(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024125977
(43)【公開日】2024-09-19
(54)【発明の名称】半導体デバイス及びその形成方法
(51)【国際特許分類】
H01L 25/04 20230101AFI20240911BHJP
H01L 21/3205 20060101ALI20240911BHJP
H01L 27/00 20060101ALI20240911BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20240911BHJP
H01L 21/822 20060101ALI20240911BHJP
【FI】
H01L25/04 Z
H01L21/88 T
H01L27/00 301B
H01L27/00 301C
H01L27/088 E
H01L27/04 E
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077192
(22)【出願日】2023-05-09
(31)【優先権主張番号】18/178,580
(32)【優先日】2023-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】599129074
【氏名又は名称】旺宏電子股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダイ-イン リー
(72)【発明者】
【氏名】チェン-シェン ル
【テーマコード(参考)】
5F033
5F038
5F048
【Fターム(参考)】
5F033HH04
5F033HH07
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5F048CB01
5F048CB03
5F048CB04
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ハイブリッド接合を含む半導体デバイス及びその形成方法を提供する。
【解決手段】半導体デバイス10において、接合領域300は、基板5と、基板5上の第1半導体構造100と、第1半導体構造上の第2半導体構造200と、基板5及び第1半導体構造の間に結合されたワイヤ6と、を備える。第1半導体構造100及び第2半導体構造200は、ワイヤ6を介して基板5に電気的に接続されている。第1半導体構造100の設置面積は、第2半導体構造200の設置面積より大きい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板;
前記基板上の第1半導体構造;
前記第1半導体構造上の第2半導体構造;及び
前記基板及び前記第1半導体構造の間に結合されたワイヤ、ここで前記第1半導体構造及び前記第2半導体構造は、前記ワイヤを介して前記基板に電気的に接続されている
を備え、
前記第1半導体構造の設置面積は、前記第2半導体構造の設置面積より大きい、
半導体デバイス。
【請求項2】
前記第1半導体構造は、
第1半導体層;
前記第1半導体層上の第1導電性構造;及び
前記第1導電性構造に電気的に接続された、前記第1導電性構造上の第1接合パッド
を有し、
前記第2半導体構造は、
第2半導体層;
前記第2半導体層上の第2導電性構造;及び
前記第2導電性構造に電気的に接続された、前記第2導電性構造上の第2接合パッド
を有し、
前記第1導電性構造、前記第1接合パッド、前記第2導電性構造及び前記第2接合パッドは、前記第1半導体層及び前記第2半導体層の間にある、
請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項3】
前記第1半導体構造の前記第1接合パッドは、前記第2半導体構造の前記第2接合パッドに接合されている、
請求項2に記載の半導体デバイス。
【請求項4】
前記第1半導体構造は、前記第1接合パッド上の酸化膜、及び前記酸化膜内の導電性部分を有し、前記導電性部分は、前記第1半導体構造の前記第1接合パッド、及び前記第2半導体構造の前記第2接合パッドの間にある、
請求項2に記載の半導体デバイス。
【請求項5】
前記導電性部分は、Ti、TiN、Ta、TaN、Co、Mo、Cr、Mn又はSiを含む、
請求項4に記載の半導体デバイス。
【請求項6】
前記導電性部分はMCuを含み、Mは、Ti、TiN、Ta、TaN、Co、Mo、Cr、Mn又はSiを含む、
請求項4に記載の半導体デバイス。
【請求項7】
前記酸化膜はMSiOxを含み、Mは、Ti、TiN、Ta、TaN、Co、Mo、Cr、Mn又はSiを含み、xはゼロより大きい、
請求項4に記載の半導体デバイス。
【請求項8】
前記第1半導体構造は、向かい合わせの接合配置で前記第2半導体構造に接合されている、
請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項9】
前記第1半導体構造は、第1接合パッド上の酸化膜、及び前記酸化膜内の導電性部分を有し、前記導電性部分は、Ti又はTiCuを含む、
請求項8に記載の半導体デバイス。
【請求項10】
前記第1半導体構造はメモリチップであり、前記第2半導体構造はメモリチップである、
請求項1から9のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項11】
