IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サイレックス・テクノロジー株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-送信方法、および、送信システム 図1
  • 特開-送信方法、および、送信システム 図2
  • 特開-送信方法、および、送信システム 図3
  • 特開-送信方法、および、送信システム 図4
  • 特開-送信方法、および、送信システム 図5
  • 特開-送信方法、および、送信システム 図6
  • 特開-送信方法、および、送信システム 図7
  • 特開-送信方法、および、送信システム 図8
  • 特開-送信方法、および、送信システム 図9
  • 特開-送信方法、および、送信システム 図10
  • 特開-送信方法、および、送信システム 図11
  • 特開-送信方法、および、送信システム 図12
  • 特開-送信方法、および、送信システム 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125062
(43)【公開日】2024-09-13
(54)【発明の名称】送信方法、および、送信システム
(51)【国際特許分類】
   H04L 49/9057 20220101AFI20240906BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20240906BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20240906BHJP
【FI】
H04L49/9057
H04W84/10 110
H04W28/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023033140
(22)【出願日】2023-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】500112146
【氏名又は名称】サイレックス・テクノロジー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】栗林 孝行
(72)【発明者】
【氏名】八木 敬太
(72)【発明者】
【氏名】綛谷 剛史
【テーマコード(参考)】
5K030
5K067
【Fターム(参考)】
5K030GA02
5K030HB28
5K030JA01
5K030JA05
5K030JL01
5K030JT09
5K030KX11
5K030LA02
5K030LE14
5K030MB13
5K067AA42
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE25
5K067HH22
5K067HH23
(57)【要約】
【課題】通信遅延を抑制しつつ、効率的な送信方法を提供する。
【解決手段】通信端末101から移動体107に制御データを送信する送信方法は、通信端末101からUSB通信により制御データを送信機103(端末側中継装置)に送信するステップと、送信機103に送信された制御データを、移動体107が受信可能な所定サイズの複数の分割データに分割するステップと、分割データをBLE通信により受信機105(移動体側中継装置)に送信するステップと、受信機105に送信された分割データをシリアル通信により移動体107に送信するステップと、を含むものである。
【選択図】図1


【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末から移動体に制御データを送信する送信方法であって、
前記通信端末からUSB通信により前記制御データを端末側中継装置に送信するステップと、
前記端末側中継装置に送信された前記制御データを、前記移動体が受信可能な所定サイズの複数の分割データに分割するステップと、
前記分割データをBLE通信により移動体側中継装置に送信するステップと、
前記移動体側中継装置に送信された前記分割データをシリアル通信により移動体に送信するステップと、
を含む送信方法。
【請求項2】
通信端末から移動体に制御データを送信する送信システムであって、端末側中継装置および移動体側中継装置を備え、
前記端末側中継装置は
前記通信端末からUSB通信により前記制御データを受信する第1通信部と、
前記制御データを、前記移動体が受信可能な所定サイズの分割データに分割する分割部と、
前記分割データをBLE通信により前記移動体側中継装置に送信する第2通信部と、
を備え、
前記移動体側中継装置は
前記端末側中継装置からBLE通信により送信された前記分割データを受信する第3通信部と、
前記分割データをシリアル通信により前記移動体に送信する第4通信部と、
を備える、
送信システム。
【請求項3】
前記移動体は、前記移動体側中継装置から異常な分割データを受信した場合、または、所定時間の間に前記分割データを前記移動体側中継装置から受信しなかった場合、前記通信端末を宛先とする異常応答を送信する、
請求項2に記載の送信システム。
【請求項4】
通信端末から移動体に制御データを送信する送信方法であって、
前記通信端末から前記制御データをBLE通信により中継装置に送信するステップと、
前記中継装置が受信した前記制御データを、前記移動体が受信可能な所定サイズの複数の分割データに分割するステップと、
前記分割データをシリアル通信により前記移動体に送信するステップと、
を含む送信方法。
【請求項5】
通信端末から移動体に制御データを送信するための移動体側中継装置を備える送信システムであって、
前記移動体側中継装置は
前記通信端末から前記制御データを受信する第3通信部と、
前記制御データを、前記移動体が受信可能な所定サイズの分割データに分割する分割部と、
前記分割データをシリアル通信により前記移動体に送信する第4通信部と、
を備える、
送信システム。
【請求項6】
前記移動体は、前記移動体側中継装置から異常な分割データを受信した場合、または、所定時間の間に前記分割データを前記移動体側中継装置から受信しなかった場合、前記通信端末を宛先とする異常応答を送信する、
請求項5に記載の送信システム。
【請求項7】
前記端末側中継装置は、
前記通信端末からUSB通信により前記制御データを受信する第1通信部と、
前記制御データをBLE通信により移動体側中継装置に送信する第2通信部と、
を備え、
前記第3通信部は、
前記端末側中継装置から前記BLE通信により送信された前記制御データを受信するものである、
請求項5記載の送信システム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信方法、および、その送信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば搬送のために自由に施設内を移動する複数の移動体と、それら移動体を制御するために用いる通信端末との間を有線ではなく、無線によって通信を行う通信システムがある(特許文献1等)。このような通信システムでは、移動体を制御する(例えば、指令コマンドの指令を行う)際の通信手段として、赤外線通信が用いられてきた。しかし、例えば複数の産業機械が設置されている工場等では、遮蔽物が多くなり、見通しが悪い場合には通信に著しく支障をきたす場合があった。そこで、近年ではBluetooth(登録商標)Low Energy(以後、BLEと記載する)を利用した通信が利用されるようになってきている。BLEを利用した通信(BLE通信)により移動体を制御する際は、通信端末が備えるOS(Operating System)上で動作するプログラムにより生成した制御データを、BLE通信を行う通信端末(送信機を備える)から移動体(受信機を備える)に送信し、当該制御データを受信した受信機が移動体に対する通信を中継することで行われる。通信端末が移動体を制御する際には、通信端末および移動体間の通信における通信の遅延を短時間(ミリ秒単位)に抑える必要がある。また、移動体の自律走行について制御するためにBLE通信とは別に設けられた制御用の通信に影響が生じないように、移動体は一度に受信できる制御データのサイズには上限が設けられる。また、BLE通信は、Bluetooth規格を用いた無線通信に比べ、無線通信に係る電力消費を低減するために、一度に送信できるデータサイズは小さい。このため、BLE通信を利用して制御データを移動体に送信する際には複数回の通信が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-150135号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した通信システムでは、移動体への制御は即時性(例えば緊急に停止させる等)を求められることから、通信端末と移動体との間で行う通信の遅延をできるだけ短時間(例えばミリ秒単位)に抑えることが求められる。また、通信システムによっては、移動体の走行に関する制御を上位システムと通信を行う必要もあり、このような場合には、当該通信に影響が生じないように、移動体は一度に受信できる通信データのサイズを制限される。よって、通信端末は、移動体に制御データを送信する際には、サイズ制限を考慮しつつ、できるだけ短時間に効率良く送信する必要がある。
