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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124602
(43)【公開日】2024-09-13
(54)【発明の名称】擬似人格対話装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0282 20230101AFI20240906BHJP
【FI】
G06Q30/0282
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023032386
(22)【出願日】2023-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】522349904
【氏名又は名称】シーアンドアールエム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100153268
【弁理士】
【氏名又は名称】吉原 朋重
(72)【発明者】
【氏名】小林 武嗣
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB01
5L049BB01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】AI技術を利用して擬似人格と対話するサービスにおける商品・役務の販売促進を図ると共に、ユーザーの満足度を向上させることによって、サービスの収益性・存続可能性を高める擬似人格対話装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】ユーザーが操作するユーザー端末における仮想空間でキャラクターとの会話が可能な環境を提供する擬似人格対話装置において、キャラクターが、前記会話において、ユーザーに対し、仮想空間でキャラクターが利用する一の商品又はサービスの購入を提案する処理を行わせる購入提案手段と、ユーザーが前記提案に応じる場合、前記一の商品又はサービスの購入代金に関する資金決済を行う代金決済手段と、仮想空間において、前記一の商品又はサービスが提供されるキャラクターを視聴することが可能な環境を提供する視聴可能化手段と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーが操作するユーザー端末における仮想空間でキャラクターとの会話が可能な環境を提供する擬似人格対話装置において、
前記キャラクターが、前記会話において、前記ユーザーに対し、前記仮想空間で前記キャラクターが利用する一の商品又はサービスの購入を提案する処理を行わせる購入提案手段と、
前記ユーザーが前記提案に応じる場合、前記一の商品又はサービスの購入代金に関する資金決済を行う代金決済手段と、
前記仮想空間において、前記一の商品又はサービスが提供される前記キャラクターを視聴することが可能な環境を提供する視聴可能化手段と、を有することを特徴とする擬似人格対話装置。
【請求項2】
前記視聴可能化手段が、前記仮想空間において、前記一の商品又はサービスが提供される前記キャラクターを視聴することが可能となる権利の購入を提案し、
前記代金決済手段が、前記権利の購入代金に関する資金決済を行った場合、
前記視聴可能化手段が、前記一の商品又はサービスが提供される前記キャラクターを視聴することが可能な環境を提供することを特徴とする請求項1に記載の擬似人格対話装置。
【請求項3】
前記購入提案手段が、前記キャラクターが、前記会話において、前記ユーザーに対し、前記仮想空間で前記キャラクターが利用する一の商品又はサービス及び実空間で前記ユーザーが利用する前記一の商品又はサービスの購入を提案する処理を行わせ、
前記代金決済手段が、前記ユーザーが前記提案に応じる場合、前記キャラクターが利用する一の商品又はサービス及び前記ユーザーが利用する一の商品又はサービスの購入代金に関する資金決済を行い、
前記視聴可能化手段が、提供のタイミングが略同じとなるように、前記仮想空間において、前記一の商品又はサービスが提供される前記キャラクターを視聴することが可能な環境を提供し、かつ、前記実空間において前記ユーザーに前記一の商品又はサービスが提供されるように手配することを特徴とする請求項1に記載の擬似人格対話装置。
【請求項4】
ユーザーが操作するユーザー端末における仮想空間でキャラクターとの会話が可能な環境を提供するコンピューターにおいて、
購入提案手段が、前記キャラクターが、前記会話において、前記ユーザーに対し、前記仮想空間で前記キャラクターが利用する一の商品又はサービスの購入を提案する処理を行わせるステップと、
代金決済手段が、前記ユーザーが前記提案に応じる場合、前記一の商品又はサービスの購入代金に関する資金決済を行うステップと、
視聴可能化手段が、前記仮想空間において、前記一の商品又はサービスが提供される前記キャラクターを視聴することが可能な環境を提供するステップと、を含む擬似人格対話方法。
【請求項5】
前記視聴可能化手段が、前記仮想空間において、前記一の商品又はサービスが提供される前記キャラクターを視聴することが可能となる権利の購入を提案し、