第1活性表面を有する第1半導体構造;及び
第2活性表面を有する第2半導体構造、ここで前記第2半導体構造の前記第2活性表面は、前記第1半導体構造の前記第1活性表面に面しており、前記第1半導体構造は、前記第2半導体構造に接合されている
を備え、
前記第1半導体構造の前記第1活性表面はTiを含む、
半導体デバイス。
【請求項12】
第1半導体層上に第1導電性構造を形成する段階;
前記第1導電性構造上に第1接合パッドを形成する段階、ここで前記第1接合パッドは、前記第1導電性構造に電気的に接続されている;及び
前記第1接合パッド上にアニールプロセスにより酸化膜及び導電性部分を形成する段階、ここで前記導電性部分は前記酸化膜内にあり、少なくとも部分的に前記第1接合パッドと重なっている
を備える、半導体デバイスを製造する方法。
【請求項13】
前記酸化膜及び前記導電性部分を形成する前記段階は、
前記第1接合パッド上に接着層を形成する段階;
前記接着層の一部を前記酸化膜に変換するように、前記接着層に前記アニールプロセスを実行する段階
を有する、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1導電性構造上に酸化物層を形成する段階、ここで前記第1接合パッドは前記酸化物層内に形成される
をさらに備え、
前記接着層の前記一部は、前記酸化物層と反応して、前記アニールプロセス中に前記酸化膜を形成する、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記接着層の別の部分は、前記第1接合パッドと反応して、前記アニールプロセス中に前記導電性部分を形成する、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記接着層及び前記酸化膜は異なる材料を含み、前記接着層及び前記導電性部分は同じ材料を含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記接着層は、Ti、TiN、Ta、TaN、Co、Mo、Cr、Mn又はSiを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項18】
第2半導体層上に第2導電性構造を形成する段階;
前記第2導電性構造上に第2接合パッドを形成する段階、ここで前記第2接合パッドは、前記第2導電性構造に電気的に接続されている;及び
前記第2接合パッドを前記導電性部分に接合する段階
をさらに備える、請求項12から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
第1半導体構造を形成する段階、ここで前記第1半導体構造は、前記第1半導体層、前記第1導電性構造、前記第1接合パッド、前記酸化膜及び前記導電性部分を有する;
第2半導体構造を形成する段階、ここで前記第2半導体構造は、前記第2半導体層、前記第2導電性構造及び前記第2接合パッドを有する
をさらに備え、
前記第1半導体構造は、向かい合わせの接合配置で前記第2半導体構造に接合されている、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記導電性部分はTiを含む、
請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体デバイス及びその形成方法に関するものであり、より具体的には、ハイブリッド接合を含む半導体デバイス及びその形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体技術では、フィーチャサイズの縮小、及び動作速度、効率、密度、及び集積回路あたりのコストの改善が重要な目標である。顧客のニーズ及び市場の需要を満たすために、半導体デバイスのサイズを縮小することが重要であり、半導体デバイスの電気的性能を維持することも重要である。例えば、製造プロセス中の半導体デバイス内の層及び要素への損傷は、半導体デバイスの電気的性能にかなりの悪影響をもたらす。そのため、半導体デバイス内の層及び要素への損傷をいかに回避するかが問題となっている。一般的に、良好な電気的性能を有する半導体デバイスを製造するために、デバイス内の要素のプロファイルは完全な形でなければならない。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、半導体デバイス及びその製造方法に関するものであり、これにより、半導体デバイス内の層及び要素への損傷を減少させ、又は回避し、半導体デバイスの電気的性能を向上させることができる。
【0004】
本開示の一実施形態によれば、半導体デバイスが提供される。半導体デバイスは、基板、基板上の第1半導体構造、第1半導体構造上の第2半導体構造、及び基板及び第1半導体構造の間に結合されたワイヤを備える。第1半導体構造及び第2半導体構造は、ワイヤを介して基板に電気的に接続されている。第1半導体構造の設置面積は、第2半導体構造の設置面積より大きい。
【0005】
本開示の別の実施形態によれば、半導体デバイスが提供される。半導体デバイスは、第1活性表面を有する第1半導体構造、及び第2活性表面を有する第2半導体構造を備える。第2半導体構造の第2活性表面は、第1半導体構造の第1活性表面に面している。第1半導体構造は、第2半導体構造に接合されている。第1半導体構造の第1活性表面は、Tiを含む。
