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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124481
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】液滴観察装置および液滴観察方法
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20240905BHJP
   B05C 11/00 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
B41J2/01 201
B41J2/01 451
B05C11/00
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024106122
(22)【出願日】2024-07-01
(62)【分割の表示】P 2020126575の分割
【原出願日】2020-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中谷 修平
(57)【要約】
【課題】正常に液滴が飛翔しているか否かを判定することができる液滴観察装置を提供する。
【解決手段】液滴観察装置は、ノズル部から液滴を吐出させる圧電素子を駆動させるタイミングよりも遅いタイミングで光源を発光させる制御装置と、ノズル部から吐出され、伸長部を含まない状態にあり、光源により光を照射された液滴を撮像する撮像部と、液滴の体積、吐出速度および吐出角度を測定する測定部と、を備え、制御装置は、圧電素子を駆動させる毎に、圧電素子を駆動させるタイミングに対して光源を発光させるタイミングを変更し、撮像部は、光源を発光させた異なる複数のタイミングで複数回撮像を行って複数の飛翔状態画像を生成し、測定部は、複数の飛翔状態画像から、液滴の体積、吐出速度および吐出角度を測定する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル部から液滴を吐出させる圧電素子を駆動させるタイミングよりも遅いタイミングで光源を発光させる制御装置と、
前記ノズル部から吐出され、伸長部を含まない状態にあり、前記光源により光を照射された前記液滴を撮像する撮像部と、
前記液滴の体積、吐出速度および吐出角度を測定する測定部と、
を備え、
前記制御装置は、前記圧電素子を駆動させる毎に、前記圧電素子を駆動させるタイミングに対して前記光源を発光させるタイミングを変更し、
前記撮像部は、前記光源を発光させた異なる複数のタイミングで複数回撮像を行って複数の飛翔状態画像を生成し、
前記測定部は、前記複数の飛翔状態画像から、前記液滴の体積、吐出速度および吐出角度を測定する、
液滴観察装置。
【請求項2】
前記複数の飛翔状態画像は、前記ノズル部から吐出された互いに異なる液滴が撮像された画像である請求項1に記載の液滴観察装置。
【請求項3】
前記測定部は、前記複数のタイミングにおける液滴の位置、および、前記複数のタイミングの時間差に基づいて、前記吐出速度および前記吐出角度を測定する請求項1または2に記載の液滴観察装置。
【請求項4】
ノズル部から液滴を吐出させる圧電素子を駆動させるタイミングよりも遅いタイミングで光源を発光させる制御ステップと、
前記ノズル部から吐出され、伸長部を含まない状態にあり、前記光源により光を照射された前記液滴を撮像する撮像ステップと、
前記液滴の体積、吐出速度および吐出角度を測定する測定ステップと、
を含み、
前記制御ステップでは、前記圧電素子を駆動させる毎に、前記圧電素子を駆動させるタイミングに対して前記光源を発光させるタイミングを変更し、
前記撮像ステップでは、前記光源を発光させた異なる複数のタイミングで複数回撮像を行って複数の飛翔状態画像を生成し、
前記測定ステップでは、前記複数の飛翔状態画像から、前記液滴の体積、吐出速度および吐出角度を測定する、
液滴観察方法。
【請求項5】
前記複数の飛翔状態画像は、前記ノズル部から吐出された互いに異なる液滴が撮像された画像である請求項4に記載の液滴観察方法。
【請求項6】
前記測定ステップでは、前記複数のタイミングにおける液滴の位置、および、前記複数のタイミングの時間差に基づいて 、前記吐出速度および前記吐出角度を測定する請求項4または5に記載の液滴観察方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、液滴観察装置および液滴観察方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットヘッドには、圧電素子を利用するインクジェットヘッドがある。この方式のインクジェットヘッドは、圧電素子の体積変化を利用して、インクが貯留されているインク室の容積を変化させることでインクを液滴として吐出する。
【0003】
この方式のインクジェットヘッドを利用した印刷処理によって得られる印刷画像の品質を一定に保持するためには、インクジェットヘッドから吐出されるインクの液滴の体積、吐出速度、および、吐出角度を安定させる必要がある。
