(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125269
(43)【公開日】2024-09-18
(54)【発明の名称】モジュール式熱交換器システム
(51)【国際特許分類】
F28F 9/00 20060101AFI20240910BHJP
F28F 1/14 20060101ALI20240910BHJP
F28F 1/24 20060101ALI20240910BHJP
【FI】
F28F9/00 E
F28F9/00 331
F28F1/14
F28F1/24
F28F9/00 321
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024019196
(22)【出願日】2024-02-13
(31)【優先権主張番号】18/169,910
(32)【優先日】2023-02-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チェスティン, ラルフ イー.
(57)【要約】 (修正有)
【課題】異物デブリやその影響から保護しながら、迅速で費用効果に優れた洗浄能力を可能にする熱交換器を提供する。
【解決手段】熱交換器システム(100)及び方法が、固定フレーム(106)、固定フレーム(106)に着脱可能に固定された熱伝達パネルを有する熱伝達コア(118)、共に結合された複数のセグメントモジュールを任意選択的に含む熱伝達パネル、及び入口端(112)又は出口端(116)の一方又は両方において固定フレーム(106)に着脱可能に固定された1以上のフィルタースクリーンを含む。熱伝達コア(118)は、入口端(112)と出口端(116)との間に配置される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定フレーム(106)、
前記固定フレーム(106)に固定された熱伝達コア(118)、及び
入口端(112)又は出口端(116)の一方又は両方において前記固定フレーム(106)に固定された1以上のフィルタースクリーンを備える、熱交換器システム(100)であって、
前記熱伝達コア(118)は、前記入口端(112)と前記出口端(116)との間に配置されている、熱交換器システム(100)。
【請求項2】
前記熱伝達コア(118)は、熱伝達パネルを備える、請求項1に記載の熱交換器システム(100)。
【請求項3】
前記熱伝達パネルは、前記固定フレーム(106)に着脱可能に結合されている、請求項2に記載の熱交換器システム(100)。
【請求項4】
前記熱伝達パネルは、流体入口(120)と流体出口(122)との間で延在する流体回路を形成するために流体連通する流体通路(156)を備える、請求項2に記載の熱交換器システム(100)。
【請求項5】
前記熱伝達パネルは、流体チャネル(154)によって分離された熱伝達フィンを備える、請求項2に記載の熱交換器システム(100)。
【請求項6】
前記熱伝達パネルの各々は、共に着脱可能に結合された複数のセグメントモジュール(170)を備える、請求項2に記載の熱交換器システム(100)。
【請求項7】
前記熱伝達パネルは、ガードフィン(180)を欠いている、請求項2に記載の熱交換器システム(100)。
【請求項8】
前記1以上のフィルタースクリーンは、前記固定フレーム(106)に着脱可能に結合されている、請求項1に記載の熱交換器システム(100)。
【請求項9】
前記1以上のフィルタースクリーンは、保護開口部(138)内に保護バリア(140)を備える、請求項1に記載の熱交換器システム(100)。
【請求項10】
前記保護バリア(140)は、開口部(192)によって離隔された剛性クロスビーム(190)を備える、請求項9に記載の熱交換器システム(100)。
【請求項11】
前記保護バリア(140)は、前記剛性クロスビーム(190)の間で延在するワイヤメッシュスクリーン(194)を更に備える、請求項10に記載の熱交換器システム(100)。
【請求項12】
前記保護バリア(140)は、前記剛性クロスビーム(190)に交差するカラム(196)を更に備える、請求項10に記載の熱交換器システム(100)。
【請求項13】
前記1以上のフィルタースクリーンは、前記入口端(112)において入口フィルタースクリーン(110)を含む、請求項1に記載の熱交換器システム(100)。
【請求項14】
前記1以上のフィルタースクリーンは、前記出口端(116)において出口フィルタースクリーン(114)を更に含む、請求項13に記載の熱交換器システム(100)。
【請求項15】
前記1以上のフィルタースクリーンは、前記熱伝達コア(118)から離隔している、請求項1に記載の熱交換器システム(100)。
【請求項16】
前記熱交換器システム(100)は、航空機(102)のラムエア冷却システム(104)と流体連通している、請求項1に記載の熱交換器システム(100)。
【請求項17】
ラムエア冷却システム(104)、及び
前記ラムエア冷却システム(104)と流体連通する熱交換器システム(100)を備える、航空機(102)であって、前記熱交換器システム(100)は、
固定フレーム(106)、
前記固定フレーム(106)に固定された熱伝達コア(118)であって、前記熱伝達コア(118)は前記固定フレーム(106)に着脱可能に結合された熱伝達パネルを備え、前記熱伝達パネルは流体チャネル(154)によって分離された熱伝達フィンを備え、流体入口(120)と流体出口(122)との間で延在する流体回路を形成するために流体通路(156)が流体連通する、熱伝達コア(118)、及び
