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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125213
(43)【公開日】2024-09-13
(54)【発明の名称】熱侵入の少ない二重管用継手
(51)【国際特許分類】
   F16L 23/02 20060101AFI20240906BHJP
   F16L 39/00 20060101ALI20240906BHJP
   F16L 59/18 20060101ALI20240906BHJP
【FI】
F16L23/02 D
F16L39/00
F16L23/02 Z
F16L59/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024031053
(22)【出願日】2024-03-01
(31)【優先権主張番号】23159912
(32)【優先日】2023-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】504154506
【氏名又は名称】エアバス オペレーションズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Airbus Operations GmbH
(71)【出願人】
【識別番号】508305926
【氏名又は名称】エアバス オペレーションズ リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】レンナルト シュミット
(72)【発明者】
【氏名】イェンス-ペーター クノープロッホ
(72)【発明者】
【氏名】フロリアン ケドル
(72)【発明者】
【氏名】トラン クアン トゥエ グエン
(72)【発明者】
【氏名】サミュエル フィリップス
【テーマコード(参考)】
3H016
3H036
3J106
【Fターム(参考)】
3H016AB07
3H016AC01
3H016AC04
3H016AD01
3H016CA01
3H036AA02
3H036AA04
3H036AB32
3H036AC06
3H036AD01
3J106AB03
3J106BA01
3J106BB01
3J106BC06
3J106BE13
3J106CA19
(57)【要約】
【課題】熱侵入の少ない二重管用の継手を提供する。
【解決手段】本開示は、内壁(50)と、外壁(60)とを有する二重管用の継手(100)に関するものであり、内壁(50)は内腔(51)を有し、内壁(50)と外壁(60)は外腔(61)を画定している。継手は、内腔(51)と流体連通する通路を形成している内側セクション(119)と、内側セクション(119)に半径方向に隣接して配置される外側セクション(117)とを含む。外側セクション(117)の材料は、内壁(60)と外壁(60)との間の半径方向範囲に対応する領域において、半径方向に複数回中断される。さらなる例示的な継手は、長手方向に複数回中断される外側セクションを有してもよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内壁(50)と、外壁(60)とを有し、前記内壁(50)は内腔(51)を有し、かつ、前記内壁(50)及び前記外壁(60)は外腔(61)を画定している、二重管用の継手(100、300)であって、前記継手は、
前記内腔(51)と流体連通する通路を形成している内側セクション(119、312、314)と;
前記内側セクション(119、312、314)に半径方向に隣接して配置されている外側セクション(117、311、313)と;
を有し、
前記外側セクション(117、311、313)の材料は、前記内壁(50)と前記外壁(60)との間の半径方向範囲に対応する領域において、半径方向に複数回中断されていることを特徴とする、継手。
【請求項2】
前記外側セクション(117、311、313)が、前記外側セクション(117、311、313)の前記材料の中断部を形成する1つ又は複数のポケット(121、122、123、321~324)を含む、請求項1に記載の継手。
【請求項3】
前記1つ又は複数のポケット(121、122、123、321~324)が、内側ポケット(122)と、半径方向外側に配置されている外側ポケット(121)と、を含み、かつ/又は、
前記1つ又は複数のポケット(121、122、123、321~324)が、前記継手の長手方向の周りに渦を巻いている渦巻状ポケット(123)を含む、
請求項2に記載の継手。
【請求項4】
2つ以上の内側ポケット(122)が円周方向に互いに隣接して配置されており、かつ、
前記継手(100)が、
前記内側セクション(119)と前記外側セクション(117)とを半径方向に接続し、かつ、一組の前記2つ以上の内側ポケット(122)を隔てる少なくとも1つの内側スポーク(132)
をさらに含む、請求項3に記載の継手。
【請求項5】
2つ以上の外側ポケット(121)が円周方向に互いに隣接して配置されており、かつ、
前記継手(100)が、
外側フランジ(115)と;
前記外側セクション(117)と前記外側フランジ(115)とを半径方向に接続し、かつ、一組の前記2つ以上の外側ポケット(121)を隔てる少なくとも1つの外側スポーク(131)と;
をさらに含む、請求項3又は4に記載の継手。
【請求項6】
