(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125263
(43)【公開日】2024-09-18
(54)【発明の名称】自動縦断レビューのためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 6/46 20240101AFI20240910BHJP
A61B 6/03 20060101ALI20240910BHJP
【FI】
A61B6/46 506B
A61B6/03 570E
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024013824
(22)【出願日】2024-02-01
(31)【優先権主張番号】18/111,159
(32)【優先日】2023-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】319011672
【氏名又は名称】ジーイー・プレシジョン・ヘルスケア・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100151286
【弁理士】
【氏名又は名称】澤木 亮一
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・エドワード・ネット
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドリー・ジェイ・ガブリエルズ
(72)【発明者】
【氏名】プラクハール・プラカッシュ
(72)【発明者】
【氏名】サンディープ・デュッタ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】医用イメージングデータの縦断レビューを自動的に実行するためにコンピュータで実施される方法を提供する。
【解決手段】イメージングモダリティの医用イメージングシステムで取得された被検体の第1の画像ボリュームを、コンピューティング装置で得ることと、イメージングモダリティ又は異なるイメージングモダリティの医用イメージングシステム又は別の医用イメージングシステムで取得された被検体の第2の画像ボリュームを、コンピューティング装置で得ることであって、第1の画像ボリュームは第2の画像ボリュームよりも前の時点で取得されたものである、第2の画像ボリュームをコンピューティング装置で得ることとを含み、更に、コンピューティング装置によって、第2の画像ボリュームを第1の画像ボリュームに自動的に位置合わせして、位置合わせされた画像ボリュームを生成することを含んでいる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ又は複数のプロセッサによって医用イメージングデータの縦断レビューを自動的に実行するためにコンピュータで実施される方法であって、
イメージングモダリティの医用イメージングシステムで取得された被検体の第1の画像ボリュームを、コンピューティング装置で得ること、
前記イメージングモダリティ又は異なるイメージングモダリティの前記医用イメージングシステム又は別の医用イメージングシステムで取得された被検体の第2の画像ボリュームを、前記コンピューティング装置で得ることであって、前記第1の画像ボリュームは前記第2の画像ボリュームよりも前の時点で取得されたものである、第2の画像ボリュームを前記コンピューティング装置で得ること、及び
コンピューティング装置によって、前記第2の画像ボリュームを前記第1の画像ボリュームに自動的に位置合わせして、位置合わせされた画像ボリュームを生成すること
を含む、コンピュータで実施される方法。
【請求項2】
前記第1の画像ボリュームは画像保存通信システム(PACS)から取得され、前記コンピューティング装置は、前記PACS、及び前記医用イメージングシステム又は前記別の医用イメージングシステムのオペレータコンソールから分離されており、前記第2の画像ボリューム及び前記第1の画像ボリュームを自動的に位置合わせすることは、前記第1の画像ボリュームと前記第2の画像ボリュームとの間でレジストレーション及び変換を実行することを含む、請求項1に記載のコンピュータで実施される方法。
【請求項3】
前記コンピューティング装置によって、レジストレーション後の前記第1の画像ボリューム及び前記第2の画像ボリュームに基づいて、提示用の1つ又は複数の差分画像を生成することを更に含む、請求項2記載のコンピュータで実施される方法。
【請求項4】
前記第1の画像ボリュームは画像保存通信システム(PACS)から取得され、前記コンピューティング装置は、前記医用イメージングシステム又は前記別の医用イメージングシステムのオペレータコンソールを含み、前記第2の画像ボリューム及び前記第1の画像ボリュームを自動的に位置合わせすることは、前記第1の画像ボリュームと前記第2の画像ボリュームとの間でレジストレーション及び変換を実行することを含み、前記コンピューティング装置によって、前記位置合わせされた画像ボリュームを前記PACSに転送することを更に含む、請求項1に記載のコンピュータで実施される方法。
【請求項5】
前記コンピューティング装置によって、レジストレーション後の前記第1の画像ボリューム及び前記第2の画像ボリュームに基づいて、提示用の1つ又は複数の差分画像を生成することを更に含む、請求項4に記載のコンピュータで実施される方法。
【請求項6】
前記第1の画像ボリュームは、前記医用イメージングシステム又は前記別の医用イメージングシステムのオペレータコンソールから取得され、前記コンピューティング装置は前記オペレータコンソールであり、前記第2の画像ボリューム及び前記第1の画像ボリュームを自動的に位置合わせすることは、前記第1の画像ボリュームと前記第2の画像ボリュームとの間でレジストレーション、変換、及び画像オーバーレイを実行することを含み、前記位置合わせされた画像ボリュームを、前記コンピューティング装置によって、画像保存通信システム(PACS)に転送することを更に含む、請求項1に記載のコンピュータで実施される方法。
【請求項7】
前記第1の画像ボリュームは非造影コンピュータ断層撮影(CT)を利用して取得され、前記第2の画像ボリュームはCT血管造影又はCT灌流を利用して取得されたものである、請求項6に記載のコンピュータで実施される方法。
【請求項8】
前記コンピューティング装置によって、レジストレーション後の前記第1の画像ボリューム及び前記第2の画像ボリュームに基づいて、1つ又は複数の差分画像を生成することと、前記コンピューティング装置によって、前記1つ又は複数の差分画像を、前記第1の画像ボリュームから得られた位置合わせされた非造影画像に重ねることとを更に含む、請求項7に記載のコンピュータで実施される方法。
【請求項9】
医用イメージングデータの縦断レビューを自動的に実行するシステムであって、
プロセッサ実行可能ルーチンをエンコードする1つ又は複数のメモリ、及び
前記1つ又は複数のメモリにアクセスし、前記プロセッサ実行可能ルーチンを実行するように構成された1つ又は複数のプロセッサであって、前記ルーチンは、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに
イメージングモダリティの医用イメージングシステムで取得された被検体の第1の画像ボリュームを、コンピューティング装置で得ること、
前記イメージングモダリティ又は異なるイメージングモダリティの前記医用イメージングシステム又は別の医用イメージングシステムで取得された前記被検体の第2の画像ボリュームを、前記コンピューティング装置で得ることであって、前記第1の画像ボリュームは前記第2の画像ボリュームよりも前の時点で取得されたものである、第2の画像ボリュームを前記コンピューティング装置で得ること、及び
前記コンピューティング装置によって、前記第2の画像ボリュームを前記第1の画像ボリュームに自動的に位置合わせして、位置合わせされた画像ボリュームを生成すること
を実行させる、1つ又は複数のプロセッサ
を含む、システム。
【請求項10】
前記第1の画像ボリュームは画像保存通信システム(PACS)から得られ、前記コンピューティング装置は、前記PACS、及び前記医用イメージングシステム又は前記別の医用イメージングシステムのオペレータコンソールから分離されており、前記第2の画像ボリューム及び前記第1の画像ボリュームを自動的に位置合わせすることは、前記第1の画像ボリュームと前記第2の画像ボリュームとの間でレジストレーション及び変換を実行することを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ルーチンは、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに、前記コンピューティング装置によって、レジストレーション後の前記第1の画像ボリューム及び前記第2の画像ボリュームに基づいて、提示用の1つ又は複数の差分画像を生成させる、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1の画像ボリュームは画像保存通信システム(PACS)から得られ、前記コンピューティング装置は、前記医用イメージングシステム又は別の医用イメージングシステムのオペレータコンソールを含み、前記第2の画像ボリューム及び前記第1の画像ボリュームを自動的に位置合わせすることは、前記第1の画像ボリュームと前記第2の画像ボリュームとの間でレジストレーション及び変換を実行することを含み、前記ルーチンは、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、1つ又は複数のプロセッサに、前記コンピューティング装置によって、前記位置合わせされた画像ボリュームを、画像保存通信システム(PACS)に転送させる、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記ルーチンは、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに、前記コンピューティング装置によって、レジストレーション後の前記第1の画像ボリューム及び前記第2の画像ボリュームに基づいて、提示用の1つ以上の差分画像を生成させる、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
