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特開2024-126070情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126070
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240912BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034216
(22)【出願日】2023-03-07
(71)【出願人】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】今村 一晃
(72)【発明者】
【氏名】畑中 梨沙
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】習い事をする人に適した習い事を推薦する。
【解決手段】習い事を推薦する対象となるユーザU1が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す実績データを取得する取得部131と、実績データが所定の条件を満たす一以上の閲覧コンテンツを特定する特定部132と、一以上の閲覧コンテンツの種別に基づいて、ユーザU1に推薦する習い事を決定する決定部133と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者に適した習い事を推薦するための情報処理装置であって、
前記対象者が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す実績データを取得する取得部と、
前記実績データが所定の条件を満たす一以上の前記閲覧コンテンツを特定する特定部と、
前記一以上の閲覧コンテンツの種別に基づいて、前記対象者に推薦する習い事を決定する決定部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記閲覧コンテンツの種別と推薦される習い事候補とが関連付けられた推薦用データベースを記憶する記憶部をさらに有し、
前記決定部は、前記推薦用データベースにおいて前記特定部が特定した前記一以上の閲覧コンテンツの種別に関連付けられた前記習い事候補を選択することにより、前記対象者に推薦する習い事を決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記実績データは、前記対象者が前記複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した時間の長さを含み、
前記特定部は、前記実績データが示す長さが相対的に長いという前記所定の条件を満たす前記一以上の閲覧コンテンツを特定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記実績データは、前記対象者が前記複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した回数を含み、
前記特定部は、前記実績データが示す回数が相対的に多いという前記所定の条件を満たす前記一以上の閲覧コンテンツを特定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記実績データは、前記対象者が前記複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧している間に計測された前記対象者の集中度を含み、
前記特定部は、前記集中度が相対的に高いという前記所定の条件を満たす前記一以上の閲覧コンテンツを特定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記実績データは、前記対象者が前記複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧している間に計測された前記対象者の満足度を含み、
前記特定部は、前記満足度が相対的に高いという前記所定の条件を満たす前記一以上の閲覧コンテンツを特定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記実績データは、前記対象者が前記複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した時間の長さ又は閲覧した回数の少なくともいずれか、及び前記対象者が前記複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧している間に計測された前記対象者の集中度又は満足度の少なくともいずれかを含み、
前記特定部は、前記長さ又は前記回数の少なくともいずれかに基づいて決定される閲覧度合いから、前記集中度又は前記満足度の少なくともいずれかに基づいて決定される不満度合いを減算することにより決定した関心度が相対的に高いという前記所定の条件を満たす前記一以上の閲覧コンテンツを特定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
人の活動傾向と推薦される習い事候補とが関連付けられた推薦用データベースを記憶する記憶部をさらに有し、
前記取得部は、前記対象者の家族の活動傾向を示す活動傾向データをさらに取得し、
前記決定部は、前記推薦用データベースにおいて前記活動傾向データが示す活動傾向に関連付けられた前記習い事候補にさらに基づいて前記対象者に推薦する習い事を決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
人の金銭余裕度と推薦される習い事候補とが関連付けられた推薦用データベースを記憶する記憶部をさらに有し、
前記取得部は、前記対象者の家族の金銭余裕度を示す余裕度データをさらに取得し、
前記決定部は、前記推薦用データベースにおいて前記余裕度データが示す金銭余裕度に関連付けられた前記習い事候補にさらに基づいて前記対象者に推薦する習い事を決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
対象者に適した習い事を推薦するための情報処理装置であって、
前記対象者が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す実績データを取得する取得部と、