【0005】
また、通信システムでは、例えば、通信端末から移動体に向けて送信される制御データを、通信端末にUSB(Universal Serial Bus)ケーブルで接続された送信機(BLE通信モジュールを備える)がBLE通信を用いて移動体に接続された受信機(BLE通信モジュールを備える)と相互通信を行うことが想定される。
【0006】
しかしながら、OS(例えば、ウィンドウズ(登録商標)等)の仕様上、上記BLE通信の制御において、通信システムの仕様(例えばミリ秒単位)を満足することができない場合(例えば通信遅延の発生)が生じ得る。また、移動体が受信可能な制御データのサイズや通信可能なタイミングは、上位システムとの通信状況によって随時変化するため、従来のBLE通信を用いた制御では移動体の通信状態の変化に応じて通信の回数が増減することになり、効率的な通信が行えないという問題もあった。
【0007】
本発明は以上の事情に鑑みてなされたものであり、その主要な目的は、通信端末と移動体との間の通信において、通信の遅延を抑制しつつ移動体の制御に係る通信を効率的に行うことが可能な送信システム等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る送信方法は、通信端末から移動体に制御データを送信する送信方法であって、通信端末からUSB通信により制御データを端末側中継装置に送信するステップと、端末側中継装置に送信された制御データを、移動体が受信可能な所定サイズの複数の分割データに分割するステップと、分割データをBLE通信により移動体側中継装置に送信するステップと、移動体側中継装置に送信された分割データをシリアル通信により移動体に送信するステップと、を含む。
【0009】
これによれば、通信端末は、移動体に対し送信するべき制御データを一度のUSB送信で端末側中継装置に転送することで、通信システムにおいて通信端末のOSの仕様等による通信遅延が増大する一因を排除し得る。一方、移動体が一度に受信できる通信データのサイズに制限がある場合でも、通信端末から移動体に対し送信するべき制御データは、移動体の仕様に合わせて、端末側中継装置において適宜、分割し通信が行われるので、通信端末と端末側中継装置との間で行われるBLE通信の回数を最適化し、効率の良い通信を行うことができる。このように、本発明の一態様に係る送信方法は、通信端末と移動体との間において、通信の遅延を抑制しつつ移動体の制御に係る通信を効率の良く行うことができる。
【0010】
本発明の一態様に係る送信システムは、通信端末から移動体に制御データを送信する送信システムであって、端末側中継装置および移動体側中継装置を備え、端末側中継装置は通信端末からUSB通信により制御データを受信する第1通信部と、制御データを、移動体が受信可能な所定サイズの分割データに分割する分割部と、分割データをBLE通信により移動体側中継装置に送信する第2通信部と、を備え、移動体側中継装置は端末側中継装置からBLE通信により送信された分割データを受信する第3通信部と、分割データをシリアル通信により移動体に送信する第4通信部と、を備える。
【0011】
これによれば、本発明の一態様に係る送信システムは上記送信方法と同様の効果を奏する。
【0012】
また上記送信システムが備える移動体は、移動体側中継装置から異常な分割データを受信した場合、または、所定時間の間に分割データを移動体側中継装置から受信しなかった場合、通信端末を宛先とする異常応答を送信するように構成されてもよい。
【0013】
これによれば、上記送信システムが備える移動体は、端末側中継装置から送信された制御データの受信に失敗した旨を通信端末に通知することができる。
【0014】
本発明の他の態様に係る送信方法は、通信端末から移動体に制御データを送信する送信方法であって、通信端末から制御データをBLE通信により中継装置に送信するステップと、中継装置が受信した制御データを、移動体が受信可能な所定サイズの複数の分割データに分割するステップと、分割データをシリアル通信により移動体に送信するステップとを含む。
【0015】
これによれば、通信端末は、移動体に対し送信するべき制御データを一度のBLE送信で中継装置に転送することで、通信端末と中継装置との間で行われるBLE通信の回数を削減することができ、通信システムにおいて通信端末のOSの仕様等による通信遅延が増大する一因を排除し得る。さらに移動体に近い中継装置で制御データを一時記憶するため、BLE通信を介さずに移動体に分割データを送信することができ、さらなる遅延を抑制することができる。一方、移動体が一度に受信できる通信データのサイズに制限がある場合でも、通信端末から移動体に対し送信するべき制御データは、中継装置において、移動体の仕様に合わせて、適宜、分割し通信が行われるので、通信端末と中継装置との間で行われる通信の回数を最適化し、効率の良い通信を行うことができる。このように、本発明の他の態様に係る送信方法は、通信端末と移動体との間において、通信の遅延を抑制しつつ移動体の制御に係る通信を効率の良く行うことができる。なお、本発明の他の態様に係る送信方法における中継装置は、第2の実施の形態を説明する際の受信機、換言すると移動体側中継装置に相当する。
【0016】
本発明の他の態様に係る送信システムは、通信端末から移動体に制御データを送信するため移動体側中継装置を備える送信システムであって、移動体側中継装置は通信端末から制御データを受信する第3通信部と、制御データを、移動体が受信可能な所定サイズの分割データに分割する分割部と、分割データをシリアル通信により移動体に送信する第4通信部と、を備える。
【0017】
これによれば、本発明の他の態様に係る送信システムは、上記他の態様に係る送信方法と同様の効果を奏する。
【0018】
また、上記他の態様に係る送信システムが備える移動体は、移動体側中継装置から異常な分割データを受信した場合、または、所定時間の間に分割データを移動体側中継装置から受信しなかった場合、通信端末を宛先とする異常応答を送信するように構成してもよい。
【0019】
これによれば、上記他の態様に係る送信システムが備える移動体は、制御データの受信に失敗した旨を通信端末に通知することができる。
【0020】
また、上記他の態様に係る送信システムが備える端末側中継装置は、通信端末からUSB通信により制御データを受信する第1通信部と、制御データをBLE通信により移動体側中継装置に送信する第2通信部と、を備え、第3通信部は、端末側中継装置からBLE通信により送信された制御データを受信するように構成してもよい。
【0021】
これによれば、上記他の態様に係る送信システムは、通信端末が備えるUSBインタフェースを用いて制御データを移動体に送信することができ、通信端末と移動体側中継装置との間におけるBLE通信の回数を削減することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、通信端末と移動体との間において、通信の遅延を抑制しつつ移動体の制御に係る通信を効率の良く行うことが可能な送信システム等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明の第1の実施の形態に係る通信システムの概要を示す模式図である。
