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特開2024-125845カメラヘッド、内視鏡システム、及びカメラヘッドの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125845
(43)【公開日】2024-09-19
(54)【発明の名称】カメラヘッド、内視鏡システム、及びカメラヘッドの製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/12 20060101AFI20240911BHJP
   A61B 1/04 20060101ALI20240911BHJP
【FI】
A61B1/12 541
A61B1/04 530
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023033943
(22)【出願日】2023-03-06
(71)【出願人】
【識別番号】313009556
【氏名又は名称】ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡部 康弘
(72)【発明者】
【氏名】大野 敦臣
(72)【発明者】
【氏名】保家 正太
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161CC06
4C161JJ11
4C161LL03
4C161NN01
4C161PP06
4C161PP15
(57)【要約】
【課題】撮像部に生じた熱の放熱性を向上させること。
【解決手段】カメラヘッド5は、被検体内に挿入されるとともに被検体からの被写体像を取り込む挿入部が接続され、ユーザによって把持される外装筐体52と、外装筐体52内に設けられ、被写体像を撮像する撮像部54と、外装筐体52内に設けられ、撮像部に生じた熱を外像筐体52に伝達するヒートシンク57とを備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体内に挿入されるとともに前記被検体からの被写体像を取り込む挿入部が接続され、ユーザによって把持される外装筐体と、
前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部に生じた熱を前記外像筐体に伝達するヒートシンクとを備えるカメラヘッド。
【請求項2】
前記外装筐体の外面に設けられ、ユーザによる操作を受け付けるボタンを有する操作部をさらに備え、
前記ヒートシンクは、
前記外装筐体内において、前記撮像部を挟んで前記操作部に対向する側に配置されている請求項1に記載のカメラヘッド。
【請求項3】
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材をさらに備え、
前記ヒートシンクは、
前記支持部材に対して熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する請求項1に記載のカメラヘッド。
【請求項4】
前記ヒートシンクと前記支持部材との間には、
空間が設けられている請求項3に記載のカメラヘッド。
【請求項5】
前記ヒートシンクにおける前記外装筐体の内面に対向する面は、
前記外装筐体の内面に倣う形状を有している請求項1に記載のカメラヘッド。
【請求項6】
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材と、
前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する伝熱部材とをさらに備える請求項1に記載のカメラヘッド。
【請求項7】
前記伝熱部材は、
前記支持部材と前記外装筐体とが締結される締結部以外の位置において、前記支持部材と前記外装筐体の内面とにそれぞれ熱的に接続する請求項6に記載のカメラヘッド。
【請求項8】
前記外装筐体の外面には、
内部に向けて窪み、ユーザによって把持される凹部が設けられ、
前記締結部は、
前記凹部の裏面に対向して配置される請求項7に記載のカメラヘッド。
【請求項9】
前記伝熱部材は、
150℃以上に耐えることができる耐熱性を有する材料によって構成されている請求項6に記載のカメラヘッド。
【請求項10】
前記伝熱部材は、
シリコーン系の発泡材料によって構成されている請求項6に記載のカメラヘッド。
【請求項11】
被検体内に挿入されるとともに当該被検体からの被写体像を取り込む挿入部が接続され、ユーザによって把持される外装筐体と、
前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材と、
前記外装筐体内に設けられ、前記支持部材に対して熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外像筐体に伝達するヒートシンクと、
前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する伝熱部材とを備えるカメラヘッド。
【請求項12】
前記外装筐体の内面には、
前記外装筐体に伝達された熱を拡散する熱伝導性シートが貼り付けられている請求項1に記載のカメラヘッド。
【請求項13】
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材をさらに備え、
前記熱伝導性シートは、
前記支持部材と前記外装筐体とが締結される締結部の位置と、前記締結部から離間する位置との間を跨ぐように貼り付けられている請求項12に記載のカメラヘッド。
【請求項14】
前記外装筐体の外面には、
内部に向けて窪み、ユーザによって把持される凹部が設けられ、
前記締結部は、
前記凹部の裏面に対向して配置される請求項13に記載のカメラヘッド。
【請求項15】
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材をさらに備え、
前記支持部材及び前記ヒートシンクの外面によって構成される空間を前記撮像部の光軸に直交する平面によって切断した断面積をxとした時に、
前記支持部材または前記ヒートシンクの外面と、前記外装筐体の内面との距離が、前記xの平方根に0.0025を乗じた値以上、前記xの平方根に0.025を乗じた値以下となっている箇所があり、かつ、前記xの平方根に0.0025を乗じた値未満となっている箇所がない請求項1に記載のカメラヘッド。
【請求項16】
被検体内に挿入されるとともに、前記被検体からの被写体像を取り込む挿入部と、
前記挿入部に対して接続され、前記被写体像を撮像するカメラヘッドと、
前記カメラヘッドにて撮像された撮像画像を処理する制御装置とを備え、
前記カメラヘッドは、
前記挿入部が接続され、ユーザによって把持される外装筐体と、
前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部に生じた熱を前記外像筐体に伝達するヒートシンクとを備える内視鏡システム。
【請求項17】
カメラヘッドの製造方法であって、
前記カメラヘッドは、
被検体内に挿入されるとともに前記被検体からの被写体像を取り込む挿入部が接続され、ユーザによって把持される外装筐体と、
前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部に生じた熱を前記外像筐体に伝達するヒートシンクとを備え、
前記カメラヘッドの製造方法は、
前記撮像部及び前記ヒートシンクを組み立て、撮像ユニットを形成する第1組立工程と、
前記第1組立工程の後、前記撮像ユニットを前記外装筐体内に挿入し、前記撮像ユニット及び前記外装筐体を組み立てる第2組立工程とを含むカメラヘッドの製造方法。
【請求項18】
前記カメラヘッドは、
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材と、
