IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニックIPマネジメント株式会社の特許一覧

特開2024-124542料理レシピ表示システム及び料理レシピ表示プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124542
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】料理レシピ表示システム及び料理レシピ表示プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240905BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024109967
(22)【出願日】2024-07-09
(62)【分割の表示】P 2020031171の分割
【原出願日】2020-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】山田 浩貴
(72)【発明者】
【氏名】幸 裕弘
(72)【発明者】
【氏名】貞平 匡史
(72)【発明者】
【氏名】田岡 幸
(57)【要約】
【課題】料理レシピを見るユーザごとに適した表示を行うことができる料理レシピ表示システム等を提供する。
【解決手段】料理レシピ表示システム1は、各々が自然言語文で表された複数の料理レシピのデータを保持する料理レシピデータベース11と、料理レシピデータベース11に保持された複数の料理レシピのデータの中から選択された一の料理レシピのデータについて、当該一の料理レシピを構成する自然言語文の中から1つ以上のレシピ用語を抽出するレシピ用語抽出部21aと、レシピ用語抽出部21aにより抽出された1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定するレシピ用語強調部21bと、レシピ用語強調部21bにより決定された強調方法にしたがって上記1つ以上のレシピ用語を強調して当該一の料理レシピを出力する出力部23と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が自然言語文で表された複数の料理レシピのデータを保持する料理レシピデータベースと、
前記料理レシピデータベースに保持された前記複数の料理レシピのデータの中から選択された一の料理レシピのデータについて、当該一の料理レシピを構成する自然言語文の中から1つ以上のレシピ用語を抽出するレシピ用語抽出部と、
前記レシピ用語抽出部により抽出された前記1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定するレシピ用語強調部と、
前記レシピ用語強調部により決定された強調方法にしたがって前記1つ以上のレシピ用語を強調して前記一の料理レシピを出力する出力部と、を備える、
料理レシピ表示システム。
【請求項2】
前記レシピ用語抽出部は、前記一の料理レシピを構成する自然言語文の中から複数のレシピ用語を抽出し、
前記レシピ用語強調部は、前記レシピ用語抽出部により抽出された前記複数のレシピ用語の各々の強調方法を決定し、
前記出力部は、前記レシピ用語強調部により決定された強調方法にしたがって前記複数のレシピ用語の各々を強調して前記一の料理レシピを出力する、
請求項1に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項3】
レシピ用語の種類に応じて予め分類された複数のレシピ用語分類を保持するレシピ用語分類テーブルと、
前記複数のレシピ用語分類ごとに予め定められた複数の強調方法を保持するレシピ用語強調テーブルと、を備え、
前記レシピ用語強調部は、前記レシピ用語分類テーブルを参照して前記レシピ用語抽出部により抽出された前記複数のレシピ用語を前記複数のレシピ用語分類にしたがって分類し、前記レシピ用語強調テーブルを参照して前記複数のレシピ用語の各々の強調方法を前記複数のレシピ用語分類ごとに決定し、
前記出力部は、前記レシピ用語強調部により決定された強調方法にしたがって前記複数のレシピ用語の各々を強調して前記一の料理レシピを出力する、
請求項2に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項4】
前記レシピ用語抽出部で抽出される前記1つ以上のレシピ用語は、材料情報である、
請求項1~3のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項5】
前記レシピ用語抽出部で抽出される前記1つ以上のレシピ用語は、調理行動情報である、
請求項1~4のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項6】
前記レシピ用語抽出部で抽出される前記1つ以上のレシピ用語は、材料の分量及び調理時間の少なくとも一方である、
請求項1~5のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項7】
前記レシピ用語抽出部で抽出される前記1つ以上のレシピ用語は、調理器具情報である、
請求項1~6のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項8】
前記レシピ用語強調部により決定される強調方法は、文字の色、文字の太さ、文字のサイズ、文字のフォント、及び、代替アイコンの装飾の挿入のいずれか1つであり、
前記出力部は、表示部であり、
前記表示部は、前記レシピ用語強調部により決定された強調方法にしたがって前記1つ以上のレシピ用語をテキストにより強調して前記一の料理レシピを表示する、
請求項1~7のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項9】
前記レシピ用語強調部により決定される強調方法は、音の大きさ、音のピッチ、音のトーン、音の抑揚、及び、音の再生回数のいずれか1つであり、
前記出力部は、スピーカであり、
前記スピーカは、前記レシピ用語強調部により決定された強調方法にしたがって前記1つ以上のレシピ用語を音声により強調して前記一の料理レシピを出力する、
請求項1~7のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項10】
1つの基準レシピ用語の自然言語に対して複数の表記揺れ用語を保持するレシピ用語表記揺れテーブルを備え、
前記レシピ用語強調部は、前記レシピ用語表記揺れテーブルを参照して前記レシピ用語抽出部により抽出された前記1つ以上のレシピ用語の各々がどの基準レシピ用語であるかを特定し、前記レシピ用語抽出部により抽出された前記1つ以上のレシピ用語のうち同じ基準レシピ用語であると特定されたレシピ用語については同じ強調方法となるようにして前記レシピ用語抽出部により抽出された前記複数のレシピ用語の各々の強調方法を決定する、
請求項1~9のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項11】
前記料理レシピには、料理の作り方を示す複数の手順が含まれており、
前記レシピ用語抽出部は、前記一の料理レシピを構成する自然言語文の中からレシピ用語として少なくとも複数の食材を抽出し、
前記レシピ用語強調部は、前記レシピ用語抽出部により抽出された複数の食材について、前記複数の手順のうちn番目(nは、1以上の自然数)の手順に登場する第n食材の強調方法を第n強調方法と決定し、
前記出力部は、前記複数の手順のうちn番目の手順及びn+1番目以降の手順に登場する前記第n食材の強調方法が前記第n強調方法となるようにして前記一の料理レシピを出力する、
請求項1~10のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項12】
前記レシピ用語抽出部により抽出された前記1つ以上のレシピ用語の各々の強調方法は、当該レシピ用語から連想される色又はアイコンである、
請求項1~11のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項13】
前記レシピ用語として、料理行動、食材及び調理器具の少なくとも一つが含まれており、
前記レシピ用語抽出部により抽出された前記1つ以上のレシピ用語の中に、相対的に難易度の高い調理行動、調達しにくい材料、及び、調達しにくい調理器具の少なくとも一つが含まれている場合、前記レシピ用語強調部は、相対的に難易度の高い調理行動、調達しにくい材料、及び、調達しにくい調理器具の少なくとも一つの強調方法を決定する、
請求項1~12のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項14】
ユーザの入力を受け付ける入力部を備え、
前記入力部は、前記ユーザからレシピ用語の強調方法を受け付け、
前記レシピ用語強調部は、前記入力部で受け付けた前記強調方法にしたがって前記レシピ用語抽出部により抽出された前記1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定する、