前記代金決済手段が、前記権利の購入代金に関する資金決済を行った場合、
前記視聴可能化手段が、前記一の商品又はサービスが提供される前記キャラクターを視聴することが可能な環境を提供することを特徴とする請求項4に記載の擬似人格対話方法。
【請求項6】
前記購入提案手段が、前記キャラクターが、前記会話において、前記ユーザーに対し、前記仮想空間で前記キャラクターが利用する一の商品又はサービス及び実空間で前記ユーザーが利用する前記一の商品又はサービスの購入を提案する処理を行わせ、
前記代金決済手段が、前記ユーザーが前記提案に応じる場合、前記キャラクターが利用する一の商品又はサービス及び前記ユーザーが利用する一の商品又はサービスの購入代金に関する資金決済を行い、
前記視聴可能化手段が、提供のタイミングが略同じとなるように、前記仮想空間において、前記一の商品又はサービスが提供される前記キャラクターを視聴することが可能な環境を提供し、かつ、前記実空間において前記ユーザーに前記一の商品又はサービスが提供されるように手配することを特徴とする請求項4に記載の擬似人格対話方法。
【請求項7】
コンピューターに、請求項4乃至6の何れか一に記載の方法を実行させるための擬似人格対話プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
電子ショッピングにおける販売促進のための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、AI(Artificial Intelligence、人工知能)技術の進展が著しい。例えば、AIを利用して、人が話す言葉をリアルタイムで認識し、言語化する自然言語処理が実用化され、会議の議事録が自動作成されたり、コールセンターで問い合わせを理解し適切な回答候補を準備したり、同時通訳を行ったりする技術が実現している。
【0003】
ところで、仮想空間上に疑似人格を備えるキャラクターを創り出し、そのキャラクターと実空間にいるユーザーとが会話を行うことができる技術も開発されている。
【0004】
その様な分野において、例えば、特許文献1では、人工知能によって生成される仮想的な利用者が、本人である利用者に代わって会話するとき、当該利用者が事物又は事象に対して抱くイメージを画像として表示する技術が提案され、特許文献2では、著名人、故人等の一般的には対話することが不可能・困難な個人との擬似対話をインターネット上でサービスとして提供する技術が提案されている。一方、非特許文献1では、アプリケーション上に仮想的な利用者の人格のコピーを生成する技術が紹介されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-224190号公報
【特許文献2】特開2005-196356号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】株式会社オルツのニュースリリース、https://alt.ai/news/news-81/、2015年1月28日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のような従来技術では、技術開発に多額の資金が投下されるため、その開発されたサービスにおいて資金回収を行わねばならない。つまり、開発するサービスに適切なキャッシュポイントを用意し、収益性を高めないと、そのサービスを存続させることができないという問題があった。
【0008】
そこで、本発明では、上記問題点に鑑み、AI技術を利用して擬似人格と対話するサービスにおいて、商品・役務の販売促進を図ると共に、ユーザーの満足度を向上させることによって、サービスの収益性・存続可能性を高める擬似人格対話装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
開示する擬似人格対話装置の一形態は、ユーザーが操作するユーザー端末における仮想空間でキャラクターとの会話が可能な環境を提供する擬似人格対話装置において、前記キャラクターが、前記会話において、前記ユーザーに対し、前記仮想空間で前記キャラクターが利用する一の商品又はサービスの購入を提案する処理を行わせる購入提案手段と、前記ユーザーが前記提案に応じる場合、前記一の商品又はサービスの購入代金に関する資金決済を行う代金決済手段と、前記仮想空間において、前記一の商品又はサービスが提供される前記キャラクターを視聴することが可能な環境を提供する視聴可能化手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
開示する擬似人格対話装置は、AI技術を利用して擬似人格と対話するサービスにおいて、商品・役務の販売促進を図ると共に、ユーザーの満足度を向上させることによって、サービスの収益性・存続可能性を高める。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施の形態に係る擬似人格対話装置の概要を説明する図である。
図2】本実施の形態に係る擬似人格対話装置の機能ブロック図である。
図3】本実施の形態に係る疑似人格対話手段を説明するための図である。
図4】本実施の形態に係る購入提案手段を説明するための図である。
