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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125808
(43)【公開日】2024-09-19
(54)【発明の名称】空気入りタイヤ
(51)【国際特許分類】
   B60C 13/00 20060101AFI20240911BHJP
【FI】
B60C13/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023033887
(22)【出願日】2023-03-06
(71)【出願人】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100156225
【弁理士】
【氏名又は名称】浦 重剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168549
【弁理士】
【氏名又は名称】苗村 潤
(74)【代理人】
【識別番号】100200403
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 幸信
(74)【代理人】
【識別番号】100206586
【弁理士】
【氏名又は名称】市田 哲
(72)【発明者】
【氏名】伊東 雅弥
【テーマコード(参考)】
3D131
【Fターム(参考)】
3D131BB01
3D131BC03
3D131BC44
3D131EB11U
3D131GA03
3D131GA04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】空気抵抗を小さくすることが可能な空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】外面1aに、凹凸領域5が形成された空気入りタイヤ1である。凹凸領域5は、複数の凹部6が配置されている。複数の凹部6は、それぞれ、多角形状である。各凹部6は、互いに実質的に接するように接続されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気入りタイヤであって、
前記空気入りタイヤの外面には、凹凸領域が形成されており、
前記凹凸領域は、複数の凹部が配置されており、
前記複数の凹部は、それぞれ、多角形状であり、
前記複数の凹部は、互いに実質的に接するように接続されている、
空気入りタイヤ。
【請求項2】
トレッド部と、前記トレッド部からタイヤ半径方向内側に延びる一対のサイド部とを含み、
前記外面は、前記一対のサイド部の少なくとも一方の外面である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項3】
トレッド部を含み、
前記トレッド部には、タイヤ周方向に延びる少なくとも1本の周方向溝が形成されており、
前記外面は、前記周方向溝の外面である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項4】
前記複数の凹部は、それぞれ、前記外面に開口エッジを備え、
前記開口エッジは、前記多角形状の辺及び頂点にそれぞれ対応する複数の辺部と、複数の頂部とを含む、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項5】
前記複数の凹部は、前記辺部と前記頂部とで実質的に接する少なくとも一つの凹部ペアを含む、請求項4に記載の空気入りタイヤ。
【請求項6】
前記複数の凹部は、前記頂部同士で実質的に接する少なくとも一つの凹部ペアを含む請求項4又は5に記載の空気入りタイヤ。
【請求項7】
前記複数の辺部の長さは、それぞれ0.1~1.5mmである、請求項4又は5に記載の空気入りタイヤ。
【請求項8】
前記凹凸領域には、互いに接する複数の前記凹部が第1方向に連続する第1凹部グループと、互いに接する複数の前記凹部が前記第1方向に並ぶ第2凹部グループとを含み、
前記第1凹部グループの前記各凹部は、前記第2凹部グループの前記各凹部のいずれかと接している、請求項4又は5に記載の空気入りタイヤ。
【請求項9】
前記第1凹部グループの前記各凹部は、互いに、前記頂部同士で接しており、
前記第2凹部グループの前記各凹部は、互いに、前記頂部同士で接している、請求項8に記載の空気入りタイヤ。
【請求項10】
前記第1凹部グループの前記各凹部は、互いに、前記頂部と前記辺部とで接しており、
前記第2凹部グループの前記各凹部は、互いに、前記頂部と前記辺部とで接している、請求項8に記載の空気入りタイヤ。
【請求項11】
前記第2凹部グループの前記各凹部の前記頂部は、前記第1凹部グループの前記各凹部の前記頂部と接している、請求項9に記載の空気入りタイヤ。
【請求項12】
前記第2凹部グループの前記各凹部の前記頂部は、前記第1凹部グループの前記各凹部の前記辺部と接している、請求項9に記載の空気入りタイヤ。
【請求項13】
前記第1方向は、タイヤ周方向である、請求項8に記載の空気入りタイヤ。