前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する伝熱部材とをさらに備え、
前記ヒートシンクは、
前記支持部材に対して熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外像筐体に伝達し、
前記伝熱部材は、
空気が入れられることによって膨張し、前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、
前記第1組立工程では、
前記撮像部、前記支持部材、前記ヒートシンク、及び前記伝熱部材を組み立て、前記撮像ユニットを形成し、
前記カメラヘッドの製造方法は、
前記第2組立工程の後、前記伝熱部材内に空気を入れることによって前記伝熱部材を膨脹させ、前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対して前記伝熱部材を熱的に接続させる膨脹工程をさらに含む請求項17に記載のカメラヘッドの製造方法。
【請求項19】
前記カメラヘッドは、
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材と、
前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する伝熱部材とをさらに備え、
前記ヒートシンクは、
前記支持部材に対して熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外像筐体に伝達し、
前記伝熱部材は、
前記支持部材に対して回転可能に軸支され、
前記第1組立工程では、
前記撮像部、前記支持部材、前記ヒートシンク、及び前記伝熱部材を組み立て、前記撮像ユニットを形成し、
前記第2組立工程では、前記撮像ユニットを前記外装筐体内に挿入し、前記伝熱部材の第1部位を前記外装筐体の内面に対して摺動させつつ前記伝熱部材を回転させ、前記伝熱部材における前記支持部材に対して軸支される回転点を挟んで前記第1部位とは反対側に位置する第2部位を前記外装筐体の内面に対して熱的に接続させた状態で前記撮像ユニット及び前記外装筐体を組み立てる請求項17に記載のカメラヘッドの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、カメラヘッド、内視鏡システム、及びカメラヘッドの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、撮像素子を用いて人等の被検体内(生体内)を撮像し、当該生体内を観察する内視鏡システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の内視鏡システムは、生体内に挿入されるとともに当該生体内からの被写体像を取り込む内視鏡と、当該内視鏡が着脱自在に接続され、当該内視鏡にて取り込まれた被写体像を撮像する撮像部を含むカメラヘッドとを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2018/116533号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、撮像部の駆動時には、当該撮像部から熱が発生する。このため、撮像部から発生した熱を効率よく当該撮像部を収容した外装筐体の外部へと放熱する構造が必要となる。撮像部や外装筐体等の設計によっては、特許文献1に記載のカメラヘッドの構造では当該撮像部からの放熱性が不十分となる場合があり、当該撮像部からの放熱性を向上させることができる技術が要望されている。
【0005】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、撮像部に生じた熱の放熱性を向上させることができるカメラヘッド、内視鏡システム、及びカメラヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係るカメラヘッドは、被検体内に挿入されるとともに前記被検体からの被写体像を取り込む挿入部が接続され、ユーザによって把持される外装筐体と、前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部に生じた熱を前記外像筐体に伝達するヒートシンクとを備える。
【0007】
また、本開示に係るカメラヘッドは、被検体内に挿入されるとともに当該被検体からの被写体像を取り込む挿入部が接続され、ユーザによって把持される外装筐体と、前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材と、前記外装筐体内に設けられ、前記支持部材に対して熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外像筐体に伝達するヒートシンクと、前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する伝熱部材とを備える。
【0008】
また、本開示に係る内視鏡システムは、被検体内に挿入されるとともに、前記被検体からの被写体像を取り込む挿入部と、前記挿入部に対して接続され、前記被写体像を撮像するカメラヘッドと、前記カメラヘッドにて撮像された撮像画像を処理する制御装置とを備え、前記カメラヘッドは、前記挿入部が接続され、ユーザによって把持される外装筐体と、前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部に生じた熱を前記外像筐体に伝達するヒートシンクとを備える。
【0009】
また、本開示に係るカメラヘッドの製造方法は、カメラヘッドの製造方法であって、前記カメラヘッドは、被検体内に挿入されるとともに前記被検体からの被写体像を取り込む挿入部が接続され、ユーザによって把持される外装筐体と、前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材と、前記外装筐体内に設けられ、前記支持部材に対して熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外像筐体に伝達するヒートシンクと、前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する伝熱部材とを備え、前記伝熱部材は、空気が入れられることによって膨張し、前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記カメラヘッドの製造方法は、前記外装筐体、前記撮像部、前記支持部材、前記ヒートシンク、及び前記伝熱部材を組み立てる組立工程と、前記組立工程の後、前記伝熱部材内に空気を入れることによって前記伝熱部材を膨脹させ、前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対して前記伝熱部材を熱的に接続させる膨脹工程とを含む。
【0010】
また、本開示に係るカメラヘッドの製造方法は、カメラヘッドの製造方法であって、前記カメラヘッドは、被検体内に挿入されるとともに前記被検体からの被写体像を取り込む挿入部が接続され、ユーザによって把持される外装筐体と、前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材と、前記外装筐体内に設けられ、前記支持部材に対して熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外像筐体に伝達するヒートシンクと、前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する伝熱部材とを備え、前記伝熱部材は、前記支持部材に対して回転可能に軸支され、前記カメラヘッドの製造方法は、前記撮像部、前記支持部材、前記ヒートシンク、及び前記伝熱部材を組み立て、撮像ユニットを形成する第1組立工程と、前記第1組立工程の後、前記撮像部、前記撮像ユニットを前記外装筐体内に挿入し、前記伝熱部材の第1部位を前記外装筐体の内面に対して摺動させつつ前記伝熱部材を回転させ、前記伝熱部材における前記支持部材に対して軸支される回転点を挟んで前記第1部位とは反対側に位置する第2部位を前記外装筐体の内面に対して熱的に接続させた状態で前記撮像ユニット及び前記外装筐体を組み立てる第2組立工程とを含む。
