IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 清水建設株式会社の特許一覧

特開2024-125823雨水利用システムおよびこれを備えた建物
<>
  • 特開-雨水利用システムおよびこれを備えた建物 図1
  • 特開-雨水利用システムおよびこれを備えた建物 図2
  • 特開-雨水利用システムおよびこれを備えた建物 図3
  • 特開-雨水利用システムおよびこれを備えた建物 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125823
(43)【公開日】2024-09-19
(54)【発明の名称】雨水利用システムおよびこれを備えた建物
(51)【国際特許分類】
   E03B 3/03 20060101AFI20240911BHJP
   E03B 3/04 20060101ALI20240911BHJP
【FI】
E03B3/03 B
E03B3/04
E03B3/03 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023033906
(22)【出願日】2023-03-06
(71)【出願人】
【識別番号】000002299
【氏名又は名称】清水建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】布施 幸則
(57)【要約】
【課題】下水道インフラへの負荷を軽減するとともに、建物の価値を向上することができる雨水利用システムおよびこれを備えた建物を提供する。
【解決手段】建物12の敷地14に降り注いだ雨水を利用するシステム10であって、前記建物の上層または中間層に設けられ、前記建物の屋上に降った雨水を溜める中部貯水部16と、前記中部貯水部16に溜められた水を中水として前記建物内または前記敷地内の需要先に供給する中水供給手段と、前記中部貯水部16に溜められた水の位置エネルギーを利用して発電し、発電した電力を前記建物内または前記敷地内の需要先に供給する電力供給手段20と、前記建物の下階または地下部に設けられ、前記中部貯水部16から排水される水、前記建物の前記敷地内から流入する雨水または湧水の少なくとも一つを溜める下部貯水部18とを備えるようにする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の敷地に降り注いだ雨水を利用するシステムであって、
前記建物の上層または中間層に設けられ、前記建物の屋上に降った雨水を溜める中部貯水部と、
前記中部貯水部に溜められた水を中水として前記建物内または前記敷地内の需要先に供給する中水供給手段と、
前記中部貯水部に溜められた水の位置エネルギーを利用して発電し、発電した電力を前記建物内または前記敷地内の需要先に供給する電力供給手段と、
前記建物の下層または地下部に設けられ、前記中部貯水部から排水される水、前記建物の前記敷地内から流入する雨水または湧水の少なくとも一つを溜める下部貯水部とを備えることを特徴とする雨水利用システム。
【請求項2】
請求項1に記載の雨水利用システムを備えることを特徴とする建物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雨水利用システムおよびこれを備えた建物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、敷地内に降り注いだ雨水を、建物の敷地内で有効に使う技術として、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。この特許文献1に記載の装置は、屋上に降る雨をルーフドレンから高置水槽に入れて溜めて置き、落差を利用して配管を通じ、便器、散水器、浴槽、防火兼融雪槽などに必要時に配水するよう構成されたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-303528号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、昨今、ゲリラ豪雨に伴う冠水などに対する雨水マネジメントが都市のレジリエンスの重要な要素となっている。ゲリラ豪雨は、局所的に都市の雨水処理能力を瞬時に超えることが問題の一因となっている。ゲリラ豪雨などの局所の瞬時の降雨強度、例えば100mm/h程度以上の降雨を想定した下水道整備を全ての場所で実施することは、非常に大きな財政上の困難さを伴う。このため、ゲリラ豪雨などの局所的な降雨による下水道インフラへの負荷を軽減することが求められている。
【0005】