複数の人が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す学習用実績データと、前記複数の人それぞれが継続した習い事の内容を示す内容データと、当該習い事を継続した期間を示す期間データと、を教師データとして機械学習することにより作成された機械学習モデルに前記実績データを入力することにより前記機械学習モデルから出力される、一以上の習い事の内容と当該習い事の予想継続期間とに基づいて、所定の期間以上にわたって継続する蓋然性が相対的に高い習い事を、前記対象者に推薦する習い事に決定する決定部と、
を有する情報処理装置。
【請求項11】
対象者に適した習い事を推薦するための情報処理装置であって、
前記対象者が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す実績データを取得する取得部と、
複数の人が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す学習用実績データと、前記複数の人それぞれが所定の期間以上にわたって継続した習い事の内容を示す習い事データとを教師データとして機械学習することにより作成された機械学習モデルに前記実績データを入力することにより前記機械学習モデルから出力される、前記所定の期間以上にわたって継続する蓋然性が相対的に高い習い事を、前記対象者に推薦する習い事に決定する決定部と、
を有する情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータが実行する、対象者に適した習い事を推薦するための情報処理方法であって、
前記対象者が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す実績データを取得するステップと、
前記実績データが所定の条件を満たす一以上の前記閲覧コンテンツを特定するステップと、
前記一以上の閲覧コンテンツの種別に基づいて、前記対象者に推薦する習い事を決定するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項13】
対象者に適した習い事を推薦するためのプログラムであって、
コンピュータを、
前記対象者が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す実績データを取得する取得部と、
前記実績データが所定の条件を満たす一以上の前記閲覧コンテンツを特定する特定部と、
前記一以上の閲覧コンテンツの種別に基づいて、前記対象者に推薦する習い事を決定する決定部と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、推薦する習い事を決定する情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、条件を設定することにより習い事を検索することができるシステムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-12618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のシステムを用いて習い事を検索した場合、習い事に通うことができる曜日又は時間帯等の条件が合う習い事を見つけることができる。しかしながら、習い事をする人(例えば子供)が長く継続することができる習い事が見つかるとは限らなかった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、習い事をする人に適した習い事を推薦することを可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様の情報処理装置は、対象者に適した習い事を推薦するための情報処理装置であって、前記対象者が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す実績データを取得する取得部と、前記実績データが所定の条件を満たす一以上の前記閲覧コンテンツを特定する特定部と、前記一以上の閲覧コンテンツの種別に基づいて、前記対象者に推薦する習い事を決定する決定部と、を有する。
【0007】
前記閲覧コンテンツの種別と推薦される習い事候補とが関連付けられた推薦用データベースを記憶する記憶部をさらに有し、前記決定部は、前記推薦用データベースにおいて前記特定部が特定した前記一以上の閲覧コンテンツの種別に関連付けられた前記習い事候補を選択することにより、前記対象者に推薦する習い事を決定してもよい。
【0008】
前記実績データは、前記対象者が前記複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した時間の長さを含み、前記特定部は、前記実績データが示す長さが相対的に長いという前記所定の条件を満たす前記一以上の閲覧コンテンツを特定してもよい。
【0009】
前記実績データは、前記対象者が前記複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した回数を含み、前記特定部は、前記実績データが示す回数が相対的に多いという前記所定の条件を満たす前記一以上の閲覧コンテンツを特定してもよい。
【0010】
前記実績データは、前記対象者が前記複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧している間に計測された前記対象者の集中度を含み、前記特定部は、前記集中度が相対的に高いという前記所定の条件を満たす前記一以上の閲覧コンテンツを特定してもよい。
【0011】
前記実績データは、前記対象者が前記複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧している間に計測された前記対象者の満足度を含み、前記特定部は、前記満足度が相対的に高いという前記所定の条件を満たす前記一以上の閲覧コンテンツを特定してもよい。
【0012】
前記実績データは、前記対象者が前記複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した時間の長さ又は閲覧した回数の少なくともいずれか、及び前記対象者が前記複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧している間に計測された前記対象者の集中度又は満足度の少なくともいずれかを含み、前記特定部は、前記長さ又は前記回数の少なくともいずれかに基づいて決定される閲覧度合いから、前記集中度又は前記満足度の少なくともいずれかに基づいて決定される不満度合いを減算することにより決定した関心度が相対的に高いという前記所定の条件を満たす前記一以上の閲覧コンテンツを特定してもよい。
【0013】
