(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124743
(43)【公開日】2024-09-13
(54)【発明の名称】換気装置の汚れ防止カバー
(51)【国際特許分類】
F24F 7/06 20060101AFI20240906BHJP
F24F 13/20 20060101ALI20240906BHJP
F24F 13/28 20060101ALI20240906BHJP
B01D 46/10 20060101ALI20240906BHJP
【FI】
F24F7/06 101A
F24F13/20 205
F24F13/28
B01D46/10 A
B01D46/10 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023032631
(22)【出願日】2023-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】000222141
【氏名又は名称】東洋アルミエコープロダクツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100130513
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 直也
(74)【代理人】
【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二
(72)【発明者】
【氏名】二神 華帆
(72)【発明者】
【氏名】山崎 裕史
【テーマコード(参考)】
3L058
4D058
【Fターム(参考)】
3L058BK04
3L058BK05
4D058JA12
4D058KA01
4D058KA12
4D058KA13
4D058KB02
4D058QA03
4D058QA21
4D058SA02
4D058SA15
(57)【要約】
【課題】換気装置の汚れ防止カバーについて、フィルターの吸気面積をカバー本体の吸気口の開口面積よりも大きくして、油分等の捕捉効率を向上させること。
【解決手段】換気装置の汚れ防止カバーは、カバー本体10と、カバー本体10の吸気口11c、11dを覆うフィルター20とからなり、フィルター20は、吸気口11c、11dの開口縁に沿って、所定幅の非接着部22が形成されるようにカバー本体10に対して接着されている。非接着部22はカバー本体10に対して浮き上がることが可能となっているいるため、フィルター20の吸気面積を吸気口11c、11dの開口面積よりも大きくすることができる。したがって、フィルター20が油分の汚れをより多く捕捉することが可能となり、開口縁から一定範囲のカバー本体10の壁面にも油分の汚れが付着することも相俟って、油分等の捕捉効率が向上する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
換気装置に被せることが可能であり、換気装置の開口に対応する位置に吸気口を有するカバー本体と、
前記吸気口を覆うフィルターと、を備え、
前記フィルターは、
前記吸気口の開口縁に沿って、所定幅の非接着部が形成されるように前記カバー本体に対して接着されている、換気装置の汚れ防止カバー。
【請求項2】
前記カバー本体は、
前記吸気口を並列して複数有し、
隣接する前記吸気口の間に架け渡される橋部を有し、
前記フィルターは、
前記橋部の架け渡し方向の両側縁に沿って、所定幅の非接着部が形成されるように、前記橋部に対しても接着されている請求項1に記載の換気装置の汚れ防止カバー。
【請求項3】
前記非接着部の幅は、1.5mmから30mmである、請求項1または2に記載の換気装置の汚れ防止カバー。
【請求項4】
前記フィルターは、前記カバー本体に対して、ヒートシールにより接着されている請求項1または2に記載の換気装置の汚れ防止カバー。
【請求項5】
前記カバー本体は、その外周部または橋部にリブを有する請求項2に記載の換気装置の汚れ防止カバー。
【請求項6】
前記カバー本体は、前記橋部に橋部のかけ渡し方向に延びるリブを有し、橋部の幅をW1としリブの幅をW2とした場合、W1がW2の2倍以上20倍以下である請求項2に記載の換気装置の汚れ防止カバー。
【請求項7】
前記換気装置が、キッチンの換気扇またはレンジフードである、請求項1または2に記載の換気装置の汚れ防止カバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、換気扇やレンジフードなどの換気装置に被せる汚れ防止カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
換気装置の一例として、キッチンの換気扇は、レンジから発生した油分等を含む空気や油煙が周囲に飛散しないようにレンジの上方近傍に設置されているが、使用が長期化すると、回転羽根(プロペラ)などに油分が付着してしまう。
