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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125238
(43)【公開日】2024-09-13
(54)【発明の名称】隙間閉塞ユニット
(51)【国際特許分類】
   F16L 5/04 20060101AFI20240906BHJP
   F16L 5/10 20060101ALI20240906BHJP
   E04B 1/94 20060101ALI20240906BHJP
   H02G 3/22 20060101ALI20240906BHJP
【FI】
F16L5/04
F16L5/10
E04B1/94 F
H02G3/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024109480
(22)【出願日】2024-07-08
(62)【分割の表示】P 2022159640の分割
【原出願日】2022-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】000119830
【氏名又は名称】因幡電機産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】小椋 聡
(57)【要約】
【課題】区画体に斜めに形成された貫通孔の内面と長尺体の外面との間に生じる隙間空間を容易かつ適切に埋めることができる隙間閉塞ユニットを提供する。
【解決手段】建築物の区画体(6)に形成された貫通孔(6H)とそれに挿通される長尺体(7)との間の隙間空間(S)を閉塞するための隙間閉塞ユニット(1)は、貫通孔(6H)に挿入されるスリーブ部材(20)と、スリーブ部材(20)に対して角度調整可能に連結されているとともに、区画体(6)における貫通孔(6H)の周囲に固定されるフランジ部材(30)と、スリーブ部材(20)に連結された隙間埋め部材(50)とを備える。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物の区画体に形成された貫通孔と前記貫通孔に挿通される長尺体との間の隙間空間を閉塞するための隙間閉塞ユニットであって、
前記長尺体に対して後付けされて前記貫通孔に挿入されるスリーブ部材と、
前記スリーブ部材に対して角度調整可能に連結されているとともに、前記区画体における前記貫通孔の周囲に固定されるフランジ部材と、
前記スリーブ部材に連結された隙間埋め部材と、を備える隙間閉塞ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、隙間閉塞ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、建築物の内部空間は壁・床・天井等の区画体によって複数の室空間に区画されている。これら複数の室空間に亘って例えば配管やケーブル等の長尺体を配設するため、区画体に貫通孔を形成して当該貫通孔に長尺体を挿通させる場合がある。この場合、その貫通孔と長尺体との間の隙間空間を埋めて閉塞する等の後処理が必要となる。例えば、ある室空間において火災が発生した場合における延焼を防止するためには、貫通孔と長尺体との間の隙間空間に防火措置を施す必要がある。
【0003】
このような後処理を容易かつ適切に行えるようにした技術が、特許第6150933号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1では、後処理を施すのに、鍔部を有する筒状のスリーブ部材(スリーブ部材20)と、柔軟性を有する隙間埋め部材(耐火パック部材30)とを備えた隙間閉塞ユニット(防火措置ユニット1)を用いる。スリーブ部材と隙間埋め部材とがスリーブ部材の一方の端部で一体化されているため、隙間埋め部材が柔らかい場合でもスリーブ部材と共に隙間埋め部材を貫通孔の奥まで容易に挿入して隙間を適切に閉塞することができる。
【0004】
しかし、特許文献1の隙間閉塞ユニットにおいて、鍔部(フランジ部22)と本体部(スリーブ本体部21)とを有するスリーブ部材はその全体が一体的に構成されている。特許文献1の隙間閉塞ユニットは、区画体に垂直に形成された貫通孔に対して専ら施工可能であり、区画体に斜めに形成された貫通孔には施工できなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第6150933号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
区画体に斜めに形成された貫通孔の内面と長尺体の外面との間に生じる隙間空間を容易かつ適切に埋めることができる隙間閉塞ユニットの実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る隙間閉塞ユニットは、