前記少なくとも1つの外側スポーク(131)が、前記少なくとも1つの内側スポーク(132)の円周方向位置からずれた円周方向位置に配置されている、請求項4に従属するときの請求項5に記載の継手。
【請求項7】
前記1つ又は複数のポケット(121、122、123)のそれぞれに流体密に配置されている断熱隔壁(151、152)をさらに含む、請求項2に記載の継手。
【請求項8】
前記1つ又は複数のポケット(321~324)が、さらなる継手(300b)の対応する内側又は外側セクション(311~314)を受容するように構成されている、請求項2に記載の継手。
【請求項9】
前記継手の前面に配置され、かつ、前記継手の前記前面をさらなる継手の対応する前面で封止するように構成されたシール(241、242)をさらに含む、請求項1に記載の継手(100、300)。
【請求項10】
内壁(50)と、外壁(60)とを有し、前記内壁(50)は内腔(51)を有し、かつ、前記内壁(50)及び前記外壁(60)は外腔(61)を画定している、二重管用の継手(400)であって、前記継手(400)は、
一対の内側継手(119)であって、それぞれが、それぞれの内壁(50)に取り付けられており、前記一対の内側継手(119)が、互いに結合するように構成されている、一組の内側継手(119)と;
前記内側継手(119)、前記内壁(50)の一部、及び前記外壁(60)の一部を覆うように構成されているスリーブ(410)と;
を含み、
前記外壁(60)は、円周方向に延在する複数のポケット(65)を形成しており、前記複数のポケット(65)の各組は、前記継手(400)の軸方向に互いに隣接して配置されていることを特徴とする、継手(400)。
【請求項11】
前記スリーブ(410)が、前記外壁(60)上に流体密に嵌合する軸方向延長材(420)を含み、かつ、前記スリーブ(410)と前記内壁(50)の一部との間及び前記複数のポケット(65)を含む前記外壁(60)の一部との間の空間に真空及び/又は断熱材を保持するように構成されている、請求項10に記載の継手(400)。
【請求項12】
前記スリーブ(410)が、円周方向に延在する複数の突出部(465)を含み、各突出部(465)が、前記外壁(60)のポケット(65)を充填する、請求項10に記載の継手(400)。
【請求項13】
前記複数のポケット(65)の少なくとも一部の断面が、矩形状(465)、Ω形状(465a)、星形状(465b)、三角形状、楕円形状、及び/又は多角形状である、請求項10~12のいずれか一項に記載の継手(400)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、熱侵入を低減した二重管用の継手に関する。具体的には、本開示は、継手の材料が半径方向に複数回中断している二重管用の継手に関する。
【背景技術】
【0002】
高温又は低温の流体と接触するために、管は、多くの場合、二重管、すなわち半径方向に外腔で囲まれた内腔を持つ管として構成され、外腔は内腔を断熱するために使用される。たとえば、液体水素は非常に低い温度(約-253℃)に保たれる。これには、低温の水素を保持する内腔の優れた断熱性が必要となる。
【0003】
しかし、そのような二重管は、継手又は他の接続ポートが必要であり、それらは通常、半径方向での断熱を妨げる。たとえば、継手が、内管に達するフランジを含む場合、フランジによって熱の侵入経路が作られる。これは水素の液体状態に影響を及ぼす可能性があるため、このような侵入を回避する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本開示の目的は、熱侵入の少ない二重管用の継手を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、独立請求項に定義される本発明によって解決される。好ましい実施形態は、従属請求項によって定義される。
【0006】
本開示をより理解するための第1の態様によれば、二重管用継手は、内側セクションと、外側セクションとを含む。二重管は内壁と、外壁とを有し、内壁は内腔を有し、内壁と外壁は外腔を画定する。腔とは、管状体の空間又は空洞のことである。腔は、1つ又は複数の殻又は壁によって画定される、すなわち、殻又は壁は容積を囲う。内腔は、気体又は液体などの流体を保持及び/又は伝導するために用いることができる。外腔は、断熱目的で設けられる。たとえば、真空は非常に優れた断熱性能を有するため、外腔に真空を適用してもよい。代替的に、不活性ガスや、発泡体などの断熱材を外腔に充填してもよい。
【0007】
継手の内側セクションは、内腔と流体連通する通路を形成する。言い換えれば、内側セクションは、内壁の長手方向の端部、たとえば、二重管が別の二重管などに接続される端部に配置される。内側セクションの通路は、内壁の断面と実質的に同じ(開いた)領域の断面を有し得る。したがって、流体は、(それほど)狭窄することなく、内腔から通路を通じて流れることができる。
【0008】
継手の外側セクションは、内側セクションに半径方向に隣接して配置される。さらに、外側セクションの材料は、内壁と外壁との間の半径方向範囲に対応する領域において、半径方向に複数回中断されている。
【0009】
継手の長手方向は、管の長手方向、すなわち、管及び継手の軸方向に対応し、通常は内腔を通る流体の流れ方向と一致する。半径方向は、長手方向に垂直である。通常、二重管の断面は、当該半径方向によって定義される平面内に存在する。円周方向は、このような平面内に位置し、管の長手方向軸周りに存在する。
