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特開2024-126125プリント配線板およびプリント配線板の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126125
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】プリント配線板およびプリント配線板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/14 20060101AFI20240912BHJP
   H05K 3/36 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
H05K1/14 D
H05K3/36 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034311
(22)【出願日】2023-03-07
(71)【出願人】
【識別番号】591036457
【氏名又は名称】三菱電機エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002941
【氏名又は名称】弁理士法人ぱるも特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柴田 佳洋
(72)【発明者】
【氏名】鹿島 正範
(72)【発明者】
【氏名】岡藤 達也
【テーマコード(参考)】
5E344
【Fターム(参考)】
5E344AA09
5E344AA15
5E344BB02
5E344BB06
5E344CC05
5E344CC09
5E344CC23
5E344DD04
5E344EE13
5E344EE17
(57)【要約】
【課題】メイン基板の裏面を有効的に利用できるプリント配線板およびプリント配線板の製造方法を提供する。
【解決手段】メイン基板1の表面11上に、サブ基板4が垂直に設置されるプリント配線板100において、メイン基板1は、メイン基板1の表面11側に開口部201が形成され底面202を有する溝部20と、メイン基板1の表面11上の溝部20の周囲に形成されたメイン側電極3とを有し、サブ基板4は、一側面側に、サブ基板4の板厚方向である第1方向Xの断面形状が、メイン基板1の溝部の第1方向Xの断面形状と同一形状にて形成され溝部20に嵌合される嵌合部5が形成され、サブ基板4の表面41上または裏面42上の少なくとも一方に、メイン側電極3と対向する箇所に形成されたサブ側電極6とを有し、メイン側電極3とサブ側電極6とは半田接合部9にて接合されたものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メイン基板の表面上に、サブ基板が垂直に設置されるプリント配線板において、
前記メイン基板は、
前記メイン基板の表面側に開口部が形成され底面を有する溝部と、
前記メイン基板の表面上の前記溝部の周囲に形成されたメイン側電極とを有し、
前記サブ基板は、
一側面側に、前記サブ基板の板厚方向である第1方向の断面形状が、前記メイン基板の前記溝部の第1方向の断面形状と同一形状にて形成され前記溝部に嵌合される嵌合部が形成され、
前記サブ基板の表面上または裏面上の少なくとも一方に、前記メイン側電極と対向する箇所に形成されたサブ側電極とを有し、
前記メイン側電極と前記サブ側電極とは半田接合部にて接合されたプリント配線板。
【請求項2】
前記サブ基板の前記嵌合部の第1方向の幅は、前記サブ基板の前記嵌合部以外の箇所の第1方向の幅よりも小さく形成され、
前記嵌合部および前記メイン基板の前記溝部の第1方向の断面形状は、前記メイン基板の表面と平行な辺を有する平行四辺形にて形成された請求項1に記載のプリント配線板。
【請求項3】
前記サブ基板の前記嵌合部の前記サブ基板の他側面側の第1方向の幅は、前記サブ基板の前記嵌合部以外の第1方向の幅よりも小さく形成され、
前記嵌合部および前記メイン基板の前記溝部の第1方向の断面形状は、前記メイン基板の表面側の第1方向の幅よりも、前記メイン基板の裏面側に第1方向の幅が大きくなる箇所を備えた請求項1に記載のプリント配線板。
【請求項4】
前記メイン基板の前記溝部は、前記メイン基板の表面において第1方向に直交する第2方向の前記メイン基板の一側面または両側面まで連続して形成され開放された開放部を備えた請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプリント配線板。
【請求項5】
前記メイン基板の前記溝部に連続して、前記嵌合部の第1方向の断面形状よりも大きな断面形状を有し、前記嵌合部の前記メイン基板の表面において第1方向に直交する第2方向の長さ以上に形成され、前記メイン基板の表面側に開口部が形成されるとともに挿入側底面を有する挿入溝部を備えた請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプリント配線板。
【請求項6】
前記サブ基板の前記嵌合部を、前記メイン基板の前記溝部の前記開口部から挿入して、
前記嵌合部を前記溝部に嵌合させ、前記メイン基板の表面上に前記サブ基板を垂直に設置した後に、
前記サブ基板の前記サブ側電極と前記メイン基板の前記メイン側電極とを半田付けして前記半田接合部を形成する請求項1または請求項2に記載のプリント配線板の製造方法。
【請求項7】
前記サブ基板の前記嵌合部を、前記メイン基板の前記溝部の前記開放部からスライドして挿入して、前記嵌合部を前記溝部に嵌合させ、
前記メイン基板の表面上に前記サブ基板を垂直に設置した後に、
前記サブ基板の前記サブ側電極と前記メイン基板の前記メイン側電極とを半田付けして前記半田接合部を形成する請求項4に記載のプリント配線板の製造方法。
【請求項8】
前記サブ基板の前記嵌合部を、前記メイン基板の前記挿入溝部から挿入した後に、前記溝部側にスライドして、前記嵌合部を前記溝部に嵌合させ、
