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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126234
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】作業台及び脚立
(51)【国際特許分類】
   E06C 7/18 20060101AFI20240912BHJP
   E06C 1/383 20060101ALI20240912BHJP
   E04G 1/34 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
E06C7/18
E06C1/383 A
E04G1/34 A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034486
(22)【出願日】2023-03-07
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-26
(71)【出願人】
【識別番号】722002454
【氏名又は名称】オトボッシュ アティラ
【氏名又は名称原語表記】ATTILA OETVOES
【住所又は居所原語表記】fukuokashi nishiku imazu1160― 29
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】オトボッシュ アティラ
【テーマコード(参考)】
2E044
【Fターム(参考)】
2E044BA05
2E044CA01
2E044CB03
2E044EB01
2E044EC05
2E044EC09
2E044EE09
2E044EE17
(57)【要約】
【課題】作業台及び脚立に掛かる作業者又は作業者と道具や資材等の総重量を検出して、その重量が、予め設定した所定のしきい値を越えたときに警報を発する脚立を提供する。
【解決手段】
脚立は、開閉動が可能で梯子段を有する複数の脚部1、1aと、各脚部を所定の角度に開いた状態で固定可能な固定具3と、各脚部の開閉動の中心部に設けてある台板10a、10bと、各脚部の接地部に設けてあり、各脚部に掛かる重量を検出する重量センサ13を有する重量センサ部2bと、各重量センサ13が検出する部分検出値を合算して検出値とし、検出値と予め設定した所定のしきい値を比較して、検出値がしきい値を超えたときに警報を発するランプLP1とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台部と、
該台部全体に掛かる重量を検出する重量センサを有する検出部と、
前記重量センサの検出値と予め設定した所定のしきい値を比較して、前記検出値が前記しきい値を超えたときに警報を発する報知部とを備える
作業台。
【請求項2】
前記しきい値への到達率の違いで複数の副しきい値が段階的に設定され、前記検出値が前記各副しきい値のうち何れかの副しきい値を超える毎に、前記検出値が超えた中で最も近い副しきい値に対応する警報を発する
請求項1記載の作業台。
【請求項3】
前記台部は複数の脚部を有しており、前記重量センサは前記各脚部に設けられ、前記各重量センサが検出する部分検出値を合算した重量を前記検出値とする
請求項1又は2記載の作業台。
【請求項4】
前記作業台が組み立て式であり、前記作業台の所定の箇所には照明部が設けられ、該照明部は前記作業台を組み立てる前には消灯しており、前記作業台を作業可能な形状に組み立てたときに点灯する
請求項1又は2記載の作業台。
【請求項5】
輝度センサを有し、該輝度センサが使用空間の明るさを所定の明るさ以上であると検出したときに、消灯している前記照明部を点灯しないか、又は点灯している前記照明部を消灯し、前記輝度センサが使用空間の明るさを所定の明るさ未満であると検出したときに、消灯している前記照明部を点灯し、又は点灯している前記照明部の点灯状態を維持して、前記照明部の明るさを、使用空間の明るさに合わせて適宜調整可能である
請求項4記載の作業台。
【請求項6】
開閉動が可能で梯子段を有する複数の脚部と、
該各脚部を所定の角度に開いた状態で固定可能な固定具と、
前記各脚部の開閉動の中心部に設けてある台板と、
前記各脚部の接地部に設けてあり、前記各脚部に掛かる重量を検出する重量センサを有する検出部と、
