(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124369
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】施工面の平坦度検出器
(51)【国際特許分類】
G01B 11/30 20060101AFI20240905BHJP
【FI】
G01B11/30 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024028038
(22)【出願日】2024-02-28
(31)【優先権主張番号】2023101917248
(32)【優先日】2023-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】2023203669322
(32)【優先日】2023-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】518270045
【氏名又は名称】常州▲華▼▲達▼科捷光▲電▼▲儀▼器有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼▲甌▼
(72)【発明者】
【氏名】朱▲衛▼平
(72)【発明者】
【氏名】▲費▼▲凱▼
【テーマコード(参考)】
2F065
【Fターム(参考)】
2F065AA47
2F065CC14
2F065DD06
2F065FF02
2F065GG04
2F065GG15
2F065HH05
2F065HH12
2F065HH14
2F065HH18
2F065JJ12
2F065PP04
2F065PP05
2F065PP23
2F065RR08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】建築施工の分野に関し、特に施工検出機器に関する。
【解決手段】施工面の平坦度検出器は、ベースに取り付けられたハウジングを含み、ハウジングとベースとの間に傾斜度調整機構、水平検査ユニット、高さ調節機構及び回転機構が装着され、ハウジングの両端に1対の平行に発光したラインレーザーユニットが対称に装着され、1対のラインレーザーユニットが投射したレーザー扇面は、一定の夾角を有し且つ互いの交差線がベースの位置する水平面に位置する。1対の平行に投射し且つ投射扇面が一定の夾角を有するラインレーザーユニットにより施工面に対してラインを出し、扇面の夾角及びラインレーザーユニットの施工面に対する高さを制御することにより交差線を施工面に重ね合わせ、直感的に1対のレーザーの分岐により施工面の平坦度を識別し、検出速度が速く、特定角度の扇面夾角を選定した後に、さらに凹凸の数値を直接得ることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース(8)に取り付けられたハウジング(7)を含み、前記ハウジング(7)とベース(8)との間に傾斜度調整機構、水平検査ユニット、高さ調節機構及び回転機構が装着される施工面の平坦度検出器であって、前記ハウジング(7)の両端に1対の平行に発光したラインレーザーユニット(1)が対称に装着され、1対の前記ラインレーザーユニット(1)が投射したレーザー扇面は、一定の夾角を有し且つ互いの交差線がベース(8)の位置する水平面に位置することを特徴とする施工面の平坦度検出器。
【請求項2】
1対の前記ラインレーザーユニット(1)が投射したレーザー扇面の夾角αは、53.13度であることを特徴とする請求項1に記載の施工面の平坦度検出器。
【請求項3】
1対の前記ラインレーザーユニット(1)が投射したレーザー色は、異なることを特徴とする請求項1に記載の施工面の平坦度検出器。
【請求項4】
前記ハウジング(7)にさらに電池室(11)が装着され、前記電池室(11)は、1対の前記ラインレーザーユニット(1)に電気的に接続されることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の施工面の平坦度検出器。
【請求項5】
前記電池室(11)は、前記ハウジング(7)の中部に取り付けられることを特徴とする請求項4に記載の施工面の平坦度検出器。
【請求項6】
前記水平検査ユニットは、2つの十字に交差して配置された水平気泡(2)及び垂直気泡(3)を含み、前記垂直気泡(3)は、1対の前記ラインレーザーユニット(1)の対称軸位置に位置することを特徴とする請求項4に記載の施工面の平坦度検出器。
【請求項7】
前記傾斜度調整機構は、脚螺旋(4)及び傾斜ベース(10)を含み、脚螺旋(4)及び傾斜ベース(10)を調整することにより水平気泡(2)及び垂直気泡(3)をセンタリングさせることを特徴とする請求項4に記載の施工面の平坦度検出器。
