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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124385
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】付属品支持ブラケット
(51)【国際特許分類】
   F16B 1/02 20060101AFI20240905BHJP
   A47B 13/00 20060101ALI20240905BHJP
   A47B 97/00 20060101ALI20240905BHJP
   F16B 21/04 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
F16B1/02 L
A47B13/00 B
A47B97/00 M
F16B21/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024031093
(22)【出願日】2024-03-01
(31)【優先権主張番号】18/177,622
(32)【優先日】2023-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】505018382
【氏名又は名称】コールブルック・ボッソン・アンド・サンダース・プロダクツ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100128428
【弁理士】
【氏名又は名称】田巻 文孝
(72)【発明者】
【氏名】アレックス ジェイムズ コリー
(72)【発明者】
【氏名】ジャック トーマス ファーンリー
【テーマコード(参考)】
3B053
3J037
【Fターム(参考)】
3B053NN01
3J037AA01
3J037BB07
3J037CA06
(57)【要約】
【課題】オフィス家具に対するオフィス部品を支持するためのブラケットを提供する。
【解決手段】家具の一部に付属品を選択的に結合するように構成されるブラケットであって、ブラケットは、一対の長手方向に延びる対向するサイドレールを含む、背板と、その一対の対向するレールの間に延びる複数の歯を有する、ラックと、を含む。固定クランプ台は背板に固定して結合され、付属品は固定クランプ台によって支持される。可動クランプ台は、固定クランプ台のクランプ面に対して平行に向けられるクランプ面を有し、可動クランプ台は、背板に沿って選択的に移動可能である、対向するサイドレールに結合される。ロック機構は、可動クランプ台によって支持され、可動クランプ台に対して回転可能であり、ロック機構は、ラックに選択的にかみ合って係合するように構成される複数の歯を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
付属品を家具の一部に選択的に結合するように構成されるブラケットであって、前記ブラケットは、
前記付属品を支持するように構成されるホルダーと、
前記ホルダーを支持し前記付属品を前記家具の一部に結合するように構成されるクランプと、を備え、
前記クランプは、
複数の歯を有するラックを含む背板と、
前記背板に対して直角方向に延びる固定クランプ台と、
前記背板に結合される可動クランプ台であって、前記背板に対して直角方向に向けられ、前記背板に沿って移動可能である可動クランプ台と、
前記可動クランプ台に操作可能に結合されるロック機構であって、前記背板の前記ラック上の前記歯と選択的にかみ合うように構成される複数の歯を含むロック機構と、を含み、
前記ロック機構は、前記ロック機構の前記ギア歯が前記ラックと係合されるロック位置と、前記ロック機構の前記ギア歯が前記ラックから係合解除されるロック解除位置との間で回転可能である、ことを特徴とするブラケット。
【請求項2】
前記ロック機構の前記歯は、本体の周りで円周方向に延び、前記歯は、前記本体の全周より短い前記本体の一部分の円周周りで延びる、請求項1に記載のブラケット。
【請求項3】
前記可動クランプ台は、可動クランプ面及びスライド支持体を含み、前記ロック機構の前記本体は、前記可動クランプ面と前記スライド支持体との間で支持される、請求項2に記載のブラケット。
【請求項4】