前記各重量センサが検出する部分検出値を合算して検出値とし、該検出値と予め設定した所定のしきい値を比較して、前記検出値が前記しきい値を超えたときに警報を発する報知部とを備える
脚立。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業台及び脚立に関するものである。詳しくは、作業台及び脚立に掛かる作業者又は作業者と道具や資材等の総重量を検出して、その重量が、予め設定した所定のしきい値を越えたときに警報を発するものに関する。
【背景技術】
【0002】
作業者が台に乗って高所の作業をする作業台には様々なものがあるが、脚立もその一つである。脚立は、通常、二脚の開閉可能な梯子段状の脚部を開いて適宜開度で固定し、それを作業箇所において立てて、作業者が道具を持つなどして上り、高所の作業をするものである。
【0003】
この脚立を使用した作業では、作業者が脚立の高い所に立っていて足を踏み外したり、脚立が急に傾いたりすることにより作業者が転落する等、作業者の生命に関わるような事故が後を絶たない。このような事故を防止するため、例えば特許文献1に開示されているような脚立が提案されている。
【0004】
この従来の脚立は、脚開度規定部材に設けられ脚開度の良否により開閉される第1のスイッチと、脚の底部に設けられ、脚底部の接地状態の良否により開閉される第2のスイッチとを備え、各スイッチの開閉により、脚開度又は脚底部の接地状態が不良のときに警報を発するものである。
【0005】
これにより、作業時において脚立の脚部の開度が充分でなかったり、作業箇所で脚立が限度以上に傾斜したりして、脚立の上に乗って作業をする作業者が転落事故等を起こしてしまうことを未然に防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開平1-105141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来の脚立は、脚部の開度や脚底部の接地状態を指標として、作業者の危険を回避できる点においては有用である。しかしながら、次のような課題もあった。すなわち、上記脚部の開度や脚底部の接地状態の不良に起因する事故は、その不良によって起こるものではあるが、そもそも、その不良を引き起こす要素もある。
【0008】
その要素の一つが、脚立に掛かる総重量であることは容易に想定できる。実際、総重量の軽重が、作業の安全性又は危険度に大きく影響するのは言うまでもない。つまり、作業者の体重が重すぎる場合だけでなく、作業者が道具や資材を持って上がったり、或いは下にいる作業者から渡されて持ったりしたときの、体重と道具や資材を合わせた総重量が重すぎる場合も、脚立が不安定になりやすく、危険である。
【0009】
本発明は、以上の点を鑑みて創案されたものであり、作業台及び脚立に掛かる作業者又は作業者と道具や資材等の総重量を検出して、その重量が、予め設定した所定のしきい値を越えたときに警報を発する作業台及び脚立を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
〔1〕上記の目的を達成するために本発明は、台部と、該台部全体に掛かる重量を検出する重量センサを有する検出部と、前記重量センサの検出値と予め設定した所定のしきい値を比較して、前記検出値が前記しきい値を超えたときに警報を発する報知部とを備える作業台である。
【0011】
本願発明の作業台は、台部を備えることで、台部に乗った作業者の重量又は道具や資材を持った作業者の重量を支えることができる。また、台部全体に掛かる重量を検出する重量センサを有する検出部を備えることで、重量センサが示す検出値が総重量となり、検出値の利用が可能になる。
【0012】
重量センサの検出値と予め設定した所定のしきい値を比較して、前記検出値が前記しきい値を超えたときに警報を発する報知部を備えることで、まず、重量センサの検出値と予め設定した所定のしきい値を比較して、検出値がしきい値を超えない安全な範囲の総重量なのか、或いはしきい値を超える危険な範囲の総重量なのかを振り分けることができる。
【0013】
また、検出値がしきい値を超えたときに警報を発するので、この警報によって、作業台に上がった作業者又は作業者を補助する他の作業者等にも、作業の危険性を報知することができる。これによって、例えば作業者の交代や使用する道具や資材の変更等を促すことができる。