【0010】
外側セクションの材料が半径方向に複数回中断されていることは、外側セクションの材料を通じた半径方向への直接的な経路が不可能であることを意味する。したがって、半径方向に材料が連続している継手、すなわち完全に閉塞した継手と比較して、熱侵入経路が延長される。熱侵入経路を完全に中断するためには、中断された材料は長手方向に貫通孔を形成する必要がある、すなわち、長手方向に沿った断面において外側セクションの材料は完全に中断される必要がある。
【0011】
実施変形例では、外側セクションは、外側セクションの材料の中断を形成する1つ又は複数のポケットを含むことができる。ポケットは、三次元的な開口部、切り欠き、又はチャンバとして理解される。このようなポケットは、半径方向、円周方向及び長手方向に任意の寸法を有することができる。上述したように、外側セクションの材料を通じた半径方向の熱侵入を避けるために、ポケットは長手方向に沿って両側に開口していることが好ましい。したがって、熱侵入経路は、ポケットの側面に沿って、特に円周方向に沿ってのみ辿ることができ、半径方向には、ポケットが円周方向端部を有する場合にのみ辿ることができる。
【0012】
さらなる実施変形例では、1つ又は複数のポケットは、内側ポケットと、半径方向外側に配置された外側ポケットとを含むことができる。したがって、内側ポケット及び外側ポケットは、半径方向における複数の中断部のうちの2つを形成する。熱侵入経路は、内側ポケットと外側ポケットのそれぞれの円周側面に沿ってのみ存在することができ、これにより熱侵入経路が大幅に増加する。
【0013】
代替的に、又は追加的に、1つ又は複数のポケットは、継手の長手方向の周りに渦を巻いている渦巻状ポケットを含むことができる。したがって、管に沿って長手方向又は軸方向に見た場合、ポケットは、直径を増しながら円周方向に向かって渦を巻いている。
【0014】
単なる例として、渦巻状ポケットは360°未満の放射状長さを有する。したがって、継手には、1つ又は複数の内側ポケット及び/又は外側ポケットと、他のポケットに対して半径方向に同じ区域か、又は外側に位置する1つの渦巻状ポケットとを設けることもできる。
【0015】
さらなる例示的な継手は、405°、540°、720°、1080°、1125°又はそれ以上などの、360°を超える放射状長さを有する渦巻状ポケットのみを含んでもよい。
言い換えれば、渦巻状ポケットは、重なり部を有する渦巻(長手方向に見る場合)を形成し、そこで渦巻は、それ自体に1回、2回、3回、4回又はそれ以上重なる。
【0016】
いずれの場合でも、渦巻状ポケットにより、渦巻状に配置された対応する外側セクションの材料に沿った熱侵入経路のみが可能となる。このため、完全に閉塞した継手に比べて熱侵入経路が大幅に増加する。
【0017】
別の実施変形例では、2つ以上の内側ポケットを円周方向に隣接して配置することができる。言い換えれば、1つの内側ポケットの円周方向端部は、別のポケットの円周方向端部に近接している。
【0018】
この場合、継手は、内側セクションと外側セクションとを半径方向に接続し、かつ、2つ以上の内側ポケットの一組を隔てる少なくとも1つの内側スポークをさらに含むことができる。このようなスポークでは、特に半径方向において継手の剛性(rigidity)及びスティフネス(stiffness)が得られる。さらに、渦巻状ポケットと比較すると、スポークを有する継手は、長手方向における反りや膨れに関してより耐性がある。熱侵入経路は、スポークに沿ったものとなり得るが、2つ以上の内側ポケットの1つを周回しなければならない。
【0019】
さらに別の実施変形例では、2つ以上の外側ポケットを円周方向に隣接して配置することができる。言い換えれば、1つの外側ポケットの円周方向端部は、別のポケットの円周方向端部に近接している。
【0020】
2つの内側ポケット及び内側スポークと同様に、継手は、外側フランジと、外側セクションと外側フランジとを半径方向に接続し、2つ以上の外側ポケットの一組を隔てる少なくとも1つの外側スポークとをさらに含むことができる。
【0021】
さらなる実施変形例では、少なくとも1つの外側スポークは、少なくとも1つの内側スポークの円周方向位置からずれた円周方向位置に配置され得る。言い換えれば、内側スポークと外側スポークとは、同じ半径方向線上に配置されるのではなく、異なる半径方向線上にずれて配置される、すなわち、円周方向にずれて配置される。これにより、熱侵入経路は、外側ポケットの1つを周回し、外側スポークを通り、内側ポケットの1つを周回し、内側スポークを通る線上のみが可能となる。したがって、完全に閉塞した継手に比べて熱侵入経路が著しく増加する。
【0022】
実施変形例では、継手は、1つ又は複数のポケットのそれぞれに、流体密に配置された断熱隔壁をさらに含むことができる。連続した半径を有する円周線に沿ったポケット又は渦巻状ポケットに関係なく、断熱隔壁をポケット内に配置し、その中に流体密に固定することができる。隔壁は、関連するポケットと同じ形状をしている。これにより、長手方向にポケットを通る継手両側面間の流体連通、たとえば二重管の外腔から継手の反対側への流体連通が回避される。継手の材料は隔壁の断熱材料よりも高い熱伝導性を有するため、隔壁の断熱材料により、熱侵入経路は、ポケット及び隔壁を周回するようになるであろう。
【0023】