【0004】
特許文献1には、インクを受容部材上に吐出させ、当該受容部材上に形成されたインクドットをカメラで撮像し、撮像されたインクドットの濃度を測定することで、インクジェットヘッドからのインクの吐出量(すなわち、インクの液滴の体積)を測定する測定装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、撮像装置および光源装置を用いてインクジェットから吐出されたインクの液滴を撮像してインクの液滴を観察する観察装置が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9-48111号公報
【特許文献2】特許第6524407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示は、正常に液滴が飛翔しているか否かを判定することができる液滴観察装置および液滴観察方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る液滴観察装置は、ノズル部から液滴を吐出させる圧電素子を駆動させるタイミングよりも遅いタイミングで光源を発光させる制御装置と、前記ノズル部から吐出され、伸長部を含まない状態にあり、前記光源により光を照射された前記液滴を撮像する撮像部と、前記液滴の体積、吐出速度および吐出角度を測定する測定部と、を備え、前記制御装置は、前記圧電素子を駆動させる毎に、前記圧電素子を駆動させるタイミングに対して前記光源を発光させるタイミングを変更し、前記撮像部は、前記光源を発光させた異なる複数のタイミングで複数回撮像を行って複数の飛翔状態画像を生成し、前記測定部は、前記複数の飛翔状態画像から、前記液滴の体積、吐出速度および吐出角度を測定する。
【0009】
本開示の一態様に係る液滴観察方法は、ノズル部から液滴を吐出させる圧電素子を駆動させるタイミングよりも遅いタイミングで光源を発光させる制御ステップと、前記ノズル部から吐出され、伸長部を含まない状態にあり、前記光源により光を照射された前記液滴を撮像する撮像ステップと、前記液滴の体積、吐出速度および吐出角度を測定する測定ステップと、を含み、前記制御ステップでは、前記圧電素子を駆動させる毎に、前記圧電素子を駆動させるタイミングに対して前記光源を発光させるタイミングを変更し、前記撮像ステップでは、前記光源を発光させた異なる複数のタイミングで複数回撮像を行って複数の飛翔状態画像を生成し、前記測定ステップでは、前記複数の飛翔状態画像から、前記液滴の体積、吐出速度および吐出角度を測定する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、正常に液滴が飛翔しているか否かを判定することができる液滴観察装置および液滴観察方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】インクジェットヘッドから吐出されたインクの液滴に起因するミストの発生を説明するための図
図1B】インクジェットヘッドから吐出されたインクの液滴に起因するミストの発生を説明するための図
図1C】インクジェットヘッドから吐出されたインクの液滴に起因するミストの発生を説明するための図
図1D】インクジェットヘッドから吐出されたインクの液滴に起因するミストの発生を説明するための図
図1E】インクジェットヘッドから吐出されたインクの液滴に起因するミストの発生を説明するための図
図2】本開示の実施形態に係る液滴観察装置の全体構成を示す図
図3】本開示の実施形態に係る液滴観察装置が備えるインクジェットヘッドを示す模式図
図4】本開示の実施形態に係る液滴観察装置が備える制御装置の機能構成を示す図
図5】本開示の実施形態に係る液滴観察装置が実行する動作を示すフローチャート
図6】本開示の実施形態に係る液滴観察装置によって生成された画像例を示す図
図7】ミストの発生の有無を調べる実験の結果を示す図
【発明を実施するための形態】
【0012】
(ミストの発生原理)
まず、図1A図1B図1C図1D、および、図1Eを参照しつつ、インクジェットヘッド210からインクを吐出したときにミスト103が発生する原理について説明する。図1A図1B図1C図1D、および、図1Eは、インクジェットヘッド210から吐出されたインクの液滴101に起因するミスト103の発生を説明するための図であり、インクジェットヘッド210のノズル100近傍が示されている。なお、本明細書において、インクの液滴を単に「液滴」と称することもある。
【0013】
圧電素子の体積変化により、インクジェットヘッド210のインク室(不図示)の容積が変化すると、ノズル100の吐出部からインクが押し出される。その結果、図1Aに示されているようにインクの液滴101が形成される。図1Aの液滴101は、液滴101が、液滴101の主要部分をなす部位である主液滴102から構成されている状態にある。
【0014】