【0014】
〔2〕本発明に係る作業台は、前記しきい値への到達率の違いで複数の副しきい値が段階的に設定され、前記検出値が前記各副しきい値のうち何れかの副しきい値を超える毎に、前記検出値が超えた中で最も近い副しきい値に対応する警報を発する構成とすることもできる。
【0015】
警報部に、しきい値への到達率の違いで複数の副しきい値が段階的に設定されることで、各副しきい値を利用して、しきい値に到達するまでの危険度を段階的に設定することが可能になる。
【0016】
また、検出値が各副しきい値のうち何れかの副しきい値を超える毎に、検出値が超えた中で最も近い副しきい値に対応する警報を発することで、現状で最も危険度が高い副しきい値に対応する警報により、各作業者に対し報知することができるので、強い注意を促すことができる。
【0017】
〔3〕本発明に係る作業台は、前記台部は複数の脚部を有しており、前記重量センサは前記各脚部に設けられ、前記各重量センサが検出する部分検出値を合算した重量を前記検出値とする構成とすることもできる。
【0018】
作業台は、台部が複数の脚部を有しており、重量センサは各脚部に設けられ、各重量センサが検出する部分検出値を合算した重量を検出値とするので、各脚部の重量センサの検出部を接地面に乗せて重量を検出することにより、作業台に掛かる総重量を正確に測定して検出値とすることができる。
【0019】
〔4〕本発明に係る作業台は、前記作業台が組み立て式であり、前記作業台の所定の箇所には照明部が設けられ、該照明部は前記作業台を組み立てる前には消灯しており、前記作業台を作業可能な形状に組み立てたときに点灯する構成とすることもできる。
【0020】
作業台は組み立て式であるので、使用するときには作業に必要充分な形状や大きさとすることができ、使用しないときには、例えば収納に好適な形状や大きさとすることができる。
【0021】
そして、作業台の所定の箇所には照明部が設けられ、照明部は作業台を組み立てる前には消灯しており、作業台を作業可能な形状に組み立てたときに点灯するので、例えば暗い場所で作業台を組み立てれば、照明部の点灯によって、その存在が周囲から見ても明らかとなり、作業者等の接触や衝突の危険性を緩和することができる。
【0022】
なお、組み立て式とは、もともと一体となっているものを変形させて使用可能な形状に組み立てるもの、及びもともと別体となっているものを組み合わせて使用可能な形状に組み立てるもの、の両方を含む。
【0023】
〔5〕本発明に係る作業台は、輝度センサを有し、該輝度センサが使用空間の明るさを所定の明るさ以上であると検出したときに、消灯している前記照明部を点灯しないか、又は点灯している前記照明部を消灯し、前記輝度センサが使用空間の明るさを所定の明るさ未満であると検出したときに、消灯している前記照明部を点灯し、又は点灯している前記照明部の点灯状態を維持して、前記照明部の明るさを、使用空間の明るさに合わせて適宜調整可能である構成とすることもできる。
【0024】
作業台は、輝度センサを有しているので、使用空間の明るさを測定することができる。そして、輝度センサが使用空間の明るさを所定の明るさ以上であると検出したときに、消灯している照明部を点灯しないか、又は点灯している照明部を消灯するので、例えば昼間であれば照明部は点灯せず、また暗い所から明るい所へ出た場合などは、点灯していた照明部が消灯する。
【0025】
また、輝度センサが使用空間の明るさを所定の明るさ未満であると検出したときに、作業台を作業可能な形状に組み立てた場合には、消灯している照明部を点灯する。又は作業台を作業可能な形状に組み立てた状態で、照明部が既に点灯している場合は、点灯している照明部の点灯状態を維持する。
【0026】
これにより、作業台を作業可能な形状に組み立てており、かつ輝度センサが使用空間の明るさを所定の明るさ未満であると検出したときには、照明部は常時点灯する。更に、点灯している照明部の明るさを、使用空間の明るさに合わせて適宜調整可能であることにより、点灯している照明部を作業台が稼動中であるサインとしたり、周囲を必要充分な明るさで照らす照明とすることができる。
【0027】