【請求項14】
前記複数の凹部は、それぞれ同一形状を有する、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項15】
前記複数の凹部は、それぞれ三角形状である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項16】
前記複数の凹部のそれぞれは、底面を含み、
前記底面には、前記底面から外側に突出するリッジが形成される、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項17】
前記複数の凹部のそれぞれの深さは、0.1~1.0mmである、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気入りタイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、空気入りタイヤが記載されている。前記空気入りタイヤには、周方向全体にわたって多数の凹部が形成されている。前記凹部は、円形や四角形状である。このような空気入りタイヤでは、放熱面積が広く、かつ、乱流が生じることで、温度低下作用が果たされ、ブレーカ端部での亀裂の発生が抑制されるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4-238703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、タイヤ回転時の空気抵抗を小さくすることが望まれている。
【0005】
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、空気抵抗を小さくすることが可能な空気入りタイヤを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、空気入りタイヤであって、前記空気入りタイヤの外面には、凹凸領域が形成されており、前記凹凸領域は、複数の凹部が配置されており、前記複数の凹部は、それぞれ、多角形状であり、前記複数の凹部は、実質的に接するように接続されている、空気入りタイヤである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の空気入りタイヤは、上記の構成を採用することで、空気抵抗を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施例を示す空気入りタイヤの外面の正面図である。
図2】(A)は、辺部と頂部とが実質的に接する凹部ペアの正面図、(B)は、頂部同士が実質的に接する凹部ペアの正面図である。
図3】(A)は、凹部の斜視断面図、(B)は、凹部の部分断面図である。
図4図1の拡大図である。
図5】タイヤの斜視断面図である。
図6】(A)は、図5のA-A線断面図、(B)は、図5のトレッド部の部分平面図である。
図7】他の実施形態の凹凸領域の正面図である。
図8】さらに他の実施形態の凹凸領域の正面図である。
図9】第1凹部グループ及び第2凹部グループの一実施例の正面図である。
図10】さらに他の実施形態の凹凸領域の正面図である。
図11】さらに他の実施形態の凹凸領域の正面図である。
図12】さらに他の実施形態の凹凸領域の正面図である。
図13】さらに他の実施形態の凹凸領域の正面図である。
図14】さらに他の実施形態の凹凸領域の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図面は、本発明の理解を助けるために、誇張表現や、実際の構造の寸法比とは異なる表現が含まれている。また、複数の実施形態がある場合、明細書を通して、同一又は共通する要素については同一の符号が付されており、重複する説明が省略される。
【0010】
図1は、本発明の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という場合がある)1の外面1aの正面図である。外面1aは、正規状態のタイヤ1において、外気(大気圧の空気)と接触する面である。また、本発明は、乗用車用のタイヤ1に好適に採用されるが、例えば、自動二輪車用や重荷重用のタイヤ1に採用されても良い。
【0011】
本明細書では、特に断りがない限り、タイヤ1の各部の寸法等は、正規状態で測定されたものである。前記「正規状態」とは、タイヤ1が正規リム(図示省略)にリム組みされかつ正規内圧が充填され、しかも、無負荷の状態である。
【0012】
「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
【0013】
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
【0014】