入口端(112)又は出口端(116)の一方又は両方において前記固定フレーム(106)に着脱可能に固定された1以上のフィルタースクリーンであって、前記熱伝達コア(118)は前記入口端(112)と前記出口端(116)との間に配置され、前記1以上のフィルタースクリーンは保護開口部(138)内に保護バリア(140)を備える、1以上のフィルタースクリーンを備える、航空機(102)。
【請求項18】
前記熱伝達パネルの各々は、共に着脱可能に結合された複数のセグメントモジュール(170)を備える、請求項17に記載の航空機(102)。
【請求項19】
前記1以上のフィルタースクリーンは、前記熱伝達コア(118)から離隔している、請求項17に記載の航空機(102)。
【請求項20】
熱交換器システム(100)のための方法であって、
熱伝達コア(118)の熱伝達パネルを固定フレーム(106)に着脱可能に固定すること、及び
入口端(112)又は出口端(116)の一方又は両方において1以上のフィルタースクリーンを前記固定フレーム(106)に着脱可能に固定することを含み、
前記熱伝達コア(118)は、前記入口端(112)と前記出口端(116)との間に配置される、方法。
【請求項21】
前記熱伝達パネルの各々は、共に着脱可能に結合された複数のセグメントモジュール(170)を備える、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実施例は、広くは、様々な種類のビークルで使用できるようなモジュール式熱交換器システムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 熱交換器(HX)は、熱源と気体又は液体などの流体との間で熱を伝達するために使用される。熱交換器は、暖房、換気、及び空調(HVAC)などの様々な場面、冷蔵・冷却システム、ビークルなどで使用され得る。
【0003】
[0003] 一実施例では、民間航空機が、エンジン抽気冷却、外部ラムエアシステムとの空調熱交換、液圧‐燃料熱交換、エンジンオイル熱交換、電気部品熱交換、キャビン空気冷却熱交換などに使用され得る、幾つかの熱交換器を含み得る。典型的な熱交換器は、加熱され、冷却される各分離流体の入口端と出口端とを含む。しかし、入口流体の供給源や熱交換器の設計によっては、腐食や異物デブリ(例えば、昆虫や花粉などの有機物)が、その上又は内部に付着しやすいHX入口もあることが分かっている。特定の熱交換器は、そのような腐食及び/又は異物デブリのために、全交換、交換、又は洗浄のために取り外す必要があり得る。
【0004】
[0004] 理解できるように、民間航空機内などのような熱交換器を交換するプロセスは、高価で、時間がかかり、労働集約的であり得る。更に、更なる熱管理が必要とされる場合、別の熱交換器が必要になることもある。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 腐食などのような損傷(特に入口における)に起因するコストを削減するように構成された熱交換器が必要とされている。更に、異物デブリやその影響から保護しながら、迅速で費用効果に優れた洗浄能力を可能にする熱交換器が必要とされている。更に、損傷、洗浄、又は更なる将来の熱除去の必要性によって取り外し、交換するのではなく、迅速且つ容易に変更され得る熱交換器が必要とされている。
【0006】
[0006] このような必要性を念頭において、本開示の特定の複数の実施例は、固定フレーム、固定フレームに固定された熱伝達コア、及び入口端又は出口端の一方又は両方において固定フレームに固定された1以上のフィルタースクリーンを含む、熱交換器システムを提供する。熱伝達コアは、入口端と出口端との間に配置される。熱伝達コアは、モジュールに分割され得る。入口端と出口端とは、熱伝達コアとは別個のモジュールになる可能性がある。
【0007】
[0007] 少なくとも一実施例では、熱伝達コアが熱伝達パネルを含む。更なる一実施例として、熱伝達パネルは、固定フレームに着脱可能に結合されている。熱伝達パネルは、流体入口と流体出口との間で延在する流体回路を形成するために流体連通する流体通路を含み得る。熱伝達パネルは、流体チャネルによって分離された熱伝達フィンや他の表面を含み得る。少なくとも1つの実施例では、熱伝達パネルの各々が、共に着脱可能に結合された複数のセグメントモジュールを含む。熱伝達パネルには、ガードフィンがない場合もある。
【0008】
[0008] 少なくとも1つの実施例では、1以上のフィルタースクリーンが、固定フレームに着脱可能に結合されている。1以上のフィルタースクリーンは、保護開口部内に保護バリアを含む。一実施例として、保護バリアは、開口部によって離隔された剛性クロスビームを含む。更なる一実施例として、保護バリアは、クロスビームの間で延在するワイヤメッシュスクリーンを更に含む。別の一実施例として、保護バリアは、クロスビームに交差するカラムを更に含む。
【0009】
[0009] 少なくとも1つの実施例では、1以上のフィルタースクリーンが、入口端において入口フィルタースクリーンを含む。更なる一実施例として、1以上のフィルタースクリーンは、出口端において出口フィルタースクリーンを更に含む。少なくとも1つの実施例では、1以上のフィルタースクリーンが、熱伝達コアから離隔している。
【0010】
[0010] 一実施例として、熱交換器システムは、航空機のラムエア冷却システムと流体連通している。
【0011】
[0011] 本開示の特定の複数の実施例は、本明細書で説明されるように、ラムエア冷却システム、及びラムエア冷却システムと流体連通する熱交換器システムを含む、航空機を提供する。
【0012】