請求項1~13のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項15】
前記レシピ用語強調部は、ユーザの料理スキルに応じて前記レシピ用語抽出部により抽出された前記1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定する、
請求項1~14のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項16】
前記料理レシピには、料理の作り方と材料リストとが含まれており、
前記出力部は、表示部であり、
前記表示部に強調して表示された前記料理レシピの作り方に含まれる材料又は分量をユーザが選択した場合、前記表示部に、前記材料リストが表示される、
請求項1~15のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項17】
前記レシピ用語として、料理のコツに関する表現が含まれており、
前記出力部は、表示部であり、
前記表示部に強調して表示された前記料理のコツに関する表現をユーザが選択した場合、前記表示部に、前記料理のコツの説明文が表示される、
請求項1~16のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項18】
前記一の料理レシピの自然言語文の中に、当該一の料理レシピにより作られる料理に必須ではなく任意であってもよいことを示す用語である任意用語が含まれている場合、
前記レシピ用語抽出部は、前記一の料理レシピを構成する自然言語文の中から前記任意用語に対応するレシピ用語を抽出し、
前記レシピ用語強調部は、前記レシピ用語抽出部により抽出された前記任意用語に対応するレシピ用語の強調方法を決定し、
前記出力部は、前記レシピ用語強調部により決定された強調方法にしたがって前記任意用語に対応するレシピ用語を強調して前記一の料理レシピを出力する、
請求項1~17のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項19】
前記一の料理レシピの自然言語文の中に、前記レシピ用語として、他の物又は他のことに代替することができる代替可能レシピ用語が含まれている場合、
前記レシピ用語抽出部は、前記一の料理レシピを構成する自然言語文の中から前記代替可能レシピ用語を抽出し、
前記レシピ用語強調部は、前記レシピ用語抽出部により抽出された前記代替可能レシピ用語の強調方法を決定し、
前記出力部は、前記レシピ用語強調部により決定された強調方法にしたがって前記代替可能レシピ用語を強調して前記一の料理レシピを出力する、
請求項1~17のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項20】
前記料理レシピ表示システムは、材料の在庫保有状況を出力する機器と連携しており、
前記レシピ用語強調部は、前記機器からの材料の在庫保有状況の出力に基づいて前記レシピ用語として前記レシピ用語抽出部により抽出された材料の在庫の有無に応じて当該材料の強調方法を決定し、
前記出力部は、前記レシピ用語強調部により決定された強調方法にしたがって前記材料を強調して前記一の料理レシピを出力する、
請求項1~19のいずれか1項に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項21】
各々が自然言語文で表された複数の料理レシピを保持する料理レシピデータベースに保持された前記複数の料理レシピの中から選択された一の料理レシピについて、当該一の料理レシピを構成する自然言語文の中から1つ以上のレシピ用語を抽出するレシピ用語抽出し、
抽出された前記1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定し、
決定された強調方法にしたがって前記1つ以上のレシピ用語を強調して前記一の料理レシピを出力する、
料理レシピの表示方法。
【請求項22】
請求項21に記載の料理レシピの表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、料理レシピ表示システム、料理レシピの表示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットを利用して料理レシピを掲載するサイトで料理を検索したりそのサイトから料理レシピをダウンロードしたりして、スマートフォン又はタブレット端末等の情報端末に料理レシピを表示する料理レシピ表示システムが構築されている。
【0003】
従来、この種の料理レシピ表示システムにおいて、情報端末に表示された料理レシピをユーザに見やすく提供する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、料理レシピにおける調理工程の作業内容及び各調理工程で使用される材料(食材、調味料等)をまとめて色分けして表示する料理レシピ表示システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-87116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
自然言語文で表された料理レシピには、料理に用いる材料、その材料の分量、調理する際の調理行動及び調理器具等の様々な要素となるレシピ用語が混在している。このため、ユーザが初めて見るような料理レシピであったりユーザが料理に不慣れであったりすると、情報端末に表示された料理レシピの内容が分かりにくいことがある。
【0006】
この点、特許文献1に開示された料理レシピ表示システムでは、料理レシピの調理工程ごとに材料と作業内容とが区分けして表示されているとともに、材料、作業工程及び分量が区分された箇所ごとに異なる色で表示されている。これにより、区分けも色分けもせずに料理レシピを表示する場合と比べて、ユーザは料理レシピの内容を理解しやすくなる。
【0007】
しかしながら、料理レシピは、料理レシピを見るユーザごとに注目するレシピ用語が異なるため、特許文献1に開示された料理レシピ表示システムでは、料理レシピを見るユーザごとに見やすい表示になっているとはいえない。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、料理レシピを見るユーザごとに適した表示を行うことができる料理レシピ表示システム及び料理レシピの表示方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る料理レシピ表示システムの一態様は、各々が自然言語文で表された複数の料理レシピのデータを保持する料理レシピデータベースと、前記料理レシピデータベースに保持された前記複数の料理レシピのデータの中から選択された一の料理レシピのデータについて、当該一の料理レシピを構成する自然言語文の中から1つ以上のレシピ用語を抽出するレシピ用語抽出部と、前記レシピ用語抽出部により抽出された前記1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定するレシピ用語強調部と、前記レシピ用語強調部により決定された強調方法にしたがって前記1つ以上のレシピ用語を強調して前記一の料理レシピを出力する出力部と、を備える。
【0010】
また、本発明に係る料理レシピの表示方法の一態様は、各々が自然言語文で表された複数の料理レシピを保持する料理レシピデータベースに保持された前記複数の料理レシピの中から選択された一の料理レシピについて、当該一の料理レシピを構成する自然言語文の中から1つ以上のレシピ用語を抽出するレシピ用語抽出し、抽出された前記1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定し、決定された強調方法にしたがって前記1つ以上のレシピ用語を強調して前記一の料理レシピを出力する。
【0011】
また、本発明に係るプログラムの一態様は、上記の料理レシピの表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、料理レシピを見るユーザごとに適した表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施の形態に係る料理レシピ表示システムの概略を示す図である。
図2】実施の形態に係る料理レシピ表示システムの構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態に係る料理レシピ表示システムにおける料理レシピのフォーマットの一例を示す図である。
図4】実施の形態に係る料理レシピ表示システムにおける料理レシピのフォーマットの他の一例を示す図である。
図5】実施の形態に係る料理レシピ表示システムにおけるレシピ用語分類テーブルの一例を示す図である。
図6】実施の形態に係る料理レシピ表示システムにおけるレシピ用語表記揺れテーブルの一例を示す図である。
図7】実施の形態に係る料理レシピ表示システムにおけるレシピ用語強調テーブルの一例を示す図である。
