IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社カプコンの特許一覧

特開2024-125868ゲームプログラム、およびゲーム装置
<>
  • 特開-ゲームプログラム、およびゲーム装置 図1
  • 特開-ゲームプログラム、およびゲーム装置 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125868
(43)【公開日】2024-09-19
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、およびゲーム装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/54 20140101AFI20240911BHJP
【FI】
A63F13/54
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023033985
(22)【出願日】2023-03-06
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田村 宏史
(72)【発明者】
【氏名】北川 貴大
(57)【要約】
【課題】ゲームにおいて、効果音による没入感を向上させる。
【解決手段】
コンピュータ56を、ユーザの操作に応じてゲームを進行させるゲーム進行部561と、音声を再生する音響処理部562、として機能させる。ゲーム進行部561は、ゲームの進行に応じて発音を指示する発音信号を音響処理部562に出力し、音響処理部562は、所定期間における同一の発音の回数に従って、同一の発音に係る音声の音量を抑制する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザの操作に応じてゲームを進行させるゲーム進行部と、
音声を再生する音響処理部、
として機能させ、
前記ゲーム進行部は、ゲームの進行に応じて発音を指示する発音信号を前記音響処理部に出力し、
前記音響処理部は、
所定期間における同一の前記発音の回数に従って、同一の前記発音に係る音声の音量を抑制する
ゲームプログラム。
【請求項2】
請求項1のゲームプログラムにおいて、
前記所定期間における前記発音の回数が閾値よりも多いときに、前記閾値を超えた後の前記音量を抑制する
ゲームプログラム。
【請求項3】
請求項2のゲームプログラムにおいて、
前記音量には、最小値が設定されている
ゲームプログラム。
【請求項4】
請求項1のゲームプログラムにおいて、
前記ゲーム進行部は、前記ユーザが前記発音を指示する前記操作を継続する間は、前記音響処理部に前記発音信号を連続して出力する
ゲームプログラム。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1つのプログラムを記憶した記憶部と、
前記プログラムを実行する制御部と、
を備えたゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゲームプログラム、およびゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームプログラムのなかには、再生される音声の音量を制御するものがある(例えば特許文献1)。特許文献1の例では、シューティングゲームにおいて、銃音声などがゲーム中に再生される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-156589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゲームでは効果音により没入感が左右される。
【0005】
本開示の目的は、効果音による没入感を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様は、
コンピュータを、
ユーザの操作に応じてゲームを進行させるゲーム進行部と、
音声を再生する音響処理部、
として機能させ、
前記ゲーム進行部は、ゲームの進行に応じて発音を指示する発音信号を前記音響処理部に出力し、
前記音響処理部は、
所定期間における同一の前記発音の回数に従って、同一の前記発音に係る音声の音量を抑制する
ゲームプログラムである。
【0007】
第1の態様において、
前記所定期間における前記発音の回数が閾値よりも多いときに、前記閾値を超えた後の前記音量を抑制してもよい。
【0008】
前記態様においては、
前記音量には、最小値が設定されていてもよい。
【0009】
前記態様においては、