【発明の効果】
【0011】
本開示に係るカメラヘッド、内視鏡システム、及びカメラヘッドの製造方法によれば、撮像部に生じた熱の放熱性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施の形態に係る内視鏡システムの構成を示す図である。
図2図2は、カメラヘッドの構成を説明する図である。
図3図3は、カメラヘッドの構成を説明する図である。
図4図4は、カメラヘッドの構成を説明する図である。
図5図5は、カメラヘッドの構成を説明する図である。
図6図6は、カメラヘッドの構成を説明する図である。
図7図7は、カメラヘッドの構成を説明する図である。
図8図8は、カメラヘッドの構成を説明する図である。
図9A図9Aは、実施の形態の変形例1を説明する図である。
図9B図9Bは、実施の形態の変形例1を説明する図である。
図10図10は、実施の形態の変形例2を説明する図である。
図11図11は、実施の形態の変形例2を説明する図である。
図12図12は、実施の形態の変形例2を説明する図である。
図13図13は、実施の形態の変形例3を説明する図である。
図14図14は、実施の形態の変形例3を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、図面を参照して、本開示を実施するための形態(以下、実施の形態)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本開示が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付している。
【0014】
〔内視鏡システムの概略構成〕
図1は、実施の形態に係る内視鏡システム1の概略構成を示す図である。
内視鏡システム1は、医療分野において用いられ、被検体内(生体内)を観察するシステムである。この内視鏡システム1は、図1に示すように、挿入部2と、光源装置3と、ライトガイド4と、カメラヘッド5と、第1伝送ケーブル6と、表示装置7と、第2伝送ケーブル8と、制御装置9と、第3伝送ケーブル10とを備える。
【0015】
本実施の形態では、挿入部2は、硬性内視鏡で構成されている。すなわち、挿入部2は、全体が硬質、または一部が軟質で他の部分が硬質である細長形状を有し、生体内に挿入される。この挿入部2内には、1または複数のレンズを用いて構成され、生体内からの光(被写体像)を集光する光学系が設けられている。
光源装置3は、ライトガイド4の一端が接続され、制御装置9による制御の下、当該ライトガイド4の一端に生体内を照明するための光を供給する。
なお、本実施の形態では、光源装置3は、制御装置9とは別体で構成されているが、これに限らず、当該制御装置9内部に設けられた構成を採用しても構わない。
【0016】
ライトガイド4は、一端が光源装置3に着脱自在に接続するとともに、他端が挿入部2に着脱自在に接続する。そして、ライトガイド4は、光源装置3から供給された光を一端から他端に伝達し、挿入部2に供給する。挿入部2に供給された光は、当該挿入部2の先端から出射され、生体内に照射される。生体内に照射され、当該生体内で反射された光(被写体像)は、挿入部2内の光学系にて集光される。
【0017】
カメラヘッド5は、挿入部2の基端(接眼部21(図1))に着脱自在に接続される。そして、カメラヘッド5は、制御装置9による制御の下、挿入部2にて集光された被写体像を撮像し、当該撮像による画像信号(RAW信号)を出力する。当該画像信号は、例えば、4K以上の画像信号である。
なお、カメラヘッド5の詳細な構成については、後述する。
【0018】
第1伝送ケーブル6は、一端がコネクタCN1(図1)を介して制御装置9に着脱自在に接続され、他端がコネクタCN2(図1)を介してカメラヘッド5に着脱自在に接続される。そして、第1伝送ケーブル6は、カメラヘッド5から出力される画像信号等を制御装置9に伝送するとともに、制御装置9から出力される制御信号、同期信号、クロック、及び電力等をカメラヘッド5にそれぞれ伝送する。
なお、第1伝送ケーブル6を介したカメラヘッド5から制御装置9への画像信号等の伝送は、当該画像信号等を光信号で伝送してもよく、あるいは、電気信号で伝送しても構わない。第1伝送ケーブル6を介した制御装置9からカメラヘッド5への制御信号、同期信号、クロックの伝送も同様である。
【0019】
表示装置7は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)等を用いた表示ディスプレイで構成され、制御装置9による制御の下、当該制御装置9からの映像信号に基づく観察画像を表示する。
第2伝送ケーブル8は、一端が表示装置7に着脱自在に接続され、他端が制御装置9に着脱自在に接続される。そして、第2伝送ケーブル8は、制御装置9にて処理された映像信号を表示装置7に伝送する。
【0020】
制御装置9は、CPU(Central Processing Unit)等を含んで構成され、光源装置3、カメラヘッド5、及び表示装置7の動作を統括的に制御する。
具体的に、制御装置9は、第1伝送ケーブル6を介してカメラヘッド5から取得した画像信号に対して種々の処理を施すことで映像信号を生成し、第2伝送ケーブル8を介して当該映像信号を表示装置7に出力する。そして、表示装置7は、当該映像信号に基づく画像を表示する。また、制御装置9は、第1,第3伝送ケーブル6,10を介して、カメラヘッド5や光源装置3に対して制御信号等を出力する。
第3伝送ケーブル10は、一端が光源装置3に着脱自在に接続され、他端が制御装置9に着脱自在に接続される。そして、第3伝送ケーブル10は、制御装置9からの制御信号を光源装置3に伝送する。
【0021】
〔カメラヘッドの構成〕
次に、カメラヘッド5の構成について説明する。
なお、以下では、カメラヘッド5の構成を説明するにあたって、互いに直交するX軸、Y軸、及びZ軸を用いる。Z軸は、図2の上下方向に沿う軸である。X軸は、図2の左右方向に沿う軸である。Y軸は、図2の紙面に直交する軸である。また、以下では、挿入部2の基端(接眼部21)が接続される側を先端側Ar1とし、第1伝送ケーブル6が接続される側を基端側Ar2とする。
【0022】
図2ないし図8は、カメラヘッド5の構成を説明する図である。具体的に、図2は、カメラヘッド5の外観を示す図である。図3は、カメラヘッド5における外装筐体52の内部構成を示す図である。なお、図3では、説明の便宜上、撮像部53の図示を省略している。図4は、レンズユニット543の光軸Axを含むXZ平面にてカメラヘッド5を切断した断面図である。図5は、光軸Axを含むXY平面にてカメラヘッド5を切断した断面図である。図6は、図2のVI-VI線の断面図である。図7は、図2のVII-VII線の断面図である。図8は、図2のVIII-VIII線の断面図である。
【0023】
カメラヘッド5は、図2ないし図8に示すように、カプラー部51(図2図4図5)と、外装筐体52(図2図4図8)と、操作部53(図2図4図6図7)と、撮像部54(図4図8)と、ハーメチックコネクタ55(図3)と、支持部材56(図3図8)と、ヒートシンク57(図3図4図7)と、伝熱部材58(図7)と、熱伝導性シート59(図5図8)とを備える。
【0024】
カプラー部51は、略円筒状の部材によって構成され、挿入部2の基端(接眼部21)が着脱自在に接続される。そして、カプラー部51は、外装筐体52における先端側Ar1の端部に対して接続される。
【0025】
外装筐体52は、挿入部2が接続されるとともに医師等のユーザによって把持される部分である。本実施の形態では、外装筐体52は、図2図4ないし図8に示すように、前部筐体521と、後部筐体522との2体で構成されている。
