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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024124851
(43)【公開日】2024-09-13
(54)【発明の名称】蓋材及び蓋付き容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 77/20 20060101AFI20240906BHJP
   B65D 75/62 20060101ALI20240906BHJP
【FI】
B65D77/20 L
B65D75/62 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023032800
(22)【出願日】2023-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100169063
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100130052
【弁理士】
【氏名又は名称】大阪 弘一
(72)【発明者】
【氏名】安藤 聡真
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AB01
3E067BA10A
3E067BA20A
3E067BB14A
3E067BB15A
3E067BB16A
3E067BB25A
3E067BC07A
3E067EA06
3E067EA29
3E067EA32
3E067EB06
3E067EB11
3E067EB29
3E067EE59
3E067FB02
3E067FC01
(57)【要約】
【課題】開封不良を低減する。
【解決手段】
蓋材3は、矩形状の開口21と開口21の周辺に形成されたフランジ22とを有する容器のフランジ22に接合されて開口21を塞ぐためのシート状の蓋材である。蓋材3は、フランジ22に接合されて開口21を塞ぐ矩形状の蓋本体33、蓋本体33から突出した摘み部34と、を備える。蓋本体33は、摘み部34から延びる第一全切れ線40と、蓋本体33の裏面3bに形成された裏半切れ線60と、を有し、裏半切れ線60は、第一全切れ線40の近傍から延びる第一裏半切れ線部63を有する。第一裏半切れ線部63の全切れ線側の先端63aは、第一全切れ線40の先端40bを通って摘み部34の突出方向D2と平行な方向に延びる第一基準線L1よりも、摘み部34の幅方向D4における中央側に位置している。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形状の開口と前記開口の周辺に形成されたフランジとを有する容器の前記フランジに接合されて前記開口を塞ぐためのシート状の蓋材であって、
前記フランジに接合されて前記開口を塞ぐ矩形状の蓋本体と、
前記蓋本体から突出した摘み部と、を備え、
前記蓋本体は、
前記摘み部から延びる全切れ線と、
前記蓋本体の裏面に形成された裏半切れ線と、を有し、
前記裏半切れ線は、前記全切れ線の近傍から延びる裏半切れ線部を有し、
前記裏半切れ線部の前記全切れ線側の先端は、前記全切れ線の先端を通って前記摘み部の突出方向と平行な方向に延びる基準線よりも、前記摘み部の幅方向における中央側に位置している、
蓋材。
【請求項2】
前記裏半切れ線部は、前記裏半切れ線部と直交する第一副基準線が前記全切れ線上を通るように形成されている、
請求項1に記載の蓋材。
【請求項3】
前記全切れ線は、少なくとも、前記裏半切れ線部の前記全切れ線側の先端を通って前記裏半切れ線部と直交する第二副基準線まで延びている、
請求項1に記載の蓋材。
【請求項4】
前記裏半切れ線部は、前記蓋材の紙目方向と直交する方向に沿うように延びている、
請求項1に記載の蓋材。
【請求項5】
前記蓋本体は、矩形状に形成されており、
前記裏半切れ線部は、前記蓋本体の短辺方向に沿うように延びている、
請求項1に記載の蓋材。
【請求項6】
前記蓋本体は、前記蓋材の表面に形成された表半切れ線を有し、
前記表半切れ線は、前記全切れ線の近傍から延びる表半切れ線部を有し、
前記表半切れ線部の前記全切れ線側の先端は、前記基準線よりも、前記摘み部の前記幅方向における外側に位置している、
前記表半切れ線は、前記蓋本体の外縁と前記裏半切れ線との間に位置している、
請求項1に記載の蓋材。
【請求項7】
前記表半切れ線部は、前記蓋材の紙目方向に沿うように延びている、
請求項6に記載の蓋材。
【請求項8】
矩形状の開口と、前記開口の周辺に形成されたフランジと、を有する容器と、
請求項1~7の何れか一項に記載の蓋材と、を備え、
前記蓋材は、前記フランジに接合されて前記開口を塞ぐ、
蓋付き容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の開口の周辺に形成されたフランジに接合される蓋材及び当該蓋材が接合された蓋付き容器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、矩形状を有する容器開口部の周縁のフランジに蓋材がシールされた蓋付き容器が記載されている。特許文献1に記載の蓋材は、矩形状容器開口部の角部に対応する位置に設けられて蓋材を開封する開封用タブと、表側層を切断する表半切れ線と、裏側層を切断する裏半切れ線と、開封用タブの両側において蓋材を切断する一対の切込み線と、を備える。表半切れ線は、矩形状容器開口部を周回するとともに、その両端部が開封用タブの両側に達している。裏半切れ線は、表半切れ線の内側において矩形状容器開口部を周回するとともに、その両端部が開封用タブの両側に達している。これにより、開封用タブを引っ張った際に、表半切れ線と裏半切れ線との間で層間剥離を行わせて、蓋材を開封することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平2021―095168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、全切れ線、表半切れ線及び裏半切れ線は、トムソン刃等の刃物により同時に形成される。しかしながら、全切れ線を形成するための刃物の刃先と、表半切れ線を形成するための刃物の刃先と、裏半切れ線を形成するための刃物の刃先と、を途切れることなく連続させることができないため、これらの刃先は互いに離間した状態となっている。つまり、表半切れ線及び裏半切れ線は、全切れ線に接続されずに、全切れ線の近傍から延びた状態となる。このため、摘み部(開封用タブ)を引っ張って開封しようとすると、全切れ線と表半切れ線及び裏半切れ線との間の領域において、蓋材の破断方向が不安定になりやすい。その結果、全切れ線を基点とした蓋材の破断が、摘み部の幅方向における中央側に向って進行してしまい、表半切れ線及び裏半切れ線に到達することなく表半切れ線及び裏半切れ線を越えて蓋材の内側まで進行する開封不良が発生する可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は、開封不良の発生を低減することができる蓋材及び蓋付き容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1] 本発明に係る蓋材は、矩形状の開口と開口の周辺に形成されたフランジとを有する容器のフランジに接合されて開口を塞ぐためのシート状の蓋材であって、フランジに接合されて開口を塞ぐ矩形状の蓋本体と、蓋本体から突出した摘み部と、を備え、蓋本体は、摘み部から延びる全切れ線と、蓋本体の裏面に形成された裏半切れ線と、を有し、裏半切れ線は、全切れ線の近傍から延びる裏半切れ線部を有し、裏半切れ線部の全切れ線側の先端は、全切れ線の先端を通って摘み部の突出方向と平行な方向に延びる基準線よりも、摘み部の幅方向における中央側に位置している。
