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特開2024-12506幾何学的分割を用いた簡易インター予測
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012506
(43)【公開日】2024-01-30
(54)【発明の名称】幾何学的分割を用いた簡易インター予測
(51)【国際特許分類】
   H04N 19/119 20140101AFI20240123BHJP
   H04N 19/70 20140101ALI20240123BHJP
【FI】
H04N19/119
H04N19/70
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023188613
(22)【出願日】2023-11-02
(62)【分割の表示】P 2022531615の分割
【原出願日】2020-11-27
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2019/122256
(32)【優先日】2019-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2020/071032
(32)【優先日】2020-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2020/071552
(32)【優先日】2020-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520476341
【氏名又は名称】北京字節跳動網絡技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Bytedance Network Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room B-0035, 2/F, No.3 Building, No.30, Shixing Road, Shijingshan District Beijing 100041 China
(71)【出願人】
【識別番号】520477474
【氏名又は名称】バイトダンス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BYTEDANCE INC.
【住所又は居所原語表記】12655 West Jefferson Boulevard, Sixth Floor, Suite No. 137 Los Angeles, California 90066 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドン ジピン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン リー
(72)【発明者】
【氏名】リウ ホンビン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン カイ
(72)【発明者】
【氏名】シュー ジジョン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ユエ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】幾何学的分割モードにおいて、処理複雑度を低減することができる映像処理方法、デバイス及びシステムを提供する。
【解決手段】方法は、映像の現在の映像ブロックと映像のビットストリーム表現との変換を行うことを含み、変換中、現在の映像ブロックに対して幾何学的分割モードの使用が許可され、第1の閾値より小さい第1の数の角度を含む角度のセット、および/または第2の閾値より小さい第2の数の距離を含む距離のセットを使用して、幾何学的分割モードのパラメータを計算する。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像処理方法であって、
映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリーム表現との変換を行うことを含
み、
前記変換中、前記現在の映像ブロックに対して幾何学的分割モードの使用が許可され、
第1の閾値より小さい第1の数の角度を含む角度のセット、および/または第2の閾値
より小さい第2の数の距離を含む距離のセットを使用して、前記幾何学的分割モードのパ
ラメータを計算する、
方法。
【請求項2】
前記第1の閾値は24である、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記幾何学的分割モードは、幾何学的分割モードのセットから選択され、
前記幾何学的分割モードのセットは、第3の閾値未満のモード数を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第3の閾値は82である、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の閾値は3または4である、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
1つ以上の角度に対する距離の数が第2の閾値より小さい、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
垂直および水平の角度のための距離の数がXに等しく、Xは正の整数である、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
Xは2である、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記現在の映像ブロックのための復号化処理に使用される角度の数が、1とangle
Idxの変数の最大値との合計に等しく、
前記angleIdxは、前記幾何学的分割モードの角度インデックスを規定する、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記現在の映像ブロックのための重み付けサンプル予測および/または動きベクトル記
憶の処理に使用される変位Yの変数の計算が、復号化処理に使用される角度の総数に依存
し、
前記変位Yは、(displacementX+(NUM_ANGLE>>2)))%
NUM_ANGLEに設定され、
前記displacementXは、前記幾何学的分割モードの角度インデックスを規
定するangleIdxに設定され、
前記NUM_ANGLEは、前記現在の映像ブロックのための復号化処理に使用される
角度の数を規定する、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記現在の映像ブロックのための重み付けサンプル予測および/または動きベクトル記
憶の処理に使用されるshiftHorの変数の計算が、復号化処理に使用される角度の
総数に依存し、
前記shiftHorを0または1に設定する、
請求項1に記載の方法。
【請求項12】
以下の条件の少なくとも1つの条件を満たしている場合は、ShiftHorは0に等
しく設定され、
3)angleIdx%(NUM_ANGLE/2)が(NUM_ANGLE>>2
)に等しい、
4)angleIdx%(NUM_ANGLE/2)が0に等しくなく、hwRat
io≧1であり、hwRatioはH/Wに設定され、
angleIdxは、前記幾何学的分割モードの角度インデックスを規定し、
前記NUM_ANGLEは、前記現在の映像ブロックのための復号化処理に使用される
角度の数を規定し、
HおよびWはそれぞれ前記現在の映像ブロックの高さおよび幅である、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記現在の映像ブロックのブレンド重みインデックスを導出するためのオフセット値の
導出処理が、前記shiftHorの角度の数および/または値に依存する、
請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記現在の映像ブロックの動きインデックスを導出するためのオフセット値の導出処理
が、前記shiftHorの角度の数および/または値に依存する、
請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記距離のセットを計算する際にルックアップテーブルが使用され、
前記ルックアップテーブルのサイズが、前記角度のセットに少なくとも部分的に基づい
ている、
請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記ルックアップテーブルの前記サイズに基づいて前記ルックアップテーブルの値を判
定する、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
AおよびBが、2つの入力配列、predSamplesLAおよびpredSamp
lesLBを表し、前記幾何学的分割モードのための重み付けサンプル予測処理に使用さ
れ、PART1およびPART2が、前記現在の映像ブロックの予測ブロックの出力重み
付け予測サンプル値を導出するためのAおよびBの表現である場合、
PART1およびPART2がAに等しいかまたはBに等しいかは、角度インデックス
T1およびT2に依存する、
請求項1に記載の方法。
【請求項18】
角度インデックスT1およびT2に基づいて、前記幾何学的分割モードの動きベクトル
記憶処理に使用されるpartIdxの変数を0または1に設定し、
前記partIdxを使用して、動き記憶域に対して動きベクトルを割り当てるための
sTypeの別の変数を導出する、
請求項1に記載の方法。
【請求項19】
映像処理方法であって、
映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリーム表現との変換のために、前記
現在の映像ブロックの1つ以上の寸法および/または前記現在の映像の前記1つ以上の寸
法の数学関数に依存する規則に基づいて、幾何学的分割モードの適用可能性を判定するこ
とと、
前記判定に基づいて前記変換を行うことと、
を含む方法。
【請求項20】
前記幾何学的分割モードは、三角形予測モード(TPM)、幾何学的マージモード(G
EO)、および/またはウェッジ予測モードのうちの少なくとも1つを含む、
請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記幾何学的分割モードは、前記現在の映像ブロックを2つ以上のサブ領域に分割する
ことを含み、
少なくとも1つのサブ領域は、QT、BT、および/または分割を含まない、
請求項19または20に記載の方法。
【請求項22】
前記規則は、前記現在の映像ブロックのブロック幅、ブロック高さ、および/またはア
スペクト比に依存する、
請求項19~21のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項23】
前記規則は、W>=T1および/またはH>=T2および/またはW*H<T3および
/またはW*H>T4の場合に、前記幾何学的分割モードを適用することを規定し、
前記現在の映像ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し、
T1、T2、T3およびT4は一定の値である、
請求項19~22のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項24】
前記規則は、W>=T1および/またはH>=T2および/またはW*H<=T3およ
び/またはW*H>=T4の場合に、前記幾何学的分割モードを適用することを規定し、
前記現在の映像ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し、
T1、T2、T3およびT4は一定の値である、
請求項19~22のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項25】
前記規則は、W*H<T1||(W*H<=T2&&W/H<=T3&&H/W<=T
4)の場合に、前記幾何学的分割モードを適用することを規定し、
前記現在の映像ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し、
T1、T2、T3およびT4は一定の値である、
請求項19~22のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項26】
前記規則は、W*H<T1||(W*H<=T2&&abs(logW-logH)<
=T3)の場合に、前記幾何学的分割モードを適用することを規定し、
前記現在の映像ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し、
T1、T2、およびT3は一定の値である、
請求項19~22のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項27】
前記規則は、W*H<=T1&&W/H<=T2&&H/W<=T3の場合に、前記幾
何学的分割モードを適用することを規定し、
前記現在の映像ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し、
T1、T2、およびT3は一定の値である、
請求項19~22のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項28】
前記規則は、W>=TxおよびH>=Tyの場合に、前記幾何学的分割モードを適用す
ることを規定し、
前記現在の映像ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し、
Tx、Tyは一定の値である、
請求項19~22のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項29】
前記規則は、W>Nおよび/またはH>Mの場合に、前記幾何学的分割モードを適用し
ないことを規定し、
前記現在の映像ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し、
N、Mは一定の値である、
請求項19~22のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項30】
前記規則は、W=Nおよび/またはH=Mの場合に、前記幾何学的分割モードを適用し
ないことを規定し、
前記現在の映像ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し、
N、Mは一定の値である、
請求項19~22のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項31】
前記規則は、以下の条件のうちの1つ以上が満たされた場合に、前記幾何学的分割モー
ドを適用しないことを規定し、
g)W<T1および/またはW>T2および/またはW=T3
h)H<T4および/またはH>T5および/またはH=T6
i)W*H<T7および/またはW*H>T8および/またはW*H=T8
j)W/H>T9および/またはW/H>T10および/またはW/H=T11
k)H/W<T12および/またはH/W>T13および/またはH/W=T14
l)Abs(logW-logH)>T15および/またはAbs(logW-lo
gH)<T16および/またはAbs(logW-logH)=T17
前記ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し、
Ti(i=1…17)は一定の値である、
請求項19~22のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項32】
前記規則は、以下の条件のうちの1つ以上が満たされた場合に、前記幾何学的分割モー
ドを適用することを規定し、
g)W<T1および/またはW>T2および/またはW=T3
h)H<T4および/またはH>T5および/またはH=T6
i)W*H<T7および/またはW*H>T8および/またはW*H=T8
j)W/H>T9および/またはW/H>T10および/またはW/H=T11
k)H/W<T12および/またはH/W>T13および/またはH/W=T14
l)Abs(logW-logH)>T15および/またはAbs(logW-lo
gH)<T16および/またはAbs(logW-logH)=T17
前記ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し、
Ti(i=1…17)は一定の値である、
請求項19~22のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項33】
前記規則は、前記現在の映像ブロックの幅(W)および/または高さ(H)の比に依存
する前記数学関数に依存する、
請求項19~22のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項34】
前記数学関数は、max(H,W)/min(H,W)である、
請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記数学関数は、前記現在の映像ブロックの幅(W)および高さ(H)の差および/ま
たは比に関連する、
請求項19~22のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項36】
前記規則は、幅/高さ比(W/H)または高さ/幅比(H/W)がXよりも大きいまた
は小さくない場合、幅(W)および高さ(H)を有する前記現在の映像ブロックに対して
前記幾何学的分割モードを適用しないことを規定し、
Xが一定の値である、
請求項19~22のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項37】
前記現在の映像ブロックは、輝度ブロックまたはクロマブロックである、
請求項19~22のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項38】
前記現在の映像ブロックは、輝度成分とクロマ成分とを含み、
前記規則は、前記輝度成分に前記幾何学的分割モードを適用するが、前記クロマブロッ
クに前記幾何学的分割モードを適用しないことを規定する、
請求項19~22のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項39】
前記現在の映像ブロックは、映像領域の輝度ブロックに対応し、
前記映像領域におけるクロマブロックへの前記幾何学的分割モードの適用可能性が、前
記現在の映像ブロックの前記1つ以上の寸法に依存する、
請求項19から22のいずれか1項以上に記載の方法。
【請求項40】
映像処理方法であって、
前記映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリーム表現との変換のために、
前記現在の映像ブロックのコーディング特性に依存する規則に従って、幾何学的分割モー
ドの適用可能性を判定することと、
前記判定に基づいて前記変換を行うことと、
を含む方法。
【請求項41】
前記コーディング特性は、最大変換サイズ、最大許可コーディングユニット(CU)サ
イズ、またはクロマフォーマットのうちの少なくとも1つを含む、
請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記規則は、前記最大変換サイズよりも大きい幅および/または高さを有する前記現在
の映像ブロックに対して前記幾何学的分割モードを適用しないことを規定する、
請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記規則は、前記最大許可CUサイズに等しい幅および/または高さを有する前記現在
の映像ブロックに対して前記幾何学的分割モードを適用しないことを規定する、
請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記規則は、4:0:0のクロマフォーマット、4:4:4のクロマフォーマットまた
は4:2:2のクロマフォーマットを有する前記現在の映像ブロックに対して前記幾何学
的分割モードを適用しないことを規定する、
請求項41に記載の方法。
【請求項45】
前記規則は、特定のクロマフォーマットを備えた特定の色成分を有する前記現在の映像
ブロックに対して前記幾何学的分割モードを適用しないことを規定する、
請求項41に記載の方法。
【請求項46】
映像処理方法であって、
除外の規則が、映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリーム表現との変換
に適用可能であると判定することであって、前記除外の規則は、前記変換が、前記現在の
映像ブロックに対して幾何学的分割モードおよびコーディングツールを併用することを許
可しないことを規定する、判定することと、
前記判定に基づいて前記変換を行うことと、
を含む方法。
【請求項47】
前記ビットストリーム表現は、前記幾何学的分割モードが前記現在の映像ブロックに適
用される場合、前記コーディングツールの使用指示および/または前記コーディングツー
ルの情報を省略する、
請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記ビットストリーム表現は、前記コーディングツールが前記現在の映像ブロックに適
用される場合、前記幾何学的分割モードの使用指示および/または前記幾何学的分割モー
ドの情報を省略する、
請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記コーディングツールは、適応型色変換、デュアルツリーコーディングモード、変換
スキップモード、ブロック差動パルス符号変調(BDPCM)コーディングモード、また
はサブブロック変換(SBT)を含む、
請求項46~48のいずれかに記載の方法。
【請求項50】
映像と前記映像のビットストリーム表現との変換のために、規則に従って前記映像の異
なる色成分に対する異なる幾何学的分割モードインデックスを判定することと、
前記判定に基づいて前記変換を行うことと、
を含む方法。
【請求項51】
前記規則は、前記映像のクロマ成分が、前記映像の輝度成分の幾何学的分割モードイン
デックスとは異なる幾何学的分割モードインデックスを有することを規定する、
請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記幾何学的分割モードは、前記映像のクロマ成分に適用されない、
請求項50に記載の方法。
【請求項53】
前記ビットストリーム表現は、前記異なる幾何学的分割モードインデックスを含む、
請求項50に記載の方法。
【請求項54】
前記異なる幾何学的分割モードインデックスは、前記映像の輝度成分のためのモードイ
ンデックスと、前記映像のクロマ成分のためのモードインデックスと、を含む、
請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記ビットストリーム表現は、第2の色成分の幾何学的分割モードインデックスを含み

第1の色成分の幾何学的分割モードインデックスが、前記第2の色成分のモードインデ
ックスから予測される、
請求項50に記載の方法。
【請求項56】
映像処理方法であって、
映像の現在のピクチャの現在の映像ブロックと前記映像のビットストリーム表現の変換
のために、規則に従って幾何学的分割モードの適用可能性を決定することと、
前記決定に基づいて、前記変換を行うことと、を含み、
前記幾何学的分割モードは、前記現在の映像ブロックを2つ以上の予測サブ領域に分割
することを含み、
前記規則は、前記2つ以上の予測サブ領域に関連付けられた1つ以上の参照ピクチャの
解像度に依存する、
方法。
【請求項57】
前記規則は、前記2つ以上の予測サブ領域に関連付けられた参照ピクチャの前記解像度
が互いに異なる場合、前記幾何学的分割モードを適用しないことを規定する、
請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記規則は、予測サブ領域に関連付けられた参照ピクチャの解像度が前記現在のピクチ
ャの解像度と異なる場合、前記幾何学的分割モードを適用しないことを規定する、
請求項56に記載の方法。
【請求項59】
前記規則は、予測サブ領域に関連付けられた参照ピクチャの解像度が前記現在のピクチ
ャの解像度と異なる場合、前記幾何学的分割モードを適用することを規定する、
請求項56に記載の方法。
【請求項60】
前記現在のピクチャの解像度が、前記現在のピクチャの幅または高さを指し、または前
記ピクチャにおける窓を指す、
請求項56~59のいずれかに記載の方法。
【請求項61】
映像処理方法であって、
映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリーム表現との変換を行うことを含
み、
前記ビットストリーム表現は、フォーマット規則に準拠しており、
前記フォーマット規則は、幾何学的分割モードが前記現在の映像ブロックに対して無効
化されている場合に、前記ビットストリーム表現が前記幾何学的分割モードに関する構文
要素を省略することを規定する、
方法。
【請求項62】
前記構文要素は、wedge_partition_idx、merge_wedge
_idx0、またはmerge_wedge_idx1のうち少なくとも1つを含む、
請求項61に記載の方法。
【請求項63】
ビットストリーム表現に含まれていない前記構文要素は、デフォルト値であると推測さ
れる、
請求項61に記載の方法。
【請求項64】
前記幾何学的分割モードが無効であるかまたは許可されない場合、幾何学的分割モード
に関する意味変数がデフォルト値であると推測される、
請求項61に記載の方法。
【請求項65】
映像処理方法であって、
映像の1つ以上の映像ブロックを含む映像ユニットと前記映像のビットストリーム表現
との変換のために、複数セットの幾何学的分割モードが、規則に従って前記映像ユニット
の前記1つ以上の映像ブロックをコーディングするために許可されることを判定すること
と、
前記判定に基づいて前記変換を行うことと、
を含む方法。
【請求項66】
前記規則は、前記複数セットからセットを選択することが、復号化情報に依存すること
を規定する、
請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記復号化情報は、映像ブロックの寸法および/または形状を含む、
請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記規則は、前記複数セットのうちの少なくとも2つのセットが、異なる数の許可され
る幾何学的分割モードを有することを規定する、
請求項65に記載の方法。
【請求項69】
前記規則は、前記複数セットの中のT個のセットが、同じ数の許可される幾何学的分割
モードを有するが、前記T個のセットのうちの1つに含まれる少なくとも1つの幾何学的
分割モードを前記T個のセットの別のセットにおいて除外することを規定する、
請求項65に記載の方法。
【請求項70】
前記規則は、複数セットの中でT個のセットが、同じ幾何学的分割モードを有するが、
少なくとも1つの幾何学的分割モードを、T個のセットのうちのいずれか2つに対して異
なる位置に配置することを規定する、
請求項65に記載の方法。
【請求項71】
どのように幾何学的分割モードインデックスを信号通知するかは、許可される幾何学的
分割モードの対応するセットに依存する、
請求項65に記載の方法。
【請求項72】
復号化された幾何学的分割モードインデックスが、対応する幾何学的分割モードに依存
する、
請求項65に記載の方法。
【請求項73】
前記ビットストリーム表現における映像ブロックに使用されるべき前記幾何学的分割モ
ードの合計数が、一定の値未満の数として定義される、
請求項65に記載の方法。
【請求項74】
ビットストリーム表現における映像ブロックに信号通知されるべき前記幾何学的分割モ
ードの合計数が、一定の値未満の数として定義される、
請求項65に記載の方法。
【請求項75】
前記数は信号通知される、
請求項73または74に記載の方法。
【請求項76】
映像処理方法であって、
映像ブロックを含む映像と前記映像のビットストリーム表現との変換を行うことを含み

前記変換中に、幾何学的分割モードの第1のカウントが、分割角度インデックスおよび
/または分割距離インデックスの計算に利用可能であり、幾何学的分割モードの第2のカ
ウントが、前記ビットストリーム表現におけるコーディングに利用可能であり、幾何学的
分割モードの第3のカウントが、前記ビットストリーム表現における信号通知に利用可能
であり、
前記第1のカウントおよび/または前記第2のカウントおよび/または前記第3のカウ
ントは、前記映像ブロックの対応する寸法に少なくとも基づく、
方法。
【請求項77】
前記第2のカウントおよび/または前記第3のカウントは、前記第1のカウントと異な
る、
請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記第2のカウントは、前記第3のカウントに等しい、
請求項76に記載の方法。
【請求項79】
前記第2のカウントおよび/または前記第3のカウントは、前記第1のカウントより小
さい、
請求項76に記載の方法。
【請求項80】
前記第2のカウントおよび/または前記第3のカウントは、前記映像ブロックの異なる
ブロックカテゴリに対して異なるように定義される、
請求項76に記載の方法。
【請求項81】
映像ブロックのカテゴリが、前記映像ブロックの幅と高さの比、前記映像ブロックの前
記幅と前記高さの数学関数、または前記映像ブロックの寸法に基づく、
請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記第1のブロックの前記寸法が1つ以上の閾値条件を満たす場合、前記第2のカウン
トおよび/または前記第3のカウントは、前記第1のカウントより小さい、
請求項81に記載の方法。
【請求項83】
固定数のセットが前記映像ブロックのカテゴリごとに第2のカウントおよび/または第
3のカウントに対して定義される、
請求項80に記載の方法。
【請求項84】
前記映像ブロックのカテゴリごとの前記第2のカウントおよび/または前記第3のカウ
ントは、前記ビットストリーム表現に含まれる、
請求項80に記載の方法。
【請求項85】
前記映像ブロックのカテゴリごとの前記第2のカウントおよび/または前記第3のカウ
ントは、予め定義される、
請求項80に記載の方法。
【請求項86】
輝度ブロックの幅および/または高さは、前記第2のカウントおよび/または前記第3
のカウントを導出するために使用される、
請求項80に記載の方法。
【請求項87】
映像処理方法であって、
規則に従って、映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリーム表現との変換
を行うことを含み、
前記規則は、前記現在の映像ブロックのビットストリーム表現において第1の幾何学的
分割モードインデックス値を信号通知し、前記現在の映像ブロックの分割角度インデック
スおよび/または分割距離インデックスの計算に第2の幾何学的分割モードインデックス
値を使用することを規定し、
前記第1の幾何学的分割モードインデックス値は、前記第2の幾何学的分割モードイン
デックス値と異なる、
方法。
【請求項88】
現在の映像ブロックは、前記現在の映像ブロックの幅および/または高さに基づいて、
特定のカテゴリに関連付けられ、
前記特定のカテゴリに対して、フルセットの幾何学的分割モード、分割角度、および/
または分割距離のサブセットが使用される、
請求項87に記載の方法。
【請求項89】
少なくとも1つのマッピングテーブルは、前記第1の幾何学的分割モードインデックス
値と前記第2の幾何学的分割モードインデックス値との関係を規定する、
請求項87に記載の方法。
【請求項90】
前記少なくとも1つのマッピングテーブルは、前記ビットストリーム表現に含まれる、
請求項89に記載の方法。
【請求項91】
前記少なくとも1つのマッピングテーブルは、予め定義されている、
請求項89に記載の方法。
【請求項92】
前記変換のためにN個のマッピングテーブルが使用され、
Nは、前記映像ブロックのブロックカテゴリの数に依存する一定の値である、
請求項87に記載の方法。
【請求項93】
前記N個のマッピングテーブルの長さが、前記映像ブロックの前記ブロックカテゴリに
依存する、
請求項92に記載の方法。
【請求項94】
映像処理方法であって、
映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリーム表現との変換を行うことを含
み、
規則に従って、前記幾何学的分割モードインデックスの2値化を行うように、前記現在
の映像ブロックの幾何学的分割モードインデックスを前記ビットストリーム内でコーディ
ングする、
方法。
【請求項95】
前記規則は、前記2値化が前記現在の映像ブロックの復号化情報に依存することを規定
する、
請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記復号化情報は、前記現在の映像ブロックの寸法および/または前記現在の映像ブロ
ックのカテゴリを含む、
請求項95に記載の方法。
【請求項97】
前記規則は、前記2値化のために切り捨てられた2進コードを使用することを規定する

