IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社カプコンの特許一覧

特開2024-124750プログラム、ゲーム装置、サーバ装置およびゲームシステム
<>
  • 特開-プログラム、ゲーム装置、サーバ装置およびゲームシステム 図1
  • 特開-プログラム、ゲーム装置、サーバ装置およびゲームシステム 図2
  • 特開-プログラム、ゲーム装置、サーバ装置およびゲームシステム 図3
  • 特開-プログラム、ゲーム装置、サーバ装置およびゲームシステム 図4
  • 特開-プログラム、ゲーム装置、サーバ装置およびゲームシステム 図5
  • 特開-プログラム、ゲーム装置、サーバ装置およびゲームシステム 図6
  • 特開-プログラム、ゲーム装置、サーバ装置およびゲームシステム 図7
  • 特開-プログラム、ゲーム装置、サーバ装置およびゲームシステム 図8
  • 特開-プログラム、ゲーム装置、サーバ装置およびゲームシステム 図9
  • 特開-プログラム、ゲーム装置、サーバ装置およびゲームシステム 図10
  • 特開-プログラム、ゲーム装置、サーバ装置およびゲームシステム 図11
  • 特開-プログラム、ゲーム装置、サーバ装置およびゲームシステム 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124750
(43)【公開日】2024-09-13
(54)【発明の名称】プログラム、ゲーム装置、サーバ装置およびゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/75 20140101AFI20240906BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240906BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20240906BHJP
【FI】
A63F13/75
A63F13/69
A63F13/533
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023032643
(22)【出願日】2023-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135677
【弁理士】
【氏名又は名称】澤井 光一
(72)【発明者】
【氏名】槙石 隆
(72)【発明者】
【氏名】福西 藍
(72)【発明者】
【氏名】丸山 敦史
(57)【要約】
【課題】第三者により指定された条件の下で、ユーザが適度にゲームすることを管理または促進できるようにするプログラム等を提供する。
【解決手段】本開示に係るゲームプログラムは、コンピュータを、ユーザに関連付けられた第1ゲームに関して、条件指定者によって指定された第1条件を満たす範囲で、ユーザにより指定された第2条件を受け付ける受付手段であって、第1条件及び第2条件は、第1ゲームをプレイするプレイ時間、第1ゲームをプレイする回数であるプレイ回数、及び第1ゲームをプレイすることによる進捗であるプレイ進捗、の少なくとも1つに関する、受付手段と、第2条件に適合して第1ゲームが実行されたことを判定する判定手段と、判定手段の判定に基づいて、ユーザに関連付けられた第1ゲームまたは第2ゲームの進行を優遇する処理を行う処理手段と、として機能させる。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザに関連付けられた第1ゲームに関して、前記ユーザ以外の条件指定者によって指定された第1条件を満たす範囲で、前記ユーザにより指定された第2条件を受け付ける受付手段であって、前記第1条件及び前記第2条件は、前記第1ゲームをプレイするプレイ時間、前記第1ゲームをプレイする回数であるプレイ回数、及び前記第1ゲームをプレイすることによる進捗であるプレイ進捗、の少なくとも1つに関する、受付手段と、
前記第2条件に適合して前記第1ゲームが実行されたことを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定に基づいて、前記ユーザに関連付けられた前記第1ゲームまたは前記第1ゲームとは異なる第2ゲームの進行を優遇する処理を行う処理手段と、として機能させる、
プログラム。
【請求項2】
前記第1条件は、前記プレイ時間であって、前記ユーザが前記第1ゲームを実行可能な第1時間範囲であり、
前記第2条件は、前記プレイ時間であって、前記第1時間範囲を満たす範囲で、前記ユーザにより指定された第2時間範囲である、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記条件指定者が、前記ユーザの疾患または能力を判定する者である、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第1条件は、前記第1時間範囲を満たす範囲で前記第1ゲームを実行可能な総プレイ時間、及び前記第1ゲームを連続して実行可能な連続プレイ時間、の少なくとも一つを指定する情報をさらに含む、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記第1条件は、前記連続プレイ時間だけ連続して前記第1ゲームが実行された後に再び前記第1ゲームを実行可能となるまでの時間である時間間隔を指定する情報をさらに含む、
請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータを、前記ユーザに前記第2条件を入力させるための入力画面を表示部に表示させる表示制御手段としてさらに機能させ、
前記入力画面は、
前記第2条件を受け付けていない状態では、前記第1時間範囲に基づいて生成された前記第2条件の候補となる第1候補時間を示し、
前記第2条件の少なくとも一部を受け付けた状態では、前記第1時間範囲と、前記総プレイ時間および前記時間間隔の少なくとも一つと、前記第2条件の少なくとも一部と、に基づいて生成された、前記第2条件のさらなる候補となる第2候補時間を示す、
請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記判定手段は、前記第2条件が受け付けられた後に前記ユーザが実際に前記第1ゲームの実行を開始した開始時間、および実行を終了した終了時間に基づいて、前記第2条件に適合して前記第1ゲームが実行されたことを判定する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項8】
前記判定手段は、前記第2条件が受け付けられた後に前記ユーザが実際に前記第1ゲームの実行を開始した開始時間、および実行を終了した終了時間の少なくとも一方と、前記第2時間範囲との差異に基づいて、前記第2条件に適合して前記第1ゲームが実行されたことを判定する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項9】
前記判定手段は、前記第1ゲームにおいて第1の処理が実行された場合には前記第2条件に適合しているか否かを判定し、第1の処理とは異なる第2の処理が実行された場合には前記第2条件に適合しているか否かを判定しない、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項10】
前記コンピュータを、
前記第1ゲーム、前記第2ゲーム、前記第1ゲームと前記第2ゲームとは異なる第3ゲーム、および前記第1ゲームおよび前記第2ゲームの実行を管理する管理アプリを実行する実行手段としてさらに機能させ、
前記判定手段は、前記管理アプリによって実行された前記第1ゲームが前記第2条件に適合して実行されたことを判定する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項11】
前記処理手段は、前記第2時間範囲ではない時間に前記第3ゲームが実行された場合には、前記ユーザに関連付けられた前記第1ゲームまたは前記第2ゲームの進行を冷遇する処理を行う、
請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
ユーザに関連付けられた第1ゲーム及び前記第1ゲームとは異なる第2ゲームを実行する実行部と、
前記第1ゲームに関して、前記ユーザ以外の条件指定者によって指定された第1条件を満たす範囲で、前記ユーザにより指定された第2条件を受け付ける受付部であって、前記第1条件及び前記第2条件は、前記第1ゲームをプレイするプレイ時間、前記第1ゲームをプレイする回数であるプレイ回数、及び前記第1ゲームをプレイすることによる進捗であるプレイ進捗、の少なくとも1つに関する、受付部と、
前記第2条件に適合して前記第1ゲームが実行されたことを判定する判定部と、
前記判定部の判定に基づいて、前記第1ゲームまたは前記第2ゲームの進行を優遇する処理を行う処理部と、を備える、
ゲーム装置。
【請求項13】
ユーザに関連付けられた第1ゲームに関して、前記ユーザ以外の条件指定者によって指定された第1条件を受け付ける第1条件受付部と、
