(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124642
(43)【公開日】2024-09-13
(54)【発明の名称】印刷装置、プログラム及び情報提示方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20240906BHJP
B41J 3/44 20060101ALI20240906BHJP
A45D 29/00 20060101ALI20240906BHJP
【FI】
A61B5/00 101A
B41J3/44
A45D29/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023032461
(22)【出願日】2023-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 修一
【テーマコード(参考)】
2C055
4C117
【Fターム(参考)】
2C055EE00
2C055EE02
4C117XA01
4C117XB01
4C117XD17
4C117XE33
4C117XE43
4C117XE54
4C117XJ12
4C117XJ48
4C117XJ52
(57)【要約】
【課題】爪への印刷に伴わせて撮影した爪の画像を活用して、例えば健康状態の把握に役立つ情報として爪の変化状態を示す情報を認識しやすく提供する。
【解決手段】印刷装置の制御部は、過去の印刷に伴う撮影により取得した爪の画像と今回の印刷に伴う撮影により取得した同一の爪の画像とに基づいて、爪の変化状態を示す情報を取得し、取得した爪の変化状態を示す情報を表示部に表示する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
爪への印刷に伴わせた撮影により取得した前記爪の画像に基づいて前記爪への印刷を制御する印刷装置であって、
過去の印刷のときに取得した前記爪の画像と今回の印刷のときに取得した前記爪の画像とに基づいて、前記爪の変化状態を示す情報を取得し、前記爪の変化状態を示す情報をユーザに提示する制御部、
を備える印刷装置。
【請求項2】
爪への印刷に伴わせた撮影により取得した前記爪の画像に基づいて前記爪への印刷を制御する印刷装置であって、
過去の印刷のときに取得した前記爪の画像と今回の印刷のときに取得した前記爪の画像とに基づいて、前記爪の変化状態を示す情報を取得し、前記爪の変化状態を示す情報のユーザへの提示を、前記今回の印刷に伴わせた撮影後において前記今回の印刷が終了するまでの間に開始させる制御部、
を備える印刷装置。
【請求項3】
爪への印刷に伴わせた撮影により取得した前記爪の画像に基づいて前記爪への印刷を制御する印刷装置であって、
過去の印刷のときに取得した前記爪の画像と今回の印刷のときに取得した前記爪の画像とに基づいて、前記爪の変化状態を示す情報を取得し、前記爪の変化状態を示す情報のユーザへの提示を、前記今回の印刷が終了したタイミングに基づいて開始させる制御部、
を備える印刷装置。
【請求項4】
前記爪の変化状態を示す情報は、過去の印刷のときに取得した前記爪の画像と今回の印刷のときに取得した前記爪の画像とを撮影日順に並べたもの、または、前記爪の画像における爪領域の色の値を撮影日順に並べた情報である、請求項1~3のいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記過去の印刷のときに取得した前記爪の画像は、今回の印刷の日を基準として時間的に等間隔で取得された複数の前記爪の画像である、請求項1~3のいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記制御部は、さらに、過去の印刷のときに取得した前記爪の画像と今回の印刷のときに取得した前記爪の画像に基づいて、前記爪の色の変化量が所定の閾値以上であるか否かを判断し、所定の閾値以上であると判断した場合に、その旨をユーザに通知する、請求項1~3のいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記制御部は、さらに、過去の印刷のときに取得した前記爪の画像と今回の印刷のときに取得した前記爪の画像に基づいて、前記爪の色味が同じ方向に変化し続けているか否かを判断し、前記爪の色味が同じ方向に変化し続けていると判断した場合に、どのような色味に変化しているのかを判断してユーザに通知する、請求項1~3のいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項8】
前記制御部は、さらに、過去の印刷のときに取得した前記爪の画像と今回の印刷のときに取得した前記爪の画像に基づいて前記ユーザの健康状態に関する情報を取得し、取得した前記ユーザの健康状態に関する情報を前記ユーザに提示する、請求項1~3のいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項9】