図2図2は、本発明の第1の実施の形態に係る送信機の機能構成を示すブロック図である。
図3図3は、本発明の第1の実施の形態に係る受信機の機能構成を示すブロック図である。
図4図4は、本発明の第1の実施の形態に係る送信機の動作を示すフローチャートである。
図5図5は、本発明の第1の実施の形態に係る受信機の動作を示すフローチャートである。
図6図6は、本発明の第1の実施の形態の通信システムにおいて制御データが正常に授受される場合の処理の流れを示すシーケンス図である。
図7図7は、本発明の第1の実施の形態の通信システムにおいて制御データの授受に異常が発生した場合の処理の流れを示すシーケンス図である。
図8図8は、本発明の第2の実施の形態に係る送信機の機能構成を示すブロック図である。
図9図9は、本発明の第2の実施の形態に係る受信機の機能構成を示すブロック図である。
図10図10は、本発明の第2の実施の形態に係る送信機の動作を示すフローチャートである。
図11図11は、本発明の第2の実施の形態に係る受信機の動作を示すフローチャートである。
図12図12は、本発明の第2の実施の形態の通信システムにおいて制御データが正常に授受される場合の処理の流れを示すシーケンス図である。
図13図13は、本発明の第2の実施の形態の通信システムにおいて制御データの授受に異常が発生した場合の処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。なお、同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
【0025】
[第1の実施の形態]
図1を使用して本発明の実施の形態に係る通信システムの概要について説明する。
【0026】
図1に例示されるように、通信システム100は、通信端末101、通信リンク102、送信機103、無線リンク104、受信機105、通信リンク106、および、移動体107を備える。通信システム100は、例えば通信端末101が送信する制御用データに基づいて移動体107を制御する移動体制御システム等である。
【0027】
通信端末101は、例えばタブレット端末や、PC(Personal Computer)等である。通信端末101は、移動体107を制御するための制御データを送信し、移動体107から送信され得る応答を含む応答データ等を受信する。また、通信端末101は、通信システム100を管理する管理者によって用いられ、自機が備える表示部等を用いて通信システム100における通信や移動体107の稼働状況等に関するさまざまな情報を表示し、移動体107を制御するための指示等を管理者から受け付ける。なお、送信機103および受信機105は透過的に機能している状態、即ち通信端末101および移動体107は、直接通信しているものと擬制されている。
【0028】
通信リンク102は、通信端末101と送信機103との間を接続する。通信リンク102は、例えばUSB等のバス通信規格により実現される。
【0029】
送信機103は、通信端末101側に付随して通信端末101と、移動体107との間における無線中継装置として機能する中継装置であり、端末側中継装置に相当する。送信機103は、通信リンク102を介して通信端末101と通信を行い、また、無線リンク104を介して受信機105と通信を行うことで通信端末101と受信機105の間の通信を中継する。送信機103は通信端末101が送信した制御データを受信機105に送信し、また、受信機105が送信した応答データを通信端末101に送信する。
【0030】
無線リンク104は、送信機103と受信機105との間を接続する。無線リンク104は、例えばBluetooth(具体的にはBLE)等の近距離無線通信規格により実現される。
【0031】
受信機105は、移動体107側に付随して通信端末101と、移動体107との間における無線中継装置として機能する中継装置であり、移動体側中継装置に相当する。受信機105は、無線リンク104を介して送信機103と通信を行い、また、通信リンク106を介して移動体107と通信を行うことで送信機103と、移動体107との間の通信を中継する。受信機105は、送信機103が送信した制御データを移動体107に対して送信し、また、移動体107が送信した応答を含む応答データを送信機103に対して送信する。
【0032】
通信リンク106は、受信機105と移動体107の間を接続する。通信リンク106は、例えばRS-422や、USB等のバス通信規格により実現される。
【0033】
移動体107は、例えば、産業機械が製品等を生産するための資材等を運搬したり、産業機械が生産した生産物等を運搬したりする搬送台車等である。移動体107は、通信端末101が送信する制御データに基づいて動作し、制御データの受信状況や自機のステータスに応じた応答(例えば特定の作業の実行に伴うステータス情報等)を通信端末101に向けて送信する。
【0034】
なお、本発明の第1の実施の形態のあとで第2の実施の形態を説明するが、送信機103と受信機105については、本発明の第1の実施の形態では、それぞれ103a、105aとし、本発明の第2の実施の形態では、それぞれ103b、105bとし、区別し表記する。
【0035】
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る送信機103aの機能構成を示すブロック図である。
【0036】
図2に示すように送信機103aは、第1通信部201、分割部202、バッファ203、第2通信部204、および、記憶部205を備える。送信機103aにおける上記各機能は、送信機103aが備えるCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、記憶装置(例えば、ROM(Read Only Memory)、eMMC(Embedded Multimedia Card)、HDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)等の不揮発性記憶装置)、通信モジュール等のハードウェアにより実現される。具体的には、記憶装置等に格納されたプログラムをCPUが読み出してこれらハードウェアと協調しつつ実行することにより実現される。また、第1通信部201と第2通信部204との間で行われる制御データや分割データの授受は、それぞれの通信部が処理可能な通信プロトコルによる通信パケットの種別や構造に応じて適宜変換し行われる。
【0037】
なお、本実施の形態においては、送信機103aはデータの分割機能を前提としており、通信端末101上で動作するOS等による制限(例えばBLE通信に係る複数フレームの送信に多大な時間を要する場合等)を回避するため、通信端末101の外部に別に存在する機器として実現される。
【0038】
第1通信部201は、例えば、USB通信モジュールおよび制御プログラム(例えば通信モジュールのハードウェア等を制御するドライバソフトウェアおよびそれに付随して通信を支援するプログラム)等により実現される。送信機103aは、通信端末101が送信する制御データを、第1通信部201を介して受信し分割部202に転送する。また、第1通信部201は、第2通信部204が受信機105aから受信した応答データの転送を受け、当該応答データを通信端末101に送信する。
【0039】
分割部202は、記憶部205に記憶された所定サイズ値を基に制御データを分割した複数の分割データを生成する。分割部202は、例えば送信機103aの記憶部205に予め記憶されたアプリケーションソフトウェア(以下、アプリケーションとも呼ぶ)等のプログラム(OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルにおけるアプリケーションレイヤ)により、制御データを分割するための所定サイズに基づいて制御データを分割することで、分割データを生成する処理を実行する。また、分割データのサイズを決定する所定サイズ値は、移動体107が受信可能なデータのサイズをもとに、無線(例えばBLE)の通信回数が最少となるよう、最適化され記憶部205に記憶される。分割部202は、制御データから複数の分割データの生成を完了すると、当該生成した複数の分割データのそれぞれをバッファ203に転送する。
