(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124720
(43)【公開日】2024-09-13
(54)【発明の名称】分析支援装置、分析支援方法、および、コンピュータープログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/04 20120101AFI20240906BHJP
G05B 19/418 20060101ALI20240906BHJP
【FI】
G06Q50/04
G05B19/418 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023032597
(22)【出願日】2023-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】平岡 雅芸
(72)【発明者】
【氏名】梶間 光法
【テーマコード(参考)】
3C100
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
3C100AA38
3C100AA58
3C100AA70
3C100BB03
3C100BB13
3C100BB15
3C100BB27
5L049CC03
5L050CC03
(57)【要約】
【課題】製造物の品質に寄与する要因同士の関係を容易に把握できる技術を提供する。
【解決手段】分析支援装置は、入力操作部と、データセットを取得する取得部と、データセットに含まれる2以上の取得データの中から要因分析の対象として受け付けた第1取得データを目的変数に設定する目的変数設定部と、データセットに含まれる取得データのうち、第2取得データのそれぞれと目的変数との相関関係を示す相関値を算出する算出部と、相関値によって示される相関関係の程度が予め定められた相関関係の基準程度より大きい第2取得データを説明変数として抽出して、目的変数と説明変数とを関連付けた抽出データを生成する抽出部と、抽出データを用いて、目的変数の項目名と説明変数の項目名とを階層的に示す可視化データを生成する可視化部と、を備える。
【選択図】
図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者による製造物の品質に寄与する要因分析を支援する分析支援装置であって、
前記製造物は、製造設備を用いて1以上の製造工程を実行することにより製造され、
前記分析支援装置は、
前記使用者からの入力を受け付ける入力操作部と、
前記製造工程において取得した取得データであって、前記製造物と前記製造物を構成する部品との少なくとも一方に関する個別データと、前記個別データの項目を示す項目名と、を紐付けた取得データを2以上含むデータセットを取得する取得部と、
前記データセットに含まれる2以上の前記取得データの中から前記要因分析の対象として前記入力操作部を介した前記使用者の入力により受け付けた前記取得データとしての第1取得データを目的変数に設定する目的変数設定部と、
前記データセットに含まれる前記取得データのうち、前記第1取得データ以外の前記取得データである第2取得データのそれぞれと前記目的変数との相関関係を示す相関値を算出する算出部と、
前記相関値によって示される前記相関関係の程度が予め定められた前記相関関係の基準程度より大きい前記第2取得データを説明変数として抽出して、前記目的変数と前記説明変数とを関連付けた抽出データを生成する抽出部と、
前記抽出データを用いて、前記入力操作部を介した前記使用者の入力により受け付けた表示態様により、前記目的変数の前記項目名と前記説明変数の前記項目名とを階層的に示す可視化データを生成する可視化部と、を備える、分析支援装置。
【請求項2】
請求項1に記載の分析支援装置であって、
前記可視化部は、前記目的変数を最上位ノードに設定し、前記説明変数を前記目的変数よりも下位ノードに設定することで、前記可視化データを生成する、分析支援装置。
【請求項3】
請求項1に記載の分析支援装置であって、
前記製造物は、2以上の前記製造工程を実行することにより製造され、
前記データセットは、2以上の前記第2取得データを含み、
前記取得部は、さらに、前記2以上の前記製造工程の時系列順序を表す順序情報と、前記製造工程のそれぞれにおいて取得される前記取得データの前記項目名を表す項目情報と、を含む製造工程情報を取得し、
前記分析支援装置は、さらに、
(i)前記項目名と、前記製造物の品質を管理するための品質特性を示す4M情報であって、前記項目名に対応するラベルである4M情報と、を紐付けた教師データを入力して学習させた機械学習モデルに、前記データセットを入力することによって、前記データセットに含まれる前記取得データのそれぞれに前記4M情報を付与する第1加工処理と、(ii)前記製造工程情報を用いて、前記製造工程を識別するための工程識別子を、前記データセットに含まれる前記取得データのそれぞれに付与する第2加工処理と、を実行して、加工データセットを生成するデータ加工部と、
(i)前記工程識別子を用いて、前記加工データセットに含まれる2以上の前記取得データを前記製造工程ごとに分類したデータ群を生成する第1群別処理と、(ii)前記順序情報を用いて、前記データ群同士を前記時系列順序に従った順序となるように関連付ける第2群別処理と、を実行して、群別データセットを生成するデータ群生成部と、を備え、
前記4M情報は、製造時における人に関するデータであることを示す第1ラベルと、前記製造設備に関するデータであることを示す第2ラベルと、前記製造時における材料に関するデータであることを示す第3ラベルと、製造方法に関するデータであることを示す第4ラベルと、を含み、
前記抽出部は、前記4M情報と前記工程識別子とを用いて、前記群別データセットに含まれる前記目的変数と前記説明変数とを、前記時系列順序の各前記製造工程ごとに関連付けることで、前記抽出データを生成する、分析支援装置。
【請求項4】
請求項3に記載の分析支援装置であって、
前記4M情報は、さらに、前記製造工程において取得した物理量であることを示す第5ラベルを含む、分析支援装置。
【請求項5】
請求項3に記載の分析支援装置であって、
前記算出部は、前記群別データセットに含まれる前記データ群のうち、前記目的変数として設定された前記第1取得データを含む前記データ群である対象データ群よりも前記時系列順序において下流工程の前記データ群に含まれる前記第2取得データについての前記相関値を算出することなく、前記対象データ群と前記対象データ群よりも上流工程の前記データ群とに含まれる前記第2取得データについての前記相関値を算出する、分析支援装置。
【請求項6】
請求項3に記載の分析支援装置であって、さらに、
前記順序情報を用いて、前記目的変数として設定された前記第1取得データを含む前記データ群である対象データ群よりも前記時系列順序において下流工程の前記データ群を前記抽出データから除外して、前記抽出データが前記対象データ群と前記対象データ群よりも上流工程の前記データ群とを含むように、前記抽出データを更新する第1除外部を備える、分析支援装置。
【請求項7】
請求項3に記載の分析支援装置であって、
前記データ加工部は、さらに、前記製造工程情報を用いて、前記第2加工処理後の前記データセットに含まれる前記取得データであって、各前記製造工程における最終成果物を示す前記取得データのそれぞれに対して、連結識別子を付与する第3加工処理を実行することで、前記加工データセットを生成し、
前記第2群別処理は、さらに、前記最終成果物を前記部品として前記製造物を製造した場合に、前記製造工程情報を用いて、(i)前記連結識別子が付与された前記取得データであって、前記製造物を示す前記取得データを含む前記データ群に、前記連結識別子が付与された前記取得データのうち、前記部品を示す前記取得データを追加する第1連結処理と、(ii)前記データ群に含まれる前記連結識別子同士を関連付ける第2連結処理と、を含む、分析支援装置。
【請求項8】
請求項7に記載の分析支援装置であって、
前記取得部は、さらに、各前記取得データのうちで関連する前記取得データ同士を関連付けた関連項目データベースを取得し、
前記分析支援装置は、さらに、
前記関連項目データベースを用いて、前記説明変数として抽出された前記第2取得データに関連する他の前記第2取得データを関連取得データに設定する関連設定部と、
前記目的変数として設定された前記第1取得データと、前記説明変数として抽出された前記第2取得データと、前記連結識別子が付与された前記第2取得データと、前記関連取得データと、のいずれも含まない前記データ群を前記抽出データから除外して、前記抽出データが、前記目的変数として設定された前記第1取得データと、前記説明変数として抽出された前記第2取得データと、前記連結識別子が付与された前記第2取得データと、前記関連取得データと、を含むように、前記抽出データを更新する第2除外部と、を備える、分析支援装置。
【請求項9】
請求項7に記載の分析支援装置であって、
前記取得部は、さらに、各前記取得データのうちで関連する前記取得データ同士を関連付けた関連項目データベースを取得し、
前記分析支援装置は、さらに、
前記関連項目データベースを用いて、前記説明変数として抽出された前記第2取得データに関連する他の前記第2取得データを関連取得データに設定する関連設定部と、
前記目的変数として設定された前記第1取得データと、前記説明変数として抽出された前記第2取得データと、前記連結識別子が付与された前記第2取得データと、前記関連取得データと、のいずれにも該当しない前記第2取得データを前記抽出データから除外して、前記抽出データが、前記目的変数として設定された前記第1取得データと、前記説明変数として抽出された前記第2取得データと、前記連結識別子が付与された前記第2取得データと、前記関連取得データと、を含むように、前記抽出データを更新する第3除外部と、を備える、分析支援装置。
【請求項10】
請求項3に記載の分析支援装置であって、
前記取得部は、さらに、前記工程識別子と、前記工程識別子によって識別される前記製造工程のそれぞれにおいて作業を担当する担当者の連絡先と、を紐付けた担当者データベースを取得し、
前記分析支援装置は、さらに、前記抽出データに含まれる前記工程識別子と、前記担当者データベースに含まれる前記工程識別子と、を紐付けた通知用データを生成して、前記説明変数として抽出された前記第2取得データを含む前記製造工程において前記作業を担当した前記担当者の前記連絡先に、前記要因分析の結果に関する結果情報を通知する通知部を備える、分析支援装置。
【請求項11】
請求項3に記載の分析支援装置であって、
前記表示態様は、特性要因図であり、
前記可視化部は、(i)前記目的変数として設定された前記第1取得データの前記項目名を前記特性要因図における最上位ノードに設定し、(ii)前記4M情報に含まれる各ラベルの名称であるラベル名を前記目的変数の下位ノードに設定し、(iii)前記各ラベルが割り当てられた前記第2取得データの前記項目名を、前記ラベル名の下位ノードに設定することで、前記可視化データを生成する、分析支援装置。
【請求項12】
請求項11に記載の分析支援装置であって、
前記可視化部は、前記データ群ごとに前記可視化データを生成し、
前記可視化部は、
前記目的変数として設定された前記第1取得データを含む前記データ群について、(1a)前記目的変数として設定された前記第1取得データの前記項目名を前記特性要因図における最上位ノードに設定し、(1b)前記4M情報に含まれる各ラベルの名称であるラベル名を前記目的変数の下位ノードに設定し、(1c)前記各ラベルが割り当てられた前記第2取得データの前記項目名を、前記ラベル名の下位ノードに設定することで、主可視化データを生成し、
前記目的変数として設定された前記第1取得データを含むことなく、前記第2取得データを含む前記データ群について、(2a)前記第2取得データのうち、最終成果物を示す前記第2取得データの前記項目名を前記特性要因図における最上位ノードに設定し、(2b)前記4M情報に含まれる各ラベルの名称である前記ラベル名を前記最終成果物を示す前記第2取得データの前記項目名の下位ノードに設定し、(2c)前記各ラベルが割り当てられた前記第2取得データの前記項目名であって、前記最上位ノードに設定した前記第2取得データの前記項目名以外の前記項目名を、前記ラベル名の下位ノードに設定することで、副可視化データを生成し、
前記製造工程情報と前記工程識別子とを用いて、前記主可視化データと前記副可視化データとを、前記時系列順序に従って関連付けた階層化データを生成する、分析支援装置。
【請求項13】
請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載の分析支援装置であって、さらに、
前記可視化データを表示する表示部を備える、分析支援装置。
【請求項14】
使用者による製造物の品質に寄与する要因分析を支援する分析支援方法であって、
前記製造物は、製造設備を用いて1以上の製造工程を実行することにより製造され、
前記分析支援方法は、
前記使用者からの入力を受け付ける入力操作工程と、
前記製造工程において取得した取得データであって、前記製造物と前記製造物を構成する部品との少なくとも一方に関する個別データと、前記個別データの項目を示す項目名と、を紐付けた取得データを2以上含むデータセットを取得する取得工程と、
前記データセットに含まれる2以上の前記取得データの中から前記要因分析の対象として前記入力操作工程での前記使用者の入力により受け付けた前記取得データとしての第1取得データを目的変数に設定する目的変数設定工程と、
前記データセットに含まれる前記取得データのうち、前記第1取得データ以外の前記取得データである第2取得データのそれぞれと前記目的変数との相関関係を示す相関値を算出する算出工程と、
前記相関値によって示される前記相関関係の程度が予め定められた前記相関関係の基準程度より大きい前記第2取得データを説明変数として抽出して、前記目的変数と前記説明変数とを関連付けた抽出データを生成する抽出工程と、
前記抽出データを用いて、前記入力操作工程での前記使用者の入力により受け付けた表示態様により、前記目的変数の前記項目名と前記説明変数の前記項目名とを階層的に示す可視化データを生成する可視化工程と、を備える、分析支援方法。
【請求項15】
使用者による製造物の品質に寄与する要因分析を支援するためのコンピュータープログラムであって、
前記製造物は、製造設備を用いて1以上の製造工程を実行することにより製造され、
前記コンピュータープログラムは、
前記使用者からの入力を受け付ける入力操作機能と、
前記製造工程において取得した取得データであって、前記製造物と前記製造物を構成する部品との少なくとも一方に関する個別データと、前記個別データの項目を示す項目名と、を紐付けた取得データを2以上含むデータセットを取得する取得機能と、
前記データセットに含まれる2以上の前記取得データの中から前記要因分析の対象として前記入力操作機能を介した前記使用者の入力により受け付けた前記取得データとしての第1取得データを目的変数に設定する目的変数設定機能と、
前記データセットに含まれる前記取得データのうち、前記第1取得データ以外の前記取得データである第2取得データのそれぞれと前記目的変数との相関関係を示す相関値を算出する算出機能と、
前記相関値によって示される前記相関関係の程度が予め定められた前記相関関係の基準程度より大きい前記第2取得データを説明変数として抽出して、前記目的変数と前記説明変数とを関連付けた抽出データを生成する抽出機能と、
