(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125796
(43)【公開日】2024-09-19
(54)【発明の名称】駐車場管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240911BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023033865
(22)【出願日】2023-03-06
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-08-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】大垣 徹
(72)【発明者】
【氏名】深井 由高
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC13
5L050CC13
(57)【要約】
【課題】駐車場の設備全体としての消費電力を最適化可能な駐車場管理システムを提供する。
【解決手段】駐車場Pを管理する駐車場管理システム1は、複数台の車両を駐車可能な収容領域A1に駐車した車両を駐車場Pの空調を用いて温度調整した場合における収容領域A1の電力量である収容領域電力量を取得する収容領域電力量取得部11と、各車両の温調装置を用いて車両毎に温度調整した場合における電力量の合計である個車合計電力量を取得する合計電力量取得部12と、収容領域電力量及び個車合計電力量に基づいて温調方法を設定する温調方法設定部13と、を備える。温調方法設定部13は、収容領域電力量が個車合計電力量より少ない場合、駐車場Pの空調を用いて温度調整する設備温調を実行し、収容領域電力量が個車合計電力量より多い場合、収容領域A1に駐車した車両毎に温度調整する個車温調を実行する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の充電が可能であって、前記車両を収容する駐車場を管理する駐車場管理システムであって、
複数台の車両を駐車可能な収容領域に駐車した車両を前記駐車場の空調を用いて温度調整した場合における前記収容領域の電力量である収容領域電力量を取得する収容領域電力量取得部と、
各車両の温調装置を用いて車両毎に温度調整した場合における電力量の合計である個車合計電力量を取得する合計電力量取得部と、
前記収容領域電力量及び前記個車合計電力量に基づいて温調方法を設定する温調方法設定部と、を備え、
前記温調方法設定部は、
前記収容領域電力量が前記個車合計電力量より少ない場合、前記駐車場の空調を用いて温度調整する設備温調を実行し、
前記収容領域電力量が前記個車合計電力量より多い場合、前記収容領域に駐車した車両毎に温度調整する個車温調を実行する、駐車場管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の駐車場管理システムであって、
前記収容領域に駐車した車両から環境温度の調整要求を取得する温調要求取得部と、
前記調整要求に基づいて、前記収容領域を区画形成する仕切部を移動して仕切領域を生成する仕切領域生成部と、を備える、駐車場管理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の駐車場管理システムであって、
前記収容領域電力量取得部は、前記仕切部によって区画形成された仕切領域における収容領域電力量を取得し、
前記合計電力量取得部は、前記仕切領域内に存在する車両のうち、前記調整要求のある車両の電力量の合計である個車合計電力量を取得する、駐車場管理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の駐車場管理システムであって、
前記仕切領域生成部は、前記調整要求のある車両のみを囲むように前記仕切領域を生成する、駐車場管理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の駐車場管理システムであって、
前記収容領域に駐車した車両からバッテリSOCを取得するバッテリSOC取得部と、
前記収容領域に駐車した車両の充電を行う充電実行部と、を備え、
前記充電実行部は、前記バッテリSOCに基づいて充電の要否を判定する、駐車場管理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の駐車場管理システムであって、
前記充電実行部は、前記バッテリSOCがSOC閾値より低い場合、及び、前記個車温調により前記バッテリSOCがSOC閾値より下がることが予測される場合に、前記充電を実行する、駐車場管理システム。
【請求項7】
請求項6に記載の駐車場管理システムであって、
前記収容領域に駐車した車両から走行計画を取得する走行計画取得部を備え、
前記SOC閾値は、前記走行計画に基づいて設定される、駐車場管理システム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の駐車場管理システムであって、
