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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125759
(43)【公開日】2024-09-19
(54)【発明の名称】配線板
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20240911BHJP
   H02G 3/30 20060101ALI20240911BHJP
   H02G 3/04 20060101ALI20240911BHJP
   H05K 7/14 20060101ALI20240911BHJP
   B60K 37/00 20240101ALI20240911BHJP
【FI】
B60R16/02 620B
H02G3/30
H02G3/04
H05K7/14 A
B60K37/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023033805
(22)【出願日】2023-03-06
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】菊地 秀昭
(72)【発明者】
【氏名】小倉 広幸
【テーマコード(参考)】
3D344
5E348
5G357
5G363
【Fターム(参考)】
3D344AA12
3D344AC07
3D344AD13
5E348AA21
5E348AA27
5E348AA32
5G357DA06
5G357DB03
5G357DC12
5G357DD14
5G357DF01
5G357DG04
5G357DG05
5G363AA16
5G363BA02
5G363BA07
5G363DA13
5G363DA15
5G363DC02
(57)【要約】
【課題】配線のインストルメントパネル付近への組付け作業が容易となる配線板を提供する。
【解決手段】パネル2が、車体10に取り付けられ、車体10の車室とフロントコンパートメントとを仕切る。ワイヤハーネス3が、パネル2上に配置される。ボディアース線33の端末には、ボルト通し穴351が設けられた端子35が取り付けられている。ボルト4がパネル2のボルト通し穴21及び端子35のボルト通し穴351に通されて、パネルが車体10に取り付けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体に取り付けられ、前記車体の車室とフロントコンパートメントとを仕切るパネルと、
前記パネル上に配置される配線と、を備えた
配線板。
【請求項2】
前記パネルが樹脂製である、
請求項1に記載の配線板。
【請求項3】
前記車体に前記パネルを取り付けるための導電性の固定部を備え、
前記配線は、ボディアース線を有し、
前記ボディアース線が、前記固定部を介して前記車体にボディアース接続される、
請求項1に記載の配線板。
【請求項4】
前記配線は、複数の電線を束ねたワイヤハーネスから構成され、
前記固定部は、ボルトから構成され、
前記パネルには、前記ボルトが通される第1ボルト通し穴が設けられ、
前記ボディアース線の端末には、前記ボルトを通す第2ボルト通し穴が設けられた端子が取り付けられ、
前記ボルトの少なくとも1つが、前記パネルの前記第1ボルト通し穴及び前記端子の前記第2ボルト通し穴に通されて、前記パネルが前記車体に取り付けられる、
請求項3に記載の配線板。
【請求項5】
前記配線は、前記パネル上にプリントされたプリント配線から構成され、
前記固定部は、ボルトから構成され、
前記パネルには、前記ボルトが通される第1ボルト通し穴が設けられ、
前記ボディアース線の端末が、前記第1ボルト通し穴の少なくとも1つの縁部にプリントされ、
前記ボルトが前記パネルの前記第1ボルト通し穴に通されて、前記パネルが前記車体に取り付けられる、
請求項3に記載の配線板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線板、に関する。
【背景技術】
【0002】