前記抽出データを用いて、前記入力操作機能を介した前記使用者の入力により受け付けた表示態様により、前記目的変数の前記項目名と前記説明変数の前記項目名とを階層的に示す可視化データを生成する可視化機能と、をコンピュータープログラムに実行させる、コンピュータープログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、分析支援装置、分析支援方法、および、コンピュータープログラムの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、第1の製造工程において不良が検出された場合に、第1製造工程より前の工程である第2製造工程の情報を取得して、不良の原因となる第2製造工程の要素を判定することで、不良の発生状態や発生原因を特定する技術が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
製造工程において取得されるデータを用いて、製造物の品質に寄与する要因を分析する場合、データの内容は、複雑で多岐に亘ることが多い。よって、製造物の品質に寄与する要因同士の関係を容易に把握できる技術が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本開示の第1形態によれば、分析支援装置が提供される。使用者による製造物の品質に寄与する要因分析を支援する分析支援装置において、前記製造物は、製造設備を用いて1以上の製造工程を実行することにより製造され、前記分析支援装置は、前記使用者からの入力を受け付ける入力操作部と、前記製造工程において取得した取得データであって、前記製造物と前記製造物を構成する部品との少なくとも一方に関する個別データと、前記個別データの項目を示す項目名と、を紐付けた取得データを2以上含むデータセットを取得する取得部と、前記データセットに含まれる2以上の前記取得データの中から前記要因分析の対象として前記入力操作部を介した前記使用者の入力により受け付けた前記取得データとしての第1取得データを目的変数に設定する目的変数設定部と、前記データセットに含まれる前記取得データのうち、前記第1取得データ以外の前記取得データである第2取得データのそれぞれと前記目的変数との相関関係を示す相関値を算出する算出部と、前記相関値によって示される前記相関関係の程度が予め定められた前記相関関係の基準程度より大きい前記第2取得データを説明変数として抽出して、前記目的変数と前記説明変数とを関連付けた抽出データを生成する抽出部と、前記抽出データを用いて、前記入力操作部を介した前記使用者の入力により受け付けた表示態様により、前記目的変数の前記項目名と前記説明変数の前記項目名とを階層的に示す可視化データを生成する可視化部と、を備える。
【0006】
(2)本開示の第2形態によれば、分析支援方法が提供される。使用者による製造物の品質に寄与する要因分析を支援する分析支援方法において、前記製造物は、製造設備を用いて1以上の製造工程を実行することにより製造され、前記分析支援方法は、前記使用者からの入力を受け付ける入力操作工程と、前記製造工程において取得した取得データであって、前記製造物と前記製造物を構成する部品との少なくとも一方に関する個別データと、前記個別データの項目を示す項目名と、を紐付けた取得データを2以上含むデータセットを取得する取得工程と、前記データセットに含まれる2以上の前記取得データの中から前記要因分析の対象として前記入力操作工程での前記使用者の入力により受け付けた前記取得データとしての第1取得データを目的変数に設定する目的変数設定工程と、前記データセットに含まれる前記取得データのうち、前記第1取得データ以外の前記取得データである第2取得データのそれぞれと前記目的変数との相関関係を示す相関値を算出する算出工程と、前記相関値によって示される前記相関関係の程度が予め定められた前記相関関係の基準程度より大きい前記第2取得データを説明変数として抽出して、前記目的変数と前記説明変数とを関連付けた抽出データを生成する抽出工程と、前記抽出データを用いて、前記入力操作工程での前記使用者の入力により受け付けた表示態様により、前記目的変数の前記項目名と前記説明変数の前記項目名とを階層的に示す可視化データを生成する可視化工程と、を備える。
【0007】
(3)本開示の第3形態によれば、コンピュータープログラムが提供される。使用者による製造物の品質に寄与する要因分析を支援するためのコンピュータープログラムにおいて、前記製造物は、製造設備を用いて1以上の製造工程を実行することにより製造され、前記コンピュータープログラムは、前記使用者からの入力を受け付ける入力操作機能と、前記製造工程において取得した取得データであって、前記製造物と前記製造物を構成する部品との少なくとも一方に関する個別データと、前記個別データの項目を示す項目名と、を紐付けた取得データを2以上含むデータセットを取得する取得機能と、前記データセットに含まれる2以上の前記取得データの中から前記要因分析の対象として前記入力操作機能を介した前記使用者の入力により受け付けた前記取得データとしての第1取得データを目的変数に設定する目的変数設定機能と、前記データセットに含まれる前記取得データのうち、前記第1取得データ以外の前記取得データである第2取得データのそれぞれと前記目的変数との相関関係を示す相関値を算出する算出機能と、前記相関値によって示される前記相関関係の程度が予め定められた前記相関関係の基準程度より大きい前記第2取得データを説明変数として抽出して、前記目的変数と前記説明変数とを関連付けた抽出データを生成する抽出機能と、前記抽出データを用いて、前記入力操作機能を介した前記使用者の入力により受け付けた表示態様により、前記目的変数の前記項目名と前記説明変数の前記項目名とを階層的に示す可視化データを生成する可視化機能と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態における分析支援システムの概略構成を示すブロック図。
【
図3】機械学習モデルの作成方法を示すフローチャート。
【
図4】機械学習モデルの作成方法を説明するための概念図。
【
図5】第1実施形態における分析支援方法を示すフローチャート。
【
図6】第1実施形態におけるデータ加工工程の詳細を示すフローチャート。
【
図10】第1実施形態におけるデータ群生成工程の詳細を示すフローチャート。
【
図14】抽出工程において生成された抽出データを示す模式図。
【
図15】第1実施形態における可視化工程の詳細を示すフローチャート。
【
図16】第1実施形態における可視化データ生成工程の詳細を示すフローチャート。
【
図17】製造工程ごとの可視化データおよび階層化データを示す模式図。
【
図18】第2実施形態における群別データセットを示す模式図。
【
図19】第3実施形態における分析支援システムの概略構成を示すブロック図。
【
図20】第3実施形態における分析支援方法を示すフローチャート。
【
図21】第1除外工程の実行によって更新した抽出データを示す模式図。
【
図22】第4実施形態における分析支援システムの概略構成を示すブロック図。
【
図23】第4実施形態における分析支援方法を示すフローチャート。
【
図24】第2除外工程の実行により更新した抽出データを示す模式図。
【
図25】第5実施形態における階層化データを示す模式図。
【
図26】第6実施形態における抽出データを示す模式図。
【
図27】第7実施形態における分析支援システムの概略構成を示すブロック図。
【
図28】第7実施形態における分析支援方法を示すフローチャート。
【
図29】第3除外工程の実行により抽出した抽出データを示す模式図。
【
図30】第8実施形態における分析支援システムの概略構成を示すブロック図。
【
図31】担当者データベースおよび通知用データを示す模式図。
【
図32】第8実施形態における分析支援方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態における分析支援システム1の概略構成を示すブロック図である。分析支援システム1は、製造物の品質に寄与する要因を分析する要因分析の使用者を支援するためのシステムである。製造物は、例えば、インクジェットプリンターにおいて、インクを吐出する吐出ヘッドである。製造物は、製造設備100を用いて1以上の製造工程を実行することにより製造される。本実施形態では、第1製造工程および第2製造工程の後に実行される第3製造工程において、第1製造工程で製造した第1部品に第2製造工程で製造した第2部品を取り付けることにより製造した製造物の品質に係る要因を分析する場合について説明する。つまり、第1製造工程および第2製造工程は、第3製造工程よりも上流工程である。
【0010】
分析支援システム1は、測定ユニット9と、分析支援装置10と、を備える。測定ユニット9は、各製造工程における製造パラメーターの実測値を測定する複数の測定装置を有する。測定ユニット9を構成する各測定装置は、予め設定された製造パラメーターに応じて製造工程を実行した場合に、製造パラメーターの実測値を測定する。製造パラメーターは、例えば、電流値、電圧値、周波数、膜圧、寸法、処理温度である。よって、測定装置としては、電流センサーや電圧センサーや温度センサーが挙げられる。測定ユニット9は、製造工程において測定により取得した物理量である製造パラメーターの実測値を、測定データとして分析支援装置10に送信する。これにより、分析支援装置10は、製造パラメーターの実測値を、製造工程において取得した物理量として取得する。なお、分析支援システム1は、例えば、分析支援装置10の後述する入力操作部5を介した使用者の入力により、製造パラメーターの実測値を取得してもよい。また、製造パラメーターの種類は、これに限られるものではない。
【0011】
分析支援装置10は、通信部3と、表示部4と、入力操作部5と、CPU2と、記憶部6と、を備える。分析支援装置10は、例えば、各構成要素2~6を備えるコンピューターである。
【0012】
通信部3は、測定ユニット9等の外部機器と分析支援装置10とを通信可能に接続する。表示部4は、CPU2の指令に応じて、後述する可視化データDv等や各種情報およびデータを表示する。表示部4は、例えば、液晶ディスプレイである。入力操作部5は、分析支援装置10の使用者からの入力を受け付ける。入力操作部5は、例えば、キーボードやマウスを有する。
【0013】
記憶部6は、分析支援装置10の動作を制御する各種プログラムと、測定ユニット9から送信された測定データと、コンピュータープログラムPと、を含む各種情報を記憶する。コンピュータープログラムPは、CPU2の後述する各機能21~29を実現するためのプログラムである。さらに、記憶部6は、CPU2の後述する各機能21~29により生成される第1加工データセットDe1、第2加工データセットDe2、群別データセットDh、抽出データTh、および、可視化データDvを記憶する。CPU2の各機能21~29により生成される各種データDe1,De2,Dh,Th,Dvの詳細は、後述する。
【0014】
またさらに、記憶部6は、データセットDrを記憶する。
図2は、第1実施形態のデータセットDrを示す模式図である。データセットDrは、製造工程において取得した取得データDtを2以上含む。取得データDtは、製造物と、製造物を構成する部品と、の少なくとも一方に関する個別データDaと、個別データDaの項目を示す項目名Diと、を紐付けたデータである。
【0015】
本実施形態では、データセットDrは、個別データDaとして、製品IDを含む。製品IDは、各製造工程において製造された部品ないし製造物を識別するために、部品ないし製造物に割り振られた識別子である。つまり、製品IDは、各製造工程における最終成果物を示す個別データDaである。
図2では、個別データDaが各製造工程における製品IDである取得データDiA1,DiB1,DiC1の項目名Diを「製造ID」と表記している。
【0016】
また、データセットDrは、さらに、個別データDaとして、ロットIDを含む。ロットIDは、同一の製造単位であることを示す識別子である。具体的には、ロットIDは、例えば、各製造工程において、1つの製造装置から複数の部品ないし製造物がある期間に製造される場合に、同一の製造装置によって製造された複数の部品ないし製造物に付与される識別子である。
図2では、個別データDaが各製造工程におけるロットIDである取得データDiA2,DiB2の項目名Diを「ロットID」と表記している。
【0017】
また、データセットDrは、さらに、個別データDaとして、製造パラメーターの実測値を含む。
図2では、個別データDaが電流値である取得データDiC3の項目名Diを「電流」と表記している。個別データDaが電圧値である取得データDiC4の項目名Diを「電圧」と表記している。個別データDaが周波数である取得データDiC5の項目名Diを「周波数」と表記している。個別データDaが膜圧の実測値である取得データDiA7の項目名Diを「膜圧」と表記している。個別データDaが寸法の実測値である取得データDiA8の項目名Diを「寸法」と表記している。個別データDaが処理温度の実測値である取得データDiB7の項目名Diを「処理温度」と表記している。本実施形態では、上記製造パラメーターの実測値を示す個別データDaはいずれも、測定ユニット9によって測定することで取得した測定データである。
【0018】
また、データセットDrは、さらに、個別データDaとして、条件データを含む。条件データは、各製造工程における製造条件を示すデータである。条件データは、例えば、入力操作部5を介して、使用者により入力される。条件データは、例えば、装置ID、担当者ID、処理内容データ、処理日時データ、処理時間データ、材料ID、使用量データである。
【0019】
装置IDは、各製造工程において使用された製造装置を識別するために、製造装置に割り振られた識別子である。
図2では、個別データDaが装置IDである取得データDiA3,DiB3,DiC2の項目名Diを「装置ID」と表記している。
【0020】
担当者IDは、各製造工程において作業を担当した作業者を識別するために、作業者個人に割り振られた識別子である。
図2では、個別データDaが担当者IDである取得データDiA6,DiB5,DiC6の項目名Diを「担当者ID」と表記している。
【0021】
処理内容データは、各製造工程において行われた処理の内容を示すデータである。本実施形態では、処理内容データは、第3製造工程において、第1部品と第2部品とを取り付けるときの取付方法を示すデータである。よって、
図2では、個別データDaが処理内容データである取得データDiC7の項目名Diを「取付方法」と表記している。
【0022】
処理日時データは、各製造工程を実行した日時を示すデータである。処理日時データは、例えば、各製造工程を開始した開始日時を示すデータである。
図2では、個別データDaが処理日時データである取得データDiA4,DiB4,DiC8の項目名Diを「処理日時」と表記している。なお、処理日時データは、例えば、各製造工程を開始した開始日時と、各製造工程を終了した終了日時と、をそれぞれ示すデータであってもよい。この場合、処理日時データは、いずれの時点における日時であるかを識別するための識別子を含む。
【0023】
処理時間データは、各製造工程の開始時点から終了時点までに要した時間を示すデータである。
図2では、個別データDaが処理時間データである取得データDiA5の項目名Diを「処理時間」と表記している。なお、処理時間データは、例えば、1つの製造工程に複数の処理が含まれる場合に、各処理の開始時点から終了時点までに要した時間を示すデータであってもよい。この場合、処理時間データは、製造工程におけるいずれの処理であるかを識別するために、処理ごとに割り振られた識別子を含む。