図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、外面1aに凹凸領域5が形成されている。そして、凹凸領域5は、複数の凹部6が配置されている。複数の凹部6は、それぞれ、多角形状である。このような凹部6では、タイヤ回転時、外気(空気)の流れと凹部6との接触方向が変化しやすくなるとともに、凹部6で生じた縦渦が凹部6よりもタイヤ回転方向の後方へ移動しやすくなる。このため、外面1aの境界層内の速度勾配が緩やかになり摩擦抵抗が小さくなるので、タイヤ1の空気抵抗が小さくなる。前記「多角形状」とは、本明細書では、凸多角形及び凹多角形を含む。本発明のタイヤ1では、凹部6で生じる縦渦の流れを考慮すると凸多角形が望ましく、正多角形がより望ましい。また、「多角形」は、多角形の各辺が直線状でのびるものをいう。前記「直線状」は、本明細書では、直線で形成されたものは勿論、製造上の精度等によって円弧で形成されたものを含む。便宜上、各図には、凹部6又は凹凸領域5が着色して示される。
【0015】
また、複数の凹部6は、互いに実質的に接するように接続されている。これにより、凹部6同士が接続されている箇所を介して、縦渦の合流や分離が繰り返されて、さまざまな大きさの縦渦が生じて流れ、タイヤ回転方向の後方への移動がさらに促進されるので、空気抵抗が一層小さくなる。本実施形態の凹部6には、凹部6同士が接続するための開口部7が形成される。前記「実質的に接する」とは、本明細書では、開口部7の長さ(最短長さ)La(図2(A)に示す)が0.01mm以上、かつ、1.5mm以下のものをいう。このような長さLaを有する開口部7は、これを通過する空気(縦渦を含む)の流れを速くして、凹部6内の他の空気を巻き込むことで、その移動をさらに促進すると推察される。開口部7の長さLaは、好ましくは0.05mm以上、0.1mm以下である。各凹部6には、少なくとも1つの開口部7が設けられており、本実施形態では、少なくとも2つの開口部7が設けられている。各凹部6には、3つ以上の開口部7が設けられてもよい。
【0016】
各凹部6は、本実施形態では、三角形状である。これにより、タイヤ回転時、空気の流れと凹部6との接触方向の変化が維持されやすく、空気抵抗が効果的に小さくなる。各凹部6は、例えば、正三角形状である。なお、凹部6は、直角三角形状や二等辺三角形状であってもよい。なお、凹部6は、円形に近づくほどに、前記接触方向の変化が小さくなるので、各凹部6の形状は、凸多角形状の場合、辺(後述する辺部10に相当)の数が16本以下の多角形であるのが望ましく、8本以下の多角形であるのがさらに望ましい。凹部6は、例えば、正四角形状、正五角形状、正六角形状及び正八角形状の態様を含む。
【0017】
複数の凹部6は、それぞれ、外面1aに開口エッジ9を備えている。開口エッジ9は、前記多角形状の辺及び頂点にそれぞれ対応する複数の辺部10と、複数の頂部11とを含んでいる。各辺部10及び各頂部11は、例えば、外面1aに形成されている。また、辺部10及び頂部11は、例えば、開口部7を含んで形成されてもよい。例えば、図1に示される各凹部6は、3つの頂部11のそれぞれに開口部7が設けられるとともに、1つの辺部10に開口部7が設けられている。
【0018】
図2(A)は、凹部6の辺部10と、隣接する凹部6の頂部11とが実質的に接する凹部ペア13の一実施例の正面図である。図2(B)は、凹部6の頂部11と、隣接する凹部6の頂部11とが実質的に接する凹部ペア14の一実施例の正面図である。本実施形態では、複数の凹部6は、辺部10と頂部11とで実質的に接する複数の凹部ペア13を含んでいる。また、複数の凹部6は、例えば、頂部11同士で実質的に接する複数の凹部ペア14を含んでいる。本実施形態の各凹部6は、それぞれ、凹部ペア13及び凹部ペア14を形成している。このような凹部6は、複数の開口部7を有することになるので、各凹部6に生じる縦渦の移動(他の凹部6への移動)が容易になり、タイヤ1の空気抵抗がより低減される。開口部7は、例えば、頂部11と辺部10とが接することで形成される第1開口部7A、及び、頂部11と頂部11とが接することで形成される第2開口部7Bを含んでいる。
【0019】
図2に示されるように、複数の辺部10の長さL1は、それぞれ0.1~1.5mmであるのが望ましい。辺部10の長さL1が0.1mm未満の場合、微小な縦渦を生じさせることができず、境界層内の速度勾配を緩やかにできなくなり、空気抵抗低減効果が小さくなるおそれがある。辺部10の長さL1が1.5mmを超える場合、過度に大きな縦渦が生じやすくなり、かえって境界層内の速度勾配を緩やかにできないおそれがある。また、凹部6の配設個数が小さくなり、サイド部3のデザインの自由度が小さくなるおそれがある。また、複数の辺部10の長さL1が1.5mm以下であるので、凹部6によって生じるノイズを小さくすることができる。このような観点より、各辺部10の長さL1は、0.4mm以上がさらに望ましく、0.5mm以上が一層望ましく、1.3mm以下がさらに望ましく、1.2mm以下が一層望ましい。このような辺部10において、開口部7の長さLaは、辺部10の長さL1の2%以上が望ましく、2.5%以上がさらに望ましく、6%以下が望ましく、5.5%以下がさらに望ましい。また、凹部6の深さd1(図3(B)に示す)は、0.1mm以上が望ましく、0.3mm以上がさらに望ましく、1.0mm以下が望ましく、0.9mm以下がさらに望ましい。