このように油分の付着量が多くなると、その重みで換気扇から油分が落下して床や壁面やキッチンを油分で汚すおそれがあり、また、これらに付着した油分を清掃により除去することは手間がかかることから、換気扇を覆うことでその汚れを防止する、汚れ防止カバーが使用されている。
【0003】
一般的な換気扇用の汚れ防止カバーは、特許文献1から4のように、吸気口を有するカバー本体と、この吸気口を覆うフィルターとからなり、その吸気口が換気扇の回転羽根と正対するように、換気扇の枠体(フレーム)に被せ、適宜、ばねや吸盤などの取付具を用いて取り付けられる。また、特許文献5に記載のように、矩形形状の開口部を採用しつつ、汚れ防止カバーの側壁を段差状にすることで大きさの異なる換気扇に取付け可能な樹脂製の汚れ防止カバーも開発されており、同様に取付具を用いて取り付けられる。このように取り付けた状態で、換気扇の前面は汚れ防止カバーにより覆われる。
【0004】
また、換気装置の他の例として、レンジフードについても換気扇の場合と同様に、例えば、特許文献6のように、吸気口を有するカバー本体と、この吸気口を覆うフィルターとからなるレンジフード用の汚れ防止カバーがレンジフードの開口に被せられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭58-035729号公報
【特許文献2】実用新案登録第2594520号公報
【特許文献3】特開2000-254427号公報
【特許文献4】意匠登録第1027117号公報
【特許文献5】特開2019-219080号公報
【特許文献6】特開2018-103145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、カバー本体の吸気口の形状は、特許文献1および2のように、回転羽根の形状に対応した円形としたり、特許文献3から5のように、開口面積を広くとって矩形としたり、種々の態様が存在する。
また、フィルターはカバー本体の開口縁に接着等の適宜手段により固定されており、カバー本体やフィルターが換気扇の羽根と接触したり換気扇の吸引力によりこれらが吸い込まれたりしないように、汚れ防止カバーの前面側と換気扇の前面側とは一定程度距離が離隔した状態となるように設定されているが、特許文献3から5のように、吸気口を大きな矩形とした場合には、換気扇の吸引力によりフィルターが撓んで回転羽根と接触したり、巻き込まれたりする恐れがある。
このため、カバー本体には、その吸気口を左右方向に横断する橋部が設けられており、フィルターは、吸気口の開口縁のみならず、この橋部にも、接着等の適宜手段により固定されている。
これにより、換気扇の吸引力により、フィルターが大きく撓んで回転羽根と接触等することが防止されている。
【0007】
このように、フィルターは、カバー本体の吸気口の開口縁に固定されていることから、そのフィルターの吸気面積(空気が通過する面積)はカバー本体の吸気口の開口面積とほぼ等しくなる。
なお、カバー本体に橋部が存在する場合には、フィルターは、橋部にも固定されていることから、そのフィルターの吸気面積はカバー本体の開口面積から橋部の面積を差し引いた面積とほぼ等しくなる。
【0008】
しかしながら、橋部はその幅が広すぎるとカバー本体の開口部の面積が小さくなってしまい、空気の吸引を損なうとともに、フィルターで捕捉できる油分等の汚れの量も低下してしまう。他方で、橋部の幅を狭くすると、換気扇の吸引力によりフィルターが換気扇側へと吸い込まれたり、橋部自体が変形するおそれがある。
橋部の厚みを厚くすることで強度を高めるとの対応もあるが、その場合は汚れ防止カバーのコストアップとなってしまう。
【0009】
また、換気扇の汚れ防止カバーは油分等の汚れをフィルターのみで捕捉しているだけなく、汚れ防止カバーの裏側(内方側)の表面も汚れの捕捉に寄与している。具体的にはフィルターから吸い込んだ空気でフィルターでは捕捉しきれなかった油分を含む空気が汚れ防止カバーの裏面に接触することで汚れ防止カバーの裏面にも汚れが付着し、その結果、より汚れが低減した空気が換気扇を通過することになる。したがって、換気扇の汚れ防止カバーにおいては、その裏面で汚れた空気が接触可能な表面積が大きい方が好ましい。
この点、換気扇のサイズは羽根の径が15cm、20cm、25cm、30cmと種々のサイズがあるが、戸建て住宅や一般的なマンションに設置されている換気扇の羽根のサイズは主に20cmから30cmである一方、公団住宅や団地などに設置されている換気扇の羽根のサイズは15cmと小さい。
特許文献5に記載のような汚れ防止カバーの場合、その適用を想定する換気扇の羽根のサイズは20cmと25cmであり、15cmの場合のよりも汚れ防止カバーのサイズは相対的に大きくなり、汚れ防止カバーの裏面の表面積も大きく、表面積拡大のために複数のリブを汚れ防止カバーに一周するような態様で形成することも可能である。