前記ロック機構の前記本体は、前記可動クランプ面上のカム面と係合可能なカム面を含み、前記ロック機構の回転は、前記可動クランプ面を前記固定クランプ台に向かって駆動し、クランプ力を発生させる、請求項3に記載のブラケット。
【請求項5】
前記ロック機構は、前記可動クランプ台から外方に延び、前記ロック位置と前記ロック解除位置との間で前記本体を回転させるように操作可能であるハンドルを更に含む、請求項3に記載のブラケット。
【請求項6】
前記背板に結合されるケーブル管理クリップを更に備える、請求項1に記載のブラケット。
【請求項7】
前記固定クランプ台は、前記背板と一体的に形成される、請求項1に記載のブラケット。
【請求項8】
前記付属品は、複数の接続ポートを含む接続モジュールであり、前記接続モジュールは、前記ホルダーにより形成される開口部内部に選択的に受け入れられる接続モジュールである、請求項1に記載のブラケット。
【請求項9】
付属品を家具の一部に選択的に結合するように構成されるブラケットであって、前記ブラケットは、
背板であって、前記背板の長手方向に沿って延びるラックを含み、前記ラックは複数の歯を含む背板と、
前記背板の第1端部から前記背板の前記長手方向に対して直角方向に延びる固定クランプ台と、
前記固定クランプ台に対して平行に向けられる可動クランプ台であって、前記背板に結合され、前記背板の前記長手方向に沿って選択的に移動可能であり、可動クランプ面及びスライド支持体を含む、可動クランプ台と、
前記可動クランプ面と前記スライド支持体との間に配置されたウォームを含むロック機構であって、前記ウォームは、前記ラック上の前記複数の歯と選択的に係合可能な複数の歯を含み、前記背板に対する前記可動クランプ台の移動を阻止するロック位置と、前記可動クランプ台が前記背板に対して自由に移動可能であるロック解除位置との間で回転可能なロック機構と、を備えることを特徴とするブラケット。
【請求項10】
前記ロック機構の前記歯は、前記ウォームの前記全周より短い前記ウォームの一部分の円周周りに延び、前記ウォームは、前記ロック解除位置とロック位置との間の完全な一回転より少なく回転する、請求項9に記載のブラケット。
【請求項11】
前記ロック機構は、前記可動クランプ面上のカム面と係合可能なカム面を含み、前記ロック機構の回転は、クランプ力を発生させるように、前記スライド支持体から離間し且つ前記固定クランプ台に向かって可動クランプ面を駆動する、請求項9に記載のブラケット。
【請求項12】
前記複数の歯は、前記ロック機構が前記ロック位置にあるときに、前記ウォームの意図しない回転を防ぐように、前記ラックに係合する平面部分を含む、請求項11に記載のブラケット。
【請求項13】
前記ロック機構は、前記ウォームに操作可能に結合され、前記ウォームの回転を制御するように構成されるカムハンドルを含み、前記カムハンドルは、前記ウォームの回転軸に対して垂直方向に延びる、請求項9に記載のブラケット。
【請求項14】
複数の接続ポートを含む接続モジュールを更に備え、前記接続モジュールは、前記固定クランプ台によって支持される、請求項9に記載のブラケット。
【請求項15】
前記接続モジュールを取り外し可能に受け入れるための開口部を有する保持部分を更に備える、請求項14に記載のブラケット。
【請求項16】
前記背板は、一対の長手方向に延びる対向するサイドレールを含み、前記可動クランプ台は、前記対向するサイドレールに結合される、請求項9に記載のクランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、オフィス家具に対してオフィス部品を支持するためのブラケットに関し、より詳細には、オフィスデスクに対して電子オフィス部品を支持するためのブラケットに関する。
【発明の概要】
【0002】
本開示(本発明)の1つの態様によれば、付属品を家具の一部に選択的に結合するように構成されるブラケットが提供され、ブラケットは、付属品を支持するように構成されるホルダー及び、ホルダーを支持するとともに付属品を家具の一部に結合するように構成されるクランプを含む。クランプは、複数の歯を有するラックを含む背板と、背板に対して直角方向に延びる固定クランプ台と、背板に結合され、背板に対して直角方向に向けられ、背板に沿って移動可能な可動クランプ台と、可動クランプ台に操作可能に結合されるロック機構と、を含む。ロック機構は、背板のラック上の歯と選択的にかみ合って係合するように構成される複数の歯を含み、ロック機構は、ロック機構のギア歯がラックと係合されるロック位置と、ロック機構のギア歯がラックから係合解除されるロック解除位置との間で回転可能である。