インクは一定値以上の粘性および弾性を有するので、液滴101の一部がノズル100の吐出部に接触した状態のまま主液滴102が移動する。このため、主液滴102が移動するにつれて液滴101が移動方向に引き伸ばされる。その結果、図1Bに示されているように、主液滴102とノズル100との間に伸長部104が形成される。伸長部104は、主液滴102を形成するインクの一部により形成される。以下の説明において、主液滴102の移動方向を単に移動方向と称することもある。
【0015】
伸長部104がノズル100の吐出部に接触したまま主液滴102がさらに移動方向に移動すると、伸長部104が移動方向に引き伸ばされる。その結果、図1Cに示されているように、伸長部104のノズル100側の部位が細長い形状を有する細状部105となる。細状部105は、伸長部104の部位であって伸長部104の他の部位よりも、移動方向に対して垂直な方向の寸法が短い部位である。
【0016】
主液滴102がさらに移動方向に移動すると、細状部105がノズル100の吐出部から離れ、図1Dに示されているように、細状部105を構成していたインクが空中でミスト103に変化する。図1Dに示されているミスト103の移動方向の速度成分の大きさは比較的大きい。
【0017】
主液滴102がさらに移動方向に移動すると、ミスト103の運動エネルギーが極めて小さくなり、ミスト103は様々な方向に飛散する。また、細状部105以外の伸長部104を構成していたインクは、主液滴102を構成するようになる。すなわち、図1Eに示されているように、伸長部104が無くなり、比較的大きい主液滴102が形成される。
【0018】
以上、説明したように、ノズル100から吐出されたインクの液滴101は、移動する過程でその形状が変化する。具体的には、液滴101は、主に主液滴102から構成される状態(図1A参照)、主液滴102と細状部105を有さない伸長部104とから構成される状態(図1B参照)、および、主液滴102と細状部105が形成された伸長部104とから構成される状態(図1C参照)に順に移り変わる。そして、細状部105がノズル100の吐出部から離れたときに、ミスト103が発生する(図1D参照)。なお、細状部105が形成された場合に必ずミスト103が発生するわけではなく、細状部105を形成するインクが、主液滴102の一部になる場合もある
【0019】
(実施形態)
以下、適宜図面を参照しながら、本開示の実施形態を詳細に説明する。
【0020】
<構成>
図2は、本開示の実施形態に係る液滴観察装置200の全体構成を示す図である。液滴観察装置200は、インクジェットヘッド210、光源220、撮像部221、および、制御装置201を備えている。なお、図2において、下方向がインクの吐出方向である。
【0021】
インクジェットヘッド210は、インクを液滴101として吐出する吐出装置である。図3は、インクジェットヘッド210を示す模式図である。
【0022】
インクジェットヘッド210は、インクの吐出方向の端部にノズル部211を備えている。ノズル部211には、インクが吐出される孔であるノズル孔(不図示)が複数形成されている。ノズル孔は、ノズル部211の長手方向に沿って1列に所定の間隔を空けて並んでいる。なお、ノズル孔は、ノズル部211の長手方向に沿って複数列となるように並んでいてもよい。また、ノズル孔が、複数列に並ぶ場合、千鳥状に並んでいてもよい。なお、図3の212は、ノズル部211の吐出方向を向く端面(以下、ノズル面)である。
【0023】
インクジェットヘッド210は、その内部にインクを吐出するための圧電素子(不図示)を備えている。圧電素子が、制御装置201からの駆動信号に基づいて駆動することで、複数のノズル孔からインクが液滴101として吐出される。駆動信号については後に詳細に説明する。
【0024】
光源220は、ノズル面212および液滴101に光を照射させる発光装置である。光源220は、発光源である発光ダイオード(不図示)および光の進行方向を調整する照明光学系223を備えている。光源220は、制御装置201の制御の下、発光ダイオードをストロボ発光させる。ここで、光源220は、制御装置201からの発光信号に基づいて、発光ダイオードを発光させる。発光信号については後に詳細に説明する。
【0025】
照明光学系223は、複数のテレセントリックレンズを備えている。テレセントリックレンズは、発光ダイオードから発せられる光を所定の方向に向くように屈折させる。テレセントリックレンズで屈折された光が、ノズル面212および液滴101に照射される。
【0026】
撮像部221は、液滴101を撮像し、液滴101の画像を生成する撮像装置である。撮像部221は、撮像素子(不図示)および撮像光学系222を備えている。撮像部221は、光源220によって光が照射された被写体を撮像する。本実施形態では、被写体は、主に液滴101およびノズル部211である。
【0027】
撮像光学系222は、複数のテレセントリックレンズを備えており、被写体を撮像素子に結像させる。
【0028】
撮像部221は、生成した液滴101の画像を制御装置201に出力する。
【0029】