建築物の区画体に形成された貫通孔と前記貫通孔に挿通される長尺体との間の隙間空間を閉塞するための隙間閉塞ユニットであって、
前記長尺体に対して後付けされて前記貫通孔に挿入されるスリーブ部材と、
前記スリーブ部材に対して角度調整可能に連結されているとともに、前記区画体における前記貫通孔の周囲に固定されるフランジ部材と、
前記スリーブ部材に連結された隙間埋め部材と、を備える。
【0008】
この構成によれば、貫通孔に挿入されるスリーブ部材と貫通孔の周囲に固定されるフランジ部材とが角度調整可能に連結されているので、区画体に垂直に形成された貫通孔だけでなく、斜めに形成された貫通孔にも施工できる。隙間埋め部材がスリーブ部材に連結されているので、隙間埋め部材が柔らかい場合でも、スリーブ部材と共に隙間埋め部材を貫通孔の奥まで容易に挿入して隙間を適切に閉塞することができる。これにより、区画体に斜めに形成された貫通孔の内面と長尺体の外面との間に生じる隙間空間を容易かつ適切に埋めることができる。
【0009】
以下、本発明の好適な態様について説明する。但し、以下に記載する好適な態様例によって、本発明の範囲が限定される訳ではない。
【0010】
一態様として、
前記スリーブ部材及び前記フランジ部材のうちの一方が、前記貫通孔の接線方向に沿う軸部を有し、
前記スリーブ部材及び前記フランジ部材のうちの他方が、前記軸部を摺動可能に保持する軸受部を有することが好ましい。
【0011】
この構成によれば、スリーブ部材とフランジ部材との角度調整を適切に行うことができ、区画体にフランジ部材を固定しつつ、斜めに形成された貫通孔内にその内面に沿うようにスリーブ部材を配置することができる。
【0012】
一態様として、
前記軸受部が、前記軸部に対して異なる位置において互い違いの向きから係合する一対の軸受片を有することが好ましい。
【0013】
この構成によれば、異なる向きから作用する外力に対する耐力が付与されるので、スリーブ部材とフランジ部材とが外れにくい。
【0014】
一態様として、
前記フランジ部材と前記スリーブ部材との連結部位とは異なる位置で前記スリーブ部材に対する押圧力を前記貫通孔内で受ける押圧受け部を備えることが好ましい。
【0015】
この構成によれば、フランジ部材と角度調整可能に連結されているだけの不安定なスリーブ部材を、作業者の手が届きにくい貫通孔内で奥までしっかりと挿入することができる。
【0016】
一態様として、
前記フランジ部材は、鍔部と、前記鍔部から円弧状に延びるアーム部と、を有し、
前記スリーブ部材は、本体部と、前記本体部に設けられて前記アーム部が挿通されるアーム挿通部と、を有し、
前記アーム部に係合爪が形成され、前記係合爪と前記アーム挿通部との係合によって前記押圧受け部が構成されていることが好ましい。
【0017】
この構成によれば、円弧状のアーム部がアーム挿通部に挿通された状態で、スリーブ部材とフランジ部材との角度調整可能な連結を安定化することができる。また、アーム部に形成された係合爪がアーム挿通部に係合することにより、押圧受け部(スリーブ部材に対する押圧力を貫通孔内で受ける構成)を適切に実現できる。
【0018】
一態様として、
複数の前記係合爪が前記アーム部に断続的に形成されていることが好ましい。
【0019】
この構成によれば、アーム挿通部に係合させる係合爪を適切に選択することで、スリーブ部材とフランジ部材とのなす角が区画体に斜めに形成された貫通孔の傾斜角度に近い状態で、貫通孔内でスリーブ部材を押し込むことができる。よって、スリーブ部材を奥までしっかりと挿入することが容易となる。
【0020】
一態様として、
前記アーム部の先端に、前記アーム挿通部からの抜けを防止するための抜止片が設けられていることが好ましい。
【0021】
この構成によれば、貫通孔内でアーム挿通部からアーム部が抜けてしまう事態が生じるのを防止することができる。
【0022】
一態様として、
前記抜止片が、円弧状の前記アーム部から外側に延出するように設けられていることが好ましい。
【0023】
この構成によれば、抜止片が円弧状のアーム部から内側に延出するように設けられる構成に比べて、アーム部及び抜止片の全体の、スリーブ部材からのはみ出しを小さく抑えることができる。よって、スリーブ部材を貫通孔に挿入させる際に引っかかりにくく、スリーブ部材を容易に挿入することができる。
【0024】
一態様として、
一対の前記アーム部が、所定間隔を隔てて対向して設けられており、
一対の前記アーム部の先端部側の間隔が基端部側の間隔に比べて狭いことが好ましい。
【0025】
この構成によれば、一対のアーム部が基端部から先端部に亘る全体で平行となっている構成に比べて、各アーム部のスリーブ部材からのはみ出しを小さく抑えることができる。よって、スリーブ部材を貫通孔に挿入させる際に引っかかりにくく、スリーブ部材を容易に挿入することができる。
【0026】