【0007】
この蓋材では、裏半切れ線部が全切れ線の近傍から延びているため、摘み部を引っ張って開封しようとすると、全切れ線と裏半切れ線部との間の領域において蓋本体の破断方向が不安定になるため、全切れ線を基点とした蓋本体の破断が摘み部の幅方向における中央側に向って進行することがある。しかしながら、裏半切れ線部の全切れ線側の先端が、全切れ線の先端を通って摘み部の突出方向と平行な方向に延びる基準線よりも、摘み部の幅方向における中央側に位置している。このため、全切れ線を基点とした蓋本体の破断が摘み部の幅方向における中央側に向って進行したとしても、この蓋本体の破断が裏半切れ線部に到達しやすくなる。これにより、蓋本体の破断が裏半切れ線部に到達することなく裏半切れ線部を越えて蓋材の内側まで進行する開封不良の発生を低減することができる。しかも、蓋本体の破断が裏半切れ線部に到達することで、蓋本体は、裏面側から持ち上げられるように引っ張られるため、蓋本体の表面において蓋本体の破断方向が不安定になったとしても、開封不良が発生するのを低減することができる。
【0008】
[2] [1]に記載の蓋材において、裏半切れ線部は、裏半切れ線部と直交する第一副基準線が全切れ線上を通るように形成されていてもよい。この蓋材では、裏半切れ線部と直交する第一副基準線が全切れ線上を通るため、全切れ線の先端から発生する蓋本体の破断を、裏半切れ線部と直交する方向から裏半切れ線部に至らせることができる。これにより、全切れ線を基点とした蓋本体の破断が裏半切れ線部に向けて進行しやすくなる。
【0009】
[3] [1]又は[2]に記載の蓋材において、全切れ線は、少なくとも、裏半切れ線部の全切れ線側の先端を通って裏半切れ線部と直交する第二副基準線まで延びていてもよい。この蓋材では、全切れ線が、少なくとも、裏半切れ線部の全切れ線側の先端を通って裏半切れ線部と直交する第二副基準線まで延びているため、全切れ線の先端から発生する蓋本体の破断を、裏半切れ線部と直交する方向から裏半切れ線部に至らせることができる。これにより、全切れ線を基点とした蓋本体の破断が裏半切れ線部に向けて進行しやすくなる。
【0010】
[4] [1]~[3]の何れか一つに記載の蓋材において、裏半切れ線部は、蓋材の紙目方向と直交する方向に沿うように延びていてもよい。この蓋材では、裏半切れ線部が蓋材の紙目方向と直交する方向に沿うように延びているため、摘み部を引っ張った際に、全切れ線を基点とした蓋本体の破断が紙目方向に進行したとしても、この蓋本体の破断が裏半切れ線部に到達しやすくなる。
【0011】
[5] [1]~[4]の何れか一つに記載の蓋材において、蓋本体は、矩形状に形成されており、裏半切れ線部は、蓋本体の短辺方向に沿うように延びていてもよい。この蓋材では、蓋本体が矩形状に形成されているため、摘み部は蓋本体の長辺方向に引っ張られやすい。しかしながら、裏半切れ線部が蓋本体の短辺方向に沿うように延びているため、摘み部を引っ張った際に、全切れ線を基点とした蓋本体の破断が蓋本体の長手方向に進行したとしても、この蓋本体の破断が裏半切れ線部に到達しやすくなる。
【0012】
[6] [1]~[5]の何れか一つに記載の蓋材において、蓋本体は、蓋材の表面に形成されてた表半切れ線を有し、表半切れ線は、全切れ線の近傍から延びる表半切れ線部を有し、表半切れ線部の全切れ線側の先端は、基準線よりも、摘み部の幅方向における外側に位置していてもよい。この蓋材では、表半切れ線部が全切れ線の近傍から延びているため、摘み部を引っ張って開封しようとすると、全切れ線と表半切れ線部との間の領域において蓋本体の破断方向が不安定になりやすい。しかしながら、表半切れ線部の全切れ線側の先端が、基準線よりも摘み部の幅方向における外側に位置している。このため、全切れ線を基点とした蓋本体の破断が摘み部の幅方向における外側に向って進行したとしても、この蓋本体の破断が表半切れ線部に到達しやすくなる。これにより、蓋本体の破断が表半切れ線部に到達することなく表半切れ線部を越えて進行する開封不良の発生を低減することができる。
【0013】
[7] [6]に記載の蓋材において、表半切れ線部は、蓋材の紙目方向に沿うように延びていてもよい。この蓋材では、表半切れ線部が蓋材の紙目方向に沿うように延びており、この表半切れ線部の全切れ線側の先端が、第二基準線よりも摘み部の幅方向における外側に位置していている。このため、摘み部を引っ張った際に、全切れ線を基点とした蓋本体の破断が紙目方向に進行したとしても、この蓋本体の破断が表半切れ線部に到達しやすくなる。
【0014】
[8] 本発明に係る蓋付き容器は、矩形状の開口と、開口の周辺に形成されたフランジと、を有する容器と、フランジに接合されて開口を塞ぐ[1]~[7]の何れか一つに記載の蓋材と、を備える。この蓋付き容器では、上述した何れかの蓋材がフランジに接合されて開口を塞いでいるため、開封不良を低減することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、開封不良を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】第一実施形態に係る蓋付き容器を示す平面図である。
図2図1に示すII-II線における断面図である。
図3】蓋材の一部を拡大した断面図である。
図4】第一実施形態に係る蓋材の表面側の一部を拡大した平面図である。
図5図4の一部を拡大した平面図である。
図6図4の一部を拡大した平面図である。
図7】比較例の蓋材の表面側の一部を拡大した平面図である。
図8】第二実施形態に係る蓋材の表面側の一部を拡大した平面図である。
図9図8の一部を拡大した平面図である。
図10図8の一部を拡大した平面図である。
図11】第三実施形態に係る蓋材の表面側の一部を拡大した平面図である。
図12図11の一部を拡大した平面図である。
図13図11の一部を拡大した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0018】
[第一実施形態]
図1は、第一実施形態に係る蓋付き容器を示す正面図である。図2は、図1に示すII-II線における断面図である。図1及び図2に示すように、本実施形態に係る蓋付き容器1は、容器2と、蓋材3と、を備える。
【0019】
容器2は、矩形状の開口21と、開口21の周辺に形成されたフランジ22と、を有する。矩形状とは、実質的に矩形とみなせる形状であり、例えば、矩形の四隅が丸められた形状等も矩形状に含まれる。容器2には、例えば、食品等の内容物23が充填されている。内容物23は、開口21から取り出すことが可能である。フランジ22は、開口21と同様に矩形状に形成されている。