【0040】
バッファ203は、分割部202で生成された複数の分割データを一時記憶する。また、第2通信部204からの要求に基づき、分割データを第2通信部204に転送する。バッファ203は、例えば、RAM上や、不揮発性記憶装置上に一時記憶を行うための特定の領域を設けることにより実現される。
【0041】
第2通信部204は、例えば、無線通信モジュールおよび制御プログラム等により実現される。第2通信部204は、受信機105aが送信する要求に基づいて、バッファ203に一時記憶された分割データを、無線リンク104を介して順次受信機105aに送信する。また、第2通信部204は、受信機105aが送信する応答データを受信し当該受信した応答データを第1通信部201に転送する。ここで、当該応答データは、例えば、第2通信部204が受信機105aから全ての分割データの受信を完了した旨の通知である受信完了通知を含むデータや、何らかの原因により受信機105a(後で述べる)から受信完了通知を含む応答データが受信できなかった場合にタイムアウトが発生したことによる異常を知らせる旨のデータ等である。なお、第2通信部204が使用する受信機105aとの通信は、Wi-Fiのような双方向無線LAN通信等でよいが、とりわけBluetooth(具体的にはBLE)のような近距離無線通信が望ましい。
【0042】
記憶部205は、分割部202で制御データを分割し分割データを生成するためのアプリケーション、および、当該アプリケーションが分割データを生成するための所定サイズ値を予め記憶する。当該所定サイズ値は、管理者が予め送信機103aに設定してもよいし、移動体107が送信機103aと通信できる状態になった際の初期設定として移動体107から送信機103aに予め通知されてもよい。
【0043】
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る受信機105aの機能構成を示すブロック図である。
【0044】
図3に示すように受信機105aは、第3通信部301、第4通信部302、および、応答部303を備える。受信機105aにおける上記各機能は、受信機105aが備えるCPU、RAM、記憶装置、通信モジュール等のハードウェアにより実現される。具体的には、記憶装置等に格納されたプログラムをCPUが読み出してこれらハードウェアと協調しつつ実行することにより実現される。また、第3通信部301、および、第4通信部302の間で行われる制御データや分割データの授受は、それぞれの通信部が通信可能な通信プロトコルを用いて通信パケットの種別や構造に応じて変換し行われる。
【0045】
第3通信部301は、例えば、無線通信モジュールおよび制御プログラム等により実現される。第3通信部301は、無線リンク104を介して分割データを送信機103aから受信し、第4通信部に転送する。また、第3通信部301は、無線リンク104を介して応答部303が生成した応答データを送信機103aに送信する。また、第3通信部301は、異常な分割データを受信した場合に、当該受信した異常な分割データを破棄する。
【0046】
第4通信部302は、例えば、シリアル通信モジュールおよび制御プログラム等により実現される。第4通信部302は、第3通信部が受信した分割データを移動体107に送信し、また、移動体107が分割データの受信に呼応して送信する受信確認通知(例えばRS-422インタフェースを介した通信におけるデータの受信が正常に行われた際に応答されるack(acknowledgement)信号による通知等を示す)、または、移動体107が受信するべき送信機103aから送信される複数の分割データのうち、最後の分割データを受信した旨を示す通知である受信完了通知を受信し、応答部303に通知する。また、第4通信部302は、移動体107が異常応答(例えばRS-422インタフェースを介した通信における受信が失敗した旨を示す応答信号等)を行った場合に当該受信した異常応答を応答部303に通知する。
【0047】
応答部303は、移動体107が送信する応答内容(受信確認通知、受信完了通知、または異常応答)に応じた応答データを生成する。応答部303が生成した応答データは第3通信部301を介して送信機103aに送信される。応答部303は、第4通信部302が受信確認通知を受信すると、送信機103aに向けて次の分割データの送信を要求するための分割データ送信要求を含む応答データを生成し、第3通信部301を介して送信機103aに送信する。また、応答部303は、第4通信部302が移動体107から異常応答を受信すると、当該異常応答を含む応答データを生成し、第3通信部301を介して送信機103aに送信する。
【0048】
[第1の実施の形態に係るフローの説明]
次に図4を使用して第1の実施の形態に係る送信機103aが通信システムにおいて、通信端末101から制御データを受信した後、受信機105aに対して制御データの送信を完了するまでの一連の処理について説明する。
【0049】
ステップS401は、第1通信部201が、通信端末101から制御データを受信するステップである。送信機103aによる制御データ処理プロセスは、制御データの送信に係る処理を制御データの受信を契機に開始する。
【0050】
ステップS402は、分割部202が、ステップS401にて受信された制御データを、記憶部205に記憶された移動体107が受信可能なサイズ値(所定サイズ値)に基づいて分割データを生成するステップである。
【0051】
ステップS403は、バッファ203がステップS402にて生成された分割データのそれぞれを記憶するステップである。
【0052】
ステップS404は、第2通信部204が受信機105aに分割データを順次送信するステップである。
【0053】
ステップS405は、第2通信部204が異常応答を含む応答データを受信機105aから受信したか否かを判定するステップである。第2通信部204が異常応答を含む応答データを受信した場合(ステップS405のYes)はステップS409を実行し、第2通信部204が異常応答を含む応答データを受信していない場合はステップS406を実行(ステップS405のNo)する。
【0054】
ステップS406は、バッファ203に記憶された全ての分割データを送信し終えたか否かを判定するステップである。全ての分割データを送信し終えた場合(ステップS406のYes)はステップS408を実行し、送信するべき分割データを送信し終えていない(バッファ203に分割データが残っている)場合(ステップS406のNo)はステップS407を実行する。具体的には例えば、送信するべき分割データが存在するか否かの判定は、制御データのサイズを所定サイズ値で分割した際に得られる複数の分割データに対してそれぞれシーケンス番号を付与し、分割データの総数であるシーケンス番号を含む分割データを送信したことにより判定してもよい。また、当該判定は、送信機103aが通信端末101から受信した制御データ(つまり送信機103aが移動体107に向けて送信するべきデータ)のサイズと、送信機103aが現に送信した分割データのサイズを累積することで得られるデータのサイズとを比較し、両方のサイズが一致した時点で第2通信部204が最後の分割データが送信されたと判定してもよい。
【0055】
ステップS407は、第2通信部204が受信機105aから分割データ送信要求を受け付けるステップである。第2通信部204は分割データ送信要求を含む応答データを受信するとステップS404を再び実行する。このようにして、送信機103aは受信機105aに対してバッファ203に一時記憶された複数の分割データを順次送信していく。なお、ステップS407において、第2通信部204は何らかの原因により受信機105aから分割データ送信要求を含む応答データが受信できなかった場合に備えてタイムアウト処理等を設け、タイムアウトが発生した場合には通信端末101に向けて異常を知らせる旨の通知等を行ってもよい(図示せず)。
【0056】
ステップS408は、第2通信部204が受信機105aから受信完了通知を含む応答データの受信を待機するステップである。第2通信部204が受信完了通知を含む応答データを受信するとステップS409を実行する。なお、ステップS408において、第2通信部204は何らかの原因により受信機105aから受信完了通知を含む応答データが受信できなかった場合に備えてタイムアウト処理を設け、タイムアウトが発生した場合には通信端末101に向けて異常を知らせる旨の通知等を行ってもよい(図示せず)。
