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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124638
(43)【公開日】2024-09-13
(54)【発明の名称】ガス栓へのフランジ板固定構造
(51)【国際特許分類】
   F16L 5/00 20060101AFI20240906BHJP
   F16K 27/00 20060101ALI20240906BHJP
【FI】
F16L5/00 S
F16K27/00 B
F16L5/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023032454
(22)【出願日】2023-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】000151977
【氏名又は名称】株式会社藤井合金製作所
(71)【出願人】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111257
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 栄二
(74)【代理人】
【識別番号】100110504
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 智裕
(72)【発明者】
【氏名】高田 拓矢
(72)【発明者】
【氏名】木村 充志
(72)【発明者】
【氏名】増田 雄大
【テーマコード(参考)】
3H051
【Fターム(参考)】
3H051AA04
3H051CC15
3H051FF01
(57)【要約】
【課題】ガス栓を壁板の表面に固定するためのフランジ板をガス栓の配管接続部に確実に長期にわたって保持固定できるようにすること。
【解決手段】ガス栓本体(3)の配管接続部(31)をフランジ板(33)の嵌合部(34)に嵌入させた状態にて、配管接続部(31)のテーパ雌ネジ(32)に、フレキ配管(44)の端末に接続させた継手部材(41)のテーパ雄ネジ(42)を、フランジ板(33)の中央孔(30)を介して螺合させ最終締付位置に達するまで締め付けたとき、テーパ雄ネジ(42)に外嵌させる固定金具によってフランジ板(33)をガス栓本体(3)側へ弾性的に押圧することにより、フランジ板(33)をガス栓本体(3)に固定させるガス栓へのフランジ板固定構造に関し、前記固定金具は、テーパ雄ネジ(42)に外嵌可能な内径を有する金属製のコイルドウェーブスプリング(1)としたことである。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テーパ雌ネジが形成された配管接続部を有するガス栓本体と、
前記テーパ雌ネジに対応する中央孔が貫通し且つ前記中央孔の周囲を囲むように前記配管接続部の開放端部を嵌入可能な嵌合部が設けられているフランジ板と、
一端にはフレキ配管の端末が接続され且つ、他端には前記テーパ雌ネジに螺合可能なテーパ雄ネジが六角工具掛け部を介して突設されている継手部材と、
前記テーパ雄ネジに外嵌し且つ前記テーパ雄ネジを前記テーパ雌ネジに螺合させて最終締付位置に達するまで締め付けたとき、前記フランジ板をガス栓本体側へ弾性的に押圧する固定金具とからなるガス栓へのフランジ板固定構造において、
前記固定金具は、前記テーパ雄ネジに外嵌可能な内径を有する金属製のコイルドウェーブスプリングとしたガス栓へのフランジ板固定構造。
【請求項2】
請求項1に記載のガス栓へのフランジ板固定構造において、
前記コイルドウェーブスプリングの先端及び末端の内径を、前記テーパ雄ネジの外径よりも小径としたガス栓へのフランジ板固定構造。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス栓へのフランジ板固定構造、特に、ガス栓を壁板に取り付けるためのフランジ板をガス栓本体に固定する固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
壁板内に収容されているガス管としてのフレキ配管(44)が継手部材(41)を介して接続するガス栓本体(3)を、壁板に設けた壁孔周辺に固定するために、金属製のフランジ板(33)が利用されている(図4参照)。
フランジ板(33)は、ガス栓本体(3)の六角筒状の配管接続部(31)に半径方向外側に張り出すように取り付けられているもので、配管接続部(31)にはテーパ雌ネジ(32)が形成されており、継手部材(41)にはこれに螺合可能なテーパ雄ネジ(42)が形成されている。テーパ雄ネジ(42)をテーパ雌ネジ(32)に螺合させることにより、フレキ配管(44)は継手部材(41)を介して、フランジ板(33)付きのガス栓本体(3)に接続される。
【0003】
