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特開2024-1247排泄物のオンサイト分析のための装置、この装置、トイレ及びこの装置からなる構成を操作するための方法並びにサンプル収容器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024001247
(43)【公開日】2024-01-09
(54)【発明の名称】排泄物のオンサイト分析のための装置、この装置、トイレ及びこの装置からなる構成を操作するための方法並びにサンプル収容器
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/00 20060101AFI20231226BHJP
   G01N 1/10 20060101ALI20231226BHJP
   G01N 35/02 20060101ALI20231226BHJP
   G01N 33/483 20060101ALI20231226BHJP
   G01N 33/493 20060101ALI20231226BHJP
   E03D 9/00 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
G01N1/00 101H
G01N1/10 V
G01N35/02 F
G01N33/483 C
G01N33/493 B
E03D9/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023182067
(22)【出願日】2023-10-23
(62)【分割の表示】P 2020544102の分割
【原出願日】2018-11-12
(31)【優先権主張番号】102017010519.7
(32)【優先日】2017-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】520162020
【氏名又は名称】メディペー ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】プロコップ、トマス
(72)【発明者】
【氏名】バンディ、パウル
(72)【発明者】
【氏名】クロイセックブリンク、エリック
(72)【発明者】
【氏名】ビレムス、フランク
(57)【要約】
【課題】排泄物のオンサイト分析のための装置。
【解決手段】排泄物のオンサイト分析のための装置であって、ハウジングと、排泄物のサンプルを除去できる除去装置であって、ハウジングに対して軸方向移動方向に移動可能であり、少なくとも部分的にガイド部分内で後退及び伸長できるようにガイドされるサンプル収容器のためのアーム要素を備える除去装置と、新しいサンプル収容器を除去装置に提供できる供給装置と、除去されたサンプルを少なくとも部分的に分析できる分析装置とを備える、装置において、ガイド部分が、移動可能なアーム要素をガイドするガイド経路を有する汚染領域と、新しいサンプル収容器をガイド経路に部分的に隣接して配置できる清潔領域とを備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排泄物のオンサイト分析のための装置(1)であって、ハウジング(6)と、排泄物のサンプルを除去できる除去装置(2)であって、前記ハウジング(6)に対して軸方向移動方向(21)に移動可能であり、少なくとも部分的にガイド部分(25)内で後退及び伸長できるようにガイドされるサンプル収容器(3、215、250、260、270)のためのアーム要素(20)を備える除去装置(2)と、新しいサンプル収容器(3、215、250、260、270)を前記除去装置(2)に提供できる供給装置(4)と、前記除去されたサンプルを少なくとも部分的に分析できる分析装置(5)とを備える、装置(1)において、
前記ガイド部分(25)が、前記移動可能なアーム要素(20)をガイドするガイド経路(26)を有する汚染領域(132)と、さらに、新しいサンプル収容器(3、215、250、260、270)を前記ガイド経路(26)に部分的に隣接して配置できる清潔領域(134)とを備えることを特徴とする、装置(1)。
【請求項2】
排泄物のオンサイト分析のための装置(1)であって、ハウジング(6)と、排泄物のサンプルを除去できる除去装置(2)であって、前記ハウジング(6)に対して軸方向移動方向(21)に移動可能であり、少なくとも部分的にガイド部分(25)内で後退及び伸長できるようにガイドされるサンプル収容器(3、215、250、260、270)のためのアーム要素(20)を備える除去装置(2)と、前記除去されたサンプルを少なくとも部分的に分析できる分析装置(5)とを備える装置(1)において、
前記サンプル収容器(3、215、250、260、270)を透過照明する透過光測定装置(211)を有するセンサユニット(71、210)を特徴とする、装置(1)。
【請求項3】
前記透過光測定装置(211)が、少なくとも部分的に前記サンプル収容器(3、215、250、260、270)の両側に配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の装置(1)。
【請求項4】
前記透過光測定装置(211)が、それに沿って前記サンプル収容器(3、215、250、260、270)を移動させることができる一体型の移送経路(220)を有することを特徴とする、請求項2又は3に記載の装置(1)。
【請求項5】
前記透過光測定装置(211)が、前記一体型の移送経路(220)の第1の側(226)に照明装置(225)と、前記第1の側(226)の反対側にある前記一体型の移送経路(220)の第2の側(231)に検出装置(230)とを有することを特徴とする、請求項4に記載の装置(1)。
【請求項6】
前記透過光測定装置(211)が複数の光源(233、234、235、245、246)を有し、前記光源(233、234、235、245、246)のうちの少なくとも1つの主ビーム経路(236)が、検出センサ表面(240)に対して直角に走るように配置されており、少なくとも1つのさらなる光源(233、234、235;245、246)の少なくとも1つのさらなる主ビーム経路(236)が、検出センサ表面(240)に対して異なる角度(242)で走るように配置されていることを特徴とする、請求項2~5のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項7】
センサユニット(72、210)が、前記移動可能なアーム要素(20)の軸方向後退方向(23)から見て、前記移動可能なアーム要素(20)から使用済みサンプル収容器(3、215、250、260、270)を解放する解放ユニット(35)の軸方向前方に配置されていることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項8】
排泄物の温度、体温、排泄量及び/又は排泄流量を検出する熱センサを備えたセンサユニット(72、210)を特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項9】
排泄物のオンサイト分析のための装置(1)であって、ハウジング(6)と、排泄物のサンプルを除去できる除去装置(2)であって、前記ハウジング(6)に対して軸方向に移動可能であり、少なくとも部分的にガイド部分(20)内で後退及び伸長できるようにガイドされるサンプル収容器(3、215、250、260、270)のためのアーム要素(20)を備える除去装置(2)と、新しいサンプル収容器(3、215、250、260、270)を前記除去装置(2)に提供できる供給装置(4)と、前記除去されたサンプルを少なくとも部分的に分析できる分析装置(5)とを備える、装置(1)において、
前記除去装置(2)が、前記移動可能なアーム要素(20)から使用済みサンプル収容器(3、215、250、260、270)を解放する剥離手段(170)を有する解放ユニット(35)を備えることを特徴とする、装置(1)。
【請求項10】
排泄物のオンサイト分析のための装置(1)の操作方法であって、サンプリングのためにサンプル収容器(3、215、250、260、270)が軸方向に移動可能なアーム要素(20)によってセンサユニット(72、210)に対して直線的に移動され、前記サンプル収容器(3、215、250、260、270)が軸方向に前記移動可能なアーム要素(20)のホルダ(30)に保持されており、前記サンプル収容器(3、215、250、260、270)によって収容された排泄物のサンプルが前記装置(1)で少なくとも部分的に分析される、操作方法において、使用済みサンプル収容器(3、215、250、260、270)が、軸方向に前記移動可能なアーム要素(20)の軸方向移動方向(21)への軸方向移動によって前記ホルダ(30)から解放されることを特徴とする、操作方法。
【請求項11】
排泄物のオンサイト分析のための装置(1)の操作方法であって、サンプリングのためにサンプル収容器(3、215、250、260、270)が軸方向に移動可能なアーム要素(20)によってセンサユニット(72、210)に対して直線的に移動され、前記サンプル収容器(3、215、250、260、270)が軸方向に前記移動可能なアーム要素(20)のホルダ(30)に保持されており、前記サンプル収容器(3、215、250、260、270)によって収容された排泄物のサンプルが前記装置(1)で少なくとも部分的に分析される、操作方法において、排泄物を有するサンプル収容器(3、215、250、260、270)が照明装置(225)と検出装置(230)との間で移動され、透過光測定のために前記照明装置(225)によって透過照明されることを特徴とする、操作方法。
【請求項12】
排泄物を有する前記サンプル収容器(3、215、250、260、270)が、透過光測定中に静止又は移動されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
排泄物、特に尿による前記サンプル収容器(3、215、250、260、270)の湿潤が、特に軸方向伸長方向及び/又は後退方向(22、23)への軸方向に前記移動可能なアーム要素(20)の追加の移動によって支持されることを特徴とする、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
過剰な排泄物、特に過剰な尿が、軸方向に前記移動可能なアーム要素(20)の振動によって、軸方向に前記移動可能なアーム要素(20)、前記サンプル収容器(3、215、250、260、270)及び/又は前記ホルダ(30)から除去されることを特徴とする、請求項11~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
トイレ(13)、小便器など、及び請求項1~9のいずれか一項に記載の装置(1)からなる構成(14)。
【請求項16】
主要部分(216、251、271)を備え、サンプル本体(3、215、250、260、270)が、異なる幾何学的形状の個々のサンプル分析フィールド(217、249、265、279)を有する、排泄物のオンサイト分析のためのサンプル収容器(3、215、250、260、270)。
【請求項17】
主要部分(216、251、271)を備え、サンプル分析フィールド(217、249、265、279)が、前記主要部分(216、251、271)の表側(252、262、272)及び裏側(253、273)の両方に配置されている、排泄物のオンサイト分析のための、特に請求項16に記載のサンプル収容器(3、215、250、260、270)。
【請求項18】
個々のサンプル分析フィールド(217、249、265、279)が異なるインジケータ(218、219)を有することを特徴とする、請求項16又は17に記載のサンプル収容器(3、215、250、260、270)。
【請求項19】
個々のサンプル分析フィールド(217、249、265、279)が、前記主要部分(216、251、271)に互いに距離を置いて配置されていることを特徴とする、請求項16~18のいずれか一項に記載のサンプル収容器(3、215、250、260、270)。
【請求項20】
前記主要部分(216、251、271)及び個々のサンプル分析フィールド(217、249、265、279)が少なくとも部分的に半透明であることを特徴とする、請求項16~19のいずれか一項に記載のサンプル収容器(3、215、250、260、270)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一方では、ハウジングと、排泄物のサンプルを除去できる除去装置であって、ハウジングに対して移動可能であり、少なくとも部分的にガイド部分内で後退及び伸長できるようにガイドされるサンプル収容器のためのアーム要素を含む除去装置と、新しいサンプル収容器を除去装置に提供できる供給装置と、除去されたサンプルを少なくとも部分的に分析できる分析装置とを備える、排泄物のオンサイト分析のための装置に関する。
【0002】
本発明は、他方では、ハウジングと、排泄物のサンプルを除去できる除去装置であって、ハウジングに対して移動可能であり、少なくとも部分的にガイド部分内で後退及び伸長できるようにガイドされるサンプル収容器のためのアーム要素を含む除去装置と、除去されたサンプルを少なくとも部分的に分析できる分析装置とを備える、排泄物のオンサイト分析のための装置に関する。
【0003】
本発明はまた、排泄物のオンサイト分析のための装置の操作方法であって、サンプル収容器が、サンプリングするために、軸方向に移動可能なアーム要素によってセンサユニットに対して直線的に移動され、サンプル収容器が、軸方向に移動可能なアーム要素のホルダに保持されており、サンプル収容器によって収容された排泄物のサンプルが、少なくとも部分的に装置上で分析される操作方法に関する。
【0004】
本発明はさらに、トイレ、小便器など、及び排泄物のオンサイト分析のための装置からなる構成に関する。
【0005】
本発明はまた、排泄物のオンサイト分析のためのサンプル収容器に関する。
【0006】
尿及び/又は便のサンプルの分析によって、生物、特にヒトの健康状態への少なくとも最初の洞察を提供できることが知られている。しかしながら、十分に意味のある分析情報を得るためには、通常、例えばトイレから除去された尿及び/又は便のサンプルを安全に移送容器に入れて、サンプルが入った上記容器を分析機関に送る必要がある。これは、不便なだけでなく、対応する分析結果が利用可能になるまでに時間がかかる場合がある。しかしながら、継続的な予防検査という意味での綿密なモニタリングが、多大な労力を伴うために通常は行われないことは、特に不利である。この点で、排泄物の分析を容易にする方法を考案することが望ましい。