本発明のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】実施形態の隙間閉塞ユニットを用いた防火措置構造の斜視図
図2】隙間閉塞ユニットの斜視図
図3】隙間閉塞ユニットの分解斜視図
図4】押圧受け部の断面図
図5】隙間閉塞ユニットの底面図
図6】袋入り耐火部材を一方側から見た図
図7】袋入り耐火部材を他方側から見た図
図8】隙間閉塞ユニットを用いた防火措置方法の模式図
【発明を実施するための形態】
【0028】
隙間閉塞ユニットの実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、隙間閉塞ユニット1を、延焼防止を目的とする防火措置構造(隙間閉塞構造の一例)に適用した例について説明する。隙間閉塞ユニット1は、建築物の区画体6に形成された貫通孔6Hと、貫通孔6Hに挿通される長尺体7との間の隙間空間Sを閉塞するために用いられる。図1に示すように、本実施形態の隙間閉塞ユニット1は、特に、区画体6に斜めに形成された貫通孔6Hに適用するのに適している。
【0029】
本実施形態では、防火措置構造が適用される区画体6は、建築物内の空間を複数の室空間に区画する耐火性及び防火性の構造体である。本実施形態の区画体6は、複数の室空間を鉛直方向に区画する床(又は天井)である。区画体6は、例えば鉄筋コンクリート造(RC)や軽量気泡コンクリート造(ALC)等の中実壁であっても良いし、石膏ボード等の中空壁であっても良い。もちろん、これら以外の構造を有するものを区画体6として用いても良い。
【0030】
区画体6には、当該区画体6をその厚み方向に貫通する貫通孔6Hが形成されている。本実施形態の貫通孔6Hは、区画体6に対して垂直ではなく斜めに形成されている。また、本実施形態の貫通孔6Hは、その軸方向に直交する断面での形状(以下、「直交断面形状」と言う)が円形状に形成されているとともに、区画体6に開口する部分の形状(開口形状)が楕円状に形成されている。但し、そのような構成に限定されることなく、貫通孔6Hの具体的な直交断面形状は、例えば楕円状や多角形状、その他の各種形状であって良い。
【0031】
区画体6の貫通孔6Hには、長尺体7が挿通されている。長尺体7は、例えば線状体、管状体、及び帯状体等の、一方向に延びる長尺状の構造を有するものである。このような長尺体7としては、例えば空調装置用の配管類を例示することができる。本実施形態では、長尺体7は、冷媒循環用の配管部材71を含む。
【0032】
配管部材71は、内部を冷媒が流通する流体管71Aと、その流体管71Aの周囲を被覆する被覆材71Bとを有する。流体管71Aは例えば金属製の管状部材であり、被覆材71Bは流体管71Aに外装された例えば合成樹脂製の断熱材である。なお、これら以外にも、例えば合成樹脂製の管状部材で構成されるドレイン水排出用のドレイン管や、導体線の周囲に絶縁被覆材が設けられて構成される電気ケーブル等が長尺体7に含まれても良い。或いは、長尺体7が、合成樹脂製の管状部材で構成される給水管(例えば、架橋ポリエチレン管やポリブテン管等)で構成されても良い。複数の長尺体7は、束となって貫通孔6Hに挿通されている。
【0033】
貫通孔6Hと長尺体7との間の隙間空間Sに、防火措置が施されている。隙間空間Sは、貫通孔6Hの内面と複数の長尺体7のそれぞれの外面との間の径方向の隙間に広がる空間である。本実施形態の防火措置構造は、主に、貫通孔6Hに配置される袋入り耐火部材50を用いて実現されている。貫通孔6H内に袋入り耐火部材50を保持するのに、隙間閉塞ユニット1が用いられている。
【0034】
図2に示すように、隙間閉塞ユニット1は、スリーブ部材20と、フランジ部材30と、図示が省略された袋入り耐火部材50とを備えている。スリーブ部材20は、長尺体7に対して後付けされて貫通孔6Hに挿入される。フランジ部材30は、区画体6における貫通孔6Hの周囲に固定される。袋入り耐火部材50は、スリーブ部材20に連結されて一体化されている。また、本実施形態の隙間閉塞ユニット1は、押圧受け部40を備えている。
【0035】
図2及び図3に示すように、スリーブ部材20は、本体部21と、軸受部22と、アーム挿通部24と、支持片26と、固定部27とを有している。これらは、例えば樹脂材料を用いて形成されており、一例として射出成型によって一体的に形成することができる。
【0036】
本体部21は、スリーブ部材20の本体部分であり、貫通孔6Hに挿入される。本体部21は、貫通孔6Hの直交断面形状に対応する形状の筒状(本例では部分的な円筒状)に形成されている。本実施形態の本体部21は、その周方向の一部(中心角がおよそ120°となる範囲)が欠落しており、本体部21は全体としてC字型の筒状に形成されている。周方向の一部が欠落していることで、フランジ部材30と共に、貫通孔6Hに挿通された長尺体7に対して横から取り付けて後付けすることができる。
【0037】
