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特開2024-125916工事写真台帳生成方法、工事写真台帳生成プログラム、及び工事写真台帳生成システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125916
(43)【公開日】2024-09-19
(54)【発明の名称】工事写真台帳生成方法、工事写真台帳生成プログラム、及び工事写真台帳生成システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20240911BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034049
(22)【出願日】2023-03-06
(71)【出願人】
【識別番号】516285984
【氏名又は名称】株式会社アンドパッド
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100195534
【弁理士】
【氏名又は名称】内海 一成
(72)【発明者】
【氏名】手島 正文
(72)【発明者】
【氏名】金近 歩
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】写真の撮影位置を図面上に表示する形式の台帳作成を簡便化できる工事写真台帳生成方法、工事写真台帳生成プログラム、及び工事写真台帳生成システムを提供する。
【解決手段】工事写真台帳生成方法は、写真を撮影する位置を図面で指定する入力を受け付けるステップと、図面で指定した撮影位置で撮影させた写真を取得するステップと、図面で指定した撮影位置を特定する識別子を図面に表示した撮影位置図面を作成するステップと、図面で指定した撮影位置で撮影した写真を、図面で指定した撮影位置を特定する識別子に対応づけて貼り付けた写真台帳を作成するステップと、撮影位置図面と写真台帳とを組み合わせて工事写真台帳を作成するステップと、を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工事写真台帳生成システムが実行する工事写真台帳生成方法であって、
写真を撮影する位置を図面で指定する入力を受け付けるステップと、
前記図面で指定した撮影位置で撮影させた写真を取得するステップと、
前記図面で指定した撮影位置を特定する識別子を前記図面に表示した撮影位置図面を作成するステップと、
前記図面で指定した撮影位置で撮影した写真を、前記図面で指定した撮影位置を特定する識別子に対応づけて貼り付けた写真台帳を作成するステップと、
前記撮影位置図面と前記写真台帳とを組み合わせて工事写真台帳を作成するステップと
を含む、工事写真台帳生成方法。
【請求項2】
前記図面で指定した撮影位置で撮影した写真を取得するステップにおいて、前記図面で指定した撮影位置で写真を撮影する指示を端末装置に出力し、前記端末装置が前記撮影位置で撮影した写真を取得する、請求項1に記載の工事写真台帳生成方法。
【請求項3】
前記写真を撮影するステップにおいて、1つの第1撮影位置で複数枚の第1写真を撮影し、
前記写真台帳を作成するステップにおいて、前記第1撮影位置を特定する第1識別子に前記複数枚の第1写真を対応づける、
請求項1に記載の工事写真台帳生成方法。
【請求項4】
前記写真台帳を作成するステップにおいて、前記第1識別子に対応づけられた前記複数枚の第1写真をまとめて貼り付けたページを作成する、請求項3に記載の工事写真台帳生成方法。
【請求項5】
前記写真台帳を作成するステップにおいて、複数枚の写真のリストから、前記写真台帳に貼り付ける写真として少なくとも1枚の写真を選択する入力を受け付け、選択された少なくとも1枚の写真を前記写真台帳に貼り付ける、請求項1から4までのいずれか一項に記載の工事写真台帳生成方法。
【請求項6】
前記写真台帳を作成するステップにおいて、複数枚の写真のリストから、前記写真台帳への貼り付ける写真から除外する写真を選択する入力を受け付け、選択された写真を前記写真台帳に貼り付けない、請求項1から4までのいずれか一項に記載の工事写真台帳生成方法。
【請求項7】
前記写真台帳を作成するステップにおいて、前記複数枚の写真のリストをサムネイルで表示し、所定の操作に応じて前記サムネイルを拡大表示に変更する、請求項5に記載の工事写真台帳生成方法。
【請求項8】
前記写真台帳を作成するステップにおいて、前記複数枚の写真のリストにおける写真の順番を入れ替える入力を受け付け、前記複数枚の写真のリストにおける写真の順番を、前記写真台帳に写真を貼り付ける順番に反映させる、請求項5に記載の工事写真台帳生成方法。
【請求項9】
前記写真台帳の記載を設定するステップを更に含み、
前記写真台帳を作成するステップにおいて、前記写真台帳の記載の設定内容を反映して前記写真台帳を作成する、
請求項1から4までのいずれか一項に記載の工事写真台帳生成方法。
【請求項10】
前記写真台帳の記載を設定するステップにおいて、設定内容を反映した前記写真台帳のプレビューを表示する、請求項9に記載の工事写真台帳生成方法。
【請求項11】
前記写真台帳の記載を設定するステップにおいて、前記写真台帳のプレビューに対する設定内容の入力を受け付ける、請求項10に記載の工事写真台帳生成方法。
【請求項12】
前記写真台帳の記載を設定するステップにおいて、前記写真台帳の電子データに基づいて前記写真台帳の記載の設定内容を復元する、請求項9に記載の工事写真台帳生成方法。
【請求項13】
写真を撮影する位置を図面で指定する入力を受け付けるステップと、