図8】実施の形態に係る料理レシピ表示システムにおけるレシピ用語強調テーブルの他の一例を示す図である。
図9】実施の形態に係る料理レシピ表示システムにおける代替可能用語テーブルの一例を示す図である。
図10】実施の形態に係る料理レシピ表示システムにおけるレシピ用語連想強調テーブルの一例を示す図である。
図11】レシピ用語が強調表示された料理レシピの表示画面の第1具体例を示す図である。
図12】レシピ用語が強調表示された料理レシピの表示画面の第2具体例を示す図である。
図13】レシピ用語が強調表示された料理レシピの表示画面の第3具体例を示す図である。
図14】レシピ用語が強調表示された料理レシピの表示画面の第4具体例を示す図である。
図15】レシピ用語が強調表示された料理レシピの表示画面の第5具体例を示す図である。
図16】レシピ用語が強調表示された料理レシピの表示画面の第6具体例を示す図である。
図17】レシピ用語が強調表示された料理レシピの表示画面の第7具体例を示す図である。
図18】レシピ用語が強調表示された料理レシピの表示画面の第8具体例を示す図である。
図19】レシピ用語が強調表示された料理レシピの表示画面の第9具体例を示す図である。
図20】第9具体例における第1レシピ用語強調テーブルの一例を示す図である。
図21】第9具体例における第2レシピ用語強調テーブルの一例を示す図である。
図22】レシピ用語が強調表示された料理レシピの表示画面の第10具体例を示す図である。
図23】レシピ用語が強調表示された料理レシピの表示画面の第11具体例を示す図である。
図24】レシピ用語が強調表示された料理レシピの表示画面の第12具体例を示す図である。
図25】第12具体例における料理のコツ表現テーブルの一例を示す図である。
図26】レシピ用語が強調表示された料理レシピの表示画面の第13具体例を示す図である。
図27】第13具体例におけるレシピ用語強調テーブルの一例を示す図である。
図28】実施の形態に係る料理レシピ表示システムにおける情報端末の表示機能の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、ステップ及びステップの順序等は、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0015】
(実施の形態)
[料理レシピ表示システム]
まず、実施の形態に係る料理レシピ表示システム1の全体の構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、実施の形態に係る料理レシピ表示システム1の概略を示す図である。図2は、実施の形態に係る料理レシピ表示システム1の構成を示すブロック図である。
【0016】
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る料理レシピ表示システム1は、サーバ10と、情報端末20とを備える。サーバ10は、ウェブサーバである。サーバ10と情報端末20とは、インターネット等のネットワークを介して接続されている。
【0017】
サーバ10は、料理レシピを提供する料理レシピ提供サーバである。サーバ10は、クラウドサーバ及び物理サーバのいずれであってもよい。なお、サーバ10は、料理レシピを提供するだけではなく、料理レシピを生成したり管理したりしてもよい。また、図2においてサーバ10は情報端末20とは別の構成としているが、サーバ10が情報端末20の機能に含まれていてもよい。
【0018】
図2に示すように、サーバ10は、複数の料理レシピのデータを保持する料理レシピデータベース11(料理レシピDB)を有する。料理レシピデータベース11は、例えば、サーバ10が有するメモリ等の記憶装置に格納されている。
【0019】
料理レシピデータベース11に保持される複数の料理レシピの各々は、自然言語文で表されている。図3に示すように、各料理レシピには、料理の材料を示す材料リストと、料理の作り方を示す複数の手順(調理手順)とが含まれている。各料理レシピには、1つ以上のレシピ用語が含まれている。具体的には、材料リスト及び手順の各々には、1つ以上のレシピ用語が含まれている。なお、料理レシピには、料理のイメージを示す料理画像(挿絵画像)が含まれていてもよい。また、料理レシピによって作られる料理は、例えば食
べ物であるが、食べ物に限らず、飲み物であってもよい。
【0020】
各料理レシピにおいて、料理の材料とは、料理レシピにより作られる料理に用いられる食材及び調味料のことである。なお、材料リストには、材料そのものの他に、その料理を作るのに必要な材料の分量も記述されている。
【0021】
また、各料理レシピにおいて、料理の作り方を示す複数の手順は、調理工程ごとに記述されている。複数の手順は、例えば、数字等によって順列が示されており、また、段落を分けて記述されている。ユーザは、料理レシピに示される手順にしたがって調理を行うことで目的の料理を作ることができる。例えば、図3では、手順1、手順2、手順3、手順4及び手順5について、それぞれ「1」、「2」、「3」、「4」及び「5」の数字が付与されており、これらの5つの手順で料理を作る場合が例示されている。図3に示すように、材料リストの材料を用いて、作り方の手順1、手順2、手順3、手順4、手順5の順で調理を行うことで、料理を完成させることができる。
【0022】
なお、図3は、料理名が「鮭とアボカドのチーズ焼き」の料理レシピを例示している。また、図3は、スマートフォンの表示画面を縦向きにして料理レシピを見るときの表示フォーマットとして、縦向き表示フォーマットを例示している。なお、スマートフォンの表示画面を横向きにして料理レシピを見るときの表示フォーマットとしては、例えば、図4に示される横向き表示フォーマットが用いられる。以下においては、主に図4に示される横向き表示フォーマットを用いて、料理名が「鮭とアボカドのチーズ焼き」の料理レシピを例にとって説明する。
【0023】
料理レシピデータベース11には、このような料理レシピが料理ごとに複数保持されている。なお、料理レシピデータベース11については、新たな料理レシピが追加登録されたり古い料理レシピが削除されたりしてもよい。つまり、料理レシピデータベース11に保持される料理レシピは、必要に応じて適宜更新される。この料理レシピの更新は、例えば、サーバ10を管理するシステム管理者が行うことができるが、料理レシピ表示システム1を利用するユーザが行うようになっていてもよい。
【0024】
図2に示すように、サーバ10は、さらに、レシピ用語分類テーブル12と、レシピ用語表記揺れテーブル13と、レシピ用語強調テーブル14と、レシピ用語連想強調テーブル15とを有する。レシピ用語分類テーブル12、レシピ用語表記揺れテーブル13、レシピ用語強調テーブル14及びレシピ用語連想強調テーブル15は、例えば、サーバ10が有するメモリ等の記憶装置に格納されている。なお、レシピ用語分類テーブル12、レシピ用語表記揺れテーブル13、レシピ用語強調テーブル14及びレシピ用語連想強調テーブル15は、料理レシピデータベース11に格納されていてもよい。
【0025】
レシピ用語分類テーブル12は、レシピ用語の種類に応じて予め分類された複数のレシピ用語分類を保持する。図5に示すように、レシピ用語分類テーブル12は、レシピ用語とレシピ用語分類との関係を規定するテーブルである。本実施の形態において、レシピ用語分類は、材料、調理行動(調理動作)、分量・時間及び調理器具の4つである。材料とは、上記のように、料理に用いる食材及び調味料のことである。調理行動とは、材料を用いて調理する際の行動(動作)のことである。分量とは、料理に用いる材料の分量のことであり、時間は、材料を用いて調理する際の時間(調理時間)のことである。調理器具とは、食材を調理する際に用いる際の道具のことであり、例えばフライパン、鍋又は包丁等である。
【0026】
レシピ用語表記揺れテーブル13は、基準となる1つの基準レシピ用語の自然言語に対して複数の表記揺れ用語を保持する。料理レシピにおける表記揺れ用語とは、料理レシピ
の自然言語文の中に含まれるレシピ用語のうち、異なる文言ではあるが同じ意味を有するレシピ用語のことである。例えば、レシピ用語表記揺れテーブル13は、図6に示すように、材料のレシピ用語の表記揺れ用語に関する材料表記揺れ用語、及び、調理行動のレシピ用語の表記揺れ用語に関する調理行動表記揺れ用語の各テーブルを保持する。図6は、レシピ用語表記揺れテーブル13の一例を示している。
【0027】
レシピ用語強調テーブル14は、料理レシピにおけるレシピ用語の強調方法(強調の仕方)を保持する。つまり、レシピ用語強調テーブル14には、料理レシピにおけるレシピ用語をどのように強調して表示するかを示す情報が予め保持されている。具体的には、レシピ用語強調テーブル14は、料理レシピに含まれるレシピ用語と強調方法との関係を規定している。
【0028】