フランジ板(33)は中央孔(30)を有する環状板であり、中央孔(30)を囲むように六角嵌合部(34)が突設されている。この六角嵌合部(34)内に、六角形状の配管接続部(31)の開放端部を嵌入させることにより、ガス栓本体(3)とフランジ板(33)とは一体となる。他方、継手部材(41)のテーパ雄ネジ(42)には、固定金具(2)を外嵌させておく。
【0004】
固定金具(2)は、金属環(21)の内周縁部に、たとえばゴム等の弾性材料製の弾性筒体(20)を嵌め込んで一体としたもので、弾性筒体(20)の上流側開放端縁(22)が、継手部材(41)におけるテーパ雄ネジ(42)の基端部側の端面(45)に当接するように取り付ける。
【0005】
固定金具(2)を外嵌させたテーパ雄ネジ(42)を、フランジ板(33)の六角嵌合部(34)内に嵌入させた状態のガス栓本体(3)の配管接続部(31)のテーパ雌ネジ(32)に螺合させ、最終締付位置に達するまで締め付ける。これにより、固定金具(2)は、フランジ板(33)の裏面と継手部材(41)の端面(45)との間で挟圧され、弾性筒体(20)の弾性復帰力によって、フランジ板(33)をガス栓本体(3)側へ押圧する。言い換えれば、ガス栓本体(3)の配管接続部(31)の開放端面に、六角嵌合部(34)内における中央孔(30)の周辺域が強く押圧する態様で、フランジ板(33)はガス栓本体(3)の配管接続部(31)の開放端部に強固に固定可能となる。
【0006】
上記要領にてガス栓本体(3)の配管接続部(31)に固定させたフランジ板(33)を、中央孔(30)が壁孔に対応するように、壁板の表面に添設させ、壁板の裏面には取付金具(図示せず)を添設させる。そして、フランジ板(33)の中央孔(30)に対して対称な位置に貫通させたネジ挿通孔(35) に、取付けネジ(4)を挿通させると共に、前記壁孔を介して、前記取付金具に設けられているネジ孔に螺合させて締め付ける。これにより、フランジ板(33)は、取付金具とで壁孔の周縁を表裏から挟圧する態様にて壁板に添設されることとなり、ガス栓本体(3)をフランジ板(33)を介して壁板の壁孔周辺の表面に固定することができる。
壁板の表面側に添設固定させたフランジ板(33)に、一対の座金半体(40a)(40b)からなる化粧座金(40)を左右から被覆させれば、壁板の表面に化粧座金(40)が添設されその中央から配管接続部(31)が突出する態様でガス栓本体(3)は壁板に取り付けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2022-152273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来の固定金具(2)は、金属環(21)に弾性筒体(20)を具備させ、弾性筒体(20)の弾性復帰力によって、フランジ板(33)を、ガス栓本体(3)の配管接続部(31)の開放端面に強固に押圧することにより固定する固定構造であるから、弾性筒体(20)を構成するゴム等の弾性部材の経年劣化や変形等によってその弾性復帰力が低下するおそれがある。弾性筒体(20)の弾性復帰力が低下すると、固定金具(2)がフランジ板(33)をガス栓本体(3)の配管接続部(31)の開放端面に押圧させる押圧力が弱まるため、六角嵌合部(34)内で配管接続部(31)を強固に固定することができず、ガス栓本体(3)ががたつく不都合が生じる。
【0009】
本発明はかかる点に鑑みて成されたもので、ガス栓を壁板の表面に固定するためのフランジ板をガス栓の配管接続部に確実に且つ長期にわたって確実に固定することができるガス栓へのフランジ板固定構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する為の本発明の技術的手段は、
テーパ雌ネジが形成された配管接続部を有するガス栓本体と、
前記テーパ雌ネジに対応する中央孔が貫通し且つ前記中央孔の周囲を囲むように前記配管接続部の開放端部を嵌入可能な嵌合部が設けられているフランジ板と、
一端にはフレキ配管の端末が接続され且つ、他端には前記テーパ雌ネジに螺合可能なテーパ雄ネジが六角工具掛け部を介して突設されている継手部材と、
前記テーパ雄ネジに外嵌し且つ前記テーパ雄ネジを前記テーパ雌ネジに螺合させて最終締付位置に達するまで締め付けたとき、前記フランジ板をガス栓本体側へ弾性的に押圧する固定金具とからなるガス栓へのフランジ板固定構造において、
前記固定金具は、前記テーパ雄ネジに外嵌可能な内径を有する金属製のコイルドウェーブスプリングとしたことである。
【0011】
上記技術的手段は次のように作用する。
ガス栓本体の配管接続部の開放端部をフランジ板の嵌合部に嵌入させ、その開放端面を前記嵌合部内の底面である中央孔の周辺域に当接させる態様で、フランジ板をガス栓本体に保持させる。