前記駐車場は、再生可能エネルギーを用いて前記車両の充電が可能である、駐車場管理システム。
【請求項9】
請求項1~7のいずれか1項に記載の駐車場管理システムであって、
前記収容領域に駐車した車両の放電を行う放電実行部を備え、
前記放電実行部は、前記収容領域に駐車した車両から放電される電力を、前記設備温調に用いる、駐車場管理システム。
【請求項10】
請求項1~7のいずれか1項に記載の駐車場管理システムであって、
前記収容領域に駐車した車両の放電を行う放電実行部を備え、
前記放電実行部は、前記収容領域に駐車した車両から放電される電力を、電力系統に供給する、駐車場管理システム。
【請求項11】
請求項10に記載の駐車場管理システムであって、
前記放電実行部は、前記車両の所有者とのスマートグリッド連携契約に基づいて、前記放電の要否を判定する、駐車場管理システム。
【請求項12】
請求項1~7のいずれか1項に記載の駐車場管理システムであって、
前記収容領域に駐車した車両から走行計画を取得する走行計画取得部と、
前記収容領域に駐車した車両毎にプレ空調を実行するプレ空調指示を出力するプレ空調指示部と、を備え、
前記プレ空調指示部は、前記走行計画に基づいて、前記プレ空調指示を出力する、駐車場管理システム。
【請求項13】
請求項12に記載の駐車場管理システムであって、
前記プレ空調指示部は、前記車両の所有者とのプレ空調サービス契約に基づいて、前記プレ空調の要否を判定する、駐車場管理システム。
【請求項14】
請求項1に記載の駐車場管理システムであって、
前記駐車場は、複数の収容領域を有し、
前記収容領域電力量取得部及び前記温調方法設定部は、前記収容領域毎に温調方法を管理する、駐車場管理システム。
【請求項15】
請求項14に記載の駐車場管理システムであって、
前記駐車場は、立体駐車場であり、
階層毎に、少なくとも1つの収容領域が存在する、駐車場管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場を管理する駐車場管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、より多くの人々が手ごろで信頼でき、持続可能かつ先進的なエネルギーへのアクセスを確保できるようにするため、エネルギーの効率化に貢献する二次電池を搭載するモビリティにおける充給電に関する研究開発が行われている。
【0003】
ところで、二次電池を搭載するモビリティにおける充給電に関する技術において、これまでは基本的に個々の車両(以下、個車)毎の対応が検討されてきた。例えば、バッテリを高温環境下に放置しておくとバッテリが高温になり劣化するため、駐車時でも車両のバッテリ冷却機構を用いてバッテリを冷却する提案がある。また、運転開始時に車室内が快適な温度になるように、走行開始時間にあわせて充電することで充電器の廃熱を利用して車室内を温めたり、走行開始時間にあわせてプレ空調を行ったりする提案もある。
【0004】
これに対し、特許文献1には、温度観点でゾーニングされた各エリアに走行計画に応じて、車両を移動させることで、保管車両のバッテリの劣化を抑制しながら、走行予定のある車両の充放電性能を確保することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の技術では、駐車場の空調装置を用いて各エリアを温度観点でゾーニングするが、駐車場の空調装置を用いることで、個車毎に温度調整する場合よりも消費電力が悪化する場合もあり得る。また、電動車両を移動させるにも電力が消費してしまう。
【0007】
本発明は、駐車場の設備全体としての消費電力を最適化可能な駐車場管理システムを提供する。そして、延いてはエネルギーの効率化に寄与するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、
車両の充電が可能であって、前記車両を収容する駐車場を管理する駐車場管理システムであって、
複数台の車両を駐車可能な収容領域に駐車した車両を前記駐車場の空調を用いて温度調整した場合における前記収容領域の電力量である収容領域電力量を取得する収容領域電力量取得部と、
各車両の温調装置を用いて車両毎に温度調整した場合における電力量の合計である個車合計電力量を取得する合計電力量取得部と、
前記収容領域電力量及び前記個車合計電力量に基づいて温調方法を設定する温調方法設定部と、を備え、
前記温調方法設定部は、
前記収容領域電力量が前記個車合計電力量より少ない場合、前記駐車場の空調を用いて温度調整する設備温調を実行し、
前記収容領域電力量が前記個車合計電力量より多い場合、前記収容領域に駐車した車両毎に温度調整する個車温調を実行する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、駐車場に駐車される複数の車両を群として管理することで、駐車場の設備全体としての消費電力を最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の駐車場管理システム1の一実施形態の概念図である。