請求項94に記載の方法。
【請求項98】
前記ビットストリーム表現に含まれる前記幾何学的分割モードインデックスは、分割角
度インデックスおよび/または分割距離インデックスを導出するために使用される導出さ
れた幾何学的分割モードインデックスとは異なる、
請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記規則は、前記2値化のためにK次の指数ゴロム(EG)コーディングを使用するこ
とを規定し、
Kは整数である、
請求項94に記載の方法。
【請求項100】
前記規則は、コンテキストコーディングを使用して前記幾何学的分割モードインデック
スをコーディングすることを規定する、
請求項94に記載の方法。
【請求項101】
前記規則は、前記幾何学的分割モードインデックスの第1のX個のビンをコンテキスト
コーディングによってコーディングし、残りのビンをコンテキストモデル化なしでバイパ
スコーディングによってコーディングすることを規定する、
請求項94に記載の方法。
【請求項102】
映像処理方法であって、
映像の映像ユニットのクロマブロックと前記映像のビットストリーム表現との変換のた
めに、規則に従って前記クロマブロックに対するブレンド重みおよび/または動き記憶重
みを判定することと、
前記判定に基づいて、前記変換を行うことと、
を含み、
前記クロマブロックに幾何学的分割モードを適用し、
前記規則は、対応する輝度サンプルに関して、前記クロマブロックにおける特定のクロ
マサンプルの相対位置を示すクロマサンプルの位置タイプに依存する、
方法。
【請求項103】
前記映像ユニットは、シーケンスパラメータセット(SPS)、映像パラメータセット
(VPS)、ピクチャパラメータセット(PPS)、ピクチャヘッダ、サブピクチャ、ス
ライス、スライスヘッダ、タイル、ブリック、コーディングツリーユニット、または仮想
パイプラインデータユニット(VPDU)を含む、
請求項102に記載の方法。
【請求項104】
クロマサンプルのためのブレンド重みの導出に使用されるダウンサンプリングフィルタ
のタイプが、映像ユニットレベルで信号通知される、
請求項102に記載の方法。
【請求項105】
前記ビットストリーム表現は、異なるクロマ位置タイプを切り替えるためのフラグを含
む、
請求項104に記載の方法。
【請求項106】
前記フラグは、幾何学的分割モードにおける左上ダウンサンプリングされた輝度サンプ
ルが左上輝度サンプルと同一位置に配置されているどうかを規定するか、または、
前記フラグは、左上ダウンサンプリングされた輝度サンプルが前記左上輝度サンプルと
水平に共座しているが、前記左上輝度サンプルに対して垂直にシフトされているかどうか
を規定する、
請求項105に記載の方法。
【請求項107】
前記ダウンサンプリングフィルタの前記タイプは、4:2:0のクロマフォーマットま
たは4:2:2のクロマフォーマットを有する前記クロマブロックに対して信号通知され
る、
請求項104に記載の方法。
【請求項108】
前記ビットストリーム表現は、幾何学的分割予測に使用されるクロマダウンサンプリン
グフィルタのタイプを規定するためのフラグを含む、
請求項104に記載の方法。
【請求項109】
クロマサンプルのためのブレンド重みの導出に使用されるダウンサンプリングフィルタ
のタイプが、映像ユニットレベルで信号通知される、
請求項102に記載の方法。
【請求項110】
ルックアップテーブルは、クロマサブサンプリングフィルタのタイプとクロマフォーマ
ットのタイプとの対応関係を規定するために定義される、
請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記クロマブロックの幾何学的分割予測に使用されるダウンサンプリングフィルタが、
前記クロマサンプルの位置タイプに依存する、
請求項102に記載の方法。
【請求項112】
前記クロマブロックが特定のクロマサンプルの位置タイプを有する場合、前記クロマブ
ロックに対するクロマ重みが、同一位置に配置された左上の輝度重みからサブサンプリン
グされる、
請求項111に記載の方法。
【請求項113】
前記クロマブロックが特定のクロマサンプルの位置タイプを有する場合、規定されたX
タップフィルタが、クロマ重みサブサンプリングのために使用される、
請求項111に記載の方法。
【請求項114】
前記幾何学的分割モードは、幾何学的分割モードのセットから選択され、
前記幾何学的分割モードのセットは、1つ以上の幾何学的分割モードを含み、ブロック
を2つのパーティションに分離し、そのうちの少なくとも1つが非正方形および非長方形
である、
請求項1~113のいずれかに記載の方法。
【請求項115】
前記変換は、前記映像を前記ビットストリーム表現に符号化することを含む、
請求項1~114のいずれかに記載の方法。
【請求項116】
前記変換は、前記映像を前記ビットストリーム表現から復号化することを含む、
請求項1~114のいずれかに記載の方法。
【請求項117】
請求項1~116のいずれか1項以上に記載の方法を実装するように構成された処理装
置を備える映像処理装置。
【請求項118】
プログラムコードを格納するコンピュータ可読媒体であって、
前記プログラムコードは、実行されると、処理装置に、請求項1~116のいずれか1
項以上に記載の方法を実装させる、
コンピュータ可読媒体。
【請求項119】
上記方法のいずれかに従って生成されたコーディング表現またはビットストリーム表現
を記憶する、コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
パリ条約に基づく適用可能な特許法および/または規則に基づいて、本願は、2019
年11月30日出願の国際特許出願PCT/CN2019/122256号、2020年
1月8日出願の国際特許出願PCT/CN2020/071032号、2020年1月1
0日出願の国際特許出願PCT/CN2020/071552号の優先権および利益を適
時に主張することを目的とする。法に基づくすべての目的のために、上記出願の開示全体
は、本明細書の開示の一部として参照により援用される。
【0002】
この特許明細書は、映像符号化・復号化の技術、デバイスおよびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、現在の映像コーデック技術の性能を向上させ、より優れた圧縮率を実現するか、
又はより低い複雑度又は並列化された実装を可能にする映像符号化及び復号化方式を提供
する努力が行われている。産業界の専門家は、最近、いくつかの新しい映像コーディング
ツールを提案し、それらの有効性を判定するための試験が現在進行中である。
【発明の概要】
【0004】
デジタル映像コーディングに関し、具体的には、動きベクトルの管理に関するデバイス
、システム、および方法が記載される。説明される方法は、既存の映像コーディング規格
(例えば、高効率映像コーディング(High Efficiency Video C
oding、HEVC)又は多様な映像コーディング)及び将来の映像コーディング規格
又は映像コーデックに適用され得る。
【0005】
1つの代表的な態様において、開示される技術は、映像処理の方法を提供するために使
用してもよい。この方法は、映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリーム表
現との変換を行うことを含み、変換中、現在の映像ブロックに対して幾何学的分割モード
の使用が許可され、第1の閾値より小さい第1の数の角度を含む角度のセット、および/
または第2の閾値より小さい第2の数の距離を含む距離のセットを使用して、幾何学的分
割モードのパラメータを計算する。
【0006】
別の代表的な態様において、開示される技術は、映像処理の別の方法を提供するために
使用してもよい。この方法は、映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリーム
表現との変換のために、現在の映像ブロックの1つ以上の寸法および/または前記現在の
映像の1つ以上の寸法の数学関数に依存する規則に基づいて幾何学的分割モードの適用可
能性を判定することと、前記判定に基づいて前記変換を行うことと、を含む。
【0007】
さらに別の代表的な態様において、開示される技術は、映像処理のさらに別の方法を提
供するために使用してもよい。この方法は、映像の現在の映像ブロックと映像のビットス
トリーム表現との変換のために、現在の映像ブロックのコーディング特性に依存する規則
に従って、幾何学的分割モードの適用可能性を判定することと、この判定に基づいて変換
を行うことと、を含む。
【0008】
別の代表的な態様において、開示される技術は、映像処理の別の方法を提供するために
使用してもよい。この方法は、除外の規則が、映像の現在の映像ブロックと前記映像のビ
ットストリーム表現との変換に適用可能であると判定することであって、前記除外の規則
は、前記変換が、前記現在の映像ブロックに対して幾何学的分割モードおよびコーディン
グツールを併用することを許可しないことを規定する、判定することと、前記判定に基づ
いて前記変換を行うことと、を含む。
【0009】
別の代表的な態様において、開示される技術は、映像処理の別の方法を提供するために
使用してもよい。この方法は、映像と、前記映像のビットストリーム表現との変換のため
に、規則に従って、映像の異なる色成分に対する異なる幾何学的分割モードインデックス
を判定することと、この判定に基づいてこの変換を行うことと、を含む。
【0010】
別の代表的な態様において、開示される技術は、映像処理の別の方法を提供するために
使用してもよい。この方法は、映像の現在のピクチャの現在の映像ブロックと前記映像の
ビットストリーム表現の変換のために、規則に従って幾何学的分割モードの適用可能性を
判定することと、前記判定に基づいて、前記変換を行うことと、を含み、前記幾何学的分
割モードは、現在の映像ブロックを2つ以上の予測サブ領域に分割することを含み、前記
規則は、前記2つ以上の予測サブ領域に関連付けられた1つ以上の参照ピクチャの解像度
に依存する。
【0011】
別の代表的な態様において、開示される技術は、映像処理の別の方法を提供するために
使用してもよい。この方法は、映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリーム
表現との変換を行うことを含み、前記ビットストリーム表現は、フォーマット規則に準拠
しており、前記フォーマット規則は、幾何学的分割モードが前記現在の映像ブロックに対
して無効化されている場合に、前記ビットストリーム表現が幾何学的分割モードに関する
構文要素を省略することを規定する。
【0012】
別の代表的な態様において、開示される技術は、映像処理の別の方法を提供するために
使用してもよい。この方法は、映像の1つ以上の映像ブロックを含む映像ユニットと前記
映像のビットストリーム表現との変換のために、複数の幾何学的分割モードのセットが、
規則に従って前記映像ユニットの前記1つ以上の映像ブロックをコーディングするために
許可されることを判定することと、前記判定に基づいて前記変換を行うことと、を含む。
【0013】
別の代表的な態様において、開示される技術は、映像処理の別の方法を提供するために
使用してもよい。この方法は、映像ブロックを含む映像と映像のビットストリーム表現と
の変換を行うことを含み、変換中に、幾何学的分割モードの第1のカウントが分割角度イ
ンデックスおよび/または分割距離インデックスを計算するために利用可能であり、幾何
学的分割モードの第2のカウントが前記ビットストリーム表現におけるコーディングに利
用可能であり、幾何学的分割モードの第3のカウントが前記ビットストリーム表現におけ
る信号通知に利用可能であり、前記第1のカウントおよび/または前記第2のカウントお
よび/または前記第3のカウントは、前記映像ブロックの対応する寸法に少なくとも基づ
く。
【0014】
別の代表的な態様において、開示される技術は、映像処理の別の方法を提供するために
使用してもよい。この方法は、規則に従って、映像の現在の映像ブロックと映像のビット
ストリーム表現との変換を行うことを含み、前記規則は、現在の映像ブロックのビットス
トリーム表現において第1の幾何学的分割モードインデックス値を信号通知し、現在の映
像ブロックの分割角度インデックスおよび/または分割距離インデックスを計算するため
に第2の幾何学的分割モードインデックス値を使用することを規定し、第1の幾何学的分
割モードインデックス値は第2の幾何学的分割モードインデックス値と異なる。
【0015】
別の代表的な態様において、開示される技術は、映像処理の別の方法を提供するために
使用してもよい。この方法は、映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリーム
表現との変換を行うことを含み、規則に従って幾何学的分割モードインデックスの2値化
を行うように、前記現在の映像ブロックの幾何学的分割モードインデックスをビットスト
リームでコーディングする。
【0016】
別の代表的な態様において、開示される技術は、映像処理の別の方法を提供するために
使用してもよい。この方法は、映像の映像ユニットのクロマブロックと映像のビットスト
リーム表現との変換のために、規則に従ってクロマブロックに対するブレンド重みおよび
/または動き記憶重みを判定することと、この判定に基づいて、変換を行うことと、を含
み、クロマブロックに幾何学的分割モードを適用し、前記規則は、対応する輝度サンプル
に関して、クロマブロックにおける特定のクロマサンプルの相対位置を示すクロマサンプ
ルの位置タイプに依存する。
【0017】
さらに、代表的な態様において、プロセッサと、命令を搭載した非一時的メモリとを備
える、映像システムにおける装置が開示される。命令は、プロセッサによって実行される
と、プロセッサに、開示された方法のいずれか1つ以上を実装させる。
【0018】
また、非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶されたコンピュータプログラム製品であ
って、開示された方法のいずれか1つ以上を実行するためのプログラムコードを含むコン
ピュータプログラム製品が開示される。
【0019】
開示される技術の上記および他の態様および特徴は、図面、説明および特許請求の範囲
でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】空間的マージ候補の位置の例を示す。
図2】空間的マージ候補の冗長性チェックに考慮される候補対の例を示す。
図3】時間的マージ候補のための動きベクトルのスケーリングの例を示す。
図4】時間的マージ候補の候補位置の例を示す。
図5】三角形パーティションに基づくインター予測モードの例を示す。
図6】三角形分割モードのための単一予測動きベクトル選択の例を示す。
図7】輝度ブロックおよびクロマブロックのためのブレンド処理にそれぞれ使用される重みの例を示す。
図8】三角形予測モードに関連して既存の形状案の例を示す。
図9】幾何学的マージモード(GEO)分割境界の記述の例を示す。
図10A】GEOでサポートされるエッジの例を示す。
図10B】所与の画素位置と2つのエッジとの幾何学的関係の例を示す。
図11】GEO向けの角度案の例を、それらに対応する幅対高さの比率とともに示す。
図12】左上のクロマサンプルの例示的な位置をChromaLocType変数の関数として示す。
図13A】本特許明細書に記載されるビジュアルメディアの復号化又はビジュアルメディアの符号化技術を実現するためのハードウェアプラットフォームの一例を示すブロック図である。
図13B】本特許明細書に記載されるビジュアルメディアの復号化又はビジュアルメディアの符号化技術を実現するためのハードウェアプラットフォームの別の例を示すブロック図である。
図14】映像処理のフローチャートを示す。
図15】本開示のいくつかの実施形態による映像コーディングシステムを示すブロック図である。
図16】本発明のいくつかの実施形態によるエンコーダを示すブロック図である。
図17】本発明のいくつかの実施形態によるデコーダを示すブロック図である。
図18A】開示される技術のいくつかの実装形態に基づく、映像処理のための例示的な方法のフローチャートを示す。
図18B】開示される技術のいくつかの実装形態に基づく、映像処理のための例示的な方法のフローチャートを示す。
図18C】開示される技術のいくつかの実装形態に基づく、映像処理のための例示的な方法のフローチャートを示す。
図18D】開示される技術のいくつかの実装形態に基づく、映像処理のための例示的な方法のフローチャートを示す。
図18E】開示される技術のいくつかの実装形態に基づく、映像処理のための例示的な方法のフローチャートを示す。
図18F】開示される技術のいくつかの実装形態に基づく、映像処理のための例示的な方法のフローチャートを示す。
図18G】開示される技術のいくつかの実装形態に基づく、映像処理のための例示的な方法のフローチャートを示す。
図18H】開示される技術のいくつかの実装形態に基づく、映像処理のための例示的な方法のフローチャートを示す。
図19】angleIdx値およびdistanceIdx値の仕様を示す表を示す。
図20A】merge_geo_partition_idxに基づいてangleIdx値およびdistanceIdx値の仕様を示す表36の古いバージョンを示しており、これは現在は関連する作業草案から削除されている。
図20B】merge_geo_partition_idx値に基づいてangleIdx値およびdistanceIdx値の仕様を示す表36の例を示す。
図20C】merge_geo_partition_idx値に基づいてangleIdx値およびdistanceIdx値の仕様を示す表36の例を示す。
図20D】merge_geo_partition_idx値に基づいてangleIdx値およびdistanceIdx値の仕様を示す表36の例を示す。
図20E】merge_geo_partition_idx値に基づいてangleIdx値およびdistanceIdx値の仕様を示す表36の例を示す。
図20F】merge_geo_partition_idx値に基づいてangleIdx値およびdistanceIdx値の仕様を示す表36の例を示す。
図20G】merge_geo_partition_idx値に基づいてangleIdx値およびdistanceIdx値の仕様を示す表36の例を示す。
図21】例示的な第3の実施形態に対応し、wedge_partition_idx’値に基づいたangleIdx値およびdistanceIdx値の仕様を表示する表8-10を示す。
図22】例示的な第4の実施形態に対応し、wedge_partition_idx’値に基づいたangleIdx値およびdistanceIdx値の仕様を表示する表8-10を示す。
図23A】関連する作業草案から現在削除されている表8-10の旧バージョンを示す。
図23B】wedge_partition_idx値に基づくangleIdx値およびdistanceIdx値の仕様を表示する表8-10の例を示す。
図24A】geo_partition_idx値に基づくgeo_partition_idx’値のマッピングテーブルを表示する表を示す。
図24B】geo_partition_idx値に基づくangleIdx値およびdistanceIdx値の仕様を表示する表36の旧バージョンを示しており、これは関連する作業草案から現在削除されている。
図24C】geo_partition_idx値に基づくangleIdx値およびdistanceIdx値の仕様を表示する表36の例を示す。
図24D】geo_partition_idx値に基づくangleIdx値およびdistanceIdx値の仕様を表示する表36の例を示す。
図24E】geo_partition_idx値に基づくangleIdx値およびdistanceIdx値の仕様を表示する表36の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
HEVC/H.265における映像コーディング
【0022】
映像コーディング規格は、主に周知のITU-TおよびISO/IEC規格の開発によ
って発展してきた。ITU-TはH.261とH.263を作り、ISO/IECはMP
EG-1とMPEG-4 Visualを作り、両団体はH.262/MPEG-2 V
ideoとH.264/MPEG-4 AVC(Advanced Video Cod
ing)とH.265/HEVC規格を共同で作った。H.262以来、映像コーディン
グ規格は、時間予測と変換コーディングが利用されるハイブリッド映像コーディング構造
に基づく。HEVCを超えた将来の映像コーディング技術を探索するため、2015年に
は、VCEGとMPEGが共同でJVET(Joint Video Explorat
ion Team)を設立した。それ以来、多くの新しい方法がJVETによって採用さ
れ、JEM(Joint Exploration Mode)と呼ばれる参照ソフトウ
ェアに組み込まれてきた。JVETは四半期に1回開催され、新しいコーディング規格は
HEVCに比べて50%のビットレート低減を目指している。2018年4月のJVET
会議において、新しい映像コーディング規格を「汎用映像コーディング(Versati
le Video Coding:VVC)」と正式に命名し、その時、第1版のVVC
テストモデル(VTM)をリリースした。VVCの標準化に寄与する努力が続けられてい
るので、すべてのJVET会議において、VVC標準に新しいコーディング技術が採用さ
れている。毎回の会議の後、VVC作業草案およびテストモデルVTMを更新する。VV
Cプロジェクトは、現在、2020年7月の会合における技術完成(FDIS)を目指し
ている。
【0023】
2.1.拡張マージ予測
【0024】
VTMにおいて、マージ候補リストは、以下の5つのタイプの候補を順に含むことで構
築される。
1) 空間的近傍のCUからの空間的MVP
2) 同一位置に配置されたCUからの時間的MVP
3) FIFO表からの履歴に基づくMVP
4) ペアワイズ平均MVP
5) ゼロMV
マージリストのサイズはスライスヘッダで信号通知され、マージリストの最大許容サイ
ズはVTMで6である。マージモードにおける各CUコードに対して、短縮された単項2
値化(TU)を使用して、最良のマージ候補のインデックスを符号化する。マージインデ
ックスの第1のビンはコンテキストでコーディングされ、他のビンに対してはバイパスコ
ーディングが使用される。
本セッションでは、マージ候補の各カテゴリの生成処理を提供する。
【0025】
2.1.1.空間的候補導出
【0026】
VVCにおける空間的マージ候補の導出は、HEVCにおけるものと同じである。図1
に示す位置にある候補の中から、最大4つのマージ候補を選択する。導出の順序はA
、B、A、Bである。位置A、B、B、AのいずれかのCUが利用可
能でない場合(例えば、別のスライスまたはタイルに属しているため)、またはイントラ
コーディングされた場合にのみ、位置Bが考慮される。位置Aの候補を加えた後、残
りの候補を加えると、冗長性チェックを受け、それにより、同じ動き情報を有する候補を
確実にリストから排除でき、コーディング効率を向上させることができる。計算の複雑性
を低減するために、前述の冗長性チェックにおいて、考えられる候補対のすべてを考慮す
ることはしない。代わりに、図2において矢印でリンクされた対のみを考慮し、冗長性チ
ェックに使用される対応する候補が同じ動き情報を有していない場合にのみ、その候補を
リストに加える。
【0027】
2.1.2.時間的候補導出
【0028】
このステップにおいて、1つの候補のみがリストに追加される。特に、この時間的マー
ジ候補を導出するにあたり、同一位置に配置された参照画像に属する同一位置に配置され
たCUに基づいて、スケーリングされた動きベクトルを導出する。スライスヘッダにおい
て、同一位置のCUの導出に用いられる参照ピクチャリストが明確に信号通知される。図
3に点線で示すように、時間的マージ候補のスケーリングされた動きベクトルが得られる
。これは、POC距離tbおよびtdを利用して、同一位置のCUの動きベクトルからス
ケーリングしたものである。tbは、現在のピクチャの参照ピクチャと現在のピクチャの
POC差として規定され、tdは、同一位置のPUの参照ピクチャと同一位置のピクチャ
のPOC差として規定される。時間的マージ候補の参照ピクチャインデックスをゼロに等
しく設定する。
【0029】
図4に示すように、候補Cと候補Cとの間で時間的候補の位置を選択する。位置C
のCUが利用可能でない場合、イントラコーディングされている場合、または現在のC
TU行の外側にある場合、位置Cが使用される。そうでない場合、位置Cが時間的マ
ージ候補の導出に使用される。
【0030】
2.1.3.履歴に基づくマージ候補の導出
【0031】
履歴に基づくMVP(HMVP)マージ候補は、空間MVPおよびTMVPの後にマー
ジリストに追加される。この方法では、あらかじめコーディングされたブロックの動き情
報がテーブルに保存され、現在のCUのMVPとして使用される。符号化/復号化処理中
、複数のHMVP候補を有するテーブルが維持される。新しいCTU行が検出されると、
テーブルはリセット(空)される。非サブブロックインターコーディングCUがある場合
は常に、関する動き情報が新しいHMVP候補としてテーブルの最後のエントリに追加さ
れる。
【0032】
VTMでは、HMVPテーブルサイズSは6に設定されている。これは、最大6つの履
歴に基づくMVP(HMVP)候補をテーブルに追加できることを示している。新しい動
き候補をテーブルに挿入する際には、制約付き先入れ先出し(FIFO)規則が使用され
、この規則では、冗長性チェックが最初に適用され、テーブルに同一のHMVPがあるか
どうかが確認される。見つかった場合、同一のHMVPがテーブルから削除され、その後
、すべてのHMVP候補が前方に移動される。
【0033】
HMVP候補は、マージ候補リスト構築処理において使用され得る。表内の最新のいく
つかのHMVP候補が順番にチェックされ、TMVP候補の後に候補リストに挿入される
。冗長性チェックは、HMVP候補から空間的又は時間的マージ候補に適用される。
【0034】
冗長性チェック動作の数を縮小するために、以下の簡略化を導入する。
1.マージリスト生成に使用されるHMPV候補の数は(N<=4)?M:(8-N)として設定され、Nはマージリストにおける既存の候補の数を表し、Mは表における利用可能なHMVP候補の数を表す。
2.利用可能なマージ候補の総数が最大許容マージ候補-1に達すると、HMVPからのマージ候補リスト構築処理を終了する。
【0035】
2.1.4.ペアワイズ平均マージ候補導出
【0036】
既存のマージ候補リストにおける予め定義された候補の対を平均することで、ペアワイ
ズ平均候補を生成し、この予め定義された対を、{(0,1),(0,2),(1,2)
,(0,3),(1,3),(2,3)}として定義し、数字は、マージ候補リストへの
マージインデックスを表す。平均化された動きベクトルは、各参照リストに別個に算出さ
れる。両方の動きベクトルが1つのリストにおいて利用可能である場合、これらの2つの
動きベクトルは、異なる参照ピクチャを指したときにも平均され、1つの動きベクトルの
みが利用可能である場合、この1つを直接使用し、動きベクトルが利用可能でない場合、
このリストを無効に保つ。
【0037】
ペアワイズ平均マージ候補を加えた後、マージリストがフルでない場合、最大マージ候
補数に達するまで、末端にゼロMVPを挿入する。
【0038】
2.2.インター予測のための三角形分割
【0039】
VTMにおいて、インター予測のために三角形分割モード(TPM)がサポートされる
。三角形分割モードは、64サンプル以上であり、スキップまたはマージモードでコーデ
ィングされるCUにのみ適用され、正規マージモード、またはMMVDモード、またはC
IIPモードまたはサブブロックモードでは適用されない。CUレベルフラグを使用し、
三角形分割モードが適用されるかどうかを示す。
【0040】
このモードを使用する場合、対角分割または逆対角分割のいずれかを使用して、1つの
CUを2つの三角形のパーティションに等分する(図5)。CUにおける各三角形のパー
ティションは、それ自体の動きを使用してインター予測され、各パーティションに対して
単一予測のみが許可される。すなわち、各パーティションは、1つの動きベクトル及び1
つの参照インデックスを有する。従来の双予測と同様にCUごとに2つの動き補償予測し
か必要としないようにするために、単一予測動き制約を適用する。各分割のための単一予
測動きは、2.1の拡張マージ予測のために構築されたマージ候補リストによって直接導
出され、リストにおける所与のマージ候補からの単一予測の選択は、2.2.1.の手順
に従う。
【0041】
三角形分割モードを現在のCUに使用する場合、三角形パーティションの方向(対角ま
たは逆対角)を示すフラグ、及び2つのマージインデックス(各パーティションに1つ)
をさらに信号通知する。各三角形パーティションの各々を予測した後、適応重み付きブレ
ンド処理を使用して、対角または逆対角の縁部に沿ったサンプル値を調整する。これがC
U全体の予測信号であり、他の予測モードと同様に、CU全体に対して変換及び量子化処
理を適用する。最後に、2.2.3.で示すように、三角形分割モードを使用して予測さ
れたCUの動きフィールドを4×4ユニットで記憶する。
【0042】
2.2.1.単一予測候補リスト構築
【0043】
マージ候補インデックスを規定すると、図6に例示されるように、2.1の処理を使用
して拡張マージ予測のために構築されたマージ候補リストから、単一予測動きベクトルを
導出する。リストにおける候補について、そのLX動きベクトル(Xはマージ候補インデ
ックス値のパリティに等しい)を、三角形分割モードの単一予測動きベクトルとして使用
する。これらの動きベクトルには、図6中に「x」が付けられている。対応するLX動き
ベクトルが存在しない場合、拡張マージ予測候補リストにおける同じ候補のL(1-X)
動きベクトルを、三角形分割モードの単一予測動きベクトルとして使用する。
【0044】
2.2.2.三角形の分割エッジに沿ったブレンド
【0045】
各三角形パーティションをそれ自身の動きで予測した後、2つの予測信号にブレンドを
適用し、対角線または逆対角の縁部付近のサンプルを導出する。ブレンド処理において、
以下の重みを用いる。
図7に示すように、輝度に関しては{7/8,6/8,5/8,4/8,3/8,2/
8,1/8}、クロマに関しては{6/8,4/8,2/8}である。
【0046】
2.2.3.動きフィールド記憶域
【0047】
三角形分割モードでコーディングされたCUの動きベクトルは、4×4のユニットで記
憶される。各4×4ユニットの位置に基づいて、1つの予測動きベクトルまたは2つの予
測動きベクトルのいずれかが記憶される。Mv1及びMv2をそれぞれ分割1及び分割2
の単一予測動きベクトルとする。図7に示されるように、非重み付け領域に4×4のユニ
ットが位置する場合、その4×4のユニットに対してMv1またはMv2のいずれかを記
憶する。そうではなく、4×4のユニットが重み付け領域に位置する場合、双予測動きベ
クトルを記憶する。以下の処理に従って、Mv1及びMv2から双予測動きベクトルを導
出する。
1)Mv1及びMv2が異なる参照ピクチャリスト(一方はL0から、他方はL1から
)からのものである場合、Mv1及びMv2を単に組み合わせて双予測動きベクトルを形
成する。
2)そうでない場合、Mv1とMv2が同じリストに由来し、一般性を損なわない場合
、両方ともL0に由来すると仮定する。この場合、以下である。
2.a)Mv2(またはMv1)のいずれかの参照ピクチャがL1に現れる場合、そ
のMv2(またはMv1)は、L1におけるその参照ピクチャを使用してL1動きベクト
ルに変換される。次に、2つの動きベクトルを組み合わせ、双予測動きベクトルを形成す
る。
そうでない場合、双予測動きの代わりに、単一予測動きMv1のみが記憶される。
【0048】
2.3.インター予測のための幾何学的分割(GEO)
【0049】
以下の説明は、JVET-P0884、JVET-P0107、JVET-P0304
およびJVET-P0264からの抜粋である。
【0050】
既存の三角形予測モードの延長として、第15回ゴーテンブルグJVETミーティング
において幾何学的マージモード(GEO)を提案した。第16回ジュネーブJVETミー
ティングでは、JVET-P0884におけるよりシンプルな設計のGEOモードをさら
なる研究のためのCEアンカとして選択した。現在、VVCにおける既存のTPMの代替
として、GEOモードが研究されている。
【0051】
図8は、VTM-6.0におけるTPMおよび非長方形インターブロックに対して提案
された追加の形状を示す。
【0052】
幾何学的マージモードの分割境界は、図9に示すように、角度φ及び距離オフセットρで表される。角度φは0~360度の量子化角度を表し、距離オフセットρは最大距離ρmaxの量子化オフセットを表す。さらに、二分木分割およびTPM分割と重複する分割方向は除外する。
【0053】
JVET-P0884において、8×8以上のブロックサイズに対してGEOが適用さ
れ、ブロックサイズごとに、CUの中心に対して24個の角度および4個のエッジで差別
化された82個の異なる分割方式が存在する。図10Aは、4つのエッジが、CUの中心
を通過するEdge0から始まり、CU内の法線ベクトルの方向に沿って均一に分布して
いることを示す。GEOにおける各分割モード(即ち、角度インデックスとエッジインデ
ックスの対)には、画素適応重み表が割り当てられ、2つの分割された部分におけるサン
プルをブレンドし、サンプルの重み値は、0~8の範囲にあり、画素の中心位置からエッ
ジまでのL2の距離によって判定される。基本的には、重み値を割り当てた場合、つまり
、GEO分割に小さな重み値を割り当てた場合、単位利得制約を伴い、他の分割に大きな
補完重み値を割り当て、合計で8となるようにする。
【0054】
各画素の重み値の計算は、(a)画素位置から所与のエッジまでの変位を計算すること
、(c)予め定義されたルックアップテーブルによって、計算された変位を重み値にマッ
ピングすること、の2つの要素からなる。画素位置(x,y)から所与のエッジEdge
iまでの変位を計算する方法は、実際には、(x,y)からEdge0までの変位を計算
し、この変位をEdge0とEdgeiとの距離ρだけ差し引くことと同じである。図1
0Bは、(x,y)とエッジとの幾何学的関係を示す。具体的には、(x,y)からEd
geiへの変位は、以下のように定式化することができる。
【0055】
【数1】
【0056】
ρの値は、法線ベクトルおよびエッジインデックスiの最大長(ρmaxで表される)
の関数であり、即ち、以下のようになる。
【0057】
【数2】
【0058】
式中、NはGEOによってサポートされるエッジの数であり、「1」は、ある角度イン
デックスの場合、最後のエッジEdgeN-1がCUコーナーに近づき過ぎることを防止
するためのものである。式(6)から式(8)を代入することで、各画素(x,y)から
所与のエッジiまでの変位を計算することができる。つまり、PB ̄をwIdx(x,y
)とする。ρの計算はCUごとに1回必要であり、wIdx(x,y)の計算はサンプル
ごとに1回必要であり、この計算には乗算が含まれる。
【0059】
2.3.1.JVET-P0884
【0060】
JVET-P0884は、JVET-P0107勾配ベースのバージョン2、JVET
-P0304およびJVET-P0264試験1の簡素化案を、第16回ジュネーブJV
ETミーティングのCE4-1.14上に統合した。
a)結合した寄与において、GEO角度は、JVET-P0107およびJVET-P
0264と同じ、定義された勾配(2べき乗の角度)である。本提案で使用される勾配は
、(1,1/2,1/4,4,2)である。この場合、ブレンドマスクがオンザフライで
計算される場合、乗算はシフト演算により置き換えられる。
b)JVET-P304に記載されているように、rhoの計算はオフセットXおよび
オフセットYに置き換えられる。この場合、ブレンドマスクをオンザフライで計算しない
場合、24個のブレンドマスクのみを記憶すればよい。
【0061】
2.3.2.JVET-P0107 勾配ベースのバージョン2
【0062】
勾配ベースのGEOバージョン2に基づいて、Dis[.]ルックアップテーブルを表
1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】
勾配に基づくGEOバージョン2では、GEOブレンドマスク導出の計算の複雑性は、
乗算(最大2ビットシフト)および加算として考慮される。TPMと比較すると、異なる
分割はない。さらに、ブレンドマスクをより簡単に記憶するために、distFromL
ineの丸め演算を取り除く。このバグ修正は、サンプル重みが各行または列においてシ
フトして繰り返されることを保証する。
【0065】
【化1】
【0066】
【化2】
【0067】
2.3.3.JVET-P0264 Test 1
【0068】
JVET-P0264において、GEOにおける角度は、2のべき乗を正接とする角度
に置き換えられている。角度案の正接は2のべき乗であるので、ほとんどの乗算はビット
シフトに置き換えることができる。また、これらの角度の重み値は、行ごとに、または列
ごとに位相シフトを繰り返すことによって実装されてもよい。角度案では、1つのブロッ
クサイズおよび1つの分割モードごとに記憶するために、1つの行または列が必要である
図11は、GEO向けの角度案を、それらに対応する幅対高さの比率とともに示す。
【0069】
2.3.4.JVET-P0304
【0070】
JVET-P0304において、一方はブレンド重み導出用、他方は動きフィールド記
憶域のマスク用である、予め定義されたマスクの2つのセットから、すべてのブロックお
よび分割モードについて、重みおよび動きフィールド記憶域のためのマスクを導出するこ
とが提案される。各セットには全部で16個のマスクがある。角度当たりの各マスクは、
ブロック幅およびブロック高さを256に設定し、変位を0に設定して、GEOにおける
同じ式を使用して計算される。角度φおよび距離ρを有するサイズW×Hのブロックの場
合、輝度サンプルのためのブレンド重みは、予め定義されたマスクから、以下のように計
算されたオフセットで直接クロップされる。
-変数offsetXおよびoffsetYは、以下のように算出される。
【0071】
【数3】
【0072】
2.4.JVET-P0884におけるGEOの仕様
【0073】
JVET-O2001-vEの上部にあるJVET-P0884に提供された作業草案
から、以下の仕様を抜粋する。以下の仕様において、GEOをマージウェッジモードとも
呼ぶ。
【0074】
【表2】
【表3】
【0075】
変数wedge_merge_mode[x0][y0]は、Bスライスを復号化する
時に、現在のコーディングユニットの予測サンプルを生成するために非長方形に基づく動
き補償を使用するかどうかを規定し、以下のように導出される。
-以下のすべての条件が真である場合、wedge_merge_mode[x0][
y0]は1に等しく設定される。
-sps_wedge_enabled_flagは1と等しい。
-slice_typeはBと等しい。
-general_merge_flag[x0][y0]は1と等しい。
-MaxNumWedgeMergeCandは2以上である。
-cbWidthは8より大きく、cbHeightは8より大きい。
-egular_merge_flag[x0][y0]は0と等しい。
-merge_subblock_flag[x0][y0]は0と等しい。
-ciip_flag[x0][y0]は0と等しい。
-そうでない場合、wedge_merge_mode[x0][y0]は0と等しい

wedge_partition_idx[x0][y0]は、マージ幾何学的モード
の幾何学的分割タイプを規定する。配列インデックスx0,y0は、ピクチャの左上輝度
サンプルに対する、考慮されるコーディングブロックの左上輝度サンプルの位置(x0,
y0)を指定する。
merge_merge_wedge_idx0[x0][y0]は、非長方形状に基
づく動き補償候補リストの1番目のマージ候補インデックスを指定し、ここで、x0,y
0は、ピクチャの左上の輝度サンプルに対する、想定されるコーディングブロックの左上
の輝度サンプルの位置(x0,y0)を指定する。
wedge_partition_idx0[x0][y0]が存在しない場合、0に等
しいと推測される。
merge_wedge_idx1[x0][y0]は、くさび形状に基づく動き補償
候補リストの2番目のマージ候補インデックスを指定し、ここで、x0,y0は、ピクチ
ャの左上の輝度サンプルに対する、想定されるコーディングブロックの左上の輝度サンプ
ルの位置(x0,y0)を指定する。
merge_wedge_idx1[x0][y0]が存在しない場合、0に等しいと
推測される。
【0076】
ウェッジインターブロックのための復号化処理
【0077】
一般
【0078】
この処理は、1に等しいwedge_merge_mode[xCb][yCb]を用
いてコーディングユニットを復号化するときに呼び出される。
この処理への入力は以下の通りである。
-現在のピクチャの左上の輝度サンプルに対する現在のコーディングブロックの左上の
サンプルを規定する輝度位置(xCb,yCb)、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの幅を規定する変数cbWidt
h、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの高さを規定する変数cbHei
ght、
-1/16分数サンプル精度mvAおよびmvにおける輝度動きベクトル、
-クロマ動きベクトルmvCAおよびmvCB、
-参照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、
-予測リストフラグpredListFlagAおよびpredListFlagB。
この処理の出力は以下の通りである。
-輝度予測サンプルの(cbWidth)×(cbHeight)配列predSam
ples
-モジュールCbのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)×
(cbHeight/SubHeightC)配列predSamplesCb
-成分Crのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)×(cb
Height/SubHeightC)配列predSamplesCr
predSamplesLAおよびpredSamplesLBを、予測輝度サン
プル値の(cbWidth)×(cbHeight)配列とし、predSamples
LACb、predSamplesLBCb、predSamplesLACr、および
predSamplesLBCrを、予測クロマサンプル値の(cbWidth/Sub
WidthC)×(cbHeight/SubHeightC)配列とする。
【0079】
predSamples、predSamplesCb、およびpredSampl
esCrは、以下の順序付けられたステップによって導出される。
【0080】
1.NがAおよびBの各々である場合、以下が適用される。
-輝度サンプルの順序付き2次元配列refPicLNとクロマサンプルの2つの順
序付き2次元配列refPicLNCbおよびrefPicLNCrを含む参照ピクチャ
は、predListFlagNに等しく設定されたXおよびrefIdxNに等しく設
定されたrefIdxXを入力として用いて、8.5.6.2項に規定する処理を呼び出
すことによって導出される。
-配列predSamplesLNは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWidt
hに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidth、cbHeightに
等しく設定された輝度コーディングブロック高さsbHeight、(0,0)に等しく
設定された動きベクトルオフセットmvOffset、mvNに等しく設定された動きベ
クトルmvLX、refPicLNに等しく設定された参照配列refPicLX
FALSEに等しく設定された変数bdofFLAG、および0に等しく設定された変数
cIdxを入力として用いて、8.5.6.3項に規定する分数サンプル補間処理を呼び
出すことによって導出される。
-配列predSamplesLNcbは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅sbWidth、
cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さ
sbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOffs
et、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcbに等し
く設定された参照配列refPicLXcb、FALSEに等しく設定された変数bdo
fFLAG、および1に設定された変数cIdxを入力として用いて、8.5.6.3項
に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
-配列predSamplesLNcrは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅sbWidth、
cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さ
sbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOffs
et、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcrに等し
く設定された参照配列refPicLXcr、FALSEに等しく設定された変数bdo
fFLAG、および2に設定された変数cIdxを入力として用いて、8.5.6.3項
に規定する分数サンプル補間処理をで呼び出すことによって導出される。
【0081】
2.表8-10で規定されるように、wedge_partition_idx[xC
b][yCb]の値に従って、ウェッジマージモードangleIdx、distanc
eIdexの分割角度、距離を設定する。
【0082】
3.x=0..cbWidth-1、y=0..cbHeight-1である場合の現在の輝度コーディングブロックpredSamples[x][y]内の予測サンプルは、cbWidthに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbHeightに等しく設定されたコーディングブロック高さnCbH、サンプル配列predSamplesLAおよびpredSamplesLB、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、0に等しいcIdxを入力として用いて、8.5.7.2項に規定するウェッジマージモード用の重み付けサンプル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0083】
4.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cbH
eight/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Cbコーディング
ブロックpredSamplesCb[x][y]内の予測サンプルは、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbH
eight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnCb
H、サンプル配列predSamplesLAcbおよびpredSamplesLB
、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、1に設定されたcI
dxを入力として用いて、8.5.7.2項に規定するウェッジマージモード用の重み付
けサンプル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0084】
5.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cbH
eight/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Crコーディング
ブロックpredSamplesCr[x][y]内の予測サンプルは、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbH
eight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnCb
H、サンプル配列predSamplesLAcrおよびpredSamplesLB
、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、2に等しいcIdx
を入力として用いて、8.5.7.2項に規定するウェッジマージモード用の重み付けサ
ンプル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0085】
6. 8.5.7.3項に規定されるマージウェッジモードのための動きベクトル記憶
処理は、輝度コーディングブロックの位置(xCb,yCb)、輝度コーディングブロッ
クの幅cbWidth、輝度コーディングブロックの高さcbHeight、分割方向a
ngleIdxおよびdistanceIdx、輝度動きベクトルmvAおよびmvB、
参照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、および予測リストフラグpre
dListFlagAおよびpredListFlagBを入力として用いて、呼び出さ
れる。angleIdx値およびdistanceIdx値の仕様は、図19の表8-1
0に示されている。
【0086】
ウェッジマージモードのための重み付けサンプル予測処理
【0087】
この処理への入力は以下の通りである。
-現在のコーディングブロックの幅および高さを規定する2つの変数nCbWおよびn
CbH、
-2つの(nCbW)×(nCbH)配列predSamplesLAおよびpred
SamplesLB、
-ウェッジ分割の角度インデックスを規定する変数angleIdx、
-ウェッジ分割の距離idxを規定する可変distanceIdx、
-色成分インデックスを規定する変数cIdx。
この処理の出力は、予測サンプル値の(nCbW)×(nCbH)配列pbSampl
esである。
変数bitDepthは、以下のように導出される。
-cIdxが0に等しい場合、bitDepthはBitDepthに等しく設定さ
れる。
-cIdxが0に等しい場合、nWおよびnHをそれぞれnCbWおよびnCbHに等
しく設定し、そうでない場合(cIdxが0に等しくない)、nWおよびnHをそれぞれ
nCbW×SubWidthCおよびnCbH×SubHeightCに等しく設定する

-cIdxが0に等しい場合、subWおよびsubHは両方とも1に設定され、そう
でない場合(cIdxが0に等しくない)、subWおよびsubHはそれぞれSubW
idthCおよびSubHeightCに等しく設定される。
-そうでない場合、変数bitDepthはBitDepthに等しく設定される。
変数shift1およびoffset1は、以下のように導出される。
-変数shift1は、Max(5,17-bitDepth)に等しく設定される。
-変数offset1は、1 << (shift1 - 1)に等しく設定される。
以下の変数の値を設定する。
-hwRatioはnH/nWに設定される。
-displacementXはangleIdxに設定される。
-displacementYは(displacementX+6)%24に設定さ
れる。
-angleIdx>=10&angleIdx<=20の場合、PART1およびP
ART2はそれぞれAおよびBに等しく設定され、そうでない場合、PART1およびP
ART2はそれぞれBおよびAに等しく設定される。
-表8-12に示されるDisと表されるルックアップテーブルを使用して、rhoを
以下の値に設定する。
rho=(Dis[displacementX]<<8)+(Dis[displa
cementY]<<8)
以下の条件の1つが真である場合、変数shiftHorを0に等しく設定する。
angleIdx%12は6に等しい。
angleIdx%12は0に等しくなく、hwRatio≧1である。
そうでない場合、shiftHorは1に等しく設定される。
shiftHorが0に等しい場合、変数offsetXおよびoffsetYは、以
下のように導出される。
offsetX=(256-nW)>>1
offsetY=(256-nH)>>1+angleIdx<12?(dist
anceIdx*nH)>>3:-((distanceIdx*nH)>>3)
そうでない場合、shiftHorが1に等しければ、offsetXおよびoffs
etYは、以下のように導出される。
offsetX=(256-nW)>>1+angleIdx<12?(dist
anceIdx*nW)>>3:-((distanceIdx*nW)>>3)
offsetY=(256-nH)>>1
以下の順序ステップに従って、x=0..nCbW-1およびy=0..nCbH-1
の予測サンプル値pbSamples[x][y]を設定する。
-ルックアップテーブル8-12を使用して、変数weightIdxおよびweig
htIdxAbを以下のように算出する。
weightIdx=(((x*subW+offsetX)<<1)+1)*Di
s[displacementX]
+(((y*subH+offsetY)<<1)+1))*Dis[displa
cementY]-rho.
weightIdxAbs=Clip3(0,26,abs(weightIdx)
).
-sampleWeightの値は、表8-13に従って以下のように導出される。
sampleWeight=weightIdx<=0?WedgeFilter[
weightIdxAbs]:8-WedgeFilter[weightIdxAbs