[0012] 本開示の特定の複数の実施例は、熱交換器システムのための方法を提供する。該方法は、熱伝達コアの熱伝達パネルを固定フレームに着脱可能に固定すること、及び、入口端又は出口端の一方又は両方において1以上のフィルタースクリーンを固定フレームに着脱可能に固定することを含む。その場合、熱伝達コアが、入口端と出口端との間に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】[0013] 本開示の一実施例による、航空機の熱交換器システムのブロック図を示す。
【
図2】[0014] 本開示の一実施例による熱交換器システムの等角図を示す。
【
図3】[0015]
図2の熱交換器システムの等角分解図を示す。
【
図4】[0016] 本開示の一実施例による熱交換器の等角分解上面図を示す。
【
図5】[0017] 本開示の一実施例による熱伝達パネルの前面図を示す。
【
図6】[0018] 本開示の一実施例による熱伝達パネルの前面図を示す。
【
図7】[0019] 本開示の一実施例による入口フィルタースクリーンに関する熱伝達コアの上面図を示す。
【
図8】[0020] 本開示の一実施例によるフィルタースクリーンの前面図を示す。
【
図9】[0021] 本開示の一実施例によるフィルタースクリーンの前面図を示す。
【
図10】[0022] 本開示の一実施例による航空機の斜視前面図を示す。
【
図11】[0023] 本開示の一実施例による熱交換器システムを形成するためのモジュール式の方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0024] 上記の概要、ならびに特定の実施例の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むことによってより良く理解されるだろう。本明細書で使用されるときに、「一(a)」又は「1つの(an)」に続く単数形の要素又はステップは、複数の当該要素又はステップを必ずしも除外しないと理解されたい。なお、「一実施例」に言及する際には、本明細書に記載の特徴が組み込まれた追加の実施例の存在が除外されるという解釈は意図していない。更に、特定の条件を有する1以上の要素を「含む、備える(comprising)」又は「有する(having)」実施例は、(そうではないと明示的に述べられていない限り、)かかる条件を有しない追加の要素を含み得る。
【0015】
[0025]
図1は、本開示の一実施例による、航空機102の熱交換器システム100のブロック図を示す。少なくとも1つの実施例では、熱交換器システム100が、液体と気体の熱交換器システムである。別の一実施例として、熱交換器システム100は、液体と液体の熱交換器システムである。別の一実施例として、熱交換器システム100は、気体と気体の熱交換器システムである。少なくとも1つの実施例では、液体の冷却剤が、熱交換器システム100のコアを通って循環する。液体の冷却剤は、グリコールなどの冷媒であり得る。別の一実施例として、液体の冷却剤は水であり得る。少なくとも1つの実施例では、液体の冷却剤が、熱交換器システム100の流体回路を通って循環し、空気入口と空気出口との間などの、熱交換器システム100を通過する空気との熱エネルギー伝達を行う。
【0016】
[0026] 少なくとも1つの実施例では、熱交換器システム100が、航空機102の液体冷却システム内に配置される。例えば、熱交換器システム100は、航空機内の高電圧直流(DC)機器によって生成される熱を除去するように構成された液体冷却剤を循環させ得る。少なくとも1つの実施例では、熱交換器システム100が、航空機102のラムエア冷却システム104と流体連通している。ラムエア冷却システム104は、航空機102の環境制御システム(ECS)の一部であり得る。ラムエア冷却システム104は、航空機102の燃料タンクの下方にあり得、航空機102の外部からラムエアを引き込むように構成されている。熱交換器システム100は、ラムエア冷却システム104によって航空機102の中に引き込まれたラムエアをヒートシンクとして使用する。
【0017】
[0027] ラムエア冷却システム104は、ラムエア入口ダクトを含み得る。入口ダクトの中への及び入口ダクトを通る気流は、ダクトを通ってラム入口ヘッダーの中に入り、次いで、2つの熱交換器入口の中に入り、熱伝達コアを通り、次いで、熱交換器出口に至る空気の移動を可能にし、その後、別の熱交換器入口ヘッダー、コアを通り、次いで、出口に至る空気の移動を可能にする。ラムダクト出口ヘッダーは、電気ファンを有し得る。少なくとも1つの実施例では、空気が飛行中にファンの周りを流れ、地上ではファンを通り、次いで、出口ダクトを通ってラムダクトを出る。出口ダクトは、主着陸装置フェアリングドアのすぐ前方にあり得る。このようなラムエア冷却システムは、一例であり、限定的でないことを理解されたい。
【0018】
[0028] 任意選択的に、熱交換器システム100は、航空機102の様々な他のシステムと共に使用され得る。例えば、熱交換器システム100は、航空機102のエンジン内に配置され得る。別の一実施例として、熱交換器システム100は、1以上のオーブン、冷蔵庫、及び/又は保冷車との熱伝達を行うなど、航空機のギャレー内で使用され得る。別の一実施例として、熱交換器システム100を使用して、航空機102内の1以上のコンピューティング及び/又は処理システムとの熱伝達を行うことができる。
【0019】
[0029] 熱交換器システム100は、列車や船舶などの航空機以外の様々な他のビークルと共に使用され得る。別の一実施例として、熱交換器システム100は、住宅や商業ビルなどの固定構造物と共に使用され得る。
【0020】
[0030] 本明細書で説明されるように、本開示の複数の実施例は、更なる熱除去が所望されるときに、熱交換器の拡張を可能にし、熱交換器システム全体の廃棄又は修理なしに、損傷したセクションの交換を可能にする、ユニット化された又はモジュール式のシステム及び方法を提供する。