【
図2】駐車場サーバー10の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】仕切部42によって2つの仕切領域SP1、SP2が設定された収容領域A1を説明する図である。
【
図4】仕切部42によって仕切領域SP3が設定された収容領域A1を説明する図である。
【
図5】温調方法の決定フローを示すフロー図である。
【
図6】駐車場管理システム1の他の実施形態の概念図である。
【
図7】駐車場管理システム1を利用したビジネスモデルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の駐車場管理システムの一実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
【0012】
本実施形態の駐車場管理システム1は、車両の充電が可能であって、車両を収容する駐車場Pを管理するシステムである。特に駐車場管理システム1は、駐車場Pの収容領域A1に駐車した車両の温度調整を実行するシステムを含む。管理対象となる車両は、主として、駆動源としてモータを搭載し、このモータを駆動するために、例えば、リチウムイオンバッテリを駆動バッテリとして搭載する電動車両である。車両は、個別にバッテリの温度調整を実行するバッテリ温調回路、HVACなどの温調装置を備えている。
【0013】
図1に示すように、本実施形態の駐車場管理システム1は、駐車場サーバー10と、空調装置30と、パーテーション駆動部40と、を含む。駐車場サーバー10は、駐車場管理システム1の主たる制御を行う装置であり、空調装置30、パーテーション駆動部40を制御する。駐車場サーバー10は、基地局、ネットワーク網等を含む無線通信により、複数台の車両を駐車可能な収容領域A1に駐車した車両とも通信可能である。なお、駐車場サーバー10は、駐車場Pに設置されている必要はない。また、複数のサーバー装置により構成される分散サーバーやクラウド環境に作られた分散型の仮想サーバー(クラウドサーバー)であってもよい。
【0014】
空調装置30は、例えば、駐車場Pに設置された太陽光発電の様な発電装置、電力会社が提供する電力系統等を通じて電力を受け取り、駐車場Pの空調を実行する装置である。空調装置30は冷房装置及び暖房装置を含み、駐車場Pの温度調整を実行する。駐車場Pが建物の内部のように閉空間に存在する場合、空調装置30は、駐車場Pの温度調整を効率的に実行することができる。
【0015】
パーテーション駆動部40は、別途設けられた仕切部42(
図3、4参照)を駆動する。後述するように、この仕切部42は収容領域A1を区画形成可能な部材であり、例えば、駐車場Pの屋根に収納された折り畳み式の仕切壁、側壁から進退可能に収容された可動壁、断熱性の高いロールスクリーン等により構成される。パーテーション駆動部40は、必要に応じて、特に車両からの要求に応じて、仕切部42を移動し、仕切領域SP1~SP3(
図3、4参照)を生成する。
【0016】
駐車場サーバー10(駐車場管理システム1)は、車両の温度調整を実行するにあたって、例えば
図1に示したように以下の指示を送信する。
【0017】
(1)収容領域A1に駐車した車両を、駐車場Pの空調装置30を用いて温度調整するための設備空調指示(空調装置30に送信)
(2)各車両の温調装置を用いて温度調整するための個車温調指示(車両に送信)
【0018】
図1に示すように、駐車場サーバー10は、(2)の指示に先立って、各車両から環境温度の調整を要求する環境温度要求を受信してもよい。さらに駐車場サーバー10は、環境温度要求の受信に基づいて、仕切部42を駆動して仕切領域を生成する仕切領域生成指示をパーテーション駆動部40に送信してもよい。
【0019】
図2に示すように、本実施形態の駐車場サーバー10は、収容領域電力量取得部11と、合計電力量取得部12と、温調方法設定部13と、温調要求取得部14と、仕切領域生成部15と、バッテリSOC取得部16と、充電実行部17と、走行計画取得部18と、放電実行部19と、プレ空調指示部20と、を備える。駐車場サーバー10は、駐車場管理システム1の主たる構成要素であり、駐車場管理システム1が、これらの要素を備えているということができる。
【0020】
駐車場サーバー10は不図示の制御装置(コンピュータ)を備えていてもよく、この制御装置が不図示の記憶部に記憶されたプログラムに従って、上述した各部を制御してもよい。各部は、制御装置の指示に従って所定の処理を行うソフトウェア又はハードウェアである。
【0021】
収容領域電力量取得部11は、収容領域A1に駐車した車両を、駐車場Pの空調装置30を用いて温度調整した場合における収容領域A1の電力量である収容領域電力量を取得する。収容領域電力量は空調装置30の消費電力量であり、収容領域電力量取得部11は、環境温度、稼働予測時間、電気代、過去のデータなどの複数の情報から収容領域電力量を算出することができる。