〔6〕上記の目的を達成するために本発明は、開閉動が可能で梯子段を有する複数の脚部と、該各脚部を所定の角度に開いた状態で固定可能な固定具と、前記各脚部の開閉動の中心部に設けてある台板と、前記各脚部の接地部に設けてあり、前記各脚部に掛かる重量を検出する重量センサを有する検出部と、前記各重量センサが検出する部分検出値を合算して検出値とし、該検出値と予め設定した所定のしきい値を比較して、前記検出値が前記しきい値を超えたときに警報を発する報知部とを備える脚立である。
【0028】
本発明の脚立は、開閉動が可能で梯子段を有する複数の脚部を備えるので、脚部を開閉して作業に使用可能な状態に開いて、接地面に立てることができ、作業者は梯子段を上ることができる。また、使用可能な角度に開いた脚部は固定具で固定できるので、脚立を使用可能な状態で維持できる。
【0029】
さらに、各脚部の開閉動の中心部に設けてある台板には、脚部を開いて立てたとき、台板が一番高いところに位置するので、作業の際に、作業者が一番高いところに立つことができる足乗せ部や、作業中に一息入れるための腰掛け部としても利用することが可能である。
【0030】
検出部の重量センサは各脚部の接地部に設けられ、各脚部に掛かる重量を検出する。また、各重量センサが検出する部分検出値を合算した重量を検出値とするので、各脚部の重量センサの検出部を接地面に乗せて重量を検出することにより、作業台に掛かる総重量を正確に測定して検出値とすることができる。
【0031】
そして、重量センサの検出値と予め設定した所定のしきい値を比較して、前記検出値が前記しきい値を超えたときに警報を発する報知部を備えることで、まず、重量センサの検出値と予め設定した所定のしきい値を比較して、検出値がしきい値を超えない安全な範囲の総重量なのか、或いはしきい値を超える危険な範囲の総重量なのかを振り分けることができる。
【0032】
また、検出値がしきい値を超えたときに警報を発するので、この警報によって、作業台に上がった作業者又は作業者を補助する他の作業者等にも、作業の危険性を報知することができる。これによって、例えば作業者の交代や使用する道具や資材の変更等を促すことができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明は、作業台及び脚立に掛かる作業者又は作業者と道具や資材等の総重量を検出して、その重量が、予め設定した所定のしきい値を越えたときに警報を発する作業台及び脚立を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明に係る脚立の第1実施の形態の構造を示す斜視図である。
図2図1に示す脚立の制御系の構造を示す回路図である。
図3図2の回路図の輝度検出部及び重量検出部の説明図である。
図4】本発明に係る脚立の第2実施の形態を示す制御系の構造を示す回路図である。
図5図4の回路図の輝度検出部及び重量検出部の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1乃至図5を参照して、本発明の実施の形態を更に詳細に説明する。
本発明の第1実施の形態の作業台である脚立A1は、図1に示すように、二脚の所定長さの梯子段状の脚部1、1aを有している。脚部1、1aは、長さ方向の一端部(図1で上端部)の両側の二箇所で、中心軸2によって回動可能に軸支されている。
【0036】
脚部1、1aは、それぞれ長さ方向の他端方向へ向けて、平行状態よりやや拡がるように、所定数の段部材10で接続された脚部材11、12及び脚部材11a、12aを有している。段部材10は、本実施の形態では、脚部1、1aのそれぞれに5段ずつ設けられている。なお、図1で最上部にある二つの段部材10a、10bは、後で説明するセット状態で互いに水平になり、作業用の台板となる機能性を備えている。
【0037】
脚部材11、12及び脚部材11a、12aの図1において下端部には、それぞれ重量センサ13が設けられている。各重量センサ13は、使用時において全てが接地することにより、各重量センサ13に掛かる総重量を測定することが可能である。そして、各重量センサ13の個々に掛かる重量(部分検出値)を合算した値が、脚立A1に掛かる総重量となる。この総重量は、脚立A1の重量込みの値としてもよいし、これを風袋として加算しない値としてもよい。
【0038】
また、合計10個の段部材10の側面には、照明部である所定の長さのランプLP1が設けられている。各ランプLP1は、図1に示すように、各段部材10の上面からやや離れて設けられており、各段部材10を昇降する作業者の足で踏む際の踏力や重量の影響を受けにくいようにしている。