車室内の運転席、助手席の前方にあるインストルメントパネルには、様々な電子機器が搭載されている。このため、インストルメントパネル周辺には、電子機器に接続されるワイヤハーネス(配線)を設ける必要がある。インストルメントパネルには、左右に延びるリンフォースと呼ばれる補強材が設けられている。従来、電子機器に接続されるワイヤハーネスは、このリンフォースに支持されている(特許文献1)。具体的には、ワイヤハーネスは、左右方向に延びる幹線がリンフォースによって支持され、幹線から分岐した分岐線が下方向に延びて電子機器にそれぞれ接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-119287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、分岐線が複数設けられたワイヤハーネスは形状が複雑となっているため、車両への組付けも手作業で行う必要があり、組付け作業が煩雑となる、という課題があった。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、配線のインストルメントパネル付近への組付け作業が容易となる配線板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するために、本発明に係る配線板は、下記を特徴としている。
車体に取り付けられ、前記車体の車室とフロントコンパートメントとを仕切るパネルと、
前記パネル上に配置される配線と、を備えた
配線板であること。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、配線のインストルメントパネル付近への組付け作業が容易となる配線板を提供することができる。
【0008】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1実施形態における配線板を示す構成図である。
図2図2は、車体に図1に示す配線板を取り付けた状態の概略断面図である。
図3図3は、第2実施形態における配線板を示す構成図である。
図4図4は、車体に図3に示す配線板を取り付けた状態の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
【0011】
(第1実施形態)
第1実施形態の配線板について図1を参照して説明する。図1に示すように、配線板1は、金属製の車体10に取り付けられ、車体10において車室と車室よりも前側に設けられたフロントコンパートメントとを仕切るパネル2と、パネル2上に配置される配線としてのワイヤハーネス3と、を備えている。
【0012】
次に、上述した配線板1が取り付けられる車体10について説明する。本実施形態の配線板1が取り付けられる車体10は、大きな金型で鋳造されて形成されている。
【0013】
大きな金型で鋳造されて形成された車体10は、強度が高い。このため、車室とフロントコンパートメントとの隔壁に車体形状を保持するほどの強度が必要とされない。これにより、車体10と隔壁が一体形成される必要がなく、別体の隔壁を採用することが可能となる。
【0014】
加えて、エンジンが搭載されていない電気自動車の場合、内燃機関がなく、高温になりにくく、騒音も小さい。この理由から、車体10には、隔壁として金属のみならず樹脂も採用することができる。
【0015】
上述の理由から本実施形態では、エンジンが搭載されてない電気自動車の車体10で、かつ、鋳造により形成され、隔壁として樹脂パネル2が採用された配線板を例示する。
【0016】
車体10は、運転席、助手席、後部座席が配置される車室と、車室の前側に設けられたフロントコンパートメントと、が形成されている。車体10には、車室とフロントコンパートメントとの間に仕切壁はなく、開口11が設けられている。樹脂パネル2は、この車室とフロントコンパートメントとの間の開口11を塞ぐ形状に設けられている。
【0017】
樹脂パネル2には、車体10に樹脂パネル2を取り付けるための金属製(導電性)の固定部としてのボルト4を通すボルト通し穴(=第1ボルト通し穴)21が設けられている。ボルト通し穴21は、樹脂パネル2の周縁に沿って複数設けられている。
【0018】