制御装置201は、液滴観察装置200の全体制御を実行する。制御装置201は、駆動信号を生成し、インクジェットヘッド210に出力することで、インクジェットヘッド210のインクの吐出制御を行う。また、制御装置201は、発光信号を生成し、光源220に出力することで、光源220の発光制御を行う。
【0030】
図4は、制御装置201の機能構成を示す図である。制御装置201は、記憶部250およびCPU(Central Processing Unit)(不図示)を備えている。
【0031】
記憶部250には、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)が含まれる。記憶部250には、ミスト103が発生するか否かを判定するための基準を示すデータ(以下、基準データを称す。)および所定のプログラムが記憶されている。基準データについては、後に詳細に説明する。
【0032】
CPUは、ROMに記憶されている所定のプログラムを読みだして、RAMに展開し、展開したプログラムを実行することで測定部251および判定部252として機能する。
【0033】
測定部251は、液滴101の画像に基づいて液滴101の伸長部104および細状部105の寸法を測定する。判定部252は、測定部251による測定結果および記憶部250に記憶されている基準データに基づいて、液滴101に起因するミスト103が発生するか否かを判定する。測定部251および判定部252の動作については後に詳細に説明する。
【0034】
また、制御装置201は、判定部252による判定結果とともに液滴101の画像を表示装置(不図示)に表示させる。
【0035】
なお、液滴観察装置200は、インクジェットヘッド210に対してインクが吐出される側に印刷媒体を搬送する搬送部を備えていてもよい。この場合、印刷媒体に対して走査することで印刷媒体に印刷することができる。
【0036】
<動作>
次に、図5および図6を参照しつつ、液滴観察装置200が実行する動作を説明する。図5は、液滴観察装置200が実行する動作を示すフローチャートである。図6は、液滴観察装置200によって生成された画像例を示す図である。
【0037】
まず、インクジェットヘッド210は、制御装置201から出力された駆動信号に基づいて圧電素子を駆動させる(ステップS1)。駆動信号は、圧電素子を駆動させるタイミングを示す信号であり、電圧波形により構成されている。
【0038】
圧電素子がこの電圧波形に応じたタイミングで体積変化するので、インク室のインクがノズル孔から、インクジェットヘッド210の外部に出始める。
【0039】
次に、光源220は、制御装置201から出力された発光信号に基づいて発光ダイオードをストロボ発光させる(ステップS2)。発光信号は、発光ダイオードを発光させるタイミングを示す信号である。発光信号は、発光ダイオードを発光させるタイミングが、液滴101がノズル部211から離れる直前のタイミングとなるように設定されている。発光ダイオードを発光させるタイミングは、圧電素子の駆動タイミングよりもわずかに遅いタイミングである。
【0040】
次に、撮像部221は、液滴101を撮像する(ステップS3)。光源220から発せられ、ノズル面212および液滴101を照射した光が撮像部221に入射することで、ノズル面212および液滴101が結像される。
【0041】
そして、撮像部221は、撮像結果に基づいて液滴101の画像を生成する(ステップS4)。
【0042】
続いて、測定部251は、液滴101の画像に基づいて、伸長部104の寸法および細状部105の寸法を測定する(ステップS5)。測定部251による寸法の測定について、ステップS4で図6の画像が生成されたとして説明する。図6は液滴観察装置200によって生成された液滴101の画像例を示す図である。なお、図6の画像は、一つの液滴101のみが、ノズル部211から吐出している様子が含まれているが、ステップS4において生成される画像に、複数の液滴101がノズル部211から吐出される様子が含まれてもよい。
【0043】
測定部251は、伸長部104の寸法であって液滴101の移動方向の寸法である第1寸法L1を測定する。寸法L1は、伸長部104の移動方向の全長に相当する。また、細状部105の移動方向の寸法である第2寸法L2を測定する。
【0044】
次に、判定部252は、測定部251によって測定された第1寸法L1および第2寸法L2に基づいて、液滴101に起因するミスト103が発生するか否かを判定する(ステップS6)。
【0045】
ここで、判定部252は、まず、第1寸法L1に対する第2寸法L2の比率であるL2/L1を算出する。そして、判定部252は、記憶部250から基準データを取得し、取得した基準データと、算出されたL2/L1とを比較し、L2/L1が基準データ以上である場合、液滴101に起因したミスト103が発生すると判定する。なお、基準データは、第1寸法L1に対する第2寸法L2の比率の基準値であり、具体的には、0.35である。L2/L1が、0.35以上である場合、ミスト103が発生しやすいことが分かっている。この基準値の根拠は、後述する実施例で説明する。
【0046】