【0007】
国際公開第2017/021452A1号パンフレットから、特にトイレでの排泄物の移動式分析のための装置が知られており、尿及び/又は便サンプルの分析を日毎にオンサイトで、すなわちサンプリングの場所ですぐに実行できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2017/021452A1号パンフレット
【発明の概要】
【0009】
本発明によって対処される問題は、排泄物、特にヒトの排泄物を分析するために特に議論されている種類の装置を開発し、その結果、装置がより確実に機能することである。
【0010】
本発明の第1の態様によれば、本発明によって対処される問題は、排泄物のオンサイト分析のための装置であって、ハウジングと、排泄物のサンプルを除去できる除去装置であって、ハウジングに対して移動可能であり、少なくとも部分的にガイド部分内で後退及び伸長できるようにガイドされるサンプル収容器のためのアーム要素を備える除去装置と、新しいサンプル収容器を除去装置に提供できる供給装置と、除去されたサンプルを少なくとも部分的に分析できる分析装置とを備える、装置において、ガイド部分が、移動可能なアーム要素をガイドするガイド経路を有する汚染領域と、さらに、新しいサンプル収容器をガイド経路に部分的に隣接して配置できる清潔領域とを備えることを特徴とする、装置によって解決される。
【0011】
ガイド部分が汚染領域と清潔領域とを有することにより、装置をより確実に操作できる。
【0012】
特に、新しいサンプル収容器がサンプリングのためにガイド部分に沿って移動する間に、つまり新たなサンプリングのために新しいサンプル収容器を備えた移動可能なアーム要素がガイド経路に沿って軸方向に移動するときに、排泄物、特に別のユーザからの排泄物が新しいサンプル収容器を誤って汚染するおそれを完全に排除するか、又は少なくとも大幅に低減できる。これにより、翻って、分析結果がゆがめられるおそれが低減される。
【0013】
この点で、尿及び/又は便のサンプルを使用した継続的な移動式モニタリングは、さらに簡単で信頼性が高くなる。
【0014】
本発明の意味では、移動可能なアーム要素は、ガイド部分に対して軸方向移動方向に移動可能に取り付けられ、軸方向移動方向は、ガイド部分の長手方向伸長に沿った向きである。
【0015】
より具体的には、排泄物の新しいサンプルを除去する移動可能なアーム要素は、新しい、すなわち未使用のサンプル収容器と一緒に、ガイド部分から軸方向伸長方向に軸方向に少なくとも部分的に伸長できる。
【0016】
さらに、移動可能なアーム要素は、尿又は便で湿潤したサンプル収容器、すなわち使用済みのサンプル収容器と一緒に、軸方向後退方向に軸方向に再び後退できる。
【0017】
この点で、「軸方向」という用語は、移動可能なアーム要素又はサンプル収容器の実際の移動方向を指す。
【0018】
本発明の意味における「除去装置」という用語は、排泄物のサンプルを除去し、分析のための装置に供給できる任意の装置を指す。
【0019】
本願の場合、「供給装置」という用語は、新しいサンプル収容器を移動可能なアーム要素に転送できる装置を表す。
【0020】
本願の場合、「分析装置」という用語は、排泄物のサンプルを感覚的に検出及び分析するのに適したすべての装置を指す。
【0021】
この目的のために、分析装置はまた、少なくとも1つのセンサ、好ましくは多数の同一の若しくは好ましくは異なるセンサを有するセンサユニット全体を備える。
【0022】
本発明の意味において、「汚染領域」という用語は、移動可能なアーム要素がガイドされるガイド部分の領域を表す。この点で、ガイド部分のガイド経路もまた、上記汚染領域に配置されている。この場合、移動可能なアーム要素が排泄物と接触することを完全に防止することはできない。
【0023】
上記汚染領域は、本質的に、ガイド部分の自由端に配置されたガイド経路開口部と、新しいサンプル収容器が供給装置からアーム要素に配置されたホルダに転送される転送領域とから延びる。
【0024】
本願の場合、「清潔領域」という用語は、移動可能なアーム要素も使用済みのサンプル収容器も到達できないガイド部分の領域を表す。
【0025】
上記清潔領域は、特に、ガイド部分の自由端に配置されたセンサユニットと、新しいサンプル収容器が供給装置からアーム要素に配置されたホルダに転送される転送領域との間のガイド部分の区域を表す。
【0026】
ガイド部分の自由端とは、サンプリングのために移動可能なアーム要素がガイド部分から伸長するガイド部分の端部を意味する。センサユニットも上記自由端に配置されている。
【0027】
本発明の意味では、「センサユニット」という用語は、分析のためにサンプル収容器に付着しているサンプルを感覚的に検出する少なくとも本質的に少なくとも1つのセンサ、好ましくは複数のセンサを備える装置を表す。
【0028】
本願の場合、そのようなセンサユニットは、サンプル収容器をセンサユニットの反対側に少なくとも一時的に配置、及び/又は課せられた要件に従って、例えばガイド部分に配置又は形成できるように、多種多様な方法で構築できる。
【0029】
言うまでもなく、この目的のために異なるセンサを設けることができる。
【0030】
例えば、センサユニットは、サンプル収容器に関して色の変化を検出する色センサを備え、それによって、本発明の意味での第1の分析を既に実施できる。
【0031】
センサユニットのさらなるデータは、例えば、装置のハウジング内及び/又は装置のガイド部分に配置できる分析ユニットに累積的又は代替的に送信できる。
【0032】
さらに、センサユニットから及び/又は分析ユニットから外部の分析ユニットへの累積的又は代替的なデータの送信が可能である。この目的のために、例えば、スマートフォンなどで実行されるデータ処理及び/又は分析アプリケーションを考慮することができる。
【0033】
送信は、無線又は有線であることができ、装置と外部データ処理及び/又は分析アプリケーションなどとの間の送信は、好ましくは無線で行われる。
【0034】
分析のために、分析装置、特にセンサユニット及び/又は追加の分析ユニットは、有利には、適切なマイクロコントローラなどを備え、このマイクロコントローラによって、最も単純な実施形態では、例えば、サンプル収容器の色の変化を分析できる。
【0035】
この場合、分析対象の排泄物に応じて、センサの少なくとも一部をオフ又はオンに切り替えて、装置のエネルギー効率を向上させることが考えられる。
【0036】
「移動可能なアーム要素」は、様々な方法で、例えば、互いに引き込むことができるアームセグメントなどを備えた伸縮アーム要素として設計できる。
【0037】
しかしながら、本アーム要素は、好ましくは、巻上げ又は巻出しができる材料ストリップを備え、これは、コイルから巻き出されてアーム要素を伸長し、コイルに再び巻き上げられてアーム要素を後退させることができる。
【0038】
「サンプル収容器」という用語は、排泄物の受容に適した材料、例えば、インジケータストリップ又は薄片などを表す。
【0039】
この点で、そのようなサンプル収容器を様々な方法で設計し、本発明の意味において有利に使用できることに既に注意する必要がある。例えば、サンプル収容器はまた、可視光に対して少なくとも部分的に透明である。
【0040】
本発明の第2の態様によれば、本問題は、主要部分を備える、排泄物のオンサイト分析のためのサンプル収容器によってもその限りにおいて解決され、サンプル本体は、異なる幾何学的形状の個々のサンプル分析フィールドを有する。
【0041】
その結果、サンプル収容器に様々なインジケータ表面を特に設計できるため、複数の分析を互いに独立して実施できる。
【0042】
このように設計されたサンプル収容器によって、本装置はさらに効率的に操作できる。
【0043】
この文脈において、本発明によって対処される問題は、主要部分を備える、排泄物のオンサイト分析のためのサンプル収容器によっても解決され、サンプル分析フィールドは、主要部分の表側及び裏側の両方に配置されている。主要部分の両側にサンプル分析フィールドを配置すると、同時に実行できる分析数を大幅に増やすことができる。
【0044】
排泄物のオンサイト分析のための対応する装置、及びそのような装置の関連する操作方法はまた、上記で請求されたサンプル収容器によって大幅に発展させることができる。例えば、対応するサンプル収容器を使用することによって、装置上のセンサユニットの数を有意義に増やすことができるため、関連するプロセスをさらに高速に実行できる。
【0045】
従来の尿試験ストリップの場合、試験材料(試薬又は吸収紙)は常に片側からのみキャリア材料(本明細書では主要部分)に適用される。本発明では、サンプル分析フィールドが両側からキャリア材料に適用される。これにより、スペースが節約され、キャリア材料及びサンプル収容器のための需要が低減される。
【0046】
さらに、単一のサンプル収容器に関して、個々のサンプル分析フィールドに異なるインジケータがある場合、より多くの分析を躊躇なく同時に実施できる。
【0047】
さらに、個々のサンプル分析フィールドが互いに距離を置いて主要部分に配置されている場合、異なるインジケータが相互に影響するおそれを低減できる。
【0048】
さらに最適化するために、これまで主に5mmx5mmの正方形であったサンプル分析フィールドの形状を変更することもできる。
【0049】
この点で、さらなる実施形態では、個々のサンプル分析フィールドを円形になるように設計する。
【0050】
しかしながら、より小さな正方形領域、円形領域、楕円形領域など、他の異なる幾何学的形状も考えられる。
【0051】
主要部分及び個々のサンプル分析フィールドが少なくとも部分的に半透明である場合、適切に装備された装置の使用によって、様々な分析方法を大幅に増やすことができる。例えば、透過光測定などを考慮することができる。
【0052】
サンプル収容器が供給装置によって提供され、まだ排泄物で汚染されていない場合、そのサンプル収容器は、本発明の意味において新しいサンプル収容器と呼ぶ。
【0053】
しかしながら、サンプル収容器が排泄物で汚染されている場合、そのサンプル収容器は、本願の場合使用済みサンプル収容器と呼ぶ。
【0054】
本発明の意味における「排泄物」という用語は、尿及び便などの身体排泄物を表す。
【0055】
本発明の意味において、「オンサイト分析」という用語は、排泄物の分析が、排泄場所、例えば、トイレ、小便器などで少なくとも部分的に又は好ましくは完全に実施できることを表す。
【0056】
言い換えれば、これは、検査対象のあらゆる種類の排泄物を分析のために離れた機関に苦心して送付する必要がないことを意味する。
【0057】
言うまでもなく、さらなる評価又は保管のためにオンサイトで取得されたデータ又は情報は、データキャリアなどの外部装置に送信することもできる。
【0058】
所望のサンプルを除去するために、除去装置の移動可能なアーム要素は、いずれの場合でも、ガイド部分から、新しい未使用のサンプル収容器が各排泄物と接触できる程度まで伸長される。
【0059】
次に、排泄物で汚染されたサンプル収容器は、装置のセンサユニットのセンサによって検査できるように、分析のためにガイド部分に後退される。
【0060】
好ましい実施形態では、ガイド部分の清潔領域が、ガイド部分の汚染領域に隣接する側に配置されており、清潔領域と汚染領域とは、分離部によって、好ましくは剛性の仕切りによって、互いに空間的に分離されている。したがって、清潔領域と汚染領域、特に移動可能なアーム要素のガイド経路とは、互いに非常に明確に分離されているため、アーム要素に付着している排泄物が清潔空間に侵入し、そこで新しいサンプル収容器を可能性として別の人からの古い排泄物で汚染するおそれを低減できる。
【0061】
サンプル収容器をその第1の半部が移動可能なアーム要素(汚染領域)のホルダにある状態で仕切りにまたがってなお保持し、かつ他方の半部がガイド部分(清潔領域)を通過して新しいサンプルに汚染なく供給できるようにするために、スリット状の開口部が仕切りの領域に配置され、それを介して新しいサンプル収容器が汚染領域と清潔領域との両方に配置され得る場合、好都合である。
【0062】
さらに、ガイド部分の清潔領域が、移動可能なアーム要素の後退方向から見て、移動可能なアーム要素の使用済みサンプル収容器を解放する解放ユニットの軸方向後方に配置されている場合、有利である。これにより、使用済みサンプル収容器が清潔空間に到達する前に後退するアーム要素から確実に解放されるため、装置が適切に操作された場合、清潔空間の汚染を防止できる。
【0063】
言うまでもなく、上記スリット状の開口部は、様々な方法で設計できる。必要に応じて、本質的にサンプル収容器に対してのみ透過性である仕切りを実現するために、ブリッスルストリップ(bristle strip)が仕切りに排他的又は追加的に設けられる。
【0064】
スリット状の開口部を、サンプル収容器を仕切りの領域で上下にガイドできるように設計することが可能であり、ガイド部分内にサンプル収容器のための特定の高さのガイダンスがもたらされる。その結果、サンプル収容器を常に、可能性として同じ距離でセンサの前方に保持できる。
【0065】
本発明の第3の態様によれば、本発明によって対処される問題は、累積的又は代替的に、排泄物のオンサイト分析のための装置であって、ハウジングと、排泄物のサンプルを除去できる除去装置であって、ハウジングに対して軸方向移動方向に移動可能であり、少なくとも部分的にガイド部分内で後退及び伸長できるようにガイドされるサンプル収容器のためのアーム要素を備える除去装置と、除去されたサンプルを少なくとも部分的に分析できる分析装置とを備える装置において、サンプル収容器を透過照明する透過光測定装置を有するセンサユニットを特徴とする装置によって、解決される。
【0066】
このような透過光測定装置を用いて、特に正確な検査結果、特に排泄物の又は排泄物上の適格な検査及び判定を達成できる。
【0067】
特に、指標材料の測定及び評価は、透過光測定によって有利に実施できる。
【0068】
特に、光源からサンプルを通って放射される光の光路長は、対応して設計されたセンサユニット又は透過光測定装置及びそれに関連する透過光測定によって大幅に増大する。
【0069】