本体部21は、周方向に沿って延びる第一周方向延在部21A及び第二周方向延在部21Bと、軸方向に沿って延びる軸方向延在部21Cとを含む。第一周方向延在部21Aは、上側(フランジ部材30側)を周方向に沿って延びており、第二周方向延在部21Bは、下側(フランジ部材30とは反対側)を周方向に沿って延びている。軸方向延在部21Cは、第一周方向延在部21Aと第二周方向延在部21Bとを接続するように軸方向に沿って延びている。軸方向延在部21Cは、複数(本例では3つ)設けられており、2つの軸方向延在部21CがC字型の筒状における周方向の両端部に設けられ、それらの間に残余の軸方向延在部21Cが分散して設けられている。
【0038】
軸受部22は、フランジ部材30に設けられる軸部32を摺動可能に保持する部位である。本実施形態では、軸受部22は、第一周方向延在部21Aにおける周方向の中央部の上端部に設けられている。軸受部22は、第一周方向延在部21Aから上側(フランジ部材30側)に突出するように設けられている。
【0039】
軸受部22は、フランジ部材30の軸部32の外面に沿って湾曲するように形成されている。また、軸受部22は、フランジ部材30の軸部32が着脱可能であるように、先端側が開口したフック状に形成されている。さらに本実施形態では、軸受部22は、フランジ部材30の軸部32に対して異なる位置において係合する一対の軸受片23を有して構成されている。これら一対の軸受片23は、軸部32に対して互い違いの向きから係合する。一対の軸受片23どうしの間の間隔は軸部32の直径よりも広く、この隙間から一対の軸受片23に対して軸部32を着脱可能となっている。
【0040】
アーム挿通部24は、フランジ部材30に設けられるアーム部34が挿通される部位である。本実施形態では、アーム挿通部24は2つ設けられており、これら2つのアーム挿通部24が第一周方向延在部21Aにおける周方向の両端部付近の内面側に設けられている。2つのアーム挿通部24は、C字型の筒状の本体部21における180°の位相違いの位置に設けられている。アーム挿通部24は、閉じたループ状に形成されている。
【0041】
図2図4に示すように、アーム挿通部24は、係合爪24Aと、操作片部24Bとを有している。係合爪24Aは、第一周方向延在部21A側に向かって突出形成されている。係合爪24Aは、上側が平坦面で下側が傾斜面となるように形成されている。係合爪24Aは、フランジ部材30のアーム部34に形成されている係合爪34Aと係合する。
【0042】
操作片部24Bは、係合爪24Aと一体的に形成され、上側に延びている。操作片部24Bは、作業者が手指で操作することによってスリーブ部材20の中心側に向かって撓み変形可能となっている。そして、実際に操作片部24Bを撓み変形させることで、アーム挿通部24の係合爪24Aとアーム部34の係合爪34Aとの係合を解除することができる。この係合解除は、アーム挿通部24の係合爪24Aに係合させるべきアーム部34の係合爪34Aを変更する際に行われる。
【0043】
図2及び図3に示すように、支持片26は、本体部21の下端部から内側に向かって突出する薄板状の板片として形成されている。支持片26は、台形状に形成されている。支持片26は、その上面により、袋入り耐火部材50を受け止め支持する。本実施形態のように、水平方向に延びる区画体6に貫通孔6Hが斜めに貫通形成されている場合には、支持片26は、袋入り耐火部材50を斜め下方から受け止め支持する。本実施形態では、複数の支持片26が周方向に分散して設けられている。より具体的には、2つの支持片26が、第二周方向延在部21Bにおける周方向の両端部付近に設けられている。
【0044】
固定部27は、本体部21の下端部から内側に向かって突出するとともに、屈曲姿勢に姿勢変更可能に構成されている。固定部27は、その屈曲姿勢で、別途突出形成された係止爪部に係止される。本実施形態では、この固定部27に袋入り耐火部材50の袋体51に形成された挿通孔53が通されることにより、スリーブ部材20と袋入り耐火部材50とが着脱自在に一体化されている。
【0045】
フランジ部材30は、スリーブ部材20とは別体として構成されている。図2及び図3に示すように、フランジ部材30は、鍔部31と、軸部32と、アーム部34とを有している。これらは、例えば樹脂材料を用いて形成されており、一例として射出成型によって一体的に形成することができる。
【0046】
鍔部31は、フランジ部材30の本体部分であり、区画体6における貫通孔6Hの周囲に固定される。鍔部31は、スリーブ部材20の本体部21に対応する形状に形成されており、その周方向の一部(中心角がおよそ120°となる範囲)が欠落した全体としてC字状に形成されている。周方向の一部が欠落していることで、スリーブ部材20と共に、貫通孔6Hに挿通された長尺体7に対して横から取り付けて後付けすることができる。
【0047】