前記情報処理装置は、人の活動傾向と推薦される習い事候補とが関連付けられた推薦用データベースを記憶する記憶部をさらに有し、前記取得部は、前記対象者の家族の活動傾向を示す活動傾向データをさらに取得し、前記決定部は、前記推薦用データベースにおいて前記活動傾向データが示す活動傾向に関連付けられた前記習い事候補にさらに基づいて前記対象者に推薦する習い事を決定してもよい。
【0014】
前記情報処理装置は、人の金銭余裕度と推薦される習い事候補とが関連付けられた推薦用データベースを記憶する記憶部をさらに有し、前記取得部は、前記対象者の家族の金銭余裕度を示す余裕度データをさらに取得し、前記決定部は、前記推薦用データベースにおいて前記余裕度データが示す金銭余裕度に関連付けられた前記習い事候補にさらに基づいて前記対象者に推薦する習い事を決定してもよい。
【0015】
本発明の第2の態様の情報処理装置は、対象者に適した習い事を推薦するための情報処理装置であって、前記対象者が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す実績データを取得する取得部と、複数の人が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す学習用実績データと、前記複数の人それぞれが継続した習い事の内容を示す内容データと、当該習い事を継続した期間を示す期間データと、を教師データとして機械学習することにより作成された機械学習モデルに前記実績データを入力することにより前記機械学習モデルから出力される、一以上の習い事の内容と当該習い事の予想継続期間とに基づいて、所定の期間以上にわたって継続する蓋然性が相対的に高い習い事を、前記対象者に推薦する習い事に決定する決定部と、を有する。
【0016】
本発明の第3の態様の情報処理装置は、対象者に適した習い事を推薦するための情報処理装置であって、前記対象者が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す実績データを取得する取得部と、複数の人が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す学習用実績データと、前記複数の人それぞれが所定の期間以上にわたって継続した習い事の内容を示す習い事データとを教師データとして機械学習することにより作成された機械学習モデルに前記実績データを入力することにより前記機械学習モデルから出力される、前記所定の期間以上にわたって継続する蓋然性が相対的に高い習い事を、前記対象者に推薦する習い事に決定する決定部と、を有する。
【0017】
本発明の第4の態様の情報処理方法は、コンピュータが実行する、対象者に適した習い事を推薦するための情報処理方法であって、前記対象者が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す実績データを取得するステップと、前記実績データが所定の条件を満たす一以上の前記閲覧コンテンツを特定するステップと、前記一以上の閲覧コンテンツの種別に基づいて、前記対象者に推薦する習い事を決定するステップと、を有する。
【0018】
本発明の第5の態様のプログラムは、対象者に適した習い事を推薦するためのプログラムであって、コンピュータを、前記対象者が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す実績データを取得する取得部と、前記実績データが所定の条件を満たす一以上の前記閲覧コンテンツを特定する特定部と、前記一以上の閲覧コンテンツの種別に基づいて、前記対象者に推薦する習い事を決定する決定部と、として機能させる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、習い事をする人に適した習い事を推薦することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】情報処理システムSの概要を説明するための図である。
図2】情報処理装置1の構成を示す図である。
図3】コンテンツデータの例を示す図である。
図4】推薦用データベースの例を示す図である。
図5】習い事に要する費用を示すデータの一例を示す図である。
図6】実績データベースの例を示す図である。
図7】ユーザU2の活動傾向の例を示す図である。
図8】情報処理装置1における処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[情報処理システムSの概要]
図1は、情報処理システムSの概要を説明するための図である。情報処理システムSは、習い事をすることを希望する人に適した習い事を推薦するためのシステムである。本明細書において、習い事を推薦する対象となる人(すなわち対象者)をユーザU1とする。ユーザU1は、例えば幼児であるが、ユーザU1は幼児以外の子供又は大人であってもよい。また、本明細書において、ユーザU1に受けさせる習い事を検討している人をユーザU2とする。ユーザU2は、例えばユーザU1の親であるが、親以外の人であってもよい。
【0022】
情報処理システムSは、情報処理装置1と、閲覧端末2と、分析端末3と、を備える。情報処理装置1は、推薦する対象の習い事を決定するコンピュータであり、例えばサーバである。情報処理装置1は、ユーザU1が閲覧するコンテンツを提供したり、ユーザU2からの要求に応じてユーザU1に適した習い事をユーザU2に通知したりする。ユーザU1に適した習い事とは、ユーザU1が長期間(例えばユーザU2が設定した期間)にわたって習い事を継続する蓋然性が相対的に高い習い事である。
【0023】
情報処理装置1は、データベースDBに登録された各種のデータを参照することにより、ユーザU1に適した習い事を決定する。データベースDBは情報処理装置1が記憶していてもよく、情報処理装置1と異なる外部装置が記憶していてもよい。
【0024】
閲覧端末2は、ユーザU1がコンテンツを閲覧するための端末であり、例えばスマートフォン、タブレット又はパーソナルコンピュータである。閲覧端末2は、ネットワーク(例えばインターネット又は携帯電話網)を介して情報処理装置1から送信されたコンテンツを表示する。コンテンツは、例えば絵本の画像データである。画像データは静止画のデータであってもよく、動画のデータであってもよい。
【0025】
分析端末3は、ユーザU2が使用する端末であり、例えばスマートフォン、タブレット又はパーソナルコンピュータである。分析端末3は、習い事の推薦を受けるための操作をユーザU2から受け付けたり、ネットワークを介して情報処理装置1から受信した、情報処理装置1が推薦する習い事を示す情報を表示したりする。
