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特開2024-125211建屋の換気を制御し発電するための装置および方法
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  • 特開-建屋の換気を制御し発電するための装置および方法 図1
  • 特開-建屋の換気を制御し発電するための装置および方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125211
(43)【公開日】2024-09-13
(54)【発明の名称】建屋の換気を制御し発電するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/00 20210101AFI20240906BHJP
   F24F 7/04 20060101ALI20240906BHJP
   F03D 9/45 20160101ALI20240906BHJP
【FI】
F24F7/00 Z
F24F7/04 A
F03D9/45
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024031023
(22)【出願日】2024-03-01
(31)【優先権主張番号】202311014501
(32)【優先日】2023-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(71)【出願人】
【識別番号】523469548
【氏名又は名称】森元 信吉
(74)【代理人】
【識別番号】110003487
【氏名又は名称】弁理士法人東海特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森元 信吉
【テーマコード(参考)】
3H178
3L056
3L058
【Fターム(参考)】
3H178AA02
3H178AA22
3H178AA43
3H178BB31
3H178DD12Z
3H178DD28Z
3L056BA03
3L056BB01
3L056BC04
3L058BA01
3L058BB04
3L058BC02
3L058BC08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、建屋(100)内の換気を制御するために、再生可能なエネルギー源を電気エネルギーに変換するための装置を提供する。
【解決手段】この装置は、建屋(100)の各コーナーから延びて、建屋の外側部分から建屋(100)の内側部分に向かって気流を誘導するセイル部材(102)を備える。この装置はまた、建屋(100)の風上部材に動作的に連結されて、気流を下方向に案内する第1管状部材(104)を備える。この装置はまた、第1管状部材(104)および第3管状部材(110)に連結されて、第1管状部材(104)から受容する気流を増加させる少なくとも1つの第2管状部材(108)を備え、増加された前記気流は建屋(100)の換気を維持および制御する換気機構に電気を供給するために利用される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建屋の換気を制御するための装置であって、前記装置は、
前記建屋の各コーナーから延びて、前記建屋の外側部分から前記建屋の内側部分に向かって気流を誘導するセイル部材と、
前記気流を下方向に案内するために前記建屋の風上部材に動作的に連結された第1管状部材と、そして
前記第1管状部材および第3管状部材に連結された第2管状部材であって、前記第1管状部材から受容した前記気流を増加させ、増加された前記気流は前記建屋の換気を維持および制御する換気機構への電気を供給するために利用される、第2管状部材と、
を備え、
前記換気機構は前記建屋の換気を維持および制御する、装置。
【請求項2】
前記第1管状部材の内部部分は、前記第2管状部材への一方向の気流を提供するねじ部分を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第2管状部材は、前記気流から駆動されるエネルギーを電気エネルギーに変換できる1つまたは複数の変換デバイスを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第2管状部材(108)は前記建屋の下部に設置されている、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
建屋の換気を制御するための方法であって、前記方法は、
前記建屋の各コーナーから延びるセイル部材によって、気流を前記建屋内に入り込ませるステップであって、前記セイル部材は前記気流の方向と平行に吹かれるように構成されている、入り込ませるステップと、
前記建屋の風上部材に動作的に連結された第1管状部材によって、前記気流を下方向に案内するステップと、そして