【0021】
[0031] 本明細書で説明されるように、少なくとも1つの実施例では、スクリーンメッシュの設計を変更すること、及び/若しくは、ルーバーを追加すること、又は同様な入口/出口構成を追加することによって、熱交換器システム100を通る均一な流れを可能にするように、フィルタースクリーンが変更され得る。フィルタースクリーンはまた、フレームと熱交換器コアとの間の構造要素としても構成され得る。熱交換器システムは、熱伝達フィン用の保護構造としてガードフィンを使用し得る。
フィルターエレメントを追加することによって、このような構造保護をフィルタースクリーンに移動させることができ、それによって、熱交換器コアの設計を単純化することができる。フィルターは、熱伝達フィンを保護するためのモジュールを取り外すときに取り外すことができ、一方で、例えば、洗浄を容易にするために個別に取り外されることもある。
【0022】
[0032]
図2は、本開示の一実施例による熱交換器システム100の等角図を示す。
図2で示されている図は、所望の配向及び用途に応じて、前面図、後面図、側面図、上面図、下面図などであり得る。熱交換器システム100は、カップリング壁108を含む固定フレーム106(ハウジングなど)を含む。カップリング壁108は、入口端112において入口フィルタースクリーン110、出口端116において出口フィルタースクリーン114、及び入口端112と出口端116との間に配置された熱伝達コア118にしっかりと接続される。流体入口120は、第1の側部や端部などにおいて熱伝達コア118に固定され、流体出口122は、第2の側部や端部などにおいて熱伝達コア118に固定される。流体入口120は、液体冷媒などの熱伝達流体が、熱伝達コア118を通って循環することを可能にし、流体出口122は、熱伝達流体が熱伝達コア118から出て、例えば、供給源に戻ることを可能にする。
【0023】
[0033] 動作中、熱交換器システム100は、入口端112において冷却流体124(ラムエアなど)を受け取る。冷却流体124は、入口フィルタースクリーン110を通過する。入口フィルタースクリーン110は、異物デブリが熱伝達コア118の中に入ることを防止し、固定フレーム106や熱伝達コア118などに対する構造的支持も提供し得る。入口フィルタースクリーン110はまた、熱伝達フィンに保護バリアを提供する。冷却流体124が、熱伝達コア118の中を通過するときに、熱エネルギーが、熱伝達コア118を通って循環する熱伝達流体から冷却流体124に伝達され得る。したがって、冷却流体124は、冷却流体124が入口端112に入るときと比べて、出口端116から出た後により高い温度を有する。逆に、熱伝達流体は、冷却流体124によって冷却され、流体入口120と比べて、流体出口122においてより低い温度を有する。
【0024】
[0034] 熱伝達コア118、入口フィルタースクリーン110、及び出口フィルタースクリーン114は、固定フレーム106に着脱可能に結合されるように構成されている。例えば、熱伝達コア118、入口フィルタースクリーン110、及び出口フィルタースクリーン114は、摺動可能、スナップ可能、ラッチ可能、又は他の方法で固定フレーム106に着脱可能に固定されるように構成されている。このやり方で、熱交換器システム100の一部分が交換される場合、その部分を固定フレーム106から取り外して、交換するだけでよい。一実施例として、入口フィルタースクリーン110は、固定フレーム106から取り外すことができ、異物デブリを除去するために、例えば、水又は圧縮空気で洗浄することができる。入口フィルタースクリーン110が洗浄された後で、入口フィルタースクリーン110は、固定フレーム106に再び固定することができる。別の一実施例として、熱伝達コア118の1以上の部分は、所望に応じて迅速且つ容易に取り外され、交換され得る。任意選択的に、熱交換器システム100は、出口フィルタースクリーン114を含まなくてもよい。
【0025】
[0035] 更に、更なる構成要素が、熱交換器システム100にモジュール式で追加され得る。例えば、熱伝達コア118は、複数の熱伝達パネルを含む。熱伝達パネルは、固定フレーム106に選択的に追加され得るか又は固定フレーム106から選択的に取り外され得る。このやり方では、より大きな(又はより小さな)熱交換器システム100が望まれる場合、熱交換器システム100の全体を取り外し、全体的に異なる熱交換器と交換する代わりに、様々な構成要素が熱交換器システム100に選択的に追加(又は取り外し)され得る。
【0026】
[0036]
図3は、
図2の熱交換器システム100の等角分解図を示す。明瞭にするために、(
図2で示されている)固定フレーム106は、
図3では示されていない。入口フィルタースクリーン110は、下側セグメント132、側部セグメント134、及び上側セグメント136を含む、外側フレーム130を含み、それらの間に保護開口部138を画定する。下側セグメント132、側部セグメント134、及び上側セグメント136の間で、保護開口部138内に保護バリア140が延在する。保護バリア140は、金属(アルミニウムやステンレス鋼など)若しくは複合材メッシュ、金属若しくは複合材クロスビーム、及び/又は金属若しくは複合材カラムのうちの1以上を含む。保護バリア140は、異物デブリが熱伝達コア118の中を通過し、その上又はその中で腐食を引き起こすことを阻止する。出口フィルタースクリーン114は、入口フィルタースクリーン110と同様な要素(保護出口開口部内の保護バリアなど)を含み得る。少なくとも1つの他の実施例では、熱交換器システム100が、出口フィルタースクリーン114を含まない。
【0027】
[0037] 固定フレーム106(