しかしながら、羽根のサイズが15cmの換気扇に対応した汚れ防止カバーの場合、汚れ防止カバーの裏面の表面積も大きく、表面積拡大のためにリブを設ける面積も少なくなってしまう。
【0010】
このように、フィルターの吸気面積は、カバー本体の吸気口の開口面積と、カバー本体に橋部がある場合には吸気口の開口面積に加えて橋部の面積に制約されるところ、フィルターの捕捉機能が不十分であると、換気扇が汚れやすくなる原因ともなりうるため、さらに吸気面積を広げて油分等の捕捉効率を向上させたいとの課題が存在する。
【0011】
以上のような事情は、キッチンのレンジフードなど、換気扇以外の換気装置の場合も同様であり、いずれの換気装置においても、さらに吸気面積を広げて油分等の捕捉効率を向上させたいとの課題が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記した課題を解決するため、発明にかかる換気装置の汚れ防止カバーを、換気装置に被せることが可能であり、換気装置の開口に対応する位置に吸気口を有するカバー本体と、前記吸気口を覆うフィルターと、を備え、フィルターは、吸気口の開口縁に沿って、所定幅の非接着部が形成されるように前記枠体に対して接着されている構成としたのである。
【0013】
このように構成すると、フィルターには、吸気口の開口縁に沿って所定幅の非接着部が設けられており、フィルターの吸気面積を吸気口の開口面積よりも大きくすることができる。
したがって、フィルターの吸気面積と吸気口の開口面積がほぼ等しくなる従来の汚れ防止カバーの場合と比べて、フィルターが油分の汚れをより多く捕捉することが可能となる。
また、開口縁から一定範囲のカバー本体の壁面にも油分の汚れが付着するので、油分の汚れをより多く捕捉することが可能となる。
つまり、フィルターの非接着部と、これに対向するカバー本体の開口縁の壁面により、いわばポケットのような部分が形成されるため、このポケット内に油分を捕捉されることになる。
【0014】
発明にかかる換気装置の汚れ防止カバーにおいて、カバー本体は、吸気口を並列して複数有し、隣接する前記吸気口の間に架け渡される橋部を有し、フィルターは、橋部の架け渡し方向の両側縁に沿って、所定幅の非接着部が形成されるように、橋部に対しても接着されている構成を採用することが好ましい。
【0015】
このように構成すると、フィルターには、橋部のかけ渡し方向(長手方向)の両側縁に沿って非接着部が形成されているので、この部分で油分の汚れを捕捉することが可能であり、橋部の全面に接着した場合のようにフィルターの吸気面積がカバー本体の開口面積から橋部の面積を差し引いた面積とほぼ等しくなるのと比べて、フィルターの吸気面積の低下を抑制することができる。
また、橋部の側縁から一定範囲の壁面にも油分の汚れが付着するので、油分の汚れをより多く捕捉することが可能となる。
つまり、フィルターの非接着部と、これに対向する橋部の壁面により、いわばポケットのような部分が形成されるため、このポケット内に油分を捕捉されることになる。
【0016】
発明にかかる換気装置の汚れ防止カバーにおいて、フィルターのカバー本体や橋部との非接着部の幅は1.5mm以上30mm以下である構成を採用することが好ましい。
さらには、3mm以上15mm以下がより好ましく、5mm以上10mm以下がなお一層好ましい。
非接着部の幅が、1.5mm未満であると油分の汚れを有意に捕捉する効果が発揮しないおそれがある。
非接着部の幅が、30mmを超えると、換気扇使用時の吸引力によりフィルターが撓みやすくなり、プロペラと接触したり巻き込まれたりするおそれがある。また、後述する橋部に非接着部を形成する場合には橋部の幅をより大きくする必要があり、レンジフードや換気扇の吸気口率が低下するおそれがある。
【0017】
発明にかかる換気装置の汚れ防止カバーにおいて、フィルターは、カバー本体に対して、ヒートシールにより接着されている構成を採用することが好ましい。
【0018】
このように構成すると、ヒートシール材を用いて接着する場合にはカバー本体の表面とフィルターとがヒートシール材を介して固着し一体となり、ヒートシール材を用いずに接着する場合にはカバー本体もしくはフィルターの一方または両方が溶融することでカバー本体の表面とフィルターとが固着し一体となるので、カバー本体とフィルターが確実かつ強固に接着される。
また、ヒートシールにて一体化した部分は強度が向上し、とくにその部分が橋部である場合には、換気扇の吸引力による橋部の撓みまたは変形を抑制することができ、一般に脆弱な細長い橋部が折損等することが防止される。
【0019】
発明にかかる換気装置の汚れ防止カバーにおいて、カバー本体は、その外周部または橋部にリブを有する構成を採用することが好ましい。