【0006】
本開示の別の実施形態によれば、半導体素子の製造方法が提供される。この方法は以下の段階を含む。第1半導体層上に第1導電性構造を形成する段階。第1導電性構造上に第1接合パッドを形成する段階、ここで第1接合パッドは、第1導電性構造に電気的に接続されている。第1接合パッド上にアニールプロセスにより酸化膜及び導電性部分を形成する段階、ここで導電性部分は酸化膜内にあり、少なくとも部分的に第1接合パッドと重なっている。
【0007】
非限定的な実施形態の以下の詳細な説明に関しては、本開示の上記及び他の実施形態のより良い理解が得られるであろう。以下の説明は、添付の図面を参照して行われる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の一実施形態による半導体デバイスの概略図を示す。
【0009】
【
図2A】本開示の一実施形態による半導体デバイス内の接合領域の概略図を示す。
【0010】
【
図2B】本開示の一実施形態による半導体デバイス内の接合領域の概略図を示す。
【0011】
【
図3】本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【
図4】本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【
図5】本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【
図6】本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【
図7】本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【
図8】本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【
図9】本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【
図10】本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【
図11】本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【
図12】本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【
図13】本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【
図14】本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【0012】
【
図15】本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【
図16】本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【
図17】本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【
図18】本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
様々な実施形態が、添付の図面を参照して以下でより完全に説明されるが、これらは、限定する目的ではなく、例示及び説明の目的で提供される。明確にするために、要素は縮尺どおりに描かれていない場合がある。加えて、いくつかの要素及び/又は参照番号は、いくつかの図面から省略される場合がある。ある実施形態の要素及び特徴を、さらに詳述することなく、別の実施形態に有益に組み込むことができることが意図されている。
【0014】
本開示の実施形態を、様々な種類の3次元積層型半導体デバイスに適用してもよい。例えば、実施形態を、積層チップを含む半導体デバイス、又は積層チップを含む半導体パッケージに適用してもよいが、これらに限定されない。
【0015】
図1を参照する。
図1は、本開示の一実施形態による半導体デバイス10の概略図を示す。半導体デバイス10は、基板5、基板5上の半導体構造100、及び半導体構造100上の半導体構造200を含む。基板5及び半導体構造200は、半導体構造100の反対側の面上にある。半導体構造100は、裏面100P、及び裏面100Pの反対側の活性表面100Aを有する。半導体構造200は、裏面200P、及び裏面200Pの反対側の活性表面200Aを有する。半導体構造100の裏面100Pは、基板5の基板表面5Sに面している。半導体構造100の活性表面100Aは、半導体構造200の活性表面200Aに面している。半導体構造200の裏面200Pは、半導体構造100及び基板5から離れる方向に向いている。この実施形態では、半導体構造100は、向かい合わせの接合配置で半導体構造200に接合されている。半導体構造100及び半導体構造200は、ハイブリッド接合技術によって互いに接合されている。ハイブリッド接合とは、半導体構造100及び半導体構造200の接合が、金属対金属接合及び非金属対非金属接合などの少なくとも2種類の接合を含むことを意味している。この実施形態では、半導体構造100の設置面積(半導体構造100が占める面積)は、半導体構造200の設置面積(半導体構造200が占める面積)より大きい。横方向に沿った半導体構造100の幅は、横方向に沿った半導体構造200の幅より大きくてもよい。