図2で示されている)は、スナップ可能な接続部などを介して、入口端112、熱伝達コア118、出口端116、及び/又は熱伝達パネル150のさまざまな部分に着脱可能に取り付けることができ、それによって、例えば、より大きなアセンブリ内に配置され得るシステムを共に接合する。著しく対照的に、典型的な既知の熱交換器は、全ての部分を共にろう付けして単一のアセンブリを形成している。これは、製造することが複雑であると同時に、長期間のメンテナンスが高価である。というのも、それらの部分が、腐食、異物デブリの影響、取り扱いや洗浄時の損傷、又は他の摩耗に起因して、摩耗し得るからである。
【0028】
[0038]
図2及び
図3を参照すると、外側フレーム130は、固定フレーム106に着脱可能に構成されている。例えば、外側フレーム130は、固定フレーム106内に形成された相互スロットに摺動可能に結合されるように構成され得る。
【0029】
[0039] 熱伝達コア118は、1以上の熱伝達パネル150を含む。熱伝達パネル150は、固定フレーム106内に形成された相互スロットの中へ及び外へ摺動することなどによって、固定フレーム106に着脱可能に結合されるように構成されている。熱伝達パネル150の各々は、流体チャネル154によって分離された複数の熱伝達フィン152を含む。更に、流体通路156が、熱伝達パネル150内に形成される。熱伝達パネル150の流体通路156は流体連通しており、流体入口120と流体出口122との間で延在する流体回路160を形成する。
【0030】
[0040] 冷却流体124(空気など)は、入口フィルタースクリーン110を通過する。入口フィルタースクリーン110は、異物デブリが熱伝達コア118の中を通過することを防止する。冷却流体124が熱伝達コア118の中を通過するときに、冷却流体124は、熱伝達フィン152の間の流体チャネル154の中を通過する。流体通路156は、冷媒などの液体冷却剤を循環させる。冷媒は、冷却流体124とエネルギーを交換する。
【0031】
[0041] 図示されているように、熱伝達コア118は、共に結合された複数の熱伝達パネル150を含み得る。熱伝達パネル150の各々は、固定フレーム106から選択的に取り外され得る。このやり方で、損傷した熱伝達パネル150は、他の熱伝達パネル150が取り外されることなしに取り外され、交換され得る。別の一実施例として、更なる熱伝達パネル150が、固定フレーム106にモジュール式で追加され得る。異なる固定フレーム106を使用して、より多くの熱伝達パネル150を収容することができる。本明細書で説明されるように、熱交換器システム100は、モジュール式システムを提供する。モジュール式システムは、熱伝達パネル150、入口フィルタースクリーン110、及び出口フィルタースクリーン114などの様々な構成要素が、それらの他の部分を変更することなしに、所望に応じて取り外され、交換され、除去され、及び/又は追加されることを可能にする。したがって、熱交換器システム100は、ニーズの変化に対応できるようにモジュール式で適応性のあるアセンブリを提供し、(熱交換器全体を交換するのとは対照的に)メンテナンスが容易である。
【0032】
[0042] 本明細書で説明されるように、熱交換器システム100は、固定フレーム106、固定フレーム106に固定された熱伝達コア118、並びに、入口端112及び/又は出口端116の一方又は両方において固定フレーム106に固定された1以上のフィルタースクリーン(入口フィルタースクリーン110及び/若しくは出口フィルタースクリーン114など)を含む。熱伝達コア118は、入口端112と出口端116との間に配置される。少なくとも1つの実施例では、熱伝達コア118が、熱伝達パネル150を含む。更なる一実施例として、熱伝達パネル150は、固定フレーム106に着脱可能に結合される。少なくとも1つの実施例では、1以上のフィルタースクリーン(入口フィルタースクリーン110及び/又は出口フィルタースクリーン114など)が、固定フレーム106に着脱可能に結合される。
【0033】
[0043]
図4は、本開示の一実施例による熱交換器システム100の等角分解図を示す。少なくとも1つの実施例では、固定フレーム106が、カップリング壁108を含む。カップリング壁108は、スロットやソケットなどの複数のカップリング部分161を有する。複数のカップリング部分161は、入口フィルタースクリーン110、出口フィルタースクリーン114、及び熱伝達パネル150などの、熱交換器システム100の様々な部分を受け入れ、着脱可能に保持するように構成されている。カップリング壁108はまた、流体マニホールド162も含み得る。流体マニホールド162は、熱伝達パネル150の1以上の流体カプラー163と密封的に流体結合するように構成されている。
【0034】
[0044]
図5は、本開示の一実施例による熱伝達パネル150の前面図を示す。熱伝達パネル150は、流体入口120又は流体出口122の一方又は両方を含み得る。熱伝達パネル150は、着脱可能に共に結合される複数のセグメントモジュール170によって形成される。例えば、セグメントモジュール170は、スナップ可能、ラッチ可能、又は他の方法で着脱可能なカップリング171などを介して、互いの上に積み重ねられるように構成され得る。セグメントモジュール170は、共に結合されて、流体通路の間に整列した密封された接続部を形成する。
【0035】
[0045] 図示されているように、4つ以上のモジュール170が、共に整列して、熱伝達パネル150を提供し得る。任意選択的に、熱伝達パネル150は、2つ、3つ、5つ、6つ、又はそれより多いセグメントモジュール170などの、より多い又はより少ないセグメントモジュール170を含み得る。このやり方で、熱伝達パネル150は、所望のサイズ及び形状にモジュール式で組み立てられ得る。更に、セグメントモジュール170のうちの1つが故障した場合、熱伝達パネル150の全体が廃棄される代わりに、その特定のセグメントモジュール170のみが取り外され、交換され得る。
