(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125798
(43)【公開日】2024-09-19
(54)【発明の名称】車両用照明装置
(51)【国際特許分類】
B60Q 3/82 20170101AFI20240911BHJP
B60Q 3/76 20170101ALI20240911BHJP
H01H 36/00 20060101ALI20240911BHJP
【FI】
B60Q3/82
B60Q3/76
H01H36/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023033869
(22)【出願日】2023-03-06
(71)【出願人】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】三浦 玲貴
(72)【発明者】
【氏名】川元 聡
【テーマコード(参考)】
3K040
5G046
【Fターム(参考)】
3K040AA02
3K040CA05
3K040DA03
3K040DA05
3K040FB02
3K040GA04
3K040GB01
3K040GC01
5G046AA01
5G046AB02
5G046AC24
5G046AD02
5G046AE05
(57)【要約】
【課題】コストダウンに寄与する。
【解決手段】車両用照明装置10は、第1検出電極54を有する第1タッチスイッチ50と、第2検出電極64を有する第2タッチスイッチ60と、第3検出電極74を有する第3タッチスイッチ70と、を有している。そして、制御部80が、第1タッチスイッチ50~第3タッチスイッチ70による検出結果に基づいて、第1照明部42L及び第2照明部42Rを点灯状態又は消灯状態にすることで、照明機構部40の照明形態が変更される。ここで、第3検出電極74は、第1検出電極54と一体に形成された電極部74Lと、第2検出電極64と一体に形成された電極部74Rと、を含んで構成されている。これにより、第3タッチ部72への接触を検出するための電極を、第1検出電極54及び第2検出電極64とは別に設ける必要がなくなる。したがって、車両用照明装置10のコストダウンに寄与することができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室内を照明する複数の照明部を有する照明機構部と、
第1タッチ部と、前記第1タッチ部の背面側に設けられ且つ前記第1タッチ部に接触する乗員の手指との間に生じる静電容量を検出する第1検出電極と、を有する第1タッチスイッチと、
第2タッチ部と、前記第2タッチ部の背面側に設けられ且つ前記第2タッチ部に接触する乗員の手指との間に生じる静電容量を検出する第2検出電極と、を有する第2タッチスイッチと、
第3タッチ部と、前記第3タッチ部の背面側に設けられ且つ前記第3タッチ部に接触する乗員の手指との間に生じる静電容量を検出する第3検出電極と、を有する第3タッチスイッチと、
前記静電容量の変化に基づいて前記第1タッチ部、前記第2タッチ部、及び前記第3タッチ部への乗員の接触を検知し、検知結果に基づいて複数の前記照明部の点消灯状態を切替えて前記照明機構部の照明形態を変更する制御部と、
を備え、
前記第3検出電極は、一対の電極部によって構成されており、一方の前記電極部が、前記第1検出電極と一体に形成され、他方の前記電極部が前記第2検出電極と一体に形成されている車両用照明装置。
【請求項2】
前記第3タッチ部の表面には、操作位置を示すマークが形成されており、
一対の前記電極部における各々の少なくとも一部が、前記マークに対して前記第3タッチ部の背面側に位置している請求項1に記載の車両用照明装置。
【請求項3】
一対の前記電極部は、前記第3タッチ部の背面側に設けられた電極片を含んで構成されており、
一対の前記電極部の少なくとも一方には、複数の前記電極片が設けられており、
車室内側から見て、一方の前記電極部に設けられた前記電極片と他方の前記電極部に設けられた前記電極片とが交互に並んで配置されている請求項2に記載の車両用照明装置。
【請求項4】
前記照明機構部は、第1照明部と第2照明部とを有しており、
前記第1照明部及び前記第2照明部の同状態において、前記制御部が前記第1タッチ部への接触を検知した場合には、前記制御部によって前記第1照明部の点消灯状態を切替え、前記制御部が前記第2タッチ部への接触を検知した場合には、前記制御部によって前記第2照明部の点消灯状態を切替え、前記制御部が前記第3タッチ部への接触を検知した場合には、前記制御部によって第1照明部及び前記第2照明部の点消灯状態を切替える請求項1~請求項3の何れか1項に記載の車両用照明装置。
【請求項5】
前記第1照明部及び前記第2照明部が異なる状態のときに、前記制御部が前記第3タッチ部への接触を検知した場合には、前記制御部によって前記第1照明部及び前記第2照明部を点灯状態にする請求項4に記載の車両用照明装置。
【請求項6】
前記照明機構部は、第1照明部、第2照明部、及び第3照明部を有しており、
前記第1照明部、前記第2照明部、及び前記第3照明部の同状態において、前記制御部が前記第1タッチ部への接触を検知した場合には、前記制御部によって前記第1照明部の点消灯状態を切替え、前記制御部が前記第2タッチ部への接触を検知した場合には、前記制御部によって前記第2照明部の点消灯状態を切替え、前記制御部が前記第3タッチ部への接触を検知した場合には、前記制御部によって前記第1照明部、前記第2照明部、及び前記第3照明部の点消灯状態を切替える請求項1~請求項3の何れか1項に記載の車両用照明装置。