前部筐体521は、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス、チタン、及びチタン合金等で構成され、筒形状を有する。より具体的に、前部筐体521は、図4または図5に示すように、先端側Ar1に向けて次第に開口面積を狭める形状を有する先端部5211と、当該先端側5211の基端側Ar2の端部から基端側Ar2に向けて延在する筒状の基端部5212とを備える。そして、先端部5211の先端側Ar1の端部には、例えばろう接にて光学素子523(図4図5)が固定されている。この光学素子523は、例えば、平板状のサファイアガラスで構成されている。すなわち、光学素子523は、前部筐体521の先端側Ar1の開口を気密に封止する。
【0026】
後部筐体522は、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス、チタン、及びチタン合金等で構成され、筒形状を有する。そして、後部筐体522は、先端側Ar1の端部が前部筐体521(基端部5212)の基端側Ar2の端部に当接した状態で溶接されることで当該前部筐体521に固定される。すなわち、前部筐体521及び後部筐体522間は、気密に封止されている。
【0027】
以上説明した外装筐体52の外面において、Y軸方向両側の外面には、図2に示すように、内部に向けて窪み、医師等のユーザによって把持される凹部524が設けられている。この凹部524は、前部筐体521及び後部筐体522の境界部分を跨り、先端側Ar1から基端側Ar2に向けて延在する。
【0028】
操作部53は、図2図4図6、及び図7に示すように、後部筐体512の外面に対して溶接にて固定され、医師等のユーザによる操作を受け付ける部分である。そして、操作部53は、医師等のユーザによる操作に応じた操作信号を出力する。ここで、具体的な図示は省略したが、操作部53は、後部筐体512に設けられたハーメチックコネクタ(図示略)を介して、当該後部筐体512内に設けられた内部基板(図示略)と電気的に接続される。すなわち、操作部53からの操作信号は、当該ハーメチックコネクタを介して当該内部基板に出力される。
【0029】
撮像部54は、外装筐体52内に配置され、挿入部2にて集光され、光学素子523を介した被写体像を撮像する。この撮像部54は、図4ないし図8に示すように、イメージャユニット541と、回路基板542とを備える。
イメージャユニット541は、図4ないし図8に示すように、レンズユニット543と、イメージャ544とを備える。
【0030】
レンズユニット543は、光学素子523よりも基端側Ar2に配置され、挿入部2にて集光され、当該光学素子523を介した被写体像をイメージャ544の撮像面に結像する。
イメージャ544は、レンズユニット543よりも基端側Ar2に配置され、挿入部2にて集光され、光学素子52を介してレンズユニット543が結像した被写体像を受光して電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を含んで構成されている。そして、イメージャ544は、制御装置9による制御の下、生体内を撮像する。
以上説明したレンズユニット543及びイメージャ544は、具体的な図示は省略したが、保持部材によって互いに固定され、ユニット化されている。
【0031】
回路基板542は、イメージャ544よりも基端側Ar2に配置され、イメージャ544と電気的に接続される。そして、回路基板542は、制御装置9による制御の下、当該イメージャ544を駆動する。また、回路基板542は、イメージャ544の撮像によって得られた画像信号を出力する。
【0032】
ハーメチックコネクタ55は、後部筐体522の基端側Ar2の端部に対して溶接にて固定され、当該後部筐体522の基端側Ar2の開口を気密に封止する。また、ハーメチックコネクタ55は、上述した内部基板や回路基板542と電気的に接続する。さらに、ハーメチックコネクタ55には、コネクタCN2が着脱自在に接続される。すなわち、操作部53からの操作信号は、上述した内部基板、ハーメチックコネクタ55、及び第1伝送ケーブル6を介して制御装置9に出力される。また、回路基板542から出力された画像信号は、ハーメチックコネクタ55及び第1伝送ケーブル6を介して制御装置9に出力される。さらに、制御装置9から出力された制御信号等は、第1伝送ケーブル6及びハーメチックコネクタ55を介して、回路基板542等に出力される。
【0033】
支持部材56は、外装筐体52内に配置され、撮像部54を支持する。この支持部材56は、図3ないし図8に示すように、第1支持部材561と、第2支持部材562とを備える。
第1支持部材561は、金属等の熱伝導性材料で構成され、略筒形状を有する。そして、第1支持部材561は、イメージャユニット541を支持する。なお、第1支持部材561がイメージャユニット541を支持した状態では、レンズユニット544は、第1支持部材561の内部に位置しつつ、その一部が第1支持部材561における先端側Ar1の開口から先端側Ar1に向けて突出する。また、イメージャ544は、第1支持部材561よりも基端側Ar2に位置する。
【0034】
第1支持部材561及び外装筐体52の間には、支持部材56及び当該外装筐体52を締結するための締結構造50(図5図8)が設けられている。
締結構造50は、本開示に係る締結部に相当する。この締結構造50は、図5及び図8に示すように、締結穴501と、締結用突起502とを備える。
【0035】
締結穴501は、図5に示すように、前部筐体521(基端部5212)の基端側Ar2の端面に設けられ、当該端面から先端側Ar1に向けて窪む穴である。本実施の形態では、締結穴501は、図8に示すように、5個、設けられている。
締結用突起502は、図5に示すように、第1支持部材561の先端側Ar1の端面に設けられ、当該端面から先端側Ar1に向けて突出した突起である。本実施の形態では、締結用突起502は、図8に示すように、締結穴501と同数だけ設けられている。そして、締結用突起502は、締結穴501に嵌合する。これによって、支持部材56及び外装筐体52は、締結される。
すなわち、締結構造50は、前部筐体521及び後部筐体522の境界部分に位置する。また、締結構造50は、凹部524の裏面に対向して配置される。
【0036】
第2支持部材562は、金属等の熱伝導性材料で構成され、略筒形状を有する。そして、第2支持部材562は、回路基板542を支持する。また、第2支持部材562内には、第1支持部材561にて支持されたイメージャ544が位置付けられる。さらに、第2支持部材562は、第1支持部材561よりも基端側Ar2に位置し、ネジSC1(図3図6)によって当該第1支持部材561に接続する。すなわち、第2支持部材562は、第1支持部材561に対して熱的に接続する。
【0037】
ヒートシンク57は、金属等の熱伝導性材料で構成され、外装筐体52内において、図3図4、及び図7に示すように、第2支持部材562(撮像部54)を挟んで操作部53に対向する位置に配置されている。このヒートシンク57は、第2支持部材562に直接、接続する。すなわち、ヒートシンク57は、第2支持部材562に対して熱的に接続する。なお、ヒートシンク57は、第1支持部材561に直接、接続しない。
【0038】
このヒートシンク57は、図7に示すように、第2支持部材562側が開口した断面U字形状を有する。すなわち、ヒートシンク57と第2支持部材562との間には、空間SPが形成されている。
また、ヒートシンク57において、後部筐体522の内面に対向する外面は、図7に示すように、当該内面に倣う形状を有している。
【0039】
以上説明した支持部材56及びヒートシンク57の外面によって構成される空間をYZ平面によって切断した断面積をxとした時に、支持部材56またはヒートシンク57の外面と、外装筐体52の内面との距離が、当該xの平方根に0.0025を乗じた値以上、当該xの平方根に0.025を乗じた値以下となっている箇所があり、かつ、当該xの平方根に0.0025を乗じた値未満となっている箇所はない。