【0020】
このように構成すると、リブを形成した部分の強度が向上する。特に橋部にリブを形成した場合には、換気扇の吸引力による橋部の変形を抑制することができ、一般に脆弱な細長い橋部が折損等することが防止される。
さらに、リブの裏側に窪みが形成されることにより、カバー本体の表面積が増えるので、油分を含む空気との接触面積が多くなって、油分の汚れをより多く捕捉することが可能となる。
【0021】
発明にかかる換気装置の汚れ防止カバーにおいて、カバー本体は、橋部に橋部のかけ渡し方向に延びるリブを有し、橋部の幅をW1としリブの幅をW2とした場合、W1がW2の2倍以上20倍以下との構成を採用することができる。
さらには、W1がW2の3倍以上10倍以下がより好ましく、4倍以上6倍以下がなお一層好ましい。
橋部にフィルターを接着する際には凹凸のあるリブを避けるように接着するのが好ましいところ、橋部の幅W1がリブの幅W2の2倍未満であると、非接着部を形成しうる余地が狭くなってしまう。
橋部の幅W1がリブの幅W2の20倍超であるとリブの幅が相対的に極端に小さくなりすぎて、リブ形成による油分を含む空気が接触する面積が小さくなり、橋部においてリブによる油分の捕捉機能が十分に発揮されないおそれがある。
【0022】
発明にかかる汚れ防止カバーは、換気装置全般に使用可能なものであるが、油分を含む空気が接触しやすい換気装置としてのキッチンの換気扇用またはレンジフード用として、好適に使用することができる。
【発明の効果】
【0023】
発明にかかる換気装置の汚れ防止カバーを以上のように構成したので、フィルターの吸気面積をカバー本体の開口面積よりも大きくして、油分などの捕捉機能を向上させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図2】換気扇用の汚れ防止カバーの(a)は正面図、(b)は(a)の矢印による一部破断側面図
【
図5】換気扇用の汚れ防止カバーの要部拡大縦断面図
【
図6】レンジフード用の汚れ防止カバーの(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は(b)の矢印断面図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1から
図5に示す、実施形態の換気扇用の汚れ防止カバー1は、
図1のように、換気扇Vを覆うようにこれに取り付けることで使用され、換気扇Vが油分等で汚れるのを防止するものである。
図示のように、汚れ防止カバー1は、カバー本体10と、フィルター20とからなる。
【0026】
カバー本体10は、換気装置の一例としての換気扇Vの枠体Fに被せられるものであり、正面と側面を有して背面は全面が開口している。
正面は、内側の内正面11と外側の外正面12からなり、側面は、前側の前側面13と後側の後側面14からなる。角筒状の前側面13は、その前縁が略矩形の内正面11の外縁、その後縁が略方環形の外正面12の内縁にそれぞれ連設されている。各筒状の後側面14は、その前縁が外正面の外縁に連設されている。
カバー本体10の材質は特に限定されず、キッチンのレンジフードや換気扇に用いられる場合は、耐火性、難燃性を備えた素材で構成されることが好ましい。素材としては、プラスチック製(樹脂製)、金属製が例示できるが、プラスチック製であれば、ポリ塩化ビニル、難燃剤を配合したポリブチレンテレフタレートやポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂やポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリカーボネートなどが例示でき、その成形方法も、真空成形、圧空成形、プレス成形などのシート成形や射出成形などの種々の成形方法が採用できる。その厚みも所望の強度が保つことができれば限定はないが、0.5mm以上3mm以下程度であればよい。その中でも、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック製のシートを真空成形することで形成すると、低コストであるうえに、適度な可撓性を有し、換気扇Vへの装着性に優れるため好ましい。
本実施形態では、厚みが約1mmのプラスチック製のシートを真空成形することにより形成されている。
また、金属であればアルミニウム箔などの金属箔が例示でき、プレス成形などの種々の成形方法が採用できる。その厚みも同様に所定の強度が保つことができれば特に限定されないが、50μm以上200μm以下程度であればよい。
カバー本体10の全体寸法は一般的なサイズの換気扇の枠体Fに被せることが可能である限りにおいて特に限定されないが、上下寸法が220mmから260mm、左右寸法が240mmから280mmが例示できる。