第1の画像ボリュームは、前記医用イメージングシステム又は前記別の医用イメージングシステムのオペレータコンソールから得られ、前記コンピューティング装置は前記オペレータコンソールであり、前記第2の画像ボリューム及び前記第1の画像ボリュームを自動的に位置合わせすることは、前記第1の画像ボリュームと前記第2の画像ボリュームとの間でレジストレーション、変換、及び画像オーバーレイを実行することを含み、前記ルーチンは、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに、前記位置合わせされた画像ボリュームを、前記コンピューティング装置によって前記PACSに転送させる、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1の画像ボリュームは非造影コンピュータ断層撮影(CT)を利用して取得され、前記第2の画像ボリュームはCT血管造影又はCT灌流を利用して取得されたものである、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記ルーチンは、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに、前記コンピューティング装置によって、レジストレーション後の前記第1の画像ボリューム及び前記第2の画像ボリュームに基づいて1つ又は複数の差分画像を生成させ、前記コンピューティング装置によって、前記1つ又は複数の差分画像を、前記第1の画像ボリュームから得られた位置合わせされた非造影画像に重ねる、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
非一時的コンピュータ可読媒体であって、1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに、
イメージングモダリティの医用イメージングシステムで取得された被検体の第1の画像ボリュームのメタデータを、コンピューティング装置で得ること、
前記イメージングモダリティ又は別のイメージングモダリティの前記医用イメージングシステム又は別の医用イメージングシステムで取得された被検体の第2の画像ボリュームを、前記コンピューティング装置で得ることであって、前記第1の画像ボリュームは前記第2の画像ボリュームよりも前の時点で取得されたものである、第2の画像ボリュームを前記コンピューティング装置で得ること、
前記コンピューティング装置によって、前記第2の画像ボリュームを前記第1の画像ボリュームに自動的に位置合わせして、前記メタデータに基づいて、前記第2の画像ボリュームの位置合わせされた画像ボリュームを生成すること
を実行させるプロセッサ実行可能コードを含むコンピュータ可読媒体を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記メタデータは、前記第1の画像ボリュームの向きと、前記第1の画像ボリュームの標準面と、前記第1の画像ボリュームの取得に利用された1つ又は複数の設定パラメータとのうちの1つ又は複数を含む、請求項17に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記第1の画像ボリュームのメタデータは画像保存通信システム(PACS)から得られ、前記コンピューティング装置は、前記PACS、及び前記医用イメージングシステム又は前記別の医用イメージングシステムのオペレータコンソールから分離されている、請求項17に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記第1の画像ボリュームのメタデータは画像保存通信システム(PACS)から得られ、前記コンピューティング装置は、前記医用イメージングシステム又は前記別の医用イメージングシステムのオペレータコンソールを含む、請求項17に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本明細書に開示される主題は、イメージングシステムに関し、より詳細には、自動縦断レビューのためのシステム及び方法に関する。
【0002】
コンピュータ断層撮影(CT)では、X線放射線が、スキャンされる関心物体又は関心対象物(人間の患者、手荷物、又は他の物体など)に照射され、放射線の一部が検出器に入射し、画像データが収集される。デジタルX線システムでは、光検出器が、検出器表面の個別の画素領域に入射した放射線の量又は強度を表す信号を生成する。この信号を処理して画像が生成され、画像を表示し精査することができる。このようなシステムによって生成された画像によって、被検体の体内の内部構造及び器官を識別し検査することができる。CTイメージングシステムでは、一連の検出器素子又はセンサを含む検出器アレイが、ガントリが撮影されている被検体又は物体の周囲を移動する際に様々な位置から同様の信号を生成し、ボリュメトリック画像再構成を実行することができる。
【0003】
医用イメージングの分野、例えば、CTスキャナ(又は他の種類のイメージングスキャナ)を使用する分野では、治療又は治療方針の経過の間など、同一患者に対して異なる時期に行われる少なくとも2つのスキャンを含むフォローアップ検査を実行することが一般的である。このような検査は、医療に対する生理学的反応を監視する又は評価するために使用することができ、更に患者の治療を計画するのに役立つ。フォローアップスキャンの解析では、レビューする人は関連する組織領域又は臓器の画像値を比較することができる。
【0004】
実際には、画像フォローアップ検査は、異なるプロトコル及び/又はパラメータを用いて実施されることがある。従って、取得される画像の特性は、検査間で大きく異なり、更に、同じ患者の連続するスキャンの間でさえも大きく異なることがあり、これらの画像の特性は、数ヶ月の間隔をおいて、及び/又は、異なるスキャナを用いて取得されることがある。このような画像特性の違いは、患者のフォローアップ画像を評価する際に問題となる恐れがある。更に、放射線科医が現在の画像を類似の条件又はパラメータで得られた以前の画像と比較するための自動化ワークフローは存在しない。更に、以前の画像の条件又はパラメータにアクセスするための照会機能はない。
【発明の概要】
【0005】
当初の特許請求された主題の範囲に対応する特定の実施形態を以下に要約する。これらの実施形態は、特許請求される主題の範囲を限定することを意図するものではなく、これらの実施形態は、主題の可能な形態の簡単な要約を提供することのみを意図するものである。実際、本主題は、以下に示す実施形態に類似する又は異なる様々な形態を包含するものである。
【0006】
一実施形態では、1つ又は複数のプロセッサによって医用イメージングデータの縦断レビューを自動的に実行するためにコンピュータで実施される方法が提供される。本方法は、イメージングモダリティの医用イメージングシステムで取得された被検体の第1の画像ボリュームをコンピューティング装置で得ることを含んでいる。また、本方法は、前記イメージングモダリティ又は異なるイメージングモダリティの前記医用イメージングシステム又は別の医用イメージングシステムで取得された被検体の第2の画像ボリュームを前記コンピューティング装置で得ることを含んでおり、前記第1の画像ボリュームは前記第2の画像ボリュームよりも前の時点で取得されたものである。本方法は、更に、コンピューティング装置によって、前記第2の画像ボリュームを前記第1の画像ボリュームに自動的に位置合わせして、位置合わせされた画像ボリュームを生成することを含んでいる。
【0007】
別の実施形態では、医用イメージングデータの縦断レビューを自動的に実行するシステムが提供される。本システムは、プロセッサ実行可能ルーチンをエンコードする1つ又は複数のメモリを含んでいる。また、本システムは、前記1つ又は複数のメモリにアクセスし、前記プロセッサ実行可能ルーチンを実行するように構成された1つ又は複数のプロセッサを含んでおり、前記ルーチンは、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに複数の動作を実行させる。これらの動作には、イメージングモダリティの医用イメージングシステムで取得された被検体の第1の画像ボリュームをコンピューティング装置で得ることが含まれる。また、これらの動作には、前記イメージングモダリティ又は異なるイメージングモダリティの前記医用イメージングシステム又は別の医用イメージングシステムで取得された前記被検体の第2の画像ボリュームを前記コンピューティング装置で得ることが含まれており、前記第1の画像ボリュームは前記第2の画像ボリュームよりも前の時点で取得されたものである。これらの動作には、更に、前記コンピューティング装置によって、前記第2の画像ボリュームを前記第1の画像ボリュームに自動的に位置合わせして、位置合わせされた画像ボリュームを生成することが含まれる。
【0008】
他の実施形態では、非一時的コンピュータ可読媒体であって、コンピュータ可読媒体は、1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに、複数の動作を実行させるプロセッサ実行可能コードを含む。これらの動作には、イメージングモダリティの医用イメージングシステムで取得された被検体の第1の画像ボリュームのメタデータをコンピューティング装置で得ることが含まれる。また、これらの動作には、前記イメージングモダリティ又は別のイメージングモダリティの前記医用イメージングシステム又は別の医用イメージングシステムで取得された被検体の第2の画像ボリュームを前記コンピューティング装置で得ることを含み、前記第1の画像ボリュームは前記第2の画像ボリュームよりも前の時点で取得されたものである。これらの動作には、更に、前記コンピューティング装置によって、前記第2の画像ボリュームを前記第1の画像ボリュームに自動的に位置合わせして、前記メタデータに基づいて、前記第2の画像ボリュームの位置合わせされた画像ボリュームを生成することが含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
開示された主題のこれらの特徴、態様、及び利点、並びに他の特徴、態様、及び利点は、以下の発明を実施するための形態を添付図面を参照しながら読むことで、より理解することができる。添付図面では、同様の符号は図面全体にわたって同様の部品を表している。
【
図1】本明細書で説明されるコンピュータ断層撮影(CT)イメージングシステムの透視図及びブロック図を組み合わせた図である。
【
図2】本開示の態様による、医用イメージングシステムのスキャナのオペレータコンソールと画像保存通信システム(PACS)と通信するコンピューティング装置の概略図である。
【
図3】本開示の態様に従って、医用イメージングデータの縦断レビューを自動的に実行するための方法のフローチャートである。
【
図4】本開示の態様に従って、(例えば、画像ボリュームのメタデータを利用して)医用イメージングデータの縦断レビューを自動的に実行する方法のフローチャートである。
【
図5】本開示の態様に従って、(例えば、オペレータコンソール及びPACSから分離したコンピューティング装置を利用する)イメージングデータの縦断レビューの自動化ワークフローの概略図である。
【
図6】本開示の態様に従って、(例えば、オペレータコンソール及びPACSから分離したコンピューティング装置を利用して1つ又は複数の差分画像を生成する)イメージングデータの縦断レビューの自動化ワークフローの概略図である。
【