【0003】
本開示の別の態様によれば、付属品を家具の一部に選択的に結合するように構成されるブラケットが提供され、ブラケットは、背板の縦方向に沿って延びるラックを有する背板を含み、ラックは、複数の歯を含む。固定クランプ台は、背板の長手方向に対して直角方向にある背板の第1端部から延び、可動クランプ台は、固定クランプ台に対して平行に向けられる。可動クランプ台は、背板に結合され、背板の長手方向に沿って選択的に移動可能であり、可動クランプ台は、可動クランプ面及びスライド支持体を含み、ロック機構は、可動クランプ面とスライド支持体との間に配置されるウォームを含む。ウォームは、ラック上の複数の歯と選択的に係合可能な複数の歯を含む。ロック機構は、背板に対する可動クランプ台の移動を防ぐロック位置と、可動クランプ台が背板に対して自由に移動可能であるロック解除位置との間で回転可能である。
【0004】
また本開示の別の態様によれば、付属品を家具の一部に選択的に結合するように構成されるブラケットが提供され、ブラケットは、長手方向に延びる一対の対向するサイドレールと複数の歯を有するラックを含み、歯は一対の対向するサイドレールの間で延びる。固定クランプ台は、背板に固定して結合され、付属品は、固定クランプ台によって支持される。可動クランプ台は、固定クランプ台のクランプ面に対して平行に向けられるクランプ面を有し、可動クランプ台は、対向するサイドレールに結合され、バックプレートに沿って選択的に移動可能であるようになっている。ロック機構は、可動クランプ台によって支持され、可動クランプ台に対して回転可能であり、ロック機構は、ラックと選択的にかみ合って係合するように構成される複数の歯を含む。
【0005】
本発明の他の態様は、詳細な説明及び添付図面を考慮することによって明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】付属品用ブラケットの斜視図である。
図2】明瞭のために隠された接続モジュールを共に示す、図1のブラケットの第2斜視図である。
図3図1のブラケットの保持部分の第1斜視図である。
図4図3の保持部分の第2斜視図である。
図5図1のブラケットのクランプ部分の斜視図である。
図6】背板及び固定クランプ台の斜視図である。
図7】可動クランプ台の拡大図である。
図8図2の断面線8‐8に沿って取られた、ブラケットの断面図である。
図9図8の断面線8a‐8aに沿って取られた、ブラケットの部分断面図である。
図10】デスクにブラケットをクランプする段階を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示のいずれの実施形態が詳細に説明される前に、本開示は、その出願において、以下の詳細に係る或いは以下の図面において示される構造の詳細及び部品の配置に限定されないことは理解される。本開示は、他の実施形態、及び実施されるか、或いは種々の方法で実施ことが可能である。同様に、本明細書で使用される表現及び用語は、説明のためのものであり、限定するものとして見なされるべきではない。「実質的に」、「約」、「およそ」等の程度の用語は、当業者によって、所与の値外の合理的な範囲、例えば、記載される実施形態の製造、組み立て、および使用に関連する一般的な許容範囲を指すと理解される。
【0008】
図1は、デスク18(図10)などのオフィス家具の一部に、付属品10を結合するための取付ブラケット14を示す。本開示(本発明)において、付属品10は、接続モジュール10として示され、以下そのように説明される。しかしながら、他の実施形態において、付属品10は、接続モジュール10でなくてもよく、むしろ、取付ブラケット14によって支持されることが可能な他の種類の付属品10であってもよい。例えば、付属品10は、スマートデバイス、ペン立て、小さな棚、ライト、スピーカーなどのための、ホルダーを含んでもよい。
【0009】
図示の接続モジュール10は、コンピュータモニター及びキーボードなどのオフィス電子機器(図示せず)をコンピュータに電気的に結合するための複数の接続ポート22を含む。例えば、接続ポート22は、充電ポート、USBポート、或いは電力、データ、オーディオ、映像、WiFi、Bluetooth、又は他の接続を提供する他のポートを含んでもよい。接続ポート10は、ブラケット14に取り外し可能に結合され、他の付属品10と交換可能であってもよい。