前記メイン基板の表面上に前記サブ基板を垂直に設置した後に、
前記サブ基板の前記サブ側電極と前記メイン基板の前記メイン側電極とを半田付けして前記半田接合部を形成する請求項5に記載のプリント配線板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、プリント配線板およびプリント配線板の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のプリント配線板は、表面と、裏面と、前記表面から前記裏面まで貫通するスリットと、前記裏面に設けられた第1電極とを有するメイン基板と、
前面と、背面と、前記前面に設けられた第2電極とを有するサブ基板と、
前記メイン基板に支持された補強基板とを備え、
前記補強基板は、前記サブ基板の前記前面および前記背面を挟む第1および第2側面と、前記第1および第2側面をつなぐ底部とを有する切欠きを含み、
前記サブ基板の上部は前記切欠きの前記底部に当接しており、
前記サブ基板の下部は前記スリットに挿入されており、
前記第1電極は前記第2電極に半田接合部により接続されているものである(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-125458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のプリント配線板は、表面から裏面まで貫通するスリットを有するメイン基板のスリットにサブ基板の下部を挿入して設置しているため、スリットの形成された部分のメイン基板の裏面には、配線を形成したり、部品を設置したりすることができず、配線および部品の配置に制限が発生し、メイン基板を有効的に利用できないという問題点があった。
【0005】
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、メイン基板の裏面を有効的に利用できるプリント配線板およびプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示されるプリント配線板は、
メイン基板の表面上に、サブ基板が垂直に設置されるプリント配線板において、
前記メイン基板は、
前記メイン基板の表面側に開口部が形成され底面を有する溝部と、
前記メイン基板の表面上の前記溝部の周囲に形成されたメイン側電極とを有し、
前記サブ基板は、
一側面側に、前記サブ基板の板厚方向である第1方向の断面形状が、前記メイン基板の前記溝部の第1方向の断面形状と同一形状にて形成され前記溝部に嵌合される嵌合部が形成され、
前記サブ基板の表面上または裏面上の少なくとも一方に、前記メイン側電極と対向する箇所に形成されたサブ側電極とを有し、
前記メイン側電極と前記サブ側電極とは半田接合部にて接合されたものである。
また、本願に開示されるプリント配線板の製造方法は、
前記サブ基板の前記嵌合部を、前記メイン基板の前記溝部の前記開口部から挿入して、
前記嵌合部を前記溝部に嵌合させ、前記メイン基板の表面上に前記サブ基板を垂直に設置した後に、
前記サブ基板の前記サブ側電極と前記メイン基板の前記メイン側電極とを半田付けして前記半田接合部を形成するものである。
また、本願に開示されるプリント配線板の製造方法は、
前記サブ基板の前記嵌合部を、前記メイン基板の前記溝部の前記開放部からスライドして挿入して、前記嵌合部を前記溝部に嵌合させ、
前記メイン基板の表面上に前記サブ基板を垂直に設置した後に、
前記サブ基板の前記サブ側電極と前記メイン基板の前記メイン側電極とを半田付けして前記半田接合部を形成するものである。
また、本願に開示されるプリント配線板の製造方法は、
前記サブ基板の前記嵌合部を、前記メイン基板の前記挿入溝部から挿入した後に、前記溝部側にスライドして、前記嵌合部を前記溝部に嵌合させ、
前記メイン基板の表面上に前記サブ基板を垂直に設置した後に、
前記サブ基板の前記サブ側電極と前記メイン基板の前記メイン側電極とを半田付けして前記半田接合部を形成するものである。
【発明の効果】
【0007】
本願に開示されるプリント配線板およびプリント配線板の製造方法によれば、メイン基板の裏面を有効的に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1によるプリント配線板の構成を示す断面図である。
図2図1に示したプリント配線板の構成を示す斜視図である。
図3図3Aは、図1に示したプリント配線板のメイン基板の構成を示す断面図、図3Bは、図1に示したプリント配線板のメイン基板の構成を示す斜視図である。
図4図4Aは、図1に示したプリント配線板のサブ基板の構成を示す断面図、図4Bは、図1に示したプリント配線板のサブ基板の構成を示す斜視図である。
図5図1に示したプリント配線板の製造方法を示す斜視図である。
図6図6Aは、図1に示したプリント配線板の製造方法を示す断面図、図6Bは、図1に示したプリント配線板の製造方法を示す斜視図である。
図7】実施の形態2によるプリント配線板の構成を示す断面図である。
図8図7に示したプリント配線板の製造方法を示す斜視図である。
図9】実施の形態3によるプリント配線板の構成を示す断面図である。
図10図9に示したプリント配線板の構成を示す斜視図である。
図11図9に示したプリント配線板の製造方法を示す斜視図である。
図12】実施の形態4によるプリント配線板の構成を示す斜視図である。
図13図12に示したプリント配線板の製造方法を示す斜視図である。
図14】実施の形態5によるプリント配線板の構成を示す斜視図である。
図15図14に示したプリント配線板の製造方法を示す斜視図である。
図16図14に示したプリント配線板の製造方法を示す斜視図である。
図17】実施の形態6によるプリント配線板の構成を示す断面図である。
図18】実施の形態6による他のプリント配線板の構成を示す断面図である。