ワイヤハーネス3は、樹脂パネル2の車室側の面に取り付けられて配置されている。ワイヤハーネス3は、複数の電線をテープなどで束ねて設けられている。本実施形態では、ワイヤハーネス3は、左右方向に延びる幹線31と、幹線31から分岐して、下側に延びる分岐線32と、幹線31から分岐したボディアース線33と、を有している。幹線31の左右方向両端及び分岐線32の端末には、インストルメントパネルに配置された電子機器などに接続するためのコネクタ34が取り付けられている。ボディアース線33の端末には、ボルト4を通すボルト通し穴(=第2ボルト通し穴)351が設けられた端子35が取り付けられている。図1に示す例では、ボディアース線33は幹線31から分岐されていたが、これに限ったものではなく、分岐線32から分岐されていてもよい。
【0019】
ワイヤハーネス3は、ハーネスクリップ5により樹脂パネル2に固定されている。図1に示す例では、ハーネスクリップ5によりワイヤハーネス3を樹脂パネル2に固定しているが、これに限ったものではなく、接着剤などによりワイヤハーネス3を樹脂パネル2に固定してもよい。
【0020】
次に、上述した配線板1の製造過程、配線板1の車体10への取り付けについて説明する。本実施形態では、樹脂パネル2を配索板として用い、電線を樹脂パネル2上に配索してテープ巻などを行い配索した電線を束ねて、ワイヤハーネス3を形成し、その後、ハーネスクリップ5を用いて樹脂パネル2に固定する。
【0021】
次に、ワイヤハーネス3を固定した樹脂パネル2を車体10に取り付ける。車体10に設けた車室とフロントコンパートメントとの間の開口11の縁部には、ボルト4を通すボルト通し穴12が設けられている。車体10に設けた開口11の縁部に、樹脂パネル2の縁部を重ね、車体10に設けたボルト通し穴12と樹脂パネル2に設けたボルト通し穴21とを重ねる。さらに、ボディアース線33の端末に設けた端子35のボルト通し穴351を樹脂パネル2の車室側の面に設けたボルト通し穴21に重ねる。
【0022】
そして、図2に示すように、ボルト4を端子35、樹脂パネル2、車体10に設けたボルト通し穴351、21、12に通し、ナット13を用いて締結する。これにより、ボルト4を介してボディアース線33が車体10に電気的に接続される。なお、本実施形態では、端子35は2つ設けられているので、5つのボルト4のうち2つを端子35に設けたボルト通し穴351に通している。残りのボルト4については、端子35を通すことなく、樹脂パネル2、車体10に設けたボルト通し穴21、12に通して、ナット13を用いて締結されている。
【0023】
上述した実施形態によれば、ワイヤハーネス3が配置された樹脂パネル2を車室とフロントコンパートメントとの間の開口を塞ぐように取り付けるだけで、ワイヤハーネス3をインストルメントパネル付近へ組付けることができる。樹脂パネル2はロボットハンドによる把持ができるため、配線板1を車体10に自動組付けすることも可能となる。これにより、ワイヤハーネス3のインストルメントパネル付近への組付け作業が容易となる。
【0024】
上述した実施形態によれば、車体10が、電気自動車の車体であり、鋳造により形成されている。これにより、樹脂パネル2を車室とフロントコンパートメントとの仕切りに用いることができる。
【0025】
上述した実施形態によれば、ボディアース線33が、ボルト4を介して車体10にボディアース接続される。これにより、樹脂パネル2の取り付け作業とは別にボディアース線33の車体10への接続作業を行わなくて済むため、より一層組付け作業が容易となる。また、車体10と接続するために、ボディアース線33を樹脂パネル2外まで延ばす必要がなくなる。
【0026】
上述した実施形態によれば、ボルト4が樹脂パネル2のボルト通し穴21及びボディアース線33の端末に取り付けた端子35のボルト通し穴351に通されて、樹脂パネル2が車体10に取り付けられる。これにより、樹脂パネル2をボルト4で取り付ける際にボディアース線33の端末に接続された端子35にもボルト4を通すだけで、ボルト4を介してボディアース線33を車体10に接続することができる。
【0027】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の配線板1Bについて図3を参照して説明する。なお、図3において、上述した第1実施形態で既に説明した図1の配線板1と同等の部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。図3に示すように、配線板1は、金属製の車体10に取り付けられ、車体10の車室とフロントコンパートメントとを仕切る樹脂製の樹脂パネル2と、樹脂パネル2上にプリントされた複数の配線としてのプリント配線3Bと、を備えている。