本実施の形態において、レシピ用語強調テーブル14は、複数のレシピ用語分類ごとに予め定められた複数の強調方法を保持している。図7は、レシピ用語強調テーブル14の一例を示している。図7に示されるレシピ用語強調テーブル14は、複数のレシピ用語分類ごとに強調方法として異なる色が規定されている。つまり、図7において、レシピ用語強調テーブル14は、レシピ用語分類と強調方法を示す所定の色との関係を規定している。具体的には、レシピ用語強調テーブル14には、強調方法として複数のレシピ用語分類の各々に色が設定されている。なお、複数のレシピ用語分類に設定される色は、1種類以上の色が用いられていればよく、一部のレシピ用語分類同士に同じ色が含まれていてもよいし、レシピ用語分類ごとに全て異なる色であってもよいし、全てのレシピ用語分類が同じ色であってもよい。ただし、複数のレシピ用語分類は、全て異なる色に設定されているとよい。
【0029】
また、料理レシピの自然言語文の中にレシピ用語として他の物又は他のことに代替することができる代替可能レシピ用語が含まれている場合、レシピ用語強調テーブル14は、図8に示すように、さらに代替可能レシピ用語にも対応する強調方法を保持していてもよい。なお、料理レシピの自然言語文の中に代替可能レシピ用語が含まれているか否かの判断は、図9に示される代替可能用語テーブルを用いて行うことができる。代替可能用語テーブルは、例えばサーバ10が別途保持している。図9に示すように、代替可能用語テーブルには、代替可能レシピ用語とこの代替可能レシピ用語に対応する1以上の代替後レシピ用語との関係が規定されている。
【0030】
レシピ用語連想強調テーブル15は、レシピ用語と、当該レシピ用語から連想される色又はアイコンとの関係を規定するテーブルである。一例として、図10に示すように、レシピ用語連想強調テーブル15では、レシピ用語と、強調方法として当該レシピ用語から連想される色との関係が規定されている。例えば、食材のレシピ用語の一つである赤パプリカは、外観が赤色であるので、強調方法は赤色に設定されている。また、調理行動のレシピ用語の一つである「弱火」及び「強火」は、赤色がイメージされる火に関係するので、強調方法は赤色に設定されている。
【0031】
なお、レシピ用語分類テーブル12、レシピ用語表記揺れテーブル13、レシピ用語強調テーブル14及びレシピ用語連想強調テーブル15の各テーブルが保持するデータについては、追加したり削除したりして適宜更新されてもよい。また、レシピ用語分類は、初期に最低限必要な数のレシピ用語を用意しておいて、ユーザの使用履歴やデータのインポート等で学習し、レシピ用語分類を推論する方法であってもよい。
【0032】
次に、情報端末20について説明する。情報端末20は、表示画面を有する電子機器である。情報端末20は、例えば、スマートフォン、タブレット端末又はノートブック型パーソナルコンピュータ等の携帯型情報処理装置、あるいは、デスクトップ型パーソナルコ
ンピュータ又はサイネージ等の据置型情報処理装置である。本実施の形態において、情報端末20は、図1に示すように、表示画面と操作画面とを兼用する表示デバイスを有するスマートフォンである。また、情報端末20は、ネットワーク接続機能を有する。したがって、図1に示すように、ユーザは、情報端末20を操作してサーバ10にアクセスすることで、料理を検索して複数の料理レシピの中から1つの料理レシピを選択したり、ユーザが選択した料理レシピを情報端末20の表示画面に表示させたりすることができる。
【0033】
情報端末20は、制御部21と、入力部22と、出力部23と、メモリ24と、通信部25とを有する。
【0034】
制御部21は、情報端末20の制御を行う。例えば、制御部21は、入力部22、出力部23、メモリ24及び通信部25を制御することで情報端末20として各種機能を発揮する処理部である。具体的には、制御部21は、アプリケーションプログラム(アプリ)等のプログラムが格納されたメモリ、そのプログラムを実行するプロセッサ、及び、各種入出力ポート等を有する制御回路である。制御部21は、アプリ部であり、例えば、プロセッサがメモリに保持されたプログラムを実行することで、各種制御を行う。プロセッサは、例えば、MPU(Micro processing Unit)、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal
Processor)、GPU(Graphical Processing Unit)、又は、SOC(System on a chip)等によって構成されている。
【0035】
制御部21は、プロセッサがプログラムを実行することによって発揮される機能的な構成要素として、レシピ用語抽出部21aとレシピ用語強調部21bとを有する。
【0036】
レシピ用語抽出部21aは、料理レシピデータベース11に保持された複数の料理レシピのデータの中から選択された一の料理レシピのデータについて、当該一の料理レシピを構成する自然言語文の中から1つ以上のレシピ用語を抽出する。本実施の形態において、レシピ用語抽出部21aは、当該一の料理レシピを構成する自然言語文の中から複数のレシピ用語を抽出する。
【0037】
具体的には、レシピ用語抽出部21aは、ユーザによって選択された一の料理レシピを表す自然言語文を対象に形態素解析のような自然言語処理等を行うことで料理レシピを解析し、当該料理レシピの自然言語文の中に含まれる複数のレシピ用語を料理レシピの中から抽出する。本実施の形態において、レシピ用語抽出部21aで抽出される1つ以上のレシピ用語は、例えば、材料情報、調理行動情報、材料の分量及び調理時間の少なくとも一方、又は、調理器具情報等である。
【0038】
レシピ用語抽出部21aによって抽出された複数のレシピ用語は、レシピ用語分類テーブルにしたがって分類される。例えば、レシピ用語抽出部21aは、図5に示されるレシピ用語分類テーブル12を参照して、料理レシピの中から抽出された複数のレシピ用語を、材料、調理行動、分量・時間、調理器具の4種類の分類のいずれかに振り分ける。
【0039】
レシピ用語強調部21bは、レシピ用語抽出部21aにより抽出された1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定する。本実施の形態において、レシピ用語抽出部21aは、1つの料理レシピから複数のレシピ用語を抽出するので、レシピ用語強調部21bは、レシピ用語抽出部21aにより抽出された複数のレシピ用語の各々の強調方法を決定する。
【0040】
具体的には、レシピ用語強調部21bは、レシピ用語分類テーブル12を参照してレシピ用語抽出部21aにより抽出された複数のレシピ用語を複数のレシピ用語分類にしたがって分類し、レシピ用語強調テーブル14を参照して複数のレシピ用語の各々の強調方法
を複数のレシピ用語分類ごとに決定する。
【0041】
レシピ用語強調部21bにより決定される強調方法は、例えば、文字の色、文字の太さ、文字のサイズ、文字のフォント、及び、代替アイコンの装飾の挿入のいずれか1つである。例えば、レシピ用語強調部21bにより決定される強調方法が文字の色である場合、レシピ用語強調部21bは、図7に示されるレシピ用語強調テーブル14を参照することで、レシピ用語抽出部21aにより抽出されて4種類に分類された複数のレシピ用語を、各分類に対応する色となるように強調方法を決定する。具体的には、図7に示されるレシピ用語強調テーブル14では、食材、調理行動、分量・時間及び調理器具の各々に分類された複数のレシピ用語が、それぞれ、赤色、青色、緑色及び橙色で強調表示されるように設定されている。
【0042】
また、レシピ用語強調部21bは、レシピ用語表記揺れテーブル13を参照して複数のレシピ用語の各々の強調方法を決定してもよい。この場合、レシピ用語強調部21bは、レシピ用語表記揺れテーブル13を参照してレシピ用語抽出部21aにより抽出された1つ以上のレシピ用語の各々がどの基準レシピ用語であるかを特定し、レシピ用語抽出部21aにより抽出された1つ以上のレシピ用語のうち同じ基準レシピ用語であると特定されたレシピ用語については同じ強調方法となるようにしてレシピ用語抽出部21aにより抽出された複数のレシピ用語の各々の強調方法を決定する。
【0043】
なお、レシピ用語強調部21bは、ユーザの料理スキルに応じてレシピ用語抽出部21aにより抽出された1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定してもよい。
【0044】
入力部22は、ユーザからの入力を受け付ける。また、入力部22は、ユーザからレシピ用語の強調方法を受け付けてもよい。つまり、情報端末20の表示画面に表示される料理レシピのレシピ用語の強調方法をユーザが自由に選択できるようになっていてもよい。例えば、強調方法として、文字の色、文字の太さ、文字のサイズ及び文字のフォント等をユーザが選択できるように、これらの選択肢を示す操作ボタンが表示画面に表示されていてもよい。
【0045】
また、複数のレシピ用語分類の強調方法(例えば色)をユーザが選択できるように、複数の色の選択肢を示す操作ボタンが表示画面に表示されていてもよい。この場合、レシピ用語強調部21bは、入力部22で受け付けた強調方法にしたがってレシピ用語抽出部21aにより抽出された1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定する。