さらなる実施変形例では、1つ又は複数のポケットは、さらなる継手の対応外側セクションを受容するように構成され得る。したがって、両継手(左及び右継手とも称する)は、わずかに異なる形状である。たとえば、半径方向及び円周方向において、左継手は、右継手がポケットを有する位置に外側セクションを有する。これにより、バヨネット式結合のように左及び右継手を互いに嵌め込むことができる。
【0024】
そのような変形例では、各継手は半径方向に沿って2つのポケットを有し、他方の継手の対応するポケットに嵌合する内側セクションの2つの部分をさらに有する。
【0025】
さらに別の実施態様では、継手は、ポケットに配置されるように構成された少なくとも1つのシールを含むことができる。両継手が互いに嵌め合わされるとき、シールは、ポケットの長手方向端部及び内側セクションの関連部分の長手方向端部に配置され得る。したがって、シールはポケット及び内側セクション部分を流体密にする。
【0026】
別の実施変形例では、上記の継手のいずれもが、対応する継手の別のフランジに締結されるように構成された、外側フランジを有することができる。たとえば、外側フランジは1つ又は複数の貫通孔を有することができ、この貫通孔にねじやボルトなどの締結具を嵌めることができる。対応する継手の他方のフランジは、そのような締結具を受容する対応する貫通孔を有し、それにより両継手は互いに固定され得る。
【0027】
さらに別の実施変形例では、開示された継手のいずれもが、シールを受容するように構成された、円周方向に配置された溝を有することができる。そのようなシールは、継手内の流体密な内部空間、特に内側セクション内の通路のための流体密な空間を提供するため、2つの対応する継手の間に挟み込まれる。たとえば、継手は、内側セクションにある1つの内側溝と、外側セクション又は外側フランジにある1つの外側溝とを含むことができ、それぞれの溝は、それぞれのシールを受容するように構成される。
【0028】
本開示をより理解するための第2の態様によれば、二重管用の継手は、一対の内側継手と、スリーブとを備える。二重管は内壁と、外壁とを有し、内壁は内腔を有し、内壁と外壁は外腔を画定する。内腔は、気体又は液体などの流体を保持及び/又は伝導するために用いてもよい。外腔は、断熱目的で設けられる。たとえば、真空は非常に優れた断熱性能を有するので、真空を外腔に適用することができる。代替的に、不活性ガスや発泡体などの断熱材を外腔に充填してもよい。
【0029】
一対の内側継手のそれぞれは、それぞれの内壁に取り付けられており、一対の内側継手は互いに結合するように構成されている。したがって、一対の内側継手は、二重管の2つの内管を接続するように構成されている。内側継手のそれぞれは、当該内管間に流体密な結合を提供するように構成され得る。
【0030】
スリーブは、内側継手、内壁の一部及び外壁の一部を覆うように構成されている。このようなスリーブは、内管と一対の継手に断熱性を与えることができる。スリーブはさらに、外腔から連続した断熱性能を与えることができる。
【0031】
これにより、一対の内側継手を単純に維持ことができるため、内管同士の単純な結合が可能になる。外壁の断熱性能と同様に、スリーブも一対の内側継手に断熱性を与える。
【0032】
さらに、外壁は円周方向に延在する複数のポケットを形成し、複数のポケットの各組は継手の軸方向に互いに隣接して配置されている。熱の侵入はスリーブ内部でも外壁に沿うため、複数のポケットは外壁の長手方向の長さを増加させる。たとえば、長手方向に沿った断面を見ると、外壁は蛇行した形状をしており、熱侵入経路が長くなっている。
【0033】
実施変形例では、スリーブは、外壁上に流体密に嵌合する軸方向延長材を含むことができ、かつ、スリーブと内壁の一部及びポケットを含む外壁の一部との間の空間に、真空及び/又は断熱材を保持するように構成されている。スリーブは、薄い剛性材料から形成してもよく、当該材料は、一方で外壁と一対の継手との間の空間を形成し、他方でスリーブを形成する。そのような剛性材料は、真空又はスリーブに作用する外圧に耐えるものである必要がある。
【0034】
軸方向延長材は、外壁に密接に嵌合する管又はホースの形態を有することができる。任意的に、軸方向延長材は、流体密性を促進するため、関連する圧縮リング、ベルト、カラー、クリップ、又はブラケットにより外壁に押し付けられてもよい。
【0035】
さらなる実施変形例では、スリーブは、円周方向に延在する複数の突出部を含むことができ、各突出部は、外壁のポケットを充填する。たとえば、スリーブ及び/又は突出部は、多層断熱材MLI、金属化箔、エアロゲル、微小球、発泡体などの断熱材で形成することができる。
この断熱材は、外壁のポケットに対応する形状を有し、各ポケットが断熱材によって充填されるようにすることができる。断熱材はポケット間の外壁(長手方向に沿って見た場合)も覆うことが好ましい。
【0036】
さらなる実施変形例では、複数のポケットの少なくとも幾つかの断面は、矩形状、Ω形状、星形状、三角形状、楕円形状、及び/又は多角形状を有する。この断面は、長手方向に沿ったものを意味する。加えて、各ポケットがその個々の形状を有していてもよく、すべてのポケットが同じ形状を有していてもよく、又はポケットのグループがそれぞれに同じ形状を有していてもよいことを理解されたい。矩形状、Ω形状、星形状、三角形状、楕円形状、又は多角形状のいずれであっても、長手方向に沿った外壁上の表面の線が長くなり、したがって、熱侵入経路が長くなる。
【0037】