【0020】
図1に示されるように、本実施形態の凹凸領域5には、互いに接する複数の凹部6が第1方向f1に連続する第1凹部グループ15と、互いに接する複数の凹部6が第1方向f1に並ぶ第2凹部グループ16とを含んでいる。そして、第1凹部グループ15の各凹部6は、第2凹部グループ16の各凹部6のいずれかと接している。これにより、第1凹部グループ15の凹部6で生じた縦渦が、例えば、開口部7を介して第2凹部グループ16の凹部6へスムーズに移動することができる。また、開口部7を介して第2凹部グループ16の凹部6内の縦渦が、第1凹部グループ15内の凹部6へスムーズに移動できる。これにより、縦渦の移動をより大きくすることができる。
【0021】
第1凹部グループ15の各凹部6は、本実施形態では、互いに、頂部11同士で接している。第2凹部グループ16の各凹部6は、本実施形態では、互いに、凹部6の頂部11同士で接している。第1凹部グループ15及び第2凹部グループ16は、例えば、第1方向f1と直交する第2方向f2に交互に並べられている。
【0022】
また、第2凹部グループ16の各凹部6の頂部11は、第1凹部グループ15の各凹部6の辺部10と接している。第2凹部グループ16の各凹部6の頂部11は、本実施形態では、第1凹部グループ15の各凹部6の辺部10の中間位置10Cで接している。第1凹部グループ15の各凹部6の頂部11は、第2凹部グループ16の各凹部6の辺部10と接している。第1凹部グループ15の各凹部6の頂部11は、本実施形態では、第2凹部グループ16の各凹部6の辺部10の中間位置10Cで接している。前記「中間位置」とは、辺部10の中点は勿論、辺部10の中点からその両端側へ、辺部10の長さL1の10%以下で離隔した位置を含む。各凹部6は、例えば、複数の第1開口部7Aと、複数の第2開口部7Bとを含んでいる。本実施形態では、各凹部6は、2つの第1開口部7Aと、2つの第2開口部7Bとを含んでいる。
【0023】
複数の凹部6は、それぞれ同一形状である。換言すると、各凹部6の開口エッジ9は、それぞれを重ねると一致する(合同)。このような凹部6では、凹部6によって生じるノイズを小さくすることができる。なお、各凹部6は、開口エッジ9が相似形状であってもよい。凹部6がタイヤ半径方向に並べられる場合、各凹部6は、タイヤ周長が大きくなるタイヤ半径方向の外側に向かって順に開口エッジ9のタイヤ周方向の長さが大きくなる相似形状となってもよい。
【0024】
第1凹部グループ15は、本実施形態では、第2凹部グループ16と同一形状(合同)である。第1凹部グループ15の各凹部6と第2凹部グループ16の各凹部6とは、例えば、第1方向f1で同じ位置に設けられている。
【0025】
図3(A)は、凹部6の斜視断面図である。図3(B)は、凹部6の部分断面図である。図3に示されるように、各凹部6は、底面6sを含んでいる。底面6sは、例えば、外面1aと同じ向きに配されている。本実施形態の底面6sには、底面6sから外側に突出するリッジ20が形成されている。このようなリッジ20は、縦渦の大きさを不均一とするのに役立ち、縦渦を凹部6からタイヤ回転方向の後方へ移動しやすくすると推察される。本実施形態のリッジ20は、その横断面が三角形状である。なお、リッジ20の横断面は、半円形状や台形形状など、種々の態様を含む。また、底面6sは、リッジ20が設けられなくともよい(図示省略)。
【0026】
リッジ20は、本実施形態では、長手方向と直交する方向に間隔を設けて配されている。リッジ20は、例えば、長手方向と直交する方向に間隔を設けることなく配されても良い。
【0027】
リッジ20の高さh1は、例えば、凹部6の深さd1の10%以上が望ましく、20%以上がさらに望ましく、50%以下が望ましく、40%以下がさらに望ましい。
【0028】
図1に示されるように、凹凸領域5は、複数の凸部21をさらに含んでいる。本実施形態の凸部21は、第1方向f1及び第2方向f2に並べられている。凸部21の外面21aは、例えば、外面1aで形成されている。凸部21は、複数の凹部6に囲まれるように形成される。凸部21は、縦渦同士の衝突を抑制してノイズを小さくするのに役立つ。本実施形態の凸部21は、第1凹部グループ15内の隣接する凹部6と、第2凹部グループ16内の隣接する凹部6とで囲まれて形成されている。本実施形態では、第1方向f1及び第2方向f2に隣接する凸部21のそれぞれは、開口部7によって離隔されている。
【0029】
図4は、図1の拡大図である。図4に示されるように、凸部21は、外面21aの端を形成するとともに、直線状に延びる複数の外縁21eを有する。外縁21eは、凹部6の辺部10及び/又は頂部11に対応する。凸部21は、本実施形態では、3本の外縁21eで形成される。換言すると、本実施形態の凹部6は、2本の辺部10のそれぞれが、1つの凸部21の外縁21eによって形成され、1本の辺部10が、2つの凸部21の外縁21eの一部(半分)によって形成されている。