前記図面で指定した撮影位置で撮影させた写真を取得するステップと、
前記図面で指定した撮影位置を特定する識別子を前記図面に表示した撮影位置図面を作成するステップと、
前記図面で指定した撮影位置で撮影した写真を、前記図面で指定した撮影位置を特定する識別子に対応づけた写真台帳を作成するステップと、
前記撮影位置図面と前記写真台帳とを組み合わせて工事写真台帳を作成するステップと
を工事写真台帳生成システムに実行させる工事写真台帳生成プログラム。
【請求項14】
表示部と、入力部と、撮影部とを有する端末装置と、
情報処理装置と
を備え、
前記端末装置は、
図面を前記表示部に表示させ、
写真を撮影する位置を前記図面で指定する入力を前記入力部で受け付け、
指定された撮影位置で前記撮影部によって写真を撮影し、
前記情報処理装置は、
前記撮影位置を特定する識別子を前記図面に表示した撮影位置図面を作成し、
前記撮影位置で撮影された写真を、前記撮影位置を特定する識別子に対応づけた写真台帳を作成し、
前記撮影位置図面と前記写真台帳とを組み合わせて工事写真台帳を作成する、
工事写真台帳生成システム。
【請求項15】
前記図面を記憶するデータベースを更に備え、
前記端末装置は、前記図面を前記データベースから取得して前記表示部に表示させ、前記撮影位置で撮影した写真を前記データベースに記憶させ、
前記情報処理装置は、前記データベースから、前記撮影位置で撮影した写真を取得して前記写真台帳を作成する、
請求項14に記載の工事写真台帳生成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、工事写真台帳生成方法、工事写真台帳生成プログラム、及び工事写真台帳生成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信端末が工事状況画像をサーバに送信し、工事管理台帳作成端末がサーバから工事状況画像を受信して工事状況画像を含む工事管理台帳を自動作成するシステムが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-225862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のシステムで生成される台帳において、工事状況画像の写真と図面とが連携されていない。写真の撮影位置を図面上に表示する形式の台帳を作成する場合、図面上で写真の撮影位置を表示して写真の撮影位置の表示に対応する形で写真を台帳に貼り付ける作業が必要となっており、台帳作成の作業量が多い。
【0005】
本開示の目的は、写真の撮影位置を図面上に表示する形式の台帳作成を簡便化できる工事写真台帳生成方法、工事写真台帳生成プログラム、及び工事写真台帳生成システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本開示の一実施形態に係る工事写真台帳生成方法は、工事写真台帳生成システムによって実行される。前記工事写真台帳生成方法は、写真を撮影する位置を図面で指定する入力を受け付けるステップと、前記図面で指定した撮影位置で撮影させた写真を取得するステップと、前記図面で指定した撮影位置を特定する識別子を前記図面に表示した撮影位置図面を作成するステップと、前記図面で指定した撮影位置で撮影した写真を、前記図面で指定した撮影位置を特定する識別子に対応づけて貼り付けた写真台帳を作成するステップと、前記撮影位置図面と前記写真台帳とを組み合わせて工事写真台帳を作成するステップとを含む。
【0007】
(2)上記(1)に記載の工事写真台帳生成方法の前記図面で指定した撮影位置で撮影した写真を取得するステップにおいて、前記図面で指定した撮影位置で写真を撮影する指示を端末装置に出力し、前記端末装置が前記撮影位置で撮影した写真を取得してよい。
【0008】
(3)上記(1)又は(2)に記載の工事写真台帳生成方法の前記写真を撮影するステップにおいて、1つの第1撮影位置で複数枚の第1写真を撮影してよい。前記写真台帳を作成するステップにおいて、前記第1撮影位置を特定する第1識別子に前記複数枚の第1写真を対応づけてよい。
【0009】
(4)上記(3)に記載の工事写真台帳生成方法の前記写真台帳を作成するステップにおいて、前記第1識別子に対応づけられた前記複数枚の第1写真をまとめて貼り付けたページを作成してよい。
【0010】
(5)上記(1)から(4)までのいずれか1つに記載の工事写真台帳生成方法の前記写真台帳を作成するステップにおいて、複数枚の写真のリストから、前記写真台帳に貼り付ける写真として少なくとも1枚の写真を選択する入力を受け付け、選択された少なくとも1枚の写真を前記写真台帳に貼り付けてよい。
【0011】
(6)上記(1)から(5)までのいずれか1つに記載の工事写真台帳生成方法の前記写真台帳を作成するステップにおいて、複数枚の写真のリストから、前記写真台帳への貼り付ける写真から除外する写真を選択する入力を受け付け、選択された写真を前記写真台帳に貼り付けないようにしてよい。
【0012】
(7)上記(5)又は(6)に記載の工事写真台帳生成方法の前記写真台帳を作成するステップにおいて、前記複数枚の写真のリストをサムネイルで表示し、所定の操作に応じて前記サムネイルを拡大表示に変更してよい。
【0013】
(8)上記(5)から(7)までのいずれか1つに記載の工事写真台帳生成方法の前記写真台帳を作成するステップにおいて、前記複数枚の写真のリストにおける写真の順番を入れ替える入力を受け付け、前記複数枚の写真のリストにおける写真の順番を、前記写真台帳に写真を貼り付ける順番に反映させてよい。