【0016】
半導体デバイス10は、基板5及び半導体構造100の間に結合されたワイヤ6、及び基板5の基板表面5S上のパッド7を含む。パッド7は、ワイヤ6及び基板5の間にある。半導体構造100及び半導体構造200は、ワイヤ6及びパッド7を介して基板5に電気的に接続されている。ワイヤ6及びパッド7は、導電性材料を含んでもよい。他の実施形態では、半導体構造100を、導電性バンプなどの他の導電性コネクタを介して基板5に電気的に接続することができる。半導体構造100及び半導体構造200は、同じ種類のチップであっても、又は異なる種類のチップであってもよい。例えば、半導体構造100及び半導体構造200は、それぞれ、メモリチップ(例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリチップ又は不揮発性メモリチップ)又は論理チップ(例えば、バスインターフェースユニット及びメモリアクセスユニットを含む1つ又は複数のプロセッサコア)であってもよい。一実施形態では、半導体構造100及び半導体構造200は、同じ組のワイヤ(例えば、ワイヤ6又は図示されていない他の相互接続ワイヤ)を介して半導体デバイス10内の他の要素に電気的に接続されてもよく、つまり、半導体デバイス10は、半導体構造100及び半導体構造200をそれぞれ他の要素に電気的に接続する複数の組のワイヤを含まなくてもよく、このような構成により、ワイヤが占める面積を減らすことができ、充填密度を増やすことができ、半導体デバイスのサイズ又は高さを減らすことができる。一実施形態では、半導体構造100上にワイヤ(ワイヤ6など)を配置するためのスペースを確保するために、半導体構造100の設置面積は半導体構造200の設置面積より大きくなっているが、本開示はこれに限定されない。他の実施形態では、ワイヤを半導体構造200上に配置することができる。
【0017】
図1及び
図2Aを参照する。
図2Aは、
図1の半導体デバイス10内の接合領域300の概略図を示す。接合領域300とは、半導体構造100及び半導体構造200によって形成される接合ジョイント、及び隣接領域のことを指す。半導体構造100は、半導体層101、導電性構造105、酸化物層102、誘電体ブロック層103、酸化物層104、接合パッド106及びバリアフィルム107を含む。導電性構造105は、半導体層101上にある。導電性構造105は、多層構造を有してもよい。この実施形態では、導電性構造105は、導電層1051、導電層1052、導電層1053、ビア1054及び再配線層1055を含む。導電層1051は、半導体層101上にある。導電層1052は、導電層1051上にある。導電層1052及び半導体層101は、導電層1051の反対側の面上にある。導電層1053は、導電層1052上にある。ビア1054は、導電層1053上にある。再配線層1055は、ビア1054上にある。ビア1054は、再配線層1055及び導電層1053の間にある。導電層1053、ビア1054及び再配線層1055は、酸化物層102内にある。導電層1051及び導電層1052は、酸化物層102及び半導体層101の間にある。一実施形態では、導電層1051、導電層1052及び導電層1053は、金属層(M1、M2及びM3)である。誘電体ブロック層103は、導電性構造105及び酸化物層102上にある。酸化物層104は、誘電体ブロック層103上にある。接合パッド106は、誘電体ブロック層103及び酸化物層104を貫通する。接合パッド106は、導電性構造105上にある。バリアフィルム107は、接合パッド106の外表面上にある。接合パッド106は、バリアフィルム107を介して導電性構造105に電気的に接続されている。半導体構造100の活性表面100Aは、酸化物層104、接合パッド106及びバリアフィルム107を含んでもよい。
【0018】
半導体構造200は、半導体層201、導電性構造205、酸化物層202、誘電体ブロック層203、酸化物層204、接合パッド206及びバリアフィルム207を含む。導電性構造205は、半導体層201上にある。導電性構造205は、多層構造を有してもよい。この実施形態では、導電性構造205は、導電層2051、導電層2052、導電層2053、ビア2054及び再配線層2055を含む。導電層2051は、半導体層201上にある。導電層2052は、導電層2051上にある。導電層2052及び半導体層201は、導電層2051の反対側の面上にある。導電層2053は、導電層2052上にある。ビア2054は、導電層2053上にある。再配線層2055は、ビア2054上にある。ビア2054は、再配線層2055及び導電層2053の間にある。導電層2053、ビア2054及び再配線層2055は、酸化物層202内にある。導電層2051及び導電層2052は、酸化物層202及び半導体層201の間にある。一実施形態では、導電層2051、導電層2052及び導電層2053は、金属層(M1、M2及びM3)である。誘電体ブロック層203は、導電性構造205及び酸化物層202上にある。酸化物層204は、誘電体ブロック層203上にある。接合パッド206は、誘電体ブロック層203及び酸化物層204を通過する。接合パッド206は、導電性構造205上にある。バリアフィルム207は、接合パッド206の外側表面上にある。接合パッド206は、バリアフィルム207を介して導電性構造205に電気的に接続されている。導電性構造105、接合パッド106、導電性構造205及び接合パッド206は、半導体層101及び半導体層201の間にある。半導体構造200の活性表面200Aは、酸化物層204、接合パッド206及びバリアフィルム207を含んでもよい。この実施形態では、半導体構造100の酸化物層104は、半導体構造200の酸化物層204に接合され、半導体構造100の接合パッド106は、半導体構造200の接合パッド206に接合されている。導電性構造105、接合パッド106、導電性構造205及び接合パッド206は、互いに電気的に接続されている。