一端にフレキ配管を接続させた継手部材の他端のテーパ雄ネジに、金属製のコイルドウェーブスプリングからなる固定金具を外嵌させる。コイルドウェーブスプリングは、波状に加工された平板部材を圧縮方向に積層するようにコイル状に巻回させたものであり、前記テーパ雄ネジに外嵌可能な内径を有する大きさとしたから、コイルドウェーブスプリングの圧縮方向の一端が六角工具掛け部の端面に当接するまで前記テーパ雄ネジに外嵌させることができる。この状態で、前記テーパ雄ネジを、フランジ板の中央孔を介して、前記テーパ雌ネジに螺合させ最終締付位置に達するまで締め付けると、コイルドウェーブスプリングは、前記六角工具掛け部の端面とフランジ板の裏面における中央孔周辺域との間で圧縮される。このときのコイルドウェーブスプリングの弾性復帰力によって、フランジ板はガス栓本体側へ押圧され、前記嵌合部内の底面である中央孔の周辺域が、ガス栓本体の配管接続部の開放端面に強固に押圧される。これにより、フランジ板はガス栓本体の配管接続部にがたつくことなく確実に固定される。
【0012】
上記ガス栓へのフランジ板固定構造において、好ましくは、前記コイルドウェーブスプリングの先端及び末端の内径を、前記テーパ雄ネジの外径よりも小径としたことである。
コイルドウェーブスプリングの内径は、テーパ雄ネジに外嵌可能な大きさに設定されているものの、その先端及び末端の内径が、前記テーパ雄ネジの外径よりも小径となるように、内側にわずかに突出させておく。これら先端及び末端の内径を弾性的に拡径させながら、コイルドウェーブスプリングを継手部材のテーパ雄ネジに強制的に外嵌させると、前記先端及び末端が、前記テーパ雄ネジのネジ山間に入り込んで係止される。これにより、固定金具としてのコイルドウェーブスプリングは、テーパ雄ネジに外嵌させた状態にて不用意に脱落し難くなり、フランジ板のガス栓への取付作業がやり易いものとなる。
【発明の効果】
【0013】
固定金具を金属製のコイルドウェーブスプリングとしたから、ゴム等の弾性材料製のものに比べて、経年劣化や変形が生じ難く、また、強い押圧強度で、フランジ板をガス栓本体側へ押圧させることができる。これにより、ガス栓本体の配管接続部の開放端部をフランジ板の嵌合部に嵌入させた状態で、長期間、強固に保持することができ、フランジ板をガス栓本体の配管接続部にがたつくことなく強固に固定することができる。よって、フランジ板を介して、壁面に固定させたガス栓を操作する際に、使用者がガタツキによる違和感を感じることなく、安心してガス栓を使用することが出来る。
また、固定金具として、単一材料であるコイルドウェーブスプリングのみを採用したから、金属環に弾性筒体を嵌め込むといった組み付け作業が不要となり、作業性が向上する上にコスト的にも安価となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本願発明の実施の形態のガス栓へのフランジ板固定構造の分解斜視図である。
図2】本願発明の実施の形態のガス栓へのフランジ板固定構造に採用したフランジ板を具備させたガス栓本体と、固定金具を外嵌させた継手部材を示す分解斜視図である。
図3】本願発明の実施の形態のガス栓へのフランジ板固定構造に採用したフランジ板を具備させたガス栓本体に、固定金具を外嵌させた継手部材を接続させた状態を示す斜視図である。
図4】従来のガス栓へのフランジ板固定構造の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態のガス栓へのフランジ板固定構造の分解斜視図であり、ガス栓本体(3)やフランジ板(33)、及び、フレキ管(44)が接続する継手部材(41)は、図4に示した従来例と同様のものが採用可能である。
【0016】
この種のガス栓本体(3)は、配管接続部(31)に固定させるフランジ板(33)を介して壁板(51)に取り付けられるもので、フランジ板(33)の略中央には、ガス栓本体(3)の配管接続部(31)のテーパ雌ネジ(32)が対応する中央孔(30)が開口しており、中央孔(30)を囲むように、配管接続部(31)の開放端部が嵌入可能な六角嵌合部(34)が表面側に突設している。
配管接続部(31)の開放端部を六角嵌合部(34)内に強制的に嵌入させると、配管接続部(31)の開放端面(31a)が、六角嵌合部(34)内の底面である中央孔(30)の周辺域(34a)に当接する態様で、フランジ板(33)をガス栓本体(3)の配管接続部(31)に仮固定することができる。
なお、フランジ板(33)の裏面には、裏環状パッキン(36)が設けられている。
【0017】
継手部材(41)は、一端にフレキ管(44)が接続され、他端には六角工具掛け部(43)とこれに突設するように、テーパ雌ネジ(32)に螺合可能なテーパ雄ネジ(42)が形成されている。
【0018】
上記要領にて、フランジ板(33)を仮固定させたガス栓本体(3)を壁板(51)へ取り付けるには、まず、壁板(51)の裏側に配設されているガス配管としてのフレキ配管(44)を壁板(51)の開口(52)から室内に引き出し、継手部材(41)の一端に螺合接続させる。他端のテーパ雄ネジ(42)には、固定金具として、コイルドウェーブスプリング(1)を外嵌させると共に、取付金具(5)に挿通させておく。