【0020】
蓋材3は、容器2のフランジ22に接合されて容器2の開口21を塞ぐシート状の部材である。蓋材3の表面3aは、蓋付き容器1の上方に露出される面となっており、蓋材3の裏面3bは、容器2のフランジ22に接合される面となっている。
【0021】
図3は、蓋材の一部を拡大した断面図である。図3に示すように、蓋材3は、シーラント層31と、紙基材層32と、が積層された積層体となっている。
【0022】
シーラント層31は、蓋材3の裏面3bを形成して、容器2のフランジ22に接合される。フランジ22に対するシーラント層31の接合は、例えば、ヒートシールにより行われる。シーラント層31の材料は、特に限定されるものではなく、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等とすることができる。耐熱性の観点から、シーラント層31はポリプロピレンであることが好ましい。
【0023】
紙基材層32は、シーラント層31の表面3a側に配置されている。紙基材層32は、表面3aを形成してもよく、表面3aを形成しなくてもよい。例えば、紙基材層32の表面3a側にコート層等の他の層が配置されており、この他の層が表面3aを形成していてもよい。紙基材層32は、単層構造であってもよく、多層構造であってもよい。紙基材層32を多層構造とすることで、紙基材層32に容易に厚み及び剛性を持たせることができる。
【0024】
なお、容器2は、蓋材3と同様に、シーラント層(不図示)と、紙基材層(不図示)と、が積層された積層体となっていてもよい。この場合、蓋付き容器1は、蓋材3のシーラント層31が容器2のシーラント層にヒートヒールされて構成されていてもよい。
【0025】
図4は、第一実施形態に係る蓋材の表面側の一部を拡大した平面図である。図1図4に示すように、蓋材3は、蓋本体33と、摘み部34と、を備える。蓋本体33及び摘み部34のそれぞれは、シーラント層31と紙基材層32とが積層された積層体となっている。
【0026】
蓋本体33は、容器2のフランジ22に接合されて容器2の開口21を塞ぐ部分である。蓋本体33は、フランジ22に接合されて開口21を塞ぐために、矩形状に形成されている。蓋本体33の四隅のうちの一つの角部を、角部35という。蓋本体33は、角部35を挟んで直線状に延びる第一外周辺部36及び第二外周辺部37を有する。第一外周辺部36及び第二外周辺部37は、蓋本体33の四つの直線状に延びる外周辺部のうちの、角部35を挟んで隣接する二つの外周辺部である。第一外周辺部36と第二外周辺部37とは、互いに直交する方向に延びている。また、第一外周辺部36は、蓋材3の紙目方向D1と直交する方向に延びており、第二外周辺部37は、蓋材3の紙目方向D1に延びている。
【0027】
摘み部34は、蓋材3を開封する際に掴む部分である。摘み部34は、開封タブ等とも呼ばれる。摘み部34は、蓋本体33の角部35に位置している。摘み部34は、蓋本体33から突出している。蓋本体33に対して摘み部34が突出す方向を突出方向D2といい、突出方向D2とは反対の方向を引張方向D3という。引張方向D3は、蓋材3を開封するために摘み部34を引っ張る方向でもある。突出方向D2及び引張方向D3は、例えば、第一外周辺部36及び第二外周辺部37に対して45°(135°)となる方向とすることができる。また、摘み部34の幅方向を幅方向D4という。幅方向D4は、突出方向D2及び引張方向D3と直交する方向である。
【0028】
蓋本体33は、第一全切れ線40と、第二全切れ線50と、裏半切れ線60と、表半切れ線70と、を有する。図1及び図4の平面図では、第一全切れ線40、第二全切れ線50、及び表半切れ線70を実線で示し、裏半切れ線60を破線で示している。また、図4等では、各線の先端を分かり易くするために、各線の先端を黒丸で示している。
【0029】
第一全切れ線40は、表面3aから裏面3bまで切られた全切れ線である。第一全切れ線40は、摘み部34の一方側の外縁端34aに接続されるように、蓋本体33の角部35の端縁から延びている。第一全切れ線40は、蓋本体33の角部35の端縁から引張方向D3に直線状に延びている。第一全切れ線40の摘み部34側の先端を、基端40aといい、第一全切れ線40の摘み部34とは反対側の先端を、先端40bという。
【0030】
第二全切れ線50は、表面3aから裏面3bまで切られた全切れ線である。第二全切れ線50は、摘み部34の他方側の外縁端34bに接続されるように、蓋本体33の角部35の端縁から延びている。第二全切れ線50は、蓋本体33の角部35の端縁から引張方向D3に直線状に延びている。第二全切れ線50の摘み部34側の先端を、基端50aといい、第二全切れ線50の摘み部34とは反対側の先端を、先端50bという。
【0031】
第一全切れ線40と第二全切れ線50とは、互いに平行となっている。第一全切れ線40の長さ(基端40aから先端40bまでの長さ)と、第二全切れ線50の長さ(基端50aから先端50bまでの長さ)とは、互いに異なっている。具体的には、第一全切れ線40の長さは、第二全切れ線50の長さよりも長くなっている。
【0032】
裏半切れ線60は、蓋本体33の裏面3b側に形成された半切れ線である。つまり、裏半切れ線60は、表面3aに至らないように裏面3bから表面3aに向けて蓋本体33に切り込まれた半切れ線である。表半切れ線70は、蓋本体33の表面3a側に形成された半切れ線である。つまり、表半切れ線70は、裏面3bに至らないように表面3aから裏面3bに向けて蓋本体33に切り込まれた半切れ線である。半切れ線は、ハーフカット線等とも呼ばれる。蓋材3の厚さ方向D5において、表半切れ線70の切込先端70aは、裏半切れ線60の切込先端60aよりも裏面3b側に位置している。同様に、厚さ方向D5において、裏半切れ線60の切込先端60aは、表半切れ線70の切込先端70aよりも表面3a側に位置している。
【0033】
裏半切れ線60は、裏半切れ本線61と、裏半切れ補助線62と、を有する。
【0034】
裏半切れ本線61は、蓋本体33の角部35を除く蓋本体33の外周に沿うように延びている。裏半切れ本線61は、第一裏半切れ線部63と、第二裏半切れ線部64と、を有する。
【0035】
第一裏半切れ線部63は、裏半切れ線60の第一全切れ線40側の先端部分である。第一裏半切れ線部63は、第一全切れ線40の近傍から第一外周辺部36に沿うように延びている。第一裏半切れ線部63は、第一全切れ線40から離間している。このため、第一裏半切れ線部63の第一全切れ線40側の先端63aも、第一全切れ線40から離間している。第一裏半切れ線部63は、紙目方向D1と直交する方向に沿うように延びている。
【0036】
第二裏半切れ線部64は、裏半切れ線60の第二全切れ線50側の先端部分である。第二裏半切れ線部64は、第二全切れ線50の近傍から第二外周辺部37に沿うように延びている。第二裏半切れ線部64は、第二全切れ線50から離間している。このため、第二裏半切れ線部64の第二全切れ線50側の先端64aも、第二全切れ線50から離間している。第二裏半切れ線部64は、紙目方向D1に沿うように延びている。
【0037】
裏半切れ補助線62は、裏半切れ本線61が形成されない角部35に位置して、第一裏半切れ線部63から第二裏半切れ線部64まで延びている。
