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  • 特開-円筒回転型高出力燃焼器の構造 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125869
(43)【公開日】2024-09-19
(54)【発明の名称】円筒回転型高出力燃焼器の構造
(51)【国際特許分類】
   F23D 1/00 20060101AFI20240911BHJP
   F23G 7/12 20060101ALI20240911BHJP
   F23G 7/10 20060101ALI20240911BHJP
【FI】
F23D1/00 A
F23G7/12
F23G7/10
F23D1/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023033986
(22)【出願日】2023-03-06
(71)【出願人】
【識別番号】718005766
【氏名又は名称】株式会社開発コンサルティング
(72)【発明者】
【氏名】池内 茂之
(72)【発明者】
【氏名】池内 豊之
(72)【発明者】
【氏名】池内 貴之
【テーマコード(参考)】
3K065
3K161
【Fターム(参考)】
3K065QB00
3K161AA31
3K161CA01
3K161EA43
3K161EA44
(57)【要約】      (修正有)
【課題】焼却処理や埋め立て処理されている可燃性廃棄物である木屑、枯草、廃木材、紙くずなどの植物性廃棄物及びプラスチック廃材を燃料として効率良く燃焼させ、ボイラーなどの熱源として有効利用することで廃棄物を減量しCOの排出を削減することが課題である。
【解決手段】本発明は、燃焼筒を回転させつつ、燃料に高温の空気を吹き付けて供給する事で、燃料を急速に燃焼させながら出口方向に送り自動的に灰を排出する燃焼効率の良い小型バーナーである。試験では外筒の外側は50℃前後であるが、内筒である燃焼筒内部で最大で約1000℃の燃焼温度が得られた。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可燃性廃棄物である木屑、枯草、廃木材、紙くずなどの植物性廃棄物及びプラスチック廃材を燃料として使用する高出力バーナーの構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可燃性廃棄物である木屑、枯草、廃木材、紙くずなどの植物性廃棄物や、プラスチック廃材を粉砕したもの、又は、木屑、枯草、廃木材、紙くずや、プラスチック廃材を粉砕したものを粒状に加工した物体を、回転する燃焼室に投入して、効率的に連続燃焼させる。最大80万Kcal/Hの熱エネルギーを得る小型バーナーに関する。
【背景技術】
【0002】
現在使用仲の燃焼器は、石炭燃料を使用する粉体バーナー。或いは、重油等を使用する噴霧式バーナー、ガスバーナー、粗悪油を使用するロータリーバーナー等、いずれも、粉状、又は液体や気体の燃焼物を燃料として使用し高出力を得る型式であるが、可燃性廃棄物である木屑、枯草、廃木材、紙くずなどの植物性廃棄物や、プラスチック廃材を燃料とするバーナーは使用されていない。
【0003】
可燃性廃棄物である木屑、枯草、廃木材、紙くずなどの植物性廃棄物や、プラスチック廃材を燃焼させる場合は、そのまま燃焼機内の火格子上に投入され、燃焼空気を吹き付け燃やしているため時間当り10万キロカロリー以上の熱量を得ることができない。
【0004】
一般的な小型のバーナーは重油バーナー、ガスバーナー、灯油バーナーなどがあるが、可燃性廃棄物である木屑、枯草、廃木材、紙くずなどの植物性廃棄物や、プラスチック廃材を燃料とする小型バーナーは使用されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-152215
【特許文献2】特開2010-032140
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在広く使用されている、A重油バーナーに替わる、可燃性廃棄物である木屑、枯草、廃木材、紙くずなどの植物性廃棄物や、プラスチック廃材を燃料とするバーナーとして使用できる、筒便な構造の燃焼器である小型高出力バーナーの構造に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のバーナーは、直径:長さ=1:2で内面の耐火性が高い燃焼筒を作り、一方の開口からスクリューコンベアにて、可燃性廃棄物である木屑、枯草、廃木材、紙くずなどの植物性廃棄物や、プラスチック廃材やその混合物を、0~50mmに加工して燃料として送り込み、最大で約1000℃の高温燃焼室で急速燃焼させる。 発生した約1000℃の熱風は、燃料投入口の反対側より、連続的に排出される。但し、燃焼筒の直径と長さの比は1:2に限るものではない。
【0008】
本発明のバーナーは、外筒と内筒の間の空間にブロアーで空気を送り込み加圧し、加圧された空気は内筒である燃焼筒の内部に突出し高温となった吹き出し口を通ることにより熱風となり噴射される。
【0009】
本発明の燃焼器は、スクリューコンベアにて送り込まれた燃料が燃焼筒の外周にある空気噴射口より供給される熱風により急速燃焼しながら、燃焼筒の回転に従って燃焼筒内壁に形成する螺旋溝に沿って熱風出口の方向に送られ燃焼残渣を自動的に排出する。
【0010】
本発明では直径400ミリメートル長さ800ミリメートルの燃焼筒を持つバーナーを作成し、一方の開口から直径65ミリメートルのスクリューコンベアにて、可燃性廃棄物である木屑、枯草、廃木材、紙くずなどの植物性廃棄物及びプラスチック廃材を破砕した物やペレット、植物性廃棄物及びプラスチック廃材を破砕した物の混合物や市販の木質ペレットなどを燃料として送り込み燃焼試験を行った。
【0011】
本発明のバーナーは、燃焼筒の傾斜角と回転速度、供給する燃料の量(単位時間当たり)と空気量により燃焼を調整する。燃料の品質により得られる熱量は異なるが、其々の燃料に適した設定を行う事で燃料の品質相応の熱量を得ることができる。
【発明の効果】
【0012】
焼却処理や埋め立て処理されている可燃性廃棄物である木屑、枯草、廃木材、紙くずなどの植物性廃棄物及びプラスチック廃材を燃料として利用する事で廃棄物を減量することができる。
【0013】
一般的な化石燃料を使用するバーナーと比較して、可燃性の植物性廃棄物を燃料として使用することでCOの排出を大幅に削減できる。
【0014】
本発明は、構造が簡便で高精度の部品は必要とせず、メンテナンス及び運用に特別な知識は必要としない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1はバーナーの各部位の名称を示した図である。
図1