【請求項7】
前記第1照明部、第2照明部、及び前記第3照明部の全てが同状態でないときに、前記制御部が前記第3タッチ部への接触を検知した場合には、前記制御部によって第1照明部、第2照明部、及び前記第3照明部を点灯状態にする請求項6に記載の車両用照明装置。
【請求項8】
前記照明機構部は、第1照明部、第2照明部、及び第3照明部を有しており、
前記第1照明部、前記第2照明部、及び前記第3照明部の同状態において、前記制御部が前記第1タッチ部への接触を検知した場合には、前記制御部によって前記第1照明部の点消灯状態を切替え、前記制御部が前記第2タッチ部への接触を検知した場合には、前記制御部によって前記第2照明部の点消灯状態を切替え、前記制御部が前記第3タッチ部への接触を検知した場合には、前記制御部によって前記第3照明部の点消灯状態を切替える請求項1~請求項3の何れか1項に記載の車両用照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両では、車室内の天井に設けられた車両用照明装置によって車室内を照明する(例えば、下記特許文献1参照)。この車両用照明装置には、例えば車室内の全体を照らすルームランプや運転席及び助手席を個別に照らすマップランプ等の複数のランプが設けられている。また、車両用照明装置では、タッチスイッチを搭載することで、タッチスイッチによって、乗員の車両用照明装置への操作を検出して、上記ランプを点灯状態又は消灯状態に切替える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、タッチスイッチを搭載した車両用照明装置では、複数のランプ毎にタッチスイッチを搭載する必要があり、コストアップの要因となっている。このため、車両用照明装置では、コストダウンに寄与することができる構造にすることが望ましい。
【0005】
本発明は、上記事実を考慮して、コストダウンに寄与することができる車両用照明装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、車室内を照明する複数の照明部を有する照明機構部と、第1タッチ部と、前記第1タッチ部の背面側に設けられ且つ前記第1タッチ部に接触する乗員の手指との間に生じる静電容量を検出する第1検出電極と、を有する第1タッチスイッチと、第2タッチ部と、前記第2タッチ部の背面側に設けられ且つ前記第2タッチ部に接触する乗員の手指との間に生じる静電容量を検出する第2検出電極と、を有する第2タッチスイッチと、第3タッチ部と、前記第3タッチ部の背面側に設けられ且つ前記第3タッチ部に接触する乗員の手指との間に生じる静電容量を検出する第3検出電極と、を有する第3タッチスイッチと、前記静電容量の変化に基づいて前記第1タッチ部、前記第2タッチ部、及び前記第3タッチ部への乗員の接触を検知し、検知結果に基づいて複数の前記照明部の点消灯状態を切替えて前記照明機構部の照明形態を変更する制御部と、を備え、前記第3検出電極は、一対の電極部によって構成されており、一方の前記電極部が、前記第1検出電極と一体に形成され、他方の前記電極部が前記第2検出電極と一体に形成されている車両用照明装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の1又はそれ以上の実施形態によれば、コストダウンに寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係る車両用照明装置が適用された車両の車室内を示す車両後側から見た後面図である。
【
図2】
図1に示される車両用照明装置の右斜め後方側から見た斜視図である。
【
図3】
図2に示される車両用照明装置の車両下側から見た下面図である。
【
図4】
図3に示される車両用照明装置を、下ケースを取外した状態で示す下面図である。
【
図5】
図3に示される車両用照明装置の前部を示す車両前側から見た断面図(
図3の5-5線断面図)である。
【
図6】
図3に示される車両用照明装置の後部を示す車両後側から見た断面図(
図3の6-6線断面図)である。
【
図7】第2実施形態に係る車両用照明装置の車両下側から見た下面図である。
【
図8】
図7に示される車両用照明装置の後部を示す車両後側から見た断面図(
図7の8-8線断面図)である。
【
図9】(A)は、
図4に示される第3検出電極の変形例を模式的に示す下面図であり、(B)は、第3検出電極の他の変形例を模式的に示す下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
以下、
図1~
図6を用いて、第1実施形態に係る車両用照明装置10について説明する。
図1に示されるように、車両用照明装置10は、車両(自動車)Vにおける車室CA内を照明する装置として構成されている。なお、図面において適宜示される矢印UP、矢印FR、矢印RHは、それぞれ車両Vの車両上側、車両前側、車両右側(車幅方向一方側)を示している。以下の説明において、上下、前後、左右の方向を用いて説明するときには、特に断りのない限り、車両上下方向、車両前後方向、車両左右方向を示すものとする。
