(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124291
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
C02F 3/12 20230101AFI20240905BHJP
B01J 35/39 20240101ALI20240905BHJP
C02F 1/72 20230101ALI20240905BHJP
C02F 3/06 20230101ALI20240905BHJP
【FI】
C02F3/12 A
B01J35/02 J
C02F1/72 101
C02F3/12 B
C02F3/06
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023095084
(22)【出願日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】202310192571.9
(32)【優先日】2023-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523023960
【氏名又は名称】温州大学
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【弁理士】
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100151301
【弁理士】
【氏名又は名称】戸崎 富哉
(74)【代理人】
【識別番号】100152308
【弁理士】
【氏名又は名称】中 正道
(74)【代理人】
【識別番号】100201558
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 恵二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100170184
【弁理士】
【氏名又は名称】北脇 大
(72)【発明者】
【氏名】鄭向勇
(72)【発明者】
【氏名】程冬冬
(72)【発明者】
【氏名】趙敏
(72)【発明者】
【氏名】王芝権
(72)【発明者】
【氏名】濮夢▲ジェイ▼
(72)【発明者】
【氏名】劉仁蘭
(72)【発明者】
【氏名】韓文娟
(72)【発明者】
【氏名】湯▲ヨウ▼
(72)【発明者】
【氏名】徐奔拓
(72)【発明者】
【氏名】金華長
(72)【発明者】
【氏名】江順風
(72)【発明者】
【氏名】金展
(72)【発明者】
【氏名】貝克
(72)【発明者】
【氏名】呉蘇清
(72)【発明者】
【氏名】範春貞
(72)【発明者】
【氏名】戴伝軍
(72)【発明者】
【氏名】肖▲徳▼栄
【テーマコード(参考)】
4D003
4D028
4D050
4G169
【Fターム(参考)】
4D003AA01
4D003AB16
4D003DA01
4D003DA29
4D003EA14
4D003EA22
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4G169AA02
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4G169BA04A
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4G169DA06
4G169EB15X
4G169EB15Y
4G169HA20
4G169HB01
4G169HB06
4G169HB10
4G169HD05
4G169HE05
4G169HE20
4G169HF01
(57)【要約】
【課題】下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置及びその使用方法を提供する。
【解決手段】下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置及びその使用方法であって、光触媒酸化高度処理ユニット、放流水池、同じ構成の2セットの並行式交互運転人工湿地システムを含み、前記並行式交互運転人工湿地システムは、低酸素伏流式人工湿地ユニット、好気性曝気式人工湿地ユニット、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光触媒酸化高度処理ユニット、放流水池、同じ構成の2セットの並行式交互運転人工湿地システムを含み、前記並行式交互運転人工湿地システムは、低酸素伏流式人工湿地ユニット、好気性曝気式人工湿地ユニット、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットを含むことを特徴とする下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置。
【請求項2】
前記光触媒酸化高度処理ユニット、放流水池、低酸素伏流式人工湿地ユニット、好気性曝気式人工湿地ユニット、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットの体積比は1:0.1~0.3:1:1:1であることを特徴とする請求項1に記載の下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置。