【0036】
[0046]
図6は、本開示の一実施例による熱伝達パネル150の前面図を示す。熱伝達パネル150の各々は、流体チャネル154によって分離された複数の熱伝達フィン152を含む。熱伝達フィン152は、フリルフィン(ruffle fin)であり得、熱伝達パネル150にわたり延在する波状のシートを含み得る。熱伝達フィン152は、アルミニウムなどの金属で形成され得る。複数のガードフィン180が、熱伝達パネル150にわたり延在し得る。ガードフィン180は、熱伝達フィン152に対向する面に配置され及び/又は熱伝達フィン152から離隔し得る。ガードフィン180は、熱伝達フィン152に保護バリアを提供する剛性金属ビームであり得る。任意選択的に、熱交換器システム150は、ガードフィン180を含まなくてもよい。すなわち、熱伝達パネル150は、ガードフィンを欠き得る。代わりに、ガードフィン180は、入口フィルタースクリーン110及び/又は出口フィルタースクリーン114に配置され、それによって、熱伝達パネル150に対する保護を提供し、熱伝達パネル150自体にそのような構成要素を有する材料及びコストを削減し得る。流体通路156がまた、熱伝達パネル150を貫通して延在し、熱伝達流体181を受け入れ、循環させるように構成されている。
【0037】
[0047]
図7は、本開示の一実施例による入口フィルタースクリーン110に関する熱伝達コア118の上面図を示す。図示されているように、入口フィルタースクリーン110は、熱伝達コア118から離隔している。入口フィルタースクリーン110は、固定フレーム106に着脱可能に固定されるように構成されているが、熱伝達コア118のいずれかの部分に接触しなくてもよい。入口フィルタースクリーン110は、熱伝達パネル150から離隔し、熱伝達パネル150とは別のものである。入口フィルタースクリーン110は、熱伝達コア118の前方で入口端112に固定されている。熱交換器システム100の中を通過する空気は、先ず、熱伝達コア118の中を通過する前に入口フィルタースクリーン110に遭遇する。したがって、入口フィルタースクリーン110は、異物デブリが熱伝達コア118の中を通過する可能性を防止し、最小限に抑え、又はさもなければ低減させる保護バリアを提供する。
【0038】
[0048]
図8は、本開示の一実施例によるフィルタースクリーンの前面図を示す。フィルタースクリーンは、入口フィルタースクリーン110であり得る。出口フィルタースクリーン114も、同様に構成され得る。
【0039】
[0049] 入口フィルタースクリーン110は、外側フレーム130を含む。外側フレーム130は、その間に保護開口部138を画定する。保護バリア140は、保護開口部138内で延在し、開口部192によって離隔された複数の剛性クロスビーム190を含む。クロスビーム190は、アルミニウム若しくはステンレス鋼などの金属、又は複合材料で形成され得る。クロスビーム190は、ガードフィンの例である。少なくとも1つの実施例では、ワイヤメッシュスクリーン194も、クロスビーム190の間で延在し得る。任意選択的に、入口フィルタースクリーン110は、ワイヤメッシュスクリーン194を含まなくてもよい。
【0040】
[0050]
図9は、本開示の一実施例によるフィルタースクリーンの前面図を示す。フィルタースクリーンは、入口フィルタースクリーン110であり得る。出口フィルタースクリーン114も、同様に構成され得る。
【0041】
[0051] この実施例では、保護バリア140がまた、クロスビーム190に交差する金属又は複合材カラム196も含む。クロスビーム190及びカラム196は、ガードフィンの例である。少なくとも1つの実施例では、ワイヤメッシュスクリーン194も、クロスビーム190及びカラム196の間で延在し得る。任意選択的に、入口フィルタースクリーン110は、ワイヤメッシュスクリーン194を含まなくてもよい。
【0042】
[0052] フィルタースクリーンは、図示されているものとは異なるように構成され得る。
図8及び
図9で示されているフィルタースクリーンは、単なる例示である。
【0043】
[0053]
図1~
図9を参照すると、本開示の複数の実施例は、モジュール式熱交換器システム100を提供する。システム100は、入口フィルタースクリーン110及び/又は出口フィルタースクリーン114などの、1以上のフィルタースクリーンを含む。フィルタースクリーンは、ガードフィン(例えば、剛性クロスビームやカラム)や保護ワイヤメッシュなどの、保護バリアを提供する。入口フィルタースクリーン110、出口フィルタースクリーン114、及び熱伝達パネル150などの、熱交換器システム100の構成要素は、固定フレーム106などのハウジングに選択的に着脱可能に結合されるように構成されている。例えば、様々な構成要素は、固定フレーム106に摺動可能、ラッチ可能、又はスナップ可能に固定され得る。熱交換器システム100は、所望に応じて構成され、再構成され得、航空機102内などの環境内にしっかりと設置され得る。熱交換器システム100は、特定の環境内で所望に応じて構成され得るか、又は製造業者によって所望に応じて構築され得る。
【0044】
[0054] 熱交換器システム100は、積み重ね、整列、固定、接合、及び/又は取り付けが可能な構成部品を有する。熱交換器システム100のモジュール式構成要素は、熱交換器システム100全体を廃棄することなしに、特定の部分の迅速且つ容易な交換及び/又は修理を可能にする。熱交換器システム100のモジュール式の性質は、所望に応じて熱を除去したり又は追加したりする適応性を可能にする。