一方、近年では、建物および敷地内での水量の収支をゼロにするゼロウォータービル(Zero Water Buildings)など、建物のラベリングによる価値の向上につながる技術が求められてきている。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、下水道インフラへの負荷を軽減するとともに、建物の価値を向上することができる雨水利用システムおよびこれを備えた建物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る雨水利用システムは、建物の敷地に降り注いだ雨水を利用するシステムであって、前記建物の上層または中間層に設けられ、前記建物の屋上に降った雨水を溜める中部貯水部と、前記中部貯水部に溜められた水を中水として前記建物内または前記敷地内の需要先に供給する中水供給手段と、前記中部貯水部に溜められた水の位置エネルギーを利用して発電し、発電した電力を前記建物内または前記敷地内の需要先に供給する電力供給手段と、前記建物の下層または地下部に設けられ、前記中部貯水部から排水される水、前記建物の前記敷地内から流入する雨水または湧水の少なくとも一つを溜める下部貯水部とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る建物は、上述した雨水利用システムを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る雨水利用システムによれば、建物の敷地に降り注いだ雨水を利用するシステムであって、前記建物の上層または中間層に設けられ、前記建物の屋上に降った雨水を溜める中部貯水部と、前記中部貯水部に溜められた水を中水として前記建物内または前記敷地内の需要先に供給する中水供給手段と、前記中部貯水部に溜められた水の位置エネルギーを利用して発電し、発電した電力を前記建物内または前記敷地内の需要先に供給する電力供給手段と、前記建物の下層または地下部に設けられ、前記中部貯水部から排水される水、前記建物の前記敷地内から流入する雨水または湧水の少なくとも一つを溜める下部貯水部とを備えるので、下水道インフラへの負荷を軽減するとともに、建物の価値を向上することができるという効果を奏する。
【0010】
また、本発明に係る建物によれば、上述した雨水利用システムを備えるので、下水道インフラへの負荷を軽減するとともに、建物の価値を向上することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明に係る雨水利用システムおよびこれを備えた建物の実施の形態を示す概略断面図である。
図2図2は、図1のA部分拡大図である。
図3図3は、図1のB部分拡大図である。
図4図4は、図1のC部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明に係る雨水利用システムおよびこれを備えた建物の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0013】
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る雨水利用システム10は、建物12の敷地14に降り注いだ雨水を利用するシステムであって、中間階貯留槽16(16A~16F)と、地下雨水・湧水貯留槽18と、非常用電源装置20と、制御装置22とを備える。建物12は、複数階からなるオフィスビルやマンションなどの高層建物を想定している。建物12の周囲には、透水性舗装部24と、修景部26が設けられている。
【0014】
(中間階貯留槽)
図2に示すように、中間階貯留槽16(16A~16F)は、建物12の上階から中間階のいくつかの階(中間層)に複数設けられ、建物12の屋上28に降った雨水を溜める中部貯水部である。最上階に設けられた中間階貯留槽16Aには、屋上28のルーフドレイン30から流れ込んだ雨水が排水管32を通じて入り込むようになっている。中間階貯留槽16Aに溜められた水は、ポンプ34および給水管36(中水供給手段)を介して所定の階(図1の例では、最上階から五階下までの各階)のトイレの水洗便器38(需要先)に中水として給水可能である。給水管36を建物12内外の植栽、植物(需要先)まで敷設し、植栽、植物の潅水用途として給水してもよい。また、中間階貯留槽16Aは、オーバーフロー管40を介して一階下の中間階貯留槽16Bと接続している。オーバーフロー管40の上端の呑口は、所定の高さに固定されている。中間階貯留槽16Aに溜められた水は、水位が一定水位に達したらオーバーフロー管40から一階下の中間階貯留槽16Bに送水される。また、中間階貯留槽16Aには、内部の水位を検知する図示しない水位計が設けられている。この水位計は、電極式レベルスイッチで構成され、電極式レベルスイッチによる検出信号は、制御装置22に出力される。図1に示すように、中間階貯留槽16Aは、給水管42、中間階に設けられたブースターポンプ44、地下階に設けられた揚水ポンプ46を介して地下雨水・湧水貯留槽18と接続しており、制御装置22の制御によって、地下雨水・湧水貯留槽18からの水を受水可能である。
【0015】
水洗便器38に洗浄水を供給するフラッシュバルブ等の同時使用を考慮すると0.1MPa以上の水圧が要求されるため、中間階貯留槽16の水位より10m程度以下には重力による給水方式とすることが好ましい。このようにすることで、フラッシュバルブ等を有効に使用することができる。図の例では、一階下の中間階貯留槽16Bの水は、四階下から六階下までの各階の水洗便器38に対して、給水管48(中水供給手段)を通じて重力による給水方式で給水可能である。この中間階貯留槽16Bは、これよりも三階下の中間階貯留槽16Cとオーバーフロー管40を介して接続している。中間階貯留槽16Bに溜められた水は、水位が一定水位に達したらオーバーフロー管40から三階下の中間階貯留槽16Cに送水される。