【0010】
図1及び
図2に示されるように、車両用照明装置10は、全体として上下方向を厚み方向とし且つ左右方向を長手方向とする略直方体状に形成されている。車両用照明装置10は、車室CAの天井RFの前端側部分における左右方向中央部に設けられており、車両用照明装置10の下端部が、天井RFから車室CA側へ露出している。車両用照明装置10は、ケース20と、基板30(
図4~
図6参照)と、照明機構部40と、第1タッチスイッチ50と、第2タッチスイッチ60と、第3タッチスイッチ70と、を含んで構成されている。以下、車両用照明装置10の各構成について説明する。
【0011】
(ケース20について)
図2~
図6に示されるように、ケース20は、車両用照明装置10の外郭を構成している。ケース20は、中空の略直方体状に形成されており、上下に2分割されたケース部材によって構成されている。具体的には、ケース20は、ケース20の上側部分を構成し且つ下側へ開放された上ケース22と、ケース20の下側部分を構成し且つ上側へ開放された下ケース24と、を含んで構成されており、上ケース22及び下ケース24が上下方向に組付けられて、爪篏合によって互いに保持されている。ケース20の右側部には、コネクタ部20Aが形成されており、コネクタ部20Aは、左右方向を軸方向とする略矩形筒状に形成されて、ケース20から右側へ突出している。そして、下ケース24が、天井RFから車室CA側へ露出している。
【0012】
(基板30について)
基板30は、上下方向を板厚方向とし且つ左右方向を長手方向とする略矩形板状に形成されている。基板30は、ケース20内に配置され、上ケース22及び下ケース24によって上下方向両側から挟まれて、ケース20に保持されている。基板30の下面には、制御部80が配置されている。基板30の右端部には、複数のコネクタターミナル32(
図3及び
図4参照)の一端部が接続されており、コネクタターミナル32の他端側部分がコネクタ部20Aの内部に配置されている。コネクタターミナル32の一端部は、制御部80に接続されている。そして、車両側のコネクタ(図示省略)がコネクタ部20Aに差し込まれて、基板30が車両Vの電源(バッテリ)90(
図2参照)に電気的に接続されている。
【0013】
制御部80は、単一又は複数のマイクロコンピュータ、及びその他の電子デバイスにより構成され、メモリ、タイマ等を備える。メモリには、第1タッチスイッチ50、及び、第2タッチスイッチ60を機能させ、第1照明部42L、及び、第2照明部42Rの点灯、消灯の制御を行うためのプログラム、及びプログラムに用いられる設定値等が記憶されている。
【0014】
(照明機構部40について)
照明機構部40は、照明部としての第1照明部42Lと、照明部としての第2照明部42Rと、を含んで構成されている。第1照明部42Lは、主として車室CA内における助手席PS周辺を照明する機構部として構成され、第2照明部42Rは、主として車室CA内における運転席DS周辺を照明する機構部として構成されている。第1照明部42L及び第2照明部42Rは、車両用照明装置10の左右方向中央部に対して左右対称に構成されている。このため、以下、第1照明部42Lについて説明し、第2照明部42Rの説明は適宜省略する。
【0015】
第1照明部42Lは、下ケース24に形成されたガイド筒部44と、導光レンズ46と、光源48と、を含んで構成されている。ガイド筒部44は、上下方向を軸方向とする略矩形筒状に形成され、下ケース24における下壁の前左角部から上側へ突出している。ガイド筒部44の左壁の下部には、下側へ向かうに従い左側へ傾斜された傾斜部44Aが形成されている。これにより、ガイド筒部44の下側の開口部が、上側の開口部と比べて、左側(車幅方向外側)へ広がるように形成されている。
【0016】
導光レンズ46は、光を透過可能な材料(本実施形態では、透明の樹脂材)によって構成されている。導光レンズ46は、上側へ開放された略有底矩形筒状に形成されている。導光レンズ46は、ガイド筒部44の上端部内に嵌入されて、下ケース24に保持されている。導光レンズ46の下面には、レンズ照射部46Aが設けられている。レンズ照射部46Aは、上下方向を厚み方向とする略円板状に形成されて、導光レンズ46の下壁から下側へ突出している。レンズ照射部46Aの下面は、前後方向から見て下側且つ左側へ凸となる凸曲面によって構成されている。
【0017】
光源48は、LED(Light Emitting Diode)であり、基板30の下面に設けられると共に、導光レンズ46の内部に配置されている(
図4及び
図5参照)。光源48は、制御部80に電気的に接続されており、制御部80の制御によって発光する。具体的には、光源48は、発光された光を下側へ照射して、導光レンズ46の下壁及びレンズ照射部46A内を通過する。そして、導光レンズ46を通過した光が、レンズ照射部46Aから下斜め左側へ照射されて、助手席PSの周辺が照明される構成になっている。
【0018】
(第1タッチスイッチ50について)
第1タッチスイッチ50は、第1照明部42Lへの操作時に用いられるスイッチ部として構成されている。
【0019】