注:サンプルsampleWeight[x][y]の値は、sampleWei
ght[x-shiftX][y-shiftY]から導出することもできる。ang
leIdxが4より大きく12より小さい、またはangleIdxが20より大きく2
4より小さい場合、shiftXは分割角度の正接であり、shiftYは1であり、そ
うでない場合、shiftXは分割角度の1であり、shiftYは分割角度の余接であ
る。正接(余接)の値が無限大の場合、shiftXは1(0)、シフトYは0(1)に
なる。
-予測サンプル値pbSamples[x][y]は、以下のように導出される。
pbSamples[x][y]=Clip3(0,(1<<bitDepth)-1
,(predSamplesLPART1[x][y]*(8-sampleWeigh
t)+
predSamplesLPART2[x][y]*sampleWeight+o
ffset1)>>shift1)
【0088】
【表4】
【0089】
【表5】
【0090】
ウェッジマージモードのための動きベクトル記憶処理
【0091】
この処理は、1に等しいMergeWedgeFlag[xCb][yCb]でコーデ
ィングユニットを復号化するときに呼び出される。
この処理への入力は以下の通りである。
-現在のピクチャの左上の輝度サンプルに対する現在のコーディングブロックの左上の
サンプルを規定する輝度位置(xCb,yCb)、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの幅を規定する変数cbWidt
h、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの高さを規定する変数cbHei
ght、
-1/16分数サンプル精度mvAおよびmvにおける輝度動きベクトル、
-参照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、
-予測リストフラグpredListFlagAおよびpredListFlagB。
現在のコーディングブロックにおける水平および垂直方向の4×4ブロックの数を規定
する変数numSbX,numSbYは、numSbX=cbWidth>>2およびn
umSbY=cbHeight>>2に等しく設定される。
以下の変数の値を設定する。
-displacementXをangleIdxに設定し、displacemen
tYを(displacementX+6)%24に設定する。
-hwRatioはnCbH/nCbWに等しく設定される。
以下の条件の1つが真である場合、変数shiftHorを0に等しく設定する。
angleIdx%12は8に等しい。
angleIdx%12は0に等しくなく、hwRatio≧1である。
そうでない場合、shiftHorは1に等しく設定される。
partIdxは、angleIdx>=10&&angleIdx<=20?1:0.に等しく設定される。
shiftHorが0に等しい場合、変数offsetXおよびoffsetYは、以
下のように導出される。
-offsetX=(64-numSbX)>>1
-offsetY=(64-numSbY)>>1+angleIdx<12 ? (distanceIdx*nCbH)>>5:-((distanceIdx*nCbH)>>5)
そうでない場合、shiftHorが1に等しければ、offsetXおよびoffs
etYは、以下のように導出される。
-offsetX=(64-numSbX)>>1+angleIdx<12 ? (distanceIdx*nCbW)>>5:-((distanceIdx*nCbW)>>5)
-offsetY=(64-numSbY)>>1
変数rhoの値は、下記の式および表8-12に示されるDisルックアップテーブル
に従って導出される。
-rho=(Dis[displacementX]<<8)+(Dis[displ
acementY]<<8).
表8-11および表8-12に規定されるDisと表されるルックアップテーブルを使
用して、motionOffsetを以下の値に等しく設定する。
-motionOffset=3*Dis[displacementX]+3*Di
s[displacementY].
xSbIdx=0..numSbX-1、ySbIdx=0..numSbY-1のサ
ブブロックインデックス(xSbIdx,ySbIdx)における各4×4サブブロック
について、以下が適用される。
変数motionIdxは、ルックアップテーブル8-12を使用して、以下のように
して算出される。
-motionIdx=(((xSbIdx+offsetX)<<3)+1)*Di
s[displacementX]
+(((xSbIdx+offsetY<<3)+1))*Dis[displac
ementY]-rho+motionOffset
変数sTypeは、以下のように導出される。
-sType=abs(motionIdx)<32 ? 2:motionIdx<=0?partIdx:1-partIdx
-sTypeの値に基づいて、以下の割り当てが行われる。
-sTypeが0に等しい場合、以下が適用される。
predFlagL0=(predListFlagA==0) ? 1:0 (8-853)
predFlagL1=(predListFlagA==0) ? 0:1 (8-854)
refIdxL0=(predListFlagA==0) ? refIdxA
:-1 (8-855)
refIdxL1=(predListFlagA==0) ? -1:refI
dxA (8-856)
mvL0[0]=(predListFlagA==0) ? mvA[0]:0
(8-857)
mvL0[1]=(predListFlagA==0) ? mvA[1]:0
(8-858)
mvL1[0]=(predListFlagA==0) ? 0:mvA[0] (8-859)
mvL1[1]=(predListFlagA==0) ? 0:mvA[1] (8-860)
-そうでない場合、sTypeが1に等しいか、または(sTypeが2に等しく、p
redListFlagA+predListFlagBが1に等しくない)場合、以下
が適用される。
predFlagL0=(predListFlagB==0) ? 1:0 (8-861)
predFlagL1=(predListFlagB==0) ? 0:1 (8-862)
refIdxL0=(predListFlagB==0) ? refIdxB
:-1 (8-863)
refIdxL1=(predListFlagB==0) ? -1:refI
dxB (8-864)
mvL0[0]=(predListFlagB==0) ? mvB[0]:0
(8-865)
mvL0[1]=(predListFlagB==0) ? mvB[1]:0
(8-866)
mvL1[0]=(predListFlagB==0) ? 0:mvB[0] (8-867)
mvL1[1]=(predListFlagB==0) ? 0:mvB[1] (8-868)
-そうでない場合(sTypeが2に等しく、predListFlagA+pred
ListFlagBが1に等しい)、以下が適用される。
predFlagL0=1 (8-869)
predFlagL1=1 (8-870)
refIdxL0=(predListFlagA==0) ? refIdxA
:refIdxB (8-871)
refIdxL1=(predListFlagA==0) ? refIdxB
:refIdxA (8-872)
mvL0[0]=(predListFlagA==0) ? mvA[0]:m
vB[0] (8-873)
mvL0[1]=(predListFlagA==0) ? mvA[1]:m
vB[1] (8-874)
mvL1[0]=(predListFlagA==0) ? mvB[0]:m
vA[0] (8-875)
mvL1[1]=(predListFlagA==0) ? mvB[1]:m
vA[1] (8-876)
- x=0..3、y=0..3について以下の割り当てを行う。
MvL0[(xSbIdx<<2)+x][(ySbIdx<<2)+y]=mv
L0 (8-877)
MvL1[(xSbIdx<<2)+x][(ySbIdx<<2)+y]=mv
L1 (8-878)
RefIdxL0[(xSbIdx<<2)+x][(ySbIdx<<2)+y
]=refIdxL0 (8-879)
RedIdxL1[(xSbIdx<<2)+x][(ySbIdx<<2)+y
]=refIdxL1 (8-880)
PredFlagL0[(xSbIdx<<2)+x][(ySbIdx<<2)
+y]=predFlagL0 (8-881)
PredFlagL1[(xSbIdx<<2)+x][(ySbIdx<<2)
+y]=predFlagL1 (8-882)
【0092】
インター予測モードでコーディングされたコーディングブロックの残差信号に対する復
号化処理
【0093】
この処理への入力は以下の通りである。
-現在のピクチャの左上のサンプルに対する現在の変換ブロックの左上のサンプルを規
定するサンプル位置(xTb0,yTb0)、
-現在の変換ブロックの幅を規定する変数nTbW、
-現在の変換ブロックの高さを規定する変数nTbH、
-現在のブロックの色成分を規定する変数cIdx。
この処理の出力は、(nTbW)×(nTbH)のアレイresSamplesである

最大変換ブロック幅maxTbWidthおよび高さmaxTbHeightは、以下
のように導出される。
maxTbWidth=(cIdx==0)?MaxTbSizeY:MaxTbS
izeY/SubWidthC (8-883)
maxTbHeight=(cIdx==0)?MaxTbSizeY:MaxTb
SizeY/SubHeightC (8-884)
輝度サンプル位置は、以下のように導出される。
(xTbY,yTbY)=(cIdx==0)?(xTb0,yTb0):(xTb
0*SubWidthC,yTb0*SubHeightC) (8-885)
【0094】
maxTbSizeに応じて、以下が適用される。
-nTbWがmaxTbWidthよりも大きい、またはnTbHがmaxTbHei
ghtよりも大きい場合、以下の順序付けられたステップが適用される。
【0095】
1.変数newTbWおよびnewTbHは、以下のように導出される。
newTbW=(nTbW>maxTbWidth)?(nTbW/2):nTb
W(8-886)
newTbH=(nTbH>maxTbHeight)?(nTbH/2):nT
bH (8-887)
【0096】
2.位置(xTb0,yTb0)、newTbWと等しく設定された変換ブロック幅
nTbW、newTbHと等しく設定された高さnTbH、および変数cIdxを入力と
して、本項に規定されるようなインター予測モードでコーディングされたコーディングユ
ニットの残差信号に対する復号化処理を呼び出し、その出力は、ループ内フィルタリング
前の修正された再構築ピクチャである。
【0097】
3.nTbWがmaxTbWidthよりも大きい場合、(xTb0+newTbW
,yTb0)と等しく設定された位置(xTb0,yTb0)、newTbWと等しく設
定された変換ブロック幅nTbW、newTbHと等しく設定された高さnTbH、変数
cIdxを入力として、本項に規定されるように、インター予測モードでコーディングさ
れたコーディングユニットの残差信号の復号化処理を呼び出し、その出力は修正された再
構築ピクチャである。
【0098】
4.nTbHがmaxTbHeightよりも大きい場合、(xTb0,yTb0+
newTbH)と等しく設定された位置(xTb0,yTb0)、newTbWと等しく
設定された変換ブロック幅nTbW、newTbHと等しく設定された高さnTbH、変
数cIdxを入力として、本項に規定されるように、インター予測モードでコーディング
されたコーディングユニットの残差信号を復号化する処理を呼び出し、その出力は、イン
ループフィルタリング前の修正された再構築ピクチャである。
【0099】
5.nWTbWがmaxTbWidthより大きく、かつ、nTbHがmaxTbH
eightより大きい場合、(xTb0+newTbW,yTb0+newTbH)と等
しく設定された位置(xTb0,yTb0)、newTbWと等しく設定された変換ブロ
ック幅nTbW、newTbHと等しく設定された高さnTbH、変数cIdxを入力と
して、本項に規定されるように、インター予測モードでコーディングされたコーディング
ユニットの残差信号を復号化する処理を呼び出し、その出力は、インループフィルタリン
グ前の修正された再構築ピクチャである。
【0100】
-あるいは、cu_sbt_flagが1に等しい場合、以下が適用される。
-変数sbtMinNumFourth、wPartIdx、およびhPartId
xは、以下のように導出される。
sbtMinNumFourths=cu_sbt_quad_flag?1:2
(8-888)
wPartIdx=cu_sbt_horizontal_flag?4:sbt
MinNumFourths (8-889)
hPartIdx=!cu_sbt_horizontal_flag?4:sbt
MinNumFourths (8-890)
-変数xPartIdxおよびyPartIdxは、以下のように導出される。
-cu_sbt_pos_flagが0に等しい場合、xPartIdxおよびyP
artIdxは0に等しく設定される。
-そうでない場合(cu_sbt_pos_flagが1に等しい)、変数xPar
tIdxおよびyPartIdxは、以下のように導出される。
xPartIdx=cu_sbt_horizontal_flag?0:(4-
sbtMinNumFourths) (8-891)
yPartIdx=!cu_sbt_horizontal_flag?0:(4
-sbtMinNumFourths) (8-892)
-変数xTbYSub、yTbYSub、xTb0Sub、yTb0Sub、nTbWSubおよびnTbHSubは、以下のように導出される。
xTbYSub=xTbY+((nTbW*((cIdx==0)?1:SubW
idthC)*xPartIdx/4) (8-893)
yTbYSub=yTbY+((nTbH*((cIdx==0)?1:SubH
eightC)*yPartIdx/4) (8-894)
xTb0Sub=xTb0+(nTbW*xPartIdx/4) (8-895

yTb0Sub=yTb0+(nTbH*yPartIdx/4) (8-896

nTbWSub=nTbW*wPartIdx/4 (8-897)
nTbHSub=nTbH*hPartIdx/4 (8-898)
-輝度位置(xTbYSub,yTbYSub)、変数cIdx、nTbWSub、
nTbHSubを入力として、8.7.2項に規定されるようなスケーリングおよび変換
処理を呼び出し、その出力は(nTbWSub)×(nTbHSub)配列resSam
plesTbである。
-残差サンプルresSamples[x][y](x=0..nTbW-1,y=
0..nTbH-1)を0に等しく設定する。
-残差サンプルresSamples[x][y](x=xTb0Sub..xTb
0Sub+nTbWSub-1,y=yTb0Sub..yTb0Sub+nTbHSu
b-1)は、以下のように導出される。
resSamples[x][y]=resSamplesTb[x-xTb0S
ub][y-yTb0Sub] (8-899)
-あるいは、輝度位置(xTbY,yTbY)、変数cIdx、変換幅nTbW、およ
び変換高さnTbHを入力として、8.7.2項に規定されるようなスケーリングおよび
変換処理を呼び出し、その出力は(nTbW)×(nTbH)配列resSamples
である。
【0101】
【表6】
【0102】
2.5.クロマサンプルの位置タイプ
【0103】
クロマサンプルの位置タイプの定義のこのパラグラフは、JVET-P2007-v3
からの抜粋である。図12は、chroma_format_idcが1(4:2:0ク
ロマフォーマット)に等しく、chroma_sample_loc_type_top
_field又はchroma_sample_loc_type_bottom_fi
eldが変数ChromaLocTypeの値に等しい場合の、示された左上のクロマサ
ンプルの相対位置を示す。左上の4:2:0クロマサンプルによって表される領域(中心
に大きな赤い点を有する大きな赤い正方形として示される)は、左上の輝度サンプルによ
って表される領域(中心に小さな黒い点を有する小さな黒い正方形として示される)に対
して示される。隣接する輝度サンプルによって表される領域は、中心に小さな灰色の点を
有する小さな灰色の正方形として示される。
【0104】
既存の実装形態の欠点
【0105】
現在のGEOの設計には、いくつかの潜在的な問題があり、それらについて以下に説明
する。
(1)JVET-P0884のCEアンカーにおいて、ハードウェア検証のためのGE
Oモードの総数は、1558であり、これは、19個のPU形状に82個のGEOモード
を乗算することによって算出される。専門家は、GEOコーディングツールのための15
58件の検証ケースは多すぎると述べている。GEOの総数を縮小することが望ましい。
(2)JVET-P0884のCEアンカーにおいて、GEOモードは、8×8以上の
ブロックサイズ、すなわちW>=8、H>=8に適用される。
a)大きなブロックサイズの場合、GEOモードはそれほど必要でないことがある。
GEOのための許容可能なブロックサイズを低減することによって、コーディング利得と
複雑性とのより優れたトレードオフを考慮することができる。
b)4×NおよびN×4のブロックサイズは、コーディング利得に有益となり得る。
【0106】
例示的な技術および実施形態
【0107】
以下に詳述する実施形態の詳細は、一般的な概念を説明するための例であると考えられ
るべきである。これらの実施形態は狭義に解釈されるべきではない。さらに、これらの実
施形態は、任意の方法で組み合わせることができる。
【0108】
「GEO」という用語は、1つのブロックを2つ以上のサブ領域に分割するコーディン
グ方法であって、既存の分割構造(例えば、QT/BT/TT)のいずれかによって少な
くとも1つのサブ領域を生成することができないコーディング方法を表す場合がある。「
GEO」という用語は、三角形予測モード(TPM)、および/または幾何学的マージモ
ード(GEO)、および/またはウェッジ予測モードを示す場合がある。
【0109】
「ブロック」という用語は、CUおよび/またはPUおよび/またはTUのコーディン
グブロックを表す場合がある。
【0110】
いくつかの実施形態において、「GEOモードインデックス(またはGEOモード)」
はコーディングビットストリームにおける信号通知されたGEOモードインデックスであ
ってもよい。いくつかの実施形態において、GEOモードインデックス(またはGEOモ
ード)は、ウェッジインターブロックの復号化処理において、GEO角度インデックスお
よびGEO距離インデックスを導出するために使用される。いくつかの実施形態において
、復号化過程において角度/距離インデックスを導出するためのGEOモードインデック
ス(またはGEOモード)はテーブルマッピングにより獲得されてもよい。規定されてい
ない場合、GEOモードインデックスは、例えば、JVET-P0884-v8の作業草
案の表8-10に定義されているような、復号化処理における角度/距離インデックスを
導出するために使用されるwedge_partition_idxを意味することがで
きる。
【0111】
GEOモード時のブロックサイズ制限
【0112】
ブロックの幅をWとし、ブロックの高さをHとする。
【0113】
1.GEOが許可されるかどうかが、ブロックの幅および/またはブロックの高さに依
存してもよい。
a) GEOが許可されるかどうかが、ブロックのサイズ(例えば、W*H)および
/またはブロックのアスペクト比に依存してもよい。
i.例えば、W×Hブロックの場合、GEOは、W>=T1および/またはH>=
T2および/またはW*H<T3および/またはW*H>T4の場合にのみ有効化されて
もよく、T1、T2、T3、およびT4は、一定の値である。
ii.別の例として、W×Hブロックの場合、GEOは、W>=T1および/また
はH>=T2および/またはW*H<=T3および/またはW*H>=T4の場合にのみ
有効化されてもよく、T1、T2、T3、およびT4は、一定の値である。
iii.一例において、W×Hブロックの場合、GEOは、W*H<T1|(W*
H<=T2&&W/H<=T3&&H/W<=T4)の場合にのみ有効化されてもよい。
1)一例において、T1、T2、T3、およびT4は、輝度ブロックを指す場合
がある。
2)一例において、T1=512,T2=2048,T3=2,T4=2である

iv.一例において、W×Hブロックの場合、GEOは、W*H<T1|(W*H
<=T2&abs(logW-logH)<=T3)の場合にのみ有効化されてもよい。
1)一例において、T1、T2、T3、およびT4は、輝度ブロックを指す場合
がある。
2)一例において、T1=512,T2=2048,T3=1である。
v.一例において、W×Hブロックの場合、GEOは、W*H<=T1&&W/H
<=T2&&H/W<=T3の場合にのみ有効化されてもよい。
1)一例において、T1、T2、T3、およびT4は、輝度ブロックを指す場合
がある。
2)一例において、T1=2048,T2=2,T3=4である。
vi.一例において、W×Hブロックの場合、GEOは、W>=Txであり、H>
=Tyであり、および/または上記1.a.i~1.a.vのうちの1つが満たされる場
合にのみ有効化されてもよい。
1)一例において、TxおよびTyは、輝度ブロックを指す場合がある。
2)一例において、Tx=8,Ty=8である。
vii.GEOは、ブロック幅がNよりも大きいまたは/およびブロック高さがM
よりも大きいブロックに対しては許可されなくてもよい。
1)一例において、NおよびMは、輝度ブロックを指す場合がある。
2)一例において、N=M=64である。
3)一例において、N=M=32である。
viii.GEOは、ブロック幅がNに等しいまたは/およびブロック高さがMに
等しいブロックに対しては許可されなくてもよい。
1)一例において、N=M=4である。
ix.例えば、W×Hブロックの場合、下記(1.a)~(1.f)のうち1つお
よび/または複数の条件が満たされる場合、GEOは許可されなくてもよく、Ti(i=
1…17)は一定の値である。
1)条件(1.a)~(1.f)は、以下のようであってもよい。
a)W<T1および/又はW>T2および/またはW=T3
b)H<T4および/又はH>T5および/またはH=T6
c)W*H<T7および/又はW*H>T8および/またはW*H=T8
d)W/H<T9および/又はW/H>T10および/またはW/H=T11
e)H/W<T12および/又はH/W>T13および/またはH/W=T1

f)Abs(logW-logH)>T15および/またはAbs(logW
-logH)<T16および/またはAbs(logW-logH)=T17
2)代替的に、GEOは、上記(1.a)~(1.f)のうち1つまたは2つ以
上の条件を満たす場合にのみ許可されてもよい。
3)例えば、W×Hブロックの場合、GEOは、W<T1またはH<T2または
W*H>T3または(W*H>=T4およびAbs(logW-logH)>T5の場合
、許可されなくてもよい。
a)代替的に、W×Hブロックの場合、GEOは、W>=T1、H>=T2、
およびW*H<T4(またはW*H<=T3、およびAbs(logW-logH)<=
T5)の場合にのみ許可されてもよい。
b)一例において、Ti(i=1...5)は輝度ブロックを指す場合がある

c)一例において、T1=8,T2=8,T3=2048,T4=512,T
5=1である。
4)例えば、W×Hブロックの場合、GEOは、W<T1またはH<T2または
W*H>T3または(W*H>=T4および(W/H>T5またはH/W>T5)の場合
、許可されなくてもよい。
a)代替的に、W×Hブロックの場合、GEOは、W>=T1およびH>=T
2、ならびに(W*H<T4または(W*H<=T3およびW/H<=T5およびH/W
<=T5))の場合にのみ許可されてもよい。
b)一例において、Ti(i=1...5)は輝度ブロックを指す場合がある

c)一例において、T1=8,T2=8,T3=2048,T4=512,T
5c)=2である。
5)例えば、W×Hブロックの場合、W<T1またはH<T2またはW*H>T
3またはH/W>T4またはW/H>T5である場合、GEOは許可されなくてもよい。
a)代替的に、W×Hブロックの場合、GEOは、W>=T1およびH>=T
2およびW*H<=T3およびH/W<=T4およびW/H<=T5の場合にのみ許可さ
れてもよい。
b)一例において、Ti(i=1...5)は輝度ブロックを指す場合がある

c)一例において、T1=8,T2=8,T3=2048,T4=4,T5=
2である。
b)GEOを有効化するか無効化するかどうかは、ブロックの幅および高さの関数に
依存してもよい。
i.例えば、この関数は、ブロックの幅および/または高さの比に依存してもよい
。例えば、この関数は、max(H,W)/min(H,W)であってもよい。
ii.例えば、この関数は、ブロックの幅と高さとの差および/または比であって
もよく、例えば、Abs(Log2(cbWidth)-Log2(cbHeight)
)であり、Abs(x)は、xの絶対値を返し、Log2(x)は数字xのログベース2
を返す。
iii.例えば、この関数は、ブロック幅とブロック高さとの合計または差であっ
てもよく、例えば、cbWdith+cbHeight、および/またはcbWidth
-cbHeight、および/またはcbHeight-cbWidthである。
1)一例において、cbWdith+cbHeightが数Xに等しい(または
より小さい、またはより大きい)場合、GEOは無効化されてもよい。
2)一例において、cbWdith-cbHeightが数Xに等しい(または
より小さい、またはより大きい)場合、GEOは無効化されてもよい。
3)一例において、cbHeight-cbWidthが数Xに等しい(または
より小さい、またはより大きい)場合、GEOは無効化されてもよい。
4)この関数は、ブロック幅とブロック高さとの差の絶対値であってもよい。
iv.例えば、この関数は、A,B、・・・Fが定数を表す場合、以下のようであ
ってもよい。
1)A*cbWidth<cbHeight、および/またはB*cbHeig
ht<cbWidthおよび/またはC*cbWidth>cbHeight、および/
またはD*cbHeight>cbWidth、および/またはlog2(cbWidt
h)-log2(cbHeight)<E、および/またはlog2(cbWidth)
-log2(cbHeight)<F、および/または(cbWidth<<S)<cb
Height、および/または(cbHeight<<S)<cbWidth、および/
または(cbWidth<<S)>cbHeight、および/または(cbHeigh
t<<S)>cbWidth、および/またはabs(log2(cbWidth)-l
og2(cbHeight))<F。
a)一例において、A/B/C/Dは8に等しい。
b)一例において、Eは4に等しい。
c)Sは、2、または3、または4に等しくてもよい。
d)上記の「>」は、「>=」に置き換えられてもよい。
e)上記の「<」は、「<=」に置き換えられてもよい。
c)GEOは、X(例えば、X=2)よりも大きい(別の例において、xほど多くの
)幅対高さの比または高さ対幅の比を有するブロックに対して許可されなくてもよい。
i.一例において、W×Hブロックの場合、W/H>X(例えば、X=2)である
場合、GEOは無効化されてもよい。
ii.一例において、W×Hブロックの場合、H/W>X(例えば、X=2)であ
る場合、GEOは無効化されてもよい。
d)一例において、GEOは、同じコーディングユニット/予測ユニット/ブロック
における1つの色成分(例えば、輝度ブロック)に対して有効化されてもよいが、別の色
成分(例えば、クロマブロック)に対して無効化されてもよい。
e)一例において、1つのコーディングユニット/予測ユニット/ブロックの場合、
GEOを許可する/許可しないかは、輝度ブロックの寸法に依存してもよい。
i.一例において、輝度ブロックに対してGEOが許可されない場合、クロマブロ
ックに対しても無効化される。
ii.一例において、輝度ブロックに対してGEOが許可される場合、クロマブロ
ックに対してもGEOが許可される。
f)GEOが有効化されるかどうかは、ブロック幅および/またはブロック高さおよ
び/またはブロック幅対高さ比および/またはブロック高さ対幅比に依存してもよい。
i.例えば、W×Hブロックの場合、GEOは、W>=T1およびH>=T2およ
びW<=T3およびH<=T4およびW/H<=T5およびH/W<=T6の場合にのみ
許可されてもよい。
1)一例において、T1=T2=8,T3=T4=64,T5=2,T6=4で
ある。
2)一例において、T1=T2=8,T3=T4=64,T5=T6=4である

3)一例において、T1=T2=8,T3=T4=32,T5=2,T6=4で
ある。
4)一例において、T1=T2=8,T3=T4=32,T5=T6=4である

ii.例えば、W×Hブロックの場合、GEOは、W>=T1およびH>=T2お
よびW<=T3およびH<=T4の場合にのみ許可されてもよい。
1)一例において、T1=T2=8,T3=T4=64である。
2)一例において、T1=T2=8,T3=T4=32である。
iii.代替的に、W×Hブロックの場合、W<T1またはH<T2またはW>T
3またはH>T4またはW/H>T5またはH/W>T6の場合、GEOを無効化しても
よい。
1)一例において、T1=T2=8,T3=T4=64,T5=2,T6=4で
ある。
2)一例において、T1=T2=8,T3=T4=64,T5=T6=4である

3)一例において、T1=T2=8,T3=T4=32,T5=2,T6=4で
ある。
4)一例において、T1=T2=8,T3=T4=32,T5=T6=4である

iv.代替的に、W×Hブロックの場合、W<T1またはH<T2またはW>T3
またはH>T4の場合、GEOを無効化してもよい。
1)一例において、T1=T2=8,T3=T4=64である。
2)一例において、T1=T2=8,T3=T4=32である。
【0114】
2.ブロックに対してGEOが許可されるかどうかは、最大変換サイズに依存してもよ
い。
a)一例において、GEOは、最大変換サイズよりも大きい幅または/および高さを
有するブロックに対しては許可されなくてもよい。
【0115】
3.1つのブロックに対してGEOが許可されるかどうかは、最大許容CUサイズに依
存してもよい。
a)一例において、GEOは、ブロックの幅または/および高さが最大CUサイズに
等しいブロックに対しては許可されなくてもよい。
【0116】
4.GEOは、特定のクロマフォーマットに対して許可されなくてもよい。
a)一例において、GEOは、4:0:0のクロマフォーマットに対して許可されな
くてもよい。
b)一例において、GEOは、4:4:4のクロマフォーマットに対して許可されな
くてもよい。
c)一例において、GEOは、4:2:2のクロマフォーマットに対して許可されな
くてもよい。
d)一例において、GEOは、特定のクロマフォーマットを有する特定の色成分(例
えば、CbまたはCr)に対して許可されなくてもよい。
【0117】
5.GEOおよびコーディングツールXは、互いに排他的であってもよい。
a)一例において、GEOがブロックに適用される場合、コーディングツールXは無
効化される。
i.さらに代替的に、GEOが適用される場合、コーディングツールXの使用指示
および/またはコーディングツールXの副情報の信号通知はスキップされる。
ii.代替的に、コーディングツールXを1つのブロックに適用する場合、GEO
は適用されない。
1)さらに代替的に、Xが適用される場合、GEOの使用の指示および/または
GEOのサイド情報の信号通知は省略される。
b)一例において、Xを、適応型色変換と呼ぶ場合がある。
c)一例において、Xを、デュアルツリーコーディングモードと呼ぶ場合がある。
d)一例において、Xを、変換スキップモードと呼ぶ場合がある。
e)一例において、Xを、BDPCMコーディングモードと呼ぶ場合がある。
f)一例において、Xは、サブブロック変換(Sub-Block Transfo
rm、SBT)でありうる。
i.一例において、SBTを無効化するかどうかは、GEOにより、GEO角度イ
ンデックスおよび/またはGEO距離インデックスおよび/またはGEOモードインデッ
クスおよび/またはサブ分割に依存してもよい。
1)一例において、GEOによるサブ分割のエッジとSBTによるサブ分割のエ
ッジとが交差する場合、SBTは、GEOコーディングブロックに対して無効化されても
よい。
2)代替的に、GEOによるサブ分割のエッジとSBTによるサブ分割のエッジ
とが交差していない場合、SBTは、GEOコーディングブロックに対して有効化されて
もよい。
ii.一例において、どの種類のSBT(例えば、水平SBT、垂直SBT等)が
GEOコーディングブロックに使用されるかは、GEO角度インデックスおよび/または
GEO距離インデックスおよび/またはGEOモードインデックスおよび/またはGEO
によるサブ分割に依存してもよい。
1)一例において、GEOによるサブ分割のエッジとSBTによるサブ分割のエ
ッジとが交差する場合、GEOコーディングブロックのために、水平SBTおよび/また
は垂直SBTを無効化してもよい。
2)代替的に、GEOによるサブ分割のエッジとSBTによるサブ分割のエッジ
とが交差していない場合、GEOコーディングブロックのために、水平SBTおよび/ま
たは垂直SBTを有効化してもよい。
【0118】
6.異なる色成分は、異なるGEOモードインデックスを有してもよい。
a)一例において、クロマ成分は、輝度成分とは異なるGEOインデックスを有して
もよい。
b)一例において、GEOは、クロマ成分に適用されなくてもよい。
c)さらに代替的に、異なる色成分に対して異なるGEOモードインデックスを信号
通知してもよい。
i.例えば、輝度成分に対してモードインデックスを信号通知し、クロマ成分に対
してモードインデックスを信号通知してもよい。
ii.さらに代替的に、第2の色成分のモードインデックスから第1の色成分のモ
ードインデックスを予測してもよい。
【0119】
7.GEOにおける異なるサブ領域に関連付けられた参照ピクチャの解像度が異なる場
合、GEOは許可されなくてもよい。
a)代替的に、GEOに使用される1つの参照ピクチャの解像度が現在のピクチャの
解像度と異なる場合、GEOは許可されなくてもよい。
b)代替的に、参照ピクチャの解像度と現在のピクチャの解像度が異なる場合であっ
ても、GEOを許可してもよい。
c)ピクチャの解像度は、ピクチャの幅/高さを指す場合があり、またはピクチャに
おける窓、例えばピクチャの適合性窓またはスケーリング窓を指す場合がある。
【0120】
8.GEOが無効化されるか、または許可されない場合、GEO構文要素(例えば、マ
ージデータ信号通知の構文表のwedge_partition_idx、merge_
wedge_idx0、およびmerge_wedge_idx1)は、信号通知されな
くてもよい。
a)構文要素が信号通知されない場合、それは0などのデフォルト値であると推測さ
れてもよい。
b)GEOが無効化されるか、または許可されない場合、GEOに関連する意味変数
(例えば、wedge_merge_mode)は、デフォルト値(例えば、0)である
と推測されてもよい。
【0121】
ブロックサイズ依存GEOモード選択
【0122】
9. 1つ以上の構文要素(例えば、フラグ)は、シーケンス/ピクチャ/スライス/
タイル/ブリック/サブピクチャ/他の映像処理ユニット(例えば、VPDU)レベルで
信号通知され、映像ユニットに対して許可されるGEOモードの数を規定してもよい(例
えば、シーケンス/グループのピクチャ/サブピクチャ/スライス/タイル/VPDU/
CTU行/CTU/CU/PU/TU)。
a)一例において、それらは、SPS/VPS/APS/PPS/PH/SH/ピク
チャ/サブピクチャ/スライス/タイルレベルで信号通知されてもよい。
i.さらに代替的に、構文要素は、GEOモードが映像処理ユニットに対して有効
であるかどうか(例えば、sps_geo_enabled_flagが1に等しいかど
うか)、および/または現在のピクチャタイプが非イントラまたはBピクチャであるかど
うか、および/または現在のスライスタイプがBスライスであるかどうか等、条件付きで
信号通知されてもよい。
b)一例において、構文要素は、映像処理ユニットにおける許可GEOモードの数が
X(例えば、X=16または32または30)に等しいかどうかを示してもよい。
i.一例において、1つの構文要素(例えば、1つのSPSフラグ、または1つの
PPSフラグ、またはピクチャヘッダにおける1つのフラグ)が、X(例えば、X=16
または32または30)個のGEOモードが映像ユニットにおけるすべてのブロックに対
して許可されるかどうかを示すために信号通知されてもよい。
1)代替的に、1つのフラグは、X(例えば、X=16または32または30)
個のGEOモードが、選択的ブロック、例えば、条件Cが満たされたブロックに対して許
可されるかどうかを示すために信号通知されてもよい。
a)Cは、H/W<=Tを有するブロック(例えば、T=1または2または4
または8)として例示されてもよい。
b)Cは、H/W>Tを有するブロック(例えば、T=1または2または4ま
たは8)として例示されてもよい。
ii.一例において、複数の構文要素(例えば、2つのSPSフラグ)は、ブロッ
クの各カテゴリに対して許可GEOモードを示すように信号通知されてもよく、ブロック
は、例えば、ブロック寸法に従って、複数のカテゴリに分類される。
1)一例において、1つが、条件Cを有するブロックに対してX(例えば、X=
16または32または30)個のGEOモードが許可されるかどうかを示すためのもので
あり、もう1つが、条件Dを有するブロックに対してY(例えばY=16または32また
は30)個のGEOモードが許可されるかどうかを示すためのものである。
a)さらに代替的に、Cは、H/W<=T(例えば、T=1または2または4
または8)を有するブロックであってもよく、Dは、H/W>T(例えば、T=1または
2または4または8)を有するブロックであってもよい。
c)一例において、どのように1つのブロックのためのGEOモードインデックスを
信号通知するかは、前述の構文要素(例えば、フラグ)に依存してもよい。
i.一例において、1つのブロックのためのGEOモードインデックスの2値化お
よび/またはエントロピーコーディングは、構文要素および/またはブロック寸法に依存
してもよい。
1)一例において、構文要素によって導出されたブロックのための許可GEOモ
ードの数がXに等しい(例えば、X=16または32または30)場合、GEOモードイ
ンデックスコーディングのためのcMaxの値はXに等しくてもよい。
2)一例において、構文要素によって導出されたブロックのための許可GEOモ
ードの数がXに等しい(例えば、X=16または32または30)、そしてブロック寸法
が条件Cを満たす場合、GEOモードインデックスコーディングのためのcMaxの値は
Xに等しくてもよい。
a)Cは、H/W<=Tを有するブロック(例えば、T=1または2または4
または8)として例示されてもよい。
b)Cは、H/W>Tを有するブロック(例えば、T=1または2または4ま
たは8)として例示されてもよい。
ii.一例において、GEOモードインデックスコーディングのための2値化法は
、ブロック寸法および/または構文要素に従って異なってもよい。
d)一例において、merge_geo_partition_idx(例えば、w
edge_partition_idx)の最大値の値は、前述の構文要素(例えば、フ
ラグ)および/またはブロック寸法に依存してもよい。
i.一例において、merge_geo_partition_idx(例えば、
wedge_partition_idx)の値がビットストリームにおける最大許可G
EOモードよりも小さくなければならないという制約が、ビットストリーム制約として追
加されてもよい。
ii.一例において、merge_geo_partition_idx(例えば
、wedge_partition_idx)の値が条件Cを満たすブロック寸法を有す
るブロックに対する最大許可GEOモードよりも小さくなければならないという制約が、
ビットストリーム制約として追加されてもよい。
a)Cは、H/W<=Tを有するブロック(例えば、T=1または2または4ま
たは8)として例示されてもよい。
b)Cは、H/W>Tを有するブロック(例えば、T=1または2または4また
は8)として例示されてもよい。
e)一例において、1つ以上の制約フラグは、映像ユニットのためのX(例えば、X
=16または32または30)モードGEO方法の使用を制約するかどうかを規定するよ
うに、映像処理ユニットレベルで信号通知されてもよい。
1)一例において、制約フラグは、シーケンスにおけるすべてのブロックに対して
XモードGEO方法が使用されるかどうかを制約するように信号通知されてもよい。
2)一例において、XモードGEO方法をどのように制約するかは、ブロック寸法
に依存してもよい。
a)一例において、条件Cを有するブロックに対してXモードGEO方法が使用
されるかどうかを制約するために、SPSレベルで制約フラグが信号通知されてもよい。
i.Cは、H/W<=Tを有するブロック(例えば、T=1または2または4
または8)として例示されてもよい。
ii.Cは、H/W>Tを有するブロック(例えば、T=1または2または4
または8)として例示されてもよい。
b)一例において、2つの制約フラグがSPSレベルで信号通知されてもよい。
1つは、条件Cを有するブロックに対してXモードGEO方法を使用するかどうかを制約
するものであり、もう1つは、条件Dを有するブロックに対してYモードGEO方法を使
用するかどうかを制約するものである。
i.Cは、H/W<=T(例えば、T=1または2または4または8)を有す
るブロックであってもよく、Dは、H/W>T(例えば、T=1または2または4または
8)を有するブロックであってもよい。
f)一例において、1つのブロックに対してどのGEOモードが許可されるかは、前
述の構文要素(例えば、フラグ)に依存してもよい。
i.一例において、1つのブロックに対して1つのGEOモードのサブセットまた
は1つのGEOモードのフルセットが許可されるかどうかは、前述の構文要素(例えば、
フラグ)に依存してもよい。
ii.一例において、1つのブロックに対して1つのGEO角度のサブセットまた
は1つのGEO角度のフルセットが許可されるかどうかは、前述の構文要素(例えば、フ
ラグ)に依存してもよい。
iii.一例において、1つのブロックに対して1つのGEO変位のサブセットま
たは1つのGEO変位のフルセットが許可されるかどうかは、前述の構文要素(例えば、
フラグ)に依存してもよい。
1)一例において、非ゼロ変位インデックスを有するGEOモードが使用される
かどうかは、前述の構文要素(例えば、フラグ)に依存してもよい。
【0123】
10.映像ユニット(例えば、ピクチャ/スライス/タイル/ブリック/CTU行/C
TU)を処理するために、複数セットの許可GEOモードを利用することができる。
a)一例において、複数セットからのセットの選択は、復号化情報(例えば、ブロッ
クのブロック寸法/ブロック形状)に依存してもよい。
b)一例において、複数セットの間で少なくとも2つのセットは、異なる数の許可G
EOモードを有する。
c)一例において、複数セットの間でT(例えば、T=2)個のセットは、同じ数の
許可GEOモードを有してもよいが、1つのセットに含まれる少なくとも1つのGEOモ
ードは、別のセットにおいて除外される。
d)一例において、複数セットの間でT個(例えば、T=2)のセットは、同じGE
Oモードを有してもよいが、少なくとも1つのGEOモードが、T個のセットのうちの任
意の2つのために異なる位置に配置される。
e)一例において、どのようにGEOモードインデックスを信号通知するかは、許可
GEOモードの対応するセット、例えばセットの中の許可GEOモードの数に依存しても
よい。
f)一例において、復号化されたGEOモードインデックスは、異なるGEOモード
(例えば、異なる角度または異なる距離)に対応してもよい。
i.一例において、どのように復号化されたGEOモードインデックスをGEOモ
ードにマッピングするかは、ブロックの対応するセットに依存してもよい。
g)一例において、ビットストリームにおける1つのブロックに使用できるGEOモ
ードの数は、Aより小さい数(例えば、JVET-P0884-v8の作業草案の復号化
処理のように、A=81)として定義されてもよい(Bと表す)。
a.例えば、Bは、ブロック寸法に関わらず、任意のGEOブロックに対して一定
の値であってもよい。
b.例えば、Bは、ブロック寸法に依存して異なるブロックから変更され得る変数
であってもよい。
h)一例において、ビットストリームにおけるブロックに信号通知できるGEOモー
ドの数は、Aより小さい数(Cと表す)として定義されてもよい。
c.例えば、Cは、ブロック寸法に関わらず、任意のGEOブロックに対して一定
の値であってもよい。
d.例えば、Cは、ブロック寸法に依存して異なるブロックから変更され得る変数
であってもよい。
e.例えば、BはCに等しくてもよい。
f.例えば、BまたはCは、30、40、45または50に等しくてもよい。
i)一例において、BまたはCは、エンコーダからデコーダに信号通知されてもよい