本開示は、記載された形態若しくは順序における態様及び変形例に限定されるものではない。具体的には、態様及び変形例の記載は、特徴の特定の限定的な分類として理解されるものではない。本開示は、態様及び変形例の組み合わせをも含むことを理解されたい。したがって、各変形例又は任意の特徴は、任意の他の態様、変形例、任意の特徴、あるいはそれらの組み合わせと組み合わせることができる。
【0038】
以下において、本開示は、図に示される例示的な実施態様を参照してさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1図1は、二重管用の第1の例示的な継手の各種の図を概略的に示す図である。
図2図2は、二重管用の第2の例示的な継手の各種の図を概略的に示す図である。
図3図3は、二重管用の第3の例示的な継手の切り抜きを示す透視図である。
図4図4は、2つの状態にある二重管用の第4の例示的な継手の断面図を概略的に示す図である。
図5図5は、二重管用の第5の例示的な継手の断面図を概略的に示す図である。
図6図6は、第5の例示的な継手の外壁の透視図及び対応する断面を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下の記載では、限定ではなく説明の目的で、本開示の完全な理解を提供するために具体的な詳細を記載する。当業者には、本開示は、これらの特定の詳細から逸脱する他の実施態様で実施され得ることが明らかであろう。
【0041】
図1は、二重管用の第1の例示的な継手100の各種の図を概略的に示す。二重管は、内腔51を画定する内壁50と、内壁50と共に外腔61を画定する外壁60とを有する。したがって、外腔61は内壁50を包囲する。内腔51は、気体又は液体などの流体を保持、及び伝導するために使用できる。外腔61は、内壁50及び内腔51に断熱性を与えるために使用される。単なる例として、内腔51は液体水素などの非常に低温の流体を輸送するために使用ができ、これは外腔61に適用される真空により断熱される。
【0042】
2つの二重管を長手方向に互いに接続するために、図1の2つの継手100の分解図から導き出されるように、2つの継手100は互いに対面させ取り付けることができる。以下の記載は、これらの継手100の一方を対象とするが、両方の継手100は同じ形状及び構造を有し、互いに対応している。
【0043】
例示的な継手100は、内腔51と流体連通する通路を形成している内側セクション119を有し、かつ、内側セクション119に半径方向に隣接して配置される外側セクション117を有する。内側セクション119は、内壁50に接続可能な、リングなどの比較的単純な形状を有することができる。内側セクション119は、内壁50と継手100との間の流体密な接続が提供されるように、内壁50に溶接、接着、又はその他の方法で接続することができる。
【0044】
外側セクション117の材料は、内壁50と外壁60との間の半径方向範囲に対応する領域において、半径方向に複数回中断している。言い換えれば、外側セクション117は、外側セクションの材料の中断部を形成する1つ又は複数のポケット121、122を含む。図1には、2つの仮想同心リングに沿って配置された4つのポケットが示されている。具体的には、1つ又は複数のポケット121、122は、内側ポケット122と、内側ポケット122から半径方向外側に配置された外側ポケット121とを含む。
【0045】
継手100は、内側セクション119と外側セクション117とを半径方向に接続する少なくとも1つの内側スポーク132を含む。単一のポケットの場合、内側スポーク132は、内側ポケット122の円周方向の両端部を互いに隔てる。図1に示す例では、2つの内側ポケット122と2つの外側ポケット121が設けられている。2つの内側ポケット122は、円周方向に互いに隣接して配置されている。内側スポーク132は、2つ以上の内側ポケット122の組を隔てる。このように、2つの内側ポケット122を有する例では、2つの内側ポケット122の円周方向の各端部に、2つの内側スポーク132が形成される。
【0046】
同様に、例示的な継手100は、外側ポケット121の1つのポケットの円周方向の両端部を隔てるか、又は、2つ以上の外側ポケット121の組を円周方向に隔てる、少なくとも1つの外側スポーク131を含む。各外側スポーク131は、外側セクション117と、外側セクション117から半径方向外側に存在する継手の一部とを接続する。たとえば、外側スポーク131は、外側セクション117と、外側フランジ115又は管状部分110とを接続する。そのような外側フランジ115は、半径方向において最大の拡がりを有しても良い。外側フランジ115及び管状部分110は、外壁60よりもさらに半径方向外側に延在してもよい。
【0047】
さらに、少なくとも1つの外側スポーク131は、少なくとも1つの内側スポーク132の円周方向位置からずれた円周方向位置に配置される。言い換えれば、継手の前面から見た場合、内側スポーク132の円周方向位置は、外側スポーク131の円周方向位置に対してずれている。したがって、外側フランジ115を起点とする熱侵入経路は、外側スポーク131に沿って(半径方向に)進み、内側及び外側ポケット121、122間の外側セクション117に沿って円周方向に進み、内側セクション119に到達する前に内側スポーク132に沿って(再び半径方向に)進むことしかできない。このように熱侵入経路を長くすることで、継手100の断熱性が向上する。
【0048】