【0038】
表半切れ線70は、裏半切れ線60と蓋材3の外周との間に位置している。表半切れ線70は、第一全切れ線40の近傍から第二全切れ線50の近傍まで、角部35とは反対側の角部を回るように蓋本体33の外周に沿うように延びている。
【0039】
表半切れ線70は、第一表半切れ線部71と、第二表半切れ線部72と、を有する。
【0040】
第一表半切れ線部71は、表半切れ線70の第一全切れ線40側の先端部分である。第一表半切れ線部71は、第一外周辺部36と裏半切れ線60との間に位置している。第一表半切れ線部71は、第一全切れ線40の近傍から第一外周辺部36に沿うように延びている。第一表半切れ線部71は、第一全切れ線40から離間している。このため、第一表半切れ線部71の第一全切れ線40側の先端71aも、第一全切れ線40から離間している。第一表半切れ線部71は、紙目方向D1と直交する方向に沿うように延びている。
【0041】
第二表半切れ線部72は、表半切れ線70の第二全切れ線50側の先端部分である。第二表半切れ線部72は、第二外周辺部37と裏半切れ線60との間に位置している。第二表半切れ線部72は、第二全切れ線50の近傍から第二外周辺部37に沿うように延びている。第二表半切れ線部72は、第二全切れ線50から離間している。このため、第二表半切れ線部72の第二全切れ線50側の先端72aも、第二全切れ線50から離間している。第二表半切れ線部72は、紙目方向D1に沿うように延びている。
【0042】
図5は、図4の一部を拡大した平面図である。なお、図5では、第一裏半切れ線部63及び第二裏半切れ線部64も実線で示している。図1図4、及び図5に示すように、第一全切れ線40の先端40bを通って摘み部34の突出方向D2と平行な方向に延びる仮想線を、第一基準線L1とする。第一裏半切れ線部63は、屈曲又は湾曲することで第一全切れ線40の近傍まで延びている。そして、第一裏半切れ線部63の第一全切れ線40側の先端63aは、第一基準線L1よりも、摘み部34の幅方向D4における中央側に位置している。この場合、第一裏半切れ線部63の先端63aは、第一全切れ線40の第一外周辺部36とは反対側に位置していてもよい。つまり、第一裏半切れ線部63の一部が、第一全切れ線40の第一外周辺部36とは反対側に位置し、第一外周辺部36の延在方向と直交する方向(本実施形態では、紙目方向D1)から見て、第一裏半切れ線部63の一部が、第一全切れ線40の一部とオーバーラップするように位置していてもよい。
【0043】
第二全切れ線50の先端50bを通って摘み部34の突出方向D2と平行な方向に延びる仮想線を、第二基準線L2とする。第二裏半切れ線部64は、屈曲又は湾曲することで第二全切れ線50の近傍まで延びている。そして、第二裏半切れ線部64の第二全切れ線50側の先端64aは、第二基準線L2よりも、摘み部34の幅方向D4における中央側に位置している。この場合、第二裏半切れ線部64の先端64aは、第二全切れ線50の第二外周辺部37とは反対側に位置していてもよい。つまり、第二裏半切れ線部64の一部が、第二全切れ線50の第二外周辺部37とは反対側に位置し、第二外周辺部37の延在方向と直交する方向(本実施形態では、紙目方向D1と直交する方向)から見て、第二裏半切れ線部64の一部が、第二全切れ線50の一部とオーバーラップするように位置していてもよい。
【0044】
蓋材3の表面3aに沿って第一裏半切れ線部63と直交する仮想線を、第一副基準線SL1とする。第一副基準線SL1は、第一裏半切れ線部63の任意の位置における、第一裏半切れ線部63と直交する仮想線である。そして、第一裏半切れ線部63は、第一副基準線SL1が第一全切れ線40上を通るように形成されている。つまり、第一裏半切れ線部63は、第一裏半切れ線部63の何れかの位置において第一裏半切れ線部63と直交する第一副基準線SL1が第一全切れ線40上を通るように形成されている。このため、例えば、第一裏半切れ線部63の先端63aを通る第一副基準線SL1は、第一全切れ線40の先端40bを通っていてもよく、第一全切れ線40の先端40bよりも基端40a側の位置を通っていてもよい。図面では、第一裏半切れ線部63の先端63aを通る第一副基準線SL1が第一全切れ線40の先端40bよりも基端40a側の位置を通る場合を一例として示している。
【0045】
第一裏半切れ線部63の先端63aを通って第一裏半切れ線部63と直交する仮想線を第二副基準線SL2とする。なお、上述した第一副基準線SL1は、第二副基準線SL2にもなり得る。そして、第一全切れ線40は、少なくとも、第二副基準線SL2まで延びている。このため、例えば、第二副基準線SL2は、第一全切れ線40の先端40bを通っていてもよく、第一全切れ線40の先端40bよりも基端40a側の位置を通っていてもよい。図面では、第二副基準線SL2が第一全切れ線40の先端40bよりも基端40a側の位置を通る場合を一例として示している。第一全切れ線40は、第二副基準線SL2を跨いで延びていてもよい。つまり、第二副基準線SL2が第一全切れ線40の先端40bよりも基端40a側の位置を通るように形成されていてもよい。
【0046】
蓋材3の表面3aに沿って第二裏半切れ線部64と直交する仮想線を、第三副基準線SL3とする。第三副基準線SL3は、第二裏半切れ線部64の任意の位置における、第二裏半切れ線部64と直交する仮想線である。そして、第二裏半切れ線部64は、第三副基準線SL3が第二全切れ線50上を通るように形成されている。つまり、第二裏半切れ線部64は、第二裏半切れ線部64の何れかの位置において第二裏半切れ線部64と直交する第三副基準線SL3が第二全切れ線50上を通るように形成されている。このため、例えば、第二裏半切れ線部64の先端64aを通る第三副基準線SL3は、第二全切れ線50の先端50bを通っていてもよく、第二全切れ線50の先端50bよりも基端50a側の位置を通っていてもよい。図面では、第二裏半切れ線部64の先端64aを通る第三副基準線SL3が第二全切れ線50の先端50bよりも基端50a側の位置を通る場合を一例として示している。
【0047】
第二裏半切れ線部64の先端64aを通って第二裏半切れ線部64と直交する仮想線を第四副基準線SL4とする。なお、上述した第三副基準線SL3は、第四副基準線SL4にもなり得る。そして、第二全切れ線50は、少なくとも、第四副基準線SL4まで延びている。このため、例えば、第四副基準線SL4は、第二全切れ線50の先端50bを通っていてもよく、第二全切れ線50の先端50bよりも基端50a側の位置を通っていてもよい。図面では、第四副基準線SL4が第二全切れ線50の先端50bよりも基端50a側の位置を通る場合を一例として示している。第二全切れ線50は、第四副基準線SL4を跨いで延びていてもよい。つまり、第四副基準線SL4が第二全切れ線50の先端50bよりも基端50a側の位置を通るように形成されていてもよい。
【0048】
図1及び図2に示すように、蓋付き容器1では、表半切れ線70がフランジ22上に配置され、裏半切れ本線61及び裏半切れ補助線62がフランジ22よりも内側(開口21側)に配置されるように、蓋材3が容器2のフランジ22に接合されている。
【0049】