爪への印刷に伴わせた撮影は、前記印刷におけるインクの吐出に先立って行われる、印刷対象領域を特定するための撮影である、請求項1~3のいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項10】
爪への印刷に伴わせた撮影により取得した前記爪の画像に基づいて前記爪への印刷を制御する印刷装置のコンピュータに、
過去の印刷のときに取得した前記爪の画像と今回の印刷のときに取得した前記爪の画像とに基づいて、前記爪の変化状態を示す情報を取得し、前記爪の変化状態を示す情報をユーザに提示する、
処理を実行させるためのプログラム。
【請求項11】
爪への印刷に伴わせた撮影により取得した前記爪の画像に基づいて前記爪への印刷を制御する印刷装置のコンピュータが、
過去の印刷のときに取得した前記爪の画像と今回の印刷のときに取得した前記爪の画像とに基づいて、前記爪の変化状態を示す情報を取得し、前記爪の変化状態を示す情報をユーザに提示する、情報提示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、プログラム及び情報提示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、人の爪に各種デザイン等を印刷する印刷装置(ネイルプリント装置)が知られている。このような印刷装置では、カメラにより爪を撮影し、得られた爪の画像から爪の輪郭を認識し、認識された爪の輪郭に基づいて爪に印刷を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の印刷装置では、撮影された爪の画像は印刷以外の用途に活用されていなかった。
【0005】
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、爪への印刷に伴わせて撮影した爪の画像を活用して、例えば健康状態の把握に役立つ情報として爪の変化状態を示す情報を認識しやすく提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の印刷装置は、
爪への印刷に伴わせた撮影により取得した前記爪の画像に基づいて前記爪への印刷を制御する印刷装置であって、
過去の印刷のときに取得した前記爪の画像と今回の印刷のときに取得した前記爪の画像とに基づいて、前記爪の変化状態を示す情報を取得し、前記爪の変化状態を示す情報をユーザに提示する制御部、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、爪への印刷に伴わせて撮影した爪の画像を活用して、例えば健康状態の把握に役立つ情報として爪の変化状態を示す情報を認識しやすく提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態における印刷装置の概略構成を示す図である。
【
図2】
図1の印刷装置の機能的構成を示したブロック図である。
【
図3】
図1の印刷装置における印刷制御処理の流れを示すフローチャートである。
【
図4】爪の色に変化があると判断された場合の表示部における画面表示例を示す図である。
【
図5】印刷装置が通信部を介して端末装置と接続されている構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1から
図5を参照しつつ、本発明に係る印刷装置、情報提示方法及びプログラムの一実施形態について説明する。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
本実施形態の印刷装置は、印刷対象領域にインクを吐出して印刷を施すものであって、例えば、手の指の爪を印刷対象としてネイルデザインに応じた印刷(ネイル印刷)を施す。
なお、本発明における印刷装置は、手の指の爪に限らず、足の指の爪を印刷対象としてもよい。
【0010】
[印刷装置1の構成]
図1は、本実施形態における印刷装置1の要部外観構成を示す斜視図である。また、
図2は、印刷装置1の要部制御構成を示す要部ブロック図である。
なお、以下の実施形態において、上下、左右及び前後は、
図1に示した向きをいうものとする。また、X方向、Y方向は、
図1に示した方向をいうものとする。X方向は、主走査方向、Y方向は副走査方向である。
【0011】
図1に示すように、印刷装置1は、ほぼ箱形に形成された筐体2を有している。
筐体2は、前面側(印刷装置1の正面側、
図1において前側)の下側部分に、左右方向(印刷装置1の横方向、
