された複数の評価アイコンが表示され、前記第2ユーザ端末の前記入力部から、複数の前記評価アイコンの少なくともいずれかが第2ユーザによって選択入力され、選択入力された前記評価アイコンが、前記人事評価サーバに送信され、前記人事評価サーバは、処理部および記憶部を有し、前記人事評価サーバの前記記憶部には、前記第1ユーザに対して選択入力された前記評価アイコンを記憶する評価アイコン記憶領域と、複数の前記評価アイコン毎に設定された評価数値を記憶する評価数値記憶領域と、が設定されており、前記人事評価サーバの前記処理部は、前記評価アイコン記憶領域に記憶された複数の前記評価アイコン毎の評価数値を前記評価数値記憶領域から読み出し、前記評価数値を積算する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、客観的で公平な相互評価をよりスムーズに実現することができる。
【0008】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係る人事評価システムの一例を示すシステム構成図である。
図2】本発明に係る人事評価システムの一例のユーザ端末を示すブロック図である。
図3】本発明に係る人事評価システムの一例の人事評価サーバを示すブロック図である。
図4】本発明に係る人事評価システムのシーケンスダイアグラムである。
図5】本発明に係る人事評価システムの一例の第1ユーザ端末の表示例である。
図6】本発明に係る人事評価システムの一例の第2ユーザ端末の表示例である。
図7】本発明に係る人事評価システムの一例の第1ユーザ端末の表示例である。
図8】本発明に係る人事評価システムの一例のアイコンの設定例である。
図9】(a)~(c)は、本発明に係る人事評価システムの一例のアイコン例である。
図10】本発明に係る人事評価システムの一例の第1ユーザ端末の表示例である。
図11】本発明に係る人事評価システムの一例の評価集計例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0011】
本開示における「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、単に識別のために用いたものであり、それらの対象物に順列を付することを意図していない。
【0012】
<人事評価システムA1>
図1図11は、本発明に係る人事評価システムの一例を示している。本実施形態の人事評価システムA1は、複数のユーザ端末1、コミュニケーションシステム2および人事評価サーバ3を備えている。人事評価システムA1は、人事評価における複数の被評価者が、複数のユーザ端末1を用いて日常業務を行うことにより、客観的で公平な相互評価をよりスムーズに実現するシステムである。
【0013】
〔ユーザ端末1〕
複数のユーザ端末1は、たとえば、タブレット端末、スマートフォン、PC等であり、複数の被評価者の各々が日常業務で使用する端末である。以下の説明においては、ユーザ端末1がタブレット端末である場合を例に説明するが、これに限定されない。
【0014】
図1に示すように、複数のユーザ端末1は、第1ユーザ端末11および複数の第2ユーザ端末12,13,14を含む。第1ユーザ端末11および複数の第2ユーザ端末12,13,14は、図4を用いて説明する人事評価システムA1の動作において、それぞれの位置づけが異なる。しかし、第1ユーザ端末11として用いられるユーザ端末1が、他の局面において本発明の第2ユーザ端末として用いられ、複数の第2ユーザ端末12,13,14として用いられるユーザ端末1のいずれかが、他の局面において本発明の第1第1ユーザ端末として用いられてもよい。以降の説明においては、同一の構成である複数のユーザ端末1が、第1ユーザ端末11および複数の第2ユーザ端末12,13,14として用いられる局面について説明するが、複数のユーザ端末1は、同一の構成でなくてもよい。
【0015】
図2に示すように、ユーザ端末1は、処理部101、表示部102、入力部103、記憶部104および通信部105を有する。
【0016】
処理部101は、ユーザ端末1の各部を制御するためのものである。処理部101の具体的構成は特に限定されず、たとえばCPUからなる。
【0017】
表示部102は、ユーザ端末1の操作等に必要な情報や画像を表示するためのものである。表示部102は、たとえば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイである。
【0018】
入力部103は、ユーザ端末1を操作入力するためのものである。入力部103は、たとえばキーボードおよびマウス等である。なお、表示部102がタッチパネルとして機能する場合、ユーザ端末1は、表示部102と入力部103とが一体化された構成であってもよい。
【0019】
記憶部104は、処理部101の制御に必要なプログラムや設定条件等の情報を記憶するためのものであり、たとえば半導体メモリ等からなる。
【0020】
通信部105は、インターネットInを介した無線通信を行う。通信部105は、たとえばLTE規格の携帯電話通信網を介した無線通信、またはWi-Fi(登録商標)等の規格のローカル無線通信を行う。これにより、ユーザ端末1は、コミュニケーションシステム2および人事評価サーバ3と通信可能である。