前記第1管状部材および第3管状部材に連結された第2管状部材によって、前記第1管状部材から受容した気流を増加させるステップであって、増加された前記気流は前記建屋の換気を維持および制御する換気機構に電気を供給するために利用される、増加させるステップと、
を備え、
前記換気機構は前記建屋の換気を維持および制御する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、総じて、再生可能なエネルギー源を電気エネルギーに変換することに関する。より具体的には、本発明は、建屋の換気を制御するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
空調の分野において、室内に乱流の混合流を発生させるように設計された様々な空気分配デバイスが知られている。空気は、典型的には熱伝達媒体および熱交換器要素としての水を介して空気を冷却または加熱しながら、乱流でほぼ水平に空気分配デバイスから出る。空気分配デバイスは、天井パネルの流れに影響を与える。一般に、吊り天井構造は、上述した型式の空気分配デバイスを排気口面が吊り天井の平面内にくるように吊り天井と実際の天井との間の空間に配置する可能性を提供する。
【0003】
従来、屋内温度、圧力、換気速度、およびその他の変数の制御に関連する多くの既知の技術がある。このような従来の一般型式のものは、当該技術分野において既知であって、以下の特許および公報によって例示されている。
【0004】
独国実用新案第202006007846号明細書には、例えば、供給空気のほぼ水平な流出を可能にする空気分配デバイスが記載されている。この目的のため、空気分配デバイスは、吸気口面、排気口面、および4つの傾斜壁を有する。壁は、排気口面に対して鋭角に配置される。従って、空気分配デバイスは、角錐台型ハウジング形状を有する。壁の配置は、排気口面によって形成される平面とほぼ平行すなわち天井面と平行な最大15°までの角度αで、例えば排気口面の中心から放射状に整列する空気を外側に有する、有利な乱流混合換気を可能にする。しかし、この型式の従来のデバイスでは、多方向からの気流は利用できない。
【0005】
乱流空気システムの原理で動作する別の空気分配デバイスが、独国特許出願公開第102007008019号明細書に記載されている。この空気分配デバイスでも、給気は天井に対して垂直に出ていくのではなく、むしろ可能な限りフラットな角度で有孔板内の穿孔を流れるように設けられており、天井と平行な気流が存在して室内空気を誘引する。これにより、優れた熱的快適性を備えた高い電力密度が実現される。金属有孔板は、グリッド天井の天井パネルまたは壁外装によって形成される。流れの方向を変えるため、空気分配デバイスの案内要素が前記文献に記載されており、これが、天井パネルに沿った水平流出方向に加えて天井パネルに垂直な鉛直流出方向をも可能にする。このことは、暖房時に暖気が天井パネルの下に溜まるのを防いだり、逆に室内の暖気の大きな入り込み深さを達成したりするのに特に役立つ。ただし、部屋を冷却するには、天井パネルの下への水平流出は暖気と冷気がより均等に室内で分配されてドラフトが回避されることを意味するため、望ましい。前述の空気分配デバイスは、特に非常に暖かい日には快適な屋内環境を創出するのに十分なだけ供給空気が冷却されないという欠点がある。
【0006】
別の特許文献独国特許出願公開第102010001319号明細書には、天蓋天井を備えた空気分配デバイスが記載されているが、この空気分配デバイスでも、給気は天井に平行な方向で室内に流入するままである。給気を冷やしたり暖めたりするために、天蓋天井に蛇行状に配置された配管を用いて天蓋天井の上方に給気を流出させることが可能である。放射状の流出は、排気口を部屋の中央に配置することを必要とするため、望ましくない。さらに、作業場所への目標を絞った流出を排気口によって可能にする必要があるため、放射状の流出は不利であろう。この空気分配デバイスでは、給気が広い範囲に流出することは望ましくなく可能でもないため、部屋全体の空調は限られた範囲でのみ可能である。
【0007】
よって、空気を除湿または加湿する従来の方法に関連する多くの変革の上記の限界は、高価で、非効率的で、精度に欠け、不便なほど大きな設置面積を有し、モジュール性を欠くかモジュール化が困難であり、湿度の変化への応答が遅く、乾季に空気を加湿する汎用性に欠け、汚染物質または汚染物質を除去できない可能性があることであり得る。加えて、風車設置による再生可能エネルギーは、通常、エネルギー消費が利用される(建屋のような)人口密集地から離れたオフサイトの場所に設置される。このようなシナリオでは、オフサイトの場所から複数の高層建屋がある場所への大きなエネルギー伝送損失がある。よって、上記の様々な問題に順に対処し得る改良された装置の開発へのニーズが存在する。
【0008】