【0046】
入力部22は、ユーザが操作するユーザインタフェースである。例えば、情報端末20がスマートフォンである場合、入力部22は、タッチパネルで構成される。タッチパネルには、ユーザによるタッチ操作に適したGUI(Graphical User Interface)画面が表示される。なお、入力部22は、タッチパネルに限らず、マウス、キーボード、タッチパッド又はマイクロホン等の入力デバイスであってもよい。
【0047】
出力部23は、レシピ用語強調部21bにより決定された強調方法にしたがって1つ以上のレシピ用語を強調して、複数の料理レシピのデータの中から選択された一の料理レシピを出力する。本実施の形態では、レシピ用語強調部21bは、レシピ用語抽出部21aにより抽出された複数のレシピ用語の各々の強調方法を決定するので、出力部23は、レシピ用語強調部21bにより決定された強調方法にしたがって複数のレシピ用語の各々を強調して、複数の料理レシピのデータの中から選択された一の料理レシピを出力する。
【0048】
具体的には、レシピ用語抽出部21aは、1つの料理レシピから複数のレシピ用語を抽出するので、出力部23は、レシピ用語強調部21bにより決定された強調方法にしたが
って、複数のレシピ用語の各々を強調して料理レシピを出力する。
【0049】
本実施の形態において、出力部23は、表示画面を有する表示部である。一例として、表示部である出力部23は、液晶表示デバイス又は有機ELデバイス等の表示デバイスである。表示部である出力部23は、レシピ用語強調部21bにより決定された強調方法にしたがって1つ以上のレシピ用語をテキストにより強調した上で料理レシピを表示する。つまり、レシピ用語を色等で強調表示して料理レシピ全体を表示する。なお、情報端末20がスマートフォンである場合、入力部22及び出力部23は、1つのタッチパネルとして構成される。
【0050】
メモリ24は、各種データを記憶する記憶部である。メモリ24は、例えば、サーバ10からダウンロードした料理レシピを記憶してもよい。また、メモリ24は、レシピ用語抽出部21aで抽出した抽出結果及びレシピ用語強調部21bで決定した結果を記憶してもよい。なお、メモリ24は、制御部21のワーキングメモリとして使用されてもよい。
【0051】
メモリ24は、例えば、RAMやROM等の一次記憶装置を含む。また、メモリ24は、HDDやSSD等の二次記憶装置及び/又は光ディスクやSDカード等の三次記憶装置を含んでいてもよい。また、メモリ24は、その他の記憶装置を含んでいてもよい。なお、メモリ24は、例えば不揮発性メモリであるが、揮発性メモリであってもよい。
【0052】
通信部25は、サーバ10を含む外部装置又は外部システムと通信することができる通信アダプタである。通信部25は、例えば、冷蔵庫等の機器連携システムと通信することができる。つまり、情報端末20は、機器連携システムと連携することができる。
【0053】
通信部25による通信方式は、例えば、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、電力線通信、赤外線通信、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)通信)、又は、携帯電話用のモバイル通信等の通信方式である。
【0054】
以上、本実施の形態に係る料理レシピ表示システム1によれば、料理レシピデータベース11に保持された複数の料理レシピのデータの中から選択された一の料理レシピのデータについて、当該一の料理レシピを構成する自然言語文の中から1つ以上のレシピ用語を抽出するレシピ用語抽出部21aと、レシピ用語抽出部21aにより抽出された1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定するレシピ用語強調部21bと、レシピ用語強調部21bにより決定された強調方法にしたがって1つ以上のレシピ用語を強調して上記の一の料理レシピを出力する出力部23とを備えている。
【0055】
これにより、料理レシピの要素として含まれるレシピ用語ごとに色等によって強調表示を行うことができる。したがって、レシピ用語が色等によって装飾が施されて料理レシピ全体が表示されるので、料理レシピ全体の文章を一つ一つ細かく読まなくても、ポイントをつかんで料理レシピを把握することができる。この結果、料理レシピを見るユーザごとに適した表示を行うことができる。
【0056】
なお、強調表示されたレシピ用語を含む料理レシピは、任意のタイミングで表示画面に表示することができる。例えば、強調表示されたレシピ用語を含む料理レシピは、ユーザが料理を作る際に表示画面に表示してもよい、ユーザが料理を検索する際に表示画面に表示してもよいし、その他のシーンで表示画面に表示してもよい。
【0057】
[レシピ用語の強調表示の具体例]
次に、本実施の形態に係る料理レシピ表示システム1を用いて料理レシピに含まれるレ
シピ用語を強調表示する際の具体例について説明する。なお、以下の具体例において、強調方法は色であって、レシピ用語を色によって強調表示しているが、図面上は、便宜的にハッチングを施すことでレシピ用語の文字が色で表されていることを示している。また、ハッチングの種類を異ならせることで色の種類が異なっていることを示している。
【0058】
図11は、料理レシピの作り方に含まれる「材料」のレシピ用語を強調表示する場合を例示している。例えば、図11では、図5に示されるレシピ用語分類テーブル12及び図7に示されるレシピ用語強調テーブル14にしたがって、料理レシピの材料のレシピ用語として抽出された、「塩鮭」、「アボカド」、「生クリーム」、「鮭」、「塩」、「ブラックペッパー」及び「チーズ(ピザ用)」の文字が赤色で強調表示されて、料理レシピ全体文が情報端末20の表示画面に表示されている。なお、図11において、材料以外の文字及び数字は、強調表示されていない通常の黒色で表示されている。
【0059】
図12は、料理レシピの作り方に含まれる「調理行動」のレシピ用語を強調表示する場合を例示している。例えば、図12では、図5に示されるレシピ用語分類テーブル12及び図7に示されるレシピ用語強調テーブル14にしたがって、料理レシピの調理行動のレシピ用語として抽出された、「取り除き」、「斜め切り」、「包ん」、「除い」、「取る」、「塗り」、「焼く」、「並べて」、「加え」、「ふる」、及び「焼い」の文字が青色で強調表示されて、料理レシピ全体が情報端末20の表示画面に表示されている。なお、図12において、調理行動以外の文字及び数字は、強調表示されていない通常の黒色で表示されている。
【0060】
図13は、料理レシピの作り方に含まれる「分量」又は「時間」のレシピ用語を強調表示する場合を例示している。例えば、図13では、図5に示されるレシピ用語分類テーブル12及び図7に示されるレシピ用語強調テーブル14にしたがって、料理レシピの分量又は時間のレシピ用語として抽出された、「1cm」、「半分」、「少々」及び「8分」の文字及び数字が緑色で強調表示されて、料理レシピ全体が情報端末20の表示画面に表示されている。なお、図13において、分量及び時間以外の文字は、強調表示されていない通常の黒色で表示されている。
【0061】
図14は、料理レシピの作り方に含まれる「調理器具」のレシピ用語を強調表示する場合を例示している。例えば、図14では、図5に示されるレシピ用語分類テーブル12及び図7に示されるレシピ用語強調テーブル14にしたがって、料理レシピの調理器具のレシピ用語として抽出された、「ペーパータオル」、「スキレット」及び「オーブントースター」の文字が橙色で強調表示されて、料理レシピ全体が情報端末20の表示画面に表示されている。なお、図14において、調理器具以外の文字及び数字は、強調表示されていない通常の黒色で表示されている。
【0062】
図15は、複数種類のレシピ用語を強調表示する場合を例示している。具体的には、図15では、図11図14に示される強調表示の強調方法(表示ルール)が組み合わされている。したがって、図15では、料理レシピの作り方に含まれる、「材料」、「調理行動」、「分量」又は「時間」、及び、「調理器具」のレシピ用語のそれぞれが、レシピ用語分類の種類に応じて、図11図14に示される強調方法で強調表示されている。
【0063】
このように、図11図15では、料理レシピの作り方に含まれる「材料」等のレシピ用語が強調表示されているので、ユーザは、料理レシピの内容を容易に把握することができる。また、複数のレシピ用語がレシピ用語分類の種類に応じて異なる強調方法(図15では異なる色)で強調表示されているので、レシピ用語分類ごとに料理レシピのポイントを容易に把握することができる。
【0064】
図16は、料理レシピの作り方の手順ごとに材料の強調のさせ方を揃えて強調表示する場合を例示している。
【0065】