【0014】
(9)上記(1)から(8)までのいずれか1つに記載の工事写真台帳生成方法は、前記写真台帳の記載を設定するステップを更に含んでよい。前記写真台帳を作成するステップにおいて、前記写真台帳の記載の設定内容を反映して前記写真台帳を作成してよい。
【0015】
(10)上記(9)に記載の工事写真台帳生成方法の前記写真台帳の記載を設定するステップにおいて、設定内容を反映した前記写真台帳のプレビューを表示してよい。
【0016】
(11)上記(10)に記載の工事写真台帳生成方法の前記写真台帳の記載を設定するステップにおいて、前記写真台帳のプレビューに対する設定内容の入力を受け付けてよい。
【0017】
(12)上記(9)から(11)までのいずれか1つに記載の工事写真台帳生成方法の前記写真台帳の記載を設定するステップにおいて、前記写真台帳の電子データに基づいて前記写真台帳の記載の設定内容を復元してよい。
【0018】
(13)本開示の一実施形態に係る工事写真台帳生成プログラムは、写真を撮影する位置を図面で指定する入力を受け付けるステップと、前記図面で指定した撮影位置で撮影させた写真を取得するステップと、前記図面で指定した撮影位置を特定する識別子を前記図面に表示した撮影位置図面を作成するステップと、前記図面で指定した撮影位置で撮影した写真を、前記図面で指定した撮影位置を特定する識別子に対応づけた写真台帳を作成するステップと、前記撮影位置図面と前記写真台帳とを組み合わせて工事写真台帳を作成するステップとを工事写真台帳生成システムに実行させる。
【0019】
(14)本開示の一実施形態に係る工事写真台帳生成システムは、表示部と、入力部と、撮影部とを有する端末装置と、情報処理装置とを備える。前記端末装置は、図面を前記表示部に表示させ、写真を撮影する位置を前記図面で指定する入力を前記入力部で受け付け、指定された撮影位置で前記撮影部によって写真を撮影する。前記情報処理装置は、前記撮影位置を特定する識別子を前記図面に表示した撮影位置図面を作成し、前記撮影位置で撮影された写真を、前記撮影位置を特定する識別子に対応づけた写真台帳を作成し、前記撮影位置図面と前記写真台帳とを組み合わせて工事写真台帳を作成する。
【0020】
(15)上記(14)に記載の工事写真台帳生成システムは、前記図面を記憶するデータベースを更に備える。前記端末装置は、前記図面を前記データベースから取得して前記表示部に表示させ、前記撮影位置で撮影した写真を前記データベースに記憶させる。前記情報処理装置は、前記データベースから、前記撮影位置で撮影した写真を取得して前記写真台帳を作成する。
【発明の効果】
【0021】
本開示の一実施形態に係る工事写真台帳生成方法、工事写真台帳生成プログラム、及び工事写真台帳生成システムによれば、写真の撮影位置を図面上に表示する形式の台帳作成が簡便化される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】一実施形態に係る工事写真台帳生成システムの構成例を示す模式図である。
図2】一実施形態に係る工事写真台帳生成システムの構成例を示すブロック図である。
図3】工事写真台帳の一例を示す図である。
図4】一実施形態に係る工事写真台帳生成方法の手順例を示すフローチャートである。
図5】写真台帳に記載する写真の選択画面の一例を示す図である。
図6】写真台帳に記載する項目内容の設定画面の一例を示す図である。
図7】撮影位置毎に改ページしていない写真台帳の一例を示す図である。
図8】撮影位置毎に改ページした写真台帳の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
工事現場又は建築現場等の作業現場において撮影した写真は、作業の記録として工事写真台帳に貼り付けられる。工事写真台帳を作成する作業者は、作業現場のどの部分を撮影した写真であるかを特定して写真台帳に貼り付けている。しかし、作業現場における写真の撮影位置を特定するための図面と実際に撮影した写真とが別々に管理されている場合、撮影位置と写真とを対応づける作業が煩雑であり、作業効率が悪い。
【0024】
以下、工事写真台帳を作成する作業を効率化できる工事写真台帳生成システム1(図1参照)、並びに、工事写真台帳生成方法及び工事写真台帳生成プログラムが説明される。
【0025】
(工事写真台帳生成システム1の概要)
図1及び図2に示されるように、一実施形態に係る工事写真台帳生成システム1は、端末装置10と、情報処理装置20と、データベース30とを備える。端末装置10と情報処理装置20とデータベース30とは、ネットワーク80を介して通信可能に接続される。
【0026】
端末装置10は、撮影者81の操作によって作業現場を撮影し、撮影した作業現場の写真を情報処理装置20に送信する。作業現場を撮影する端末装置10は、撮影装置とも称される。情報処理装置20は、端末装置10から作業現場の写真を受信する。データベース30は、作業現場の写真を、その写真の撮影位置と対応づけて格納する。
【0027】
工事写真台帳は、図3に例示されるように、撮影位置図面と写真台帳とを組み合わせて構成される。撮影位置図面は、写真の撮影位置に対応する記録ピン等の識別子を作業現場の図面に配置することによって、写真の撮影位置を視認できるように作成された図面である。識別子は、記録ピンに限られず、数字、文字、記号若しくは図形、又は、それらの組み合わせ等の種々の態様で構成されてよい。写真台帳は、撮影位置図面に配置された識別子との対応関係を明示して写真を貼り付けた台帳である。
【0028】