【0022】
合計電力量取得部12は、各車両の温調装置を用いて車両毎に温度調整した場合における電力量の合計である個車合計電力量を取得する。各車両は、自身の温調装置が消費する消費電力量を無線通信により駐車場サーバー10に送信し、合計電力量取得部12は、収容領域A1に駐車した全車両の消費電力を合計して個車合計電力量を取得する。
【0023】
温調方法設定部13は、収容領域電力量取得部11が取得した収容領域電力量及び合計電力量取得部12が取得した個車合計電力量に基づいて、温調方法を設定する。具体的に温調方法設定部13は、収容領域電力量が個車合計電力量より少ない場合、駐車場Pの空調装置30を用いて温度調整する設備温調を設定かつ実行し(
図1の設備空調指示)、収容領域電力量が個車合計電力量より多い場合、収容領域A1に駐車した車両毎に温度調整する個車温調を設定かつ実行する(
図1の個車温調指示)。すなわち、温調方法設定部13は、設備空調指示と個車温調指示のうち、消費電力量の小さい方を選択し、設定する。
【0024】
温調要求取得部14は、収容領域A1に駐車した車両から環境温度の調整要求(
図1の環境温度要求)を取得する。温調要求取得部14は、例えば任意のタイミングで車両にポーリングを行い、車両から調整要求を取得する。
【0025】
仕切領域生成部15は、温調要求取得部14が取得した調整要求に基づいて、収容領域A1を区画形成する仕切部42(
図3、4参照)を移動する。具体的に仕切領域生成部15は、調整要求に基づいて、仕切部42を駆動する仕切領域生成指示(
図1)をパーテーション駆動部40に送信する。仕切領域生成指示を受信したパーテーション駆動部40は、仕切部42を駆動し、仕切領域SP1~SP3(
図3、4参照)を生成する。
【0026】
バッテリSOC取得部16は、収容領域A1に駐車した車両からバッテリSOC(State of Charge)を取得する。バッテリSOCは、車両のバッテリの充電状態を示す値である。バッテリSOC取得部16は、例えば任意のタイミングで車両にポーリングを行い、車両からバッテリSOCを取得するが、温調要求取得部14による環境温度の調整要求の取得と同時に、バッテリSOCを取得してもよい。
【0027】
充電実行部17は、収容領域A1に駐車した車両の充電を行う。充電実行部17は、バッテリSOC取得部16が取得したバッテリSOCに基づいて充電の要否を判定する。充電実行部17は、例えば車両の駐車時に車両に接続された充放電コネクタを介して車両の充電を行うことができる。充電実行部17は、例えば、バッテリSOCが所定のSOC閾値より低い場合、及び、個車温調によりバッテリSOCがSOC閾値より下がることが予測される場合に、充電を実行する。なお、充電は、充放電コネクタを介した電力伝送に限らず、非接触な電力伝送により実現されてもよい。
【0028】
走行計画取得部18は、収容領域A1に駐車した車両から走行計画を取得する。上述したSOC閾値は、例えば、走行計画取得部18が取得した走行計画に基づいて設定される値であってよい。走行計画取得部18は、車両(カーナビゲーションシステム)のメモリ、駐車場サーバー10、ユーザーの携帯端末装置等に記憶された走行計画を取得することができる。
【0029】
放電実行部19は、収容領域A1に駐車した車両の放電を行う。放電実行部19は、収容領域A1に駐車した車両から放電される電力を、設備温調、すなわち空調装置30による温調に用いてもよい。放電実行部19は、例えば車両の駐車時に車両に接続された充放電コネクタを介して車両の放電を行うことができる。なお、放電は、充放電コネクタを介した電力伝送に限らず、非接触な電力伝送により実現されてもよい。
【0030】
プレ空調指示部20は、収容領域A1に駐車した車両毎にプレ空調を実行するプレ空調指示を出力する。プレ空調指示部20は、走行計画取得部18が取得した走行計画に基づいて、走行前に予め車両を適切に空調する旨を指示するプレ空調指示を出力する。プレ空調指示部20は、走行計画に含まれる出発時間等に基づき、プレ空調指示を出力することができる。
【0031】
図3は、駐車した車両の状況に応じて、収容領域A1に設定された仕切領域の例を示している。本例では、パーテーション駆動部40が駆動する仕切部42によって2つの仕切領域SP1、SP2が設定された収容領域A1を示す。仕切領域SP1、SP2は仕切部42の移動により生成されるが、実際に仕切部42を移動して行う仕切領域SP1、SP2の生成は、温調方法設定部13が
図1の設備空調指示を発した場合に実現される。
【0032】
図3の例では、車両A、車両B、車両Cは、それぞれ異なる環境温度の調整要求を行う車両である。車両Aは、バッテリの充放電能力の低下防止のため、環境温度の調整要求として暖機要求を送信した車両である。車両Bは、バッテリの劣化防止のため、環境温度の調整要求として低温維持要求を送信した車両である。車両Cは、環境温度の調整要求がない車両である。車両Cは、環境温度がバッテリにとって問題がないため、環境温度の調整要求を送信しない車両や、環境温度調整サービスの契約をしていない車両等を含む。