前記第1条件を満たす範囲で、前記ユーザにより指定された第2条件を受け付ける第2条件受付部であって、前記第1条件及び前記第2条件は、前記第1ゲームをプレイするプレイ時間、前記第1ゲームをプレイする回数であるプレイ回数、及び前記第1ゲームをプレイすることによる進捗であるプレイ進捗、の少なくとも1つに関する、第2条件受付部と、
前記第2条件に適合して前記第1ゲームが実行されたことを判定する判定部と、
前記判定部の判定に基づいて、前記ユーザに関連付けられた前記第1ゲームまたは前記第1ゲームとは異なる第2ゲームの進行を優遇する処理を行う処理部と、を備える、
サーバ装置。
【請求項14】
ユーザに関連付けられた第1ゲーム及び前記第1ゲームとは異なる第2ゲームを実行する実行部と、
前記第1ゲームに関して、前記ユーザ以外の条件指定者によって指定された第1条件を受け付ける第1条件受付部と、
前記第1条件を満たす範囲で、前記ユーザにより指定された第2条件を受け付ける第2条件受付部であって、前記第1条件及び前記第2条件は、前記第1ゲームをプレイするプレイ時間、前記第1ゲームをプレイする回数であるプレイ回数、及び前記第1ゲームをプレイすることによる進捗であるプレイ進捗、の少なくとも1つに関する、第2条件受付部と、
前記第2条件に適合して前記第1ゲームが実行されたことを判定する判定部と、
前記判定部の判定に基づいて、前記第1ゲームまたは前記第2ゲームの進行を優遇する処理を行う処理部と、を備える、
ゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、ゲーム装置、サーバ装置およびゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オンライン・ネットワークゲームにおいて、確実にサーバシステムに接続してゲームに参加できるようにするため、予め予約していた予約日時に該当する場合に、ゲーム端末からゲームに参加可能にするシステム等が知られている(特許文献1参照)。また、ユーザの操作に基づいて、ユーザのゲームプレイに制限を設ける機能を有するシステムが知られている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-199977号公報
【特許文献2】特開2019-76663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザにゲームを適切なプレイ習慣で実行させる上で、改善の余地がある。
【0005】
本発明の目的は、ユーザのゲームのプレイ習慣を改善し得るゲームシステムまたはプログラム等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)第1の側面は、コンピュータを、
ユーザに関連付けられた第1ゲームに関して、前記ユーザ以外の条件指定者によって指定された第1条件を満たす範囲で、前記ユーザにより指定された第2条件を受け付ける受付手段であって、前記第1条件及び前記第2条件は、前記第1ゲームをプレイするプレイ時間、前記第1ゲームをプレイする回数であるプレイ回数、及び前記第1ゲームをプレイすることによる進捗であるプレイ進捗、の少なくとも1つに関する、受付手段と、
前記第2条件に適合して前記第1ゲームが実行されたことを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定に基づいて、前記ユーザに関連付けられた前記第1ゲームまたは前記第1ゲームとは異なる第2ゲームの進行を優遇する処理を行う処理手段と、として機能させる、
プログラムである。
【0007】
(2)上記(1)において、前記第1条件は、前記プレイ時間であって、前記ユーザが前記第1ゲームを実行可能な第1時間範囲であり、
前記第2条件は、前記プレイ時間であって、前記第1時間範囲を満たす範囲で、前記ユーザにより指定された第2時間範囲であるようにすることができる。
【0008】
(3)上記(1)または(2)において、前記条件指定者が、前記ユーザの疾患または能力を判定する者とすることができる。
【0009】
(4)上記(2)において、前記第1条件は、前記第1時間範囲を満たす範囲で前記第1ゲームを実行可能な総プレイ時間、及び前記第1ゲームを連続して実行可能な連続プレイ時間、の少なくとも一つを指定する情報をさらに含むものとすることができる。
【0010】
(5)上記(4)において、前記第1条件は、前記連続プレイ時間だけ連続して前記第1ゲームが実行された後に再び前記第1ゲームを実行可能となるまでの時間である時間間隔を指定する情報をさらに含むものとすることができる。
【0011】
(6)上記(5)において、前記コンピュータを、前記ユーザに前記第2条件を入力させるための入力画面を表示部に表示させる表示制御手段としてさらに機能させ、
前記入力画面は、
前記第2条件を受け付けていない状態では、前記第1時間範囲に基づいて生成された前記第2条件の候補となる第1候補時間を示し、
前記第2条件の少なくとも一部を受け付けた状態では、前記第1時間範囲と、前記総プレイ時間および前記時間間隔の少なくとも一つと、前記第2条件の少なくとも一部と、に基づいて生成された、前記第2条件のさらなる候補となる第2候補時間を示すようにすることができる。
【0012】
(7)上記(1)から(6)のいずれかにおいて、前記判定手段は、前記第2条件が受け付けられた後に前記ユーザが実際に前記第1ゲームの実行を開始した開始時間、および実行を終了した終了時間に基づいて、前記第2条件に適合して前記第1ゲームが実行されたことを判定することができる。
【0013】
(8)上記(1)から(6)のいずれかにおいて、前記判定手段は、前記第2条件が受け付けられた後に前記ユーザが実際に前記第1ゲームの実行を開始した開始時間、および実行を終了した終了時間の少なくとも一方と、前記第2時間範囲との差異に基づいて、前記第2条件に適合して前記第1ゲームが実行されたことを判定することができる。
【0014】
(9)上記(1)から(8)のいずれかにおいて、前記判定手段は、前記第1ゲームにおいて第1の処理が実行された場合には前記第2条件に適合しているか否かを判定し、第1の処理とは異なる第2の処理が実行された場合には前記第2条件に適合しているか否かを判定しないものとすることができる。
【0015】
(10)上記(1)から(9)のいずれかにおいて、前記コンピュータを、
前記第1ゲーム、前記第2ゲーム、前記第1ゲームと前記第2ゲームとは異なる第3ゲーム、および前記第1ゲームおよび前記第2ゲームの実行を管理する管理アプリを実行する実行手段としてさらに機能させ、
前記判定手段は、前記管理アプリによって実行された前記第1ゲームが前記第2条件に適合して実行されたことを判定するものとすることができる。
【0016】
(11)上記(10)において、前記処理手段は、前記第2時間範囲ではない時間に前記第3ゲームが実行された場合には、前記ユーザに関連付けられた前記第1ゲームまたは前記第2ゲームの進行を冷遇する処理を行うことができる。
【0017】
(12)第2の側面は、
ユーザに関連付けられた第1ゲーム及び前記第1ゲームとは異なる第2ゲームを実行する実行部と、
前記第1ゲームに関して、前記ユーザ以外の条件指定者によって指定された第1条件を満たす範囲で、前記ユーザにより指定された第2条件を受け付ける受付部であって、前記第1条件及び前記第2条件は、前記第1ゲームをプレイするプレイ時間、前記第1ゲームをプレイする回数であるプレイ回数、及び前記第1ゲームをプレイすることによる進捗であるプレイ進捗、の少なくとも1つに関する、受付部と、
前記第2条件に適合して前記第1ゲームが実行されたことを判定する判定部と、
前記判定部の判定に基づいて、前記第1ゲームまたは前記第2ゲームの進行を優遇する処理を行う処理部と、を備える、
ゲーム装置である。
【0018】
(13)第3の側面は、
ユーザに関連付けられた第1ゲームに関して、前記ユーザ以外の条件指定者によって指定された第1条件を受け付ける第1条件受付部と、
前記第1条件を満たす範囲で、前記ユーザにより指定された第2条件を受け付ける第2条件受付部であって、前記第1条件及び前記第2条件は、前記第1ゲームをプレイするプレイ時間、前記第1ゲームをプレイする回数であるプレイ回数、及び前記第1ゲームをプレイすることによる進捗であるプレイ進捗、の少なくとも1つに関する、第2条件受付部と、
前記第2条件に適合して前記第1ゲームが実行されたことを判定する判定部と、
前記判定部の判定に基づいて、前記ユーザに関連付けられた前記第1ゲームまたは前記第1ゲームとは異なる第2ゲームの進行を優遇する処理を行う処理部と、を備える、
サーバ装置である。
【0019】
(14)第4の側面は、
ユーザに関連付けられた第1ゲーム及び前記第1ゲームとは異なる第2ゲームを実行する実行部と、
前記第1ゲームに関して、前記ユーザ以外の条件指定者によって指定された第1条件を受け付ける第1条件受付部と、
前記第1条件を満たす範囲で、前記ユーザにより指定された第2条件を受け付ける第2条件受付部であって、前記第1条件及び前記第2条件は、前記第1ゲームをプレイするプレイ時間、前記第1ゲームをプレイする回数であるプレイ回数、及び前記第1ゲームをプレイすることによる進捗であるプレイ進捗、の少なくとも1つに関する、第2条件受付部と、
前記第2条件に適合して前記第1ゲームが実行されたことを判定する判定部と、