j)一例において、GEOコーディングブロックを処理するために、許可GEOモー
ドの2つのセット(例えば、セットAおよびセットB)を定義してもよい。
i.一例において、セットAに含まれた少なくとも1つのGEOモードは、セット
Bにおいて除外されてもよい。
1)一例において、セットAにおけるGEOモードから導出された少なくとも1
つのGEO角度は、セットBにおけるGEOモードから導出されたGEO角度において除
外されてもよい。
ii.一例において、セットAおよびセットBは、同じ数の許可GEOモードを有
してもよく、例えば、いずれかのセットに対してX(例えば、X=16または32または
30)個のモードが使用される。
1)一例において、セットAおよびセットBは、同じ数の許可GEO角度を有し
てもよく、例えば、いずれかのセットに対してY(例えば、Y<24)角度が使用される

1)一例において、セットAおよびセットBは、異なる数の許可GEOモード、
例えばセットAに使用されるX1(例えば、X1=16)モードを有していてもよく、一
方、セットBに使用されるX2(例えば、X2=32)モードとしてもよい。一例では、
セットAおよびセットBは、異なる数の許可GEO角度、例えば、セットAに使用される
Y1角度、一方、セットBに使用されるY2角度、例えばY1≠Y2、Y1<24、Y2
<24を有していてもよい。
iii.一例において、ブロックがGEOモード/角度/セットAまたはセットB
からの距離を使用するかどうかは、ブロック寸法、例えばブロック寸法が条件Cを満たす
かどうかに依存してもよい。
1)Cは、H/W<=Tを有するブロック(例えば、T=1または2または4ま
たは8)として例示されてもよい。
2)Cは、H/W>Tを有するブロック(例えば、T=1または2または4また
は8)として例示されてもよい。
iv.一例において、どのようにブロックのためのGEOモードインデックスを信
号通知するかは、ブロック寸法に依存してもよい。
1)一例において、GEOモードインデックスのためのTRコーディングのcM
ax値は、H/W<=T(例えば、T=1、2、4、8)であるとすると、X(例えば、
X=16、32、30)に等しくてもよい。
v.IがGEOモードセットの総数を表し、Set(i=0~I-1)が1つの
ブロックに使用されるGEOモードセットを表し、L(i=0~I-1)がSet
長さを表すとする。一例において、GEOコーディングブロックは、復号化情報(例えば
、関連する構文要素、ブロック寸法)に従って、複数のブロックカテゴリに分類されても
よい。
1)一例において、ブロックに対してどのGEOモードセットが使用されるかは
、ブロックカテゴリおよび/または構文要素(例えば、黒丸9に記載のフラグ)に依存し
てもよい。
2)一例において、ブロックに対して許可されるGEOモードの数は、ブロック
カテゴリおよび/または構文要素(例えば、黒丸9に記載されたフラグ)に依存してもよ
い。
3)ブロックに対する対応GEOモードセットをGEOモードセットi(例えば
、Set)と表すとする。
a)一例において、このブロックのために許容可能なGEOモードの数量は、
Setの長さより少なく、即ちLより少なくてもよい。
b)一例において、このブロックのために許容可能なGEOモードの数量は、
Setの長さと等しく、即ちLと等しくてもよい。
c)一例において、このブロックに対して許容可能なすべてのGEOモードは
、対応するGEOモードセットi(例えば、Set)に由来してもよい。
d)一例において、このブロックに対して許可されるGEOモードの一部は、
対応するGEOモードセットi(例えば、Set)に由来してもよい。
e)一例において、このブロックのための許容可能なGEOモードは、対応す
るGEOモードセット(例えば、Set)において、少なくともN個(例えば、N<L
)のモードを含んでもよい。
i.一例において、対応するGEOモードセットの中の第1のN個(例えば
、N=16または14)のモードを使用してもよい。
ii.一例において、対応するGEOモードセットの中の最後のN個(例え
ば、N=16または14)のモードを使用してもよい。
iii.一例において、対応するGEOモードセットの中のM個(例えば、
M=2)のモードのうちの1つを使用してもよい。
f)一例において、このブロックのための許容可能なGEOモードは、対応す
るGEOモードセットの中のいくつかのモードと、いくつかの他の予め定義されたGEO
モード(例えば、ゼロ変位を有するGEOモード、例えば、距離インデックスが0に等し
い)とから構成されていてもよい。
【0124】
11.どのようにGEOモードインデックスを角度/距離インデックスにマッピングす
るかは、復号化情報(例えば、関連する構文要素、ブロック寸法)に依存してもよい。
a)一例において、どのようにGEOモードインデックスを角度/距離インデックス
にマッピングするかは、ブロック寸法が条件Cを満たすかどうかに依存してもよい。
i.Cは、H/W<=Tを有するブロック(例えば、T=1または2または4また
は8)として例示されてもよい。
ii.Cは、H/W>Tを有するブロック(例えば、T=1または2または4また
は8)として例示されてもよい。
b)Iがブロックに対する許可GEOモードの総数を表し、Jがブロックに対する許
可GEO角度の総数を表し、Kがブロックに対する許可GEO距離の総数を表し、M
i=0…I-1)がブロックに対するコーディング/信号通知されたGEOモードインデ
ックスを表し、A(j=0…J-1)がブロックに対するマップされた角度インデック
スを表し、D(k=0…K-1)がブロックに対する距離インデックスを表す。
i.一例において、マッピング角度インデックスAはGEOモードインデックス
とともに増加しなくてもよい。
1)一例において、複数の連続したコーディング/信号通知されたGEOモード
インデックスMの場合、対応する角度インデックスAは、連続した数字でなくてもよ
く、および/または降順でなくてもよく、および/または昇順でなくてもよく、および/
または順不同であってもよい。
2)代替的に、複数の連続したコーディング/信号通知されたGEOモードイン
デックスの場合、対応する角度インデックスAは、連続した数字であってもよく、およ
び/または降順であってもよく、および/または昇順であってもよい。
ii.一例において、マッピングされた距離インデックスDはGEOモードイン
デックスMの値とともに増加しなくてもよい。
1)一例において、複数の連続したコーディング/信号通知されたGEOモード
インデックスMの場合、対応する距離インデックスDは、連続した数字でなくてもよ
く、および/または降順でなくてもよく、および/または昇順でなくてもよく、および/
または順不同であってもよい。
2)代替的に、複数の連続したコーディング/信号通知されたGEOモードイン
デックスの場合、対応する距離インデックスDは、連続した数字であってもよく、およ
び/または降順であってもよく、および/または昇順であってもよい。
iii.一例において、コーディング/信号通知されたGEOモードインデックス
を別の1セットのマッピングされたGEOモードインデックスにマッピングする場合、マ
ッピングされたGEOモードインデックスは、コーディング/信号通知されたGEOモー
ドインデックスとともに上昇しなくてもよい。
1)一例において、複数の連続したコーディング/信号通知されたGEOモード
インデックスの場合、対応するマッピングされたGEOモードインデックスは、連続した
数字でなくてもよく、および/または降順でなくてもよく、および/または昇順でなくて
もよく、および/または順不同であってもよい。
2)代替的に、複数の連続したコーディング/信号通知されたGEOモードイン
デックスの場合、対応するマッピングされたGEOモードインデックスは、連続した数字
であってもよく、および/または降順であってもよく、および/または昇順であってもよ
い。
【0125】
12.GEOブロックに対する許可モード/角度/距離の数は、映像ユニットに対して
考えられるGEOモード/角度/距離の数とは異なってもよい。
a)一例において、ブロックに対して信号通知される最大GEOモードインデックス
は、シーケンスに対する許可GEOモードの総数より少なくてもよい。
b)一例において、ブロックに対して許可されるGEO角度の数は、シーケンスに対
して定義される許可GEO角度の総数より少なくてもよい。
c)一例において、ブロックに対して許可されるGEOモード/角度/距離の数は、
ブロック寸法(例えば、WまたはHまたはW/HまたはH/W)に依存してもよい。
【0126】
13.ビットストリームにおいて信号通知できる、または使用できる異なるブロック寸
法(例えば、ブロックの高さおよび/またはブロックの幅)毎のGEOモードの数は、異
なってもよい。JVET-P0884-v8に定義されているように、復号化処理におい
て角度/距離インデックスを導出するために使用し得るGEOモードの総数をAと表して
もよい。ビットストリームにおける1つのブロックに使用できるGEOモードの数で定義
し、Bと表してもよい。ビットストリームにおける1つのブロックに対して信号通知され
得るGEOモードの数は、数として定義し、Cと表してもよい。
a)一例において、BまたはCは、Aと異なってもよい。
i.例えば、BはCに等しくてもよい。
ii.例えば、BまたはCは、Aより小さくもよい。
b)一例において、BまたはCは、異なるブロックカテゴリ毎に異なるように定義さ
れてもよい。
1)一例において、ブロックカテゴリは、ブロックの幅と高さの比によって分類さ
れてもよい。
a.一例において、W×Hブロックに対し、W/Hが1および/または2および
/または3および/または4および/または8である場合、BまたはCは、Aより小さく
てもよい。
b.一例において、W×Hブロックに対し、H/Wが1および/または2および
/または3および/または4および/または8である場合、BまたはCは、Aより小さく
てもよい。
2)一例において、ブロックカテゴリは、例えば、ブロックのサイズがW*Hに等
しいなど、ブロックの幅および高さの関数によって分類されてもよい。
a.一例において、W×Hブロックに対し、W*H>Tである場合、BまたはC
は、Aより小さくてもよい(例えば、T=512/1024/2048/4096)。
b.一例において、W×Hブロックに対し、BまたはCは、W*H<=Tである
場合、Aより小さくてもよい(例えば、T=512/1024/2048/4096)。
3)一例において、ブロックカテゴリは、Wおよび/またはHなど、ブロック寸法
によって分類されてもよい。
a.一例において、W×Hブロックに対し、W=T1および/またはH=T2(
式中、T1およびT2は一定の値である)である場合、BまたはCはAより小さくてもよ
い。
b.一例において、W×Hブロックに対し、W>T1および/またはH>T2(
式中、T1およびT2は一定の値である)の場合、BまたはCは、Aより小さくてもよい

c.一例において、W×Hブロックに対し、W<T1および/またはH<T2(
式中、T1およびT2は一定の値である)の場合、BまたはCは、Aより小さくてもよい

4)一例において、1つのブロックカテゴリiに対して、BまたはCに対して固定
数のセットB(i=0…N-1、式中、Nは、上記黒丸に定義されたようなブロックカ
テゴリの数を表す)を定義してもよい。
a.一例において、ブロック幅が32より小さく、ブロック高さが32より小さ
いブロックカテゴリ0の場合、Bは40または45または50に等しい。ブロック幅が
32であり、ブロック高さが32であるブロックカテゴリ1の場合、Bは20または3
0または40に等しい。ブロック幅が32より大きく、ブロック高さが32より大きいブ
ロックカテゴリ2の場合、Bは20または30に等しい。
5)各ブロックカテゴリのBまたはCは、エンコーダからデコーダに信号通知され
てもよい。
a.代替的に、各ブロックカテゴリのBまたはCは、エンコーダおよびデコーダに対して
予め定義されてもよい。
6)一例において、輝度ブロックの幅および高さは、Bまたは/およびCを導出す
るために用いられてもよい。
【0127】
14.ビットストリームにおいて信号通知されるGEOモードインデックスの値は、復
号化処理において角度/距離インデックスを導出するために使用されるGEOモードイン
デックスの値と異なってもよい。
a)一例において、GEOモード/角度/距離のフルセット(例えば、JVET-P
0884の作業草案における表8-10に定義されるGEOモードのフルセット)に関し
てGEOモード/角度/距離のサブセットを、特定のブロックカテゴリに使用してもよく
、上記黒丸で詳述したように、ブロックカテゴリは、ブロックの幅および/またはブロッ
クの高さによって分類されてもよい。
b)一例において、マッピングテーブル(例えば、ルックアップテーブル)を使用し
て、信号通知されたGEOモードインデックスとマッピングされたGEOモードインデッ
クスとの対応関係を規定してもよい(例えば、マッピングされたGEOモードを使用して
、例えば、JVET-P0884の作業草案に提供される復号化処理の表8-10におけ
るwedge_partition_idxなどのような、角度インデックスおよび距離
インデックスを導出してもよい)。
c)一例において、GEOブロックカテゴリに依存して、N個のマッピングテーブル
(N>1)を定義してもよい。例えば、Nは19より小さい定数であってもよい。
a.一例において、マッピングテーブルの数は、ブロックカテゴリの数に依存して
もよい。
b.これらのマッピングテーブルの長さは、異なるブロックカテゴリに対して許可
されるGEOモードの数に従って、異なるブロックカテゴリに対して異なってもよい。
d)上記で定義されたような1つ以上のマッピングテーブルは、エンコーダからデコ
ーダに信号通知してもよい。
a.代替的に、マッピングテーブルは、エンコーダおよびデコーダに対して予め定
義されてもよい。
【0128】
15.信号通知されたGEOモードインデックスのための2値化は、復号化情報(例え
ば、ブロックの寸法/カテゴリ)に依存してもよい。
a)一例において、信号通知されたウェッジモードインデックスの2値化中の最大値
(cMaxと表す)は、ブロック寸法(例えば、ブロックの幅および/またはブロックの
高さ)またはブロックカテゴリ(上記黒丸で詳述されるように)に依存してもよい。
b)一例において、ブロックサイズが条件Cを満たす場合、GEOモードインデック
スコーディングのためのcMaxの値は、Xに等しくてもよい(例えば、X=16または
32または30)。
i.Cは、H/W<=Tを有するブロック(例えば、T=1または2または4また
は8)として例示されてもよい。
ii.Cは、H/W>Tを有するブロック(例えば、T=1または2または4また
は8)として例示されてもよい。
【0129】
16.GEOモードインデックスは、切り捨てられたライス、または切り捨てられたバ
イナリ、または切り捨てられた単項、または固定長のもの、またはk次の指数ゴロム、ま
たは限定されたk次の指数ゴロム2値化を使用してコーディングされてもよい。
a)信号通知されたGEOモードインデックスの2値化には、短縮された2値コード
を使用してもよい。
i.一例において、ビットストリームにおける信号通知されたGEOモードインデ
ックスは、復号化処理においてJVET-P0884-v8に定義されるような角度/距
離インデックスを導出するために使用される、導出されたGEOモードインデックスとは
異なってもよい。
b)信号通知されたGEOモードインデックスの2値化には、K次のEGコーディン
グを使用してもよい。
i.一例において、K=0または1または2または3である。
【0130】
17.コンテキストコーディングは、GEOモードインデックスをコーディングするた
めに使用してもよい。
a)一例において、GEOモードインデックスの第1のX(例えば、X=1)個のビ
ンは、コンテキストコーディングによってコーディングされてもよい。そして、他のビン
は、コンテキストモデル化なしで、バイパスコーディングによってコーディングされても
よい。
【0131】
ブレンド重みおよび動き記憶重み生成
【0132】
18.TPMおよび/またはGEOモードにおけるクロマ成分のためのブレンド重みお
よび/または動き記憶重みは、クロマサンプルの位置タイプ(例えば、図12におけるC
hromaLocType)に依存してもよい。
a)クロマサンプルのための重み導出をブレンドするために使用されるダウンサンプリングフィルタのタイプは、映像ユニットレベル(例えば、SPS/VPS/PPS/ピクチャヘッダ/サブピクチャ/スライス/スライスヘッダ/タイル/ブリック/CTU/VPDUレベル)で信号通知されてもよい。
a.一例において、ハイレベルフラグは、異なるクロマ位置タイプのコンテンツを
切り替えるように信号通知されてもよい。
i.一例において、ハイレベルフラグは、クロマ位置タイプ0とクロマ位置タイ
プ2とを切り替えるように信号通知されてもよい。
ii.一例において、TPM/GEO予測モードにおける左上ダウンサンプリン
グされた輝度重みが左上輝度重みと同一位置に配置されているかどうか(すなわち、クロ
マサンプルの位置タイプ0)を規定するためのフラグを信号通知してもよい。
iii.一例において、TPM/GEO予測モードにおける左上ダウンサンプリ
ングされた輝度サンプルが、左上輝度サンプルと水平に共座(co-sited)してい
るが、左上輝度サンプルに対して0.5ユニットの輝度サンプルだけ垂直にシフトされて
いる(すなわち、クロマサンプルの位置タイプ2)かどうかを規定するためのフラグを信
号通知してもよい。
b.一例において、4:2:0のクロマフォーマットおよび/または4:2:2の
クロマフォーマットのためにこのタイプのダウンサンプリングフィルタを信号通知しても
よい。
c.一例において、TPM/GEO予測に使用されるクロマダウンサンプリングフ
ィルタのタイプを規定するために、フラグを信号通知してもよい。
i.一例において、TPM/GEO予測モードにおけるクロマ重み導出のために
ダウンサンプリングフィルタAを使用するか、またはダウンサンプリングフィルタBを使
用するかについてのフラグを信号通知してもよい。
b)クロマサンプルのための重み導出をブレンドするために使用されるダウンサンプ
リングフィルタのタイプは、映像ユニットレベル(例えば、SPS/VPS/PPS/ピ
クチャヘッダ/サブピクチャ/スライス/スライスヘッダ/タイル/ブリック/CTU/
VPDUレベル)で導出されてもよい。
a.一例において、ルックアップテーブルは、クロマサブサンプリングフィルタの
タイプとコンテンツのクロマフォーマットのタイプとの対応関係を規定するように定義さ
れてもよい。
c)異なるクロマ位置タイプの場合、TPM/GEO予測モードのために、規定され
たダウンサンプリングフィルタを使用してもよい。
a.一例において、TPM/GEOのクロマ重みは、特定のクロマサンプルの位置
タイプ(例えば、クロマサンプルの位置タイプ0)の場合、同一位置に配置された左上の
輝度重みからサブサンプリングされてもよい。
b.一例において、特定のクロマサンプルの位置タイプ(例えば、クロマサンプル
の位置タイプ0または2)の場合、TPM/GEO予測モードにおけるクロマ重みサブサ
ンプリングのために、規定されたXタップフィルタ(Xは、X=6または5などの定数で
ある)を使用してもよい。
【0133】
GEO角度/距離の縮小
【0134】
19.ブロックに対する許可GEOモード/角度/変位/分割/分割パターンの数およ
び/または候補は、復号化情報(例えば、ブロック寸法、および/または構文要素等)、
および/または導出された情報(例えば、GEO角度)に依存してもよい。
a)一例において、ブロックはブロックタイプ(カテゴリ)に分類されてもよい。ブ
ロックに対する許可GEOモード/角度/変位/分割/分割パターンの数および/または
候補は、ブロックのタイプに依存してもよい。ブロックのタイプは、ブロック寸法に依存
してもよい。
b)一例において、ブロックに対して許可される変位の数および/または候補は、ブ
ロック寸法に依存してもよい。
i.一例において、ブロックのタイプに対して許可される変位の数は、ブロック幅
がXに等しい(例えば、X=128または64)および/またはブロック高さがYに等し
い(例えば、Y=128または64)ブロックの場合、N(例えば、N=1または2また
は3)に等しくてもよい。
ii.一例において、あるタイプのブロックに対して許可される変位の数は、ブロ
ックの幅と高さの比がTに等しいブロック(例えば、T=1/8、および/または8、お
よび/または1/4、および/または4)の場合、またはある範囲(例えば、T<=1/
4,T>=4,T<=1/8,T>=8)のブロックの場合は、Nに等しくてもよい(例
えばN=1、または2、または3)。
c)一例において、ブロックに対する許可変位の数および/または候補は、導出され
たGEO角度に依存してもよい。
i.一例において、許可変位の数は、異なるGEO角に対して異なってもよい。
1)例えば、GEOモードでサポートされる角度のサブセットがN個(例えば、
N>1)である場合、角度のサブセットに対して、許可変位の数はXに等しくてもよく(
例えば、X=1または2または3)、角度の別のサブセットに対して、許可変位の数はY
に等しくてもよい(例えば、Y=4)。
d)一例において、ブロックに対するGEOモードXの数は、構文要素(例えば、構
文フラグ、および/または構文パラメータ等)によって導出されてもよい。
i.構文エレメントは、VPS/DPS/SPS/PPS/シーケンスヘッダ/ピ
クチャヘッダ/スライスヘッダ/CTU/CUにおいて信号通知されてもよい。
ii.XまたはY個のGEOモードを使用するかどうかは、構文フラグに依存して
もよい。
1)例えば、数Xは数Yよりも小さくてもよい。
2)一例において、X=2または4または6または8または12または14また
は16である。
3)一例において、Y=16または32または48または54または64または
82である。
iii.X0またはX1またはX2個のGEOモードを使用するかどうかは、構文
要素に依存してもよい。
1)一例において、X0はX1より小さくてもよく,および/またはX1はX2
より小さくてもよい。
2)一例において、X0=2または4または5または8または12または14で
ある。
3)一例において、X1=8または12または14または16である。
4)一例において、X2=32または64または82である。
【0135】
20.ブロックに対してどのGEOモード/角度/変位が許可されるかは、構文要素(
例えば、構文フラグまたは構文パラメータ)および/またはブロック寸法に依存してもよ
い。
a)構文要素は、VPS/DPS/SPS/PPS/シーケンスヘッダ/ピクチャヘ
ッダ/スライスヘッダ/CTU/CUにおいて信号通知されてもよい。
b)一例において、ブロックに対して非対角角度が許可されるかどうかは、構文要素
(例えば、構文フラグ)および/またはブロック寸法に依存してもよい。
i.例えば、GEOモードの第1のセットAまたはGEOモードの第2のセットB
をブロックに対して許可するかどうかは、構文要素に依存してもよい。例えば、セットA
は、セットBよりも少ない要素を有してもよい。
1)一例において、Aは、変位が0に等しい対角線角度に投影されたGEOモー
ドを示してもよい。
2)一例において、Aは、すべての変位の対角線角度に投影されたGEOモード
を示してもよい。
3)一例において、Bは、対角角度および非対角角度の両方に投影されたGEO
モードを示してもよい。
c)一例において、ブロックに対してゼロでない変位が許可されるかどうかは、構文
要素(例えば、構文フラグ)および/またはブロック寸法に依存してもよい。
i.例えば、GEOモードマッピングテーブルにおける選択されたX個のGEOモ
ード(例えば、JVET-Q0160_CE4_1_CommonBaseWD_w_f
ixesにおける表36)は、変位がゼロ(例えば、distanceIdx=0)であ
ってもよい。例えば、選択されたX個のモードは、GEOモードマッピングテーブルにお
ける第1のX個のモードであってもよい。
1)一例において、X=2または4または6または8または12または14また
は16または20または24または32である。
2)例えば、構文要素によって導出されたブロックのための許可GEOモードの
数がXに等しい場合、GEOマッピングテーブルにおける第1のX個のGEOモードを使
用し、それらに対応する変位はゼロでもよい。
3)一例において、ゼロ変位に対応するGEOモード(例えば、distanc
eIdx=0)を、GEOモードマッピングテーブルの最初に配置してもよい。
4)一例において、非ゼロ変位に対応するGEOモード(例えば、distan
ceIdx=1、2、または3)は、ゼロ変位に対応するGEOモード(例えば、dis
tanceIdx=0)の後に配置されてもよい。
d)一例において、許可GEOモード/角度/変位は、異なるブロックカテゴリごと
に異なってもよい。ブロックカテゴリCiからのブロックに対して、GEOモード/角度
/変位Si(i=0~N-1、ここで、Nはブロックカテゴリの合計数である)のサブセ
ットを許可するとする。
i.一例において、ブロックのためにサブセットSi(i=0…N-1)を使用す
るかまたはサブセットSj(j=0…N-1)を使用するかどうかは、ブロックの幅と高
さの比(例えば、幅/高さ)に依存してもよい。
ii.一例において、ブロックのためにサブセットSi(i=0~N-1)または
サブセットSj(j=0~N-1)を使用するかどうかは、ブロックカテゴリに依存して
もよく、ブロックカテゴリは、ブロックの幅と高さとの関係(例えば、幅>高さ、および
/または幅<高さ、および/または幅=高さ)によって分類されてもよい。
iii.一例において、Si(i=0~N-1)における少なくとも1つの要素は
、Sj(j=0~N-1)に含まれていなくてもよい。
【0136】
【化3】
【0137】
【表7】
【0138】
【化4】
【0139】
7.4.10.7 マージデータ意味論
【0140】
【化5】
【0141】
8.5.7 geoインターブロックのための復号化処理
【0142】
8.5.7.1一般
【0143】
この処理は、1に等しいMergeGeoFlag[xCb][yCb]を有するコー
ディングユニットを復号化するときに呼び出される。
この処理への入力は以下の通りである。
-現在のピクチャの左上の輝度サンプルに対する現在のコーディングブロックの左上の
サンプルを規定する輝度位置(xCb,yCb)、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの幅を規定する変数cbWidt
h、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの高さを規定する変数cbHei
ght、
-1/16分数サンプル精度mvAおよびmvにおける輝度動きベクトル、
-クロマ動きベクトルmvCAおよびmvCB、
-参照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、
-予測リストフラグpredListFlagAおよびpredListFlagB。
この処理の出力は以下の通りである。
-輝度予測サンプルの(cbWidth)×(cbHeight)配列predSam
ples
-成分Cbのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)×(cb
Height/SubHeightC)配列predSamplesCb
-成分Crのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)×(cb
Height/SubHeightC)配列predSamplesCr
predSamplesLAおよびpredSamplesLBを、予測輝度サン
プル値の(cbWidth)×(cbHeight)配列とし、predSamples
LACb、predSamplesLBCb、predSamplesLACr、および
predSamplesLBCrを、予測クロマサンプル値の(cbWidth/Sub
WidthC)×(cbHeight/SubHeightC)配列とする。
【0144】
predSamples、predSamplesCb、およびpredSampl
esCrは、以下の順序付けられたステップによって導出される。
【0145】
7.NがAおよびBの各々である場合、以下が適用される。
-輝度サンプルの順序付き2次元配列refPicLNとクロマサンプルの2つの順
序付き2次元配列refPicLNCbおよびrefPicLNCrから構成される参照
ピクチャは、predListFlagNに等しく設定されたXおよびrefIdxNに
等しく設定されたrefIdxXを入力として用いて、8.5.6.2項に規定する処理
を呼び出すことによって導出される。
-配列predSamplesLNは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWidt
hに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidth、cbHeightに
等しく設定された輝度コーディングブロック高さsbHeight、(0,0)に等しく
設定された動きベクトルオフセットmvOffset、mvNに等しく設定された動きベ
クトルmvLX、refPicLNに等しく設定された参照配列refPicLX
FALSEに等しく設定された変数bdofFLAG、0に等しく設定された変数cId
x、およびRefPicScale[predListFlagN][refIdxN]
を入力として用いて、8.5.6.3項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すこと
によって導出される。
-配列predSamplesLNcbは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅sbWidth、
cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さ
sbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOffs
et、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcbに等し
く設定された参照配列refPicLXcb、FALSEに等しく設定された変数bdo
fFLAG、1に設定された変数cIdx、およびRefPicScale[predL
istFlagN][refIdxN]を入力として用いて、8.5.6.3項に規定す
る分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
-配列predSamplesLNcrは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅sbWidth、
cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さ
sbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOffs
et、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcrに等し
く設定された参照配列refPicLXcr、FALSEに等しく設定された変数bdo
fFLAG、2に設定された変数cIdx、およびRefPicScale[predL
istFlagN][refIdxN]を入力として用いて、8.5.6.3項に規定す
る分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
【0146】
8.表36に従って、merge_geo_partition_idx[xCb][
yCb]の値と、cbHeight>cbWidthに等しい変数isNarrowBl
kセットとを入力として用いて、マージgeoモード変数angleIdxおよびdis
tanceIdxの分割角度および距離を設定する。
【0147】
【化6】
【0148】
10.x=0.cbWidth-1およびy=0.cbHeight-1である場
合の現在の輝度コーディングブロックpredSamples[x][y]内の予
測サンプルは、cbWidthに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、c
bHeightに等しく設定されたコーディングブロック高さnCbH、サンプル配列p
redSamplesLAおよびpredSamplesLB、ならびに変数ang
leIdxおよびdistanceIdx、0に等しいcIdxを入力として用いて、8
.5.7.2項に規定するgeoマージモード用の重み付けサンプル予測処理を呼び出す
ことによって導出される。
【0149】
11.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cb
Height/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Cbコーディン
グブロックpredSamplesCb[x][y]内の予測サンプルは、cbWi
dth/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cb
Height/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnC
bH、サンプル配列predSamplesLAcbおよびpredSamplesLB
cb、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、1に等しいcId
xを入力として用いて、8.5.7.2項に規定するgeoマージモード用の重み付けサ
ンプル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0150】
12.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cb
Height/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Crコーディン
グブロックpredSamplesCr[x][y]内の予測サンプルは、cbWi
dth/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cb
Height/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnC
bH、サンプル配列predSamplesLAcrおよびpredSamplesLB
cr、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、2に等しいcId
xを入力として用いて、8.5.7.2項に規定するgeoマージモード用の重み付けサ
ンプル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0151】
13. 8.5.7.3項に規定されるマージgeoモードのための動きベクトル記憶
処理は、輝度コーディングブロックの位置(xCb,yCb)、輝度コーディングブロッ
クの幅cbWidth、輝度コーディングブロックの高さcbHeight、分割方向a
ngleIdxおよびdistanceIdx、輝度動きベクトルmvAおよびmvB、
参照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、ならびに予測リストフラグpr
edListFlagAおよびpredListFlagBを入力として用いて、呼び出
される。
【0152】
【化7】
【0153】
21.一例において、X(例えば、X<N)個の要素は、Si(i=0~N-1)およ
びSj(j=0~N-1)の両方に含まれてもよい。
【0154】
22.GEOブロックのための角度の数は、T1未満であってもよい(例えば、T1=
24)。復号化処理に使用される角度の数は、NUM_ANGLEと表される。
a)代替的に、GEOモードの数はT2未満であってもよい(例えば、T2=82)

i.一例において、wedge_partition_idxからのangleI
dxおよびdistanceIdxのマッピングは、GEOモードにおいてサポートされ
る角度の数および/または各角度においてサポートされる距離の数に依存してもよい。
b)代替的に、GEOブロックのための距離の数は、T3未満であってもよい(例え
ば、T3=4または3)。
i.一例において、1つ以上の角度に対する距離の数は、T3未満であってもよい