【0033】
温調要求取得部14が、車両A、車両Bから環境温度の調整要求を取得すると、合計電力量取得部12は、暖機要求を送信した車両Aの群を仕切領域SP1にグルーピングし、低温維持要求を送信した車両Bの群を仕切領域SP2にグルーピングする。収容領域電力量取得部11は、仕切領域SP1、SP2毎の想定される消費電力量、即ち、仕切領域SP1での消費電力量、及び仕切領域SP2での消費電力量をそれぞれ算出する。さらに合計電力量取得部12は、各車両の温調装置を用いて車両毎に温度調整した場合において、想定される仕切領域SP1に駐車した車両の消費電力量の合計である個車合計電力量、及び仕切領域SP2に駐車した車両の消費電力量の合計である個車合計電力量をそれぞれ算出する。
【0034】
温調方法設定部13は、仕切領域SP1、SP2毎に、収容領域電力量取得部11が取得した収容領域電力量が、合計電力量取得部12が取得した個車合計電力量より多い場合、車両毎に温度調整する個車温調を設定、実行する。この場合に、仕切領域生成部15は、仕切部42を移動する仕切領域生成指示をパーテーション駆動部40に送信する。パーテーション駆動部40は仕切部42を駆動し、
図3の仕切領域SP1、SP2を形成する。
【0035】
なお、車両Aが駐車スペースP12に駐車しているが、周囲に同種の調整要求を出している車両はなく、この車両のみを囲む仕切領域を生成して設備温調をすることは効率的でないため、駐車スペースP12の設備温調は実行せず、個車温調を実行する。
【0036】
図4も、
図3と同ように、駐車した車両の状況に応じて、収容領域A1に設定された仕切領域の例を示している。本例では、パーテーション駆動部40が駆動する仕切部42によって、低温維持要求を送信した車両Bの群を仕切る1つの仕切領域SP3が設定された収容領域A1を示す。実際に仕切領域SP3を設定するプロセスは
図3と同じである。2台の車両Aが駐車スペースP1、P7に駐車しているが、周囲に同種の調整要求を出している車両はなく、この2台の車両のみを囲む仕切領域を生成して設備温調をすることは効率的でないため、駐車スペースP1、P7の設備温調は実行せず、個車温調を実行する。
【0037】
図5に示すように、駐車場サーバー10は、収容領域A1に駐車した車両の状況に従って、温調方法を決定する。本図のフローは、車両からの環境温度の調整要求が暖機要求の例であるが、調整要求は低温維持要求であってもよい。
【0038】
まず、温調要求取得部14が、車両から、環境温度の調整要求として暖機要求を取得する(ステップS1)。次に合計電力量取得部12が、暖機要求をした車両を、仕切領域に従ってグルーピングするとともに(ステップS2)、グルーピングされた車両毎の暖機消費電力量を算出する(ステップS3)。さらに合計電力量取得部12は、グルーピングされた車両の暖機消費電力量を合計し、合計の暖機消費電力量、すなわち個車合計電力量を算出する(ステップS4)。
【0039】
一方、収容領域電力量取得部11は、収容領域A1に駐車した車両のうち、グルーピングされた車両を、駐車場Pの空調装置30で暖機した場合の暖機消費電力量、すなわち収容領域A1の収容領域電力量を算出する(ステップS5)。
【0040】
次に温調方法設定部13は、ステップS5の収容領域電力量とステップS4の個車合計電力量とを比較し(ステップS6)、収容領域電力量が、個車合計電力量より少ない(収容領域電力量<個車合計電力量)場合(ステップS6;Yes)、空調装置30による暖機を設定し、実行する(ステップS7)。一方、温調方法設定部13は、ステップS5の収容領域電力量が、ステップS4の個車合計電力量以上である(収容領域電力量≧個車合計電力量、ただし収容領域電力量が個車合計電力量より多い場合を含む)場合(ステップS6;No)、車両毎に暖機を設定し、実行する(ステップS8)。
【0041】
以上述べたように、本実施形態の駐車場管理システム1(駐車場サーバー10)は、温調方法設定部13が、収容領域電力量及び個車合計電力量に基づいて温調方法を設定する(
図5のステップS6)。具体的に、温調方法設定部13は、収容領域電力量が個車合計電力量より少ない場合、駐車場Pの空調装置30を用いて温度調整する設備温調を実行し(
図5のステップS7)、収容領域電力量が個車合計電力量より多い場合、収容領域A1に駐車した車両毎に温度調整する個車温調を実行する(
図5のステップS7)。
【0042】
これにより、駐車場Pに駐車される複数の車両を群として管理することで、駐車場Pの設備全体としての消費電力を最適化することができる。即ち、個車毎に温度調整したほうがよい場合には個車毎に温度調整し、設備空調で温度調整したほうがよい場合には設備温調を用いることで、設備全体としての消費電力を抑制できる。
【0043】
また、温調要求取得部14が環境温度の調整要求を取得し(