【請求項8】
前記回転機構は、微調整ネジ(5)及び回転ベース(9)を含み、前記微調整ネジ(5)は、回転ベース(9)に接続されることを特徴とする請求項4に記載の施工面の平坦度検出器。
【請求項9】
前記高さ調節機構は、昇降調整ナット(6)を含み、昇降調整ナット(6)を回転させてハウジング(7)のベース(8)に対する高さを調節して1対の前記ラインレーザーユニット(1)が投射したレーザー扇面の交差線をベース(8)の位置する水平面に位置させることを特徴とする請求項4に記載の施工面の平坦度検出器。
【請求項10】
平坦度誤差Aを設定し、1対の前記ラインレーザーユニット(1)のビーム幅は、Aに等しいことを特徴とする請求項4に記載の施工面の平坦度検出器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築施工の分野に関し、特に施工検出機器に関する。
【背景技術】
【0002】
中国国内のホームインテリア、建築業界の発展に伴い、施工前後の壁地面、間取りの距離などに対して要求がますます高くなり、特に床の敷設に直接敷設の方式を採用することが多く、市場は、壁地面の平坦度を迅速かつ効果的に検出できる製品に対してより多くの需要を発生する。
【0003】
従来のラインレーザー/水準器がセッティングアウト及び一点測定のことで水準定規と協働する方式は、この測定の目的を実現することができるが、測定効率が低く、全ての作業面を完全に網羅することが困難であり、最終的にある位置の不平坦によりリワークし、そのため検出速度が速く、且つ壁地面全体を完成できる測定機器が必要である。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、施工面の平坦度検出器を提供し、1対の平行に投射し且つ投射扇面が一定の夾角を有するラインレーザーユニットにより施工面に対してラインを出し、扇面の夾角及びラインレーザーユニットの施工面に対する高さを制御することにより交差線を施工面に重ね合わせ、直感的に1対のレーザーの分岐により施工面の平坦度を識別することができ、検出速度が速いという利点を有する。
【0005】
本発明は、以下のように実現され、施工面の平坦度検出器は、ベースに取り付けられたハウジングを含み、前記ハウジングとベースとの間に傾斜度調整機構、水平検査ユニット、高さ調節機構及び回転機構が装着され、前記ハウジングの両端に1対の平行に発光したラインレーザーユニットが対称に装着され、1対の前記ラインレーザーユニットが投射したレーザー扇面は、一定の夾角を有し且つ互いの交差線がベースの位置する水平面に位置する。
【0006】
1対の前記ラインレーザーユニットが投射したレーザー扇面の夾角αは、53.13度である。
【0007】
1対の前記ラインレーザーユニットが投射したレーザー色は、異なる。
【0008】
前記ハウジングにさらに電池室が装着され、前記電池室は、1対の前記ラインレーザーユニットに電気的に接続される。
【0009】
前記電池室は、前記ハウジングの中部(中央)に取り付けられる。
【0010】
前記水平検査ユニットは、2つの十字に交差して配置された水平気泡及び垂直気泡を含み、前記垂直気泡は、1対の前記ラインレーザーユニットの対称軸位置に位置する。
前記傾斜度調整機構は、脚螺旋及び傾斜ベースを含む。
【0011】
前記回転機構は、微調整ネジ及び回転ベースを含み、前記微調整ネジは、回転ベースに接続される。
【0012】
前記高さ調節機構は、昇降調整ナットを含み、昇降調整ナットを回転させてハウジングのベースに対する高さを調節して1対の前記ラインレーザーユニットが投射したレーザー扇面の交差線をベースの位置する水平面に位置させる。
【0013】
平坦度誤差Aを設定し、1対の前記ラインレーザーユニットのビーム幅は、Aに等しい。
【0014】
本発明は、1対の平行に投射し且つ投射扇面が一定の夾角を有するラインレーザーユニットにより施工面に対してラインを出し、扇面の夾角及びラインレーザーユニットの施工面に対する高さを制御することにより交差線を施工面に重ね合わせ、直感的に1対のレーザーの分岐により施工面の平坦度を識別することができ、検出速度が速いという利点を有し、特定角度の扇面夾角を選定した後に、さらに凹凸の数値を直接得ることができ、さらに検出の性能を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の施工面の平坦度検出器の立体構造概略図である。
【
図3】施工面の平坦な状態におけるレーザー投射の平面概略図である。
【
図4】施工面の不平坦の状態におけるレーザー投射の平面概略図である。
【符号の説明】
【0016】