図7】本開示の態様に従って、(例えば、スキャナのオペレータコンソールを利用した)イメージングデータの縦断レビューの自動化ワークフローの概略図である。
【
図8】本開示の態様に従って、(例えば、スキャナのオペレータコンソールを利用して1つ又は複数の差分画像を生成する)イメージングデータの縦断レビューの自動化ワークフローの概略図である。
【
図9】本開示の態様に従って、(例えば、スキャナのオペレータコンソールを利用してオーバーレイする)イメージングデータの縦断レビューの自動化ワークフローの概略図である。
【
図10】開示された技術での使用に適した磁気共鳴イメージング(MRI)システムの概略図である。
【
図11】開示された技術での使用に適した核医学イメージングシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の1つ又は複数の具体的な実施形態が記載される。これらの実施形態を簡潔に説明することを考えているので、実際の実装の全ての特徴を本明細書に記載しているわけではない。どのような実際の実装の開発でも、様々なエンジニアリングプロジェクト又はデザインプロジェクトのように、実装に固有の多数の決定を行って開発者の特定の目標(実装ごとに異なると考えられるシステム関連の制約及びビジネス関連の制約の順守など)を達成しなければならないことを理解すべきである。更に、このような開発努力は複雑で時間がかかるかもしれないが、本開示の利益を有する当業者にとっては、日常的な、設計、製作、及び製造の業務であることを理解すべきである。
【0011】
本主題の様々な実施形態の要素を紹介する場合、冠詞「a(1つ)」、「an(1つ)」、「the(この、その)」、及び「said(前記)」は、その要素が1つ以上存在することを意味することが意図されている。用語「comprising(含んでいる、有している)」、「including(含んでいる、有している)」、及び「having(含んでいる、有している)」は、包括的であることを意図しており、列挙された要素以外の追加の要素が存在する場合があることを意味する。更に、以下の説明における任意の数値例は、非限定的であることを意図しており、したがって、追加される数値、範囲、及びパーセンテージは、開示される実施形態の範囲内にある。
【0012】
以下の説明の態様は、医用イメージング又はヘルスケアイメージングの文脈で提供されるが、本技術は医学的な文脈に限定されないことが理解されるべきである。実際に、実施例及び説明が医学的な文脈で提供されると、現実の実施例及び応用例が提供されることによって専ら説明を容易にすることができる。しかしながら、本アプローチは、製造された部品又は商品の非破壊検査(すなわち、品質管理又は品質レビューの用途)、及び/又はパッケージ、箱、荷物などの非侵襲的検査(すなわち、セキュリティ又はスクリーニングの用途)に使用される産業用CTの断層画像再構成などの他の文脈においても利用することができる。一般に、本アプローチは、CTイメージングシステム又は他のイメージングシステムを利用するあらゆるイメージング又はスクリーニングの状況において有用である。
【0013】
本開示は、医用イメージングデータの縦断レビューを自動的に実行するためのシステム及び方法に関する実施形態を提供する。特に、コンピューティング装置は、第1の画像ボリューム(又は第1の画像ボリュームのメタデータ)を得て、第2の画像ボリュームを得る。ここで、同じ又は異なる撮影モダリティの同じ又は異なる医用イメージングシステム(例えば、CTイメージングシステム、磁気共鳴イメージング(MRI)システム、陽電子放出断層撮影(PET)イメージングシステム、又は単一光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)イメージングシステム)を用いて、(例えば、異なる日又は同じ日の)異なる2つの時点において、患者の(同じ関心領域の)第1の画像ボリューム及び第2の画像ボリュームが取得される。コンピューティング装置は、第2の画像ボリュームを第1の画像ボリュームに自動的に位置合わせして、位置合わせされた画像ボリュームを生成する。特定の実施形態では、コンピューティング装置は、第2の画像ボリュームを第1の画像ボリュームに自動的に位置合わせして、第1の画像ボリュームのメタデータに基づいて第2の画像ボリュームの位置合わせ画像を生成する。画像ボリュームは、1つの画像であってもよいし、複数の画像であってもよいことに留意されたい。
【0014】
画像ボリュームの自動位置合わせは、第1の画像ボリュームと第2の画像ボリュームとの間でレジストレーション及び変換を実行することと、特定の実施形態では画像オーバーレイを実行することを含む。特定の実施形態では、コンピューティング装置によって差分画像を生成することができる。コンピューティング装置は、画像ボリュームを真っ直ぐにし、画像ボリュームを、標準面(例えば、テーブルに垂直なアキシャル面、又は解剖学的構造に基づいて作成された面)及び一致面(例えば、以前の画像ボリュームと同じ向き)に対して方向付けする。標準面の例としては、眼窩と頭部を結ぶ面と、当該面に平行な面が考えられる。標準面の別の例としては、被検体の解剖学的構造の左右の対称面が挙げられる。特定の実施形態では、コンピューティング装置は、画像ボリュームに対して厚み付け操作を実行することもできる。
【0015】
特定の実施形態では、コンピューティング装置は、医用イメージングシステムのオペレータコンソールと、遠隔アクセス及び記憶システム(画像保存通信システム(PACS)など)との両方から分離されていてもよい。特定の実施形態では、コンピューティング装置は、医用イメージングシステムのオペレータコンソールである。特定の実施形態では、第1の画像ボリュームは、医用イメージングシステムのオペレータコンソールから取得される。特定の実施形態では、第1の画像ボリュームは、遠隔アクセス及び記憶システム又はPACSから取得される。コンピューティング装置は、位置合わせされた画像ボリューム(例えば、適切に方向付けされ位置合わせされたボリューム)を、任意の差分画像又は画像オーバーレイと共に、PACS又は別のコンピューティング装置に転送して閲覧できるようにする。PACS(又は別のコンピューティング装置)において、(例えば、CT血管造影又はCT灌流を利用する時間分解イメージング検査から得られた)位置合わせされた画像ボリューム、差分画像、及び/又は画像オーバーレイは、入力装置を利用してトグルする(例えば、これらの画像を相互に切り替える)ことができる。開示された実施形態は、放射線科医が同様の条件又はパラメータで現在の画像を以前の画像と比較するための自動化ワークフローを提供する。その結果、開示された実施形態では、患者の医用イメージングデータの縦断レビューを実施するのに必要な時間を短縮する。PACSシステムの代わりに、スキャナから離れた場所に配置され、イメージングボリュームの保存及び閲覧のために利用することができるという点でPACSシステムと同様に機能する同様のシステムを利用することができることに留意されたい。
【0016】
以下では、CTイメージングシステムに関して開示された実施形態について説明するが、本明細書に記載された技術は他の種類のイメージングシステムにも適用することができる。例えば、開示された技術は、MRIシステム又は核医学イメージングシステム(PETイメージングシステム又はSPECTイメージングシステムなど)に適用することができる。また、開示された技術は、上記の医用イメージングモダリティの組合せを有する医用イメージングシステムにも適用することができる。
【0017】
前述のことを念頭に置き、
図1を参照すると、例として、コンピュータ断層撮影(CT)イメージングシステム10が示されている。CTイメージングシステム10はガントリ12を含む。ガントリ12はX線源14を有しており、X線源14は、ガントリ12の反対側の検出器アセンブリ15に向けてX線ビーム16を照射する。X線源14は、X線ビーム16を照射し、X線ビーム16は、X線ビーム16のサイズ及び形状を決定する前置コリメータアセンブリ13を通過する。検出器アセンブリ15は、コリメータアセンブリ18(後置コリメータアセンブリ)、複数の検出器モジュール20(例えば、複数の検出器素子又は複数のセンサ)、及びデータ収集システム(DAS)32を含む。複数の検出器モジュール20は、撮影される被検体又は物体22を透過する照射されたX線を検出し、DAS32は、データを、その後の処理ができるようにデジタル信号に変換する。従来のシステムにおける各検出器モジュール20は、入射X線ビーム、従って、被検体又は物体22を通過する際に減衰したビームの強度を表すアナログ電気信号を生成する。X線投影データを取得するためのスキャンの間、ガントリ12と、ガントリ12に搭載された構成要素は、撮影ボリュームに対する複数のビュー角度から減衰データを収集するように回転中心25(例えば、アイソセンタ)を中心に回転する。
【0018】
ガントリ12の回転及びX線源14の動作は、CTイメージングシステム10の制御システム26によって制御される。制御システム26は、X線源14に電力及びタイミング信号を供給するX線コントローラ28と、前置コリメータ13の開口の長さ及び幅(従って、X線ビーム16のサイズ及び形状)を制御するコリメータコントローラ29と、ガントリ12の回転速度及び位置を制御するガントリモータコントローラ30とを含む。画像再構成器34は、DAS32からサンプリングされデジタル化されたX線データを受信し、高速画像再構成を実行する。再構成された画像はコンピュータ36への入力として使用され、コンピュータ36は画像を記憶装置38に記憶する。また、コンピュータ36は、コンソール40によって操作者からの命令及び走査パラメータを受け取る。関連するディスプレイ42により、操作者はコンピュータ36からの再構成画像及び他のデータを観察することができる。オペレータから供給された命令及びパラメータは、コンピュータ36によって使用され、制御信号及び情報が、DAS32、X線コントローラ28、コリメータコントローラ29、及びガントリモータコントローラ30に供給される。更に、コンピュータ36はテーブルモータコントローラ44を動作させる。テーブルモータコントローラ44は、被検体22とガントリ12が位置決めされるように電動テーブル46を制御する。特に、テーブル46は、被検体22がガントリ開口部又はボア48を通るように移動させる。
【0019】