このように構成される蓋付き容器1では、蓋材3を開封するために摘み部34を引張方向D3に引っ張ると、第一全切れ線40の先端40b又はその近傍から第一裏半切れ線部63まで蓋本体33の破断が進行するとともに、第二全切れ線50の先端50b又はその近傍から第二裏半切れ線部64まで蓋本体33の破断が進行する。また、裏半切れ線60と表半切れ線70との間で蓋本体33が層間剥離することで、第一全切れ線40の先端40b又はその近傍から進行する蓋本体33の破断が第一表半切れ線部71まで進行するとともに、第二全切れ線50の先端50b又はその近傍から進行する蓋本体33の破断が第二表半切れ線部72まで進行する。これにより、蓋材3が開封される。
【0050】
ここで、図7を参照して、比較例の蓋材について説明する。図7は、比較例の蓋材の表面側の一部を拡大した平面図である。図7に示すように、比較例の蓋材103は、基本的に本実施形態の蓋材3と同様であるが、第一裏半切れ線部の第一全切れ線側の先端が、第一全切れ線の先端を通って摘み部の突出方向と平行な方向に延びる第一基準線よりも、摘み部の幅方向における中央側に位置していない点で、本実施形態の蓋材3と相違する。
【0051】
比較例の蓋材103の蓋本体133は、第一全切れ線40と、第二全切れ線50と、裏半切れ線60に対応する裏半切れ線160と、表半切れ線70と、を有する。裏半切れ線160は、裏半切れ本線61に対応する裏半切れ本線161と、裏半切れ補助線62と、を有しており、裏半切れ本線161は、第一裏半切れ線部63及び第二裏半切れ線部64に対応する第一裏半切れ線部163及び第二裏半切れ線部164を有している。しかしながら、第一裏半切れ線部163の第一全切れ線40側の先端163aは、第一全切れ線40の先端40bを通って摘み部34の突出方向D2と平行な方向に延びる仮想線よりも、摘み部34の幅方向D4における中央側に位置していない。また、第二裏半切れ線部164の第二全切れ線50側の先端164aは、第二全切れ線50の先端50bを通って摘み部34の突出方向D2と平行な方向に延びる仮想線よりも、摘み部34の幅方向D4における中央側に位置していない。このため、比較例の蓋材103が容器2のフランジ22に接合された蓋付き容器において、摘み部34を引張方向D3に引っ張ると、第一全切れ線40の先端40bから発生する蓋本体133の破断は、矢印D6に示すように、第一裏半切れ線部163に到達することなく、第一裏半切れ線部163よりも摘み部34の幅方向D4における中央側を進行する可能性がある。特に、第一裏半切れ線部63が紙目方向D1と直交する方向に延びている場合は、その可能性が更に高まる。また、第二全切れ線50の先端50bから発生する蓋本体133の破断は、矢印D7に示すように、第二裏半切れ線部164に到達することなく、第二裏半切れ線部164よりも摘み部34の幅方向D4における中央側を進行する可能性がある。
【0052】
これに対し、図1図4、及び図5に示すように、本実施形態の蓋材3では、第一裏半切れ線部63の第一全切れ線40側の先端63aが、第一全切れ線40の先端40bを通って摘み部34の突出方向D2と平行な方向に延びる第一基準線L1よりも、摘み部34の幅方向D4における中央側に位置している。また、第二裏半切れ線部64の第二全切れ線50側の先端64aが、第二全切れ線50の先端50bを通って摘み部34の突出方向D2と平行な方向に延びる第二基準線L2よりも、摘み部34の幅方向D4における中央側に位置している。このため、本実施形態の蓋材3が容器2のフランジ22に接合された蓋付き容器1において、摘み部34を引張方向D3に引っ張ると、図6に示すように、第一全切れ線40の先端40bから発生する蓋本体133の破断は、摘み部34の幅方向D4における中央側に向って進行しても、第一裏半切れ線部63に到達しやすくなる。また、第二全切れ線50の先端50bから発生する蓋本体133の破断は、摘み部34の幅方向D4における中央側に向って進行しても、第二裏半切れ線部64に到達しやすくなる。図6は、図4の一部を拡大した平面図である。なお、図6では、図5と同様に、第一裏半切れ線部63及び第二裏半切れ線部64も実線で示している。
【0053】
以上説明したように、本実施形態に係る蓋材3では、第一裏半切れ線部63が第一全切れ線40の近傍から延びているため、摘み部34を引張方向D3に引っ張って開封しようとすると、第一全切れ線40と第一裏半切れ線部63との間の領域において蓋本体33の破断方向が不安定になるため、第一全切れ線40を基点とした蓋本体33の破断が摘み部34の幅方向D4における中央側に向って進行することがある。しかしながら、第一裏半切れ線部63の第一全切れ線40側の先端63aが、第一全切れ線40の先端40bを通って摘み部34の突出方向D2と平行な方向に延びる第一基準線L1よりも、摘み部34の幅方向D4における中央側に位置している。このため、第一全切れ線40を基点とした蓋本体33の破断が摘み部34の幅方向D4における中央側に向って進行したとしても、この蓋本体33の破断が第一裏半切れ線部63に到達しやすくなる。これにより、蓋本体33の破断が第一裏半切れ線部63に到達することなく第一裏半切れ線部63を越えて蓋本体133の内側まで進行する開封不良の発生を低減することができる。
【0054】
同様に、第二裏半切れ線部64の第二全切れ線50側の先端64aが、第二全切れ線50の先端50bを通って摘み部34の突出方向D2と平行な方向に延びる第二基準L2線よりも、摘み部34の幅方向D4における中央側に位置している。このため、第二全切れ線50を基点とした蓋本体33の破断が摘み部34の幅方向D4における中央側に向って進行したとしても、この蓋本体33の破断が第二裏半切れ線部64に到達しやすくなる。これにより、蓋本体33の破断が第二裏半切れ線部64に到達することなく第二裏半切れ線部64を越えて蓋本体33の内側まで進行する開封不良の発生を低減することができる。
【0055】
しかも、蓋本体33の破断が第一裏半切れ線部63及び第二裏半切れ線部64に到達することで、蓋本体33は、裏面3b側から持ち上げられるように引っ張られるため、蓋本体33の表面3aにおいて蓋本体33の破断方向が不安定になったとしても、開封不良が発生するのを低減することができる。つまり、第一全切れ線40及び第二全切れ線50を基点とする蓋本体33の破断が、第一表半切れ線部71及び第二表半切れ線部72に向って進行しない場合であっても、蓋本体33が裏面3b側から持ち上げられるように引っ張られることで、これらの破断が第一表半切れ線部71及び第二表半切れ線部72に到達しやすくなる。
【0056】
また、この蓋材3では、第一裏半切れ線部63と直交する第一副基準線SL1が第一全切れ線40上を通るため、第一全切れ線40の先端40bから発生する蓋本体33の破断を、第一裏半切れ線部63と直交する方向から第一裏半切れ線部63に至らせることができる。これにより、第一全切れ線40を基点とした蓋本体33の破断が第一裏半切れ線部63に向けて進行しやすくなる。同様に、第二裏半切れ線部64と直交する第三副基準線SL3が第二全切れ線50上を通るため、第二全切れ線50の先端50bから発生する蓋本体33の破断を、第二裏半切れ線部64と直交する方向から第二裏半切れ線部64に至らせることができる。これにより、第二全切れ線50を基点とした蓋本体33の破断が第二裏半切れ線部64に向けて進行しやすくなる。