【0039】
なお、本実施の形態のランプLP1は、いわゆるマルチカラーLEDで、後述する通信部7からの信号により、赤色、ピンク色、黄色、青色の四色を発光し、その切り替えが可能である。また、各ランプLP1は、同じ色を同期して発光し、色が変化するタイミングも同期する。
【0040】
ランプLP1(後述のランプLP2も同様)は、その明るさを使用空間の明るさに合わせて、自動的に又は手動で調整可能である。すなわち、使用空間の明るさがより暗ければ、ランプLP1も明るさが視認可能な程度により暗く、より明るければ、ランプLP1も明るさが視認可能な程度により明るくする等、明るさを無段階に、或いは段階的に調整可能な仕様である。
【0041】
脚部1、1aは、中心軸2を中心として、図1に示す所定の角度に開いたときに、固定具3により固定することができる。固定具3は、脚部材12aの図1における上部に内蔵されている主スイッチSW1のスイッチレバーとしても機能する。固定具3が回動して、主スイッチSW1に対して図1に示す角度になると主スイッチSW1がONになり、その角度から下方へ回動して一定量外れるとOFFになる。なお、主スイッチSW1をONにする手段は、上記固定具3に限定するものではなく、特に脚部1、1aの開度に関係しない、一般的な手動のスイッチ等、他の公知手段を採用することもできる。
【0042】
すなわち、脚部1、1aを図1に示す所定の角度で開き、固定具3を開いて、その先部にある係合部30を、脚部材12aの上部に設けてある係合ピン15aから脚部材12の上部に設けてある係合ピン15に掛け替えることにより、主スイッチSW1がONになり、再度固定具3の係合部30を係合ピン15aに掛け替えることにより、主スイッチSW1がOFFとなる。
【0043】
次に、上記脚立A1の構造を、図2及び図3に示す制御系の回路図に関連付けて説明する。なお、図2は、脚立A1の制御系の全体構造を示しており、制御系は作動時に閉回路となる2系統の回路R1と回路R2を有している。
【0044】
回路R1は、バッテリーBT→主スイッチSW1→輝度センサ部Sa→ランプスイッチSW2→ランプLP1→重量センサ部Sb→バッテリーBTの回路である。
また、回路R2は、バッテリーBT→主スイッチSW1→輝度センサ部Sa→重量センサ部Sb→バッテリーBTの回路である。
【0045】
輝度センサ部Saは、図3(a)に示すように、主スイッチSW1につながり周囲の明るさをセンシングする輝度センサ4と、輝度センサ4につながり、更にランプスイッチSW2と重量センサ部Sbにつながる判定部5を有している。
【0046】
判定部5は、輝度センサ4でセンシングした輝度(cd/m2)を予め設定した輝度のしきい値と比較判定して、暗い場合は、ランプスイッチSW2をONにしてランプLP1へ通電可能とする。また、明るい場合は、ランプスイッチSW2をOFFにして、直接重量センサ部Sbに通電可能とする。
【0047】
また、検出部である重量センサ部Sbは、図3(b)に示すように、照明部及び報知部であるランプLP1及び輝度センサ部Saの判定部5に並列につながる四つの重量センサ13と、各重量センサ13につながる判定部6と、判定部6につながり、更にバッテリーBTにつながる通信部7を有している。なお、報知部は、判定結果を周囲に報知することができれば、ランプやブザーに限定せず、その他の公知手段を採用できる。
【0048】
なお、判定部6は、判定結果を通信部7に通知し、通信部7はその結果に基づいて信号を発信する。すなわち、重量センサ13の検出値(部分検出値)を合算した総重量(検出値)を予め設定したしきい値と比較判定する。
【0049】
そして、総重量がしきい値より軽い場合は、予め設定された複数の副しきい値の内の何れかに基づいて、通信部7からランプLP1へ無線で信号を送り、検出値が超えた中で最も近い副しきい値に対応した色で発光させて、作業者等に総重量がしきい値にどれくらい近いかを知らせて注意を促す。
【0050】
また、総重量がしきい値より重い場合は、通信部7からランプLP1へ無線で信号を送り、しきい値を超えた場合に対応した色で発光させ、作業者等に総重量がしきい値を超えたことを知らせて、直ちに脚立A1から降りるように促す。
【0051】
