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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125758
(43)【公開日】2024-09-19
(54)【発明の名称】タンクユニット
(51)【国際特許分類】
   B01F 35/83 20220101AFI20240911BHJP
   B01F 21/00 20220101ALI20240911BHJP
   B01F 23/50 20220101ALI20240911BHJP
   B01F 25/30 20220101ALI20240911BHJP
   B01F 35/221 20220101ALI20240911BHJP
   B01F 25/31 20220101ALI20240911BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20240911BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20240911BHJP
【FI】
B01F35/83
B01F21/00 101
B01F23/50
B01F21/00
B01F25/30
B01F35/221
B01F25/31
A61K9/08
A61K9/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023033804
(22)【出願日】2023-03-06
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000108890
【氏名又は名称】株式会社ダイキンアプライドシステムズ
(71)【出願人】
【識別番号】502231029
【氏名又は名称】クリーンメカニカル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中西 洋允
(72)【発明者】
【氏名】丹 誠一
【テーマコード(参考)】
4C076
4G035
4G037
【Fターム(参考)】
4C076AA12
4C076AA29
4C076GG41
4G035AA16
4G035AA19
4G035AB37
4G035AB43
4G035AC22
4G035AE02
4G035AE13
4G035AE15
4G037BA01
4G037BB01
4G037BB06
4G037CA18
4G037EA01
(57)【要約】
【課題】薬液の製造施設の省スペース化を図る。
【解決手段】薬液を調製するタンクユニットであって、原薬を希釈することで第1濃度の薬液を調製する第1タンク(11)と、流入端が前記第1タンク(11)に接続され、薬液を送液する送液管(20)と、送液管(20)の途中に接続され、送液中の薬液に水を流入させる流入配管(30)と、送液管(20)の流出端に接続され、薬液を貯留する第2タンク(12)と、送液管(20)において、流入配管(30)の接続部よりも下流側に設けられるろ過フィルタ(40)とを備えるタンクユニット。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬液を調製するタンクユニットであって、
原薬を希釈することで第1濃度の薬液を調製する第1タンク(11)と、
前記第1タンク(11)から搬送される前記薬液を貯留する第2タンク(12)と、
前記第1タンク(11)から前記第2タンク(12)へ前記薬液を搬送する送液管(20)と、
前記送液管(20)の途中に接続され、該送液管(20)に溶媒を流入させる流入配管(30)と、
前記送液管(20)において、前記流入配管(30)の接続部分よりも下流側に設けられるろ過フィルタ(40)とを備える
タンクユニット。
【請求項2】
前記第2タンク(12)の前記薬液が第2濃度となるように、前記送液管(20)を流れる前記第1濃度の前記薬液の流量および前記流入配管(30)を流れる溶媒の流量の少なくとも一方を制御する制御部(C)をさらに備える
請求項1に記載のタンクユニット。
【請求項3】
前記原薬の形状は、粉体である
請求項1または2に記載のタンクユニット。
【請求項4】
前記送液管(20)において、前記流入配管(30)の接続部よりも下流側に設けられる薬液温度を調節する温度調節部(50)をさらに備える
請求項1または2に記載のタンクユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タンクユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、液体医薬品の製造プラントに設けられる液体処理システムが開示されている。液体処理システムは、調合タンク、殺菌器、貯留タンク、及び充填機を備える。調合タンクで調合された薬液は、殺菌器、貯留タンク、充填機へ順に搬送される。充填機では、貯留タンクから搬送された殺菌済みの薬液が包装用容器に分注、充填される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第7100752号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような医薬品の製造施設では、比較的大型のタンクが使用される。そのため敷地の広さによって製造施設を設けることが難しい場合があり、製造施設の省スペース化が求められる。