【0010】
図1図4を参照すると、ブラケット14は、接続モジュール10を支持するホルダー26、及び、ホルダー26に選択的に結合されるクランプ30を含む。ホルダー26は、開口部34内に接続モジュール10を選択的に受け入れる。図示の実施形態において、接続モジュール10は、断面がほぼ楕円形状であり、開口部は対応する形状を有する。開口部34は、ホルダー26を貫通して延び、止め壁38及び固定フック42を含む。止め壁38は、第1方向に接続モジュール10が開口部34を通り過ぎることを防ぎ、固定フック42は、接続モジュール10に係合して、接続モジュール10が開口部34から取り外されることを防ぐ。使用者は、固定フック42を解放し、接続モジュール10が開口部34からスライドして出ることを許容することによって接続モジュール10を取り外すことができる。異なる接続モジュール10又は別の付属品が、代わりに開口部34に挿入されてもよい。
【0011】
図4を参照すると、ホルダー26は、ホルダー26をクランプ30に固定するように、クランプ30の一部を囲む取付翼状部46を含む。図示の実施形態において、取付翼状部46は、締まりばめを用いてクランプ30に係合する。他の実施形態において、ホルダー26は、異なる種類の接続モジュール10を支持するために、異なる形状を有していてもよい。さらに、他の実施形態において、ホルダー26は、締まりばめ以外の方法でクランプ30に結合されてもよく、或いはクランプ30と一体をなして形成されてもよい。
【0012】
図5を参照すると、クランプ30は、ブラケット14をデスク18に選択的に固定するために調整可能である。図示の実施形態において、クランプ30は、背板50、固定クランプ台54、可動クランプ台58、及びロック機構62を含む。固定クランプ台54及び可動クランプ台58の各々は、背板50に結合される。固定クランプ台54は、背板50に対して固定される一方で、可動クランプ台58は、背板50及び固定クランプ台54に対して移動可能である。以下、より詳細に説明されるように、クランプ台54,58は、対向するクランプ面を形成し、ブラケット14がデスク18に結合されるとき、デスク18の上側面及び下側面に係合して、それらの間にデスク18をクランプする。ロック機構62は、固定クランプ台54に対する可動クランプ台58の調整を選択的に許容する。いくつかの実施形態において、ブラケット14は、接続モジュール10に結合されるケーブルを案内するために、背板50にスライド可能に結合されるケーブル管理クリップ66を含む。
【0013】
図6は、背板50及び固定クランプ台54を詳細に示す。背板50は、断面がほぼ長方形であり、ブラケット14が結合されるデスク18の奥行(又は厚さ)よりも十分に長い長さの寸法を有している。背板50は、背板50の長手方向に沿って延びる中心配置ラック70を含む。ラック70は、ロック機構62により選択的に係合可能な複数のギア歯74を含む。背板50もまた、背板50に対して可動クランプ台58を支持するために、背板50の対向する長手方向縁部に沿って延びるサイドレール78を含む。近接した各サイドレール78は、背板50に固定される可動クランプ台58のための隙間を提供する凹部82である。
【0014】
図5及び図6を参照すると、固定クランプ台54は、背板50と一体的に形成される。より詳細には、固定クランプ台54は、背板50の端部から直角方向に延びる。背板50と固定クランプ台54との組み合わせは、ほぼL字構造を形成し、背板50は、「L」字のより長い部分を形成している。いくつかの実施形態において、固定クランプ台54は、固定クランプ台54及び背板50が互いに直角である限り、背板50から独立して形成されてもよく、背板50に結合されてもよい。固定クランプ台54は、ホルダー26を固定クランプ台54に固定するように、ホルダー26の取付翼状部46と係合する対向する長手方向の凹部86を含む。固定クランプ面90は、固定クランプ台54の内側部分によって形成される。換言すると、可動クランプ台58に面する固定クランプ台54の面90は、ブラケット14がデスク18に結合されるとき、デスク18の一部に係合するようにほぼ平らである。いくつかの実施形態において、固定クランプ面90は、ブラケット14がデスク18にクランプされるときのデスク18の傷を防ぐために変形可能なパッド94(図1)を含んでもよい。図示の実施形態において、パッド94は、クランプ30をデスク18に固定するのを助けるように、高摩擦面を提供する。