この場合、サンプル収容器又は対応する試験材料が透過照明されるため、より高い情報密度が有利に得られ、サンプル収容器は、これまで例えば光源によって照らされた表面が反射する放射の特性を反射光度計によって測定する反射測光において慣例的であったように、表面が照射されるだけではない。
【0070】
特に、既に記載されたインジケータストリップ又は薄片などを試験材料として使用できるが、この目的のために特別に提供された材料も使用できる。
【0071】
透過光測定の非常に単純な形態は、例えば、セルロースベースの材料(ろ紙)又は人工繊維材料などの簡単な受容材料を排泄物で飽和させることによって実施できる。
【0072】
「透過光」は、光学測定ユニットの受光材料の個々の成分を視覚化することを可能にする。
【0073】
さらに、例えば、キャリア材料、試薬、及び吸収紙などからなる一般的な試験ストリップ構造を使用できる。
【0074】
測定は、支持するキャリア材料の有無にかかわらず実施できる。
【0075】
プラスチック又はセルロースは、通常、インジケータフィールドに適したキャリア材料として使用できる。
【0076】
透過光測定は、透過光測定装置が少なくとも部分的にサンプル収容器の両側に配置されている場合、構造的に単純な方法で実行できる。
【0077】
透過光測定中に透過光測定装置がサンプル収容器を取り囲んでいる場合、非常に正確な検出を達成できる。これは、サンプル収容器がセンサユニット又は透過光測定装置に囲まれていることを意味する。
【0078】
この目的のために、透過光測定装置がそれに沿ってサンプル収容器を移動させることができる一体型の移送経路を有する場合に有利であるだけではない。
【0079】
とりわけ、一体型の移送経路は、不所望の臨界周辺光から保護されることを特徴とする。
【0080】
移送経路の少なくとも一部は、好ましくは、センサユニット又は透過光測定装置によって囲まれており、その結果、特にセンサユニットの非常にコンパクトな設計も達成できる。
【0081】
有利には、センサユニットは、透過光測定装置の移送経路が少なくとも部分的に配置されているハウジングを有し、その結果、透過照明されるサンプル収容器は、透過光測定中に周辺光などから十分に保護される。
【0082】
ハウジングは、除去装置のガイド部分又は装置の別の適切な構成要素によって少なくとも部分的に構成される場合、構造的に非常に単純な方法で提供できる。
【0083】
さらに、透過光測定装置が、一体型の移送経路の第1の側に照明装置と、第1の側の反対側にある一体型の移送経路の第2の側に検出装置とを有する場合、センサユニットは、さらにコンパクトにできる。
【0084】
例えば、照明装置及び検出装置が、代替として移送経路の共通の側に配置される場合、相応して光ビームを検出装置に偏向させることができるミラー装置は、照明装置の反対側に配置され得る。
【0085】
照明装置は少なくとも1つの光源を有し、一方、検出装置は少なくとも1つの検出センサ表面を有する。
【0086】
この場合、少なくとも1つの光源が少なくとも1つの検出センサ表面の反対側にある場合、本明細書に記載の透過光測定にとって有利である。
【0087】
しかしながら、別の実施形態に関して、少なくとも1つのさらなる光源を検出装置の側に配置して、サンプル収容器をさらに照明できるようにすることも可能である。
【0088】
そのような場合、検出ユニットの反対側にある照明手段は、センサユニットを操作するときに、排他的に、又は検出装置の側に配置されたさらなる光源に累積的にも使用できる。あるいは、検出装置の側に配置されたさらなる光源の代わりに、検出装置の反対側にある照明手段を排他的又は累積的に使用して所望の検査を実施する。
【0089】
さらに、透過光測定装置が複数の光源を有し、光源のうちの少なくとも1つの主ビーム経路が、検出センサ表面に対して直角に走るように配置されており、少なくとも1つのさらなる光源の少なくとも1つのさらなる主ビーム経路が、検出センサ表面に対して異なる角度で走るように配置されている場合、有利である。これにより、分析の品質をさらに向上させることができる。
【0090】
言うまでもなく、本明細書に記載の他の装置及び/又は方法は、このような透過光測定装置又はこのように装備されたセンサユニットによっても有利に発展させることができる。
【0091】
特に好ましい実施形態では、ガイド部分が、移動可能なアーム要素をガイドするガイド経路に隣接する側に配置されたセンサユニットを備える。その結果、移動可能なアーム要素のガイダンスと、サンプルの分析とをさらに正確に分離できる。
【0092】
ガイド経路又はアーム要素の狭い側に関して、本願の場合「側に」とは、ガイド経路又はアーム要素の右側又は左側を意味する。
【0093】
しかしながら、「側に」という用語は、上側又は下側の位置を指すのではなく、ガイド経路又はアーム要素の広い側との重なりを指すわけでもないため、ガイド経路又はアーム要素の上方又は下方でもない。
【0094】
移動可能なアーム要素の伸長方向から見て、ガイド部分の清潔領域がセンサユニットの軸方向前方に配置されている場合、使用済みサンプル収容器はセンサユニットまで移動すればよいだけなので、使用済みサンプル収容器が後退されたときに、清潔空間が排泄物によって誤って汚染されるのを構造的に簡単に回避できる。
【0095】
センサユニットがガイド部分の自由端に配置されている場合、付着している排泄物を分析できるようにするために、使用済みサンプル収容器を軸方向にガイド部分内にさらに後退させる必要がないので、特に好都合である。
【0096】
移動可能なアーム要素の後退方向から見て、センサユニットがガイド部分の清潔領域の軸方向前方に配置されている場合、使用済みサンプル収容器は分析のためにガイド部分の清潔領域に侵入もしない。
【0097】
移動可能なアーム要素の後退方向から見て、センサユニットが、使用済みサンプル収容器を移動可能なアーム要素から解放する解放ユニットの軸方向前方に配置されている場合、使用済みサンプル収容器は、分析プロセス完了後に、アーム要素を後退方向にさらに移動させるだけでアーム要素から簡単に解放できる。
【0098】
さらに、ガイド部分の自由端において、センサユニットのセンサ領域開口部の開口部高さが、ガイド経路のガイド経路開口部の開口部高さよりも小さい場合、有利である。センサ領域開口部の開口部高さがより小さいことにより、センサ領域は外部からの汚染からよりよく保護される。これに対応してガイド経路開口部の開口高さがより大きい結果として、移動可能なアーム要素及びその上に一時的に保持されるサンプル収容器、特に関連するホルダに利用可能な空間高さが十分に確保される。
【0099】
累積的又は代替的に、センサ領域開口部の幅がガイド経路の幅よりも大きい場合、有利である。センサ領域開口部の幅がより広いため、センサユニットと重なり合うことができるサンプル収容器の半部は、サンプル収容器の半部よりも大きく、特に長くなるように設計でき、それによってサンプル収容器の半部は移動可能なアーム要素のホルダに保持される。
【0100】
さらに有利な実施形態では、ガイド部分の清潔領域が、ガイド部分の汚染領域よりも広く、特にガイド経路よりも広い。これにより、ガイド部分の新しいサンプル収容器が可能な限り広範囲に汚染されないようにすることができるので、古い排泄物などによるサンプル収容器の偶発的な汚染のおそれを可能な限り低減できる。
【0101】
さらに、ガイド部分の清潔領域が空間的にガイド部分のセンサ領域に合体する場合、好都合である。その結果、清潔領域とセンサ領域とを、軸方向移動方向に空間的に直接前後に配置でき、ガイド部分を非常にコンパクトにできる。さらに、清潔空間の方向から来る新しいサンプル収容器は、センサユニットを介してサンプリングにガイドされ、サンプルの取得前に可能性として既にサンプル収容器を登録できるか、又は新しいサンプル収容器が移動可能なアーム要素に適切に保持されているかどうかを確認できる。
【0102】
ガイド部分の清潔領域が少なくとも部分的に供給装置と重なり、保護できるようにするために、ガイド部分の清潔領域が、センサ領域に反対向きの側がセンサ領域に向いた側よりも広くなるように設計されている場合、有利である。
【0103】
設計に関して、汚染領域及び清潔領域の両方が装置の保持ブラケットに配置されている場合、装置は非常に単純に維持できる。したがって、有利には、ガイド部分は、保持ブラケットとして直接機能できる。特に、サンプリングのための新しいサンプル収容器の移送は、このようにして非常に簡単に実現できる。
【0104】
汚染領域及び清潔領域は、好ましくは、共通の保持ブラケットに配置される。
【0105】
汚染領域及び清潔領域の両方が少なくとも部分的に湾曲している場合、これらの重要な領域は装置の保持ブラケットに簡単に統合できる。
【0106】
本発明の他の特徴がなくても有利であるさらなる実施形態では、排泄物の温度、体温、排泄量及び/又は排泄流量を検出する熱センサを備えたセンサユニットが設けられる。
【0107】
便器内部の関連部分は、赤外線センサなどの、装置に取り付けられた温度センサによって有利にスキャンでき、したがって、さらなる情報を取得できる。
【0108】
対応する熱センサが本装置に配置されることが好ましいという事実により、それらはトイレに恒久的に設置される必要はない。代わりに、熱センサは、移動可能な方法でトイレに取り付けられるため、既存のトイレに有利に後付けできる。
【0109】
したがって、排泄物の直接的な温度測定は、身体を離れるとき、又はトイレとの接触後に、人の体温についての結論を直接導き出すことを可能にし得る。
【0110】
適切なコンピューティングモデル及び/又はアルゴリズムを使用して、外気又はトイレとの接触によって引き起こされる温度損失を逆算又は補償できる。
【0111】
その結果、体温の変動を認識でき、例えば、病気についての結論を導き出すことができる。
【0112】
排泄段階全体中の温度曲線を測定することで、体積流量、したがって分注された量を逆算することもできる。
【0113】
さらに、空にすることの特徴が明らかになり、これは、腎臓移植後又は尿路結石の場合など、一部の臨床像にとっても興味深い情報である。
【0114】
有利なことに、同じ熱センサが、導入された排泄物によるトイレ内の温度変化を判定する測定を累積的にトリガすることもできる。
【0115】
本発明の第4の態様によれば、本発明によって対処される問題は、排泄物のオンサイト分析のための装置であって、ハウジングと、排泄物のサンプルを除去できる除去装置であって、ハウジングに対して移動可能であり、少なくとも部分的にガイド部分内で後退及び伸長できるようにガイドされるサンプル収容器のためのアーム要素を備える除去装置と、新しいサンプル収容器を除去装置に提供できる供給装置と、除去されたサンプルを少なくとも部分的に分析できる分析装置とを備える装置において、除去手段が、移動可能なアーム要素から使用済みサンプル収容器を解放する剥離手段を有する解放ユニットを備えることを特徴とする装置によって解決される。
【0116】
このような剥離手段によって、使用済みサンプル収容器を移動可能なアーム要素のホルダから非常に確実に除去でき、その結果、装置をより確実に操作できる。
【0117】
特に、一般に排泄物、特に別のユーザからの排泄物が、例えば使用済みサンプル収容器が移動可能なアーム要素のホルダから正しく除去されないなどの理由で、誤ってガイド部分に深く入り込んでしまうおそれを完全に排除するか、又は少なくとも大幅に低減できる。いずれの場合でも、本願の剥離手段によって、分析結果がゆがめられるおそれが低減される。
【0118】
この点で、尿及び/又は便のサンプルを使用した継続的な移動式モニタリングは、より簡単でより信頼性の高い方法で実施できる。
【0119】
本願の解放ユニットの信頼性を高めるために、解放ユニットがガイド部分、特にガイド部分のセンサ領域とガイド部分の清潔領域との間の軸方向高さにある移行領域に配置されている場合、有利である。したがって、使用済みサンプル収容器が、移動可能なアーム要素によって依然としてセンサ領域に移動できるが、さらに清潔領域に向かう方向では、使用済みサンプル収容器が清潔空間に続いて侵入してしまう前に、移動可能なアーム要素のホルダから確実に取り外されることが達成できる。
【0120】
特に好ましい実施形態では、解放ユニットが、一時的にサンプル収容器を保持する移動可能なアーム要素に配置されたホルダ及び/又は供給装置を作動させる作動手段が解放ユニットを通過できるように設計されている。これにより、使用済みサンプル収容器を移動可能なアーム要素から確実に取り外すことができるが、アーム要素は、アーム要素に配置されたホルダ及び作動手段にかかわらず、後退方向にガイド部分内になお後退させて、操作上安全な方法で新しいサンプル収容器を受け取ることができる。
【0121】
この文脈において、解放ユニットが、移動可能なアーム要素が貫通できる主要部分を有し、主要部分がアーム要素厚さより何倍も大きい空間高さを有するスペースを少なくとも部分的に囲んでいる場合も有利である。このような空間高さを有する場合、特にサンプル収容器のためのホルダ及び前述の作動手段などが、解放ユニットを容易に通過できる。
【0122】
言うまでもなく、空間高さは、特にホルダ又は作動手段の設計に基づいて、また一般に移動可能なアーム要素の形状に基づいて選択できる。
【0123】
主要部分の空間高さが、アーム要素厚さの2倍より大きい、好ましくは10倍より大きい場合、十分であることが既に実証されている。特に、アーム要素厚さの10倍より大きい、例えば15倍の空間高さは、十分な高さであると実証されており、その結果、剥離手段とサンプル収容器との間の相互作用、並びにホルダ及び作動手段のスムーズな通過が確保される。
【0124】
言うまでもなく、本発明の意味における適切な剥離手段は、様々な方法で設計できる。
【0125】
例えば、剥離手段は、ブラシ及び/又はブリッスルを含むことができ、それによって、サンプル収容器は移動可能なアーム要素のホルダから剥離される。
【0126】
実際の試験において、剥離手段が少なくとも1つの可撓性のフィンガー要素を備え、移動可能なアーム要素が上記フィンガー要素を通過して、好ましくは接触して並進的にガイドされる場合、十分であることが実証されている。この目的のために、移動可能なアーム要素が軸方向後退方向にガイド部分内にさらに後退するとき、少なくとも1つの可撓性のフィンガー要素が使用済みサンプル収容器を制止できるため、最終的に使用済みサンプル収容器はホルダから解放され、その後例えば、便器に落ちて処分される。
【0127】
