(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125879
(43)【公開日】2024-09-19
(54)【発明の名称】建設機械
(51)【国際特許分類】
E02F 9/00 20060101AFI20240911BHJP
【FI】
E02F9/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023033997
(22)【出願日】2023-03-06
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080160
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 憲一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149205
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 泰央
(72)【発明者】
【氏名】池末 隆
(57)【要約】
【課題】機体の組立において、作業機に対する配線の配策の作業性を向上させた建設機械を提供すること。
【解決手段】掘削作業機は、基端を旋回フレームの底板71に支持された掘削装置と、掘削装置に配策されたワイヤハーネス45と、底板71に立設され、掘削装置の幅方向において対向して設けられた掘削装置の基端を支持する一対の支持板51a,51bと、を備え、左側の支持板51aの前方の縦板53aには、ワイヤハーネス45を挿通させる孔部61が設けられた弾性部材60が配置され、ワイヤハーネス45が弾性部材60を介して左側の支持板51aの前方から一対の支持板51a,51bの間を通って配策されているものである。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基端が基台から立設された一対の支持板に支持された作業機と、
前記作業機に配策された配線と、
を備え、
前記一対の支持板の一方の支持板の内側から延びる前記配線は、前記一方の支持板の前方と前記一対の支持板の間を通って配策されている、
ことを特徴とする建設機械。
【請求項2】
前記配線が、前記一方の支持板の外面と内面に沿うように配策されている、
請求項1に記載の建設機械。
【請求項3】
前記一方の支持板の前方で前記基台から立設された縦板を備え、
前記縦板が前記配線を保持する保持部を備える、
請求項2に記載の建設機械。
【請求項4】
前記保持部は、前記縦板の上部に配置されている、
請求項3に記載の建設機械。
【請求項5】
前記保持部は、前記縦板の後部に配置されている、
請求項4に記載の建設機械。
【請求項6】
前記保持部は、前記縦板に設けた凹部に配置されている、
請求項5に記載の建設機械。
【請求項7】
前記一対の支持板には、前記作業機の基端を回動可能に支持する支持ピンが架設され、
前記配線が、前記支持ピンの下方を通って配策されている、
請求項3から請求項6のいずれかに記載の建設機械。
【請求項8】
前記保持部は、前記支持ピンよりも下方に配置されている、
請求項7に記載の建設機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電機機器に電力を給電する配線を備えた建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば掘削作業機等の建設機械は、左右一対のクローラ式の走行部を有する下部走行体と、下部走行体に旋回可能に接続された上部旋回体と、上部旋回体の旋回フレームに俯仰動可能に設けられた作業機から構成されている。また、このような建設機械では、動作状態をモニタするセンサ類等の電気機器が作業機に取り付けられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、オフセットブームを有する作業機を備えた所謂油圧ショベルであって、運転部を構成するキャノピ内に設けられたコントローラと、ブームを駆動するブームシリンダに関する情報を計測する圧力センサとの間をハーネスで接続した構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された構成においては、旋回フレームの前側に立設された左右の縦板の間に固着された前板の前面にブームを駆動するブームシリンダを取り付けるブームシリンダ取付ブラケットが設けられ、ブームシリンダ取付ブラケットが設けられた前板の前面を前後方向に貫通する貫通孔からハーネスを前側に導出させている。このようなハーネスの配策は、ブームシリンダに付設した圧力センサとコントローラとの接続に関しては、ハーネスの組付けの作業性に問題はないが、一方で、作業機の他の位置に付設されている電気機器へのハーネスの配策に関しては、前板の前面からハーネスを導出すると、ハーネスの組付けの作業性が低下する。さらには、旋回フレームに作業機を組付ける、或いは、作業機を取り外す作業においても作業性が低下する。