この場合、レシピ用語抽出部21aは、ユーザにより選択された一の料理レシピを構成する自然言語文の中からレシピ用語として少なくとも複数の食材を抽出し、レシピ用語強調部21bは、レシピ用語抽出部21aにより抽出された複数の食材について、料理レシピの作り方に含まれる複数の手順のうちn番目(nは、1以上の自然数)の手順に登場する第n食材の強調方法を第n強調方法と決定する。そして、出力部23は、複数の手順のうちn番目の手順及びn+1番目以降の手順に登場する第n食材の強調方法が上記の第n強調方法となるようにして選択された一の料理レシピを出力する。
【0066】
例えば、図16では、手順1、手順2、手順3、手順4及び手順5のそれぞれの見出しの数字は、それぞれ、橙色、黄色、緑色、青色及び紫色の色で強調表示されているとともに、作り方の最初に登場する「食材」のレシピ用語については、そのレシピ用語が登場する手順に対応する色で強調表示されている。そして、その手順以降にそのレシピ用語が再び登場する場合には、そのレシピ用語については、最初に登場した手順の強調方法に対応する色で強調表示されている。
【0067】
具体的には、手順1に最初に登場する「塩鮭」の文字については、手順1の強調方法に対応する橙色で強調表示されている。そして、手順3で再び登場する「塩鮭」の文字と手順4で再び登場する「鮭」の文字については、手順3及び手順4の強調方法に対応する緑色及び青色ではなく、「塩鮭」の文字が最初に登場した手順1の強調方法に対応する橙色で強調表示されている。なお、手順4の「鮭」は、レシピ用語表記揺れテーブルにより「塩鮭」と同じ意味であると判断されている。
【0068】
また、「アボカド」についても同様に、手順2に最初に登場する「アボカド」の文字については、手順2の強調方法に対応する黄色で強調表示されている。そして、手順4で再び登場する「アボカド」の文字については、手順4の強調方法に対応する青色ではなく、「アボカド」の文字が最初に登場した手順2の強調方法に対応する黄色で強調表示されている。
【0069】
なお、「サラダ油」、「生クリーム」、「ブラックペッパー」及び「チーズ(ピザ用)」の文字については、料理レシピの作り方に1回しか登場しないので、これらのレシピ用語が登場する手順の強調方法に対応する色で強調表示されている。また、図16では、作り方の「食材」だけではなく、材料リストの「食材」についても強調表示されている。
【0070】
このように、料理レシピの作り方の手順ごとに材料の強調のさせ方を揃えて強調表示することで、表示画面に表示された作り方をスクロールしたときに、どの手順に戻ればよいかを簡単に把握することができる。つまり、スマートフォン等の情報端末20は表示画面が小さいために、ユーザが視認できる標準の文字で料理レシピ全体を表示画面に一度に表示させることが難しい。このため、ユーザは表示画面の画像をスワイプすることで料理レシピをスクロールさせながら見ることになる。この場合、後半の手順までスクロールが進んだときに、前半の手順に登場した食材等がどのような調理方法で調理されたかを知りたい場合にどの手順まで戻っていいのかが分からなくなったり、その手順に登場する食材が既に登場したものであるのかこの手順で初めて登場したものであるのかが分からなくなったりする。これに対して、本実施の形態のように図16に示される強調表示を行うことで、どの手順まで戻ればよいかが簡単に把握することができ、また、既に登場した食材であるかどうかも簡単に見分けることができる。
【0071】
図17は、料理レシピにおけるレシピ用語から連想性を高める色で強調表示する場合を
例示している。
【0072】
この場合、レシピ用語強調部21bは、図10に示されるレシピ用語連想強調テーブル15を参照してレシピ用語抽出部21aにより抽出された複数のレシピ用語の強調方法を決定する。図10において、レシピ用語連想強調テーブル15は、レシピ用語から連想される色が規定されている。つまり、レシピ用語抽出部21aにより抽出された1つ以上のレシピ用語の各々の強調方法は、当該レシピ用語から連想される色である。なお、レシピ用語抽出部21aにより抽出された1つ以上のレシピ用語の各々の強調方法は、色に限らず、レシピ用語から連想されるアイコン等であってもよい。
【0073】
具体的には、図17では、レシピ用語抽出部21aにより料理レシピの「食材」として抽出された、「塩鮭」及び「鮭」、「アボカド」、「温め」及び「焼く」、並びに、「チーズ(ピザ用)」のレシピ用語については、それぞれのレシピ用語に関連する色として、橙色、緑色、赤色、黄色で強調表示されて、料理レシピ全体が情報端末20の表示画面に表示される。なお、図12において、強調表示されたレシピ用語以外の文字及び数字は、強調表示されていない通常の黒色で表示されている。
【0074】
このように、料理レシピにおけるレシピ用語を、連想性を高める色又はアイコン等で強調表示することで、ユーザは強調表示されたレシピ用語の種類等を直感的にイメージしやすくなる。これにより、料理レシピの内容を容易に把握することができる。
【0075】
図18は、料理レシピにおける難易度の高い動作(調理行動)や入手しにくい材料のレシピ用語を強調表示する場合を例示している。
【0076】
この場合、レシピ用語抽出部21aにより抽出された1つ以上のレシピ用語の中に、相対的に難易度の高い調理行動、調達しにくい材料、及び、調達しにくい調理器具の少なくとも一つが含まれている場合、レシピ用語強調部21bは、相対的に難易度の高い調理行動、調達しにくい材料、及び、調達しにくい調理器具の少なくとも一つの強調方法を決定する。
【0077】
具体的には、図18では、レシピ用語抽出部21aにより抽出されたレシピ用語の中に、調達しにくい材料のレシピ用語として「アボカド」の文字が含まれているとともに、調達しにくい調理器具のレシピ用語として「スキレット」の文字が含まれている。この場合、レシピ用語強調部21bは、「アボカド」及び「スキレット」の文字の色を変えて強調表示する。
【0078】
このように、料理レシピにおける難易度の高い動作や入手しにくい材料のレシピ用語を強調表示することで、ユーザは、料理を検索して料理レシピを見たときに、この料理を簡単に作ることができるか否かを容易に判断することができる。また、図17に示されるように強調表示された料理レシピを見ることで、ユーザは、調達しにくい材料及び調理器具を簡単に把握することできる。したがって、ユーザは、調達しにくい材料及び調理器具があるか否かの情報を参考にして、これから作る料理を決定することができる。また、料理を作る際に必要となる材料及び調理器具をユーザに対して予め促しておくこともできるので、ユーザは必要に応じてその材料及び調理器具を料理する前に準備しておくこともできる。
【0079】
図19は、料理レシピに含まれる料理に必須ではない材料又は調理器具等のレシピ用語を強調表示する場合を例示している。
【0080】
例えば、ユーザにより選択された一の料理レシピの自然言語文の中に、当該一の料理レ
シピにより作られる料理に必須ではなく任意であってもよいことを示す用語である任意用語が含まれている場合、レシピ用語抽出部21aは、選択された一の料理レシピを構成する自然言語文の中からその任意用語に対応するレシピ用語を抽出する。つまり、任意用語を表す修飾語を持つレシピ用語を抽出する。レシピ用語強調部21bは、レシピ用語抽出部21aにより抽出された当該任意用語に対応するレシピ用語の強調方法を決定する。そして、出力部23は、レシピ用語強調部21bにより決定された強調方法にしたがって当該任意用語に対応するレシピ用語を強調して上記の一の料理レシピを出力する。
【0081】
具体的には、レシピ用語抽出部21aは、図20及び図21に示されるレシピ用語強調テーブルを参照して、選択された一の料理レシピを構成する自然言語文の中から、任意用語を抽出するとともに、この任意用語で修飾されるレシピ用語を抽出する。例えば、図19では、料理レシピの作り方の中に、任意用語として「お好みで」の文字が含まれているので、「お好みで」の文字で修飾されるレシピ用語として「パセリ」の文字が抽出される。そして、抽出された「パセリ」の文字については、図20に示されるレシピ用語強調テーブルにしたがって、強調方法として規定される色が決定され、この決定された色にしたがって「パセリ」の文字が強調表示されて料理レシピ全体が表示画面に表示される。図20では、任意用語を表す修飾語の強調方法が灰色に規定されているので、「パセリ」の文字は灰色で強調表示される。
【0082】
このとき、強調表示の態様として、色を変えるのではなく、「パセリ」の文字を薄く表示したり破線で表示したりしてもよい。
【0083】
このように、料理に必須ではない材料又は調理器具等のレシピ用語を強調表示することで、料理に必ずしも必要のない材料又は調理器具等のレシピ用語を簡単に把握することができる。
【0084】
図22は、料理レシピに含まれる代替可能なレシピ用語を強調表示する場合を例示している。
【0085】
例えば、ユーザにより選択された一の料理レシピの自然言語文の中に、レシピ用語として、他の物又は他のことに代替することができる代替可能レシピ用語が含まれている場合、レシピ用語抽出部21aは、上記の一の料理レシピを構成する自然言語文の中から代替可能レシピ用語を抽出する。レシピ用語強調部21bは、レシピ用語抽出部21aにより抽出された代替可能レシピ用語の強調方法を決定する。そして、出力部23は、レシピ用語強調部21bにより決定された強調方法にしたがって、代替可能レシピ用語を強調して上記の一の料理レシピを出力する。