【0015】
図5及び7を参照すると、可動クランプ台58は、可動クランプ面98及びスライド支持体102を含む。図示の実施形態において、スライド支持体102は、可動クランプ面98の内側に重ねられる。しかしながら、他の実施形態において、可動クランプ面98が、可動クランプ面98の内側に重ねられてもよい。ロック機構62は、可動クランプ面98とスライド支持体102との間に支持される。スライド支持体102は、可動クランプ台58の位置を調節するように、背板50のサイドレール78に結合され、背板50に沿ってスライド可能である。可動クランプ面98もまた、背板50のサイドレール78にスライド可能に結合される。可動クランプ面98及びスライド支持体102の各々は、可動クランプ台58を背板50に固定する一方で、背板50に沿うスライド移動を許容するように、背板50の周りで延びるスライドストラップ106,108を含む。可動クランプ面98及びスライド支持体102は、更に、背板50に沿って共に動くように、互いに結合される。可動クランプ面98は、可動クランプ台58の上側部分を形成する一方で、スライド支持体102は、可動クランプ台58の下側部分を形成する。可動クランプ面98は、ブラケット14がデスク18に結合されるとき、固定クランプ面90とは反対側のデスク18に係合するように、固定クランプ面90の反対側に配置される。可動クランプ面98は、クランプ30の変形を考慮して、固定クランプ面90と正しく整列されてなくてもよい(例えば、非平行)。例えば、可動クランプ面98は、固定クランプ面90に対して、1~5°の間の角度、特に4°で配置されてもよい。クランプ30がデスク18に固定されるとき、クランプ30は、クランプ力を受けて変形し、可動クランプ面98及び固定クランプ面90を整列させる。固定クランプ面90と同様に、いくつかの実施形態において、可動クランプ面98は、ブラケット14がデスク18に結合されるときのデスクの傷を防ぐために変形可能なパッド110を含んでもよい。パッド94と同様に、図示の実施形態のパッド110は、クランプ30をデスクに固定するのを助けるように、高摩擦面を提供する。
【0016】
図7及び図8を参照すると、ロック機構62は、ほぼ円筒形のウォーム114及びウォーム114に係合されるカムハンドル118を含む。ウォーム114は、中心開口部126、及びウォーム本体122の円周周りに部分的に延びる複数のギア歯130を有するウォーム本体122を含む。図示の実施形態において、ウォーム114は、2つのギア歯130を有するが、他の実施形態において、より少なく、或いはより多いギア歯130があってもよい。複数のギア歯130は、ラック70の複数のギア歯74と選択的に、かみ合い、係合するように構成される。ギア歯130は、ウォーム本体122全体周りには延びず、むしろ、ウォーム本体122の円周の一部の周りにのみ延びる。複数のギア歯130を有するウォーム本体122の部分は、ウォーム114の係合部分を形成する一方で、ギア歯130の無いウォーム本体122の部分は、ウォーム114の開放部分を形成する。これは、ロック機構62が、可動クランプ台58が背板50に対して固定されるロック位置と、ギア歯130がラック70のギア歯74から係合解除されるとともに、可動クランプ台58が背板50に沿って移動可能であるロック解除位置との間で回転することを許容する。図9を参照すると、ウォーム本体122のギア歯130は、ロック機構62がロック位置にあるときにラック70に係合する位置にある平輪郭132を含む。平輪郭132は、ウォーム本体122が回転するにつれてウォーム本体122とラック70との間で発生する圧力を軽減するために、ギア歯130の半径が減少するように形成される。平輪郭132は、更に、ラック70に対するウォーム本体122の意図しない回転を防ぐ。ロック機構62がロック解除位置にあるとき、使用者は、背板50に対する可動クランプ台58の位置を調節してもよい。
【0017】