【0021】
〔コミュニケーションシステム2〕
コミュニケーションシステム2は、人事評価システムA1において複数のユーザ端末1を用いた相互のコミュニケーションを実現するシステムである。コミュニケーションシステム2としては、たとえばSlack(登録商標)またはMicrosoftTeams(登録商標)が例示される。
【0022】
コミュニケーションシステム2は、既存の商用システムをそのまま利用したり、一部のカスタマイズを施したりしてもよいし、独自のシステムを構築してもよい。独自のシステムを構築した場合、コミュニケーションシステム2のハード構成は、人事評価サーバ3のハード構成に含まれてもよい。本実施形態においては、後述の複数の評価アイコン7が使用できるようにカスタマイズされている。このカスタマイズの設定内容は、コミュニケーションシステム2に記憶されていてもよいし、人事評価サーバ3に記憶されていてもよいし、コミュニケーションシステム2および人事評価サーバ3の双方に記憶されていてもよい。
【0023】
〔人事評価サーバ3〕
人事評価サーバ3は、複数のユーザ端末1(第1ユーザ端末11および複数の第2ユーザ端末12,13,14)を用いた相互評価結果を用いた人事評価に用いられるものである。人事評価サーバ3は、企業の室内に設置されたサーバ機器でもよいし、商用のレンタルサーバやクラウドシステムであってもよい。図3に示すように、本実施形態の人事評価サーバ3は、処理部31、記憶部32および通信部33を有する。
【0024】
処理部31は、人事評価サーバ3の各部を制御するためのものである。処理部31の具体的構成は特に限定されず、たとえばCPUからなる。
【0025】
記憶部32は、処理部31の制御に必要なプログラムや設定条件等の情報を記憶するためのものであり、たとえば半導体メモリ、ハードディスク等からなる。記憶部32は、評価アイコン記憶領域321および評価数値記憶領域322を有する。
【0026】
評価アイコン記憶領域321は、第1ユーザに対して選択入力された評価アイコン7を記憶する領域である。すなわち、評価アイコン記憶領域321には、人事評価の対象となる期間において、第1ユーザについて選択入力された評価アイコン7の種類および個数が記憶される。
【0027】
評価数値記憶領域322は、複数の評価アイコン7毎に設定された評価数値を記憶する領域である。図8は、評価数値記憶領域322の記憶内容すなわち複数の評価アイコン7の設定例である。図中のカテゴリーは、複数の評価アイコン7毎の属性をカテゴリー分けするものである。
【0028】
たとえば、カテゴリー1は、組織における牽引力に関する評価アイコン7が属する。カテゴリー2は、考え抜く力、思考力に関する評価アイコン7が属する。カテゴリー3は、チーム力に関する評価アイコン7が属する。カテゴリー4は、利益貢献に関する評価アイコン7が属する。
【0029】
アイコン名称は、複数の評価アイコン7の各々の名称である。アイコン名称と評価アイコン7の画面上での外観とは、互いに一致していてもよいし、何らかの関連が見られるものであってもよいし、直接の関連がみられないものであってもよい。
【0030】
図9(a)~(c)は、評価アイコン7の外観例を示している。図9(a)は、名称が「リーダーシップ」の評価アイコン7であり、同図(b)は、名称が「課題発見」の評価アイコン7であり、同図(c)は、名称が「洞察すご」の評価アイコン7である。同図(a)の評価アイコン7では、カタカナである「リーダーシップ」をいわゆる半角カタカナのフォントの態様で2列に配置することにより、正方形の外形の評価アイコン7に配置している。同図(b),(c)では、名称をいわゆる全角のフォントの態様で2列に配置することにより、正方形の外形の評価アイコン7に配置している。このように、評価アイコン7の名称として4文字の漢字またはひらがなを採用することにより、名称をそのまま評価アイコン7に表示することができる。また、評価アイコン7の名称として8文字以内の(濁点、半濁点を含む)カタカナを採用することにより、名称をそのまま評価アイコン7に表示することができる。なお、これらの文字数は、あくまで一構成例であり、評価アイコン7に含まれる文字数は、何ら限定されない。
【0031】
また、図9(a)は、カテゴリー1に属する「リーダーシップ」アイコンを示している。図9(b)は、カテゴリー2に属する「課題発見」アイコンを示している。図9(c)は、カテゴリー5に属する「洞察すご」アイコンを示している。これらのアイコンは、属するカテゴリー毎に文字の背景色を異ならせている。たとえば、評価アイコン7の背景色は、カテゴリー1が赤色、カテゴリー2が青色、カテゴリー3が緑色、カテゴリー4が黄色、カテゴリー5が桃色、等である。
【0032】
通信部33は、インターネットInを介して、複数のユーザ端末1またはコミュニケーションシステム2と通信を行うものであり、有線通信および無線通信のいずれかまたは双方が可能である。
【0033】
次に、人事評価システムA1の動作例について説明する。