図19】実施の形態6による他のプリント配線板の構成を示す断面図である。
図20】比較例のプリント配線板の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1によるプリント配線板の構成を示す断面図である。図2は、図1に示したプリント配線板の構成を示す斜視図である。図3Aは、図1に示したプリント配線板のメイン基板の構成を示す断面図、図3Bは、図1に示したプリント配線板のメイン基板の構成を示す斜視図である。
【0010】
図4Aは、図1に示したプリント配線板のサブ基板の構成を示す断面図、図4Bは、図1に示したプリント配線板のサブ基板の構成を示す斜視図である。図5は、図1に示したプリント配線板の製造方法を示す斜視図である。図6Aは、図1に示したプリント配線板の製造方法を示す断面図、図6Bは、図1に示したプリント配線板の製造方法を示す斜視図である。図20は、比較例のプリント配線板の構成を示す断面図である。
【0011】
図1および図2に示すように、プリント配線板100は、メイン基板1と、サブ基板4とを備える。サブ基板4は、メイン基板1の表面11上に垂直に配置される。なお、ここでいう垂直とは、当然のことながら略垂直を含むものである。また、垂直方向は、メイン基板1の表面11に対して垂直な方向であり、以下の説明においては第3方向Yと示して説明する。
【0012】
さらに、サブ基板4の板厚を第1方向Xとし、第1方向Xおよび第3方向Yに直交する方向を、以下の説明においては第2方向Zと示して説明する。よって、第2方向Zは、メイン基板1の表面11において第1方向Xに直交する方向である。メイン基板1の表面11および裏面12、サブ基板4の表面41および裏面42には、それぞれ様々な大きさの部品101が設置される。また、図示を省略しているが、メイン基板1の表面11および裏面12、サブ基板4の表面41および裏面42には、配線なども適宜形成される。
【0013】
各部品101の大きさおよび設置は1例であり、メイン基板1の表面11および裏面12、サブ基板4の表面41および裏面42の一部にのみに設置される場合もある。なお、部品101は、図1において斜線を付して示した部分である。また、部品101は、図1にのみ示しており、他の図においては図示を省略している。なお、後述する比較例を示した図20においても、部品は斜線を付して示している。
【0014】
図3に示すように、メイン基板1は、メイン基板1の表面11側に開口部201が形成され、底面202を有する溝部20と、メイン基板1の表面11上の溝部20の周囲に複数形成されたメイン側電極3とを有する。
【0015】
図4に示すように、サブ基板4は、一側面側Y1に、溝部20に嵌合される嵌合部50が形成される。嵌合部50は、溝部20に嵌合した際に、溝部20の底面202と当接する、当接面501を有する。一側面側Y1は、第3方向Yの図4の紙面、下方側を示している。よって、第3方向Yの図4の紙面、上方側が他側面側Y2となる。サブ基板4の嵌合部50の第1方向Xの幅W11は、サブ基板4の嵌合部50以外の箇所の第1方向Xの幅W1と同一に形成されている。
【0016】
よって、嵌合部50の第1方向Xの断面形状(図4Aにおいて、斜線を付した部分が、嵌合部50の当該断面形状に相当する。)は、メイン基板1の溝部20の第1方向Xの断面形状(図3Aにおいて、斜線を付した部分が、溝部20の当該断面形状に相当する)と同一形状にて形成される。なお、当該同一形状とは、溝部20に嵌合部50が嵌合できる形状のことを示している。
【0017】
また、図4Aおよび図4Bにおいて、斜線を付した部分が、サブ基板4の嵌合部50に相当する部分である。なお、以下の実施の形態においても、サブ基板4の嵌合部の断面形状およびメイン基板1の溝部の断面形状とは、同様の部分を指すものであり、他の図においては、斜線の付記は省略している。
【0018】
サブ基板4の表面41上および裏面42上には、メイン側電極3と対向する箇所にサブ側電極6がそれぞれ形成されている。なお、メイン側電極3およびサブ側電極6の数は1例である。そして、メイン側電極3とサブ側電極6とは半田接合部9にて接合されている。また、メイン側電極3およびサブ側電極6は、断面図以外の図においては、厚みを省略して示している。
【0019】
なお、メイン基板1のメイン側電極3と、サブ基板4のサブ側電極6との対向する位置関係は、各図においては厳密に対向する箇所にて示しているが、これに限られることはなく、半田接合部9にて接合可能な範囲であれば、メイン基板1のメイン側電極3と、サブ基板4のサブ側電極6との対向する位置ずれは許容される。なお、このことは以下の実施の形態においても同様であるため、その説明は適宜説明を省略する。
【0020】
そして、図3および図4に示すように、サブ基板4の嵌合部50の第2方向Zの長さT21と、サブ基板4の嵌合部50以外の部分の第2方向Zの長さT20とは同一長さにて形成されている例にて示している。さらに、サブ基板4の嵌合部50の第2方向Zの長さT21と、メイン基板1の溝部20の第2方向Zの長さT10とは同一の長さにて形成されている例にて示している。
【0021】
次に、上記のように構成された実施の形態1のプリント配線板100の製造方法について説明する。まず、溝部20が形成されたメイン基板1に、サブ基板4の嵌合部50を溝部20の開口部201の第3方向Y(図5の矢印の方向)から差し込み、サブ基板4の嵌合部50の当接面501を溝部20の底面202に当接させ、溝部20に嵌合部50を嵌合させる(図6)。
【0022】
このように、サブ基板4の嵌合部50が、メイン基板1の溝部20に差し込まれ嵌合され、サブ基板4は、メイン基板1の表面11上に垂直に配置される。そして、サブ基板4は、当該嵌合部50と溝部20との嵌合により、メイン基板1に垂直に保持される。このため、この時点において、サブ基板4は、第1方向Xおよび第2方向Zからの力が加わったとしても、容易に倒れることはなく、メイン基板1の表面11上に、垂直に自立した状態にて保持される。
