(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124515
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】表示システム
(51)【国際特許分類】
G09G 3/20 20060101AFI20240905BHJP
G09G 3/3225 20160101ALI20240905BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240905BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240905BHJP
H10K 59/10 20230101ALI20240905BHJP
H10K 77/10 20230101ALI20240905BHJP
B60K 35/22 20240101ALI20240905BHJP
【FI】
G09G3/20 631U
G09G3/20 611F
G09G3/20 632Z
G09G3/3225
G09F9/30 308Z
G09F9/00 346Z
H10K59/10
H10K77/10
B60K35/22
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024109319
(22)【出願日】2024-07-08
(62)【分割の表示】P 2023022093の分割
【原出願日】2017-05-01
(31)【優先権主張番号】P 2016094469
(32)【優先日】2016-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 舜平
(72)【発明者】
【氏名】黒川 義元
(57)【要約】
【課題】新規な構成の表示システム、および移動体を提供すること。
【解決手段】表示パネルと、補正回路と、記憶回路と、を有する表示システムとする。表
示パネルは、可撓性を有する。表示パネルは、表示領域および非表示領域を有する。記憶
回路は、表示領域に関する第1の情報および非表示領域に関する第2の情報を記憶する機
能を有する。非表示領域は、表示パネルを折り曲げることで表示領域と重なる領域を有す
る。補正回路は、第1の情報および第2の情報に基づいて表示領域の画素に書き込むため
の画像データを生成する機能を有する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルと、補正回路と、記憶回路と、を有し、
前記表示パネルは、可撓性を有し、
前記表示パネルは、表示領域および非表示領域を有し、
前記記憶回路は、前記表示領域に関する第1の情報および前記非表示領域に関する第2の情報を記憶する機能を有し、
前記非表示領域は、前記表示パネルを折り曲げることで前記表示領域と重なる領域を有し、
前記補正回路は、前記第1の情報および前記第2の情報に基づいて前記表示領域の画素に書き込むための画像データを生成する機能を有することを特徴とする表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、表示システムおよび移動体に関する。特に、湾曲した表示面を有す
る表示パネルを備えた表示システム、およびフレキシブルな表示パネルを備えた移動体に
関する。
【背景技術】
【0002】
有機EL(Electro Luminescence)素子を有する曲面ディスプレ
イが提案されている(例えば、特許文献1)。なお曲面ディスプレイは、湾曲した表示面
を有するディスプレイのことをいう。
【0003】
曲面ディスプレイは、車両などの移動体のインストルメントパネル(以下、インパネと
略記する場合がある)に適用することでデザイン性を向上できることが期待されている(
例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-134295号公報
【特許文献2】特開2005-112251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
曲面ディスプレイを用いて複雑な形状のインパネを作製する場合、複数の表示パネルを
組み合わせることで実現できる。複雑な形状において表示パネルを適用できれば、デザイ
ン性の向上に加えて、視認性の向上等が実現できる。しかしながら複数の表示パネルの形
状がそれぞれで異なる場合、形状の異なる表示パネルを用意する必要がある。形状の異な
る表示パネルを複数作成する場合、生産コストが増加してしまう。
【0006】
本発明の一態様は、新規な表示システム、および当該表示システムを備えた移動体等を
提供することを課題の一とする。
【0007】
または本発明の一態様は、形状の異なる複数の表示パネルを組み合わせて表示を行う場
合であっても生産コストの増加を抑制することができる、新規な表示システム、および当
該表示システムを備えた移動体等を提供することを課題の一とする。または本発明の一態
様は、視認性の向上を図ることができる、新規な表示システム、および当該表示システム
を備えた移動体等を提供することを課題の一とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、表示パネルと、補正回路と、記憶回路と、を有し、表示パネルは、
可撓性を有し、表示パネルは、表示領域および非表示領域を有し、記憶回路は、表示領域
に関する第1の情報および非表示領域に関する第2の情報を記憶する機能を有し、非表示
領域は、表示パネルを折り曲げることで表示領域と重なる領域を有し、補正回路は、第1
の情報および第2の情報に基づいて表示領域の画素に書き込むための画像データを生成す
る機能を有する表示システムである。
【0009】
本発明の一態様は、第1の表示パネルと、第1の補正回路と、第1の記憶回路と、第2
の表示パネルと、第2の補正回路と、第2の記憶回路と、を有し、第1の表示パネルおよ
び第2の表示パネルは、可撓性を有し、第1の表示パネルは、第1の表示領域および第1
の非表示領域を有し、第2の表示パネルは、第2の表示領域および第2の非表示領域を有
し、第1の記憶回路は、第1の表示領域に関する第1の情報および第1の非表示領域に関
する第2の情報を記憶する機能を有し、第2の記憶回路は、第2の表示領域に関する第3