1)例えば、垂直および水平の角度の距離の数は、Xに等しくてもよい(例えば
、X=2)。
c)一例において、復号化処理に使用される角度の数NUM_ANGLEは、max
angleIdxに1を加えたものに等しくてもよい。
i.例えば、NUM_ANGLE=24であり、例えば、JVET-P0884の
作業草案における表8-10に定義されるmax angleIdxは、23に等しい。
ii.別の例として、NUM_ANGLE<T1(例えば、T1=24)。
d)一例において、GEOモードコーディングブロックに対する重み付けサンプル予
測および/または動きベクトル記憶の処理において使用される変位Yの計算は、復号化処
理に使用される角度の総数に依存してもよい。
i.一例において、変位Yは、(displacementX+(NUM_ANG
LE>>2))% NUM_ANGLEに設定されてもよい。
e)一例において、GEOモードコーディングブロックに対する重み付けサンプル予
測および/または動きベクトル記憶の処理において使用されるshiftHorの計算は
、復号化処理に使用される角度の総数に依存してもよい。
i.一例において、shiftHorを0に設定することができ、以下の条件の1
つが真である。そうでない場合、shiftHorは1に等しく設定される。
1)angleIdx%(NUM_ANGLE/2)は(NUM_ANGLE>
>2)に等しい。
2)angleIdx%(NUM_ANGLE/2)は0に等しくなく、hwR
atio≧1となり、hwRatioはH/Wに設定される。
f)一例において、GEOブロックのブレンド重みインデックスを導出するためのo
ffsetXおよび/またはoffsetYの導出は、角度の数量および/またはshi
ftHorの値に依存してもよい。
i.一例において、shiftHorが0に等しい場合、GEOブロックのブレン
ド重みインデックスを導出するためのoffsetYは、次のように導出されてもよい。
1)offsetY=(256-nH)>>1+angleIdx<(NUM_
ANGLE/2)?(distanceIdx*nH)>>3:-((distance
Idx*nH)>>3)
ii.一例において、shiftHorが1に等しい場合、GEOブロックのブレ
ンド重みインデックスを導出するためのoffsetXは、次のように導出されてもよい

1)offsetX=(256-nW)>>1+angleIdx<(NUM_
ANGLE/2)?(distanceIdx*nW)>>3:-((distance
Idx*nW)>>3)
g)一例において、GEOブロックの動きインデックスを導出するためのoffse
tXおよび/またはoffsetYの導出は、角度の数量および/またはshiftHo
rの値に依存してもよい。
i.一例において、shiftHorが0に等しい場合、GEOブロックの動きイ
ンデックスを導出するためのoffsetYは、次のように導出されてもよい。
1)offsetY=(64-numSbY)>>1+angleIdx<(N
UM_ANGLE/2)?(distanceIdx*nCbH)>>5:-((dis
tanceIdx*nCbH)>>5)
ii.一例において、shiftHorが1に等しい場合、GEOブロックの動き
インデックスを導出するためのoffsetXは、次のように導出されてもよい。
1)offsetX=(64-numSbX)>>1+angleIdx<(N
UM_ANGLE/2)?(distanceIdx*nCbW)>>5:-((dis
tanceIdx*nCbW)>>5)
h)一例において、GEO分割距離を導出するためのルックアップテーブルの長さは
、GEOブロックの復号化処理に使用される角度の数に依存してもよい。
i.一例において、JVET-P0884の作業草案における表8-12に示すよ
うに、GEO分割距離導出用ルックアップテーブルの長さは、NUM_ANGLEに等し
くてもよい。
1)一例において、NUM_ANGLE<24である。
i)一例において、GEO分割距離を導出するためのルックアップテーブルの値は、
再設計されてもよく、その長さはNUM_ANGLEに等しい。
1)一例において、再設計されたルックアップテーブルは、JVET-P088
4の作業草案における表8-12のサブセットであってもよい。
2)一例において、表は、NUM_ANGLE=20の場合、以下のように設計
されてもよい。
【0155】
【表8】
【0156】
3)一例において、表は、NUM_ANGLE=20の場合、以下のように設計
されてもよい。
【0157】
【表9】
【0158】
4)一例において、表は、NUM_ANGLE=20の場合、以下のように設計
されてもよい。
【0159】
【表10】
【0160】
5)一例において、表は、NUM_ANGLE=20の場合、以下のように設計
されてもよい。
【0161】
【表11】
【0162】
6)一例において、表は、NUM_ANGLE=16の場合、以下のように設計
されてもよい。
【0163】
【表12】
【0164】
j)一例において、PART1およびPART2がAまたはBに等しく、GEOモー
ドのための重み付けサンプル予測処理に使用されるかどうかは、角度インデックスT1お
よび角度インデックスT2に依存してもよく、AおよびBは、GEOモードのための重み
付けサンプル予測処理のための2つの入力配列predSamplesLAおよびpre
dSamplesLBを表し、PART1およびPART2は、GEO予測ブロックの出
力重み付け予測サンプル値の導出のためのAおよびBの表現である。
i.一例において、angleIdx>=T1&&angleIdx<=T2であ
る場合、PART1およびPART2は、それぞれAおよびBに等しく設定されてもよく
、そうでない場合、PART1およびPART2は、それぞれBおよびAに等しく設定さ
れてもよい。
ii.一例において、T1およびT2は、一定の値であり、T1<NUM_ANG
LEおよびT2<=NUM_ANGLEでもよい。
1)一例において、NUM_ANGLE=24の場合、T1=10およびT2=
20である。
2)一例において、NUM_ANGLE=20の場合、T1=8およびT2=1
6である。
3)一例において、NUM_ANGLE=20の場合、T1=8およびT2=1
7である。
4)一例において、NUM_ANGLE=20の場合、T1=9およびT2=1
6である。
5)一例において、NUM_ANGLE=16の場合、T1=7およびT2=1
3である。
iii.一例において、T1およびT2は、角度の数に基づいて算出されてもよい

k)一例において、GEOモードのための動きベクトル記憶処理において使用される
partIdxが0に設定されるか、または1に設定されるかは、角度インデックスT1
および角度インデックスT2に依存し、partIdxは、GEO動き記憶のための動き
ベクトルを割り当てるための変数sTypeを導出するために使用される。
i.一例において、angleIdx>=T1&&angleIdx<=T2であ
る場合、partIdxを1に設定することができ、そうでない場合、partIdxを
0に設定することができる。sType=abs(motionIdx)<32?2:m
otionIdx<=0?partIdx:1-partIdx、式中、変数motio
nIdxは、GEO分割距離を導出するためのルックアップテーブルを使用して計算され
る(例えば、JVET-P0884の作業草案における表8-12)。
ii.一例において、T1およびT2は、一定の値であり、T1<NUM_ANG
LEおよびT2<=NUM_ANGLEでもよい。
1)一例において、NUM_ANGLE=24の場合、T1=10およびT2=2
0である。
2)一例において、NUM_ANGLE=20の場合、T1=8およびT2=16
である。
3)一例において、NUM_ANGLE=20の場合、T1=8およびT2=17
である。
4)一例において、NUM_ANGLE=20の場合、T1=9およびT2=16
である。
5)一例において、NUM_ANGLE=16の場合、T1=7およびT2=13
である。
iii.一例において、T1およびT2は、角度の数に基づいて算出されてもよい

l)一例において、GEO/ウェッジメトリック分割距離を導出するためのルックア
ップテーブルの値(例えば、Dis[i]、i=0…NUM_ANGLE-1)は、以下
の表のように設定してもよい。
1)代替的に、GEO/ウェッジメトリック分割距離を導出するためのルックア
ップテーブルの値(例えば、Dis[i]、i=0…NUM_ANGLE_1)は、以下
の表のサブセットのように設定してもよい。
2) 一例において、3および/または21に等しい角度インデックスのための
GEO/ウェッジメトリック分割距離は、4に等しくてもよい。
3) 一例において、9および/または15に等しい角度インデックスのための
GEO/ウェッジメトリック分割距離は、-4に等しくてもよい。
【0165】
【表13】
【0166】
GEO角度導出
【0167】
23.GEOモードインデックスおよび/またはGEO角度インデックスおよび/また
はGEO距離インデックスおよび/またはGEO変位および/またはGEOブレンド重み
/GEO動き重みの導出は、ブロック寸法(例えば、ブロックの幅および/または高さを
有する関数)に依存してもよい。
a)一例において、GEOモードインデックスおよび/または角度インデックスおよ
び/または距離インデックスの導出は、値Xに依存してもよい。
i.一例において、Xは、log2(高さ)および/またはlog2(幅)に依存
してもよい。
ii.一例において、Xは、log2(高さ)-log2(幅)であってもよい。
iii.一例において、Xは、log2(高さ)+log2(幅)であってもよい

iv.一例において、Xは、log2(幅)-log2(高さ)であってもよい。
v.一例において、Xは、abs(log2(幅)-log2(高さ))であって
もよい。
vi.一例において、Xは、Clip3(M,N,log2(高さ)-log2(
幅))であってもよく、MおよびNは、M=-2,N=2のような定数である。
vii.一例において、Xは、Clip3(M,N、log2(幅)-log2(
高さ))であってもよく、MおよびNは、M=-2,N=2のような定数である。
viii.一例において、Xは、Clip3(M,N,log2(高さ)+log
2(幅))であってもよく、MおよびNは、M=-2,N=2のような定数である。
ix.一例において、Xは、Clip3(M,N,abs(log2(高さ)-l
og2(幅))であってもよく、MおよびNは、M=-2,N=2のような定数である。
【0168】
【化8】
【0169】
8.5.7.2.geoマージモードのための重み付けサンプル予測処理
【0170】
この処理への入力は以下の通りである。
-現在のコーディングブロックの幅および高さを規定する2つの変数 nCbWおよび
nCbH
-predSamplesLAおよびpredSamplesLBの2つの(nCbW
)×(nCbH)配列、
-正方形ブロックのgeo分割の角度インデックスを規定する変数angleSqua
reIdx、
-geo分割の距離インデックスを規定する変数distanceIdx、
-色成分インデックスを規定する変数cIdx。
この処理の出力は、予測サンプル値の(nCbW)×(nCbH)配列pbSampl
esである。
変数nW,nHおよびnCbRは、以下のように導出される。
nCbWY=(cIdx==0)?nCbW:nCbW*SubWidthC (
1027)
nCbHY=(cIdx==0)?nCbH:nCbH*SubHeightC
(1028)
変数shift1およびoffset1は、以下のように導出される。
-変数shift1は、Max(5,17-BitDepth)に等しく設定される。
-変数offset1は、1 << (shift1 - 1)に等しく設定される。
【0171】
【化9】
【0172】
angleSquareIdx%6が0に等しくない場合、以下である。
angleIdx+=(angleSquareIdx%12<6)?-hwRa
tioLog2:hwRatioLog2
angleIdx=(angleIdx%6==0)?((angleSquar
eIdx%12<6)?angleSquareIdx+(hwRatioLog2>>
1):angleSquareIdx-(hwRatioLog2>>1)):angl
eIdx
そうでない(angleSquareIdx%6が0に等しい)場合、かつhwRat
ioLog2が0より小さい場合、である。
angleIdx+=(angleSquareIdx%12<6)?6:-6-
displacementXはangleIdxに設定される。
- displacementYは(displacementX+6)%24に設定
される。
- angleIdx>=10&angleIdx<=20の場合、PART1および
PART2はそれぞれAおよびBに等しく設定され、そうでない場合、PART1および
PART2はそれぞれBおよびAに等しく設定される。
以下の条件の1つが真である場合、変数shiftHorを0に等しく設定する。
angleIdx%12は6に等しい。
angleIdx%12は0に等しくなく、hwRatio≧1である。
そうでない場合、shiftHorは1に等しく設定される。
shiftHorが0に等しい場合、変数offsetXおよびoffsetYは、以
下のように導出される。
offsetX=(-nW)>>1
offsetY=((-nH)>>1)+(angleIdx<12 ? (di
stanceIdx*nH)>>3:-((distanceIdx*nH)>>3))
そうでない場合、shiftHorが1に等しければ、offsetXおよびoffs
etYは、以下のように導出される。
offsetX=((-nW)>>1)+(angleIdx<12 ? (di
stanceIdx*nW)>>3:-((distanceIdx*nW)>>3))
offsetY=(-nH)>>1
-変数xLおよびyLは、以下のように導出される。
xL=(cIdx==0)? x:x*SubWidthC
yL=(cIdx==0)? y:y*SubHeightC
-予測サンプルの重みを規定する変数weightIdxおよびweightIdxA
bは、以下のように導出される。
-ルックアップテーブルTable37を使用して、変数weightIdxおよび
weightIdxAbを以下のように算出する。
weightIdx=(((xL+offsetX)<<1)+1)*Dis[d
isplacementX]
+(((yL+offsetY)<<1)+1))*Dis[displace
mentY].
weightIdxAbs=Clip3(0,26,abs(weightIdx
)).
-表38に従って、wValueの値を以下のように導出する。
wValue=weightIdx<=0?GeoFilter[weightI
dxAbs]:8-GeoFilter[weightIdxAbs]
注記- (x,y)にあるサンプルwValueの値は、(x-shiftX,y
-shiftY)にあるwValueから導出することもできる。angleIdxが4
より大きく12より小さい、またはangleIdxが20より大きく24より小さい場
合、shiftXは分割角度の正接であり、shiftYは1であり、そうでない場合、
shiftXは分割角度の1であり、shiftYは分割角度の余接である。正接(余接
)の値が無限大の場合、shiftXは1(0)、シフトYは0(1)になる。
-予測サンプル値は、以下のように導出される。
pbSamples[x][y]=Clip3(0,(1<<BitDepth)
-1,(predSamplesLPART1[x][y]*wValue+
predSamplesLPART2[x][y]*(8-wValue)+o
ffset1)>>shift1)(1032)
【0173】
【表14】
【0174】
【表15】
【0175】
c)JVET-Q0268に基づく例示的な仕様変更は、以下のようになる。
【0176】
8.5.7.2.geoマージモードのための重み付けサンプル予測処理
【0177】
この処理への入力は以下の通りである。
-現在のコーディングブロックの幅および高さを規定する2つの変数nCbWおよびn
CbH
-predSamplesLAおよびpredSamplesLBの2つの(nCbW
)×(nCbH)配列、
-正方形ブロックのgeo分割の角度インデックスを規定する変数angleSqua
reIdx、
-geo分割の距離インデックスを規定する変数distanceIdx、
-色成分インデックスを規定する変数cIdx。
この処理の出力は、予測サンプル値の(nCbW)×(nCbH)配列pbSampl
esである。
変数nW,nHおよびnCbRは、以下のように導出される。
nCbWY=(cIdx==0) ? nCbW:nCbW*SubWidthC
(1027)
nCbHY=(cIdx==0) ? nCbH:nCbH*SubHeight
C (1028)
変数shift1およびoffset1は、以下のように導出される。
-変数shift1は、Max(5,17-BitDepth)に等しく設定される。
-変数offset1は、1 << (shift1 - 1)に等しく設定される。
【0178】
【化10】
【0179】
angleSquareIdx%8が0に等しくない場合、以下である。
angleIdx+=(angleSquareIdx%16<8) ? -hw
RatioLog2:hwRatioLog2
angleIdx=(angleIdx%8==0) ? angleSquar
eIdx:angleIdx
そうでない(angleSquareIdx%8が0に等しい)場合、かつhwRat
ioLog2が0より小さい場合、以下である。
angleIdx+=(angleSquareIdx%16<8) ?8:-8-
displacementXはangleIdxに設定される。
-displacementYは(displacementX+6)%24に設定さ
れる。
-angleIdx>=10&angleIdx<=20の場合、PART1およびP
ART2はそれぞれAおよびBに等しく設定され、そうでない場合、PART1およびP
ART2はそれぞれBおよびAに等しく設定される。
以下の条件の1つが真である場合、変数shiftHorを0に等しく設定する。
angleIdx%12は6に等しい。
angleIdx%12は0に等しくなく、hwRatio≧1である。
そうでない場合、shiftHorは1に等しく設定される。
shiftHorが0に等しい場合、変数offsetXおよびoffsetYは、以
下のように導出される。
offsetX=(-nW)>>1
offsetY=((-nH)>>1)+(angleIdx<12 ? (di
stanceIdx*nH)>>3:-((distanceIdx*nH)>>3))
そうでない場合、shiftHorが1に等しければ、offsetXおよびoffs
etYは、以下のように導出される。
offsetX=((-nW)>>1)+(angleIdx<12 ? (di
stanceIdx*nW)>>3:-((distanceIdx*nW)>>3))
offsetY=(-nH)>>1
-変数xLおよびyLは、以下のように導出される。
xL=(cIdx==0) ? x:x*SubWidthC
yL=(cIdx==0) ? y:y*SubHeightC
-予測サンプルの重みを規定する変数weightIdxおよびweightIdxA
bは、以下のように導出される。
-ルックアップテーブルTable37を使用して、変数weightIdxおよび
weightIdxAbを以下のように算出する。
weightIdx=(((xL+offsetX)<<1)+1)*Dis[d
isplacementX]
+(((yL+offsetY)<<1)+1))*Dis[displace
mentY].
weightIdxAbs=Clip3(0,26,abs(weightIdx)
).
-表38に従って、wValueの値を以下のように導出する。
wValue=weightIdx<=0 ?GeoFilter[weight
IdxAbs]:8-GeoFilter[weightIdxAbs]
注記-(x,y)にあるサンプルwValueの値は、(x-shiftX,y-
shiftY)にあるwValueから導出することもできる。angleIdxが4よ
り大きく12より小さい、またはangleIdxが20より大きく24より小さい場合
、shiftXは分割角度の正接であり、shiftYは1であり、そうでない場合、s
hiftXは分割角度の1であり、shiftYは分割角度の余接である。正接(余接)
の値が無限大の場合、shiftXは1(0)、シフトYは0(1)になる。
-予測サンプル値は、以下のように導出される。
pbSamples[x][y]=Clip3(0,(1<<BitDepth)
-1,(predSamplesLPART1[x][y]*wValue+
predSamplesLPART2[x][y]*(8-wValue)+o
ffset1)>>shift1)(1032)
【0180】
【表16】
【0181】
【表17】
【0182】
他のコーディングツールと結合されたGEO
【0183】
24.コーディングツールXは、GEOコーディングブロックに使用されてもよい。こ
の場合、XおよびGEOの使用/サイド情報の表示は両方とも信号通知されてもよい。
a)一例において、XはSBTでもよい。
b)一例において、XはCIIPでもよい。
c)一例において、XはMMVDでもよい。
d)コーディングXを使用する場合としない場合とでGEO処理は異なってもよい。
例えば、コーディングツールXが使用される時にGEO方向/距離を使用することができ
、コーディングツールXが使用されない時にGEO方向/距離のサブセットを使用できる
【0184】
25.フィルタリング処理を適用するかどうか/どのように適用するかは、GEOの使
用に依存してもよい。
a)一例において、非ブロック化処理中の境界フィルタリング強度(例えば、bS)
の値は、ブロックがGEOを使用してコーディングされているかどうかに依存してもよい

b)一例において、ブロックエッジが変換ブロックエッジであり、サンプルp0また
はq0がMergeGeoFlagが1に等しいコーディングブロックに含まれている場
合、bSの値はTに等しく設定されてもよい(例えば、T=2)。
c)一例において、GEOブロック内の非ブロック化エッジ(例えば、エッジフラグ
)の値は、2でなくてもよい。
i.一例において、GEOブロック内の非ブロック化エッジ(例えば、エッジフラ
グ)の値は、2でもよい。
ii.一例において、ブロックエッジを考えると、サンプルp0またはq0が1に
等しいMergeGeoFlagを有するコーディングブロック内にある場合、bSの値
は、動きベクトルおよび/または参照ピクチャに依存してもよい。
【0185】
追加の実施形態
【0186】
以下は、VVC仕様に適用可能な例示的な実施形態である。その修正は、GEO作業草
案(JVET-P0884_P0885_WD(on_top_of_JVET-O20
01-vE)_r2)のCEアンカーに基づく。新規に追加された部分は下線の太字で強
調表示し、VVC作業草案から削除した部分に二重括弧で印を付ける(例えば、[[a]
]は、文字「a」の削除を表す)。
【0187】
5.1.例示的な実施形態#1:GEOモード制約1
【0188】
【表18】
【表19】
【0189】
5.2.例示的な実施形態#2:GEOモード制約2
【0190】
【表20】
【表21】
【0191】
5.3.例示的な実施形態#3:ブロックサイズ依存GEOモード選択1
【0192】
8.5.7ウェッジインターブロックのための復号化処理
【0193】
8.5.7.1一般
【0194】
この処理は、1に等しいwedge_merge_mode[xCb][yCb]を用
いてコーディングユニットを復号化するときに呼び出される。
【0195】
この処理への入力は以下の通りである。
【0196】
現在のピクチャの左上の輝度サンプルに対する現在のコーディングブロックの左上のサ
ンプルを規定する輝度位置(xCb,yCb)、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの幅を規定する変数cbWidt
h、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの高さを規定する変数cbHei
ght、
-1/16分数サンプル精度mvAおよびmvBにおける輝度動きベクトル、
-クロマ動きベクトルmvCAおよびmvCB、
-参照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、
-予測リストフラグpredListFlagAおよびpredListFlagB。
【0197】
この処理の出力は以下の通りである。
- 輝度予測サンプルの(cbWidth)×(cbHeight)配列predSa
mples
- 成分Cbのためのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)
×(cbHeight/SubHeightC)配列predSamplesCb
- 成分Crのためのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)
×(cbHeight/SubHeightC)配列predSamplescr
【0198】
predSamplesLAおよびpredSamplesLBを、予測輝度サン
プル値の(cbWidth)×(cbHeight)配列とし、predSamples
LACb、predSamplesLBCb、predSamplesLACr、および
predSamplesLBCrを、予測クロマサンプル値の(cbWidth/Sub
WidthC)×(cbHeight/SubHeightC)配列とする。
【0199】
predSamples、predSamplesCb、およびpredSampl
esCrは、以下の順序付けられたステップによって導出される。
【0200】
1.NがAおよびBの各々である場合、以下が適用される。
-輝度サンプルの順序付き2次元配列refPicLNとクロマサンプルの2つの順
序付き2次元配列refPicLNCbおよびrefPicLNCrを含む参照ピクチャ
は、predListFlagNに等しく設定されたXおよびrefIdxNに等しく設
定されたrefIdxXを入力として用いて、8.5.6.2項に規定する処理を呼び出
すことによって導出される。
-配列predSamplesLNは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWidt
hに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidth、cbHeightに
等しく設定された輝度コーディングブロック高さsbHeight、(0,0)に等しい
動きベクトルオフセットmvOffset、mvNに等しく設定された動きベクトルmv
LX、refPicLNに等しく設定された参照配列refPicLX、FALSE
に等しく設定された変数bdofFLAG、および0に等しく設定された変数cIdxを
入力として用いて、8.5.6.3項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことに
よって導出される。
-配列predSamplesLNcbは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidt
h、cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック
高さsbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOf
fset、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcb
等しく設定された参照配列refPicLXcb、FALSEに等しく設定された変数b
dofFLAG、および1に等しく設定された変数cIdxを入力として用いて、8.5
.6.3項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
-配列predSamplesLNcrは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidt
h、cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック
高さsbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOf
fset、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcr
等しく設定された参照配列refPicLXcr、FALSEに等しく設定された変数b
dofFLAG、および2に等しく設定された変数cIdxを入力として用いて、8.5
.6.3項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
【0201】
【化11】
【0202】
3.表8-10で規定されるように、wedge_partition_idx’[x
Cb][yCb]の値に従って、ウェッジマージモードangleIdx、distan
ceIdexの分割角度、距離を設定する。
【0203】
4.x=0.cbWidth-1およびy=0.cbHeight-1である場合
の現在の輝度コーディングブロックpredSamplesL[x][y]内の予測
サンプルは、cbWidthに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cb
Heightに等しく設定されたコーディングブロック高さnCbH、サンプル配列pr
edSamplesLAおよびpredSamplesLB、ならびに変数angl
eIdxおよびdistanceIdx、0に等しいcIdxを入力として用いて、8.
5.7.2項に規定するウェッジマージモード用の重み付けサンプル予測処理を呼び出す
ことによって導出される。
【0204】
5.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cbH
eight/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Cbコーディング
ブロックpredSamplesCb[x][y]内の予測サンプルは、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbH
eight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnCb
H、サンプル配列predSamplesLAcbおよびpredSamplesLB
、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、1に設定されたcI
dxを入力として用いて、8.5.7.2 項に規定するウェッジマージモード用の重み
付けサンプル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0205】
6.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cbH
eight/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Crコーディング
ブロックpredSamplesCr[x][y]内の予測サンプルは、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbH
eight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnCb
H、サンプル配列predSamplesLAcrおよびpredSamplesLB
、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、2に等しいcIdx
を入力として用いて、8.5.7.2項に規定するウェッジマージモード用の重み付けサ
ンプル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0206】
7. 8.5.7.3項に規定されるマージウェッジモードのための動きベクトル記憶
処理は、輝度コーディングブロックの位置(xCb,yCb)、輝度コーディングブロッ
クの幅cbWidth、輝度コーディングブロックの高さcbHeight、分割方向a
ngleIdxおよびdistanceIdx、輝度動きベクトルmvAおよびmvB、
参照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、および予測リストフラグpre
dListFlagAおよびpredListFlagBを入力として用いて、呼び出さ
れる。
【0207】
【表22】
【0208】
【表23】
【0209】
図21は、wedge_partition_idx’値に基づいてangleIdx
およびdistanceIdx値の仕様を表す、対応する表8-10を示す。
【0210】
【表24】
【0211】
5.4.例示的な実施形態#4:ブロックサイズに依存するGEOモード選択2
【0212】
8.5.7ウェッジインターブロックのための復号化処理
【0213】
8.5.7.1一般
【0214】
この処理は、1に等しいwedge_merge_mode[xCb][yCb]を用
いてコーディングユニットを復号化するときに呼び出される。
この処理への入力は以下の通りである。
-現在のピクチャの左上の輝度サンプルに対する現在のコーディングブロックの左上の
サンプルを規定する輝度位置(xCb,yCb)、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの幅を規定する変数cbWidt
h、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの高さを規定する変数cbHei
ght、
-1/16分数サンプル精度mvAおよびmvBにおける輝度動きベクトル、
-クロマ動きベクトルmvCAおよびmvCB、
-参照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、
-予測リストフラグpredListFlagAおよびpredListFlagB、
この処理の出力は以下の通りである。
-輝度予測サンプルの(cbWidth)×(cbHeight)配列predSam
ples
-成分Cbのためのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)×
(cbHeight/SubHeightC)配列predSamplesCb
-成分Crのためのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)×
(cbHeight/SubHeightC)配列predSamplescr
predSamplesLAおよびpredSamplesLBを、予測輝度サン
プル値の(cbWidth)×(cbHeight)配列とし、predSamples
LACb、predSamplesLBCb、predSamplesLACr、および
predSamplesLBCrを、予測クロマサンプル値の(cbWidth/Sub
WidthC)×(cbHeight/SubHeightC)配列とする。
predSamples、predSamplesCb、およびpredSampl
esCrは、以下の順序付けられたステップによって導出される。
【0215】
8.NがAおよびBの各々である場合、以下が適用される。
-輝度サンプルの順序付き2次元配列refPicLNとクロマサンプルの2つの順
序付き2次元配列refPicLNCbおよびrefPicLNCrを含む参照ピクチャ
は、predListFlagNに等しく設定されたXおよびrefIdxNに等しく設
定されたrefIdxXを入力として用いて、8.5.6.2項に規定する処理を呼び出
すことによって導出される。
-配列predSamplesLNは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWidt
hに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidth、cbHeightに
等しく設定された輝度コーディングブロック高さsbHeight、(0,0)に等しい
動きベクトルオフセットmvOffset、mvNに等しく設定された動きベクトルmv
LX、refPicLNに等しく設定された参照配列refPicLX、FALSE
に等しく設定された変数bdofFLAG、および0に等しく設定された変数cIdxを
入力として用いて、8.5.6.3項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことに
よって導出される。
-配列predSamplesLNcbは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidt
h、cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック
高さsbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOf
fset、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcb
等しく設定された参照配列refPicLXcb、FALSEに等しく設定された変数b
dofFLAG、および1に等しく設定された変数cIdxを入力として用いて、8.5
.6.3項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
-配列predSamplesLNcrは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidt
h、cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック
高さsbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOf
fset、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcr
等しく設定された参照配列refPicLXcr、FALSEに等しく設定された変数b
dofFLAG、および2に等しく設定された変数cIdxを入力として用いて、8.5
.6.3項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
【0216】
【化12】
【0217】
10.表8-10で規定されるように、wedge_partition_idx’[
xCb][yCb]の値に従って、ウェッジマージモードangleIdx、dista
nceIdexの分割角度、距離を設定する。
【0218】
11.x=0.cbWidth-1、y=0.cbHeight-1である場合の
現在の輝度コーディングブロックpredSamples[x][y]内の予測サンプルは、cbWidthに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbH
eightに等しく設定されたコーディングブロック高さnCbH、サンプル配列pre
dSamplesLAおよびpredSamplesLB、ならびに変数angle
IdxおよびdistanceIdx、0に等しいcIdxを入力として用いて、8.5
.7.2 項に規定するウェッジマージモード用の重み付けサンプル予測処理を呼び出す
ことによって導出される。
【0219】
12.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cb
Height/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Cbコーディン
グブロックpredSamplesCb[x][y]内の予測サンプルは、cbWi
dth/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cb
Height/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnC
bH、サンプル配列predSamplesLAcbおよびpredSamplesLB
cb、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、1に設定されたc
Idxを入力として用いて、8.5.7.2項に規定するウェッジマージモード用の重み
付けサンプル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0220】
13.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cb
Height/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Crコーディン
グブロックpredSamplesCr[x][y]内の予測サンプルは、cbWi
dth/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cb
Height/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnC
bH、サンプル配列predSamplesLAcrおよびpredSamplesLB
cr、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、2に等しいcId
xを入力として用いて、8.5.7.2項に規定するウェッジマージモード用の重み付け
サンプル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0221】
14. 8.5.7.3項に規定されるマージウェッジモードのための動きベクトル記
憶処理は、輝度コーディングブロックの位置(xCb,yCb)、輝度コーディングブロ
ックの幅cbWidth、輝度コーディングブロックの高さcbHeight、分割方向
angleIdxおよびdistanceIdx、輝度動きベクトルmvAおよびmvB
、参照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、および予測リストフラグpr
edListFlagAおよびpredListFlagBを入力として用いて、呼び出
される。
【0222】
【表25】
【0223】
図22は、wedge_partition_idx’値に基づいてangleIdx
値およびdistanceIdx値の仕様を表す対応する表8-10を示す。
【0224】
【表26】
【0225】
5.5.例示的な実施形態#5:20個の角度がサポートされる64GEOモード
【0226】
【化13】
【0227】
図23Aは、wedge_partition_idxに基づいてangleIdx値
およびdistanceIdx値の仕様を表示する表8-10の旧バージョンを示してお
り、関連する作業草案から現在削除されている。図23Bは、wedge_partit
ion_idx値に基づくangleIdx値およびdistanceIdx値の仕様を
示す表8-10の例を示す。表8-10は、図23Bに示すように、NUM_ANGLE
=20であり、angleIdx=0/5/10/15に許可される距離が2つのみであ
る64個のモードの例を示す。
下記の説明において、新規に追加された部分は下線の太字で強調表示し、関連する作業
草案から削除した部分に二重括弧で印を付ける(例えば、[[a]]は、文字「a」の削
除を表す)。
【0228】
8.5.7.2 ウェッジマージモードのための重み付けサンプル予測処理
【0229】
この処理への入力は以下の通りである。
- 現在のコーディングブロックの幅および高さを規定する2つの変数nCbWおよび
nCbH、
- 2つの(nCbW)×(nCbH)配列であるpredSamplesLAおよび
predSamplesLB、
- ウェッジ分割の角度インデックスを規定する変数angleIdx、
- ウェッジ分割の間隔idxを規定する変数distanceIdx、
- 色成分インデックスを規定する変数cIdx。
この処理の出力は、予測サンプル値の(nCbW)×(nCbH)配列pbSampl
esである。
変数bitDepthは、以下のように導出される。
- cIdxが0に等しい場合、bitDepthはBitDepthに等しく設定
される。
- cIdxが0に等しい場合、nWおよびnHをそれぞれnCbWおよびnCbHに
等しく設定し、そうでない場合(cIdxが0に等しくない)、nWおよびnHをそれぞ
れnCbW×SubWidthCおよびnCbH×SubHeightCに等しく設定す
る。
- cIdxが0に等しい場合、subWおよびsubHは両方とも1に設定され、そ
うでない場合(cIdxが0に等しくない)、subWおよびsubHはそれぞれSub
WidthCおよびSubHeightCに等しく設定される。
- そうでない場合、変数bitDepthはBitDepthに等しく設定される