【請求項3】
前記光触媒酸化高度処理ユニット内には、光触媒反応バッフルが設置され、前記光触媒反応バッフルの内部は中空に設置され、前記光触媒反応バッフル内には、照明器具が設置され、前記光触媒反応バッフルの表面には、厚さ0.5~10mmの光触媒材料が担持され、前記照明器具の放射光は、可視光または紫外光であり、前記光触媒材は、二酸化チタン、窒化炭素、酸化亜鉛、酸化スズなどの光触媒材のうちの1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置。
【請求項4】
前記低酸素伏流式人工湿地ユニット、好気性曝気式人工湿地ユニット、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットの底部には、すべて偽底が設置され、前記偽底は各湿地ユニットの底部から10cm離れており、各湿地ユニットの底部には、排泥口及び排泥ポンプが設置され、前記偽底は、厚さ5~25mm、開孔サイズ5~15mm、開孔率10%のステンレス鋼材で構成されることを特徴とする請求項1に記載の下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置。
【請求項5】
前記好気性曝気式人工湿地ユニットの偽底の底部スペース内に曝気ヘッドが設置され、前記曝気ヘッドには送風機が接続され、ガス水比2~10:1に従ってガスを供給することを特徴とする請求項4に記載の下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置。
【請求項6】
異なる湿地ユニットの間には、光触媒酸化高度処理ユニットと湿地ユニット、または前後の2つの湿地ユニットを接続するための側面T型の水道管が設置され、前記側面T型水道管の側部開口と上下部の配管の開口は、格子状の透水プラグによってブロックされ、T型水道管の底部は、偽底の下部から底部まで約5cmまでに入り込むことを特徴とする請求項1に記載の下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置。
【請求項7】
前記低酸素伏流式人工湿地ユニットにおいて、体積比10~50%で、バイオマス炭素、鉄屑、黄鉄鉱などの強化フィラーの1種または複数種が配置され、通常の砂利フィラーと混ぜて、フィラーの粒径は5~10cmであり、前記好気性曝気式人工湿地ユニット及び乾湿交互潮汐式湿地ユニットにおいて、体積比10~50%で、ゼオライト、火山岩等の強化フィラーの1種又は複数種が配置され、通常の砂利フィラーと混ぜて、フィラーの粒径は3~5cmであることを特徴とする請求項1に記載の下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置。
【請求項8】
前記乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットにおいて、液面センサ及び排水ポンプが設置され、前記液面センサは、透水孔を有する水管に配置され、上部センサと頂部管口の距離は5~10cmであり、下部センサと管底部の距離は5~10cmであり、排水管の直径は5~15cmであり、前記排水管の両側に透水孔が均一に分布され、前記透水孔の直径は0.5~1cm、隣接する透水孔の間隔は20cmであることを特徴とする請求項1に記載の下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置。
【請求項9】
好気性曝気式人工湿地ユニットの注水箇所に給水電磁弁が設置され、光触媒反応バッフルにおける照明器具、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットにおける液面センサ、給水電磁弁及び送風機はすべて中央制御システムによって均一に制御されることを特徴とする請求項1に記載の下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置を使用して処理を行うことであり、まず、下水生化学的プロセステールウォーターは、給水管から光触媒酸化高度処理ユニットの反応池に入り、還流放流水と混合した後、バッフル方式で光触媒反応バッフルを流れ、光触媒酸化を介してテールウォーターにおける化学品残留物等の分解しにくい有機物が除去された後、給水電磁弁を介して制御され、1セットの人工湿地システムに入り、順次に低酸素伏流式人工湿地ユニット、好気性曝気式人工湿地ユニット、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットを通り、処理され、脱窒素を達成し、アンモニア窒素、リン、および残留有機物がさらに除去された後、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットの液面が液面センサの上部液面センサに達した後、同時に、該セットの湿地システムの給水電磁弁をオフにし、該湿地システムの乾湿交互潮汐式湿地ユニットの排水ポンプをオンにし、一部の排水が放流水池に入って沈殿した後に放流水排出装置として使用され、他の部分の排水が光触媒酸化高度処理ユニットの反応池に還流し、下部液面センサに排水すると、排水ポンプをオフにし、該セットの湿地システムが待機状態に入り、排水ポンプをオンにする同時に、別のセットの湿地システムの給水電磁弁をオンにし、同じ操作フローを開始して作業を交互に切り替えることを実現することを特徴とする下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置及びその使用方法に関し、水処理装置の分野に属する。