【0028】
第2実施形態の配線板1Bが取り付けられる車体10も第1実施形態と同様に、電気自動車の車体であり、大きな金型で鋳造されて形成されている。第2実施形態の樹脂パネル2は第1実施形態と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0029】
複数のプリント配線3Bは、樹脂パネル2上にプリントして形成されている。本実施形態では、複数のプリント配線3Bの一部は、樹脂パネル2の左端から右側に向かって延び、樹脂パネル右端まで延びて設けられている。また、複数のプリント配線3Bの一部は、樹脂パネル2の左端から右側に向かって延び、その後、下側に向かって曲がり、樹脂パネル2の下端にまで延びている。また、複数のプリント配線3Bの一部は、樹脂パネル2の右端から左側に向かって延び、その後、下側に向かって曲がり、樹脂パネル2の下端まで延びている。複数のプリント配線3Bの両端にはコネクタ34が接続されている。コネクタ34は、例えばエッジコネクタから構成されている。
【0030】
複数のプリント配線3Bの一部は、ボディアース線33Bとなり、プリントされたボディアース線33Bの端末は、樹脂パネル2のボルト通し穴21の縁部に設けられている。なお、本実施形態では、ボディアース線33Bは3つ設けられているので、5つのボルト通し穴21のうち3つの縁部にボディアース線33Bの端末が設けられている。残りのボルト通し穴21の縁部にはボディアース線33Bの端末は設けられていない。
【0031】
次に、上述した配線板1Bの車体10への取り付けについて説明する。車体10に設けた開口11の縁部に、樹脂パネル2の縁部を重ね、車体10に設けたボルト通し穴12と樹脂パネル2に設けたボルト通し穴21とを重ねる。そして、図4に示すように、ボルト4を樹脂パネル2、車体10に設けたボルト通し穴21に通し、ナット13を用いて締結する。これにより、樹脂パネル2のボルト通し穴21の縁部には、ボディアース線33Bの端末がプリントされているため、ボルト4を介してボディアース線33Bが車体10に電気的に接続される。
【0032】
上述した実施形態によれば、プリント配線3Bがプリントされて配置された樹脂パネル2を車室とフロントコンパートメントとの間の開口を塞ぐように取り付けるだけで、プリント配線3Bをインストルメントパネル付近へ組付けることができる。樹脂パネル2はロボットハンドによる把持ができるため、配線板1を車体10に自動組付けすることも可能となる。これにより、プリント配線3Bのインストルメントパネル付近への組付け作業が容易となる。
【0033】
上述した実施形態によれば、ボルト4が樹脂パネル2のボルト通し穴21に通されて、樹脂パネル2が車体10に取り付けられる。これにより、樹脂パネル2をボルト4で取り付けるだけで、ボルト4を介してボディアース線33Bを車体10に接続することができる。
【0034】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0035】
例えば、車室とフロントコンパートメントとを仕切り、ワイヤハーネス3やプリント配線3Bが配置されるパネルの素材は、樹脂に限定されるものではなく、金属やカーボン製であってもよい。
【0036】
上述した第1実施形態では、樹脂パネル2をワイヤハーネス3の配索板として用いていたが、これに限ったものではない。樹脂パネル2とは別の配索板を用いてワイヤハーネス3を形成し、その後、形成されたワイヤハーネス3を樹脂パネル2上に搭載して固定してもよい。
【0037】
上述した第2実施形態では、プリント配線3Bは、樹脂パネル2の車室側の面のみにプリントされていたが、これに限ったものではない。樹脂パネル2のフロントコンパートメント側の面にもプリント配線3Bを設けてもよい。樹脂パネル2の片面はグランド面、グランド配線面としてもよい。また、樹脂パネル2を多層に設けて、それぞれの層の両面にプリント配線3Bを設けてもよい。
【0038】
また、上述した第2実施形態では、コネクタ34としては、エッジコネクタを用いた例について説明していたが、これに限ったものではない。コネクタ34としては、表面実装型のコネクタを採用してもよい。また、コネクタ34としては、樹脂パネル2を貫通する貫通コネクタを採用し、貫通コネクタに車室に配置された電子機器と、フロントコンパートメントに配置された電子機器とを接続してもよい。