軸部32は、鍔部31における周方向の中央部に設けられている。軸部32は、細長い円柱状に形成されており、鍔部31が区画体6に固定されたとき、貫通孔6Hの接線方向に沿うように配置される。軸部32は、スリーブ部材20に設けられる軸受部22によって摺動可能に保持される。これにより、フランジ部材30は、スリーブ部材20に対して角度調整可能に連結されている。
【0048】
アーム部34は、鍔部31から下側(スリーブ部材20側)に向かって延びている。本実施形態では、アーム部34は2つ設けられており、これら2つのアーム部34が鍔部31における周方向の両端部付近から延出するように設けられている。アーム部34は、円弧状に形成されている。より具体的には、アーム部34は、一定幅を有し、中心角がおよそ90°の範囲に亘って延びる円弧帯板状に形成されている。
【0049】
本実施形態では、2つのアーム部34は、C字状の鍔部31における180°の位相違いの位置に設けられている。このため、一対のアーム部34は、所定間隔を隔てて対向して設けられている。図5に示すように、一対のアーム部34は、それらの先端部側の間隔D1が基端部側の間隔D2に比べてやや狭くなるように、やや傾斜して形成されている。これにより、スリーブ部材20の本体部21からのアーム部34の最大はみ出し量が小さく抑えられている。
【0050】
アーム部34は、軸部32がスリーブ部材20の軸受部22に保持された状態(言い換えれば、フランジ部材30とスリーブ部材20とが角度調整可能に連結された状態)で、スリーブ部材20のアーム挿通部24に挿通される。円弧状のアーム部34は、フランジ部材30とスリーブ部材20との相対姿勢によらずにアーム挿通部24に挿通された状態を維持し、フランジ部材30とスリーブ部材20との角度調整可能な連結を補助する。
【0051】
アーム部34には、係合爪34Aが形成されている。本実施形態では、アーム部34には、複数の係合爪34Aが断続的に形成されている。複数の係合爪34Aは、一定間隔で(例えば中心角15°きざみで)形成されている。係合爪34Aは、アーム部34における内側(すなわち、C字状の鍔部31における中心側)に向かって突出形成されている。図4に示すように、係合爪34Aは、下側が平坦面で上側が傾斜面となるように形成されている。係合爪34Aは、スリーブ部材20のアーム挿通部24に形成されている係合爪24Aと係合する。
【0052】
係合爪34Aと係合爪24Aとが係合した状態で、フランジ部材30側からスリーブ部材20側に向かって押圧力を作用させることができる。言い換えれば、隙間閉塞ユニット1は、係合爪34Aと係合爪24Aとが係合した状態で、フランジ部材30側から作用する押圧力を受けることができる。本実施形態では、係合爪34Aとアーム挿通部24に形成されている係合爪24Aとの係合によって、押圧受け部40が構成されている。このような押圧受け部40を備えることで、フランジ部材30とスリーブ部材20との連結部位とは異なる位置で、スリーブ部材20に対する押圧力を貫通孔6H内で受けることができる。
【0053】
アーム部34の先端に、抜止片35が設けられている。抜止片35は、円弧状のアーム部34の延びる方向に対して直交する方向に延出している。抜止片35は、スリーブ部材20に対してフランジ部材30が所定角度以上開こうとしたときにアーム挿通部24に対して下側から係合する。これにより、抜止片35は、アーム部34がアーム挿通部24から抜け出るのを防止する。
【0054】
本実施形態では、抜止片35は、円弧状のアーム部34から外側(円弧状のアーム部34の仮想中心から見て外側)に延出するように設けられている。このようにすることで、内側に延出するような構成に比べて、スリーブ部材20の本体部21からの、抜止片35も含めたアーム部34の最大はみ出し量を小さく抑えることができる。
【0055】
図6及び図7に示すように、袋入り耐火部材50は、袋体51と、袋体51に内包されたペースト状の第一熱膨張性耐火材54とを含む。また、袋入り耐火部材50は、袋体51の外面に設けられた金属製薄膜シート55と第二熱膨張性耐火材56と保持基材57とクッション材58とを含む。本実施形態では、袋入り耐火部材50が「隙間埋め部材」に相当する。
【0056】
袋体51は、例えば樹脂製のフィルム材(例えばポリエチレンフィルムやナイロンフィルム等のプラスチックフィルム)で形成することができる。袋体51は、1枚のフィルム材が半分に折り畳まれて、或いは、2枚のフィルム材が重ね合わされて形成されている。袋体51の外縁は、例えば熱融着によって形成される封止部52となっている。封止部52は、枠状に形成されている。この封止部52では、袋体51は、間に第一熱膨張性耐火材54を挟むことなく密着している。
【0057】
枠状の封止部52のうちの1辺(具体的には長辺の1つ)に、所定間隔で複数の挿通孔53が形成されている。袋入り耐火部材50は、この挿通孔53がスリーブ部材20の本体部21に設けられた固定部27に挿通されることにより、スリーブ部材20に連結される。