前記ゲーム進行部は、前記ユーザが前記発音を指示する前記操作を継続する間は、前記音響処理部に前記発音信号を連続して出力してもよい。
【0010】
第2の態様は、前記態様のプログラムを記憶した記憶部と、
前記プログラムを実行する制御部と、
を備えたゲーム装置である。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、効果音による没入感を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】ゲーム装置の構成を示すブロック図である。
図2】ゲーム媒体の発音に係る音量の概念を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[実施形態]
以下、ゲームプログラム、ゲーム装置の実施形態について説明する。
【0014】
このゲームプログラムによるゲームは、仮想空間(三次元)で実施される。ゲームの種別等には限定はない。例えば、ゲームは、プレイヤキャラクタが敵キャラクタを攻撃して倒していく対戦型のアクションゲームとすることができる。
【0015】
《ゲーム装置の構成》
〈ハードウェアの構成〉
図1は、ゲーム装置5の構成を示すブロック図である。ゲーム装置5は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。ゲーム装置5には、ディスプレイ61、スピーカ62およびコントローラ63が外部接続または内蔵される。
【0016】
ゲーム装置5には、例えば、パーソナルコンピュータ、プレイステーション(登録商標)、XBox(登録商標)、PlayStation Vita(登録商標)、Nintendo Switch(登録商標)などの、市販の装置を利用できる。
【0017】
ゲーム装置5では、インストールされたゲームプログラムおよびゲームデータに基づいてゲームが進行する。ゲーム装置5同士も、通信ネットワーク(図示を省略)または近距離無線通信装置(図示せず)を用いて、互いにデータ通信を行うことができる。
【0018】
ゲーム装置5は、ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54、記憶部55および制御部56を有する。ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54および記憶部55は、バス59を介して制御部56と電気的に接続されている。
【0019】
ネットワークインターフェース51は、例えば、他のゲーム装置5や外部のサーバ装置(図示を省略)との間で各種データを送受信するために、前記通信ネットワークに通信可能に接続される。
【0020】
グラフィック処理部52は、制御部56から出力されるゲーム画像情報に従って、プレイヤキャラクタおよび仮想空間における各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。グラフィック処理部52はディスプレイ61(例えば液晶ディスプレイ)と接続されている。動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ61上に表示される。
【0021】
オーディオ処理部53は、スピーカ62と接続されている。オーディオ処理部53は、制御部56の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生する。具体的には、オーディオ処理部53は、制御部56が出力した音声データをアナログ信号に変換し、スピーカ62に出力する。
【0022】
オーディオ処理部53は、3次元的な音の再生を行うために、多チャンネルの音声出力ができるように構成されている。それに合わせて、ゲーム装置5には、複数のスピーカ62が接続されている。これらのスピーカ62は、3次元的な音の再生ができるように、聴取者(例えばゲームのプレイヤ)の左右、前後、上方などに配置される場合がある。
【0023】
操作部54は、コントローラ63と接続されている。操作部54は、信号をコントローラ63との間で送受信する。ゲームのプレイヤは、コントローラ63のボタン等の各種操作子を操作することで、ゲーム装置5に信号(命令やデータなど)を入力する。
【0024】
記憶部55は、HDD、SSD、RAM、ROMなどで構成される。記憶部55には、ゲームデータ、ゲームプログラムを含む各種プログラムなどが格納されている。ゲームデータとしては、ゲーム媒体やユーザのアカウント情報などを例示できる。
【0025】