【0027】
内正面11は、上下に分割されて上傾斜面11aと下傾斜面11bになっており、上傾斜面11aは正面から見て上り勾配に、下傾斜面11bは正面から見て下り勾配に、それぞれ逆向きに傾斜している。つまり、内正面11を汚れ防止カバーの側面から見た場合、くの字型に屈曲している。
キッチンから発生する油分等の汚れは、レンジから上昇する汚れと、天井側から下降する汚れが存在するところ、上傾斜面11aが下降する汚れに対向する面となり、下傾斜面11bが上昇する汚れに対向する面となる。
ここで、上傾斜面11aと下傾斜面11bのなす屈曲角度は、特に限定されないが、150°以上170°以下であるのが好ましく、155°以上165°以下がさらに好ましい。
屈曲角度が150°未満であると、正面全体としての突出量が大きくなって、構造的に不安定になるため換気扇に取付けた場合に汚れ防止カバーが換気扇のプロペラの吸引力により撓んだりしてカバー本体やフィルターがプロペラと接触したりするおそれがあるとともに、汚れ防止カバーが嵩高となるおそれがある。屈曲角度が170°を超えると、正面がほぼ平坦になって上傾斜面11aと下傾斜面11bとで形成される面積が小さくなるので、それに伴って汚れ防止カバーの吸気口自体の面積が小さくなってしまうとともに、上傾斜面11aと下傾斜面11bをそれぞれ、レンジから上昇する油分を含む汚れた空気と天井側に当たってから下降する油分を含む汚れた空気に対してそれぞれ吸気効率のよい角度で対向させることが困難になり、その結果、フィルターの一部分のみで油分等を捕捉することになってしまい、油分等の捕捉効率が悪くなる。
【0028】
図示のように、下傾斜面11bの傾斜方向(上下方向)の長さは、上傾斜面11aの傾斜方向の長さよりも大きくなっている。これにより、下傾斜面11bに上傾斜面11aよりも大きな吸気口を形成し、キッチンのレンジから上昇する油分等の汚れをより広い面で捕捉することが可能となる。
上傾斜面11aと下傾斜面11bの傾斜方向の長さの比は特に限定されないが、前者をL1、後者をL2とした場合、0.55≦L1/L2≦0.75の関係が成立するのが好ましく、0.6≦L1/L2≦0.7の関係が成立するのがより好ましい。
L1/L2が0.55未満であると、下傾斜面11bが小さくなって、相対的に量の多いキッチンのレンジから上昇する油分等の汚れを広い面で捕捉することができないおそれがあり、L1/L2が0.75を超えると、上傾斜面11aが小さくなりすぎて、相対的に量が少ないとはいえ存在するキッチンの上方より下降する汚れを捕捉することができない恐れがある。
【0029】
上傾斜面11aと下傾斜面11bには、それぞれ矩形に開口する上吸気口11cおよび下吸気口11dが設けられている。
図示のように、上吸気口11cの上下方向の開口長は、下吸気口11dの上下方向の開口長よりも小さくなっており、上吸気口11cの左右方向の開口幅は、下吸気口11dの左右方向の開口幅と等しくなっている。したがって、下吸気口11dの開口面積は、上吸気口11cの開口面積よりも大きくなっている。
これにより、相対的に量の多いキッチンのレンジから上昇する油分等の汚れを開口面積の大きな下吸気口11dで十分に捕捉することが可能となる。
上吸気口11cと下吸気口11dの寸法は特に限定されないが、前者が上下寸法が400mmから80mm、左右寸法が130mmから170mmが例示でき、後者が上下寸法が100mmから140mm、左右寸法が130mmから170mmが例示できる。
【0030】
上吸気口11cと下吸気口11dの境界は、左右方向に横断する細長い橋部15となっている。
橋部15には、左右方向に延びる橋リブ15aが設けられている。橋リブ15aは、橋部15の表面に向けて凸に、裏面に向けて凹になるように突出している。
この橋リブ15aにより、橋部15は補強され、換気扇の吸引力により、折れ曲がる等することが防止されている。また、橋部15の表面積が増すことで、油分等の付着性能、捕捉性能が向上している。
橋部15の幅は特に限定されないが、5mm以上100mm以下が好ましく、10mm以上60mm以下がより好ましく、25mm以上50mm以下がなお一層好ましい。幅が50mm未満であると、換気扇Vの吸引力により橋部15が折れ曲がったりする恐れがあり、幅が100mmを超えると上吸気口11cや下吸気口11dを形成できるスペースが小さくなるので吸気効率が低下するおそれがある。
橋部の幅と橋リブの幅との比率は特に限定されないが、橋部の幅をW1とし橋リブの幅をW2とした場合、W1がW2の2倍以上20倍以下とするのが好ましく、W1がW2の3倍以上10倍以下がより好ましく、4倍以上6倍以下がなお一層好ましい。
【0031】
換気扇Vに汚れ防止カバーを被せた際、内正面11は、枠体Fの開口に臨む回転羽根Pの正面を覆うことになる。これにより、回転羽根Pの正面に油分等が付着することが防止され、正面の汚れが抑制される。