したがって、外側フランジ115は、対応する又は相手側継手100の別の外側フランジ115に接続されるように用いることができる。単なる例として、両継手の2つの外側フランジ115は、Vクランプなどのクランプ190(断面図に図示)で互いに固定され得る。
【0049】
代替的に、外側フランジ115は、それぞれボルトフランジ(図1には図示せず)とすることができ、継手100を複数のボルトを用いて互いに締結することができる。
【0050】
継手100の安定性を高めるために、継手100は、外壁60上に嵌合する管状部分110を含むことができる。このような管状部分110は、外側フランジ115の一部及び/又は外側セクション117の一部とみなすことができる。これにより、外壁60と長手方向に一定の重なりが与えられ、その結果、二重管の長手方向端部における継手100の最適な位置が得られる。
【0051】
継手100同士を接続するときは、その間に1つ又は複数のシール241、242を配置することができる。たとえば、継手100のぞれぞれは、それぞれのシール241、242を受容するように構成された1つ又は複数の円周方向に配置された溝141、142を含むことができる。このようなシール241、242は、継手100内の流体密な内部空間、特に、内側セクション119内の通路のための流体密な空間を提供するため、2つの対応する継手100の間に挟み込まれる。たとえば、継手100は、内側セクション119における1つの内側溝142と、外側セクション117又は外側フランジ115における1つの外側溝141とを含むことができ、溝141、142のそれぞれは、それぞれのシール241、242を受容するように構成されている。
【0052】
図2は、二重管用の第2の例示的な継手100の異なる図を概略的に示している。二重管及び継手100の特徴の大部分は、第1の例示的な継手100の特徴と同一であるか、又は少なくとも極めて類似している。両方の継手100に共通するそのような特徴は、同じ参照数字で示されており、冗長な開示を避けるためにそれらの記載は省略されている。
【0053】
第2の例示的な継手100は、外側フランジ115に複数の貫通孔191を有する。各貫通孔191は、ボルト192と対応する貫通孔191とを用いて継手100を対応する継手100に締結するために、ボルト192を貫通させるために用いることができる。
【0054】
さらに、外側セクション117の材料は、半径方向に複数回中断される。これは、継手100の長手方向の周りに渦を巻いている渦巻状ポケット123を含む1つ以上のポケットを設けることで実現できる。図2には、1つの渦巻状ポケット123のみが図示されている。内側ポケット122及び/又は外側ポケット121(図1参照)が、渦巻状ポケット123の半径方向内側及び外側にそれぞれ任意に配置され得ることを理解されたい。図示の渦巻状ポケット123は3回転以上、すなわち、渦巻状ポケット123は約1125°の放射状長さを有するが、これは単なる例として理解されたい。熱侵入経路は、それゆえに、外側フランジ115と内側セクション119との間の、同じように渦巻状である外側セクション117に沿うことになる。当該渦巻により、熱侵入経路は大幅に増加する。
【0055】
図3は、二重管用の第3の例示的な継手100の切り抜きの透視図を概略的に示している。二重管は、明確さの理由から図3には示されていない。繰り返しになるが、第3の例示的な継手100の特徴の大部分は、第1の例示的な継手100の特徴と同一であるか、又は少なくとも極めて類似している。両方の継手100に共通するそのような特徴は、同じ参照数字で示され、冗長な開示を避けるためにそれらの記載は省略されている。
【0056】
図3の継手100は、内側スポーク132及び外側スポーク131と同様に、1つ又は複数のポケット121、122を含む。そのようなポケット121、122は、長手方向における継手100の両面間での流体連通を提供する。したがって、ポケット121、122は内壁50と外壁60との間の半径方向範囲に対応する領域に配置されているため、流体は、ポケット121、122により、外腔61から、結合した二重管の対応する外腔61へと通過することができる。両方の外腔61が真空引きされているときは、接続した(それゆえ、組み合わされた)外腔61が大きくなるため、真空の維持がより困難になる可能性がある。
【0057】
そのような流体連通を回避すべき場合には、断熱隔壁151、152を、1つ又は複数のポケット121、122のそれぞれに配置することができる。断熱隔壁151、152は、それぞれのポケット121、122内に流体密に配置することができ、あらゆる流体が継手を通過するのを妨げる。
【0058】
図3に示されるように、このような断熱隔壁151、152は、ポケット121、122よりも長手方向に長くすることができる。したがって、熱侵入経路を長手方向に延長できる。単なる例として、断熱隔壁151、152は、その長手方向両端が閉じられた中空の管状体を有することができる。したがって、熱侵入経路は、長手方向端部を周り当該管状体の内側及び外側に沿わなければならない。
【0059】
さらに、図3は、1つの継手100の半分を示すに過ぎないため、断熱隔壁151、152の一部分のみが示されていることを理解されたい。断熱隔壁151、152は、ポケット121、122を完全に閉じるため、さらなるスポーク131、132に達するまで円周方向に連続している。
【0060】