そのような目的のために、少なくとも1つの可撓性のフィンガー要素は、移動可能なアーム要素と能動的に接触できる。また、移動可能なアーム要素のすぐ上に配置することもできる。
【0128】
そのような場合、少なくとも1つのフィンガー要素は、解放ユニットの主要部分から、上記のガイド部分のガイド経路開口部の方向に延在し、移動可能なアーム要素に向かう方向に偏向するため、フィンガー要素の自由端は、フィンガー要素の自由端と移動可能なアーム要素とが接触した状態又は接触していない状態で、移動可能なアーム要素の方に向いている。
【0129】
例えば、移動可能なアーム要素が伸長方向に移動される場合、供給装置から来る新しいサンプル収容器は、解放ユニットを容易に通過できる。しかし、移動可能なアーム要素が再び後退して後退方向に移動すると、その間に使用されていたサンプル収容器はフィンガー要素の自由端に捕捉され、移動可能なアーム要素がさらに移動することによってホルダから解放される。
【0130】
この点で、解放ユニットは、ガイド部分のガイド経路開口部の方向を向いた解放先端を有する。
【0131】
さらに非常に有利な実施形態では、可撓性のフィンガー要素が2つの部分に分割されており、ギャップで離間した2つの可撓性のフィンガー部分を有する。その結果、移動可能なアーム要素の幅全体から見て、サンプル収容器は、可撓性のフィンガー要素によって容易に捕捉及び解放でき、それにもかかわらず、可撓性のフィンガー要素自体は非常に繊細な方法で設計され得る。
【0132】
2つの可撓性のフィンガー部分が、移動可能なアーム要素の軸方向移動方向又は並進移動方向に対して横断方向に互いに距離を置いて配置されている場合、より高度な設計の移動可能なアーム要素の可能な仕様は、上記2つの可撓性フィンガー部分間の解放ユニットを通過できる。
【0133】
剥離手段は、移動可能なアーム要素の少なくとも2つの側に配置されることが好ましく、その結果、使用済みサンプル収容器も2つの側から貫通でき、移動可能なアーム要素のホルダからサンプル収容器を解放する操作の安全性がさらに高まる。
【0134】
剥離手段は、好ましくは、アーム要素の上側及び下側に配置され、その結果、使用済みサンプル収容器を確実に捕捉してホルダから解放し、したがってアーム要素から剥離できる。
【0135】
2つの可撓性のフィンガー部分を備えた1つの可撓性のフィンガー要素を移動可能なアーム要素の上側及び下側に配置すると、使用済みサンプル収容器を4つの剥離手段で捕捉してホルダから解放できる。
【0136】
この最後に述べた解放ユニットの構成では、合計で少なくとも4つの可撓性のフィンガー部分が、解放ユニットの解放先端を形成し、解放先端は、ガイド部分のガイド経路開口部の方向を向いている。
【0137】
本発明の第5の態様によれば、本発明によって対処される問題は、排泄物のオンサイト分析のための装置であって、ハウジングと、排泄物のサンプルを除去できる除去装置であって、ハウジングに対して移動可能であり、少なくとも部分的にガイド部分内で後退及び伸長できるようにガイドされるサンプル収容器のためのアーム要素を備える除去装置と、新しいサンプル収容器を除去装置に提供できる供給装置と、除去されたサンプルを少なくとも部分的に分析できる分析装置とを備える装置において、供給装置が、移動可能なアーム要素の移動によって作動され得ることを特徴とする装置によっても解決される。
【0138】
供給装置は、移動可能なアーム要素の移動によって作動、操作及び制御できるので、本装置の設計をさらに簡易化でき、したがってより確実に操作することもできる。
【0139】
この点で、本装置は、移動可能なアーム要素を駆動する駆動ユニットを使用して供給装置を操作することを特徴とする。
【0140】
この点で、除去装置及び供給装置は、同じ駆動部を有する。
【0141】
言い換えれば、本発明は、本発明の他の特徴に関係なく、除去装置及び供給装置が単一の駆動ユニットを有することも特徴とする。
【0142】
さらに、本装置の使用は、本装置が測定データを保存できる自動排尿日録を有する場合、さらに改善できる。
【0143】
有利には、尿パラメータ、排泄物の排泄時間、排泄物の排泄期間などの確認された情報が、デジタルの排尿日録に直接記録できる。この情報は、特に、デジタル端末又は医療システムに送信してさらに処理できる。
【0144】
特に本ホルダの特徴に関連して、本発明によって対処される問題は、排泄物のオンサイト分析のための装置の操作方法であって、サンプリングのためにサンプル収容器が軸方向に移動可能なアーム要素によってセンサユニットに対して直線的に移動され、サンプル収容器が軸方向に移動可能なアーム要素のホルダに保持されており、サンプル収容器によって収容された排泄物のサンプルが装置で少なくとも部分的に分析される、操作方法において、軸方向に移動可能なアーム要素の軸方向移動方向に対して横断方向に、新しいサンプル収容器がホルダに供給されること、及び供給装置が軸方向に移動可能なアーム要素の軸方向移動方向への軸方向移動によって駆動されることを特徴とする、操作方法によっても解決される。
【0145】
本明細書で提案する方法により、複数の機能のために1つの同じ駆動部にアクセスできるため、装置を特に効率的に操作できる。
【0146】
設計に関して、移動可能なアーム要素と供給装置との間の相互作用は、様々な方法で解決できる。
【0147】
構造的に特に単純な実施形態では、供給装置が、移動可能なアーム要素の移動によって作動され得る作動レバーを有する。次に、この作動レバーは、好ましくは移動可能なアーム要素が軸方向後退方向に移動している間に、移動可能なアーム要素の移動によって作動され得る。
【0148】
特にこの文脈において、本発明によって対処される問題は、排泄物のオンサイト分析のための装置の操作方法であって、サンプリングのためにサンプル収容器が軸方向に移動可能なアーム要素によってセンサユニットに対して直線的に移動され、サンプル収容器が軸方向に移動可能なアーム要素のホルダに保持されており、サンプル収容器によって収容された排泄物のサンプルが装置で少なくとも部分的に分析される、操作方法において、使用済みサンプル収容器が、軸方向に移動可能なアーム要素の軸方向移動方向への軸方向移動によってホルダから解放されることを特徴とする、操作方法によっても解決される。
【0149】
本明細書で提案される方法によって、使用済みサンプル収容器をホルダから解放する追加の駆動部をなくすことができるので、装置を特に効率的に操作できる。
【0150】
移動可能なアーム要素によって作動され得る作動レバーに基づいて作動する供給装置の作動又は作動機構は、作動レバーが回転軸周りに回転可能に取り付けられており、作動レバーの回転軸がアーム要素の移動によって移動可能である場合、構造的な単純さを維持できる。その結果、作動レバーが回転軸周りに回転する間、供給装置を並進的に移動させることができる。
【0151】
この点で、作動レバーの回転軸がアーム要素の軸方向移動方向に対して横断方向に移動可能である場合、有利である。
【0152】
本願の場合、供給装置の構造は、供給装置が、作動レバーが作動レバーの回転軸周りに回転するとすぐに、作動レバーがそれに沿って転がり始めることができる移動湾曲部を有する場合、非常にコンパクトに実現できる。その結果、作動レバーは、回転軸上で、さらに移動湾曲部によってガイドされる。
【0153】
供給装置が移動湾曲部を有し、それに沿って、作動レバーの回転軸がアーム要素の軸方向移動方向に対して横断方向に移動されるときに作動レバーが転がり始めることができる場合、作動レバーは、移動可能なアーム要素によって作動レバーが回転軸周りに回転する間、移動可能なアーム要素の方向に引っ張られ得る。
【0154】
この点で、そのような移動湾曲部は、スライドガイドなどの、移動又は移動経路を強制する異なる手段によって実現できることに留意されたい。さらに、供給装置が、新しいサンプル収容器を移動可能なアーム要素に配置されたホルダに供給方向に供給できる、並進的に移動可能な移送キャリッジを有する場合、有利である。移送キャリッジの並進移動性により、本供給装置の構造を大幅に単純化できる。
【0155】
移動可能なアーム要素の移動によって移送キャリッジを移動させることができる場合、移送キャリッジのための追加の駆動部をなくすことができる。
【0156】
移送キャリッジが作動レバーの回転軸を有する場合、移送キャリッジは、作動レバーによって移動可能なアーム要素の軸方向移動方向に対して横断方向に引っ張られ得る。
【0157】
この点で、移送キャリッジが、移動可能なアーム要素の軸方向移動方向に対して横断方向に、したがって新しいサンプル収容器を保持するホルダに向かって供給方向に作動レバーによって移動され得る場合、有利である。その結果、供給装置の設計労力は、幸いにも非常に低く抑えることができる。
【0158】
しかしながら、移送キャリッジが移動可能なアーム要素に向かって並進的に移動され得る場合だけでなく、移送キャリッジが新しいサンプル収容器を製造するために供給方向に対して垂直に切断運動を実行するために湾曲経路に沿ってガイドされ得る場合も有利である。結果として、切断手段は、除去装置又は特に移動可能なアーム要素の駆動ユニットによって容易に駆動でき、これは、本発明の他の特徴がなくても極めて有利である。
【0159】
言うまでもなく、上記湾曲経路は、移動又は移動経路を強制する様々な手段によって機械的に実現することもできる。ここでも、スライディングガイドなどを考慮することができる。
【0160】
この文脈において、移送キャリッジがサンプル収容器ストリップから新しいサンプル収容器を切断する切断手段を含む場合、有利である。したがって、追加の切断装置をなくすことができる。
【0161】
代わりに、切断手段は、移送キャリッジによって既に構成されているか、又は移送キャリッジは、切断手段を好ましくは交換可能な方法で配置できる対応する台座を有する。
【0162】
この点で、本発明によって対処される問題は、排泄物のオンサイト分析のための装置の操作方法であって、サンプリングのためにサンプル収容器が軸方向に移動可能なアーム要素によってセンサユニットに対して直線的に移動され、サンプル収容器が軸方向に移動可能なアーム要素のホルダに保持されており、サンプル収容器によって収容された排泄物のサンプルが装置で少なくとも部分的に分析される、操作方法において、新しいサンプル収容器がロール材から切り離され、切断装置がアーム要素の軸方向移動方向への軸方向移動によって駆動される、操作方法によっても解決される。
【0163】
この方法によって、切断装置のための追加の駆動部をなくすことができるので、装置を特に効率的に操作することもできる。
【0164】
考慮されるロール材は、例えば、化学薬品で飽和されたろ紙などであり得る。
【0165】
ロール材は、長さ約35cm、幅約0.5cmであり得る。
【0166】
さらに、さらに好ましい実施形態では、移動可能なアーム要素が、供給装置を作動させる作動手段を備える。アーム要素上の作動手段によって、供給装置は、アーム要素を移動させるだけで、構造的に単純な方法で作動させることができる。この点で、移動可能なアーム要素の駆動部を使用して、供給装置を操作及び制御できる。
【0167】
本発明の意味において、これらの作動手段は、異なる方法で実現できる。
【0168】
作動手段が移動可能なアーム要素の表面に隆起部を有する場合、作動手段は非常に単純な方法で実装できる。
【0169】
このような隆起部は、移動可能なアーム要素によって直接具現化でき、本構造のさらなる単純化をもたらす。
【0170】
累積的又は代替的に、隆起部は、適切な方法で、例えば、ねじ接続及び/又は接着接続などによって移動可能なアーム要素に取り付けられるさらなる構成要素によって実現できる。
【0171】
この場合、隆起部は、例えば、移動可能なアーム要素上の追加のピン部分などによって提供できる。
【0172】
さらに特に好ましい実施形態では、移動可能なアーム要素が、移動可能なアーム要素の移動によって作動させることができるホルダを備え、そのようなホルダは、単体で考えても、問題の種類の既知の装置を既に有利に発展させているので、本発明の他の特徴がなくても有利である。
【0173】
いずれの場合でも、移動可能なアーム要素の移動を使用してホルダを作動させるため、ホルダのための追加の駆動部を省略できる。
【0174】
この点で、本ホルダは本質的にクランプ機構に基づいており、それによってサンプル収容器を移動可能なアーム要素に可逆的に保持又はクランプできる。
【0175】
この目的のために、ホルダは、移動可能なアーム要素に取り付け、特に配置又はクリップ留めでき、あるいはホルダは、好ましくは、移動可能なアーム要素によって直接具現化される。
【0176】
例えば、プラスチック、金属、若しくは場合によってさらに別の材料、又はそれらの組み合わせを、ホルダの材料として考慮できる。
【0177】
いずれの場合でも、ホルダが少なくとも2つのクランプ要素を含み、少なくとも1つのクランプ要素を能動的に作動させることができる場合、好都合である。
【0178】
さらに、装置が、サンプル収容器を一時的に保持する、移動可能なアーム要素に配置されたホルダを作動させるホルダ作動部材を有し、ホルダ作動部材が傾斜要素を備える場合、有利である。
【0179】
この場合、ホルダは、移動可能なアーム要素の移動によって上記傾斜要素上を引っ張られ、少なくとも1つの傾斜要素が弾性的にたわんで、少なくとも2つのクランプ要素の間で新しいサンプル収容器をクランプし、したがって移動可能なアーム要素に新しいサンプル収容器を保持できる。
【0180】
特に本ホルダの特徴に関連して、本発明によって対処される問題は、排泄物のオンサイト分析のための装置の操作方法であって、サンプリングのためにサンプル収容器が軸方向に移動可能なアーム要素によってセンサユニットに対して直線的に移動され、サンプル収容器が軸方向に移動可能なアーム要素のホルダに保持されており、サンプル収容器によって収容された排泄物のサンプルが装置で少なくとも部分的に分析される、操作方法において、ホルダが、軸方向に移動可能なアーム要素の軸方向移動方向への軸方向移動によって開閉されることを特徴とする、操作方法によっても解決される。
【0181】
本明細書で提案される方法によって、ホルダを作動させる追加の駆動部をなくすことができるので、装置を特に効率的に操作できる。
【0182】