【0024】
材料IDは、各製造工程において使用された材料を識別するために、材料ごとに割り振られた識別子である。材料IDは、例えば、材料の種類を示す型番等である。本実施形態では、材料IDは、第2製造工程において、第2部品を製造する際に使用した材料としてのネジの型番を示す識別子である。よって、
図2では、個別データDaが材料IDである取得データDiB6の項目名Diを「ネジ番号」と表記している。
【0025】
処理量データは、例えば、各製造工程において使用した材料の使用量や、各製造工程において処理した材料の処理数を示すデータである。本実施形態では、処理量データは、第2製造工程において、予め定められた処理を実行した材料の枚数を示すデータである。よって、
図2では、個別データDaが処理量データである取得データDiB8の項目名Diを「処理枚数」と表記している。なお、個別データDaの種類および項目名Diの表示態様は、これに限られるものではない。
【0026】
図1に示すように、本実施形態では、記憶部6は、さらに、製造工程情報Dfと、4M情報Inと、機械学習モデルMOと、を記憶する。
【0027】
製造工程情報Dfは、2以上の製造工程の時系列順序を表す順序情報と、製造工程のそれぞれにおいて取得される取得データDtの項目名Diを表す項目情報と、を含む。
【0028】
4M情報Inは、データセットDrに含まれる取得データDtを、製造物の品質を管理するための品質特性ごとに分類するために用いられる。4M情報Inは、取得データDtの項目名Diに対応するラベルL1~L6である。本実施形態では、4M情報Inは、第1ラベルL1、第2ラベルL2、第3ラベルL3、第4ラベルL4、第5ラベルL5、および第6ラベルL6である。
【0029】
第1ラベルL1は、製造時における人に関するデータであることを示すラベルである。本実施形態では、第1ラベルL1のラベル名Liを「L1.Man(人)」と表記する。
【0030】
第2ラベルL2は、製造設備100に関するデータであることを示すラベルである。本実施形態では、第2ラベルL2のラベル名Liを「L2.Machine(機械)」と表記する。
【0031】
第3ラベルL3は、製造時における材料に関するデータであることを示すラベルである。本実施形態では、第3ラベルL3のラベル名Liを「L3.Material(材料)」と表記する。
【0032】
第4ラベルL4は、製造方法に関するデータであることを示すラベルである。本実施形態では、第4ラベルL4のラベル名Liを「L4.Method(方法)」と表記する。
【0033】
第5ラベルL5は、製造工程において取得した物理量であることを示すラベルである。本実施形態では、第5ラベルL5のラベル名Liを「L5.Measurement(測定)」と表記する。
【0034】
第6ラベルL6は、
図2に示すようなデータセットDrに含まれる複数の取得データDtのうち、第1ラベルL1、第2ラベルL2、第3ラベルL3、第4ラベルL4、および第5ラベルL5のいずれにも該当しないデータを示すラベルである。本実施形態では、第6ラベルL6のラベル名Liを「L6.Miscellaneous(その他)」と表記する。なお、ラベル名Liとは、4M情報Inに含まれるラベルL1~L6の名称である。また、4M情報Inは、上記のラベルL1~L6に代えて、または、上記のラベルL1~L6に加えて、製造物の品質特性を示す他のラベルを含んでもよい。
【0035】
機械学習モデルMOは、機械学習を用いて学習された学習済みのモデルである。機械学習モデルMOは、データセットDrに含まれる取得データDtのそれぞれに4M情報Inを自動的に付与するために用いられる。機械学習モデルMOは、種々の機械学習のアルゴリズムを用いることができ、例えば、ニューラルネットワークのアルゴリズムが用いられている。
【0036】
図3は、機械学習モデルMOの作成方法を示すフローチャートである。
図4は、機械学習モデルMOの作成方法を説明するための概念図である。まず、
図3に示すように、ステップS91において、教師データTDを準備する。教師データTDは、
図4に示すように、取得データDtの項目名Diと、項目名Diに対応するラベルL1~L6であって、4M情報InのいずれかのラベルL1~L6と、を紐付けたデータである。
【0037】
例えば、
図2に示す取得データDtのうち、項目名Diが「担当者ID」である場合、項目名Diに、正解ラベルとして、第1ラベルL1を紐付けて、第1教師データTD1とする。
【0038】
項目名Diが「装置ID」である場合、項目名Diに、正解ラベルとして、第2ラベルL2を紐付けて、第2教師データTD2とする。
【0039】
項目名Diが材料IDを示す名称である場合、すなわち、項目名Diが例えば
図2に示す「ネジ番号」である場合、項目名Diに、正解ラベルとして、第3ラベルL3を紐付けて、第3教師データTD3とする。
【0040】
図4に示すように、項目名Diが処理内容データに対して付された名称である場合、すなわち、項目名Diが例えば
図2に示す「取付方法」である場合、項目名Diに、正解ラベルとして、第4ラベルL4を紐付けて、第4教師データTD4とする。さらに、項目名Diが処理量データに対して付された名称である場合、すなわち、項目名Diが例えば
図2に示す「処理枚数」である場合、項目名Diに、正解ラベルとして第4ラベルL4を紐付けて、第4教師データTD4とする。またさらに、項目名Diが処理時間データに対して付された名称である場合、すなわち、項目名Diが例えば
図2に示す「処理時間」である場合、項目名Diに、正解ラベルとして第4ラベルL4を紐付けて、第4教師データTD4とする。
【0041】
図4に示すように、項目名Diが製造工程において取得した物理量、すなわち、製造パラメーターの実測値に対して付された名称である場合、項目名Diに、正解ラベルとして第5ラベルL5を紐付けて、第5教師データTD5とする。項目名Diが製造パラメーターの実測値に対して付された名称である場合とは、例えば、項目名Diが
図2に示す「電流」「電圧」「周波数」「膜圧」「寸法」「処理温度」である場合である。
【0042】
項目名Diが、第1ラベルL1、第2ラベルL2、第3ラベルL3、第4ラベルL4、および第5ラベルL5からなるラベル群のいずれにも該当しない個別データDaに付された名称である場合、項目名Diに、正解ラベルとして第6ラベルL6を紐付けて、第6教師データTD6とする。項目名Diがラベル群のいずれにも該当しない個別データDaに付された名称である場合とは、例えば、項目名Diが
図2に示す「製品ID」「ロットID」「処理日時」である場合である。なお、教師データTDの作成方法は、これに限られるものではない。
【0043】
次に、
図3に示すように、ステップS95において、項目名Diと4M情報Inとを紐付けた複数の教師データTD1~TD6を機械学習モデルMOに入力して、機械学習モデルMOを学習する。これにより、評価対象のデータセットDrを学習済みの機械学習モデルMOに入力した場合に、データセットDrに含まれる取得データDtのそれぞれに4M情報InのラベルL1~L6が出力される。
【0044】
図1に示すCPU2は、記憶部6に記憶されたコンピュータープログラムPを展開することにより、取得部21と、目的変数設定部22と、データ加工部23と、データ群生成部24と、算出部25と、抽出部26と、可視化部27として機能する。各機能の詳細は、後述する。
【0045】
図5は、分析支援システム1による第1実施形態の分析支援方法を示すフローチャートである。本実施形態では、入力操作工程と、取得工程と、目的変数設定工程と、データ加工工程と、データ群生成工程と、算出工程と、抽出工程と、可視化工程とが、この順に実行される。
【0046】
分析支援方法において、まず、ステップS1の入力操作工程が実行される。入力操作工程は、使用者からの入力を受け付ける工程である。入力操作工程において、使用者は、入力操作部5を介して、データセットDrに含まれる2以上の取得データDtの中から要因分析の対象とする取得データDtを入力する。さらに、入力操作工程において、使用者は、入力操作部5を介して、要因分析の結果の表示態様を入力する。なお、入力操作工程が実行されるタイミングは、これに限られるものではない。入力操作工程のうち、使用者による要因分析の対象とする取得データDtの入力は、少なくとも目的変数設定工程を開始する前までに行われていればよい。また、入力操作工程のうち、使用者による表示態様の入力は、少なくとも可視化工程を開始する前までに行われていればよい。
【0047】
入力操作工程の後に、ステップS2の取得工程が実行される。取得工程において、取得部21は、各種データを取得する。本実施形態では、取得工程において、取得部21は、データセットDrと製造工程情報Dfとを取得する。なお、入力操作工程と取得工程とは、いずれが先に実行されてもよい。
【0048】
取得工程の後に、目的変数を設定するステップS3の目的変数設定工程が実行される。目的変数設定工程において、目的変数設定部22は、第1取得データDt1を目的変数に設定する。第1取得データDt1は、データセットDrに含まれる2以上の取得データDtの中から要因分析の対象として入力操作部5を介した使用者の入力により受け付けた取得データDtである。
図2では、目的変数に設定される第1取得データDt1にハッチングを付している。本実施形態では、第1取得データDt1は、第3製造工程において取得された製造パラメーターの1つである周波数の実測値を個別データDaとする取得データDiC5である。つまり、
図5に示す分析支援方法では、この周波数が正常範囲から外れる要因、すなわち、製造物の不良要因を分析する。
【0049】
図5に示すように、目的変数設定工程の後に、データセットDrを加工するステップS4のデータ加工工程が実行される。データ加工工程において、データ加工部23は、第1加工処理工程と第2加工処理工程と第3加工処理工程とを実行して、加工データセットDeを生成する。データ加工工程において、第1加工処理工程と第2加工処理工程とは、いずれが先に実行されてもよい。第3加工処理工程は、少なくとも第2加工処理が実行された後に実行される。
【0050】
図6は、第1実施形態におけるデータ加工工程の詳細を示すフローチャートである。本実施形態では、データ加工工程において、データ加工部23は、第1加工処理工程を実行して第1加工データセットDe1を生成した後に、第2加工処理工程を実行することで、第2加工データセットDe2を生成する。そして、データ加工部23は、第2加工処理工程後に第3加工処理工程を実行することで、加工データセットDeを生成する。
【0051】
図7は、第1加工データセットDe1を示す模式図である。
図7では、目的変数として設定された取得データDtである第1取得データDt1にハッチングを付している。
図6に示すように、第1加工処理工程では、まず、上述のごとく、第1取得データDt1は、周波数である。ステップS411において、データ加工部23は、
図2に示すデータセットDrを学習済みの機械学習モデルMOに入力する。これにより、
図7に示すステップS415において、データ加工部23は、機械学習モデルMOにより出力された判別結果である4M情報Inを、データセットDrに含まれる取得データDtのそれぞれに付与した
図7に示す第1加工データセットDe1を生成する。
【0052】
図8は、第2加工データセットDe2を示す模式図である。
図8では、目的変数として設定された取得データDtである第1取得データDt1にハッチングを付している。
図6に示すように、第2加工処理工程では、まず、ステップS421が実行される。ステップS421において、データ加工部23は、製造工程情報Dfを取得する。ステップS421の後に、ステップS425が実行される。ステップS425において、データ加工部23は、製造工程情報Dfを用いて、各製造工程を識別するための工程識別子Pnを、第1加工データセットDe1に含まれる取得データDtのそれぞれに付与した、
図8に示す第2加工データセットDe2を生成する。
【0053】
図9は、加工データセットDeを示す模式図である。
図6に示すように、第3加工処理工程では、ステップS435において、データ加工部23は、各製造工程における最終成果物を示す取得データDiA1,DiB1,DiC1のそれぞれに対して、連結識別子Pdを付与した、
図9に示す加工データセットDeを生成する。
図9では、目的変数として設定された取得データDtである第1取得データDt1と、連結識別子Pdが付与された第2取得データDt2と、のそれぞれに、種別に応じた異なるハッチングを付している。以下においては、第1製造工程の最終成果物を示す取得データDiA1に付与された連結識別子Pdを第1連結識別子KyAと呼ぶ。第2製造工程の最終成果物を示す取得データDiB1に付与された連結識別子Pdを第2連結識別子KyBと呼ぶ。第3製造工程の最終成果物を示す取得データDiC1に付与された連結識別子Pdを第3連結識別子KyCと呼ぶ。
【0054】
図5に示すように、データ加工工程の後に、データ群DgA~DgCを生成するステップS5のデータ群生成工程が実行される。
図10は、第1実施形態におけるデータ群生成工程の詳細を示すフローチャートである。データ群生成工程において、データ群生成部24は、第1群別処理工程と第2群別処理工程とをこの順に実行して、群別データセットDhを生成する。本実施形態では、第2群別処理工程において、ステップS513の第1連結処理工程と、ステップS515の第2連結処理工程とが、この順に実行される。
【0055】
図11は、データ群DgA~DgCを示す第1模式図である。
図11では、目的変数として設定された取得データDtである第1取得データDt1と、連結識別子Pdが付与された第2取得データDt2と、のそれぞれに、種別に応じた異なるハッチングを付している。
図10に示すステップS511の第1群別処理工程において、データ群生成部24は、工程識別子Pnを用いて、加工データセットDeに含まれる2以上の取得データDtを製造工程ごとに分類した
図11に示すデータ群DgA~DgCを生成する。以下においては、第1連結識別子KyAを含むデータ群を第1データ群DgAと呼ぶ。第2連結識別子KyBを含むデータ群を第2データ群DgBと呼ぶ。第3連結識別子KyCを含むデータ群を第3データ群DgCと呼ぶ。
【0056】
図12は、データ群DgA~DgCを示す第2模式図である。
図12では、目的変数として設定された取得データDtである第1取得データDt1と、連結識別子Pdが付与された第2取得データDt2と、のそれぞれに、種別に応じた異なるハッチングを付している。第1連結処理工程において、データ群生成部24は、製造工程情報Dfを用いて、部品データ群DgPの連結識別子Pdが付与された取得データDtのうち、部品を示す取得データDiA1,DiB1を製造物データ群DgFに追加する。製造物データ群DgFは、連結識別子Pdが付与された取得データDiC1であって、製造物を示す取得データDiC1を含むデータ群DgCである。部品データ群DgPは、連結識別子Pdが付与された取得データDiA1,DiB1であって、部品を示す取得データDiA1,DiB1を含むデータ群DgA,DgBである。
【0057】