【0034】
図4に示すように、まず、複数のユーザ端末1のいずれかを用いて、被評価者となる第1ユーザがコミュニケーションシステム2によって提供されるコミュニケーションツールを起動する。これにより、図5に示すように、ユーザ端末1(第1ユーザ端末11)の表示部102にコミュニケーション領域5が表示される(ステップS1)。コミュニケーション領域5の表示は、たとえばユーザ端末1にインストールされた所定のアプリを実行することにより行われる。この際、必要に応じて、第1ユーザ端末11とコミュニケーションシステム2との間で、アプリ起動に必要な基本データの送受が行われる。
【0035】
また、図5に示すように、第1ユーザ端末11のコミュニケーション領域5は、業務情報領域51を含む。業務情報領域51は、第1ユーザが業務情報を入力する領域である。第1ユーザが入力する業務情報は、たとえば勤務日における業務日報や営業訪問の報告等である。
【0036】
次いで、図4に示すように、第1ユーザが、業務情報領域51に業務情報を入力する(ステップS2)。業務情報の入力は、表示部102および入力部103の機能を兼ね備えるタッチパネルからなされる。なお、入力部103として表示部102とは別体のキーボード、マウス等の入力デバイスを備える場合、これらの入力デバイスを用いて入力してもよい。第1ユーザが業務日報等の業務情報を業務情報領域51に入力すると、第1ユーザ端末11の処理部101は、通信部105からコミュニケーションシステム2へと業務情報およびユーザIDを送信する。
【0037】
また、他の複数のユーザ端末1(第2ユーザ端末12,13,14)においては、複数の第2ユーザがアプリを実行することにより、コミュニケーション領域5を表示する(ステップS3)。アプリ起動に必要な基本データの送受が行われる。この基本データには、予め設定された複数の評価アイコン7のデータが含まれていてもよい。また、第1ユーザが入力した業務情報および第1ユーザのユーザIDがコミュニケーションシステム2から第2ユーザ端末12,13,14に送信される。
【0038】
図6に示すように、第2ユーザ端末12,13,14のコミュニケーション領域5は、ID領域52および業務情報領域53を含む。ID領域52は、業務情報領域53に表示される業務情報を入力した第1ユーザのユーザIDが表示される領域である。また、ID領域52には、業務情報のタイトル等がさらに表示されてもよい。業務情報領域53は、第1ユーザが入力した業務情報が表示される領域である。本例においては、ID領域52に第1ユーザのユーザIDが表示され、業務情報領域53に第1ユーザが入力した業務情報が表示される(ステップS4、図6)。
【0039】
また、第2ユーザ端末12,13,14のコミュニケーション領域5は、アイコン表示領域54を有する。アイコン表示領域54は、第1ユーザ端末11によって入力された業務情報に対して第2ユーザから選択入力された評価アイコン7が表示されている。選択入力された評価アイコン7の種類および個数等は、たとえばコミュニケーションシステム2から第2ユーザ端末12,13,14に業務情報が送信される際に、同時に送信される。または、コミュニケーションシステム2から第2ユーザ端末12,13,14に業務情報が送信された後に、いずれかのユーザ端末1から評価アイコン7が選択入力されると、その情報が転送され、アイコン表示領域54の表示内容が更新されてもよい。
【0040】
図6に示す例では、複数の評価アイコン7のうちすでに選択入力されている評価アイコン71,72,73,74がアイコン表示領域54に表示されている。評価アイコン71,72,73,74の横に表示された数字は、その評価アイコン7が選択入力された個数(回数)である。図示された例では、第1ユーザ端末11から入力された業務情報に対して評価アイコン71が2回選択入力され、評価アイコン72が15回選択入力され、評価アイコン73が7回選択入力され、評価アイコン74が4回選択入力されている。
【0041】
また、アイコン表示領域54には、拡張表示アイコン70が表示されている。業務情報を閲覧した第2ユーザが拡張表示アイコン70をタップすると、図7に示すアイコン選択領域55が表示される(ステップS5)。同図に示すように、アイコン選択領域55には、複数の評価アイコン7が表示されている。これらの評価アイコン7は、たとえば図8に示すアイコン名称に対応している。また、カテゴリー毎に複数の評価アイコン7の文字背景色が設定されている。第2ユーザは、アイコン選択領域55に示された複数の評価アイコン7から、業務情報を閲覧した印象や感想に対応する評価アイコン7を選択する(ステップS6)。たとえば、図7のアイコン選択領域55に示された複数の評価アイコン7から、評価アイコン71が選択された場合、図7において評価アイコン71の選択入力回数が2であるのに対し、図10に示すように、評価アイコン71の選択入力回数が3に増加する。また、他の第2ユーザ端末12、13,14から評価アイコン7が選択入力されるたびに、業務情報領域53に表示される評価アイコン7の種類や、評価アイコン7の選択入力回数が増加する。
【0042】