【0019】
コイルドウェーブスプリング(1)は、波状に加工された平板材を圧縮方向に積層されるようにコイル状に巻回させたものであり、その内径は、テーパ雄ネジ(42)の外径よりもわずかに大きく設定されているものの、圧縮方向の両端に位置するコイルの先端(11)及び末端(12)は、前記内径よりも僅かに内側に突出させてテーパ雄ネジ(42)の外径よりも小径に設定しておく。
【0020】
コイルドウェーブスプリング(1)をテーパ雄ネジ(42)に外嵌させるとき、コイルの先端(11)及び末端(12)は上記したように、テーパ雄ネジ(42)の外径よりも内側に突出しているため、これら先端(11)及び末端(12)を強制的に拡径させながらテーパ雄ネジ(42)を挿通させる。これにより、図2に示すように、末端(12)が、テーパ雄ネジ(42)の基端部側に位置する六角工具掛け部(43)の端面(43a)に当接する態様で、コイルドウェーブスプリング(1)をテーパ雄ネジ(42)に外嵌させることができる。
この状態にて、コイルドウェーブスプリング(1)の先端(11)及び末端(12)は、テーパ雄ネジ(42)のネジ山間に入り込んで係止されることとなるから、固定金具としてのコイルドウェーブスプリング(1)はテーパ雄ネジ(42)から不用意に脱落することはない。よって、ガス栓本体(3)へのフランジ板(33)の固定作業がやり易いものとなる。
【0021】
図2に示すように、フランジ板(33)を仮固定させたガス栓本体(3)の配管接続部(31)のテーパ雌ネジ(32)に、固定金具としてのコイルドウェーブスプリング(1)を外嵌させた継手部材(41)のテーパ雄ネジ(42)を、フランジ板(33)の中央孔(30)を介して螺合させ、六角工具掛け部(43)に工具を掛けて最終締付状態に達するまで締め付ける。すると、図3に示すように、コイルドウェーブスプリング(1)の末端(12)が六角工具掛け部(43)の端面(43a)で押されることにより、先端(11)がフランジ板(33)の裏面(33a)を押圧する態様となり、コイルドウェーブスプリング(1)は、継手部材(41)の六角工具掛け部(43)の端面(43a)と、フランジ板(33)の裏面(33a)における中央孔(30)の周辺域の間にて座屈することなく弾性的に圧縮される。
【0022】
このときのコイルドウェーブスプリング(1)の弾性復帰力によって、フランジ板(33)の嵌合部(34)内の底面である中央孔(30)の周辺域(34a)が、ガス栓本体(3)の配管接続部(31)の開放端面(31a)に強固に押し付けられることとなり、フランジ板(33)は、六角嵌合部(34)内に配管接続部(31)の開放端部を嵌入させた状態でガス栓本体(3)に強固に固定されることとなる。
【0023】
その後、フランジ板(33)に設けられた一対のネジ挿通孔(35)に挿通させた取付けネジ(4)を、取付金具(5)に形成された一対のネジ孔(50)にそれぞれ螺合させて一体とし、その状態で、取付金具(5)を縮径方向に変形させながら、フレキ配管(44)及び継手部材(41)と共に開口(52)を挿通させて壁板(51)の裏側へ送り込む。
そして、フランジ板(33)を壁板(51)の開口(52)の周囲に裏環状パッキン(36)を介して添設させると共に、取付金具(5)を壁板(51)の裏側の開口(52)の周囲に添設させて、取付けネジ(4)を締め付ける。これにより、壁板(51)の開口(52)の周辺が、フランジ板(33)と取付金具(5)とで表裏から挟圧される態様で、フランジ板(33)は壁板(51)の表面に添設固定されることとなり、フランジ板(33)に固定されたガス栓本体(3)が壁板(51)に取り付けられる。
【0024】
このものでは、フランジ板(33)をガス栓本体(3)の配管接続部(31)に固定させるための固定金具として、金属製のコイルドウェーブスプリング(1)を採用したから、劣化や変形が生じることなく、長期に渡って強い弾性復帰力を発揮させることができる。言い換えれば、フランジ板(33)をガス栓本体(3)の配管接続部(31)の開放端面(31a)に強く押圧する押圧力は弱まることはないから、六角嵌合部(34)内で配管接続部(31)を強固に固定された状態に長期間保持することができ、フランジ板(33)が不用意にがたつく不都合を防止することができる。
また、固定金具として、コイルドウェーブスプリング(1)のみを採用したからコスト的にも安価となる上に、固定金具を組み立てる作業が不必要となるから、施工時の作業性が一層向上する。
【符号の説明】
【0025】
(1) ・・・・・・・コイルドウェーブスプリング(固定金具)
(3) ・・・・・・・ガス栓本体
(30)・・・・・・・中央孔
(31)・・・・・・・配管接続部
(32)・・・・・・・テーパ雌ネジ
(33)・・・・・・・フランジ板
(34)・・・・・・・嵌合部
(41)・・・・・・・継手部材
(42)・・・・・・・テーパ雄ネジ
(43)・・・・・・・六角工具掛け部
(44)・・・・・・・フレキ配管
図1
図2
図3
図4