また、後述するように、外正面12および後側面14が枠体Fの正面および側面に当接する関係上、前側面13を介して前方の突出する内正面11は、換気扇Vに被せられた状態で、回転羽根Pとの間に所定の隙間が形成されることになる。これにより、回転羽根Pに内正面11が衝突することが防止されている。
かかる隙間の大きさは特に限定されないが、橋部15(正面の頂点部)と換気扇Vの枠体Fの汚れ防止カバーの正面(裏面)と対向する面との隙間(距離)が45mm以上60mm以下であることが好ましく、48mm以上55mm以下であることがより好ましい。
隙間が45mm未満であると、回転羽根Pと内正面11とが衝突するおそれがあり、隙間が60mmを超えると、前面の突出量が大きくなりデザイン性が損なわれるとともに、汚れ防止カバー全体として嵩高になってしまうおそれがある。
【0032】
外正面12には、その外縁に沿って上リブ12aおよび下リブ12bが設けられている。上リブ12aはコの字を俯せに、下リブ12bはコの字を仰向けに、倒したような形状をなしており、その両端部が外正面の左右辺上でそれぞれ突き合わされている。
すなわち、上リブ12aは、外正面12の上縁に沿って左右方向に延び、ついで屈曲して、外正面12の左右縁に沿って上下方向に延び左右縁の上半部において終端している。また、下リブ12bは、外正面12の下縁に沿って左右方向に延び、ついで屈曲して、外正面12の左右縁に沿って上下方向に延び左右縁の下半部において終端している。
また、下リブ12bの下方には、左右方向に延びる横リブ12cが上下に並列して設けられている。
【0033】
上リブ12a、下リブ12b、横リブ12cは、外正面12の表面に向けて凸に、裏面に向けて凹になるように突出している。
この上リブ12a、下リブ12b、横リブ12cにより、外正面12は補強され、換気扇の吸引力により、折れ曲がる等することが防止されている。また、外正面12の表面積が増すことで、外正面12の表面および裏面における油分等の付着性能、捕捉性能が向上している。
【0034】
上リブ12aと下リブ12bの突き合わせられた両端部の間には、係止孔12dが左右一対に設けられている。係止孔12dの周囲は、外正面12の表面に向けて凸に、裏面に向けて凹になるように突出している。
汚れ防止カバーを換気扇Vに取り付ける際には、汚れ防止カバーを換気扇Vに被せた状態で、コイルスプリング状の係止具30の両端部のフック31を、それぞれ係止孔12dと換気扇Vの金具に引っ掛けることによる。
なお、汚れ防止カバーの取付態様としては、これに代えて、他の公知の態様とすることもでき、磁石、面ファスナー、両面テープなどが例示される。
【0035】
さらに、外正面12の下角隅には、ハート型の標識12eが左右一対に設けられている。標識12eも、リブと同様に外正面12の表面に向けて凸に、裏面に向けて凹になるように突出している。
この標識12eを目視で確認することにより、汚れ防止カバーの上下を判別することが容易となり、上下逆転した状態に換気扇Vに誤って被せる事態が防止される。また、この部分においても表面積が増すことで、外正面12の表面および裏面における油分等の付着性能、捕捉性能が向上する。
換気扇Vに汚れ防止カバーを被せた際、外正面12は、枠体Fの正面をほぼ当接した状態に覆うことになる。これにより、枠体Fの正面に油分等が付着することが防止され、正面の汚れが抑制される。
【0036】
前側面13のほぼ全周には、複数の縦リブ13aが設けられている。縦リブ13aは前側面13の前後方向に延び、前側面13の周方向に並列している。縦リブ13aは、前側面13の表面に向けて凸に、裏面に向けて凹になるように突出している。
この縦リブ13aにより、前側面13は補強されるとともに、前側面13の表面積が増すことで、油分等の付着性能、捕捉性能が向上している。
【0037】
後側面14のほぼ全周には、段部14aが設けられている。この段部14aにより、後側面14は補強されている。
換気扇Vに汚れ防止カバーを被せた際、後側面14は、枠体Fの側面をほぼ当接した状態に覆うことになる。これにより、枠体Fの側面に油分等が付着することが防止され、側面の汚れが抑制される。
【0038】
フィルター20は、ほぼ矩形をなしており、内正面11の裏面に重ね合わされて、カバー本体10の上吸気口11c、下吸気口11dのそれぞれを覆っている。
フィルター20の材質は、油煙などを好適に捕捉可能な限りにおいて特に限定されないが、特に捕捉性に優れるものとして不織布製であることが好ましい。
【0039】
不織布の材質も特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維、モダクリルを含むアクリル繊維等の公知の合成繊維や天然繊維が例示できる。
その製法も特に限定されず、サーマルボンド法、ケミカルボンド法、ニードルパンチ法等の公知の製法が例示できる。