図1において左右方向、X方向)のほぼ全面に亘って形成された開口部21を有している。また、筐体2の左右方向のほぼ中央部には、開口部21の上側に連続して切り欠き部22が形成されている。切り欠き部22は、後述する印刷ヘッド41を装置に対して着脱する際の出入口として機能する。
【0012】
筐体2の上面(天板)には操作部12が設置されている。
操作部12は、ユーザが各種入力を行うものである。
操作部12は、例えば、印刷装置1の電源をON/OFFする電源スイッチ釦、動作を停止させる停止スイッチ釦、塗布開始を指示する塗布開始釦等、各種の入力を行うための操作釦で構成されている。
また、本実施形態において、後述の表示部13の表面には、タッチパネルが一体的に構成されており、タッチパネルも操作部12として機能する。
操作部12が操作されると、操作に応じた操作信号が制御部31(
図2参照)に出力され、制御部31が操作信号に従った制御を行い、印刷装置1の各部を動作させる。
【0013】
また筐体2の上面には、表示部13が配置されている。
表示部13は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイその他のフラットディスプレイ、その他のディスプレイ(フラットディスプレイ)を含んでいる。表示部13は、後述の制御部31から入力される表示信号に基づいて、ディスプレイに各種画像や情報を表示させる。
本実施形態の表示部13のディスプレイは、タッチパネルと一体的に構成されている。
【0014】
筐体2の内部には、装置本体10が収容されている。
装置本体10は、基台11と、これに取り付けられた指保持部6、印刷部40等を備えている。
【0015】
指保持部6は、基台11における装置前面側の左右方向(X方向)のほぼ中央部に配置されており、本実施形態における印刷対象である爪を有する指(いずれも図示せず)を印刷に適した位置に保持する。
図1に示すように、指保持部6は、装置前面側に開口部61を有している。また指保持部6の内部には、指固定部材62が設けられている。指固定部材62は、開口部61から挿入された指を下側から押し上げ支持するものであり、例えば柔軟性を有する樹脂等で形成されている。
【0016】
指保持部6の奥側(装置後方側)の上面には開口部61から挿入され指固定部材62により保持された指の爪部分を露出させる窓部(図示せず)が形成されている。また、指保持部6内には、爪の先端部分を載せる爪載せ部(図示せず)が設けられている。また、窓部63よりも指保持部6の手前側(装置前方側)の上面は、指の上面位置を規定する指押え(図示せず)となっている。
指保持部6に挿入された指は、爪先が爪載せ部に載せられ、指の上面が指押えによって規定されることで、印刷ヘッド41による印刷に適した適正位置に配置された状態で保持される。
【0017】
印刷部40は、制御部31において生成される印刷用データにしたがって印刷対象領域(爪)に印刷を施す。
印刷部40は、印刷動作を行うヘッド(以下「印刷ヘッド41」とする。)、印刷ヘッド41が装着され保持されるキャリッジ42、印刷ヘッド41及びキャリッジ42を移動させるためのヘッド移動機構49(
図2参照)等を備えている。
【0018】
図1に示すように、キャリッジ42には、印刷ヘッド41が搭載されている。
印刷装置1は、印刷対象領域(爪)に互いに異なる色を印刷する複数のヘッドを備えており、本実施形態では、印刷ヘッド41として下地用ヘッド41aとデザイン用ヘッド41bとが搭載されている。以下において、単に「印刷ヘッド41」としたときは、下地用ヘッド41a及びデザイン用ヘッド41bの両方を含むものとする。なお、下地用ヘッド41aとデザイン用ヘッド41bとの配置等は図示例に限定されない。
【0019】
下地用ヘッド41aは、デザインを印刷する前に、デザインが印刷される印刷対象領域に下地となる液剤(以下「下地用インク」という。)を印刷するものである。下地用ヘッド41aによって印刷される下地用インクは、デザインの印刷を行ったときにインクの発色がよくなるように、白色若しくはこれに近い色の液剤であることが好ましい。
【0020】
デザイン用ヘッド41bは、下地用ヘッド41aによる下地印刷後に、下地が印刷された印刷対象領域にデザインを印刷するものであり、例えばシアン(C;CYAN)、マゼンタ(M;MAGENTA)、イエロー(Y;YELLOW)等の各色のインク(以下「色インク」という。)を吐出可能となっている。なお、デザイン用ヘッド41bが吐出可能な色インクの種類はこれに限定されず、この他の色のインクを吐出可能となっていてもよい。
【0021】
本実施形態において、下地用ヘッド41a及びデザイン用ヘッド41bは、いずれも爪表面に対向する面がインクを吐出させる複数のノズルを備えたインク吐出面(図示せず)となっており、インクを微滴化し、インク吐出面から印刷対象(爪)の被印刷面である爪表面に対して直接にインクを吹き付けて印刷を行うインクジェット方式のインクジェットヘッドである。
【0022】