【0040】
伝熱部材58は、150℃以上に耐えることができる耐熱性を有するシリコーン系の発泡材料で構成され、熱伝導性及び弾性を有する。そして、伝熱部材58は、図7に示すように、第2支持部材562におけるY軸方向両側の外面と後部筐体522のY軸方向両側の内面との間にそれぞれ配置され、当該第2支持部材562及び当該後部筐体522に対してそれぞれ熱的に接続する。本実施の形態では、伝熱部材58は、4つ設けられている。また、伝熱部材58は、Y軸に沿って見た場合に、締結構造50と重なり合わない位置に設けられている。
【0041】
熱伝導性シート59は、熱伝導性を有する材料で構成されたシートであり、本実施の形態では、グラファイトシートで構成されている。この熱伝導性シート59は、図5及び図8に示すように、光軸Ax上が開口した第1シート部591と、当該平面部591におけるY軸方向両側の端縁から基端側Ar2に向けてそれぞれ延在した一対の第2シート部592とを備える。そして、熱伝導性シート59は、前側筐体521の裏面において、Y軸方向両側の裏面に一対の第2シート部592がそれぞれ貼り付けられるとともに、先端部5211の裏面に第1シート部591が貼り付けられる。すなわち、熱伝導性シート59は、外装筐体52のY軸方向両側の裏面におけるY軸方向から見て締結構造50と重なり合う位置と前部筐体521における先端部5211の裏面とを跨ぐように当該外装筐体52の裏面に貼り付けられている。
【0042】
〔カメラヘッド内の熱源及び当該熱源から外装筐体への熱伝達経路〕
そして、カメラヘッド5内の熱源は、イメージャ544及び回路基板542である。
先ず、イメージャ544の熱は、イメージャ544~第1支持部材561~締結構造50~前部筐体521の第1熱伝達経路を辿って、外装筐体52へと伝達される。また、前部筐体521の裏面には、熱伝導性シート59が貼り付けられているため、第1熱伝達経路を辿って締結構造50まで伝達された熱は、熱伝導性シート59によって、前部筐体521の先端側Ar1に向けて拡散される。
【0043】
また、回路基板542の熱は、以下に示す第2~第4熱伝達経路を辿って、外装筐体52へと伝達される。
第2熱伝達経路は、回路基板542~第2支持部材562~ヒートシンク57~後部筐体522の経路である。
第3熱伝達経路は、回路基板542~第2支持部材562~伝熱部材58~後部筐体522の経路である。
第4熱伝達経路は、回路基板542~第2支持部材562~第1支持部材561~締結構造50~前部筐体521の経路である。また、前部筐体521の裏面には、熱伝導性シート59が貼り付けられているため、第4熱伝達経路を辿って締結構造50まで伝達された熱は、熱伝導性シート59によって、前部筐体521の先端側Ar1に向けて拡散される。
【0044】
〔カメラヘッドの製造方法〕
次に、上述したカメラヘッド5の製造方法について説明する。
先ず、作業者は、カプラー部51、前部筐体521、撮像部54、支持部材56、ヒートシンク57、伝熱部材58、及び熱伝導性シート59を組み立て、撮像ユニット100を形成する(第1組立工程)。
第1組立工程の後、作業者は、後部筐体522内に撮像ユニット100を挿入する(第2組立工程)。
【0045】
以上説明した本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
本実施の形態に係るカメラヘッド5では、外装筐体52内には、上述したヒートシンク57が設けられている。
したがって、本実施の形態に係るカメラヘッド5によれば、上述した第2熱伝達経路を辿って撮像部54(回路基板542)の熱を外装筐体52に伝達することができ、当該撮像部54の熱の放熱性を向上させることができる。
【0046】
特に、上述した第2熱伝達経路がなければ、回路基板542の熱は、上述した第4熱伝達経路を辿って、締結構造50の部位に伝達される。このため、凹部524の部分が局所的に熱くなる。一方、第2熱伝達経路を設けることで、当該第2熱伝達経路を辿って回路基板542の熱の一部を後部筐体522に伝達させることができるため、凹部524の部分が局所的に熱くなることを回避することができる。
【0047】
また、本実施の形態に係るカメラヘッド5では、ヒートシンク57は、外装筐体52内において、撮像部54を挟んで操作部53に対向する側に配置されている。このため、設計上、外装筐体52において、温度が低くなり易い部分に撮像部54(回路基板542)の熱を伝達させることができ、一部が局所的に熱くなることを回避することができる。
【0048】
また、本実施の形態に係るカメラヘッド5では、ヒートシンク57と後部筐体522との間には空間SPが設けられている。このため、撮像部54の熱の放熱性を向上させつつ、ヒートシンク57を軽量化し、ひいては、カメラヘッド5を軽量化することができる。
【0049】
また、本実施の形態に係るカメラヘッド5では、ヒートシンク57における後部筐体522の内面に対向する面は、当該内面に倣う形状を有している。このため、ヒートシンク57から後部筐体522への熱伝達を良好に行うことができ、撮像部54(回路基板542)の熱の放熱性をさらに向上させることができる。
【0050】
また、本実施の形態に係るカメラヘッド5では、外装筐体52内には、上述した伝熱部材58を備える。特に、伝熱部材58は、伝熱部材58は、Y軸に沿って見た場合に、締結構造50と重なり合わない位置に設けられている。このため、伝熱部材58によって上述した第3熱伝達経路を設け、当該第3熱伝達経路を辿って、回路基板542の熱の一部を、後部筐体522において、Y軸に沿って見た場合に締結構造50と重なり合わない位置に伝達させることができる。したがって、凹部524の部分が局所的に熱くなることを回避することができる。
【0051】
また、本実施の形態に係るカメラヘッド5では、伝熱部材58は、150℃以上に耐えることができる耐熱性を有するシリコーン系の発泡材料によって構成されている。このため、オートクレーブにも耐えられる材料で伝熱部材58を構成することができる。
【0052】
また、本実施の形態に係るカメラヘッド5では、外装筐体52の内面には、上述した熱伝導性シート59が貼り付けられている。特に、熱伝導性シート59は、外装筐体52のY軸方向両側の裏面におけるY軸方向から見て締結構造50と重なり合う位置と前部筐体521における先端部5211の裏面とを跨ぐように当該外装筐体52の裏面に貼り付けられている。このため、凹部524の部分に局所的に集中する熱を他の部位に拡散することができ、当該凹部524の部分が局所的に熱くなることを回避することができる。
【0053】
また、本実施の形態に係るカメラヘッド5では、支持部材56及びヒートシンク57の外面によって構成される空間をYZ平面によって切断した断面積をxとした時に、支持部材56またはヒートシンク57の外面と、外装筐体52の内面との距離が、当該xの平方根に0.0025を乗じた値以上、当該xの平方根に0.025を乗じた値以下となっている箇所があり、かつ、当該xの平方根に0.0025を乗じた値未満となっている箇所はない。このため、撮像部54の熱の放熱性と、カメラヘッド5の組立性とを両立した構造を実現することができる。
【0054】
(その他の実施の形態)
ここまで、本開示を実施するための形態を説明してきたが、本開示は上述した実施の形態によってのみ限定されるべきものではない。
以下に示す変形例1~3の構成を採用しても構わない。
【0055】
(変形例1)
図9A及び図9Bは、実施の形態の変形例1を説明する図である。具体的に、図9A及び図9Bは、図7に対応した断面図である。また、図9Aは、伝熱部材58Aの内部に空気が入れられていない状態を示している。図9Bは、伝熱部材58Aの内部に空気が入れられた状態を示している。