図5】本実施の形態に係る購入提案手段を説明するための図である。
図6】本実施の形態に係る視聴可能手段を説明するための図である。
図7】本実施の形態に係る視聴可能手段を説明するための図である。
図8】本実施の形態に係る擬似人格対話装置のハードウエア構成例を示す図である。
図9】本実施の形態に係る擬似人格対話装置による処理例(その1)の流れを示すフローチャートである。
図10】本実施の形態に係る擬似人格対話装置による処理例(その2)の流れを示すフローチャートである。
図11】本実施の形態に係る擬似人格対話装置による処理例(その3)の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
(本実施の形態に係る擬似人格対話装置の動作原理)
【0013】
図1を用いて、本実施の形態に係る疑似人格対話装置(以下、単に「本装置」という。)100の概要について説明する。図1は、本装置100と他装置との接続関係を示す図である。
【0014】
図1で示すように、本装置100は、通信ネットワーク260を介して、ユーザー230が操作するユーザー端末240に接続される。通信ネットワーク260は、有線の形態であっても良く、無線の形態であっても良い。ユーザー端末240は、スマートフォンのような携帯情報端末であっても良く、ノート型・デスクトップ型・タブレット型のパーソナルコンピューターであっても良い。
【0015】
本装置100は、ユーザー端末240において実現される仮想空間上で、キャラクター250との会話が可能な環境を提供する。その様な会話の中で、キャラクター250が、ユーザー230に対し、一の商品又はサービス210について購入を打診する。ユーザー230が購入を打診された商品又はサービス210を購入すると、会話環境において、商品又はサービス210がキャラクター250に提供される。
【0016】
そして、ユーザー230は、本装置100で提供される会話環境において一の商品又はサービス210が提供されるキャラクター250と会話を継続することができたり、そういったキャラクター250を視聴することができたりする。
【0017】
図2乃至7を用いて、本装置100の動作原理について説明する。図2は、本装置100の機能ブロック図であり、図3乃至7は、ユーザー端末240に表示される画面例を示す図である。
図2で示すように、本装置100は、疑似人格対話手段110、購入提案手段120、代金決済手段130、視聴可能手段140を有する。
【0018】
疑似人格対話手段110は、ユーザー端末240における仮想空間で、ユーザー230がキャラクター250と会話ができる環境を提供する。疑似人格対話手段110は、キャラクター250が、ユーザー230の問いかけに対し受け答えを行い、また、キャラクター250が、ユーザー230に対し独自に問いかけを行うような会話環境を提供する。
【0019】
図3で示すように、疑似人格対話手段110は、例えば、ユーザー端末240上で、女の子のキャラクター250とユーザー230との会話ができる環境を提供する。
【0020】
なお、疑似人格対話手段110は、特開2017-224190号公報や特開2005-196356号公報で公開される技術を用いて実現すれば良い。また、疑似人格対話手段110は、株式会社オルツのニュースリリース(https://alt.ai/news/news-81/、2015年1月28日)に記載されるような技術を用いて実現しても良い。
【0021】
購入提案手段120は、疑似人格対話手段110が提供する会話環境において、キャラクター250が、ユーザー230に対し、仮想空間上でキャラクター250が利用する一の商品又はサービス210の購入を提案する処理を行わせる。
【0022】
図4で示すように、購入提案手段120は、例えば、ユーザー230に対し、女の子のキャラクター250との会話環境の中で、キャラクター250が着用するためのチュチュ210の購入を提案する処理を行う。
【0023】
購入提案手段120は、会話環境において、キャラクター250が、ユーザー230に対し、仮想空間でキャラクター250が利用する商品又はサービス210と共に実空間でユーザー230が利用する商品又はサービス210の購入を提案する処理を行わせる。
【0024】
図5で示すように、購入提案手段120は、例えば、ユーザー230に対し、キャラクター250との会話環境の中で、キャラクター250が食するためのピザ210及びユーザー230が食するためのピザ210の購入を提案する処理を行わせる。
上記のようにして、購入提案手段120は、商品・役務210の販売促進を図る。
【0025】
代金決済手段130は、ユーザー230が購入提案手段120による提案に応じる場合、一の商品又はサービス210の購入代金に関する資金決済を行う。資金決済は、クレジットカード、デビットカード、仮想通貨、トークンなど、どの様な通貨・方式を用いても良い。
【0026】
代金決済手段130は、キャラクター250が利用する商品又はサービス210の代金及びユーザー230が利用する商品又はサービス210の代金に関する資金決済を行う形態としても良い。この場合、ユーザー230は、2つ分の代金の支払い義務を負うことになる。図5で示すような場合、代金決済手段130は、例えば、キャラクター250のピザ代金とユーザー230自身のピザ代金の2つ分の資金決済を行う。