【0030】
凸部21は、例えば、多角形状で形成される。本実施形態の凸部21は、三角形状である。凸部21は、本実施形態では、凹部6とは第2方向f2で逆向きに頂点を有する形状である。凸部21は、例えば、開口部7を除いて凹部6と実質的に同一形状である。
【0031】
各凸部21の表面積A2は、各凹部6の開口面積A1の50%以上が望ましく、60%以上がさらに望ましく、70%以上が一層望ましく、100%以下が望ましく、90%以下がさらに望ましく、80%以上が一層、望ましい。これにより、凹部6で生じた微小な縦渦が、凹部6から凸部21を介してタイヤ回転方向の後方へ移動しやすくなり、境界層内の前記速度勾配が緩やかになることで摩擦抵抗が小さくなるので、空気抵抗を一層、小さくできると推察される。表面積A2は、本明細書では、凸部21の外面21a(外面1aと同じ)の面積である。開口面積A1は、本明細書では、開口エッジ9での面積である。また、凹部6には開口部7が形成される。このため、開口面積A1は、開口部7が設けられる部分は、その長さLaを画定する位置に配される仮想線v1で特定される。
【0032】
図5は、タイヤ1の部分斜視図である。図5に示されるように、タイヤ1は、トレッド部2と、トレッド部2からタイヤ半径方向内側に延びる一対のサイド部3(一方のサイド部は図示せず)とを含んでいる。本実施形態のトレッド部2には、タイヤ周方向に延びる少なくとも1本の周方向溝4が形成されている。これにより、タイヤ1の外面1aは、走行時に路面と接するトレッド部2の外面(トレッド踏面)2aと、各サイド部3の外面3aと、周方向溝4の外面4aとを含んでいる。
【0033】
凹凸領域5が形成される外面は、例えば、一対のサイド部3の少なくとも一方の外面3a、本実施形態では、両方のサイド部3の外面3aである。凹凸領域5は、本実施形態では、タイヤ周方向で途切れるように形成されている。凹凸領域5は、例えば、タイヤ周方向で連続するように形成されていても良い。また、凹凸領域5は、例えば、タイヤ最大幅位置Mよりもタイヤ半径方向の外側のみに配されても良いし、タイヤ最大幅位置Mよりもタイヤ半径方向の内側のみに配されても良い。凹凸領域5は、本実施形態では、タイヤ最大幅位置Mを挟んでタイヤ半径方向の内外に配されている。
【0034】
外面3aは、例えば、トレッド部2から延びる滑らかな面で形成されている。凹凸領域5は、例えば、メーカ名、商品名等を表す文字や標章等の凹凸で形成された装飾部の表面(図示省略)に設けられても良い。
【0035】
本実施形態では、第1方向f1(図1に示す)は、例えば、タイヤ周方向である。これにより、第1凹部グループ15及び第2凹部グループ16が大きな長さを有するように形成することができる。したがって、凹部6で生じた縦渦を、タイヤ回転方向の後方へより長く移動させることができるため、境界層内の速度勾配を緩やかにして摩擦抵抗を小さくできるので、空気抵抗をより一層、低減することができる。なお、各凹部6の配列方向において、前記「タイヤ周方向」は、タイヤ周方向線と平行の態様を含むのは勿論、凹凸領域5内の任意の点Pを通るタイヤ周方向線の接線t1(図1に示す)と平行の態様を含む。第1方向f1は、例えば、タイヤ半径方向であっても良い。本実施形態では、縦渦は、開口部7を介して、凹凸領域5のタイヤ半径方向の内端と外端との間、及び、凹凸領域5のタイヤ周方向の両端間を移動することができる。サイド部3に設けられた凹凸領域5は、風切り音によるノイズを低減しうる。
【0036】
また、凹凸領域5が形成される外面は、周方向溝4の外面4aであってもよい。本実施形態の凹凸領域5は、サイド部3の外面3a及び周方向溝4の外面4aに設けられる。なお、凹凸領域5は、周方向溝4の外面4aのみに形成されてもよいし、サイド部3の外面3aのみに形成されてもよい。また、凹凸領域5は、トレッド踏面2aに形成されてもよい。
【0037】
図6(A)は、図5のA-A線断面図、図6(B)は、図5のトレッド部2の部分平面図である。図6に示されるように、周方向溝4は、トレッド踏面2aから延びる一対の溝壁4t、4tと、一対の溝壁4t、4tを繋ぐ溝底4sとを含んでいる。凹凸領域5は、例えば、溝壁4tの外面4a及び/又は溝底4sの外面4aに設けられている。このような周方向溝4の外面4aに形成された凹凸領域5においても、空気抵抗を低減する効果が発揮される。また、周方向溝4の外面4aに凹凸領域5を形成することにより、凹部6により生じる縦渦が相対的に小さくなり、周方向溝4内の空気密度がさまざまに変化するため、周方向溝4から発生する気柱共鳴音が低減される。凹凸領域5は、周方向溝4の長手方向に沿って、終端を有するように途切れるように形成されてもよい。また、凹凸領域5は、周方向溝4の長手方向に連続するように形成されてもよい。
【0038】
周方向溝4は、本実施形態では、タイヤ周方向に沿って直線状に延びているが、ジグザグ状や波状に延びていてもよい。また、本実施形態の周方向溝4は、タイヤ周方向に連続して延びているが、終端を有するように途切れていてもよい。