【0006】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、機体の組立において、作業機に対する配線の配策の作業性を向上させた建設機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る建設機械は、基端が基台から立設された一対の支持板に支持された作業機と、前記作業機に配策された配線と、を備え、前記一対の支持板の一方の支持板の内側から延びる前記配線は、前記一方の支持板の前方と前記一対の支持板の間を通って配策されている、ことを特徴とするものである。
【0008】
本発明の他の態様に係る建設機械は、前記建設機械において、前記配線が、前記一方の支持板の外面と内面に沿うように配策されている、ものである。
【0009】
本発明の他の態様に係る建設機械は、前記建設機械において、前記一方の支持板の前方で前記基台から立設された縦板を備え、前記縦板が前記配線を保持する保持部を備える、ものである。
【0010】
本発明の他の態様に係る建設機械は、前記建設機械において、前記保持部は、前記縦板の上部に配置されている、ものである。
【0011】
本発明の他の態様に係る建設機械は、前記建設機械において、前記保持部は、前記縦板の後部に配置されている、ものである。
【0012】
本発明の他の態様に係る建設機械は、前記建設機械において、前記保持部は、前記縦板に設けた凹部に配置されている、ものである。
【0013】
本発明の他の態様に係る建設機械は、前記建設機械において、前記一対の支持板には、前記作業機の基端を回動可能に支持する支持ピンが架設され、前記配線が、前記支持ピンの下方を通って配策されている、ものである。
【0014】
本発明の他の態様に係る建設機械は、前記建設機械において、前記保持部は、前記支持ピンよりも下方に配置されている、ものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、機体の組立において、作業機に対する配線の配策の作業性を向上させた建設機械を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態に係る掘削作業機の左側面図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る掘削作業機の掘削装置の取付部分を左側面視から示す部分拡大図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る掘削作業機の掘削装置の取付部分を正面視から示す部分拡大図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る掘削作業機の掘削装置の取付部分を右前上方視から示す部分拡大図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る掘削作業機の掘削装置の取付部分を左前上方視から示す部分拡大図である。
【
図6】左側の縦板に設けるワイヤハーネスを保持する保持部の変形例を示す説明図である。
【
図7】左側の縦板に設けるワイヤハーネスを保持する保持部の変形例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は建設機械に取り付けた作業機に付設する電気機器への配線の配策を工夫することにより、建設機械の組立作業の効率を向上させるものである。以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
本発明の実施の形態では、本発明に係る建設機械として、旋回作業車である掘削作業機(ショベル)を例にとって説明する。ただし、本発明に係る建設機械には、掘削作業機に限らず、例えば、クレーン作業機等の他の建設機械も含まれる。
【0019】
本発明の一実施形態に係る掘削作業機1の全体構成について、
図1を用いて説明する。なお、以下では、特に方向視を定めない限り、掘削作業機1の運転席に着座したオペレータの位置を基準に、「前側」、「後側」、「左右側」、「平面側」又は「上側」、「底面側」又は「下側」と称する。
【0020】
図1に示すように、掘削作業機1は、所謂、超小旋回型の油圧ショベルと呼称されるものである。一般に、超小旋回型の油圧ショベルとは、後端旋回半径比(後端旋回半径×2を車幅で除した値×100)、フロント最小旋回半径比(フロント最小旋回半径または機体前部の旋回中心からの最大距離×2を車幅で除した値×100)がともに120%以内であるショベルである。
【0021】
掘削作業機1は、自走可能な走行車体2と、走行車体2に取り付けられた作業機としての掘削装置3および排土装置4を備える。走行車体2は、走行部5を備えた下部走行体20Aと、下部走行体20Aの上部に旋回可能に設けられた上部旋回体20Bとから構成される。排土装置4は下部走行体20A側に取付けられ、掘削装置3は上部旋回体20B側に取付けられる。
【0022】
下部走行体20Aは、左右一対のクローラ式の走行部5,5と、左右の走行部5,5を支持するトラックフレーム6とを有する。
【0023】
走行部5は、トラックフレーム6を構成する所定のフレーム部分に支持された複数のスプロケット等の回転体に履帯を巻回した構成を有する。走行部5は、後端部に回転体としての駆動スプロケット5aを有する。トラックフレーム6は、左右の走行部5,5間に位置するセンターフレーム部6aと、センターフレーム部6aの左右両側に設けられたサイドフレーム部6bとを有する。