【0045】
[0055] モジュール式熱交換器システム100は、全体的に新しい熱交換器を設計し、使用のための適格性を確認することなしに、更なる熱負荷の需要に基づいて、熱伝達パネル150が追加されることを可能にする。熱交換器システム100は、ビークルであろうが固定された構造物などであろうが、様々な環境において使用され得る。
【0046】
[0056]
図10は、本開示の一実施例による、航空機102の斜視前面図を示している。航空機102は、例えば、エンジン214を含む推進システム212を含む。任意選択的に、推進システム212は、図示されているものよりも多くのエンジン214を含んでよい。エンジン214は、航空機102の主翼216によって坦持される。他の複数の実施例では、エンジン214が、胴体218及び/又は尾部220によって担持されてもよい。尾部220はまた、水平安定板222及び垂直安定板224も支持してよい。航空機102の胴体218が内部キャビン230を画定し、内部キャビン230は、フライトデッキ、又はコックピット、1以上の作業セクション(例えば、ギャレー、乗務員の手荷物エリアなど)、1以上の乗客セクション(例えば、ファーストクラス、ビジネスクラス、及びエコノミークラス)、1以上のトイレなどを含む。
図10は、航空機102の一例を示す。航空機102は、
図10で示されているものとは異なるようにサイズ決定され、成形され、及び構成され得る。任意選択的に、本開示の複数の実施例は、様々な他のビークルと共に使用され得る。例えば、ビークルは、航空機の代わりに、自動車、バス、列車の車両などの、陸上ビークルであってもよい。別の一例としては、ビークルが船舶であり得る。別の一例としては、ビークルが宇宙船であり得る。
【0047】
[0057]
図11は、本開示の一実施例による熱交換器システムを形成するためのモジュール式の方法のフローチャートを示す。
図1~
図11を参照すると、該方法は、300において、1以上のフィルタースクリーン(入口フィルタースクリーン110及び/又は出口フィルタースクリーン114)を、熱交換器システム100の固定フレーム106に着脱可能に固定することを含む。302において、該方法はまた、熱伝達コア118を形成するために、1以上の熱伝達パネル150を(1以上の)フィルタースクリーンからインボードで固定フレームに着脱可能に固定することも含む。熱伝達パネル150は、それらが(1以上の)フィルタースクリーンの外側にないという意味でインボードである。このやり方で、(1以上の)フィルタースクリーンは、異物デブリ及び腐食から熱伝達コア118を保護する。更に、(1以上の)フィルタースクリーンは、洗浄及び/又は交換などのために、固定フレーム106から取り外され得る。
【0048】
[0058] 更に、本開示は、以下の条項による複数の実施例を含む。
【0049】
[0059] 条項1.
固定フレーム、
前記固定フレームに固定された熱伝達コア、及び
入口端又は出口端の一方又は両方において前記固定フレームに固定された1以上のフィルタースクリーンを備える、熱交換器システムであって、
前記熱伝達コアは、前記入口端と前記出口端との間に配置されている、熱交換器システム。
【0050】
[0060] 条項2.
前記熱伝達コアは、熱伝達パネルを備える、条項1に記載の熱交換器システム。
【0051】
[0061] 条項3.
前記熱伝達パネルは、前記固定フレームに着脱可能に結合されている、条項2に記載の熱交換器システム。
【0052】
[0062] 条項4.
前記熱伝達パネルは、流体入口と流体出口との間で延在する流体回路を形成するために流体連通する流体通路を備える、条項2又は3に記載の熱交換器システム。
【0053】
[0063] 条項5.
前記熱伝達パネルは、流体チャネルによって分離された熱伝達フィンを備える、条項2から4のいずれか一項に記載の熱交換器システム。
【0054】
[0064] 条項6.
前記熱伝達パネルの各々は、共に着脱可能に結合された複数のセグメントモジュールを備える、条項2から5のいずれか一項に記載の熱交換器システム。
【0055】
[0065] 条項7.
前記熱伝達パネルは、ガードフィンを欠いている、条項2から6のいずれか一項に記載の熱交換器システム。
【0056】
[0066] 条項8.
前記1以上のフィルタースクリーンは、前記固定フレームに着脱可能に結合されている、条項1から7のいずれか一項に記載の熱交換器システム。
【0057】
[0067] 条項9.
前記1以上のフィルタースクリーンは、保護開口部内に保護バリアを備える、条項1から8のいずれか一項に記載の熱交換器システム。
【0058】
[0068] 条項10.
前記保護バリアは、開口部によって離隔された剛性クロスビームを備える、条項9に記載の熱交換器システム。
【0059】
[0069] 条項11.
前記保護バリアは、前記剛性クロスビームの間で延在するワイヤメッシュスクリーンを更に備える、条項10に記載の熱交換器システム。
【0060】
[0070] 条項12.
前記保護バリアは、前記剛性クロスビームに交差するカラムを更に備える、条項10又は11に記載の熱交換器システム。
【0061】
[0071] 条項13.
前記1以上のフィルタースクリーンは、前記入口端において入口フィルタースクリーンを含む、条項1から12に記載の熱交換器システム。
【0062】
[0072] 条項14.
前記1以上のフィルタースクリーンは、前記出口端において出口フィルタースクリーンを更に含む、条項13に記載の熱交換器システム。
【0063】
[0073] 条項15.
前記1以上のフィルタースクリーンは、前記熱伝達コアから離隔している、条項1から14のいずれか一項に記載の熱交換器システム。
【0064】
[0074] 条項16.