次に、制御装置201は、液滴101の画像を判定部252による判定結果とともに表示装置に表示させる(ステップS7)。ここで、制御装置201は、例えば、ステップS4で生成された画像と対応付けて「ミストが発生します」又は「ミストは発生しません」等の判定結果を示す情報を表示させる。ステップS7において、制御装置201は、判定結果を示す情報とともに、第1寸法L1、第2寸法L2、および、比率L2/L1の各値を、ステップS4で生成された画像に対応付けて表示させてもよい。
【0047】
もし、ステップS4で生成された画像に複数の液滴101が吐出される様子が含まれていて、かつ、比率L2/L1が0.35以上の液滴101、および、比率0.35未満の液滴101が含まれている場合、それぞれの液滴101に対応付けて、判定結果を示す情報、並びに、各液滴101の寸法L1、寸法L2、および、比率L2/L1を表示させてもよい。あるいは、ステップS4で生成された画像に含まれる複数の液滴101のうち、少なくとも1つの液滴101の比率L2/L1が0.35以上である場合、ミスト103が発生する旨を示す情報を表示させてもよい。また、ステップS4で生成された画像に含まれるすべての液滴101の比率L2/L1が、0.35未満である場合、ミスト103が発生しない旨を示す情報を表示させてもよい。
【0048】
上述したように、本実施形態に係る液滴観察装置200は、液滴101の伸長部104の第1寸法L1および細状部105の第2寸法L2を測定し、その測定結果に基づいて、ミスト103が発生するか否かを判定する。具体的には、液滴観察装置200は、伸長部104の第1寸法L1および細状部105の第2寸法L2の比率であるL2/L1が、基準値0.35以上である場合、ミスト103が発生すると判定し、L2/L1が、基準値0.35未満である場合、ミスト103が発生しないと判定する。このため、ミスト103が発生するか否かについて、直接ミスト103を観察するよりも、迅速にかつ容易に検出することができる。
【0049】
製造されたインクジェットヘッド210について液滴観察装置200を用いて検査を行うことで、当該インクジェットヘッド210からインクを吐出したときにミスト103が発生するか否かを判定できる。このため、液滴観察装置200による検査により、ミスト103が発生しないと判定されたインクジェットヘッド210を用いて印刷処理が実行された場合、意図しない位置にミスト103を着弾させることはない。よって、インクジェットヘッド210を用いて印刷処理を実行する場合、高い品質の印刷を提供できる。その結果、本開示の実施形態に係る液滴観察装置200は、印刷技術で工業製品を創出していくというプリンテッドエレクトロニクスの発展に寄与することができる。
【0050】
<変形例>
なお、図5に示されているステップS1~S4の処理が繰り返し実行されてもよい。例えば、ステップS1~S4の処理が1秒間に27回の速さで繰り返されてもよい。このように、ステップS1~S4の処理が繰り返される場合、ステップS1~S4の処理が実行される回数毎に、圧電素子を駆動させるタイミングに対して発光ダイオードを発光させるタイミングを変える。この場合、撮像部221は、ステップS1が実行される毎に生成される互いに異なる液滴101について、液滴101が生成されたタイミングに対してそれぞれ異なるタイミングで液滴101を撮像する。よって、液滴101が生成されてから液滴101がノズル部211から離れるまでの様子を示す複数の画像が生成される。
【0051】
インクジェットヘッド210の吐出再現性は極めて高いので、駆動信号が示す駆動タイミングに対して光源220を発光させるタイミングが、常に一定時間遅くなるように設定された場合、液滴観察装置200は、図5に示される処理が何度目に実行されたかに依らず、空間上略同じ位置に位置している液滴101を撮像することになる。すなわち、空間上略同じ位置に液滴101が静止したような画像が生成される。
【0052】
よって、異なる液滴101の画像同士を液滴101が生成されてから撮像されるまでの時間が短い順に並べることで、一つの液滴101を連続的に撮像して複数の画像を生成することと同じとみなせることを実現できる。すなわち、ノズル部211からインクが吐出して液滴101が形成されてから、液滴101がノズル部211から離れるまでの様子を時間を追って観察することができる。
【0053】
ステップS1~S4の処理が繰り返される場合、ステップS5~S7の処理に替えて、ステップS1~S4の処理が定められた回数実行された後、次に示す処理が実行される。測定部251は、撮像部221によって撮像された液滴101の複数の画像の中で、ノズル部211に細状部105が接触しており、かつ、液滴101が形成されたタイミングを基準として最も後のタイミングで撮像された画像に基づいて、第1寸法L1および第2寸法L2を測定する。そして、判定部252は、測定部251による測定結果に基づいて、ミスト103が発生するか否かを判定する。そして、制御装置201は、測定対象の液滴101の画像を判定部252による判定結果とともに表示装置に表示させる。
【0054】