さらに、本実施形態では、データ群生成部24は、第1連結処理工程を実行した後に、第1連結処理工程において製造物データ群DgFに追加した取得データDiA1,DiB1の4M情報Inを、第6ラベルL6から第3ラベルL3に変更する。このように、分析支援装置10は、機械学習モデルMOを用いて付与した4M情報Inを必要に応じて変更してもよい。
【0058】
図13は、群別データセットDhを示す模式図である。
図13では、目的変数として設定された取得データDtである第1取得データDt1と、連結識別子Pdが付与された第2取得データDt2と、のそれぞれに、種別に応じた異なるハッチングを付している。また、
図13では、各データ群DgA~DgCに含まれる各取得データDtの個別データDaおよび工程識別子Pnの図示を省略している。
【0059】
第2連結処理工程において、データ群生成部24は、データ群DgA~DgCに含まれる連結識別子Pd同士を関連付ける。具体的には、データ群生成部24は、製造物データ群DgFとしての第3データ群DgCに含まれる第1連結識別子KyAと、部品データ群DgPとしての第1データ群DgAに含まれる第1連結識別子KyAと、を関連付ける。さらに、データ群生成部24は、製造物データ群DgFとしての第3データ群DgCに含まれる第2連結識別子KyBと、部品データ群DgPとしての第2データ群DgBに含まれる第2連結識別子KyBと、を関連付ける。このようにして、データ群生成部24は、製造工程情報Dfに含まれる順序情報を用いて、データ群DgA~DgC同士を製造工程の時系列順序に従った順序となるように関連付けた群別データセットDhを生成する。つまり、群別データセットDhは、データ群DgA~DgC同士を階層的に関連付けたデータセットである。
【0060】
図5に示すように、データ群生成工程の後に、相関値を算出するステップS6の算出工程が実行される。算出工程において、算出部25は、データセットDrに含まれる取得データDtのうち、第1取得データDt1以外の取得データDtである第2取得データDt2のそれぞれと目的変数として設定された第1取得データDt1との相関関係を示す相関値を算出する。つまり、相関値は、第2取得データDt2のそれぞれと目的変数との相関関係を定量化した数値である。相関値は、例えば、相関係数、相関比、クラメールの連関係数である。相関値の種類は、例えば、相関値の算出対象とする個別データDaの種別に応じて決定される。具体的には、相関値の種類は、例えば、相関値の算出対象とする個別データDaが量的データとカテゴリカルデータとのいずれであるかに応じて決定される。なお、相関値の種類、および、相関値の種類の決定方法は、これに限られるものではない。
【0061】
本実施形態では、算出工程を開始する前の時点において、データセットDrを加工した群別データセットDhを準備している。よって、算出工程において、算出部25は、群別データセットDhに含まれる第2取得データDt2のそれぞれと目的変数との相関関係を示す相関値を算出する。なお、算出工程が実行されるタイミングは、これに限られるものではない。算出工程は、目的変数設定工程の後の時点であって、抽出工程より前の時点に実行されればよい。
【0062】
算出工程の後に、抽出データThを生成するステップS7の抽出工程が実行される。
図14は、抽出工程において生成された抽出データThを示す模式図である。
図14では、各データ群DgA~DgCに含まれる各取得データDtの個別データDa、工程識別子Pn、および連結識別子Pdの図示を省略している。
【0063】
抽出工程において、抽出部26は、相関値によって示される相関関係の程度が予め定められた相関関係の基準程度より大きい第2取得データDt2を、目的変数を説明する説明変数として抽出する。例えば、相関値の下限値が0であり、相関値の上限値が1である場合に、目的変数との相関関係の程度が大きいほど相関値が大きい場合には、抽出部26は、予め定められた基準閾値よりも相関値が大きい第2取得データDt2を説明変数として抽出する。例えば、相関値の下限値が-1であり、相関値の上限値が1である場合に、目的変数との相関関係の程度が大きいほど相関値の絶対値が大きい場合には、抽出部26は、基準閾値よりも相関値の絶対値が大きい第2取得データDt2を説明変数として抽出する。
【0064】
図14では、目的変数として設定された取得データDtである第1取得データDt1と、連結識別子Pdが付与された第2取得データDt2と、説明変数として抽出された第2取得データDt2とに、種別に応じた異なるハッチングを付している。本実施形態では、第2製造工程において取得された製造パラメーターの1つである処理温度の実測値を個別データDaとする取得データDiB7が、説明変数として抽出されている。つまり、第2データ群DgBに含まれる第2取得データDt2のうち、項目名Diが「処理温度」である取得データDiB7が、説明変数として抽出されている。よって、本実施形態では抽出部26は、第3製造工程において製造物を製造する際に部品として使用した第2部品の処理温度を、第3製造工程において取得した周波数の実測値が正常範囲を外れた要因として抽出している。つまり、第3製造工程において製造した製造物に不良が生じた真の要因である真因は第2部品の処理温度であり、第2部品は、製造物の品質に寄与する間接的な要因である間接要因である。
【0065】
そして、抽出部26は、目的変数と説明変数とを関連付けた抽出データThを生成する。本実施形態では、抽出工程を開始する前の時点において、データセットDrを加工した群別データセットDhを準備している。さらに、第1連結処理によって製造物データ群DgFに追加した取得データDiA1,DiB1の4M情報Inは、第3ラベルL3となっている。よって、本実施形態では、抽出部26は、4M情報Inと工程識別子Pnとを用いて、群別データセットDhに含まれる目的変数として設定された取得データDiC5と、説明変数として抽出された取得データDiB7と、を時系列順序の各製造工程ごとに関連付ける。これにより、抽出部26は、抽出データThを生成する。
【0066】
図5に示すように、抽出工程の後に、ステップS15の可視化工程が実行される。可視化工程において、可視化部27は、抽出データThを用いて、入力操作部5を介した使用者の入力により受け付けた表示態様により、目的変数の項目名Diと説明変数の項目名Diとを階層的に示す可視化データDvを生成する。
【0067】
図15は、第1実施形態における可視化工程の詳細を示すフローチャートである。可視化工程において、可視化部27は、ステップS153の表示態様設定工程と、ステップS155の可視化データ生成工程と、を実行して、可視化データDvを生成する。詳細には、表示態様設定工程において、可視化部27は、使用者の入力により受け付けた要因分析の結果の表示態様を抽出データThの表示態様として設定する。可視化データ生成工程において、可視化部27は、目的変数を最上位ノードに設定し、説明変数を目的変数よりも下位ノードに設定することで、可視化データDvを生成する。本実施形態では、可視化データDvは、抽出データThを特性要因図により表すデータである。
【0068】
図16は、第1実施形態における可視化データ生成工程の詳細を示すフローチャートである。
図17は、製造工程ごとの可視化データDvB1,DvC1および可視化データDvB1,DvC1同士を関連付けた階層化データDsを示す模式図である。なお、
図17では、第1データ群DgAに対応する可視化データDvの図示を省略している。本実施形態では、可視化データ生成工程において、可視化部27は、抽出データThに含まれるデータ群DgA~DgCごとに可視化データDvB1,DvC1を生成する。
【0069】
図16に示すように、可視化データ生成工程において、まず、ステップS551が実行される。
図16および
図17に示すように、ステップS551において、可視化部27は、目的変数として設定された第1取得データDt1の項目名Diを特性要因図の最上位ノードNtCに設定する。なお、目的変数として設定された第1取得データDt1を含まないデータ群DgBについての可視化データDvを生成する場合、可視化部27は、連結識別子Pdが付与された取得データDiB1の項目名Diを目的変数とみなして最上位ノードNtBに設定する。
【0070】
ステップS551の後に、ステップS553が実行される。ステップS553において、可視化部27は、ラベル名Liを目的変数の下位ノードNmCに設定する。なお、目的変数として設定された第1取得データDt1を含まないデータ群DgBについての可視化データDvを生成する場合、可視化部27は、最上位ノードNtBに設定された取得データDiB1の項目名Diを目的変数とみなす。
【0071】
ステップS553の後に、ステップS555が実行される。ステップS555において、可視化部27は、各ラベルL1~L6が割り当てられた第2取得データDt2の項目名Diを、ラベル名Liの下位ノードNbCに設定する。なお、目的変数として設定された第1取得データDt1を含まないデータ群DgBについての可視化データDvを生成する場合、可視化部27は、当該データ群DgBに含まれる第2取得データDt2のうち最上位ノードNtBに設定した第2取得データDt2以外の第2取得データDt2の項目名Diを対応するラベル名Liの下位ノードNbBに設定する。
【0072】
ステップS555の後に、ステップS557が実行される。ステップS557において「Yes」と判定される場合、すなわち、抽出データThに含まれる各データ群DgA~DgCに対応する可視化データDvが全て生成されている場合、ステップS559が実行される。
【0073】
ステップS559において、可視化部27は、製造工程情報Dfを用いて、各データ群DgA~DgCに対応する可視化データDv、すなわち、製造工程ごとの可視化データDv同士を関連付けた階層化データDsを生成する。具体的には、可視化部27は、製造工程ごとの可視化データDvに含まれる項目名Diのうち、抽出データThにおいて連結識別子Pdが付与されていた取得データDtの項目名Di同士を関連付ける。これにより、可視化部27は、主可視化データDvC1と副可視化データDvB1とを関連付けた階層化データDsを生成する。
【0074】
これに対して、ステップS557において「No」と判定される場合、すなわち、抽出データThに含まれるデータ群DgA~DgCのいずれかに対応する可視化データDvが生成されていない場合、ステップS557において「Yes」と判定されるまで、ステップS551からステップS557までの各工程を繰り返し実行する。これにより、可視化部27は、製造工程ごとの可視化データDvを生成する。
【0075】
以下において、目的変数に設定された第1取得データDt1の項目名Diを最上位ノードNtCに設定した可視化データDvC1を主可視化データDvC1とも呼ぶ。また、目的変数に設定された第1取得データDt1を含むことなく、第2取得データDt2を含むデータ群DgBについて生成した可視化データDvC1を副可視化データDvB1とも呼ぶ。また、副可視化データDvB1のうち、説明変数として抽出された取得データDiB7の項目名Diを含む副可視化データDvB1を真因包含可視化データDvB1とも呼ぶ。
【0076】
さらに、本実施形態では、
図15に示すように、可視化部27は、可視化データ生成工程の後に、ステップS157の表示工程を実行する。これにより、生成した可視化データDvを表示部4に表示して、使用者に要因分析の結果を提示する。このとき、本実施形態では、可視化データDvを表示部4に表示させた場合に、いずれの製造工程における取得データDtの項目名Diであるかを使用者が認識しやすくするために、可視化部27は、以下の処理を実行する。具体的には、可視化部27は、可視化データDvを生成する際に、項目名Diと項目名Diに対応する工程識別子Pnとを関連付けている。よって、いずれの製造工程における取得データDtの項目名Diであるかを使用者が認識しやすくするために、可視化部27は、各項目名Diにいずれの製造工程の取得データDtであるかを示す情報を併記して表示部4に表示させている。
【0077】
表示工程において、可視化部27は、主可視化データDvC1のみを優先的に表示部4に表示させてもよい。つまり、階層化データDsを構成する複数の可視化データDvを表示部4に表示する際に、主可視化データDvC1を初回に表示させてもよい。この場合、主可視化データDvC1に含まれる項目名Diのうち、真因包含可視化データDvB1の最上位ノードNtBに設定した取得データDiB1の項目名Diと同じ項目名Diをハイライト表示してもよい。また、主可視化データDvC1に含まれる項目名Diのうち、最上位ノードNtCに設定した取得データDiC5の項目名Diについてもハイライト表示してもよい。ハイライト表示は、例えば、対象とする項目名Diの文字を太字にして表示したり、対象とする項目名Diの文字にアンダーラインを付して表示したり、対象とする項目名Diの文字色を他の項目名Diの文字色と異ならせたりする表示方法である。また、ハイライト表示は、例えば、対象とする項目名Diの文字のフォントを他の項目名Diの文字のフォントよりも大きく表示する表示方法であってもよい。またさらに、ハイライト表示は、対象とする項目名Diの文字の背景部分を濃色とし、対象とする項目名Diの文字を白抜き等して濃色よりも淡色によって表す表示方法であってもよい。
図17では、主可視化データDvC1に含まれる項目名Diのうち、真因包含可視化データDvB1の最上位ノードNtBに設定した取得データDiB1の項目名Diと同じ項目名Diを表す文字を太字で表している。また、
図17では、主可視化データDvC1に含まれる項目名Diのうち、最上位ノードNtCに設定した取得データDiC5の項目名Diを表す文字を太字で表している。またさらに、
図17では、真因包含可視化データDvB1に含まれる項目名Diのうち、最上位ノードNtBに設定した取得データDtを表す文字を太字で表している。またさらに、
図17では、真因包含可視化データDvB1に含まれる項目名Diのうち、説明変数として抽出された取得データDtの項目名Diを表す文字の背景部分を濃色とし、当該文字を白抜きにより濃色よりも淡色によって表している。これにより、可視化部27は、説明変数として抽出された取得データDtの項目名Diを、ハイライト表示された他の項目名Diよりもより一層強調させている。
【0078】
さらに、可視化部27は、主可視化データDvC1に含まれる項目名Diのうち、副可視化データDvB1の最上位ノードNtBに設定した取得データDiB1の項目名Diと同じ項目名Diが使用者によって選択された場合に、以下の処理を行ってもよい。この場合、可視化部27は、主可視化データDvC1に代えて、使用者によって選択された項目名Diが最上位ノードNtBに設定された副可視化データDvB1を表示部4に表示させる。可視化部27は、主可視化データDvC1に含まれる項目名Diのうち真因包含可視化データDvB1の最上位ノードNtCに設定した項目名Diと同じ項目名Diであって、ハイライト表示された項目名Diが使用者によって選択された場合、以下の処理を行ってもよい。この場合、可視化部27は、主可視化データDvC1からドリルダウンするように、真因包含可視化データDvB1を主可視化データDvC1と並列的に表示部4に表示させてもよい。
【0079】
またさらに、可視化部27は、可視化データDvを表示部4に表示した際に、可視化データDv上に、各項目名Diに関連する関連情報Puを表示させてもよい。この場合、可視化部27は、例えば、可視化データDv上に、関連情報Puをポップアップ形式で表示させる。関連情報Puは、例えば、目的変数として設定された取得データDtの項目名Diであることを示す情報である。また、関連情報Puは、説明変数として抽出された取得データDtの項目名Diであることを示す情報である。また、関連情報Puは、例えば、間接要因である取得データDtの項目名Diであることを示す情報である。