変数shift1およびoffset1は、以下のように導出される。
- 変数shift1は、Max(5,17-bitDepth)に等しく設定される

- 変数offset1は、1<<(shift1-1)に等しく設定される。
【0230】
【化14】
【0231】
以下の順序ステップに従って、x=0..nCbW-1およびy=0..nCbH-1
の予測サンプル値pbSamples[x][y]を設定する。
- ルックアップテーブル8-12を使用して、変数weightIdxおよびweig
htIdxAbを以下のように算出する。
weightIdx=(((x*subW+offsetX)<<1)+1)*D
is[displacementX]
+(((y*subH+offsetY)<<1)+1))*Dis[displace
mentY]-rho.
weightIdxAbs=Clip3(0,26,abs(weightIdx
)).
- sampleWeightの値は、表8-13に従って以下のように導出される。
sampleWeight=weightIdx<=0?WedgeFilter
[weightIdxAbs]:8-WedgeFilter[weightIdxAb
s]
注:サンプルsampleWeight[x][y]の値は、sampleWe
ight[x-shiftX][y-shiftY]から導出することもできる。an
gleIdxが4より大きく12より小さい、またはangleIdxが20より大きく
24より小さい場合、shiftXは分割角度の正接であり、shiftYは1であり、
そうでない場合、shiftXは分割角度の1であり、shiftYは分割角度の余接で
ある。正接(余接)の値が無限大の場合、shiftXは1(0)、シフトYは0(1)
になる。
- 予測サンプル値pbSamples[x][y]は、以下のように導出される。
pbSamples[x][y]=Clip3(0,(1<<bitDepth)-
1,(predSamplesLPART1[x][y]*(8-sampleWeig
ht)+
predSamplesLPART2[x][y]*sampleWeight+
offset1)>>shift1)
【0232】
【表27】
【0233】
【表28】
【0234】
8.5.7.3 ウェッジマージモードのための動きベクトル記憶処理
【0235】
この処理は、1に等しいMergeWedgeFlag[xCb][yCb]でコーデ
ィングユニットを復号化するときに呼び出される。
この処理への入力は以下の通りである。
-現在のピクチャの左上の輝度サンプルに対する現在のコーディングブロックの左上の
サンプルを規定する輝度位置(xCb,yCb)、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの幅を規定する変数cbWidt
h、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの高さを規定する変数cbHei
ght、
-1/16分数サンプル精度mvAおよびmvBにおける輝度動きベクトル、
-参照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、
-予測リストフラグpredListFlagAおよびpredListFlagB。
現在のコーディングブロックにおける水平および垂直方向の4×4ブロックの数を規定する変数numSbX、numSbYは、numSbX=cbWidth>>2およびnumSbY=cbHeight>>2に等しく設定される。
【0236】
【化15】
【0237】
変数rhoの値は、下記の式および表8-12に示されるDisルックアップテーブル
に従って導出される。
- rho=(Dis[displacementX]<<8)+(Dis[disp
lacementY]<<8).
表8-11および表8-12に規定されるDisと表されるルックアップテーブルを使
用して、motionOffsetを以下の値に等しく設定する。
- motionOffset=3*Dis[displacementX]+3*D
is[displacementY].
xSbIdx=0..numSbX-1、ySbIdx=0..numSbY-1のサ
ブブロックインデックス(xSbIdx,ySbIdx)における各4×4サブブロック
について、以下が適用される。
変数motionIdxは、ルックアップテーブル8-12を使用して、以下のように
して算出される。
- motionIdx=(((xSbIdx+offsetX)<<3)+1)*D
is[displacementX]
+(((xSbIdx+offsetY<<3)+1))*Dis[displ
acementY]-rho+motionOffset
変数sTypeは、以下のように導出される。
- sType=abs(motionIdx)<32 ? 2:motionIdx<=0 ? partIdx:1-partIdx
【0238】
以下は、VVC仕様に適用可能な例示的な実施形態である。その修正は、GEO作業草
案(JVET-P0884_P0885_WD(on_top_of_JVET-O20
01-vE)_r2)のCEアンカーに基づく。新規に追加された部分は下線の太字で強
調表示し、VVC作業草案から削除した部分に二重括弧で印を付ける(例えば、[[a]
]は、文字「a」の削除を表す)。
【0239】
例示的な実施形態:GEOモード制約
【0240】
【表29】
【0241】
例示的な実施形態:GEOモード制約
【0242】
【表30】
【0243】
例示的な実施形態:GEOモード制約
【0244】
【表31】
【0245】
例示的な実施形態:GEOモード制約
【0246】
【表32】
【0247】
例示的な実施形態:ブロックサイズに依存するGEOモード選択
【0248】
8.5.7geoインターブロックのための復号化処理
【0249】
8.5.7.1一般
【0250】
この処理は、1に等しいMergeGeoFlag[xCb][yCb]を有するコー
ディングユニットを復号化するときに呼び出される。
この処理への入力は以下の通りである。
-現在のピクチャの左上の輝度サンプルに対する現在のコーディングブロックの左上の
サンプルを規定する輝度位置(xCb,yCb)、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの幅を規定する変数cbWidt
h、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの高さを規定する変数cbHei
ght、
-1/16分数サンプル精度mvAおよびmvBにおける輝度動きベクトル、
-クロマ動きベクトルmvCAおよびmvCB、
-参照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、
-予測リストフラグpredListFlagAおよびpredListFlagB。
この処理の出力は以下の通りである。
-輝度予測サンプルの(cbWidth)×(cbHeight)配列predSam
ples
-成分Cbのためのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)×
(cbHeight/SubHeightC)配列predSamplesCb
-成分Crのためのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)×
(cbHeight/SubHeightC)配列predSamplescr
predSamplesLAおよびpredSamplesLBを、予測輝度サン
プル値の(cbWidth)×(cbHeight)配列とし、predSamples
LACb、predSamplesLBCb、predSamplesLACr、および
predSamplesLBCrを、予測クロマサンプル値の(cbWidth/Sub
WidthC)×(cbHeight/SubHeightC)配列とする。
【0251】
predSamples、predSamplesCb、およびpredSampl
esCrは、以下の順序付けられたステップによって導出される。
【0252】
1.NがAおよびBの各々である場合、以下が適用される。
-輝度サンプルの順序付き2次元配列refPicLNと2つのクロマサンプルの順
序付き2次元配列refPicLNCbとrefPicLNCrから構成される参照ピク
チャは、predListFlagNに等しく設定されたXとrefIdxNに等しく設
定されたrefIdxXを入力として用いて、8.5.6.2項に規定する処理を呼び出
すことによって導出される。
-配列predSamplesLNは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWidt
hに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidth、cbHeightに
等しく設定された輝度コーディングブロック高さsbHeight、(0,0)に等しい
動きベクトルオフセットmvOffset、mvNに等しい動きベクトルmvLX、re
fPicLNに等しい参照配列refPicLX、FALSEに等しく設定された変
数bdofFLAG、0に等しく設定された変数cIdx、およびRefPicScal
e[predListFlagN][refIdxN]を入力として用いて、8.5.6
.3項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
-配列predSamplesLNcbは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidt
h、cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック
高さsbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOf
fset、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcb
等しく設定された参照配列refPicLXcb、FALSEに等しく設定された変数b
dofFLAG、1に等しく設定された変数cIdx、およびRefPicScale[
predListFlagN][refIdxN]を入力として用いて、8.5.6.3
項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
-配列predSamplesLNcrは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidt
h、cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック
高さsbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOf
fset、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcr
等しく設定された参照配列refPicLXcr、FALSEに等しく設定された変数b
dofFLAG、2に等しく設定された変数cIdx、およびRefPicScale[
predListFlagN][refIdxN]を入力として用いて、8.5.6.3
項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
【0253】
【化16】
【0254】
3.表36で規定されるように、merge_geo_parition_idx
xCb][yCb]の値に従って、マージgeoモード変数angleIdx、dist
anceIdxの分割角度および間隔を設定する。
【0255】
4.x=0.cbWidth-1、y=0.cbHeight-1である場合の現
在の輝度コーディングブロックpredSamples[x][y]内の予測サン
プルは、cbWidthに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbHe
ightに等しく設定されたコーディングブロック高さnCbH、サンプル配列pred
SamplesLAおよびpredSamplesLB、ならびに変数angleI
dxおよびdistanceIdx、0に等しいcIdxを入力として用いて、8.5.
7.2項に規定するgeoマージモード用の重み付けサンプル予測処理を呼び出すことに
よって導出される。
【0256】
5.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cbH
eight/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Cbコーディング
ブロックpredSamplesCb[x][y]内の予測サンプルは、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbH
eight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnCb
H、サンプル配列predSamplesLAcbおよびpredSamplesLB
、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、1に等しいcIdx
を入力として用いて、8.5.7.2項に規定するgeoマージモード用の重み付けサン
プル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0257】
6.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cbH
eight/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Crコーディング
ブロックpredSamplesCr[x][y]内の予測サンプルは、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbH
eight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnCb
H、サンプル配列predSamplesLAcrおよびpredSamplesLB
、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、2に等しいcIdx
を入力として用いて、8.5.7.2項に規定するgeoマージモード用の重み付けサン
プル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0258】
7. 8.5.7.3項に規定されるマージgeoモードのための動きベクトル記憶処
理は、輝度コーディングブロックの位置(xCb,yCb)、輝度コーディングブロック
の幅cbWidth、輝度コーディングブロックの高さcbHeight、分割方向an
gleIdxおよびdistanceIdx、輝度動きベクトルmvAおよびmvB、参
照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、および予測リストフラグpred
ListFlagAおよびpredListFlagBを入力として用いて、呼び出され
る。
【0259】
図24Aは、geo_partition_idx値に基づいてgeo_partit
ion_idx’値のマッピングテーブルを示す。図24Bは、表36の旧バージョンを
示し、この旧バージョンは、現在、関連する作業草案から削除されている。図24Cは、
geo_partition_idxに基づいてangleIdx値およびdistan
ceIdx値の仕様を示す表36を示す。
【0260】
【表33】
【0261】
例示的な実施形態:ブロックサイズに依存するGEOモード選択
【0262】
8.5.7geoインターブロックのための復号化処理
【0263】
8.5.7.1一般
【0264】
この処理は、1に等しいMergeGeoFlag[xCb][yCb]を有するコー
ディングユニットを復号化するときに呼び出される。
この処理への入力は以下の通りである。
-現在のピクチャの左上の輝度サンプルに対する現在のコーディングブロックの左上の
サンプルを規定する輝度位置(xCb,yCb)、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの幅を規定する変数cbWidt
h、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの高さを規定する変数cbHei
ght、
-1/16分数サンプル精度mvAおよびmvBにおける輝度動きベクトル、
-クロマ動きベクトルmvCAおよびmvCB、
-参照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、
-予測リストフラグpredListFlagAおよびpredListFlagB。
この処理の出力は以下の通りである。
、 -輝度予測サンプルの(cbWidth)×(cbHeight)配列predSa
mples
-成分Cbのためのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)×
(cbHeight/SubHeightC)配列predSamplesCb
-成分Crのためのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)×
(cbHeight/SubHeightC)配列predSamplescr
predSamplesLAおよびpredSamplesLBを、予測輝度サン
プル値の(cbWidth)×(cbHeight)配列とし、predSamples
LACb、predSamplesLBCb、predSamplesLACr、および
predSamplesLBCrを、予測クロマサンプル値の(cbWidth/Sub
WidthC)×(cbHeight/SubHeightC)配列とする。
predSamples、predSamplesCb、およびpredSampl
esCrは、以下の順序付けられたステップによって導出される。
【0265】
1.NがAおよびBの各々である場合、以下が適用される。
-輝度サンプルの順序付き2次元配列refPicLNと2つのクロマサンプルの順
序付き2次元配列refPicLNCbとrefPicLNCrから構成される参照ピク
チャは、predListFlagNに等しく設定されたXとrefIdxNに等しく設
定されたrefIdxXを入力として用いて、8.5.6.2項に規定する処理を呼び出
すことによって導出される。
-配列predSamplesLNは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWidt
hに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidth、cbHeightに
等しく設定された輝度コーディングブロック高さsbHeight、(0,0)に等しく
設定された動きベクトルオフセットmvOffset、mvNに等しく設定された動きベ
クトルmvLX、refPicLNに等しく設定された参照配列refPicLX
FALSEに等しく設定された変数bdofFLAG、0に等しく設定された変数cId
x、およびRefPicScale[predListFlagN][refIdxN]
を入力として用いて、8.5.6.3項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すこと
によって導出される。
-配列predSamplesLNcbは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidt
h、cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック
高さsbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOf
fset、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcb
等しく設定された参照配列refPicLXcb、FALSEに等しく設定された変数b
dofFLAG、1に等しく設定された変数cIdx、およびRefPicScale[
predListFlagN][refIdxN]を入力として用いて、8.5.6.3
項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
-配列predSamplesLNcrは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidt
h、cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック
高さsbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOf
fset、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcr
等しく設定された参照配列refPicLXcr、FALSEに等しく設定された変数b
dofFLAG、2に等しく設定された変数cIdx、およびRefPicScale[
predListFlagN][refIdxN]を入力として用いて、8.5.6.3
項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
【0266】
2.表36で規定されるように、merge_geo_parition_idx[x
Cb][yCb]の値に従って、マージgeoモード変数angleIdx、dista
nceIdxの分割角度および間隔を設定する。
【0267】
3.x=0.cbWidth-1、y=0.cbHeight-1である場合の現
在の輝度コーディングブロックpredSamples[x][y]内の予測サン
プルは、cbWidthに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbHe
ightに等しく設定されたコーディングブロック高さnCbH、サンプル配列pred
SamplesLAおよびpredSamplesLB、ならびに変数angleI
dxおよびdistanceIdx、0に等しいcIdxを入力として用いて、8.5.
7.2 項に規定するgeoマージモード用の重み付けサンプル予測処理を呼び出すこと
によって導出される。
【0268】
4.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cbH
eight/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Cbコーディング
ブロックpredSamplesCb[x][y]内の予測サンプルは、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbH
eight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnCb
H、サンプル配列predSamplesLAcbおよびpredSamplesLB
、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、1に等しいcIdx
を入力として用いて、8.5.7.2項に規定するgeoマージモード用の重み付けサン
プル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0269】
5.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cbH
eight/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Crコーディング
ブロックpredSamplesCr[x][y]内の予測サンプルは、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbH
eight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnCb
H、サンプル配列predSamplesLAcrおよびpredSamplesLB
、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、2に等しいcIdx
を入力として用いて、8.5.7.2項に規定するgeoマージモード用の重み付けサン
プル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0270】
6. 8.5.7.3項に規定されるマージgeoモードのための動きベクトル記憶処
理は、輝度コーディングブロックの位置(xCb,yCb)、輝度コーディングブロック
の幅cbWidth、輝度コーディングブロックの高さcbHeight、分割方向an
gleIdxおよびdistanceIdx、輝度動きベクトルmvAおよびmvB、参
照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、ならびに予測リストフラグpre
dListFlagAおよびpredListFlagBを入力として用いて、呼び出さ
れる。
【0271】
【化17】
【0272】
【表34】
【0273】
例示的な実施形態:ブロックサイズに依存するGEOモード選択
【0274】
【表35】
【0275】
【化18】
【0276】
7.4.10.7 マージデータ意味論
【0277】
【化19】
【0278】
8.5.7 geoインターブロックのための復号化処理
【0279】
8.5.7.1一般
この処理は、1に等しいMergeGeoFlag[xCb][yCb]を有するコー
ディングユニットを復号化するときに呼び出される。
この処理への入力は以下の通りである。
-現在のピクチャの左上の輝度サンプルに対する現在のコーディングブロックの左上の
サンプルを規定する輝度位置(xCb,yCb)、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの幅を規定する変数cbWidt
h、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの高さを規定する変数cbHei
ght、
-1/16分数サンプル精度mvAおよびmvBにおける輝度動きベクトル、
-クロマ動きベクトルmvCAおよびmvCB、
-参照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、
-予測リストフラグpredListFlagAおよびpredListFlagB、
この処理の出力は以下の通りである。
-輝度予測サンプルの(cbWidth)×(cbHeight)配列predSam
ples
-成分Cbのためのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)×
(cbHeight/SubHeightC)配列predSamplesCb
-成分Crのためのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)×
(cbHeight/SubHeightC)配列predSamplescr
predSamplesLAおよびpredSamplesLBを、予測輝度サン
プル値の(cbWidth)×(cbHeight)配列とし、predSamples
LACb、predSamplesLBCb、predSamplesLACr、および
predSamplesLBCrを、予測クロマサンプル値の(cbWidth/Sub
WidthC)×(cbHeight/SubHeightC)配列とする。
【0280】
predSamples、predSamplesCb、およびpredSampl
esCrは、以下の順序付けられたステップによって導出される。
【0281】
1.NがAおよびBの各々である場合、以下が適用される。
-輝度サンプルの順序付き2次元配列refPicLNと2つのクロマサンプルの順
序付き2次元配列refPicLNCbとrefPicLNCrから構成される参照ピク
チャは、predListFlagNに等しく設定されたXとrefIdxNに等しく設
定されたrefIdxXを入力として用いて、8.5.6.2項に規定する処理を呼び出
すことによって導出される。
-配列predSamplesLNは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWidt
hに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidth、cbHeightに
等しく設定された輝度コーディングブロック高さsbHeight、(0,0)に等しく
設定された動きベクトルオフセットmvOffset、mvNに等しく設定された動きベ
クトルmvLX、refPicLNに等しく設定された参照配列refPicLX
FALSEに等しく設定された変数bdofFLAG、0に等しく設定された変数cId
x、およびRefPicScale[predListFlagN][refIdxN]
を入力として用いて、8.5.6.3項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すこと
によって導出される。
-配列predSamplesLNcbは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidt
h、cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック
高さsbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOf
fset、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcb
等しく設定された参照配列refPicLXcb、FALSEに等しく設定された変数b
dofFLAG、1に等しく設定された変数cIdx、およびRefPicScale[
predListFlagN][refIdxN]を入力として用いて、8.5.6.3
項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
-配列predSamplesLNcrは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidt
h、cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック
高さsbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOf
fset、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcr
等しく設定された参照配列refPicLXcr、FALSEに等しく設定された変数b
dofFLAG、2に等しく設定された変数cIdx、およびRefPicScale[
predListFlagN][refIdxN]を入力として用いて、8.5.6.3
項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
【0282】
【化20】
【0283】
3.表36で規定されるように、merge_geo_parition_idx
xCb][yCb]の値に従って、マージgeoモード変数angleIdx、dist
anceIdxの分割角度および間隔を設定する。
【0284】
4.x=0.cbWidth-1、y=0.cbHeight-1である場合の現
在の輝度コーディングブロックpredSamples[x][y]内の予測サン
プルは、cbWidthに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbHe
ightに等しく設定されたコーディングブロック高さnCbH、サンプル配列pred
SamplesLAおよびpredSamplesLB、ならびに変数angleI
dxおよびdistanceIdx、0に等しいcIdxを入力として用いて、8.5.
7.2項に規定するgeoマージモード用の重み付けサンプル予測処理を呼び出すことに
よって導出される。
【0285】
5.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cbH
eight/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Cbコーディング
ブロックpredSamplesCb[x][y]内の予測サンプルは、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbH
eight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnCb
H、サンプル配列predSamplesLAcbおよびpredSamplesLB
、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、1に等しいcIdx
を入力として用いて、8.5.7.2項に規定するgeoマージモード用の重み付けサン
プル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0286】
6.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cbH
eight/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Crコーディング
ブロックpredSamplesCr[x][y]内の予測サンプルは、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbH
eight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnCb
H、サンプル配列predSamplesLAcrおよびpredSamplesLB
、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、2に等しいcIdx
を入力として用いて、8.5.7.2項に規定するgeoマージモード用の重み付けサン
プル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0287】
7. 8.5.7.3項に規定されるマージgeoモードのための動きベクトル記憶処
理は、輝度コーディングブロックの位置(xCb,yCb)、輝度コーディングブロック
の幅cbWidth、輝度コーディングブロックの高さcbHeight、分割方向an
gleIdxおよびdistanceIdx、輝度動きベクトルmvAおよびmvB、参
照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、および予測リストフラグpred
ListFlagAおよびpredListFlagBを入力として用いて、呼び出され
る。
【0288】
この例では、図24Aに示すようなgeo_partition_idx値に基づくg
eo_partition_idx’値のマッピングテーブルを使用する。図24Bに、
作業草案から差し引かれたgeo_partition_idx値に基づくangleI
dxおよびdistanceIdx値の仕様を表示する表36の旧バージョンを示す。図
24Eは、geo_partition_idx値に基づくてangleIdx値および
distanceIdx値をの仕様を示す表36を示す。
【0289】
【表36】
【0290】
例示的な実施形態:ブロックサイズに依存するGEOモード選択
【表37】
【0291】
【化21】
【0292】
7.4.10.7 マージデータ意味論
【0293】
【化22】
【0294】
8.5.7 geoインターブロックのための復号化処理
【0295】
8.5.7.1一般
【0296】
この処理は、1に等しいMergeGeoFlag[xCb][yCb]を有するコー
ディングユニットを復号化するときに呼び出される。
この処理への入力は以下の通りである。
-現在のピクチャの左上の輝度サンプルに対する現在のコーディングブロックの左上の
サンプルを規定する輝度位置(xCb,yCb)、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの幅を規定する変数cbWidt
h、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの高さを規定する変数cbHei
ght、
-1/16分数サンプル精度mvAおよびmvBにおける輝度動きベクトル、
-クロマ動きベクトルmvCAおよびmvCB
-参照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、
-予測リストフラグpredListFlagAおよびpredListFlagB。
この処理の出力は以下の通りである。
-輝度予測サンプルの(cbWidth)×(cbHeight)配列predSam
ples
-成分Cbのためのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)×
(cbHeight/SubHeightC)配列predSamplesCb
-成分Crのためのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)×
(cbHeight/SubHeightC)配列predSamplescr
predSamplesLAおよびpredSamplesLBを、予測輝度サン
プル値の(cbWidth)×(cbHeight)配列とし、predSamples
LACb、predSamplesLBCb、predSamplesLACr、および
predSamplesLBCrを、予測クロマサンプル値の(cbWidth/Sub
WidthC)×(cbHeight/SubHeightC)配列とする。
【0297】
predSamples、predSamplesCb、およびpredSampl
esCrは、以下の順序付けられたステップによって導出される。
【0298】
1.NがAおよびBの各々である場合、以下が適用される。
-輝度サンプルの順序付き2次元配列refPicLNと2つのクロマサンプルの順
序付き2次元配列refPicLNCbとrefPicLNCrから構成される参照ピク
チャは、predListFlagNに等しく設定されたXとrefIdxNに等しく設
定されたrefIdxXを入力として用いて、8.5.6.2項に規定する処理を呼び出
すことによって導出される。
-配列predSamplesLNは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWidt
hに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidth、cbHeightに
等しく設定された輝度コーディングブロック高さsbHeight、(0,0)に等しく
設定された動きベクトルオフセットmvOffset、mvNに等しく設定された動きベ
クトルmvLX、refPicLNに等しく設定された参照配列refPicLX
FALSEに等しく設定された変数bdofFLAG、0に等しく設定された変数cId
x、およびRefPicScale[predListFlagN][refIdxN]
を入力として用いて、8.5.6.3項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すこと
によって導出される。
-配列predSamplesLNcbは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidt
h、cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック
高さsbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOf
fset、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcb
等しく設定された参照配列refPicLXcb、FALSEに等しく設定された変数b
dofFLAG、1に等しく設定された変数cIdx、およびRefPicScale[
predListFlagN][refIdxN]を入力として用いて、8.5.6.3
項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
-配列predSamplesLNcrは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidt
h、cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック
高さsbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOf
fset、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcr
等しく設定された参照配列refPicLXcr、FALSEに等しく設定された変数b
dofFLAG、2に等しく設定された変数cIdx、およびRefPicScale[
predListFlagN][refIdxN]を入力として用いて、8.5.6.3
項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
【0299】
【化23】
【0300】
3.表36で規定されるように、merge_geo_parition_idx
xCb][yCb]の値に従って、マージgeoモード変数angleIdx、dist
anceIdxの分割角度および間隔を設定する。
【0301】
4.x=0.cbWidth-1、y=0.cbHeight-1である場合の現
在の輝度コーディングブロックpredSamples[x][y]内の予測サン
プルは、cbWidthに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbHe
ightに等しく設定されたコーディングブロック高さnCbH、サンプル配列pred
SamplesLAおよびpredSamplesLB、ならびに変数angleI
dxおよびdistanceIdx、0に等しいcIdxを入力として用いて、8.5.
7.2項に規定するgeoマージモード用の重み付けサンプル予測処理を呼び出すことに
よって導出される。
【0302】
5.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cbH
eight/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Cbコーディング
ブロックpredSamplesCb[x][y]内の予測サンプルは、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbH
eight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnCb
H、サンプル配列predSamplesLAcbおよびpredSamplesLB
、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、1に等しいcIdx
を入力として用いて、8.5.7.2 項に規定するgeoマージモード用の重み付けサ
ンプル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0303】
6.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cbH
eight/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Crコーディング
ブロックpredSamplesCr[x][y]内の予測サンプルは、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbH
eight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnCb
H、サンプル配列predSamplesLAcrおよびpredSamplesLB
、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、2に等しいcIdx
を入力として用いて、8.5.7.2項に規定するgeoマージモード用の重み付けサン
プル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0304】
7. 8.5.7.3項に規定されるマージgeoモードのための動きベクトル記憶処
理は、輝度コーディングブロックの位置(xCb,yCb)、輝度コーディングブロック
の幅cbWidth、輝度コーディングブロックの高さcbHeight、分割方向an
gleIdxおよびdistanceIdx、輝度動きベクトルmvAおよびmvB、参
照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、および予測リストフラグpred
ListFlagAおよびpredListFlagBを入力として用いて、呼び出され
る。
【0305】
この例では、図24Aに示すようなgeo_partition_idx値に基づくg
eo_partition_idx’値のマッピングテーブルを使用する。geo_pa
rtition_idxに基づいてangleIdx値およびdistanceIdx値
を仕様を示す表36の旧バージョンを示しており、これは現在は関連する図24Bに示す
作業草案から削除されている。geo_partition_idx値に基づくangl
eIdx値およびdistanceIdx値の仕様を示す表36を図24Eに示す。
【0306】
【表38】
【0307】
例示的な実施形態:ブロックサイズに依存するGEOモード選択
【0308】
【表39】
【0309】
【化24】
【0310】
7.4.10.7 マージデータ意味論
【0311】
【化25】
【0312】
8.5.7.イントラブロックの復号化処理
【0313】
8.5.7.1一般
【0314】