図2は、医用イメージングシステム(例えば、CTイメージングシステム、MRIイメージングシステム、PETイメージングシステム、SPECTイメージングシステムなど)のスキャナのオペレータコンソール52及び画像保存通信システム(PACS)54と通信するコンピューティング装置50の概略図である。コンピューティング装置50、オペレータコンソール52、及びPACS54は、本明細書で説明される医用イメージングデータの自動化された縦断レビューのための技術に利用することができる。縦断レビューは、所与の画像又は画像のセットを、同じ検査セッション中又は以前の検査セッションにおいて同じ患者又は被検体から以前に取得された別の画像又は別の画像のセットと比較することである。特定の実施形態では、コンピューティング装置50及び操作コンソール52は、同じ装置であってもよい。特定の実施形態では、コンピューティング装置50は、処理のためだけに利用される遠隔クラウドベースの処理システムであってもよい。特定の実施形態では、PACS54は、アーカイブ(例えば、サーバ)に通信可能に結合された個々の遠隔ワークステーションを含むことができる。
【0020】
コンピューティング装置50、オペレータコンソール52、及びPACS54は、メモリ56及びプロセッサ58を含むことができる。一部の実施形態では、プロセッサ58は、1つ又は複数の汎用プロセッサ、1つ又は複数の特定用途向け集積回路、1つ又は複数のフィールドプログラマブルゲートアレイなどを含むことができる。更に、メモリ56は、プロセッサ58によって実行可能な命令及び/又はプロセッサ104によって処理することができるデータを記憶することが可能な任意の有形で非一時的なコンピュータ可読媒体とすることができる。換言すれば、メモリ56は、揮発性メモリ(ランダムアクセスメモリなど)を含んでもよいし、不揮発性メモリ(ハードディスクドライブ、読み出し専用メモリ、光ディスク、フラッシュメモリなど)を含んでもよい。メモリ56は、イメージングデータと、イメージングデータに関連するメタデータ(例えば、セットアップパラメータ、向き等)を記憶することができる。
【0021】
以下に更に詳細に説明するように、コンピューティング装置50は、第1の画像ボリューム(又は第1の画像ボリュームのメタデータ)を要求して取得し、第2の画像ボリュームを要求して取得するように構成され、同じ又は異なる撮影モダリティの同じ又は異なる医用イメージングシステム(例えば、CTイメージングシステム、MRIシステム、PETイメージングシステム、SPECTイメージングシステムなど)を用いて、(例えば、異なる日又は同じ日の)異なる2つの時点において、患者の(同じ関心領域の)第1の画像ボリューム及び第2の画像ボリュームが取得される。コンピューティング装置50は、第2の画像ボリュームを第1の画像ボリュームに自動的に位置合わせして、位置合わせされた画像ボリュームを生成するように構成される。特定の実施形態では、コンピューティング装置50は、第2の画像ボリュームを第1の画像ボリュームに自動的に位置合わせして、第1の画像ボリュームのメタデータに基づいて第2の画像ボリュームの位置合わせ画像を生成するように構成される。特に、コンピューティング装置50は、第1の画像ボリュームと第2の画像ボリュームとの間でレジストレーション及び変換を実行し、特定の実施形態では画像オーバーレイを実行することによって、画像ボリュームを自動的に位置合わせするように構成されている。特定の実施形態では、コンピューティング装置50によって差分画像を生成してもよい。コンピューティング装置50は、画像ボリュームを真っ直ぐにして、画像ボリュームを、標準面(例えば、テーブルに対して垂直なアキシャル面又は解剖学的構造に基づいて作成された面)及び一致面(例えば、以前の画像ボリュームと同じ向き)に方向付けるように構成される。特定の実施形態では、コンピューティング装置50は、画像ボリュームに対して厚み付け操作を実行することもできる。コンピューティング装置50は、位置合わせされた画像ボリューム(例えば、適切に方向付けされ位置合わせされたボリューム)を差分画像又は画像オーバーレイと共に閲覧できるように、PACS54又は別の計算装置に転送する。
【0022】
PACS54(特に、PACS54のワークステーション)は、画像を閲覧するためのディスプレイ60を含むことができる。加えて、PACS(PACS54のワークステーション)は、位置合わせされた画像ボリューム、差分画像、及び/又は画像オーバーレイ(例えば、CT血管造影又はCT灌流を利用する時間分解イメージング検査からの画像)の間で切り替える又はトグルするための入力装置62(例えば、キーボード、マウス、(ディスプレイ60の一部としての)タッチスクリーンなど)を含むことができる。
【0023】
図3は、医用イメージングデータの縦断レビューを自動的に実行するための方法64のフローチャートである。方法64の1つ又は複数のステップは、
図2のコンピューティング装置50の処理回路によって実行することができる。方法64の複数のステップのうちの1つ以上のステップは、同時に実行してもよいし、
図3に示されている順序とは異なる順序で実行してもよい。
【0024】
方法64は、イメージングモダリティの医用イメージングシステムで取得された被検体(例えば、患者)の(関心領域の)現在の(例えば、取得されたばかりの又は最近取得された)画像又は画像ボリュームを、コンピューティング装置(例えば、
図2のコンピューティング装置50)で受け取る又は得ることを含む(ブロック66)。現在の画像又は画像ボリュームは、現在の画像ボリュームを取得するために利用される医用イメージングシステムのオペレータコンソールから受け取る又は得ることができる。また、方法64は、同じ医用イメージングシステム又は異なる医用イメージングシステムで取得された同じ被検体の(同じ関心領域の)以前の画像又は画像ボリュームをコンピューティング装置によって要求し、得ることを含んでいる(ブロック68)。撮影モダリティ(例えば、CT撮影、MRI、PET撮影、SPECT撮影など)は、現在の画像又は画像ボリューム及び以前の画像又は画像ボリュームの取得に利用されたものと同じものとすることができる。特定の実施形態では、撮影モダリティは、現在の画像又は画像ボリュームと以前の画像又は画像ボリュームとを取得するために利用されたものと異なっていてもよい。前述のように、被検体の画像又は画像ボリュームは、異なる時点で取得される。特定の実施形態では、画像又は画像ボリュームは異なる日に取得される。特定の実施形態では、画像又は画像ボリュームは同じ日に取得される。特定の実施形態では、画像又は画像ボリュームは、同じスキャン中ではあるが、異なる時点で取得される(例えば、CT血管造影又はCT灌流を利用した時間分解画像検査)。
【0025】
方法64は、更に、コンピューティング装置によって、現在の画像又は画像ボリュームを、以前の画像又は画像ボリュームと(又は以前の画像又は画像ボリュームに対して)自動的に位置合わせして、位置合わせされた画像又は画像ボリュームを生成することを含んでいる(ブロック70)。特定の実施形態では、画像又は画像ボリュームを自動的に位置合わせすることは、現在の画像又は画像ボリュームと以前の画像又は画像ボリュームとの間でレジストレーション及び変換を実行して、位置合わせされた画像又は画像ボリュームを生成することを含む。特に、画像又は画像ボリュームを自動的に位置合わせすることは、画像及び画像ボリュームを真っ直ぐにすることと、画像又は画像ボリュームを標準面(例えば、テーブルに対して垂直なアキシャル面、又は解剖学的構造に基づいて作成された面)及び一致面(例えば、以前の画像又は画像ボリュームと同じ向き)に方向付けることとを含む。特定の実施形態では、コンピューティング装置は、画像ボリュームに対して厚み付け操作を実行することもできる。
【0026】
特定の実施形態では、方法64は、コンピューティング装置によって、現在の画像又は画像ボリュームと以前の画像又は画像ボリュームとの間の1つ又は複数の差分画像又は差分画像ボリュームを生成することを含む(ブロック72)。1つ又は複数の差分画像又は差分画像ボリュームは、現在の画像又は画像ボリューム及び以前の画像又は画像ボリュームから(即ち、レジストレーション後に)導出された位置合わせされた画像又は画像ボリュームから生成される。
【0027】
特定の実施形態では、方法64は、位置合わせされた画像又は画像ボリュームの少なくとも一方(例えば、以前の画像又は画像ボリュームの位置合わせされた画像又は画像ボリューム)にカラー画像を重ねることを含む(ブロック74)。特定の実施形態では、現在の画像又は画像ボリューム及び以前の画像又は画像ボリュームは、CT血管造影又はCT灌流を利用する時間分解イメージング検査の間に得られる。特定の実施形態では、以前の画像又は画像ボリュームは非造影画像又は非造影画像ボリュームとすることができ、現在の画像又は画像ボリュームを造影画像又は造影画像ボリュームとすることができる。特定の実施形態では、非造影画像又は非造影画像ボリューム及び造影画像又は造影画像ボリュームは、同じ日に取得することができる(及び同じスキャンから取得されるが、スキャンの2つの異なる時点において取得することができる)。(造影画像又は造影画像ボリュームから得られる)カラー画像は、非造影画像又は非造影画像ボリュームにオーバーレイすることができる。
【0028】
方法64は、更に、位置合わせされた画像又は画像ボリュームを、コンピューティング装置によって、PACS(例えば、PACSのワークステーション)又は別のコンピューティング装置に転送又は送信して、閲覧できるようにすることを含んでいる(ブロック76)。特定の実施形態では、1つ又は複数の差分画像を、PACS又は別のコンピュータ装置に同様に転送又は送信して、閲覧できるようにすることができる。特定の実施形態では、(例えば、CT血管造影又はCT灌流の)オーバーレイを、PACS又は別のコンピュータ装置に同様に転送又は送信して、閲覧できるようにすることができる。ユーザ(例えば、放射線科医)は、PACS又は別のコンピューティング装置のワークステーション上で、位置合わせされた画像又は画像ボリュームを(入力装置を使用して)トグルすることができる。特定の実施形態では、ユーザ(例えば、放射線科医)は、PACS又は別のコンピューティング装置のワークステーション上で、(入力装置を使用して)、位置合わせされた画像又は画像ボリュームと1つ又は複数の差分画像との間でトグルすることができる。特定の実施形態では、ユーザ(例えば、放射線科医)は、PACS又は別のコンピューティング装置のワークステーション上で、(入力装置を使用して)、位置合わせされた画像又は画像ボリュームと(例えば、CT血管造影又はCT灌流の)オーバーレイとの間でトグルすることができる。
【0029】
図4は、医用イメージングデータの縦断レビューを自動的に実行するための方法78のフローチャートである。方法78の1つ又は複数のステップは、
図2のコンピューティング装置50の処理回路によって実行することができる。方法78の1つ又は複数のステップは、同時に実行されてもよいし、
図4に示された順序とは異なる順序で実行されてもよい。
【0030】
方法78は、イメージングモダリティの医用イメージングシステムで取得された被検体(例えば、患者)の(関心領域の)現在の(例えば、取得されたばかりの又は最近取得された)画像又は画像ボリュームを、コンピューティング装置(例えば、