本発明によって対処される問題はさらに、排泄物のオンサイト分析のための装置の操作方法であって、サンプリングのためにサンプル収容器が軸方向に移動可能なアーム要素によってセンサユニットに対して直線的に移動され、サンプル収容器が軸方向に移動可能なアーム要素のホルダに保持されており、サンプル収容器によって収容された排泄物のサンプルが装置で少なくとも部分的に分析される、操作方法において、排泄物を有するサンプル収容器が照明装置と検出装置との間で移動され、透過光測定のために照明装置によって透過照明されることを特徴とする、操作方法によっても解決される。
【0183】
この場合、排泄物を有するサンプル収容器が透過光測定中に静止している場合、特に高い分析品質を達成できる。
【0184】
しかしながら、排泄物を有するサンプル収容器が透過光測定中に移動される場合、本方法はより迅速に実行できる。
【0185】
追加の有利な方法ステップに関しては、本願の場合繰り返しを回避するために、特に透過光測定装置を備えた装置についての説明を参照されたい。
【0186】
さらなる方法の変形形態では、排泄物、特に尿によるサンプル収容器の湿潤が、特に軸方向伸長方向及び/又は後退方向への軸方向に移動可能なアーム要素の追加の移動によって支持される。その結果、サンプリング時間を大幅に短縮できる。
【0187】
別の方法の変形形態に関して、サンプリングの持続時間が10秒~1秒間、好ましくは2秒~3秒間である場合も有利である。そのような短いサンプリング時間により、装置の使用は、大幅に時間的に制限され得る。さらに、除去されたサンプルがガイド部分内のセンサユニットに速く供給されるほど、望ましくない外部の影響のおそれが低くなるので、外部の影響によるサンプルの望ましくない汚染のおそれが軽減される。
【0188】
さらに、過剰な排泄物、特に過剰な尿が、上記軸方向に移動可能なアーム要素の振動によって、移動可能なアーム要素、サンプル収容器及び/又はホルダから除去される場合、有利である。理想的には少量の排泄物のみがセンサ検査のためのサンプル収容器に付着するので、過剰な排泄物を除去することにより、装置、特にガイド部分の汚染のおそれをさらに有利に低減できる。
【0189】
本明細書に記載の方法に関して、個々の方法は、装置の特徴によってさらに補完されて、方法の順序をさらに特定できる点についても留意する必要がある。
【0190】
本装置の設計は、ガイド部分をハウジング上に関節式に配置する関節式接続部をガイド部分が有する場合、さらにコンパクトにできる。この関節式接続部によって、使用されていないときに、ガイド部分はハウジングに折り畳むことができる。
【0191】
この点で、本発明によって対処される問題は、本発明のさらなる態様によれば、トイレ、小便器などへの取り付けのための排泄物のオンサイト分析のための装置の保持ブラケットであって、それに沿って保持ブラケットの移動可能なアーム要素が伸縮自在にガイドされるガイド経路を備え、移動可能なアーム要素をガイドするガイド経路を備えた汚染領域と、新しいサンプル収容器を少なくとも部分的にガイド経路に隣接して配置できる清潔領域とを有する保持ブラケットによっても解決される。
【0192】
このように保持ブラケットを構成すると、古い排泄物による新しいサンプル収容器の意図しない汚染のおそれが大幅に低減される。
【0193】
本明細書で提案される装置の単純化は、装置のより高い信頼性をもたらすだけでなく、関連する構成要素の削減により重量を低減し、装置の非常に効率的な操作をもたらす。
【0194】
特に、新しいサンプル収容器がサンプル収容器を保持するホルダに挿入されない、又は完全には挿入されないおそれを完全に排除するか、又は少なくとも大幅に低減できる。
【0195】
この点で、尿及び/又は便のサンプルを使用した継続的な移動式モニタリングは、さらに簡単で信頼性が高くなる。
【0196】
言うまでもなく、上記の又は特許請求の範囲に記載の解決策の特徴は、適切な場合、本願の場合達成可能な利点及び効果を相応に累積的な方法で実装できるように組み合わせることができる。
【0197】
この点で、本特許出願の文脈において、「特に(in particular)」又は「特に(particularly)」という用語は、任意選択の好ましい特徴の導入を常に指すことにも言及する必要がある。この用語は、「すなわち(i.e.)」及び/又は「つまり(namely)」を示すものではない。
【0198】
さらに、本特許出願の文脈において、「1つの...」、「2つの...」などの不定冠詞及び不定数値データは、文脈又は特定の節の特定の文から「正確に1つの...」、「正確に2つの...」などのみを指すことが明らかではない限り、一般に最小の指定、すなわち、「少なくとも1つの...」、「少なくとも2つの...」などを指すことを指摘しておく必要がある。
【0199】
さらに、本発明のさらなる特徴、効果、及び利点は、添付の図面及び以下の説明によって説明され、以下の説明において排泄物のオンサイト分析のための装置が例として示され、説明される。
【0200】
個々の図面においてそれらの機能に関して少なくとも本質的に対応する構成要素は、同じ参照符号で示すことができ、構成要素は必ずしも参照符号で示され、すべての図面に記載されているわけではない。
【0201】
示されている図面は、基本的な構造及び基本的な操作モードを示す描写であることを指摘しておく必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0202】
図1】開始位置における排泄物のオンサイト分析のための装置を部分的に描写した第1の斜視図を概略的に示す。
図2】新しいサンプル収容器のための材料ロールを含むマガジンを備えた、図1に示す装置の第2の斜視図を概略的に示す。
図3】サンプル収容器が移動可能なアーム要素のホルダに供給される供給位置における、図1及び図2に示す装置の第3の斜視図を概略的に示す。
図4】部分的にホルダに供給されたサンプル収容器が材料ロールから切り離される切断位置における、図1図3に示す装置の第4の斜視図を概略的に示す。
図5】ハウジングとその上に折り畳まれたガイド部分とを備えた、図1図4に示す装置のさらなる図を概略的に示す。
図6】部分的に巻き上げられた移動可能なアーム要素及びその駆動部を備えた、図1図5に示す装置の除去装置の図を概略的に示す。
図7】折り畳まれたガイド部分を有する、図1図6に示す装置のさらなる斜視図を概略的に示す。
図8図1図7に示される装置のガイド部分の底面図を、ガイド部分の汚染領域、清潔領域、及びセンサ領域の図と共に概略的に示す。
図9図1図8に示す装置の解放ユニットの第1の斜視詳細図を概略的に示す。
図10図1図9に示す装置の解放ユニットの第2の斜視詳細図を概略的に示す。
図11図1図10に示す装置の解放ユニットの第3の斜視詳細図を概略的に示す。
図12図1図11に示す装置の解放ユニットの第4の斜視詳細図を概略的に示す。
図13】移動可能なアーム要素にサンプル収容器を一時的に保持する代替のホルダの底面図を概略的に示す。
図14図1図12に示す装置及びトイレからなる構成の図を概略的に示す。
図15図14に示す構成の詳細図を概略的に示す。
図16】透過光測定装置を備えた有利なセンサユニットの図を概略的に示す。
図17図16のセンサユニットのさらなる図を概略的に示す。
図18】透過光測定装置を備えた代替のセンサユニットの図を概略的に示す。
図19】場合によって円形及び楕円形であるサンプル分析フィールドを有するサンプル収容器の上面図を概略的に示す。
図20】場合によってサンプル分析フィールドが両側に配置されたサンプル収容器の側面図を概略的に示す。
図21】場合によって異なるサイズのサンプル分析フィールドが両側に配置されたさらなるサンプル収容器の側面図を概略的に示す。
【0203】
その構造と操作モードとを図1図15に基本的に示す、排泄物のオンサイト分析のための装置1は、それによってサンプル収容器3によって排泄物のサンプルを除去できる除去装置2と、新しいサンプル収容器3を除去装置2に提供できる供給装置4と、除去されたサンプルを少なくとも部分的に装置1で直接分析できる分析装置5とから本質的になる。
【0204】
装置1は、ハウジング6を備え、ハウジング6には、関節式接続部7によって折畳み式に保持ブラケット10が固定されている。
【0205】
上記保持ブラケット10によって、装置1は、例えば、トイレ13の便器12の縁部11に取り付けることができ、これは、図14及び図15の描写による対応する構成14に関して示されている。
【0206】
除去装置2は、装置1のハウジング6に対して移動可能な、サンプル収容器3を軸方向移動方向21、より正確には、軸方向伸長方向22又は軸方向後退方向23に移動させるアーム要素20と、移動可能なアーム要素20を正確にガイドするガイド経路26を備えたガイド部分25と、移動可能なアーム要素20にサンプル収容器3を保持するホルダ30と、ホルダ30を開閉する開閉ユニット32と、使用済みサンプル収容器3をホルダ30から解放する解放ユニット35と、供給装置4を作動させる作動手段38と、移動可能なアーム要素20を軸方向に駆動する駆動ユニット40とを本質的に備える。
【0207】
供給装置4は、軸方向移動方向21に対して横断方向に走る供給方向46にガイド経路部分44を移動可能な、並進的に移動可能な移送キャリッジ42と、移送キャリッジ42の回転軸50に回転可能に取り付けられた作動レバー48と、作動レバー48が転がることができる移動湾曲部52と、個々のサンプル収容器3を製造する切断方向(ここでは図示せず)の切断手段54と、ハウジング6のガイドピン58に沿ってスライドして、特に供給方向46に対して横断方向の、ばね要素64のばね力62に反した切断方向60に切断手段54をガイドする追加の湾曲経路56と、新しいサンプル収容器3が切断手段54によってそこから切断され得るロール材68を格納する詰替可能なマガジン66とを本質的に備える。
【0208】
この点で、適切に設計されたマガジン(ここでは明示的に図示せず)を備えたロール材68の代わりに、他の保管構成、例えば事前に作成したストリップ要素などをサンプル収容器として提供することもできることに留意する必要がある。このようにして、切断装置54は、可能性としてさらに単純化できるか、又は完全に省略できる。
【0209】
言うまでもなく、図示の移動湾曲部52及び追加の湾曲経路56は、作動レバー48又は移送キャリッジ42又は切断装置を所望の方法で偏向させるための多くの構成上の選択肢のうちの第1の選択肢にすぎない。代わりに、他のスライドガイドを使用することもでき、このガイドでは、スライダがスライド溝などにガイドされる。
【0210】
分析ユニット70に加えて、分析装置5は、多数の異なるセンサ73(ここでは例としてのみ図示)を備えたセンサユニット72と、分析データ又は情報をほとんどすべての受信装置、例えば、データ又は情報を視覚化及び/又はさらに分析する対応するアプリケーションが実行されているスマートフォンに送信するデータ送信ユニット74とを備える。
【0211】
しかしながら、この目的のために、分析ユニット70は、装置上の別の場所、例えばハウジング6内に配置することもできる。
【0212】
例えば、分析ユニット70は、分析目的のためのマイクロコントローラ(図示せず)などを備える。
【0213】
この場合、分析ユニット70とセンサユニット72とは、有線又は無線で互いに能動的に接続できる。これは、既に上述したデータ送信ユニット74などにも当てはまる。
【0214】
図1の描写によれば、装置1は開始位置80にあり、この開始位置では、移動可能なアーム要素20はガイド部分25内に後退されていて、作動手段38は既に作動レバー48の溝81の位置にあり、ただし、作動レバー48は、作動手段38によって回転軸50周りにまだ回転されていないか、又は回転されている場合、無視できる程度にしか回転されていない。
【0215】
この実施形態では、作動手段38は、例として、移動可能なアーム要素20の上側の隆起部82として設計されている。
【0216】
この実施形態では、上記隆起部82は、ピン要素として設計されている(ここでも明示的に図示せず)。
【0217】
言うまでもなく、装置1の対応する再設計により、この隆起部82又は図示されていないピン要素は、移動可能なアーム要素20の下側85に構成することもできる。
【0218】
いずれの場合でも、作動レバー48は依然として非作動状態にあり、本質的に依然として軸方向移動方向21に対して垂直に位置合わせされている。
【0219】
移送キャリッジ42によって、ロール材68は既に切断手段54の下に再配置されている。
【0220】
本発明の切断手段54は、例えば、切断ナイフ、リッピングナイフ(ripping knife)、又はパンチングナイフとして異なるように設計でき、そのため、切断手段54という用語は、切断だけでなく、パンチング、引裂き、又は他の切断方法も指す。
【0221】
移送キャリッジ42は、マガジンハウジング87内に配置された板ばね要素64のばね力62によって上方に、すなわち実際の切断方向60の反対方向に押し付けられる。
【0222】
この場合、切断手段54は、好ましくは、ロール材68がなくなったらすぐに、マガジンハウジング87と交換可能である。
【0223】
装置1のマガジン66を本質的に示す図2の描写によれば、移送キャリッジ42と板ばね要素64とが互いに相互作用して、移送キャリッジ42がばね力62によって切断方向60と反対に上方方向に移動されるだけでなく、移動可能なアーム要素20から離れて後方方向88にも移動されることがもう一度明らかにされる。
【0224】
マガジン66はまた、移送キャリッジ42の下で、本質的に移送キャリッジ42の移動に追従でき、作動されていないときに、ロール材68が搬出される供給開口部90においてマガジンハウジング87を閉鎖できる閉鎖部分89を備える。このようにして、ロール材68は、例えば、大気中の水分から十分に保護することもできる。
【0225】
それぞれのサンプル収容器3を保持するホルダ30は、移動可能なアーム要素20の前方自由端87に配置され、ホルダ30は、この実施形態では2つのクランプ要素88、89を有する。
【0226】
少なくとも第2のクランプ要素89は、ホルダ作動部材90によって弾性的にたわむことができ、そのため、ホルダ30は、ホルダ作動部材90によって開くことができ、結果として、その場合、新しいサンプル収容器3を供給装置4によってホルダ30に挿入できる。
【0227】
この点で、図1の描写に従って、第2のクランプ要素89の下に隠れた傾斜要素91を視覚化するために、第2のクランプ要素89が部分的に切り開かれて示されていることにも留意する必要がある。
【0228】