【0026】
以下、図1を参照しながら、情報処理システムSの動作の概要を説明する。まず、情報処理装置1は、ユーザU1に閲覧させるための複数のコンテンツを閲覧端末2に送信する(図1における(1))。複数のコンテンツは、ユーザU1又はユーザU2により選択されたものであってもよく、情報処理装置1がランダムに選択したものであってもよい。複数のコンテンツは、ユーザU1又はユーザU2により選択されたコンテンツの種別に基づいて、情報処理装置1が当該種別に対応する複数のコンテンツから選択したものであってもよい。
【0027】
閲覧端末2は、情報処理装置1から受信したコンテンツをディスプレイに表示する(図1における(2))。ユーザU1は、閲覧端末2が表示したコンテンツを閲覧する(図1における(3))。閲覧端末2は、ユーザU1がコンテンツの閲覧を開始したこと、及びユーザU1がコンテンツの閲覧を終了したことを検出し、検出した結果を示す閲覧データを情報処理装置1に送信する(図1における(4))。
【0028】
閲覧端末2は、例えばユーザU1による閲覧開始及び閲覧終了の操作に基づいて、ユーザU1がコンテンツの閲覧を開始したこと、及びユーザU1がコンテンツの閲覧を終了したことを検出する。閲覧端末2は、コンテンツを表示している間にカメラによりユーザU1を撮影し、撮影して得られる画像データに基づいて、ユーザU1がコンテンツの閲覧を開始したこと、及びユーザU1がコンテンツの閲覧を終了したことを検出してもよい。
【0029】
情報処理装置1は、閲覧データに基づいて、多数の習い事の候補のうちユーザU1に適している一以上の習い事を選択する。詳細については後述するが、情報処理装置1は、例えば、ユーザU1が閲覧した時間又は回数の少なくともいずれかが相対的に多いということを閲覧データが示しているコンテンツの種別との関連性が相対的に高い習い事がユーザU1に適していると判定する。情報処理装置1は、ユーザU2により設定された各種の条件に基づいて、ユーザU1に適していると判定した複数の習い事から一部の習い事を選択してもよい。
【0030】
情報処理装置1は、ユーザU1に適していると判定した一以上の習い事を示す情報を含む分析データを分析端末3に送信する(図1における(5))。習い事を示す情報は、推薦する習い事の名称であってもよく、推薦する習い事を受けることができる場所又は機関を示す情報であってもよい。分析端末3は、受信した分析データをディスプレイに表示する(図1における(6))。
【0031】
ユーザU2は、表示された分析データを見ることにより、推薦された習い事を把握することができる。複数の習い事が表示されている場合、ユーザU2は、複数の習い事のうちユーザU1に習わせたいと考えた習い事を選択する操作をしてもよい(図1における(7))。分析端末3は、選択された内容を示す選択データを情報処理装置1に送信する(図1における(8))。情報処理装置1は、選択された習い事を受けることができる場所に関する情報をユーザU2に提供してもよく、選択された習い事をデータベースDBに登録してもよい。以下、情報処理装置1の構成及び動作を詳細に説明する。
【0032】
[情報処理装置1の構成]
図2は、情報処理装置1の構成を示す図である。情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、を有する。制御部13は、コンテンツ提供部130と、取得部131と、特定部132と、決定部133と、を有する。
【0033】
通信部11は、ネットワークを介して閲覧端末2及び分析端末3との間でデータを送受信するための通信インターフェースを含む。通信部11は、閲覧端末2又は分析端末3から受信したデータを取得部131に入力する。また、通信部11は、決定部133から入力されたデータを閲覧端末2又は分析端末3に送信する。
【0034】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶媒体を有する。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶する。また、記憶部12は、制御部13が推薦する習い事を決定するために用いる各種のデータを含むデータベースを記憶する。記憶部12は、例えば、閲覧コンテンツとともに、ユーザU1に閲覧させる対象となる閲覧コンテンツの属性を示すコンテンツデータを記憶する。
【0035】
図3は、コンテンツデータの例を示す図である。図3に示すコンテンツデータにおいては、コンテンツ名と、各コンテンツが属するジャンルと、コンテンツの長さと、コンテンツの難易度と、が関連付けられている。
【0036】
記憶部12は、閲覧コンテンツの種別と推薦される習い事候補とが関連付けられた推薦用データベースを記憶してもよい。図4は、推薦用データベースの例を示す図である。図4に示す推薦用データベースにおいては、閲覧コンテンツのジャンルと、複数の習い事それぞれの推薦度とが関連付けられている。推薦度は、推薦する度合いを示す数値であり、数値が大きいほど推薦する度合いが大きい。
【0037】
推薦用データベースは、例えば、多数のユーザU1が過去にコンテンツを閲覧した実績と、習い事を継続した期間との関係に基づいて、所定のコンテンツを閲覧した時間又は回数の少なくともいずれかが相対的に長い人が継続した期間の平均値が大きい習い事ほど推薦度が高くなるように作成されている。閲覧コンテンツのジャンルが野球である場合、野球の推薦度が最も高く、球技という点で野球と共通するサッカーの推薦度が次に高く、スポーツという点で野球と共通するスケートと体操の推薦度は、スポーツ以外のピアノ、合唱、書道の推薦度よりも高い。一方、閲覧コンテンツのジャンルがピアノである場合、ピアノの推薦度が最も高く、音楽という点でピアノと共通する合唱の推薦度が次に高い。
【0038】
推薦用データベースにおいては、ユーザU1又はユーザU1に関連付けられた人(例えばユーザU2)の活動傾向と推薦される習い事候補とが関連付けられていてもよい。活動傾向は、例えば、ユーザU2が参加した競技又は演奏会の内容、観戦に行ったスポーツ、参加したコンサートでの演目、テレビの視聴履歴、アクセスしたSNS若しくはウェブサイトの内容、又は送受信したメールの内容により表される。
【0039】
一例として、推薦用データベースは、ユーザU1又はユーザU2にスポーツを観戦する機会が多い傾向がある場合、スポーツに関連する習い事の推薦度が高く、スポーツ以外に関連する習い事の推薦度が低くなるように構成されている。推薦用データベースは、コンサートに行く機会が多い傾向がある場合、音楽に関連する習い事の推薦度が相対的に高くなるように構成されている。
