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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125947
(43)【公開日】2024-09-19
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/00 20240101AFI20240911BHJP
【FI】
D06F39/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034098
(22)【出願日】2023-03-06
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】三谷 晃太
(72)【発明者】
【氏名】小谷 直己
【テーマコード(参考)】
3B166
【Fターム(参考)】
3B166AA11
3B166AE01
3B166AE02
3B166AE03
3B166BA48
3B166BA82
3B166BA85
3B166CA01
3B166CA11
3B166CB01
3B166CB11
3B166FA01
3B166FB02
3B166HA01
3B166HA13
(57)【要約】
【課題】縦型洗濯機の前面側のスペースを大きくとれ、操作釦の操作の信頼性が高い洗濯機を提供する。
【解決手段】本発明の洗濯機1は、外郭を形成する筐体3、4と、洗濯物が収容され、回転動作する内槽8と、内槽8が内部に配置され、洗濯水が入れられる外槽と、内槽8を回転駆動する駆動部と、電源を入れる際に後方に押下される電源用スイッチ5sと、スタートまたは一時停止する際に押下されるスタート・一時停止用スイッチ6sと、押下されて変形することで、電源用スイッチ5sまたはスタート・一時停止用スイッチ6sを押下するスイッチサポート部材7とを備え、スイッチサポート部材7は、押下されて変形する際、スイッチサポート部材7を支持するサポート部17を有している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外郭を形成する筐体と、
洗濯物が収容され、回転動作する内槽と、
前記内槽が内部に配置され、洗濯水が入れられる外槽と、
前記内槽を回転駆動する駆動部と、
電源を入れる際に後方に押下される電源用スイッチと、
スタートまたは一時停止する際に押下されるスタート・一時停止用スイッチと、
押下されて変形することで、前記電源用スイッチまたは前記スタート・一時停止用スイッチを押下するスイッチサポート部材とを備え、
前記スイッチサポート部材は、押下されて変形する際、前記スイッチサポート部材を支持するサポート部を有している
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
請求項1に記載の洗濯機において、
前記電源用スイッチと前記スタート・一時停止用スイッチは、それぞれ電源釦、スタート・一時停止釦の後方に配置されている
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項3】
請求項1に記載の洗濯機において、
前記サポート部は、筐体の一部に当接して前記スイッチサポート部材を支持する
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項4】
請求項1に記載の洗濯機において、
前記筐体には、サポート部材保持部が設けられ、
サポート部は、前記サポート部材保持部に当接する
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項5】
請求項1に記載の洗濯機において、
前記筐体には、サポート部材保持部が設けられ、
前記サポート部は、前記サポート部材保持部と上側または下側が接するように構成されている
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項6】
請求項1に記載の洗濯機において、
上面視で、前記サポート部の幅は、前記電源用スイッチまたは前記スタート・一時停止の用スイッチ側の方が、前記筐体側より広い
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項7】
請求項1に記載の洗濯機において、
前記サポート部は、中央部に溝が設けられている