第1タッチスイッチ50は、下ケース24の下壁に形成された第1タッチ部52と、第1検出電極54と、を含んで構成されている。第1タッチ部52は、下ケース24における左側のガイド筒部44の後側に位置している。第1タッチ部52は、下側から見て略正方形状に形成されており、第1タッチ部52の下面が、下ケース24の下面に対して上側へ一段上がった位置に配置されている。
【0020】
第1検出電極54は、上下方向を板厚方向とする略矩形板状に形成されており、第1タッチ部52の上側(背面側)に隣接して配置されている。第1検出電極54の右端部には、前後方向中間部において、上側へ屈曲された電極端子部54Aが形成されている。そして、電極端子部54Aの上端部が、基板30に接続されて、第1検出電極54が、制御部80に電気的に接続されている。そして、第1検出電極54によって、乗員の手指の第1タッチ部52への接触(接近)を検出する。具体的には、乗員の手指が第1タッチ部52に接触することによって、第1検出電極54と乗員の手指との間の静電容量が増加し、制御部80が、第1検出電極54からの出力に基づいて第1タッチ部52への乗員の手指の接触を検知する。より詳しくは、第1検出電極54と乗員の手指との間の静電容量が所定の閾値を超えた場合には、制御部80が第1タッチ部52への乗員の手指の接触を検知する。
【0021】
なお、第1検出電極54の左端部には、上側へ屈曲された前後一対の係止脚部54Bが形成されている。係止脚部54Bは、下ケース24の左壁の内周部に係止されており、係止脚部54Bによって、第1検出電極54の第1タッチ部52の上側(裏面側)への隣接配置状態が維持される構成になっている。
【0022】
(第2タッチスイッチ60について)
第2タッチスイッチ60は、第2照明部42Rへの操作時に用いられるスイッチ部として構成されている。第2タッチスイッチ60は、車両用照明装置10の左右方向中央部に対して、第1タッチスイッチ50と左右対称に構成されている。
【0023】
すなわち、第2タッチスイッチ60は、下ケース24の下壁に形成された第2タッチ部62と、第2検出電極64と、を含んで構成されている。第2タッチ部62は、下ケース24における右側のガイド筒部44の後側に位置している。
【0024】
第2検出電極64は、上下方向を板厚方向とする略矩形板状に形成され、第2タッチ部62の上側(背面側)に隣接して配置されている。第2検出電極64は、上側へ屈曲された電極端子部64Aを有しており、電極端子部64Aの上端部が、基板30に接続されている。そして、第2検出電極64によって、乗員の手指の第2タッチ部62への接触を検出する。第2検出電極64は、制御部80に電気的に接続されており、制御部80は、第2検出電極64からの出力に基づいて第1タッチ部52への乗員の手指の接触を検知する。具体的には、第2検出電極64と乗員の手指との間の静電容量が所定の閾値を超えた場合には、制御部80が第2タッチ部62への乗員の手指の接触を検知する。さらに、第2検出電極64は、上側へ屈曲された前後一対の係止脚部64Bを有しており、係止脚部64Bが、下ケース24の右壁の内周部に係止されている。
【0025】
(第3タッチスイッチ70について)
第3タッチスイッチ70は、下ケース24の下壁に形成された第3タッチ部72と、第3タッチ部72の上側(背面側)に設けられた第3検出電極74と、を含んで構成されている。第3タッチ部72は、下ケース24における左右のガイド筒部44の間に位置している(
図3において、2点鎖線にて囲まれたエリア内を参照)。第3タッチ部72の下面(表面)の略中央部には、第3タッチ部72への操作位置(タッチ位置)を示すマーク72Aが形成されている。本実施の形態では、マーク72Aが、下側へ開放された溝によって形成されている。
【0026】
第3検出電極74は、左右一対の電極部74L、74Rによって構成されている。左側の電極部74Lは、第1検出電極54と一体に形成されており、右側の電極部74Rは、第2検出電極64と一体に形成されている。
【0027】
電極部74Lは、電極部74Lの左端部を構成する電極基端部74L1と、電極部74Lの中間部を構成する第1連結部74L2と、電極部74Lの先端部を構成する前後一対の電極片としての第1電極片74L3と、を含んで構成されている。電極基端部74L1は、左右方向を板厚方向とし且つ上下方向に延在された略長尺板状に形成されて、第1検出電極54の右端部における前端部から上側へ延出されている。電極基端部74L1の上端部は、右側へ屈曲されている。第1連結部74L2は、上下方向を板厚方向とし且つ前後方向に延在された略長尺板状に形成されている。第1連結部74L2は、電極基端部74L1の右側に配置されており、第1連結部74L2の後端部が、電極基端部74L1の上端部に接続されている。
【0028】
一対の第1電極片74L3は、第1連結部74L2の右側に位置している。一対の第1電極片74L3は、上下方向を板厚方向とし且つ左右方向に延在された略長尺板状に形成されている。第1電極片74L3の左端部は、前後方向から見て、上側且つ左側へ略クランク状に屈曲されて、第1連結部74L2の右端部に接続されている。具体的には、前側に配置された第1電極片74L3の左端部が第1連結部74L2の前端部に接続され、後側に配置された第1電極片74L3の左端部が第1連結部74L2の前後方向中間部に接続されている。
【0029】