前記熱交換器システムは、航空機のラムエア冷却システムと流体連通している、条項1から15に記載の熱交換器システム。
【0065】
[0075] 条項17.
ラムエア冷却システム、及び
前記ラムエア冷却システムと流体連通する熱交換器システムを備える、航空機であって、前記熱交換器システムは、
固定フレーム、
前記固定フレームに固定された熱伝達コアであって、前記熱伝達コアは前記固定フレームに着脱可能に結合された熱伝達パネルを備え、前記熱伝達パネルは流体チャネルによって分離された熱伝達フィンを備え、流体入口と流体出口との間で延在する流体回路を形成するために流体通路が流体連通する、熱伝達コア、及び
入口端又は出口端の一方又は両方において前記固定フレームに着脱可能に固定された1以上のフィルタースクリーンであって、前記熱伝達コアは前記入口端と前記出口端との間に配置され、前記1以上のフィルタースクリーンは保護開口部内に保護バリアを備える、1以上のフィルタースクリーンを備える、航空機。
【0066】
[0076] 条項18.
前記熱伝達パネルの各々は、共に着脱可能に結合された複数のセグメントモジュールを備える、条項17に記載の航空機。
【0067】
[0077] 条項19.
前記1以上のフィルタースクリーンは、前記熱伝達コアから離隔している、条項17又は18に記載の航空機。
【0068】
[0078] 条項20.
熱交換器システムのための方法であって、
熱伝達コアの熱伝達パネルを固定フレームに着脱可能に固定すること、及び
入口端又は出口端の一方又は両方において1以上のフィルタースクリーンを前記固定フレームに着脱可能に固定することを含み、
前記熱伝達コアは、前記入口端と前記出口端との間に配置される、方法。
【0069】
[0079] 条項21.
前記熱伝達パネルの各々は、共に着脱可能に結合された複数のセグメントモジュールを備える、条項20に記載の方法。
【0070】
[0080] 本明細書で説明されるように、本開示の複数の実施例は、特に入口において腐食を受けにくい熱交換器システムを提供する。更に、本開示の複数の実施例は、異物デブリから保護する熱交換器システムを提供する。更に、本開示の複数の実施例は、交換される代わりに、迅速且つ容易に変更できる熱交換器システムを提供する。
【0071】
[0081] 本開示の実施例の説明のために、上部、底部、下方、中央、横方向、水平、垂直、前方向などの空間及び方向に関する様々な用語が使用される場合があるが、かかる用語は図面中で示す向きに関するものとして使用されているにすぎないことを理解されたい。これらの向きを反転、回転、又はその他の方法で変更してもよく、その結果、上部が下部となったり、下部が上部となったり、水平が垂直となったりする。
【0072】
[0082] 本明細書で使用されるときに、タスク又は動作を実施する「ように構成される」構造物、限定事項、又は要素は、特にタスク又は動作に対応するように、構造的に形成、構成、又は適合されている。分かり易くするため、且つ誤解を避けるために言うと、タスク又は動作を実施するために改変されることが可能であるだけの対象物は、本明細書における、タスク又は動作を実施する「ように構成/設定」されているものではない。
【0073】
[0083] 上記の説明は、限定ではなく、例示を意図するものであることを理解するべきである。例えば、上述した例(及び/又はそれらの態様)は、互いに組み合わせて使用され得る。加えて、本開示の範囲から逸脱することなく、多くの改変を加えて、本開示の様々な実施例の教示に特定の状況又は材料に適合させることができる。本明細書で説明される材料の寸法及び種類は、本開示の様々な実施例の態様を規定することを意図しているが、複数の実施例は、決して限定のためのものではなく、例示的な実施例である。上記の説明を精査すれば、当業者には、他の多くの例が自明となろう。本開示の様々な実施例の範囲は、添付の特許請求の範囲、並びに、こうした特許請求の範囲が認められる均等物の全範囲に関連して決定されるべきである。付随する特許請求の範囲及び本明細書の発明を実施するための形態では、「含む(including)」及び「そこで(in which)」という語は、それぞれ、「備える(comprising)」及び「そこで(wherein)」という語の平易な英語(plain English)の同義語として使用されている。更に、「第1の(first)」、「第2の(second)」、及び「第3の(third)」などの用語は、単に符号として使用されており、それらの対象物に数的要件を課すことを意図するものではない。更に、以下の特許請求の範囲の限定は、ミーンズプラスファンクション形式で記述されておらず、かかる特許請求の範囲の限定が、更なる構造を欠く機能の記述が後続する、「~のための手段(means for)」という言い回しを明示的に使用しない限り、米国特許法第112条(f)に基づいて解釈されることを意図するものではない。
【0074】
[0084] ここに記載した説明で実施例を使用しているのは、ベストモードを含む本開示の様々な実施例を開示するためと、当業者が任意のデバイスまたはシステムを作成及び使用すること、並びに組み込まれた任意の方法の実施することを含めて本開示の様々な実施例を実施することを可能にするためである。本開示の様々な例の特許性の範囲は、特許請求の範囲によって規定されるものであり、当業者が想起するその他の例を含み得る。かかる他の実施例は、実施例が特許請求の範囲の文言と相違しない構造要素を有する場合、又は、実施例が、特許請求の範囲の文言とごくわずかな相違しかない同等の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内であることが意図される。
【外国語明細書】