の情報および第2の非表示領域に関する第4の情報を記憶する機能を有し、第1の非表示
領域は、第1の表示パネルを折り曲げることで第1の表示領域と重なる領域を有し、第2
の非表示領域は、第2の表示パネルを折り曲げることで第2の表示領域と重なる領域を有
し、第1の補正回路は、第1の情報および第2の情報に基づいて第1の表示領域の画素に
書き込むための第1の画像データを生成する機能を有し、第2の補正回路は、第3の情報
および第4の情報に基づいて第2の表示領域の画素に書き込むための第2の画像データを
生成する機能を有する表示システムである。
【0010】
本発明の一態様において、表示パネルは、トランジスタと、トランジスタと電気的に接
続される表示素子と、を有し、トランジスタは、チャネル形成領域に酸化物半導体を有す
る表示システムが好ましい。
【0011】
本発明の一態様において、表示素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子である表示
システムが好ましい。
【0012】
本発明の一態様は、上述した表示システムを適用したインストルメントパネルを有する
移動体である。
【0013】
なおその他の本発明の一態様については、以下で述べる「発明を実施するための形態」
、および「図面」に記載されている。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一態様は、新規な表示システム、および当該表示システムを備えた移動体等を
提供することができる。
【0015】
または本発明の一態様は、形状の異なる複数の表示パネルを組み合わせて表示を行う場
合であっても生産コストの増加を抑制することができる、新規な表示システム、および当
該表示システムを備えた移動体等を提供することができる。または本発明の一態様は、視
認性の向上を図ることができる、新規な表示システム、および当該表示システムを備えた
移動体等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】移動体における表示パネルの構成を説明するための図。
【
図2】移動体における表示パネルの構成を説明するための図。
【
図3】表示システムを説明するためのブロック図およびフローチャート。
【
図5】表示パネルで表示を行う画像データを説明するための図。
【
図7】記憶回路におけるメモリセルの構成例を説明するための図。
【
図8】表示パネルにおける画素の構成例を説明するための図。
【
図9】移動体における表示パネルの構成を説明するための図。
【
図10】移動体における表示パネルの構成を説明するための図。
【
図11】移動体における表示パネルの構成を説明するための図。
【
図12】移動体における撮像装置および表示パネルの構成を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一態様について図面を参照しながら説明する。但し、本発明の一態様は
多くの異なる態様で実施することが可能であり、趣旨およびその範囲から逸脱することな
くその形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従っ
て、本発明は、以下の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0018】
<表示システムの構成>
本発明の一態様である表示システムの構成例について説明する。表示システムは、湾曲
した表示面を有するディスプレイ(表示パネルともいう)に適用することができる。
【0019】
湾曲した表示面の一例としては、例えば自動車等の移動体のインストルメントパネル(
以下、インパネという)がある。そこで以下の表示システムの例では、特に断りのない限
り、表示システムを自動車のインパネに適用する例について説明する。なお本発明の一態
様の表示システムは、自動車のインパネに限らず、表示面を有するディスプレイであれば
適用できる。なお自動車以外の移動体の例としては、バス、電車、飛行機等がある。
【0020】
図1(A)は、表示システムに適用可能な表示パネルが設けられた、移動体のインパネ
周辺を示す図である。移動体10には、ダッシュボード12に設けられた複数の表示パネ
ル11A乃至11D、ハンドル13、窓部14、およびピラー15が図示されている。
【0021】
また
図1(B)は、
図1(A)に示す表示パネル11A乃至11Dに適用可能な表示パ
ネルの断面の模式図である。
図1(B)では、ダッシュボード12およびハンドル13と
ともに、ダッシュボート12の表面の湾曲した面に表示パネル20(表示パネル11A乃
至11Dの何れかに相当)が取り付けられた様子を図示している。表示パネル20は、表
面の湾曲した面がある領域に表示領域21を有し、それ以外の領域に非表示領域22およ
びコントロールIC30を有する。
【0022】
表示パネル20のトランジスタおよび表示素子等は、可撓性を有する基材上に設けられ
る。そのため、表示パネル20は可撓性を有する。つまり
図1(B)に図示するように折
り曲げ部23において折り曲げてダッシュボード12に設けることができる。この折り曲
げ部23を有することで表示パネル20の非表示領域22と表示領域21とが重なる構成
とする。
【0023】
コントロールIC30は、画像データを生成する機能を有する。コントロールIC30
は、記憶回路および補正回路等を有し、表示領域21にある画素に書き込むための画像デ
ータを生成する。
【0024】
コントロールIC30の記憶回路は、表示パネル20における、表示領域となる画素の
位置の情報、および非表示領域となる画素の位置の情報を記憶する機能を有する。本発明
の一態様の表示システムは複数の表示パネルで構成され、複数の表示パネルのそれぞれに
おいて表示領域および非表示領域を異ならせる。そのため表示パネルのコントロールIC
30毎に、表示領域となる画素の位置の情報および非表示領域となる画素の位置の情報を
記憶できる記憶回路を設ける。
【0025】
コントロールIC30の補正回路は、表示パネル20における、表示領域となる画素に
書き込む画像データを生成する機能を有する回路である。つまりコントロールIC30の
補正回路は、非表示領域にある画素に画像データを与えず、表示領域にある画素にのみ画
像データを与えるように画像データを補正する。このようにすることで、表示に寄与する