上述した従来のアプローチとその方法の欠陥は、単に従来のアプローチの問題点の幾つかを概観することを意図したものに過ぎず、網羅的であることを意図したものではない。従来のアプローチに関する他の問題、並びに、本明細書に記載の種々の非限定的な実施形態の方法およびそれらに対応する利点は、以下の説明を検討することによって、さらに明らかになり得る。
【発明の概要】
【0009】
以下に、本発明の幾つかの態様の基本的な理解を提供するために、本発明の簡略化された要約を提示する。この要約は、本発明の広範な概要ではない。本発明の鍵となる要素を特定したり、発明の範囲を描写したりすることを意図するものではない。その唯一の目的は、後に提示される本発明のより詳細な説明への前奏曲として、簡略化された形で本発明の幾つかの概念を提示することである。
【0010】
一実装態様では、建屋の換気を制御するための装置を開示する。この装置は、建屋の各コーナーから延びて、建屋の外側部分から建屋の内側部分に向かって気流を誘導するセイル部材を備える。この装置は、気流を下方向に誘導するために建屋の風上部材に動作的に連結された第1管状部材を備える。この装置はまた、第1管状部材および第3管状部材に連結されて、第1管状部材から受ける気流を増加させる第2管状部材を備えており、ここで、増加された気流は建屋内に設置された換気機構に電気を供給するために利用される。
【0011】
別の実装態様では、第2管状部材は、気流から駆動されるエネルギーを電気エネルギーに変換できる1つまたは複数の変換デバイスを備える。
【0012】
さらに別の実装態様では、第1管状部材の内部部分は、第2管状部材に一方向の気流を提供するねじ部分を備える。
【0013】
さらに別の実装では、建屋の換気を制御する方法が開示される。本方法は、建屋の各コーナーから延びるセイル部材によって気流を建屋内に入り込ませるステップであって、セイル部材は気流の方向に平行に吹かれるように構成されている、入り込ませるステップを備える。本方法は、建屋の風上部材に動作的に連結された第1管状部材によって、気流を下方向に案内するステップをさらに含む。さらに、本方法は、第1管状部材および第3管状部材に連結された第2管状部材によって増加させるステップであって、増加された前記気流は建屋の換気を維持および制御する換気機構に電気を供給するために利用される、増加させるステップを備える。
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本開示の目的の幾つかは、本明細書における少なくとも1つの実施形態によって満たされるものであって、以下の通りである。
【0015】
本発明の一目的は、建屋内の流れ挙動をさらに最適化して建屋全体の空調を改善できるような建屋用換気技術を提供することである。
【0016】
本発明の別の目的は、周囲空気を除湿して建屋の温度を適切に制御することである。
【0017】
本発明の別の目的は、屋内の温度、圧力、換気速度、および他の変数を制御するための空調システムを提供することである。
【0018】
本発明のさらに別の目的は、建屋内の気流強度の減少を最小限または全く生じさせずに結露の問題を解消することである。
【0019】
本発明のさらに別の目的は、屋外空気が暖かく湿度が高い季節に除湿および冷房を提供し、屋外空気が冷たく乾燥している季節に加湿および暖房を提供するために使用できるようにすることである。
【0020】
本発明の他の態様、利点、および顕著な特徴は、以下の本発明を異なる実施形態で詳述する発明の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本明細書は、本発明を詳細に示唆して明確に主張する特許請求の範囲で締めくくられているが、本発明の利点および特徴は、明示的に開示された例示的な実施形態の以下のより詳細な説明を添付の図面と併せて参照することで、より良く理解されるであろうと考えられる。以下の図面および詳細な説明は、明示的に開示された例示的な実施形態を単に例示することを意図しており、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0022】
図1図1は、本発明の一実施形態に採用した、複数方向からの気流を受容する建屋の模式図を示す。
【0023】
図2図2は、本発明の一実施形態に採用した、管状アセンブリの側面模式図を示す。
【発明の詳細な説明】
【0024】
本開示の実施形態について、ここで、添付図面を参照しつつ説明する。
【0025】
例示の目的で本明細書に詳細に説明される例示的な実施形態は、構造および構成において様々な変形の対象となる。しかしながら、本発明は、本明細書に示され説明されるような特定の構成に限定されるものではないことを、強調しておかなければならない。状況が示唆し得るまたは好都合になり得るように、様々な省略および均等物の置換が企図されることが理解されるが、これらは、本発明の特許請求の範囲から逸脱することなく、適用または実施をカバーすることを意図するものである。また、本明細書で使用される表現および用語は、説明のためのものであって、限定的であると見なされるべきではないことを、理解されたい。