前記判定部の判定に基づいて、前記第1ゲームまたは前記第2ゲームの進行を優遇する処理を行う処理部と、を備える、
ゲームシステムである。
【発明の効果】
【0020】
本開示によれば、上記課題を解決する、第三者により指定された条件の下で、ユーザが適度にゲームすることを管理または促進できるようにするプログラム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施形態のゲームシステムの概略構成を示すブロック図である。
図2】実施形態のゲームシステムにおけるゲーム端末の概略構成を示すブロック図である。
図3】実施形態のゲームシステムにおける登録端末の概略構成を示すブロック図である。
図4】実施形態のゲームシステムにおける管理サーバ装置の概略構成を示すブロック図である。
図5】実施形態のゲームシステムにおけるゲームサーバ装置の概略構成を示すブロック図である。
図6】実施形態のゲームシステムにおける補助端末の概略構成を示すブロック図である。
図7】実施形態のゲームシステムの動作例を示すフロー図である。
図8】実施形態のゲームシステムの動作例を示すフロー図である。
図9】実施形態においてゲーム端末のディスプレイに表示される入力画面の例である。
図10】実施形態においてゲーム端末のディスプレイに表示される入力画面の例である。
図11】実施形態においてゲーム端末のディスプレイに表示される画面の例である。
図12】変形例のゲームシステムにおける管理サーバ装置の概略構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[実施形態]
本開示のゲームシステム1の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0023】
<ゲームの説明>
図1に示されるゲームシステム1では、登録端末2、管理サーバ装置3、ゲームサーバ装置4、ゲーム端末5、および補助端末7が、インターネットおよびLANなどの通信ネットワーク6を介して互いに通信可能に接続されており、ゲーム端末5においてゲームが実行される。ゲーム端末5において実行されるゲームは、同じくゲーム端末5において実行されるランチャーアプリによって管理される。
【0024】
このランチャーアプリは、ゲーム端末5で実行される、処方ゲームを含むゲームの実行を管理する「管理アプリ」の一具体例である。ランチャーアプリは、ゲーム端末5において処方ゲームを含むいくつかのゲームの実行を管理するものの、ゲーム端末5で実行されるすべてのゲームを管理するものである必要はない。
【0025】
本実施形態のゲームは、ゲームシステム1において実行されるオンラインのゲームであり、ユーザの能力の低下を抑制したり疾患を治療したりすることを目的に処方された、もの探しゲームまたはパズルゲームなどの処方ゲーム、およびその他のゲームを含む。処方ゲームは、ユーザのリハビリ用のゲームである場合がある。ゲームを処方するとは、ユーザが特定のゲームをプレイ可能な状態にしたり、ユーザに対して特定のゲームをプレイすることを求めたりすることを指す。処方ゲームは、処方されたユーザのみがプレイ可能となるゲームであってもよいし、処方されたユーザ以外もプレイ可能なゲームであってもよい。なお、処方されたユーザ以外もプレイ可能なゲームがユーザに処方された場合、処方されたユーザが当該ゲームをプレイする際のゲームの難易度や付与されるゲームアイテム等のゲーム条件や、発生するゲーム内イベントやプレイ可能なゲームコンテンツが、処方されたユーザ以外が当該ゲームをプレイする場合とは異なるように設定されることが好ましい。本明細書では、これらの処方ゲーム及びその他のゲームを総称して「ゲーム」という。
【0026】
もの探しゲームは、例えばプレイヤキャラクタを操作しながら、各ステージの仮想ゲーム空間内に隠された複数の指定アイテムを制限時間内に探し出すものである。このゲームでは、制限時間内に複数の指定アイテムの全てを探しだすことにより、そのステージをクリアすることができる。
【0027】
パズルゲームは、例えばゲーム画面に次々に出現する複数色のパーツのうち、同一色のパーツを所定数そろえて消していくものである。パズルゲームでは、ステージ毎に目標数が設定されており、1ステージに設定された行動回数内で目標数だけパーツを消すと、そのステージをクリアすることができる。
【0028】
このようなゲームは、ゲーム端末5のユーザが、そのゲームを一人でプレイしたり、その他のユーザとともに複数人で対戦または協力してプレイしたりすることができる。ゲーム端末5のユーザが、補助端末7を使用する補助者と協力してプレイしてもよい。このようなゲームは、スマートフォン、タブレット、もしくはパーソナルコンピュータなどの電子機器、ニンテンドースイッチ(登録商標)などの携帯用ゲーム機、またはプレイステーション(登録商標)、もしくはXBOX(登録商標)などの家庭用ゲーム機であるゲーム端末5を用いて実行される。以下では、ゲーム端末5がスマートフォンである場合を例示する。
【0029】
<ゲームシステムの概要>
図2に示されるように、ゲームシステム1は、登録端末2、管理サーバ装置3、ゲームサーバ装置4、ゲーム端末5、補助端末7、および通信ネットワーク6を含んで構成される。
【0030】
登録端末2は、診断者により用いられる。診断者は、疾患または認知機能などの能力の低下などを有するユーザを診断することが可能な第三者である。診断者は、例えば特定の医師、複数の医師からなるグループ、または当該医師もしくはグループが所属する医療機関である。診断者は人間に限定されず、診断能力を有するコンピュータ等であってもよい。診断者は、本発明の「条件指定者」の一具体例である。
【0031】
登録端末2は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、またはタブレットなどである。診断者は、例えば患者であるユーザを診断した後に登録端末2を操作することにより、そのユーザの診断結果の情報である診断情報を管理サーバ装置3に送信し登録することができる。診断情報には、診断者の氏名、診断者の識別番号、ユーザの氏名、ユーザの識別番号、ユーザの疾患の名称、およびユーザの疾患のクラスなどの情報に加え、診断者がユーザに処方した処方ゲームの情報、およびユーザが処方ゲームをプレイする時間帯を指定する情報である指定情報が含まれる。
【0032】
指定情報は、換言すると、ユーザが処方ゲームを実行(プレイ)可能な時間の範囲を指定し、それ以外の時間に処方ゲームを実行することを規制する情報であるともいえる。指定情報は、本発明における「第1条件」の一具体例である。
【0033】
疾患のクラスとは、疾患の重症度の度合いを数値化したものである。クラスの数値が大きいほど、症状が重いことを示す。本実施形態では、診断者による診断を受けたユーザが、ゲーム端末5を用いてゲームをプレイするプレイヤに相当する。以下では、診断者が診断したユーザ、およびゲームのプレイヤをまとめて「ユーザ」と称する。
【0034】
管理サーバ装置3には、登録端末2から送信される診断情報、および補助端末7から送信される推奨情報が、ユーザ毎に関連付けられて記憶されている。管理サーバ装置3は、ゲーム端末5を用いたユーザ認証が成立すると、ユーザの診断情報および推奨情報などを暗号化してゲーム端末5に送信する。
【0035】
ゲームサーバ装置4は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、ゲーム端末5のゲームデータの管理、より詳細にはアカウント毎のゲームデータの管理、およびゲームの進行の管理を行う。
【0036】
各ユーザには、ゲーム端末5に対応付けられて、管理サーバ装置3で用いられる第1アカウント情報、およびゲームサーバ装置4で用いられる第2アカウント情報が割り当てられている。各アカウント情報には、ユーザの識別番号およびパスワードが含まれている。第1アカウント情報および第2アカウント情報は互いに独立した情報であり、管理サーバ装置3に記憶されたユーザの診断情報をゲームサーバ装置4で確認することはできなくなっている。
【0037】
補助端末7は、ユーザの日々の体調を管理したり、ユーザの生活に対してアドバイスをしたりする、ユーザの家族またはヘルパーなどの補助者により用いられる。補助者は、補助端末7を操作して、ユーザの生活リズムなどに合わせて、処方ゲームをプレイことをユーザに推奨する時間帯を指定する情報である推奨情報を、管理サーバ装置3に送信し登録することができる。補助端末7は、スマートフォン、タブレット、またはパーソナルコンピュータなどである。
【0038】
ゲーム端末5はユーザにより用いられる。ゲーム端末5は、管理サーバ装置3にログインする際に第1アカウント情報を管理サーバ装置3に送信する。第1アカウント情報は、管理サーバ装置3にログインする際のユーザ認証に利用される。ユーザ認証が成立しログインが行われると、管理サーバ装置3とゲーム端末5との間で相互通信が可能となる。ログイン後、管理サーバ装置3は、ユーザの診断情報および推奨情報などを暗号化してゲーム端末5に送信する。
【0039】