画素のみで画像データを更新する構成とできるため、不必要な画像データの書き込みがな
くなる分の消費電力を削減することができる。
【0026】
コントロールIC30の補正回路は、表示パネルのコントロールIC30毎に設ける構
成とする。当該構成とすることで本発明の一態様の表示システムは、表示パネル毎に異な
る表示領域となる画素の情報をもとに、表示領域にある画素に対する画像データを生成し
て出力することができる。
【0027】
図2には、本発明の一態様である表示システムの具体例を示す。
図2では、
図1(A)
で図示した移動体10が有するダッシュボード12に設けられた複数の表示パネル11A
乃至11Dを示している。
図2に図示する表示パネル11A乃至11Dはそれぞれ異なる
形状の表示面を有する。例えば
図2に図示する表示パネル11Bと表示パネル11Cとは
、異なる形状の表示面を有する。
【0028】
図2の表示パネル11A乃至11Dで構成される表示面のように複雑な形状の表示面を
形成する場合、形状の異なる複数の表示パネルを組み合わせて形成することとなるが、こ
のような構成に対して本発明の一態様である表示システムは有効である。本発明の一態様
である表示システムでは、表示領域が表示パネル毎に異なり、非表示領域が折り曲げられ
た表示パネルを有する。これらの表示パネルは、表示領域を異ならせ、且つ表示パネルを
非表示領域で折り曲げることで作製できるため、ベースとなる表示パネルを同じ表示パネ
ルで作製できる。そのため、量産効果が得られる。そのため、本発明の一態様の表示シス
テムに適用した表示パネルでは、製造コストの低減を図ることができる。
【0029】
なお本発明の一態様である表示システムの表示パネルは、複数の異なる表示パネル間の
非表示領域同士を重ねる構成とすることも有効である。この場合、非表示領域とする画素
は、黒表示とすることで重なる領域を目立ちにくくすることができる。矩形状の表示パネ
ルは、4辺すべてを折り曲げる構成とすることが難しい。そのため非表示領域を黒表示と
して重ねる構成は、矩形状の表示パネルの2辺にある非表示領域を折り曲げ、残りの2辺
にある非表示領域を黒表示として重ねるといった構成の場合に有効である。
【0030】
図2でいえば表示パネル11Bと表示パネル11Cは、同じ表示パネルをもとに作製す
ることができる。つまり
図2に図示するように同じ画素部24を有する表示パネル20を
もとに作製することができる。表示パネル11Bと表示パネル11Cとなる表示パネル2
0では、表示領域21Dおよび表示領域21E、ならびに非表示領域22Dおよび非表示
領域22Eとなるように記憶回路に情報を記憶し、当該情報をもとに補正回路で異なる画
像データを出力する。表示面とはならない非表示領域22Dおよび非表示領域22Eは、
表示パネル20を折り曲げて表示領域と重なる領域を有するように設けることで、表示パ
ネル20を設置するスペースを省スペース化することができる。そして
図2の表示パネル
11A乃至11Dで構成される表示面のように複雑な形状の表示面を形成することができ
、デザイン性の向上を図ることができる表示システムとすることができる。
【0031】
図3(A)は、コントロールIC30の構成例を説明するためのブロック図である。図
3(A)に示すコントロールIC30は、一例として、インターフェース32、補正回路
33、タイミングコントローラ34、ディスプレイドライバIC35および記憶回路36
を有する。また
図3(A)には、コントロールIC30に画像データを与えるホストコン
トローラ31を図示している。また
図3(A)には、コントロールIC30が補正された
画像データを与える表示パネル11を図示している。また
図3(A)には、記憶回路36
が記憶する情報として表示領域データ37を図示している。
【0032】
コントロールIC30において、ホストコントローラ31から与えられる補正前の画像
データは、インターフェース32を介して補正回路33に与えられる。補正回路33では
、記憶回路36に記憶される表示領域データ37を参照して、補正前の画像データを表示
パネル11の表示領域に対応した画像データに補正する。補正された画像データは、タイ
ミングコントローラ34およびディスプレイドライバIC35を介して表示パネル11に
与えられる。
【0033】
図3(B)は、
図3(A)に示すコントローラIC30の動作を説明するためのフロー
チャートである。コントローラIC30には、画像データが入力される(ステップS01
)。コントローラIC30の補正回路33では、入力されインターフェース32を介して
与えられた画像データを表示領域に応じた画像データに補正するため、記憶回路36に記
憶された表示領域データ37を読み出して取得する(ステップS02)。補正回路33は
、表示領域データ37に基づいて元の画像データを演算処理し、表示領域での表示を行う
ための画像データに補正する(ステップS03)。補正された画像データは、タイミング
コントローラ34およびディスプレイドライバIC35を介して表示パネル11に出力さ
れる(ステップS04)。
【0034】
なお補正回路33で表示領域データ37をもとに行う演算処理は、元の画像データを表
示領域の形状に合わせた画像データに加工する画像処理であればよい。例えば、非表示領
域の画素に与える画像データがブランクとなるように元の画像データを間引くよう画像処
理を施せばよい。なお、非表示領域の画素に与える画像データを黒に相当する画像データ
に変換することで、発光型の表示パネルの場合は消費電力を削減できる。あるいはもとの
画像データを縮小または拡大するように画像処理し、表示領域の大きさに合わせた画像デ
ータとする演算処理を施せばよい。
【0035】
表示領域データとしては、表示パネル11の各画素に対応したマスクデータとすること
ができる。具体的には、各画素の座標に対応して、表示領域の画素であれば“1”、非表
示領域の画素であれば“0”とするマスクデータとする。当該マスクデータと、画像処理
の対象となる画像データと、について、各画素の座標に対応するデータの論理積演算を行
うことで、非表示領域の画素に対応する画像データは“0”、すなわち、黒表示とするこ
とができる。一方、表示領域の画素に対応する画像データの値は変更されない。このよう