本実施形態では、フィルター20の材質を合成樹脂繊維からなる不織布製としている。
また、不織布には本発明の効果を阻害しない範囲で適宜難燃加工や抗菌効果や抗カビ加工を施してもよい。特に、キッチンの換気扇やレンジフードの汚れ防止カバーの場合、不織布には難燃加工が施されているのが好ましい。難燃加工としては、不織布を構成する繊維に難燃繊維を含有させることや、不織布を構成する繊維に水酸化アルミニウムやリン系化合物のようなノンハロゲン系の難燃剤や臭素や塩素などのハロゲン元素を含むハロゲン系の難燃剤などを付着させたりすることが挙げられる。
不織布の目付も特に限定されないが、10g/m2以上150g/m2以下である構成を採用することが好ましく、15g/m2以上100g/m2以下がより好ましく、20g/m2以上90g/m2以下であることがさらに好ましい。
不織布の目付が、10g/m2を下回ると、油煙の捕集性能が不十分なものとなる恐れがある。不織布の目付が、150g/m2を上回ると通気性が悪くなり換気扇の吸気性能に悪影響を与えるおそれがある。
【0040】
フィルター20は、上吸気口11cおよび下吸気口11dの開口縁から所定幅を開けて接着部21によりカバー本体10の内正面11に対して接着されている。
ここで接着部21は、平面視で上吸気口11cおよび下吸気口11dをそれぞれ取り囲むように方環状をなしている。
なお、開口縁のうち、上吸気口11cと下吸気口11dの間の箇所は、橋部15に相当するため、橋部15のかけ渡し方向の両側部にも、接着部21が形成されることになる。
【0041】
フィルター20の方環状の接着部21と、上吸気口11cおよび下吸気口11dの開口縁の間の箇所は、上述の通り接着されておらず、所定幅の非接着部22となっている。
接着部21の場合と同様に、開口縁のうち、上吸気口11cと下吸気口11dの間の箇所は、橋部15に相当するため、橋部15のかけ渡し方向の両側部にも、非接着部22が所定幅で形成されることになる。
これにより、フィルター20は非接着部22において、重なり合うカバー本体10の内正面11から離隔状態とすることが可能になっており、カバー本体10の非接着部22との対向面との間にポケットが形成可能となっている。
【0042】
ここで、フィルター20とカバー本体10との接着の態様は特に限定されないが、接着材をカバー本体10の開口部周辺(非接着部を除く)に塗布してカバー本体10とフィルター20とを圧着等して接着する方法や、ヒートシールにより接着する方法が挙げられる。ヒートシールにより接着する方法においては、ヒートシール材を用いて接着する場合には、カバー本体10の表面とフィルター20とがヒートシール材を介して固着し一体とする方法、ヒートシール材を用いずに接着する場合には、カバー本体もしくはフィルターの一方または両方が溶融することでヒートシールによりカバー本体10もしくはフィルター20の一方または両方を溶融することで接着する方法、などが挙げられる。
いずれの接着方法によっても、このようにフィルター20とカバー本体10とを接着した部分は、全体的な強度が向上する。実施形態のように、フィルター20とカバー本体10が共に合成樹脂からなる場合には、ヒートシールによるのが、接着材が不要となるので、経済的にも好ましい。このように汚れ防止カバーの吸気口の開口縁に沿って所定幅の非接着部が形成されることで、汚れ防止カバーを取付けた換気扇やレンジフードを作動させた場合には、フィルター20は非接着部22において、重なり合うカバー本体10の内正面11から離隔状態または浮き上がった状態なるので、フィルターの吸気面積が吸気口の開口面積よりも大きくなり、フィルターが油分の汚れをより多く捕捉することが可能となる。
【0043】
すなわち、フィルター20が吸気口の開口に臨む部分のみならず、非接着部22においても油分等を捕捉するため、捕捉効率が向上する。
特に、フィルターの非接着部22と、これに対向するカバー本体10の内正面11の壁面により区画されるポケット内にも油分が捕捉されるため、より捕捉効率が向上したものとなっている。
【0044】
ここで非接着部22の幅は特に限定されないが、1.5mm以上30mm以下が好ましく、3mm以上15mm以下がより好ましく、5mm以上10mm以下がなお一層好ましい。
非接着部22の幅が、1.5mm未満であると非接着部22において油分の汚れを有意に捕捉する効果が発揮しないおそれがあり、30mmを超えると、換気扇使用時の吸引力によりフィルター20が撓みやすくなり、プロペラと接触したり巻き込まれたりするおそれがある。また、橋部に非接着部を形成する場合には橋部の幅をより大きくする必要があり、レンジフードや換気扇の吸気口率が低下するおそれがある。
【0045】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0046】