【0040】
同様に、推薦用データベースは、ユーザU2がテレビでスポーツ番組を視聴する傾向が強い場合、スポーツに関連するSNS又はウェブサイトにアクセスする傾向が強い場合、スポーツに関する話題をメールでやり取りする傾向が強い場合、スポーツに関連する習い事の推薦度が高く、スポーツ以外に関連する習い事の推薦度が低くなるように構成されている。
【0041】
推薦用データベースにおいては、ユーザU1に関連付けられた人(例えばユーザU2)の金銭余裕度と推薦される習い事候補とが関連付けられていてもよい。金銭余裕度は、例えば、ユーザU1の両親の年収から年間の出費額を差し引いた額により表される。一例として、推薦用データベースは、金銭余裕度が高い場合、全ての習い事の推薦度が高く、金銭余裕度が低い場合、習い事の費用が比較的高いスケートの推薦度が低くなるように構成されている。
【0042】
記憶部12は、ユーザU1に関連付けて、習い事ごとに要する費用を示すデータを記憶してもよい。図5は、習い事に要する費用を示すデータの一例を示す図である。図5においては、習い事の種別ごとに、年間の授業料と、交通費と、合計費用と、アクセスの種別と、が関連付けられている。習い事に要する費用には、習い事に要する用具の費用も含まれていてもよい。
【0043】
また、記憶部12は、ユーザU1が閲覧コンテンツを閲覧した実績を示す実績データをユーザU1に関連付けて記憶してもよい。実績データは、例えば、ユーザU1が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した時間の長さ、又はユーザU1が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した回数の少なくともいずれかを含む。
【0044】
実績データは、ユーザU1が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧している間に計測されたユーザU1の集中度、又はユーザU1が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧している間に計測されたユーザU1の満足度の少なくともいずれかを含んでもよい。実績データは、ユーザU1が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した時間の長さ又は閲覧した回数の少なくともいずれか、及びユーザU1が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧している間に計測されたユーザU1の集中度又は満足度の少なくともいずれかを含んでもよい。
【0045】
図6は、実績データベースの例を示す図である。図6(a)は第1のユーザU1の実績データを示しており、図6(b)は第2のユーザU1の実績データを示している。図6に示す実績データにおいては、ユーザU1が閲覧可能なコンテンツのジャンルと、ユーザU1が閲覧した時間と、ユーザU1が閲覧した回数と、ユーザU1が閲覧している間の集中度と満足度とが関連付けられている。集中度及び満足度は、1点から5点までの5段階で示されており、集中度又は満足度が最も高い場合が5点であり、集中度又は満足度が最も低い場合が1点である。
【0046】
図6(a)の実績データは、サッカーに関連するコンテンツが他のジャンルのコンテンツよりも長い時間にわたって、多くの回数閲覧されていることを示している。一方、図6(b)の実績データは、ピアノに関連するコンテンツが他のジャンルのコンテンツよりも長い時間にわたって、多くの回数閲覧されていることを示している。
【0047】
以下、図2を参照しながら、制御部13の構成及び動作を説明する。制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)を有しており、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、コンテンツ提供部130、取得部131、特定部132及び決定部133として機能する。
【0048】
コンテンツ提供部130は、閲覧コンテンツを提供する。一例として、コンテンツ提供部130は、まず、通信部11を介して、閲覧端末2又は分析端末3に図3に示したような閲覧可能なコンテンツの一覧を表示させる。コンテンツ提供部130は、閲覧端末2に表示させる閲覧コンテンツを指定する指示データを閲覧端末2又は分析端末3から取得した場合に、指定された閲覧コンテンツを記憶部12から読み出して、読み出した閲覧コンテンツを閲覧端末2に送信する。
【0049】
コンテンツ提供部130は、閲覧コンテンツの指定を受けることなく、ランダムに選択した閲覧コンテンツ、又はユーザU2が指定したルールに基づいて選択した閲覧コンテンツを閲覧端末2に送信してもよい。コンテンツ提供部130は、閲覧コンテンツの閲覧を中止する指示を閲覧端末2又は分析端末3から取得した場合に、閲覧コンテンツの送信を終了する。
【0050】
取得部131は、ユーザU1が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す実績データを取得する。取得部131は、取得した実績データを特定部132に通知する。取得部131は、例えば実績データをユーザU11に関連付けて記憶部12に記憶させることにより、記憶部12を介して実績データを特定部132に通知する。
【0051】
取得部131は、例えば、コンテンツ提供部130が閲覧コンテンツの送信を開始した時刻から、閲覧コンテンツの提供を終了した時刻までの時間を、実績データとして取得する。取得部131は、閲覧端末2が計測した閲覧時間又は閲覧回数を実績データとして取得してもよい。取得部131は、閲覧端末2が特定した、閲覧コンテンツを閲覧中のユーザU1の集中度又は満足度を実績データとして取得してもよい。
【0052】
取得部131は、コンテンツ提供部130が閲覧コンテンツの送信を開始した時刻から、閲覧コンテンツの提供を終了した時刻までの時間に基づいて、閲覧時間又は閲覧回数を特定することにより実績データを取得してもよい。取得部131は、コンテンツ提供部130が閲覧コンテンツの送信を開始した後に、記憶部12に記憶された実績データにおける同じジャンルの閲覧コンテンツの閲覧回数を1だけ増加させてもよい。
【0053】
閲覧コンテンツに複数のページが含まれている場合、取得部131は、例えば、所定のジャンルの内容に関するページが閲覧された時間を、所定のジャンルの閲覧コンテンツをユーザU1が閲覧した時間とする。取得部131は、当該ジャンルの内容が含まれている閲覧コンテンツの全てのページが閲覧された時間を、ユーザU1が閲覧した時間としてもよい。