【0080】
なお、前述した各種データDe1,De2,De,Dh,Th,Dvは、適宜記憶部6に記憶される。そして、CPU2の各機能部21~27は、必要に応じて、記憶部6に記憶された各種データDe1,De2,De,Dh,Th,Dvを取得して、前述した各種工程および処理を実行する。
【0081】
上記第1実施形態によれば、製造物の品質を決定付ける目的変数との相関値を算出することで、目的変数を説明する説明変数であって、製造物の品質に寄与する要因としての説明変数を抽出することができる。これにより、製造工程において取得した取得データDtを用いて、目的変数と説明変数とを関連付けた抽出データThを生成することができる。さらに、上記第1実施形態によれば、
図17に示すように、生成した抽出データThを用いて、目的変数の項目名Diと説明変数の項目名Diとを階層的に示す可視化データDvを生成することができる。よって、使用者が製造物の品質に寄与する要因を分析する場合に、製造工程において取得した取得データDtの内容が複雑で多岐に亘る場合であっても、可視化データDvを視認することで、製造物の品質に寄与する要因同士の関係を容易に把握することができる。
【0082】
また、上記第1実施形態によれば、
図6に示すように、学習済みの機械学習モデルMOにデータセットDrを入力することで、製造物の品質を管理するための品質特性を示すラベルL1~L6である4M情報Inを各取得データDtに自動的に付与することができる。これにより、データセットDrに含まれる2以上の取得データDtを品質特性に応じて分類することができる。よって、データセットDrに含まれる2以上の取得データDtを単純化することができる。
【0083】
また、上記第1実施形態によれば、
図6および
図10に示すように、製造工程情報Dfを用いて、データセットDrに含まれる2以上の取得データDtを製造工程ごとに分類したデータ群DgA~DgCを生成することができる。これにより、データセットDrに含まれる2以上の取得データDtを単純化することができる。
【0084】
また、上記第1実施形態によれば、
図10に示すように、データ群DgA~DgC同士を時系列順序に従った順序となるように関連付けた群別データセットDhを生成することができる。これにより、データセットDrに含まれる2以上の取得データDtの時系列順序を明確にすることができる。
【0085】
また、上記第1実施形態によれば、
図10に示すように、製造工程情報Dfを用いて、データセットDrに含まれる取得データDtに連結識別子Pdを付与することができる。そして、連結識別子Pd同士を関連付けることで、データ群DgA~DgC同士を関連付けることができる。これにより、より容易に群別データセットDhを生成することができる。
【0086】
また、上記第1実施形態によれば、
図12に示すように、第1連結処理によって製造物データ群DgFに追加された取得データDiA1,DiB1の4M情報Inは、第6ラベルL6から第3ラベルL3に変更されている。このようにすると、製造工程間における製造物と部品との構成関係をより正確に表現することができる。さらに、抽出データThを可視化データDvとして表示部4に表示する場合に、製造工程間における製造物と部品との構成関係を使用者が把握しやすくできる。
【0087】
また、上記第1実施形態によれば、
図17に示すように、要因分析の結果の表示態様は、特性要因図である。このとき、目的変数として設定された第1取得データDt1の項目名Diは、特性要因図における最上位ノードNtCに設定される。ラベル名Liは、目的変数の下位ノードNmCに設定される。各ラベルL1~L6が割り当てられた第2取得データDt2の項目名Diは、ラベル名Liの下位ノードNbCに設定される。このようにすると、目的変数と説明変数とを階層的に示す可視化データDvを容易に生成することができる。さらに、目的変数と説明変数との関係を4M情報Inに応じて階層的に表示することができるため、目的変数と説明変数との構成関係をより明確に示すことができる。
【0088】
また、上記第1実施形態によれば、分析支援装置10は、可視化データDvを表示する表示部4を備える。このようにすると、使用者は、表示部4に表示された可視化データDvを視認することで、要因分析の結果を容易に把握することができる。
【0089】
また、上記第1実施形態によれば、
図17に示すように、可視化データDvの一部がハイライト表示されている。このようにすると、入力操作部5を介して使用者が入力を行う場合に、使用者の操作性および視認性を向上させることができる。
【0090】
また、上記第1実施形態によれば、可視化部27は、データ群DgA~DgCごとに可視化データDvを生成することができる。このとき、可視化部27は、対象データ群DgSについて、目的変数として設定された第1取得データDt1の項目名Diを特性要因図の最上位ノードNtCに設定する。そして、可視化部27は、4M情報Inに含まれるラベル名Liを目的変数の下位ノードNmCに設定する。そして、可視化部27は、各ラベルL1~L6が割り当てられた第2取得データDt2の項目名Diを、ラベル名Liの下位ノードNbCに設定する。これにより、可視化部27は、主可視化データDvC1を生成することができる。さらに、可視化部27は、対象データ群DgS以外のデータ群DgA,DgBについて、第2取得データDt2のうち、最終成果物を示す第2取得データDt2の項目名Diである製品IDを特性要因図における最上位ノードNtBに設定する。そして、可視化部27は、4M情報Inに含まれるラベル名Liを、最終成果物を示す第2取得データDt2の項目名Diである製品IDの下位ノードNmBに設定する。そして、可視化部27は、各ラベルL1~L6が割り当てられた第2取得データDt2の項目名Diであって、最上位ノードNtBに設定した第2取得データDt2の項目名Di以外の項目名Diを、ラベル名Liの下位ノードNbBに設定する。これにより、可視化部27は、副可視化データDvB1を生成することができる。さらに、可視化部27は、製造工程情報Dfと工程識別子Pnとを用いて、主可視化データDvC1と副可視化データDvB1とを、製造工程の時系列順序に従って関連付けた階層化データDsを生成することができる。このようにすると、階層化データDsを基に、主可視化データDvC1からドリルダウンするように、真因包含可視化データDvB1等の副可視化データDvB1を表示部4に表示することができる。これにより、目的変数と説明変数との構成関係を使用者がより一層把握しやすくできる。
【0091】
また、上記第1実施形態によれば、
図17に示すように、可視化データDv上に、関連情報Puがポップアップ形式で表示される。このようにすると、使用者は、表示部4に表示された可視化データDvを視認することで、要因分析の結果をより容易に把握することができる。
【0092】
B.第2実施形態:
図18は、第2実施形態における群別データセットDhを示す模式図である。
図18では、目的変数として設定された取得データDtである第1取得データDt1と、連結識別子Pdが付与された第2取得データDt2と、説明変数として抽出された第2取得データDt2とに、種別に応じた異なるハッチングを付している。また、
図18では、各データ群DgA~DgDに含まれる各取得データDtの個別データDa、工程識別子Pn、および、連結識別子Pdの図示を省略している。以下においては、
図13に示す第1実施形態における群別データセットDhを第1群別データセットDh1とも呼び、
図18に示す第2実施形態における群別データセットDhを第2群別データセットDh2とも呼ぶ。
【0093】
本実施形態では、第3製造工程の後に実行される第4製造工程において、第3製造工程で製造した製造物に予め定められた加工して、新たな製造物を製造した場合の分析支援方法について説明する。第1取得データDt1は、
図13に示す第1実施形態と同様に、第3製造工程において取得された製造パラメーターの1つである周波数の実測値を個別データDaとする取得データDiC5である。つまり、第4製造工程において取得した取得データDtであることを示す工程識別子Pnにより分類されることで生成された第4データ群DgDは、第1取得データDt1を含まない。これにより、算出部25の処理内容の一部が第1実施形態と異なる。他の構成については、第1実施形態と同一である。よって、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すと共に説明を省略する。
【0094】
目的変数として設定された第1取得データDt1を取得した第3製造工程よりも時系列順序において下流工程である第4製造工程には、目的変数の説明変数となる取得データDtが存在し得ない。よって、算出部25は、製造工程情報Dfを用いて、以下の処理を実行する。具体的には、算出部25は、第2群別データセットDh2に含まれるデータ群DgA~DgDのうち、対象データ群DgSよりも製造工程の時系列順序において下流工程の第4データ群DgDに含まれる第2取得データDt2についての相関値を算出しない。対象データ群DgSは、目的変数として設定された第1取得データDt1を含むデータ群DgCであり、本実施形態では、第3データ群DgCである。そして、算出部25は、対象データ群DgSである第3データ群DgCと、対象データ群DgSよりも製造工程の時系列順序において上流工程の第1データ群DgAおよび第2データ群DgBに含まれる第2取得データDt2についての相関値を算出する。
【0095】
上記第2実施形態によれば、データセットDrに含まれる第2取得データDt2のうち、説明変数となり得ない第2取得データDt2についての相関値を算出する処理を省略することができる。つまり、相関値の算出対象とする第2取得データDt2の数を削減することができる。
【0096】
C.第3実施形態:
図19は、第3実施形態における分析支援システム1bの概略構成を示すブロック図である。以下においては、
図1に示す第1実施形態における分析支援システム1を第1分析支援システム1aとも呼び、
図19に示す第3実施形態における分析支援システム1を第2分析支援システム1bとも呼ぶ。また、
図1に示す第1実施形態における分析支援装置10を第1分析支援装置101とも呼び、
図19に示す第3実施形態における分析支援装置10を第2分析支援装置102とも呼ぶ。また、
図1に示す第1実施形態におけるCPU2を第1CPU201とも呼び、
図19に示す第2実施形態におけるCPU2を第2CPU202とも呼ぶ。
【0097】
本実施形態では、第2実施形態と同様に、第3製造工程の後に実行される第4製造工程において、第3製造工程で製造した製造物に予め定められた加工して、新たな製造物を製造した場合の分析支援方法について説明する。第1取得データDt1は、上記実施形態と同様に、第3製造工程において取得された製造パラメーターの1つである周波数の実測値を個別データDaとする取得データDiC5である。第2分析支援装置102は、さらに、第1除外部28を備える。つまり、第2CPU202は、記憶部6に記憶されたコンピュータープログラムPを展開することにより、さらに、第1除外部28として機能する。他の構成については、第1実施形態と同一である。第1実施形態の各ステップと同一のステップ、および、同一の構成については、同一の符号を付すと共に説明を省略する。
【0098】
図20は、第3実施形態における分析支援方法を示すフローチャートである。
図21は、第1除外工程の実行によって更新した抽出データThを示す模式図である。
図21では、目的変数として設定された取得データDtである第1取得データDt1と、連結識別子Pdが付与された第2取得データDt2と、説明変数として抽出された第2取得データDt2とに、種別に応じた異なるハッチングを付している。また、
図21では、各データ群DgA~DgDに含まれる各取得データDtの個別データDa、工程識別子Pn、および、連結識別子Pdの図示を省略している。また、
図21では、第1除外工程の実行により除外されるデータ群DgDを点線で図示している。以下においては、第1除外工程を実行していない
図14に示すような抽出データThを第1抽出データTh1とも呼ぶ。
図21に示すような第1除外工程を実行した後の抽出データThを第2抽出データTh2とも呼ぶ。
【0099】
目的変数として設定された第1取得データDt1を取得した第3製造工程よりも時系列順序において下流工程である第4製造工程には、目的変数の説明変数となる取得データDtが存在し得ない。よって、本実施形態では、
図20に示すように、抽出工程の後に、説明変数となる第2取得データDt2を含み得ないデータ群DgDを除外して、第1抽出データTh1を加工するステップS8の第1除外工程が実行される。第1除外工程において、第1除外部28は、製造工程情報Dfに含まれる順序情報を用いて、対象データ群DgSよりも製造工程の時系列順序において下流工程の第4データ群DgDを第1抽出データTh1から除外する。換言すると、第1除外部28は、工程識別子Pnおよび4M情報Inによって関連付けられた第3データ群DgCと第4データ群DgDとの繋がりを切断する。これにより、第1除外部28は、
図21に示すように、第2抽出データTh2が、対象データ群DgSと、対象データ群DgSよりも上流工程のデータ群DgA,DgBと、を含むように、第1抽出データTh1を更新して第2抽出データTh2を生成する。そして、可視化部27は、可視化工程において、第2抽出データTh2を用いて、可視化データDvを生成する。
【0100】
上記第3実施形態によれば、第1抽出データTh1に、対象データ群DgSよりも下流工程のデータ群DgDが含まれる場合に、第1抽出データTh1から対象データ群DgSよりも下流工程のデータ群DgDを除外することができる。これにより、第1抽出データTh1を更新して、対象データ群DgSである第3データ群DgCと、対象データ群DgSよりも上流工程の第1データ群DgAおよび第2データ群DgBと、を含む第2抽出データTh2を生成することができる。このとき、可視化部27は、第2抽出データTh2を用いて可視化データDvを生成する。そのため、可視化部27は、対象データ群DgSよりも下流工程のデータ群DgDについての可視化データDvを生成することなく、対象データ群DgSと、対象データ群DgSよりも上流工程のデータ群DgA,DgBと、についての可視化データDvを生成できる。これにより、第1抽出データTh1に含まれるデータ群DgA~DgDのうち、説明変数となる第2取得データDt2を含み得ないデータ群DgDの可視化データDvを生成する処理を省略することができる。つまり、可視化データDvの生成対象とするデータ群DgA~DgDの数を削減することができる。
【0101】
D.第4実施形態:
図22は、第4実施形態における分析支援システム1cの概略構成を示すブロック図である。以下においては、第4実施形態における分析支援システム1を第3分析支援システム1cとも呼ぶ。第4実施形態における分析支援装置10を第3分析支援装置103とも呼ぶ。第4実施形態におけるCPU2を第3CPU203とも呼ぶ。
【0102】