【0016】
三階下の中間階貯留槽16Cの水は、四階下から六階下までの各階の水洗便器38に対して、給水管48(中水供給手段)を通じて重力による給水方式で給水可能である。この中間階貯留槽16Cは、これよりも三階下の中間階貯留槽16Dとオーバーフロー管40を介して接続している。中間階貯留槽16Cに溜められた水は、水位が一定水位に達したらオーバーフロー管40から三階下の中間階貯留槽16Dに送水される。また、中間階貯留槽16Cには、内部の水位を検知する図示しない水位計が設けられている。この水位計は、電極式レベルスイッチで構成され、電極式レベルスイッチによる検出信号は、制御装置22に出力される。図1に示すように、中間階貯留槽16Cは、給水管42、ブースターポンプ44、揚水ポンプ46を介して地下雨水・湧水貯留槽18と接続しており、制御装置22の制御によって、地下雨水・湧水貯留槽18からの水を受水可能である。
【0017】
三階下の中間階貯留槽16Cよりも下階に設けられる中間階貯留槽16D~16F(図1を参照)についても、上記の中間階貯留槽16B、16Cとほぼ同様に構成される。なお、図1の例では、各階の水洗便器38に対して直接給水可能な貯留槽と、給水できない貯留槽とを高さ方向に交互に配置した場合を示しているが、本発明はこれに限るものではない。図1に示すように、一番下の階に設けられる中間階貯留槽16Fは、オーバーフロー管40を介して地下雨水・湧水貯留槽18に接続している。中間階貯留槽16Fに溜められた水は、水位が一定水位に達したらオーバーフロー管40から地下雨水・湧水貯留槽18に送水される。
【0018】
(地下雨水・湧水貯留槽)
図3および図1に示すように、地下雨水・湧水貯留槽18は、建物12の地下部(地表面GL以深)に設けられ、中間階貯留槽16A~16Fから排水される水、建物12の敷地14内から流入する雨水および湧水を溜める下部貯水部である。この地下雨水・湧水貯留槽18は、敷地内降雨の最終貯留槽であり、雨水の敷地最終桝の機能も果たす。地下雨水・湧水貯留槽18に溜められた水は、揚水管50、揚水ポンプ46、ブースターポンプ44、給水管42を通じて建物12内の必要個所(中間階貯留槽16)に送水可能である。地下雨水・湧水貯留槽18には、内部の水位を検知する水位計52が設けられている。この水位計52は、複数の電極棒52Aを備えた電極式レベルスイッチで構成される。電極式レベルスイッチによる検出信号は、制御装置22に出力される。地下雨水・湧水貯留槽18は、オーバーフロー管54を介して敷地14外の下水本管56(分流式の場合は、雨水本管)と接続している。オーバーフロー管54の上端の呑口は、所定の高さに固定されている。地下雨水・湧水貯留槽18内が所定の水位になるとオーバーフロー管54を介して敷地14外の下水本管56へ流出する。また、地下雨水・湧水貯留槽18には、上水系統の給水管58が電磁弁60を介して接続しており、電磁弁60を開くことで上水系統の上水を受水可能である。
【0019】
(非常用電源装置)
図4および図1に示すように、非常用電源装置20は、中間階貯留槽16に溜められた水の落差(位置エネルギー)を利用して発電し、発電した電力を建物12内または敷地14内の需要先に供給する電力供給手段である。図の例では、最下階の中間階貯留槽16Fと、その三階上の中間階貯留槽16Eとの間の各階に非常用電源装置20を設けている。非常用電源装置20は、発電用配管62に設けられたモーター式の直流発電機64と、図示しない蓄電池と、電力供給設備66とを有する。発電用配管62は、上側の中間階貯留槽16Eと、下側の中間階貯留槽16Fとを接続する2本の配管である。直流発電機64は、各階の発電用配管62のバルブ68(例えば、手動バルブ)の下側に設けられる。バルブ68を開くと、上側の中間階貯留槽16Eの水が発電用配管62を介して下側の中間階貯留槽16Fに流れ、この時の落差と流量を利用して直流発電機64で発電する。直流発電機64で発電した電力は、図示しない蓄電池に蓄電される。蓄電池に蓄電された電力を放電することにより、必要最低限の電力を得ることができる。需要先としては、例えば、各階の照明装置70、直流電力を給電する直流給電装置72などを想定している。非常時に、停電等で建物12内の移動が困難となった場合、避難用最低照度1ルクスを満足する照明装置、直流電源を提供することができる。図の例では、部分的な図示に留めたが、必要フロア階には全て配置することが好ましい。直流電源はスマートホンその他の非常時連絡用端末の充電にも使える。
【0020】
(制御装置)