液滴101がノズル部211から離れる直前のタイミングに合わせて、液滴101を撮像することは難しい。しかしながら、上述したように、液滴観察装置200は、ステップS1~S4の処理が実行される回数度に、液滴101を撮像するタイミングを変更するので、細状部105が最大限、移動方向に伸びきった状態の液滴101を撮像することができる。したがって、判定部252がより正確に、ミスト103が発生するか否かを判定することができる。
【0055】
なお、液滴観察装置200は、測定部251および判定部252として機能するCPU、並びに、記憶部250を備えていればよく、インクジェットヘッド210、光源220、および、撮像部221を備えていなくてもよい。すなわち、インクジェットヘッド210、光源220、および、撮像部221から構成される画像生成装置が、液滴観察装置200とは別の装置であってもよい。
【0056】
上述した実施形態では、ステップS5およびステップS6が、制御装置201によって実行されると説明されているが、必ずしも制御装置201によって実行されなくてもよい。この場合、液滴観察装置200は、ステップS1~S4を実行し、ステップS4で生成された画像を表示装置に表示させてもよい。その後、インクジェットヘッド210について検査を実行する者が、表示された液滴101の画像に基づいて、第1寸法L1および第2寸法L2を測定し、比率L2/L1を算出し、算出した比率L2/L1を、基準値である0.35と比較することでミスト103が発生するか否かを判定してもよい。
【0057】
上述した実施形態では、液滴観察装置200は、液滴101がノズル部211から離れる直前の様子を示す画像を生成するとしたが、当該画像と併せて、液滴101がノズル部211から離れた後の様子を示す画像(以下、飛翔状態画像と称す。)を生成してもよい。液滴101がノズル部211から離れた後の様子とは、図1Eに示されている液滴101の様子であり、液滴101が飛翔している様子を意味する。
【0058】
この場合、ステップS1~S4の処理が実行される回数毎に、圧電素子を駆動させるタイミングに対して発光ダイオードを発光させるタイミングを変えていくことで、液滴101がノズル部211から離れた後の様子を撮像できる。この場合、液滴観察装置200が、ステップS1~S4の処理を繰り返すことで、液滴101が生成されてからノズル部211から離れるまでの様子を示す複数の画像に加えて、互いに異なるタイミングに対応する複数の飛翔状態画像も生成される。
【0059】
このように、飛翔状態画像が生成されるので、測定部251は液滴101の体積を測定できる。体積は、液滴101を球と仮定して液滴101の直径を測定することで求めることができる。また、互いに異なるタイミングに対応する複数の飛翔状態画像が生成されるので、測定部251は、複数の飛翔状態画像に基づいて、各タイミングにおける液滴101の位置、および、時間差を求めることができる。よって、測定部251は、各タイミングにおける液滴101の位置、および、時間差に基づいて、液滴101の吐出速度および吐出角度を求めることができる。したがって、液滴101の飛翔状態を示す値である液滴101の体積、吐出速度および吐出角度を求めることができる。その結果、ミスト103が発生するか否かを検査するとともに、液滴101の体積、吐出速度および吐出角度に基づいて正常に液滴101が飛翔しているか否かを判定することができる。
【0060】
なお、撮像部221は、高速度カメラであってもよい。この場合、液滴観察装置200は、光源220を備えていない。このように、撮像部221は、高速度カメラである場合、液滴観察装置200は、圧電素子を駆動させるタイミングから、液滴101がノズル部211から離れるタイミングまでの間に、一つの液滴101を複数回撮像してもよい。
【0061】
この場合、撮像部221は、一つの液滴101を複数回撮像し、当該一つの液滴101に対して複数の液滴101の画像を生成する。また、測定部251は、ステップS5において、撮像部221によって撮像された液滴101の複数の画像の中で、液滴101を吐出するノズル部211に細状部105が接触しており、かつ、最も後に撮像された画像を選択する。そして、測定部251は、選択された画像に基づいて、当該画像に示されている液滴101の伸長部104の第1寸法L1および細状部105の第2寸法L2を測定する。このように、液滴101がノズル部211から離れるまでの間に液滴101を複数回撮像することで、細状部105が最大限、移動方向に伸びきった状態の液滴101を撮像することができる。したがって、判定部252がより正確に、ミスト103が発生するか否かを判定することができる。
【0062】
同様に、撮像部221は、高速度カメラである場合、液滴観察装置200は、液滴101がノズル部211から離れる直前の様子を示す画像と併せて、複数の飛翔状態画像を生成してもよい。
【0063】