さらに、この実施形態では、ホルダ作動部材90は、傾斜要素91(特に図4を参照)として設計されており、この傾斜要素91に第2のクランプ要素89が衝突して上向きに偏向され得る。
【0229】
図3の描写によれば、装置1は、より進んだ供給位置100で既に示されており、この供給位置100では、移動可能なアーム要素20は、さらに軸方向後退方向23に視覚化されており、その結果、作動レバー48は、既に回転軸50周りにさらに回転しており、作動レバー48は、移動湾曲部52によって同時に支持されている。
【0230】
その結果、移送キャリッジ42は、移動可能なアーム要素20に向かって供給方向46に移動されており、したがって、サンプル収容器3をより開いたホルダ30にさらに挿入できる。
【0231】
移送キャリッジ42が供給方向46に移動可能なアーム要素20に向かって移動したことは、湾曲経路56がガイドピン58に対して既にさらに移動しているという事実によって容易に認識できる。
【0232】
移動可能なアーム要素20の軸方向後退方向23への軸方向移動により、ホルダ30の第2のクランプ要素89は、その湾曲した端部(ここでも図示せず)が傾斜要素91とますます衝突するため、上方に偏向される。
【0233】
図4の描写によれば、装置1は、切断位置110で示されており、この切断位置110では、移動可能なアーム要素20がさらに軸方向後退方向23に移動されており、その結果、移送キャリッジ42は、さらに移動可能なアーム要素20に向かって移動されており、湾曲経路56は再びガイドピン58の下にさらにガイドされ、その結果、移送キャリッジ42及びそれに取り付けられた切断手段54は切断方向60に下方に移動されている。
【0234】
この点で、新しいサンプル収容器3は、マガジン66内に配置されたロール材68から切り離される。
【0235】
また、第2のクランプ要素89は今や傾斜要素91と完全に衝突し、したがってホルダ30は完全に開いており、新しいサンプル収容器3を供給装置4からホルダ30にスムーズに渡すことができることが明確に分かる。
【0236】
新しいサンプル収容器3が最終的にホルダ30内に正しく配置されると、移動可能なアーム要素20は軸方向伸長方向22に移動され、したがって、第2のクランプ要素89は再び傾斜要素91から離れるように移動され、結果として、ホルダ30は閉じ、新たなサンプル収容器3はホルダ30内にしっかりと操作上安全にクランプされるが、これは再び明確には図示されていない。
【0237】
図5の描写によれば、装置1は、そのハウジング6及び保持ブラケット10がその上に配置された状態で示されており、転送領域111は、供給装置4と除去装置2との間に、そこに例として配置されたサンプル収容器3と共に示されている。この場合、移動可能なアーム要素20は再び図示されておらず、上記移動可能なアーム要素20は通常、出口開口部112から突出している。
【0238】
図6の描写によれば、これは、除去装置2の駆動ユニット40に関連して示され、移動可能なアーム要素20は、巻き上げられており、出口開口部112から既にガイドされている。
【0239】
駆動ユニット40の代表例として、駆動ローラ116が配置された駆動シャフト114及び加圧ローラ118のみが示され、移動可能なアーム要素20は、駆動ローラ116と加圧ローラ118との間にガイドされる。
【0240】
別の方法では、移動可能なアーム要素20は、主にハウジング6内で巻き上げられる。
【0241】
図7の描写によれば、装置1は、ガイド部分25が折り広げられて示されており、図14及び図15に示すように、装置1は、便器12の縁部11に取り付けることができる。
【0242】
本願の場合、ガイド部分25は、保持ブラケット10として有利に設計されており、そのため、装置1は、非常にコンパクトに構築できる。
【0243】
図8の描写によれば、ガイド部分25はその下側130からより詳細に示され、ガイド部分25が、ガイド経路26が軸方向移動方向21に延びる汚染領域132内に延び、さらに、新しいサンプル収容器3が少なくとも部分的にガイド経路26に隣接してガイドされ得る清潔領域134を分割し、特に、センサユニット72が配置されていることが明確に分かる。
【0244】
この場合、清潔領域134は、汚染領域132に隣接する側に配置されており、汚染領域132と清潔領域134との間に分離部136が設けられていて、この分離部136は、軸方向移動方向21にガイド部分25の長手方向延在部分に剛性の仕切り138と共に延びる。
【0245】
この場合、仕切り138は、ホルダ30にクランプされたサンプル収容器3によってブリッジされ得るように配置され、とりわけ構成されている。
【0246】
言い換えると、これは、ホルダ30に保持された新しいサンプル収容器3のクランプ側140が汚染領域132に位置する一方、サンプル収容器3のセンサ側142が清潔領域134に位置することを意味する。
【0247】
これにより、以前に使用されたサンプル収容器3はセンサユニット72の軸方向高さにしか到達できず、最大でも解放ユニット35又は半径方向に隣接して配置された移行領域144の軸方向高さにしか到達できないので、新しいサンプル収容器3のセンサ側142は、軸方向伸長方向22へのその経路上で排泄物により既に汚染されてしまうことがないことを保証できる。
【0248】
この実施形態では、ガイド部分25は、その下側130が開いているので、特に汚染領域132及び清潔領域134は、常に十分に洗浄又は消毒できる。
【0249】
この場合、軸方向後退方向23から見て、清潔領域134は、解放ユニット35の軸方向後方に配置されている。
【0250】
この点で、軸方向伸長方向22から見て、清潔領域134は、センサユニット72の軸方向前方に配置されている。
【0251】
ガイド経路26は、ガイド部分25の後端150からガイド部分25の前端152まで延びる。
【0252】
清潔領域134は、本質的に、ガイド部分20の後端150から移行領域144まで延び、センサユニット72は、前方自由端152で上記移行領域144に隣接する。
【0253】
前方自由端152において、センサユニット72のセンサ領域開口部154の開口高さ(明示的には図示せず)は、ガイド経路26のガイド経路開口部156よりも小さい。
【0254】
この場合、センサ領域開口部154の幅158は、ガイド経路26の幅160よりも大きい。
【0255】
さらに、清潔領域134は、センサ領域162に向いた側166よりも、センサ領域162に反対向きの側164の方が広く構成されている。
【0256】
図9図12の描写によれば、解放ユニット35は、軸方向に移動可能なアーム要素のホルダ30と組み合わせて、さらに詳細に示されている。
【0257】
図8で既に分かるように、解放ユニット35は、センサ領域162と清潔領域134との間の軸方向高さにある移行領域144内に配置されている。
【0258】
解放ユニット35は、軸方向後退方向23(特に図10図12を参照)にのみサンプル収容器3に対して剥離又は解放効果を有するように設計された剥離手段170を有し、その結果、軸方向に移動可能なアーム要素20が解放ユニット35を通って軸方向後退方向23に移動されると、使用済みサンプル収容器3のみがホルダ30から解放される。
【0259】
この目的のために、解放ユニット35は、軸方向に移動可能なアーム要素20が貫通できる主要部分172を有する。
【0260】
この場合、主要部分172の空間高さ174は、この実施形態では、10mmを超える。
【0261】
いずれの場合でも、空間高さ174は、アーム要素厚さ176よりも何倍も大きい。
【0262】
この実施形態では、解放ユニット35の剥離手段170は、軸方向に移動可能なアーム要素20の上側84に第1のフィンガー要素178として、及び軸方向に移動可能なアーム要素20の下側85に下側の可撓性のフィンガー要素180として設計されている。
【0263】
両方の可撓性のフィンガー要素178、180は、2つの部分からなるフィンガー要素である。
【0264】
言い換えれば、可撓性のフィンガー要素178、180の各々は、ギャップ182(例としてのみ図示)によって互いに離間された2つの可撓性のフィンガー部分184を有する。
【0265】
この目的のために、ギャップ182は、作動手段38が容易に通過できるように選択され、その結果、作動手段38は、解放ユニット35のタスクに影響を与えず、既に上記で詳細に説明した供給装置4を作動させるためだけに役立つ。
【0266】
さらに、可撓性のフィンガー部分184が、軸方向に移動可能なアーム要素20の既存の輪郭に適応するか、又は柔軟に追従できるため、軸方向に移動可能なアーム要素20上に構成された実際のホルダ30は上記解放ユニット35を問題なく通過できることが有利である。
【0267】
この点で、解放ユニット35は、本発明の意味では、使用済みサンプル収容器3とのみ相互作用するため、使用済みサンプル収容器3は、ホルダ30を備えた軸方向に移動可能なアーム要素20が解放ユニット35を通って軸方向後退方向23に移動されると、軸方向に移動可能なアーム要素20のホルダ30から解放される。
【0268】
そうして初めて、使用済みサンプル収容器3は、可撓性のフィンガー部分184によってホルダ30から解放され、使用済みサンプル収容器3は、廃棄方向186(図12を参照)に従って便器12(図14及び図15を参照)に落下し、その結果、トイレ13を介して簡単に廃棄され得る。
【0269】
図13に示す代替ホルダ190は、ホルダ190を移動可能なアーム要素20に固定できる、留め具本体192を備えた留め具191を有する。この目的のために、装置1の通常の操作中にホルダ190に作用する他のすべての作用力より実質的に大きい装着力を有するホルダ190を移動可能なアーム要素20上に単にスライドさせるだけで十分である。その結果、ホルダ190は、移動可能なアーム要素20に操作上安全に座る。
【0270】
ホルダ190は、クランプ要素193を有し、このクランプ要素193は、ばねで予張力をかけられた回転軸194によって留め具本体192に回転可能に取り付けられている。
【0271】
この場合、ホルダ190は、本質的に、ばねで予張力をかけられた折畳み機構と同様に機能する。
【0272】
基本的に、クランプ要素193は、ばねで予張力をかけた回転軸194のばね力によってクランプ方向195に移動され、その結果、サンプル収容器3は、移動可能なアーム要素20とクランプ要素193との間で操作上安全にクランプされる。
【0273】
移動可能なアーム要素20を後退方向23に移動させ、クランプ要素193のクランプ側196に反対向きの端部197を抵抗体(図示せず)に対して押し付けることにより、上記端部197に開口力198が作用して、ホルダ190が開かれる。
【0274】
供給装置4においても、新しいサンプル収容器3を受け取るためにホルダ190が開かれる必要があるため、上記抵抗体は、通常、供給装置4に配置されている。
【0275】
抵抗体は、好ましくは調節可能な方法で移動可能なアーム要素20に沿って配置できる機械的な強制ガイダンス又は他の機械要素によって実現できる。このようにして、新しいサンプル収容器3を受け取るためにホルダ190が最終的に開かれる位置、又は使用済みサンプル収容器3を手放してホルダ190から解放する位置を明確に決定できる。
【0276】
図14の描写によれば、本装置1は、便器12の縁部11から吊り下げられている。この目的のために、軸方向に移動可能なアーム要素20は、特にガイド部分25から便器12内に既に伸長されており、新しいサンプル収容器3は、サンプル収容器3が特に尿を受け取るためにトイレ13にうまく配置されるように、便器12の内部に配置される。
【0277】
図15のさらなる描写によれば、装置1が保持ブラケット10によって便器12に配置される仕方が、幾分詳細に再び示されている。
【0278】
図16及び図17の描写によれば、透過光装置211を備えた別のセンサユニット210も示され、特に、上述の装置1は、累積的又は代替的に、上記の他のセンサユニット210も備えることができる。
【0279】
上記他のセンサユニット210によって、例えば、反射測光の意味で、サンプル収容器215を片側から照明するだけでなく、対応するように設計されたサンプル収容器215を完全に又は部分的に透過照明することも可能である。
【0280】
この目的のために、サンプル収容器215は、半透明の主要部分216及び半透明のサンプル分析フィールド217(例としてのみ図示)を有し、上記半透明のサンプル分析フィールド217は、異なる分析のための異なるインジケータ218、219を備えることもできる(例としてのみ図示、図17及び図21を参照)。
【0281】
透過光測定装置211は、サンプル収容器215の両側に少なくとも部分的に配置されている。
【0282】
より正確には、透過光測定装置211は、少なくとも部分的に移送経路220の両側に配置され、移送経路220は、サンプル収容器215がそれに沿って移動できる透過光測定装置211の一体型の構成要素である。
【0283】
特に、この実施形態の透過光装置211は、一体型の移送経路220の第1の側226に照明装置225と、第1の側226の反対側にある一体型の移送経路220の第2の側231に検出装置230とを有する。
【0284】
この場合、照明装置225は、それぞれ主ビーム経路236(例としてのみ図示)を有する3つの光源233、234、235を有し、光源233、234、235は、本明細書ではLEDとして設計される。
【0285】
検出装置230は、この実施形態ではその検出側241が光源233、234、235に面するように配置された、少なくとも1つの検出センサ表面240を特徴とする。
【0286】
したがって、透過光測定装置211は、複数の光源233、234、235を有し、光源234の主ビーム経路236は、検出センサ表面240に対して直角に走るように配置されており、さらなる光源233、235の主ビーム経路236は、検出センサ表面240に対して異なる角度242で走るように配置されている。
【0287】
図17から分かるように、他のセンサユニット210は、装置のガイド部分25から少なくとも部分的に構成される単純なハウジング245を備えることができる。
【0288】
図18の描写によれば、図16及び図17に示すセンサユニット210は、透過光測定装置211を備え、一体型の移送経路220の検出装置230と同じ側、つまり第2の側231に配置された2つの追加の光源245、246も有する。
【0289】
2つの追加の光源245、246によって、センサユニット210に導入された代替のサンプル収容器250のサンプル分析フィールド249は、追加的に透過照明又は反射方式で照明され得る。