【0039】
(第3実施形態)
第3実施形態の配線板について、第1実施形態と同様に図1を参照して説明する。第3の実施形態は、エンジンが搭載された自動車に採用される配線板である。図1に示すように、配線板1は、金属製の車体10に取り付けられ、車体10において車室と車室よりも前側に設けられたフロントコンパートメントとを仕切るパネル2と、パネル2上に配置される配線としてのワイヤハーネス3と、を備えている。
【0040】
第3本実施形態の配線板1が取り付けられる車体10も、大きな金型で鋳造されて形成されている。車体の強度が高いため、車体と隔壁が一体形成される必要がなく、別体の隔壁が採用されている。
【0041】
第3本実施形態の配線板1が取り付けられる車体10は、エンジンが搭載された自動車である。エンジンが搭載された自動車の場合、内燃機関があり、高温になりやすく、騒音も大きい。このため、安全性および快適性の観点から、車室とフロントコンパートメントとの隔壁として金属が採用される。なお、その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0042】
上述の第1から第3実施形態によれば、車体10は鋳造で形成されたものであったが、車体10としてはパネル2を採用できるものであればよく、鋳造に限定されるものではない。例えば、鍛造により形成されていても良い。
【0043】
ここで、上述した本発明に係る配線板の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[5]に簡潔に纏めて列記する。
[1]
車体(10)に取り付けられ、前記車体(10)の車室とフロントコンパートメントとを仕切るパネル(2)と、
前記パネル(2)上に配置される配線(3、3B)と、を備えた
配線板(1、1B)。
【0044】
上記[1]の構成によれば、配線(3、3B)が配置されたパネル(2)を車室とフロントコンパートメントとの間に取り付けるだけで配線(3、3B)をインストルメントパネル付近へ組付けることができる。これにより、配線(3、3B)のインストルメントパネル付近への組付け作業が容易となる。
【0045】
[2]
前記パネル(2)が樹脂製である、
[1]に記載の配線板(3、3B)。
【0046】
上記[2]の構成によれば、パネル(2)が絶縁性の樹脂製であるので、配線(3、3B)を配置しやすい。
【0047】
[3]
前記車体(10)に前記パネル(2)を取り付けるための導電性の固定部(4)を備え、
前記配線(3、3B)は、ボディアース線(33、33B)を有し、
前記ボディアース線(33、33B)が、前記固定部(4)を介して前記車体(10)にボディアース接続される、
[1]に記載の配線板(1、1B)。
【0048】
上記[3]の構成によれば、パネル(2)の取り付け作業とは別にボディアース線(33、33B)の車体(10)への接続作業を行わなくて済むため、より一層組付け作業が容易となる。また、車体(10)と接続するために、ボディアース線(33、33B)をパネル(2)外まで延ばす必要がなくなる。
【0049】
[4]
前記配線(3、3B)は、複数の電線を束ねたワイヤハーネス(3)から構成され、
前記固定部(4)は、ボルト(4)から構成され、
前記パネル(2)には、前記ボルト(4)が通される第1ボルト通し穴(21)が設けられ、
前記ボディアース線(33)の端末には、前記ボルト(4)を通す第2ボルト通し穴(351)が設けられた端子(35)が取り付けられ、
前記ボルト(4)の少なくとも1つが、前記パネル(2)の前記第1ボルト通し穴(21)及び前記端子(35)の前記第2ボルト通し穴(351)に通されて、前記パネル(2)が前記車体(10)に取り付けられる、
[3]に記載の配線板(1)。
【0050】
上記[4]の構成によれば、パネル(2)をボルト(4)で取り付ける際にボディアース線(33)の端末に接続された端子(35)にもボルト(4)を通すだけで、ボルト(4)を介してボディアース線(33)を車体(10)に接続することができる。
【0051】
[5]
前記配線(3、3B)は、前記パネル(2)上にプリントされたプリント配線(3B)から構成され、
前記固定部(4)は、ボルト(4)から構成され、
前記パネル(2)には、前記ボルト(4)が通される第1ボルト通し穴(21)が設けられ、