【0024】
左右の走行部5,5は、左右一対の走行用油圧モータ44,44により駆動する。走行用油圧モータ44は、作動油を供給されることで駆動する油圧アクチュエータである。走行用油圧モータ44は、各走行部5において、トラックフレーム6のサイドフレーム部6b等の所定の部位に取り付けられた状態で設けられており、駆動スプロケット5aを回転駆動させる。左右の走行用油圧モータ44,44がそれぞれ走行部5,5を動作させることで、掘削作業機1の前後直進走行または左右旋回走行が行われる。
【0025】
トラックフレーム6の前側には、排土装置4が取り付けられている。排土装置4は、左右の走行部5,5間において前後方向に伸延する一対の支持フレーム4bと、支持フレーム4bの先端側に設けられた排土板としてのブレード4aとを有する。排土装置4は、支持フレーム4bとトラックフレーム6との間に設けられたブレードシリンダ(図示せず)によって昇降回動可能に設けられている。
【0026】
旋回フレーム7は、平面視略円形状に構成され、上部旋回体20Bの基台となる底板71を有する(
図2参照)。旋回フレーム7は、トラックフレーム6に対して、旋回ベアリング6cを介して底板71を接続することにより、トラックフレーム6上に、上下方向の軸線回りに左右いずれの方向にも旋回可能に設けられている。旋回フレーム7の後下部には、カウンタウエイト7aが設けられている。
【0027】
旋回フレーム7上には、運転部10が設けられている。運転部10の右側には、タンク部9(
図2参照)が設けられている。タンク部9には、掘削作業機1が有する油圧シリンダ等の油圧アクチュエータに供給される作動油を収容する作動油タンクが設けられている。運転部10の床部8の左側が、運転部10に対するオペレータの乗降口となっている。また、旋回フレーム7上の後部には、駆動源として、原動機であるエンジン12が設けられている。エンジン12は、例えばディーゼルエンジンである。旋回フレーム7の後部および右側面はボンネットおよび外装カバーによって覆われ、その内部はエンジン12等を収容する機関室となっている。
【0028】
運転部10は、掘削装置3、排土装置4および走行部5を運転・操作するためのものである。旋回フレーム7上には、運転部10に対してキャノピ13が設けられている。
【0029】
キャノピ13は、運転部10の右側面を覆うように床部8から立設された側板部39と、運転部10の右側から左方向に張り出して、運転部10の上方を覆うキャノピルーフ部38とを有する。側板部39の運転席15に着座したオペレータの目線位置に相当する領域には、機体の右側を目視可能とする窓部37が設けられている。
【0030】
キャノピルーフ部38は、右端側を側板部39に、後方側を旋回フレーム7の後部上方に立設された後支柱部36aに、左側中途部を後支柱部36aの左側前方に立設された補助支柱部36bにより支持されている。このようなキャノピ13を採用することで、運転部10の前方および左側が開放された状態となっている。
【0031】
運転部10においては、床部8の後側に運転席支持台14が設けられており、運転席支持台14上に運転席15が設けられている。運転席15の前方には、オペレータが把持する左右一対の操作レバーを有する走行レバー装置11が設けられている。床部8上において、走行レバー装置11を挟んだ左右両側には、作業用の複数の操作ペダル16が配設されている。また、運転部10において、運転席15の周囲には、掘削装置3等の作業装置を操作するための作業操作レバーであるサイドレバー17およびスイッチ等の各種操作部を有する操作パネル部等が設けられている。
【0032】
運転部10の前端には、中実の丸棒または中空の鋼管を曲げ加工して形成した柵部材31が設けられている。柵部材31は、オペレータが前方の作業対象を確認するために前傾姿勢となったときに体を支える柵としての役割を果たすとともに、オペレータが運転部10に対して乗降するときの手摺りとしての役割を果たす。
【0033】
掘削装置3は、掘削作業機1の前側に設けられたフロント作業装置である。掘削装置3は、左右方向に揺動可能なオフセット式のブーム21を有している。ブーム21は、旋回フレーム7の前側に上下に回動可能に設けられた第1ブーム21aと、第1ブーム21aの先端側に左右方向に揺動可能に取付けられた第2ブーム21bと、第2ブーム21bの先端に左右方向に揺動可能に設けられた第3ブーム21cと、第1ブーム21aと第3ブーム21cとの間を連結するオフセットリンク24から成る。第3ブーム21cの先端には、アーム22が上下方向に回動可能に取り付けられ、さらにアーム22の先端にはバケット23が上下方向に回動可能に取り付けられている。
【0034】
掘削装置3は、ブームシリンダ26(
図2参照)、オフセットシリンダ25、アームシリンダ27、作業具シリンダ28を駆動することにより、第1ブーム21a、第2ブーム21b、アーム22、バケット23をそれぞれ動作させる。例えば、オフセットシリンダ25が伸長・縮小することにより、アーム22を第1ブーム21aに対して左右方向に平行移動させる。この状態でブームシリンダ26の駆動により第1ブーム21aを前後方向に揺動させ、さらにアームシリンダ27を駆動してアーム22を回動させることにより、側溝等の掘削作業を行うことができる。なお、これらのシリンダは、いずれも油圧シリンダである。掘削装置3においては、作業内容に応じてバケット23に替えてグラップルまたはブレーカ等の他の装置が装着される。