ロック機構62は、可動クランプ台58によって支持され、スライド支持体102と可動クランプ面98との間に配置される。ウォーム本体122は、スライド支持体102の台112の上方で支持される一方で、カムハンドル118は、スライド支持体102の台112の下方で延びる。ウォーム本体122は、また、可動クランプ面98の下側部分から延びる軸方向突出部134によって支持される。軸方向突出部134は、ウォーム114を可動クランプ台58に結合するために、中心開口部126内部に受け入れられる。ウォーム114は、可動クランプ台58に軸方向に固定される一方で、可動クランプ台58に対して軸方向突出部134を中心として回転可能である。
【0018】
図示の実施形態において、カムハンドル118は、ウォーム114に結合され、カムハンドル118及びウォーム114は、使用者がカムハンドル118を回転させることによってウォーム114の回転を引き起こすことができるように、共に回転可能である。カムハンドル118は、ウォーム114の回転軸に対して垂直方向に、ウォーム114から延びる。図示の実施形態において、カムハンドル118は、使用者が回転させやすいように、可動クランプ台58の外方に延び、スライド支持体102の下方に配置される。しかしながら、他の実施形態において、ハンドル118の位置は異なってもよい。カムハンドル118は、ロック機構62を作動させるように、ロック解除位置とロック位置との間で回転可能である。カムハンドル118がロック解除位置にあるとき、ウォーム114のギア歯130は、ラック70とかみ合わない。それゆえに、ロック解除位置において、可動クランプ台58は、背板50に沿って自由にスライドする。カムハンドル118がロック位置にあるとき、ウォーム114のギア歯130は、ラック70のギア歯74とかみ合い、かくして、背板50に対して可動クランプ台58を固定する。いくつかの実施形態において、可動クランプ台58は、カムハンドル118のロック解除位置及びロック位置に対応するしるし120を含んでもよい。更に、図示の実施形態において、カムハンドル118は、ロック解除位置とロック位置との間で完全な一回転より少なく(すなわち、360°より少なく)回転する。他の実施形態において、カムハンドル118は、ロック解除位置とロック位置との間で回転するときに完全な一回転より多く回転可能であってもよい。
【0019】
カムハンドル118が、ラック70の歯74からギア歯130をロック及び開放して、背板50に沿う、可動クランプ台58の大まかな移動を可能にすることに加えて、カムハンドル118は、可動クランプ台58と固定クランプ台54との間のクランプ力を生み出すために役立つ。図7を参照すると、ウォーム114は、可動クランプ面98上の1又はそれ以上のカム面128と係合する1又はそれ以上のカム面124を含む。カムハンドル118の回転は、ウォーム114を回転させ、ウォーム114のカム面124が、可動クランプ面98のカム面128に対してカム運動するとともに、固定台54に向かって可動クランプ面98を押すことを可能にする。図示の実施形態において、カム面124は、カムハンドル118がロック位置に向かって回転されるときに、カム面128の対応する平面領域129と係合する平面領域125を含む。カムハンドル118及び、かくして、ロック機構62は、ギア歯130の平輪郭132がラック70と係合されるときにロック位置にあり、平面領域125は、平面領域129と係合される。平面領域125,129の間の係合は、ウォーム114の回転により発生するクランプ力を維持するのに役立ち、平輪郭132とラック70との間の係合は、ラック70に対するウォーム本体122の意図しない回転を防ぐ。より詳細には、平面125,129は、カムハンドル118のロック解除位置へのスプリングバックを防ぐ。
【0020】
図10において示されるように、カム面124,128は、可動クランプ面98と固定クランプ面54との間のデスク18に加えられるクランプ力を増加させるように、可動クランプ面98を上方に駆動し、スライド支持体102から離間させる。付加的に、ウォーム114のギア歯130のピッチにより、可動クランプ台58は、ウォーム114が回転すると、固定クランプ台54に向かって駆動され、かくして、デスク18にクランプ力を加える。付加的に、ロック部材62は、背板50に対して可動クランプ台58の大まかな移動を可能にするように、可動クランプ台58をロック/ロック解除することと同様に、可動クランプ面98の微細な移動を介して可動クランプ台58と固定クランプ台54との間のクランプ力を発生させる役割を有する。