【0005】
本開示の目的は、薬液の製造施設の省スペース化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様は、
原薬を希釈することで第1濃度の薬液を調製する第1タンク(11)と、
前記第1タンク(11)から搬送される前記薬液を貯留する第2タンク(12)と、
前記第1タンク(11)から前記第2タンク(12)へ前記薬液を搬送する送液管(20)と、
前記送液管(20)の途中に接続され、該送液管(20)に溶媒を流入させる流入配管(30)と、
前記送液管(20)において、前記流入配管(30)の接続部分よりも下流側に設けられるろ過フィルタ(40)とを備えるタンクユニットである。
【0007】
第1の態様では、送液中の第1濃度の薬液が流入配管(30)から注入される溶媒により希釈される。これにより、第2タンク(12)の薬液の濃度を目標濃度としたとき、第1濃度は目標濃度よりも高い濃度に設定できるため、第1タンク(11)内の液量を第2タンク(12)内の液量も少なくできる。その結果、第1タンク(11)のサイズを第2タンク(12)のサイズよりも小さくすることで、タンクユニット(10)を小型化できる。ひいては、医薬品の製造施設の省スペース化を実現できる。加えて、第2タンク(12)に流入する前の薬液は送液管(20)中にろ過される。このように、ろ過フィルタ(40)を送液管(20)に設けることで、簡便に薬液をろ過できる。
【0008】
第2の態様は、第1の態様では
前記第2タンク(12)の前記薬液が第2濃度となるように、前記送液管(20)を流れる前記第1濃度の薬液の流量および前記流入配管(30)を流れる溶媒の流量の少なくとも一方を制御する制御部(C)をさらに備える。
【0009】
第2の態様では、送液管(20)の流量または流入配管(30)の流量を調節することで、安定して前記第2タンク(12)の濃度を第2濃度にすることができる。加えて、送液管(20)内を流通する薬液を流入配管(30)から流入する水により冷却することができる。
【0010】
第3の態様は、第1または第2の態様において、
前記原料の形状は、粉体である。
【0011】
第3の態様では、第1タンク(11)では粉体に水を溶解させることで第1濃度の薬液に調製できる。
【0012】
第4の態様は、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、
前記送液管(20)において、前記流入配管(30)の接続部よりも下流側に設けられる薬液温度を調節する温度調節部(50)をさらに備える。
【0013】
第4の態様では、例えば、所定の規定により第2タンク(12)内の薬液温度が所定温度に決まっている場合、温度調節部(50)により送液中の薬液の温度を所定温度にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本実施形態の製造施設の構成を示す概略図である。
図2図2は、タンクユニットの構成を説明するための概略構成図である。
図3図3は、制御部と各種の機器との関係を示すブロック図である。
図4図4は、薬液の調製方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。また、以下に説明する各実施形態、変形例、その他の例等の各構成は、本発明を実施可能な範囲において、組み合わせたり、一部を置換したりできる。なお、図1及び図2中の矢印は、液体が流れる方向を示す。
【0016】
(1)製造施設の全体構成
図1に示すように、本実施形態のタンクユニット(10)は、医薬品の製造施設(1)に適用される。本実施形態の製造施設(1)は、薬液調製室(S)を備える。薬液調製室(S)で調製された薬液は所定の包装用容器に充填される。製造施設(1)は、原薬供給装置(4)、タンクユニット(10)及び充填機(6)を備える。
【0017】
原薬供給装置(4)は、薬液調製室(S)外に配置される。原薬供給装置(4)は、タンクユニット(10)と配管で接続され、薬液の原料である原料Aをタンクユニット(10)に供給する。原料Aは、原薬の一例である。タンクユニット(10)は、薬液調製室(S)内に配置される。タンクユニット(10)は、製剤となる薬液を調製する。充填機(6)は、薬液調製室(S)に配置される。充填機(6)は、タンクユニット(10)から送液された薬液を所定の包装用容器に分注及び充填する。以下、タンクユニット(10)について詳細に説明する。
【0018】
(2)タンクユニット
タンクユニット(10)は、第1タンク(11)、送液管(20)、流入配管(30)、第2タンク(12)、ろ過フィルタ(40)、温度調節装置(50)、ポンプ(P1,P2)及び制御部(C)を有する。本実施形態では、第1タンク(11)及び第2タンク(12)はそれぞれ3基設けられる。
【0019】
(2-1)第1タンク
第1タンク(11)は、第1濃度の薬液を調製する。具体的に、第1タンク(11)には、原料A及び溶媒が供給される。第1タンク(11)に供給される溶媒は水(注射用水)である。第1タンク(11)内で、原料A及び注射用水が混合及び撹拌されることで、薬液が調製される。注射用水は、図示しない注射用水供給装置から第1タンク(11)へ搬送される。