図5のステップS1)、仕切領域生成部15が、温調要求取得部14が取得した調整要求に基づいて、収容領域A1を区画形成する仕切部42を移動して仕切領域SP1~SP3を生成する。
【0044】
これにより、収容領域A1全体を温調するよりも収容領域A1内に仕切領域SP1~SP3を生成して温調する方が、設備温調の消費電力を抑制できる。
【0045】
具体的に、収容領域電力量取得部11は、仕切部42によって区画形成された仕切領域SP1~SP3毎の収容領域電力量を取得し(
図5のステップS5)、合計電力量取得部12は、仕切領域SP1~SP3内に存在する車両のうち、調整要求のある車両の電力量の合計である個車合計電力量を取得する(
図5のステップS4)。
【0046】
これにより、仕切領域SP1~SP3における収容領域電力量と、仕切領域SP1~SP3内に存在する車両のうち、調整要求のある車両の電力量の合計である個車合計電力量とを比較することで、より設備全体としての消費電力を抑制できる。
【0047】
なお、仕切領域生成部15は、
図3、4に示すように、調整要求のある車両のみを囲むように仕切領域SP1~SP3を生成することが好ましい。これにより、設備温調で調整要求のない車両を暖機する必要がないので、調整要求のある車両のみを効率的に暖機することができる。
【0048】
本実施形態の駐車場管理システム1は、上述したように、バッテリSOC取得部16、充電実行部17をも備えている。充電実行部17は、バッテリSOC取得部16が取得したバッテリSOCに基づいて充電の要否を判定することができる。
【0049】
これにより、駐車場Pに車両を留めるだけで必要な充電が行われるので、駐車場Pの利便性が向上する。
【0050】
充電実行部17は、バッテリSOCがSOC閾値より低い場合、及び、個車温調によりバッテリSOCがSOC閾値より下がることが予測される場合に、充電を実行することができる。
【0051】
これにより、個車温調する場合におけるバッテリSOCの低下を考慮して充電管理が行われるので、駐車場Pの利便性がさらに向上する。
【0052】
本実施形態の駐車場管理システム1は、上述したように、収容領域A1に駐車した車両から走行計画を取得する走行計画取得部18をも備えている。そして、上述したSOC閾値は、走行計画取得部18が取得した走行計画に基づいて設定することができる。
【0053】
これにより、ユーザーの走行計画に基づいて充電が行われるので、走行中に充電する機会を減らすことができ、駐車場Pの利便性がさらに向上する。
【0054】
なお、駐車場Pは、太陽光発電の様な再生可能エネルギーを用いて設備温調又は車両の充電が可能である。これにより、自然エネルギーを有効に利用することができる。
【0055】
本実施形態の駐車場管理システム1は、上述したように、放電実行部19をも備えており、収容領域A1に駐車した車両の放電を行うとともに、収容領域A1に駐車した車両から放電される電力を、設備温調、すなわち空調装置30による温調に用いることができる。これにより、駐車場Pの設備全体としての消費電力を最適化することができる。
【0056】
また、放電実行部19は、収容領域A1に駐車した車両から放電される電力を、電力系統に供給することができる。これにより、駐車場Pを仮想発電所(VPP)として機能させることができる。
【0057】
さらに放電実行部19は、車両の所有者とのスマートグリッド連携契約に基づいて、放電の要否を判定することができる。これにより、スマートグリッド連携契約に基づいて電力系統への放電の要否を判定することで、ユーザーの意思を反映させることができる。
【0058】
本実施形態の駐車場管理システム1は、上述したように、収容領域A1に駐車した車両毎にプレ空調を実行するプレ空調指示を出力するプレ空調指示部20をも備えている。プレ空調指示部20は、走行計画取得部18が取得した走行計画に基づいて、プレ空調指示を出力することができる。
【0059】
これにより、プレ空調を駐車場管理システム1で管理することで、駐車場Pの利便性が向上する。
【0060】
プレ空調指示部20は、車両の所有者とのプレ空調サービス契約に基づいて、プレ空調の要否を判定することができる。これにより、プレ空調サービス契約に基づいて電力系統への放電の要否を判定することで、ユーザーの意思を反映させることができる。
【0061】
図6に示すように、他の実施形態の駐車場管理システム1は、2つの収容領域A1、A2を有する駐車場Pを管理することができる。駐車場管理システム1は、より大規模な駐車場Pの管理をも実行可能である。収容領域の数は3つ以上の複数であってもよく、1つでもよい。
【0062】
このように駐車場Pが複数の収容領域A1、A2を有する場合、収容領域電力量取得部11及び温調方法設定部13は、収容領域A1、A2毎に温調方法を管理することができる。これにより、温調設備を最適化することができ、管理を容易にできる。
【0063】
また、複数の収容領域は1つのフロアに存在してもよいし、複数のフロアに跨って存在してもよい。複数の収容領域が複数のフロアに跨って存在する駐車場Pは、階層毎に、少なくとも1つの収容領域が存在する、いわゆる立体駐車場である。