なお、回路R2が閉回路となった場合は、判定部6からランプスイッチSW2に信号が送られ、ランプLP1に通電可能となる。これにより、ランプLP1は、ランプスイッチSW2がOFFで当初点灯していなかった場合でも点灯し、通信部7からの信号により、しきい値に対応した色又は検出値が超えた中で最も近い副しきい値に対応した色で発光することができる。
【0052】
(作用)
次に、図1乃至図3を参照し、脚立A1の使用方法と作用を説明する。
(1)脚立A1の脚部1、1aを適宜角度に開いて、固定具3を係合ピン15に掛けて、主スイッチSW1をONにする。これにより、輝度センサ部Saに通電可能となる。
【0053】
(2)輝度センサ部Saの輝度センサ4でセンシングした周囲の輝度(明るさ)が、予め設定されたしきい値と判定部5で比較判定される。輝度が、しきい値より暗い場合は、判定部5からの信号によりランプスイッチSW2がONになり、ランプLP1、重量センサSb、バッテリーBTに通電可能となる。これにより、上記回路R1が閉回路となり、ランプLP1が青色で点灯し、重量センサSbも作動可能になる。
【0054】
このように、脚立A1を作業可能な形状に組み立てており、輝度センサ4が使用空間の明るさを所定の明るさ未満であると検出したときには、ランプLP1は常時点灯する。なお、ランプLP1はその明るさを、使用空間の明るさに合わせて適宜調整可能であるので、ランプLP1の明るさを脚立A1が稼動中であるサインとしたり、周囲を必要充分な明るさで照らす照明とすることができる。
【0055】
(3)そして、脚立A1を、作業を行う場所の接地面に立てると、脚部の4つの重量センサ13が接地し、部分検出値が合算され、その検出値は、脚立A1の重量を風袋としているので、0kgを示す。ここで、例えば体重が88kgの作業者が脚立A1に乗ると、各重量センサ13の部分検出値を合算した検出値は、88kgを示す。なお、作業者が道具や資材等を持った場合は、それを加えた総重量を検出する。
【0056】
(4)本実施の形態で、予め設定されているしきい値が100kgで、第1の副しきい値が95kg、第2の副しきい値が90kgとし、作業者の体重が上記のように88kgとすると、作業者の体重はしきい値を超えておらず、しかも12kg差で充分に離れている(軽い)。
【0057】
これにより、点灯しているランプLP1の色は、判定部6による判定結果を通知された通信部7からの信号により、青のままで変化はなく、作業者等に作業の継続が可能であることを知らせることができる。なお、副しきい値の設定値や数は、上記に限定するものではなく、適宜設定可能である。
【0058】
(5)また、作業者の体重が、例えば92kgの場合、ランプLP1の色は、検出値(総重量)が超えた中で最も近い副しきい値90kgに対応した色(黄色)になり、しきい値にやや近いことを知らせる。また、作業者の体重が、例えば98kgの場合、ランプLP1の色は、検出値(総重量)が超えた中で最も近い副しきい値95kgに対応した色(ピンク色)になり、しきい値にかなり近いことを知らせて注意を促すことができる。
【0059】
(6)更に、作業者の体重が105kgである場合は、しきい値を超えているので、ランプLP1の色は、しきい値に対応した色(赤色)になり、作業者等に総重量がしきい値を超えたことを知らせて、作業者等に直ちに脚立A1から降りるように促すことができる。
【0060】
(7)また、周囲の輝度(明るさ)が、予め設定されたしきい値より明るい場合は、判定部5からの信号によりランプスイッチSW2がOFFになり、重量センサSb、バッテリーBTに通電可能となり、回路R2が閉回路となるので、重量センサSbが作動する。
【0061】
このときの重量センサSbの作用は、上記重量センサSbの作用(3)~(6)とほぼ同様であるが、上記回路R2が閉回路になったときは、重量センサSbの判定部6の判定結果を通信部7に通知すると同時に、ランプスイッチSW2に信号を送りОNにして、一旦ランプLP1を点灯し、点灯色による判定結果の表示を可能とする。そして、総重量がしきい値を超えたかどうかをランプLP1の点灯色で作業者等に知らせた後は、ランプLP1は消灯する。
【0062】
このように、脚立A1は、脚立A1に掛かる作業者(又は作業者と道具や資材等)の総重量を検出して、その重量が、予め設定した所定のしきい値を越えたときにランプLP1の色によって警報を発することができ、作業者の転落等の事故を未然に防止できる脚立を提供することができる。