【0027】
視聴可能化手段140は、疑似人格対話手段110が提供する会話環境(仮想空間)において、代金決済手段130によって購入した商品又はサービス210が提供されるキャラクター250を視聴することが可能な環境を提供する。
【0028】
図6で示すように、視聴可能化手段140は、例えば、疑似人格対話手段110が提供する仮想空間において、購入したチュチュ210を着た女の子のキャラクター250がバレエの発表会で踊る姿を視聴することが可能となる環境を提供する。
【0029】
視聴可能化手段140は、疑似人格対話手段110が提供する会話環境において、一の商品又はサービス210が提供されるキャラクター250を視聴することが可能となる権利(視聴権)220の購入を提案する形態としても良い。その場合、視聴可能化手段140は、代金決済手段130によって視聴権220の購入代金に関する資金決済が行われたとき、一の商品又はサービス210が提供されるキャラクター250を視聴することが可能な環境を提供する形態としても良い。
【0030】
図6で示すように、視聴可能化手段140は、例えば、疑似人格対話手段110が提供する仮想空間において、購入したチュチュ210を着た女の子のキャラクター250がバレエの発表会で踊る姿を視聴することが可能となる視聴権220の購入を提案する。そして、視聴可能化手段140は、代金決済手段130による視聴権220の代金決済が行われたとき、チュチュ210を着た女の子のキャラクター250がバレエの発表会で踊る姿を視聴することが可能とする。
【0031】
購入提案手段120が、会話環境において、キャラクター250が、仮想空間でキャラクター250が利用する商品又はサービス210と共に実空間でユーザー230が利用する商品又はサービス210の購入を提案し、代金の決済が行われた場合を想定する。そのとき、視聴可能化手段140は、仮想空間において、商品又はサービス210が提供されるキャラクター250を視聴することが可能な環境を提供し、その提供と略同じタイミングで、実空間においてユーザー230に商品又はサービス210が提供されるように手配する。
【0032】
図7で示すように、視聴可能化手段140は、例えば、仮想空間において、ピザ210が提供されるキャラクター250を視聴することが可能な環境を提供し、その提供と略同じタイミングで、実空間においてユーザー230にピザ210が提供されるように手配する。つまり、視聴可能化手段140は、ユーザー230が、ともにピザ210を食べながらキャラクター250と会話ができる環境を提供する。
上記のようにして、視聴可能化手段140は、ユーザー230の満足度を向上させる。
【0033】
本装置100は、上記の動作原理に基づいて、AI技術を利用して擬似人格250と対話するサービスにおいて、商品・役務210の販売促進を図ると共に、ユーザー230の満足度を向上させることによって、サービスの収益性・存続可能性を高めることができる。
(本実施の形態に係る擬似人格対話装置のハードウエア構成)
【0034】
図8を用いて、本装置100のハードウエア構成例について説明する。図8は、本装置100のハードウエア構成の一例を示す図である。図8で示すように、本装置100は、CPU(Central Processing Unit)410、ROM(Read-Only Memory)420、RAM(Random Access Memory)430、補助記憶装置440、通信I/F450、入力装置460、表示装置470、記録媒体I/F480を有する。
【0035】
CPU410は、ROM420に記憶されたプログラムを実行する装置であり、RAM430に展開(ロード)されたデータを、プログラムの命令に従って演算処理し、本装置100全体を制御する。ROM420は、CPU410が実行するプログラムやデータを記憶している。RAM430は、CPU410でROM420に記憶されたプログラムを実行する際に、実行するプログラムやデータが展開(ロード)され、演算の間、演算データを一時的に保持する。
【0036】
補助記憶装置440は、基本ソフトウエアであるOS(Operating System)や本実施の形態に係るアプリケーションプログラムなどを、関連するデータとともに記憶する装置である。補助記憶装置440は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどである。
【0037】
通信I/F450は、有線・無線LAN(Local Area Network)、インターネットなどの通信ネットワーク260に接続し、通信機能を提供する他装置240とデータの授受を行うためのインターフェースである。
【0038】
入力装置460は、キーボードなど本装置100にデータ入力を行うための装置である。表示装置(出力装置)470は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成される装置であり、本装置100が有する機能をユーザーが利用する際や各種設定を行う際のユーザーインターフェースとして機能する装置である。記録媒体I/F480は、CD-ROM、DVD-ROM、USBメモリなどの記録媒体490とデータの送受信を行うためのインターフェースである。