ユーザは、ゲーム端末5を操作して処方ゲームをプレイするほか、処方ゲームをプレイする予定の時間を示すプレイ計画を、ランチャーアプリを介して予め決定し入力する。プレイ計画は、診断者により指定された指定情報の時間範囲の範囲内で、補助者による推奨情報を参照しつつユーザ自身が決定する。ゲーム端末5に受け付けられたプレイ計画に沿ってユーザが処方ゲームをプレイすると、ユーザに対して、ゲームを有利に進められるようになる特典などが与えられる。プレイ計画を示す情報をプレイ計画情報という。プレイ計画情報、指定情報、および推奨情報は、いずれも1日ごとの情報である。ランチャーアプリは、本発明の「管理アプリ」の一具体例である。プレイ計画は、本発明の「第2条件」の一具体例である。
【0040】
ゲーム端末5は、管理サーバ装置3から取得した診断情報に基づいて医療モードパラメータを生成する。医療モードパラメータは、診断者の診断情報に応じてゲーム内容に変更を加えるための制御パラメータであり、例えばゲームの難易度や、ゲーム内で付与されるゲーム媒体の付与数などに変更を加える制御パラメータである。ゲーム媒体とは、ゲームに関する要素を表した電子データであって、プレイヤキャラクタが仮想ゲーム空間内で使用できるアイテムなどである。例えば、本実施形態のゲームシステム1では、もの探しゲーム、およびパズルゲームのそれぞれに対していくつかの項目が調整可能となっている。このように、医療モードパラメータを用いてゲームの項目を調整することで、例えば認知機能が低下しているユーザに対してゲームの難易度を低下させる調整などを実行可能となる。
【0041】
このように、本実施形態のゲームシステム1では、診断者により処方された処方ゲームをユーザがゲーム端末5を使用してプレイ可能である。例えばユーザの認知機能が低下している場合には、ユーザの認知機能およびそのクラスに対応したゲームをユーザがプレイ可能である。このようなゲームをユーザがプレイすることにより、ユーザの認知機能の低下を抑制できる。そのため、ユーザは、処方ゲームによる効果を適切に得るため、診断者により指定された時間帯に応じて適切な時間だけ処方ゲームをプレイすることが求められる。ユーザが処方ゲームを適切な時間だけプレイすると、ユーザには特典が与えられるため、ユーザには処方ゲームを自発的にプレイする動機が与えられる。このように、本実施形態のゲームシステムは、強制にゲームをプレイさせるなどのストレスをユーザにかけることなく、ユーザが自発的かつ適度にゲームをプレイするよう促して、ユーザの疾患を治療することを可能とする。
【0042】
<ゲームシステムの構成>
ゲームシステム1は、通信ネットワーク6を介して互いに通信可能に接続された、登録端末2、管理サーバ装置3、ゲームサーバ装置4、ゲーム端末5、および補助端末7を含んで構成される。以下、各構成の具体的な構成について説明する。
【0043】
<登録端末の構成>
図3に示されるように、登録端末2は、ネットワークインターフェース21、出力部22、入力部23、記憶部25および制御部26を有する。制御部26は、バス29を介して各構成と電気的に接続されている。
【0044】
ネットワークインターフェース21は、通信ネットワーク6を介してゲームシステム1の他の構成と通信可能に接続されている。
【0045】
出力部22は、制御部26の表示制御手段266の制御によって、各種画像およびテキストなどを含む画面を出力するための出力情報を生成する。出力部22は、この生成した出力情報に基づいて、接続されたディスプレイ(不図示)上に各種画面を出力する。また、出力部22は、制御部26から出力される情報に基づいて、音声を再生および合成して、接続されたスピーカ(不図示)に音声出力させる。
【0046】
入力部23は、接続されたタッチパッドまたはキーボードなどの周辺機器(不図示)に対するユーザの操作入力に関するデータを、これらの周辺機器との間で送受信する。例えば、ユーザは、このタッチパッドをタッチして操作することで、登録端末2に操作信号を入力する。
【0047】
記憶部25は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、およびSSD(Solid State Drive)などにより構成されている。記憶部25は、登録端末2を操作する診断者が入力部23を介して入力した、診断者の氏名、診断者の識別番号、ユーザの氏名、ユーザの識別番号、ユーザの疾患の名称、およびユーザの疾患のクラス、診断者がユーザに処方した処方ゲームの情報、およびユーザが処方ゲームをプレイする時間帯を指定する情報である指定情報を含む診断情報などを記憶する。また、記憶部25は、各種機能を実現するためのプログラムなどを記憶する。
【0048】
制御部26は、CPUや半導体メモリを有するマイクロコンピュータで構成されており、登録端末2の動作を制御する。制御部26は、各種プログラムを実行することにより、通信手段261、受付手段263、および表示制御手段266として機能する。本実施形態では、これらの手段が、それぞれ通信部、受付部、および表示制御部に相当する。
【0049】
―通信手段―
通信手段261は、ネットワークインターフェース21を介して、ゲームシステム1の他の構成と通信を行い、各種データを送受信する。例えば、通信手段261は、診断者によるユーザの診断結果に基づき、診断情報を管理サーバ装置3に送信する。
【0050】
―受付手段―
受付手段263は、診断者が入力部23を操作して入力した、ユーザが処方ゲームをプレイする時間帯を指定する指定情報を受け付ける。診断者は、例えばユーザの疾患のクラスなどに基づき、ユーザの疾患を改善するために適切な時間だけ処方ゲームをプレイすることを促すよう、上記指定情報を決定する。指定情報は、ユーザが処方ゲームをプレイ可能な時間帯、この時間帯において処方ゲームをプレイ可能な総プレイ時間、処方ゲームを連続して実行可能な連続プレイ時間、および処方ゲームを連続プレイ時間だけプレイした後に再び処方ゲームをプレイ可能となるまでの時間である時間間隔を指定する情報を含む。
【0051】
―表示制御手段―
表示制御手段266は、登録端末2に対する診断者の操作などに基づいて、登録端末2に接続されたディスプレイ(図示省略)の表示出力を制御する。例えば、表示制御手段266は、指定情報を入力するための入力画面などをディスプレイに表示させる。
【0052】
<管理サーバ装置の構成>
図4に示されるように、管理サーバ装置3は、ネットワークインターフェース31、記憶部35、および制御部36を有する。制御部36は、バス39を介して各構成と電気的に接続されている。
【0053】
ネットワークインターフェース31は、通信ネットワーク6を介してゲームシステム1の他の構成と通信可能に接続されている。
【0054】
記憶部35は、HDD、RAM、ROM、およびSSDなどにより構成されている。記憶部35は、診断者DB(Data Base)、およびユーザDB、ならびにユーザ毎の診断情報、推奨情報、およびプレイ計画情報などの各種データを記憶する。また、記憶部35は、各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。
【0055】
診断者DBには、管理サーバ装置3に診断情報を登録することが可能な診断者毎に診断者のアカウント情報などが記憶されている。診断者のアカウント情報には、診断者の識別番号およびパスワードなどが含まれている。
【0056】
ユーザDBには、管理サーバ装置3の管理対象のユーザ毎に、ユーザの第1アカウント情報、ユーザの診断情報、および各ゲームのプレイログなどが関連付けられて記憶されている。また、ユーザDBには、ユーザを補助する補助者の情報が、ユーザの第1アカウント情報または診断情報に関連付けられて記憶されている。
【0057】
制御部36は、CPUや半導体メモリを有するマイクロコンピュータで構成されており、管理サーバ装置3の動作を制御する。制御部36は、各種プログラムを実行することにより、通信手段361、および照合手段362として機能する。本実施形態では、これらの手段は、それぞれ通信部、および照合部に相当する。
【0058】
―通信手段―
通信手段361は、ネットワークインターフェース31を介して、ゲームシステム1の他の装置と通信を行い、各種データを送受信する。例えば、通信手段361は、登録端末2からユーザの診断情報を受信し、補助端末7から推奨情報を受信し、ゲーム端末5からプレイ計画情報などを受信する。また、通信手段361は、ゲーム端末5に診断情報および推奨情報を送信する。また、通信手段361は、補助端末7に、補助対象となるユーザの診断情報を送信する。
【0059】
―照合手段―
照合手段362は、登録端末2から送信される診断者のアカウント情報に基づいて診断者の認証を行う。また、照合手段362は、ゲーム端末5から送信されるユーザの第1アカウント情報に基づいてユーザの認証を行う。また、照合手段362は、補助端末7から送信される補助者のアカウント情報に基づいて補助者の認証を行う。
【0060】
管理サーバ装置3は、画像または音声を出力する出力部、および操作による入力を受け付ける入力部を必ずしも有する必要がないが、有していてもよい。
【0061】
<ゲームサーバ装置の構成>
図5に示されるように、ゲームサーバ装置4は、ネットワークインターフェース41、記憶部45、および制御部46を有する。制御部46は、バス49を介して各構成と電気的に接続されている。
【0062】