図4は、2つの状態にある二重管用の第4の例示的な継手300の断面図を概略的に示している。実際には、対応する一対の継手300が図示されている。図4の左側には、接続状態の継手300が図示され、図4の右側には、分解状態の継手300が図示されている。
【0061】
左継手300aは、外側セクション311の材料に半径方向に中断部、すなわちポケット323、324を含む。同様に、右継手300bは、外側セクション313、314の材料に半径方向に中断部、すなわちポケット321を含む。長手方向の中心軸を共通にして互いに隣接して配置されたとき、左及び右継手300a、bは、半径方向に隣接する位置に配置されたポケット321~324を有する。したがって、各ポケット321、323、324は、それぞれ対応する外側セクション311、313、314を受容するように構成されている。左継手300aの場合、内側セクション312が存在し、右継手300bは対応するポケット322を有する。
【0062】
組み合わされたとき、すなわち、内側及び外側セクション311~314のそれぞれが対応するポケット321~324に受容されたとき、左及び右継手300a、bは互いに固定することができる。単なる例として、対応するフランジ115a及び115bを設けてもよく、それぞれ、図1及び図2の例示的な継手100と同様に、クランプ(図示せず)又はボルト(図示せず)によって接続することができる。接続状態(図4の左側)では、外側フランジ115a、bから外側及び内側セクション311~314に沿って(すなわちポケット321~324に沿って)蛇行する熱侵入経路が得られる。
【0063】
流体密な接続を促進するために、1つ又は複数のシール213、217、219を設けることができる。たとえば、ポケット321~324の長手方向の長さは、対応する内側及び外側セクション311~314の長手方向の長さよりも(わずかに)大きくすることができる。残る空間には、対応するシール213、217、219を導入することができる。このようなシール213、217、219は、図1及び図2に図示したシール241、242のようなリングを形成することができる。
【0064】
図5は、二重管用の第5の例示的な継手400の断面図を概略的に示している。二重管は、内腔51を画定する内壁50と、内壁50と共に外腔61を画定する外壁60とを有する。したがって、外腔61は内壁50を包囲する。内腔51は、気体又は液体などの流体を保持、及び伝導するために使用できる。外腔61は、内壁50及び内腔51に断熱性を付与するために使用される。単なる例として、内腔51は液体水素などの非常に低温の流体を輸送するために使用でき、これは外腔61に適用される真空により断熱される。
【0065】
長手方向に2つの二重管を互いに接続するために、継手400は、一対の内側継手119を有しており、一対の内側継手119のそれぞれは、それぞれの内壁50に取り付けられている。内側継手119のそれぞれは、第1から第3の例示的な継手100の内側セクションに相当し得る。一対の内側継手119は、互いに結合するように構成されている。単なる例として、一対の内側継手119は、クランプ190又はボルト(図5には示されていないが、図2と同様)により互いに固定できる。
【0066】
継手400は、内側継手119、内壁50の一部、及び外壁60の一部を覆うように構成されているスリーブ410をさらに有する。言い換えれば、スリーブ410は一対の内側継手119、内壁50、及び外壁60を円周方向に囲み、また、これらの構成要素を長手方向にも覆う。
【0067】
それぞれの外腔61の間を流体密に接続するために、スリーブ410は、外壁60に流体密に嵌合する軸方向延長材420を有することができる。この軸方向延長材420は、クランプ492、リング、カラー又はブラケット等によって外壁60に追加的に固定できる。そのような軸方向延長材420は、スリーブ410の長手方向の両端部に、被接続二重管の各外壁60に対して1つずつ設けられる。
【0068】
さらに、外壁60は、円周方向に延在する複数のポケット65を形成しており、複数のポケット65の各組は、継手400の軸方向に互いに隣接して配置されている。これらのポケット65は管の「通常の」(円筒状の)部分から、内側継手119に向かっての、外壁60の長手方向の長さを増加させる。
【0069】
図6は、外壁60のポケット65における斜視図及び対応する断面を概略的に示しており、外壁60が取り得る形状の2つの例を示している。長手方向に沿って見たときに、複数のポケット65の少なくとも一部の断面は、矩形状65、Ω形状65a、星形状65b、三角形状、及び楕円形状、並びに/又は多角形状を取り得る。図6は、Ω形状65a及び星形状65bを例示的に示しており、星形状65bは角が丸くなっている。
【0070】
外壁60のそのような断面形状のいずれもが、外壁に沿った熱侵入経路を増加させる。
【0071】
図5に戻って参照すると、スリーブ410は、スリーブ410と内壁50の一部との間の空間及びポケット65を含む外壁60の一部との間の空間に、真空を保持するように構成され得る。たとえば、スリーブ410は真空(すなわち外圧)に耐えるために十分な剛性を有する材料で形成され得る。
【0072】
代替的に、又は追加的に、スリーブ410は複数の円周方向に延びる突出部465を含むことができ、各突出部465は外壁60のポケット65を充填する。言い換えれば、スリーブ410の内部空間は、各ポケット65を充填する半径方向内側に延びる突出部465を有する断熱材料で充填することができる。このような断熱スリーブ410は、真空源が設けられない場合や、真空を維持できない場合に適用してもよい。