【0039】
本装置100が有する各手段は、CPU410が、ROM420又は補助記憶装置440に記憶された各手段に対応するプログラムを実行することにより実現される形態としても良い。また、本装置100が有する各手段は、当該各手段に関する処理をハードウエアとして実現される形態としても良い。また、通信I/F450を介して外部サーバー装置から本発明に係るプログラムを読み込ませたり、記録媒体I/F480を介して記録媒体490から本発明に係るプログラムを読み込ませたりして、本装置100に当該プログラムを実行させる形態としても良い。
(本実施の形態に係る擬似人格対話装置による処理例)
(1)本装置100による処理例(その1)
図9を用いて、本装置100による第1処理例について説明する。図9は、本装置100による第1処理例の流れを示すフローチャートである。
【0040】
S10で疑似人格対話手段110が、ユーザー端末240における仮想空間で、ユーザー230がキャラクター250と会話ができる環境を提供する。疑似人格対話手段110は、キャラクター250が、ユーザー230の問いかけに対し受け答えを行い、また、キャラクター250が、ユーザー230に対し独自に問いかけを行うような会話環境を提供する。
【0041】
図3で示すように、疑似人格対話手段110は、例えば、ユーザー端末240上で、ユーザー230と女の子のキャラクター250との会話ができる環境を提供する。
【0042】
S20で購入提案手段120が、S10において提供される会話環境において、キャラクター250が、ユーザー230に対し、仮想空間上でキャラクター250が利用する一の商品又はサービス210の購入を提案する処理を行わせる。
【0043】
図4で示すように、購入提案手段120は、例えば、ユーザー230に対し、女の子のキャラクター250との会話環境の中で、キャラクター250が着用するためのチュチュ210の購入を提案する処理を行う。このようにして、商品・役務210の販売促進を図る。
【0044】
S30で代金決済手段130が、S20における提案にユーザー230が応じる場合、S20において提案された商品又はサービス210の購入代金に関する資金決済を行う。資金決済は、クレジットカード、デビットカード、仮想通貨、トークンなど、どの様な通貨・方式を用いても良い。
【0045】
S40で視聴可能化手段140が、S10において提供される会話環境(仮想空間)において、代金決済手段130によって購入した商品又はサービス210が提供されるキャラクター250を視聴することが可能な環境を提供する。
【0046】
図6で示すように、視聴可能化手段140は、例えば、疑似人格対話手段110が提供する仮想空間において、購入したチュチュ210を着た女の子のキャラクター250がバレエの発表会で踊る姿を視聴することが可能となる環境を提供する。このようにして、ユーザー230の満足度を向上させる。
【0047】
上記のような処理を行うことによって、本装置100は、AI技術を利用して擬似人格と対話するサービスにおいて、商品・役務210の販売促進を図ると共に、ユーザー230の満足度を向上させることによって、サービスの収益性・存続可能性を高める。
(2)本装置100による処理例(その2)
図10を用いて、本装置100による第2処理例について説明する。図10は、本装置100による第2処理例の流れを示すフローチャートである。
【0048】
S110で疑似人格対話手段110が、ユーザー端末240における仮想空間で、ユーザー230がキャラクター250と会話ができる環境を提供する。疑似人格対話手段110は、キャラクター250が、ユーザー230の問いかけに対し受け答えを行い、また、キャラクター250が、ユーザー230に対し独自に問いかけを行うような会話環境を提供する。
【0049】
図3で示すように、疑似人格対話手段110は、例えば、ユーザー端末240上で、ユーザー230と女の子のキャラクター250との会話ができる環境を提供する。
【0050】
S120で購入提案手段120が、S110において提供される会話環境において、キャラクター250が、ユーザー230に対し、仮想空間上でキャラクター250が利用する一の商品又はサービス210の購入を提案する処理を行わせる。
【0051】
図4で示すように、購入提案手段120は、例えば、ユーザー230に対し、女の子のキャラクター250との会話環境の中で、キャラクター250が着用するためのチュチュ210の購入を提案する処理を行う。このようにして、商品・役務210の販売促進を図る。
【0052】
S130で代金決済手段130が、S120における提案にユーザー230が応じる場合、S120において提案された商品又はサービス210の購入代金に関する資金決済を行う。資金決済は、クレジットカード、デビットカード、仮想通貨、トークンなど、どの様な通貨・方式を用いても良い。
【0053】
S140で視聴可能化手段140が、S110において提供される会話環境において、一の商品又はサービス210が提供されるキャラクター250を視聴することが可能となる権利(視聴権)220の購入を提案する。