制御部56は、ゲーム装置5の動作を制御する。制御部56は、CPU(マイクロコンピュータ)、および半導体メモリを備えている。半導体メモリには、CPUを動作させるためのプログラムやデータなどが格納される。
【0026】
〈制御部56の機能的構成〉
制御部56は、ゲームプログラムを実行することによって、ゲーム進行部561、音響処理部562として機能する(図1参照)。
【0027】
-ゲーム進行部561-
ゲーム進行部561は、ユーザ(ここではゲームのプレイヤ)の操作に応じて、仮想空間内でプレイヤキャラクタを動作させる。ゲーム進行部561は、ノンプレイヤキャラクタや所定のオブジェクト(例えば乗り物など)も仮想空間内で動作させる。
【0028】
ゲーム進行部561は、例えばAI(artificial intelligence)によってノンプレイヤキャラクタや所定のオブジェクトの動作を制御する。ゲーム進行部561は、プレイヤキャラクタやノンプレイヤキャラクタの動作に応じて、ゲームを進行させる。
【0029】
このゲームプログラムでは、プレイヤキャラクタ等のキャラクタがゲーム画面内においてゲーム媒体を所持する場合がある。ここでの「所持」とは、例えば、キャラクタとゲーム媒体とが一体的にディスプレイ61上に表示されることである。ゲームによっては、この「所持」することが「装備する」と表現される場合がある。
【0030】
このゲームでは、キャラクタが所持するゲーム媒体は、仮想空間における仮想音源となり得る。つまり、このゲームでは、ゲーム媒体が発した音として音声が再生される。以下では、ゲーム媒体が発した音として音声が再生されることを「ゲーム媒体が発音する」と表現する場合がある。
【0031】
キャラクタが所持するゲーム媒体としては、武器を例示できる。以下では、プレイヤキャラクタは、ゲーム媒体としての銃器(例えばマシンガン)を所持しているものとする。
【0032】
このゲームにおいて、銃器は、発砲音を発する場合(正確には発砲音を模擬した音声が再生される場合)がある。例えば、このゲームプログラムでは、ユーザは、コントローラ63の操作子を操作することにより、プレイヤキャラクタが所持する銃器の発砲を指示することができる。ゲーム進行部561は、ユーザによる発砲の指示に応じて、ゲーム媒体(銃器)が発音することを示す信号(以下、発音信号という)を音響処理部562に出力する。
【0033】
-音響処理部562-
このゲームプログラムでは、種々の音声データが予め用意されている。音響処理部562は、ゲームの進行に応じて、音声データを出力する。具体的に音響処理部562は、ゲームの進行に応じて音声データを選択し、選択した音声データをオーディオ処理部53に出力する。音響処理部562は、音声データを出力する際に、オーディオ処理部53に選択した音声データを再生する際の音量を指示する。
【0034】
音響処理部562は、音声データに係る音声をスピーカ62が所定期間に再生した回数(以下、発音の回数)を取得する。この例では発音の回数は、同一のゲーム媒体(銃器)の発砲音を再生した回数である。以下では、同一のゲーム媒体が発した音として音声を再生することを「同一の発音」と表現する場合がある。音響処理部562は、オーディオ処理部53に発音を指示した回数をカウントする。これにより、音響処理部562は、発音の回数をカウントする。
【0035】
音響処理部562は、「所定期間」における発音の回数に応じて、音声データの発音に係る音量をオーディオ処理部53に指示する。この例では「所定期間」は、音響処理部562がオーディオ処理部53に音声データを出力する前の期間として設定されている。この実施形態での「所定期間」は数秒である。「所定期間」の長さはゲーム媒体毎に設定されていてもよい。「所定期間」は、例えば、動画像のフレーム数により定めてもよい。
【0036】
音響処理部562は、「所定期間における発音の回数」に応じて音量を指示する。この例では指示する音量は、所定期間における発音の回数の増加に従い小さくなる。音響処理部562は、所定期間における発音の回数に従ってオーディオ処理部53に指示する音量を抑制する。
【0037】
音響処理部562は、所定期間における発音の回数が「閾値」よりも多いか否かを判定する。音響処理部562は、所定期間における発音の回数が「閾値」よりも多いときには、所定期間における発音の回数に応じた音量をオーディオ処理部53に指示する。この例では、発音の回数が「閾値」を超えた後のゲーム媒体の発した音の音量が抑制される。一方、「閾値」以下のときには、音響処理部562は、ゲーム媒体毎に設定された初期音量をオーディオ処理部53に指示する。
【0038】