たとえば、実施形態では、換気装置の一例としての換気扇用の汚れ防止カバー1について説明したが、
図6のように、本発明は、換気装置の他の例としてのレンジフード用の汚れ防止カバー1にも適用可能である。
図6に示すように、レンジフード用の汚れ防止カバー1は、カバー本体10とフィルター20とからなる。
カバー本体10は、アルミニウム箔をプレス成形したもので、左右一対の矩形板状のカバー半体10a、10bが前後に重なり合うことで形成されており、カバー半体10a、10b同士を相対的に左右方向にスライドさせることで、レンジフードRの吸気口に合わせた寸法に幅の調節が可能となっている。カバー半体10a、10bは、それぞれの外縁に縁巻きが設けられており、一方の縁巻きが他方の縁巻きに差し込まれていることで、一体化されている。
カバー本体10は、適当な幅になるようにスライド操作したうえで、係止具30によりレンジフードRの開口に取り付けられる。なお、図では、係止具30として磁石からなり金属製のレンジフードRに吸着可能なものを示している。
【0047】
カバー半体10a、10bには、それぞれ左右方向に並列して矩形の左吸気口11e、右吸気口11fが開口している。
図示のように、カバー半体10aでは、左吸気口11eの左右方向の長さが右吸気口11fの左右方向の長さより小さくなっており、カバー半体10bでは、逆に左吸気口11eの左右方向の長さが右吸気口11fの左右方向の長さより大きくなっている。
【0048】
カバー半体10a、10bには、上下一対の上リブ12a、下リブ12bがそれぞれ設けられている。上リブ12a、下リブ12bは、カバー半体10a、10bの表面に向けて凸に、裏面に向けて凹になるように突出している。
上リブ12a、下リブ12bにより、カバー半体10a、10bは補強されている。また、表面積が大きくなって、油分等の捕捉性能が向上している。
【0049】
フィルター20は、ほぼ矩形をなしており、カバー半体10a、10bのそれぞれ裏面に重ね合わされて、左吸気口11eおよび右吸気口11fを覆っている。
フィルター20は、左吸気口11eおよび右吸気口11fの開口縁から所定幅を開けて接着部21によりカバー半体10a、10bに対して接着されている。接着部21は平面視で左吸気口11eおよび右吸気口11fをそれぞれ取り囲むように方環状をなしている。
フィルター20の方環状の接着部21と、左吸気口11eおよび右吸気口11fの開口縁の間の箇所は、所定幅の非接着部22となっている。
【0050】
レンジフード用の汚れ防止カバー1の構成は以上のようであり、実施形態の換気扇用の汚れ防止カバー1と同様に、フィルター20が吸気口の開口に臨む部分のみならず、非接着部22においても油分等を捕捉するため、捕捉効率が向上する。
この場合に、フィルターの非接着部22と、これに対向するカバー本体10の開口縁の壁面により区画されるポケット内に油分が捕捉されるため、より捕捉効率が向上したものとなっている。
【0051】
なお、実施形態においてはキッチンの換気扇やレンジフードに取付ける汚れ防止カバーを例示して説明したが、キッチン以外の屋内に設置された換気扇、例えば、トイレ、洗面所、脱衣所、浴室などに設置される換気扇や屋内外に設置される換気口(通気口)などの、換気装置全般に対して取付けられる汚れ防止カバーにも本発明は適用可能である。
【0052】
汚れ防止カバー1の形状は、換気扇やレンジフードなどの換気装置に取り付け可能であり、かつカバー本体10の吸気口の開口縁にフィルター20の非接着部22が形成可能な限りにおいて、以上に限定されない。
たとえば、換気扇用の汚れ防止カバー1において、カバー本体10の形状を、上記した特開2019-219080号公報の場合と同様に、複数のサイズの換気扇の枠体に適合可能な形状としてもよい。また、レンジフード用の汚れ防止カバー1において、カバー本体10をカバー半体10a、10bに分割されていない単体のものとしてもよい。
吸気口の形状や数も、形状を円形や楕円形としたり、数を単一のものとしたり3つ以上としたりしてもよいし、橋部15を省略してもよい。
汚れ防止カバー1が換気扇の枠体やレンジフードの開口に取り付け可能であれば、係止具30を省略することもできる。
【符号の説明】
【0053】
1 汚れ防止カバー
10 カバー本体
10a カバー半体
10b カバー半体
11 内正面
11a 上傾斜面
11b 下傾斜面
11c 上吸気口
11d 下吸気口
11e 左吸気口
11f 右吸気口
12 外正面
12a 上リブ
12b 下リブ
12c 横リブ
12d 係止孔
12e 標識
13 前側面
13a 縦リブ
14 後側面
14a 段部
15 橋部
15a 橋リブ
20 フィルター
21 接着部
22 非接着部
30 係止具
31 フック
V 換気扇
F 枠体
P 回転羽根
B 金具
R レンジフード