この処理は、1に等しいMergeGeoFlag[xCb][yCb]を有するコー
ディングユニットを復号化するときに呼び出される。
この処理への入力は以下の通りである。
-現在のピクチャの左上の輝度サンプルに対する現在のコーディングブロックの左上の
サンプルを規定する輝度位置(xCb,yCb)、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの幅を規定する変数cbWidt
h、
-輝度サンプルにおける現在のコーディングブロックの高さを規定する変数cbHei
ght、
-1/16分数サンプル精度mvAおよびmvBにおける輝度動きベクトル、
-クロマ動きベクトルmvCAおよびmvCB、
-参照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、
-予測リストフラグpredListFlagAおよびpredListFlagB。
この処理の出力は以下の通りである。
-輝度予測サンプルの(cbWidth)×(cbHeight)配列predSam
ples
-成分Cbのためのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)×
(cbHeight/SubHeightC)配列predSamplesCb
-成分Crのためのクロマ予測サンプルの(cbWidth/SubWidthC)×
(cbHeight/SubHeightC)配列predSamplescr
predSamplesLAおよびpredSamplesLBを、予測輝度サン
プル値の(cbWidth)×(cbHeight)配列とし、predSamples
LACb、predSamplesLBCb、predSamplesLACr、および
predSamplesLBCrを、予測クロマサンプル値の(cbWidth/Sub
WidthC)×(cbHeight/SubHeightC)配列とする。
【0315】
predSamples、predSamplesCb、およびpredSampl
esCrは、以下の順序付けられたステップによって導出される。
【0316】
8.NがAおよびBの各々である場合、以下が適用される。
-輝度サンプルの順序付き2次元配列refPicLNと2つのクロマサンプルの順
序付き2次元配列refPicLNCbとrefPicLNCrから構成される参照ピク
チャは、predListFlagNに等しく設定されたXとrefIdxNに等しく設
定されたrefIdxXを入力として用いて、8.5.6.2項に規定する処理を呼び出
すことによって導出される。
-配列predSamplesLNは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWidt
hに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidth、cbHeightに
等しく設定された輝度コーディングブロック高さsbHeight、(0,0)に等しく
設定された動きベクトルオフセットmvOffset、mvNに等しく設定された動きベ
クトルmvLX、refPicLNに等しく設定された参照配列refPicLX
FALSEに等しく設定された変数bdofFLAG、0に等しく設定された変数cId
x、およびRefPicScale[predListFlagN][refIdxN]
を入力として用いて、8.5.6.3項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すこと
によって導出される。
-配列predSamplesLNcbは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidt
h、cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック
高さsbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOf
fset、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcb
等しく設定された参照配列refPicLXcb、FALSEに等しく設定された変数b
dofFLAG、1に等しく設定された変数cIdx、およびRefPicScale[
predListFlagN][refIdxN]を入力として用いて、8.5.6.3
項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
-配列predSamplesLNcrは、輝度位置(xCb,yCb)、cbWid
th/SubWidthCに等しく設定された輝度コーディングブロック幅sbWidt
h、cbHeight/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック
高さsbHeight、(0,0)に等しく設定された動きベクトルオフセットmvOf
fset、mvCNに等しく設定された動きベクトルmvLX、refPicLNcr
等しく設定された参照配列refPicLXcr、FALSEに等しく設定された変数b
dofFLAG、2に等しく設定された変数cIdx、およびRefPicScale[
predListFlagN][refIdxN]を入力として用いて、8.5.6.3
項に規定する分数サンプル補間処理を呼び出すことによって導出される。
【0317】
【化26】
【0318】
10.表36で規定されるように、merge_geo_parition_idx’
[xCb][yCb]の値に従って、マージgeoモード変数angleIdx、dis
tanceIdxの分割角度および間隔を設定する。
11.x=0.cbWidth-1、y=0.cbHeight-1である場合の
現在の輝度コーディングブロックpredSamples[x][y]内の予測サ
ンプルは、cbWidthに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cbH
eightに等しく設定されたコーディングブロック高さnCbH、サンプル配列pre
dSamplesLAおよびpredSamplesLB、ならびに変数angle
IdxおよびdistanceIdx、0に等しいcIdxを入力として用いて、8.5
.7.2項に規定するgeoマージモード用の重み付けサンプル予測処理を呼び出すこと
によって導出される。
【0319】
12.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cb
Height/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Cbコーディン
グブロックpredSamplesCb[x][y]内の予測サンプルは、cbWi
dth/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cb
Height/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnC
bH、サンプル配列predSamplesLAcbおよびpredSamplesLB
cb、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、1に等しいcId
xを入力として用いて、8.5.7.2項に規定するgeoマージモード用の重み付けサ
ンプル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0320】
13.x=0..cbWidth/SubWidthC-1およびy=0..cb
Height/SubHeightC-1である場合の現在のクロマ成分Crコーディン
グブロックpredSamplesCr[x][y]内の予測サンプルは、cbWi
dth/SubWidthCに等しく設定されたコーディングブロック幅nCbW、cb
Height/SubHeightCに等しく設定されたコーディングブロック高さnC
bH、サンプル配列predSamplesLAcrおよびpredSamplesLB
cr、ならびに変数angleIdxおよびdistanceIdx、2に等しいcId
xを入力として用いて、8.5.7.2項に規定するgeoマージモード用の重み付けサ
ンプル予測処理を呼び出すことによって導出される。
【0321】
14. 8.5.7.3項に規定されるマージgeoモードのための動きベクトル記憶
処理は、輝度コーディングブロックの位置(xCb,yCb)、輝度コーディングブロッ
クの幅cbWidth、輝度コーディングブロックの高さcbHeight、分割方向a
ngleIdxおよびdistanceIdx、輝度動きベクトルmvAおよびmvB、
参照インデックスrefIdxAおよびrefIdxB、ならびに予測リストフラグpr
edListFlagAおよびpredListFlagBを入力として用いて、呼び出
される。
【0322】
この例では、図24Aに示すようなgeo_partition_idx値に基づくg
eo_partition_idx’値のマッピングテーブルを使用する。図24Bに、
作業草案から差し引かれたgeo_partition_idx値に基づくangleI
dxおよびdistanceIdx値の仕様を表示する表36の旧バージョンを示す。図
24Eは、geo_partition_idx値に基づくてangleIdx値および
distanceIdx値をの仕様を示す表36を示す。
【0323】
【表40】
【0324】
開示される技術の例示的な実装形態
【0325】
図13Aは、映像処理装置1300のブロック図である。装置1300は、本明細書に
記載の方法の1つ以上を実装するために使用してもよい。装置1300は、スマートフォ
ン、タブレット、コンピュータ、モノのインターネット(IoT)受信機等に実施されて
もよい。装置1300は、1つ以上の処理装置1302と、1つ以上のメモリ1304と
、映像処理ハードウェア1306と、を含んでもよい。1つまたは複数の処理装置130
2は、本明細書に記載される1つ以上の方法を実装するように構成されてもよい。メモリ
(複数可)1304は、本明細書で説明される方法および技術を実装するために使用され
るデータおよびコードを記憶するために使用してもよい。映像処理ハードウェア1306
を使用して、ハードウェア回路において、本明細書に記載されるいくつかの技術を実装し
てもよく、一部又は全部が処理装置1302の一部(例えば、グラフィック処理装置コア
GPU又は他の信号処理回路)であってもよい。
【0326】
本明細書では、「映像処理」という用語は、映像符号化、映像復号化、映像圧縮、また
は映像展開を指すことができる。例えば、映像圧縮アルゴリズムは、映像の画素表現から
対応するビットストリーム表現への変換、またはその逆の変換中に適用されてもよい。現
在の映像ブロックのビットストリーム表現は、例えば、構文によって規定されるように、
ビットストリーム内の同じ場所または異なる場所に拡散されるビットに対応していてもよ
い。例えば、1つのマクロブロックは、変換およびコーディングされた誤り残差値の観点
から、且つビットストリームにおけるヘッダおよび他のフィールドにおけるビットを使用
して、コーディングされてもよい。
【0327】
開示された方法及び技法は、本明細書に開示された技法を使用できるようにすることで
、スマートフォン、ノートパソコン、卓上パソコン、及び類似した機器等の映像処理デバ
イスに組み込まれる映像エンコーダおよび/またはデコーダの実施形態に有益となること
が理解される。
【0328】
図13Bは、本明細書に開示される様々な技術を実装することができる例示的な映像処
理システム1310を示すブロック図である。様々な実装形態は、システム1310のモ
ジュールの一部又は全部を含んでもよい。システム1310は、映像コンテンツを受信す
るための入力ユニット1312を含んでもよい。映像コンテンツは、未加工又は非圧縮フ
ォーマット、例えば、8又は10ビットのマルチコンポーネント画素値で受信されてもよ
く、又は圧縮又は符号化フォーマットで受信されてもよい。入力ユニット1312は、ネ
ットワークインターフェース、周辺バスインターフェース、又は記憶インターフェースを
表してもよい。ネットワークインターフェースの例は、イーサネット(登録商標)、パッ
シブ光ネットワーク(PON)等の有線インターフェース、およびWi-Fi(登録商標
)またはセルラーインターフェース等の無線インターフェースを含む。
【0329】
システム1310は、本明細書に記載される様々なコーディング又は符号化方法を実装
することができるコーディングモジュール1314を含んでもよい。コーディングコンポ
ーネント1314は、入力ユニット1312からの映像の平均ビットレートをコーディン
グコンポーネント1314の出力に低減し、映像のコーディング表現を生成してもよい。
従って、このコーディング技術は、映像圧縮または映像コード変換技術と呼ばれることが
ある。コーディングコンポーネント1314の出力は、コンポーネント1316によって
表されるように、記憶されてもよいし、接続された通信を介して送信されてもよい。入力
ユニット1312において受信された、記憶された又は通信された映像のビットストリー
ム(又はコーディング)表現は、コンポーネント1318によって使用されて、表示イン
ターフェース1320に送信される画素値又は表示可能な映像を生成してもよい。ビット
ストリーム表現からユーザが見ることができる映像を生成する処理は、映像伸張(映像展
開)と呼ばれることがある。さらに、特定の映像処理動作を「コーディング」動作又はツ
ールと呼ぶが、符号化ツール又は動作は、エンコーダで使用され、対応する復号化ツール
又は動作であり符号化の結果を逆にするものは、デコーダによって行われることが理解さ
れよう。
【0330】
周辺バスインターフェースまたは表示インターフェースの例は、ユニバーサルシリアル
バス(USB)または高精細マルチメディアインターフェース(HDMI(登録商標))
またはディスプレイポート等を含んでもよい。ストレージインターフェースの例は、シリ
アルアドバンスドテクノロジーアタッチメント(SATA)、PCI、IDEインターフ
ェース等を含む。本明細書に記載される技術は、携帯電話、ノートパソコン、スマートフ
ォン、又はデジタルデータ処理及び/又は映像表示を実施可能な他のデバイス等の様々な
電子デバイスに実施されてもよい。
【0331】
開示される技術のいくつかの実施形態は、映像処理ツールまたはモードを有効化するよ
うに決定または判定することを含む。一例において、映像処理ツールまたはモードが有効
化される場合、エンコーダは、1つの映像ブロックを処理する際にこのツールまたはモー
ドを使用するまたは実装するが、このツールまたはモードの使用に基づいて、結果として
得られるビットストリームを必ずしも修正しなくてもよい。すなわち、映像のブロックか
ら映像のビットストリーム表現への変換は、決定または判定に基づいて映像処理ツールま
たはモードが有効化される場合に、この映像処理ツールまたはモードを使用する。別の例
において、映像処理ツールまたはモードが有効化される場合、デコーダは、ビットストリ
ームが映像処理ツールまたはモードに基づいて修正されたことを知って、ビットストリー
ムを処理する。すなわち、決定または判定に基づいて有効化された映像処理ツールまたは
モードを使用して、映像のビットストリーム表現から映像のブロックへの変換を行う。
【0332】
開示される技術のいくつかの実施形態は、映像処理ツールまたはモードを無効化するよ
うに決定または判定することを含む。一例において、映像処理ツールまたはモードが無効
にされている場合、エンコーダは、映像のブロックを映像のビットストリーム表現に変換
する際に、このツールまたはモードを使用しない。別の例において、映像処理ツールまた
はモードが無効にされている場合、デコーダは、決定または判定に基づいて有効化された
映像処理ツールまたはモードを使用してビットストリームが修正されていないことを知っ
て、ビットストリームを処理する。
【0333】
図14は、映像処理の方法1400の一例を示すフローチャートである。方法1400
は、1402において、視覚メディアデータの現在の映像ブロックと視覚メディアデータ
のビットストリーム表現との変換を行い、変換中、現在の映像ブロックの1つ以上の寸法
および/または現在の映像ブロックの1つ以上の寸法の数学関数が少なくとも1つの閾値
条件を達成するという判定に少なくとも部分的に基づいて、幾何学的分割モードの使用を
選択的に有効化または無効化することを含む。
【0334】
図15は、本開示の技法を利用し得る例示的な映像コーディングシステム100を示す
ブロック図である。
【0335】
図15に示すように、映像コーディングシステム100は、送信元装置110と、送信
先装置120と、を備えてもよい。送信元装置110は、コーディング映像データを生成
するものであり、映像コーディング機器とも称され得る。送信先装置120は、送信元装
置110によって生成された、コーディング映像データを復号化してよく、映像復号化デ
バイスと呼ばれ得る。
【0336】
送信元装置110は、映像ソース112と、映像エンコーダ114と、入出力(I/O
)インターフェース116と、を備えてもよい。
【0337】
映像ソース112は、映像キャプチャデバイスなどのソース、映像コンテンツプロバイ
ダからの映像データを受信するためのインターフェース、および/または映像データを生
成するためのコンピュータグラフィックスシステム、またはこれらのソースの組み合わせ
を含んでもよい。映像データは、1つ以上のピクチャを含んでもよい。映像エンコーダ1
14は、映像ソース112からの映像データを符号化し、ビットストリームを生成する。
ビットストリームは、映像データのコーディング表現を形成するビットシーケンスを含ん
でもよい。ビットストリームは、コーディングピクチャおよび関連付けられたデータを含
んでもよい。コーディングピクチャは、ピクチャのコーディング表現である。関連付けら
れたデータは、シーケンスパラメータセット、ピクチャパラメータセット、および他の構
文構造を含んでもよい。I/Oインターフェース116は、変復調器(モデム)および/
または送信機を含んでもよい。符号化された映像データは、ネットワーク130aを介し
て、I/Oインターフェース116を介して直接送信先装置120に送信されることがで
きる。符号化された映像データは、送信先装置120がアクセスするために、記憶媒体/
サーバ130bに記憶してもよい。
【0338】
送信先装置120は、I/Oインターフェース126、映像デコーダ124、および表
示装置122を含んでもよい。
【0339】
I/Oインターフェース126は、受信機および/またはモデムを含んでもよい。I/
Oインターフェース126は、送信元装置110または記憶媒体/サーバ130bから符
号化映像データを取得してもよい。映像デコーダ124は、符号化された映像データを復
号化してもよい。表示装置122は、復号化した映像データをユーザに表示してもよい。
表示装置122は、送信先装置120と一体化されてもよく、または外部表示装置とイン
ターフェースで接続するように構成される送信先装置120の外部にあってもよい。
【0340】
映像エンコーダ114および映像デコーダ124は、高効率映像コーディング(HEV
C)規格、汎用映像コーディング(VVVM)規格、および他の現在のおよび/またはさ
らなる規格等の映像圧縮規格に従って動作してもよい。
【0341】
図16は、映像エンコーダ200の一例を示すブロック図であり、この映像エンコーダ
200は、図15に示されるシステム100における映像エンコーダ114であってもよ
い。
【0342】
映像エンコーダ200は、本開示の技術のいずれか又は全部を実行するように構成され
てもよい。図16の実施例において、映像エンコーダ200は、複数の機能モジュールを
備える。本開示で説明される技法は、映像エンコーダ200の様々なコンポーネント間で
共有され得る。いくつかの例では、処理装置は、本開示で説明される技術のいずれかまた
はすべてを行うように構成してもよい。
【0343】
映像エンコーダ200の機能モジュールは、分割ユニット201と、モード選択ユニッ
ト203、動き推定ユニット204、動き補償ユニット205及びイントラ予測ユニット
206を含んでもよい予測ユニット202と、残差生成ユニット207と、変換ユニット
208と、量子化ユニット209と、逆量子化ユニット210と、逆変換ユニット211
と、再構成ユニット212と、バッファ213と、エントロピー符号化ユニット214と
、を含んでもよい。
【0344】
他の例において、映像エンコーダ200は、より多くの、より少ない、又は異なる機能
コンポーネントを含んでもよい。一例において、予測ユニット202は、イントラブロッ
クコピー(IBC)ユニットを含んでもよい。IBCユニットは、少なくとも1つの参照
ピクチャが現在の映像ブロックが位置するピクチャであるIBCモードにおいて予測(p
redication)を行うことができる。
【0345】
さらに、動き推定ユニット204及び動き補償ユニット205などのいくつかのコンポ
ーネントは、高度に統合されてもよいが、説明のために、図16の例においては別々に表
されている。
【0346】
分割ユニット201は、1つのピクチャを1つ以上の映像ブロックに分割することがで
きる。映像エンコーダ200及び映像デコーダ300は、様々な映像ブロックサイズをサ
ポートしてもよい。
【0347】
モード選択ユニット203は、例えば、エラー結果に基づいて、イントラ又はインター
のいずれかのコーディングモードの1つを選択し、得られたイントラ又はインターコーデ
ィングブロックを、残差生成ユニット207に供給して残差ブロックデータを生成し、再
構成ユニット212に供給して参照ピクチャとしての使用のために符号化ブロックを再構
成してもよい。本発明の実施例において、モード選択ユニット203は、インター予測信
号およびイントラ予測信号に基づいて予測を行うイントラおよびインター予測(CIIP
)モードの組み合わせを選択してもよい。モード選択ユニット203は、インター予測の
場合、ブロックのために動きベクトルの解像度(例えば、サブピクセル又は整数ピクセル
精度)を選択してもよい。
【0348】
現在の映像ブロックに対してインター予測を実行するために、動き推定ユニット204
は、バッファ213からの1つ以上の参照フレームと現在の映像ブロックとを比較するこ
とで、現在の映像ブロックのために動き情報を生成してもよい。動き補償ユニット205
は、現在の映像ブロックに関連付けられたピクチャ以外のバッファ213からのピクチャ
の動き情報及び復号化サンプルに基づいて、現在の映像ブロックのために予測映像ブロッ
クを判定してもよい。
【0349】
動き推定ユニット204及び動き補償ユニット205は、例えば、現在の映像ブロック
がIスライスであるか、Pスライスであるか、又はBスライスであるかに基づいて、現在
の映像ブロックに対して異なる演算を実行してもよい。
【0350】
いくつかの例において、動き推定ユニット204は、現在の映像ブロックに対して単方
向予測を実行し、動き推定ユニット204は、現在の映像ブロックに対して、リスト0又
はリスト1の参照ピクチャを検索して、参照映像ブロックを求めてもよい。そして、動き
推定ユニット204は、参照映像ブロックと、現在の映像ブロックと参照映像ブロックと
の間の空間的変位を示す動きベクトルとを含む、リスト0またはリスト1における参照ピ
クチャを示す参照インデックスを生成してもよい。動き推定ユニット204は、参照イン
デックス、予測方向インジケータ、および動きベクトルを、現在の映像ブロックの動き情
報として出力してもよい。動き補償ユニット205は、現在の映像ブロックの動き情報が
示す参照映像ブロックに基づいて、現在のブロックの予測映像ブロックを生成してもよい
【0351】
他の例において、動き推定ユニット204は、現在の映像ブロックを双方向予測しても
よく、動き推定ユニット204は、リスト0における参照ピクチャの中から現在の映像ブ
ロックために参照映像ブロックを検索してもよく、また、リスト1における参照ピクチャ
の中から現在の映像ブロックのために別の参照映像ブロックを検索してもよい。動き推定
ユニット204は、参照映像ブロックを含むリスト0およびリスト1における参照ピクチ
ャを示す参照インデックスと、参照映像ブロックと現在の映像ブロックとの間の空間的変
位を示す動きベクトルとを生成してもよい。動き推定ユニット204は、現在の映像ブロ
ックの参照インデックスおよび動きベクトルを、現在の映像ブロックの動き情報として出
力してもよい。動き補償ユニット205は、現在の映像ブロックの動き情報が示す参照映
像ブロックに基づいて、現在の映像ブロックの予測映像ブロックを生成してもよい。
【0352】
いくつかの例において、動き推定ユニット204は、デコーダの復号化処理のために、
動き情報のフルセットを出力してもよい。
【0353】
いくつかの例では、動き推定ユニット204は、現在の映像のために動き情報のフルセ
ットを出力しなくてもよい。むしろ、動き推定ユニット204は、別の映像ブロックの動
き情報を参照して、現在の映像ブロックの動き情報を信号通知してもよい。例えば、動き
推定ユニット204は、現在の映像ブロックの動き情報が近傍の映像ブロックの動き情報
に十分に類似していると判定してもよい。
【0354】
一例において、動き推定ユニット204は、現在の映像ブロックに関連付けられた構文
構造において、現在の映像ブロックが別の映像ブロックと同じ動き情報を有することを映
像デコーダ300に示す値を示してもよい。
【0355】
別の例において、動き推定ユニット204は、現在の映像ブロックに関連付けられた構
文構造において、別の映像ブロックと、動きベクトル差(MVD)と、を識別してもよい
。動きベクトルの差分は、現在の映像ブロックの動きベクトルと、示された映像ブロック
の動きベクトルとの差分を示す。映像デコーダ300は、指示された映像ブロックの動き
ベクトルと、動きベクトルの差分と、を用いて、現在の映像ブロックの動きベクトルを判
定してもよい。
【0356】
上述したように、映像エンコーダ200は、動きベクトルを予測的に信号通知してもよ
い。映像エンコーダ200によって実装され得る予測信号通知技法の2つの例は、高度動
きベクトル予測(AMVP)およびマージモード信号通知を含む。
【0357】
イントラ予測ユニット206は、現在の映像ブロックに対してイントラ予測を行っても
よい。イントラ予測ユニット206が現在の映像ブロックをイントラ予測する場合、イン
トラ予測ユニット206は、同じピクチャにおける他の映像ブロックの復号化されたサン
プルに基づいて、現在の映像ブロックのための予測データを生成してもよい。現在の映像
ブロックのための予測データは、予測された映像ブロック及び様々な構文要素を含んでも
よい。
【0358】
残差生成ユニット207は、現在の映像ブロックから現在の映像ブロックの予測された
映像ブロックを減算することによって(例えば、マイナス符号によって示されている)、
現在の映像ブロックのために残差データを生成してもよい。現在の映像ブロックの残差デ
ータは、現在の映像ブロックにおけるサンプルの異なるサンプル成分に対応する残差映像
ブロックを含んでもよい。
【0359】
他の例において、例えば、スキップモードにおいて、現在の映像ブロックのための残差
データがなくてもよく、残差生成ユニット207は、減算演算を実行しなくてもよい。
【0360】
変換処理ユニット208は、現在の映像ブロックに関連付けられた残差映像ブロックに
1つ以上の変換を適用することによって、現在の映像ブロックのために1つ以上の変換係
数映像ブロックを生成してもよい。
【0361】
変換処理ユニット208が現在の映像ブロックに関連付けられた変換係数映像ブロック
を生成した後、量子化ユニット209は、現在の映像ブロックに関連付けられた1つ以上
の量子化パラメータ(QP)値に基づいて、現在の映像ブロックに関連付けられた変換係
数映像ブロックを量子化してもよい。
【0362】
逆量子化ユニット210および逆変換ユニット211は、変換係数映像ブロックに逆量
子化および逆変換をそれぞれ適用し、変換係数映像ブロックから残差映像ブロックを再構
成してもよい。再構成ユニット212は、予測ユニット202が生成した1つ以上の予測
映像ブロックから対応するサンプルに再構成された残差映像ブロックを加え、現在のブロ
ックに関連付けられた再構成映像ブロックを生成し、バッファ213に記憶することがで
きる。
【0363】
再構成ユニット212が映像ブロックを再構成した後、映像ブロックにおける映像ブロ
ッキングアーチファクトを縮小するために、ループフィルタリング演算を行ってもよい。
【0364】
エントロピー符号化ユニット214は、映像エンコーダ200の他の機能コンポーネン
トからデータを受信してもよい。エントロピー符号化ユニット214は、データを受信す
ると、1つ以上のエントロピー符号化演算を行い、エントロピー符号化データを生成し、
エントロピー符号化データを含むビットストリームを出力してもよい。
【0365】
図17は、映像デコーダ300の一例を示すブロック図であり、この映像デコーダ30
0は、図15に示されるシステム100における映像デコーダ114であってもよい。
【0366】
映像デコーダ300は、本開示の技術のいずれか又は全部を実行するように構成されて
もよい。図17の実施例において、映像デコーダ300は、複数の機能モジュールを備え
る。本開示で説明される技法は、映像デコーダ300の様々なモジュール間で共有されて
もよい。いくつかの例では、処理装置は、本開示で説明される技術のいずれかまたはすべ
てを行うように構成してもよい。
【0367】
図17の実施例において、映像デコーダ300は、エントロピー復号化ユニット301
、動き補償ユニット302、イントラ予測ユニット303、逆量子化ユニット304、逆
変換ユニット305、及び再構成ユニット306、並びにバッファ307を備える。映像
デコーダ300は、いくつかの例では、映像エンコーダ200(図16)に関して説明し
た符号化パスとほぼ逆の復号化パスを行ってもよい。
【0368】
エントロピー復号化ユニット301は、符号化ビットストリームを取り出す。符号化ビ
ットストリームは、エントロピー符号化された映像データ(例えば、映像データの符号化
ブロック)を含んでもよい。エントロピー復号化ユニット301は、エントロピー符号化
された映像データを復号化し、エントロピー復号された映像データから、動き補償ユニッ
ト302は、動きベクトル、動きベクトル精度、参照ピクチャリストインデックス、およ
び他の動き情報を含む動き情報を判定してもよい。動き補償ユニット302は、例えば、
AMVP及びマージモードを実行することで、このような情報を判定してもよい。
【0369】
動き補償ユニット302は、動き補償されたブロックを生成してもよく、場合によって
は、補間フィルタに基づいて補間を実行する。構文要素には、サブピクセルの精度で使用
される補間フィルタのための識別子が含まれてもよい。
【0370】
動き補償ユニット302は、映像ブロックの符号化中に映像エンコーダ20によって使
用されるような補間フィルタを使用して、参照ブロックのサブ整数ピクセルのための補間
値を計算してもよい。動き補償ユニット302は、受信した構文情報に基づいて、映像エ
ンコーダ200が使用する補間フィルタを判定し、この補間フィルタを使用して予測ブロ
ックを生成してもよい。
【0371】
動き補償ユニット302は、構文情報の一部を用いて、符号化された映像シーケンスの
フレーム(複数可)および/またはスライス(複数可)を符号化するために使用されるブ
ロックのサイズ、符号化された映像シーケンスのピクチャの各マクロブロックがどのよう
に分割されるかを記述する分割情報、各分割がどのように符号化されるかを示すモード、
インター符号化ブロック間の各1つ以上の参照フレーム(および参照フレームリスト)、
および符号化された映像シーケンスを復号化するための他の情報を判定してもよい。
【0372】
イントラ予測ユニット303は、例えば、ビットストリームにおいて受信したイントラ
予測モードを使用して、空間的に隣接するブロックから予測ブロックを形成してもよい。
逆量子化ユニット303は、ビットストリームに提供され、エントロピー復号化ユニット
301によって復号された量子化された映像ブロック係数を逆量子化(すなわち、逆量子
化)する。逆変換ユニット303は、逆変換を適用する。
【0373】
再構成ユニット306は、残差ブロックと、動き補償ユニット202又はイントラ予測
ユニット303によって生成された対応する予測ブロックとを合計し、復号化されたブロ
ックを形成してもよい。所望であれば、ブロックアーチファクトを除去するために、復号
化されたブロックをフィルタリングするために非ブロック化フィルタを適用してもよい。
復号化された映像ブロックは、バッファ307に記憶され、バッファ307は、後続の動
き補償/イントラ予測のために参照ブロックを提供し、且つ表示装置に表示するために復
号化された映像を生成する。
【0374】
次に、いくつかの実施形態において好適な項目を列挙する。
【0375】
以下の項目は、前章(例えば、項目15)に記載された技術の例示的な実施形態を示す
【0376】
1.映像処理方法であって、視覚メディアデータの現在の映像ブロックと視覚メディア
データのビットストリーム表現との変換を行い、変換中、現在の映像ブロックの1つ以上
の寸法および/または現在の映像ブロックの1つ以上の寸法の数学関数が少なくとも1つ
の閾値条件を達成するという判定に少なくとも部分的に基づいて、幾何学的分割モードの
使用を選択的に有効化または無効化することを含む、方法。
【0377】
2.前記幾何学的分割モードは、三角形予測モード(TPM)、幾何学的マージモード
(GEO)、および/またはウェッジ予測モードを少なくとも含む、項目1に記載の方法
【0378】
3.前記幾何学的分割モードは、映像ブロックを2つ以上のサブ領域に分割することを
含み、少なくとも1つのサブ領域は、QT、BT、および/または分割を含まない、項目
1~2のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0379】
4.前記現在の映像ブロックの前記1つ以上の寸法は、前記現在の映像ブロックのブロ
ック幅、ブロック高さ、および/またはアスペクト比を含む、項目1~3のいずれか1つ
以上に記載の方法。
【0380】
5.前記少なくとも1つの閾値条件を達成することは、現在の映像ブロックの1つ以上
の寸法、またはその数学関数が対応する閾値よりも大きいおよび/または小さいことを含
む、項目1~4のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0381】
6.前記ブロック幅をWと表し、前記ブロック高さをHと表し、閾値をT1、T2、T
3、T4と表し、W>=T1、および/またはH>=T2、および/またはW*H<T3
、および/またはW*H>T4である場合、幾何学的分割モードが有効化される、項目5
に記載の方法。
【0382】
7.前記ブロック幅をWと表し、前記ブロック高さをHと表し、閾値をT1、T2、T
3、T4と表し、W>=T1、および/またはH>=T2、および/またはW*H<=T
3、および/またはW*H>=T4である場合、幾何学的分割モードが有効化される、項
目5に記載の方法。
【0383】
8.前記ブロック幅をWと表し、前記ブロック高さをHと表し、閾値をT1、T2、T
3、T4と表し、W*H<T1||(W*H<=T2&&W/H<=T3&&H/W<=
T4)である場合、幾何学的分割モードが有効化される、項目5に記載の方法。
【0384】
9.前記ブロック幅をWと表し、前記ブロック高さをHと表し、閾値をT1、T2、T
3、T4と表し、W*H<T1||(W*H<=T2&&abs(logW-logH)
<=T3)である場合、幾何学的分割モードが有効化される、項目5に記載の方法。
【0385】
10.前記ブロック幅をWと表し、前記ブロック高さをHと表し、閾値をT1、T2、
T3、T4と表し、W*H<=T1&&W/H<=T2&&H/W<=T3である場合、
幾何学的分割モードが有効化される、項目5に記載の方法。
【0386】
11.前記ブロック幅をWと表し、前記ブロック高さをHと表し、閾値をTx、Tyと
表し、W>=TxおよびH>=Tyである場合、幾何学的分割モードが有効化される
、項目5に記載の方法。
【0387】
12.前記ブロック幅をWと表し、前記ブロック高さをHと表し、閾値をN、Mと表し
、W>Nおよび/またはH>Mである場合、幾何学的分割モードが無効化される、項目5
に記載の方法。
【0388】
13.前記ブロック幅をWと表し、前記ブロック高さをHと表し、閾値をTi(i=1
…17)と表し、1つ以上の下記に規定する閾値条件が満たされると、幾何学的分割モー
ドが無効化される、項目5に記載の方法、
W<T1および/またはW>T2および/またはW=T3
H<T4および/またはH>T5および/またはH=T6
W*H<T7および/またはW*H>T8および/またはW*H=T8
W/H>T9および/またはW/H>T10および/またはW/H=T11
H/W>T12および/またはH/W>T13および/またはH/W=T14
Abs(logW-logH)>T15および/またはAbs(logW-logH
)<T16および/またはAbs(logW-logH)=T17。
【0389】
14.前記ブロック幅をWと表し、前記ブロック高さをHと表し、閾値をTi(i=1
…17)と表し、1つ以上の下記に規定する閾値条件が満たされると、幾何学的分割モー
ドが有効化される、項目5に記載の方法、
W<T1および/またはW>T2および/またはW=T3
H<T4および/またはH>T5および/またはH=T6
W*H<T7および/またはW*H>T8および/またはW*H=T8
W/H>T9および/またはW/H>T10および/またはW/H=T11
H/W>T12および/またはH/W>T13および/またはH/W=T14
Abs(logW-logH)>T15および/またはAbs(logW-logH
)<T16および/またはAbs(logW-logH)=T17。
【0390】
15.現在の映像ブロックが輝度ブロックである、項目5~14のいずれか1項目以上
に記載の方法。
【0391】
16.現在の映像ブロックがクロマブロックである、項目5~14のいずれか1項目以
上に記載の方法。
【0392】
17.前記現在の映像ブロックは、輝度成分およびクロマ成分を含み、少なくとも1つ
の閾値条件から、輝度成分のために幾何学的分割モードが無効化されていると判定された
場合、クロマ成分のために幾何学的分割モードも無効化される、項目5~14のいずれか
1つ以上に記載の方法。
【0393】
18.前記現在の映像ブロックは、輝度成分およびクロマ成分を含み、少なくとも1つ
の閾値条件から、輝度成分のために幾何学的分割モードが有効化されていると判定された
場合、クロマ成分のために幾何学的分割モードも有効化される、項目5~14のいずれか
1つ以上に記載の方法。
【0394】
19.前記現在の映像ブロックは、輝度成分およびクロマ成分を含み、少なくとも1つ
の閾値条件が、前記輝度成分に対しては満たされ、クロマ成分に対しては満たされない、
項目5~14のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0395】
20.現在の視覚メディアデータの映像ブロックと視覚メディアデータのビットストリ
ーム表現との変換を行うことを含み、変換中、前記現在の映像ブロックに対して複数セッ
トの幾何学的分割モードの使用が許可されており、前記複数セットの幾何学的分割モード
は、前記現在の映像ブロックのサイズに少なくとも部分的に基づいて選択される、映像処
理方法。
【0396】
21.複数セットの幾何学的分割モードが許可される旨の指示が、ビットストリーム表
現に含まれる、項目20に記載の方法。
【0397】
22.前記複数セットの幾何学的分割モードのうちの少なくとも2つの幾何学的分割モ
ードは、異なる数の幾何学的分割モードを含む、項目20に記載の方法。
【0398】
23.前記複数セットの幾何学的分割モードのうちの少なくとも2つは、同じ数の幾何
学的分割モードを含み、1つのセットに含まれる少なくとも1つの幾何学的分割モードは
、別のセットにおいて除外される、項目20に記載の方法。
【0399】
24.前記選択された複数セットの幾何学的分割モードの合計数の指示が、ビットスト
リーム表現に含まれる、項目20に記載の方法。
【0400】
25.前記選択された複数の幾何学的分割モードの複数セットの合計数が閾値未満であ
る、項目25に記載の方法。
【0401】
26.許可される前記複数セットの幾何学的分割モードに関連付けられた幾何学的分割
モードは、幾何学的分割モードインデックスによって識別され、前記幾何学的分割モード
インデックスは、現在の映像ブロックに関連付けられたウェッジの対応する分割角度イン
デックスおよび/または対応する分割距離インデックスを含む、項目20~26のいずれ
か1つ以上に記載の方法。
【0402】
27.前記幾何学的分割モードインデックスを第1の幾何学的分割モードにマッピング
するステップは、複数セットの幾何学的分割モードのうちのどれが前記第1の幾何学的分
割モードに関連付けられているかを判定することに基づく、項目26に記載の方法。
【0403】
28.映像処理方法であって、視覚メディアデータの映像ブロックと視覚メディアデー
タのビットストリーム表現との変換を行うことを含み、変換中、幾何学的分割モードの第
1のカウントが、第1の映像ブロックの分割角度インデックスおよび/または分割距離イ
ンデックスを計算するために使用され、第2の幾何学的分割モードの第2のカウントが第
2の映像ブロックのビットストリーム表現に使用され、幾何学的分割モードの第3のカウ
ントが第3の映像ブロックのビットストリーム表現で信号通知され、第1のカウントおよ
び/または第2のカウントおよび/または第3のカウントが、第1、第2、および第3の
映像ブロックの対応する寸法に少なくとも基づいている、方法。
【0404】
29.前記第2のカウントおよび/または前記第3のカウントが第1のカウントと異な
る、項目28に記載の方法。
【0405】
30.前記第2のカウントが前記第3のカウントに等しい、項目28に記載の方法。
【0406】
31.前記第2のカウントおよび/または前記第3のカウントが第1のカウントより小
さい、項目28に記載の方法。
【0407】
32.前記第1、第2、および第3の映像ブロックは、映像ブロックの第1、第2、お
よび第3のカテゴリに関連付けられる、項目28に記載の方法。
【0408】
33.前記第1、第2、および第3の映像ブロックのカテゴリが異なり、前記第1、第
2、および第3の映像ブロックのカテゴリが異なる寸法に関連付けられる、項目32に記
載の方法。
【0409】
34.前記第1のブロック寸法が1つ以上の閾値条件を満たす場合、前記第2のカウン
トおよび/または第3のカウントが前記第1のカウントより小さい、項目28に記載の方
法。
【0410】
35.映像処理方法であって、視覚メディアデータの現在の映像ブロックと視覚メディ
アデータのビットストリーム表現との変換を行うことを含み、変換中、前記規則は、現在
の映像ブロックのビットストリーム表現において第1の幾何学的分割モードインデックス
値を信号通知し、現在の映像ブロックの分割角度インデックスおよび/または分割距離イ
ンデックスを計算するために第2の幾何学的分割モードインデックス値を使用することを
規定し、第1の幾何学的分割モードインデックス値は第2の幾何学的分割モードインデッ
クス値と異なる、方法。
【0411】
36.少なくとも1つのマッピングテーブルは、前記第1の幾何学的分割モードインデ
ックス値と前記第2の幾何学的分割モードインデックス値との関係を規定する、項目35
に記載の方法。
【0412】
37.少なくとも1つのマッピングテーブルは、第1のマッピングテーブルおよび第2
のマッピングテーブルを含み、第1のマッピングテーブルは、第1のタイプの映像ブロッ
クに関連付けられ、第2のマッピングテーブルは、第2のタイプの映像ブロックに関連付
けられる、項目36に記載の方法。
【0413】
38.映像処理方法であって、視覚メディアデータの現在の映像ブロックと視覚メディ
アデータのビットストリーム表現との変換を行うことを含み、変換中、現在の映像ブロッ
クに対して幾何学的分割モードの使用が許可され、幾何学的分割モードのパラメータは、
縮小した角度のセットおよび/または縮小した距離のセットを使用して計算することを含
む、方法。
【0414】
39.前記縮小した角度のセットのカウントが閾値未満であり、前記閾値は24である
、項目38に記載の方法。
【0415】
40.前記縮小した距離のセットのカウントが閾値未満であり、前記閾値は82である
、項目38に記載の方法。
【0416】
41.前記縮小した距離のセットを計算する際にルックアップテーブルが使用され、ル
ックアップテーブルのサイズが、縮小した角度のセットに少なくとも部分的に基づいてい
る、項目38に記載の方法。
【0417】
42.項目1~41の1項目以上に記載の方法を実装するように構成された処理装置を
備える、映像復号化装置。
【0418】
43.項目1~41の1項目以上に記載の方法を実装するように構成された処理装置を
備える映像符号化装置。
【0419】
44.コンピュータコードが記憶されたコンピュータプログラム製品において、前記の
コードが処理装置により実行されると、前記処理装置は、項目1~44のいずれかに記載
の方法を実装する。
【0420】
45.本明細書に記載の方法、装置またはシステム。
【0421】
第2組の項目では、前章で開示された技術の特定の特徴及び態様を説明する。
【0422】
1.映像処理方法(例えば図18Aに示す方法1810)であって、映像の現在の映像
ブロックと前記映像のビットストリーム表現との変換を行うこと1812を含み、変換中
、現在の映像ブロックに対して幾何学的分割モードの使用が許可され、第1の閾値より小
さい第1の数の角度を含む角度のセット、および/または第2の閾値より小さい第2の数
の距離を含む距離のセットを使用して、幾何学的分割モードのパラメータを計算する、方
法。
【0423】
2.前記第1の閾値は24である、項目1に記載の方法。
【0424】
3.前記幾何学的分割モードは1セットの幾何学的分割モードから選択され、前記幾何
学的分割モードのセットは1つの第3の閾値未満の数のモードを含む、項目1に記載の方
法。
【0425】
4.前記第3の閾値は82である、項目3に記載の方法。
【0426】
5.前記第2の閾値は3または4である、項目1に記載の方法。
【0427】