本実施形態では、第1実施形態と同様に、第3製造工程において、第1製造工程で製造した第1部品に第2製造工程で製造した第2部品を取り付けることにより製造した製造物の品質に係る要因を分析する場合について説明する。第1取得データDt1は、上記実施形態と同様に、第3製造工程において取得された製造パラメーターの1つである周波数の実測値を個別データDaとする取得データDiC5である。第3分析支援装置103は、さらに、関連設定部29と、第2除外部30と、を備える。つまり、第3CPU203は、記憶部6に記憶されたコンピュータープログラムPを展開することにより、さらに、関連設定部29および第2除外部30として機能する。第3分析支援装置103の記憶部6は、さらに、関連項目データベースRを記憶している。関連項目データベースRは、取得データDtのうちで、関連する取得データDt同士を関連付けたデータベースである。例えば、第2製造工程における処理温度が担当者によって設定される場合、個別データDaが処理温度である取得データDiB7と、個別データDaが第2製造工程の担当者を示す担当者IDである取得データDiB5とが、関連付けられている。本実施形態では、取得部21は、さらに、関連項目データベースRを取得する。なお、他の構成については、第3実施形態と同一である。上記実施形態の各ステップと同一のステップ、および、同一の構成については、同一の符号を付すと共に説明を省略する。
【0103】
図23は、第4実施形態における分析支援方法を示すフローチャートである。
図24は、第4実施形態において第2除外工程の実行により更新した抽出データThを示す模式図である。
図24では、目的変数として設定された取得データDtである第1取得データDt1と、連結識別子Pdが付与された第2取得データDt2と、説明変数として抽出された第2取得データDt2と、関連取得データDtRとに種別ごとの異なるハッチングを付している。また、
図24では、各データ群DgA~DgDに含まれる各取得データDtの個別データDa、工程識別子Pn、および、連結識別子Pdの図示を省略している。また、
図24では、第2除外工程の実行により除外されるデータ群DgDを点線で図示している。以下においては、第1除外工程と第2除外工程とのいずれも実行していない
図14に示すような抽出データThを第1抽出データTh1と呼ぶ。第1除外工程を実行したが、第2除外工程を実行していない
図21に示すような抽出データThを第2抽出データTh2とも呼ぶ。
図24に示すような少なくとも第2除外工程を実行した後の抽出データThを第3抽出データTh3とも呼ぶ。
【0104】
図23に示すように、本実施形態では、第1除外工程の後に、関連取得データDtRを設定するステップS9の関連設定工程が実行される。関連設定工程において、関連設定部29は、関連項目データベースRを用いて、説明変数として抽出された第2取得データDiB7に関連する他の第2取得データDiB5を関連取得データDtRに設定する。具体的には、関連設定部29は、例えば、説明変数として抽出された第2取得データDt2と、説明変数として抽出された第2取得データDt2以外の他の第2取得データDt2のそれぞれと、の相関関係を示す相関値を算出する。そして、関連設定部29は、例えば、相関値によって示される相関関係の程度が予め定められた相関関係の基準程度より大きい第2取得データDt2を、関連取得データDtRとして抽出する。本実施形態では、個別データDaが第2製造工程における担当者IDである取得データDiB5と、個別データDaが第3製造工程における担当者IDである取得データDiC1と、が関連取得データDtRに設定されている。なお、関連取得工程が実行されるタイミングは、これに限られるものではない。関連取得工程は、抽出工程の後の時点であって、第2除外工程より前の時点に実行されればよい。
【0105】
図23に示すように、関連設定工程の後に、要因分析における関連性が低いデータ群DgOを除外して、抽出データThを加工するステップS10の第2除外工程が実行される。第2除外工程において、第2除外部30は、第1抽出データTh1と第2抽出データTh2との少なくとも一方から除外データ群DgOを除外する。
図24に示すように、除外データ群DgOは、目的変数として設定された第1取得データDt1と、説明変数として抽出された第2取得データDt2と、連結識別子Pdが付与された第2取得データDt2と、関連取得データDtRと、のいずれも含まないデータ群DgAである。換言すると、第2除外部30は、対象データ群DgSである第3データ群DgCと除外データ群DgOである第1データ群DgAとの繋がりを切断する。これにより、第2除外部30は、第3抽出データTh3が重要取得データを含むように、第1抽出データTh1と第2抽出データTh2との少なくとも一方を更新して第3抽出データTh3を生成する。重要取得データは、目的変数として設定された第1取得データDt1と、説明変数として抽出された第2取得データDt2と、連結識別子Pdが付与された第2取得データDt2と、関連取得データDtRと、のいずれかの取得データDtである。
図24では、重要取得データに対して、種別に応じた異なるハッチングを付している。
【0106】
上記第4実施形態によれば、重要取得データを含まない除外データ群DgOを、第1抽出データTh1と第2抽出データTh2との少なくとも一方から除外することができる。これにより、第1抽出データTh1と第2抽出データTh2との少なくとも一方を更新して、対象データ群DgSと、重要取得データを含むデータ群DgBと、を含む第3抽出データTh3を生成することができる。そのため、第1抽出データTh1と第2抽出データTh2との少なくとも一方に含まれるデータ群DgA~DgCのうち、要因分析に無関係な取得データDtのみによって構成されるデータ群DgAについての可視化データDvを生成する処理を省略することができる。よって、製造物の品質に寄与する要因を含む取得データDtからなる可視化データDvのみを表示部4に表示させることができる。これにより、使用者は、製造物の品質に寄与する要因同士の関係をより一層容易に把握することができる。
【0107】
E.第5実施形態:
図25は、第5実施形態における可視化データDvB2,DvC同士を関連付けた階層化データDsを示す模式図である。以下においては、
図17に示す第1実施形態における階層化データDsを第1階層化データDs1とも呼び、
図25に示す第5実施形態における階層化データDsを第2階層化データDs2とも呼ぶ。本実施形態では、可視化データDvB2,DvC2の内容が第1実施形態とは異なる。具体的には、可視化部27は、第4実施形態において示した重要取得データ以外の取得データDtを含まず、重要取得データのみを含むように、可視化データDvを生成する。他の構成については、第4実施形態と同一である。上記実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すと共に説明を省略する。
【0108】
上記第5実施形態によれば、要因分析に無関係な取得データDtの項目名Di等を可視化データDvに含めることなく、製造物の品質に寄与する要因として注視すべき取得データDtの項目名Di等を含めた可視化データDvを生成することができる。このようにすると、可視化データDvを表示部4に表示させた場合に、可視化データDvに含まれる情報量を減らすことができる。これにより、使用者は、表示部4に表示された可視化データDvを視認することで、要因分析の結果をより一層容易に把握することができる。換言すると、可視化データDvによって、目的変数と説明変数との関係をより簡素に表現することができる。
【0109】
F.第6実施形態:
図26は、第6実施形態における抽出データThを示す模式図である。
図26では、目的変数として設定された取得データDtである第1取得データDt1と、連結識別子Pdが付与された第2取得データDt2と、説明変数として抽出された第2取得データDt2と、関連取得データDtRとに種別ごとの異なるハッチングを付している。また、
図26では、各データ群DgA~DgC,DgEに含まれる各取得データDtの個別データDa、工程識別子Pn、および、連結識別子Pdの図示を省略している。
図26に示す抽出データThは、少なくとも第2除外工程を実行した後の第3抽出データTh3であって、
図24に示す第3抽出データTh3とは異なる抽出データThである。
【0110】
本実施形態では、第1実施形態と同様に、第3製造工程において、第1製造工程で製造した第1部品に第2製造工程で製造した第2部品を取り付けることにより製造した製造物の品質に係る要因を分析する場合について説明する。このとき、第2部品は、第2製造工程よりも前に実行される第5製造工程において製造した第5部品に予め定められた加工をすることで製造されるものとする。これにより、本実施形態では、第2除外工程の処理内容が上記実施形態とは異なる。
【0111】
さらに、本実施形態では、第1取得データDt1は、上記実施形態とは異なり、第3製造工程において取得された製造パラメーターの1つである電流の実測値を個別データDaとする取得データDiC3である。説明変数として抽出された第2取得データDt2は、第5製造工程における処理温度を個別データDaとする取得データDiE7、および、第1製造工程における担当者IDを個別データDaとする取得データDiA6である。つまり、第3製造工程において製造した製造物に不良が生じた真因は、第5部品の処理温度、および、第1製造工程において作業を担当した担当者であり、第1部品および第5部品に加えて、第2部品は、製造物の品質に寄与する間接要因である。
【0112】
また、関連取得データDtRとして設定された第2取得データDt2は、第5製造工程における担当者IDを個別データDaとする取得データDiE5である。またさらに、関連取得データDtRとして設定された第2取得データDt2は、第1製造工程において取得した製造パラメーターの1つである膜圧および寸法の実測値を個別データDaとする取得データDiA7,DiA8である。またさらに、関連取得データDtRとして設定された第2取得データDt2は、第2製造工程における装置ID、処理日時、および担当者IDを個別データDaとする取得データDiB3,DiB4,DiB5である。またさらに、関連取得データDtRとして設定された第2取得データDt2は、第3製造工程における製品ID、および、第3製造工程において取得した製造パラメーターの1つである周波数の実測値を個別データDaとする取得データDiC1,DiC5である。他の構成については、第4実施形態と同一である。よって、上記実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すと共に説明を省略する。
【0113】
第2製造工程において取得した取得データDtであることを示す工程識別子Pnにより分類されることで生成された第2データ群DgBは、説明変数として抽出された第2取得データDt2を含まない。すなわち、第2データ群DgBは、真因となる取得データDtを含まない。しかし、第2データ群DgBは、関連取得データDtRを含む。つまり、第2データ群DgBに含まれる取得データDtの中には、説明変数として抽出された第2取得データDt2と関連する取得データDtが含まれている。よって、本実施形態のような場合、重要取得データを含まないデータ群である除外データ群DgOが存在しないため、第2除外部30は、第1抽出データTh1と第2抽出データTh2との少なくとも一方に含まれるいずれのデータ群DgA~DgC,DgEも除外しない。
【0114】
上記第6実施形態によれば、第1取得データDt1と、説明変数として抽出された第2取得データDt2と、のいずれも含まないデータ群DgBであっても、関連取得データDtRを含むデータ群DgBである場合には、抽出データThに残すことができる。これにより、説明変数として抽出された第2取得データDt2と関連する第2取得データDt2を含むデータ群DgBが、抽出データThから除外されることを回避できる。よって、目的変数と説明変数との構成関係をより一層明確に示すことができる。
【0115】
G.第7実施形態:
図27は、第7実施形態における分析支援システム1dの概略構成を示すブロック図である。以下においては、第7実施形態における分析支援システム1を第4分析支援システム1dとも呼ぶ。第7実施形態における分析支援装置10を第4分析支援装置104とも呼ぶ。第7実施形態におけるCPU2を第4CPU204とも呼ぶ。
【0116】
本実施形態では、第6実施形態と同様に、第3製造工程において、第1製造工程で製造した第1部品に第2製造工程で製造した第2部品を取り付けることにより製造した製造物の品質に係る要因を分析する場合について説明する。このとき、第2部品は、第2製造工程よりも前に実行される第5製造工程において製造した第5部品に予め定められた加工をすることで製造されるものとする。目的変数として設定された取得データDtである第1取得データDt1、説明変数として抽出された第2取得データDt2、連結識別子Pdが付与された第2取得データDt2、および、関連取得データDtRは、第6実施形態と同一である。第4分析支援装置104は、さらに、第3除外部31を備える。つまり、第4CPU204は、記憶部6に記憶されたコンピュータープログラムPを展開することにより、さらに、第3除外部31として機能する。なお、他の構成については、第6実施形態と同一である。上記実施形態の各ステップと同一のステップ、および、同一の構成については、同一の符号を付すと共に説明を省略する。
【0117】
図28は、第7実施形態における分析支援方法を示すフローチャートである。
図29は、第7実施形態において第3除外工程の実行により抽出した抽出データThを示す模式図である。
図29では、目的変数として設定された取得データDtである第1取得データDt1と、連結識別子Pdが付与された第2取得データDt2と、説明変数として抽出された第2取得データDt2と、関連取得データDtRとに種別ごとの異なるハッチングを付している。また、
図29では、各データ群DgA~DgC,DgEに含まれる各取得データDtの個別データDa、工程識別子Pn、および、連結識別子Pdの図示を省略している。また、
図29では、第3除外工程の実行により除外される取得データDtを点線で図示している。以下においては、第1除外工程と第2除外工程と第3除外工程とのいずれも実行していない
図14に示すような抽出データThを第1抽出データTh1とも呼ぶ。第1除外工程を実行したが、第2除外工程および第3除外工程を実行していない
図21に示すような抽出データThを第2抽出データTh2とも呼ぶ。少なくとも第2除外工程を実行したが、第3除外工程を実行していない
図24に示すような抽出データThを第3抽出データTh3とも呼ぶ。
図29に示すような少なくとも第3除外工程を実行した後の抽出データThを第4抽出データTh4とも呼ぶ。
【0118】
図28に示すように、本実施形態では、第2除外工程の後に、要因分析における関連性が低い第2取得データDt2を除外して、抽出データThを加工するステップS11の第3除外工程が実行される。第3除外工程において、第3除外部31は、第1抽出データTh1と第2抽出データTh2と第3抽出データTh3との少なくとも1つの抽出データThから、除外取得データDtOを除外する。
図29に示すように、除外取得データDtOは、抽出データThに含まれる取得データDtのうち、前述した重要取得データ以外の第2取得データDt2である。これにより、第3除外部31は、第1抽出データTh1と第2抽出データTh2と第3抽出データTh3との少なくとも1つの抽出データThを更新して、第4抽出データTh4を生成する。
図29では、重要取得データに対して種別に応じた異なるハッチングを付すと共に、除外取得データDtOを点線で図示している。
【0119】