【0058】
第一熱膨張性耐火材54は、熱膨張性(加熱により体積が増加する性質)と耐火性(火熱に耐えやすい性質、溶融温度が高く燃えにくい性質)とを有する部材である。第一熱膨張性耐火材54としては、公知の材質のものを特に制限なく用いることができ、例えばパテ状部材(熱膨張性パテ状耐火材)を用いることができる。但し、本実施形態の第一熱膨張性耐火材54は、可塑剤(水性の場合は水、油性の場合は油)の含有量が通常よりも多く、全体としてペースト状となっている。第一熱膨張性耐火材54は、例えば200℃以上に加熱された際に、その厚み方向に膨張する。第一熱膨張性耐火材54を含む袋入り耐火部材50の熱膨張率は、例えば2倍~40倍等であって良い。
【0059】
金属製薄膜シート55は、図6に示すように、袋体51の一方側の面に貼付されている。金属製薄膜シート55は、例えば厚みが20μm~300μmのアルミガラスクロスやアルミワリフ等の薄膜アルミシートで構成することができる。このような金属製薄膜シート55を袋体51に貼付することで、当該領域に不燃性を付与することができる。金属製薄膜シート55は、袋体51における挿通孔53が形成されている側の領域に設けられている。
【0060】
第二熱膨張性耐火材56は、図7に示すように、袋体51の他方側の面(金属製薄膜シート55とは反対側の面)に設けられている。第二熱膨張性耐火材56も、熱膨張性と耐火性とを有する部材である。第二熱膨張性耐火材56は、第一熱膨張性耐火材54よりも硬く変形しにくい。第二熱膨張性耐火材56は、例えば熱膨張性基材と無機充填材と樹脂成分とを含有する樹脂組成物で構成される。第二熱膨張性耐火材56は、例えば200℃以上に加熱された際に、その厚み方向に膨張する。第二熱膨張性耐火材56の膨張率は、例えば5倍~40倍であって良い。第二熱膨張性耐火材56は、袋体51における挿通孔53が形成されている側の領域において、金属製薄膜シート55と背中合わせに設けられている。
【0061】
保持基材57は、図7に示すように、袋体51の他方側の面(第二熱膨張性耐火材56と同じ側の面)に設けられている。保持基材57は、例えば粘着層を有するアルミガラスクロステープで構成することができる。保持基材57は、シート状に形成されており、袋体51における挿通孔53とは反対側(第二熱膨張性耐火材56とは反対側)の端部から突出する状態で袋体51に固定されている。そして、保持基材57における袋体51から突出する部分に、クッション材58が貼付されて保持されている。
【0062】
クッション材58は、図6に示すように、金属製薄膜シート55と同じ側の面に設けられている。クッション材58は、柔軟性を有しており、複数の長尺体7による外面形状に追従して変形可能である。クッション材58は、例えば軟質ウレタンフォームやポリエチレンフォーム等の発泡樹脂で構成することができる。また、クッション材58は、例えばセラミックウールやガラスウール、ロックウール等の無機繊維で構成することもできる。
【0063】
以下、本実施形態の隙間閉塞ユニット1を用いて実行される防火措置方法の施工手順について説明する。図8に示すように、まず、建築物の区画体6に形成された貫通孔6Hに複数の長尺体7の束が配置された状態で、貫通孔6Hの外側で、一束の長尺体7の周囲を取り囲むように隙間閉塞ユニット1を配置する。このとき、スリーブ部材20の本体部21はC字型の筒状であるとともにフランジ部材30の鍔部31もC字状で後付け可能であるので、隙間閉塞ユニット1を横からスライド移動させて長尺体7の束の周囲に配置することができる。なお、この時点では、スリーブ部材20に対してフランジ部材30は閉じている(第一周方向延在部21Aに対して鍔部31がぴったりと沿っていて、なす角が0°である)。
【0064】
この状態で、貫通孔6H及び長尺体7が延びる方向に沿って、隙間閉塞ユニット1の全体を押し込んで貫通孔6Hに挿入する。この挿入は、フランジ部材30の一部が区画体6の上面に当接するまで続けられる。
【0065】
フランジ部材30が区画体6の上面に当接すると、スリーブ部材20はそのままで、スリーブ部材20に対してフランジ部材30を開いていく。このとき、フランジ部材30の鍔部31が区画体6の上面とおよそ平行となるまでフランジ部材30を開く。フランジ部材30のアーム部34に形成されている係合爪34Aと、スリーブ部材20のアーム挿通部24に形成されている係合爪24Aとが、それぞれの傾斜面どうしを滑らせながら、フランジ部材30を開くことができる。
【0066】
なお、誤ってフランジ部材30を開き過ぎてしまった場合には、作業者は操作片部24Bを内側に撓ませることで、その係合爪34Aと係合爪24Aとの係合を解除して、開き過ぎたフランジ部材30を戻すことができる。これにより、鍔部31が区画体6の上面とおよそ平行となるように調整することができる。