【0057】
また、この蓋材3では、第一全切れ線40が、第一裏半切れ線部63の第一全切れ線40側の先端63aを通る第一副基準線SL1を跨いで延びていることで、蓋本体33の破断の進行方向が多少不安定になっても、第一全切れ線40を基点とした蓋本体33の破断が第一裏半切れ線部63に到達しやすくなる。同様に、第二全切れ線50が、第二裏半切れ線部64の第二全切れ線50側の先端64aを通る第三副基準線SL3を跨いで延びていることで、蓋本体33の破断の進行方向が多少不安定になっても、第二全切れ線50を基点とした蓋本体33の破断が第二裏半切れ線部64に到達しやすくなる。
【0058】
また、この蓋材3では、第一全切れ線40が、少なくとも、第一裏半切れ線部63の第一全切れ線40側の先端63aを通って第一裏半切れ線部63と直交する第二副基準線SL2まで延びているため、第一全切れ線40の先端40bから発生する蓋本体33の破断を、第一裏半切れ線部63と直交する方向から第一裏半切れ線部63に至らせることができる。これにより、第一全切れ線40を基点とした蓋本体33の破断が第一裏半切れ線部63に向けて進行しやすくなる。同様に、第二全切れ線50が、少なくとも、第二裏半切れ線部64の第二全切れ線50側の先端64aを通って第二裏半切れ線部64と直交する第四副基準線SL4まで延びているため、第二全切れ線50の先端50bから発生する蓋本体33の破断を、第二裏半切れ線部64と直交する方向から第二裏半切れ線部64に至らせることができる。これにより、第二全切れ線50を基点とした蓋本体33の破断が第二裏半切れ線部64に向けて進行しやすくなる。
【0059】
また、この蓋材3では、第一裏半切れ線部63が蓋材3の紙目方向D1と直交する方向に沿うように延びており、この第一裏半切れ線部63の第一全切れ線40側の先端63aが、第一基準線L1よりも摘み部34の幅方向D4における中央側に位置している。このため、摘み部34を引っ張った際に、第一全切れ線40を基点とした蓋本体33の破断が紙目方向D1に進行したとしても、この蓋本体33の破断が第一裏半切れ線部63に到達しやすくなる。
【0060】
また、この蓋材3では、蓋本体33が矩形状に形成されているため、摘み部34は蓋本体33の長辺方向に引っ張られやすい。しかしながら、第一裏半切れ線部63が蓋本体33の短辺方向に沿うように延びており、この第一裏半切れ線部63の第一全切れ線40側の先端63aが、第一基準線L1よりも摘み部34の幅方向D4における中央側に位置している。このため、摘み部34を引っ張った際に、第一全切れ線40を基点とした蓋本体33の破断が蓋本体33の長手方向に進行したとしても、この蓋本体33の破断が第一裏半切れ線部63に到達しやすくなる。
【0061】
また、この蓋材3では、第一全切れ線40の長さと第二全切れ線50の長さとが互いに異なっていることで、第一全切れ線40から第一裏半切れ線部63に至る蓋本体33の破断の開始タイミングと、第二全切れ線50から第二裏半切れ線部64に至る蓋本体33の破断の開始タイミングとを、互いに異ならせることができる。これにより、摘み部34を引張方向D3に引っ張って蓋材3を開封するために必要な力を低減することができる。
【0062】
また、この蓋材3では、第一全切れ線40の長さと第二全切れ線50の長さとが互いに異なっていることで、第一全切れ線40から第一裏半切れ線部63に至る蓋本体33の破断の開始タイミングと、第二全切れ線50から第二裏半切れ線部64に至る蓋本体33の破断の開始タイミングとを、互いに異ならせることができる。これにより、摘み部34を引張方向D3に引っ張って蓋材3を開封するために必要な力を低減することができる。
【0063】
本実施形態に係る蓋付き容器1では、上述した蓋材3がフランジ22に接合されて開口21を塞いでいるため、開封不良を低減することができる。
【0064】
[第二実施形態]
第二実施形態は、基本的に第一実施形態と同様であり、第一表半切れ線部の形状のみ、第一実施形態と相違する。このため、以下の説明では、第一実施形態と相違する事項のみを説明し、第一実施形態と同様の事項の説明を省略する。
【0065】
図8は、第二実施形態に係る蓋材の表面側の一部を拡大した平面図である。図8に示すように、第二実施形態に係る蓋材3Aは、第一実施形態の蓋本体33に対応する蓋本体33Aと、摘み部34と、を備える。蓋本体33Aは、第一全切れ線40と、第二全切れ線50と、裏半切れ線60と、第一実施形態の表半切れ線70に対応する表半切れ線70Aと、を有する。表半切れ線70Aは、第一表半切れ線部71と、第一実施形態の第二表半切れ線部72に対応する第二表半切れ線部72Aと、を有する。図8の平面図では、第一全切れ線40、第二全切れ線50、及び表半切れ線70Aを実線で示し、裏半切れ線60を破線で示している。
【0066】
第二表半切れ線部72Aは、第二表半切れ線部72と同様に、表半切れ線70Aの第二全切れ線50側の先端部分であり、第二外周辺部37と裏半切れ線60との間に位置している。第二表半切れ線部72Aは、第二全切れ線50の近傍から第二外周辺部37に沿うように延びている。第二表半切れ線部72Aは、第二全切れ線50から離間している。このため、第二表半切れ線部72Aの第二全切れ線50側の先端72Aaも、第二全切れ線50から離間している。第二表半切れ線部72Aは、紙目方向D1に延びている。
【0067】
図9は、図8の一部を拡大した平面図である。なお、図9では、第一裏半切れ線部63及び第二裏半切れ線部64も実線で示している。図8及び図9に示すように、第二表半切れ線部72Aは、第一実施形態の第二表半切れ線部72とは異なり、第二外周辺部37側に屈曲又は湾曲して第二全切れ線50の近傍まで延びている。そして、第二表半切れ線部72Aの第二全切れ線50側の先端72Aaは、第二基準線L2よりも、摘み部34の幅方向D4における外側に位置している。この場合、第二表半切れ線部72Aの先端72Aaは、第二全切れ線50の第二外周辺部37側に位置していてもよい。つまり、第二表半切れ線部72Aの一部が、第二全切れ線50の第二外周辺部37側に位置し、第二外周辺部37の延在方向と直交する方向(本実施形態では、紙目方向D1と直交する方向)から見て、第二表半切れ線部72Aの一部が、第二全切れ線50の一部とオーバーラップするように位置していてもよい。
【0068】
蓋材3の表面3aに沿って第二表半切れ線部72Aと直交する仮想線を、第五副基準線SL5とする。第五副基準線SL5は、第二表半切れ線部72Aの任意の位置における、第二表半切れ線部72Aと直交する仮想線である。そして、第二表半切れ線部72Aは、第五副基準線SL5が第二全切れ線50上を通るように形成されている。
【0069】
第二表半切れ線部72Aの先端72Aaを通って第二表半切れ線部72Aと直交する仮想線を第六副基準線SL6とする。なお、上述した第五副基準線SL5は、第六副基準線SL6にもなり得る。そして、第二全切れ線50は、少なくとも、第六副基準線SL6まで延びている。第二全切れ線50は、第六副基準線SL6を跨いで延びていてもよい。
【0070】