【0086】
具体的には、レシピ用語抽出部21aは、図9に示される代替可能用語テーブルを参照して、選択された一の料理レシピを構成する自然言語文の中から、代替可能レシピ用語を抽出する。例えば、図22では、料理レシピの作り方の中に、代替可能レシピ用語として「スキレット」の文字が含まれているので、代替可能レシピ用語として、「スキレット」の文字が抽出される。そして、抽出された「スキレット」の文字については強調方法としての色が決定され、この決定された色にしたがって「スキレット」の文字が強調表示されて料理レシピ全体が表示画面に表示される。
【0087】
このとき、強調表示された代替可能レシピ用語をユーザが選択することで、代替後のレシピ用語が表示画面に表示されるように構成されていてもよい。例えば、図22において、「スキレット」の文字をタップすることで、「スキレット」に代替する調理器具が「フライパン」であることを示す情報がポップアップ等によって表示画面に表示されるように構成されていてもよい。
【0088】
このように、料理レシピに含まれる代替可能なレシピ用語を強調表示することで、代替することができる材料又は調理器具等のレシピ用語を簡単に把握することができる。
【0089】
なお、情報端末20は、レシピ用語を修飾する任意用語(修飾語)を抽出する処理部として、レシピ用語抽出部21aに代えて、あるいは、レシピ用語抽出部21aに加えてさらに、自然言語処理部を有していてもよい。
【0090】
図23は、機器連携システムとの連携でレシピ用語を強調表示する場合を例示している。例えば、料理レシピ表示システム1は、機器連携システムとして、冷蔵庫等の材料の在庫保有状況を出力する機器と連携している。具体的には、情報端末20は、冷蔵庫と連携している。
【0091】
この場合、レシピ用語強調部21bは、冷蔵庫等の機器からの材料の在庫保有状況の出力に基づいて、レシピ用語としてレシピ用語抽出部21aにより抽出された材料の在庫の有無に応じて当該材料の強調方法を決定する。そして、出力部23は、レシピ用語強調部21bにより決定された強調方法にしたがって、レシピ用語抽出部21aにより抽出された材料を強調して料理レシピを出力する。
【0092】
例えば、冷蔵庫に保管されている材料の在庫保有状況のデータが情報端末20に送られてくるので、図23では、材料リストにおける「塩」と「ブラックペッパー」とが冷蔵庫に保管されていることが分かるように強調表示されている。また、図23では、料理レシピの作り方に登場する「スキレット」をユーザが実際に保持していないので、「スキレット」を保持していないことが分かるように「スキレット」が強調表示されている。スキレット等の調理器具は、予めユーザが機器連携システム又は料理レシピ表示システム1に登録しておくとよい。なお、図23において、レシピ用語の強調方法は、レシピ用語の周辺に配置されたアイコンであるが、文字の色等であってもよい。
【0093】
このように、機器連携システムとの連携でレシピ用語を強調表示することで、ユーザは、料理レシピに含まれるレシピ用語の在庫保有状況を容易に把握することができる。
【0094】
図24は、料理レシピに含まれる料理のコツを強調表示する場合を例示している。
【0095】
例えば、ユーザにより選択された一の料理レシピの自然言語文の中に、料理のコツに関する表現が含まれている場合、レシピ用語抽出部21aは、上記の一の料理レシピを構成する自然言語文の中からコツに関するレシピ用語を抽出する。レシピ用語強調部21bは、レシピ用語抽出部21aにより抽出されたコツに関するレシピ用語の強調方法を決定する。そして、出力部23は、レシピ用語強調部21bにより決定された強調方法にしたがって、コツに関するレシピ用語を強調して上記の一の料理レシピを出力する。
【0096】
具体的には、図25に示される料理のコツ表現テーブルを参照して、選択された一の料理レシピを構成する自然言語文の中から、代替可能レシピ用語を抽出する。例えば、図24では、料理レシピの作り方の中に、コツのレシピ用語として「焦げ目が付いたら」の文字が含まれているので、「焦げ目が付いたら」の文字が抽出される。そして、抽出された「焦げ目が付いたら」の文字については強調方法としての色が決定され、この決定された色にしたがって「焦げ目が付いたら」の文字が強調表示されて料理レシピ全体が表示画面に表示される。
【0097】
このように、料理レシピに含まれる料理のコツを強調表示することで、ユーザは、料理のコツを簡単に知ることができる。
【0098】
このとき、表示画面に強調して表示された料理のコツに関する表現(文字等)をユーザが選択した場合、表示画面に、料理のコツの説明文が表示されてもよい。これにより、ユーザは、料理のコツの内容をすぐに知ることができる。
【0099】
(その他の変形例)
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0100】
例えば、図11図25に示される強調表示の具体例については、それぞれ1種類の強調方法(表示ルール)となるように説明したが、これに限るものではない。具体的には、図26に示されるように、任意の強調方法を複数種類組み合わせてもよい。この場合、図27に示されるように、複数種類の強調方法を組み合わせたテーブルが用いられる。
【0101】
また、強調すべき文字を強調できればよいので、文字の背景色は白色とは限らず、例えば背景色を黒色とした場合は、強調する文字色を黄色や太字にすれば、強調すべき文字を強調することができる。
【0102】
また、上記実施の形態における料理レシピ表示システム1において、表示画面に強調して表示された料理レシピの作り方に含まれる材料又は分量をユーザが選択した場合、表示画面に材料リストが表示されるように構成されていてもよい。例えば、図28に示すように、情報端末20の表示画面に強調表示された「生クリーム」の文字をユーザがタップしたときに、材料リストの生クリームが表示画面の上部(図27では一番上)に表示されるように自動的にスクロールしてもよい。つまり、表示画面に強調表示された材料をタップしたときに、材料リストにジャンプして表示画面の一番上にその材料が表示されるように構成されていてもよい。
【0103】
また、上記実施の形態において、レシピ用語強調部21bにより決定される強調方法は、文字又は画像に関するものであったが、これに限らない。例えば、レシピ用語強調部21bにより決定される強調方法は、音に関するものであってもよい。この場合、レシピ用語強調部21bにより決定される強調方法は、例えば、音の大きさ、音のピッチ、音のトーン、音の抑揚、及び、音の再生回数のいずれか1つであり、出力部23は、音を出力するスピーカである。スピーカは、レシピ用語強調部21bにより決定された強調方法にしたがって1つ以上のレシピ用語を音声により強調して、ユーザが選択した一の料理レシピを出力する。なお、強調方法が音に関するものである場合にも、情報端末20は、出力部の他の一つとして料理レシピを表示する表示画面を有する表示部を有していてもよい。
【0104】
また、上記実施の形態において、レシピ用語分類の種類、強調表示するレシピ用語、表記揺れ用語、及び、レシピ用語から連想される強調方法(色など)は、サーバ10における、レシピ用語分類テーブル12、レシピ用語表記揺れテーブル13、レシピ用語強調テーブル14及びレシピ用語連想強調テーブル15において、予め初期設定されているが、各ユーザが個々にカスタマイズしてもよい。例えば、この場合、レシピ用語分類テーブル12、レシピ用語表記揺れテーブル13、レシピ用語強調テーブル14及びレシピ用語連想強調テーブル15を、ユーザが保有する情報端末20にダウンロードしてメモリ24に保存し、各ユーザが情報端末20において各テーブルの情報を変更してカスタマイズしてもよい。つまり、ユーザは、情報端末2を操作することによってローカルで各テーブルの情報を変更してもよい。
【0105】
さらに、情報端末2は、これらのテーブルだけではなく、料理レシピデータベース11も有していてもよい。なお、情報端末2は、料理レシピデータベース11、レシピ用語分
類テーブル12、レシピ用語表記揺れテーブル13、レシピ用語強調テーブル14及びレシピ用語連想強調テーブル15の少なくとも一つ又は全部を有していてもよい。
【0106】
また、上記実施の形態において、強調表示されたレシピ用語を含む料理レシピは、情報端末20に表示する場合について説明したが、これに限らない。例えば、強調表示されたレシピ用語を含む料理レシピは、電子レンジ又は冷蔵庫等の家電機器の表示画面に表示されてもよい。つまり、図1及び図2において、情報端末2を電子レンジ又は冷蔵庫等の家電機器としてもよい。この場合、ユーザは、電子レンジ又は冷蔵庫等の家電機器を操作することで家電機器の表示画面に表示された料理レシピを見ることができる。
【0107】