【0054】
取得部131は、複数のページのうち所定のジャンルの内容が含まれている少なくとも1つのページをユーザU1が閲覧した場合に、実績データにおける当該ジャンルの閲覧コンテンツをユーザU1が閲覧した回数を1だけ増加させる。取得部131は、当該ジャンルの内容が含まれている閲覧コンテンツの全ページが閲覧されるたびに、実績データにおけるユーザU1が閲覧した回数を1だけ増加させてもよい。
【0055】
取得部131は、閲覧コンテンツが閲覧端末2に表示されている間にユーザU1を閲覧端末2が撮影することにより作成された撮像画像データを実績データとして取得してもよい。取得部131は、撮像画像データを解析することにより、ユーザU1の集中度又は満足度の少なくともいずれかを特定し、ユーザU1と閲覧コンテンツとに関連付けて、集中度又は満足度を記憶部12に記憶させる。取得部131は、ユーザU1が画面を注視している時間の割合が多いほど、実績データにおける集中度の値を大きくする。取得部131は、ユーザU1が笑顔を示している時間の割合が多いほど満足度の値を大きくする。
【0056】
取得部131は、ユーザU1の家族の活動傾向を示す活動傾向データを取得してもよい。取得部131は、例えばユーザU2が分析端末3で行った操作の内容(例えばアクセスしたウェブサイトの内容)に基づいて分析端末3が特定したユーザU2の活動傾向を示すデータを分析端末3から取得する。取得部131は、取得した活動傾向データを、ユーザU1又はユーザU2の少なくともいずれかに関連付けて記憶部12に記憶させる。
【0057】
取得部131は、ユーザU1の家族(例えばユーザU2)の金銭余裕度を示す余裕度データを取得してもよい。取得部131は、例えばユーザU2が分析端末3に入力した余裕度データを取得する。取得部131は、取得した余裕度データを、ユーザU1又はユーザU2の少なくともいずれかに関連付けて記憶部12に記憶させる。
【0058】
特定部132は、取得部131が取得した実績データが所定の条件を満たす一以上の閲覧コンテンツを特定する。所定の条件は、例えば、ユーザU1の閲覧度合いが相対的に大きいこと、又は閲覧度合いが閾値以上であることである。閲覧度合いは、例えば、実績データが示す、ユーザU1がコンテンツを閲覧した時間又は回数の少なくともいずれかが多いほど大きな値となる。閲覧度合いは、コンテンツを閲覧中のユーザU1の集中度又は満足度の少なくともいずれが高いほど大きな値となってもよい。
【0059】
すなわち、所定の条件は、例えば、実績データが示すユーザU1が閲覧コンテンツを閲覧した時間の長さが相対的に長いという条件である。図6に示す例の場合、図6(a)に対応するユーザU1のサッカーに関連する閲覧コンテンツの閲覧時間の合計時間が110分であり、他のジャンルの閲覧コンテンツの閲覧時間よりも長い。そこで、特定部132は、サッカーに関連する閲覧コンテンツを所定の条件を満たす閲覧コンテンツとして特定する。一方、図6(b)に対応するユーザU1の場合、ピアノに関連する閲覧コンテンツの閲覧時間の合計時間が60分であり、他のジャンルの閲覧コンテンツの閲覧時間よりも長い。そこで、特定部132は、ピアノに関連する閲覧コンテンツを所定の条件を満たす閲覧コンテンツとして特定する。
【0060】
所定の条件は、実績データが示すユーザU1が閲覧コンテンツを閲覧した回数が相対的に多いという条件であってもよい。図6に示す例の場合、図6(a)に対応するユーザU1のサッカーに関連する閲覧コンテンツの閲覧回数が8回であり、他のジャンルの閲覧コンテンツの閲覧回数よりも多い。そこで、特定部132は、サッカーに関連する閲覧コンテンツを所定の条件を満たす閲覧コンテンツとして特定する。一方、図6(b)に対応するユーザU1の場合、ピアノに関連する閲覧コンテンツの閲覧回数が6回であり、他のジャンルの閲覧コンテンツの閲覧回数よりも多い。そこで、特定部132は、ピアノに関連する閲覧コンテンツを所定の条件を満たす閲覧コンテンツとして特定する。
【0061】
所定の条件は、実績データが示すユーザU1が閲覧コンテンツを閲覧している間の集中度が相対的に高いという条件であってもよい。図6に示す例の場合、図6(a)に対応するユーザU1がサッカーに関連する閲覧コンテンツを閲覧中の集中度の平均値は4.7点で、他のジャンルの閲覧コンテンツを閲覧中の集中度の平均値よりも高い。そこで、特定部132は、サッカーに関連する閲覧コンテンツを所定の条件を満たす閲覧コンテンツとして特定する。一方、図6(b)に対応するユーザU1の場合、ピアノに関連する閲覧コンテンツを閲覧中の集中度の平均値は4.5点で、他のジャンルの閲覧コンテンツを閲覧中の集中度の平均値よりも高い。そこで、特定部132は、ピアノに関連する閲覧コンテンツを所定の条件を満たす閲覧コンテンツとして特定する。
【0062】
所定の条件は、実績データが示すユーザU1が閲覧コンテンツを閲覧している間の満足度が相対的に高いという条件であってもよい。図6に示す例の場合、図6(a)に対応するユーザU1がサッカーに関連する閲覧コンテンツを閲覧中の満足度の平均値は4.3点で、他のジャンルの閲覧コンテンツを閲覧中の満足度の平均値よりも高い。そこで、特定部132は、サッカーに関連する閲覧コンテンツを所定の条件を満たす閲覧コンテンツとして特定する。一方、図6(b)に対応するユーザU1の場合、ピアノに関連する閲覧コンテンツを閲覧中の満足度の平均値は4.5点で、他のジャンルの閲覧コンテンツを閲覧中の満足度の平均値よりも高い。そこで、特定部132は、ピアノに関連する閲覧コンテンツを所定の条件を満たす閲覧コンテンツとして特定する。
【0063】
所定の条件は、閲覧時間、閲覧回数、集中度又は満足度のうち複数の情報を組み合わせることにより算出した閲覧度合いが相対的に高いという条件であってもよい。一例として、特定部132は、以下の式により閲覧度合いを算出する。
閲覧度合い=(a1×H1)+(a2×H2)+(a3×H3)+b×C
ここで、H1、H2、H3は、所定のジャンルの3つのコンテンツそれぞれを閲覧した時間、a1、a2、a3は、ユーザU1が3つのコンテンツそれぞれを閲覧中の集中度又は満足度に対応する係数である。Cは、当該ジャンルのコンテンツの閲覧回数であり、bは係数である。
【0064】
ユーザU1は、閲覧コンテンツの閲覧中に目が離れる時間及び身体の動きが少ないほど、閲覧コンテンツに集中していると考えられる。一方、ユーザU1が興味のない閲覧コンテンツの閲覧中には落ち着きがなくなり、視線が閲覧コンテンツから離れる時間(L)と身体の動きが所定の量以上になる時間(M)が長くなると考えられる。そこで、取得部131は、閲覧度合いと、ユーザU1の不満の度合いに基づいて、ユーザU1の所定のジャンルの閲覧コンテンツに対する関心度を特定してもよい。