図3の例において、撮影位置図面は、住宅の間取り図である。撮影位置図面は、これに限られず、高層ビル等のフロア平面図等の他の種々の図面であってよい。図3の撮影位置図面において1番の識別子が浴室に配置されている。2番の識別子が洗面所の洗面台に配置されている。3番の識別子がキッチンの流し台に配置されている。写真台帳において、書誌事項として図面名又は作成日時等が記載されるとともに、各識別子で特定される撮影位置の写真が各識別子の番号と対応づけて貼り付けられている。
【0029】
情報処理装置20は、工事写真台帳を作成する作業者から、工事写真台帳に貼り付ける写真を選択する入力と、工事写真台帳に記載する事項を設定する入力とを受け付け、データベース30から写真と撮影位置とを対応づけた情報を抽出して工事写真台帳を生成する。工事写真台帳を作成する作業者は、以下単に作業者とも称される。
【0030】
作成された工事写真台帳は、データベース30に格納されてもよいし、情報処理装置20又は端末装置10に格納されてもよい。工事写真台帳生成システム1は、工事写真台帳又は写真を、端末装置10又は情報処理装置20で閲覧できるように構成されてよい。工事写真台帳生成システム1は、作業現場を撮影せずに工事写真台帳又は写真を閲覧するための端末装置10を備えてもよい。
【0031】
(工事写真台帳生成システム1の構成例)
以下、工事写真台帳生成システム1の具体的な構成例が説明される。
【0032】
<端末装置10>
図2に示されるように、端末装置10は、制御部11と、通信部12と、撮影部13と、表示部14と、入力部15と、出力部16とを備える。
【0033】
制御部11は、端末装置10の各構成部を制御する。制御部11は、1つ以上のプロセッサを含んで構成されてよい。本実施形態において「プロセッサ」は、汎用のプロセッサ又は特定の処理に特化した専用のプロセッサ等を含んでよいがこれらに限られない。制御部11は、1つ以上の専用回路を含んで構成されてもよい。専用回路は、例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を含んでよい。制御部11は、プロセッサの代わりに専用回路を含んで構成されてもよいし、プロセッサとともに専用回路を含んで構成されてもよい。
【0034】
制御部11は、端末装置10の各構成部を動作させるための各種情報又はプログラム等を格納する記憶部を備えてよい。記憶部は、システムプログラム、又はアプリケーションプログラム等を格納してよい。記憶部は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を含んで構成されてよい。記憶部は、磁気ディスク等の電磁記憶媒体を含んで構成されてもよい。記憶部は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体を含んで構成されてもよい。記憶部は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部は、制御部11のワークメモリとして機能してよい。記憶部は、制御部11と一体に構成されてもよいし、制御部11と別体で構成されてもよい。
【0035】
通信部12は、情報処理装置20又はデータベース30等の他の装置とネットワーク80を介して通信可能に構成される通信モジュールを含んで構成されてよい。通信モジュールは、例えば4G(4th Generation)又は5G(5th Generation)等の移動体通信規格に対応してよい。通信モジュールは、LAN(Local Area Network)等の通信規格に対応してもよい。通信モジュールは、有線又は無線の通信規格に対応してもよい。通信モジュールは、これらに限られず、種々の通信規格に対応してよい。ネットワーク80は、有線であっても無線であってもよい。ネットワーク80は、インターネット又はイントラネット等の種々の態様で構成されてよい。通信部12は、情報処理装置20又はデータベース30等の他の装置とネットワーク80を介さずに直接通信するように構成されてもよい。
【0036】
撮影部13は、例えばカメラ又は撮像素子等を含んで構成される。
【0037】
表示部14は、撮影部13で撮影した写真の画像データ、又は、撮影部13で写真を撮影するために設定する情報等を表示できるように、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)若しくは無機ELディスプレイ、又はLED(Light Emitting Diode)ディスプレイ等の種々のディスプレイを含む。
【0038】
入力部15は、撮影者81から撮影部13による撮影の指示、又は、情報若しくはデータ等の入力を受け付ける入力デバイスを含んでよい。入力デバイスは、例えば、タッチセンサ又はマウス等のポインティングデバイスを含んでよい。入力デバイスは、表示部14と一体化したタッチディスプレイとして構成されてもよい。入力デバイスは、物理キーを含んでもよい。入力デバイスは、マイク等の音声入力デバイスを含んでもよい。
【0039】
出力部16は、撮影者81に対して聴覚情報を与えるように音声を出力する音声出力デバイスを含んでよい。音声出力デバイスは、例えば、スピーカ、ヘッドホン又はイヤホン等を含んでよい。出力部16は、撮影者81に対して触覚情報を与えるように所定パターンで振動する振動デバイスを含んで構成されてよい。端末装置10は、出力部16を備えなくてもよい。
【0040】
端末装置10は、例えば、ノートPC(Personal Computer)若しくはタブレットPC等のコンピュータ、又は、スマートフォン若しくはタブレット等の携帯端末として実現されてもよい。端末装置10は、これらの例に限られず、種々の機器を含んでよい。