【0290】
代替のサンプル収容器250では、サンプル分析フィールド249は、その主要部分251(例としてのみ図示)の両側に配置されており、つまり、その表側252に単一のサンプル分析フィールド249と、その裏側253に2つのサンプル分析フィールド249が配置されており、そのため、同一のサンプル収容器サイズで、より多くのサンプル分析フィールド249を代替のサンプル収容器250に配置できる。
【0291】
図19の描写によれば、別のサンプル収容器260が示されており、その表側262には、異なる指標材料266(例としてのみ図示)を有する異なるサイズ(例としてのみ図示)の円形のサンプル分析フィールド265が配置されている。
【0292】
図20は、図18のサンプル収容器250の側面図を示す。
【0293】
図21は、さらなる代替のサンプル収容器270を示す。さらなる代替のサンプル収容器270は、主要部分271を有し、その表側272には、異なるサイズの2つのサンプル分析フィールド279が配置されており、裏側273には、単一のサンプル分析フィールド279が配置されている。
【0294】
この点で、上述又は特許請求の範囲及び/又は図面に記載の解決策の特徴は、記載の特徴、効果、及び利点を対応する累積的な方法で実装又は達成できるように、必要に応じて組み合わせることもできることを明示的に指摘する必要がある。
【0295】
言うまでもなく、上述の実施形態は、本発明による装置の第1の実施形態にすぎない。この点で、本発明の設計は上記実施形態に限定されない。
【0296】
追加又は代替として、本発明による装置は、以下の構成を備えることができる。
[項目1]
排泄物のオンサイト分析のための装置(1)であって、ハウジング(6)と、排泄物のサンプルを除去できる除去装置(2)であって、ハウジング(6)に対して軸方向移動方向(21)に移動可能であり、少なくとも部分的にガイド部分(25)内で後退及び伸長できるようにガイドされるサンプル収容器(3、215、250、260、270)のためのアーム要素(20)を備える除去装置(2)と、新しいサンプル収容器(3、215、250、260、270)を除去装置(2)に提供できる供給装置(4)と、除去されたサンプルを少なくとも部分的に分析できる分析装置(5)とを備える、装置(1)において、
ガイド部分(25)が、移動可能なアーム要素(20)をガイドするガイド経路(26)を有する汚染領域(132)と、さらに、新しいサンプル収容器(3、215、250、260、270)をガイド経路(26)に部分的に隣接して配置できる清潔領域(134)とを備えることを特徴とする、装置(1)。
[項目2]
ガイド部分(25)の清潔領域(134)が、ガイド部分(25)の汚染領域(132)に隣接する側に配置されており、清潔領域(134)と汚染領域(132)とが、分離部(136)によって、好ましくは剛性の仕切り(138)によって、互いに空間的に分離されていることを特徴とする、項目1に記載の装置(1)。
[項目3]
ガイド部分(25)の清潔領域(134)が、移動可能なアーム要素(20)の後退方向(23)から見て、移動可能なアーム要素(20)の使用済みサンプル収容器(3、215、250、260、270)を解放する解放ユニット(35)の軸方向後方に配置されていることを特徴とする、項目2又は3に記載の装置(1)。
[項目4]
ガイド部分(25)の清潔領域(134)が、ガイド部分(25)の汚染領域(132)よりも広く、特にガイド経路(26)よりも広いことを特徴とする、項目1~3のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目5]
ガイド部分(25)の清潔領域(134)が、ガイド部分(25)のセンサ領域(162)に空間的に合体することを特徴とする、項目1~4のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目6]
ガイド部分(25)の清潔領域(134)が、センサ領域(162)に反対向きの側(164)において、センサ領域(162)に向いた側(166)よりも広くなるように設計されていることを特徴とする、項目1~5のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目7]
汚染領域(132)及び清潔領域(134)の両方が、装置(1)の保持ブラケット(10)内に配置されることを特徴とする、項目1~6のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目8]
排泄物のオンサイト分析のための装置(1)であって、ハウジング(6)と、排泄物のサンプルを除去できる除去装置(2)であって、ハウジング(6)に対して軸方向移動方向(21)に移動可能であり、少なくとも部分的にガイド部分(25)内で後退及び伸長できるようにガイドされるサンプル収容器(3、215、250、260、270)のためのアーム要素(20)を備える除去装置(2)と、除去されたサンプルを少なくとも部分的に分析できる分析装置(5)とを備える装置(1)において、
サンプル収容器(3、215、250、260、270)を透過照明する透過光測定装置(211)を有するセンサユニット(71、210)を特徴とする、装置(1)。
[項目9]
透過光測定装置(211)が、少なくとも部分的にサンプル収容器(3、215、250、260、270)の両側に配置されていることを特徴とする、項目8に記載の装置(1)。
[項目10]
透過光測定装置(211)が、それに沿ってサンプル収容器(3、215、250、260、270)を移動させることができる一体型の移送経路(220)を有することを特徴とする、項目8又は9に記載の装置(1)。
[項目11]
透過光測定装置(211)が、一体型の移送経路(220)の第1の側(226)に照明装置(225)と、第1の側(226)の反対側にある一体型の移送経路(220)の第2の側(231)に検出装置(230)とを有することを特徴とする、項目10に記載の装置(1)。
[項目12]
透過光測定装置(211)が複数の光源(233、234、235、245、246)を有し、光源(233、234、235、245、246)のうちの少なくとも1つの主ビーム経路(236)が、検出センサ表面(240)に対して直角に走るように配置されており、少なくとも1つのさらなる光源(233、234、235;245、246)の少なくとも1つのさらなる主ビーム経路(236)が、検出センサ表面(240)に対して異なる角度(242)で走るように配置されていることを特徴とする、項目8~11のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目13]
ガイド部分(25)が、移動可能なアーム要素(20)をガイドするガイド経路(26)に隣接する側に配置されたセンサユニット(72、210)を備えることを特徴とする、項目1~12のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目14]
ガイド部分(25)の清潔領域(134)が、移動可能なアーム要素(20)の軸方向伸長方向(22)から見て、センサユニット(72、210)の軸方向前方に配置されていることを特徴とする、項目1~13のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目15]
センサユニット(72、210)が、ガイド部分(25)の自由端(152)に配置されていることを特徴とする、項目1~14のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目16]
センサユニット(72、210)が、移動可能なアーム要素(20)の軸方向後退方向(23)から見て、ガイド部分(25)の清潔領域(134)の軸方向前方に配置されていることを特徴とする、項目1~15のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目17]
センサユニット(72、210)が、移動可能なアーム要素(20)の軸方向後退方向(23)から見て、移動可能なアーム要素(20)から使用済みサンプル収容器(3、215、250、260、270)を解放する解放ユニット(35)の軸方向前方に配置されていることを特徴とする、項目1~16のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目18]
ガイド部分(25)の自由端(152)において、センサユニット(72、210)が、ガイド経路(26)のガイド経路開口部(156)より開口部の高さが小さいセンサ領域開口部を有し、センサ領域開口部(154)の幅(158)が、ガイド経路(26)の幅(160)より大きいことを特徴とする、項目1~17のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目19]
排泄物の温度、体温、排泄量及び/又は排泄流量を検出する熱センサを備えたセンサユニット(72、210)を特徴とする、項目1~18のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目20]
排泄物のオンサイト分析のための装置(1)であって、ハウジング(6)と、排泄物のサンプルを除去できる除去装置(2)であって、ハウジング(6)に対して軸方向に移動可能であり、少なくとも部分的にガイド部分(20)内で後退及び伸長できるようにガイドされるサンプル収容器(3、215、250、260、270)のためのアーム要素(20)を備える除去装置(2)と、新しいサンプル収容器(3、215、250、260、270)を除去装置(2)に提供できる供給装置(4)と、除去されたサンプルを少なくとも部分的に分析できる分析装置(5)とを備える、装置(1)において、
除去装置(2)が、移動可能なアーム要素(20)から使用済みサンプル収容器(3、215、250、260、270)を解放する剥離手段(170)を有する解放ユニット(35)を備えることを特徴とする、装置(1)。
[項目21]
解放ユニット(35)が、ガイド部分(25)、特にガイド部分(25)のセンサ領域(162)とガイド部分(25)の清潔領域(134)との間の軸方向高さにある移行領域(144)に配置されていることを特徴とする、項目20に記載の装置(1)。
[項目22]
解放ユニット(35)が、一時的にサンプル収容器(3、215、250、260、270)を保持する移動可能なアーム要素(20)に配置されたホルダ(30)及び/又は供給装置(4)を作動させる作動手段(170)が解放ユニット(35)を通過できるように設計されていることを特徴とする、項目20又は21に記載の装置(1)。
[項目23]
解放ユニット(35)が、移動可能なアーム要素(20)が貫通できる主要部分(172)を有し、主要部分(172)が、アーム要素厚さ(176)より何倍も大きい空間高さ(174)を有するスペースを少なくとも部分的に囲んでいることを特徴とする、項目20~22のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目24]
主要部分(172)の空間高さ(174)が、アーム要素厚さ(176)の2倍より大きい、好ましくは10倍より大きいことを特徴とする、項目23に記載の装置(1)。
[項目25]
剥離手段(170)が、少なくとも1つの可撓性のフィンガー要素(178、180)を備え、移動可能なアーム要素(20)がフィンガー要素(178、180)を通過して、好ましくは接触して並進的にガイドされることを特徴とする、項目20~24のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目26]
可撓性のフィンガー要素(178、180)が2つの部分に分割されており、ギャップ(182)で離間した2つの可撓性のフィンガー部分(184)を有することを特徴とする、項目25に記載の装置(1)。
[項目27]
2つの可撓性のフィンガー部分(184)が、移動可能なアーム要素(20)の軸方向移動方向(21)に対して横断方向に互いに距離を置いて配置されていることを特徴とする、項目26に記載の装置(1)。
[項目28]
剥離手段(170)が移動可能なアーム要素(20)の少なくとも2つの側(84、85)に配置されていることを特徴とする、項目20~27のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目29]
排泄物のオンサイト分析のための装置(1)であって、ハウジング(6)と、排泄物のサンプルを除去できる除去装置(2)であって、ハウジング(6)に対して移動可能であり、少なくとも部分的にガイド部分(25)内で後退及び伸長できるようにガイドされるサンプル収容器(3、215、250、260、270)のためのアーム要素(20)を備える除去装置(2)と、新しいサンプル収容器(3、215、250、260、270)を除去装置(2)に提供できる供給装置(4)と、除去されたサンプルを少なくとも部分的に分析できる分析装置(5)とを備える、装置(1)において、
供給装置(4)が、移動可能なアーム要素(20)の移動によって作動され得ることを特徴とする、装置(1)。
[項目30]
供給装置(4)が、移動可能なアーム要素(20)の移動によって作動され得る作動レバー(48)を有することを特徴とする、項目29に記載の装置(1)。
[項目31]
作動レバー(48)が、回転軸(50)周りに回転可能に取り付けられており、作動レバー(48)の回転軸(50)が、移動可能なアーム要素(20)の移動によって移動可能であることを特徴とする、項目30に記載の装置(1)。
[項目32]
作動レバー(48)の回転軸(50)が、移動可能なアーム要素(20)の軸方向移動方向(21)に対して横断方向に移動可能であることを特徴とする、項目31に記載の装置(1)。
[項目33]
供給装置(4)が、作動レバー(48)が作動レバー(48)の回転軸(50)周りに回転するとすぐに、作動レバー(48)がそれに沿って転がり始めることができる移動湾曲部(52)を有することを特徴とする、項目29~32のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目34]