ヘッド移動機構49は、印刷ヘッド41を移動させるための移動手段であり、印刷ヘッド41を主走査方向である装置の左右方向(X方向)に移動させるための図示しないX方向移動機構及び印刷ヘッド41を副走査方向である装置の前後方向(Y方向)に移動させるための図示しないY方向移動機構からなる。
X方向移動機構は、X方向移動モータ46を含んでおり、X方向移動モータ46が駆動することにより印刷ヘッド41を装置の左右方向(X方向)に移動させる。また、Y方向移動機構は、Y方向移動モータ48を含んでおり、Y方向移動モータ48が駆動することにより印刷ヘッド41を装置の前後方向(Y方向)に移動させる。
【0023】
ヘッド移動機構49のX方向移動モータ46、Y方向移動モータ48及び印刷ヘッド41の動作は制御装置30の制御部31によって制御される。
【0024】
また、筐体2の上面(天板)の内側であって、指保持部6の窓部の上方位置には、窓部から露出する爪(爪を含む指)を撮影して、爪の画像(爪を含む指の画像、以下「爪画像」という。)を取得する撮影部50が設けられている。
撮影部50は、例えばカメラ等である撮影装置51と、撮影対象である爪を照明する白色LED等で構成された照明装置52とを備えている(
図2参照)。
この撮影部50は、制御部31によって制御されるようになっている。
撮影装置51によって撮影された爪画像は、ユーザID、撮影日及び指種に対応付けて記憶部32の爪画像記憶領域322に記憶される。
【0025】
本実施形態では、撮影装置51及び照明装置52が、筐体2の天面内側であって指保持部6に載置された指の爪(爪の表面)と対向可能な位置に固定配置されている場合を例示したが、撮影部50は、指保持部6に載置された指の爪を撮影可能な位置に設けられていればよく、具体的な配置は特に限定されない。
例えば、撮影部50は、印刷ヘッド41を移動させるヘッド移動機構49によってXY方向に移動可能に構成されていてもよい。
【0026】
さらに、印刷装置1には、
図2に示すように制御装置30及び通信部14が設けられている。
制御装置30は、少なくとも一つのCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサにより構成される制御部31と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等(いずれも図示せず)で構成される記憶部32とを備えるコンピュータである。制御装置30の制御部31には、上述の操作部12、表示部13、印刷部40、撮影部50、通信部14等が接続されている。
【0027】
制御部31は、記憶部32に記憶されているシステムプログラムや各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムを読み出してRAMの作業領域に展開し、展開されたプログラムとの協働で、後述する印刷制御処理を始めとする各種処理を実行することにより、印刷装置1の各部を制御する。
【0028】
記憶部32は、プログラム記憶領域321を有している。プログラム記憶領域321には、印刷装置1を動作させるための各種プログラムが格納されている。制御部31は、プログラム記憶領域321に記憶されているプログラムを例えば記憶部32のRAMの作業領域に展開して実行することにより、印刷装置1の各部を統括制御する。
【0029】
また、記憶部32には、爪画像記憶領域322が設けられている。爪画像記憶領域322は、ユーザID、撮影日、及び指種に対応付けて、爪画像及び当該爪画像における爪領域のRGB値(色情報)を記憶する。
また、記憶部32には、デザイン記憶領域323が設けられている。デザイン記憶領域323は、ネイルデザインの画像データを記憶する。
また、記憶部32には、登録されたユーザのユーザ情報(ユーザ識別情報(ユーザID)、ユーザ名等)が記憶されている。なお、本実施形態において、ユーザ識別情報はユーザIDであることとして説明するが、これらに限定されず、例えば、指紋情報等の生体情報等、個人を特定できるものであれば特に限定されない。
【0030】
通信部14は、外部装置との間で通信を行うための無線ユニットや有線ユニットを備え、外部装置とデータ送受信を行う。
【0031】
[印刷装置1の動作]
次に、本実施形態の印刷装置1の動作について説明する。
従来、爪の色や形により健康状態をチェックできることが知られている。例えば、爪の色が白い場合、貧血又は肝疾患の可能性があるといわれ、爪が赤い場合、多血症や動脈硬化の可能性があるといわれている。そこで、印刷装置1では、印刷部40におけるインクの塗布に先立って行われる、印刷対象領域を特定するための爪の撮影後であって今回の印刷が終了するまでの間に、今回撮影した爪画像と過去に同一爪を撮影した爪画像とに基づいて、爪の変化状態を示す情報を取得して表示部13に表示する。具体的には、今回撮影した爪画像と過去に同一爪を撮影した爪画像を撮影日順に並べて表示(提示)したり、爪領域の色の値を撮影日順に並べて表示(提示)したりする。これにより、ユーザが健康状態を認識できるようにする。