【0035】
第1ブーム21aには、角度センサ41が、アーム22には角度センサ42がそれぞれ配設されている。角度センサ41,42は、掘削装置3に付設される電気機器であり、通信線と電力供給線とをチューブでまとめて一束としたワイヤハーネス45(
図2参照)を介して、運転部10に配置されたコントローラ40に電気的に接続される。
【0036】
コントローラ40は、電子部品を配置した基板等が収容された制御装置であり、演算装置とメモリを含み、メモリに格納したプログラムを演算装置で実行するものなど、任意のハードウェア、ソフトウェア若しくはそれらの組み合わせにより実現されるものである。コントローラ40は、運転部10において、運転席15の右側に配置された操作パネル部内もしくは運転席支持台14の内部等に配置されるが、これに限定されない。コントローラ40は、エンジン12およびタンク部9等の他の機械要素の配置との関係を考慮して、旋回フレーム7の所定の位置に配置される。
【0037】
掘削装置3は、第1ブーム21aの先端側を最も後方まで仰動させ、かつアーム22を第1ブーム21a側に折畳むことにより、
図1に示すような超小旋回姿勢をとることができる。掘削作業機1では、掘削装置3を超小旋回姿勢とした状態で、旋回フレーム7を旋回させたときに、掘削装置3を含む旋回フレーム7上に配置した構成要素が、走行部5の左,右方向の幅寸法(車幅寸法)と前後方向の長さ寸法内で旋回することが可能となっている。
【0038】
掘削作業機1では、旋回フレーム7上のタンク部9と運転部10との間が掘削装置3の第1ブーム21aの移動領域となっている。また、キャノピ13における側板部39は、第1ブーム21aの移動領域と運転部10とを区画している。
【0039】
以上のような構成を備えた掘削作業機1においては、運転席15に着座したオペレータにより座席の前方に設置された走行レバー装置11、座席の側方に設置されたサイドレバー17、および、床部8に設置された操作ペダル16が適宜操作されることで、所望の動作・作業が行われる。
【0040】
掘削装置3の旋回フレーム7への取付構造と、掘削装置3に付設された電気機器と運転部10に配置されたコントローラ40との間を接続するワイヤハーネス(配線)45の配策について、さらに
図2~
図5を参照して説明する。なお、
図2~
図5においては、床部8、キャノピ13および運転部10の図示を省略している。また、
図2においては、第1ブーム21aの基端およびブームシリンダ26の基端を、
図3においては第1ブーム21aの基端をそれぞれ2点鎖線で示している。また、
図3および
図5においては、説明の便宜上、ブーム支持ピン54を破断して示している。
【0041】
第1ブーム21aの移動領域の前端側、すなわち、旋回フレーム7の前端の左右中央部には、掘削装置3を支持するブーム支持部18およびブームシリンダ取付ブラケット19が設けられている。
【0042】
ブーム支持部18は、第1ブーム21aの移動領域の左右方向の幅を画定する左右一対の支持板51a,51bと、左右一対の支持板51a,51bに架設されたブーム支持ピン54を有する。左右一対の支持板51a,51bは、左右方向を板厚方向として、前後方向に延設されている。左右一対の支持板51a,51bは、底板71に対して垂直に立設され、下端を溶接等により底板71に固着することにより旋回フレーム7に設けられている。ここで、左右一対の支持板51a,51bにおいて、互いに向き合う面(第1ブーム21aの移動領域を向く側)を外面若しくは外側とし、運転部10またはタンク部9(機体の内側)を向く面を内面若しくは内側とする。第1ブーム21aの基端をブーム支持部18にブーム支持ピン54を介して連結することにより、掘削装置3が、旋回フレーム7上で左右方向を回動軸方向として回動可能に支持される。
【0043】
また、ブーム支持部18より前方に配置されたブームシリンダ取付ブラケット19は、左右一対のブラケット部55a、55bと、左右のブラケット部55a、55bに架設されたシリンダ支持ピン56を有する。左右のブラケット部55a、55bは、下端を溶接等により底板71に固着することにより、斜め前方に突出するように旋回フレーム7に設けられている。シリンダ支持ピン56は、ブーム支持ピン54に対して平行に設けられ、ブームシリンダ26の基端がシリンダ支持ピン56を介してブームシリンダ取付ブラケット19に回動可能に支持される。
【0044】
掘削装置3の背面側となる位置には、背板57が設けられている。この背板57は、左右一対の支持板51a,51bとの間のブームシリンダ取付ブラケット19より後方、かつ、ブーム支持ピン53より下方に、前低後高に傾斜させて設けられている。
【0045】