音響処理部562がオーディオ処理部53に指示する音量には、ゲーム媒体毎に最小値としての最小音量が設定されている。この例で、音響処理部562が指示する音量は、所定期間における発音の回数の増加に従って小さくなる。音響処理部562は、所定期間における発音の回数に応じた音量が最小音量よりも小さくなった場合には、オーディオ処理部53に最小音量を指示する。このため、発音に係る音声の音量が最小音量以下にならない。
【0039】
図2は、音響処理部562がオーディオ処理部53に指示する音量の概念を説明する図である。図2において、グラフの横軸は、銃器(ゲーム媒体)の所定期間における発音の回数である。このため、例えば銃器(ゲーム媒体)が連続で発砲し発砲音が再生されることにより横軸の値は増加する。一方、銃器(ゲーム媒体)が発砲せず発砲音が再生されないことにより横軸の値は減少する。また、グラフの縦軸は、銃器(ゲーム媒体)の発砲に係る音声の音量である。
【0040】
図2のグラフには、音響処理部562がオーディオ処理部53に指示する音量が実線により示されている。また、所定期間における発音の回数に応じた音量が破線により示されている。このゲームプログラムでは、初期音量と最小音量と所定期間とが銃器(ゲーム媒体)毎に設定さている。
【0041】
図2に示すように、所定期間における発音の回数が閾値以下の場合には、音響処理部562は初期音量を指示する。所定期間における発音の回数が閾値よりも多い場合には、音響処理部562は所定期間における発音の回数に応じた音量を指示する。所定期間における発音の回数の増加に伴って、音響処理部562が指示する音量は小さくなる。発音の回数に応じた音量がゲーム媒体に設定された最小音量よりも小さい場合には、音響処理部562は最小音量を指示する。
【0042】
《動作例》
ゲームが開始されると、ゲーム進行部561は、ユーザ(ここではゲームのプレイヤ)のコントローラ63の操作に応じて、プレイヤキャラクタを動作させる。ゲーム進行部561は、必要に応じてノンプレイヤキャラクタ等のオブジェクトも動作させる。
【0043】
ゲームが進行し、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに遭遇し、ユーザが、プレイヤキャラクタが所持した銃器の発砲を指示したとする。それにより、ゲーム進行部561は、発音信号を音響処理部562に出力する。
【0044】
音響処理部562は、発音信号を受信したら、以下の処理を行なう。
【0045】
(1)銃器の発砲に係る音声データの取得
(2)所定期間における発音の回数が閾値よりも多いか否かの判定
(3)所定期間における発音の回数に応じた音量と最小音量との比較
(4)音声データの出力と音量の指示
【0046】
例えば、プレイヤキャラクタがマシンガンを所持していると仮定する。マシンガンは、ユーザ(プレイヤ)の発砲の指示に応じて、発砲すると仮定する。これらの仮定の下で、ユーザが、プレイヤキャラクタにマシンガンの発砲を指示したとする。ユーザがマシンガンの発砲を指示すると、マシンガンは発砲する。
【0047】
マシンガンへの発砲の指示は、ユーザがコントローラ63を操作することにより行われる。この例では、ユーザがコントローラ63のマシンガンに発砲を指示するボタンを1回操作すると、マシンガンが複数回発砲する。また、ユーザがコントローラ63のマシンガンに発砲を指示するボタンを押し続ける等により操作を継続している間、マシンガンは連続して発砲する。
【0048】
ゲーム進行部561は、マシンガンの発砲に応じて音響処理部562に発音信号を出力する。このため、ユーザがコントローラ63のマシンガンに発砲を指示するボタンを1回操作すると、ゲーム進行部561は音響処理部562に発音信号を複数回続けて出力する。また、ユーザがコントローラ63のマシンガンに発砲を指示するボタンの操作を継続している間、ゲーム進行部561は音響処理部562に発音信号を連続して出力する。ユーザが発砲を指示する操作をした際の、マシンガンの発砲と発砲との間隔およびゲーム進行部561が出力する発音信号と発音信号との間隔は、ゲーム媒体毎に設定されてもよく、例えば、フレーム数により定めてもよい。音響処理部562は、マシンガンの発砲音として選択した音声データを、発音信号の入力に応じてオーディオ処理部53に出力する。
【0049】