ことを特徴とする洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
衣類等を洗う洗濯機に縦型洗濯機がある。
縦型洗濯機は特許文献1に記載がある。
特許文献1の洗濯機は、図1から図3に示すように、電源釦(5)、操作釦(5)がトップパネルの手前上側に操作パネル4として、左右方向に配列されている。
そして、電源釦(5)、操作釦(5)は、下方に向けて押下する構成(図1図2参照)となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-288672号公報(図1図4、段落0026~0031等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の縦型洗濯機のように、電源釦(5)、操作釦(5)がトップパネルの手前上側に左右方向に配列して、電源釦(5)等を、下方に向けて押下する構成した場合、縦型洗濯機の前面側に電源釦(5)、操作釦(5)を作動させる構成を配置するスペースが必要になる。
ところで、使用者が縦型洗濯機に洗濯物を出し入れする際、縦型洗濯機の前面側の空きスペースが大きくないと洗濯物の出し入れがしずらい。
【0005】
そのため、特許文献1に記載の縦型洗濯機のように、電源釦(5)等を手前側に左右方向に配列して、下方に向けて押下する構成した場合、縦型洗濯機の前面側の空きスペースが狭くなる。そのため、縦型洗濯機に洗濯物を出し入れし易いように、縦型洗濯機の前面側の空きスペースを大きくとることが困難になる。
【0006】
本発明は上記実状に鑑み創案されたものであり、縦型洗濯機の前面側のスペースを大きくとれ、操作釦の操作の信頼性が高い洗濯機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明の洗濯機は、外郭を形成する筐体と、洗濯物が収容され、回転動作する内槽と、前記内槽が内部に配置され、洗濯水が入れられる外槽と、前記内槽を回転駆動する駆動部と、電源を入れる際に後方に押下される電源用スイッチと、スタートまたは一時停止する際に押下されるスタート・一時停止用スイッチと、押下されて変形することで、前記電源用スイッチまたは前記スタート・一時停止用スイッチを押下するスイッチサポート部材とを備え、前記スイッチサポート部材は、押下されて変形する際、前記スイッチサポート部材を支持するサポート部を有している。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、縦型洗濯機の前面側のスペースを大きくとれ、操作釦の操作の信頼性が高い洗濯機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る洗濯機の蓋体を閉じた状態の外観斜視図。
図2】実施形態に係る洗濯機の側面図。
図3】トップカバーより上方の拡大側面図。
図4】トップカバ-を斜め上方から見た斜視図。
図5A図4のI部拡大図。
図5B】トップカバ-を透視した図4のI部拡大図。
図6図4のII方向矢視拡大図。
図7A図6のIII方向矢視図。
図7B図7AのIV-IV断面図。
図8A】マイクロSWサポートを右前上方から見た斜視図。
図8B】マイクロSWサポートを右後上方から見た斜視図。
図9A】マイクロSWサポートの図8AのV方向矢視図。
図9B】マイクロSWサポートの図8BのVI方向矢視図。
図10A】マイクロSWサポートへ電源用マイクロスイッチとスタート・一時停止用マイクロスイッチとを組み立てた状態の上面図。
図10B】マイクロSWサポートへ電源用マイクロスイッチとスタート・一時停止用マイクロスイッチとを組み立てた状態の図10AのVII方向矢視図。
図10C】マイクロSWサポートへ電源用マイクロスイッチとスタート・一時停止用マイクロスイッチとを組み立てた状態の図10BのVIII方向矢視図。
図11図5AのIX-IX線拡大断面図。
図12A】電源用マイクロスイッチの動作前の図5AのIX-IX線拡大断面。
図12B】電源用マイクロスイッチの動作後の図5AのIX-IX線拡大断面図。
図13】電源用マイクロスイッチの検知部が押されてオンする際の過程をマイクロSWサポートの電源押し部およびL型アーム、その一部をモデル化した図。
図14A】変形例の図6のIII方向矢視相当図。
図14B】変形例の図14AのX-X断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