供給装置(4)が、作動レバー(48)の回転軸(50)が移動可能なアーム要素(20)の軸方向移動方向(21)に対して横断方向に移動された場合、作動レバー(48)がそれに沿って転がり始めることができる移動湾曲部(52)を有することを特徴とする、項目29~33のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目35]
供給装置(4)が、新しいサンプル収容器(3、215、250、260、270)を移動可能なアーム要素(20)に配置されたホルダ(30)に供給方向(46)に供給できる、並進的に移動可能な移送キャリッジ(42)を有することを特徴とする、項目29~34のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目36]
並進的に移動可能な移送キャリッジ(42)が、移動可能なアーム要素(20)の移動によって移動され得ることを特徴とする、項目35に記載の装置(1)。
[項目37]
並進的に移動可能な移送キャリッジ(42)が、作動レバー(48)の回転軸(50)を有することを特徴とする、項目35又は36に記載の装置(1)。
[項目38]
並進的に移動可能な移送キャリッジ(42)が、移動可能なアーム要素(20)の軸方向移動方向(21)に対して横断方向に、したがって新しいサンプル収容器(3、215、250、260、270)を保持するホルダ(30)に向かう供給方向(46)に作動レバー(48)によって移動され得ることを特徴とする、項目35~37のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目39]
新しいサンプル収容器(3、215、250、260、270)を製造するために供給方向(46)に対して垂直に切断運動(60)を実行するために、並進的に移動可能な移送キャリッジ(42)が湾曲経路(56)に沿ってガイドされ得ることを特徴とする、項目35~38のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目40]
並進的に移動可能な移送キャリッジ(42)が、ロール材(68)から新しいサンプル収容器(3、215、250、260、270)を切断する切断手段(54)を備えることを特徴とする、項目35~39のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目41]
移動可能なアーム要素(20)が、供給装置(4)を作動させる作動手段(38)を備えることを特徴とする、項目1~40のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目42]
作動手段(38)が、移動可能なアーム要素(20)の表面に隆起部(82)を備えることを特徴とする、項目41に記載の装置(1)。
[項目43]
移動可能なアーム要素(20)が、移動可能なアーム要素(20)の移動によって作動され得るホルダ(30)を備えることを特徴とする、項目1~42のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目44]
ホルダ(30)が、少なくとも2つのクランプ要素(88、89)を備え、少なくとも1つのクランプ要素(89)を能動的に作動させることができることを特徴とする、項目43に記載の装置(1)。
[項目45]
サンプル収容器(3、215、250、260、270)を一時的に保持する、移動可能なアーム要素(20)に配置されたホルダ(30)を作動させるホルダ作動部材(90)であって、傾斜要素(91)を備えるホルダ作動部材(90)を特徴とする、項目1~44のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目46]
ガイド部分(25)が、ガイド部分(25)をハウジング(6)に関節式に配置する関節式接続部(7)を有することを特徴とする、項目1~45のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目47]
測定データを記憶できる自動排尿日録を有することを特徴とする項目1~46のいずれか一項に記載の装置(1)。
[項目48]
排泄物のオンサイト分析のための装置(1)の操作方法であって、サンプリングのためにサンプル収容器(3、215、250、260、270)が軸方向に移動可能なアーム要素(20)によってセンサユニット(72、210)に対して直線的に移動され、サンプル収容器(3、215、250、260、270)が軸方向に移動可能なアーム要素(20)のホルダ(30)に保持されており、サンプル収容器(3、215、250、260、270)によって収容された排泄物のサンプルが装置(1)で少なくとも部分的に分析される、操作方法において、軸方向に移動可能なアーム要素(20)の軸方向移動方向(21)に対して横断方向に、新しいサンプル収容器(3、215、250、260、270)がホルダ(30)に供給されること、及び供給装置(4)が軸方向に移動可能なアーム要素(20)の軸方向移動方向(21)への軸方向移動によって駆動されることを特徴とする、操作方法。
[項目49]
排泄物のオンサイト分析のための装置(1)の操作方法であって、サンプリングのためにサンプル収容器(3、215、250、260、270)が軸方向に移動可能なアーム要素(20)によってセンサユニット(72、210)に対して直線的に移動され、サンプル収容器(3、215、250、260、270)が軸方向に移動可能なアーム要素(20)のホルダ(30)に保持されており、サンプル収容器(3、215、250、260、270)によって収容された排泄物のサンプルが装置(1)で少なくとも部分的に分析される、操作方法において、新しいサンプル収容器(3、215、250、260、270)がロール材(68)から切り離されること、及び切断装置(54)がアーム要素(20)の軸方向移動方向(21)への軸方向移動によって駆動されることを特徴とする、操作方法。
[項目50]
排泄物のオンサイト分析のための装置(1)の操作方法であって、サンプリングのためにサンプル収容器(3、215、250、260、270)が軸方向に移動可能なアーム要素(20)によってセンサユニット(72、210)に対して直線的に移動され、サンプル収容器(3、215、250、260、270)が軸方向に移動可能なアーム要素(20)のホルダ(30)に保持されており、サンプル収容器(3、215、250、260、270)によって収容された排泄物のサンプルが装置(1)で少なくとも部分的に分析される、操作方法において、ホルダ(30)が、軸方向に移動可能なアーム要素(20)の軸方向移動方向(21)への軸方向移動によって開閉されることを特徴とする、操作方法。
[項目51]
排泄物のオンサイト分析のための装置(1)の操作方法であって、サンプリングのためにサンプル収容器(3、215、250、260、270)が軸方向に移動可能なアーム要素(20)によってセンサユニット(72、210)に対して直線的に移動され、サンプル収容器(3、215、250、260、270)が軸方向に移動可能なアーム要素(20)のホルダ(30)に保持されており、サンプル収容器(3、215、250、260、270)によって収容された排泄物のサンプルが装置(1)で少なくとも部分的に分析される、操作方法において、使用済みサンプル収容器(3、215、250、260、270)が、軸方向に移動可能なアーム要素(20)の軸方向移動方向(21)への軸方向移動によってホルダ(30)から解放されることを特徴とする、操作方法。
[項目52]
排泄物のオンサイト分析のための装置(1)の操作方法であって、サンプリングのためにサンプル収容器(3、215、250、260、270)が軸方向に移動可能なアーム要素(20)によってセンサユニット(72、210)に対して直線的に移動され、サンプル収容器(3、215、250、260、270)が軸方向に移動可能なアーム要素(20)のホルダ(30)に保持されており、サンプル収容器(3、215、250、260、270)によって収容された排泄物のサンプルが装置(1)で少なくとも部分的に分析される、操作方法において、排泄物を有するサンプル収容器(3、215、250、260、270)が照明装置(225)と検出装置(230)との間で移動され、透過光測定のために照明装置(225)によって透過照明されることを特徴とする、操作方法。
[項目53]
排泄物を有するサンプル収容器(3、215、250、260、270)が、透過光測定中に静止又は移動されることを特徴とする、項目52に記載の方法。
[項目54]
排泄物、特に尿によるサンプル収容器(3、215、250、260、270)の湿潤が、特に軸方向伸長方向及び/又は後退方向(22、23)への軸方向に移動可能なアーム要素(20)の追加の移動によって支持されることを特徴とする、項目48~53のいずれか一項に記載の方法。
[項目55]
サンプリングの持続時間が10秒~1秒間、好ましくは2秒~3秒間であることを特徴とする、項目48~54のいずれか一項に記載の方法。
[項目56]
過剰な排泄物、特に過剰な尿が、軸方向に移動可能なアーム要素(20)の振動によって、軸方向に移動可能なアーム要素(20)、サンプル収容器(3、215、250、260、270)及び/又はホルダ(30)から除去されることを特徴とする、項目48~55のいずれか一項に記載の方法。
[項目57]
トイレ(13)、小便器など、及び項目1~47のいずれか一項に記載の装置(1)からなる構成(14)。
[項目58]
主要部分(216、251、271)を備え、サンプル本体(3、215、250、260、270)が、異なる幾何学的形状の個々のサンプル分析フィールド(217、249、265、279)を有する、排泄物のオンサイト分析のためのサンプル収容器(3、215、250、260、270)。
[項目59]
主要部分(216、251、271)を備え、サンプル分析フィールド(217、249、265、279)が、主要部分(216、251、271)の表側(252、262、272)及び裏側(253、273)の両方に配置されている、排泄物のオンサイト分析のための、特に項目58に記載のサンプル収容器(3、215、250、260、270)。
[項目60]
個々のサンプル分析フィールド(217、249、265、279)が異なるインジケータ(218、219)を有することを特徴とする、項目58又は59に記載のサンプル収容器(3、215、250、260、270)。
[項目61]
個々のサンプル分析フィールド(217、249、265、279)が、主要部分(216、251、271)に互いに距離を置いて配置されていることを特徴とする、項目58~60のいずれか一項に記載のサンプル収容器(3、215、250、260、270)。
[項目62]
個々のサンプル分析フィールド(217、249、265、279)が円形になるように設計されていることを特徴とする、項目58~61のいずれか一項に記載のサンプル収容器(3、215、250、260、270)。
[項目63]
主要部分(216、251、271)及び個々のサンプル分析フィールド(217、249、265、279)が少なくとも部分的に半透明であることを特徴とする、項目58~62のいずれか一項に記載のサンプル収容器(3、215、250、260、270)。
【0297】
出願書類に開示されているすべての特徴は、個々に、又は互いに組み合わせて先行技術に対して新規であるという条件で、本発明に不可欠であると主張されている。
【符号の説明】
【0298】
1 排泄物のオンサイト分析のための装置
2 除去装置
3 サンプル収容器(新しい又は使用済み)
4 供給装置
5 分析装置
6 ハウジング
7 関節式接続部
10 保持ブラケット
11 縁部
12 便器
13 トイレ
14 構成
20 軸方向に移動可能なアーム要素
21 軸方向移動方向
22 軸方向伸長方向
23 軸方向後退方向
25 ガイド部分
26 ガイド経路
30 ホルダ
32 開閉ユニット
35 解放ユニット
38 作動手段
40 駆動ユニット
42 移送キャリッジ
44 ガイド経路部分
46 供給方向
48 作動レバー
50 回転軸
52 移動湾曲部
54 切断手段
56 湾曲経路
58 ガイド経路
60 切断方向
62 ばね力
64 板ばね要素
66 マガジン
68 ロール材
70 分析ユニット
72 センサユニット
73 センサ(同一又は異なる)
74 データ送信ユニット
80 開始位置
81 溝
82 隆起部
84 上側
85 下側
87 前方自由端
88 第1のクランプ要素
89 第2のクランプ要素
90 ホルダ作動部材
91 傾斜要素
93 マガジンハウジング
94 後方方向
95 閉鎖部分
96 供給開口部
100 供給位置
110 切断位置
111 転送領域
112 出口開口部
114 駆動シャフト
116 駆動ローラ
118 加圧ローラ
130 下側
132 汚染領域
134 清潔領域
136 分離部
138 仕切り
140 クランプ側
142 センサ側
144 移行領域
150 後端
152 前方自由端
154 センサ領域開口部
156 ガイド経路開口部
158 幅
160 幅
162 センサ領域
164 反対向きの側
166 向いた側
170 剥離手段
172 主要部分
174 空間高さ
176 アーム要素厚さ
178 上側のフィンガー要素
180 下側のフィンガー要素
182 ギャップ
184 可撓性のフィンガー部分
186 廃棄方向
190 代替のホルダ
191 留め具
192 留め具本体
193 クランプ要素
194 ばねで予張力をかけた回転軸
195 クランプ方向
196 クランプ側
197 反対向きの端部
198 開口力
210 他のセンサユニット
211 透過光測定装置
215 サンプル収容器
216 主要部分
217 サンプル分析フィールド
218 第1のインジケータ
219 別のインジケータ
220 移送経路
225 照明装置
226 第1の側
230 検出装置
231 第2の側
233 第1の光源
234 第2の光源
235 第3の光源
236 主ビーム経路
240 検出センサ表面
241 検出側
242 角度
245 第1の追加の光源
246 第2の追加の光源
249 サンプル分析フィールド
250 代替のサンプル収容器
251 主要部分
252 表側
253 裏側
260 他のサンプル収容器
262 表側
265 円形のサンプル分析フィールド
266 異なる指標材料
270 別の代替のサンプル収容器
271 主要部分
272 表側
273 裏側
279 サンプル分析フィールド
図1
図2
図3
図4
図5
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