【0032】
図3は、印刷装置1により実行される印刷制御処理の流れを示すフローチャートである。
図3に示す印刷制御処理は、例えば、印刷装置1の電源が投入された際に、
図2に示す制御部31と記憶部32のプログラム記憶領域321に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
【0033】
まず、制御部31は、爪に印刷を行うユーザを識別するためのユーザIDを取得する(ステップS1)。
例えば、制御部31は、表示部13に、ユーザIDを入力するための入力画面を表示させ、入力されたユーザIDを取得する。
【0034】
次いで、制御部31は、印刷対象の爪に印刷するネイルデザインをユーザに選択させる(ステップS2)。
例えば、制御部31は、表示部13に、デザイン記憶領域323に記憶されているネイルデザインの選択画面を表示させる。操作部12の操作(タッチ操作)によりユーザがネイルデザインを選択すると、選択されたネイルデザインの画像データがデザイン記憶領域323から記憶部32の作業領域に読み出される。
【0035】
次いで、制御部31は、印刷対象の爪に対応する指の指種をユーザに選択させる(ステップS3)。
例えば、制御部31は、表示部13に、指種(例えば、右手人差し指、右手中指、・・・等)を選択肢として表示させ、操作部12による選択を受け付ける。
【0036】
指種の選択が終了すると、制御部31は、爪画像記憶領域322に記憶されている、同一ユーザの、選択された指種と同一の指について過去に撮影された爪画像の中から、爪の変化状態の提示に用いる爪画像を選択する(ステップS4)。
ステップS4における爪画像の選択手法は、特に限定されないが、本日を基準として、時間的に等間隔になるように選択することが好ましい。時間的に等間隔(例えば、1か月ごと)となるように爪画像を選択することで、選択された爪画像と印刷のためにこれから撮影する爪画像とを撮影日順に並べて表示した場合に、時間経過に伴った爪色や形の変化の度合いをユーザが正確に認識しやすくなる。なお、「等間隔」には、所定範囲内の誤差がある場合も含まれる。
選択された過去の爪画像及びRGB値は、記憶部32の作業領域に読み出される。
【0037】
次いで、制御部31は、印刷対象の爪に対応する指を指保持部6に載置させ、撮影部50に撮影を行わせて爪画像を取得する(ステップS5)。
例えば、制御部31は、表示部13に、印刷対象の爪に対応する指を指保持部6にセットして印刷開始を指示するよう促す通知画面を表示させる。操作部12の操作により印刷開始指示が受信されると、制御部31は、撮影部50に撮影を行わせて、爪画像を取得させる。
【0038】
次いで、制御部31は、撮影部50により取得された爪画像に基づいて、ネイル印刷(爪への印刷)を開始する(ステップS6)。
ネイル印刷では、例えば、以下の工程を実施する。
制御部31は、まず、撮影部50により取得された爪画像の画像データから爪輪郭形状(爪領域)の検出を行い、爪の輪郭情報(爪領域情報)を取得する。そして、取得した爪の輪郭情報に基づいて印刷用データを生成する。例えば、制御部31は、印刷対象の爪の輪郭形状に合わせてネイルデザインの画像データを切り抜き、適宜拡大縮小等を行って、印刷対象の爪に対応する印刷対象領域を特定するとともに、当該印刷対象領域の各位置(各画素位置)に吐出する色を指示するデザイン用の印刷用データを生成する。なお、ネイルデザインは、爪の全体に印刷を行うものであってもよく、その場合には印刷対象領域は爪の輪郭形状と等しくなる。また、フレンチネイルのように爪の一部に印刷を行うものであってもよい。この場合は、印刷対象領域は爪に合わせたネイルデザイン領域となる。また、制御部31は、印刷対象領域全体に対して下地用インクでの印刷を指示する下地用の印刷用データを生成する。
次いで、制御部31は、下地用の印刷用データに基づいて、印刷部40のX方向移動モータ46、Y方向移動モータ48及び下地用ヘッド41aを制御して、指保持部6に載置された印刷対象の爪の印刷対象領域に対して下地印刷(下地用インクの吐出)を行わせる。次いで、制御部31は、デザイン用の印刷用データに基づいて、印刷部40のX方向移動モータ46、Y方向移動モータ48及びデザイン用ヘッド41bを制御して、指保持部6に載置された印刷対象の爪の印刷対象領域に対してネイルデザインの印刷(色インクの吐出)を行わせる。
【0039】
ネイル印刷を開始すると、制御部31は、ネイル印刷と並行して、ステップS7~S10を実行する。
まず、制御部31は、爪画像を解析して爪の色情報を取得する(ステップS7)。