図1に、本発明の実施形態に係る洗濯機1の蓋体5を閉じた状態の外観斜視図を示す。
図2に、本発明の実施形態に係る洗濯機1の側面図を示す。図1図2は、本発明の実施形態の洗濯機1の外装構成を示す図である。以下の説明において、上下方向、左右方向、前後方向を示す。
【0012】
洗濯機1は、外郭を構成する筐体3を備えている。筐体3は、ベース2により支持されている。筐体3の上部には、トップカバー4が筐体3の一部を成して支持されている。トップカバー4の上方には、衣類等を投入する衣類投入口4o(図4参照)を覆う蓋体5が設けられている。
蓋体5は、表面に蓋ガラス5bが設けられ、前側には取手5aが設けられている。使用者が取手5aを把持して上方に引くと蓋体5が開くようになっている。
【0013】
使用者は、洗濯機1に衣類等を出し入れするに際し、蓋体5の取手5aを把持して、衣類投入口4o(図4)照)を開閉する。
トップカバー4の上部かつ蓋体5より後方には、2つのタンク16が設けられている。タンク16には、タンク蓋6aがそれぞれ設けられている。タンク16は、洗濯処理液が投入口(図示せず)から投入されるタンク器(図示せず)を有している。
タンク16の後方、かつ、トップカバー4の後部には、給水電磁弁7(図2参照)などの給水に関連する部品が内蔵されている。
【0014】
図2に示す洗濯槽8は、洗濯兼脱水槽である。洗濯槽8は、有底円筒状に形成され、周壁に多数の脱水孔が形成されている。洗濯槽8は、衣類の洗濯あるいは脱水を行うために衣類が収容される。そして、洗濯槽8には、洗濯に際して水や洗濯処理液が投入される。洗濯槽8は外槽内に配置される。外槽は、その内部に水や洗濯処理液が貯留される。洗濯槽8は、駆動部のモータにより回転駆動される。
【0015】
洗濯機1は、タンク16に洗濯処理液を投入した後、洗濯処理液を洗濯槽8(図2参照)に投入できる流路を有している。また、洗濯機1は、洗濯槽8に洗剤処理液を投入する際、洗濯処理液を計量して、適量の洗濯処理液を洗濯槽8へ投入できる機構を有している。
【0016】
図3に、図2のトップカバー4より上方の拡大側面図を示す。図3は、トップカバ-4と、閉じた蓋体5と、閉じたタンク蓋6aの右方から見た配置構成を示している。
蓋体5は閉じた状態で前下がりの傾斜面を有している。また、蓋体5後方のタンク16のタンク蓋6aも、手前側に前下がりの傾斜面を有している。タンク蓋6aの傾斜面と、蓋体5の傾斜面とが略平行に設けられる。つまり、蓋体5及びタンク蓋6aは、それぞれの閉塞時、略平行で、かつ後端から前端側に向かうにつれて下がる傾斜面を有している。
【0017】
この構成により使用者が手前側から見た場合に、あたかも蓋体5とタンク蓋6aとが一連性を成しているように見える、つまり洗濯機1全体の一体感を得ることができる。また、洗濯機1の蓋6aおよびタンク16の蓋6aを清掃する際に、簡単に拭くことができる。具体的には、蓋体5とタンク蓋6aが一連性を成しているため、蓋体5およびタンク蓋6aを拭き掃除する際に、布巾で蓋体5あるいはタンク蓋6aの表面を押し付けながら、洗濯機1の上面を拭き掃除できる。これにより、高意匠性を確保しつつ、清掃が容易な洗濯機1を提供することができる。
【0018】
図4に、トップカバ-4を斜め上方から見た斜視図を示す。図4では、蓋体5、タンク16、洗濯槽8等を省略して示している。
トップカバ-4の右前には、電源釦5とスタート・一時停止釦6とが設けられている。
電源釦5は、使用者が洗濯機1を使用する際に下方に押下する釦である。
スタート・一時停止釦6は、使用者が電源釦5を押下した後、洗濯工程等をスタートさせたり、一時停止したりする際、下方に押下する釦である。
【0019】
図5Aに、図4のI部拡大図を示し、図5Bに、トップカバ-4を透視した図4のI部拡大図を示す。
図6に、図4のII方向矢視拡大図を示す。図6は、トップカバ-4の右手前を裏側から見た図である。
【0020】
洗濯機1は、電源釦5で電源を入れるための構成、および、スタート・一時停止釦6でスタートさせたり、一時停止するための構成として、電源用マイクロスイッチ5s(図6参照)と、スタート・一時停止用マイクロスイッチ6s(図6参照)と、マイクロSWサポート7(図5B図6参照)とを有している。
図7Aに、図6のIII方向矢視図を示す。
図7Bに、図7AのIV-IV断面図を示す。