【0054】
図6で示すように、視聴可能化手段140は、例えば、疑似人格対話手段110が提供する仮想空間において、購入したチュチュ210を着た女の子のキャラクター250がバレエの発表会で踊る姿を視聴することが可能となる視聴権220の購入を提案する。
S150で代金決済手段130が、S140における提案にユーザー230が応じる場合、視聴権220の購入代金に関する資金決済を行う。
S160で視聴可能化手段140が、一の商品又はサービス210が提供されるキャラクター250を視聴することが可能な環境を提供する。
【0055】
視聴可能化手段140は、代金決済手段130による視聴権220の代金決済が行われたとき、チュチュ210を着た女の子のキャラクター250がバレエの発表会で踊る姿を視聴することが可能とする。このようにして、ユーザー230の満足度を向上させる。
【0056】
上記のような処理を行うことによって、本装置100は、AI技術を利用して擬似人格と対話するサービスにおいて、商品・役務210の販売促進を図ると共に、ユーザー230の満足度を向上させることによって、サービスの収益性・存続可能性を高める。
(3)本装置100による処理例(その3)
図11を用いて、本装置100による第3処理例について説明する。図11は、本装置100による第3処理例の流れを示すフローチャートである。
【0057】
S210で疑似人格対話手段110が、ユーザー端末240における仮想空間で、ユーザー230がキャラクター250と会話ができる環境を提供する。疑似人格対話手段110は、キャラクター250が、ユーザー230の問いかけに対し受け答えを行い、また、キャラクター250が、ユーザー230に対し独自に問いかけを行うような会話環境を提供する。
【0058】
図3で示すように、疑似人格対話手段110は、例えば、ユーザー端末240上で、ユーザー230と女の子のキャラクター250との会話ができる環境を提供する。
【0059】
S220で購入提案手段120が、S210において提供される会話環境において、キャラクター250が、ユーザー230に対し、仮想空間でキャラクター250が利用する商品又はサービス210と共に実空間でユーザー230が利用する商品又はサービス210の購入を提案する処理を行わせる。
【0060】
図5で示すように、購入提案手段120は、例えば、ユーザー230に対し、キャラクター250との会話環境の中で、キャラクター250が食するためのピザ210及びユーザー230が食するためのピザ210の購入を提案する処理を行わせる。このようにして、商品・役務210の販売促進を図る。
【0061】
S230で代金決済手段130が、S220における提案にユーザー230が応じる場合、キャラクター250が利用する商品又はサービス210の代金及びユーザー230が利用する商品又はサービス210の代金に関する資金決済を行う。この場合、ユーザー230は、2つ分の代金の支払い義務を負うことになる。図5で示すような場合、代金決済手段130は、例えば、キャラクター250のピザ代金とユーザー230自身のピザ代金の2つ分の資金決済を行う。
【0062】
S240で視聴可能化手段140が、S210において提供される会話環境(仮想空間)において、S220において提案された商品又はサービス210が提供されるキャラクター250を視聴することが可能な環境を提供し、その提供と略同じタイミングで、実空間においてユーザー230に商品又はサービス210が提供されるように手配する。
【0063】
図7で示すように、視聴可能化手段140は、例えば、仮想空間において、ピザ210が提供されるキャラクター250を視聴することが可能な環境を提供し、その提供と略同じタイミングで、実空間においてユーザー230にピザ210が提供されるように手配する。つまり、視聴可能化手段140は、ユーザー230が、ともにピザ210を食べながらキャラクター250と会話ができる環境を提供する。このようにして、ユーザー230の満足度を向上させる。
【0064】
上記のような処理を行うことによって、本装置100は、AI技術を利用して擬似人格と対話するサービスにおいて、商品・役務210の販売促進を図ると共に、ユーザー230の満足度を向上させることによって、サービスの収益性・存続可能性を高める。
【0065】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0066】
100 擬似人格対話装置
110 擬似人格対話手段
120 購入提案手段
130 代金決済手段
140 視聴可能化手段
210 購入提案される商品又はサービス
220 視聴権
230 ユーザー
240 ユーザー端末
250 キャラクター
260 通信ネットワーク
410 CPU
420 ROM
430 RAM
440 補助記憶装置
450 通信インターフェース
460 入力装置
470 出力装置
480 記録媒体インターフェース
490 記録媒体
図1
図2
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図5
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図11