【0041】
<情報処理装置20>
図2に示されるように、情報処理装置20は、プロセッサ21と、通信部22と、表示部24と、入力部25と、出力部26とを備える。
【0042】
プロセッサ21は、情報処理装置20の各構成部を制御する。プロセッサ21は、1つ以上の汎用プロセッサ又は専用プロセッサ等を含んでよい。プロセッサ21は、専用回路に置き換えられてもよいし、プロセッサと専用回路とを併用する構成に置き換えられてもよい。
【0043】
プロセッサ21は、情報処理装置20の各構成部を動作させるための各種情報又はプログラム等を格納する記憶部を備えてよい。記憶部は、システムプログラム、又はアプリケーションプログラム等を格納してよい。記憶部は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を含んで構成されてよい。記憶部は、磁気ディスク等の電磁記憶媒体を含んで構成されてもよい。記憶部は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体を含んで構成されてもよい。記憶部は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部は、プロセッサ21のワークメモリとして機能してよい。記憶部は、プロセッサ21と一体に構成されてもよいし、プロセッサ21と別体で構成されてもよい。
【0044】
通信部22は、端末装置10又はデータベース30等の他の装置とネットワーク80を介して通信可能に構成される通信モジュールを含んで構成されてよい。通信モジュールは、例えば4G又は5G等の移動体通信規格に対応してよい。通信モジュールは、LAN等の通信規格に対応してもよい。通信モジュールは、有線又は無線の通信規格に対応してもよい。通信モジュールは、これらに限られず、種々の通信規格に対応してよい。通信部22は、端末装置10又はデータベース30等の他の装置とネットワーク80を介さずに直接通信するように構成されてもよい。
【0045】
表示部24は、画像又はテキスト等の種々のデータ又は情報を表示できるように、例えば液晶ディスプレイ、有機EL若しくは無機ELディスプレイ、又はLEDディスプレイ等の種々のディスプレイを含む。
【0046】
入力部25は、作業者から、写真台帳に貼り付ける写真の選択、又は、写真台帳に記載する項目若しくはレイアウトの設定等の入力を受け付ける入力デバイスを含んでよい。入力デバイスは、例えば、タッチセンサ又はマウス等のポインティングデバイスを含んでよい。入力デバイスは、表示部24と一体化したタッチディスプレイとして構成されてもよい。入力デバイスは、物理キーを含んでもよい。入力デバイスは、マイク等の音声入力デバイスを含んでもよい。
【0047】
出力部26は、作成した工事写真台帳を外部の装置に出力する出力デバイスを含んでよい。
【0048】
情報処理装置20は、少なくとも1台のサーバを含んで構成されてよい。情報処理装置20は、デスクトップPC、ノートPC又はタブレットPC等のコンピュータとして実現されてもよい。情報処理装置20は、スマートフォン又はタブレット等として実現されてもよい。情報処理装置20は、これらの例に限られず、種々の機器を含んでよい。
【0049】
<データベース30>
データベース30は、少なくとも1台のサーバを含んで構成されてよい。データベース30は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を含んで構成されてよい。データベース30は、磁気ディスク等の電磁記憶媒体を含んで構成されてもよい。データベース30は、端末装置10又は情報処理装置20等の他の装置と通信可能に構成される通信モジュールを含んで構成されてよい。
【0050】
以上述べてきた工事写真台帳生成システム1において、情報処理装置20又はデータベース30は、クラウドサービスを用いて実現されてよい。端末装置10は、クラウド上で実現されている情報処理装置20又はデータベース30と通信可能に構成されてよい。情報処理装置20又はデータベース30は、オンプレミス環境で実現されてもよい。
【0051】
(工事写真台帳生成システム1の動作例)
以下、工事写真台帳生成システム1において、情報処理装置20のプロセッサ21が図4に例示されるフローチャートの手順を含む工事写真台帳生成方法を実行して工事写真台帳を生成する動作が説明される。工事写真台帳生成方法は、プロセッサ21に実行させる工事写真台帳生成プログラムとして実現されてもよい。工事写真台帳生成プログラムは、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体に格納されてよい。
【0052】
<写真と撮影位置とを対応づけた情報の取得>
プロセッサ21は、写真の撮影位置を指定する(ステップS1)。指定された撮影位置は、指定位置とも称される。具体的に、プロセッサ21は、作業者から撮影位置を指定する入力を受け付け、指定位置を端末装置10に対して送信してよい。プロセッサ21は、端末装置10に対して作業現場の施工図面等を送信し、その図面に指定位置を明示することによって、撮影者81に指定位置を通知してよい。プロセッサ21は、作業者の指定にかかわらず、作業現場の施工図面等の情報に基づいて必要な撮影位置を抽出し、抽出した撮影位置を指定位置として端末装置10に対して送信してもよい。
【0053】