【0057】
ステップS409は、第2通信部204がステップS407およびステップS408で異常を知らせる旨の通知等、S405で受信したエラー通知(異常応答)を含む応答データ、またはステップS408で受信した受信完了通知を含む応答データを、第1通信部201を介して通信端末101に向けて送信するステップである。
【0058】
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る受信機105aの動作を示すフローチャートである。
ステップS501は、送信機103aが送信した分割データを第3通信部301にて受信するステップである。なお、図5の受信処理は第3通信部301が最初の分割データを受信したことを契機に行われる。
【0059】
ステップS502は、第4通信部302にて第3通信部301が受信した分割データを移動体107に送信するステップである。第4通信部302が移動体107に分割データを送信し終えるとステップS503を実行する。
【0060】
ステップS503は、第4通信部302が、移動体107から全ての分割データを受信し終えた旨を示す受信完了通知を受信したか否かを判定するステップである。第4通信部302が受信完了通知を受信したと判定した場合(ステップS503のYes)は、ステップS504を実行し、第4通信部302が受信完了通知を受信していない、即ちまだ受信するべき分割データがあると判定した場合(ステップS503のNo)は、ステップS505を実行する。
【0061】
ステップS504は、応答部303が受信完了通知を含む応答データを生成し、第3通信部301を介して当該生成した応答データを送信機103aに向けて送信するステップである。第4通信部302は、移動体107から受信完了通知を受信すると、応答部303に対して受信完了通知を通知する。応答部303は当該通知を受けて受信完了通知を含む応答データを生成すると、第3通信部301を介して当該生成した応答データ(受信完了通知を含む応答データ)を送信機103aに送信する。
【0062】
ステップS505は、第4通信部302が移動体107から異常応答を受信したか否かを判定するステップである。第4通信部302が異常応答を受信した場合(ステップS505のYes)にはステップS506を実行し、第4通信部302が異常応答を受信していない(例えばRS-422インタフェースを介した通信における受信完了を示すack信号等を受信した)場合(ステップS505のNo)には、ステップS507を実行する。
【0063】
ステップS506は、応答部303が異常応答を含む応答データを生成し、第3通信部301を介して当該生成した応答データを送信機103aに向けて送信するステップである。第4通信部302は、移動体107から異常応答を受信すると、応答部303に対して当該異常応答を通知する。応答部303は当該通知を受けて異常応答を含む応答データを生成すると、第3通信部301を介して当該生成した応答データを送信機103aに送信する。
【0064】
ステップS507は、応答部303が分割データ送信要求を含む応答データを生成し、第3通信部301を介して当該生成した応答データを送信機103aに向けて送信するステップである。第4通信部302は、移動体107から分割データを正常受信した旨を示す応答を受信すると、応答部303に対して当該受信した応答を通知する。応答部303は当該通知を受けると、後続の分割データの送信を要求するための分割データ送信要求を含む応答データを生成し、第3通信部301を介して当該生成した応答データを送信機103aに送信する。ステップS507を実行し終えると、再びステップS501を実行し、送信機103aから送信される後続の分割データの受信を待機する。
【0065】
[第1の実施の形態に係るシーケンスの説明]
次に図6のシーケンス図を使用して本発明の第1の実施の形態に係る通信システムにおいて、通信端末101が送信した制御データが送信機103a、および受信機105aを介して正常に移動体107に受信されるまでの一連の処理について説明する。
【0066】
まず、通信端末101は、送信機103aに向けて制御データの送信を開始する(ステップS601)。通信端末101から送信された制御データは通信リンク102を介して送信機103aにより受信される。
【0067】
次に、送信機103aが通信端末101から制御データを受信すると、分割部202は当該受信した制御データを移動体107が受信可能な所定サイズ値に基づいて分割し、複数の分割データを生成する(ステップS602)。また、当該生成した複数の分割データを送信機103aが備えるバッファ203に一時記憶する。
【0068】
続いて、送信機103aは、第2通信部204を用いて前述の複数の分割データのうちの最初のデータを受信機105aに向けて送信する(ステップS603a)。
【0069】
次に、受信機105aは、第3通信部301を用いて送信機103aが送信した分割データを受信すると、第4通信部302を用いて当該受信した分割データを移動体107に送信する。
【0070】
次に、移動体107は受信機105aが送信した分割データを受信すると、受信確認通知を受信機105aに対して応答する(ステップS604a)。
【0071】
続いて、受信機105aは移動体107が送信した受信確認通知を受信すると、応答部303により分割データ送信要求を含む応答データを生成し、第3通信部301を使用して送信機103aに当該生成した応答データを送信する。
【0072】
次に、送信機103aは受信機105aから分割データ送信要求を含む応答データを受信すると、バッファ203に記憶された分割データの次の一つ(ステップS603aにて受信機105aに向けて送信した分割データの次のデータ)を受信機105aに送信する(ステップS603b)。
【0073】
以後、ステップS603b~ステップS603c、および、ステップS604b~ステップS604cまでの処理を上記説明の通り繰り返し実行することで、送信機103aのバッファ203に記憶された全ての分割データを順次、受信機105aを使用して送信し、移動体107は当該送信された分割データを受信する。
【0074】
ステップS604cにて、移動体107は、最後の分割データ(バッファ203に一時記憶された分割データのうち最後のデータ)を受信し終えると、受信完了通知を受信機105aに送信する(ステップS605)。
【0075】
次に、受信機105aは受信完了通知を受信すると、自機が備える応答部303にて受信完了通知を含む応答データを生成し、第3通信部301を介して当該生成した応答データを送信機103aに送信する。
【0076】
続いて、送信機103aは、第2通信部204にて受信完了通知を含む応答データを受信すると、自機が備える第1通信部201を介して通信端末101に当該受信した応答データを送信する。
【0077】
最後に、通信端末101は、送信機103aが送信した応答データを受信すると、移動体107にすべての制御データの送信を正常に完了したとして一連の処理を終える(ステップS606)。
【0078】
[第1の実施の形態に係る、異常応答発生時のシーケンス図の説明]
次に図7のシーケンス図を使用して本発明の第1の実施の形態に係る通信システムにおいて、通信端末101が送信した制御データが送信機103aおよび受信機105aを介して移動体107に向けて送信される際に通信に何らかの異常が発生した場合の一連の処理を説明する。
【0079】
まず、通信端末101は、送信機103aに向けて制御データの送信を開始する(ステップS701)。通信端末101から送信された制御データは通信リンク102を介して送信機103aにより受信される。
【0080】
次に、送信機103aが通信端末101から制御データを受信すると、分割部202は当該受信した制御データを移動体107が受信可能な所定サイズ値に基づいて分割し、複数の分割データを生成する(ステップS702)。また、当該生成した複数の分割データを自機が備えるバッファ203に一時記憶する。
【0081】