【0019】
他の実施形態では、半導体デバイスの接合領域は、
図2Aに示される構成に限定されない。
図2Bは、本開示で使用され得る接合領域の別の構成を示す。
図2Aの要素と同じ
図2Bの要素は、同じ参照符号で示されており、これらの要素の説明は、前の段落に示されている。
図2Bの接合領域300'では、半導体構造100'は、導電性部分108及び酸化膜109を含む。酸化膜109は、酸化物層104上にある。導電性部分108は、接合パッド106上及び酸化膜109内にある。半導体構造100'の導電性構造105、バリアフィルム107、接合パッド106及び導電性部分108は、互いに電気的に接続されている。半導体構造100'の活性表面100A'は、導電性部分108及び酸化膜109を含む。この実施形態では、半導体構造100'の酸化膜109は、半導体構造200の酸化物層204に接合され、半導体構造100'の導電性部分108は、半導体構造200の接合パッド206に接合されている。導電性構造105、接合パッド106、導電性部分108、接合パッド206及び導電性構造205は、互いに電気的に接続されている。
【0020】
図2A~
図2Bは、単に半導体デバイス内の接合領域の構成を示す;ただし、半導体構造100、半導体構造100'及び半導体構造200は、他の要素をさらに含んでもよい。例えば、半導体構造100、半導体構造100'及び半導体構造200は、NORフラッシュメモリ、NANDフラッシュメモリ、又は他の種類のメモリなどのメモリ構造を含んでもよい。メモリ構造を含む半導体構造100/100'の場合、メモリ構造のメモリセルは、半導体層101の下に(すなわち、メモリセル及び導電性構造105は、半導体層101の反対側の面上にある)、又は半導体101及び導電性構造105の間にあってもよく、メモリセルは、導電性構造105に電気的に接続されている。メモリ構造を含む半導体構造200の場合、メモリ構造のメモリセルは、半導体層201の上方に(すなわち、メモリセル及び導電性構造205は、半導体層201の反対側の面上にある)、又は半導体201及び導電性構造205の間にあってもよく、メモリセルは、導電性構造205に電気的に接続されている。
【0021】
図3~
図14は、本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。
【0022】
図3を参照する。酸化物層102及び導電性構造105が半導体層101上に形成されている。導電性構造105は、導電層1051、導電層1052、導電層1053、ビア1054及び再配線層1055を含む。半導体層101は、シリコンなどの半導体材料を含んでもよい。酸化物層102は、酸化シリコンなどの酸化物を含んでもよい。導電層1051、導電層1052及び導電層1053は、同じ材料又は異なる材料を含んでもよい。例えば、導電層1051、導電層1052及び導電層1053は、金属材料、メタロイド材料、半導体材料、又はこれらの材料の組み合わせを含んでもよい。一実施形態では、導電層1051、導電層1052及び導電層1053は、タングステン、アルミニウム、銅、窒化チタン、窒化タンタル、窒化タングステン、ドープ又は非ドープのポリシリコン、珪化コバルト(CoSi)、珪化タングステン(WSi)、又は他の適切な導電性材料を含んでもよい。ビア1054は、タングステンを含んでもよい。再配線層1055は、銅などの導電性材料を含んでもよい。
【0023】
図4を参照する。誘電体ブロック層103A及び酸化物層104Aが形成されている。一実施形態では、誘電体ブロック層103Aは、再配線層1055及び酸化物層102上に形成されてもよく、酸化物層104Aは、化学気相堆積(CVD)プロセスなどの堆積プロセスによって誘電体ブロック層103A上に形成されてもよい。誘電体ブロック層103Aは、再配線層1055の材料(例えば、銅)が酸化物層104A内に拡散しないように拡散防止を提供する。誘電体ブロック層103Aは、拡散防止を提供できる誘電体材料を含み、その例には、窒化シリコン(SiN)、炭化シリコン(SiC)、炭窒化シリコン(SiCN)、窒化アルミニウム(AlN)、酸窒化シリコン(SiON)などがある。酸化物層104Aは、酸化シリコンなどの酸化物を含んでもよい。縦方向に沿った誘電体ブロック層103Aの厚さは、200Å(20nm)から2000Å(2.0×10
2nm)の間である。縦方向に沿った酸化物層104Aの厚さは、1000Å(10nm)から20000Å(2.0μm)の間である。
【0024】