【背景技術】
【0002】
人工湿地は、1970年代後半に開発された下水生物学的処理技術であり、水生植物、基質、微生物で構成され、その自然なプロセスを使用して下水を浄化するエンジニアリングシステムである。人工湿地は、一般的に使用される下水処理プロセスであり、人工湿地は総合的な生態系であり、それは、生態系における生物種の共生および物質サイクルの再生の原理及び、構造と機能の協調の原則を使用して、廃水における汚染物質の良好的な循環を促進するという前提の下で、リソースの生産の潜在力を十分に発揮し、環境の再汚染を防ぎ、下水処理とリソース化の最良の効果と利益を得る。人工湿地の植物は、酸素を水域に輸送し、水域の活性を高めることもできる。湿地植物は、水質汚染を制御して有害物質を分解する上でも重要な役割を果たしてきた。湿地システムの微生物は、水域の汚染物質を分解する主力である。好気性微生物は、呼吸作用を介して廃水の大部分の有機物を二酸化炭素と水に分解し、嫌気性細菌は、有機物質を二酸化炭素とメタンに分解し、硝化細菌は、アンモニウム塩を硝化し、脱窒細菌は、硝酸性窒素を窒素ガスに還元するなどである。この一連の作用により、下水における主な有機汚染物質はすべて、分解・同化され、微生物細胞の一部になることができ、残りは、環境に無害な無機物質に変えて自然界に回帰する。湿地生態系には一部の原生動物や後生動物も存在し、さらに一部の湿地昆虫や鳥類さえも湿地システムに堆積した有機粒子を呑食することに参加し、次に同化作用を行い、有機粒子を、栄養物質として吸収し、ある程度で下水における粒子状物質を除去する。
【0003】
特許文献1は、差別化充填である下層に基本基質を充填し、表層に微生物を担持したモジュラー基質を充填し、集水管に接続された排水管の末端に液面レギュレーターを取り付ける方式で、システムの水位を柔軟に調整し、水量の調整、湿地逆洗等の機能を実現する。しかし、この方法は、システムの長期的な安定した運転に不利である。特許文献2は、従来の人工湿地システムを複数の並列配置された人工湿地サブユニットに分割することにより、各人工湿地サブユニットはすべて、配布水路から入る流入水量を制御することができ、これにより、各人工湿地ユニットの独立した運転を実現し、植物や微生物を補充または交換する時に互いに干渉しない目的を達成し、減産して生産を停止しないことを実現し、これにより、人工湿地システムの長期運転の安定性が強化され、システムの局部に対するメンテナンスの対応能力が強化される。しかし、この方法は、生物学的残留腐敗の放流水に対する影響を減らすものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】公開番号CN217148732Uの中国特許
【特許文献2】公開番号CN217323562Uの中国特許
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来技術の欠点と欠陥を克服するために、下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置及びその使用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置用あって、光触媒酸化高度処理ユニット、放流水池、同じ構成の2セットの並行式交互運転人工湿地システムを含み、前記並行式交互運転人工湿地システムは、低酸素伏流式人工湿地ユニット、好気性曝気式人工湿地ユニット、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットを含む。
【0007】
さらに、前記光触媒酸化高度処理ユニット、放流水池、低酸素伏流式人工湿地ユニット、好気性曝気式人工湿地ユニット、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットの体積比は1:0.1~0.3:1:1:1である。
【0008】
好ましくは、前記光触媒酸化高度処理ユニット内には、光触媒反応バッフルが設置され、前記光触媒反応バッフルの内部は中空に設置され、前記光触媒反応バッフル内には、照明器具が設置され、前記光触媒反応バッフルの表面には、厚さ0.5~10mmの光触媒材料が担持され、前記照明器具の放射光は、可視光または紫外光であり、前記光触媒材は、二酸化チタン、窒化炭素、酸化亜鉛、酸化スズなどの光触媒材料のうちの1種以上である。
【0009】
さらに、前記低酸素伏流式人工湿地ユニット、好気性曝気式人工湿地ユニット、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットの底部には、すべて偽底が設置され、前記偽底は各湿地ユニットの底部から10cm離れており、各湿地ユニットの底部には、排泥口及び排泥ポンプが設置され、前記偽底は、厚さ5~25mm、開孔サイズ5~15mm、開孔率10%のステンレス鋼材料で構成される。
【0010】