ステップS6で選択された評価アイコン7は、コミュニケーションシステム2および人事評価サーバ3に送信される。コミュニケーションシステム2は、第2ユーザ端末12,13,14に選択された評価アイコン7の情報を送信する。また、人事評価サーバ3は、記憶部32の評価アイコン記憶領域321に、選択された評価アイコン7を記憶する(ステップS7)。
【0043】
上述のステップS1~S7は、複数のユーザ端末1のいずれかを用いて業務情報を入力するユーザが第1ユーザとなり、当該ユーザ端末1が第1ユーザ端末11となる。また、入力された業務情報をユーザ端末1を用いて閲覧するユーザが第2ユーザとなり、当該
ユーザ端末1が第2ユーザ端末12,13,14等となる。組織には複数のユーザが所属しているため、いずれのユーザが第1ユーザとなり、いずれのユーザが第2ユーザとなるかは、時々刻々に移り変わる。この移り変わりに応じてステップS1~S7が順次繰り返される。この繰り返しを経て、複数のユーザ毎に、業務情報に対して入力された評価アイコン7の情報が、評価アイコン記憶領域321に記憶される。
【0044】
人事評価がなされる所定期間が経過すると、第1ユーザの評価数値が積算される(ステップS7)。図11は、ある期間における一人のユーザの評価数値が積算された例である。当該期間において、複数の評価アイコン7毎に選択された回数が「評価個数」として評価アイコン記憶領域321に記憶されている。また、評価アイコン7毎の「評価数値」が、図8に示すように評価数値記憶領域322に記憶されている。「評価数値」は、個々の評価アイコン7に対して組織が評価する度合いを数値化したものである。「評価数値」が高いほど、当該組織に対する貢献が高く、人事評価においてより重要視されるように位置づけられてもよい。
【0045】
処理部31は、図11に示すように、評価数値記憶領域322に記憶された「評価数値」と評価アイコン記憶領域321に記憶された評価アイコン7毎の「付与回数」とを乗算することにより、評価アイコン7毎の「付与数値」を算出する。そして、たとえばカテゴリー毎の「付与数値」を積算することにより(図中の「カテゴリー計」)、当該集計期間におけるカテゴリー1の評価が定量的に得られる。また、すべてのカテゴリーの「付与数値」を積算することにより、当該ユーザの全般的な評価が定量的に得られる。図4に示すステップS1~S7が全ユーザについて繰り返し実行されることにより、当該集計期間における全ユーザの「付与数値」が積算される。
【0046】
この後は、たとえば、処理部31が個々のユーザの「付与数値」に基づいて、昇格および昇給等の人事評価を決定してもよい。あるいは、個々のユーザの「付与数値」に基づいて、組織の経営者が昇格および昇給等の人事評価を決定してもよい。
【0047】
次に、人事評価システムA1の作用について説明する。
【0048】
本実施形態によれば、第1ユーザが第1ユーザ端末11から業務情報を入力すると、第2ユーザが第2ユーザ端末12,13,14から業務情報を閲覧した印象や感想に対応する評価アイコン7を選択入力する。この選択入力が繰り返されることにより、図11に示すユーザ毎の「付与数値」が積算される。第2ユーザが第1ユーザの業務情報を閲覧して評価アイコン7を選択する行為は、日常的なコミュニケーションにおける自然な動作であり、たとえば人事評価シートに自己または他人の評価を入力することと比べて、堅苦しさや仰々しさが格段に少ない。このため、人事評価システムA1の複数のユーザ間では、自然で忌憚のない印象や感想に基づいた間接的な人事評価を相互に行うことができる。また、コミュニケーション領域5を対象とした操作は、日常的に行うことの抵抗感が顕著に低い。このため、評価アイコン7の選択入力がいずれかのユーザに偏ることが回避され、すべてのユーザに評価アイコン7が満遍なく選択されやすい。したがって、人事評価システムA1によれば、客観的で公平な相互評価をよりスムーズに実現することができる。
【0049】
本発明に係る人事評価システムは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る人事評価システムの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0050】
A1 :人事評価システム
1 :ユーザ端末
2 :コミュニケーションシステム
3 :人事評価サーバ
5 :コミュニケーション領域
7 :評価アイコン
11 :第1ユーザ端末
12 :第2ユーザ端末
13 :第2ユーザ端末
14 :第2ユーザ端末
31 :処理部
32 :記憶部
33 :通信部
51 :業務情報領域
52 :ID領域
53 :業務情報領域
54 :アイコン表示領域
55 :アイコン選択領域
70 :拡張表示アイコン
71 :評価アイコン
72 :評価アイコン
73 :評価アイコン
74 :評価アイコン
101 :処理部
102 :表示部
103 :入力部
104 :記憶部
105 :通信部
321 :評価アイコン記憶領域
322 :評価数値記憶領域
1045 :記憶部
In :インターネット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11