【0063】
なお、上記回路R2が閉回路になったとき、すなわち、ランプLP1が点灯していないときも、重量センサSbは作動する。また、上記のようにランプLP1が点灯している場合は、暗所においても脚立A1の存在を周囲に知らせることができ、作業者の衝突などの事故を未然に防止することができる。
【0064】
図4は、本発明の第2実施の形態の作業台である脚立A2の制御系の全体構造を示しており、制御系は作動時に閉回路となる2系統の回路R3と回路R4を有している。
【0065】
回路R3は、バッテリーBT→主スイッチSW1→輝度センサ部Sa→ランプスイッチSW2→ランプLP2→重量センサ部Sc→ブザーBZ→バッテリーBTの回路である。
回路R4は、バッテリーBT→主スイッチSW1→輝度センサ部Sa→重量センサ部Sc→ブザーBZ→バッテリーBTの回路である。
【0066】
輝度センサ部Saは、図5(a)に示すように、上記脚立A1のものと同一であるので、説明を省略する。
【0067】
検出部である重量センサ部Scは、図5(b)に示すように、照明部であるランプLP2及び輝度センサ部Saの判定部5に並列につながる四つの重量センサ13と、各重量センサ13につながり、更に報知部であるブザーBZにつながる判定部8とを有している。
【0068】
判定部8は、判定結果をブザーBZに通知し、ブザーBZはその結果に基づいて音質又は音量を変えて音を出す。すなわち、重量センサ13の検出値(部分検出値)を合算した総重量(検出値)を予め設定したしきい値と比較判定する。
【0069】
そして、総重量がしきい値より軽い場合は、ブザーBZは、は、予め設定された複数の副しきい値の内、検出値が超えた中で最も近い副しきい値に対応した所定の音(例えばブブブブ等の断続音)を出して、作業者等に重量がしきい値にどれくらい近いかを知らせて注意を促すが、しきい値から充分に軽い場合は、鳴らさない。
【0070】
また、総重量がしきい値より重い場合は、ブザーBZは、しきい値を超えた場合に対応した音(例えばビー等の音量の大きい連続音)を出して、作業者等に総重量がしきい値を超えたことを知らせて、直ちに脚立A2から降りるように促す。
【0071】
(作用)
次に、図4及び図5を参照し、脚立A2の使用方法と作用を説明する。
(1)脚立A2の図示しない脚部を適宜角度に開いて、固定具を係合ピンに掛けて、主スイッチSW1をONにする。これにより、輝度センサ部Saに通電可能となる。
【0072】
(2)輝度センサ部Saの輝度センサ4でセンシングした周囲の輝度(明るさ)が、予め設定されたしきい値と判定部5で比較判定される。輝度が、しきい値より暗いと判定部5からの信号によりランプスイッチSW2がONになり、ランプLP2、重量センサSc、ブザーBZ、バッテリーBTに通電可能となる。これにより、上記回路R3が閉回路となり、ランプLP2が点灯し、重量センサScとブザーBZが作動可能になる。
【0073】
このように、脚立A2を作業可能な形状に組み立てており、輝度センサ4が使用空間の明るさを所定の明るさ未満であると検出したときには、ランプLP2は常時点灯する。なお、ランプLP2は、その明るさを使用空間の明るさに合わせて適宜調整可能であるので、ランプLP2の明るさを脚立A2が稼動中であるサインとしたり、周囲を必要充分な明るさで照らす照明とすることができるのは、上記脚立A1と同様である。
【0074】
(3)そして、脚立A2を、作業を行う場所の接地面に立てると、脚部の4つの重量センサ13が接地し、部分検出値が合算され、その検出値は、脚立A2の重量を風袋としているので、0kgを示す。ここで、例えば体重が88kgの作業者が脚立A2に乗ると、各重量センサ13の部分検出値を合算した検出値は、88kgを示す。なお、作業者が道具や資材等を持った場合は、それを加えた総重量を検出する。
【0075】
(4)本実施の形態で、予め設定されているしきい値が100kgで、第1の副しきい値が95kg、第2の副しきい値が90kgとし、作業者の体重が上記のように88kgとすると、作業者の体重はしきい値を超えておらず、しかも12kg差で充分に軽いので、ブザーBZは鳴らさずに、作業者等に作業の継続が可能であることを知らせる。
【0076】