【0023】
そして、サブ基板4の嵌合部50が、メイン基板1の溝部20に差し込まれると、メイン基板1のメイン側電極3と、サブ基板4のサブ側電極6とは対向する箇所に配置されることとなる。次に、メイン側電極3とサブ側電極6とを半田付けして、半田接合部9にて接合する。当該半田接合部9を形成することにより、サブ基板4は、メイン基板1の表面11上に強固に固定される。この、半田付けの作業において、サブ基板4がメイン基板1の表面11上に垂直に自立しているため、作業者または他の保持機器がサブ基板4を支える保持の必要がなくなり、半田付けの作業が簡便にかつ容易にできる。
【0024】
また、図1に示した本実施の形態1におけるプリント配線板100と、図20に示した比較例のプリント配線板との構成を比較すると明らかなように、本実施の形態1のプリント配線板100は、サブ基板4の保持において、メイン基板1に溝部20を形成することにより対応しているため、メイン基板1の裏面12において、部品101および配線の設置の制限が小さく、自由度および設置面積が拡大できる。これに対し、図20に示した比較例のプリント配線板のように、メイン基板を貫通する開口に、サブ基板を貫通させて配置し、サブ基板の保持を行っているため、メイン基板の裏面において、部品および配線の設置の制約が大きくなり自由度が低減する。
【0025】
上記のように構成された実施の形態1のプリント配線板によれば、
メイン基板の表面上に、サブ基板が垂直に設置されるプリント配線板において、
前記メイン基板は、
前記メイン基板の表面側に開口部が形成され底面を有する溝部と、
前記メイン基板の表面上の前記溝部の周囲に形成されたメイン側電極とを有し、
前記サブ基板は、
一側面側に、前記サブ基板の板厚方向である第1方向の断面形状が、前記メイン基板の前記溝部の第1方向の断面形状と同一形状にて形成され前記溝部に嵌合される嵌合部が形成され、
前記サブ基板の表面上または裏面上の少なくとも一方に、前記メイン側電極と対向する箇所に形成されたサブ側電極とを有し、
前記メイン側電極と前記サブ側電極とは半田接合部にて接合されたので、
メイン基板の裏面を有効的に利用できる。
【0026】
さらに、上記のように構成された実施の形態1のプリント配線板の製造方法によれば、
前記サブ基板の前記嵌合部を、前記メイン基板の前記溝部の前記開口部から挿入して、
前記嵌合部を前記溝部に嵌合させ、前記メイン基板の表面上に前記サブ基板を垂直に設置した後に、
前記サブ基板の前記サブ側電極と前記メイン基板の前記メイン側電極とを半田付けして前記半田接合部を形成するので、
メイン基板の裏面を有効的に利用できる。
【0027】
実施の形態2.
図7は、実施の形態2によるプリント配線板の構成を示す断面図である。図8は、図7に示したプリント配線板の製造方法を示す斜視図である。図において、上記実施の形態1と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。また、本実施の形態2では、上記実施の形態1とは異なる部分を中心に説明し、同様の部分の説明は適宜説明を省略する。
【0028】
図に示すように、メイン基板1の表面11側に開口部201が形成され、底面202を有する溝部21と、サブ基板4の一側面側Y1に、溝部21に嵌合される嵌合部51が形成される。よって、嵌合部51の第1方向Xの断面形状は、メイン基板1の溝部21の第1方向Xの断面形状と同一形状にて形成される。なお、当該同一形状とは、溝部21に嵌合部51が嵌合できる形状のことを示している。サブ基板4の嵌合部51の第1方向Xの幅W12は、サブ基板4の嵌合部51以外の箇所の第1方向Xの幅W1よりも小さく形成されている。
【0029】
さらに、メイン基板1の溝部21の第1方向Xの断面形状および嵌合部51の第1方向Xの断面形状は、メイン基板1の表面11と平行な辺を有する平行四辺形にて形成されている。また、上記実施の形態1と同様に、サブ基板4の嵌合部51の第2方向Zの長さと、サブ基板4の嵌合部51以外の部分の第2方向Zの長さとは同一長さにて形成されている例にて示している。さらに、サブ基板4の嵌合部51の第2方向Zの長さと、メイン基板1の溝部21の第2方向Zの長さとは同一の長さにて形成されている例にて示している。
【0030】
次に、上記のように構成された実施の形態2のプリント配線板100の製造方法について説明する。まず、溝部21が形成されたメイン基板1に、サブ基板4の嵌合部51を溝部21の開口部201の第3方向Y側の斜め方向からスライドするように(図8の矢印の方向)差し込み、サブ基板4の嵌合部51の当接面501を溝部21の底面202に当接させ、溝部21に嵌合部51を嵌合させる(図7)。
【0031】
このように、サブ基板4の嵌合部51が、メイン基板1の溝部21に差し込まれ嵌合され、サブ基板4は、メイン基板1の表面11上に垂直に配置される。そして、サブ基板4は、当該嵌合部51と溝部21との嵌合により、メイン基板1に垂直に保持されるため、この時点において、サブ基板4は、第1方向Xおよび第2方向Zからの力が加わったとしても、容易に倒れることはなく、メイン基板1の表面11上に、垂直に自立した状態にて保持される。以下、上記実施の形態1と同様に半田付けの作業を行い、図7に示すようなプリント配線板100が製造できる。
【0032】
上記のように構成された実施の形態2のプリント配線板によれば、上記実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、
前記サブ基板の前記嵌合部の第1方向の幅は、前記サブ基板の前記嵌合部以外の箇所の第1方向の幅よりも小さく形成され、
前記嵌合部および前記メイン基板の前記溝部の第1方向の断面形状は、前記メイン基板の表面と平行な辺を有する平行四辺形にて形成されたので、
メイン基板の裏面を有効的に利用できるとともに、メイン基板の厚みが薄い場合にも対応可能となる。
【0033】
実施の形態3.