上述した実施の形態において、伝熱部材58の代わりに、図9に示した本変形例1に係る伝熱部材58Aを採用しても構わない。
この伝熱部材58Aは、例えばアルミシートで構成され、内部に空気が入れられることによって膨張する風船状の部材である。
【0056】
以下、本変形例1に係るカメラヘッド5の製造方法について説明する。
先ず、作業者は、カプラー部51、前部筐体521、撮像部54、支持部材56、ヒートシンク57、伝熱部材58A、及び熱伝導性シート59を組み立てる(第1組立工程)。当該第1組立工程では、伝熱部材58Aには、図9Aに示すように、内部に空気が入れられていない状態である。
【0057】
第1組立工程の後、作業者は、後部筐体522内に撮像ユニット100を挿入する(第2組立工程)。当該第2組立工程でも、伝熱部材58Aには、図9Aに示すように、内部に空気が入れられていない状態である。
【0058】
第2組立工程の後、作業者は、図9Bに示すように、伝熱部材58A内に空気を入れることによって当該伝熱部材58Aを膨脹させ、第2支持部材562及び後部筐体522に対して当該伝熱部材58Aをそれぞれ熱的に接続させる(膨脹工程)。なお、膨脹させた伝熱部材58Aが熱膨脹によって必要以上に膨脹することで破裂することがないように、空気の入り口については塞がない。
【0059】
以上説明した本変形例1のような伝熱部材58Aを採用した場合であっても、上述した実施の形態と同様の効果を奏する。
【0060】
(変形例2)
図10ないし図12は、実施の形態の変形例2を説明する図である。具体的に、図10は、図4に対応した図であって、本変形例2に係るカメラヘッド5を示す図である。図11及び図12は、本変形例2に係るカメラヘッド5の製造方法を説明する図である。なお、図10ないし図12では、説明の便宜上、カプラー部51、ヒートシンク57、及び熱伝導シート59の図示を省略している。
【0061】
上述した実施形態において、伝熱部材58の代わりに、図10に示した本変形例2に係る伝熱部材58Bを採用しても構わない。
この伝熱部材58Bは、金属等の熱伝導性材料で構成され、X軸方向に延在する部材である。そして、伝熱部材58Bは、X軸方向の略中央部分において、第2支持部材562に対してY軸に沿う回転軸RAx(図10)を中心として回転可能に軸支されている。本変形例2では、伝熱部材58Bは、Z軸方向に沿って互いに対向するように2つ設けられている。
【0062】
以下、本変形例2に係るカメラヘッド5の製造方法について説明する。
先ず、作業者は、図11に示すように、カプラー部51、前部筐体521、撮像部54、支持部材56、ヒートシンク57、伝熱部材58B、及び熱伝導性シート59を組み立て、撮像ユニット100を形成する(第1組立工程)。
【0063】
第1組立工程の後、作業者は、後部筐体522内に撮像ユニット100を挿入する(第2組立工程)。これにより、図12に示すように、伝熱部材58Bは、基端側Ar2の第1部位58B1が後部筐体522の内面に対して摺動しつつ、回転軸RAxを中心として回転する。また、伝熱部材58Bは、回転軸Raxを挟んで第1部位58B1とは反対側に位置する第2部位58B2が後部筐体522の内面に対して熱的に接続する。
【0064】
以上説明した本変形例2のような伝熱部材58Bを採用した場合であっても、上述した実施の形態と同様の効果を奏する。
【0065】
(変形例3)
図13及び図14は、実施の形態の変形例3を説明する図である。具体的に、図13は、外視鏡11をY軸に沿って見た図である。図14は、外視鏡11を正面側からX軸に沿って見た図である。
本変形例3では、カメラヘッド5には、上述した実施の形態及び変形例1,2で説明した挿入部2の他、図13及び図14に示した外視鏡11が着脱可能に接続する。すなわち、カメラヘッド5には、ユーザの使用状態に応じて、図13に示すように、挿入部2が接続される場合と、外視鏡11が接続される場合とがある。
【0066】
外視鏡11は、挿入部2のように生体内に挿入されるものではなく、術部へと照明光を供給し、当該術部を介した照明光(被写体像)を取り込む。この外視鏡11は、図13及び図14に示すように、照明部111と、被写体像を取り込む被写体像取込部112とを備える。
【0067】
照明部111は、図13及び図14に示すように、筐体1111と、複数の照明レンズ1112とを備える。
筐体1111は、光軸Axを中心とする円環形状を有する。そして、筐体1111には、ライトガイド4の他端が着脱自在に接続される。
複数の照明レンズ1112は、図14に示すように、筐体1111における正面側の端面において、光軸Axを中心とする周方向に沿って所定の間隔を空けてそれぞれ配置されている。そして、複数の照明レンズ1112は、光源装置3から供給され、ライトガイド4を介して筐体1111内に導入された光を術部に向けてそれぞれ照射する。
【0068】
被写体像取込部112は、光軸Axに沿って延在する。また、被写体像取込部112内には、1または複数のレンズを用いて構成され、複数の照明レンズ1112から照射され、術部を介した被写体像を集光する光学系が設けられている。さらに、被写体像取込部112の基端側Ar2の端部は、接続部1121が設けられている。この接続部1121は、挿入部2における接眼部21と互換できる設計(形状)になっており、カプラー部51に対して着脱可能に接続される。例えば、接続部1121は、ISO/TS 18339:2015に外径形状が規定されており、ここに規定された形状を有する外視鏡11とすることで、カメラヘッド5と互換接続が可能となる。なお、光学的には、一般的な接眼視度である-1~0m-1を有する接眼部21とするのが汎用性の上では良いが、勿論組み合わせるカメラヘッド5のフォーカス範囲内であればこれに限定する必要はない。
【0069】
以上説明した本変形例3によれば、上述した実施の形態と同様の効果の他、以下の効果を奏する。
本変形例3に係るカメラヘッド5には、上述した外視鏡11が着脱自在に接続される。このため、内視鏡手術時において生体内に挿入部21を挿入して当該生体内を観察する他、開腹手術時において外視鏡11を用いて術部を拡大観察することができる。すなわち、利便性を向上させることができる。
【0070】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)被検体内に挿入されるとともに前記被検体からの被写体像を取り込む挿入部が接続され、ユーザによって把持される外装筐体と、前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部に生じた熱を前記外像筐体に伝達するヒートシンクとを備えるカメラヘッド。
(2)前記外装筐体の外面に設けられ、ユーザによる操作を受け付けるボタンを有する操作部をさらに備え、前記ヒートシンクは、前記外装筐体内において、前記撮像部を挟んで前記操作部に対向する側に配置されている前記(1)に記載のカメラヘッド。
(3)前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材をさらに備え、前記ヒートシンクは、前記支持部材に対して熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する前記(1)または(2)に記載のカメラヘッド。
(4)前記ヒートシンクと前記支持部材との間には、空間が設けられている前記(1)~(3)のいずれか1つに記載のカメラヘッド。
(5)前記ヒートシンクにおける前記外装筐体の内面に対向する面は、前記外装筐体の内面に倣う形状を有している前記(1)~(4)のいずれか1つに記載のカメラヘッド。
(6)前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材と、前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する伝熱部材とをさらに備える前記(1)~(5)のいずれか1つに記載のカメラヘッド。