電源用マイクロスイッチ5sは、扁平な直方体形状を有している。電源用マイクロスイッチ5sは、中央に位置決め用の貫通穴5s1(図6参照)が上下方向に貫通して2つ形成されている。
【0021】
同様に、スタート・一時停止用マイクロスイッチ6sは、扁平な直方体形状を有している。スタート・一時停止用マイクロスイッチ6sは、中央に位置決め用の貫通穴6s1(図6参照)が上下方向に貫通して2つ形成されている。
【0022】
図7Aに示すように、電源用マイクロスイッチ5sは、電源釦5の後方に配置されている。また、スタート・一時停止用マイクロスイッチ6sは、スタート・一時停止釦6の後方に配置されている。これにより、洗濯機1の前側に制御部(電源用マイクロスイッチ5s、スタート・一時停止用マイクロスイッチ6s等)がないので、洗濯機1の前側のスペースを広くとれる。
図5B図6に示すマイクロSWサポート7は、一体成形される樹脂成型品である。マイクロSWサポート7には、電源用マイクロスイッチ5sとスタート・一時停止用マイクロスイッチ6sとが保持される。加えて、使用者の電源釦5またはスタート・一時停止釦6の押下動作により、変形して、後方にある電源用マイクロスイッチ5sまたはスタート・一時停止用マイクロスイッチ6をオンする。
【0023】
図8Aに、マイクロSWサポート7を右前上方から見た斜視図を示す。
図8Bに、マイクロSWサポート7を右後上方から見た斜視図を示す。
マイクロSWサポート7は、以下の構成を有して、一体に成形されている。
マイクロSWサポート7は、使用者が電源を入れるために下方に押下される電源押し部7aと、電源押し部7aを支持するL型アーム7bとを有している。
同様に、マイクロSWサポート7は、使用者がスタート・一時停止する際に下方に押下されるスタート押し部7cと、スタート押し部7cを支持するL型アーム7dとを有している。
【0024】
図9Aに、マイクロSWサポート7の図8AのV方向矢視図を示す。
図9Bに、マイクロSWサポート7の図8BのVI方向矢視図を示す。
図9A図9Bに示すマイクロSWサポート7の裏面側には、電源用マイクロスイッチ5sの位置決め用の貫通穴5s1(図6参照)が挿通される位置決めボス7e1が2本下方に延びて形成されている。そして、1対の位置決めボス7e1の外側には、電源用マイクロスイッチ5sの両側部に係合する内側に凸状の爪部7f1が一対形成されている。
【0025】
同様に、マイクロSWサポート7の裏面側には、スタート・一時停止用マイクロスイッチ6sの位置決め用の貫通穴6s1(図6参照)が挿通される位置決めボス7g1が2本下方に延びて形成されている。そして、1対の位置決めボス7g1の外側には、スタート・一時停止用マイクロスイッチ6sの両側部に係合する内側に凸状の爪部7h1が一対形成されている。
マイクロSWサポート7は、トップカバー4の下方に取り付けるための構成として、側方の4つの係合突起7iと、中央の上下方向に貫通するネジ固定用の段付きの貫通穴7jとを有している。
【0026】
図8A図8Bに示すように、マイクロSWサポート7には、電源押し部7aまたはスタート押し部7cが下方に押された際、マイクロSWサポート7が下方に移動しないように支持するための支持部17が前方に延びて一体に形成されている。
【0027】
図9A図9Bに示すように、支持部17は中央に下方側に空いた溝17mを有するとともに、中央の溝17mを取り囲む形状の壁体17kが形成されている。支持部17は、中央の溝17mを取り囲む形状の壁体17kにより、支持部17を左右方向に切った断面および前後方向に切った断面を略Uの字状とし、強度を高めている。支持部17があることで、電源押し部7aまたはスタート押し部7cが押された際、マイクロSWサポート7の下方への移動が抑止される。
【0028】
支持部17の根本側には、フランジ17rが側方に延びて形成されている。これにより、図8Aに示すように、支持部17の根本側の幅s1が支持部17の先端側側の幅s2より、幅が広くなっている。支持部17の根本側のフランジ17rにより、支持部17の強度が高められている。
【0029】
図9A図9Bに示す支持部17の壁体17kは、その底面がトップカバ-4の一部(後記の位置決め部9の内下面9b1(図7B参照))に当接してストッパとなる当接部17k1が略平面状に形成されている。
【0030】
図6に示すように、トップカバ-4の裏面の前右角部には、トップカバ-4に他部品を位置決めするために、下方に凸状の位置決め凸部9aをもつ位置決め部9が設けられている。位置決め部9には、後方側が開口した角穴9b(サポート部材保持部)が形成されている。