図9は、実施の形態3によるプリント配線板の構成を示す断面図である。図10は、図9に示したプリント配線板の構成を示す斜視図である。図10では、紙面左側の半田接合部、メイン側電極およびサブ側電極の記載は省略している。図11は、図9に示したプリント配線板の製造方法を示す斜視図である。図11では、メイン側電極およびサブ側電極の記載は省略している。図において、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。また、本実施の形態3では、上記各実施の形態とは異なる部分を中心に説明し、同様の部分の説明は適宜説明を省略する。
【0034】
図に示すように、メイン基板1の表面11側に開口部201が形成され、底面202を有する溝部22と、サブ基板4の一側面側Y1に、溝部22に嵌合される嵌合部52とが形成される。溝部22は、メイン基板1の表面11において第1方向Xに直交する第2方向Zのメイン基板1の一側面13および他側面14の両側に連続して形成され開放された開放部203および開放部204を備える(図11参照)。
【0035】
そして、嵌合部52の第1方向Xの断面形状は、メイン基板1の溝部22の第1方向Xの断面形状と同一形状にて形成される。なお、当該同一形状とは、溝部22に嵌合部52が嵌合できる形状のことを示している。サブ基板4の嵌合部52の他側面側Y2の第1方向Xの幅W13は、サブ基板4の嵌合部52以外の箇所の第1方向Xの幅W1よりも小さく形成されている。また、サブ基板4の嵌合部52以外の箇所の第1方向Xの幅W1と、嵌合部52の一側面側Y1の幅W14とは同一の長さにて形成されている。
【0036】
さらに、メイン基板1の溝部22の第1方向Xの断面形状および嵌合部52の第1方向Xの断面形状は、メイン基板1の他側面側Y2の第1方向Xの幅W13よりも、メイン基板1の一側面側Y1の第1方向Xの幅W14が大きく形成された、メイン基板1の表面11と平行な辺を有する台形形状であり、さらに、嵌合部52の紙面右側の面は、嵌合部52以外のサブ基板4の表面41が延在して形成されている。
【0037】
また、図11に示すように、サブ基板4の嵌合部52の第2方向Zの長さT23と、サブ基板4の嵌合部52以外の部分の第2方向Zの長さT22とは同一長さにて形成されている例にて示している。さらに、サブ基板4の嵌合部52の第2方向Zの長さT23と、メイン基板1の溝部22の第2方向Zの長さT11とは同一の長さにて形成されている例にて示している。
【0038】
次に、上記のように構成された実施の形態3のプリント配線板100の製造方法について説明する。まず、溝部22が形成されたメイン基板1に、サブ基板4の嵌合部52を、溝部22の開放部203側から第2方向Z(図11の矢印方向)に沿ってスライドするように差し込み、サブ基板4の嵌合部52の当接面501を溝部22の底面202に当接させ、溝部22に嵌合部52を嵌合させる。
【0039】
このように、サブ基板4の嵌合部52が、メイン基板1の溝部22に差し込まれ嵌合され、サブ基板4は、メイン基板1の表面11上に垂直に配置される。そして、サブ基板4は、当該嵌合部52と溝部22との嵌合により、メイン基板1に垂直に保持されるため、この時点において、サブ基板4に、第1方向Xからの力が加わったとしても、容易に倒れることはなく、メイン基板1の表面11上に、垂直に自立した状態にて保持される。
【0040】
さらに、メイン基板1の溝部22の第1方向Xの断面形状および嵌合部52の第1方向Xの断面形状が、メイン基板1の他側面側Y2の第1方向Xの幅W13よりも、メイン基板1の一側面側Y1の第1方向Xの幅W14が大きく形成されているため、溝部22と嵌合部52との嵌合において、嵌合部52がくさびとして機能し、サブ基板4のメイン基板1の表面11上の垂直の自立をより強固に確保できる。以下、上記各実施の形態と同様に半田付けの作業を行い、図9および図10に示すようなプリント配線板100を製造できる。
【0041】
なお、本実施の形態3においては、サブ基板4の嵌合部52を、メイン基板1の溝部22の開放部203側から差し込む例を示したが、これに限られることはなく、サブ基板4の嵌合部52を、メイン基板1の溝部22の開放部204側から差し込み、上記実施の形態3と同様に行っても、同様にプリント配線板100を製造できる。
【0042】
上記のように構成された実施の形態3のプリント配線板によれば、上記各実施の形態と同様の効果を奏するとともに、
前記サブ基板の前記嵌合部の前記サブ基板の他側面側の第1方向の幅は、前記サブ基板の前記嵌合部以外の第1方向の幅よりも小さく形成され、
前記嵌合部および前記メイン基板の前記溝部の第1方向の断面形状は、前記メイン基板の表面側の第1方向の幅よりも、前記メイン基板の裏面側に第1方向の幅が大きくなる箇所を備えたので、
嵌合部および溝部の嵌合において、嵌合部がくさびとして機能するため、サブ基板のメイン基板の表面上の垂直の配置がより強固となる。
【0043】
さらに、上記のように構成された実施の形態3のプリント配線板によれば、
前記メイン基板の前記溝部は、前記メイン基板の表面における第1方向に直交する第2方向の前記メイン基板の一側面または両側面まで連続して形成され開放された開放部を備えたので、
嵌合部および溝部の嵌合において、メイン基板の裏面側に第1方向の幅が大きくなる箇所を有する場合であっても、プリント配線板を簡便に製造できる。
【0044】
さらに、上記のように構成された実施の形態3のプリント配線板の製造方法によれば、
前記サブ基板の前記嵌合部を、前記メイン基板の前記溝部の前記開放部からスライドして挿入して、前記嵌合部を前記溝部に嵌合させ、
前記メイン基板の表面上に前記サブ基板を垂直に設置した後に、
前記サブ基板の前記サブ側電極と前記メイン基板の前記メイン側電極とを半田付けして前記半田接合部を形成するので、
嵌合部および溝部の嵌合において、メイン基板の裏面側に第1方向の幅が大きくなる箇所を有する場合であっても、プリント配線板を簡便に製造できる。
【0045】
実施の形態4.