また、上記実施の形態における料理レシピ表示システムは、料理レシピの表示方法として実現されてもよい。例えば、料理レシピの表示方法は、各々が自然言語文で表された複数の料理レシピを保持する料理レシピデータベースに保持された複数の料理レシピの中から選択された一の料理レシピについて、当該一の料理レシピを構成する自然言語文の中から1つ以上のレシピ用語を抽出するレシピ用語抽出し、抽出された1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定し、決定された強調方法にしたがって上記の1つ以上のレシピ用語を強調して上記の一の料理レシピを出力するものである。
【0108】
また、上記実施の形態における料理レシピ表示システムは、コンピュータを料理レシピ表示システム又は料理レシピの表示方法として機能させるためのプログラムとして実現することもできる。つまり、本発明の一つの態様として、上記の料理レシピの表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを含む。なお、このプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されていてもよい。この場合、この記録媒体は、上記実施の形態における料理レシピ表示システムにおけるROMそのものであってもよいし、外部記憶装置(CD-ROMドライブ等)に挿入することで読み取り可能な、CD-ROM、磁気テープ、フレキシブルディスク、ハードディスク、DVD、BD等、又は、半導体メモリであってもよい。
【0109】
その他、上記実施の形態及び変形例に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、又は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態及び変形例における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0110】
本発明は、料理レシピを表示する料理レシピ表示システムとして有用である。
【符号の説明】
【0111】
1 料理レシピ表示システム
10 サーバ
11 料理レシピデータベース
12 レシピ用語分類テーブル
13 レシピ用語表記揺れテーブル
14 レシピ用語強調テーブル
15 レシピ用語連想強調テーブル
20 情報端末
21 制御部
21a レシピ用語抽出部
21b レシピ用語強調部
22 入力部
23 出力部
24 メモリ
25 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
【手続補正書】
【提出日】2024-08-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が自然言語文で表された複数の料理レシピのデータを保持する料理レシピデータベースと、
前記料理レシピデータベースに保持された前記複数の料理レシピのデータの中から選択された一の料理レシピのデータについて、当該料理レシピに含まれる1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定するレシピ用語強調部と、
前記レシピ用語強調部により決定された強調方法にしたがって前記1つ以上のレシピ用語を強調して前記一の料理レシピを出力する出力部と、を備え
前記レシピ用語は、調理行動のレシピ用語を含み、
前記レシピ用語強調部は、前記調理行動のレシピ用語に対して他のレシピ用語とは異なる強調方法を決定する、
料理レシピ表示システム。
【請求項2】
複数のレシピ用語を複数のレシピ用語の種類に分類し、前記レシピ用語の種類と当該レシピ用語の強調方法とを関連付けて記憶する記憶部を備え、
前記レシピ用語強調部は、前記記憶部に記憶された前記レシピ用語の種類に基づいて、前記料理レシピに含まれる1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定する、
請求項1に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項3】
前記記憶部は、前記複数のレシピ用語を前記複数のレシピ用語の種類に分して保持するレシピ用語分類テーブルと、前記複数のレシピ用語の種類ごとに予め定められた複数の強調方法を保持するレシピ用語強調テーブルと、を備え、
前記レシピ用語強調部は、前記レシピ用語分類テーブルを参照して当該料理レシピに含まれる前記複数のレシピ用語を前記複数のレシピ用語の種類にしたがって分類し、前記レシピ用語強調テーブルを参照して前記複数のレシピ用語の各々の強調方法を前記複数のレシピ用語の種類ごとに決定し、
前記出力部は、前記レシピ用語強調部により決定された強調方法にしたがって前記複数のレシピ用語の各々を強調して前記一の料理レシピを出力する、
請求項2に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項4】
前記レシピ用語は、さらに材料情報、材料の分量、調理時間、調理器具情報の少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項5】
前記レシピ用語強調部により決定される強調方法は、文字の色、文字の太さ、文字のサイズ、文字のフォント、及び、代替アイコンの装飾の挿入のいずれかを含み
前記出力部は、表示部であり、
前記表示部は、前記レシピ用語強調部により決定された強調方法にしたがって前記1つ以上のレシピ用語をテキストにより強調して前記料理レシピを表示する、
請求項1に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項6】
1つの基準レシピ用語の自然言語に対して複数の表記揺れ用語を保持するレシピ用語表記揺れテーブルを備え、
前記レシピ用語強調部は、前記レシピ用語表記揺れテーブルを参照して前記料理レシピに含まれる前記1つ以上のレシピ用語の各々がどの基準レシピ用語であるかを特定し、前記料理レシピに含まれる前記1つ以上のレシピ用語のうち同じ基準レシピ用語であると特定されたレシピ用語については同じ強調方法となるようにして前記料理レシピに含まれる前記1つ以上のレシピ用語の各々の強調方法を決定する、
請求項1に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項7】
前記調理行動のレシピ用語は、加熱調理に関する設定情報を含む、
請求項1に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項8】
前記加熱調理に関する設定情報は、「弱火」及び「強火」を含む、
請求項7に記載の料理レシピ表示システム。
【請求項9】
コンピュータを、
各々が自然言語文で表された複数の料理レシピのデータを保持する料理レシピデータベースと、
前記料理レシピデータベースに保持された前記複数の料理レシピのデータの中から選択された一の料理レシピのデータについて、当該料理レシピに含まれる1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定するレシピ用語強調部と、
前記レシピ用語強調部により決定された強調方法にしたがって前記1つ以上のレシピ用語を強調して前記一の料理レシピを出力する出力部、として機能させ、
前記レシピ用語は、調理行動のレシピ用語を含み、
前記レシピ用語強調部は、前記調理行動のレシピ用語に対して他のレシピ用語とは異なる強調方法を決定する、
料理レシピ表示プログラム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る料理レシピ表示システムの一態様は、各々が自然言語文で表された複数の料理レシピのデータを保持する料理レシピデータベースと、前記料理レシピデータベースに保持された前記複数の料理レシピのデータの中から選択された一の料理レシピのデータについて、当該料理レシピに含まれる1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定するレシピ用語強調部と、前記レシピ用語強調部により決定された強調方法にしたがって前記1つ以上のレシピ用語を強調して前記一の料理レシピを出力する出力部と、を備え、前記レシピ用語は、調理行動のレシピ用語を含み、前記レシピ用語強調部は、前記調理行動のレシピ用語に対して他のレシピ用語とは異なる強調方法を決定する
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
また、本発明に係る料理レシピ表示プログラムの一態様は、コンピュータを、各々が自然言語文で表された複数の料理レシピのデータを保持する料理レシピデータベースと、前記料理レシピデータベースに保持された前記複数の料理レシピのデータの中から選択された一の料理レシピのデータについて、当該料理レシピに含まれる1つ以上のレシピ用語の強調方法を決定するレシピ用語強調部と、前記レシピ用語強調部により決定された強調方法にしたがって前記1つ以上のレシピ用語を強調して前記一の料理レシピを出力する出力部、として機能させ、前記レシピ用語は、調理行動のレシピ用語を含み、前記レシピ用語強調部は、前記調理行動のレシピ用語に対して他のレシピ用語とは異なる強調方法を決定するプログラムである。