また、背板57には、配管支持部58が設けられている。配管支持部58は、掘削装置3の第1ブーム21a、第2ブーム21b、アーム22、バケット23をそれぞれ動作させる駆動部としてのブームシリンダ26、オフセットシリンダ25、アームシリンダ27、作業具シリンダ28等の各油圧シリンダに油圧を供給および排出する配管である油圧ホース(図示せず)を集約して支持する部分である。配管支持部58には、複数の挿通孔59a~59jが設けられている。そして、複数の挿通孔59a~59jの各々は、背板57を貫通して油圧ホースが挿通可能に構成されている。例えば、運転部10の床部8の下に配置したコントロールバルブから延出された各油圧シリンダに対応する油圧ホースが、各挿通孔59a~59jを介して掘削装置3側に導出される。
【0046】
左右一対の支持板51a,51bは、ブーム支持ピン54をシリンダ支持ピン56よりも上方に配置するために上部が
図2および
図3に1点鎖線で示す床部8の取付高さFLよりも上側となるように山高に形成されている。ブーム支持部18よりも前側であってブームシリンダ取付ブラケット19の左右には、縦板53a,53bが対をなすように底板71に対して垂直に立設されている。左右一対の縦板53a,53bは、左右一対の支持板51a,51bから前方に延設され、上部が床部8の取付位置よりも下側となる高さを有する。
【0047】
左右一対の支持板51a,51bのうち、運転部10に隣接する左側の支持板51aの前方には、左側の支持板51aの内側から延びるワイヤハーネス45を保持して外側に挿通する保持部としての弾性部材60が設けられている。このワイヤハーネス45は、コントローラ40と掘削装置3に付設された角度センサ41,42とを接続するものである。
【0048】
弾性部材60は、所定の厚みを持つラバー材から成り、左側の縦板53aの左側の支持板51aと接する後方側であって上部を略矩形状に切り欠いて形成した凹部64に配置される。すなわち、弾性部材60は、左側の支持板51aと縦板53aの間に設けられる。弾性部材60には孔部61が設けられ、当該孔部61は、弾性部材60において掘削装置3の基端を支持するブーム支持部18の近傍となる位置に、左右方向を孔の貫通方向として設けられている。すなわち、孔部61は、ブーム支持部18とブームシリンダ取付ブラケット19の間であって、ブーム支持部18のブーム支持ピン54より下方に設けられることになる。このように、孔部61が設けられた弾性部材60は、ブーム支持部18よりも下方に設けられる。
【0049】
なお、弾性部材60は、凹部64と接する面に縦板53aの板厚相当の溝を設けることにより、凹部64から脱落することなく嵌り合うよう構成されている。孔部61の上部には、弾性部材60の上端縁にまで達する切り込み62が入れられており、変形させて上部からワイヤハーネス45を孔部61に向けて押し込むことが可能となっている。また、ワイヤハーネス45を孔部61から取り外すときにも、切り込み62に向けて引き上げること容易に取り外すことができる。さらに、孔部61を弾性部材60により形成したことから、ワイヤハーネス45の外周に孔部61の内周が密着する。これにより、掘削装置3により掘削作業を行ったときの土砂が、孔部61を介して運転部10の下部(旋回フレーム7の内部)に入り込むことを防止することができる。
【0050】
左側の支持板51aには、ワイヤハーネス45を他のワイヤハーネス46と接続するための接続部65が設けられている。より具体的には、接続部65は、左側の支持板51aの掘削装置3を向く面とは逆側の面、言い換えると、運転部10側を向く内面に設けられている。また、接続部65は、支持板51aの上下方向において、床部8の取付高さFLよりも下方となる位置に設けられている。
【0051】
接続部65は、複数の接続端子を有する中継用コネクタである。接続部65は、コントローラ40側から配策されたワイヤハーネス46と、掘削装置3に付設された角度センサ41,42に向けて配策されるワイヤハーネス45との間で、電力の供給および角度センサ41,42とコントローラ40との通信を中継する。
【0052】
本実施形態では、ワイヤハーネス45,46に束ねられた電線の数に応じた接続端子数を確保するため、3個の中継用コネクタ65a,65b,65cにより接続部65を構成している。接続端子との接続において、ワイヤハーネス45およびワイヤハーネス46は、束ねられている電力供給線、信号通信線などの用途に応じて分岐させた配線同士が対応するように接続端子に接続される。
図2に示すように、ワイヤハーネス46が旋回フレーム7の後方から延び、ワイヤハーネス45が旋回フレーム7の前方に延びることから、接続部65においては、対応する接続端子が互いに前後方向を向くように中継用コネクタ65a,65b,65cが配列される。
【0053】
また、接続部65は、床部8の取付高さFLよりも下方に設けられている。これにより、床部8の下方に配置される他の機械要素と接続部65が互いに緩衝することを防ぐことができる。これにより、旋回フレーム7に各機械要素を配置して掘削作業機1を組み立てる際の組立効率が向上する。
【0054】
左側の支持板51aには、ワイヤハーネス45を保持するハーネス保持部が設けられている。より具体的には、支持板51aにおける掘削装置3側を向く外面に、第1ハーネス保持部81を設け、支持板51aにおける運転部10側を向く内面に第2ハーネス保持部82を設けている。
【0055】