(7)前記伝熱部材は、前記支持部材と前記外装筐体とが締結される締結部以外の位置において、前記支持部材と前記外装筐体の内面とにそれぞれ熱的に接続する前記(6)に記載のカメラヘッド。
(8)前記外装筐体の外面には、内部に向けて窪み、ユーザによって把持される凹部が設けられ、前記締結部は、前記凹部の裏面に対向して配置される前記(7)に記載のカメラヘッド。
(9)前記伝熱部材は、150℃以上に耐えることができる耐熱性を有する材料によって構成されている前記(6)~(8)のいずれか1つに記載のカメラヘッド。
(10)前記伝熱部材は、シリコーン系の発泡材料によって構成されている前記(6)~(8)のいずれか1つに記載のカメラヘッド。
(11)被検体内に挿入されるとともに当該被検体からの被写体像を取り込む挿入部が接続され、ユーザによって把持される外装筐体と、前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材と、前記外装筐体内に設けられ、前記支持部材に対して熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外像筐体に伝達するヒートシンクと、前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する伝熱部材とを備えるカメラヘッド。
(12)前記外装筐体の内面には、前記外装筐体に伝達された熱を拡散する熱伝導性シートが貼り付けられている前記(1)~(11)のいずれか1つに記載のカメラヘッド。
(13)前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材をさらに備え、前記熱伝導性シートは、前記支持部材と前記外装筐体とが締結される締結部の位置と、前記締結部から離間する位置との間を跨ぐように貼り付けられている前記(12)に記載のカメラヘッド。
(14)前記外装筐体の外面には、内部に向けて窪み、ユーザによって把持される凹部が設けられ、前記締結部は、前記凹部の裏面に対向して配置される前記(13)に記載のカメラヘッド。
(15)前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材をさらに備え、前記支持部材及び前記ヒートシンクの外面によって構成される空間を前記撮像部の光軸に直交する平面によって切断した断面積をxとした時に、前記支持部材または前記ヒートシンクの外面と、前記外装筐体の内面との距離が、前記xの平方根に0.0025を乗じた値以上、前記xの平方根に0.025を乗じた値以下となっている箇所があり、かつ、前記xの平方根に0.0025を乗じた値未満となっている箇所がない前記(1)~(14)のいずれか1つに記載のカメラヘッド。
(16)被検体内に挿入されるとともに、前記被検体からの被写体像を取り込む挿入部と、前記挿入部に対して接続され、前記被写体像を撮像するカメラヘッドと、前記カメラヘッドにて撮像された撮像画像を処理する制御装置とを備え、前記カメラヘッドは、前記挿入部が接続され、ユーザによって把持される外装筐体と、前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部に生じた熱を前記外像筐体に伝達するヒートシンクとを備える内視鏡システム。
(17)カメラヘッドの製造方法であって、前記カメラヘッドは、被検体内に挿入されるとともに前記被検体からの被写体像を取り込む挿入部が接続され、ユーザによって把持される外装筐体と、前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部に生じた熱を前記外像筐体に伝達するヒートシンクとを備え、前記カメラヘッドの製造方法は、前記撮像部及び前記ヒートシンクを組み立て、撮像ユニットを形成する第1組立工程と、前記第1組立工程の後、前記撮像ユニットを前記外装筐体内に挿入し、前記撮像ユニット及び前記外装筐体を組み立てる第2組立工程とを含む。
(18)前記カメラヘッドは、前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材と、前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する伝熱部材とをさらに備え、前記ヒートシンクは、前記支持部材に対して熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外像筐体に伝達し、前記伝熱部材は、空気が入れられることによって膨張し、前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記第1組立工程では、前記撮像部、前記支持部材、前記ヒートシンク、及び前記伝熱部材を組み立て、前記撮像ユニットを形成し、前記カメラヘッドの製造方法は、前記第2組立工程の後、前記伝熱部材内に空気を入れることによって前記伝熱部材を膨脹させ、前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対して前記伝熱部材を熱的に接続させる膨脹工程をさらにを含む前記(17)に記載のカメラヘッドの製造方法。
(19)前記カメラヘッドは、前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材と、前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する伝熱部材とをさらに備え、前記ヒートシンクは、前記支持部材に対して熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外像筐体に伝達し、前記伝熱部材は、前記支持部材に対して回転可能に軸支され、前記第1組立工程では、前記撮像部、前記支持部材、前記ヒートシンク、及び前記伝熱部材を組み立て、前記撮像ユニットを形成し、前記第2組立工程では、前記撮像ユニットを前記外装筐体内に挿入し、前記伝熱部材の第1部位を前記外装筐体の内面に対して摺動させつつ前記伝熱部材を回転させ、前記伝熱部材における前記支持部材に対して軸支される回転点を挟んで前記第1部位とは反対側に位置する第2部位を前記外装筐体の内面に対して熱的に接続させた状態で前記撮像ユニット及び前記外装筐体を組み立てる前記(17)に記載のカメラヘッドの製造方法。
【符号の説明】
【0071】
1 内視鏡システム
2 挿入部
3 光源装置
4 ライトガイド
5 カメラヘッド
6 第1伝送ケーブル
7 表示装置
8 第2伝送ケーブル
9 制御装置
10 第3伝送ケーブル
11 外視鏡
21 接眼部
50 締結構造
51 カプラー部
52 外装筐体
53 操作部
54 撮像部
55 ハーメチックコネクタ
56 支持部材
57 ヒートシンク
58,58A,58B 伝熱部材
58B1 第1部位
58B2 第2部位
59 熱伝導性シート
100 撮像ユニット
111 照明部
112 被写体像取込部
501 締結穴
502 締結用突起
521 前部筐体
522 後部筐体
523 光学素子
524 凹部
541 イメージャユニット
542 回路基板
543 レンズユニット
544 イメージャ
561 第1支持部材
562 第2支持部材
591 第1シート部
592 第2シート部
1111 筐体
1112 照明レンズ
1121 接続部
5211 先端部
5212 基端部
Ar1 先端側
Ar2 基端側
Ax 光軸
CN1,CN2 コネクタ
RAx 回転軸
SC1 ネジ
SP 空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2024-02-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体内に挿入されるとともに前記被検体からの被写体像を取り込む挿入部が接続される外装筐体と、
前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部に生じた熱を前記外筐体に伝達するヒートシンクとを備えるカメラヘッド。