【0064】
これにより、駐車場Pを立体駐車場にすることでスペースを有効に利用することができ、複数階に跨って1つの収容領域が存在しないように管理することで、管理が複雑になることを回避できる。
【0065】
図7に示すように、駐車場管理システム1を利用することにより、電動車両に関連した一連のビジネスモデルが提供される。ユーザーは、駐車場管理会社に駐車場利用料を支払い、駐車場管理会社は収益を得るとともに、対価として駐車場Pの管理を行うとともに、ユーザーにサービスを提供する。
【0066】
本例では、駐車場管理会社が、サーバー管理会社にシステム利用料を支払って、駐車場サーバー10の管理を委託している。サーバー管理会社は、駐車場サーバー10の開発、保守を行う。これにより、駐車場サーバー10は、上述したように車両からの温調要求を受けて駐車場Pの温調制御を行うとともに、車両からバッテリSOC等の車両情報を受けて充放電制御を行う。
【0067】
ユーザーは、スマートフォン等の電子端末を用いて、走行計画に基づくスケジュールを駐車場サーバー10に送信することができる。駐車場サーバー10は、スケジュールに従った通知をユーザーに行うことにより、ユーザーの利便性が増す。
【0068】
駐車場Pは、電力会社等の電力系統から電力を買うことにより(買電)、設備を運営するとともに、太陽光発電、車両の放電等から得られた電力を電力会社に売ることもできる(売電)。このような一連の流れにより、各当事者は、サービス、収益を得ることができる。
【0069】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0070】
また、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
【0071】
(1) 車両の充電が可能であって、前記車両を収容する駐車場(駐車場P)を管理する駐車場管理システム(駐車場管理システム1)であって、
複数台の車両を駐車可能な収容領域(収容領域A1)に駐車した車両を前記駐車場の空調を用いて温度調整した場合における前記収容領域の電力量である収容領域電力量を取得する収容領域電力量取得部(収容領域電力量取得部11)と、
各車両の温調装置を用いて車両毎に温度調整した場合における電力量の合計である個車合計電力量を取得する合計電力量取得部(合計電力量取得部12)と、
前記収容領域電力量及び前記個車合計電力量に基づいて温調方法を設定する温調方法設定部(温調方法設定部13)と、を備え、
前記温調方法設定部は、
前記収容領域電力量が前記個車合計電力量より少ない場合、前記駐車場の空調を用いて温度調整する設備温調を実行し、
前記収容領域電力量が前記個車合計電力量より多い場合、前記収容領域に駐車した車両毎に温度調整する個車温調を実行する、駐車場管理システム。
【0072】
(1)によれば、駐車場に駐車される複数の車両を群として管理することで、駐車場の設備全体としての消費電力を最適化することができる。即ち、個車毎に温度調整したほうがよい場合には個車毎に温度調整し、設備空調で温度調整したほうがよい場合には設備温調を用いることで、設備全体としての消費電力を抑制できる。
【0073】
(2) (1)に記載の駐車場管理システムであって、
前記収容領域に駐車した車両から環境温度の調整要求を取得する温調要求取得部(温調要求取得部14)と、
前記調整要求に基づいて、前記収容領域を区画形成する仕切部(仕切部42)を移動して仕切領域(仕切領域SP1~SP3)を生成する仕切領域生成部(仕切領域生成部15)と、を備える、駐車場管理システム。
【0074】
(2)によれば、収容領域全体を温調するよりも収容領域内に仕切領域を生成して温調する方が、設備温調の消費電力を抑制でき、設備全体としての消費電力をより一層抑制できる。
【0075】
(3) (2)に記載の駐車場管理システムであって、
前記収容領域電力量取得部は、前記仕切部によって区画形成された仕切領域における収容領域電力量を取得し、
前記合計電力量取得部は、前記仕切領域内に存在する車両のうち、前記調整要求のある車両の電力量の合計である個車合計電力量を取得する、駐車場管理システム。
【0076】
(3)によれば、仕切領域における収容領域電力量と、仕切領域内に存在する車両のうち、調整要求のある車両の電力量の合計である個車合計電力量とを比較することで、より精度のよい比較を行うことができ、設備全体としての消費電力を抑制できる。
【0077】
(4) (3)に記載の駐車場管理システムであって、
前記仕切領域生成部は、前記調整要求のある車両のみを囲むように前記仕切領域を生成する、駐車場管理システム。
【0078】
(4)によれば、設備温調で調整要求のない車両を暖機する必要がないので、調整要求のある車両のみを効率的に暖機することができる。
【0079】
(5) (1)に記載の駐車場管理システムであって、