プロセッサ21は、指定位置における撮影を端末装置10に対して指示する(ステップS2)。端末装置10は、撮影者81の操作によって指定位置において作業現場を撮影し、撮影した写真を情報処理装置20に送信する。プロセッサ21は、端末装置10から送信された、指定位置で撮影した写真を取得する(ステップS3)。端末装置10は、指定位置で1枚又は2枚以上の写真を撮影してよい。プロセッサ21は、指定位置の写真を1枚又は2枚以上取得してよい。
【0054】
プロセッサ21は、撮影位置の指定を終了するか判定する(ステップS4)。プロセッサ21は、他の撮影位置の写真を更に取得するために撮影位置の指定を続ける場合、撮影位置の指定を終了しないと判定し(ステップS4:NO)、ステップS1の手順に戻って撮影位置の指定、撮影指示、及び、指定位置の写真の取得を繰り返す。プロセッサ21は、作業者から、他の撮影位置の写真を更に取得する指示の入力を受け付けてもよい。プロセッサ21は、他の撮影位置の写真を更に取得しない場合、撮影位置の指定を終了すると判定し(ステップS4:YES)、ステップS5の手順に進む。
【0055】
以上述べてきたように、情報処理装置20のプロセッサ21は、図4のステップS1からS4までの手順を実行することによって、写真を撮影する位置を施工図面等で指定する入力を受け付け、指定した撮影位置で端末装置10に撮影させた写真を取得する。このようにすることで、プロセッサ21は、作業現場の写真と撮影位置とを対応づけた情報を取得できる。プロセッサ21は、作業現場の写真と撮影位置とを対応づけた情報をデータベース30に格納してもよい。
【0056】
また、プロセッサ21は、図4のステップS2の手順として説明したように、施工図面等で指定した撮影位置で写真を撮影する指示を端末装置10等の撮影装置に出力し、端末装置10等の撮影装置から、指定の撮影位置で撮影した写真を取得してよい。位置を指定して撮影装置に作業現場を撮影させることによって、作業現場の写真と撮影位置とが確実に対応づけられる。
【0057】
プロセッサ21は、上述したように撮影位置を指定して端末装置10に撮影指示を送信することによって指定場所の写真を取得してもよいが、あらかじめデータベース30に格納されている写真とその撮影位置の情報を、データベース30から取得してもよい。つまり、プロセッサ21は、データベース30から、写真と撮影位置とを対応づけた情報を取得してもよい。
【0058】
<工事写真台帳の生成>
プロセッサ21は、作業現場の写真と撮影位置とを対応づけた情報に基づいて工事写真台帳を生成する。
【0059】
<<写真の選択>>
プロセッサ21は、写真台帳に貼り付ける写真を選択する(ステップS5)。具体的に、プロセッサ21は、作業者が写真台帳を作成する対象の作業現場の施工図面を選択する入力を受け付けてよい。プロセッサ21は、写真台帳を作成する対象の作業現場を撮影した複数枚の写真のリストの中から、作業者が写真台帳に貼り付ける写真を選択する入力を受け付けてよい。
【0060】
プロセッサ21は、例えば図5に示されるように、撮影位置を表す識別子の番号と、各識別子に対応づけられている写真とを、表示部24に一覧で表示してよい。図5において、1番の識別子で表される場所(図3の浴室)で撮影した写真は、「イメージ1-1」の1枚である。2番の識別子で表される場所(図3の洗面所)で撮影した写真は、「イメージ2-1」から「イメージ2-5」までの5枚である。3番の識別子で表される場所(図3のキッチン)で撮影した写真は、「イメージ3-1」及び「イメージ3-2」の2枚である。
【0061】
プロセッサ21は、各写真に対応するチェックボックスを作業者にチェックさせることによって、作業者が写真台帳に貼り付ける写真としてどの写真を選択するかの入力を受け付けてよい。
【0062】
プロセッサ21は、写真台帳に貼り付けない写真、つまり写真台帳に貼り付ける写真から除外する写真を作業者が選択する入力を受け付けてもよい。
【0063】
プロセッサ21は、写真のリストから、写真台帳に貼り付ける写真、又は、写真台帳に貼り付けない写真を作業者が選択するために、写真のリストをサムネイルで表示し、所定の操作に応じてサムネイルを拡大表示に変更してよい。所定の操作は、例えば、サムネイルへのマウスオーバー、又は、サムネイルのクリック若しくはタップ等の種々の操作を含んでよい。
【0064】
プロセッサ21は、写真のリストに表示されている写真の順番を入れ替える入力を受け付けてよい。プロセッサ21は、写真のリストに表示されている写真の順番を、写真台帳に写真を貼り付ける順番に反映させてよい。
【0065】
プロセッサ21は、上述してきた入力態様に限られず、他の種々の入力態様で作業者からの写真の選択の入力を受け付けてよい。
【0066】
<<写真台帳の記載内容の設定>>
プロセッサ21は、写真台帳の記載を設定する(ステップS6)。具体的に、プロセッサ21は、作業者が写真台帳の記載内容を設定する入力を受け付けてよい。
【0067】
プロセッサ21は、例えば図6に示されるように、帳票設定画面を表示し、帳票としての写真台帳に記載する項目、及び、各項目の内容又は記載様式等の設定の入力を受け付けてよい。図6において、「レイアウト」の項目で、1頁に何枚の写真を貼り付けるかを選択する入力が受け付けられる。また、「改ページ」の項目で、1頁に1つの記録ピン(識別子)で表される撮影位置の写真だけを貼り付けるか(「記録ピンごと」)、1頁に複数の記録ピン(識別子)のそれぞれで表される撮影位置の写真を混ぜて貼り付けるか(「しない」)を選択する入力が受け付けられる。「改ページ」を「しない」に設定した場合の写真台帳が図7に例示される。図7において、1番の識別子で表される浴室の写真と2番の識別子で表される洗面台の写真とが1頁に混在して貼り付けられている。「改ページ」を「記録ピンごと」に設定した場合の写真台帳が図8に例示される。図8において、1番の識別子で表される浴室の写真が1枚だけ貼り付けられた後で改ページが実行されることによって、1番の識別子で表される浴室の写真と2番の識別子で表される洗面台の写真と別の頁に分けて貼り付けられている。