音響処理部562は、所定期間における発音の回数を、マシンガンの発砲毎に取得する。マシンガンの所定期間は、音響処理部562がオーディオ処理部53に音声データを出力する前の60フレームに設定されている。音響処理部562は、音声データを出力する前の60フレーム間にマシンガンの発砲音が再生された回数を、所定期間における発音の回数として取得する。音響処理部562は、所定期間における発音の回数が閾値よりも多いか否かの判定を、マシンガンの発砲毎にする。音響処理部562は、所定期間における発音の回数が閾値よりも多いときに、閾値を超えた後の音量を抑制する。
【0050】
音響処理部562は、所定期間におけるマシンガンの発音の回数が閾値よりも少ない場合には、初期音量をマシンガンの発音の音量としてオーディオ処理部53に指示する。音響処理部562は、マシンガンの発音の回数が閾値よりも多い場合には、所定期間における発音の回数に応じた音量と最小音量とを比較する。音響処理部562は、所定期間における発音の回数に応じた音量と最小音量との大きい方をマシンガンの発音の音量としてオーディオ処理部53に指示する。
【0051】
音響処理部562は、選択した音声データ(マシンガンの発砲音)の出力と音声データに係る音量の指示をオーディオ処理部53にする。これにより、スピーカ62からは、マシンガンの発砲音が再生される。
【0052】
以上をまとめると、コンピュータ(制御部56)を、ユーザの操作に応じてゲームを進行させるゲーム進行部561と、音声を再生する音響処理部562、として機能させ、ゲーム進行部561は、ゲームの進行に応じて発音を指示する発音信号を音響処理部562に出力し、音響処理部562は、所定期間における同一の発音の回数に従って、同一の発音に係る音声の音量を制御するゲームプログラムである。
【0053】
《本実施形態の効果》
本ゲームでは、例えば銃器が複数回連続して発砲した場合に、銃器の発砲音の音量が発砲毎に制御される。例えば、発砲音の音量を、全ての発砲に対して同じエフェクトをかける等により抑制すると、ユーザ(聴取者)の聴く発砲音がこもりユーザの没入感が阻害される。そこで、発砲音の音量を発砲毎に制御することによって、ユーザの聴く銃器の発砲音がクリアになりユーザの没入感が向上する。
【0054】
[その他の実施形態]
音声データは、必ずしも予め用意しておく必要はない。音声データは、何らかのデータないしは情報を基に、その都度、合成したり生成したりしてもよい。
【0055】
発音の回数に係る「閾値」は、常に同じ回数に設定されていてもよい。また、「閾値」は、ゲームの状況によって変化してもよいし、ゲーム媒体の種類や音声データの種類ごとに異なっていてもよい。
【0056】
上記実施形態において、所定期間における発音の回数に応じた音量を、線形に変化するものと説明したが(図2参照)、これに限定されない。所定期間における発音の回数に応じた音量は、例えば、発音の回数の増加に従って、指数関数的に減少してもよいし、段階的に減少してもよい。ゲーム媒体の発音の回数に従って音量を抑制していれば、音量の変化パターンは上述したものに限定されない。
【0057】
上記実施形態において、ゲーム媒体(銃器)が1つあるものとして説明したが、これに限定されない。同一のゲーム媒体が複数あってもよい。この場合、音響処理部562は、同一のゲーム媒体の発音を、同一の発音として制御してもよいし、別の発音として制御してもよい。具体的には、プレイヤキャラクタとノンプレイヤキャラクタとが同じ銃器を装備している場合に、音響処理部562は、この銃器の発音を、同一の発音として制御してもよいし、別の発音として制御してもよい。
【0058】
上記実施形態において、音響処理部562が音量を制御するゲーム媒体は、プレイヤキャラクタが装備しているとして説明したが、これに限定されない。具体的には、ノンプレイヤキャラクタや敵キャラクタが装備するゲーム媒体の発する音にも適用できる。
【0059】
上記実施形態において、音響処理部562がゲーム媒体としての銃器の音量を制御するものとして説明したが、これに限定されない。連続して音を発するものであれば、ゲーム媒体はどのようなものでもよい。具体的には、機械の動作音や、モータの駆動音等にも適用できる。
【0060】
本プログラムによる処理は、ユーザ用装置(ゲーム装置5)が接続されたサーバ装置で行ってもよいし、ユーザ用装置とサーバ装置とで分担してもよい。この形態は、オンラインゲーム用のゲームプログラムとして本プログラムを実装する場合に想定される形態である。
【0061】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本態様の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0062】
5 ゲーム装置
55 記憶部
56 制御部(コンピュータ)
561 ゲーム進行部
562 音響処理部
図1
図2