な構成とすることで、表示領域及び非表示領域の境界を自由に設定することができる。
【0036】
その他の表示領域データとしては、表示領域を矩形領域とする場合、当該矩形領域の各
頂点の座標データと、当該頂点データを結ぶ直線より上、下、左、右の何れが非表示領域
となるかのデータ(非表示領域の判定データ)と、することができる。当該頂点の座標デ
ータ及び非表示領域の判定データから、画像データに対して当該矩形領域の内外を判定し
、非表示データを“0”、すなわち、黒表示とすることができる。このような構成とする
ことで、表示領域データとして格納しておくデータ量を削減することができる。
【0037】
なお表示パネルを複数組み合わせる表示システムでは、
図4に示すブロック図のように
すればよい。
図4では、複数の表示パネルとして、表示パネル11Aおよび表示パネル1
1Bを図示している。また
図4では、表示パネル11Aに画像データを供給するコントロ
ーラIC30Aと、表示パネル11Bに画像データを供給するコントローラIC30Bと
を、図示している。ホストコントローラ31は、コントローラIC30Aおよびコントロ
ーラIC30Bに別の画像データを供給することができる。
【0038】
図4に示すコントロールIC30Aは、一例として、インターフェース32A、補正回
路33A、タイミングコントローラ34A、ディスプレイドライバIC35Aおよび記憶
回路36Aを有する。また
図4には、記憶回路36Aが記憶する情報として表示領域デー
タ37Aを図示している。また
図4に示すコントロールIC30Bは、一例として、イン
ターフェース32B、補正回路33B、タイミングコントローラ34B、ディスプレイド
ライバIC35Bおよび記憶回路36Bを有する。また
図4には、記憶回路36Bが記憶
する情報として表示領域データ37Bを図示している。
【0039】
図4に示す表示パネル11Aと表示パネル11Bとで表示領域を異ならせる場合、記憶
回路36Aの表示領域データ37Aと憶録回路36Bの表示領域データ37Bとを異なら
せる構成とする。当該構成とすることで、表示パネル11Aと表示パネル11Bとに異な
る形状の表示領域に応じた画像データを出力することができる。
【0040】
なお湾曲した面に設けられる表示パネルの表示領域は、湾曲した状態で表示を行う構成
となる。例えば
図5(A)、(B)の模式図では、平坦な状態で表示する表示パネル20
Aを図示している。
図5(A)は上方からの模式図であり、
図5(B)は斜め上方からの
模式図である。なお
図5(A)、(B)において、画素部24、表示領域21A、非表示
領域22Aを図示している。
【0041】
一方で
図5(C)では、
図5(B)に示す表示パネル20Aの表面を湾曲させた図に相
当する。
図5(C)でもわかるように湾曲させた表面を有する表示パネルでは、湾曲させ
た表面の形状あるいはユーザの視点等に応じて見え方が異なる。
【0042】
そのため表示パネルのコントローラICでは、表示領域で表示する画像データを湾曲し
た表面の形状等に応じて異ならせてもよい。例えば、
図5(D)、(E)の模式図に示す
ように、矩形状の表示領域とする場合であっても表示領域21Bの境界が弧を描いた形状
となるようにする。なお
図5(D)、(E)において、画素部24、表示領域21B、非
表示領域22Bを図示している。
【0043】
図5(F)は、
図5(E)に示す表示パネル20Bの表面を湾曲させた図に相当する。
図5(D)、(E)に図示するように表示領域21Bのようにわずかに扇形にすることで
、湾曲させた際に表面の形状の見え方を歪みが少ないものにすることができる。あるいは
、ユーザの視点等に応じては立体的に見える場合もあり得る。
【0044】
なお
図5(A)および
図5(D)に示す表示パネル20A、20Bの非表示領域22A
、22Bは、画像の表示に寄与しない領域である。そのため、
図1(B)でも図示したよ
うに非表示領域22A、22Bを折り曲げることが好ましい。具体的な一例を
図6(A)
に図示する。
図6(A)に示す表示パネル20Cでは、表示領域21Cおよび非表示領域
22Cを図示している。
図6(A)に示すように、表示領域21Cと非表示領域22Cの
境界付近で折り曲げることで、表示パネル20Cは折り曲げ部23Cを有する構成とする
ことができる。折り曲げ部23Cを有する表示パネル20Cは、表示領域21Cと非表示
領域22Cとが重なる領域を設けることができ、表示パネルの省スペース化を図ることが
できる。
【0045】
なお本発明の一態様である表示システムに適用可能な表示パネルは、他の構成と適宜組
み合わせて設けることが可能である。一例として
図6(B)では、表示パネル20と偏光
板25とを組み合わせた表示パネル20Dを図示している。当該構成とすることで、ユー
ザが表示パネルを視認できる方向(角度)を限定することができ、ユーザに対して歪みの
少ない画像をより確実に視認させることができる。
【0046】
<記憶回路に適用可能なメモリセル>
図7(A)乃至(F)では、上述した記憶回路に適用可能なメモリセルの構成例につい
て説明する。
【0047】
図7(A)は、記憶回路の構成例を説明するためのブロック図である。
図7(A)に示
すブロック図では、メモリセルアレイ90、ワード線駆動回路91、およびビット線駆動
回路92を図示している。
【0048】
メモリセルアレイ90は、m行n列(m、nは自然数)のマトリクス状に設けられたメ
モリセルMCを有する。メモリセルMCは、ワード線WL_1乃至WL_mおよびビット
線BL_1乃至BL_nに接続される。メモリセルMCは、ビット線およびワード線の他
、電流を流すためのソース線、トランジスタのバックゲートに電圧を印加するための配線
、または容量素子の一方の電極を固定電位にするための容量線等に接続されていてもよい
。
【0049】
ワード線駆動回路91は、各行におけるメモリセルMCを選択するための信号を出力す
る回路である。ワード線WL_1乃至WL_mは、書き込み用と読み出し用とに別々のワ
ード線とがあってもよい。
【0050】
ビット線駆動回路92は、各列におけるメモリセルMCへのデータを書き込み、または
メモリセルMCからのデータの読み出しを行うための回路である。ビット線BL_1乃至
BL_nは、書き込み用と読み出し用とに別々のビット線とがあってもよい。
【0051】
図7(B)乃至(F)には、