【0068】
再び図6を参照して、「共通項目」として、「図面名」、「作成日時」及び「作成者」のそれぞれの記載内容が設定されてよい。「図面名」には、写真台帳を作成する対象の作業現場の図面の名称が自動で設定されてもよいし、作業者の入力に基づく名称が設定されてもよい。「作成日時」には、写真台帳を作成する日時が自動で設定されてよい。「作成者」には、情報処理装置20にログインしている作業者の名前が自動で設定されてもよいし、作業者の入力に基づく名称が設定されてもよい。「共通項目」として、これらの例に限られず、作業現場の名称、又は、図面番号等の他の種々の項目が設定されてもよい。
【0069】
図6において、「写真帳票の項目内容」として、「黒板の情報を転記」、「撮影者」及び「撮影日時」のそれぞれの記載内容が設定されてよい。「黒板の情報を転記」は、写真に写っている黒板に記載されている情報のうち写真台帳に転記する情報を選択する設定である。黒板とは、工事写真を撮影する際に置く、工事の詳細(工事名、撮影日、立会者、工種、又は施工状況など)を記した小黒板のことをいう。「撮影者」は、写真の撮影者の情報を写真台帳に記載するかを設定する。「撮影日時」は、写真の撮影日時の情報を写真台帳に記載するかを設定する。
【0070】
プロセッサ21は、上述してきた設定項目に限られず、他の種々の設定項目を設定できるように構成されてよい。
【0071】
設定内容は、1つの作業現場を対象とする写真台帳の全ての頁に共通して適用されてもよいし、一部の頁に限定して適用されてもよい。1頁毎に異なる設定内容が適用されてもよい。
【0072】
プロセッサ21は、写真台帳に関する設定内容を作業者が確認できるように、設定内容を写真台帳に反映した場合のプレビューを表示部24に表示してもよい。プロセッサ21は、写真台帳のプレビューの画面において、写真台帳に記載する項目、又は、各項目の内容等を作業者が設定する入力を受け付けてもよい。つまり、プロセッサ21は、写真台帳のプレビューに対する設定内容の入力を受け付けてよい。作業者は、プレビュー画面で設定内容を入力できることによって、設定を理解しやすくなる。その結果、作業効率が高まる。
【0073】
プロセッサ21は、既に生成された他の写真台帳の電子データに基づいて、他の写真台帳を生成したときの設定内容を復元し、作成中の写真台帳の設定内容に反映させてもよい。他の写真台帳の設定を反映できることによって、写真台帳の様式が統一されやすい。その結果、作業効率が高まる。
【0074】
<<工事写真台帳の作成>>
プロセッサ21は、撮影位置図面を作成する(ステップS7)。具体的に、プロセッサ21は、写真台帳を作成する対象の作業現場の施工図面等の図面を取得し、写真台帳に貼り付ける写真の撮影位置に対応する記録ピン等の識別子を図面に重畳することによって撮影位置図面を作成する。
【0075】
プロセッサ21は、写真台帳を作成する(ステップS8)。具体的に、プロセッサ21は、ステップS5の手順で写真台帳に貼り付ける写真として選択された写真とその写真の撮影位置とを対応づけた情報を取得する。プロセッサ21は、撮影位置を表す識別子と写真との対応関係がわかるように、ステップS6の手順で設定されたレイアウト等に基づいて写真台帳に並べて貼り付ける。また、プロセッサ21は、ステップS6の手順で設定された記載項目及びその内容を写真台帳に記載する。
【0076】
プロセッサ21は、撮影位置図面と写真台帳とを組み合わせた工事写真台帳を作成する(ステップS9)。プロセッサ21は、撮影位置図面と写真台帳とを1つの電子データにまとめた形式で組み合わせて工事写真台帳を作成してもよい。プロセッサ21は、撮影位置図面と、撮影位置図面に示される識別子に対応する写真を貼り付けた写真台帳とを一目で確認できるように印刷可能な形式で工事写真台帳を作成してもよい。プロセッサ21は、撮影位置図面において、識別子のクリック又はタップ等の操作によって、その識別子で表される撮影位置の写真が貼り付けられた頁を表示するように工事写真台帳の電子データを作成してもよい。プロセッサ21は、工事写真台帳を、編集可能なスプレッドシート等の形式で生成してもよい。プロセッサ21は、工事写真台帳を、後で改変されないように編集不可能な形式で生成してもよい。
【0077】
プロセッサ21は、ステップS9の手順の実行後、図4のフローチャートの手順の実行を終了する。プロセッサ21は、ステップS1からS4までの手順を実行せずに、データベース30にあらかじめ格納されている写真と撮影位置とを対応づけた情報を利用して工事写真台帳を生成してもよい。プロセッサ21は、ステップS5の選択手順を実行せずに指定位置で撮影した写真を全て写真台帳に貼り付けてもよい。プロセッサ21は、ステップS6の設定手順を実行せずに初期設定の態様で写真台帳を生成してもよい。
【0078】
<小括>
以上述べてきたように、本実施形態に係る工事写真台帳生成システム1、工事写真台帳生成方法及び工事写真台帳生成プログラムによれば、工事写真台帳を作成する対象の作業現場における写真とその撮影位置とを対応づけた情報に基づいて、撮影位置図面と写真台帳とが生成される。このようにすることで、写真の撮影位置の管理負担が軽減する。また、撮影位置を指定して作業現場における写真の撮影が指示される。このようにすることで、作業現場の写真とその撮影位置とが確実に対応づけられる。その結果、写真の撮影位置を施工図面上に表示する形式の台帳作成が簡便化される。また、写真台帳作成の作業効率が高められる。