この場合、撮像部221は、液滴101がノズル部211から離れるまでの間に液滴101を複数回撮像することに加えて、液滴101がノズル部211から離れ、かつ、液滴101が伸長部104を含まない状態にある液滴101をそれぞれ異なるタイミングで複数回撮像する。これにより、ステップS4において、液滴101がノズル部211から離れる前であって互いに異なるタイミングに対応する複数の画像および互いに異なるタイミングに対応する複数の飛翔状態画像が生成される。
【0064】
このように、飛翔状態画像が生成されるので、測定部251は液滴101の体積を測定できる。また、互いに異なるタイミングに対応する複数の飛翔状態画像が生成されるので、測定部251は、液滴101の吐出速度および吐出角度を求めることができる。その結果、ミスト103が発生するか否かを検査するとともに、液滴101の体積、吐出速度および吐出角度に基づいて正常に液滴101が飛翔しているか否かを判定することができる。
【0065】
また、判定部252は、必ずしも、第1寸法L1に対する第2寸法L2の比率であるL2/L1を算出しなくてもよく、第2寸法L2に対する第1寸法L1の比率L1/L2を算出してもよい。この場合、基準データは、0.35の逆数、すなわち2.86である。また、判定部252は、比率L1/L2が2.86以下である場合、ミスト103が発生すると判定する。
【0066】
(実施例)
発明者は、実験により、インクの物性およびインクジェットヘッド210のノズル径が、インクの吐出状態に及ぼす影響を調べた。具体的には、互いに異なる物性を有する複数のインクを用いてミスト103の有無について調べた。また、互いに異なる大きさのノズル孔の径(以下、ノズル径と称す。)を有する複数のインクジェットヘッド210を用いてミスト103の発生の有無について調べた。なお、ミスト103の発生の有無については、公知の観察方法により実施した。
【0067】
<インク>
表1には、実験に用いられたインクの物性が示されている。
【0068】
【表1】
【0069】
実験には、インクA、B、A/B、および、Cを用いた。インクA、B、および、Cの材料は、それぞれ化合物Ac、Bc、およびCcである。
【0070】
化合物Ac、Bc、およびCcは、ホール輸送機能を有する分子骨格を備える有機化合物である。化合物Ac、Bc、およびCcの分子量は、それぞれ6500、58000、および15000である。
【0071】
化合物Ac、Bc、およびCcを芳香族系の有機溶剤に溶解させてインクA、B、および、Cを作製した。インクA、B、および、Cを作製する際、インクA、B、および、Cの粘度が互いに同じ値になるように固形分濃度を調整した。本実験では、インクA、BおよびCの粘度が3.2mPa・sとなるように、インクA、BおよびCの固形分濃度をそれぞれ9.2wt%、1.7wt%、および、1.0wt%となるように調整した。
【0072】
なお、インクA/Bは、化合物Acと化合物Bcとを同じ重量比率で混合することで作製されている。ここで、インクA、B、および、Cと同様、粘度が3.2mPa・sとなるように、インクA/Bの固形分濃度を調整した。
【0073】
インクA、B、A/B、および、Cの表面張力は、それぞれ、35.5mN/m、35.0mN/m、35.3mN/m、および、34.9mN/mであった。なお、インクA、B、A/B、および、Cの表面張力の大きさは、材料である化合物を溶解させた有機溶剤の表面張力によってほぼ決まる。
【0074】
インクA、B、A/B、および、Cの密度は、互いに同じ値(951g/m)であった。
【0075】
また、発明者は、インクA、B、A/B、および、Cに対して、レイノルズ数Re、ウェーバー数We、オーネゾルゲ数On、および、Z値Zを特定した。以下の説明において、レイノルズ数Re、ウェーバー数We、オーネゾルゲ数On、および、Z値Zをまとめて流体パラメータと表現することもある。
【0076】
<レイノルズ数Re>
レイノルズ数Reは、流体の慣性力と粘性力の比で表される無次元数である。流体の「流れ」の性質を流体力学的に調べるために利用される値である。
【0077】
レイノルズ数Reは、インクの密度ρ、インクの粘度η、インクの液滴101の径r、および、インクの液滴101の速度Vを用いて、式(1)で表される。
【0078】
【数1】
【0079】
<ウェーバー数We>
ウェーバー数Weは、慣性力と表面張力との比で表される無次元数である。ウェーバー数Weは、二相流を扱う際に重要な値であり、液滴101が気流中を流れる場合の液滴101の変形に関する挙動、および、液滴101の界面の安定性について議論する際に利用される値である。
【0080】
ウェーバー数Weは、インクの密度ρ、インクの液滴101の径r、インクの液滴101の速度V、および、インクの表面張力γを用いて、式(2)で表される。
【0081】
【数2】
【0082】
<オーネゾルゲ数On>
オーネゾルゲ数Onは、粘性力、慣性力、および、表面張力の関係を示す無次元数である。オーネゾルゲ数Onは、レイノルズ数Reとウェーバー数Weとを用いて、式(3)で表される。
【数3】
【0083】
<Z値Z>
Z値Zは、オーネゾルゲ数Onの逆数で表される無次元数であり、式(4)で表される。
【0084】
【数4】
【0085】