【0073】
本明細書に提示された技術の利点は、前述の説明から十分に理解されると考えられ、本開示の範囲から逸脱することなく、又はその有利な効果のすべてを犠牲にすることなく、その例示的な態様の形態、構造及び配置に様々な変更を加えることができることは明らかであろう。本明細書において提示される技術は、多くの方法で変化させ得るため、本開示は、以下の態様及び特許請求の範囲によってのみ限定されるべきであることが認識されるであろう。
〔態様1〕
内壁(50)と、外壁(60)とを有し、前記内壁(50)は内腔(51)を有し、かつ、前記内壁(50)及び前記外壁(60)は外腔(61)を画定している、二重管用の継手(100、300)であって、前記継手は、
前記内腔(51)と流体連通する通路を形成している内側セクション(119、312、314)と;
前記内側セクション(119、312、314)に半径方向に隣接して配置されている外側セクション(117、311、313)と;
を有し、
前記外側セクション(117、311、313)の材料は、前記内壁(50)と前記外壁(60)との間の半径方向範囲に対応する領域において、半径方向に複数回中断されていることを特徴とする、継手。
〔態様2〕
前記外側セクション(117、311、313)が、前記外側セクション(117、311、313)の前記材料の中断部を形成する1つ又は複数のポケット(121、122、123、321~324)を含む、態様1に記載の継手。
〔態様3〕
前記1つ又は複数のポケット(121、122、123、321~324)が、内側ポケット(122)と、半径方向外側に配置されている外側ポケット(121)と、を含み、かつ/又は、
前記1つ又は複数のポケット(121、122、123、321~324)が、前記継手の長手方向の周りに渦を巻いている渦巻状ポケット(123)を含む、
態様2に記載の継手。
〔態様4〕
2つ以上の内側ポケット(122)が円周方向に互いに隣接して配置されており、かつ、
前記継手(100)が、
前記内側セクション(119)と前記外側セクション(117)とを半径方向に接続し、かつ、一組の前記2つ以上の内側ポケット(122)を隔てる少なくとも1つの内側スポーク(132)
をさらに含む、態様3に記載の継手。
〔態様5〕
2つ以上の外側ポケット(121)が円周方向に互いに隣接して配置されており、かつ、
前記継手(100)が、
外側フランジ(115)と;
前記外側セクション(117)と前記外側フランジ(115)とを半径方向に接続し、かつ、一組の前記2つ以上の外側ポケット(121)を隔てる少なくとも1つの外側スポーク(131)と;
をさらに含む、態様3又は4に記載の継手。
〔態様6〕
前記少なくとも1つの外側スポーク(131)が、前記少なくとも1つの内側スポーク(132)の円周方向位置からずれた円周方向位置に配置されている、態様4に従属するときの態様5に記載の継手。
〔態様7〕
前記1つ又は複数のポケット(121、122、123)のそれぞれに流体密に配置されている断熱隔壁(151、152)をさらに含む、態様2~6のいずれか一項に記載の継手。
〔態様8〕
前記1つ又は複数のポケット(321~324)が、さらなる継手(300b)の対応する外側セクション(311~314)を受容するように構成されている、態様2に記載の継手(300a)。
〔態様9〕
前記継手の前面に配置され、かつ、前記継手の前記前面をさらなる継手の対応する前面で封止するように構成されたシール(241、242)をさらに含む、態様1~8のいずれか一項に記載の継手(100、300)。
〔態様10〕
内壁(50)と、外壁(60)とを有し、前記内壁(50)は内腔(51)を有し、かつ、前記内壁(50)及び前記外壁(60)は外腔(61)を画定している、二重管用の継手(400)であって、前記継手(400)は、
一対の内側継手(119)であって、それぞれが、それぞれの内壁(50)に取り付けられており、前記一対の内側継手(119)が、互いに結合するように構成されている、一組の内側継手(119)と;
前記内側継手(119)、前記内壁(50)の一部、及び前記外壁(60)の一部を覆うように構成されているスリーブ(410)と;
を含み、
前記外壁(60)は、円周方向に延在する複数のポケット(65)を形成しており、前記複数のポケット(65)の各組は、前記継手(400)の軸方向に互いに隣接して配置されていることを特徴とする、継手(400)。
〔態様11〕
前記スリーブ(410)が、前記外壁(60)上に流体密に嵌合する軸方向延長材(420)を含み、かつ、前記スリーブ(410)と前記内壁(50)の一部との間及び前記ポケット(65)を含む前記外壁(60)の一部との間の空間に真空及び/又は断熱材を保持するように構成されている、態様10に記載の継手(300a)。
〔態様12〕
前記スリーブ(410)が、円周方向に延在する複数の突出部(465)を含み、各突出部(465)が、前記外壁(60)のポケット(65)を充填する、態様10に記載の継手(300a)。
〔態様13〕
前記複数のポケット(65)の少なくとも一部の断面が、矩形状(465)、Ω形状(465a)、星形状(465b)、三角形状、楕円形状、及び/又は多角形状である、態様10~12のいずれか一項に記載の継手(300a)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6