図2のコンピューティング装置50)で受け取る又は得ることを含む(ブロック80)。現在の画像又は画像ボリュームは、現在の画像ボリュームを取得するために利用された医用イメージングシステムのオペレータコンソールから受け取る又は得ることができる。また、方法78は、同じ医用イメージングシステム又は異なる医用イメージングシステムで取得された同じ被検体の(同じ関心領域の)以前の画像又は画像ボリュームのメタデータをコンピューティング装置によって要求し、得ることを含んでいる(ブロック82)。メタデータは、以前の画像又は画像ボリュームの医療におけるデジタル通信(DICOM)ファイルのヘッダに設けることができる。特定の実施形態では、以前の画像又は画像ボリュームも、DICOMファイルの一部として提供することができる。メタデータは、以前の画像又は画像ボリュームに関連するセットアップパラメータ、向き、及び/又は他の情報を含むことができる。イメージングモダリティ(例えば、CTイメージング、MRI、PETイメージング、SPECTイメージングなど)は、現在の画像又は画像ボリューム及び以前の画像又は画像ボリュームの取得に利用されたのと同じモダリティとすることができる。特定の実施形態では、イメージングモダリティは、現在の画像又は画像ボリュームと以前の画像又は画像ボリュームとを取得するために利用されたものとは異なるモダリティであってもよい。前述のように、被検体の複数の画像又は複数の画像ボリュームは、異なる時点で取得される。特定の実施形態では、複数の画像又は複数の画像ボリュームは異なる日に取得される。特定の実施形態では、複数の画像又は複数の画像ボリュームは同じ日に取得される。特定の実施形態では、複数の画像又は複数の画像ボリュームは、同じスキャン中ではあるが、異なる時点で取得される(例えば、CT血管造影又はCT灌流を利用した時間分解イメージング検査)。
【0031】
方法78は、更に、コンピューティング装置によって、現在の画像又は画像ボリュームを、以前の画像又は画像ボリュームと自動的に位置合わせする又は以前の画像又は画像ボリュームに対して自動的に位置合わせして、以前の画像又は画像ボリュームのメタデータに基づいて(現在の画像又は画像ボリュームの)位置合わせされた画像又は画像ボリュームを生成することを含む(ブロック84)。特定の実施形態では、自動位置合わせは、以前の画像又は画像ボリュームをメタデータと組み合わせて利用することもできる。方法78は、更に、(現在の画像又は画像ボリュームの)位置合わせされた画像又は画像ボリュームを、コンピューティング装置によって、PACS(例えば、PACSのワークステーション)又は別のコンピューティング装置に転送又は送信して、閲覧できるようにすることを含む(ブロック86)。
【0032】
図5~
図9は、医用イメージングデータの縦断レビューのための様々な自動化ワークフローの概略図である。自動化ワークフローは、CTイメージングシステムのCTスキャナのオペレータコンソールを利用して示される。特定の実施形態では、図示された自動化ワークフローは、CT以外の他の画像モダリティ(例えば、MRI、PETイメージング、SPECTイメージングなど)のスキャナのオペレータコンソールを利用することもできる。
【0033】
図5は、(例えば、オペレータコンソール及びPACSとは分離したコンピューティング装置を利用する)イメージングデータの縦断レビューの自動化ワークフローの概略図である。図示されているように、コンピューティング装置50は、CTスキャナの操作コンソール52及びPACS54と通信している。被検体(例えば、患者)の関心領域の現在取得された画像ボリューム(例えば、薄いスライスの画像ボリューム)が、矢印90で示すようにコンピューティング装置50に提供される。これに応答して、コンピューティング装置50は、矢印92で示すように、被検体の同じ関心領域について取得された以前の画像ボリュームをPACS54に(例えば、自動的に)要求することができる。特定の実施形態では、被検体の以前の画像ボリュームは、同じイメージングモダリティを利用して(例えば、同じCTスキャナ又は異なるCTスキャナを利用して)取得されたものかもしれない。特定の実施形態では、被検体の以前の画像ボリュームは、異なるイメージングモダリティ(例えば、MRI、PETイメージング、SPECTイメージングなど)を利用して取得されたものかもしれない。以前の画像ボリュームは、矢印94で示すように、PACS54からコンピューティング装置50に(例えば自動的に)提供される。
【0034】
次に、コンピューティング装置50は、現在取得された画像ボリューム88と以前の画像ボリュームとを自動的に位置合わせする。特に、コンピューティング装置50は、現在取得された画像ボリュームと以前の画像ボリュームとの間でレジストレーション及び変換を実行し、位置合わせされた画像ボリュームを生成する。特に、コンピューティング装置50は、画像ボリュームを真っ直ぐにし、画像ボリュームを標準面(例えば、テーブルに垂直なアキシャル面又は解剖学的構造に基づいて作成された面)及び一致面(例えば、以前の画像ボリュームと同じ向き)に方向付けることによって、画像ボリュームを自動的に位置合わせする。特定の実施形態では、コンピューティング装置50は画像ボリュームに対して厚み付け操作を実行してもよい。
【0035】
次に、コンピューティング装置50は、矢印98で示すように、位置合わせされた画像ボリュームをPACS54のワークステーション96に(例えば、自動的に)転送又は送信して、閲覧できるようにする。ユーザ(例えば、放射線科医)は、ワークステーション96上で、ワークステーション96の入力装置を利用して、適切に方向付けされ位置合わせされた複数の画像ボリュームを切り替える又はトグルすることができる。
【0036】
図6は、(例えば、オペレータコンソール及びPACSから分離したコンピューティング装置を利用して1つ又は複数の差分画像を生成する)イメージングデータの縦断レビューの自動化ワークフローの概略図である。図示されているように、コンピューティング装置50は、CTスキャナの操作コンソール52及びPACS54と通信している。被検体(例えば、患者)の関心領域の現在取得された画像ボリューム88(例えば、薄いスライス画像ボリューム)は、矢印90で示すように、コンピューティング装置50に提供される。これに応答して、コンピューティング装置50は、矢印92で示すように、被検体の同じ関心領域について取得された以前の画像ボリュームをPACS54に(例えば、自動的に)要求することができる。被検体の以前の画像ボリュームは、同じイメージングモダリティを利用して(例えば、同じCTスキャナ又は異なるCTスキャナを利用して)取得されたものである。以前の画像ボリュームは、矢印94で示すように、PACS54からコンピューティング装置50に(例えば自動的に)提供される。
【0037】
次に、コンピューティング装置50は、現在取得された画像ボリューム88と以前の画像ボリュームとを自動的に位置合わせする。特に、コンピューティング装置50は、現在取得された画像ボリュームと以前の画像ボリュームとの間でレジストレーション及び変換を実行して、位置合わせされた画像ボリュームを生成する。特に、コンピューティング装置50は、画像ボリュームを真っ直ぐにし、画像ボリュームを標準面(例えば、テーブルに垂直なアキシャル面又は解剖学的構造に基づいて作成された面)及び一致面(例えば、以前の画像ボリュームと同じ向き)に方向付けることによって、画像ボリュームを自動的に位置合わせする。特定の実施形態では、コンピューティング装置50は画像ボリュームに対して厚み付け操作を実行してもよい。コンピューティング装置50は、現在取得された画像ボリュームと以前の画像ボリュームとの間の1つ又は複数の差分画像も生成する。1つ又は複数の差分画像は、現在の画像ボリューム及び以前の画像ボリュームから導出された(即ち、レジストレーション後の)位置合わせされた画像又は画像ボリュームから生成される。
【0038】
次いで、コンピューティング装置50は、矢印98で示すように、位置合わせされた画像ボリューム及び1つ又は複数の差分画像をPACS54のワークステーション96に(例えば、自動的に)転送又は送信して閲覧できるようにする。ワークステーション96上で、ユーザ(例えば、放射線科医)は、ワークステーション96の入力装置を利用して、適切に方向付けされ位置合わせされた複数の画像ボリュームと1つ又は複数の差分画像との間で切り替える又はトグルすることができる。
【0039】
図7は、(例えば、スキャナのオペレータコンソールを利用した)イメージングデータの縦断レビューの自動化ワークフローの概略図である。図示されているように、CTスキャナのオペレータコンソール52はPACS54と通信している。CTスキャナによって被検体(例えば、患者)の関心領域の現在取得された画像ボリューム(例えば、薄いスライス画像ボリューム)は、オペレータコンソール52によって得られる、又は当該画像ボリュームはオペレータコンソール52によってアクセスされる。これに応答して、オペレータコンソール52は、矢印92で示すように、被検体の同じ関心領域について取得された以前の画像ボリュームをPACS54に(例えば、自動的に)要求することができる。特定の実施形態では、被検体の以前の画像ボリュームは、同じイメージングモダリティを利用して(例えば、同じCTスキャナ又は異なるCTスキャナを利用して)取得されたものかもしれない。特定の実施形態では、被検体の以前の画像ボリュームは、異なるイメージングモダリティ(例えば、MRI、PETイメージング、SPECTイメージングなど)を利用して取得されたものかもしれない。以前の画像ボリュームは、矢印94で示すように、PACS54からオペレータコンソール52に(例えば自動的に)提供される。
【0040】
次に、オペレータコンソール52は、現在取得された画像ボリュームと以前の画像ボリュームとを自動的に位置合わせする。特に、オペレータコンソール52は、現在取得された画像ボリュームと以前の画像ボリュームとの間でレジストレーション及び変換を実行して、位置合わせされた画像ボリュームを生成する。特に、オペレータコンソール52は、画像ボリュームを真っ直ぐにし、画像ボリュームを標準面(例えば、テーブルに対して垂直なアキシャル面、又は解剖学的構造に基づいて作成された面)及び一致面(例えば、以前の画像ボリュームと同じ向き)に方向付けることによって、画像ボリュームを自動的に位置合わせする。特定の実施形態では、操作コンソール52は、画像ボリュームに対して厚み付け操作を実行することもできる。
【0041】
次に、オペレータコンソール52は、矢印98で示すように、位置合わせされた画像ボリュームをPACS54のワークステーション96に(例えば、自動的に)転送又は送信して閲覧できるようにする。ワークステーション96上で、ユーザ(例えば、放射線科医)は、ワークステーション96の入力装置を利用して、適切に方向付けされ位置合わせされた画像ボリュームを切り替える又はトグルすることができる。
【0042】