第1ハーネス保持部81および第2ハーネス保持部82には、例えば、樹脂により形成され、チューブ状のワイヤハーネス45に緊縛状態で取付けられるリング部と、板金により略L字状に形成され、当該リング部と嵌合可能に構成された固定部とを有するものが採用される。第1ハーネス保持部81および第2ハーネス保持部82を取り付けるときには、固定部を溶接等により支持板51aの所定の位置に固定し、予めワイヤハーネス45に取付けておいたリング部を固定部に嵌め合わせることにより、所望の位置に容易にワイヤハーネス45を保持させることができる。
【0056】
図2から
図5に示すように、ワイヤハーネス45は接続部65から前方に向かって延びび、孔部61に挿通されて旋回フレーム7の内側から外側に導出された後には、左側の支持板51aを挟むように略180度に方向を変えてブーム21の移動領域の左後方に向けて延びる。すなわち、ワイヤハーネス45は、左側の支持板51aの外面と内面に沿うように配策される。さらに、ワイヤハーネス45は、左側の支持板51aの外面に沿って配策されて後に、略90度向きを変えて左右の支持板51a、51bの間のブーム21の移動領域を左右に横断し、右側の支持板51bに沿って上方に延びている。
【0057】
第1ハーネス保持部81は、左側の後縦板部52aにおいて、ブーム支持ピン53の下方に配置されている。ワイヤハーネス45を第1ハーネス保持部81に保持させたことで、ワイヤハーネス45を、背板57から浮かせた状態で左側の支持板51aの掘削装置3側を向く面(外面)に固定することができる。これにより、掘削装置3による掘削作業時に土砂を被った場合でも、ワイヤハーネス45の下側を土砂が滑り落ち、ワイヤハーネス45が土砂に埋もれることを防止することができる。
【0058】
第2ハーネス保持部82は、左側の支持板51aにおいて、第1ハーネス保持部81が配置された面とは逆側の面に設けられている。すなわち、第1ハーネス保持部81が左側の支持板51aの外面、第2ハーネス保持部82が左側の支持板51aの内面に設けられることになる。第2ハーネス保持部82は、左側の支持板51aにおける接続部65が配置された面と同じ面に、ワイヤハーネス45の高さを孔部61の形成高さに保持している。これにより接続部65の各接続端子からワイヤハーネス45が外れにくくなるとともに、孔部61において方向転換するワイヤハーネス45が運転部10側へ大きく湾曲することを防ぐことができる。
【0059】
また、ワイヤハーネス45は、掘削装置3の左右の幅方向、すなわち左右の支持板51a,51bとの間において、第1ハーネス保持部81と異なる位置に配置された第3ハーネス保持部83により保持されている。
【0060】
第3ハーネス保持部83は、第1ハーネス保持部81および第2ハーネス保持部82と異なり、薄い金属板もしくは線材から形成され、ボルトの締め付けによってワイヤハーネス45を挿通するリング部分の径を変更することによりワイヤハーネス45を緊縛状態で第1ブーム21aの下端側の背面側(
図2および
図3参照)に固定するものである。
【0061】
ワイヤハーネス45は、ブーム21の移動領域となる左右の支持板51a,51bの間において、下方が第1ハーネス保持部81により左側の支持板51aに固定され、第1ハーネス保持部81の位置より上方となる右側の支持板51bに近い位置で第3ハーネス保持部83により第1ブーム21aに固定するようにしている。これにより、ワイヤハーネス45は、第1ハーネス保持部81の位置で略90度向きを変えて左右の支持板51a,51bの間のブーム21の移動領域を左右に横断し、さらに第3ハーネス保持部83の位置で略90度向きを変え、さらに第1ブーム21aに沿って上方に配策される。このように、第1ハーネス保持部81と第3ハーネス保持部83により、異なる面にワイヤハーネス45を固定したことにより、ワイヤハーネス45のブーム21の移動領域の幅方向に横断させた部分が、掘削装置3のブーム21(第1ブーム21a)を前後方向に回動させたときに、撓むことなく保持される。これにより、ワイヤハーネス45に曲げ荷重がかかることが防止され、ワイヤハーネス45の破損率が低減される。
【0062】
なお、1本のワイヤハーネス45に束ねられた電力供給線および通信線は、掘削装置3における角度センサ41,42等の電気機器の付設位置に応じて分岐し、各電気機器に接続される。
【0063】
左側の縦板53aに設けるワイヤハーネス45を保持する保持部の変形例について、
図6およびお
図7を参照して説明する。
図6は、変形例に係る保持部付近を右上方視から見た図であり、
図7はその左側面図である。
【0064】
変形例に係る保持部は、左側の縦板53aの後方側に上方から略U字状に切り欠いた凹部164に配置される環状の弾性リング160である。この弾性リング160は、リング内にワイヤハーネス45を保持した状態で、凹部164に嵌入される。なお、弾性リング160の上部は、凹部164の開口より上方に突出していてもよい。ワイヤハーネス45を左側の支持板51aの内面および外面に沿わせて配策した後に、左側の縦板53aの上に運転部10を構成する部材(例えば、床部8の支持体)を配置することで、荷重により弾性リング160が加締められる。これにより、ワイヤハーネス45の外周に弾性リング160の内周が密着し、掘削装置3により掘削作業を行ったときの土砂が、ワイヤハーネス45の支持部を介して運転部10の下部(旋回フレーム7の内部)に入り込むことを防止することができる。