電極部74Rは、電極部74Rの右端部を構成する電極基端部74R1と、電極部74Rの中間部を構成する第2連結部74R2と、電極部74Rの先端部を構成する前後一対の電極片としての第2電極片74R3と、を含んで構成されている。電極基端部74R1は、左右方向を板厚方向とし且つ上下方向に延在された略長尺板状に形成されて、第2検出電極64の左端部における前端部から上側へ延出されている。電極基端部74R1の上端部は、左側へ屈曲されている。第2連結部74R2は、上下方向を板厚方向とし且つ前後方向に延在された略長尺板状に形成されている。第2連結部74R2の長手方向の長さが、第1連結部74L2の長手方向の長さよりも短く設定されている。第2連結部74R2は、電極基端部74R1の左側に配置されており、第2連結部74R2の後端部が、電極基端部74R1の上端部に接続されている。
【0030】
一対の第2電極片74R3は、第2連結部74R2の左側に位置している。一対の第2電極片74R3は、上下方向を板厚方向とし且つ左右方向に延在された略長尺板状に形成されている。第2電極片74R3の右端部は、前後方向から見て、上側且つ右側へ略クランク状に屈曲されて、第2連結部74R2の左端部に接続されている。具体的には、前側に配置された第2電極片74R3の右端部が第2連結部74R2の前端部に接続され、後側に配置された第2電極片74R3の右端部が第2連結部74R2の後端部に接続されている。
【0031】
前述した電極部74Lにおける後側の第1電極片74L3が、前後一対の第2電極片74R3の間に配置されている。すなわち、第1電極片74L3及び第2電極片74R3が前後方向に交互に並ぶように、配置されている。また、第1電極片74L3及び第2電極片74R3は、第3タッチ部72の上側(背面側)に隣接配置されており、上下方向から見て、第1電極片74L3及び第2電極片74R3の各々の一部が、マーク72Aと重なるように位置している(
図3参照)。詳しくは、下側から見て、マーク72Aが、後側の第1電極片74L3と前側の第2電極片74R3とに跨るように位置している。
【0032】
(制御部80について)
上述のように、第1検出電極54(第2検出電極64)よって検出される静電容量が所定の閾値を超えた場合には、制御部80が第1タッチ部52(第2タッチ部62)への乗員の手指の接触を検知する。また、第1検出電極54によって検出される静電容量及び第2検出電極64によって検出される静電容量の何れもが所定の閾値を超えた場合には、制御部80が第3タッチ部72への乗員の手指の接触であると判断して、第3タッチ部72への乗員の接触を検知する。すなわち、この場合には、制御部80が、第3検出電極74(第1電極片74L3及び第2電極片74R3)と乗員の手指との間の静電容量が閾値を超えたと判断して、第3タッチ部72への乗員の接触を検知する。
【0033】
また、制御部80は、第1タッチ部52~第3タッチ部72への乗員の接触を検知すると、その検知結果に基づいて、光源48の発光制御を行い、第1照明部42L及び第2照明部42Rを点灯状態又は消灯状態にすることで、照明機構部40における照明形態を変更するように構成されている。
【0034】
(作用及び効果)
次に、車両用照明装置10の動作を説明しつつ、第1実施形態の作用及び効果について説明する。
【0035】
(第1照明部42L及び第2照明部42Rが消灯状態の場合について)
第1照明部42L及び第2照明部42Rが消灯状態の場合に、乗員が第1タッチ部52をタッチすると、第1検出電極54によって検出される静電容量が閾値を超えて、制御部80が第1タッチ部52への接触を検知する。これにより、制御部80によって、第1照明部42Lの光源48が発光して、第1照明部42Lによって助手席PS周辺が照明される。
【0036】
第1照明部42L及び第2照明部42Rが消灯状態の場合に、乗員が第2タッチ部62をタッチすると、第2検出電極64によって検出される静電容量が閾値を超えて、制御部80が第2タッチ部62への接触を検知する。これにより、制御部80によって、第2照明部42Rの光源48が発光して、第2照明部42Rによって運転席DS周辺が照明される。
【0037】
第1照明部42L及び第2照明部42Rが消灯状態の場合に、乗員が第3タッチ部72をタッチすると、第3検出電極74の電極部74L、74Rと乗員の手指との間の静電容量が増加する。このため、電極部74Lと一体に形成された第1検出電極54によって検出される静電容量が閾値を超えると共に、電極部74Rと一体に形成された第2検出電極64によって検出される静電容量が閾値を超える。よって、制御部80が第3タッチ部72への接触を検知する。これにより、制御部80によって、第1照明部42L及び第2照明部42Rの光源48が発光して、第1照明部42Lによって助手席PS周辺が照明されると共に、第2照明部42Rによって運転席DS周辺が照明される。
【0038】
(第1照明部42L及び第2照明部42Rが点灯状態の場合について)
第1照明部42L及び第2照明部42Rが点灯状態の場合に、乗員が第1タッチ部52をタッチすると、上述と同様に、制御部80が第1タッチ部52への接触を検知する。これにより、制御部80によって、第1照明部42Lの光源48を消灯させて、第1照明部42Lを消灯状態に切替える。
【0039】
第1照明部42L及び第2照明部42Rが点灯状態の場合に、乗員が第2タッチ部62をタッチすると、上述と同様に、制御部80が第2タッチ部62への接触を検知する。これにより、制御部80によって、第2照明部42Rの光源48を消灯させて、第2照明部42Rを消灯状態に切替える。