【0031】
図6図7Bに示すように、マイクロSWサポート7の支持部17(サポート部)は、トップカバ-4の位置決め部9の角穴9bの開口に後方側から嵌入される。
図7Bに示すように、マイクロSWサポート7の支持部17の上面17bは、位置決め部9の角穴9bの内上面9b2に対して、若干の隙間を有している。
一方、マイクロSWサポート7の支持部17の下面17aは、位置決め部9の角穴9bの内下面9b1に対して、密接されている。
【0032】
上述の支持部17と位置決め部9の角穴9bとのクリアランスにより、マイクロSWサポート7の支持部17は、円滑に、位置決め部9の角穴9b内に嵌入できる。
また、図5Aに示す電源釦5が、使用者により下方に押下された際(図5Aの矢印α11)、またはスタート・一時停止釦6が、使用者により下方に押下された際(図5Aの矢印α12)、マイクロSWサポート7の支持部17の下面17aが、位置決め部9の角穴9bの内下面9b1(図7B参照)に当接して、マイクロSWサポート7の下方への移動が阻止される。
【0033】
<マイクロSWサポート7への電源用マイクロスイッチ5sとスタート・一時停止用マイクロスイッチ6sの組み立て>
図10Aに、マイクロSWサポート7へ電源用マイクロスイッチ5sとスタート・一時停止用マイクロスイッチ6sとを組み立てた状態の上面図を示す。
【0034】
図10Bに、マイクロSWサポート7へ電源用マイクロスイッチ5sとスタート・一時停止用マイクロスイッチ6sとを組み立てた状態の図10AのVII方向矢視図を示す。
図10Cに、マイクロSWサポート7へ電源用マイクロスイッチ5sとスタート・一時停止用マイクロスイッチ6sとを組み立てた状態の図10BのVIII方向矢視図を示す。
【0035】
図10B図10Cに示すように、電源用マイクロスイッチ5sは、貫通穴5s1を1対の位置決めボス7e1にそれぞれ嵌入して、電源用マイクロスイッチ5sをマイクロSWサポート7に位置決めする。そして、電源用マイクロスイッチ5sの側部に凸状の一対の爪部7f1(図10B参照)を係合して、電源用マイクロスイッチ5sをマイクロSWサポート7に固定する。
【0036】
同様に、スタート・一時停止用マイクロスイッチ6sは、貫通穴6s1を1対の位置決めボス7g1にそれぞれ嵌入して、スタート・一時停止用マイクロスイッチ6sをマイクロSWサポート7に位置決めする。そして、スタート・一時停止用マイクロスイッチ6sの側部に凸状の一対の爪部7h1(図10B参照)を係合して、スタート・一時停止用マイクロスイッチ6sをマイクロSWサポート7に固定する。
【0037】
<マイクロSWサポート7のトップカバ-4への取り付け>
その後、図7Bに示すように、トップカバ-4の下方から、マイクロSWサポート7の支持部17を、位置決め部9の角穴9bに嵌入する。そして、マイクロSWサポート7の4つの係合突起7iを、トップカバ-4の被係合部(図示せず)に係合する。
その後、図9Aに示すマイクロSWサポート7のネジ固定用の段付きの貫通穴7jに、ボルトを挿通して、図7Bに示すように、トップカバ-4の下部にマイクロSWサポート7を固定する。
【0038】
<電源用マイクロスイッチ5s、スタート・一時停止用マイクロスイッチ6sの操作と動作>
図11に、図5AのIX-IX線拡大断面図を示す。図11は、電源用マイクロスイッチ5sの動作する際の構成を拡大して示している。
使用者は、電源押し釦5(電源押し部7a)を下方に押下する。すると、電源押し部7aを支持するL型アーム7bが変形し、電源用マイクロスイッチ5sの検知部5s2(図11参照)が後方に押される。これにより、電源用マイクロスイッチ5sがオンし、洗濯機1に電源が入る。この際、マイクロSWサポート7が後下方に押されるが、図11に示すように、マイクロSWサポート7の支持部17が、位置決め部9の角穴9bの内下面9b1に当接してストッパとして働くので、マイクロSWサポート7が後下方に移動することが抑止される。
【0039】
図12Aに、電源用マイクロスイッチ5sの動作前の図5AのIX-IX線拡大断面を示す。
使用者は、洗濯機1に電源が入れる際には、指p1を、マイクロSWサポート7の一部の電源押し部7aに当て、電源押し部7aを下方に押す(図12Bの矢印α21)。図12Bに、電源用マイクロスイッチ5sの動作後の図5AのIX-IX線拡大断面を示す。