図7(A)で説明したメモリセルMCが取り得る回路構成
の一例を示す。
【0052】
図7(B)に示すメモリセルMC_Aは、トランジスタOS1および容量素子93を有
する。トランジスタOS1は、半導体層に酸化物半導体を有するトランジスタ(OSトラ
ンジスタ)である。OSトランジスタは、半導体層にシリコンを有するトランジスタ(S
iトランジスタ)と比べて、非導通状態時のリーク電流(オフ電流)が極めて低いといっ
た特性を有する。そのため、トランジスタOS1を非導通状態にすることで、電荷保持ノ
ードSNにデータに応じた電荷を保持することができる。そのため、電荷保持ノードSN
に保持したデータのリフレッシュレートを小さくすることができる。
【0053】
図7(C)に示すメモリセルMC_Bは、トランジスタOS2および容量素子93を有
する。トランジスタOS2は、OSトランジスタである。
図7(B)のトランジスタOS
1との違いは、ゲートとバックゲートとを電気的に接続し、双方よりワード線WLの電圧
を印加する点にある。このような構成とすることで、トランジスタOS2を導通状態とし
た際にソースとドレインとの間を流れる電流量を増加させることができる。
【0054】
図7(D)に示すメモリセルMC_Cは、トランジスタOS3および容量素子93を有
する。トランジスタOS3は、OSトランジスタである。
図7(B)のトランジスタOS
1との違いは、バックゲートとバックゲート線BGLとを電気的に接続し、バックゲート
にゲートとは異なる電圧を印加する点にある。このような構成とすることで、トランジス
タOS3の閾値電圧を制御してソースとドレインとの間を流れる電流量を制御することが
できる。
【0055】
図7(E)に示すメモリセルMC_Dは、トランジスタOS1、トランジスタM1およ
び容量素子93を有する。トランジスタOS1のソースまたはドレインの一方は書き込み
ビット線WBLに接続される。トランジスタOS1のソースまたはドレインの他方はトラ
ンジスタM1のゲート、および容量素子93の一方の電極に接続される。トランジスタO
S1のゲートは書き込みワード線WWLに接続される。容量素子93の他方の電極は、読
み出しワード線RWLに接続される。トランジスタM1のソース又はドレインの一方は読
み出しビット線RBLに接続される。トランジスタM1のソース又はドレインの他方はソ
ース線SLに接続される。トランジスタM1は、pチャネルトランジスタを図示したが、
nチャネル型トランジスタでもよい。トランジスタOS1を非導通状態にすることで、電
荷保持ノードSNにデータに応じた電荷を保持することができる。トランジスタM1は、
チャネル形成領域にシリコンを有するトランジスタ(Siトランジスタ)である。なおト
ランジスタOS1は、上述したトランジスタOS2、OS3と同様の構成とすることがで
きる。
【0056】
図7(F)に示すメモリセルMC_Eは、トランジスタOS1、トランジスタM1、ト
ランジスタM2および容量素子93を有する。トランジスタOS1のソースまたはドレイ
ンの一方は書き込みビット線WBLに接続される。トランジスタOS1のソースまたはド
レインの他方はトランジスタM1のゲート、および容量素子93の一方の電極に接続され
る。トランジスタOS1のゲートは書き込みワード線WWLに接続される。容量素子93
の他方の電極は、容量線CLに接続される。トランジスタM1のソース又はドレインの一
方はトランジスタM2のソースまたはドレインの一方に接続される。トランジスタM1の
ソース又はドレインの他方はソース線SLに接続される。トランジスタM2のゲートは読
み出しワード線RWLに接続される。トランジスタM2のソース又はドレインの他方は読
み出しビット線RBLに接続される。トランジスタM2は、pチャネルトランジスタを図
示したが、nチャネル型トランジスタでもよい。トランジスタOS1を非導通状態にする
ことで、電荷保持ノードSNにデータに応じた電荷を保持することができる。トランジス
タM2は、Siトランジスタである。なおトランジスタOS1は、上述したトランジスタ
OS2、OS3と同様の構成とすることができる。
【0057】
なお
図7(B)乃至(F)に示すメモリセルの構成は、記憶回路に記憶するデータが増
加する場合に特に有効である。記憶回路のメモリセルをSRAM(Static RAM
)で構成する場合と比べて、メモリセルを1乃至3つとする構成は、回路面積の増加を抑
制できる。特に
図7(B)乃至(D)に示すメモリセルの構成は回路面積の増加の抑制に
有効である。
【0058】
またOSトランジスタは、動作温度が上昇した際のトランジスタ特性の変動がSiトラ
ンジスタに比べて小さい。そのため、自動車等の車載仕様に耐えうる温度範囲での動作を
、より確実におこなうことができる記憶回路とすることができる。
【0059】
なお
図7(B)乃至(F)に示す回路構成はあくまで一例であり、本発明の一態様を実
現可能であれば任意の構成とすることができる。
【0060】
<表示パネルの画素の構成例>
本項目では、上記表示システムに適用可能な表示パネルの画素の構成例について説明す
る。
【0061】
図8(A)は、表示パネルの構成例を説明するブロック図である。
【0062】
図8(A)に示す表示パネル500は、駆動回路541、駆動回路542A、駆動回路
542B、および画素部543を有する。なお、駆動回路541、駆動回路542A、お
よび駆動回路542Bをまとめて「駆動回路」または「周辺駆動回路」という場合がある
。
【0063】
駆動回路542A、駆動回路542Bは、例えば走査線駆動回路として機能できる。ま
た、駆動回路541は、例えば信号線駆動回路として機能できる。なお、駆動回路542
A、および駆動回路542Bは、どちらか一方のみとしてもよい。また、画素部543を
挟んで駆動回路541と向き合う位置に、何らかの回路を設けてもよい。
【0064】
また、
図8(A)に例示する表示パネル500は、各々が略平行に配設され、且つ、駆
動回路542A、および/または駆動回路542Bによって電位が制御されるp本(pは
1以上の自然数。)の配線544と、各々が略平行に配設され、且つ、駆動回路541に
よって電位が制御されるq本(qは1以上の自然数。)の配線545と、を有する。さら
に、画素部543はマトリクス状に配設された複数の画素546を有する。画素546は