式(1)~(4)および表1に示されているインクの密度ρ、インクの粘度η、および、表面張力γ、並びに、インクの液滴101の径r、および、インクの液滴101の速度Vを用いて、インクA、B、A/BおよびCのレイノルズ数Re、ウェーバー数We、オーネゾルゲ数On、および、Z値Zをそれぞれ特定した。
【0086】
なお、インクの液滴101の径rは、インクジェットヘッド210のノズル径Inと略等しいため、使用したインクジェットヘッド210のノズル径Inをインクの液滴101の径rとして用いた。また、インクジェットヘッド210から出射されたインクの液滴101の速度Vとして、5m/sを用いた。
【0087】
<実験内容>
発明者は、ノズル径12μmであるインクジェットヘッド210を用いて、インクA、B、および、A/Bを吐出し、吐出された各インクの液滴101を観察した。また、ノズル径18μmであるインクジェットヘッド210を用いて、インクB、および、Cを吐出し、吐出された各インクの液滴101を観察した。
【0088】
また、吐出された各インクの液滴101の伸長部104および細状部105について、上述した実施形態に係る液滴観察装置200を用いて測定した。
【0089】
<実験結果>
表2には、各インクについて、吐出に使用されたインクジェットヘッド210のノズル径In、流体パラメータ、および、各インクのインクジェット吐出特性が示されている。インクジェット吐出特性には、吐出された液滴101の伸長部104の第1寸法L1、細状部105の第2寸法L2、比率L2/L1、および、ミスト103の発生状況が含まれる。
【0090】
【表2】
【0091】
(1)ノズル径Inが12μmである場合の結果
インクA、インクB、インクA/Bはそれぞれ、粘度η、表面張力γ、および密度ρ等の物性は略同じであるため、インクA、インクB、および、インクA/BのZ値Zは、互いに略同じ値であった。
【0092】
L2/L1の値は、インクA、インクA/B、および、インクBの順に小さかった。例えば、インクAは、L1が38μm、L2が12μm、L2/L1が、0.32であった。
【0093】
ミスト103の発生状況は、L2/L1が0.32であったインクAの場合、発生しなかった。一方、L2/L1が0.48であったインクB、および、L2/L1が0.44であったインクA/Bの場合、ミスト103が発生した。
【0094】
(2)ノズル径Inが18μmである場合の結果
インクB、およびインクCはそれぞれ、粘度η、表面張力γ、および密度ρ等の物性は略同じであるため、インクB、および、インクCのZ値Zは、互いに同じ値であった。
【0095】
インクジェット吐出特性は、インクBを吐出した場合、ミスト103は発生しなかった。この結果は、ノズル径Inが12μmであるインクジェットヘッド210を使用してインクBを吐出した場合にミスト103が発生したことと対照的である。
【0096】
ノズル径Inが18μmである場合のインクBのZ値Z、および、L2/L1は、それぞれ7.6、および、0.12であった。
【0097】
一方、Z値ZがインクBと同じであるインクCを吐出した場合、ミスト103が発生した。なお、インクCを吐出した場合のL2/L1は0.36であった。
【0098】
図7は、実験結果がまとめられたグラフである。図7には、各測定におけるインクのZ値とL2/L1の値との関係が示されている。
【0099】
実験結果から、ミスト103の発生の有無とZ値Zとは関係がないことが分かった。また、吐出されたインクの液滴101の伸長部104の第1寸法L1に対する細状部105の第2寸法L2が、0.35以上である場合、ミスト103が発生することが分かった。
【0100】
したがって、液滴101の伸長部104の寸法L1および細状部105の寸法L2を測定し、比率L2/L1を算出し、算出したL2/L1と基準値0.35とを比較することで、当該液滴101に起因するミスト103が発生するか否かを的確に判定することができる。
【0101】
上記実施形態および変形例は、何れも本開示を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本開示の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本開示はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本開示の液滴観察装置および液滴観察方法は、正常に液滴が飛翔しているか否かを判定することに利用できる。
【符号の説明】
【0103】
100 ノズル
101 液滴
102 主液滴
103 ミスト
104 伸長部
105 細状部
200 液滴観察装置
201 制御装置
250 記憶部
251 測定部
252 判定部
220 光源
223 照明光学系
221 撮像部
222 撮像光学系
210 インクジェットヘッド
211 ノズル部
212 ノズル面
L1 第1寸法
L2 第2寸法
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2
図3
図4
図5
図6
図7