【0065】
以上のような構成を備えた本実施形態に係る掘削作業機1は、次のような構成を備えていると言える。すなわち、掘削作業機1は、基端が基台(旋回フレーム7の底板71)から立設された一対の支持板51a,51bに支持された作業機(掘削装置3)と、作業機(掘削装置3)に配策された配線(ワイヤハーネス45)と、を備え、一対の支持板51a,51bの一方の支持板(左側の支持板51a)の内側から延びる配線(ワイヤハーネス45)は、一方の支持板(左側の支持板51a)の前方と一対の支持板51a,51bの間を通る、ことを特徴としている。
【0066】
このような構成の掘削作業機1によれば、ワイヤハーネス45を掘削装置3の幅方向における少なくとも一方側に設けられた支持板(左側の支持板51a)の内側から延びる配線を、左側の支持板51aの前方から一対の支持板51a,51bの間を通るように配索している。言い換えると、掘削装置3に対して配策するワイヤハーネス45を、掘削装置3の基端より前方かつ側方から引き出している。これにより、機体の組立作業において、機体正面から孔部61への作業者の手の届きやすさを確保でき、従来よりもワイヤハーネス45の引き回し方向の自由度が向上し、掘削装置3の取付等の機体の組立作業の効率が向上する。すなわち、先に作業機側の各電気機器に必要なハーネスの配策と、旋回フレーム7の内側のハーネスの配策および内から外へのハーネスの導出を行っておくことで、作業機を旋回フレーム7に組付けるときに、作業機側にすでに配策済みのハーネスと旋回フレーム7内から導出したハーネスの端部同士をつなぐだけの作業で済む。したがって、機体の組み立て性が向上する。
【0067】
掘削作業機1は、配線(ワイヤハーネス45)が、一方の支持板(左側の支持板51a)の外面と内面に沿うように配策されている。すなわち、ワイヤハーネス45は、左側の支持板51aの前方をまわるように折り返して配策されている。
【0068】
また、一対の支持板51a,51bには、作業機(掘削装置3)の基端を回動可能に支持する支持ピン(ブーム支持ピン54)が架設され、配線(ワイヤハーネス45)が、支持ピン(ブーム支持ピン54)の下方を通って配策されている。
【0069】
このような構成の掘削作業機1によれば、左側の支持板51aの内面に沿わせたワイヤハーネス45を、掘削装置3の基端の近傍から外側に引き出すことができることから、機体組立時において、掘削装置3の基端から上方に向けてのワイヤハーネス45の配策を効率的に行うことが可能となる。
【0070】
また、掘削作業機1は、一方の支持板(左側の支持板51a)の前方で基台(旋回フレーム7の底板71)から立設された縦板53a,53bを備え、縦板53a,53bが配線(ワイヤハーネス45)を保持する保持部(弾性部材60,弾性リング160)を備えるものである。
【0071】
掘削作業機1において、保持部は、縦板(左側の縦板53a)の上部に配置されているものである。また、保持部は、縦板(左側の縦板53a)に設けた凹部64,164に配置されているものである。さらに、保持部は、支持ピン(ブーム支持ピン54)よりも下方に配置されているものである。
【0072】
このような構成の掘削作業機1によれば、機体の組立作業において、掘削装置3のブーム21をブーム支持部18に取り付けた後に、掘削装置3の幅方向において、ワイヤハーネス45の配策作業に十分なスペースを確保できない場合でも、掘削装置3のブーム21の下方側のスペースを利用してワイヤハーネス45を配策することが容易に行える。これにより。掘削装置3の取付等の機体の組立作業の効率が向上する。
【0073】
掘削作業機1の左側の支持板51aには、ワイヤハーネス45を保持する第1ハーネス保持部81が設けられている。さらに、第1ハーネス保持部81は、左側の支持板51aの掘削装置3を向く面に設けられている。このような構成により、ワイヤハーネス45を掘削装置3より下側の面から浮かせた状態で保持することが可能となることから、掘削作業時の土砂の影響を低減することが可能となる。
【0074】
掘削作業機1の左側の支持板51aには、第1ハーネス保持部81が設けられた面とは逆側の面に配線(ワイヤハーネス45)を保持する第2ハーネス保持部82が設けられている。
【0075】
このような構成の掘削作業機1によれば、保持部である弾性部材60に設けた孔部61に挿通させたワイヤハーネス45が左側の支持板51aを挟んで方向転換する場合でも、ワイヤハーネス45が左側の支持板51aから離れて大きく湾曲することがなく、他の機械要素等の配置作業の邪魔になることが防止される。これにより機体の組立作業の効率が向上する。
【0076】
配線(ワイヤハーネス45)は、作業機(掘削装置3)の幅方向において第1ハーネス保持部81と異なる位置に配置された第3ハーネス保持部83により保持されている。
【0077】