ステップS7において、制御部31は、撮影した爪画像を解析し、爪領域全体又は爪領域における所定のエリア(例えば、爪の中心付近のエリア、先端付近のエリア、付け根付近のエリア)のRGB値(RGB値の平均値)などの色情報を取得する。
【0040】
次いで、制御部31は、過去の爪画像から取得された色情報と今回撮影された爪画像から取得された色情報を比較して、爪の色に変化があるか否かを判断する(ステップS8)。
【0041】
爪の色に変化があると判断した場合(ステップS8;YES)、制御部31は、爪の色の変化情報を表示部13に表示させ(ステップS9)、ステップS10に移行する。
爪の色の変化情報は、例えば、ステップS7で取得した爪の色情報(RGB値)を撮影日順に並べた情報である。例えば、爪の色情報(RGB値)を撮影日順に並べた表を表示してもよいし、爪の色情報(RGB値)を撮影日順にプロットしたグラフを表示してもよい。
【0042】
また、制御部31は、選択された爪画像のうちの或る時点(例えば、選択された爪画像のうち最初の撮影日)に撮影された爪画像の爪領域の色情報と今回撮影された爪画像の爪領域の色情報との変化量が所定の閾値以上であるか否かを判定し、色情報の変化量が所定の閾値以上である場合に、その旨をユーザに通知する情報を併せて表示してもよい。色情報の変化量が所定の閾値以上であるか否かは、例えば、RGBのうち少なくとも一つの値の変化量が所定の閾値以上であるか否かにより判断することができる。
【0043】
また、制御部31は、爪の色味が同じ方向に変化し続けている場合に、その旨をユーザに通知する情報を併せて表示してもよい。例えば、制御部31は、爪のRGB値のうち少なくとも一つの値が時間経過とともに単調増加又は単調減少しているか否かにより、色味が同じ方向に変化し続けているか否かを判断する。そして、色味が同じ方向に変化し続けていると判断した場合、どのような色味に変化しているのかを判断してユーザに通知する。
【0044】
一方、爪の色に変化がないと判断した場合(ステップS8;NO)、制御部31は、ステップS10に移行する。
【0045】
ステップS10において、制御部31は、ステップS4で選択された過去の爪画像及び今回撮影された爪画像を撮影日順に並べて表示部13に表示させる(ステップS10)。
【0046】
図4は、爪の色に変化があると判断された場合の表示部13における画面表示例を示す図である。
図4に示すように、表示部13には、過去に撮影された爪画像と今回撮影された爪画像が、撮影日順に並べて比較表示されている(
図4の符号131)。各爪画像には、いつ撮影されたものかを示す表示132が対応付けて表示されている。
また、各爪画像の爪領域の色情報であるRGB値が撮影日順に並べて表示されている(
図4の符号133)。
さらに、爪が黄色味を帯びてきていることを通知する通知情報134が表示されている。
【0047】
このように、表示部13には、爪の変化状態を示す情報として、過去に撮影された爪画像と今回撮影された爪画像が撮影日順に並べて比較表示されているので、ユーザは、爪の色が時間経過に伴って変化しているのか否かを認識することができる。特に、過去の爪画像を時間的に等間隔となるように選択して表示することで、時間経過に伴った色の変化の度合いをユーザが正確に認識することができる。また、爪の形の変化についても認識することができる。すなわち、ユーザは、健康状態に問題がないかどうか把握することが可能となる。
また、表示部13には、爪の変化状態を示す情報として、さらに各爪画像の爪領域から取得されたRGB値が撮影日順に並べて表示されているので、ユーザは、爪の色が時間経過に伴って変化しているのか否か、すなわち、健康状態に問題がないかどうか把握することが可能となる。また、変化している場合はどのように変化しているのかを数値で認識することができる。例えば、
図4では、4ヶ月前では(R,G,B)値が(255,200,200)であったが今日は(255,240,10)とBの値が大きく変化していることがわかる。なお、最も大きく変化した値のみを表示したり、強調表示したりしても良い。爪の色が数値で表示されることで、画像からは捉えにくい微妙な変化であってもユーザが認識することができる。
また、爪の色味に変化がある場合、どのような色味に変化しているかを通知する通知情報134が表示されているので、ユーザが全く爪の色の変化に無頓着であっても、爪の色の変化を認識し、健康状態に問題がある可能性を把握することが可能となる。なお、通知情報134には、色味が変化していることだけを表示し、実際の色変化はユーザが爪画像から判断しても良い。
【0048】
なお、制御部31は、過去に撮影された爪画像と今回撮影された爪画像に基づいて、さらに、想定される健康状態に関する情報(病名など)を取得してユーザに通知することとしてもよい。