【0020】
原料A及び注射用水のそれぞれの量は、薬液中の原料Aの濃度が第1濃度となるように決定される。本実施形態の第1タンク(11)の許容量は5トンである。第1タンク(11)には、5トンの薬液が調製される。
【0021】
(2―2)送液管
送液管(20)は、第1タンク(11)から第2タンク(12)へ薬液を搬送する。送液管(20)の流入端は、第1タンク(11)に接続され、流出端は、第2タンク(12)に接続される。本実施形態では、3つの送液管(20)が設けられる。すなわち、1つの送液管(20)は、1つの第1タンク(11)から1つの第2タンク(12)へ薬液を搬送する。
【0022】
詳細には、送液管(20)には第1ポンプ(P1)と第1弁(V1)とが接続される。第1ポンプ(P1)は、第1タンク(11)から第2タンク(12)へ薬液を搬送する。第1弁(V1)は、送液管(20)の薬液の流量を制御する流量制御弁である。第1ポンプ(P1)及び第1弁(V1)は、送液管(20)のうち流入配管(30)が接続される部分よりも上流側に配置される。
【0023】
(2-3)流入配管
流入配管(30)は、各送液管(20)の途中に接続される。流入配管(30)は、送液管(20)に希釈用の溶媒を流入させる。希釈用の溶媒は水(注射用水)である。送液管(20)を流れる薬液は、流入配管(30)から流入する注射用水によって希釈される。
【0024】
流入配管(30)には第2ポンプ(P2)と第2弁(V2)とが接続される。第2ポンプ(P2)は、注射用水を送液管(20)に搬送する。第2弁(V2)は、流入配管(30)の水の流量を制御する流量制御弁である。
【0025】
(2-4)第2タンク
第2タンク(12)は、第1タンク(11)から搬送される薬液を貯留する。具体的に、第2タンク(12)は、送液管(20)内で希釈された後の第2濃度の薬液を貯留する。第2タンク(12)は、1回の調製で製造された第1タンク(11)全量の薬液とそれを希釈する注射用水とを足し合わせた量の薬液を貯留できる許容量を有する。言い換えると、第2タンク(12)が貯留できる薬液の許容量は、第1タンク(11)のそれよりも多い。本実施形態では、第2タンク(12)は、15トンの許容量を有し、第1タンク(11)に5トンの薬液が貯留されている場合、第1濃度の薬液を3倍にまで希釈可能である。
【0026】
第2タンク(12)は、充填機(6)に接続される。第2濃度の薬液は、第2タンク(12)から充填機(6)へ搬送される。
【0027】
(2-5)ろ過フィルタ
ろ過フィルタ(40)は、送液管(20)において、流入配管(30)の接続部分よりも下流側に設けられる。ろ過フィルタ(40)は、流入配管(30)からの水よって希釈された後の薬液を滅菌する。
【0028】
(2-6)温度調節装置
温度調節装置(50)は、送液管(20)内の薬液の温度を所定の温度に調節する。温度調節装置(50)は、チラーやクーリングタワー冷却装置などを有する。温度調節装置(50)は、送液管(20)においてろ過フィルタ(40)よりも下流側に設けられる。温度調節装置(50)は、薬液の温度を検出する温度センサ(図示省略)を備える。
【0029】
(2-7)制御部
図3に示すように、制御部(C)は、タンクユニット(10)の各種の機器と無線または有線で接続されている。制御部(C)は、タンクユニット(10)の各種の機器を制御する。制御部(C)は、MCU(Micro Control Unit,マイクロコントローラユニット)、電気回路、電子回路を含む。MCUは、CPU(Central Processing Unit,中央演算処理装置)、メモリ、通信インターフェースを含む。メモリには、CPUが実行するための各種のプログラムが記憶されている。
【0030】
制御部(C)は、第2タンク(12)の薬液が第2濃度となるように、送液管(20)を流れる第1濃度の薬液の流量および流入配管(30)を流れる水の流量を制御する。これらの流量の制御は、第1ポンプ(P1)、第1弁(V1)、第2ポンプ(P2)及び第2弁(V2)により制御される。
【0031】
(3)薬液の調製方法
以下、第2タンク(12)に貯留される薬液の調製方法の一例について説明する。
【0032】
ステップS11では、第1タンク(11)に投入される原料Aの量及び溶解用注射用水の量が決定される。具体的に、第1タンク(11)内の薬液中の原料Aの濃度が第1濃度となるように投入される原料Aの量が決定される。第1タンク(11)の薬液の液量は、第2タンク(12)に貯留される薬液の液量と、希釈用注射用水による希釈倍率とに基づいて決定される。例えば、第2タンク(12)に貯留される薬液が30トンであり、希釈倍率が3倍であると、第1タンク(11)に貯留される薬液は10トンとなる。原料Aの濃度は、この10トンの薬液中における原料Aの濃度が第1濃度となる量である。
【0033】
ステップS12では、ステップS11で決定された量の原料A及び溶解用注射用水が投入される。投入された原料A及び溶解用注射用水は、原料Aの濃度が均一になるように撹拌される。
【0034】
ステップS13では、制御部(C)は、第1タンク(11)から送液管(20)へ送液を開始する。制御部(C)は、第1ポンプ(P1)の運転を開始すると共に、第1弁(V1)を開状態にする。これにより、第1タンク(11)内の薬液は、第2タンク(12)に向かう。