【0067】
その後、隙間閉塞ユニット1に対してさらに奥へと押し込む力を加えると、アーム挿通部24の係合爪24Aに対して直上の位置にあるアーム部34の係合爪34Aが、それぞれの平坦面で係合する。このようにして実現される一対の押圧受け部40と、スリーブ部材20とフランジ部材30との連結部位(軸部32と軸受部22との係合部位)との三点で、スリーブ部材20及びそれに連結された袋入り耐火部材50を奥までしっかりと挿入することができる。特に、軸部32と軸受部22との係合部位でフランジ部材30と角度調整可能に連結されているだけでは不安定なスリーブ部材20を、作業者の手が届きにくい貫通孔6H内で奥までしっかりと挿入することができる。
【0068】
なお、このとき、フランジ部材30の鍔部31が区画体6における貫通孔6Hの周囲に沿う状態となっている。鍔部31にはビス止め用の孔部が形成されており(図2等を参照)、この孔部を通じてビス止めすることで、フランジ部材30を区画体6に完全に固定することができる(図1を参照)。なお、ビス止め等によって完全に固定することは必須ではなく、区画体6の表面からフランジ部材30が移動せずにその場に留まるのであれば(このような態様も「固定」の概念に含まれるものとする)、そのまま次の工程へと進めても良い。
【0069】
最後に、袋入り耐火部材50により、貫通孔6Hと長尺体7との間の隙間空間Sを閉塞するとともに、隣接する長尺体7どうしの間の谷間空間を埋める。袋入り耐火部材50は、袋体51に内包されたペースト状の第一熱膨張性耐火材54を主構成とするので、長尺体7の束の外形形状に追従させやすい。また、袋入り耐火部材50は、保持基材57及び柔軟性のあるクッション材58を有しているので、複数の長尺体7により形成される谷間空間を埋めることができるとともに、その状態を長期間に亘って維持することができる。
【0070】
〔その他の実施形態〕
(1)上記の実施形態では、スリーブ部材20に設けられる軸受部22が一対の軸受片23で構成され、これらが軸部32に対して互い違いの向きから係合する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、一対の軸受片23が軸部32に対して同じ向きから係合しても良い。この場合において、一対の軸受片23が軸部32に係合する向きは、内向きであっても良いし、外向きであっても良い。また、軸受部22が、軸部32と同程度の長さに一体的に形成されても良い。
【0071】
(2)上記の実施形態では、スリーブ部材20に設けられる軸受部22がフック状に形成されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば軸受部22が、通し穴を有する一対の支持板等で構成されても良い。
【0072】
(3)上記の実施形態では、フランジ部材30に軸部32が設けられ、その軸部32を摺動可能に保持する軸受部22がスリーブ部材20に設けられる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えばスリーブ部材20に、貫通孔6Hの接線方向に沿う軸部が設けられ、その軸部を摺動可能に保持する軸受部がフランジ部材30に設けられても良い。
【0073】
(4)上記の実施形態では、フランジ部材30のアーム部34に形成されている係合爪34Aとスリーブ部材20のアーム挿通部24に形成されている係合爪24Aとの係合によって押圧受け部40が構成されている例について説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えばアーム部34の係合爪34Aとアーム挿通部24との直接の係合によって押圧受け部40が構成されても良い。また例えば、アーム部34の先端とスリーブ部材20の本体部21の上端との係合によって押圧受け部40が構成されても良い。或いは、必ずしも押圧受け部40が設けられなくても良い。
【0074】
(5)上記の実施形態では、抜止片35が円弧状のアーム部34から外側に延出するように設けられている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、抜止片35が円弧状のアーム部34から内側(円弧状のアーム部34の仮想中心側)に延出するように設けられても良い。
【0075】
(6)上記の実施形態では、一対のアーム部34が、それらの先端部側の間隔D1が基端部側の間隔D2に比べてやや狭くなるようにやや傾斜して形成されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば一対のアーム部34の全体が平行となるように(先端部側の間隔D1が基端部側の間隔D2と等しく)形成されても良い。
【0076】