図12は、実施の形態4によるプリント配線板の構成を示す断面図である。図13は、図12に示したプリント配線板の製造方法を示す斜視図である。図において、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。また、メイン側電極、サブ側電極、半田接合部の記載を省略している。また、本実施の形態4では、上記各実施の形態とは異なる部分を中心に説明し、同様の部分の説明は適宜説明を省略する。
【0046】
図に示すように、メイン基板1の表面11側に開口部201が形成され、底面202を有する溝部23と、サブ基板4の一側面側Y1に、溝部23に嵌合される嵌合部53とが形成される。溝部23は、メイン基板1の表面11において第1方向Xに直交する第2方向Zのメイン基板1の一側面13までのみに連続して形成され開放された開放部203を備える(図13参照)。よって、溝部23は、他側面14側には連続して形成されていない。
【0047】
そして、嵌合部53の第1方向Xの断面形状およびメイン基板1の溝部23の第1方向Xの断面形状は、上記実施の形態3と同様に形成されている。また、図13に示すように、サブ基板4の嵌合部53の第2方向Zの長さT25は、サブ基板4の嵌合部53以外の部分の第2方向Zの長さT24の長さよりも短く形成されている例にて示している。さらに、サブ基板4の嵌合部53の第2方向Zの長さT25と、メイン基板1の溝部23の第2方向Zの長さT12とは同一の長さにて形成されている例にて示している。
【0048】
次に、上記のように構成された実施の形態4のプリント配線板100の製造方法について説明する。まず、溝部23が形成されたメイン基板1に、サブ基板4の嵌合部52を溝部23の開放部203側から第2方向Z(図13の矢印方向)に沿ってスライドするように差し込み、サブ基板4の嵌合部53の当接面501を溝部23の底面202に当接させ、溝部23に嵌合部53を嵌合させる。
【0049】
このように、サブ基板4の嵌合部53が、メイン基板1の溝部23に差し込まれ嵌合され、サブ基板4は、メイン基板1の表面11上に垂直に配置される。そして、サブ基板4は、当該嵌合部53と溝部23との嵌合により、メイン基板1に垂直に保持されるため、この時点において、サブ基板4に、第1方向Xからの力が加わったとしても、容易に倒れることはなく、メイン基板1の表面11上に、垂直に自立した状態にて保持される。
【0050】
さらに、メイン基板1の溝部23の第1方向Xの断面形状および嵌合部53の第1方向Xの断面形状が、上記実施の形態3と同様に、メイン基板1の他側面側Y2の第1方向Xの幅W13よりも、メイン基板1の一側面側Y1の第1方向Xの幅W14が大きく形成されているため、溝部23と嵌合部53との嵌合において、嵌合部53がくさびとして機能し、サブ基板4のメイン基板1の表面11上の垂直の自立をより強固に確保できる。
【0051】
また、サブ基板4の嵌合部53の第2方向Zの長さT25は、サブ基板4の嵌合部53以外の部分の第2方向Zの長さT24の長さよりも短く形成されているものの、サブ基板4はメイン基板1の表面11上の垂直に十分保持できる程度の、サブ基板4の嵌合部53とメイン基板1の溝部23との嵌合の長さT25を有している。よって、サブ基板4の嵌合部53とメイン基板1の溝部23との嵌合の長さT25は適宜設置できる。以下、上記各実施の形態と同様に半田付けの作業を行い、図12に示すようなプリント配線板100を製造できる。
【0052】
上記のように構成された実施の形態4のプリント配線板によれば、上記各実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0053】
実施の形態5.