図5を参照する。穴510が形成されている。一実施形態では、穴510は、ウェットエッチングプロセス又はドライエッチングプロセスなどのエッチングプロセスを適用して、誘電体ブロック層103Aの一部、及び酸化物層104Aの一部を除去することによって形成されてもよい。この段階で残った誘電体ブロック層103Aの部分が誘電体ブロック層103である。この段階で残った酸化物層104Aの部分が酸化物層104である。穴510の位置は、再配線層1055の位置と一致してもよく、すなわち、穴510は、縦方向において再配線層1055と少なくとも部分的に重なる。穴510を形成するために使用されるエッチングプロセスを、再配線層1055で停止させてもよい。再配線層1055の上表面1055S、誘電体ブロック層103の側壁、及び酸化物層104の側壁は、穴510内に露出している。
【0025】
図6を参照する。バリアフィルム107A及び接合パッド材料層106Aが形成されている。一実施形態では、バリアフィルム107Aを、化学気相堆積プロセスなどの堆積プロセスによって、酸化物層104上及び穴510内に形成してもよく、バリアフィルム107Aを、穴510の側壁及び底部に沿って形成してもよく、それから、化学気相堆積プロセスなどの堆積プロセスによって、接合パッド材料層106Aが穴510の残りの空間に満たされて、バリアフィルム107A上に形成される。接合パッド材料層106Aは、銅を含んでもよい。バリアフィルム107Aは、金属バリア材料を含んでもよく、その例には、窒化チタン(TiN)、タンタル(Ta)、コバルト(Co)、チタン(Ti)、窒化タンタル(TaN)、シリコン(Si)、マンガン(Mn)、ハフニウム(Hf)などがある。
【0026】
図7を参照する。穴510内には、バリアフィルム107及び接合パッド106が形成されている。一実施形態では、酸化物層104の上表面104Sの上方のバリアフィルム107Aの一部、及び酸化物層104の上表面104Sの上方の接合パッド材料層106Aの一部が、化学機械平坦化(CMP)プロセス又は他の適切なエッチングプロセスによって除去され、穴510内のバリアフィルム107Aの一部、及び穴510内の接合パッド材料層106Aの一部が残る。穴510内のバリアフィルム107Aの部分が、バリアフィルム107である。穴510内の接合パッド材料層106Aの部分は、接合パッド106である。接合パッド106は、酸化物層104内に形成される。接合パッド106は、導電性構造105の再配線層1055上に形成される。
【0027】
図8を参照する。接着層811が形成されている。一実施形態では、接着層811は、化学気相堆積プロセスなどの堆積プロセスによって、接合パッド106及び酸化物層104上に形成される。接着層811は、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、シリコン(Si)などを含んでもよい。縦方向に沿った接着層811の厚さは、20Å(2.0nm)から500Å(50nm)の間である。
【0028】
図9を参照する。誘電体ブロック層812が形成されている。一実施形態では、誘電体ブロック層812は、化学気相堆積プロセスなどの堆積プロセスによって接着層811上に形成される。誘電体ブロック層812は、誘電体材料を含んでもよく、その例には、窒化シリコン(SiN)、炭化シリコン(SiC)、炭窒化シリコン(SiCN)、窒化アルミニウム(AlN)、酸窒化シリコン(SiON)などがある。誘電体ブロック層103及び誘電体ブロック層812は、同じ材料又は異なる材料を含んでもよい。縦方向に沿った誘電体ブロック層812の厚さは、200Å(20nm)から1000Å(1.0×10
2nm)の間である。
【0029】
図10を参照する。誘電体ブロック層812が除去されている。一実施形態では、誘電体ブロック層812は、ウェットエッチングプロセス又はドライエッチングプロセスなどのエッチングプロセスによって除去される。誘電体ブロック層812を除去するために使用されるエッチングプロセスを、接着層811で停止させてもよい。一実施形態では、接着層811はエッチング停止層として使用される。
図9~
図10に示される段階では、誘電体ブロック層812の形成及び除去により、半導体構造内にアラインメントパターン信号が生じる場合があり、アラインメントパターン信号は、後続のプロセスでのデバイス位置の精度を向上させることができ、それゆえに、製品の信頼性を向上させることができる。
【0030】
図11を参照する。接着層811が除去されている。一実施形態では、接着層811は、化学機械平坦化プロセス、ウェットエッチングプロセス、又はドライエッチングプロセスによって除去される。一実施形態では、接着層811が除去された後、酸化物層104及び接合パッド106の表面には、接着層811からの少量の成分が依然として残っている。例えば、少量のチタンが酸化物層104及び接合パッド106の表面に残る場合がある。一実施形態では、接着層811が除去された後、酸化物層104及び接合パッド106の表面に、接着層811からの成分は残っていない。一実施形態では、半導体構造100は、
図3~
図11に概略的に示される方法によって提供されてもよい。
【0031】
図12を参照する。半導体構造200が形成されている。半導体構造200を形成する段階は、
図3~
図11に示される段階と同様であってもよい。