例えば、爪の色と、その爪の色から想定される健康状態を対応付けたテーブルを記憶部32に記憶しておく。制御部31は、過去に撮影された爪画像の爪領域の色情報と今回撮影された爪画像の爪領域の色情報に基づいて、上述のように爪の色味が同じ方向に変化し続けているか否かを判断し、色味が同じ方向に変化し続けていると判断した場合、どのような色味に変化しているのかを判断する。そして、制御部31は、判断した色味に対応する健康状態を記憶部32に記憶されたテーブルから取得して、ユーザに通知する。例えば、
図4の例では、「爪が黄色みを帯びてきています。」に続けて「爪が黄色いと爪水虫、…、の可能性があります。」等のメッセージを表示する。
【0049】
制御部31は、ステップS9とステップS10における表示(提示)を、今回の印刷(インクの吐出)に先立って行われる印刷対象領域を特定するための爪画像の撮影後であって今回の印刷(インクの吐出)が終了するまでの間に開始させる。これにより、ユーザが印刷装置1の近辺にいて表示部13での表示内容がユーザの目にとまりやすいときに、爪画像の比較表示や爪の色の変化情報を提示できるので、ユーザが爪の色の変化の有無を確実に認識することができ、健康状態に問題がないか把握できる。また、印刷中やその後のインクを乾燥させる時間を有意義に過ごすことが可能となる。
【0050】
ネイル印刷が終了すると(ステップS11)、制御部31は、印刷制御処理を終了する。なお、表示部13における表示は、印刷が終了したタイミングで終了させてもよいし、操作部12の操作に応じて表示を終了させることとしてもよい。
【0051】
(変形例)
上記印刷制御処理では、爪画像を解析して爪の色の変化を認識することとして説明したが、爪の色のむら、爪半月の色や大きさ、縦筋や横筋等を認識し、認識結果を表示部13に表示することとしてもよい。
また、指保持部6に保持された指の爪に対向する位置にセンサ(例えば、測距センサ)を設け、測距センサにより爪の凹凸を認識して認識結果を表示部13に表示することとしてもよい。
【0052】
また、上記印刷制御処理では、印刷が終了する前に爪画像や爪の色の変化情報を表示することとして説明したが、制御部31は、例えば印刷中は通常の表示(例えば、印刷のガイド表示)等を表示部13に表示し、印刷部40における印刷(インクの吐出)が終了した後、印刷が終了したタイミングに基づいて、上述の爪画像の比較表示や爪の色の変化情報の表示を開始するように制御することとしてもよい。
これにより、ユーザがまだ印刷装置1の近辺にいて表示部13での表示内容がユーザの目にとまりやすいときに、爪画像の比較表示や爪の色の変化情報を提示できるので、ユーザが爪の色の変化の有無を確実に認識でき、健康状態に問題がないかどうかを把握することができる。
【0053】
以上説明したように、印刷装置1の制御部31は、過去の印刷に伴う撮影により取得した爪の画像と今回の印刷に伴う撮影により取得した同一の爪の画像とに基づいて、爪の変化状態を示す情報を取得し、取得した爪の変化状態を示す情報を表示部13に表示する。
したがって、爪への印刷に伴わせて撮影した爪の画像を活用して、例えば健康状態の把握に役立つ情報として爪の変化状態を示す情報を認識しやすく提供することができる。
【0054】
また、例えば、制御部31は、過去の印刷に伴う撮影により取得した爪の画像と今回の印刷に伴う撮影により取得した同一の爪の画像とに基づいて、爪の変化状態を示す情報を取得し、取得した爪の変化状態を示す情報のユーザへの提示を、今回の印刷に伴わせた撮影後において今回の印刷が終了するまでの間に開始させる。
したがって、ユーザが印刷装置1の近辺にいて表示部13での表示内容がユーザの目にとまりやすいときに、爪の変化状態を示す情報を提示できるので、ユーザが爪の色の変化の有無を確実に認識でき、健康状態に問題がないかどうかを把握することが可能となる。また、ユーザが印刷中やその後のインクを乾燥させる時間を有意義に過ごすことが可能となる。
【0055】
また、例えば、制御部31は、過去の印刷に伴う撮影により取得した爪の画像と今回の印刷に伴う撮影により取得した同一の爪の画像とに基づいて、爪の変化状態を示す情報を取得し、取得した爪の変化状態を示す情報のユーザへの提示を、今回の印刷が終了したタイミングに基づいて開始させる。
したがって、ユーザがまだ印刷装置1の近辺にいて表示部13での表示内容がユーザの目にとまりやすいときに、爪の変化状態を示す情報を提示できるので、ユーザが爪の色等の変化の有無を確実に認識でき、健康状態に問題がないかどうかを把握することが可能となる。
【0056】
また、例えば、爪の変化状態を示す情報として、過去の印刷のときに取得した前記爪の画像と今回の印刷のときに取得した前記爪の画像とを撮影日順に並べたもの、または、前記爪の画像における爪領域の色の値を撮影日順に並べた情報を表示することで、ユーザが爪の色の時間経過に伴った変化を容易に認識することが可能となる。