【0039】
図7は、他の実施形態の凹凸領域5の正面拡大図である。図7に示されるように、この実施形態の凹凸領域5は、第1凹部グループ15と第2凹部グループ16とを含んでいる。第1凹部グループ15及び第2凹部グループ16は、例えば、第2方向f2で交互に並んでいる。この実施形態では、第1凹部グループ15の各凹部6は、第2凹部グループ16の各凹部6と第1方向f1で、それぞれ、位置ずれしている。第1凹部グループ15内の各凹部6は、互いに、頂部11同士で接している。同様に、第2凹部グループ16内の各凹部6は、互いに、頂部11同士で接している。第2凹部グループ16の各凹部6の頂部11は、第1凹部グループ15の各凹部6の頂部11と接している。この実施形態の凹凸領域5にも、第2方向f2において各凹部6と逆向きとなる三角形状の凸部21が形成される。この実施形態の凹凸領域5には、第2開口部7Bのみが形成される。各凹部6は、複数の凸部21と複数の開口部7とに囲まれて形成される。
【0040】
図8は、さらに他の実施形態の凹凸領域5の正面拡大図である。図8に示されるように、この実施形態の凹凸領域5は、第1凹部グループ15と第2凹部グループ16とを含んでいる。第1凹部グループ15及び第2凹部グループ16は、例えば、第2方向f2に交互に並んで形成されている。この実施形態では、各凹部6の全ての頂部11が、隣接する凹部6の辺部10と接している。開口部7は、例えば、第1開口部7Aのみで形成される。
【0041】
図9は、図8に示された凹凸領域5の第1凹部グループ15の一実施例の正面図である。この実施形態の第2凹部グループ16は、第1凹部グループ15と同じ形状である。図9に示されるように、第1凹部グループ15は、凹部第1グループ部24と凹部第2グループ部25とを含んでいる。凹部第1グループ部24は、例えば、複数の凹部6が第2方向f2で同じ位置に並べられて形成される。凹部第2グループ部25は、凹部第1グループ部24と同じ形状である。凹部第2グループ部25は、例えば、複数の凹部6が凹部第1グループ部24と第2方向f2で位置ずれしている。凹部第2グループ部25の凹部6は、凹部第1グループ部24の隣接する凹部6、6間に位置している。この実施形態では、開口部7は、各辺部10の中間位置10Cに設けられている。
【0042】
図8に示されるように、この実施形態の凹凸領域5にも、凹部6は、凸部21と開口部7とに囲まれて形成される。この実施形態では、各凹部6の周りに6個の同一形状の凸部21が形成される。凸部21は、凹部6の辺部10にそれぞれに、2つ設けられる。凸部21は、この実施形態では、三角形状である。この実施形態では、凹部6と凸部21とが実質的に相似形状であり、凸部21の表面積A2は、凹部6の開口面積A1のおよそ25%である。
【0043】
図10は、さらに他の実施形態の凹凸領域5の正面拡大図である。図10に示されるように、この実施形態の凹凸領域5は、第1凹部グループ15と第2凹部グループ16とを含んでいる。第1凹部グループ15及び第2凹部グループ16は、例えば、第2方向f2に交互に並んでいる。この実施形態では、各凹部6の2つの頂部11と、この凹部6とは第1方向f1の両側で隣接する凹部6の辺部10とが接している。開口部7は、この実施形態では、辺部10の中間位置10Cから位置ずれして設けられている。開口部7は、例えば、第1開口部7Aのみで形成される。
【0044】
この実施形態の凹凸領域5にも、凹部6は、凸部21に囲まれて形成される。この実施形態では、凹部6は、第1方向f1に離隔する凸部21、21と、前記離隔する凸部21の間で第2方向f2に離隔する凸部21、21との間で形成される。凸部21は、例えば、凹多角形の五角形状に形成されている。このような凸部21も、ノイズの低減に有効である。
【0045】
図11は、さらに他の実施形態の凹凸領域5の正面拡大図である。図11に示されるように、この実施形態の凹凸領域5は、第1凹部グループ15と第2凹部グループ16とを含んでいる。第1凹部グループ15及び第2凹部グループ16は、第2方向f2に交互に並んでいる。第1凹部グループ15の凹部6は、第2凹部グループ16の凹部6よりも大きな開口面積で形成されている。この実施形態の第1凹部グループ15は、図1で示される第1凹部グループ15又は第2凹部グループ16と同じ形状である。第2凹部グループ16は、例えば、第1凹部グループ15の凹部6と同じ向きとなる主凹部6Dと、主凹部6Dとは第2方向f2で逆向きとなる副凹部6Eとを含んでいる。主凹部6D及び副凹部6Eは、第1方向f1に交互に並んでいる。主凹部6Dと副凹部6Eとは、互いに、頂部11同士で接する第2開口部7Bを有している。また、例えば、主凹部6Dの頂部11と、この主凹部6Dと第2方向f2に隣接する第1凹部グループ15の凹部6の辺部10とが接するように接続されており、第1開口部7Aが形成されている。さらに、主凹部6Dの辺部10と、この主凹部6Dと第2方向f2に隣接する第1凹部グループ15の凹部6の頂部11とが接するように接続されており、第1開口部7Aが形成されている。