6.1つ以上の角度に対する距離の数が第2の閾値より小さい、項目1に記載の方法。
【0428】
7.垂直および水平の角度のための距離の数がXに等しく、Xが正の整数である、項目
1に記載の方法。
【0429】
8.Xは2である、項目1に記載の方法。
【0430】
9.現在の映像ブロックの復号化処理に使用される角度の数は、1とangleIdx
の変数の最大値との合計に等しく、前記angleIdxは、幾何学的分割モードの角度
インデックスを規定する、項目1に記載の方法。
【0431】
10.現在の映像ブロックのための重み付けサンプル予測および/または動きベクトル
記憶の処理に使用される変位Yの変数の計算は、復号化処理に使用される角度の総数に依
存し、変位Yは、(displacementX+(NUM_ANGLE>>2)))%
NUM_ANGLEに設定され、displacementXは、幾何学的分割モードの
角度インデックスを規定するangleIdxに設定され、NUM_ANGLEは、前記
現在の映像ブロックの復号化処理に使用される角度の数を規定する、項目1に記載の方法
【0432】
11.前記現在の映像ブロックのための重み付けサンプル予測および/または動きベク
トル記憶の処理に使用されるshiftHorの変数の計算は、復号化処理に使用される
角度の総数に依存し、前記shiftHorを0または1に設定される、項目1に記載の
方法。
【0433】
12.以下の条件
1)angleIdx%(NUM_ANGLE/2)は(NUM_ANGLE>>2
)に等しい、
2)angleIdx%(NUM_ANGLE/2)が0に等しくなく、hwRat
io≧1であり、hwRatioがH/Wに設定されている、
という条件のうちの少なくとも1つを満たす場合に、前記shiftHorを0に設
定し、
angleIdxは幾何学的分割モードの角度インデックスを規定し、NUM_ANG
LEは現在の映像ブロックの復号化処理に使用される角度の数を規定し、HおよびWはそ
れぞれ現在の映像ブロックの高さおよび幅である、項目11に記載の方法。
【0434】
13.前記現在の映像ブロックのブレンド重みインデックスを導出するためのオフセッ
ト値の導出処理は、shiftHorの角度の数および/または値に依存する、項目11
に記載の方法。
【0435】
14.前記現在の映像ブロックの動きインデックスを導出するためのオフセット値の導
出処理は、shiftHorの角度の数および/または値に依存する、項目11に記載の
方法。
【0436】
15.前記距離のセットを計算する際にルックアップテーブルが使用され、ルックアッ
プテーブルのサイズが、角度のセットに少なくとも部分的に基づいている、項目11に記
載の方法。
【0437】
16.前記ルックアップテーブルのサイズに基づいて前記ルックアップテーブルの値を
判定する、項目15に記載の方法。
【0438】
17.AおよびBが、幾何学的分割モードのための重み付けサンプル予測処理に使用さ
れる2つの入力配列、predSamplesLAおよびpredSamplesLBを
表し、PART1およびPART2が、現在の映像ブロックの予測ブロックの出力重み付
け予測サンプル値を導出するためのAおよびBの表現である場合、PART1およびPA
RT2がAに等しいかまたはBに等しいかどうかは、角度インデックスT1およびT2に
依存する、項目1に記載の方法。
【0439】
18.角度インデックスT1およびT2に基づいて、幾何学的分割モードの動きベクト
ル記憶処理に使用されるpartIdxの変数を0または1に設定し、このpartId
xを使用して、動き記憶域に対して動きベクトルを割り当てるためのsTypeの別の変
数を導出する、項目1に記載の方法。
【0440】
19.映像処理方法(例えば図18Bに示す方法1820)は、映像の現在の映像ブロ
ックと前記映像のビットストリーム表現との変換のために、現在の映像ブロックの1つ以
上の寸法および/または前記現在の映像の前記1つ以上の寸法の数学関数に依存する規則
に基づいて、幾何学的分割モードの適用可能性を判定すること1822と、前記判定に基
づいて前記変換を行うこと1824と、を含む、方法。
【0441】
20.前記幾何学的分割モードは、三角形予測モード(TPM)、幾何学的マージモー
ド(GEO)、および/またはウェッジ予測モードのうちの少なくとも1つを含む、項目
19に記載の方法。
【0442】
21.前記幾何学的分割モードは、現在の映像ブロックを2つ以上のサブ領域に分割す
ることを含み、少なくとも1つのサブ領域は、QT、BT、および/または分割を含まな
い項目19または20に記載の方法。
【0443】
22.前記規則は、前記現在の映像ブロックのブロック幅、ブロック高さ、および/ま
たはアスペクト比に依存する、項目19~21のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0444】
23.前記規則は、W>=T1および/またはH>=T2および/またはW*H<T3
および/またはW*H>T4の場合に前記幾何学的分割モードを適用することを規定し、
現在の映像ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し、T1、T2、T3およ
びT4が一定の値である、項目19~22のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0445】
24.前記規則は、W>=T1および/またはH>=T2および/またはW*H<=T
3および/またはW*H>=T4の場合に前記幾何学的分割モードを適用することを規定
し、現在の映像ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し、T1、T2、T3
およびT4が一定の値である、項目19~22のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0446】
25.前記規則は、W*H<T1||(W*H<=T2&&W/H<=T3&&H/W
<=T4)の場合に、前記幾何学的分割モードを適用することを規定し、現在の映像ブロ
ックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し、T1、T2、T3およびT4が一定の
値である、項目19~22のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0447】
26.前記規則は、W*H<T1||(W*H<=T2&&abs(logW-log
H)<=T3)の場合に、前記幾何学的分割モードを適用することを規定し、現在の映像
ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し、T1、T2、およびT3が一定の
値である、項目19~22のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0448】
27.前記規則は、W*H<=T1&&W/H<=T2&&H/W<=T3の場合に、
前記幾何学的分割モードを適用することを規定し、現在の映像ブロックの幅および高さを
それぞれWおよびHと表し、T1、T2、およびT3が一定の値である、項目19~22
のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0449】
28.前記規則は、W>=TxおよびH>=Tyの場合に、前記幾何学的分割モードを
適用することを規定し、現在の映像ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し
、Tx、Tyが一定の値である、項目19~22のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0450】
29.前記規則は、W>Nおよび/またはH>Mの場合に、前記幾何学的分割モードを
適用しないことを規定し、現在の映像ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表
し、N,Mが一定の値である、項目19~22のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0451】
30.前記規則は、W=Nおよび/またはH=Mの場合に、前記幾何学的分割モードを
適用しないことを規定し、現在の映像ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表
し、N,Mが一定の値である、項目19~22のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0452】
31.前記規則は、以下の条件のうちの1つ以上が満たされた場合に、前記幾何学的分
割モードを適用しないことを規定し、
a)W<T1および/又はW>T2および/またはW=T3
b)H<T4および/又はH>T5および/またはH=T6
c)W*H<T7および/又はW*H>T8および/またはW*H=T8
d)W/H>T9および/またはW/H>T10および/またはW/H=T11
e)H/W<T12および/またはH/W>T13および/またはH/W=T14
f)Abs(logW-logH)>T15および/またはAbs(logW-lo
gH)<T16および/またはAbs(logW-logH)=T17、
ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し、Ti(i=1…17)が一定の
値である、項目19~22のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0453】
32.前記規則は、以下の条件のうちの1つ以上が満たされた場合に、前記幾何学的分
割モードを適用することを規定し、
a)W<T1および/又はW>T2および/またはW=T3
b)H<T4および/又はH>T5および/またはH=T6
c)W*H<T7および/又はW*H>T8および/またはW*H=T8
d)W/H>T9および/またはW/H>T10および/またはW/H=T11
e)H/W<T12および/またはH/W>T13および/またはH/W=T14
f)Abs(logW-logH)>T15および/またはAbs(logW-lo
gH)<T16および/またはAbs(logW-logH)=T17、
ブロックの幅および高さをそれぞれWおよびHと表し、Ti(i=1…17)が一定の
値である、項目19~22のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0454】
33.前記規則は、前記現在の映像ブロックの幅(W)および/または高さ(H)の比
に依存する数学関数に依存する、項目19~22のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0455】
34.前記数学関数は、max(H,W)/min(H,W)である、項目33に記載
の方法。
【0456】
35.前記数学関数は、前記現在の映像ブロックの幅(W)および高さ(H)の差およ
び/または比に関係する、項目19~22のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0457】
36.前記規則は、幅/高さ比(W/H)または高さ/幅比(H/W)がXよりも大き
いまたは小さくない場合、幅(W)および高さ(H)を有する前記現在の映像ブロックに
対して前記幾何学的分割モードを適用しないことを規定し、Xが一定の値である、項目1
9~22のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0458】
37.現在の映像ブロックが輝度ブロックまたはクロマブロックである、項目19~2
2のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0459】
38.前記現在の映像ブロックは、輝度成分とクロマ成分とを含み、前記規則は、前記
輝度成分には前記幾何学的分割モードを適用するが、前記クロマブロックには前記幾何学
的分割モードを適用しないことを規定する、項目19項から22のいずれか1つ以上に記
載の方法。
【0460】
39.前記現在の映像ブロックは、映像領域の輝度ブロックに対応し、幾何学的分割モ
ードの映像領域におけるクロマブロックへの適用可能性は、この現在の映像ブロックの1
つ以上の寸法に依存する、項目19から22のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0461】
40.映像処理方法(例えば図18Cに示す方法1830)であって、映像の現在の映
像ブロックと映像のビットストリーム表現との変換のために、現在の映像ブロックのコー
ディング特性に依存する規則に従って、幾何学的分割モードの適用可能性を判定すること
1832と、この判定に基づいてこの変換を行うこと1834と、を含む方法。
【0462】
41.前記コーディング特性は、最大変換サイズ、最大許可コーディングユニット(C
U)サイズ、またはクロマフォーマットのうちの少なくとも1つを含む、項目40に記載
の方法。
【0463】
42.前記規則は、最大変換サイズよりも大きい幅および/または高さを有する現在の
映像ブロックに対して前記幾何学的分割モードを適用しないことを規定する、項目41に
記載の方法。
【0464】
43.前記規則は、最大許可CUサイズに等しい幅および/または高さを有する現在の
映像ブロックに対して前記幾何学的分割モードを適用しないことを規定する、項目41に
記載の方法。
【0465】
44.前記規則は、4:0:0のクロマフォーマット、4:4:4のクロマフォーマッ
トまたは4:2:2のクロマフォーマットを有する現在の映像ブロックに対して前記幾何
学的分割モードを適用しないことを規定する項目41に記載の方法。
【0466】
45.前記規則は、特定のクロマフォーマットを有する特定の色成分を有する現在の映
像ブロックに対して前記幾何学的分割モードを適用しないことを規定する、項目41に記
載の方法。
【0467】
46.映像処理方法(例えば図18Dに記載の方法1840)であって、除外の規則が
、映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリーム表現との変換に適用可能であ
ると判定することであって、前記除外の規則は、前記変換が、前記現在の映像ブロックに
対して幾何学的分割モードおよびコーディングツールを併用することを許可しないことを
規定する、判定することと、前記判定に基づいて前記変換を行うことと、を含む、方法。
【0468】
47.前記ビットストリーム表現は、前記幾何学的分割モードが前記現在の映像ブロッ
クに適用される場合、前記コーディングツールの使用指示および/または前記コーディン
グツールの情報を省略する、項目46に記載の方法。
【0469】
48.前記ビットストリーム表現は、前記コーディングツールが前記現在の映像ブロッ
クに適用される場合、前記幾何学的分割モードの使用指示および/または前記幾何学的分
割モードの情報を省略する、項目46に記載の方法。
【0470】
49.前記符号化ツールは、適応型色変換、デュアルツリーコーディングモード、変換
スキップモード、ブロック差動パルス符号変調(BDPCM)コーディングモード、また
はサブブロック変換(SBT)を含む、項目46~48のいずれかに記載の方法。
【0471】
50.映像処理方法(例えば図18Eに示す方法1850)であって、この方法は、映
像と、前記映像のビットストリーム表現との変換のために、規則に従って映像の異なる色
成分に対する、異なる幾何学的分割モードインデックスを判定すること1852と、この
判定に基づいてこの変換を行うこと1854と、を含む、方法。
【0472】
51.前記規則は、前記映像のクロマ成分が、前記映像の輝度成分の幾何学的分割モー
ドインデックスとは異なる幾何学的分割モードインデックスを有することを規定する、項
目50に記載の方法。
【0473】
52.前記幾何学的分割モードは、前記映像のクロマ成分に適用されない、項目50に
記載の方法。
【0474】
53.前記ビットストリーム表現は、異なる幾何学的分割モードインデックスを含む、
項目50に記載の方法。
【0475】
54.前記異なる幾何学的分割モードインデックスは、前記映像の輝度成分のためのモ
ードインデックスと、前記映像のクロマ成分のためのモードインデックスと、を含む、項
目53に記載の方法。
【0476】
55.前記ビットストリーム表現は、第2の色成分の幾何学的分割モードインデックス
を含み、第1の色成分の幾何学的分割モードインデックスは、第2の色成分のモードイン
デックスから予測される、項目50に記載の方法。
【0477】
56.映像処理方法(例えば図18Fに示す方法1860)であって、映像の現在のピ
クチャの現在の映像ブロックと前記映像のビットストリーム表現の変換のために、規則に
従って幾何学的分割モードの適用可能性を判定すること1862と、前記判定に基づいて
、前記変換を行うこと1864と、を含み、前記幾何学的分割モードは、現在の映像ブロ
ックを2つ以上の予測サブ領域に分割することを含み、前記規則は、前記2つ以上の予測
サブ領域に関連付けられた1つ以上の参照ピクチャの解像度に依存する、方法。
【0478】
57.前記規則は、2つ以上の予測サブ領域に関連付けられた参照ピクチャの解像度が
互いに異なる場合、前記幾何学的分割モードを適用しないことを規定する。項目56に記
載の方法。
【0479】
58.前記規則は、予測サブ領域に関連付けられた参照ピクチャの解像度が現在のピク
チャの解像度と異なる場合、前記幾何学的分割モードを適用しないことを規定する、項目
56に記載の方法。
【0480】
59.前記規則は、予測サブ領域に関連付けられた参照ピクチャの解像度が現在のピク
チャの解像度と異なる場合、前記幾何学的分割モードを適用することを規定する、項目5
6に記載の方法。
【0481】
60.前記現在のピクチャの解像度は、現在のピクチャの幅または高さを指し、あるい
はピクチャにおける窓を指す、項目56~59のいずれかに記載の方法。
【0482】
61.映像処理方法であって、映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリー
ム表現との変換を行うことを含み、前記ビットストリーム表現は、フォーマット規則に準
拠しており、前記フォーマット規則は、幾何学的分割モードが前記現在の映像ブロックに
対して無効化されている場合に、前記ビットストリーム表現が幾何学的分割モードに関す
る構文要素を省略することを規定する、方法。
【0483】
62.前記構文要素は、wedge_partition_idx、merge_we
dge_idx0、またはmerge_wedge_idx1のうち少なくとも1つを含
む、項目61に記載の方法。
【0484】
63.ビットストリーム表現に含まれていない構文要素がデフォルト値であると推測さ
れる、項目61に記載の方法。
【0485】
64.幾何学的分割モードが無効であるかまたは許可されない場合、幾何学的分割モー
ドに関する意味変数がデフォルト値であると推測される、項目61に記載の方法。
【0486】
65.映像処理方法(例えば図18Gに示す方法1870)であって、映像の1つ以上
の映像ブロックを含む映像ユニットと前記映像のビットストリーム表現との変換のために
、複数セットの幾何学的分割モードが規則に従って前記映像ユニットの前記1つ以上の映
像ブロックをコーディングすることが許可されることを判定すること(1872)と、前
記判定に基づいて前記変換を行うこと1874と、を含む、方法。
【0487】
66.前記規則は、複数セットから1つのセットを選択することが、復号化情報に依存
することを規定する、項目65に記載の方法。
【0488】
67.前記復号化情報は、映像ブロック寸法および/または形状を含む、項目66に記
載の方法。
【0489】
68.前記規則は、複数セットのうちの少なくとも2つのセットが、異なる数の許可さ
れる幾何学的分割モードを有することを規定する、項目65に記載の方法。
【0490】
69.前記規則は、複数セットの中でT個のセットが、同じ数の許可される幾何学的分
割モードを有するが、T個のセットのうちの1つに含まれる少なくとも1つの幾何学的分
割モードを、T個のセットのうちの別のセットにおいて除外することを規定する、項目6
5に記載の方法。
【0491】
70.前記規則は、複数セットの中でT個のセットが、同じ幾何学的分割モードを有す
るが、少なくとも1つの幾何学的分割モードが、T個のセットのうちのいずれか2つに対
して異なる位置に配置されることを規定する、項目65に記載の方法。
【0492】
71.どのように幾何学的分割モードインデックスを信号通知するかは、許可された幾
何学的分割モードの対応するセットに依存する、項目65に記載の方法。
【0493】
72.復号化された幾何学的分割モードインデックスは、対応する幾何学的分割モード
に依存する、項目65に記載の方法。
【0494】
73.ビットストリーム表現における映像ブロックに使用されるべき複数の幾何学的分
割モードの合計数が、一定の値未満の数として定義される、項目65に記載の方法。
【0495】
74.ビットストリーム表現における映像ブロックに対して信号通知されるべき前記幾
何学的分割モードの合計数が、一定の値未満の数として定義される、項目65に記載の方
法。
【0496】
75.前記数が信号通知される項目73または74に記載の方法。
【0497】
76.映像処理方法であって、映像ブロックを含む映像と映像のビットストリーム表現
との変換を行うことを含み、変換中に、幾何学的分割モードの第1のカウントが分割角度
インデックスおよび/または分割距離インデックスを計算するために利用可能であり、幾
何学的分割モードの第2のカウントが前記ビットストリーム表現におけるコーディングに
利用可能であり、幾何学的分割モードの第3のカウントが前記ビットストリーム表現にお
ける信号通知に利用可能であり、前記第1のカウントおよび/または前記第2のカウント
および/または前記第3のカウントは、前記映像ブロックの対応する寸法に少なくとも基
づく、方法。
【0498】
77.前記第2のカウントおよび/または前記第3のカウントは第1のカウントと異な
る、項目76に記載の方法。
【0499】
78.前記第2のカウントは前記第3のカウントに等しい、項目76に記載の方法。
【0500】
79.前記第2のカウントおよび/または前記第3のカウントは前記第1のカウントよ
り小さい、項目76に記載の方法。
【0501】
80.前記第2のカウントおよび/または前記第3のカウントは、前記映像ブロックの
異なるブロックカテゴリに対して異なるように定義される、項目76に記載の方法。
【0502】
81.映像ブロックカテゴリが、映像ブロックの幅と高さの比、映像ブロックの幅と高
さの数学関数、または映像ブロックの寸法に基づく、項目80に記載の方法。
【0503】
82.前記第1のブロック寸法が1つ以上の閾値条件を満たす場合、前記第2のカウン
トおよび/または前記第3のカウントは前記第1のカウントより小さい、項目81に記載
の方法。
【0504】
83.固定数のセットが前記映像ブロックのカテゴリごとに第2のカウントおよび/ま
たは第3のカウントに対して定義される、項目80に記載の方法。
【0505】
84.前記映像ブロックのカテゴリごとの前記第2のカウントおよび/または前記第3
のカウントは、前記ビットストリーム表現に含まれる、項目80に記載の方法。
【0506】
85.前記映像ブロックのカテゴリごとの前記第2のカウントおよび/または前記第3
のカウントは、予め定義される、項目80に記載の方法。
【0507】
86.輝度ブロックの幅および/または高さが、第2のカウントおよび/または第3の
カウントを導出するために使用される、項目80に記載の方法。
【0508】
87.映像処理方法であって、規則に従って、映像の現在の映像ブロックと映像のビッ
トストリーム表現との変換を行うことを含み、前記規則は、現在の映像ブロックのビット
ストリーム表現において第1の幾何学的分割モードインデックス値を信号通知し、現在の
映像ブロックの分割角度インデックスおよび/または分割距離インデックスを計算するた
めに第2の幾何学的分割モードインデックス値を使用することを規定し、第1の幾何学的
分割モードインデックス値は第2の幾何学的分割モードインデックス値と異なる、方法。
【0509】
88.現在の映像ブロックは、この現在の映像ブロックの幅および/または高さに基づ
いて、特定のカテゴリに関連付けられ、この特定のカテゴリに対して、フルセットの幾何
学的分割モード、分割角度、および/または分割距離のサブセットが使用される、項目8
7に記載の方法。
【0510】
89.少なくとも1つのマッピングテーブルは、第1の幾何学的分割モードインデック
ス値と第2の幾何学的分割モードインデックス値との関係を規定する、項目87に記載の
方法。
【0511】
90.前記少なくとも1つのマッピングテーブルは、前記ビットストリーム表現に含ま
れる、項目89に記載の方法。
【0512】
91.前記少なくとも1つのマッピングテーブルは、予め定義されている、項目89に
記載の方法。
【0513】
92.前記変換のためにN個のマッピングテーブルが使用され、Nは、前記映像ブロッ
クのブロックカテゴリの数に依存する一定の値である、項目87に記載の方法。
【0514】
93.N個のマッピングテーブルの長さは、映像ブロックのブロックカテゴリに依存す
る、項目92に記載の方法。
【0515】
94.映像処理方法であって、映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリー
ム表現との変換を行うことを含み、規則に従って幾何学的分割モードインデックスの2値
化を行うように、前記現在の映像ブロックの幾何学的分割モードインデックスをビットス
トリームでコーディングする、方法。
【0516】
95.前記規則は、前記2値化が前記現在の映像ブロックの復号化情報に依存すること
を規定する、項目94に記載の方法。
【0517】
96.前記復号化情報は、現在の映像ブロックの寸法および/または前記現在の映像ブ
ロックカテゴリを含む、項目95に記載の方法。
【0518】
97.前記規則は、2値化のために切り捨てられた2進コードを使用することを規定す
る、項目94に記載の方法。
【0519】
98.ビットストリーム表現に含まれる幾何学的分割モードインデックスは、分割角度
インデックスおよび/または分割距離インデックスを導出するために使用される導出され
た幾何学的分割モードインデックスとは異なる、項目97に記載の方法。
【0520】
99.前記規則は、2値化のためにK次の指数ゴロム(EG)コーディングを使用する
ことを規定し、式中、Kは整数である項目94に記載の方法。
【0521】
100.前記規則は、コンテキストコーディングを使用して前記幾何学的分割モードイ
ンデックスをコーディングすることを規定する、項目94に記載の方法。
【0522】
101.前記規則は、前記幾何学的分割モードインデックスの第1のX個のビンをコン
テキストコーディングによってコーディングし、残りのビンをコンテキストモデル化なし
でバイパスコーディングによってコーディングすることを規定する、項目94に記載の方
法。
【0523】
102.映像処理方法(例えば図18Hに示す方法1880)であって、映像の映像ユ
ニットのクロマブロックと映像のビットストリーム表現との変換のために、規則に従って
クロマブロックに対するブレンド重みおよび/または動き記憶重みを判定すること188
2と、この判定に基づいて、変換を行うこと1884と、を含み、クロマブロックに幾何
学的分割モードを適用し、前記規則は、対応する輝度サンプルに関して、クロマブロック
における特定のクロマサンプルの相対位置を示すクロマサンプルの位置タイプに依存する
、方法。
【0524】
103.前記映像ユニットは、シーケンスパラメータセット(SPS)、映像パラメー
タセット(VPS)、ピクチャパラメータセット(PPS)、ピクチャヘッダ、サブピク
チャ、スライス、スライスヘッダ、タイル、ブリック、コーディングツリーユニット、ま
たは仮想パイプラインデータユニット(VPDU)を含む、項目102に記載の方法。
【0525】
104.クロマサンプルのためのブレンド重み導出に使用されるダウンサンプリングフ
ィルタのタイプが、映像ユニットレベルで信号通知される、項目102に記載の方法。
【0526】
105.前記ビットストリーム表現は、異なるクロマ位置タイプを切り替えるためのフ
ラグを含む、項目104に記載の方法。
【0527】
106.前記フラグは、幾何学的分割モードにおける左上ダウンサンプリングされた輝
度サンプルが左上輝度サンプルと同一位置に配置されているかどうかを規定するか、また
は、前記フラグは、左上ダウンサンプリングされた輝度サンプルが左上輝度サンプルと水
平に共座しているが、左上輝度サンプルに対して垂直にシフトされているかどうかを規定
する、項目105に記載の方法。
【0528】
107.前記ダウンサンプリングフィルタのタイプは、4:2:0のクロマフォーマッ
トまたは4:2:2:クロマフォーマットを有するクロマブロックに対して信号通知され
る、項目104に記載の方法。
【0529】
108.前記ビットストリーム表現は、幾何学的分割予測に使用されるクロマダウンサ
ンプリングフィルタのタイプを規定するためのフラグを含む、項目104に記載の方法。
【0530】
109.クロマサンプルのためのブレンド重み導出に使用されるダウンサンプリングフ
ィルタのタイプが、映像ユニットレベルで信号通知される、項目102に記載の方法。
【0531】
110.クロマサブサンプリングフィルタのタイプとクロマフォーマットのタイプとの
対応関係を規定するために、ルックアップテーブルを定義する、項目109に記載の方法
【0532】
111.前記クロマブロックの幾何学的分割予測に使用されるダウンサンプリングフィ
ルタは、前記クロマサンプルの位置タイプに依存する、項目102に記載の方法。
【0533】
112.前記クロマブロックが特定のクロマサンプルの位置タイプを有する場合、前記
クロマブロックのクロマ重みは、同一位置に配置された左上の輝度重みからサブサンプリ
ングされる、項目111に記載の方法。
【0534】
113.規定されたXタップフィルタが、クロマブロックが特定のクロマサンプルの位
置タイプを有する場合、クロマ重みサブサンプリングのために使用される、項目111に
記載の方法。
【0535】
114.前記幾何学的分割モードは、1セットの幾何学的分割モードから選択され、前
記1セットの幾何学的分割モードは、1つ以上の幾何学的分割モードを含み、1つのブロ
ックを2つのパーティションに分離し、そのうちの少なくとも1つが非正方形および非長
方形である、項目1~113のいずれかに記載の方法。
【0536】
115.前記変換は、前記映像を前記ビットストリーム表現に符号化することを含む、
項目1~114に記載の方法。
【0537】
116.前記変換は、前記映像を前記ビットストリーム表現から復号化することを含む
、項目1~114のいずれかに記載の方法。
【0538】
117.項目1から116のいずれか1つまたは複数に記載された方法を実施するよう
に構成された処理装置を含む映像処理装置。
【0539】
118.実行されると、項目1から116までのいずれか1つ以上に記載された方法を
処理装置に実施させるプログラムコードを格納したコンピュータ可読媒体。
【0540】
119.上述した方法のいずれかに従って生成されたコーディング表現またはビットス
トリーム表現を記憶する、コンピュータ可読媒体。
【0541】
本明細書に記載された開示された、およびその他の解決策、実施例、実施形態、モジュ
ール、および機能動作の実装形態は、本明細書に開示された構造およびその構造的等価物
を含め、デジタル電子回路、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、若しく
はハードウェアで実施されてもよく、またはそれらの1つ以上の組み合わせで実施しても
よい。開示された、およびその他の実施形態は、1つ以上のコンピュータプログラム製品
、すなわち、データ処理装置によって実装されるため、またはデータ処理装置の動作を制
御するために、コンピュータ可読媒体上に符号化されたコンピュータプログラム命令の1
つ以上のモジュールとして実施することができる。このコンピュータ可読媒体は、機械可
読記憶デバイス、機械可読記憶基板、メモリデバイス、機械可読伝播信号をもたらす物質
の組成物、またはこれらの1つ以上の組み合わせであってもよい。「データ処理装置」と
いう用語は、例えば、プログラマブル処理装置、コンピュータ、または複数の処理装置、
若しくはコンピュータを含む、データを処理するためのすべての装置、デバイス、および
機械を含む。この装置は、ハードウェアの他に、当該コンピュータプログラムの実行環境
を作るコード、例えば、処理装置ファームウェア、プロトコルスタック、データベース管
理システム、オペレーティングシステム、またはこれらの1つ以上の組み合わせを構成す
るコードを含むことができる。伝播信号は、人工的に生成した信号、例えば、機械で生成
した電気、光、または電磁信号であり、適切な受信装置に送信するための情報を符号化す
るために生成される。
【0542】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション
、スクリプト、またはコードとも呼ばれる)は、コンパイルされた言語または解釈された
言語を含む任意の形式のプログラミング言語で記述することができ、また、それは、スタ
ンドアロンプログラムとして、またはコンピューティング環境で使用するのに適したモジ
ュール、コンポーネント、サブルーチン、または他のユニットとして含む任意の形式で展
開することができる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルシステムにおけるフ
ァイルに対応するとは限らない。プログラムは、他のプログラムまたはデータを保持する
ファイルの一部(例えば、マークアップ言語文書に格納された1つ以上のスクリプト)に
記録されていてもよいし、当該プログラム専用の単一のファイルに記憶されていてもよい
し、複数の調整ファイル(例えば、1つ以上のモジュール、サブプログラム、またはコー
ドの一部を格納するファイル)に記憶されていてもよい。1つのコンピュータプログラム
を、1つのサイトに位置する1つのコンピュータ、または複数のサイトに分散され通信ネ
ットワークによって相互接続される複数のコンピュータで実行させるように展開すること
も可能である。
【0543】
本明細書に記載された処理およびロジックフローは、入力データ上で動作し、出力を生
成することによって機能を実行するための1つ以上のコンピュータプログラムを実行する
1つ以上のプログラマブル処理装置によって行うことができる。処理およびロジックフロ
ーはまた、特定用途のロジック回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲー
トアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)によって行うことができ、装置はま
た、特別目的のロジック回路として実装することができる。
【0544】
コンピュータプログラムの実行に適した処理装置は、例えば、汎用および専用マイクロ
処理装置の両方、並びに任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ以上の処理装置
を含む。一般的に、処理装置は、リードオンリーメモリまたはランダムアクセスメモリま
たはその両方から命令およびデータを受信する。コンピュータの本質的な要素は、命令を
実行するための処理装置と、命令およびデータを記憶するための1つ以上のメモリデバイ
スとである。一般的に、コンピュータは、データを記憶するための1つ以上の大容量記憶
デバイス、例えば、磁気、光磁気ディスク、または光ディスクを含んでもよく、またはこ
れらの大容量記憶デバイスからデータを受信するか、またはこれらにデータを転送するよ
うに動作可能に結合されてもよい。しかしながら、コンピュータは、このようなデバイス
を有する必要はない。コンピュータプログラム命令およびデータを記憶するのに適したコ
ンピュータ可読媒体は、あらゆる形式の不揮発性メモリ、媒体、およびメモリデバイスを
含み、例えば、EPROM、EEPROM、フラッシュ記憶装置、磁気ディスク、例えば
内部ハードディスクまたはリムーバブルディスク、光磁気ディスク、およびCD-ROM
およびDVD-ROMディスク等の半導体記憶装置を含む。処理装置およびメモリは、特
定用途のロジック回路によって補完されてもよく、または特定用途のロジック回路に組み
込まれてもよい。
【0545】
本特許明細書は多くの詳細を含むが、これらは、任意の主題の範囲または特許請求の範
囲を限定するものと解釈されるべきではなく、むしろ、特定の技術の特定の実施形態に特
有であり得る特徴の説明と解釈されるべきである。本特許文献において別個の実施形態の
コンテキストで説明されている特定の特徴は、1つの例において組み合わせて実装しても
よい。逆に、1つの例のコンテキストで説明された様々な特徴は、複数の実施形態におい
て別個にまたは任意の適切なサブコンビネーションで実装してもよい。さらに、特徴は、
特定の組み合わせで作用するものとして上記に記載され、最初にそのように主張されてい
てもよいが、主張された組み合わせからの1つ以上の特徴は、場合によっては、組み合わ
せから抜粋されることができ、主張された組み合わせは、サブコンビネーションまたはサ
ブコンビネーションのバリエーションに向けられてもよい。
【0546】
同様に、動作は図面において特定の順番で示されているが、これは、所望の結果を達成
するために、このような動作が示された特定の順番でまたは連続した順番で行われること
、または示された全ての動作が行われることを必要とするものと理解されるべきではない
。また、本特許明細書に記載されている例における様々なシステムの構成要素の分離は、
全ての実施形態においてこのような分離を必要とするものと理解されるべきではない。
【0547】
いくつかの実装形態および例のみが記載されており、この特許文献に記載され図示され
ているコンテンツに基づいて、他の実施形態、拡張および変形が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12
図13A
図13B
図14
図15
図16
図17
図18A
図18B
図18C
図18D
図18E
図18F
図18G
図18H
図19
図20A
図20B
図20C
図20D
図20E
図20F
図20G
図21
図22
図23A
図23B
図24A
図24B
図24C
図24D
図24E
【手続補正書】
【提出日】2023-11-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像データを処理する方法であって、
映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリームとの変換を行うことを含み、
前記変換の際に、前記現在の映像ブロックに対して幾何学的分割モードの使用が許可され、前記幾何学的分割モードが複数の分割スキームを含み、
前記幾何学的分割モードの前記複数の分割スキームのパラメータが、第1の閾値未満である第1の数の角度を含む角度のセットと、第2の閾値未満である第2の数の距離を含む角度のセットに対する距離のセットと、を用いて計算され、
垂直角と水平角の距離の数は、Xに等しく、Xは2に等しい、
方法。
【請求項2】
前記第1の閾値は、24に等しい、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の数は、20に等しい、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の分割スキームの数は、第3の閾値未満であり、前記第3の閾値が82に等しい、
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記現在の映像ブロックのために、第1の動き情報と第2の動き情報とを決定することを更に含み、
前記変換は、前記第1の動き情報及び前記第2の動き情報に基づいて行われ、
前記変換は、前記第1の動き情報及び前記第2の動き情報から導出される予測サンプルの重み付け和に基づいて、前記現在の映像ブロックに対する最終的な予測を生成するための重み付け処理を適用することを含み、
前記現在の映像ブロックに対する前記重み付け処理で使用される第1の変数の計算は、前記幾何学的分割モードで使用される360度における最小角度単位の総数に依存する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
変位Yとして示される第1の変数は、(変位X+(最小角度単位の総数>>2))%前記最小角度単位の総数に設定され、
前記変位Xは、前記幾何学的分割モードの分割スキームの角度インデックスを指定するangleIdxに設定される、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記重み付け処理で使用されるshiftHorの第2の変数の計算は、前記最小角度単位の総数に依存し、shiftHorは0又は1に設定される、
請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
以下の条件の少なくとも1つが満たされる場合に、shiftHorが0に設定され、
1)angleIdx%(前記最小角度単位の総数/2)が(前記最小角度単位の総数>>2)に等しい、又は、
2)angleIdx%(前記最小角度単位の総数/2)が0に等しくなく、且つ、hwRatio≧1であり、hwRatioがH/Wに設定される、
ここで、angleIdxは、前記幾何学的分割モードの分割フレームの角度インデックスを指定し、HとWは、それぞれ、前記現在の映像ブロックの高さと幅である、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記現在の映像ブロックの幅と高さとの比又は高さと幅との比が第4の閾値より大きいことに応じて、又は、前記現在の映像ブロックの幅又は高さが第5の閾値より小さいことに応じて、前記幾何学的分割モードは、前記現在の映像ブロックに対して許可されない、
請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記幾何学的分割モードの構文要素が前記ビットストリームに存在しない場合、前記構文要素の値は、0に等しいデフォルト値であると推論され、
前記構文要素は、前記幾何学的分割モードの分割スキームを指定する第1の構文要素、前記幾何学的分割モードの第1のマージ候補インデックスを指定する第2の構文要素、又は、前記幾何学的分割モードの第2のマージ候補インデックスを指定する第3の構文要素、の少なくとも1つを含む、
請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記変換は、前記映像を前記ビットストリームに符号化することを含む、
請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記変換は、前記ビットストリームから前記映像を復号することを含む、
請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
処理装置と、命令が記憶された非一時的メモリと、を備える映像データを処理する装置であって、
前記命令は、前記処理装置による実行時に、前記処理装置に、
映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリームとの変換を行うことを実行させ、
前記変換の際に、前記現在の映像ブロックに対して幾何学的分割モードの使用が許可され、前記幾何学的分割モードが複数の分割スキームを含み、
前記幾何学的分割モードの前記複数の分割スキームのパラメータが、第1の閾値未満である第1の数の角度を含む角度のセットと、第2の閾値未満である第2の数の距離を含む角度のセットに対する距離のセットと、を用いて計算され、
垂直角と水平角の距離の数は、Xに等しく、Xは2に等しい。
装置。
【請求項14】
命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記命令は、処理装置に、
映像の現在の映像ブロックと前記映像のビットストリームとの変換を行うことを実行させ、
前記変換の際に、前記現在の映像ブロックに対して幾何学的分割モードの使用が許可され、前記幾何学的分割モードが複数の分割スキームを含み、
前記幾何学的分割モードの前記複数の分割スキームのパラメータが、第1の閾値未満である第1の数の角度を含む角度のセットと、第2の閾値未満である第2の数の距離を含む角度のセットに対する距離のセットと、を用いて計算され、
垂直角と水平角の距離の数は、Xに等しく、Xは2に等しい。
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
映像処理装置によって実行される方法によって生成された映像のビットストリームを記憶する非一時的なコンピュータ可読記録媒体であって、
前記方法は、
映像の現在の映像ブロックのビットストリームを生成することを含み、
前記生成の際に、前記現在の映像ブロックに対して幾何学的分割モードの使用が許可され、前記幾何学的分割モードが複数の分割スキームを含み、
前記幾何学的分割モードの前記複数の分割スキームのパラメータが、第1の閾値未満である第1の数の角度を含む角度のセットと、第2の閾値未満である第2の数の距離を含む角度のセットに対する距離のセットと、を用いて計算され、
垂直角と水平角の距離の数は、Xに等しく、Xは2に等しい。
非一時的なコンピュータ可読記録媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
関連出願の相互参照
願は、日本特許出願2022-531615号の分割出願であり、この日本特許出願は、2020年11月27日出願の国際特許出願PCT/CN2020/132162号の国内移行であり、この国際特許出願は、2019年11月30日出願の国際特許出願PCT/CN2019/122256号、2020年1月8日出願の国際特許出願PCT/CN2020/071032号、2020年1月10日出願の国際特許出願PCT/CN2020/071552号の優先権および利益を主張する。前述の特許出願は全て、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【外国語明細書】