図14は、実施の形態5によるプリント配線板の構成を示す断面図である。図15および図16は、図14に示したプリント配線板の製造方法を示す斜視図である。図において、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。また、メイン側電極、サブ側電極、半田接合部の記載を省略している。また、本実施の形態5では、上記各実施の形態とは異なる部分を中心に説明し、同様の部分の説明は適宜説明を省略する。
【0054】
図15に示すように、メイン基板1の表面11側に開口部201が形成され、底面202を有する2箇所の溝部24、溝部25と、サブ基板4の一側面側Y1に、溝部24、溝部25にそれぞれ嵌合される嵌合部54、嵌合部55がそれぞれ形成される。溝部24、溝部25にそれぞれ連続して、嵌合部54、嵌合部55の第1方向Xの断面形状よりも大きな断面形状を有し、メイン基板1の表面11側に開口部201形成されるとともに挿入側底面205を有する挿入溝部240、挿入溝部250を備える。当然のことながら、溝部24、溝部25の底面202と、挿入側底面205とは連続して形成されている。
【0055】
さらに、サブ基板4の嵌合部54の第2方向Zの長さT27よりも、メイン基板1の挿入溝部240の第2方向Zの長さT15は同一または長い長さにて、また、サブ基板4の嵌合部55の第2方向Zの長さT28よりも、メイン基板1の挿入溝部250の第2方向Zの長さT16は同一または長い長さに形成されている。
【0056】
よって、上記に示した構成では、嵌合部54、嵌合部55の断面形状と、挿入溝部240、挿入溝部250の断面形状との大きさの関係は、挿入溝部240、挿入溝部250に嵌合部54、嵌合部55が第3方向Yから挿入可能な大きさにて形成されていることが条件となる。
【0057】
また、サブ基板4の嵌合部54、嵌合部55の第2方向Zの長さT27、長さT28の合計は、サブ基板4の第2方向Zの長さT26の長さよりも短く形成されている例にて示している。さらに、サブ基板4の嵌合部54の第2方向Zの長さT27と、メイン基板1の溝部24の第2方向Zの長さT13とは同一の長さにて、また、サブ基板4の嵌合部55の第2方向Zの長さT28と、メイン基板1の溝部24の第2方向Zの長さT14とは同一の長さに形成されている例にて示している。
【0058】
そして、嵌合部54の第1方向Xの断面形状およびメイン基板1の溝部24の第1方向Xの断面形状、さらに、嵌合部55の第1方向Xの断面形状およびメイン基板1の溝部25の第1方向Xの断面形状は、上記実施の形態3と同様に形成されている。
【0059】
次に、上記のように構成された実施の形態5のプリント配線板100の製造方法について説明する。まず、挿入溝部240および挿入溝部250が形成されたメイン基板1に、サブ基板4の嵌合部54および嵌合部55を挿入溝部240および挿入溝部250の開口部201側から第3方向Y(図15の矢印方向)に沿って挿入する(図16)。次に、この状態を保ちながら、サブ基板4のみを第2方向Zに(図16の矢印方向)沿ってスライドさせ、挿入溝部240および挿入溝部250に挿入された、サブ基板4の嵌合部54および嵌合部55を、挿入溝部240および挿入溝部250に連続して形成されている溝部24および溝部25に挿入して嵌合させる(図14)。
【0060】
このように、サブ基板4の嵌合部54、嵌合部55が、メイン基板1の溝部24、溝部25に差し込まれ嵌合され、サブ基板4は、メイン基板1の表面11上に垂直に配置される。そして、サブ基板4は、当該嵌合部54と溝部24との嵌合および当該嵌合部55と溝部25との嵌合により、メイン基板1に垂直に保持されるため、この時点において、サブ基板4に、第1方向Xからの力が加わったとしても、容易に倒れることはなく、メイン基板1の表面11上に、垂直に自立した状態にて保持される。以下、上記各実施の形態と同様に半田付けの作業を行い、プリント配線板100を製造できる。
【0061】
上記のように構成された実施の形態5のプリント配線板によれば、上記各実施の形態と同様の効果を奏するとともに、
前記メイン基板の前記溝部に連続して、前記嵌合部の第1方向の断面形状よりも大きな断面形状を有し、前記嵌合部の前記メイン基板の表面における第1方向に直交する第2方向の長さ以上に形成され、前記メイン基板の表面側に開口部が形成されるとともに挿入側底面を有する挿入溝部を備えたので、
嵌合部および溝部の嵌合において、メイン基板の裏面側に第1方向の幅が大きくなる箇所を有する場合であっても、プリント配線板を簡便に製造できる。
【0062】
さらに、上記のように構成された実施の形態5のプリント配線板の製造方法によれば、
前記サブ基板の前記嵌合部を、前記メイン基板の前記挿入溝部から挿入した後に、前記溝部側にスライドして、前記嵌合部を前記溝部に嵌合させ、
前記メイン基板の表面上に前記サブ基板を垂直に設置した後に、
前記サブ基板の前記サブ側電極と前記メイン基板の前記メイン側電極とを半田付けして前記半田接合部を形成するので、
嵌合部および溝部の嵌合において、メイン基板の裏面側に第1方向の幅が大きくなる箇所を有する場合であっても、プリント配線板を簡便に製造できる。
【0063】
実施の形態6.