、画素回路および表示素子を有する。
【0065】
また、3つの画素546を1つの画素として機能させることで、フルカラー表示を実現
することができる。3つの画素546は、それぞれが赤色光、緑色光、または青色光の、
透過率、反射率、または発光光量などを制御する。なお、3つの画素546で制御する光
の色は赤、緑、青の組み合わせに限らず、黄、シアン、マゼンタであってもよい。
【0066】
また、赤色光、緑色光、青色光を制御する画素に、白色光を制御する画素546を加え
て、4つの画素546をまとめて1つの画素として機能させてもよい。白色光を制御する
画素546を加えることで、表示領域の輝度を高めることができる。また、1つの画素と
して機能させる画素546を増やし、赤、緑、青、黄、シアン、およびマゼンタを適宜組
み合わせて用いることにより、再現可能な色域を広げることができる。
【0067】
g行目の配線544_g(gは1以上p以下の自然数。)は、画素部543においてp
行q列に配設された複数の画素546のうち、g行に配設されたq個の画素546と電気
的に接続される。また、h列目の配線545_h(hは1以上q以下の自然数。)は、p
行q列に配設された画素546のうち、h列に配設されたp個の画素546に電気的に接
続される。
【0068】
表示パネル500は、様々な形態を用いること、または様々な表示素子を有することが
出来る。表示素子の一例としては、EL(エレクトロルミネッセンス)素子(有機EL素
子、無機EL素子、または、有機物及び無機物を含むEL素子)など、電気的作用により
、輝度などが変化する表示媒体を有するものがある。
【0069】
図8(B)に示す画素546Aは、トランジスタ461と、容量素子463と、トラン
ジスタ468と、トランジスタ464と、表示素子として機能できる発光素子426と、
を有する。
【0070】
トランジスタ461のソース電極およびドレイン電極の一方は、配線545_hに電気
的に接続される。さらに、トランジスタ461のゲート電極は、配線544_gに電気的
に接続される。配線545_hからはビデオ信号が供給される。
【0071】
トランジスタ461は、ビデオ信号のノード465への書き込みを制御する機能を有す
る。
【0072】
容量素子463の一対の電極の一方は、ノード465に電気的に接続され、他方は、ノ
ード467に電気的に接続される。また、トランジスタ461のソース電極およびドレイ
ン電極の他方は、ノード465に電気的に接続される。
【0073】
容量素子463は、ノード465に書き込まれたデータを保持する保持容量としての機
能を有する。
【0074】
トランジスタ468のソース電極およびドレイン電極の一方は、電位供給線VL_aに
電気的に接続され、他方はノード467に電気的に接続される。さらに、トランジスタ4
68のゲート電極は、ノード465に電気的に接続される。
【0075】
トランジスタ464のソース電極およびドレイン電極の一方は、配線V0に電気的に接
続され、他方はノード467に電気的に接続される。さらに、トランジスタ464のゲー
ト電極は、配線544_gに電気的に接続される。
【0076】
発光素子426のアノードまたはカソードの一方は、電位供給線VL_bに電気的に接
続され、他方は、ノード467に電気的に接続される。
【0077】
発光素子426としては、例えば有機エレクトロルミネセンス素子(有機EL素子とも
いう)などを用いることができる。ただし、発光素子426としては、これに限定されず
、例えば無機材料からなる無機EL素子を用いても良い。
【0078】
例えば、電位供給線VL_aまたは電位供給線VL_bの一方には、高電源電位VDD
が与えられ、他方には、低電源電位VSSが与えられる。
【0079】
図8(B)の画素546Aを有する表示パネル500では、駆動回路542A、および
/または駆動回路542Bにより各行の画素546を順次選択し、トランジスタ461、
をオン状態にしてビデオ信号をノード465に書き込む。
【0080】
ノード465にデータが書き込まれた画素546Aは、トランジスタ461、およびト
ランジスタ464がオフ状態になることで保持状態になる。さらに、ノード465に書き
込まれたデータの電位に応じてトランジスタ468のソース電極とドレイン電極の間に流
れる電流量が制御され、発光素子426は、流れる電流量に応じた輝度で発光する。これ
を行毎に順次行うことにより、画像を表示できる。
【0081】
また、トランジスタ461、トランジスタ464、およびトランジスタ468として、
バックゲートを有するトランジスタを用いてもよい。この場合、トランジスタ461、ト
ランジスタ464、およびトランジスタ468のゲートは、バックゲートと電気的に接続
されていてもよい。
【0082】
なお上述したトランジスタ461、トランジスタ464、およびトランジスタ468と
しては、OSトランジスタとすることが好ましい。OSトランジスタは、上述したように
オフ電流が極めて低い。そのため、ノード465に一旦書き込んだデータの電位を保持し
続けることが可能である。そのため、同じ画像を表示する場合にデータの書き込み頻度で
あるリフレッシュレートを小さくして消費電力を低減することができる。
【0083】
加えてOSトランジスタは、トランジスタのチャネル形成領域に低温ポリシリコン(L
TPS(Low Temperature Poly-Silicon))を用いる場合
と比べて、低温で作製することができる。そのため、トランジスタを形成する基材の耐熱
温度を小さくすることができ、材料の選択の幅を広げることができる。中でも基材となる
ポリイミド等の樹脂層として数μmと薄い基材を選択できるため、表示パネルの軽量化お
よび薄型化を実現できる。加えて、折り曲げが容易な表示パネルとすることができる。
【0084】
また発光素子426である有機EL素子は、液晶素子と比べて低温での応答速度が良好
である。表示パネルを自動車に適用する場合、表示パネルを使用する環境温度の範囲は広
い。このような場合であっても、有機EL素子を発光素子に適用した表示パネルは表示品
位の低下を抑制することができる。
【0085】
加えて有機EL素子を発光素子に適用した表示パネルは、液晶素子に比べて視点の位置
の違いによる輝度の変化が小さい。つまり、視野角依存性が小さい。そのため、表示パネ