好ましくは、前記好気性曝気式人工湿地ユニットの偽底の底部スペース内に曝気ヘッドが設置され、前記曝気ヘッドには送風機が接続され、ガス水比2~10:1に従ってガスを供給する。
【0011】
さらに、異なる湿地ユニットの間には、光触媒酸化高度処理ユニットと湿地ユニット、または前後の2つの湿地ユニットを接続するための側面T型の水道管が設置され、前記側面T型水道管の側部開口と上下部の配管の開口は、格子状の透水プラグによってブロックされ、T型水道管の底部は、偽底の下部から底部まで約5cmまでに入り込む。
【0012】
好ましくは、前記低酸素伏流式人工湿地ユニットにおいて、体積比10~50%で、バイオマス炭素、鉄屑、黄鉄鉱などの強化フィラーの1種または複数種が配置され、通常の砂利フィラーと混ぜて、フィラーの粒径は5~10cmであり、前記好気性曝気式人工湿地ユニット及び乾湿交互潮汐式湿地ユニットにおいて、体積比10~50%で、ゼオライト、火山岩等の強化フィラーの1種又は複数種が配置され、通常の砂利フィラーと混ぜて、フィラーの粒径は3~5cmである。
【0013】
好ましくは、前記乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットにおいて、液面センサ及び排水ポンプが設置され、前記液面センサは、透水孔を有する水管に配置され、上部センサと頂部管口の距離は5~10cmであり、下部センサと管底部の距離は5~10cmであり、排水管の直径は5~15cmであり、前記排水管の両側に透水孔が均一に分布され、前記透水孔の直径は0.5~1cm、隣接する透水孔の間隔は20cmである。
【0014】
好ましくは、好気性曝気式人工湿地ユニットの注水箇所に給水電磁弁が設置され、光触媒反応バッフルにおける照明器具、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットにおける液面センサ及び排水ポンプ、給水電磁弁及び送風機はすべて中央制御システムによって均一に制御される。
【0015】
本発明はさらに、下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置の使用方法を提供し、上記の下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置を使用して処理を行うことであり、まず、下水生化学的プロセステールウォーターは、給水管から光触媒酸化高度処理ユニットの反応池に入り、還流放流水と混合した後、バッフル方式で光触媒反応バッフルを流れ、光触媒酸化を介してテールウォーターにおける化学品残留物等の分解しにくい有機物が除去された後、給水電磁弁を介して制御され、1セットの人工湿地システムに入り、順次に低酸素伏流式人工湿地ユニット、好気性曝気式人工湿地ユニット、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットによって処理され、脱窒素を達成し、アンモニア窒素、リン、および残留有機物がさらに除去された後、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットの液面が液面センサの上部液面センサに達した後、同時に、該セットの湿地システムの給水電磁弁をオフにし、該湿地システムの乾湿交互潮汐式湿地ユニットの排水ポンプをオンにし、一部の排水が放流水池に入って沈殿した後に放流水排出装置として使用され、他の部分の排水が光触媒酸化高度処理ユニットの反応池に還流し、下部液面センサに排水すると、排水ポンプをオフにし、該セットの湿地システムが待機状態に入り、排水ポンプをオンにする間、別のセットの湿地システムの給水電磁弁をオンにし、同じ操作フローを開始して作業を交互に切り替えることを実現する。
【0016】
低酸素伏流式人工湿地ユニットと好気性曝気式人工湿地ユニットは、1番号のオーバーフロープレートを介して水流の流れを制御し、好気性曝気式人工湿地ユニットと乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットは、2番号のオーバーフロープレートを介して水流の流れを制御し、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニットとテールウォーター高度処理装置は、水中ポンプを介して水流の流れを制御する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。上記の技術的解決手段を使用して、本発明の技術的効果は以下のとおりである。一、2セットの人工湿地下水処理システムを通じて、各セットのシステムの下水処理性能を効果的に使用して、常に効率的な水処理性能を維持することができる。二、このシステムは、低酸素伏流式人工湿地、好気性曝気式人工湿地、および乾湿交互潮汐式人工湿地などのさまざまな湿地ユニットに分割され、各湿地ユニットの特定の機能で下水を処理すると、人工湿地システムの高負荷抵抗能力、下水処理能力、安定性を向上させる。三、乾湿交互潮汐式人工湿地は、乾湿交互方法で脱窒素とリン除去の能力を向上させ、湿地における生物学的残留腐敗が放流水への影響を効果的に防ぎ、放流水の水質の安定性を保証する。四、光触媒酸化高度処理ユニットは、テールウォーターのいくつかの分解しにくい有機物を高度処理し、同時に滅菌して放流水の安全性を確保する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、次に実施例又は従来技術の説明における使用する必要がある図面を簡単に説明し、明らかに、次の説明における図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労働を支払わないという前提の下で、これらの図面に基づいて取得された他の図面は依然として本発明の範囲に属する。