このように、本実施形態に係る蓋材3Aでは、第二表半切れ線部72Aが第二全切れ線50の近傍から延びているため、摘み部34を引っ張って開封しようとすると、第二全切れ線50と第二表半切れ線部72Aとの間の領域において蓋本体33Aの破断方向が不安定になりやすい。しかしながら、第二表半切れ線部72Aの第二全切れ線50側の先端72Aaが、第二基準線L2よりも摘み部34の幅方向D4における外側に位置している。このため、図10に示すように、第二全切れ線50を基点とした蓋本体33Aの破断が摘み部34の幅方向D4における外側に向って進行したとしても、この蓋本体33Aの破断が第二表半切れ線部72Aに到達しやすくなる。図10は、図8の一部を拡大した平面図である。これにより、蓋本体33Aの破断が第二表半切れ線部72Aに到達することなく第二表半切れ線部72Aを越えて進行する開封不良の発生を低減することができる。
【0071】
また、この蓋材3Aでは、第二表半切れ線部72Aが蓋材3Aの紙目方向D1に沿うように延びており、この第二表半切れ線部72Aの第二全切れ線50側の先端72Aaが、第二基準線L2よりも摘み部34の幅方向D4における外側に位置していている。このため、摘み部34を引っ張った際に、第二全切れ線50を基点とした蓋本体33Aの破断が紙目方向D1に進行したとしても、この蓋本体33Aの破断が第二表半切れ線部72Aに到達しやすくなる。
【0072】
また、この蓋材3Aでは、第二表半切れ線部72Aと直交する第五副基準線SL5が第二全切れ線50上を通るため、第二全切れ線50の先端50bから発生する蓋本体33Aの破断を、第二表半切れ線部72Aと直交する方向から第二表半切れ線部72Aに至らせることができる。これにより、第二全切れ線50を基点とした蓋本体33Aの破断が第二表半切れ線部72Aに向けて進行しやすくなる。
【0073】
また、この蓋材3Aでは、第二全切れ線50が、第二表半切れ線部72Aの第二全切れ線50側の先端72Aaを通る第五副基準線SL5を跨いで延びていることで、蓋本体33Aの破断の進行方向が多少不安定になっても、第二全切れ線50を基点とした蓋本体33Aの破断が第二表半切れ線部72Aに到達しやすくなる。
【0074】
また、この蓋材3Aでは、第二全切れ線50が、少なくとも、第二表半切れ線部72Aの第二全切れ線50側の先端72Aaを通って第二表半切れ線部72Aと直交する第六副基準線SL6まで延びているため、第二全切れ線50の先端50bから発生する蓋本体33Aの破断を、第二表半切れ線部72Aと直交する方向から第二表半切れ線部72Aに至らせることができる。これにより、第二全切れ線50を基点とした蓋本体33Aの破断が第二表半切れ線部72Aに向けて進行しやすくなる。
【0075】
[第三実施形態]
第三実施形態は、基本的に第一実施形態と同様であり、第一全切れ線、第二全切れ線、及び裏半切れ線の形状が異なる点のみ、第一実施形態と相違する。このため、以下の説明では、第一実施形態と相違する事項のみを説明し、第一実施形態と同様の事項の説明を省略する。
【0076】
図11は、第三実施形態に係る蓋材の表面側の一部を拡大した平面図である。図11に示すように、第三実施形態に係る蓋材3Bは、第一実施形態の蓋本体33に対応する蓋本体33Bと、摘み部34と、を備える。蓋本体33Bは、第一実施形態の第一全切れ線40に対応する第一全切れ線40Bと、第一実施形態の第二全切れ線50に対応する第二全切れ線50Bと、第一実施形態の裏半切れ線60に対応する裏半切れ線60Bと、表半切れ線70と、を有する。図11の平面図では、第一全切れ線40B、第二全切れ線50B、及び表半切れ線70を実線で示し、裏半切れ線60Bを破線で示している。
【0077】
第一全切れ線40Bは、摘み部34の一方側の外縁端34aに接続されるように、蓋本体33Bの角部35の端縁から延びている。第一全切れ線40Bは、蓋本体33Bの角部35の端縁から引張方向D3に延びた後、第一外周辺部36側に屈曲又は湾曲して引張方向D3に対して傾斜する方向に延びている。第一全切れ線40Bの摘み部34側の先端を、基端40Baといい、第一全切れ線40Bの摘み部34とは反対側の先端を、先端40Bbという。
【0078】
第二全切れ線50Bは、摘み部34の他方側の外縁端34bに接続されるように、蓋本体33Bの角部35の端縁から延びている。第二全切れ線50Bは、蓋本体33Bの角部35の端縁から引張方向D3に延びた後、第二外周辺部37側に屈曲又は湾曲して引張方向D3に対して傾斜する方向に延びている。第二全切れ線50Bの摘み部34側の先端を、基端50Baといい、第二全切れ線50Bの摘み部34とは反対側の先端を、先端50Bbという。
【0079】
第一全切れ線40Bの長さ(基端40Baから先端40Bbまでの長さ)と、第二全切れ線50Bの長さ(基端50Baから先端50Bbまでの長さ)とは、互いに異なっている。具体的には、第一全切れ線40Bの長さは、第二全切れ線50Bの長さよりも長くなっている。
【0080】
裏半切れ線60Bは、第一実施形態の裏半切れ本線61に対応する裏半切れ本線61Bと、裏半切れ補助線62と、を有する。裏半切れ本線61Bは、第一実施形態の第一裏半切れ線部63に対応する第一裏半切れ線部63Bと、第一実施形態の第二裏半切れ線部64に対応する第二裏半切れ線部64Bと、を有する。
【0081】
第一裏半切れ線部63Bは、裏半切れ線60Bの第一全切れ線40B側の先端部分である。第一裏半切れ線部63Bは、第一全切れ線40Bの近傍から第一外周辺部36に沿うように延びている。第一裏半切れ線部63Bは、第一全切れ線40Bから離間している。このため、第一裏半切れ線部63Bの第一全切れ線40B側の先端63Baも、第一全切れ線40Bから離間している。第一裏半切れ線部63Bは、紙目方向D1と直交する方向に沿うように延びている。
【0082】
第二裏半切れ線部64Bは、裏半切れ線60Bの第二全切れ線50B側の先端部分である。第二裏半切れ線部64Bは、第二全切れ線50Bの近傍から第二外周辺部37に沿うように延びている。第二裏半切れ線部64Bは、第二全切れ線50Bから離間している。このため、第二裏半切れ線部64Bの第二全切れ線50B側の先端64Baも、第二全切れ線50Bから離間している。第二裏半切れ線部64Bは、紙目方向D1に沿うように延びている。
【0083】
図12は、図10の一部を拡大した平面図である。なお、図12では、第一裏半切れ線部63B及び第二裏半切れ線部64Bも実線で示している。図11及び図12に示すように、第一全切れ線40Bの先端40Bbを通って摘み部34の突出方向D2と平行な方向に延びる仮想線を、第三基準線L3とする。第一全切れ線40Bは、屈曲又は湾曲することで第一裏半切れ線部63Bの近傍まで延びている。そして、第一裏半切れ線部63Bの第一全切れ線40B側の先端63Baは、第三基準線L3よりも摘み部34の幅方向D4における中央側に位置している。この場合、第一裏半切れ線部63Bの先端63Baは、第一実施形態と同様に、第一全切れ線40Bの第一外周辺部36とは反対側に位置していてもよい。
【0084】
第二全切れ線50Bの先端50Bbを通って摘み部34の突出方向D2と平行な方向に延びる仮想線を、第四基準線L4とする。第二全切れ線50Bは、屈曲又は湾曲することで第二裏半切れ線部64Bの近傍まで延びている。そして、第二裏半切れ線部64Bの第二全切れ線50B側の先端64Baは、第四基準線L4よりも、摘み部34の幅方向D4における中央側に位置している。この場合、第二裏半切れ線部64Bの先端64Baは、第一実施形態と同様に、第二全切れ線50Bの第二外周辺部37とは反対側に位置していてもよい。