【0040】
第1照明部42L及び第2照明部42Rが点灯状態の場合に、乗員が第3タッチ部72をタッチすると、上述と同様に、制御部80が第3タッチ部72への接触を検知する。これにより、制御部80によって、第1照明部42L及び第2照明部42Rの光源48を消灯させて、第1照明部42L及び第2照明部42Rを消灯状態に切替える。
【0041】
以上により、第1照明部42L及び第2照明部42Rの同状態(両方の照明部が消灯状態又は点灯状態)時に、制御部80が第1タッチ部52への接触を検知した場合には、第1照明部42Lの点消灯状態が切替わる。また、制御部80が第2タッチ部62への接触を検知した場合には、第2照明部42Rの点消灯状態が切替わる。また、制御部80が第3タッチ部72への接触を検知した場合には、第1照明部42L及び第2照明部42Rの点消灯状態が切替わる。
【0042】
(第1照明部42Lが点灯状態で且つ第2照明部42Rが消灯状態の場合について)
第1照明部42Lが点灯状態で且つ第2照明部42Rが消灯状態の場合に、乗員が第3タッチ部72をタッチすると、上述と同様に、制御部80が第3タッチ部72への接触を検知する。この場合には、制御部80によって、第2照明部42Rの光源48を点灯させて、第2照明部42Rを点灯状態に切替える。
【0043】
(第1照明部42Lが消灯状態で且つ第2照明部42Rが点灯状態の場合について)
第1照明部42Lが消灯状態で且つ第2照明部42Rが点灯状態の場合に、乗員が第3タッチ部72をタッチすると、上述と同様に、制御部80が第3タッチ部72への接触を検知する。この場合には、制御部80によって、第1照明部42Lの光源48を点灯させて、第1照明部42Lを点灯状態に切替える。以上により、第1照明部42L及び第2照明部42Rの状態が異なる場合に乗員が第3タッチ部72を接触すると、第1照明部42L及び第2照明部42Rの何れもが点灯状態になるように、照明機構部40の照明形態が変更される。
【0044】
以上説明したように、車両用照明装置10は、第1検出電極54を有する第1タッチスイッチ50と、第2検出電極64を有する第2タッチスイッチ60と、第3検出電極74を有する第3タッチスイッチ70と、を有している。そして、制御部80が、第1タッチスイッチ50~第3タッチスイッチ70による検出結果に基づいて、第1照明部42L及び第2照明部42Rを点灯状態又は消灯状態にすることで、照明機構部40の照明形態が変更される。具体的には、例えば、第1照明部42L及び第2照明部42Rの消灯状態において、第1タッチ部52への接触を検知すると、第1照明部42Lのみによって車室CA内が照明され、第2タッチ部62への接触を検知すると、第2照明部42Rのみによって車室CA内が照明され、第3タッチ部への接触を検知すると、第1照明部42L及び第2照明部42Rによって車室CA内が照明される。
【0045】
ここで、第3タッチスイッチ70の第3検出電極74は、第1検出電極54と一体に形成された電極部74Lと、第2検出電極64と一体に形成された電極部74Rと、を含んで構成されている。このため、上述のように、第1検出電極54及び第2検出電極64によって検出される静電容量が閾値を超えるか否かを判別することで、第3タッチ部72への接触(操作)を検知することができる。これにより、第3タッチスイッチ70において第3タッチ部72への接触を検出するための電極を、第1検出電極54及び第2検出電極64とは別に設ける必要がなくなる。その結果、車両用照明装置10における部品点数及び組付工数の削減に寄与することができる。したがって、車両用照明装置10のコストダウンに寄与することができる。
【0046】
また、第3タッチ部72の表面(下面)には、操作位置を示すマーク72Aが形成されている。そして、電極部74L、74Rの第1電極片74L3及び第2電極片74R3の各々の少なくとも一部が、上下方向から見て、マーク72Aと重なるように配置されている。すなわち、第1電極片74L3及び第2電極片74R3の各々の少なくとも一部が、マーク72Aに対して第3タッチ部72の背面側に位置している。これにより、第3タッチ部72への操作位置を乗員が容易に把握することができる。したがって、マーク72Aに接触する乗員の手指を一対の電極部74L、74Rによって良好に検出することができる。
【0047】
しかも、マーク72Aは、下側へ開放された溝状に形成されている。このため、第3タッチ部72の表面に接触する指によって、マーク72Aの位置を容易に把握することができる。これにより、乗員に対する利便性を向上することができる。
【0048】
また、第3検出電極74では、前後一対の第1電極片74L3が電極部74Lに設けられ、前後一対の第2電極片74R3が電極部74Rに設けられており、前側の第2電極片74R3が一対の第1電極片74L3の間に配置されている。これにより、第1電極片74L3及び第2電極片74R3を前後方向に交互に配置することができる。したがって、一対の電極部74L、74Rの両方で乗員の手指の接触を検出する第3検出電極74において、検出範囲を広くすることができると共に、第3検出電極74によって乗員の第3タッチ部72への操作を一層良好に検出することができる。すなわち、乗員の手指がマーク72Aの中心部から少しずれた位置に接触された場合でも、確実に電極部74L、74Rの両方で乗員の手指の接触を検出することができる。