【0035】
ステップS14では、制御部(C)は、流入配管(30)の希釈用注射用水の送液を開始する。制御部(C)は、第2ポンプ(P2)の運転を開始すると共に、第2弁(V2)の開度を調節して、流入配管(30)から送液管(20)内の送液中の薬液に注射用水を供給する。このとき、制御部(C)は、第1タンク(11)から送液される薬液の流量に対して、流入配管(30)の希釈用注射用水の流量が2倍となるように、第1ポンプ(P1)、第1弁(V1)、第2ポンプ(P2)及び第2弁(V2)を制御する。これにより、希釈用注射用により希釈された後の送液管(20)中の薬液の濃度(薬液中の原料Aの濃度)は3倍に希釈される。
【0036】
ステップS15では、制御部(C)は、送液管(20)中の薬液が所定温度になるように温度調節装置(50)を制御する。
【0037】
ステップS16では、ろ過フィルタ(40)によりろ過された後、第2タンク(12)に全量流入する。これにより、第1タンクで調製された1回分の薬液の調製が完了する。その後、各第2タンク(12)から薬液が充填機に分配される。充填機は、複数の包装用容器のそれぞれに薬液を充填する。
【0038】
(4)特徴
(4-1)特徴1
本実施形態のタンクユニット(10)では、原薬を希釈することで第1濃度の薬液を調製する第1タンク(11)と、第1タンク(11)から第2タンク(12)へ薬液を送液する送液管(20)と、送液管(20)の途中に接続され、送液中の薬液に水を流入させる流入配管(30)と、送液管(20)の流出端に接続され、薬液を貯留する第2タンク(12)と、送液管(20)において、流入配管(30)の接続部よりも下流側に設けられるろ過フィルタ(40)とを備える。
【0039】
本実施形態によると、送液中の第1濃度の薬液は流入配管(30)から注入される注射用水により送液管(20)中で希釈される。これにより、第2タンク(12)の薬液の濃度を目標濃度としたとき、第1濃度は目標濃度よりも高い濃度に設定できるため、第1タンク(11)内の液量を第2タンク(12)内の液量も少なくできる。その結果、第1タンク(11)の容量を第2タンク(12)の容量よりも小さくでき、タンクユニット(10)を小型化できる。その結果、薬液調製室(S)内ひいては製造施設(1)内の省スペース化を実現できる。加えて、第2タンク(12)に流入する前の薬液は送液管(20)中にろ過される。このように、ろ過フィルタ(40)を送液管(20)に設けることで、簡便に薬液をろ過できる。
【0040】
(3-2)特徴2
本実施形態のタンクユニット(10)では、第2タンク(12)の薬液が第2濃度となるように、送液管(20)を送液される第1濃度の薬液の流量および流入配管(30)を送液される水の流量の少なくとも一方を制御する制御部(C)をさらに備える。
【0041】
本実施形態によると、安定して前記第2タンク(12)の濃度を第2濃度にすることができる。加えて、第2タンク(12)の濃度を充填用の濃度にすることができる。第1タンク(11)の濃度は濃縮できるため、第1タンク(11)濃度を充填用の濃度に調製する必要がない。
【0042】
(3-3)特徴3
本実施形態のタンクユニット(10)では、原料の形状は、粉体である。これにより、第1タンク(11)では粉体に水を溶解させることで第1濃度の薬液に調製できる。
【0043】
(3-4)特徴4
本実施形態のタンクユニット(10)では、送液管(20)において、流入配管(30)の接続部よりも下流側に設けられる薬液温度を調節する温度調節部(50)をさらに備える。これにより、例えば、所定の規定により第2タンク(12)内の薬液温度が所定温度に決まっている場合、温度調節部(50)により送液中の薬液の温度を所定温度にすることができる。
【0044】
(4)その他の実施形態
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
【0045】
第1タンク(11)に投入される原薬は、1種類に限られず複数種類であってもよい。
【0046】
第1タンク(11)に投入される原薬は、粉体に限られず液体であってもよい。
【0047】
温度調節部(50)は、所定の熱媒体により空気または水と熱交換する熱交換器であってもよい。
【0048】
制御部(C)は、送液管(20)を流れる第1濃度の薬液の流量、または流入配管(30)を流れる水の流量を制御してもよい。すなわち、制御部(C)は、第1ポンプ(P1)または第1弁(V1)のみを制御してもよいし、第2ポンプ(P2)または第2弁(V2)のみを制御してもよい。
【0049】
第1タンク(11)に供給される溶媒、および流入配管(30)を流れる溶媒は、水(注射用水)に限られない。
【0050】
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。以上に述べた「第1」及び「第2」という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0051】
以上説明したように、本開示は、タンクユニットについて有用である。
【符号の説明】
【0052】
10 タンクユニット
11 第1タンク
12 第2タンク
20 送液管
30 流入配管
40 ろ過フィルタ
50 温度調節部(温度調節装置)
C 制御部
図1
図2
図3
図4