ネットワークインターフェース41は、通信ネットワーク6を介してゲームシステム1の他の構成と通信可能に接続されている。
【0063】
記憶部45は、HDD、RAM、ROM、およびSSDなどにより構成されている。記憶部45は、各種機能を実現するためのプログラム、ゲームプログラム、およびゲームデータを記憶する。ゲームプログラムは、処方ゲームおよびその他のゲームのプログラムを含む。ゲームデータには、ユーザのアカウントの情報である第2アカウント情報が含まれる。ゲーム端末5は、第2アカウント情報を用いてゲームサーバ装置4での認証に成功することでユーザがゲームにログインし、ゲーム端末5とゲームサーバ装置4との間で、第2アカウント情報だけでないゲームデータの送受信が可能となる。
【0064】
制御部46は、CPUや半導体メモリを有するマイクロコンピュータで構成されており、ゲームサーバ装置4の動作を制御する。制御部46は、各種プログラムを実行することにより、通信手段461、および照合手段462として機能する。本実施形態では、これらの手段は、それぞれ通信部、および照合部に相当する。
【0065】
―通信手段―
通信手段461は、ネットワークインターフェース41を介して、ゲームシステム1の他の装置と通信を行い、各種データを送受信する。通信手段461は、例えば、ゲーム端末5から第2アカウント情報を受信し、ゲーム端末5との間でゲームデータを送受信する。
【0066】
―照合手段―
照合手段362は、ゲーム端末5から送信される第2アカウント情報に基づいて、ユーザの認証を行う。
【0067】
ゲームサーバ装置4は、画像または音声を出力する出力部、および操作による入力を受け付ける入力部を必ずしも有する必要がないが、有していてもよい。
【0068】
<補助端末の構成>
図6に示されるように、補助端末7は、ネットワークインターフェース71、出力部72、入力部73、記憶部75および制御部76を有する。制御部76は、バス79を介して各構成と電気的に接続されている。
【0069】
ネットワークインターフェース71は、通信ネットワーク6を介してゲームシステム1の他の構成と通信可能に接続されている。
【0070】
出力部72は、制御部76の表示制御手段766の制御によって、各種画像およびテキストなどを含む画面を出力するための出力情報を生成する。出力部72は、この生成した出力情報に基づいて、接続されたディスプレイ(不図示)上に各種画面を出力する。また、出力部72は、制御部76から出力される情報に基づいて、音声を再生および合成して、接続されたスピーカ(不図示)に音声出力させる。
【0071】
入力部73は、接続されたタッチパッドまたはキーボードなどの周辺機器(不図示)に対するユーザの操作入力に関するデータを、これらの周辺機器との間で送受信する。例えば、ユーザは、このタッチパッドをタッチして操作することで、補助端末7に操作信号を入力する。
【0072】
記憶部75は、HDD、RAM、ROM、およびSSDなどにより構成されている。記憶部75は、各種機能を実現するためのプログラムなどを記憶する。
【0073】
制御部76は、CPUや半導体メモリを有するマイクロコンピュータで構成されており、補助端末7の動作を制御する。制御部76は、各種プログラムを実行することにより、通信手段761、受付手段763、および表示制御手段766として機能する。本実施形態では、これらの手段は、それぞれ通信部、受付部、および表示制御部にそれぞれ相当する。
【0074】
―通信手段―
通信手段761は、ネットワークインターフェース71を介して、ゲームシステム1の他の装置と通信を行い、各種データを送受信する。例えば、通信手段761は、管理サーバ装置3から、補助対象となるユーザの診断情報を受信し、管理サーバ装置3に推奨情報を送信する。推奨情報は、処方ゲームをプレイことを補助対象のユーザに推奨する時間帯を指定する情報である。
【0075】
また、通信手段761は、補助者による入力操作に応じて、補助対象のユーザに処方ゲームの進行を補助する補助アイテムを付与することできる。この場合、通信手段761は、管理サーバ装置3に対して、補助対象のユーザに補助アイテムを付与する要求を送信する。これにより、管理サーバ装置3を介して、補助対象のユーザのゲーム端末5に補助アイテムが送信され、ユーザが補助アイテムを使用可能となる。なお、補助アイテムはゲーム媒体の一例である。
【0076】
また、通信手段761は、管理サーバ装置3またはゲームサーバ装置4を介して、補助対象のユーザがプレイ中の処方ゲームを観戦することができる。この場合、管理サーバ装置3またはゲームサーバ装置4から補助端末7に対して、補助対象のユーザがプレイ中の処方ゲームのゲームデータが送信される。また、処方ゲームを観戦中に、補助端末7から補助アイテムを付与可能にしてもよい。また、補助端末7からユーザの補助ゲームのプレイを手助け可能にしてもよい。
【0077】
―受付手段―
受付手段763は、補助者が入力部73を操作して入力した推奨情報を受け付ける。補助者は、ユーザの予定、およびユーザの生活リズムに合わせて処方ゲームをプレイするのに適した時間などを考慮し、処方ゲームをプレイことをユーザに推奨する時間帯を指定する情報である推奨情報を決定する。推奨情報を決定する際、補助端末7では、管理サーバ装置3に記憶された、診断者によって送信された指定情報を参照でき、受付手段763は指定情報により指定された条件を満たす範囲で決定された推奨情報を受け付ける。受付手段763は、指定情報により指定された条件を満たさない推奨情報が入力された場合には、この推奨情報を受け付けず、補助者に対して修正を求めるよう画面表示などにより通知を行う。
【0078】
―表示制御手段―
表示制御手段766は、補助端末7に対する診断者の操作などに基づいて、補助端末7に接続されたディスプレイ(図示省略)の表示出力を制御する。例えば、表示制御手段766は、推奨情報を入力するための入力画面などをディスプレイに表示させる。
【0079】
<ゲーム端末の構成>
図2に示されるように、ゲーム端末5は、ネットワークインターフェース51、出力部52、入力部53、記憶部55および制御部56を有する。制御部56は、バス59を介して各構成と電気的に接続されている。
【0080】
ネットワークインターフェース51は、通信ネットワーク6を介してゲームシステム1の他の構成と通信可能に接続されている。
【0081】
出力部52は、制御部56の表示制御手段566の制御によって、各種画像およびテキストなどを含む画面を出力するための出力情報を生成する。出力部52は、この生成した出力情報に基づいて、接続されたディスプレイ(不図示)上に各種画面を出力する。また、出力部52は、制御部56から出力される情報に基づいて、音声を再生および合成して、接続されたスピーカ(不図示)に音声出力させる。
【0082】
入力部53は、接続されたタッチパッドまたはキーボードなどの周辺機器(不図示)に対するユーザの操作入力に関するデータを、これらの周辺機器との間で送受信する。例えば、ユーザは、このタッチパッドをタッチして操作することで、ゲーム端末5に操作信号を入力する。
【0083】
記憶部55は、HDD、RAM、ROM、およびSSDなどにより構成されている。記憶部25は、各種機能を実現するためのプログラムなどを記憶する。また、記憶部55は、管理サーバ装置3から受信した診断情報および推奨情報、ならびにゲーム端末5を操作するユーザが入力部53を介して入力したプレイ計画情報を記憶する。また、記憶部55は、ユーザが保有するゲーム媒体を記憶する。
【0084】
制御部56は、CPUや半導体メモリを有するマイクロコンピュータで構成されており、ゲーム端末5の動作を制御する。制御部56は、各種プログラムを実行することにより、通信手段561、実行手段562、受付手段563、判定手段564、処理手段565、および表示制御手段566として機能する。本実施形態では、これらの手段が、それぞれ通信部、実行部、受付部、判定部、処理部、および表示制御部に相当する。
【0085】
―通信手段―
通信手段561は、ネットワークインターフェース51を介して、ゲームシステム1の他の構成と通信を行い、各種データを送受信する。例えば、通信手段561は、管理サーバ装置3から、ユーザの診断情報および推奨情報を受信する。また、通信手段561は、管理サーバ装置3にプレイ計画情報を送信する。
【0086】
また、通信手段561は、ゲームサーバ装置4との間でゲームデータを送受信する。また、通信手段561は、補助端末7から送信された、補助アイテムを付与する指示を受信する。
【0087】
―実行手段―
実行手段562は、ゲーム実行手段562aおよびアプリ実行手段562bを含む。
【0088】
ゲーム実行手段562aは、ユーザの操作に応じて処方ゲームおよびその他のゲームを実行する。これにより、ユーザがゲームをプレイできる。
【0089】
アプリ実行手段562bは、ユーザの操作に応じてランチャーアプリを実行する。ランチャーアプリは、処方ゲームを含むゲームを管理するプラットフォームとして機能するアプリケーションソフトであって、他の手段と協働して、ユーザのプレイ時間および特典(報酬)の付与などを管理する。
【0090】
―受付手段―