【0049】
また、第1照明部42L及び第2照明部42Rの同状態(両方の照明部が消灯状態又は点灯状態)時に、制御部80が第1タッチ部52への接触を検知した場合には、第1照明部42Lの点消灯状態が切替わる。また、制御部80が第2タッチ部62への接触を検知した場合には、第2照明部42Rの点消灯状態が切替わる。また、制御部80が第3タッチ部72への接触を検知した場合には、第1照明部42L及び第2照明部42Rの点消灯状態が切替わる。このため、第1タッチ部52を第1照明部42L用の操作部とし、第2タッチ部62を第2照明部42R用の操作部とし、第3タッチ部72を第1照明部42L及び第2照明部42R用の操作部として機能させることができる。これにより、例えば、第1照明部42L及び第2照明部42Rを同時に点消灯させたい場合には、乗員が第3タッチ部72を操作(接触)すれば足りるため、乗員に対する利便性を一層向上することができる。
【0050】
また、第1照明部42L及び第2照明部42Rが異なる状態(第1照明部42L及び第2照明部42Rの一方が点灯状態であり、第1照明部42L及び第2照明部42Rの他方が消灯状態)において、制御部80が第3タッチ部72への接触を検知した場合には、制御部80によって第1照明部42L及び第2照明部42Rを点灯状態にする。これにより、第1照明部42L及び第2照明部42Rの異なる状態時に第1照明部42L及び第2照明部42Rを同時点灯させたい場合に、乗員が消灯している照明部を選択する必要がなくなる。したがって、乗員に対する利便性を一層向上することができる。
【0051】
(第2実施形態)
次に、
図7及び
図8を用いて、第2実施形態に係る車両用照明装置100について説明する。第2実施形態の車両用照明装置100は、以下に示す点を除いて第1実施形態の車両用照明装置10と同様に構成されている。なお、
図7及び
図8において、車両用照明装置10と同様に構成されている部材には、同一の符号を付している。
【0052】
すなわち、車両用照明装置100では、照明機構部40が、第1照明部42L及び第2照明部42Rに加えて第3照明部102を有している。第3照明部102は、車室CA内の全体を照明する照明部として構成されている。第3照明部102は、下ケース24の下壁に形成されたガイド筒部104と、導光レンズ106と、左右一対の光源108と、を含んで構成されている。
【0053】
ガイド筒部104は、上下方向を軸方向とする略矩形筒状に形成され、第1タッチ部52及び第2タッチ部62の間で且つ第3タッチ部72の後側において、下ケース24から上側へ延出している。ガイド筒部44の下部では、内周部の面積が下側へ向かうに従い大きくなるように、ガイド筒部44の下部の側壁が傾斜している。
【0054】
導光レンズ106は、光を透過可能な材料(本実施形態では、透明の樹脂材)によって構成されている。導光レンズ106は、上側へ開放された略有底矩形筒状に形成されている。導光レンズ106は、ガイド筒部104の上端部内に嵌入されて、下ケース24に保持されている。
【0055】
光源108は、LEDであり、基板30の下面に設けられると共に、導光レンズ106の内部に配置されている。光源108は、制御部80(
図7及び
図8では、不図示)に電気的に接続されており、制御部80の制御によって発光する。具体的には、光源108は、発光された光を下側へ照射して、導光レンズ106の下壁によって拡散されて、車室CA内側へ照射されるようになっている。
【0056】
次に、車両用照明装置100の動作を説明する。
【0057】
(第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102の全てが同状態の場合について)
第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102の全てが消灯状態又は点灯状態の場合に、乗員が第1タッチ部52をタッチすると、第1実施形態と同様に、制御部80によって、第1照明部42Lの点消灯状態が切替わる。また、乗員が第2タッチ部62をタッチすると、第1実施形態と同様に、制御部80によって、第2照明部42Rの点消灯状態が切替わる。さらに、乗員が第3タッチ部72をタッチすると、制御部80によって、第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102の点消灯状態が切替わる。すなわち、第2実施形態では、第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102の同状態時に第3タッチ部72がタッチされると、第1実施形態と同様に、全ての照明部の点消灯状態が切替わるように、照明機構部40の照明形態が変更される。
【0058】
(第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102の全てが同状態ではない場合について)
第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102の全てが同状態ではない場合において、乗員が第3タッチ部72をタッチすると、制御部80によって、第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102が、点灯状態になる。すなわち、第2実施形態では、第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102の全てが同状態でないときに第3タッチ部72がタッチされると、全ての照明部が点灯状態になるように、照明機構部40の照明形態が変更される。