【0026】
本明細書における「含む(including)」、「備える(comprising)」、または「有する(having)」という用語およびそれらの変化形の使用は、以下に掲げる物品およびそれらの均等物、並びに追加のアイテムを包含することを意味する。さらに、「少なくとも(at least)」または「少なくとも1つの(at least one)」という表現の使用は、所望の目的または結果のうちの1つまたは複数を達成するために本開示の実施形態において使用され得る、1つまたは複数の要素または成分または量の使用を示唆する。さらに、本明細書における「an」および「a」という用語は、数量の制限を示すものではなく、むしろ言及された物品が少なくとも1つ存在することを示す。さらに、本明細書における「してもよい/し得る(may)」という用語は、強制的な意味(すなわち、しなければならないという意味)ではなく、許容的な意味(すなわち、その可能性を有するという意味)で使用される。
【0027】
さらに、以下で使用されるように、「好ましくは(preferably)」、「より好ましくは(more preferably)」、「特に(particularly)」、「より詳細には(more particularly)」、「具体的には(specifically)」、「より具体的には(more specifically)」、または同様の用語は、代替の可能性を制限することなく、任意選択的特徴と組み合わせて使用される。よって、これらの用語によって導入される特徴は任意選択的な特徴であって、特許請求の範囲を如何なる方法でも制限することを意図するものではない。本発明は、当業者が認識するであろうように、代替的な特徴を用いて実施され得る。同様に、「本発明の一実施形態において」または類似の表現によって導入される特徴は、本発明の代替実施形態に関する如何なる制限もなく、本発明の範囲に関する如何なる制限もなく、そのようにして導入された特徴を本発明の他の任意選択的または非任意選択的な特徴と組み合わせる可能性に関する如何なる制限もない、任意選択的な特徴を意図する。
【0028】
以下の詳細な説明は、限定ではなく実施例として本発明を説明するものである。この説明は、当業者が本発明を作成および使用することを明確に可能とし、本発明を実施するための最良の形態であると我々が現在信じているものを含む、本発明の幾つかの実施形態、適合、変形、代替、および使用について説明する。
【0029】
本発明は、供給屋内空気や、排出内側空気の浄化および良好な換気を可能にすることで、省エネルギー効果を達成する。図1を参照すると、本発明は、多方向からの気流を受容する建屋(100)の模式図を示している。一実施形態では、建屋の換気を制御するための装置が開示される。この装置は、建屋の各コーナーから延びるセイル部材(102)を備え、気流の方向に平行に吹かれて気流が建屋(100)内に入り込むように構成されている。例えば、セイル部材(102)の寸法は1m~5mの範囲であって、全ての可能な方向からの気流を集める。
【0030】
1つのケースでは、装置は、建屋(100)の全面を覆う伸縮可能な摺動部材を備えていてもよい。これは、夏の間、遮熱しエアコンの燃料消費を節約することによって建屋(100)に断熱性を与えることができるように行われる。例えば、40度を35度に下げると大幅な節約になる。1つのケースでは、セイル部材(100)または伸長可能な摺動部材を、広告を表示するための広告掲示板として利用してもよい。
【0031】
さらに、装置は、建屋の風上部材に動作的に結合された第1管状部材(104)を備え、気流を下方向に案内してもよい。第1管状部材(104)は、図1の拡大部分に示されるように、セイル部材(102)から誘導された気流を受容するための複数のスロット(106)を備えていてもよいことに留意されたい。複数のスロット(106)は、第1管状部材(104)の前部分、後部分、または上方位置に配置されてもよい。
【0032】
一般的に理解されているように、気流の総量は、一定の前部風量に加えて環境下セイリング中の風の強さに依存する。一実施形態では、建屋(100)内に設置される処理エンジン(図示せず)が、複数のスロット(106)の最適化されたサイズに関する制御パラメータのセットを決定し得る。例えば、突風条件下において、制御パラメータのセットは、建屋(100)周辺の風流の可変方向を制御するために最適解を提供し得る。
【0033】
なお、複数のスロット(106)の最適化されたサイズを決定するために、処理エンジンは、機械学習技術、人工知能技術、テンプレートアプローチ技術、人工ポテンシャル場技術など、またはそれらの任意の組み合わせを有するシステムによって構成されていてもよいことに留意されたい。一実施形態では、人工知能技術も採用し、各スロット(110)を最適化して音符を生成することができる。例えば、人工知能技術で気流を記録および測定し、音響音を制御してチューバのような音を生成し得る。