【請求項2】
前記外装筐体の外面に設けられ、ユーザによる操作を受け付けるボタンを有する操作部をさらに備え、
前記ヒートシンクは、
前記外装筐体内において、前記撮像部を挟んで前記操作部に対向する側に配置されている請求項1に記載のカメラヘッド。
【請求項3】
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材をさらに備え、
前記ヒートシンクは、
前記支持部材に対して熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する請求項1に記載のカメラヘッド。
【請求項4】
前記ヒートシンクと前記支持部材との間には、
空間が設けられている請求項3に記載のカメラヘッド。
【請求項5】
前記ヒートシンクにおける前記外装筐体の内面に対向する面は、
前記外装筐体の内面に倣う形状を有している請求項1に記載のカメラヘッド。
【請求項6】
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材と、
前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する伝熱部材とをさらに備える請求項1に記載のカメラヘッド。
【請求項7】
前記伝熱部材は、
前記支持部材と前記外装筐体とが締結される締結部以外の位置において、前記支持部材と前記外装筐体の内面とにそれぞれ熱的に接続する請求項6に記載のカメラヘッド。
【請求項8】
前記外装筐体の外面には、
内部に向けて窪み、ユーザによって把持される凹部が設けられ、
前記締結部は、
前記凹部の裏面に対向して配置される請求項7に記載のカメラヘッド。
【請求項9】
前記伝熱部材は、
150℃以上に耐えることができる耐熱性を有する材料によって構成されている請求項6に記載のカメラヘッド。
【請求項10】
前記伝熱部材は、
シリコーン系の発泡材料によって構成されている請求項6に記載のカメラヘッド。
【請求項11】
被検体内に挿入されるとともに当該被検体からの被写体像を取り込む挿入部が接続される外装筐体と、
前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材と、
前記外装筐体内に設けられ、前記支持部材に対して熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外筐体に伝達するヒートシンクと、
前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する伝熱部材とを備えるカメラヘッド。
【請求項12】
前記外装筐体の内面には、
前記外装筐体に伝達された熱を拡散する熱伝導性部材設けられている請求項1に記載のカメラヘッド。
【請求項13】
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材をさらに備え、
前記熱伝導性部材は、
前記支持部材と前記外装筐体とが締結される締結部の位置と、前記締結部から離間する位置との間を跨ぐように設けられている請求項12に記載のカメラヘッド。
【請求項14】
前記熱伝導性部材は、
前記外装筐体において、ユーザによる操作を受け付けるボタンを有する操作部の配置面と前記配置面に対向する対向面との間に位置する2つの面の裏面と、先端部の裏面とに設けられている請求項12に記載のカメラヘッド。
【請求項15】
前記外装筐体の外面には、
内部に向けて窪み、ユーザによって把持される凹部が設けられ、
前記締結部は、
前記凹部の裏面に対向して配置される請求項13に記載のカメラヘッド。
【請求項16】
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材をさらに備え、
前記支持部材及び前記ヒートシンクの外面によって構成される空間を前記撮像部の光軸に直交する平面によって切断した断面積をxとした時に、
前記支持部材または前記ヒートシンクの外面と、前記外装筐体の内面との距離が、前記xの平方根に0.0025を乗じた値以上、前記xの平方根に0.025を乗じた値以下となっている箇所があり、かつ、前記xの平方根に0.0025を乗じた値未満となっている箇所がない請求項1に記載のカメラヘッド。
【請求項17】
被検体内に挿入されるとともに、前記被検体からの被写体像を取り込む挿入部と、
前記挿入部に対して接続され、前記被写体像を撮像するカメラヘッドと、
前記カメラヘッドにて撮像された撮像画像を処理する制御装置とを備え、
前記カメラヘッドは、
前記挿入部が接続される外装筐体と、
前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部に生じた熱を前記外筐体に伝達するヒートシンクとを備える内視鏡システム。
【請求項18】
カメラヘッドの製造方法であって、
前記カメラヘッドは、
被検体内に挿入されるとともに前記被検体からの被写体像を取り込む挿入部が接続される外装筐体と、
前記外装筐体内に設けられ、前記被写体像を撮像する撮像部と、
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部に生じた熱を前記外筐体に伝達するヒートシンクとを備え、
前記カメラヘッドの製造方法は、
前記撮像部及び前記ヒートシンクを組み立て、撮像ユニットを形成する第1組立工程と、
前記第1組立工程の後、前記撮像ユニットを前記外装筐体内に挿入し、前記撮像ユニット及び前記外装筐体を組み立てる第2組立工程とを含むカメラヘッドの製造方法。
【請求項19】
前記カメラヘッドは、
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材と、
前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する伝熱部材とをさらに備え、
前記ヒートシンクは、
前記支持部材に対して熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外筐体に伝達し、
前記伝熱部材は、
空気が入れられることによって膨張し、前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、
前記第1組立工程では、
前記撮像部、前記支持部材、前記ヒートシンク、及び前記伝熱部材を組み立て、前記撮像ユニットを形成し、
前記カメラヘッドの製造方法は、
前記第2組立工程の後、前記伝熱部材内に空気を入れることによって前記伝熱部材を膨脹させ、前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対して前記伝熱部材を熱的に接続させる膨脹工程をさらに含む請求項18に記載のカメラヘッドの製造方法。
【請求項20】
前記カメラヘッドは、
前記外装筐体内に設けられ、前記撮像部を支持する支持部材と、
前記支持部材と前記外装筐体の内面とに対してそれぞれ熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外装筐体に伝達する伝熱部材とをさらに備え、
前記ヒートシンクは、
前記支持部材に対して熱的に接続し、前記撮像部に生じ、前記支持部材を介して伝達された熱を前記外筐体に伝達し、
前記伝熱部材は、
前記支持部材に対して回転可能に軸支され、
前記第1組立工程では、
前記撮像部、前記支持部材、前記ヒートシンク、及び前記伝熱部材を組み立て、前記撮像ユニットを形成し、
前記第2組立工程では、前記撮像ユニットを前記外装筐体内に挿入し、前記伝熱部材の第1部位を前記外装筐体の内面に対して摺動させつつ前記伝熱部材を回転させ、前記伝熱部材における前記支持部材に対して軸支される回転点を挟んで前記第1部位とは反対側に位置する第2部位を前記外装筐体の内面に対して熱的に接続させた状態で前記撮像ユニット及び前記外装筐体を組み立てる請求項18に記載のカメラヘッドの製造方法。