(7)上記の実施形態では、2つのアーム挿通部24が本体部21における180°の位相違いの位置に設けられているとともに、2つのアーム部34が鍔部31における180°の位相違いの位置に設けられている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、アーム挿通部24とそれに挿通されるアーム部34からなる2つの組は、スリーブ部材20とフランジ部材30との連結部位に対して対称となる周方向の位置に設けられていれば良い。
【0077】
(8)上記の実施形態では、スリーブ部材20とフランジ部材30との角度調整可能な連結に対して補助的に作用するものとして、アーム部34とアーム挿通部24とを有する押圧受け部40を備える構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えばアーム部34とアーム挿通部24との組に代えて蛇腹機構が設けられても良い。蛇腹機構は、押圧受け部40としての機能を果たすものであることが好ましいが、当該機能を発揮できなくても構わない。
【0078】
(9)上記の実施形態では、スリーブ部材20の本体部21及びフランジ部材30の鍔部31が、いずれも周方向の一部(中心角がおよそ120°となる範囲)が欠落した形状に形成されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、貫通孔6Hに挿通された長尺体7に対して少なくとも後付けできるのであれば、欠落する部分がより小さくても良い(言い換えれば、欠落する部分の中心角が120°超180°未満であっても良い)。また、本体部21及び鍔部31が、いずれも全周に亘って形成された上で周方向の1箇所で切断されただけの構成であっても良い。
【0079】
(10)上記の実施形態では、スリーブ部材20とフランジ部材30とが別体とされている構成を主に想定して説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、角度調整可能であることを条件に、スリーブ部材20とフランジ部材30とが一体的に構成されても良い。この場合、スリーブ部材20とフランジ部材30との連結部を例えば肉薄に形成すること等によって、角度調整可能とすることができる。
【0080】
(11)上記の実施形態では、隙間埋め部材が袋入り耐火部材50で構成され、その袋入り耐火部材50が袋体51に内包されたペースト状の第一熱膨張性耐火材54を主構成とするとともに、外面に各種の付属構成が付加されている例について説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば袋入り耐火部材50に、金属製薄膜シート55、第二熱膨張性耐火材56、保持基材57、及びクッション材58のうちの1つ以上が備えられなくても良い。また、袋入り耐火部材50が、袋体51と、それに内包されたペースト状の第一熱膨張性耐火材54だけで構成されても良い。また、隙間埋め材として、例えば袋体と、袋体に内包された繊維材(例えばロックウール、セラミックウール、及びグラスウール等の無機繊維材)とを有するものを用いても良い。貫通孔6Hとその貫通孔6Hに挿通された長尺体7との間の隙間空間Sを埋めることができるものであれば、隙間埋め材として、いかなるものも用いても良い。
【0081】
(12)上記の実施形態では、隙間閉塞ユニット1を用いて防火措置を施す際に、スリーブ部材20とフランジ部材30とが閉じている状態を初期状態として作業を行うことを主に想定して説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、スリーブ部材20とフランジ部材30とを、予め貫通孔6Hの傾斜角度に近い角度まで開いた状態で、作業を開始しても良い。
【0082】
(13)上記の実施形態では、隙間閉塞ユニット1を、区画体6に斜めに形成された貫通孔6Hとその貫通孔6Hに挿通された長尺体7との間の隙間空間Sを閉塞するのに用いる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、区画体6に垂直に形成された貫通孔6Hとその貫通孔6Hに挿通された長尺体7との間の隙間空間Sを閉塞するのにも、同様に用いることができる。
【0083】
(14)上述した各実施形態(上記の実施形態及びその他の実施形態を含む;以下同様)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【符号の説明】
【0084】
1 隙間閉塞ユニット
6 区画体
6H 貫通孔
7 長尺体
20 スリーブ部材
22 軸受部
23 軸受片
24 アーム挿通部
24A 係合爪
30 フランジ部材
31 鍔部
32 軸部
34 アーム部
34A 係合爪
35 抜止片
40 押圧受け部
50 袋入り耐火部材(隙間埋め部材)
S 隙間空間
D1 アーム部の先端部側の間隔
D2 アーム部の基端部側の間隔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8