【0079】
(他の実施形態)
以下、工事写真台帳生成システム1、工事写真台帳生成方法及び工事写真台帳生成プログラムの他の実施形態が説明される。
【0080】
図4のステップS1からS4までの写真の撮影手順において、第1撮影位置で複数枚の第1写真が撮影されてもよい。第1撮影位置は、作業現場の任意の位置であってよい。第1写真は、第1撮影位置で撮影した写真である。また、第1撮影位置を特定する第1識別子に複数枚の第1写真が対応づけられてよい。
【0081】
第1識別子に対応づけられた複数枚の第1写真は、図4のステップS8の写真台帳の生成手順において、1頁にまとめて貼り付けられてよい。言い換えれば、情報処理装置20のプロセッサ21は、第1識別子に対応づけられた複数枚の第1写真をまとめて貼り付けたページを写真台帳の中に作成してよい。
【0082】
上述してきた実施形態において、端末装置10が情報処理装置20から撮影位置を指定した撮影指示を受信する動作例が説明された。他の実施形態において、端末装置10は、施工図面等の作業現場の図面を表示部14に表示し、入力部15で撮影者81が撮影位置を図面上で指定する入力を受け付けてよい。つまり、端末装置10は、端末装置10自身で撮影位置を決定し、その撮影位置で写真を撮影してよい。
【0083】
具体的に、端末装置10は、表示部14に表示した図面の上の位置を撮影者81がタッチ又はクリック等を入力して指定した場合に、その位置を撮影位置として作業現場を撮影するために、撮影部13を起動してよい。端末装置10は、実際に撮影部13で写真を撮影した場合に、図面上の撮影位置に記録ピン等の識別子を表示してよい。
【0084】
端末装置10は、GPS(Global Positioning System)等を含む衛星測位システム又は無線LANの電波等を用いた位置測定システムによって端末装置10自身の位置を測定し、測定した位置を撮影位置として写真に対応づけてもよい。
【0085】
端末装置10は、撮影者81が指定した撮影位置で撮影部13によって写真を撮影し、撮影した写真と撮影位置とを対応づけた情報を情報処理装置20に送信してよい。
【0086】
工事写真台帳生成システム1は、データベース30を備える場合、データベース30に施工図面等の図面を格納してよい。つまり、データベース30は、施工図面等の図面を記憶してよい。端末装置10は、データベース30から施工図面等の図面を取得して表示部14に表示してよい。また、端末装置10は、撮影した写真と撮影位置とを対応づけた情報をデータベース30に格納してよい。つまり、データベース30は、写真と撮影位置とを対応づけた情報を記憶してよい。情報処理装置20は、データベース30を介して、写真と撮影位置とを対応づけた情報を取得してよい。
【0087】
工事写真台帳生成システム1がデータベース30を備えない場合、端末装置10又は情報処理装置20は、施工図面等の図面を内部にあらかじめ記憶してもよいし、施工図面等の図面を外部装置から取得してもよい。
【0088】
端末装置10は、撮影した写真を情報処理装置20に直接送信してよい。情報処理装置20は、端末装置10から写真を直接受信してよい。
【0089】
端末装置10は、端末装置10自身で撮影位置を決定した場合、撮影した写真と撮影位置とを対応づけた情報を情報処理装置20に送信してよい。
【0090】
端末装置10は、撮影位置を指定した撮影指示に基づいて写真を撮影した場合、撮影した写真と撮影指示とを対応づけた情報、又は、撮影した写真と撮影指示で指定された撮影位置とを対応づけた情報を情報処理装置20に送信してよい。情報処理装置20は、撮影した写真と撮影指示とを対応づけた情報を取得した場合、取得した写真と撮影指示で指定した撮影位置とを対応づけてよい。
【0091】
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は改変を行うことが可能であることに注意されたい。従って、これらの変形又は改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部又は各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部又はステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。本開示に係る実施形態について装置を中心に説明してきたが、本開示に係る実施形態は装置の各構成部が実行するステップを含む方法としても実現し得るものである。本開示に係る実施形態は装置が備えるプロセッサにより実行される方法、プログラム、又はプログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものである。本開示の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
【符号の説明】
【0092】
1 工事写真台帳生成システム
10 端末装置(11:制御部、12:通信部、13:撮影部、14:表示部、15:入力部、16:出力部)
20 情報処理装置(21:プロセッサ、22:通信部、24:表示部、25:入力部、26:出力部)
30 データベース
80 ネットワーク
81 撮影者
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8