1、ラインレーザーユニット、2、水平気泡、3、垂直気泡、4、脚螺旋、5、微調整ネジ、6、昇降調整ナット、7、ハウジング、8、ベース、9、回転ベース、10、傾斜ベース、11、電池室
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、具体的な実施例を参照し、本発明をさらに説明する。理解すべきものとして、これらの実施例は、本発明を説明するだけで本発明の範囲を限定するものではない。その他、理解すべきものとして、本発明の記述内容を読んだ後に、当業者は、本発明に対して様々な変更又は修正を行うことができ、これらの等価形式は、同様に本願の添付の特許請求の範囲に限定される範囲に属する。
【0018】
実施例1
図1、2に示すように、施工面の平坦度検出器は、ベース8に取り付けられたハウジング7を含み、前記ハウジング7とベース8との間に傾斜度調整機構、水平検査ユニット、高さ調節機構及び回転機構が装着され、記載ハウジング7の両端に1対の平行に発光したラインレーザーユニット1が対称に装着され、1対の前記ラインレーザーユニット1が投射したレーザー扇面は、一定の夾角を有し且つ互いの交差線がベース8の位置する水平面に位置する。
【0019】
図3、4、5に示すように、本発明において、ユーザが直感的に不平坦に対応する凹凸の数値を得るために、1対の前記ラインレーザーユニット1が投射したレーザー扇面の夾角αは、53.13度である。計算過程は、具体的に以下のとおりである。
【0020】
正推定から計算すると、
a=hが必要であるが、2本のレーザー扇面の夾角で形成されるのは、二等辺三角形であるため、b=a/2であり、そうするとb/h=0.5である。三角関数式に基づいてβ角度がtanβ=b/h=0.5、すなわちβ=arctan(0.5)であることを導出することができる。したがって、β≒26.565°、α=2β=2*26.565=53.13°と計算することができる。
【0021】
逆推定から検証すると、
α=53.13°、2本の赤色レーザーラインの互いの傾きが等しく設定される場合に、β=26.565°となる。したがって、tanβ=b/h=0.5であり、そうするとa=2b=hとなる。
【0022】
また、不平坦な施工面が凹んでいるのか突起しているのかを直観的に区別できるように、1対の前記ラインレーザーユニット1が投射したレーザーの色は、異なり、このとき1対の前記ラインレーザーユニット1の施工面におけるラインが分岐する場合に、2色のラインの左右位置で判定することができる。
【0023】
機器構造の合理的なレイアウト及び外部電力供給のない現場施工需要を考慮し、前記ハウジング7にさらに電池室11が装着され、前記電池室11は、1対の前記ラインレーザーユニット1に電気的に接続され、本実施例において、好ましくは、前記電池室11は、前記ハウジング7の中部(中間部分、中心部分)に取り付けられる。
【0024】
本発明において、前記水平検査ユニットは、2つの十字に交差して配置された水平気泡2及び垂直気泡3を含み、前記垂直気泡3は、1対の前記ラインレーザーユニット1の対称軸位置に位置する。前記傾斜度調整機構は、脚螺旋4及び傾斜ベース10を含み、脚螺旋4及び傾斜ベース10を調整することにより水平気泡2及び垂直気泡3をセンタリングさせる(中心に移動させる)。
【0025】
また、検出時にベースの状態を変えずに施工面全体を直接走査することを容易にし、作業ステップを簡略化するために、前記回転機構は、微調整ネジ5及び回転ベース9を含み、前記微調整ネジ5は、回転ベース9に接続され、操作しやすいために、回転機構は、モータにより駆動され、リモコンにより操作される。
【0026】
本発明において、前記高さ調節機構は、昇降調整ナット6を含み、昇降調整ナット6を回転させてハウジング7のベース8に対する高さを調節して1対の前記ラインレーザーユニット1が投射したレーザー扇面の交差線をベース8の位置する水平面に位置させる。
【0027】
本実施例において、検出時に平坦度の誤差が基準を超えるか否かをより直感的に区別するために、平坦度の誤差がAであるように要求される場合に、1対の前記ラインレーザーユニット1のビーム幅は、Aに等しい。
【0028】
使用時に、まずベース8を施工面に置き、続いて傾斜度調整機構により水平検査ユニットと結合して観察することによりハウジング7の水平度を調整し、ハウジング7をレベリングした後にラインレーザーユニット1を開き、昇降調整ナット6を調節し、1対の前記ラインレーザーユニット1の施工面におけるラインを重ね合わせ、続いて回転機構を利用してラインを回転させ、ラインを施工面全体に走査させ、施工面平坦度に対する迅速な検出を実現し、レーザーラインが分岐しなければ地面全体の平坦度が?±Aであることを示す。