【0046】
この実施形態の凹凸領域5にも複数の凸部21が形成されている。凸部21は、この実施形態では、台形状となる台形凸部21Dと、V字状となるV字凸部21Eとを含んでいる。台形凸部21D及びV字凸部21Eは、この実施形態では、それぞれ、第1方向f1に並べられている。第1凹部グループ15の凹部6及び主凹部6Dは、それぞれ、第1方向f1に隣接する2つの台形凸部21Dと、第1方向f1に隣接する2つのV字凸部21Eと、第1開口部7Aと第2開口部7Bとで画定される。副凹部6Eは、1つの台形凸部21Dと、1つのV字凸部21Eと、第2開口部7Bとで画定される。
【0047】
図12は、さらに他の実施形態の凹凸領域5の正面図である。図12に示されるように、この実施形態の凹凸領域5は、第1凹部グループ15と第2凹部グループ16とを含んでいる。第1凹部グループ15及び第2凹部グループ16は、例えば、第2方向f2に交互に並んで形成されている。第1凹部グループ15及び第2凹部グループ16は、この実施形態では、図1に示される第1凹部グループ15又は第2凹部グループ16と同じ形状で構成される。
【0048】
この実施形態の凹凸領域5にも、凸部21が形成されている。凸部21は、この実施形態では、第1凹部グループ15内で隣接する凹部同士6、6と、これら凹部6と第2方向f2で隣接する第2凹部グループ16の隣接する凹部同士6、6とで囲まれて形成される。
【0049】
また、この実施形態の凹凸領域5は、さらに、多角形状の内凹部6Fを含んでいる。内凹部6Fは、例えば、凸部21の内部に位置している。内凹部6Fは、この実施形態では、第1凹部グループ15の凹部6と第2方向f2で逆向きの三角形状に形成されている。これにより、この実施形態の凸部21は、三角形状の環状に形成される。
【0050】
図13は、さらに他の実施形態の凹凸領域5の正面図である。図13に示されるように、この実施形態の凹凸領域5は、第1凹部グループ15と第2凹部グループ16とを含んでいる。第1凹部グループ15及び第2凹部グループ16は、例えば、第2方向f2に交互に並んで形成されている。この実施形態の第1凹部グループ15及び第2凹部グループ16は、図10に示される第1凹部グループ15又は第2凹部グループ16と同じ形状で構成されている。
【0051】
この実施形態の凹凸領域5にも、凸部21が形成されている。凸部21は、この実施形態では、第1凹部グループ15内で離隔する凹部同士6、6と、これら凹部6と第2方向f2で離隔する第2凹部グループ16の離隔する凹部同士6、6とで囲まれて形成される。
【0052】
また、この実施形態の凹凸領域5は、さらに、多角形状の内凹部6Gを含んでいる。内凹部6Gは、例えば、凸部21の内部に位置している。内凹部6Gは、この実施形態では、凹多角形で五角形状に形成されている。これにより、この実施形態の凸部21は、凹多角形で五角形状の環状に形成される。
【0053】
図14は、さらに他の実施形態の凹凸領域5の正面図である。図14に示されるように、この実施形態の凹凸領域5は、八角形状の凹部6が複数、配置されている。各凹部6は、第1方向f1及び第2方向f2に並べられている。この実施形態では、隣接する凹部6の頂部11同士が接するように接続されている。凹部6は、この実施形態では、複数の第2開口部7Bを有している。また、凹凸領域5は、この実施形態では、凹多角形で八角形状の凸部21が形成されている。凹部6は、複数の凸部21と複数の第2開口部7Bとで画定される。
【0054】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【実施例0055】
本発明の効果を確認するため、凹凸領域を具える空気入りタイヤが試作された。そして、各テストタイヤの空気抵抗及びノイズ性能についてテストがなされた。凹凸領域は、図1に示される形状であり、図5に示すようにサイド部に設けられている。テスト方法及び仕様は、下記の通りである。
タイヤサイズ:195/65R15
内圧:230kPa
凹凸領域、凹部の開口面積:基準例、実施例及び比較例ともに面積が同じである。
【0056】
<空気抵抗>
テストタイヤが下記車両に装着された。そして、テストコースを走行したときの燃費が測定された。結果は、比較例及び実施例と基準例との差が用いられ、基準例と比較例との差を100とする指数で表示される。なお、基準例の結果は、比較例の結果及び実施例の結果よりも小である。評価は、数値が大きい程、燃費が良く空気抵抗が小さいことを表している。
車両:排気量2000ccの前輪駆動の乗用車
【0057】
<ノイズ性能>
各テストタイヤが、無響室に、タイヤ回転軸を水平となるように置かれた。そして、タイヤの進行方向に送風したときのサイド部から生じる風切り音のピーク値の音圧レベル(dB(A))が測定された。前記音圧レベルは、凹凸領域からタイヤ軸方向の外側へ1m隔てた位置で測定された。結果は、比較例及び実施例と基準例との差が用いられ、基準例と比較例との差を100とする指数で表示される。なお、基準例の結果は、比較例の結果及び実施例の結果よりも小である。評価は、数値が大きいほどノイズ性能に優れていることを示す。