【0065】
具体的には、特定部132は、長さ又は回数の少なくともいずれかに基づいて決定される閲覧度合いから、集中度又は満足度の少なくともいずれかに基づいて決定される不満度合いを減算することにより決定した関心度が相対的に高いという所定の条件を満たす一以上の閲覧コンテンツを特定してもよい。関心度は、例えば以下の式により算出される。
関心度=閲覧度合い-不満度合い=閲覧度度合い-(c×L+d×M)
ここで、c、dは所定の係数である。
【0066】
決定部133は、推薦用データベースにおいて特定部132が特定した一以上の閲覧コンテンツの種別に関連付けられた習い事候補を選択することにより、ユーザU1に推薦する習い事を決定する。決定部133は、通信部11を介して、決定した習い事を分析端末3に通知する。決定部133は、特定部132が特定した閲覧コンテンツの種別が「野球」である場合、図4に示すコンテンツジャンル「野球」に対応する習い事推薦度が所定の閾値(例えば5)以上の習い事候補である「野球」と「サッカー」を推薦することに決定する。所定の閾値は、分析端末3を介してユーザU2により設定された値であってもよく、情報処理装置1を使用してサービスを提供する事業者により設定された値であってもよく、情報処理装置1の製造時に設定された値であってもよい。
【0067】
決定部133は、習い事推薦度に関連付けて、推薦する複数の習い事を分析端末3に通知してもよい。決定部133は、習い事推薦度が大きい順に並べた状態で、推薦する複数の習い事を分析端末3に通知してもよい。
【0068】
ところで、ユーザU1が習い事を継続できる期間は、ユーザU1の閲覧コンテンツへの関心度以外の要素にも左右される。ユーザU1が習い事を継続できる期間は、例えば、ユーザU2の行動又は嗜好の傾向、習い事に要する費用とユーザU2の金銭余裕度との関係、又は習い事をするために必要な移動距離等によって左右される。そこで、決定部133は、これらの要素にさらに基づいて推薦する習い事を決定してもよい。
【0069】
決定部133は、例えば、推薦用データベースにおいて活動傾向データが示す活動傾向に関連付けられた習い事候補にさらに基づいてユーザU1に推薦する習い事を決定する。決定部133は、例えば、ユーザU2にスポーツを観戦する機会が多い傾向がある場合、スポーツに関連する習い事を優先的に推薦する。決定部133は、ユーザU2がコンサートに行く機会が多い傾向がある場合、音楽に関連する習い事を優先的に推薦する。同様に、決定部133は、ユーザU2がテレビでスポーツ番組を視聴する傾向が強い場合、スポーツに関連するSNS又はウェブサイトにアクセスする傾向が強い場合、スポーツに関する話題をメールでやり取りする傾向が強い場合、スポーツに関連する習い事を優先的に推薦する。
【0070】
図7は、ユーザU2の活動傾向の例を示す図である。図7における〇は、父親又は母親が行う機会が比較的多い活動を示している。図7(a)に示す父親はサッカーに強い関心があり、母親はスケートに強い関心がある。このような場合、決定部133は、サッカー又はスケートを優先的に推薦することを決定する。図7(b)に示す父親は合唱に強い関心があり、母親はピアノと合唱に強い関心がある。このような場合、決定部133は、ピアノ又は合唱を優先的に推薦することを決定する。
【0071】
活動傾向は、父親と母親の活動傾向を統合して両親活動傾向値として算出されてもよい。一例として、決定部133は、以下の式により習い事のジャンルごとに両親活動傾向値を算出する。
両親活動傾向値=e×父親活動量+f×母親活動量+g×父親の過去の活動量+h×母親の過去の活動量
【0072】
上記の式において、e、f、g、hは係数である。活動量は、例えば、図7において〇がついている場合に1点、〇がついていない場合に0点とするが、活動量に応じて複数の点数により表されてもよい。決定部133は、両親活動傾向値が大きいジャンルの習い事を優先的に推薦することに決定する。
【0073】
決定部133は、推薦用データベースにおいて余裕度データが示す金銭余裕度に関連付けられた習い事候補にさらに基づいてユーザU1に推薦する習い事を決定してもよい。決定部133は、例えば、特定部132が特定した一以上の閲覧コンテンツの種別に基づいて、複数の習い事候補を仮決定する。このような場合、仮決定した複数の習い事候補のうち、ユーザU2の金銭余裕度に合っていない習い事候補を推薦しないようにする。
【0074】
一例として、決定部133が、特定部132が特定した一以上の閲覧コンテンツの種別に基づいてサッカーとスケートを習い事候補に仮決定したとする。図5に示すようにサッカーを習うために要する年間費用が10万円であるのに対して、スケートを習うために要する年間費用は66万円である。ユーザU2の金銭余裕度が大きく、年収から生活費を差し引いた額が66万円よりも大きい場合、決定部133は、サッカーとスケートの両方を推薦することに決定する。ユーザU2の金銭余裕度が小さく、年収から生活費を差し引いた額が66万円よりも小さい場合、決定部133は、サッカーを推薦し、スケートを推薦しないことに決定する。決定部133がこのように動作することで、ユーザU2に金銭的な余裕がないことが原因で継続が困難になる習い事が推薦されることを防げる。
【0075】
ところで、自宅から習い事をする場所が遠く、移動に長時間を要する場合、習い事を継続することが困難になり得る。そこで、決定部133は、ユーザU1の自宅から習い事をする場所までの距離又は移動に要する時間に基づいて、推薦する習い事を決定してもよい。一例として、決定部133が、特定部132が特定した一以上の閲覧コンテンツの種別に基づいてサッカー、スケート、ピアノ、歌を習い事候補に仮決定したとする。図5に示すように、サッカーと歌は徒歩により習い事に通うことができる。このような場合、決定部133は、サッカーと歌を優先的に推薦する。
【0076】
また、決定部133は、ユーザU1からの距離又は移動に要する時間が閾値以内の習い事をできる場所に、適切なコーチがいるか否かといった環境の良好度に基づいて、推薦する習い事を決定してもよい。一例として、決定部133は、ユーザU1からの距離又は移動に要する時間が第1閾値以内であり、かつ環境の良好度が第2閾値以上である場合に、推薦する対象の習い事とする。
【0077】
[情報処理装置1における処理の流れ]