続いて、送信機103aは、第2通信部204を用いて前述の複数の分割データのうちの最初のデータを受信機105aに向けて送信する(ステップS703a)。
【0082】
次に、受信機105aは、第3通信部301を用いて送信機103aが送信した分割データを受信すると、第4通信部302を用いて当該受信した分割データを移動体107に送信する。
【0083】
次に、移動体107は受信機105aが送信した分割データを受信すると、受信確認通知を受信機105aに対して応答する(ステップS704)。
【0084】
続いて、受信機105aは移動体107が送信した受信確認通知を受信すると、応答部303により分割データ送信要求を含む応答データを生成し、第3通信部301を使用して送信機103aに当該生成した応答データを送信する。
【0085】
次に、送信機103aは受信機105aから分割データ送信要求を受信すると、バッファ203に記憶された分割データの次の一つを受信機105aに送信する(ステップS703b)。
【0086】
ここで、バッファ203に記憶された分割データを受信機105aに向けて送信している途中に、例えば無線干渉等の原因により分割データに異常(例えばデータが壊れる等)が発生する。(ステップS705)。
【0087】
次に受信機105aは、異常な分割データを受信することで第3通信部においてデータを破棄する(ステップS706)。なお、受信機105aは移動体107に分割データに異常が発生した旨を通知してもよい。
【0088】
続いて、移動体107は、受信機105aから受信待ちとなっている分割データが所定時間の間に受信できない場合、制御データの受信に失敗した旨を示す受信エラー状態に遷移する(ステップS707)。なお、移動体107は、受信機105aが送信するべきであった分割データを破棄した旨を示す通知を受信することにより受信エラー状態に遷移してもよい。
【0089】
次に移動体107は、自機が受信エラー状態となっている旨を通信端末101に通知するために、通信端末を宛先とする異常応答を送信する。具体的には以下のとおり、受信機105aに分割データの受信に失敗した旨を示す異常応答を送信する(ステップS708)。
【0090】
次に受信機105aは、移動体107から異常応答を受信すると、応答部303は、当該受信した異常応答を含む応答データを生成する。第3通信部301は、当該生成された応答データを送信機103aに送信する。
【0091】
続いて送信機103aは、受信機105aから第2通信部204にて応答データを受信する。送信機103aは、応答データを受信すると、第1通信部201を使用して通信端末101に送信する。
【0092】
最後に通信端末101は、送信機103aが送信した応答データを受信すると、移動体107に対する制御データの送信に異常が発生した旨を検知する。その後、例えば自機の表示部(図示しない)により当該検知した内容を表示し管理者に伝える(ステップS709)。
【0093】
この様な異常発生における処置において、送信機103aおよび受信機105aは、通信端末101からは透過的に機能しており、通信端末101は、必ず移動体から分割データではなく、分割前の制御データ単位で異常応答の通知を受けることとなる。
【0094】
本発明の第1の実施の形態によれば、通信端末101は、移動体107に対し送信するべき制御データを一度の送信で送信機103aに転送することで、通信端末101と送信機103aとの間で行われるBLE通信の回数を削減することができ、通信システム100において通信端末101のOSの仕様等による通信遅延が増大する一因を排除し得る。一方、移動体107が一度に受信できる通信データのサイズに制限がある場合でも、通信端末101から移動体107に対し送信するべき制御データは、移動体107の仕様に合わせて、送信機103aにおいて適宜、分割し通信が行われるので、通信端末101と送信機103aとの間で行われるBLE通信の回数を最適化し、効率の良い通信を行うことができる。このように、本発明の通信システムでは、通信端末と移動体との間において、通信遅延を抑制しつつ効率の良い移動体の制御に係る通信を行うことができる。
【0095】
[第2の実施の形態]
次に本発明の第2の実施の形態について、図8~13を用いて説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成については適宜、図1~3の符号を用いて説明する。
【0096】
図8を用いて本発明の第2の実施の形態に係る通信システム100Aについて説明する。本発明の第2の実施の形態に係る通信システム100Aの構成は、本発明の第1の実施の形態に係る通信システム100の構成のうち、送信機103aが送信機103b(端末側中継装置に相当)に、また、受信機105aが受信機105b(移動体側中継装置に相当)にそれぞれ変更されているのみである。この後、送信機103bおよび受信機105bは詳細に説明するが、その他の構成要素については、本発明の第1の実施の形態に係る通信システム100と同様のため、詳細な説明を省略する。
【0097】
まず、図8を使用して本発明の第2の実施の形態に係る送信機103bについて説明する。
【0098】
図8に示すように、本実施の形態に係る送信機103bは、第1通信部801、および、第2通信部802を備える。送信機103bにおける上記各機能は、送信機103bが備えるCPU、RAM、記憶装置、通信モジュール等のハードウェアにより実現される。具体的には、記憶装置等に格納されたプログラムをCPUが読み出してこれらハードウェアと協調しつつ実行することにより実現される。また、第1通信部801、および、第2通信部802の間で行われる制御データや応答データの授受は、それぞれの通信部が通信可能な通信プロトコルを用いて、通信パケットの種別や構造に応じて変換し行われる。また、本実施の形態においては、送信機103bの機能は通信端末101に内蔵されてもよい。
【0099】
第1通信部801は、例えば、USB通信モジュールおよび制御プログラム等により実現される。送信機103bは、通信端末101が送信する制御データを、第1通信部801を介して受信し第2通信部802に転送する。また、第1通信部801は、第2通信部802が受信機105bから受信した応答データの通知を受信し、当該受信した応答データを通信端末101に送信する。
【0100】
第2通信部802は、例えば、無線通信モジュールおよび制御プログラム等により実現される。第2通信部802は、無線リンク104を介して制御データを受信機105bに送信する。また、第2通信部802は受信機105bが送信する応答データを受信し、第1通信部801に当該受信した応答データを転送する。なお、第2通信部802が使用する通信はや、Wi-Fiのような双方向無線LAN通信等でよいが、とりわけBluetooth(具体的にはBLE)のような近距離無線通信が望ましい。
【0101】
次に図9を使用して本発明の第2の実施の形態に係る受信機105bについて説明する。
【0102】
図9に示すように、本実施の形態に係る受信機105bは、第3通信部901、分割部902、バッファ903、第4通信部904、記憶部905、および、応答部906を備える。受信機105bにおける上記各機能は、受信機105bが備えるCPU、RAM、記憶装置、通信モジュール等のハードウェアにより実現される。具体的には、記憶装置等に格納されたプログラムをCPUが読み出してこれらハードウェアと協調しつつ実行することにより実現される。また、第3通信部901、および、第4通信部904の間における制御データや分割データの授受は、それぞれの通信部が処理可能な通信プロトコルによる通信パケットの種別や構造に応じて適宜変換し行われる。
【0103】
第3通信部901は、例えば、無線通信モジュールおよび制御プログラム等により実現される。第3通信部901は、無線リンク104を介して送信機103bから送信される制御データを受信し、分割部902に転送する。また、第3通信部901は、第4通信部904が受信する移動体107の通知を含む応答データを応答部906から受信し、当該応答データを送信機103bに送信する。
【0104】