上記第7実施形態によれば、除外取得データDtOを、第1抽出データTh1と第2抽出データTh2と第3抽出データTh3との少なくとも1つの抽出データThから除外することができる。これにより、第1抽出データTh1と第2抽出データTh2と第3抽出データTh3との少なくとも1つの抽出データThを更新して、重要取得データのみを含む第4抽出データTh4を生成することができる。そのため、要因分析に無関係な取得データDtを可視化データDvに含めることなく、要因分析に必要な取得データDtのみを可視化データDvに含めることができる。よって、製造物の品質に寄与する要因を含む取得データDtからなる可視化データDvのみを表示部4に表示させることができる。これにより、使用者は、製造物の品質に寄与する要因同士の関係をより一層容易に把握することができる。
【0120】
H.第8実施形態:
図30は、第8実施形態における分析支援システム1eの概略構成を示すブロック図である。以下においては、第8実施形態における分析支援システム1を第5分析支援システム1eとも呼ぶ。第8実施形態における分析支援装置10を第5分析支援装置105とも呼ぶ。第8実施形態におけるCPU2を第5CPU205とも呼ぶ。
【0121】
本実施形態では、第5分析支援装置105は、さらに、通知部32を備える。つまり、第5CPU205は、記憶部6に記憶されたコンピュータープログラムPを展開することにより、さらに、通知部32として機能する。第5分析支援装置105の記憶部6は、さらに、担当者データベースQと、通知部32の機能により生成される通知用データUとを記憶している。
【0122】
図31は、担当者データベースQおよび通知用データUと要因分析の結果の通知イメージとを示す模式図である。
図31では、各データ群DgA~DgCに含まれる各取得データDtの個別データDa、4M情報In、および、連結識別子Pdの図示を省略している。担当者データベースQは、工程識別子Pnと、工程識別子Pnによって識別される製造工程のそれぞれにおいて作業を担当する担当者の連絡先Adとを紐付けたデータベースである。
図31に示すように、担当者データベースQは、担当者IDを含んでもよい。通知用データUは、抽出データThに含まれる工程識別子Pnと、担当者データベースQに含まれる工程識別子Pnと、を紐付けたデータである。
【0123】
本実施形態では、取得部21は、さらに、担当者データベースQを取得する。他の構成については、第1実施形態と同一である。上記実施形態の各ステップと同一のステップ、および、同一の構成については、同一の符号を付すと共に説明を省略する。
【0124】
図32は、第8実施形態における分析支援方法を示すフローチャートである。本実施形態では、抽出工程の後に、前述した可視化工程と、要因分析の結果を使用者に通知するステップS20の通知工程と、が実行される。可視化工程と通知工程とはいずれが先に実行されてもよく、同時並行的に実行されてもよい。通知工程において、通知部32は、通知用データUを生成する。そして、通知部32は、
図31に示すように、通知用データUを用いて、説明変数として抽出された第2取得データDt2を含む製造工程において作業を担当した担当者の連絡先Adに、要因分析の結果に関する結果情報Iaを通知する。結果情報Iaは、例えば、目的変数に設定された取得データDtである第1取得データDt1の項目名Di、および、説明変数として抽出された第2取得データDt2の項目名Diを含む。さらに、結果情報Iaは、例えば、第1取得データDt1を含む製造工程の名称、説明変数として抽出された第2取得データDt2を含む製造工程の名称、要因分析の対象としたデータの内容を含んでもよい。
【0125】
上記第8実施形態によれば、抽出データThと担当者データベースQとを用いて、通知用データUを生成することができる。そして、通知用データUを用いて、説明変数として抽出された第2取得データDt2を含む製造工程において作業を担当した担当者の連絡先Adに結果情報Iaを通知することができる。このようにすると、製造物に不良が生じた場合に、説明変数として抽出された第2取得データDt2を担当した担当者に、不良の要因等の結果情報Iaを通知することができる。
【0126】
また、上記第8実施形態によれば、ロットIDごと等の所定の単位ごとに第5分析支援装置105を用いて要因分析を行うことで、突発的に不良が生じた場合に、不良の要因として抽出された第2取得データDt2を含む製造工程の担当者に速やかに通知できる。これにより、結果情報Iaを受信した担当者は、不良の要因となる製造設備100や製造方法等を特定し、品質を改善するための措置を速やかに講じることができる。つまり、製造現場において、不良への早期対処が可能となる。
【0127】
I.他の実施形態:
I-1:他の実施形態1:
上記実施形態では、
図17および
図25に示すように、可視化データDvは、特性要因図であった。しかし、本開示は、これに限られるものではない。可視化データDvは、例えば、
図14に示す抽出データThのように、テーブル形式のデータであってもよい。
【0128】
I-2.他の実施形態2:
上記実施形態では、
図2に示すように、目的変数として設定された取得データDtの個別データDaは、量的データであった。しかし、本開示は、これに限られるものではない。目的変数として設定された取得データDtの個別データDaは、カテゴリカルデータであってもよい。
【0129】
I-3:他の実施形態3:
上記実施形態では、
図13に示すように、データ群生成部24は、データ群DgA~DgCに含まれる連結識別子Pd同士を関連付けることで、製造物データ群DgFと部品データ群DgPとを関連付けていた。しかし、本開示は、これに限られるものではない。
データ群生成部24は、第1連結処理によって追加した取得データDiA1,DiB1の4M情報Inを第3ラベルL3とした後に、4M情報Inと製造工程情報Dfとを用いて、製造物データ群DgFと部品データ群DgPとを関連付けてもよい。この際、製造物データ群DgFのうちで連結識別子Pdが付与された取得データDiC1と、部品データ群DgPに含まれ、第3ラベルL3に変更した製造物データ群DgFの取得データDiA1,DiB1と同じ取得データDiA1,DiB1と、が関連付けられる。このような形態であれば、4M情報Inと製造工程情報Dfとを用いて、群別データセットDhを生成することができる。
【0130】
I-4:他の実施形態4:
上記実施形態では、複数の製造工程において取得した2以上の取得データDtを要因分析の対象としていた。しかし、本開示は、これに限られるものではない。他の実施形態では、1つの製造工程において取得した2以上の取得データDtを要因分析の対象としてもよい。
【0131】
I-5.他の実施形態5:
上記第8実施形態では、通知部32は、
図31に示すように、通知用データUを用いて、説明変数として抽出された第2取得データDt2を含む製造工程において作業を担当した担当者の連絡先Adに、要因分析の結果に関する結果情報Iaを通知していた。しかし、本開示は、これに限られるものではない。通知部32は、関連取得データDtRを含む製造工程において作業を担当した担当者の連絡先Adにも、結果情報Iaを通知してもよい。このような形態であれば、製造物に不良等が生じた場合に、説明変数として抽出された第2取得データDt2に関連する製造工程の担当者にも、不良の要因等の結果情報Iaを通知することができる。
【0132】
J.他の形態:
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【0133】
(1)本開示の第1形態によれば、分析支援装置が提供される。使用者による製造物の品質に寄与する要因分析を支援する分析支援装置において、前記製造物は、製造設備を用いて1以上の製造工程を実行することにより製造され、前記分析支援装置は、前記使用者からの入力を受け付ける入力操作部と、前記製造工程において取得した取得データであって、前記製造物と前記製造物を構成する部品との少なくとも一方に関する個別データと、前記個別データの項目を示す項目名と、を紐付けた取得データを2以上含むデータセットを取得する取得部と、前記データセットに含まれる2以上の前記取得データの中から前記要因分析の対象として前記入力操作部を介した前記使用者の入力により受け付けた前記取得データとしての第1取得データを目的変数に設定する目的変数設定部と、前記データセットに含まれる前記取得データのうち、前記第1取得データ以外の前記取得データである第2取得データのそれぞれと前記目的変数との相関関係を示す相関値を算出する算出部と、前記相関値によって示される前記相関関係の程度が予め定められた前記相関関係の基準程度より大きい前記第2取得データを説明変数として抽出して、前記目的変数と前記説明変数とを関連付けた抽出データを生成する抽出部と、前記抽出データを用いて、前記入力操作部を介した前記使用者の入力により受け付けた表示態様により、前記目的変数の前記項目名と前記説明変数の前記項目名とを階層的に示す可視化データを生成する可視化部と、を備える。この形態によれば、目的変数との相関値を算出することで、目的変数を説明する説明変数であって、製造物の品質に寄与する要因としての説明変数を抽出することができる。これにより、製造工程において取得した取得データを用いて、目的変数と説明変数とを関連付けた抽出データを生成することができる。さらに、上記第1実施形態によれば、生成した抽出データを用いて、目的変数の項目名と説明変数の項目名とを階層的に示す可視化データを生成することができる。よって、使用者が製造物の品質に寄与する要因を分析する場合に、製造工程において取得した取得データの内容が複雑で多岐に亘る場合であっても、可視化データを視認することで、製造物の品質に寄与する要因同士の関係を容易に把握することができる。
【0134】
(2)上記形態において、前記可視化部は、前記目的変数を最上位ノードに設定し、前記説明変数を前記目的変数よりも下位ノードに設定することで、前記可視化データを生成してもよい。この形態によれば、可視化データにおける目的変数と説明変数との関係をより明確にすることができる。
【0135】
(3)上記形態において、前記製造物は、2以上の前記製造工程を実行することにより製造され、前記データセットは、2以上の前記第2取得データを含み、前記取得部は、さらに、前記2以上の前記製造工程の時系列順序を表す順序情報と、前記製造工程のそれぞれにおいて取得される前記取得データの前記項目名を表す項目情報と、を含む製造工程情報を取得し、前記分析支援装置は、さらに、(i)前記項目名と、前記製造物の品質を管理するための品質特性を示す4M情報であって、前記項目名に対応するラベルである4M情報と、を紐付けた教師データを入力して学習させた機械学習モデルに、前記データセットを入力することによって、前記データセットに含まれる前記取得データのそれぞれに前記4M情報を付与する第1加工処理と、(ii)前記製造工程情報を用いて、前記製造工程を識別するための工程識別子を、前記データセットに含まれる前記取得データのそれぞれに付与する第2加工処理と、を実行して、加工データセットを生成するデータ加工部と、(i)前記工程識別子を用いて、前記加工データセットに含まれる2以上の前記取得データを前記製造工程ごとに分類したデータ群を生成する第1群別処理と、(ii)前記順序情報を用いて、前記データ群同士を前記時系列順序に従った順序となるように関連付ける第2群別処理と、を実行して、群別データセットを生成するデータ群生成部と、を備え、前記4M情報は、製造時における人に関するデータであることを示す第1ラベルと、前記製造設備に関するデータであることを示す第2ラベルと、前記製造時における材料に関するデータであることを示す第3ラベルと、製造方法に関するデータであることを示す第4ラベルと、を含み、前記抽出部は、前記4M情報と前記工程識別子とを用いて、前記群別データセットに含まれる前記目的変数と前記説明変数とを、前記時系列順序の各前記製造工程ごとに関連付けることで、前記抽出データを生成してもよい。この形態によれば、学習済みの機械学習モデルにデータセットDrを入力することで、製造物の品質を管理するための品質特性を示すラベルである4M情報を各取得データに自動的に付与することができる。これにより、データセットに含まれる2以上の取得データDtを品質特性に応じて分類することができる。よって、データセットに含まれる2以上の取得データDtを単純化することができる。さらに、この形態によれば、データ群同士を時系列順序に従った順序となるように関連付けた群別データセットを生成することができる。これにより、データセットに含まれる2以上の取得データの時系列順序を明確にすることができる。
【0136】
(4)上記形態において、前記4M情報は、さらに、前記製造工程において取得した物理量であることを示す第5ラベルを含んでもよい。この形態によれば、データセットDrに含まれる2以上の取得データDtを、品質特性に応じて、より詳細に分類することができる。
【0137】
(5)上記形態において、前記算出部は、前記群別データセットに含まれる前記データ群のうち、前記目的変数として設定された前記第1取得データを含む前記データ群である対象データ群よりも前記時系列順序において下流工程の前記データ群に含まれる前記第2取得データについての前記相関値を算出することなく、前記対象データ群と前記対象データ群よりも上流工程の前記データ群とに含まれる前記第2取得データについての前記相関値を算出してもよい。この形態によれば、データセットに含まれる第2取得データのうち、説明変数となり得ない第2取得データについての相関値を算出する処理を省略することができる。
【0138】
(6)上記形態において、前記順序情報を用いて、前記目的変数として設定された前記第1取得データを含む前記データ群である対象データ群よりも前記時系列順序において下流工程の前記データ群を前記抽出データから除外して、前記抽出データが前記対象データ群と前記対象データ群よりも上流工程の前記データ群とを含むように、前記抽出データを更新する第1除外部を備えてもよい。この形態によれば、抽出データに、対象データ群よりも下流工程のデータ群が含まれる場合に、抽出データから対象データ群よりも下流工程のデータ群を除外することができる。これにより、抽出データを更新して、対象データ群と、対象データ群よりも上流工程のデータ群とを含む抽出データを生成することができる。このとき、可視化部は、出データを用いて可視化データを生成するため、対象データ群よりも下流工程のデータ群についての可視化データを生成することなく、対象データ群と、対象データ群よりも上流工程のデータ群についての可視化データを生成できる。これにより、抽出データに含まれるデータ群のうち、説明変数となる第2取得データを含み得ないデータ群の可視化データを生成する処理を省略することができる。
【0139】
(7)上記形態において、前記データ加工部は、さらに、前記製造工程情報を用いて、前記第2加工処理後の前記データセットに含まれる前記取得データであって、各前記製造工程における最終成果物を示す前記取得データのそれぞれに対して、連結識別子を付与する第3加工処理を実行することで、前記加工データセットを生成し、前記第2群別処理は、さらに、前記最終成果物を前記部品として前記製造物を製造した場合に、前記製造工程情報を用いて、(i)前記連結識別子が付与された前記取得データであって、前記製造物を示す前記取得データを含む前記データ群に、前記連結識別子が付与された前記取得データのうち、前記部品を示す前記取得データを追加する第1連結処理と、(ii)前記データ群に含まれる前記連結識別子同士を関連付ける第2連結処理と、を含んでもよい。この形態によれば、製造工程情報を用いて、データセットに含まれる取得データに連結識別子を付与することができる。そして、連結識別子同士を関連付けることで、データ群同士を関連付けることができる。これにより、より容易に群別データセットを生成することができる。