すると、マイクロSWサポート7の電源押し部7aを支持するL型アーム7bが下方への外力により変形し(図12Bの矢印α22)。、L型アーム7bの一部7b1が電源用マイクロスイッチ5sの検知部5s2を後方に押す(図12Bの矢印α23)。図12Aに示す領域r1が指p1で電源押し部7aを下方に押すことで、マイクロSWサポート7が変形する領域である。これにより、電源用マイクロスイッチ5sがオンされ、洗濯機1に電源が入る。
【0040】
図13に、電源用マイクロスイッチ5sの検知部5s2が押されてオンする際の過程をマイクロSWサポート7の電源押し部7aおよびL型アーム7b、L型アーム7bの一部7b1をモデル化して示す。
【0041】
図13の左図が、電源用マイクロスイッチ5sの検知部5s2が押される前の状態であり、図13の左図が、電源用マイクロスイッチ5sの検知部5s2が押された後の状態である。
【0042】
図13の左図に示すように、電源用マイクロスイッチ5sの検知部5s2が押される前には、マイクロSWサポート7のL型アーム7bとその一部7b1は変形していない。
図13右図に示す電源押し部7aが使用者の指で下方に押されることで、マイクロSWサポート7が変形中心O1廻りに変形し、電源押し部7aは、移動前鉛直方向位置i11(図13左図)から、寸法s11下方に移動して、移動後鉛直方向位置i12(図13右図)に位置する。
【0043】
そして、マイクロSWサポート7が変形中心O1廻りの変形により、L型アーム7bが回転移動し(図13の右図の矢印α24)、L型アーム7bの一部7b1が電源用マイクロスイッチ5sの検知部5s2を後方に押す(図13右図参照)。
なお、スタート・一時停止用マイクロスイッチ6sの操作も、同様な構成を有しており、同様に行われる。
【0044】
実施形態によれば、制御部の電源用マイクロスイッチ5sおよびスタート・一時停止用マイクロスイッチ6sを、電源釦5およびスタート・一時停止釦6の後方に配置する。そのため、電源用マイクロスイッチ5sおよびスタート・一時停止用マイクロスイッチ6sが後方に押されて動作する。
【0045】
したがって、洗濯機1の前側に制御部が配置されておらず、洗濯機1の前側の洗濯物の出し入れするためのスペースを広くとれる。そのため、洗濯機1からの洗濯物の出し入れが容易に行える。
また、電源用マイクロスイッチ5sまたはスタート・一時停止用マイクロスイッチ6sがオンされる際、マイクロSWサポート7の支持部17が、図11に示すように、位置決め部9の角穴9bの内下面9b1に当接してストッパになるので、マイクロSWサポート7が下方に移動することを抑止できる。
【0046】
<変形例>
図14Aに、変形例の図6のIII方向矢視相当図を示す。
図14Bに、変形例の図14AのX-X断面を示す。
変形例のマイクロSWサポート7Aは、前述した実施形態のマイクロSWサポート7を、支持部17を設けることなく構成したものである。その他の構成は、実施形態と同様であるから、同一の構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
【0047】
変形例によれば、電源用マイクロスイッチ5sおよびスタート・一時停止用マイクロスイッチ6sを、電源釦5およびスタート・一時停止釦6の後方に配置した。そして、電源用マイクロスイッチ5sおよびスタート・一時停止用マイクロスイッチ6sが後方に押されて動作する。そのため、洗濯機1の前側に制御部がなく、洗濯機1の前側の洗濯物の出し入れするためのスペースを広くとれる。したがって、洗濯機1の前側からの洗濯物の出し入れが容易に行える。
【0048】
<<その他の実施形態>>
1.本発明は、前記した実施形態、変形例の構成に限られることなく、添付の特許請求の範囲内で様々な変形形態、具体的形態が可能である。
【符号の説明】
【0049】
1 洗濯機
4 トップカバー(筐体)
5 電源釦
5s 電源用マイクロスイッチ(電源用スイッチ)
6 スタート・一時停止釦
6s スタート・一時停止用マイクロスイッチ(スタート・一時停止用スイッチ)
7、7A マイクロSWサポート(スイッチサポート部材)
8 洗濯槽(内槽)
9b 位置決め部の角穴(サポート部材保持部)
17 支持部(サポート部)
17m 溝
s1 サポート部の幅
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図11
図12A
図12B
図13
図14A
図14B