受付手段563は、ユーザが入力部53を操作しランチャーアプリを介して入力した、プレイ計画を受け付ける。プレイ計画は、処方ゲームをプレイすることを予定する時間帯で示される。受け付けられたプレイ計画を示す情報であるプレイ計画情報は、記憶部55に記憶される。
【0091】
具体的には、ユーザは、登録端末2から受信し記憶部55に記憶されている診断情報のうちの指定情報、および補助端末7から受信し記憶部55に記憶されている推奨情報をディスプレイに表示させて参照し、少なくとも指定情報により指定される時間帯の範囲内でプレイ計画を決定して入力する。受付手段563は、プレイ計画が指定情報により指定される時間帯の範囲内であれば、指定情報により指定された条件を満たすものとしてプレイ計画を受け付ける。受付手段563は、推奨情報により指定される時間帯の範囲内でなくてもプレイ計画を受け付けるが、ユーザは指定情報により指定される時間帯を確認することでプレイ計画を決定しやすくなる。
【0092】
―判定手段―
判定手段564は、記憶部55に記憶されたプレイ計画情報と、処方ゲームがプレイされた時間とに基づき、プレイ計画に適合して処方ゲームがプレイされたことを判定する。具体的には、判定手段564は、プレイ計画情報により示される時間帯と、処方ゲームが実際にプレイされた時間帯とを比較し、両者の一致度を判定する。判定手段564は、例えば両者の一致度の割合に応じて、複数段階に分けられた達成度を決定することにより判定を行う。すなわち、一致度が80%以上であれば達成度A、80%未満60%以上であれば達成度B、60%未満であれば達成度Cなどというように、判定手段564が判定を行うことができる。
【0093】
―処理手段―
処理手段565は、判定手段564の判定に基づいて、ユーザに対して処方ゲームを有利に進めることができるようになるゲーム媒体を特典として付与する処理を行う。ユーザが付与されたゲーム媒体は、記憶部55に記憶され、ユーザがこのゲーム媒体を使用すると、ユーザは処方ゲームの進行に対する優遇を受けることができる。また、処理手段565は、判定手段564の判定に基づいて、ユーザの処方ゲームの進行を冷遇する処理を行ってもよい。すなわち、処理手段565は、判定手段564の判定に基づいて、処方ゲームの進行を優遇または冷遇する処理を行うことができる。なお、特典の付与は、特典に対応するゲーム媒体などをユーザに関連付けることにより行われる。
【0094】
処理手段565は、例えば、判定手段564によって判定された上記の達成度に基づき、達成度が高いほど高い効果が得られる特典を付与してもよい。
【0095】
―表示制御手段―
表示制御手段566は、入力部53を介したユーザの操作などに基づいて、ゲーム端末5に接続されたディスプレイ(図示省略)の表示出力を制御する。例えば、表示制御手段566は、プレイ計画を入力するための入力画面などをディスプレイに表示させる。
【0096】
<プレイ計画入力時の入力画面の表示>
図9および図10は、ユーザがゲーム端末5を用いてプレイ計画を入力する際にディスプレイに表示される画面の例を示している。
【0097】
まず、ユーザが未だプレイ計画を入力しておらず、受付手段563がプレイ計画を受け付けていない状態では、表示制御手段566は、記憶部55に記憶された指定情報および推奨情報に基づいて、図9に示す入力画面をディスプレイに表示する。図9に示されるように、このときの入力画面521には、診断者により指定された指定情報のうちのユーザが処方ゲームをプレイ可能な時間帯に関する情報、および補助者により指定された推奨情報に基づいて生成された、プレイ計画の候補となる候補時間帯が時間バー521aとして示される。この時間バー521aでは、プレイ可能な時間帯に関する情報と推奨情報とが識別可能に表示されている。具体的には、時間バー521a上に、プレイ可能な時間帯53a、推奨情報に対応する時間帯53b、およびこれら以外のプレイ不能な時間帯53cがそれぞれ異なる色、または態様で示される。
【0098】
また、入力画面521には、指定情報により指定される、ユーザが処方ゲームをプレイ可能な時間帯、この時間帯において処方ゲームをプレイ可能な総プレイ時間、処方ゲームを連続して実行可能な連続プレイ時間、および処方ゲームを連続プレイ時間だけプレイした後に再び処方ゲームをプレイ可能となるまでの時間である時間間隔を指定する情報が、指定情報表示部分521bに表示される。ユーザは、例えばタッチパネルである入力部53を操作して、この時間バー521a上でプレイ計画を入力することができる。すなわち、時間バー521aにおいてユーザがタッチ操作を行った時間帯がプレイ計画として入力される。
【0099】
ユーザが入力したプレイ計画が、プレイ可能な時間帯を含む指定情報を満たす場合には受付手段563がプレイ計画を受け付け、そうでない場合には受付手段563は表示制御手段566を介して、プレイ計画が受け付けられない旨を入力画面521に表示させる。
【0100】
次に、ユーザがプレイ計画の少なくとも一部を入力し、受付手段563がプレイ計画の少なくとも一部を受け付けた状態では、表示制御手段566は、プレイ可能な時間帯に関する情報、および推奨情報に加え、指定情報のうちの総プレイ時間、および時間間隔に基づいて、図10に示す入力画面をディスプレイに表示する。すなわち、プレイ計画の一部が入力されると、入力されたプレイ計画に応じて処方ゲームをプレイできない時間帯が決定される。図10に示した具体例では、受け付けられたプレイ計画と上記の時間間隔とに基づいて、次のプレイ計画を入力できないプレイ不可能な時間帯が自動的に決定され、時間バー521a上に、受け付けられたプレイ計画に対応する時間帯53d、プレイ不可能な時間帯53e、及びプレイ可能な時間帯53aが、それぞれ異なる色または態様で示される。このように、表示制御手段566は、受け付けられたプレイ計画、プレイ可能な時間帯に関する情報、および推奨情報、ならびに総プレイ時間および時間間隔を含む指定情報で指定された条件に基づいて、プレイ可能な時間帯およびプレイ不可能な時間帯を自動的に決定してディスプレイに表示する。これにより、処方ゲームをプレイできない時間帯をユーザが視覚的に容易に把握することができ、プレイ計画の入力を補助している。
【0101】
このとき、入力画面521には、ユーザにより入力されたプレイ計画の少なくとも一部の情報が、プレイ計画情報表示部分521fに表示される。また、入力画面521には、特典を得られるようになるための条件が表示部分521gに表示される。
【0102】
<ゲームシステムの動作の流れ>
ここで、本実施形態のゲームシステム1の動作例について説明する。
【0103】
<プレイ計画の入力処理>
図7は、ユーザが処方ゲームをプレイするプレイ計画を入力する流れを示したフロー図である。
【0104】
診断者は、ユーザを診断した後、登録端末2を操作して管理サーバ装置3にログインし、ユーザの診断結果の情報である診断情報を登録端末2に入力する。このとき診断者は、診断結果に基づき、ユーザに適した処方ゲームのプレイ可能な時間帯などを含む指定情報を決定し、診断情報の一部として入力する。登録端末2は、入力された診断情報を管理サーバ装置3に送信する(ステップS100)。登録端末2から診断情報を受信した管理サーバ装置3は、この診断情報をユーザDBに記憶されたユーザの情報と関連付けて記憶部35に記憶させる(ステップS101)。
【0105】
ユーザの補助者は、診断者によるユーザの診断後、ユーザの処方ゲームのプレイを計画する手助けをするため、補助端末7を操作して管理サーバ装置3にログインして推奨情報を入力する(ステップS110)。推奨情報を入力する際、管理サーバ装置3から診断情報を受信し、診断者が指定した指定情報を確認する。補助端末7から推奨情報を受信した管理サーバ装置3は、この推奨情報をユーザDBに記憶されたユーザの情報と関連付けて記憶部35に記憶させる(ステップS111)。
【0106】
その後、ユーザが、ゲーム端末5を操作してランチャーアプリを起動すると(ステップS120)、ゲーム端末5のアプリ実行手段562bは、記憶部55に記憶されている第1アカウント情報を用いて管理サーバ装置3にログインする(ステップS121)。管理サーバ装置3は、ログイン時にゲーム端末5から送信される第1アカウント情報を受信し、受信した第1アカウント情報に基づく認証を行う(ステップS122)。ユーザ認証が成立すると、ユーザのゲーム端末5によるログインが成功し、ゲーム端末5は管理サーバ装置3に記憶されている診断情報および推奨情報などを参照可能な状態となる。
【0107】
次に、ユーザがランチャーアプリにおいてプレイ計画の入力する機能を実行すると(ステップS130)、管理サーバ装置3に対してプレイ計画の入力に必要となる指定情報及び推奨情報を要求する。これに応答し、管理サーバ装置3は、ゲーム端末5に、ユーザの指定情報および推奨情報を送信する(ステップS131)。指定情報および推奨情報を受信したゲーム端末5は、受信した指定情報および推奨情報を記憶部55に記憶させるとともに、表示制御手段566によって、プレイ計画を入力するための入力画面(図9および図10参照)をゲーム端末5に接続されたディスプレイに表示する(ステップS132)。
【0108】
ユーザは、表示された図9または図10のような入力画面を参照しながら、入力部53を介してプレイ計画を入力する(ステップS133)。