図12では、半導体構造200は、半導体構造100の後に形成されるが、本開示はこれに限定されない。半導体構造100及び半導体構造200は、接合前に同時に形成されてもよく、又は半導体構造100及び半導体構造200のうちの一方を最初に形成してもよく、それから、半導体構造100及び半導体構造200のうちの他方を接合前に形成してもよい。
【0032】
図13~
図14を参照する。半導体構造100及び半導体構造200は、半導体構造100の酸化物層104の上表面104Sが半導体構造200の酸化物層204の上表面204Sに面するように、向きを定められている。半導体構造100の接合パッド106、及び半導体構造200の接合パッド206は、実質的に縦方向に整列している。半導体構造100及び半導体構造200には、半導体構造100が半導体構造200に接合されるように力が、例えば、縦方向の力が加わる。例えば、半導体構造100及び半導体構造200の接合は、半導体構造100の酸化物層104の上表面104Sを半導体構造200の酸化物層204の上表面204Sに接合する段階、及び半導体構造100の接合パッド106を半導体構造200の接合パッド206に接合する段階を含んでもよい。
【0033】
一実施形態では、半導体デバイスを形成する方法は、半導体構造100の裏面を基板に向けて、半導体構造100を基板に接合する段階、及び基板及び半導体構造100の間にワイヤを形成するために、ワイヤボンディングプロセスを実行する段階を含む。一実施形態では、
図1及び
図2Aに示される半導体デバイス10は、
図3~
図14に概略的に示される方法によって提供されてもよい。一実施形態では、半導体デバイスを形成する方法は、半導体構造100の酸化物層104の上表面104Sが半導体構造200の酸化物層204の上表面204Sと接触し、半導体構造100の接合パッド106が半導体構造200の接合パッド206と接触した後に、加熱プロセスを実行する段階を含んでもよく、そうすることで、半導体構造100の酸化物層104及び半導体構造200の酸化物層204を融合させて連続構造を形成する(すなわち、酸化物層104及び酸化物層204の間の界面をなくす)、半導体構造100のバリアフィルム107及び半導体構造200のバリアフィルム207を融合させて連続構造を形成する(すなわち、バリアフィルム107及びバリアフィルム207の間の界面をなくす)、及び/又は半導体構造100の接合パッド106及び半導体構造200の接合パッド206を融合させて連続構造を形成する(すなわち、接合パッド106及び接合パッド206の間の界面をなくす)。
【0034】
図15~
図18は、本開示の一実施形態による半導体デバイスを形成する方法を概略的に示す。一実施形態では、
図15~
図18を参照して示された段階は、
図3~
図10を参照して示された段階の後に実行されてもよい。
【0035】
図15を参照する。導電性部分108及び酸化膜109が形成されている。導電性部分108は、酸化膜109上に形成されている。導電性部分108は、縦方向において接合パッド106と少なくとも部分的に重なる。
【0036】
一実施形態では、
図10に示される接着層811にアニールプロセスを実行することで、接合パッド106の上方の接着層811の一部が接合パッド106と反応して、導電性部分108を形成し、酸化物層104の上方の接着層811の一部が酸化物層104と反応して、酸化膜109を形成する。この実施形態では、導電性部分108は、接着層811からの成分、及び接合パッド106からの成分を含んでもよく、酸化膜109は、接着層811からの成分、及び酸化物層104からの成分を含んでもよい。接着層811及び酸化膜109は、異なる材料を含む。接着層811及び導電性部分108は、異なる材料を含む。例えば、導電性部分108はMAを含み、Mは接着層811からの成分であると共にチタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)及びシリコン(Si)を含み、Aは接合パッド106からの成分(例えば、銅)である。例えば、酸化膜はMBを含み、Mは接着層811からの成分であると共にチタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)及びシリコン(Si)を含み、Bは酸化物層104からの成分(例えば、酸化シリコン(SiO
x))である。例えば、接着層811がチタンを含む場合、酸化物層104は酸化シリコンを含み、接合パッド106は銅を含み、アニールプロセスによって形成された導電性部分108は、TiCuを含んでもよく、酸化膜109は、TiSiO
x(xはゼロより大きい)を含んでもよい。
【0037】
他の実施形態では、
図10に示される接着層811にアニールプロセスを実行することで、酸化物層104の上方の接着層811の一部が酸化物層104と反応して、酸化膜109を形成するが、接合パッド106の上方の接着層811の一部は、アニールプロセス中に接合パッド106と反応しない。接合パッド106の上方の接着層811の部分は、導電性部分108である。この実施形態では、酸化膜109は、接着層811からの成分、及び酸化物層104からの成分を含んでもよい。接着層811及び酸化膜109は、異なる材料を含む。接着層811及び導電性部分108は、同じ材料を含む。例えば、接着層811がチタンを含む場合、酸化物層104は酸化シリコンを含み、接合パッド106は銅を含み、アニールプロセスによって形成された導電性部分108は、Tiを含んでもよく、酸化膜109は、TiSiO