図8は、情報処理装置1における処理の流れを示すフローチャートである。図8に示すフローチャートは、コンテンツ提供部130がユーザU1に閲覧コンテンツを提供した後に開始している。
【0078】
取得部131は、ユーザU1が閲覧コンテンツの閲覧を開始したこと、又は閲覧を終了したことを示す実績データを閲覧端末2から取得する(S1)。特定部132は、実績データが示す閲覧の時間の長さ、回数、閲覧中の集中度、満足度の少なくともいずれかに基づいて特定されるユーザU1の関心度が閾値Ta1以上であるといった所定の条件を満たす閲覧コンテンツを特定する(S2)。
【0079】
決定部133は、推薦用データベースを参照することにより、特定部132が特定した閲覧コンテンツの種別に基づいて、推薦する習い事の候補を仮に1つ選択する(S3)。決定部133は、ユーザU2の金銭余裕度が、仮に選択した習い事に対する閾値Tb1以上であるか否かを判定する(S4)。決定部133は、金銭余裕度が閾値Tb1以上である場合(S4においてYES)、S7に進む。
【0080】
決定部133は、金銭余裕度が閾値Tb1未満であり、かつ閾値Tb2以上である場合(S5においてYES)、関心度が閾値Ta1よりも大きい閾値Ta2以上であるか否かを判定する(S6)。決定部133は、関心度が閾値Ta2以上であると判定した場合(S6においてYES)、金銭余裕度があまり大きくないとしても、関心度が十分に高いことから、S7に進む。
【0081】
決定部133は、S7において、自宅から習い事をする場所までの距離又は移動時間に基づいて、候補の習い事をする場所まで通いやすいか否かを判定する(S7)。決定部133は、通いやすいと判定した場合(S7においてYES)、仮に選択した習い事の候補を推薦することに決定する(S8)。決定部133は、S5、S6、S7においてNOと判定した場合、仮に選択した候補の習い事を推薦しないことに決定する(S9)。
【0082】
決定部133は、他に習い事の候補がある場合(S10においてYES)、S4からS9までの処理を繰り返す。決定部133は、他に習い事の候補がない場合(S10においてNO)、処理を終了する。
【0083】
[変形例]
以上の説明においては、制御部13は推薦用テーブルを参照することにより、ユーザU1又はユーザU2に関する各種の要素に基づいて、推薦する習い事を決定したが、制御部13は機械学習モデルを用いることにより、推薦する習い事を決定してもよい。
【0084】
決定部133は、例えば、実績データを機械学習モデルに入力することによって機械学習モデルから出力される、一以上の習い事の内容と当該習い事の予想継続期間とに基づいて、所定の期間以上にわたって継続する蓋然性が相対的に高い習い事を、ユーザU1に推薦する習い事に決定してもよい。実績データにおいては、例えば、ユーザU1が閲覧した閲覧コンテンツと、閲覧時間と、閲覧回数とが関連付けられている。実績データは、集中度又は満足度を含んでもよい。実績データは、ユーザU1が閲覧中のユーザU1の表情が撮影された撮像画像データであってもよい。
【0085】
この機械学習モデルは、複数の人が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す学習用実績データと、複数の人それぞれが継続した習い事の内容を示す内容データと、当該習い事を継続した期間を示す期間データと、を教師データとして機械学習することにより作成された機械学習モデルである。このような機械学習モデルは、実績データが入力されると、入力された実績データと同様の傾向の実績があった他のユーザU1が習い事を継続した期間として確からしい期間を出力することができる。したがって、決定部133は、このような機械学習モデルを利用することで、ユーザU1が長く継続する蓋然性が高い習い事を選択しやすくなる。
【0086】
機械学習モデルは、実績データに加えて、活動傾向データ、金銭余裕度、習い事をできる場所までの通いやすさ(すなわち距離又は移動時間)等も教師データとして用いて学習することにより作成されていてもよい。この場合、決定部133は、当該機械学習モデルに、実績データに加えて、活動傾向データ、金銭余裕度、習い事をできる場所までの通いやすさを入力する。決定部133がこのような機械学習モデルを使用することで、ユーザU1が長く継続できる習い事を選択できる確率がさらに高まる。
【0087】
機械学習モデルは、複数の人が複数の閲覧コンテンツそれぞれを閲覧した実績を示す学習用実績データと、複数の人それぞれが所定の期間以上にわたって継続した習い事の内容を示す習い事データとを教師データとして機械学習することにより作成された機械学習モデルであってもよい。所定の期間は、ユーザU2により設定された期間又は情報処理装置1を使用してサービスを提供する事業者により決定された期間であり、例えば3年である。
【0088】
決定部133は、この機械学習モデルに実績データを入力することにより機械学習モデルから出力される、所定の期間以上にわたってユーザU1が継続する蓋然性が相対的に高い習い事を、ユーザU1に推薦する習い事に決定してもよい。決定部133がこのような機械学習モデルを使用することで、所定の期間以上にわたってユーザU1が継続できる習い事を選択できる確率が高まる。なお、この機械学習モデルも、実績データに加えて、活動傾向データ、金銭余裕度、習い事をできる場所までの通いやすさ(すなわち距離又は移動時間)等も教師データとして用いて学習することにより作成されていてもよい。
【0089】
[情報処理装置1による効果]
以上説明したように、情報処理装置1においては、特定部132が、ユーザU1が閲覧コンテンツを閲覧した実績を示す実績データが所定の条件を満たす一以上の閲覧コンテンツを特定し、決定部133が、一以上の閲覧コンテンツの種別に基づいて、ユーザU1に推薦する習い事を決定する。情報処理装置1がこのように構成されていることで、ユーザU1が自分に関心がある習い事が何であるかを判断できない幼児であるとしても、ユーザU1に適した習い事を情報処理装置1が推薦できる確率が高まる。
【0090】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0091】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0092】
1 情報処理装置
2 閲覧端末
3 分析端末
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
130 コンテンツ提供部
131 取得部
132 特定部
133 決定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8