【0019】
【
図1】本発明の具体的な実施例の平面模式図である。
【
図3】本発明の具体的な実施例における光触媒酸化高度処理ユニットの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、次に図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。
【0021】
本発明の実施例における「第1の」および「第2の」のすべての表現は、2つの名称が同じでエンティティが同じでないまたはパラメーターが同じでないものを区別するためであることに注意する必要があり、「第1の」と「第2の」は表現の利便性のためだけのものであり、本発明の実施例への限定として理解すべきではないことがわかり、その後の実施例はこれを1つずつ説明しない。
【0022】
本発明で言及された方向及び位置用語、例えば「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「内」、「外」、「上部」、「底部」、「側面」等は、図面を参照する方向又は位置だけである。したがって、使用する方向と位置用語は、本発明の保護範囲に対する制限ではなく、本発明を説明および理解するために使用される。
【0023】
図1~3に示すように、本発明の下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置及びその使用方法の実施例であり、光触媒酸化高度処理ユニット2、放流水池9、同じ構成の2セットの並行式交互運転人工湿地システムを含み、並行式交互運転人工湿地システムは、低酸素伏流式人工湿地ユニット3、好気性曝気式人工湿地ユニット4、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニット5を含む。
【0024】
光触媒酸化高度処理ユニット2、放流水池9、低酸素伏流式人工湿地ユニット3、好気性曝気式人工湿地ユニット4、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニット5の体積比は1:0.1~0.3:1:1:1であり、具体的な体積比は、実際の設置環境に応じて柔軟に調整される。
【0025】
光触媒酸化高度処理ユニット2内には、光触媒反応バッフル8が設置され、光触媒反応バッフル8の内部は中空に設置され、光触媒反応バッフル8内には、照明器具が設置され、光触媒反応バッフル8の表面には、厚さ0.5~10mmの光触媒材料が担持され、照明器具の放射光は、可視光または紫外光であり、光触媒材は、二酸化チタン、窒化炭素、酸化亜鉛、酸化スズなどの光触媒材のうちの1種以上であり、流入水に対する光触媒反応を実行するために使用され、照明器具の形状の選択は平板であり、最大面積で流入水に照射することができ、反応速度を改善し、発射光の強度も、反応を生成できる強度に調整する必要がある。
【0026】
低酸素伏流式人工湿地ユニット3、好気性曝気式人工湿地ユニット4、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニット5の底部には、すべて偽底11が設置され、偽底11は各湿地ユニットの底部から10cm離れており、各湿地ユニットの底部には、排泥口及び排泥ポンプ20が設置され、偽底11は、厚さ5~25mm、開孔サイズ5~15mm、開孔率10%のステンレス鋼材で構成される。
【0027】
好気性曝気式人工湿地ユニット4の偽底11の底部スペース内に曝気ヘッド12が設置され、曝気ヘッド12には送風機が接続され、ガス水比2~10:1に従ってガスを供給する。
【0028】
異なる湿地ユニットの間には、光触媒酸化高度処理ユニット2と湿地ユニットを接続するか、または前後の2つの湿地ユニットを接続するための側面T型の水道管13が設置され、側面T型水道管13の側部開口と上下部の配管の開口は、格子状の透水プラグによってブロックされ、T型水道管13の底部は、偽底11の下部から底部まで約5cmまでに入り込む。
【0029】
低酸素伏流式人工湿地ユニット3において、体積比10~50%で、バイオマス炭素、鉄屑、黄鉄鉱などの強化フィラー18の1種または複数種が配置され、通常の砂利フィラー18と混ぜて、フィラー18の粒径は5~10cmであり、好気性曝気式人工湿地ユニット4及び乾湿交互潮汐式湿地ユニットにおいて、体積比10~50%で、ゼオライト、火山岩等の強化フィラー18の1種又は複数種が配置され、通常の砂利フィラー18と混ぜて、フィラー18の粒径は3~5cmである。
【0030】
乾湿交互潮汐式人工湿地ユニット5において、液面センサ及び排水ポンプ14が設置され、液面センサは、透水孔を有する水管に配置され、上部センサと頂部管口の距離は5~10cmであり、下部センサと管底部の距離は5~10cmであり、排水管の直径は5~15cmであり、排水管の両側に透水孔が均一に分布され、透水孔の直径は0.5~1cm、隣接する透水孔の間隔は20cmである。