図17から図19は、実施の形態6によるプリント配線板の構成を示す断面図である。各図において、メイン側電極およびサブ側電極の記載は省略している。図において、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。また、本実施の形態6では、上記各実施の形態とは異なる部分を中心に説明し、同様の部分の説明は適宜説明を省略する。
【0064】
上記実施の形態3から実施の形態5においては、嵌合部は、メイン基板1の溝部の第1方向Xの断面形状および嵌合部52の第1方向Xの断面形状は、メイン基板1の他側面側Y2の第1方向Xの幅W13(図9参照)よりも、メイン基板1の一側面側Y1の第1方向Xの幅W14が大きく形成され、メイン基板1の表面11と平行な辺を有する台形形状にて形成されている例を示したが、これに限られることはなく、上記実施の形態3から実施の形態5と同様に形成することが可能な、他の形状について説明する。
【0065】
まず、1例として、図17に示すように、メイン基板1の表面11側に開口部201が形成され、底面202を有する溝部26と、サブ基板4の一側面側Y1に、溝部26に嵌合される嵌合部56とが形成される。そして、嵌合部56の第1方向Xの断面形状は、メイン基板1の溝部26の第1方向Xの断面形状と同一形状にて形成される。なお、当該同一形状とは、溝部26に嵌合部56が嵌合できる形状のことを示している。サブ基板4の嵌合部56の他側面側Y2の第1方向Xの幅W31は、サブ基板4の嵌合部56以外の箇所の第1方向Xの幅W1よりも小さく形成されている。また、サブ基板4の嵌合部56以外の箇所の第1方向Xの幅W1と、嵌合部56の一側面側Y1の第1方向Xの幅W32とは同一の長さにて形成されている。
【0066】
さらに、メイン基板1の溝部26の第1方向Xの断面形状および嵌合部56の第1方向Xの断面形状は、メイン基板1の他側面側Y2の第1方向Xの幅W31よりも、メイン基板1の一側面側Y1の第1方向Xの幅W32が大きく形成された、L字形状にて形成されている。
【0067】
また、他の1例として、図18に示すように、メイン基板1の表面11側に開口部201が形成され、底面202を有する溝部27と、サブ基板4の一側面側Y1に、溝部27に嵌合される嵌合部57とが形成される。そして、嵌合部57の第1方向Xの断面形状は、メイン基板1の溝部27の第1方向Xの断面形状と同一形状にて形成される。なお、当該同一形状とは、溝部27に嵌合部57が嵌合できる形状のことを示している。サブ基板4の嵌合部57の他側面側Y2の第1方向Xの幅W33は、サブ基板4の嵌合部57以外の箇所の第1方向Xの幅W1よりも小さく形成されている。また、サブ基板4の嵌合部57以外の箇所の第1方向Xの幅W1と、嵌合部57の一側面側Y1の第1方向Xの幅W34とは同一の長さにて形成されている。
【0068】
さらに、メイン基板1の溝部27の第1方向Xの断面形状および嵌合部57の第1方向Xの断面形状は、メイン基板1の他側面側Y2の第1方向Xの幅W33よりも、メイン基板1の一側面側Y1の第1方向Xの幅W34が大きく形成された、逆T字形状にて形成されている。
【0069】
また、他の1例として、図19に示すように、メイン基板1の表面11側に開口部201が形成され、底面202を有する溝部28と、サブ基板4の一側面側Y1に、溝部28に嵌合される嵌合部58とが形成される。そして、嵌合部58の第1方向Xの断面形状は、メイン基板1の溝部28の第1方向Xの断面形状と同一形状にて形成される。なお、当該同一形状とは、溝部28に嵌合部58が嵌合できる形状のことを示している。サブ基板4の嵌合部58の他側面側Y2の第1方向Xの幅W35は、サブ基板4の嵌合部58以外の箇所の第1方向Xの幅W1よりも小さく形成されている。また、サブ基板4の嵌合部58以外の箇所の第1方向Xの幅W1と、嵌合部58の一側面側Y1の第1方向Xの幅W36とは同一の長さにて形成されている。
【0070】
さらに、メイン基板1の溝部28の第1方向Xの断面形状および嵌合部58の第1方向Xの断面形状は、メイン基板1の他側面側Y2の第1方向Xの幅W35よりも、メイン基板1の一側面側Y1の第1方向Xの幅W36が大きく形成された、メイン基板1の表面11と平行な辺を有する台形形状にて形成されている。
【0071】
上記図17から図19に示すように構成された場合であっても、上記各実施の形態と同様にプリント配線板100を製造することができ、同様の効果を奏することができる。
【0072】
なお、上記各実施の形態においては、サブ基板4の各嵌合部の第2方向Zの長さと、メイン基板1の各溝部の第2方向Zの長さとが同一の長さの場合の例を示したが、これに限られることはなく、嵌合部と溝部との嵌合において支障が生じず、メイン基板1の表面11上に、サブ基板4が、上記各実施の形態と同様に、垂直に自立できる程度、また、メイン側電極、サブ側電極、半田接合部の構成において支障が生じない程度であれば、これら長さは同一長さに限定されるものではない。
【0073】
また、上記各実施の形態においては、メイン基板1の表面11上に、1枚のサブ基板4を配置する例を示したが、これに限られることはなく、メイン基板1の表面11上に複数枚のサブ基板4が設置される場合も、上記各実施の形態と同様に設置することが可能であり、同様の効果を奏することができる。
【0074】
本願は、様々な例示的な実施の形態および実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
【符号の説明】
【0075】
1 メイン基板、100 プリント配線板、101 部品、11 表面、12 裏面、
20 溝部、201 開口部、202 底面、203 開放部、204 開放部、
21 溝部、22 溝部、23 溝部、24 溝部、25 溝部、26 溝部、
27 溝部、28 溝部、3 メイン側電極、4 サブ基板、41 表面、42 裏面、
50 嵌合部、501 当接面、51 嵌合部、52 嵌合部、53 嵌合部、
54 嵌合部、55 嵌合部、56 嵌合部、57 嵌合部、58 嵌合部、
6 サブ側電極、9 半田接合部、T10 長さ、T11 長さ、T12 長さ、
T13 長さ、T14 長さ、T15 長さ、T16 長さ、T20 長さ、
T21 長さ、T22 長さ、T23 長さ、T24 長さ、T25 長さ、
T26 長さ、T27 長さ、T28 長さ、W1 幅、W11 幅、W12 幅、
W13 幅、W14 幅、W31 幅、W32 幅、W33 幅、W34 幅、
W35 幅、W36 幅、X 第1方向、Y 第3方向、Y1 一側面側、
Y2 他側面側、Z 第2方向。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20