このような構成の掘削作業機1によれば、間隔を空けて第1ハーネス保持部81と第3ハーネス保持部83を配置することになることから、両者間に位置するワイヤハーネス45の長さが一定に保たれ、掘削装置3を動作させてブーム21を上下に回動させたときに、ワイヤハーネス45が急激に撓むなどしてワイヤハーネス45に曲げ力などが加わることを防止することができる。
【0078】
掘削作業機1の左側の支持板51aには、配線(ワイヤハーネス45)と他の配線(ワイヤハーネス46)とを接続可能な接続部65が設けられている。さらに、接続部65は、左側の支持板51aにおいて作業機(掘削装置3)を向く面とは逆側の面に設けられている。
【0079】
このような構成の掘削作業機1によれば、接続部65と第1ハーネス保持部81とが左側の支持板51aの表裏となる異なる面に配置されることになる。すなわち、左側の支持板51aの第1ハーネス保持部81が配置された面とは異なる面では、接続部65がワイヤハーネス45とワイヤハーネス46の固定部材としての役割を果たすことになり、ワイヤハーネス45とワイヤハーネス46を所定の高さに配置することが可能となる。これにより配線の配策作業が効率化される。また、作業機側の電力供給線、通信線等を1本にまとめたワイヤハーネス45とすることにより配線をしやすくすることができるとともに、接続部65側においてワイヤハーネスを分岐させて複数のコネクタに接続させた構成とすることで、コネクタ毎の取換えが可能となり、良好なメンテナンス性を得ることができる。また、接続部65を左側の支持板51aの掘削装置3側と反対側(左側)に配置した構成により、支持板51aにより、接続部65を土砂等から保護することができる。特に、接続部65を床部8の下方に配置した構成により、床部8によっても接続部65を土砂等から保護することができる。
【0080】
本実施形態に係る掘削作業機1は、作業機(掘削装置3)の背面側に背板57を備え、背板57には、作業機を駆動する油圧シリンダに圧油を供給する配管(油圧ホース)を支持する配管支持部58が設けられ、第1ハーネス保持部81は、当該配管支持部58の近傍に配置されている。なお、配管支持部58は、背板57を貫通して油圧ホースを挿通可能な複数の挿通孔59a~59jを有するものである。
【0081】
このような構成の掘削作業機1によれば、第1ハーネス保持部81を配管支持部58に近い位置に配置することから、ワイヤハーネス45は配管支持部58の近傍において左側の支持板51aに這うように固定されることから、ワイヤハーネス45が配管支持部58の各挿通孔59a~59jから導出された油圧ホースに干渉することが防止できる。
【0082】
上述した実施形態の説明は本発明の一例であり、本発明に係る建設機械は上述の実施形態に限定されることはない。このため、上述した実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。また、本開示に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
【0083】
なお、本発明は、以下の態様をとることができる。
(付記1)
基端が基台から立設された一対の支持板に支持された作業機と、
前記作業機に配策された配線と、
を備え、
前記一対の支持板の一方の支持板の内側から延びる前記配線は、前記一方の支持板の前方と前記一対の支持板の間を通って配策されている、
ことを特徴とする建設機械。
(付記2)
前記配線が、前記一方の支持板の外面と内面に沿うように配策されている、
(付記1)に記載の建設機械。
(付記3)
前記一方の支持板の前方で前記基台から立設された縦板を備え、
前記縦板が前記配線を保持する保持部を備える、
(付記1)または(付記2)に記載の建設機械。
(付記4)
前記保持部は、前記縦板の上部に配置されている、
(付記3)に記載の建設機械。
(付記5)
前記保持部は、前記縦板の後部に配置されている、
(付記3)または(付記4)に記載の建設機械。
(付記6)
前記保持部は、前記縦板に設けた凹部に配置されている、
(付記4)から(付記5)のいずれかに記載の建設機械。
(付記7)
前記一対の支持板には、前記作業機の基端を回動可能に支持する支持ピンが架設され、前記配線が、前記支持ピンの下方を通って配策されている、
(付記1)から(付記6)のいずれかに記載の建設機械。
(付記8)
前記保持部は、前記支持ピンよりも下方に配置されている、
(付記7)に記載の建設機械。
【符号の説明】
【0084】
1 掘削作業機(建設機械)
2 走行車両
3 掘削装置(作業機)
5 走行部
7 旋回フレーム
8 床部
9 タンク部
10 運転部
11 走行レバー装置
13 キャノピ
14 運転席支持台
15 運転席
18 ブーム保持部
19 ブームシリンダ取付ブラケット
20A 下部走行体
20B 上部旋回体
21 ブーム
21a 第1ブーム
22 アーム
26 ブームシリンダ
40 コントローラ
41 角度センサ
42 角度センサ
45 ワイヤハーネス(配線)
46 ワイヤハーネス
51 支持板
53 縦板部
54 ブーム支持ピン(支持ピン)
55 ブラケット部
56 シリンダ支持ピン
57 背板
58 配管支持部
59 挿通孔
60 弾性部材
61 孔部
64 凹部
65 接続部
71 底板(基台)
81 第1ハーネス保持部
82 第2ハーネス保持部
83 第3ハーネス保持部