【0109】
このとき、受付手段563は、入力されたプレイ計画が指定情報により指定される時間帯の範囲内であればプレイ計画を受け付け、そうでない場合にはユーザに対して画像または音声でプレイ計画の修正を促す通知を行う。
【0110】
受付手段563がプレイ計画を受け付けると、通信手段561は管理サーバ装置3にプレイ計画情報を送信する(ステップS134)。プレイ計画情報を受信した管理サーバ装置3は、記憶部35に、このユーザに関連付けてプレイ計画情報を記憶させる(ステップS135)。
【0111】
<処方ゲームの実行判定処理>
上記の処理でプレイ計画が決定すると、次にプレイ計画に沿ってユーザが処方ゲームをプレイしたかどうかの判定が行われる。図8は、ユーザが処方ゲームをプレイ計画に沿ってプレイしたかどうかを判定する流れを示したフロー図である。
【0112】
ユーザがゲーム端末5を操作して処方ゲームのプレイを開始しようとすると(ステップS200)、アプリ実行手段562bは、記憶部55に記憶されている第2アカウント情報を用いてゲームサーバ装置4にログインする(ステップS201)。ゲームサーバ装置4は、ログイン時にゲーム端末5から送信される第2アカウント情報を受信し、受信した第2アカウント情報に基づく認証を行う(ステップS202)。ユーザ認証が成立すると、ユーザのゲーム端末5によるログインが成功し、ゲーム端末5とゲームサーバ装置4との間でゲームデータの送受信が可能となる(ステップS203、S204)。
【0113】
ユーザがゲーム端末5で処方ゲームをプレイしているとき、またはプレイした後、ゲーム端末5の通信手段561は、管理サーバ装置3に対して処方ゲームのプレイログを送信する(ステップS210)。管理サーバ装置3は、受信したプレイログを、ユーザに関連付けて記憶部35に記憶させる(SステップS211)。
【0114】
ゲーム端末5の判定手段564は、このプレイログと、記憶部55に記憶されたプレイ計画情報とに基づいて、プレイ計画に適合して処方ゲームがプレイされたか否かを判定する(ステップS220)。
【0115】
プレイ計画に適合して処方ゲームがプレイされたと判定手段564が判定した場合、処理手段565は、ユーザに対して処方ゲームを有利に進めることができるようになるゲーム媒体を特典として付与する(ステップS221)。一方、プレイ計画に適合して処方ゲームがプレイされなかったと判定手段564が判定した場合、処理手段565は、処方ゲームの進行を冷遇する処理を行ってもよい。
【0116】
なお、処理手段565による特典の付与などの優冷遇処理は、ゲーム端末5が単体で行うのではなく、管理サーバ装置3との間でデータの確認を行いながら処理され、ユーザによる不正および通信失敗によるデータの消滅が避けられる。
【0117】
判定手段564による判定、および処理手段565による特典の付与がなされるタイミングは、限定するものではないが、翌日ゲーム端末5でランチャーアプリが起動されたタイミングとする。換言すると、当日初めてランチャーアプリが起動されたタイミングで、昨日のプレイ計画に適合して処方ゲームがプレイされたことの判定および特典の付与が行われる。
【0118】
図11は、このときゲーム端末5のディスプレイに表示される画面例である。ランチャーアプリが起動されると、表示制御手段566は、判定手段564の判定と処理手段565の処理に基づき、特典の付与に関する画面522aまたは522bを表示する。昨日、プレイ計画に十分適合して処方ゲームがプレイされた場合には、高品質の特典が与えられる場合の画面522aがディスプレイに表示される。一方で昨日、プレイ計画にある程度適合して処方ゲームがプレイされた場合には、中品質の特典が与えられる場合の画面522bがディスプレイに表示される。中品質の特典が与えられる場合の画面522bには、ゲームのプレイをどのように改善すれば高品質の特典が得られるかをユーザにアドバイスする文章があわせて表示される。なお、これらの表示にあわせて、昨日のプレイ計画と処方ゲームがプレイされた時間との詳細を表示してもよい。
【0119】
これらの画面522aまたは522bが表示された後、表示制御手段566はディスプレイにランチャーアプリの実行画面523を表示させる。この実行画面523で、ユーザがランチャーアプリに管理されている処方ゲームまたは他のゲームをプレイすることを選択すると、表示制御手段566はディスプレイにプレイゲームを選択する画面524を表示させる。一方、ユーザが実行画面523でプレイ計画を入力することを選択すると、表示制御手段566はディスプレイに図9または図10に示す入力画面521を表示させる。
【0120】
以上をまとめると、ゲームシステム1で用いられるプログラムは、ゲーム端末5の制御部56(コンピュータ)を、ユーザに関連付けられた処方ゲーム(第1ゲーム)に関して、ユーザ以外の診断者(条件指定者)によって指定された指定情報(第1条件)を満たす範囲で、ユーザにより指定されたプレイ計画(第2条件)を受け付ける受付手段563であって、指定情報(第1条件)およびプレイ計画(第2条件)は、処方ゲーム(第1ゲーム)をプレイするプレイ時間に関する、受付手段563と、プレイ計画(第2条件)に適合して処方ゲーム(第1ゲーム)が実行されたことを判定する判定手段564と、判定手段564の判定に基づいて、ユーザに関連付けられた処方ゲーム(第1ゲーム)の進行を優遇する処理を行う処理手段565と、として機能させるプログラムである。
【0121】
<効果>
上記のゲームシステム1によれば、診断者がユーザの診断結果に基づいて指定した、処方ゲームをプレイすべき時間帯に沿ってユーザが処方ゲームを自発的にプレイすることを促しやすいシステムを提供できる。これにより、ユーザが有する疾患などに応じた適切な時間だけユーザが処方ゲームをプレイしやすい環境を創出し、ユーザの疾患などを好適に改善していくシステムを提供できる。
【0122】
ゲームシステム1では、診断者が、ユーザの疾患または能力を診断(判定)することができる医師などであるため、適切な処置が可能なシステムを構成することができる。
【0123】
ゲームシステム1において、指定情報は、ユーザが処方ゲームをプレイ可能な時間帯、この時間帯において処方ゲームをプレイ可能な総プレイ時間、処方ゲームを連続して実行可能な連続プレイ時間、および処方ゲームを連続プレイ時間だけプレイした後に再び処方ゲームをプレイ可能となるまでの時間である時間間隔を指定する情報を含んでよい。このような指定情報を用いることで、単に所定の時間帯にのみ処方ゲームをプレイ可能にするだけでなく、ある程度処方ゲームをプレイし、その後一定時間以上休憩した後に再度処方ゲームをプレイするようにユーザに促すことができる。これにより、処方ゲームによる疾患改善などの効果をより高めることができる。
【0124】
上記プログラムにおいて、制御部56(コンピュータ)を、ユーザにプレイ計画(第2条件)を入力させるための入力画面(図9および図10)をディスプレイ(表示部)に表示させる表示制御手段566としてさらに機能させる。入力画面は、プレイ計画(第2条件)を受け付けていない状態では、ユーザが処方ゲームをプレイ可能な時間帯(第1時間範囲)に基づいて生成されたプレイ計画(第2条件)の候補となる第1候補時間を示し、プレイ計画(第2条件)の少なくとも一部を受け付けた状態では、上記時間帯(第1時間範囲)と、上記の総プレイ時間および時間間隔の少なくとも一つと、プレイ計画(第2条件)の少なくとも一部と、に基づいて生成された、プレイ計画(第2条件)のさらなる候補となる第2候補時間を示すようにすることができる。
【0125】
<第1変形例>
以下、上記実施形態の変形例について説明する。
【0126】
図12は、本変形例のゲームシステム1が備える管理サーバ装置3の構成を示す図である。図12に示されるように、管理サーバ装置3は、実施形態の管理サーバ装置3の制御部36に代えて制御部36aを備える。制御部36aは、各種プログラムを実行することにより、通信手段361、照合手段362、受付手段363、判定手段364、および処理手段365として機能する。本変形例では、これらの手段は通信部、照合部、受付部、判定部、および処理部に相当する。
【0127】
一方、本変形例のゲーム端末5は、判定手段564および処理手段565を有さない構成としてよい。本変形例のゲームシステム1では、ゲーム端末5に代えて、管理サーバ装置3が実施形態の判定手段564および処理手段565の機能を有しており、処方ゲームの実行判定処理をゲーム端末5ではなく管理サーバ装置3で行う。
【0128】
本変形例では、ゲーム端末5の受付手段563は、受け付けたプレイ計画の情報を管理サーバ装置3に送信する。管理サーバ装置3では、受信したプレイ計画情報を受付手段363が受け付け、ユーザに関連付けて記憶部35に記憶させる。ゲーム端末5が受付手段563を有さず、管理サーバ装置3の受付手段363がゲーム端末5の受付手段563と同様の機能を有してもよい。
【0129】
判定手段364は、記憶部35に記憶されたプレイ計画情報と、ゲーム端末5から送信された、処方ゲームがプレイされた時間を示すプレイログとに基づき、ゲーム端末5で、プレイ計画に適合して処方ゲームがプレイされたことを判定する。
【0130】