図8は、(例えば、スキャナの操作コンソールを利用して1つ又は複数の差分画像を生成する)イメージングデータの縦断レビューの自動化ワークフローの概略図である。CTスキャナによって被検体(例えば、患者)の関心領域の現在取得された画像ボリューム(例えば、薄いスライス画像ボリューム)は、操作コンソール52によって得られる、又は当該画像ボリュームは操作コンソール52によってアクセスされる。これに応答して、オペレータコンソール52は、矢印92で示すように、被検体の同じ関心領域について取得された以前の画像ボリュームをPACS54に(例えば、自動的に)要求することができる。被検体の以前の画像ボリュームは、同じイメージングモダリティを利用して(例えば、同じCTスキャナ又は異なるCTスキャナを利用して)取得されたものである。以前の画像ボリュームは、矢印94で示すように、PACS54からオペレータコンソール52に(例えば自動的に)提供される。
【0043】
次に、オペレータコンソール52は、現在取得された画像ボリュームと以前の画像ボリュームとを自動的に位置合わせする。特に、オペレータコンソール52は、現在取得された画像ボリュームと以前の画像ボリュームとの間でレジストレーション及び変換を実行して、位置合わせされた画像ボリュームを生成する。特に、オペレータコンソール52は、画像ボリュームを真っ直ぐにし、画像ボリュームを標準面(例えば、テーブルに対して垂直なアキシャル面又は解剖学的構造に基づいて作成された面)及び一致面(例えば、以前の画像ボリュームと同じ向き)に方向付けることによって、画像ボリュームを自動的に位置合わせする。特定の実施形態では、オペレータコンソール52は、画像ボリュームに対して厚み付け操作を実行することもできる。オペレータコンソール52は、現在取得された画像ボリュームと以前の画像ボリュームとの間の1つ又は複数の差分画像も生成する。1つ又は複数の差分画像は、現在の画像ボリューム及び以前の画像ボリュームから導出された(即ち、レジストレーション後の)位置合わせされた画像又は画像ボリュームから生成される。
【0044】
次に、オペレータコンソール52は、矢印98で示すように、位置合わせされた画像ボリューム及び1つ又は複数の差分画像をPACS54のワークステーション96に(例えば、自動的に)転送又は送信して閲覧できるようにする。ワークステーション96上で、ユーザ(例えば、放射線科医)は、ワークステーション96の入力装置を利用して、適切に方向付けされ位置合わせされた画像ボリュームと1つ又は複数の差分画像との間で切り替える又はトグルすることができる。
【0045】
図9は、(例えば、スキャナのオペレータコンソールを利用してオーバーレイする)イメージングデータの縦断レビューの自動化ワークフローの概略図である。
図9に示す自動化ワークフローは、CT血管造影又はCT灌流を利用した時間分解イメージング検査に利用することができる。CTスキャナによって(時間分解イメージング検査の一部として)被検体(例えば、患者)の関心領域の現在取得された画像ボリューム(例えば、薄いスライス画像ボリューム)は、操作コンソール52によって得られる又はアクセスされる。これに応答して、オペレータコンソール52は、矢印100で示すように、(時間分解イメージング検査の一部として)同じCTスキャナによって取得された被検体の同じ関心領域の以前の画像ボリュームを内部要求する(例えば、得る又はアクセスする(例えば、自動的に))ことができる。被検体の以前の画像ボリュームは非造影画像ボリュームとすることができ、現在の画像ボリュームは造影画像ボリュームとすることができる。
【0046】
次に、オペレータコンソール52は、現在取得された画像ボリュームと以前の画像ボリュームとを自動的に位置合わせする。特に、オペレータコンソール52は、現在取得された画像ボリュームと以前の画像ボリュームとの間でレジストレーション及び変換を実行して、位置合わせされた画像ボリュームを生成する。特に、オペレータコンソール52は、画像ボリュームを真っ直ぐにし、画像ボリュームを標準面(例えば、テーブルに対して垂直なアキシャル面又は解剖学的構造に基づいて作成された面)及び一致面(例えば、以前の画像ボリュームと同じ向き)に方向付けることによって、画像ボリュームを自動的に位置合わせする。特定の実施形態では、オペレータコンソール52は、画像ボリュームに対して厚み付け操作を実行することができる。オペレータコンソール52は、位置合わせされた画像又は画像ボリュームの少なくとも一方(例えば、以前の非造影画像ボリュームの位置合わせされた画像ボリューム)にカラー画像(造影画像ボリュームから得られるCT血管造影又はCT灌流のオーバーレイ)を重ねる。
【0047】
次いで、オペレータコンソール52は、矢印98で示すように、位置合わせされた画像ボリュームと解剖学的画像に重なるCT血管造影又はCT灌流オーバーレイ(例えば、カラー画像)とをPACS54のワークステーション96に(例えば、自動的に)転送又は送信して、閲覧できるようにする。ユーザ(例えば、放射線科医)は、ワークステーション96上で、ワークステーション96の入力装置を利用して、適切に方向付けされ位置合わせされた画像ボリュームと解剖学的画像に重なるCT血管造影又はCT灌流のオーバーレイとの間で切り替える又はトグルすることができる。
【0048】
図10及び
図11は、本開示に記載の技術と共に利用することができる他のタイプの医用イメージングシステムを示している。
図10は、磁気共鳴イメージング(MRI)システム200が、スキャナ202、スキャナ制御回路204、及びシステム制御回路206を含むものとして概略的に図示されている。本明細書で説明する実施形態によれば、MRIシステム200は、一般に、MRイメージングを実行するように構成される。
【0049】
システム200は、更に、遠隔アクセス・記憶システム又は装置(画像保存通信システム(PACS)208など)又は他の装置(遠隔放射線診断装置など)を含んでおり、システム200によって取得されたデータにオンサイト又はオフサイトでアクセスできるようになっている。このようにして、MRデータが取得され、次いでオンサイト又はオフサイトで処理され評価することができる。MRIシステム200は、任意の適切なスキャナ又は検出器を含むことができるが、図示の実施形態では、システム200は、ボア222が形成されたハウジング220を有するフルボディスキャナ202を含む。テーブル224はボア222に移動可能であり、患者226(例えば、被検体)をボア222に配置して、患者の選択された解剖学的構造を撮影することができる。
【0050】
スキャナ202は、撮影される患者の解剖学的構造内の磁気回転材料(gyromagnetic material)を励起する制御された磁場を生成するための一連の関連コイルを含む。具体的には、ボア222と概ね平行な主磁場B0を発生するために、主磁石コイル228が設けられている。一連の勾配コイル230、232、234によって、検査シーケンスの間、患者226内の磁気回転核の位置エンコード用に制御された磁気勾配磁場を発生させることができる。無線周波数(RF)コイル236(例えば、RF送信コイル)は、患者内の磁気回転核を励起するための無線周波数パルスを発生するように構成される。スキャナ202に設けられたコイルに加えて、システム200は、患者226の近くに(例えば、接して)配置されるように構成された受信コイル又はRF受信コイル238のセット(例えば、コイルアレイ)も含む。一例として、受信コイル238としては、頸椎/胸椎/腰椎(CTL)コイル、頭部コイル、片側脊椎コイルなどがある。一般に、受信コイル238は、患者226内の特定の磁気回転核が緩和状態に戻る際に発生する微弱なRF信号(スキャナコイルによって発生する送信パルスと比較して微弱である)を受信するように、患者226の近傍又は上面に配置される。
【0051】
システム200の様々なコイルは、所望の磁場とパルスを生成するとともに、制御された方法で磁気回転材料からの電磁波を読み取るために、外部回路によって制御される。図示の実施形態では、主電源240が主磁場コイル228に電力を供給して主磁場Boを発生させる。電力入力部(例えば、公共施設又は送電網からの電力)、配電ユニット(PDU)、電源装置(PS)、及びドライバ回路250は、協働して、勾配コイル230、232、及び234にパルス状に電力を供給することができる。ドライバ回路250は、スキャナ制御回路204によって出力されるデジタル化されたパルスシーケンスによって定義されるようにコイルに電流を供給するための増幅回路及び制御回路を含むことができる。
【0052】
RFコイル236の動作を調整するための別の制御回路252が設けられている。回路252は、RFコイル236が信号を送信するように動作をアクティブにするモードと、RFコイル236が信号を送信しないように動作を非アクティブにするモードとを交互に切り替えるためのスイッチングデバイスを含む。回路252は、RFパルスを生成するように構成された増幅回路も含む。同様に、受信コイル238はスイッチ254に接続されており、スイッチ254は、受信コイル238を受信モードと非受信モードとの間で切り替えることができる。したがって、受信コイル238は、受信モードの間は、患者226内の磁気回転核を緩和させることによって生成されるRF信号と共振し、非受信モードの間は、望ましくない動作が防止されるように、送信コイル(すなわち、コイル236)からのRFエネルギーとは共振しない。更に、受信回路256は、受信コイル238によって検出されたデータを受信するように構成されており、1つ又は複数の多重化回路及び/又は増幅回路を含むことができる。
【0053】
上述したスキャナ202及び制御回路/増幅回路は、単一のラインによって結合されているように図示されているが、実際の具体例では、このようなラインが多数存在する場合があることに留意すべきである。例えば、制御、データ通信、電力伝送などに別個のラインを使用することができる。更に、データと電流/電圧を適切に処理するために、各タイプのラインに沿って適切なハードウェアを配置することができる。実際、様々なフィルタ、デジタイザ、プロセッサを、スキャナと、スキャナ制御回路204及びシステム制御回路206の一方又は両方の制御回路との間に配置することができる。
【0054】
図示されているように、スキャナ制御回路204はインターフェース回路258を含んでいる。インターフェース回路258は、勾配磁場コイル及びRFコイルを駆動するための信号を出力し、検査シーケンスで生成された磁気共鳴信号を表すデータを受信する。インターフェース回路258は制御解析回路260に結合されている。制御解析回路260は、システム制御回路206によって選択された定義されたプロトコルに基づいて、回路250及び回路252を駆動するための命令を実行する。
【0055】
また、制御解析回路260は、磁気共鳴信号を受信する役割を果たし、後処理を実行した後にデータをシステム制御回路206に送信する。また、スキャナ制御回路204は1つ又は複数の記憶回路262を含んでおり、動作中に、1つ又は複数の記憶回路262は、コンフィグレーションパラメータ、パルスシーケンス記述、検査結果などを記憶する。