x(xはゼロより大きい)を含んでもよい。一実施形態では、半導体構造100'は、
図3~
図10及び15に概略的に示される方法によって提供されてもよい。
【0038】
図16を参照する。半導体構造200が形成されている。半導体構造200を形成する段階は、
図3~
図11に示される段階と同様であってもよい。
図16では、半導体構造200は、半導体構造100'の後に形成されるが、本開示はこれに限定されない。半導体構造100'及び半導体構造200は、接合前に同時に形成されてもよく、又は半導体構造100'及び半導体構造200のうちの一方を最初に形成してもよく、それから、半導体構造100'及び半導体構造200のうちの他方を接合前に形成してもよい。
【0039】
図17~
図18を参照する。半導体構造100'及び半導体構造200は、半導体構造100'の酸化膜109の上表面109Sが半導体構造200の酸化物層204の上表面204Sに面するように、向きを定められている。半導体構造100'の導電性部分108及び半導体構造200の接合パッド206は、実質的に縦方向に整列している。半導体構造100'及び半導体構造200には、力が、例えば、縦方向の力が加わることで、半導体構造100'が半導体構造200に接合される。例えば、半導体構造100'及び半導体構造200の接合は、半導体構造100'の酸化膜109の上表面109Sを半導体構造200の酸化物層204の上表面204Sに接合する段階、及び半導体構造100'の導電性部分108を半導体構造200の接合パッド206に接合する段階を含んでもよい。この実施形態では、導電性部分108は、半導体構造100'の酸化物層104、及び半導体構造200の酸化物層204の間にあり、導電性部分108は、半導体構造100'のバリアフィルム107、及び半導体構造200のバリアフィルム207の間にあり、酸化膜109は、半導体構造100'の接合パッド106、及び半導体構造200の接合パッド206の間にあり、したがって、酸化物層104及び酸化物層204は不連続構造であり、バリアフィルム107及びバリアフィルム207は不連続構造であり、接合パッド106及び接合パッド206は不連続構造である。
【0040】
一実施形態では、半導体デバイスを形成する方法は、半導体構造100'の裏面を基板に向けて、半導体構造100'を基板に接合する段階、及び基板及び半導体構造100'の間にワイヤを形成するために、ワイヤボンディングプロセスを実行する段階を含む。一実施形態では、
図1及び
図2Bに示される半導体デバイス10は、
図3~
図10及び
図15~
図18に概略的に示される方法によって提供されてもよい。
【0041】
前述の実施形態では、半導体構造100が半導体構造200に接合された後、半導体構造100及び半導体構造200の間に界面はなく、半導体構造100'が半導体構造200に接合された後、半導体構造100'及び半導体構造200の間に界面は存在する。
【0042】
本開示の半導体デバイスでは、第1半導体構造(例えば、半導体構造100/100')は、向かい合わせの接合配置で第2半導体構造(例えば、半導体構造200)に接合されており、第1半導体構造(例えば、半導体構造100/100')の設置面積は、第2半導体構造(例えば、半導体構造200)の設置面積より大きく、第1半導体構造、第2半導体構造及び基板の電気的接続を、第1半導体構造及び基板の間に結合されたワイヤを介して達成することができる。このような構成では、第2半導体構造及び基板の間に結合されるワイヤを省略することができ、半導体デバイス内の信号伝送距離を減少させることができ、半導体デバイスのサイズを減少させることができ、半導体デバイスの電気的性能を向上させることができる。また、本開示は、誘電体ブロック層及び接合パッドの間にあると共に接合パッドを覆う接着層を提供し、接着層の構成により、誘電体ブロック層及び接合パッドの接合部での応力によって引き起こされるバブルの問題を改善又は回避することができ、誘電体ブロック層を除去する間の接合パッドのエロージョンを改善又は回避することができ、誘電体ブロック層を除去する間の接合パッドの粗い表面の問題を改善又は回避することができる。そのため、半導体デバイス内の要素への損傷を回避でき、半導体デバイス内の要素のプロファイルは完全な形状であり、半導体デバイスの電気的性能を向上させることができる。
【0043】
上述の要素及び方法は、例示のために提供されていることに留意されたい。本開示は、上記で開示された構成及び手順に限定されない。既知の要素の異なる構成を有する他の実施形態を適用することができ、例示された要素は、実際的用途の現実のニーズに基づいて調整及び変更され得る。もちろん、図の構成は例示のためにのみ描かれており、限定のためではないことに留意されたい。したがって、半導体素子内の関連する要素及び層、その要素の形状又は位置関係、及び手順の詳細は、実際的用途の現実の要件及び/又は製造段階に従って調整又は変更され得ることが、当業者には知られている。
【0044】
本開示は、例として、かつ例示的な実施形態の観点から、説明されてきたが、本開示はこれに限定されないことを理解するべきである。それどころか、さまざまな変形、及び同様の構成及び手順を包含することを目的としており、それゆえに、添付の特許請求の範囲は、そのような変形、及び同様の構成及び手順をすべて内包するように、最も広い解釈に従うべきである。