【0085】
蓋材3Bの表面3aに沿って第一裏半切れ線部63Bと直交する仮想線を、第七副基準線SL7とする。第七副基準線SL7は、第一裏半切れ線部63Bの任意の位置における、第一裏半切れ線部63Bと直交する仮想線である。そして、第一裏半切れ線部63Bは、第七副基準線SL7が第一全切れ線40B上を通るように形成されている。
【0086】
第一裏半切れ線部63Bの先端63Baを通って第一裏半切れ線部63Bと直交する仮想線を第八副基準線SL8とする。なお、上述した第七副基準線SL7は、第八副基準線SL8にもなり得る。そして、第一全切れ線40Bは、少なくとも、第八副基準線SL8まで延びている。第一全切れ線40Bは、第八副基準線SL8を跨いで延びていてもよい。
【0087】
蓋材3Bの表面3aに沿って第二裏半切れ線部64Bと直交する仮想線を、第九副基準線SL9とする。第九副基準線SL9は、第二裏半切れ線部64Bの任意の位置における、第二裏半切れ線部64Bと直交する仮想線である。そして、第二裏半切れ線部64Bは、第九副基準線SL9が第二全切れ線50B上を通るように形成されている。
【0088】
第二裏半切れ線部64Bの先端64Baを通って第二裏半切れ線部64Bと直交する仮想線を第十副基準線SL10とする。なお、上述した第九副基準線SL9は、第十副基準線SL10にもなり得る。そして、第二全切れ線50Bは、少なくとも、第十副基準線SL10まで延びている。第二全切れ線50Bは、第十副基準線SL10を跨いで延びていてもよい。
【0089】
このように、本実施形態に係る蓋材3Bでは、第一全切れ線40B、第二全切れ線50B、及び裏半切れ線60Bの形状が第一実施形態と異なっている。しかしながら、第一裏半切れ線部63Bの第一全切れ線40B側の先端63Baが、第一全切れ線40Bの先端40Bbを通って摘み部34の突出方向D2と平行な方向に延びる第三基準線L3よりも、摘み部34の幅方向D4における中央側に位置している。このため、図13に示すように、第一全切れ線40Bを基点とした蓋本体33Bの破断が摘み部34の幅方向D4における中央側に向って進行したとしても、この蓋本体33Bの破断が第一裏半切れ線部63Bに到達しやすくなる。図13は、図11の一部を拡大した平面図である。これにより、蓋本体33Bの破断が第一裏半切れ線部63Bに到達することなく第一裏半切れ線部63Bを越えて蓋本体33Bの内側まで進行する開封不良の発生を低減することができる。
【0090】
同様に、第二裏半切れ線部64Bの第二全切れ線50B側の先端64Baが、第二全切れ線50Bの先端50Bbを通って摘み部34の突出方向D2と平行な方向に延びる第四基準L4線よりも、摘み部34の幅方向D4における中央側に位置している。このため、第二全切れ線50Bを基点とした蓋本体33Bの破断が摘み部34の幅方向D4における中央側に向って進行したとしても、この蓋本体33Bの破断が第二裏半切れ線部64Bに到達しやすくなる。これにより、蓋本体33Bの破断が第二裏半切れ線部64Bに到達することなく第二裏半切れ線部64Bを越えて蓋本体33Bの内側まで進行する開封不良の発生を低減することができる。
【0091】
また、この蓋材3Bでは、第一全切れ線40Bと第一裏半切れ線部63Bとの関係、及び第二全切れ線50Bと第二裏半切れ線部64Bとの関係が、第一実施形態の、第一全切れ線40と第一裏半切れ線部63との関係、及び第二全切れ線50と第二裏半切れ線部64との関係と同じになっている。このため、第一実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0092】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用してもよい。
【0093】
例えば、上記実施形態では、全切れ線、裏半切れ線、及び表半切れ線の具体的な形状について説明したが、裏半切れ線部の全切れ線側の先端が、全切れ線の先端を通って摘み部の突出方向と平行な方向に延びる基準線よりも、摘み部の幅方向における中央側に位置していれば、これらの切れ線の形状は、特に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
【0094】
また、上記実施形態では、第一全切れ線及び第一裏半切れ線部と、第二全切れ線及び第二裏半切れ線部と、の双方が、全切れ線の先端を通って摘み部の突出方向と平行な方向に延びる基準線よりも、摘み部の幅方向における中央側に位置しているものとして説明したが、何れか一方のみ当該関係を満たしていてもよい。
【0095】
また、上記実施形態では、蓋材は、長辺方向に長く短辺方向に短い矩形状に形成されるものとして説明したが、蓋材の形状は特に限定されるものではなく、例えば、正方形状に形成されていてもよい。
【0096】
また、上記実施形態では、第一外周辺部が紙目方向と直交する方向に延びており、第二外周辺部が紙目方向に延びているものとして説明したが、紙目方向は、特に限定されるものではなく、上記以外の方向であってもよい。
【0097】
また、上記実施形態では、摘み部が蓋本体の角部に位置するものとして説明したが、摘み部は、蓋本体の任意の場所に位置するものとしてもよい。例えば、摘み部は、蓋本体の直線状に延びる外周辺部の中央部、蓋本体の直線状に延びる外周辺部の端部に位置していてもよい。
【符号の説明】
【0098】
1…蓋付き容器、2…容器、3…蓋材、3A…蓋材、3a…表面、3b…裏面、3B…蓋材、21…開口、22…フランジ、23…内容物、31…シーラント層、32…紙基材層、34…摘み部、34a…外縁端、34b…外縁端、35…角部、36…第一外周辺部、37…第二外周辺部、40…第一全切れ線、40a…基端、40b…先端、40B…第一全切れ線、40Ba…基端、40Bb…先端、50…第二全切れ線、50a…基端、50b…先端、50B…第二全切れ線、50Ba…基端、50Bb…先端、60…裏半切れ線、60a…切込先端、60B…裏半切れ線、61…裏半切れ本線、61B…裏半切れ本線、62…裏半切れ補助線、63…第一裏半切れ線部、63a…先端、63B…第一裏半切れ線部、63Ba…先端、64…第二裏半切れ線部、64a…先端、64B…第二裏半切れ線部、64Ba…先端、70…表半切れ線、70a…切込先端、70A…表半切れ線、71…第一表半切れ線部、71a…先端、72…第二表半切れ線部、72a…先端、72A…第二表半切れ線部、72Aa…先端、103…蓋材、160…裏半切れ線、161…裏半切れ本線、163…第一裏半切れ線部、163a…先端、164…第二裏半切れ線部、D1…紙目方向、D2…突出方向、D3…引張方向、D4…幅方向、D5…厚さ方向、L1…第一基準線、L2…第二基準線、L3…第三基準線、L4…第四基準線、SL1…第一副基準線、SL2…第二副基準線、SL3…第三副基準線、SL4…第四副基準線、SL5…第五副基準線、SL6…第六副基準線、SL7…第七副基準線、SL8…第八副基準線、SL9…第九副基準線、SL10…第十副基準線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13