【0140】
(8)上記形態において、前記取得部は、さらに、各前記取得データのうちで関連する前記取得データ同士を関連付けた関連項目データベースを取得し、前記分析支援装置は、さらに、前記関連項目データベースを用いて、前記説明変数として抽出された前記第2取得データに関連する他の前記第2取得データを関連取得データに設定する関連設定部と、前記目的変数として設定された前記第1取得データと、前記説明変数として抽出された前記第2取得データと、前記連結識別子が付与された前記第2取得データと、前記関連取得データと、のいずれも含まない前記データ群を前記抽出データから除外して、前記抽出データが、前記目的変数として設定された前記第1取得データと、前記説明変数として抽出された前記第2取得データと、前記連結識別子が付与された前記第2取得データと、前記関連取得データと、を含むように、前記抽出データを更新する第2除外部と、を備えてもよい。この形態によれば、関連項目データベースを用いて、説明変数として抽出された第2取得データに関連する他の第2取得データを関連取得データに設定することができる。そして、目的変数として設定された第1取得データと、説明変数として抽出された第2取得データと、連結識別子が付与された第2取得データと、関連取得データと、のいずれも含まないデータ群を抽出データから除外することができる。これにより、抽出データが、目的変数として設定された第1取得データと、説明変数として抽出された第2取得データと、連結識別子が付与された第2取得データと、関連取得データと、を含むように、抽出データを更新することができる。そのため、抽出データに含まれるデータ群のうち、要因分析での関連性が低い取得データのみによって構成されるデータ群についての可視化データを生成する処理を省略することができる。よって、製造物の品質に寄与する要因を含む取得データからなる可視化データを表示部に表示させることができる。
【0141】
(9)上記形態において、前記取得部は、さらに、各前記取得データのうちで関連する前記取得データ同士を関連付けた関連項目データベースを取得し、前記分析支援装置は、さらに、前記関連項目データベースを用いて、前記説明変数として抽出された前記第2取得データに関連する他の前記第2取得データを関連取得データに設定する関連設定部と、前記目的変数として設定された前記第1取得データと、前記説明変数として抽出された前記第2取得データと、前記連結識別子が付与された前記第2取得データと、前記関連取得データと、のいずれにも該当しない前記第2取得データを前記抽出データから除外して、前記抽出データが、前記目的変数として設定された前記第1取得データと、前記説明変数として抽出された前記第2取得データと、前記連結識別子が付与された前記第2取得データと、前記関連取得データと、を含むように、前記抽出データを更新する第3除外部と、を備えてもよい。この形態によれば、目的変数として設定された第1取得データと、説明変数として抽出された第2取得データと、連結識別子が付与された第2取得データと、関連取得データと、のいずれにも該当しない第2取得データを、抽出データから除外することができる。これにより、製造物の品質に寄与する要因として注視すべき取得データの項目名を含めた可視化データを生成することができる。そのため、可視化データに含まれる情報量を減らすことができる。
【0142】
(10)上記形態において、前記取得部は、さらに、前記工程識別子と、前記工程識別子によって識別される前記製造工程のそれぞれにおいて作業を担当する担当者の連絡先と、を紐付けた担当者データベースを取得し、前記分析支援装置は、さらに、前記抽出データに含まれる前記工程識別子と、前記担当者データベースに含まれる前記工程識別子と、を紐付けた通知用データを生成して、前記説明変数として抽出された前記第2取得データを含む前記製造工程において前記作業を担当した前記担当者の前記連絡先に、前記要因分析の結果に関する結果情報を通知する通知部を備えてもよい。この形態によれば、抽出データと担当者データベースとを用いて生成した通知用データを用いて、説明変数として抽出された第2取得データを含む製造工程において作業を担当した担当者に結果情報を通知することができる。このようにすると、要因分析の結果を、目的変数との関連性が高い取得データを含む製造工程の担当者に速やかに通知することができる。
【0143】
(11)上記形態において、前記表示態様は、特性要因図であり、前記可視化部は、(i)前記目的変数として設定された前記第1取得データの前記項目名を前記特性要因図における最上位ノードに設定し、(ii)前記4M情報に含まれる各ラベルの名称であるラベル名を前記目的変数の下位ノードに設定し、(iii)前記各ラベルが割り当てられた前記第2取得データの前記項目名を、前記ラベル名の下位ノードに設定することで、前記可視化データを生成してもよい。この形態によれば、目的変数と説明変数との関係を4M情報に応じて階層的に表示することができる。これにより、目的変数と説明変数との構成関係をより明確に示すことができる。
【0144】
(12)上記形態において、前記可視化部は、前記データ群ごとに前記可視化データを生成し、前記可視化部は、前記目的変数として設定された前記第1取得データを含む前記データ群について、(1a)前記目的変数として設定された前記第1取得データの前記項目名を前記特性要因図における最上位ノードに設定し、(1b)前記4M情報に含まれる各ラベルの名称であるラベル名を前記目的変数の下位ノードに設定し、(1c)前記各ラベルが割り当てられた前記第2取得データの前記項目名を、前記ラベル名の下位ノードに設定することで、主可視化データを生成し、前記目的変数として設定された前記第1取得データを含むことなく、前記第2取得データを含む前記データ群について、(2a)前記第2取得データのうち、最終成果物を示す前記第2取得データの前記項目名を前記特性要因図における最上位ノードに設定し、(2b)前記4M情報に含まれる各ラベルの名称である前記ラベル名を前記最終成果物を示す前記第2取得データの前記項目名の下位ノードに設定し、(2c)前記各ラベルが割り当てられた前記第2取得データの前記項目名であって、前記最上位ノードに設定した前記第2取得データの前記項目名以外の前記項目名を、前記ラベル名の下位ノードに設定することで、副可視化データを生成し、前記製造工程情報と前記工程識別子とを用いて、前記主可視化データと前記副可視化データとを、前記時系列順序に従って関連付けた階層化データを生成してもよい。この形態によれば、可視化部は、データ群ごとに可視化データを生成することができる。このとき、可視化部は、対象データ群について、目的変数として設定された第1取得データの項目名を特性要因図の最上位ノードに設定する。そして、可視化部は、4M情報に含まれるラベル名を目的変数の下位ノードに設定する。そして、可視化部は、各ラベルが割り当てられた第2取得データの項目名を、ラベル名の下位ノードに設定する。これにより、可視化部は、主可視化データを生成することができる。さらに、可視化部は、対象データ群以外のデータ群について、第2取得データのうち、最終成果物を示す第2取得データの項目名を特性要因図における最上位ノードに設定する。そして、可視化部は、4M情報に含まれるラベル名を、最終成果物を示す第2取得データの項目名の下位ノードに設定する。そして、可視化部は、各ラベルが割り当てられた第2取得データの項目名であって、最上位ノードに設定した第2取得データの項目名以外の項目名を、ラベル名の下位ノードに設定する。これにより、可視化部は、副可視化データを生成することができる。さらに、可視化部は、製造工程情報と工程識別子とを用いて、主可視化データと副可視化データとを、製造工程の時系列順序に従って関連付けた階層化データを生成することができる。このようにすると、階層化データを基に、主可視化データから階層的に副可視化データを表示させることができる。これにより、目的変数と説明変数との構成関係を使用者がより一層把握しやすくできる。
【0145】
(13)上記形態において、さらに、前記可視化データを表示する表示部を備えてもよい。この形態によれば、分析支援装置の使用者に要因分析の結果を提示することができる。
【0146】
(14)本開示の第2形態によれば、分析支援方法が提供される。使用者による製造物の品質に寄与する要因分析を支援する分析支援方法において、前記製造物は、製造設備を用いて1以上の製造工程を実行することにより製造され、前記分析支援方法は、前記使用者からの入力を受け付ける入力操作工程と、前記製造工程において取得した取得データであって、前記製造物と前記製造物を構成する部品との少なくとも一方に関する個別データと、前記個別データの項目を示す項目名と、を紐付けた取得データを2以上含むデータセットを取得する取得工程と、前記データセットに含まれる2以上の前記取得データの中から前記要因分析の対象として前記入力操作工程での前記使用者の入力により受け付けた前記取得データとしての第1取得データを目的変数に設定する目的変数設定工程と、前記データセットに含まれる前記取得データのうち、前記第1取得データ以外の前記取得データである第2取得データのそれぞれと前記目的変数との相関関係を示す相関値を算出する算出工程と、前記相関値によって示される前記相関関係の程度が予め定められた前記相関関係の基準程度より大きい前記第2取得データを説明変数として抽出して、前記目的変数と前記説明変数とを関連付けた抽出データを生成する抽出工程と、前記抽出データを用いて、前記入力操作工程での前記使用者の入力により受け付けた表示態様により、前記目的変数の前記項目名と前記説明変数の前記項目名とを階層的に示す可視化データを生成する可視化工程と、を備える。この形態によれば、目的変数との相関値を算出することで、目的変数を説明する説明変数であって、製造物の品質に寄与する要因としての説明変数を抽出することができる。これにより、製造工程において取得した取得データを用いて、目的変数と説明変数とを関連付けた抽出データを生成することができる。さらに、上記第1実施形態によれば、生成した抽出データを用いて、目的変数の項目名と説明変数の項目名とを階層的に示す可視化データを生成することができる。よって、使用者が製造物の品質に寄与する要因を分析する場合に、製造工程において取得した取得データの内容が複雑で多岐に亘る場合であっても、可視化データを視認することで、製造物の品質に寄与する要因同士の関係を容易に把握することができる。
【0147】
(15)本開示の第3形態によれば、コンピュータープログラムが提供される。使用者による製造物の品質に寄与する要因分析を支援するためのコンピュータープログラムにおいて、前記製造物は、製造設備を用いて1以上の製造工程を実行することにより製造され、前記コンピュータープログラムは、前記使用者からの入力を受け付ける入力操作機能と、前記製造工程において取得した取得データであって、前記製造物と前記製造物を構成する部品との少なくとも一方に関する個別データと、前記個別データの項目を示す項目名と、を紐付けた取得データを2以上含むデータセットを取得する取得機能と、前記データセットに含まれる2以上の前記取得データの中から前記要因分析の対象として前記入力操作機能を介した前記使用者の入力により受け付けた前記取得データとしての第1取得データを目的変数に設定する目的変数設定機能と、前記データセットに含まれる前記取得データのうち、前記第1取得データ以外の前記取得データである第2取得データのそれぞれと前記目的変数との相関関係を示す相関値を算出する算出機能と、前記相関値によって示される前記相関関係の程度が予め定められた前記相関関係の基準程度より大きい前記第2取得データを説明変数として抽出して、前記目的変数と前記説明変数とを関連付けた抽出データを生成する抽出機能と、前記抽出データを用いて、前記入力操作機能を介した前記使用者の入力により受け付けた表示態様により、前記目的変数の前記項目名と前記説明変数の前記項目名とを階層的に示す可視化データを生成する可視化機能と、をコンピューターに実行させる。この形態によれば、目的変数との相関値を算出することで、目的変数を説明する説明変数であって、製造物の品質に寄与する要因としての説明変数を抽出することができる。これにより、製造工程において取得した取得データを用いて、目的変数と説明変数とを関連付けた抽出データを生成することができる。さらに、上記第1実施形態によれば、生成した抽出データを用いて、目的変数の項目名と説明変数の項目名とを階層的に示す可視化データを生成することができる。よって、使用者が製造物の品質に寄与する要因を分析する場合に、製造工程において取得した取得データの内容が複雑で多岐に亘る場合であっても、可視化データを視認することで、製造物の品質に寄与する要因同士の関係を容易に把握することができる。
【0148】
上述した本開示の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本開示の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本開示の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本開示の独立した一形態とすることも可能である。
【0149】
本開示は、分析支援装置、分析支援方法、および、コンピュータープログラム以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、分析支援装置の製造方法等の形態で実現することができる。
【符号の説明】
【0150】
1,1a~1e…分析支援システム、2,201~205…CPU、3…通信部、4…表示部、5…入力操作部、6…記憶部、9…測定ユニット、10,101~105…分析支援装置、21…取得部、22…目的変数設定部、23…データ加工部、24…データ群生成部、25…算出部、26…抽出部、27…可視化部、28…第1除外部、29…関連設定部、30…第2除外部、31…第3除外部、32…通知部、100…製造設備、Ad…連絡先、Da…個別データ、De…加工データセット、De1…第1加工データセット、De2…第2加工データセット、Df…製造工程情報、DgA~DgE…データ群、DgF…製造物データ群、DgO…除外データ群、DgP…部品データ群、DgS…対象データ群、Dh,Dh1,Dh2…群別データセット、Di…項目名、Dt,DiA1~DiA8,DiB1~DiB8,DiC1~DiC8,DiD1~DiD6,DiE1~DiE8…取得データ、Dr…データセット、Ds,Ds1,Ds2…階層化データ、Dt1…第1取得データ、Dt2…第2取得データ、DtO…除外取得データ、DtR…関連取得データ、Dv,DvB1,DvB2,DvC1,DvC2…可視化データ、Ia…結果情報、In…4M情報、KyA…第1連結識別子、KyB…第2連結識別子、KyC…第3連結識別子、L1…第1ラベル、L2…第2ラベル、L3…第3ラベル、L4…第4ラベル、L5…第5ラベル、L6…第6ラベル、Li…ラベル名、MO…機械学習モデル、P…コンピュータープログラム、Pd…連結識別子、Pn…工程識別子、Pu…関連情報、Q…担当者データベース、R…関連項目データベース、TD,TD1~TD6…教師データ、Th,Th1~Th4…抽出データ、U…通知用データ