【0059】
そして、第2実施形態の車両用照明装置100においても、第3タッチスイッチ70の第3検出電極74が、第1検出電極54と一体に形成された電極部74Lと、第2検出電極64と一体に形成された電極部74Rと、を含んで構成されている。このため、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、車両用照明装置100のコストダウンに寄与することができる。
【0060】
また、第2実施形態の車両用照明装置100では、第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102の同状態時に、制御部80が第1タッチ部52への接触を検知した場合には、第1照明部42Lの点消灯状態が切替わる。また、制御部80が第2タッチ部62への接触を検知した場合には、第2照明部42Rの点消灯状態が切替わる。また、制御部80が第3タッチ部72への接触を検知した場合には、第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102の点消灯状態が切替わる。このため、第1タッチ部52を第1照明部42L用の操作部とし、第2タッチ部62を第2照明部42R用の操作部とし、第3タッチ部72を第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102用の操作部として機能させることができる。これにより、例えば、第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102を同時に点消灯させたい場合には、乗員が第3タッチ部72を接触すれば足りるため、乗員に対する利便性を向上することができる。
【0061】
また、第2実施形態の車両用照明装置100では、上述のように、第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102の全てが同状態ではない場合に、制御部80が第3タッチ部72への接触を検知すると、制御部80によって第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102が点灯状態になる。これにより、第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102の全てが同状態ではない場合に第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102を同時点灯させたい場合に、乗員が消灯している照明部を選択する必要がなくなる。したがって、乗員に対する利便性を一層向上することができる。
【0062】
なお、第2実施形態の車両用照明装置100では、第3タッチ部72が第1照明部42L~第3照明部102用の操作部として機能するように、制御部80が制御しているが、第3タッチ部72が第3照明部102用の操作部として機能するように、制御部80が制御してもよい。すなわち、第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102の同状態時に、制御部80が第3タッチ部72への接触を検知した場合には、第3照明部102の点消灯状態を切替えるようにしてもよい。
【0063】
また、上記説明では、第2実施形態の車両用照明装置100の第1照明部42L、第2照明部42R、及び第3照明部102の全てが同状態ではない場合において、第3タッチ部72への接触のみを説明したが、この場合において、第1タッチ部52(第2タッチ部62)が接触された場合には、第1照明部42L(第2照明部42R)の点消灯状態が切替るように制御される。
【0064】
また、第1実施形態及び第2実施形態の車両用照明装置10、100では、第3タッチスイッチ70における第1電極片74L3及び第2電極片74R3が前後方向に交互に並ぶように配置されているが、第1電極片74L3及び第2電極片74R3の形状はこれに限らない。例えば、
図9(A)に示されるように、第2電極片74R3が、前後一対の第1電極片74L3の間に配置されると共に、前後一対の第1電極片74L3を囲むように形成してもよい。また、
図9(B)に示されるように、第1電極片74L3及び第2電極片74R3の幅寸法(前後方向の寸法)を、本実施形態よりも大きくして、一箇所の第1電極片74L3及び第2電極片74R3が前後方向に並ぶように構成してもよい。
【符号の説明】
【0065】
10 車両用照明装置
40 照明機構部
42L 第1照明部(照明部)
42R 第2照明部(照明部)
50 第1タッチスイッチ
52 第1タッチ部
54 第1検出電極
60 第2タッチスイッチ
62 第2タッチ部
64 第2検出電極
70 第3タッチスイッチ
72 第3タッチ部
72A マーク
74 第3検出電極
74L 電極部
74L3 第1電極片(電極片)
74R 電極部
74R3 第2電極片(電極片)
80 制御部
100 車両用照明装置
102 第3照明部
CA 車室