分割部902は、第3通信部901から転送された制御データから、記憶部905に記憶された所定サイズ値を基に分割した複数の分割データを生成する。分割部902は、例えば受信機105bの記憶部905に予め記憶されたアプリケーション等のプログラム(OSI参照モデルにおけるアプリケーションレイヤ)により、制御データを分割するための所定サイズに基づいて制御データを分割することで、分割データを生成する処理を実行する。また、分割データのサイズを決定する所定サイズ値は、移動体107が受信可能なデータのサイズをもとに、無線(例えばBLE)の通信回数が最少となるよう、最適化され記憶部905に記憶される。分割部902は、制御データから複数の分割データの生成を完了すると、当該生成した複数の分割データのそれぞれをバッファ903に転送する。
【0105】
バッファ903は、分割部902で生成された複数の分割データを一時記憶する。また、移動体107から送信され、第4通信部904から通知される受信確認通知に基づき、分割データを第4通信部904に転送する。バッファ903は、例えば、RAM上や、不揮発性記憶装置上に一時記憶を行うための特定の領域を設けることにより実現される。
【0106】
第4通信部904は、例えば、シリアル通信モジュールおよび制御プログラム等により実現される。第4通信部904は、バッファ903に一時記憶された分割データを順次移動体107に送信し、また、移動体107が分割データの受信に呼応して送信する受信確認通知を受信し、バッファ903に通知する。また、第4通信部904は、受信完了通知を受信し、応答部906に通知し、また、移動体107が異常応答を行った場合に当該異常応答を応答部906に通知する。
【0107】
記憶部905は、分割部902が制御データの分割の処理を実行し、分割データを生成するためのアプリケーション、および、当該アプリケーションが分割データを生成するための所定サイズ値を予め記憶する。当該所定サイズ値は、管理者が予め受信機105bに設定するか、移動体107が受信機105bと通信できる状態になった際の初期設定として移動体107から受信機105bに予め通知されることにより設定されてもよい。
【0108】
応答部906は、移動体107が送信する応答内容(受信確認通知、受信完了通知、または異常応答)に応じた応答データを生成する。応答部906が生成した応答データは第3通信部901を介して送信機103bに送信される。また、応答部906は、第4通信部904が移動体107から異常応答を受信すると、当該異常応答を含む応答データを生成し、第3通信部901を介して送信機103bに送信する。
【0109】
[第2の実施の形態に係るフローの説明]
次に図10を使用して第2の実施の形態に係る通信システムにおいて、送信機103bが、通信端末101から制御データを受信して、移動体107に制御データを送信した後、送信するべき制御データの送信が完了するまでの一連の処理について説明する。
【0110】
ステップS1001は、第1通信部801が、通信端末101から制御データを受信するステップである。送信機103bは、制御データの送信に係る処理を制御データの受信を契機に開始する。
【0111】
ステップS1002は、第2通信部802が、ステップS1001にて受信された制御データを受信機105bに送信するステップである。
【0112】
ステップS1003は、第2通信部802が応答データの受信を待機するステップである。第2通信部802が受信機105bから応答データを受信すると、第1通信部801に当該受信した応答データを通知し、ステップS1004を実行する。
【0113】
ステップS1004は、第1通信部801が応答データを通信端末101に送信するステップである。
【0114】
図11は、本発明の第2の実施の形態に係る受信機105bの動作を示すフローチャートである。
【0115】
ステップS1101は、第3通信部901にて送信機103bが送信した制御データを受信するステップである。なお、図11の受信処理は第3通信部901が制御データを受信したことを契機に行われる。
【0116】
ステップS1102は、分割部902が、ステップS1101にて受信された制御データを、記憶部905に記憶された移動体107が受信可能なサイズ値(所定サイズ値)に基づいて分割することで、分割データを生成するステップである。
【0117】
ステップS1103は、バッファ903がステップS1102にて生成された分割データのそれぞれを記憶するステップである。
【0118】
ステップS1104は、第4通信部904が移動体107に分割データを順次送信するステップである。
【0119】
ステップS1105は、第4通信部904が異常応答を含む応答を受信したか否かを判定するステップである。第4通信部904が異常応答を含む応答データを受信した場合(ステップS1105のYes)はステップS1108を実行し、第4通信部904が異常応答を含む応答データを受信していない場合(ステップS1105のNo)はステップS1106を実行する。
【0120】
ステップS1106は、バッファ903に記憶された全ての分割データを送信したか否かを判定するステップである。全ての分割データを送信した場合(ステップS1106のYes)はステップS1107を実行し、送信するべき分割データを送信していない(バッファ903に分割データが残っている)場合(ステップS1106のNo)はステップS1109を実行する。
【0121】
ステップS1107は、受信完了通知を含む応答データを送信するステップである。具体的には、第4通信部904が移動体107から受信完了通知の受信を待機し、当該受信完了通知を受信すると応答部906に対して受信完了通知を通知し、応答部906は受信完了通知を含む応答データを生成する。また、応答部906は応答データを生成すると、第3通信部901に当該生成した応答データを転送し、第3通信部901は当該応答データを送信機103bに送信する。なお、ステップS1107においては、何らかの原因により移動体107から受信完了通知を受信できなかった場合に備えてタイムアウト処理を設け、タイムアウトが発生した場合には送信機103b経由で通信端末101に対して異常を知らせる通知等を行ってもよい(図示せず)。
【0122】
ステップS1108は、第3通信部901が異常応答を含む応答データを送信機103bに送信するステップである。ステップS1105で第4通信部904が移動体107から異常応答を受信すると、応答部906に対して異常応答を通知し、応答部906は当該異常応答を含む応答データを生成する。また、応答部906は応答データを生成すると、第3通信部901に当該生成した応答データを転送し、第3通信部901は当該応答データを送信機103bに送信する。
【0123】
ステップS1109は、第4通信部904が移動体107から受信確認通知を受信するのを待機するステップである。第4通信部904は受信確認通知を受信するとステップS1104を再び実行する。このようにして、受信機105bは移動体107に対してバッファ903に一時記憶された複数の分割データを順次送信していく。なお、ステップS1109においては、何らかの原因により移動体107から受信確認通知が受信できなかった場合に備えてタイムアウト処理を設け、タイムアウトが発生した場合には通信端末101に対して異常を知らせる旨の通知等を行ってもよい(図示せず)。
【0124】
[第2の実施の形態に係るシーケンスの説明]
次に図12のシーケンス図を使用して本発明の第2の実施の形態に係る通信システム100Aにおいて、通信端末101が送信した制御データが送信機103b、受信機105bを介して移動体に受信されるまでの一連の処理について説明する。
【0125】
まず、通信端末101は、送信機103bに向けて制御データを送信し、制御データの送信を開始する(ステップS1201)。通信端末101から送信された制御データは通信リンク102を介して送信機103bに転送される。送信機103bは、当該受信した制御データを、第2通信部802を使用し、無線リンク104を介して受信機105bに送信し、受信機105bは当該送信された制御データを受信する。
【0126】
次に、受信機105bが送信機103bから制御データを受信すると、分割部902は当該受信した制御データを記憶部905に記憶された移動体107が受信可能な所定サイズ値に基づいて分割し、複数の分割データを生成する(ステップS1202)。また、当該生成した複数の分割データを受信機105bが備えるバッファ903に一時記憶する。