ルを自動車に適用する場合にメーター等の情報を表示する際、ボケのない正常な表示を行
うことができる。
【0086】
<表示システムの移動体への適用例>
上述した表示システムに適用可能な表示パネルは、取り付ける面の形状に応じて適用す
ることができる。以下、移動体である自動車の運転席周辺に適用する場合の例について説
明する。
【0087】
例えば
図9は、自動車の室内におけるフロントガラス周辺を表す図である。
図9では、
ダッシュボードに取り付けられた表示パネル51A乃至51Cの他、ピラーに取り付けら
れた表示パネル51Dを図示している。
【0088】
表示パネル51A乃至51Cは、ナビゲーション情報、スピードメーターやタコメータ
ー、走行距離、給油量、ギア状態、エアコンの設定など、その他様々な情報を提供するこ
とができる。また、表示パネルに表示される表示項目やレイアウトなどは、ユーザの好み
に合わせて適宜変更することができ、デザイン性を高めることが可能である。表示パネル
51A乃至51Cは、照明装置として用いることも可能である。
【0089】
表示パネル51Dには、車体に設けられた撮像手段からの画像を映し出すことによって
、ピラーで遮られた視界(死角)を補完することができる。すなわち、自動車の外側に設
けられた撮像手段からの画像を表示することによって、死角を補い、安全性を高めること
ができる。また、見えない部分を補完する画像を映すことによって、より自然に違和感な
く安全確認を行うことができる。表示パネル51Dは、照明装置として用いることも可能
である。
【0090】
また
図10は、運転席と助手席にベンチシートを採用した自動車の室内を示している。
図10では、ドア部に設けられた表示パネル52A、ハンドルに設けられた表示パネル5
2B、ベンチシートの座面の中央部に設けられた表示パネル52Cを図示している。
【0091】
表示パネル52Aには、例えば、車体に設けられた撮像手段からの画像を表示部に映し
出すことによって、ドアで遮られた視界を補完することができる。
【0092】
表示パネル52Bおよび52Cは、ナビゲーション情報、スピードメーターやタコメー
ター等のメーター、走行距離、給油量、ギア状態、エアコンの設定など、その他様々な情
報を提供することができる。また、表示パネルに表示される表示項目やレイアウトなどは
、ユーザの好みに合わせて適宜変更することができる。表示パネル52Bおよび52Cは
、照明装置として用いることも可能である。
【0093】
図9、
図10に示すように自動車の室内のあらゆる場所に表示パネルを配置し、表示パ
ネルを照明装置として用いる場合、車外への緊急信号を伝える手段とすることも有効であ
る。例えば、ユーザ(運転者)の健康状態をセンサー等で検出した場合、表示パネルの輝
度を最大として点滅させる。本発明の一態様の表示システムにおける表示パネルは車内の
あらゆる場所に設けることができるため、文字情報やハザードランプと比べて、周辺に情
報を効果的に伝えることができる。
【0094】
上述した表示パネルのように本発明の一態様の表示システムは、湾曲した面に取り付け
ることが可能である。例えば、上述した表示パネル51A乃至51Dおよび表示パネル5
2A乃至52Cのように、自動車の室内のあらゆる場所に取り付けることが可能である。
つまり
図11(A)に示すダッシュボード12やピラー15のように、湾曲した面であっ
ても取り付けることが可能である。そのため、
図11(B)に図示するように窓部61以
外の車体の内部の表面に表示パネル60を設ける構成とすることも可能である。当該構成
とすることで、窓部61以外の自動車の外側の画像を表示できるため、死角を補い、安全
性を高めることができる。
【0095】
図11(B)のように、窓部61以外の車体の内部の表面に表示パネルを設ける構成と
する場合、
図12(A)に図示するように車体の外側に複数の撮像装置71L乃至73L
、71R乃至73Rを設ける構成とする。なお撮像装置は2以上並べて取り付けることで
、対象物との距離に関する情報も得られるため好ましい。
【0096】
図11(B)および
図12(A)の構成とすることで、
図12(B)に図示するように
窓部61以外の自動車の外側の画像を表示できる。そのため、ユーザの死角を補い、安全
性を高められた移動体とすることができる。
【0097】
また窓部61以外の車体の内部の表面に表示パネル60を設ける構成では、色々な場所
に表示パネルを配置することで、メーターなどの表示位置を変更可能とすることができる
。この場合、表示位置を自由に切り替えることができるため、直射日光によって見えづら
くなる場合の対策になる。
【0098】
<移動体の例>
移動体の例について説明する。
【0099】
本発明の一態様に係る表示システムは、表示パネルを設けることができる表面を有して
いる移動体に用いることができる。これら移動体の具体例を
図13(A)乃至(D)に示
す。
【0100】
図13(A)は自動車301である。自動車301は、窓部311を有する。本発明の
一態様に係る移動体は、窓部311を有する自動車301に用いることができる。表示シ
ステムに適用した表示パネルは、自動車301内の表面に設けることが可能である。当該
構成とすることで、自動車301内の表示パネルに自動車301の外の画像を表示させる
ことができる。そのため、窓部311以外での死角が低減された自動車301とすること
ができる。
【0101】
図13(B)はバス302である。バス302は、窓部311を有する。本発明の一態
様に係る移動体は、窓部311を有するバス302に用いることができる。表示システム
を適用した表示パネルは、バス302内の表面に設けることが可能である。当該構成とす
ることで、バス302内の表示パネルにバス302の外の画像を表示させることができる
。そのため、窓部311以外での死角が低減されたバス302とすることができる。
【0102】
図13(C)は電車303である。電車303は、窓部311を有する。本発明の一態
様に係る移動体は、窓部311を有する電車303に用いることができる。表示システム
を適用した表示パネルは、電車303内の表面に設けることが可能である。当該構成とす
ることで、電車303内の表示パネルに電車303の外の画像を表示させることができる
。そのため、窓部311以外での死角が低減された電車303とすることができる。