【0057】
また、例えば、過去の印刷のときに取得した爪の画像を、今回の印刷の日を基準として時間的に等間隔で取得し、取得した複数の爪の画像に基づいて爪の変化状態を示す情報を取得することで、時間経過に伴った爪色や形の変化の度合いをユーザが正確に認識しやすくすることができる。
【0058】
また、例えば、過去の印刷のときに取得した爪の画像と今回の印刷のときに取得した前記爪の画像に基づいて、前記爪の色の変化量が所定の閾値以上であるか否かを判断し、所定の閾値以上であると判断した場合に、その旨をユーザに通知することで、爪の色の変化が大きい場合にユーザに注意喚起することができる。
【0059】
また、例えば、過去の印刷のときに取得した爪の画像と今回の印刷のときに取得した前記爪の画像に基づいて、爪の色味が同じ方向に変化し続けているか否かを判断し、爪の色味が同じ方向に変化し続けていると判断した場合に、どのような色味に変化しているのかを判断してユーザに通知することで、ユーザに爪がどのような色に変化しているのかを認識させることができる。
【0060】
また、例えば、過去の印刷のときに取得した爪の画像と今回の印刷のときに取得した爪の画像に基づいてユーザの健康状態に関する情報を取得し、取得したユーザの健康状態に関する情報を表示部13に表示することで、ユーザが、自身がどのような健康状態であるのかを認識することができる。
【0061】
また、爪への印刷に伴わせた撮影は、印刷におけるインクの吐出に先立って行われる、印刷対象領域を特定するための撮影であるので、爪の印刷のために撮影された画像を、ユーザに健康状態の把握に役立つ情報を提供するために活用することができる。
【0062】
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
【0063】
例えば、上記実施形態では、下地印刷及びデザイン印刷を行う印刷装置に本適用した場合を例にとり説明したが、下地印刷を行わずにデザイン印刷のみを行う印刷装置に本発明を適用してもよい。この場合は、下地が塗布されていない地爪を指保持部3に載置して撮影し、地爪に直接デザインを印刷する。或いは、下地が塗布されていない地爪を指保持部3に載置して爪画像の撮影を行った後、一旦指を指保持部6からはずしてユーザが下地を塗布し、指を指保持部3に再セットしてデザイン印刷を行うこととしてもよい。
【0064】
また、上記実施形態では、印刷装置1の制御部31とプログラム記憶領域321に記憶されているプログラムとの協働により本発明の制御部としての機能を実現する場合を例にとり説明したが、例えば、
図5に示すように、印刷装置1が通信部14を介してスマートフォン、タブレット、PC等の端末装置7と接続されている構成としてもよい。そして、端末装置7の図示しない制御部と、記憶部に記憶されているアプリケーションプログラムとの協働により、上記印刷制御処理を実行して印刷装置1の各部を制御することで、本発明の制御部の機能を実現することとしてもよい。この場合、過去の爪画像やRGB値、デザインの画像データは記憶部32に記憶しておき、端末装置7の制御部は、印刷装置1からこれらのデータを取得することとしてもよいし、端末装置7の記憶部に保存しておく構成としてもよい。このように、本発明の印刷装置は、通信部を介して接続される端末装置を含んで構成されることとしてもよい。
【0065】
また、上記実施形態では、印刷装置1でユーザがネイルデザインを選択することとして説明したが、印刷装置1と通信部14を介して接続される、端末装置7(スマートフォン、タブレット、PC等)にてユーザがネイルデザインを選択し、選択されたネイルデザインの画像データを端末装置7が自装置内の記憶部又は外部のサーバから取得して印刷装置1に送信することとしてもよい。
また、ユーザ情報、爪画像や色情報、及びデザインの画像データの保存先は、記憶部32に限らず、端末装置7の記憶部や外部のサーバとしてもよい。
【0066】
また、上記実施形態では、印刷部40におけるインクの吐出の終了をもって印刷の終了としたが、乾燥装置を備える印刷装置では、乾燥装置による乾燥が終了するまでを印刷工程とみなし、乾燥装置による乾燥の終了をもって印刷が終了したとみなすこととしてもよい。
【0067】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
【符号の説明】
【0068】
1 印刷装置
7 端末装置
12 操作部
13 表示部
14 通信部
30 制御装置
31 制御部
32 記憶部
321 プログラム記憶領域
322 爪画像記憶領域
323 デザイン記憶領域
40 印刷部
41 印刷ヘッド
41a 下地用ヘッド
41b デザイン用ヘッド
42 キャリッジ
49 ヘッド移動機構
46 X方向移動モータ
48 Y方向移動モータ
50 撮影部
51 撮影装置
52 照明装置