風速:60km/h
テストの結果が表1に示される。
【0058】
【表1】
【0059】
実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比して、空気抵抗が小さいことが理解される。また、実施例のタイヤは、ノイズ性能が悪化することもない。さらに、図5に示される周方向溝の外面に凹凸領域が設けられたタイヤについてテストしたが、同様のテスト結果が得られた。また、図7、8、10ないし14に示される凹凸領域についてもテストしたが、同様の結果が得られた。さらに、凹部の開口面積を変化させてテストを行ったが、同様の結果が得られた。
【0060】
[付記]
本発明は以下の態様を含む。
【0061】
[本発明1]
空気入りタイヤであって、
前記空気入りタイヤの外面には、凹凸領域が形成されており、
前記凹凸領域は、複数の凹部が配置されており、
前記複数の凹部は、それぞれ、多角形状であり、
前記複数の凹部は、実質的に接するように接続されている、
空気入りタイヤ。
[本発明2]
トレッド部と、前記トレッド部からタイヤ半径方向内側に延びる一対のサイド部とを含み、
前記外面は、前記一対のサイド部の少なくとも一方の外面である、本発明1に記載の空気入りタイヤ。
[本発明3]
トレッド部を含み、
前記トレッド部には、タイヤ周方向に延びる少なくとも1本の周方向溝が形成されており、
前記外面は、前記周方向溝の外面である、本発明1又は2に記載の空気入りタイヤ。
[本発明4]
前記複数の凹部は、それぞれ、前記外面に開口エッジを備え、
前記開口エッジは、前記多角形状の辺及び頂点にそれぞれ対応する複数の辺部と、複数の頂部とを含む、本発明1ないし3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
[本発明5]
前記複数の凹部は、前記辺部と前記頂部とで実質的に接する少なくとも一つの凹部ペアを含む、本発明4に記載の空気入りタイヤ。
[本発明6]
前記複数の凹部は、前記頂部同士で実質的に接する少なくとも一つの凹部ペアを含む本発明4又は5に記載の空気入りタイヤ。
[本発明7]
前記複数の辺部の長さは、それぞれ0.1~1.5mmである、本発明4ないし6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
[本発明8]
前記凹凸領域には、互いに接する複数の前記凹部が第1方向に連続する第1凹部グループと、互いに接する複数の前記凹部が前記第1方向に並ぶ第2凹部グループとを含み、
前記第1凹部グループの前記各凹部は、前記第2凹部グループの前記各凹部のいずれかと接している、本発明4ないし7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
[本発明9]
前記第1凹部グループの前記各凹部は、互いに、前記頂部同士で接しており、
前記第2凹部グループの前記各凹部は、互いに、前記頂部同士で接している、本発明8に記載の空気入りタイヤ。
[本発明10]
前記第1凹部グループの前記各凹部は、互いに、前記頂部と前記辺部とで接しており、
前記第2凹部グループの前記各凹部は、互いに、前記頂部と前記辺部とで接している、本発明8に記載の空気入りタイヤ。
[本発明11]
前記第2凹部グループの前記各凹部の頂部は、前記第1凹部グループの前記各凹部の前記頂部と接している、本発明9又は10に記載の空気入りタイヤ。
[本発明12]
前記第2凹部グループの前記各凹部の頂部は、前記第1凹部グループの前記各凹部の前記辺部と接している、本発明9又は10に記載の空気入りタイヤ。
[本発明13]
前記第1方向は、タイヤ周方向である、本発明8ないし12のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
[本発明14]
前記複数の凹部は、それぞれ同一形状を有する、本発明1ないし13のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
[本発明15]
前記複数の凹部は、それぞれ三角形状である、本発明1ないし14のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
[本発明16]
前記複数の凹部のそれぞれは、底面を含み、
前記底面には、前記底面から外側に突出するリッジが形成される、本発明1ないし15のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
[本発明17]
前記複数の凹部のそれぞれの深さは、0.1~1.0mmである、本発明1ないし16のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
【符号の説明】
【0062】
1 空気入りタイヤ
1a 外面
5 凹凸領域
6 凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14