処理手段365は、判定手段364の判定に基づいて、ユーザに対して処方ゲームを有利に進めることができるようになるゲーム媒体を特典として付与する処理を行う。ユーザに対して付与されたゲーム媒体は、一旦管理サーバ装置3の記憶部35にユーザに関連付けられて記憶されるが、任意のタイミングでゲーム端末5に送信される。
【0131】
このようなゲームシステム1にすると、処方ゲームの実行判定処理および特典の付与などをゲーム端末5ではなく管理サーバ装置3の方で行うことができるため、不正防止などの点で有効である。
【0132】
<第2変形例>
本変形例のゲームシステム1では、診断者が指定する指定情報を、実施形態における処方ゲームをプレイする時間帯などを指定する情報に代えて、処方ゲームをプレイする回数であるプレイ回数を指定する情報とする。この場合、ユーザにより決定されるプレイ計画は、処方ゲームをプレイする予定の時間ではなく、プレイする予定の回数である。また、補助者により決定される推奨情報も、ユーザに処方ゲームのプレイを推奨する回数である。
【0133】
本変形例では、判定手段564は、プレイ計画情報と、処方ゲームがプレイされたプレイ回数とに基づき、プレイ計画に適合して処方ゲームがプレイされたことを判定する。例えば判定手段564は、プレイ計画により指定されるプレイ回数と同じ、またはこのプレイ回数に近い回数だけ処方ゲームをプレイしていれば、高い達成度が得られるように判定を行うことができる。
【0134】
<第3変形例>
本変形例のゲームシステム1では、診断者が指定する指定情報を、実施形態における処方ゲームをプレイする時間帯などを指定する情報に代えて、処方ゲームをプレイすることによる進捗であるプレイ進捗を指定する情報とする。プレイ進捗は、例えば処方ゲームがステージをクリアしていくタイプのゲームである場合には、クリアしたステージの数などである。この場合、ユーザにより決定されるプレイ計画は、処方ゲームをプレイする予定の時間を指定するものではなく、処方ゲームのプレイ進捗を指定するものとなる。また、補助者により決定される推奨情報も、ユーザが処方ゲームをプレイして得られるプレイ進捗を指定するものである。
【0135】
本変形例では、判定手段564は、プレイ計画情報と、処方ゲームのプレイ進捗とに基づき、プレイ計画に適合して処方ゲームがプレイされたことを判定する。例えば判定手段564は、プレイ計画により指定されるプレイ進捗と同じ、またはこのプレイ進捗に近いプレイ進捗をユーザが得ている場合に、高い達成度が得られるように判定を行うことができる。
【0136】
<第4変形例>
実施形態のゲームシステム1の判定手段564では、プレイ計画情報と、処方ゲームがプレイされた時間とに基づき、両者の時間帯を比較して一致度を判定していたが、本変形例ではより単純な処理により判定を行う。
【0137】
処方ゲームがプレイされた時間帯を把握するには、処方ゲームのプレイ中に連続的または断続的にゲームデータを取得する必要があるが、ユーザが処方ゲームのプレイを開始した開始時間、および終了した終了時間に基づいて、判定手段564が判定を行ってもよい。この場合、判定手段564は、処方ゲームのプレイを開始した時間と終了した時間を取得して判定を行う。
【0138】
なお、判定手段564は、処方ゲームを開始した時間または終了した時間の一方に基づいて、簡易的に判定を行ってもよい。
【0139】
<第5変形例>
判定手段564は、実施形態の方法によらず、種々の方法で処方ゲームがプレイされていることを判断してよい。
【0140】
例えば、判定手段564は、ゲーム端末5で処方ゲームがアクティブになっている間、処方ゲームがプレイされていると判断してもよい。すなわち、判定手段564は、ゲーム端末5で処方ゲーム以外のアプリがアクティブになっているときは、処方ゲームがプレイされていないと判断する。
【0141】
また、判定手段564は、ゲームサーバ装置4がゲーム端末5からゲームセッションを継続的に受け付けている間、処方ゲームがプレイされていると判断してもよい。すなわち、判定手段564は、ゲームサーバ装置4がゲーム端末5からゲームセッションを継続的に受け付けない時間は、処方ゲームがプレイされていないと判断する。
【0142】
また、判定手段564は、所定のゲームセッションが継続的に検出されている間、処方ゲームがプレイされていると判断してもよい。すなわち、判定手段564は、所定のゲームセッション以外のゲームセッションが検出されている間は、処方ゲームがプレイされていないと判断する。
【0143】
より具体的には、ゲーム端末5では、処方ゲームがプレイされている間、プレイされている内容に応じて異なるゲームセッション(ゲームデータ)が発生する。具体的には、処方ゲームのメインのゲームとなるインゲームがプレイされているときと、ガチャを引いたり、ゲームの設定を変更しているアウトゲームが進行したりしているときとでは、異なるゲームセッションが発生する。
【0144】
例えば判定手段564は、インゲームがプレイしているときに発生するゲームセッションが検出されると処方ゲームがプレイされていると判断し、その他のゲームセッションが検出されると処方ゲームがプレイされていないと判断する。
【0145】
<第6変形例>
ゲーム端末5では、ランチャーアプリにより管理される処方ゲーム、および処方ゲーム以外のゲームに加え、ランチャーアプリにより管理されない非管理ゲームが実行されてもよい。この場合、判定手段564は、非管理ゲームを判定の対象から除外し、ランチャーアプリに管理されるゲームのみを判定の対象としてよい。
【0146】
<第7変形例>
上記第6変形例において、判定手段564は、処方ゲームをプレイしない時間に非管理ゲームが実行されたか否かを判定してもよい。そして、処方ゲームをプレイしない時間に非管理ゲームが実行されたと判定手段564が判定した場合に、処理手段565は、ランチャーアプリにより管理される処方ゲームおよび処方ゲーム以外のゲームのいずれかの進行を冷遇する処理を行ってもよい。なお、ゲームの進行を冷遇するとは、例えば、一時的に難易度が向上したり、ゲームをプレイするためのスタミナの回復が鈍化したりして、ユーザに不利となる処理を行うことを指す。
【0147】
<第8変形例>
実施形態では、診断者が登録端末2を用いて指定情報を含む診断情報を入力したが、指定情報は診断者ではなくコンピュータまたはAIなどにより決定されてもよい。具体的には、診断者が登録端末2を用いて、ユーザの疾患の名称およびユーザの疾患のクラスなどの疾患に関する情報を入力して管理サーバ装置3に送信し、管理サーバ装置3がこれらの情報に基づいて処方ゲーム、および指定情報を決定してもよい。このとき、管理サーバ装置3は、疾患およびそのレベルに対応して予め用意された処方ゲームおよび指定情報のテーブルを参照してもよいし、機械学習に基づいて処方ゲームおよび指定情報を決定してもよい。
【0148】
<第9変形例>
実施形態の処理手段565は、処方ゲームを有利に進めることができるようになるゲーム媒体を特典として付与したが、判定手段564の判定に応じた報酬の付与はこれに限定されるものではない。処理手段565は、処方ゲームの開始から一定時間の間だけゲームの進行を有利にする処理を行ってもよい。また、処理手段565は、処方ゲーム以外のゲームの進行を優遇する処理を行ってもよい。また、処理手段565は、ランチャーアプリを介して使用可能な仮想通貨のようなゲーム媒体を付与し、ユーザがこのゲーム媒体を用いてゲーム内で利用可能なアイテムを取得可能にしてもよい。
【0149】
<その他の変形例>
実施形態では、ユーザは指定情報により指定された時間範囲の範囲内でプレイ計画を決定できたが、指定情報に加え推奨情報により指定された時間帯等を満たすようプレイ計画を決定することを求めてもよい。この場合、受付手段563は、推奨情報により指定された条件を満たすよう入力されたプレイ計画を受け入れ、そうでないプレイ計画の受け入れを規制する。
【0150】
ゲーム端末5の制御部56は、診断情報および推奨情報に加え、ゲーム端末5で実行されるスケジュール管理アプリなどで管理されているユーザのスケジュールを考慮して、ユーザによるプレイ計画の入力の補助を行ってもよい。この場合、表示制御手段566によりディスプレイに表示されるプレイ計画の入力画面では、ユーザのスケジュールが入っている時間にプレイ計画を入れられないようにし、またはスケジュールが入っていることを確認できるようにする。または、既にスケジュールが入っている時間がプレイ計画の時間と重なる場合に、画面表示または音声で警告を行うようにしてもよい。
【0151】
これらの変形例を採用した場合においても、本実施形態のゲームシステム1で得られる作用効果は発揮される。また、実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0152】
1…ゲームシステム
2…登録端末
3…管理サーバ装置
361…通信手段
362…照合手段
363…受付手段
364…判定手段
365…処理手段
4…ゲームサーバ装置
5…ゲーム端末
561…通信手段
562…実行手段
563…受付手段
564…判定手段
565…処理手段
566…表示制御手段
6…通信ネットワーク
7…補助端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12