【0021】
ロック部材62は、ねじ山130がラック70の歯74から係合解除されるロック解除位置と、歯130がラック70の歯74と係合されるロック位置との間で回転される。前述のように、歯130は、ウォーム114とラック70との間で発生する圧力の高まりを軽減するのに役立つ平輪郭132を含む。これは、また、ロック位置にロック部材62を維持することにも役立ち、クランプ力が減少すると共にロック解除位置へカムハンドル118が意図せずに戻ることを阻止することにも役立つ。
【0022】
一旦ロック位置になると、ロック部材62は、可動クランプ面98によってデスク18に加えられるクランプ力を増加させるよう、ロック位置内で更に回転するようにしてもよい。ロック部材62が完全に回転すると、カム面124上の平面領域125は、カム面128上の対応する平面領域129と係合し、カムハンドル118を所定の位置にロックし、ロック解除に向かって意図しない回転を阻止する。そのため、クランプ力は維持される。
【0023】
図10は、異なる回転位置にあるカムハンドル118を示す。底面図は、ねじ山130がラック70と係合するロック位置にあるカムハンドル118と、ねじ山130がラック70から係合解除されるロック解除位置にあるカムハンドル118を示す。側面図は、カムハンドル118が回転するときの可動クランプ面98とスライド支持体の相対的な位置を示す。可動クランプ面98がスライド支持体102から離間して駆動されるとき、クランプ力は、可動クランプ台58と固定クランプ台54との間で発生する。それゆえに、カムハンドル118の初期回転は、背板50に対して、所定の位置に可動クランプ台54をロックするのに役立つ。ロック位置内のカムハンドル118の更なる回転は、可動クランプ面98と固定クランプ台54によってデスク18に加えられるクランプ力を連続的に増加させるのに役立つ。
【0024】
ブラケット14をデスク18に固定するために、ホルダー26は、固定クランプ台54上で取付翼状部46をスライドさせることによってブラケット14に最初に結合される。カムハンドル118は、その後、ロック解除位置に回転され、ウォーム114のギア歯130をラック70のギア歯74から係合解除させる。この位置において、可動クランプ台58は、可動クランプ台58の大まかな移動のために、背板50の長手方向に沿って自由にスライド可能である。その次に、可動クランプ面98が固定クランプ面90から十分に間隔の空く位置まで、可動クランプ台58は背板50に沿ってスライドされ、可動クランプ面98と固定クランプ面90との間にデスク18を受け入れ、クランプ30が、デスク18に配置される。その次に、使用者は、可動クランプ面98と固定クランプ面がデスク18に接触するまで、デスク18に向かって可動クランプ台58をスライドさせる。最後に、使用者は、ロック位置に向かってカムハンドル118を回転させる。カムハンドル118及びウォーム114がロック位置に向かって回転すると、ウォーム114のギア歯130は、ラック70のギア歯74とかみ合って係合し、可動クランプ台58を背板50に固定する。付加的に、カムハンドル118の回転は、また、カム面124とカム面128との間の相互作用によって生じる、固定クランプ台54に向かう可動クランプ面98の微細な移動によって、可動クランプ台58と固定クランプ台54との間のクランプ力を発生させる。カムハンドル118がロック位置に達すると、歯130の平輪郭132は、ラック70と係合され、カムハンドル118の意図しない回転を防ぐ。
【0025】
ブラケット14をデスク18から取り外すために、使用者は、ロック解除位置に向かってカムハンドル118を回転させ、ラック70からウォーム114のギア歯130を係合解除し、デスク18からクランプ力を除去する。その後、可動クランプ台58は、背板50に沿って自由にスライド可能であり、ブラケット14を、デスク18から取り外すことが可能である。
【0026】
本開示(本発明)は、特定の好ましい実施形態を参照して詳細に説明されたが、変形及び変更を、記載された本開示の1又はそれ以上の独立した態様の範囲及び精神の範囲内で行なうことができる。
【0027】
本発明の種々の特徴及び利点は、以下の特許請求の範囲に記載される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【外国語明細書】