前記ボディアース線(33B)の端末が、前記第1ボルト通し穴(21)の少なくとも1つの縁部にプリントされ、
前記ボルト(4)が前記パネル(2)の前記第1ボルト通し穴(21)に通されて、前記パネル(2)が前記車体(10)に取り付けられる、
[3]に記載の配線板(1B)。
【0052】
上記[5]の構成によれば、パネル(2)をボルト(4)で取り付けるだけで、ボルト(4)を介してボディアース線(33B)を車体(10)に接続することができる。
【符号の説明】
【0053】
1、1B 配線板
2 樹脂パネル(パネル)
3 ワイヤハーネス(配線)
3B プリント配線(配線)
4 ボルト(固定部)
10 車体
21 ボルト通し穴(第1ボルト通し穴)
33、33B ボディアース線
35 端子
351 ボルト通し穴(第2ボルト通し穴)
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-06-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体に取り付けられ、前記車体の車室とフロントコンパートメントとを仕切るパネルと、
前記パネル上に配置される配線と、を備え、
前記配線が前記パネルの前記車室側の面又は前記フロントコンパートメント側の面に取り付けられている、
配線板。
【請求項2】
前記配線が、左右方向に延びる幹線と、前記幹線から分岐して下側に延びる分岐線と、を有する、
請求項1に記載の配線板。
【請求項3】
前記パネルが樹脂製である、
請求項1に記載の配線板。
【請求項4】
前記車体に前記パネルを取り付けるための導電性の固定部を備え、
前記配線は、ボディアース線を有し、
前記ボディアース線が、前記固定部を介して前記車体にボディアース接続される、
請求項1に記載の配線板。
【請求項5】
前記配線は、複数の電線を束ねたワイヤハーネスから構成され、
前記固定部は、ボルトから構成され、
前記パネルには、前記ボルトが通される第1ボルト通し穴が設けられ、
前記ボディアース線の端末には、前記ボルトを通す第2ボルト通し穴が設けられた端子が取り付けられ、
前記ボルトの少なくとも1つが、前記パネルの前記第1ボルト通し穴及び前記端子の前記第2ボルト通し穴に通されて、前記パネルが前記車体に取り付けられる、
請求項に記載の配線板。
【請求項6】
車体に取り付けられ、前記車体の車室とフロントコンパートメントとを仕切るパネルと、
前記パネル上に配置される配線と、
前記車体に前記パネルを取り付けるための導電性の固定部と、を備え、
前記配線は、ボディアース線を有し、
前記ボディアース線が、前記固定部を介して前記車体にボディアース接続され、
前記配線は、前記パネル上にプリントされたプリント配線から構成され、
前記固定部は、ボルトから構成され、
前記パネルには、前記ボルトが通される第1ボルト通し穴が設けられ、
前記ボディアース線の端末が、前記第1ボルト通し穴の少なくとも1つの縁部にプリントされ、
前記ボルトが前記パネルの前記第1ボルト通し穴に通されて、前記パネルが前記車体に取り付けられる、
配線板。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
前述した目的を達成するために、本発明に係る配線板は、下記を特徴としている。
車体に取り付けられ、前記車体の車室とフロントコンパートメントとを仕切るパネルと、
前記パネル上に配置される配線と、を備え、
前記配線が前記パネルの前記車室側の面又は前記フロントコンパートメント側の面に取り付けられている、
配線板であること。
前述した目的を達成するために、本発明に係る配線板は、下記を特徴としている。
車体に取り付けられ、前記車体の車室とフロントコンパートメントとを仕切るパネルと、
前記パネル上に配置される配線と、
前記車体に前記パネルを取り付けるための導電性の固定部と、を備え、
前記配線は、ボディアース線を有し、
前記ボディアース線が、前記固定部を介して前記車体にボディアース接続され、
前記配線は、前記パネル上にプリントされたプリント配線から構成され、
前記固定部は、ボルトから構成され、
前記パネルには、前記ボルトが通される第1ボルト通し穴が設けられ、
前記ボディアース線の端末が、前記第1ボルト通し穴の少なくとも1つの縁部にプリントされ、
前記ボルトが前記パネルの前記第1ボルト通し穴に通されて、前記パネルが前記車体に取り付けられる、
配線板であること。