【0056】
インターフェース回路264は、スキャナ制御回路204とシステム制御回路206との間でデータを交換するために、制御解析回路260に結合されている。特定の実施形態では、制御解析回路260は、単一のユニットとして図示されているが、1つ又は複数のハードウェアデバイスを含むことができる。システム制御回路206はインターフェース回路266を含んでいる。インターフェース回路266は、スキャナ制御回路204からデータを受け取り、スキャナ制御回路204にデータ及び命令を送り返す。制御解析回路268は、多目的又は特定用途のコンピュータ又はワークステーションにCPUを含むことができる。制御解析回路268はメモリ回路270に結合されており、メモリ回路270は、MRIシステム200の動作のためのプログラミングコードを記憶し、後で再構成、表示及び送信できるように処理された画像データを記憶する。プログラミングコードは1つ又は複数のアルゴリズムを実行し、1つ又は複数のアルゴリズムは、プロセッサによって実行されると、以下に記載されるように、取得されたデータの再構成を実行する。特定の実施形態では、画像再構成は、処理回路及びメモリ回路を有する別個のコンピューティング装置で実行されてもよい。
【0057】
外部システムの構成要素(遠隔アクセス・記憶装置208など)と、画像データ、コンフィグレーションパラメータなどのやり取りをするために、追加のインターフェース回路272を設けることができる。最後に、システム制御・解析回路268は、オペレータインタフェースを支援し、再構成された画像のハードコピーを生成するための様々な周辺装置と通信可能に結合することができる。図示された実施形態では、これらの周辺機器は、プリンタ274、モニタ276、及びデバイス(キーボード、マウス、タッチスクリーン(例えば、モニタ276と一体化されたもの)など)を含むユーザインタフェース278を含む。
【0058】
図11は、ガントリに取り付けられた複数のイメージング検出器ヘッドアセンブリ(これは、例えば、複数の列に、アイリス形状に、又は他の構成(可動検出器キャリア1016が患者の身体1010に向かって半径方向に整列されている構成など)で取り付けることができる)を有するNMイメージングシステム1000の概略図である。
図11の構成は、例示を目的として示されており、様々な実施形態で他の構成(例えば、検出器の構成)を採用できることに留意すべきである。図示の例では、複数のイメージング検出器1002がガントリ1004に取り付けられている。図示の実施形態では、イメージング検出器1002は、
図11に見られるように、被検体1010(例えば、患者)の上方及び下方でガントリ1004に結合された2つの別個の検出器アレイ1006及び1008として構成されている。検出器アレイ1006及び1008は、ガントリ1004に直接結合されてもよいし、支持部材1012を介してガントリ1004に結合されて、アレイ1006及び/又は1008の全体がガントリ1004に対して相対的に動く(例えば、
図11の矢印Tで示されるように、左方向又は右方向への横方向の並進的な動き)ことができるようにしてもよい。更に、複数のイメージング検出器1002の各イメージング検出器は、検出器ユニット1014を含んでおり、検出器ユニット1014のうちの少なくとも一部の検出器ユニットは、ガントリ1004から延在する可動検出器キャリア1016(例えば、支持アーム又はアクチュエータであって、支持アーム又はアクチュエータが動くようにモータによって駆動される支持アーム又はアクチュエータ)に取り付けられる。一部の実施形態では、検出器キャリア1016は、検出器ユニット1014が被検体1010に向かって及び被検体1010から離れるように(例えば、直線的に)動くことを可能にする。従って、図示の実施形態では、検出器アレイ1006及び1008は、被検体1010の上方及び下方に平行に取り付けられ、検出器ユニット1014が一方向(矢印Lで示す)に直線的に動くことができ、この一方向は、(ガントリ1004に概ね水平に結合されている)支持部材1012に対して垂直の方向として図示されている。しかしながら、本明細書で記載されているように、他の構成及び方向も可能である。可動検出器キャリア1016は、検出器ユニット1014が支持部材1012及び/又はガントリ1004に対して動くことができるようにする任意のタイプの支持体とすることができ、この支持体は、様々な実施形態において、検出器ユニット1014を支持部材1012に向かうように及び支持部材1012から離れるように直線的に動かすことができることに留意されたい。
【0059】
様々な実施形態における複数のイメージング検出器1002の各イメージング検出器は、従来の全身又は汎用目的のイメージング検出器よりも小さい。従来のイメージング検出器は、患者の身体の幅の大部分又は全てを一度に画像化するのに十分な大きさであり、約50cm以上の大きな直径を有している。対照的に、複数のイメージング検出器1002の各イメージング検出器は、それぞれの検出器キャリア1016に結合された1つ又は複数の検出器ユニット1014であって、例えば、4cm~20cmの寸法を有する1つ又は複数の検出器ユニット1014を含むことができ、テルル化亜鉛カドミウム(CZT)のタイル若しくはモジュール、又は他の半導体検出器材料(テルル化カドミウム(CdTe)又はシリコン(Si)など)で形成することができる。例えば、複数の検出器ユニット1014の各検出器ユニットは、サイズが8×8cmであり、複数のCZT又は他の半導体検出器材料の画素化モジュール(図示せず)で構成することができる。例えば、各モジュールは、サイズが4×4cmであり、16×16=256画素(画素化モジュール)を有することができる。一部の実施形態では、各検出器ユニット1014は複数のモジュール(1×7モジュールのアレイなど)を含む。しかしながら、異なる構成及びアレイサイズ(例えば、複数列のモジュールを有する検出器ユニット1014)も考えられる。
【0060】
複数のイメージング検出器1002は、互いに異なるサイズ及び/又は形状(正方形、長方形、円形又は他の形状など)であってもよいことを理解されたい。複数のイメージング検出器1002の各イメージング検出器の実際の視野(FOV)は、それぞれのイメージング検出器のサイズ及び形状に正比例することができる。
【0061】
ガントリ1004には、図示されるように、ガントリを貫通する開口部1018(例えば、開口又はボア)を形成することができる。患者テーブル1020(患者ベッドなど)は、開口部1018内において、イメージング検出器1002に対する複数の視野位置のうちの1つ以上の視野位置に被検体1010を支持して移動させるための支持機構(図示せず)を備えるように構成される。あるいは、ガントリ1004は、複数のガントリセグメント(図示せず)を含んでいてもよく、各ガントリセグメントは、支持部材1012又は複数のイメージング検出器1002のうちの1つ以上を独立して動かすことができる。
【0062】
ガントリ1004は、他の形状(例えば、「C」、「H」、及び「L」など)に構成されてもよく、被検体1010の周りを回転できるようにしてもよい。例えば、ガントリ1004は、閉じたリング又は円として形成されてもよく、開いた円弧又はアーチ状として形成されてもよく、これにより、撮影中に被検体1010に容易にアクセスすることができ、被検体1010の搬出、搬入を容易にするとともに、一部の被検体1010の閉所恐怖症を軽減することができる。
【0063】
被検体1010の周りに検出器アレイの列又は円弧若しくはリングが形成されるように、追加のイメージング検出器(図示せず)を配置してもよい。被検体1010に対して、例えば、撮影軸(例えば、被検体1010の頭からつま先の方向)に沿って、複数の位置に複数のイメージング検出器1002を配置することによって、大きいFOVに特有の画像データを迅速に取得することができる。複数のイメージング検出器1002の各イメージング検出器は放射線検出面を有しており、この放射線検出面は、被検体1010又は被検体内の関心領域に向けられている。
【0064】
コントローラユニット1030は、患者テーブル1020、イメージング検出器1002(1つ又は複数のアームとして構成することができる)、及び/又はガントリ1004の動き及び位置決めを制御することができる。1つのデータ取得の前又は1つのデータ取得の間の動きの範囲、又は異なる画像取得と画像取得との間の動きの範囲は、例えば、被検体1010の特定のエリア若しくは領域に向けられた又は被検体1010の全体に向けられた複数のイメージング検出器1002の各イメージング検出器の実際のFOVを維持するように設定される。この動きは、複数の方向に同時に又は連続的に生じる複合的な動き又は複雑な動きとすることができる。
【0065】
コントローラユニット1030は、ガントリモータコントローラ1032、テーブルコントローラ1034、検出器コントローラ1036、ピボットコントローラ1038、及びコリメータコントローラ1040を有することができる。コントローラ1030、1032、1034、1036、1038、及び1040は、処理ユニット1050によって自動的に命令を受けてもよいし、オペレータによって手動で制御されてもよいし、それらを組み合わせたものであってもよい。ガントリモータコントローラ1032は、複数のイメージング検出器1002を、被検体1010に対して、例えば、個別に、セグメント又はサブセットで、又は互いの関係を一定のままで同時に動かすことができる。例えば、一部の実施形態では、ガントリコントローラ1032によって、イメージング検出器1002及び/又は支持部材1012が、被検体1010に対して相対的に動く又は被検体101の周囲を回転することができ、この動きには、180度以下の動き(又は180度より大きい角度の動き)が含まれる。
【0066】
テーブルコントローラ1034は、被検体1010がイメージング検出器1002に対して相対的に位置決めされるように患者テーブル1020を動かすことができる。患者テーブル1020は、例えば、上下方向、インアウト方向、及び右左方向に移動することができる。検出器コントローラ1036は、複数のイメージング検出器1002がグループとして一緒に動く又は個別に動くように、複数のイメージング検出器1002の各イメージング検出器の動きを制御することができる。また、検出器コントローラ1036は、一部の実施形態において、例えば、検出器キャリア1016が被検体1010に直線的に向かう又は被検体1010から直線的に離れる並進的な動き(例えば、スライドする動き又は伸縮する動き)を制御することにより、被検体1010の表面に近づく、及び被検体1010の表面から遠ざかるように、イメージング検出器1002の動きを制御することができる。任意選択で、検出器コントローラ1036は、検出器アレイ1006又は1008が移動できるように検出器キャリア1016の動きを制御することができる。例えば、検出器コントローラ1036は、矢印Tによって示される検出器キャリア1016のラテラル方向の動きを制御することができる。様々な実施形態において、検出器コントローラ1036は、検出器キャリア1016又は支持部材1012が異なるラテラル方向に動くように制御することができる。検出器コントローラ1036は、検出器1002の旋回運動を制御することができる。一部の実施形態では、検出器1002は、ある軸を中心に旋回してもよいし、回転してもよい。