【0034】
また、装置は、第1管状部材(104)から受容した気流を増加させるために、第2管状部材(108)を備えてもよい。1つのケースでは、第2管状部材(108)の一端は第1管状部材(104)に連結され、その他端は第3管状部材(110)に連結される。第2管状部材(108)は、建屋領域の下方に設置され得ることに留意されたい。また、第2管状部材(108)に連結された複数の管状部材があってもよい。第2管状部材(108)は、第2管状部材(108)内に高速気流を創出可能な少なくとも1つの変換デバイス(112)を備えてもよいことに留意されたい。
【0035】
1つのケースでは、少なくとも1つの変換デバイス(112)は、第2管状部材(108)内に設置された(スクリュー式)タービン発電機、ジェットポンプなどに相当し得る。第2管状部材が建屋の下部に設置されるので、発電のために回転タービン一式もまた建屋の地下に設置されることに留意されたい。変換デバイス(112)は、気流を、機械エネルギー、電気エネルギー、またはそれらの組み合わせに変換し得る。創出される機械エネルギーは、タービンブレードの回転、高速気流、または他の機械エネルギーを含み得る。また、そのエネルギーは、建屋の換気を維持および制御するための換気機構(図示せず)に利用されてもよい。1つのケースでは、第3管状部材(110)は、制御された量の気流を建屋(100)に提供するために利用され得る。
【0036】
さらに、風向が逆になると、建屋(100)内部を移動する気流も逆転することになる。従って、長手状導管は、建屋(100)の頂部で動作的に連結され、建屋(100)内の逆気流を誘導することができる。特に、緊急時に気流を放出して環境に戻すため、長手状導管の近傍内に緊急空気放出弁を設置できる。一実施形態では、装置は、建屋の換気のために供給される気流から大気汚染物質および臭気を浄化するために、複数のエアフィルタを備えていてもよい。しかも、これらのエアフィルタは、建屋の吸気口に簡単に設置できる。
【0037】
風セイルは、折り畳んでスクリュー管を覆うことができる。これにより、管は、台風、サイクロン、ハリケーンの風速のような時速30~50kmを超える極端な風速の影響を受けないことが保証される。
【0038】
前述の本発明の例示的な実施形態の説明は、例示および説明の目的で提示するものである。それらは、網羅的であることを意図したものではなく、また本発明を開示された正確な形態に限定することを意図したものでもなく、上記の教示に照らして明らかに多くの修正および変形が可能である。例示的な実施形態は、本発明の原理およびその実践的な適用を最もよく説明するために選択および説明されたものであって、他の当業者が、本発明および種々の実施形態を様々な変形を伴って企図される特定の用途に適するように最もよく利用可能にするものである。種々の省略や均等物の置換が、状況が示唆し得るまたは便宜的であり得るものとして企図されるが、本発明の特許請求の範囲の精神または範囲から逸脱することなく、適用または実施を網羅するように意図されることが理解される。
(技術的進歩)
【0039】
本発明を、本明細書において説明した。上記は、建屋の気流およびエネルギー効率の向上などを含むがこれらに限定されない幾つかの技術的利点を有し、
・屋内温度、圧力、換気速度、およびその他の変数を制御する空調システムを提供し、
・使い易く、本質的に経済的であり、
・結果として、安価にセットアップ可能であり、
・人工知能に基づいて分析を実行する。
【0040】
本明細書における実施形態、並びにその種々の特徴および有利な詳細は、以下の説明において非限定的な実施形態を参照して説明される。周知の構成要素および処理技術についての説明は、本明細書の実施形態を不必要に不明瞭にしないため、省略する。本明細書で用いる実施例は、単に、本明細書の実施形態が実施され得る方法の理解を容易にし、当業者が本明細書の実施形態を実践することをさらに可能にすることを意図している。従って、実施例は、本明細書における実施形態の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0041】
具体的な実施形態の以上の説明は、他の人が、現行の知識を適用することによって、全体的な概念から逸脱することなく、そのような具体的な実施形態を様々な用途のために容易に変更および/または適合できる程度に、本明細書の実施形態の全体的な性質を完全に明らかにするであろう。従って、そのような適合および修正は、開示された実施形態の意味および均等の範囲内で理解されるべきであり、また理解されることが意図される。本明細書で採用した表現または用語は、説明を目的とするものであって限定を目的とするものではないことを理解されたい。
【符号の説明】
【0042】
100 建屋
102 セイル部材
104 第1管状部材
106 複数スロット
108 第2管状部材
110 第3管状部材
112 変換デバイス
図1
図2
【外国語明細書】