【0031】
好気性曝気式人工湿地ユニット4の流入水箇所に給水電磁弁7が設置され、光触媒反応バッフル8における照明器具、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニット5における液面センサ及び排水ポンプ14、給水電磁弁7及び送風機はすべて中央制御システムによって均一に制御される。
【0032】
本装置は、単一家族やいくつかの家族の農村住民などの小さな水量の下水処理に柔軟に適用でき、小さな水量パルス式の不均一な排水によって引き起こされる衝撃負荷を効果的に緩衝することができ、同時に、マルチタイプの人工湿地システムと光触媒酸化装置の結合により、高品質の放流水を得ることができ、同時に、排泥ポンプ20と偽底11の設置により、定期的に排泥することを達成し、人工湿地がブロックになりやすい問題を解決できる。
【0033】
本発明はさらに、下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置の使用方法を提供し、上記の下水生化学的プロセステールウォーター高度処理に適する装置を使用して処理を行い、光触媒酸化高度処理ユニット2に水流入端1が設置され、光触媒酸化高度処理ユニット2および低酸素伏流式人工湿地ユニット3は、給水電磁弁7を介して水流の流れを制御し、1番号のPV管6を介して、人工湿地の放流水を制御して光触媒酸化高度処理ユニット2に戻り、光触媒酸化高度処理ユニット2内の水域は、流入水と還流水の混合水であり、バッフルの方式で光触媒反応バッフル8を流れ、光触媒反応バッフル8には、光触媒材料が担持されており、且つ内部に照明器具が設置されており、光触媒酸化を介して、水における化学品残留物等の分解しにくい有機物が除去され、光触媒酸化されたテールウォーターは、給水電磁弁7を介して、1セットの人工湿地システムに入り、順次に低酸素伏流式人工湿地ユニット3、好気性曝気式人工湿地ユニット4、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニット5を通り、処理され、異なる湿地ユニットの間には、T型の水道管13が水路として設置され、脱窒素を達成し、アンモニア窒素、リン、および残留有機物がさらに除去された後、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニット5の液面が上部液面センサに達した後、同時に、該セットの湿地システムの給水電磁弁7をオフにし、該湿地システムの乾湿交互潮汐式湿地ユニット5の排水ポンプ14をオンにし、一部の排水が放流水池9に入って沈殿した後に放流水排出装置として使用され、他の部分の排水が光触媒酸化高度処理ユニット2の反応池に還流し、下部液面センサ19に排水すると、排水ポンプ14をオフにし、該セットの湿地システムが待機状態に入り、排水ポンプ14をオンにする同時に、別のセットの湿地システムの給水電磁弁7をオンにし、同じ操作フローを開始して作業を交互に切り替えることを実現し、異なる湿地ユニットにおいて、偽底11が設置され、脱落バイオフィルムを収集するために使用され、且つ偽底11の底部に排泥ポンプ20が増設され、排泥を実現し、低酸素伏流式人工湿地ユニット3にバイオマス炭素、鉄屑、黄鉄鉱等のフィラーを入れて、独立栄養脱窒の脱窒素を促進し、好気性曝気式人工湿地ユニット4及び乾湿交互潮汐式湿地ユニット5に、ゼオライト、火山岩等のフィラーを入れ、好気性曝気式人工湿地ユニット4において、有機物及びアンモニア窒素への除去を促進するために、曝気ヘッド12が設置されている。
【0034】
上記の本発明装置を使用する湿地システムは、その放流水が「都市下水処理場の汚染物質排出標準」(GB18918-2002)で規定された第1レベルのB排出標準に達し、1トンの水にあたりの運転コストは0.05元/トンで、これは一般的な下水処理プロセスよりもはるかに低く、また、操作管理は簡単で、放流水病菌数はすべて、検出限界より低く、再利用標準に達する。
【0035】
以上の開示されたのは本発明の好ましい実施例にすぎず、もちろん、それは本発明の特許請求の範囲に限定することはできず、したがって、本発明の請求項に基づく同等の変化は、まだ本発明でカバーされている範囲に属する。
【0036】
いくつかの具体的な実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は開示された具体的な実施例に限定されないことを理解する必要がある。本発明は、添付の特許請求の範囲の精神と範囲内に含まれた各種の修正及び等価配置をカバーすることを目的としている。
【符号の説明】
【0037】
1、流入水端
2、光触媒酸化高度処理ユニット
3、低酸素伏流式人工湿地ユニット
4、好気性曝気式人工湿地ユニット
5、乾湿交互潮汐式人工湿地ユニット
6、1番号のPV管
7、給水電磁弁
8、光触媒反応バッフル
9、放流水池
10、放流水端
11、偽底
12、曝気ヘッド
13、T型水道管
14、排水ポンプ
15、上部液面センサ
16、2番号のPV管
17、土壌層
18、フィラー
19、下部液面センサ
20、排泥ポンプ