制御装置22は、各中間階貯留槽16および地下雨水・湧水貯留槽18の水位計の検知信号に基づいて、揚水ポンプ46、プ―スターポンプ44、電磁弁60の動作を制御するものである。具体的には、制御装置22は、各中間階貯留槽16の水位計から所定の水位以下になった旨の検知信号を受信すると、揚水ポンプ46(一定高度以上は揚水ポンプ46およびプ―スターポンプ44)を作動する制御を行う。これにより、地下雨水・湧水貯留槽18からの水を給水管42を介して中間階貯留槽16に給水する。また、制御装置22は、地下雨水・湧水貯留槽18の水位計52から所定の水位未満になった旨の検出信号を受信した場合は、上水系統の電磁弁60を開く制御を行う。これにより、上水系統からの上水が地下雨水・湧水貯留槽18に給水される。上水系統からの給水は、地下雨水・湧水貯留槽18内の水位が所定の適正水位になるまで行われるように制御する。
【0021】
(透水性舗装部)
透水性舗装部24は、図1に示すように、地下雨水・湧水貯留槽18に向けて傾斜を持った捨てコンクリートなどの遮水層74と、その上に設置した湧水シート76と、割栗石78と、浸透性土壌80と、その表面に設けた透水性舗装材82により構成される。湧水シート76は、湧水層84を形成するためのものであり、例えば、せせらぎ工法(登録商標)など)で施工することができる。割栗石78は、透水性向上と細砂・土の流入を防ぐため湧水シート76の上に敷き詰められる。浸透性土壌80は、割栗石78を覆土するものである。透水性舗装材82は、インターロッキングブロック等の透水性舗装材を用いることができる。透水性舗装部24に降った雨は湧水シート76まで浸透し、湧水層84を通り地下雨水・湧水貯留槽18に流れ込むようになっている。
【0022】
(修景部)
修景部26は、図1に示すように、池86などを含んで構成される。池86の周辺は、池86に向かって1/10~1/1000程度の下り勾配で仕上げられ、その場に降った雨は池86に流れ込む。池86の水位が一定以上になると、オーバーフロー管88を介して地下雨水・湧水貯留槽18に流れ込む。池86およびその周辺は、敷地14の修景のためにも活用できる。ビオトープとしての池や修景のための池など癒しの空間を演出することも期待できる。
【0023】
本実施の形態の雨水利用システム10によれば、局所的な豪雨による下水道インフラへの負荷を軽減し、通常時にはオーバースペックともいえる下水道インフラへの盛替を避けることができる。また、停電を誘発するほどの豪雨時も、その雨水を避難用途に使用することが可能となる。敷地内に降った雨水をほぼすべて貯留し、植栽、植物への潅水やトイレの排水系統など清浄度を強く要求されない部分、器具に有効活用することで、雨水を水資源として利用することができる。トイレ排水などの用水搬送動力を削減できるので、CO排出量削減につながる。また、街区、都市の対雨水レジリエンスが向上する。さらに、この雨水利用システムを備えた建物は、雨水を水資源として利用できるので、建物としての価値を向上することができる。また、環境認証システムとして世界的に普及しているLEED(Leadership in Energy & Environmental Design)のZero Water certificationの獲得を期待できる。
【0024】
以上説明したように、本発明に係る雨水利用システムによれば、建物の敷地に降り注いだ雨水を利用するシステムであって、前記建物の上層または中間層に設けられ、前記建物の屋上に降った雨水を溜める中部貯水部と、前記中部貯水部に溜められた水を中水として前記建物内または前記敷地内の需要先に供給する中水供給手段と、前記中部貯水部に溜められた水の位置エネルギーを利用して発電し、発電した電力を前記建物内または前記敷地内の需要先に供給する電力供給手段と、前記建物の下層または地下部に設けられ、前記中部貯水部から排水される水、前記建物の前記敷地内から流入する雨水または湧水の少なくとも一つを溜める下部貯水部とを備えるので、下水道インフラへの負荷を軽減するとともに、建物の価値を向上することができる。
【0025】
また、本発明に係る建物によれば、上述した雨水利用システムを備えるので、下水道インフラへの負荷を軽減するとともに、建物の価値を向上することができる。
【0026】
なお、2015年9月の国連サミットにおいて採択された17の国際目標として「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」がある。本実施の形態に係る雨水利用システムおよびこれを備えた建物は、このSDGsの17の目標のうち、例えば「15.陸の豊かさも守ろう」の目標などの達成に貢献し得る。
【産業上の利用可能性】
【0027】
以上のように、本発明に係る雨水利用システムおよびこれを備えた建物は、オフィスビルやマンションなどの高層建物に有用であり、特に、下水道インフラへの負荷を軽減して、建物の価値を向上するのに適している。
【符号の説明】
【0028】
10 雨水利用システム
12 建物
14 敷地
16,16A~16F 中間階貯留槽(中部貯水部)
18 地下雨水・湧水貯留槽(下部貯水部)
20 非常用電源装置(電力供給手段)
22 制御装置
24 透水性舗装部
26 修景部
36 給水管(中水供給手段)
40,54,88 オーバーフロー管
42 給水管
44 ブースターポンプ
46 揚水ポンプ
図1
図2
図3
図4