【0127】
続いて、受信機105bは、第4通信部904を用いて前述の複数の分割データのうちの1つを移動体107に送信する(ステップS1203a)。
【0128】
次に、移動体107は受信機105bが送信した分割データを受信すると、受信確認通知を受信機105bに送信する(ステップS1204a)。
【0129】
続いて、受信機105bは移動体107が送信した受信確認通知を受信すると、バッファ903に記憶された分割データの次の一つを移動体107に送信する(ステップS1203b)。
【0130】
以後、ステップS1203b~ステップS1203c、および、ステップS1204b~ステップS1204cまでの処理を上記説明の通りに繰り返し実行することで、受信機105bはバッファ903に記憶された全ての分割データを順次送信し、移動体107は順次送信された分割データを受信する。
【0131】
ステップS1204cにて移動体107は、最後の分割データを受信し終えると、受信完了通知を受信機105bに送信する(ステップS1205)。
【0132】
次に、受信機105bは受信完了通知を受信すると、応答部902により当該受信完了通知を含む応答データを生成し、第3通信部901にて応答データを送信機103bに送信する。
【0133】
続いて、送信機103bは、第2通信部804にて受信完了通知を含む応答データを受信すると、第1通信部801を介して通信端末101に当該受信した応答データを送信する。
【0134】
最後に、通信端末101は、送信機103bが送信した応答データを受信すると、制御データの送信を完了する(ステップS1206)。
【0135】
[第2の実施の形態に係る、異常応答発生時のシーケンス図の説明]
次に図13のシーケンス図を使用して本発明の第2の実施の形態に係る通信システム100Aにおいて、通信端末101が送信した制御データの通信に異常が発生した場合の一連の処理を説明する。
【0136】
まず、通信端末101は、送信機103bに向けて制御データを送信し、制御データの送信を開始する(ステップS1201)。通信端末101から送信された制御データは通信リンク102を介して送信機103bに転送される。送信機103bは、当該受信した制御データを、第2通信部802を使用し、無線リンク104を介して受信機105bに当該受信した制御データを送信し、受信機105bは当該送信された制御データを受信する。
【0137】
次に、受信機105bが送信機103bから制御データを受信すると、分割部902は当該受信した制御データを移動体107が受信可能な所定サイズ値に基づいて分割し、複数の分割データを生成する(ステップS1202)。また、当該生成した複数の分割データを受信機105bが備えるバッファ903に一時記憶する。
【0138】
続いて、受信機105bは、第4通信部904を用いて前述の複数の分割データのうちの1つを移動体107に送信する(ステップS1203a)。
【0139】
次に、移動体107は受信機105bが送信した分割データを受信すると、受信確認通知を受信機105bに送信する(ステップS1204a)。
【0140】
続いて、受信機105bは移動体107が送信した受信確認通知を受信すると、バッファ903に記憶された分割データの次の一つを移動体107に送信する(ステップS1203b)。
【0141】
ここで、バッファ903に記憶された分割データを移動体107に向けて送信している途中に、例えば通信リンク106が使用するRS-422インタフェースの通信信号に対して当該インタフェース外部で発生したノイズ等の原因により分割データに異常(データが壊れる等)が発生する。(ステップS1305)。
【0142】
次に移動体107は、異常な分割データを受信することで制御データの受信に失敗した旨を示す受信エラー状態に遷移する(ステップS1306)。
【0143】
次に移動体107は、通信端末101を宛先とする異常応答を送信する。具体的には以下のとおり、受信機105bに制御データの受信に失敗した旨を示す異常応答を送信する(ステップS1307)。
【0144】
次に受信機105bは、移動体107から異常応答を受信し、応答部902により当該異常応答を含む応答データを生成し、第3通信部901を使用して当該生成した応答データを送信機103bに送信する。
【0145】
続いて送信機103bは、第2通信部802にて応答データを受信する。送信機103bは、受信した応答データを自機が備える第1通信部801を使用して通信端末101に送信する。
【0146】
最後に通信端末101は、送信機103bが送信した応答データを受信すると、移動体107に対する制御データの送信に異常が発生した旨を検知する。その後、自機の表示部(図示しない)により当該検知した内容を表示し管理者に伝える(ステップS1308)。このような異常発生における処置において、送信機103bおよび受信機105bは、通信端末からは透過的に機能しており、通信端末101は、必ず移動体から分割データではなく、分割前の制御データ単位で異常応答の通知を受けることとなる。
【0147】
本発明の第2の実施の形態によれば、通信端末101は、移動体107に対し送信するべき制御データを一度の送信で受信機105bに転送することで、通信端末101と受信機105bとの間で行われるBLE通信の回数を削減することができ、通信システム100Aにおいて通信端末101のOSの仕様等による通信遅延が増大する一因を排除し得る。さらに、移動体107に近い受信機105bで制御データを一時記憶するため、本発明の第1の実施の形態と異なり、BLE通信を介さずに移動体107に分割データを送信することができ、さらなる遅延を抑制することができる。一方、移動体107が一度に受信できる通信データのサイズに制限がある場合でも、通信端末101から移動体107に対し送信するべき制御データは、移動体107の仕様に合わせて、受信機105bにおいて適宜、分割し通信が行われるので、通信端末101と受信機105bとの間で行われる通信の回数を最適化し、効率の良い通信を行うことができる。このように、本発明の通信システムでは、通信端末と移動体との間において、通信遅延を抑制しつつ効率の良い移動体の制御に係る通信を行うことができる。
【0148】
以上、2つの実施の形態を通じて本発明を説明した。ここで、本発明の特徴である、移動体の受信可能サイズに応じたデータの分割は、無線のアグリゲーションや無線通信のためのドライバ等とは異なり、アプリケーションレイヤで行うのが望ましい。こうすることで、分割サイズを移動台車等の仕様に合わせて変更する際に、無線ドライバのように物理レイヤに近いレイヤのプログラム等によってデータの分割を行うことよりも、ソフトウェアの設計に柔軟性を持たせることができる。従って、個々の移動体によってシリアルデータ通信のサイズがそれぞれ変更となっても柔軟に制御データの分割サイズを変更することに対応できる。
【0149】
なお、本発明は、装置として実現できるだけでなく、その装置を構成する処理手段をステップとする方法として実現したり、それらステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なCD-ROM等の記憶媒体として実現したり、そのプログラムを示す情報、データ又は信号として実現したりすることもできる。そして、それらプログラム、情報、データおよび信号は、インタネット等の通信ネットワークを介して配信してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0150】
本発明は、通信端末および移動体との間の通信において、通信の遅延を抑えたい送信機および受信機に適用され得る。
【符号の説明】
【0151】
100、100A 通信システム
101 通信端末
102、106 通信リンク
103a、103b 送信機
104 無線リンク
105a、105b 受信機
107 移動体
201、801 第1通信部
202、902 分割部
203、903 バッファ
204、802 第2通信部
205、905 記憶部
301、901 第3通信部
302、904 第4通信部
303、906 応答部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13