【0103】
図13(D)は飛行機304である。飛行機304は、窓部311を有する。本発明の
一態様に係る移動体は、窓部311を有する飛行機304に用いることができる。表示シ
ステムを適用した表示パネルは、飛行機304内の表面に設けることが可能である。当該
構成とすることで、飛行機304内の表示パネルに飛行機304の外の画像を表示させる
ことができる。そのため、窓部311以外での死角が低減された飛行機304とすること
ができる。
【0104】
<本明細書等の記載に関する付記>
本明細書等において、「第1」、「第2」、「第3」という序数詞は、構成要素の混同
を避けるために付したものである。従って、構成要素の数を限定するものではない。また
、構成要素の順序を限定するものではない。
【0105】
本明細書等において、ブロック図では、構成要素を機能毎に分類し、互いに独立したブ
ロックとして示している。しかしながら実際の回路等においては、構成要素を機能毎に切
り分けることが難しく、一つの回路に複数の機能が係わる場合や、複数の回路にわたって
一つの機能が関わる場合があり得る。そのため、ブロック図のブロックは、明細書で説明
した構成要素に限定されず、状況に応じて適切に言い換えることができる。
【0106】
なお図面において、同一の要素または同様な機能を有する要素、同一の材質の要素、あ
るいは同時に形成される要素等には同一の符号を付す場合があり、その繰り返しの説明は
省略する場合がある。
【0107】
本明細書等において、トランジスタの接続関係を説明する際、ソースとドレインとの一
方を、「ソース又はドレインの一方」(又は第1電極、又は第1端子)と表記し、ソース
とドレインとの他方を「ソース又はドレインの他方」(又は第2電極、又は第2端子)と
表記している。これは、トランジスタのソースとドレインは、トランジスタの構造又は動
作条件等によって変わるためである。なおトランジスタのソースとドレインの呼称につい
ては、ソース(ドレイン)端子や、ソース(ドレイン)電極等、状況に応じて適切に言い
換えることができる。
【0108】
また、本明細書等において、電圧と電位は、適宜言い換えることができる。電圧は、基
準となる電位からの電位差のことであり、例えば基準となる電位をグラウンド電位(接地
電位)とすると、電圧を電位に言い換えることができる。グラウンド電位は必ずしも0V
を意味するとは限らない。なお電位は相対的なものであり、基準となる電位によっては、
配線等に与える電位を変化させる場合がある。
【0109】
本明細書等において、スイッチとは、導通状態(オン状態)、または、非導通状態(オ
フ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有するものをいう。または、
スイッチとは、電流を流す経路を選択して切り替える機能を有するものをいう。
【0110】
一例としては、電気的スイッチ又は機械的なスイッチなどを用いることができる。つま
り、スイッチは、電流を制御できるものであればよく、特定のものに限定されない。
【0111】
なお、スイッチとしてトランジスタを用いる場合、トランジスタの「導通状態」とは、
トランジスタのソースとドレインが電気的に短絡されているとみなせる状態をいう。また
、トランジスタの「非導通状態」とは、トランジスタのソースとドレインが電気的に遮断
されているとみなせる状態をいう。なおトランジスタを単なるスイッチとして動作させる
場合には、トランジスタの極性(導電型)は特に限定されない。
【0112】
本明細書等において、AとBとが接続されている、とは、AとBとが直接接続されてい
るものの他、電気的に接続されているものを含むものとする。ここで、AとBとが電気的
に接続されているとは、AとBとの間で、何らかの電気的作用を有する対象物が存在する
とき、AとBとの電気信号の授受を可能とするものをいう。
【符号の説明】
【0113】
10 移動体
11A 表示パネル
11B 表示パネル
11C 表示パネル
11D 表示パネル
12 ダッシュボード
13 ハンドル
14 窓部
15 ピラー
21 表示領域
22 非表示領域
23 折り曲げ部
24 画素部
20A 表示パネル
20B 表示パネル
21A 表示領域
22A 非表示領域
21B 表示領域
22B 非表示領域
20C 表示パネル
21C 表示領域
22C 非表示領域
23C 折り曲げ部
20D 表示パネル
20 表示パネル
25 偏光板
21D 表示領域
22D 非表示領域
21E 表示領域
22E 非表示領域
11 表示パネル
30 コントローラIC
31 ホストコントローラ
32 インターフェース
33 補正回路
34 タイミングコントローラ
35 ディスプレイドライバIC
36 記憶回路
37 表示領域データ
S01 ステップ
S02 ステップ
S03 ステップ
S04 ステップ
30A コントローラIC
32A インターフェース
33A 補正回路
34A タイミングコントローラ
35A ディスプレイドライバIC
36A 記憶回路
37A 表示領域データ
30B コントローラIC
32B インターフェース
33B 補正回路
34B タイミングコントローラ
35B ディスプレイドライバIC
36B 記憶回路
37B 表示領域データ
90 メモリセルアレイ
91 ワード線駆動回路
92 ビット線駆動回路
93 容量素子
OS1 トランジスタ
OS2 トランジスタ
OS3 トランジスタ
M1 トランジスタ
M2 トランジスタ
MC_A メモリセル
MC_B メモリセル
MC_C メモリセル
MC_D メモリセル
MC_E メモリセル
500 表示パネル
541 駆動回路
542A 駆動回路
542B 駆動回路
543 画素部
544 配線
545 配線
546 画素
546A 画素
461 トランジスタ
463 容量素子
468 トランジスタ
464 トランジスタ
426 発光素子
545_h 配線
544_g 配線
51A 表示パネル
51B 表示パネル
51C 表示パネル
51D 表示パネル
52A 表示パネル
52B 表示パネル
52C 表示パネル
60 表示パネル
61 窓部
71L 撮像装置
72L 撮像装置
73L 撮像装置
71R 撮像装置
72R 撮像装置
73R 撮像装置
301 自動車
302 バス
303 電車
304 飛行機
311 窓部