前記収容領域に駐車した車両からバッテリSOCを取得するバッテリSOC取得部(バッテリSOC取得部16)と、
前記収容領域に駐車した車両の充電を行う充電実行部(充電実行部17)と、を備え、
前記充電実行部は、前記バッテリSOCに基づいて充電の要否を判定する、駐車場管理システム。
【0080】
(5)によれば、駐車場に車両を留めるだけで必要な充電が行われるので、駐車場の利便性が向上する。
【0081】
(6) (5)に記載の駐車場管理システムであって、
前記充電実行部は、前記バッテリSOCがSOC閾値より低い場合、及び、前記個車温調により前記バッテリSOCがSOC閾値より下がることが予測される場合に、前記充電を実行する、駐車場管理システム。
【0082】
(6)によれば、個車温調する場合におけるバッテリSOCの低下を考慮して充電管理が行われるので、駐車場の利便性がさらに向上する。
【0083】
(7) (6)に記載の駐車場管理システムであって、
前記収容領域に駐車した車両から走行計画を取得する走行計画取得部(走行計画取得部18)を備え、
前記SOC閾値は、前記走行計画に基づいて設定される、駐車場管理システム。
【0084】
(7)によれば、ユーザーの走行計画に基づいて充電が行われるので、走行中に充電する機会を減らすことができ、駐車場の利便性がさらに向上する。
【0085】
(8) (1)~(7)のいずれかに記載の駐車場管理システムであって、
前記駐車場は、再生可能エネルギーを用いて前記設備温調又は前記車両の充電が可能である、駐車場管理システム。
【0086】
(8)によれば、自然エネルギーを有効に利用することができる。
【0087】
(9) (1)~(7)のいずれかに記載の駐車場管理システムであって、
前記収容領域に駐車した車両の放電を行う放電実行部(放電実行部19)を備え、
前記放電実行部は、前記収容領域に駐車した車両から放電される電力を、前記設備温調に用いる、駐車場管理システム。
【0088】
(9)によれば、駐車場の設備全体としての消費電力を最適化することができる。
【0089】
(10) (1)~(7)のいずれかに記載の駐車場管理システムであって、
前記収容領域に駐車した車両の放電を行う放電実行部(放電実行部19)を備え、
前記放電実行部は、前記収容領域に駐車した車両から放電される電力を、電力系統に供給する、駐車場管理システム。
【0090】
(10)によれば、駐車場を仮想発電所(VPP)として機能させることができる。
【0091】
(11) (10)に記載の駐車場管理システムであって、
前記放電実行部は、前記車両の所有者とのスマートグリッド連携契約に基づいて、前記放電の要否を判定する、駐車場管理システム。
【0092】
(11)によれば、スマートグリッド連携契約に基づいて電力系統への放電の要否を判定することで、ユーザーの意思を反映させることができる。
【0093】
(12) (1)~(7)のいずれかに記載の駐車場管理システムであって、
前記収容領域に駐車した車両から走行計画を取得する走行計画取得部(走行計画取得部18)と、
前記収容領域に駐車した車両毎にプレ空調を実行するプレ空調指示を出力するプレ空調指示部(プレ空調指示部20)と、を備え、
前記プレ空調指示部は、前記走行計画に基づいて、前記プレ空調指示を出力する、駐車場管理システム。
【0094】
(12)によれば、プレ空調を駐車場管理システムで管理することで、駐車場の利便性が向上する。
【0095】
(13) (12)に記載の駐車場管理システムであって、
前記プレ空調指示部は、前記車両の所有者とのプレ空調サービス契約に基づいて、前記プレ空調の要否を判定する、駐車場管理システム。
【0096】
(13)によれば、プレ空調サービス契約に基づいて電力系統への放電の要否を判定することで、ユーザーの意思を反映させることができる。
【0097】
(14) (1)に記載の駐車場管理システムであって、
前記駐車場は、複数の収容領域(収容領域A1、A2)を有し、
前記収容領域電力量取得部及び前記温調方法設定部は、前記収容領域毎に温調方法を管理する、駐車場管理システム。
【0098】
(14)によれば、温調設備を最適化することができ、管理を容易にできる。
【0099】
(15) (14)に記載の駐車場管理システムであって、
前記駐車場は、立体駐車場であり、
階層毎に、少なくとも1つの収容領域が存在する、駐車場管理システム。
【0100】
(15)によれば、立体駐車場にすることでスペースを有効に利用することができ、複数階に跨って1つの収容領域が存在しないように管理することで、管理が複雑になることを回避できる。
【符号の説明】
【0101】
1 駐車場管理システム
10 駐車場サーバー
11 収容領域電力量取得部
12 合計電力量取得部
13 温調方法設定部
14 温調要求取得部
15 仕切領域生成部
16 バッテリSOC取得部
17 充電実行部
18 走行計画取得部
19 放電実行部
20 プレ空調指示部
30 空調装置
40 パーテーション駆動部
42 仕切部
A1、A2 収容領域
SP1~SP3 仕切領域
P 駐車場