【0067】
ピボットコントローラ1038は、検出器キャリア1016の端部における検出器ユニット1014のピボット運動又は回転運動、及び/又は検出器キャリア1016のピボット運動又は回転運動を制御することができる。例えば、検出器ユニット1014及び検出器キャリア1016の1つ又は複数を少なくとも1つの軸を中心に回転させて、被検体1010を複数の角度方向から撮影して、例えば、3D SPECT又は3Dイメージングの動作モードにおける3D画像データを取得することができる。コリメータコントローラ1040は、2つの異なるエネルギー用途(例えば、高エネルギー対低エネルギー)用に構成された2つの異なるコリメータ間で検出器カラムを回転させることができる。
【0068】
1つ又は複数のイメージング検出器1002の移動は、厳密な軸方向又は半径方向以外の方向であってもよく、幾つかの移動方向に動くことが様々な実施形態で使用されてもよいことに留意されたい。したがって、「動きコントローラ」という用語は、全ての動きコントローラの総称を示すために使用することができる。様々なコントローラを組み合わせてもよく、例えば、検出器コントローラ1036とピボットコントローラ1038とを組み合わせて、本明細書で説明した異なる動きを実現してもよいことに留意されたい。
【0069】
被検体1010の画像又は被検体1010の一部の画像を取得する前に、イメージング検出器1002、ガントリ1004、及び/又は患者テーブル1020は、最初の又は初期の撮影位置、及びその後の撮影位置などに調整することができる。各イメージング検出器1002は、被検体1010の一部を画像化するように位置決めすることができる。あるいは、例えば、被検体1010のサイズが小さい場合には、複数のイメージング検出器1002のうちの1つ以上のイメージング検出器(例えば、検出器アレイ1006及び1008の端部のイメージング検出器1002であって、
図11に示されるように被検体1010から引っ込んだ位置にあるイメージング検出器1002)がデータの取得に使用できないことがある。位置決めは、操作者が手動で行うこと及び/又は自動的に行うことができ、位置決めは、例えば、画像情報(現在のデータ取得の前に、別のイメージングモダリティ(X線コンピュータ断層撮影(CT)、MRI、X線、PET又は超音波など)によって取得された他の画像など)を使用することを含むことができる。一部の実施形態では、位置決め用の追加情報(他の画像など)は、同じシステム(ハイブリッドシステム(例えば、SPECT/CTシステム)など)によって取得されてもよい。更に、検出器ユニット1014は、非NMデータ(X線CTデータなど)を取得するように構成されてもよい。一部の実施形態では、例えば、X線CTイメージングだけでなくNMイメージング又はSPECTイメージングを実行できるようにマルチモダリティ・イメージングシステムを提供することができ、マルチモダリティ・イメージングシステムは、本明細書でより詳細に説明するように、デュアルモダリティ又はガントリ設計を含むことができる。
【0070】
イメージング検出器1002、ガントリ1004、及び/又は患者テーブル1020が位置決めされた後、複数のイメージング検出器1002のうちの1つ又は複数のイメージング検出器を使用して1つ又は複数の画像(三次元(3D)SPECT画像など)が取得される。1つ又は複数のイメージング検出器を使用することには、検出器ユニット1014と検出器ユニット1014との間の間隔を狭める又は最小にする複合的な動きを使用することが含まれる。様々な実施形態において、各イメージング検出器1002によって取得された画像データは、結合され、再構成されて、複合画像又は3D画像を生成することができる。
【0071】
一実施形態では、検出器アレイ1006及び/又は1008、ガントリ1004、及び/又は患者テーブル1020のうちの少なくとも1つは、初期位置決めされた後に動く。この動きには、検出器1002が旋回運動すると共に、複数の検出器ユニット1014のうちの1つ以上の検出器ユニット1014が個々に動くこと(例えば、ラテラル方向の動きとピボット動作との組み合わせ)が含まれる。例えば、検出器アレイ1006及び/又は1008の少なくとも1つは、ピボット動作をしながらラテラル方向に移動することができる。このように、様々な実施形態において、サイズの小さい複数の検出器(検出器ユニット1014など)は、検出器ユニット1014を他の動きと組み合わせて動かす又は掃引する場合など、3Dイメージングに使用することができる。
【0072】
様々な実施形態において、データ収集システム(DAS)1060は、イメージング検出器1002によって生成された電気信号データを受信し、このデータをその後の処理ができるようにデジタル信号に変換する。しかしながら、様々な実施形態において、デジタル信号はイメージング検出器1002によって生成される。処理ユニット1050に加えて、画像再構成装置1062(処理装置又は処理コンピュータであってもよい)及びデータ記憶装置1064を設けることができる。データ取得、動き制御、データ処理、及び画像再構成のうちの1つ以上に関連する1つ以上の機能は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又は共有処理リソースによって実現することができ、これらのハードウェア、ソフトウェア、及び/又は共有処理リソースは、イメージングシステム1000内に又はイメージングシステム1000の近傍に配置してもよいし、遠隔に配置されてもよいことに留意されたい。更に、ユーザ入力装置1066が、ユーザ入力(例えば、制御コマンド)を受け取り、ディスプレイ1068が画像を表示することができる。DAS1060は、取得された画像を検出器1002から受け取り、更に、ガントリ1004、支持部材1012、検出器ユニット1014、検出器キャリア1016、及び検出器1002の対応するラテラル方向、垂直方向、回転方向、及び旋回方向の座標も受け取り、3D画像及びそのスライスを含む画像を正確に再構成できるようにする。
【0073】
開示される実施形態の技術的効果には、医用イメージングデータの縦断レビューを実行する自動ワークフローを提供することが含まれている。特に、開示された実施形態は、放射線科医が、同様の条件又はパラメータで現在の画像を以前の画像と比較するための自動ワークフローを提供する。その結果、開示される実施形態によって、患者の医用イメージングデータの縦断レビューを実施するのに必要な時間が短縮される。
【0074】
本明細書で提示され請求項に記載された技術は、本技術分野を明らかに改善する実用的な性質を有する具体例及び有形物に言及され、適用されており、そのため、抽象的なものではなく、無形物ではなく、純粋に理論的なものでもない。更に、請求項が、「[機能]を[実行]するための手段...」又は「[機能]を[実行]するためのステップ...」として指定された一つ又は複数の要素を含む場合、かかる要素は、35 U.S.C.112(f)に基づいて解釈されるべきである。しかし、他の方法で指定された要素を含む請求項については、そのような要素は35 U.S.C.112(f)に基づいて解釈されるべきではない。
【0075】
本明細書の説明は、実施例を使用して本主題を開示し(ベストモードを含む)、また、当業者が本主題を実施できるようにする(任意の装置又はシステムを製造及び使用すること並びに組み込まれた任意の方法を実行することなど)ものである。本主題の特許性のある範囲は、特許請求の範囲で規定されており、当業者が思い浮かぶ他の実施例を含むことができる。そのような他の実施例は、特許請求の範囲の字義通りの文言と異ならない構造要素を有する場合、又は特許請求の範囲の字義通りの文言と実質的な差異がない均等な構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることが意図されるものである。
【符号の説明】
【0076】
10 CTイメージングシステム
12 ガントリ
13 前置コリメータアセンブリ
14 X線源
15 検出器アセンブリ
16 X線ビーム
18 コリメータアセンブリ
20 検出器モジュール
22 被検体
25 回転中心
26 制御システム
28 X線コントローラ
29 コリメータコントローラ
30 ガントリモータコントローラ
32 データ収集システム(DAS)
34 画像構成器
36 コンピュータ
38 記憶装置
40 コンソール
42 ディスプレイ
44 テーブルモータコントローラ
46 電動テーブル
48 ボア
50 コンピューティング装置
56 メモリ
58 プロセッサ
60 ディスプレイ
62 入力装置
64 方法
66 ブロック
68 ブロック
70 ブロック
72 ブロック
74 ブロック
76 ブロック
78 方法
80 ブロック
82 ブロック
84 ブロック
86 ブロック
88 画像ボリューム
90 矢印
92 矢印
94 矢印
96 ワークステーション
98 矢印
100 矢印
104 プロセッサ
200 MRIシステム
202 スキャナ
202 フルボディスキャナ
204 スキャナ制御回路
206 システム制御回路
208 記憶装置
220 ハウジング
222 ボア
224 テーブル
226 患者
228 磁石コイル
228 磁場コイル
230 勾配コイル
236 RFコイル
238 RF受信コイル
240 電源
250 ドライバ回路
252 制御回路
254 スイッチ
256 受信回路
258 インターフェース回路
260 制御解析回路
262 記憶回路
264 インターフェース回路
266 インターフェース回路
268 制御解析回路
268 解析回路
270 メモリ回路
272 インターフェース回路
274 プリンタ
276 モニタ
278 ユーザインタフェース
1000 NMイメージングシステム
1002 イメージング検出器
1004 ガントリ
1006 検出器アレイ
1010 被検体
1012 支持部材
1014 検出器ユニット
1016 検出器キャリア
1018 開口部
1020 患者テーブル
1030 コントローラユニット
1030 コントローラ
1032 ガントリモータコントローラ
1034 テーブルコントローラ
1036 検出器コントローラ
1038 ピボットコントローラ
1040 コリメータコントローラ
1050 処理ユニット
1060 データ収集システム(DAS)
1062 再構成装置
1064 データ記憶装置
1066 ユーザ入力装置
1068 ディスプレイ
【外国語明細書】