(5)また、作業者の体重が、例えば92kgの場合、検出値(総重量)が超えた中で最も近い副しきい値90kgに対応した音(ブーブーブー:ゆっくりした断続音)が鳴り、しきい値にやや近いことを知らせる。また、作業者の体重が、例えば98kgの場合、検出値(総重量)が超えた中で最も近い副しきい値95kgに対応した音(ブブブブ:強く速い断続音)が鳴り、しきい値にかなり近いことを知らせて注意を促すことができる。
【0077】
(6)更に、作業者の体重が105kgである場合は、しきい値を超えているので、しきい値に対応した音(ブー:強い連続音)が鳴り、作業者等に総重量がしきい値を超えたことを知らせて、直ちに脚立A2から降りるように促すことができる。
【0078】
(7)また、周囲の輝度(明るさ)が、予め設定されたしきい値より明るい場合は、判定部5からの信号によりランプスイッチSW2がOFFになり、重量センサScに通電される。このときの重量センサScの作用は、上記重量センサScの作用(3)~(6)と同様であるので、説明を省略する。
【0079】
このように、脚立A2は、脚立A2に掛かる作業者(又は作業者と道具や資材等)の総重量を検出して、その重量が、予め設定した所定のしきい値を越えたときにブザーBZの音により警報を発することができ、作業者の転落等の事故を未然に防止できる脚立を提供することができる。
【0080】
また、上記回路R4が閉回路になったとき、すなわち、ランプLP2が点灯していないときも、重量センサScとブザーBZは作動する。また、上記のようにランプLP2が点灯している場合は、暗所においても脚立A2の存在を周囲に知らせることができ、作業者の衝突などの事故を未然に防止することができる。
【0081】
なお、本発明の脚立等の作業台においては、作業者が段部材10を強く踏み込むように衝撃を以て乗るなど、瞬間的に大きな荷重を検知したとしても、直ちに合算して検出値とすることがないようにする制御を掛けることにより、衝撃を検知して所定時間後の荷重が落ち着いた後の合算した値を検出値とすることもできる。
【0082】
本明細書及び特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書及び特許請求の範囲に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
【符号の説明】
【0083】
A1 脚立
1、1a 脚部
10 段部材
11、12 脚部材
11a、12a 脚部材
10a、10b 段部材
13 重量センサ
15 係合ピン
15a 係合ピン
LP1 ランプ
2 中心軸
3 固定具
30 係合部
SW1 主スイッチ
R1 回路
R2 回路
BT バッテリー
Sa 輝度センサ部
SW2 ランプスイッチ
Sb 重量センサ部
4 輝度センサ
5 判定部
6 判定部
7 通信部
A2 脚立
R3 回路
R4 回路
LP2 ランプ
BZブ ザー
Sc 重量センサ部
8 判定部
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-06-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台部と、
照明部と、
輝度センサを有し、
該輝度センサが使用空間の明るさを所定の明るさ以上であると検出したときに、消灯している前記照明部を点灯しないか、又は点灯している前記照明部を消灯し、前記輝度センサが使用空間の明るさを所定の明るさ未満であると検出したときに、消灯している前記照明部を点灯し、又は点灯している前記照明部の点灯状態を維持して、前記照明部の明るさを、使用空間の明るさに合わせて適宜調整可能である
作業台。
【請求項2】
前記台部全体に掛かる重量を検出する重量センサを有する検出部と、
前記重量センサの検出値と予め設定した所定のしきい値を比較して、前記検出値が前記しきい値を超えたときに警報を発する報知部とを備える
請求項1記載の作業台。
【請求項3】
前記しきい値への到達率の違いで複数の副しきい値が段階的に設定され、前記検出値が前記各副しきい値のうち何れかの副しきい値を超える毎に、前記検出値が超えた中で最も近い副しきい値に対応する警報を発する
請求項2記載の作業台。
【請求項4】
前記台部は複数の脚部を有しており、前記重量センサは前記各脚部に設けられ、前記各重量センサが検出する部分検出値を合算した重量を前記検出値とする
請求項1、2又は3記載の作業台。
【請求項5】
開閉動が可能で梯子段を有する複数の脚部と、
該各脚部を所定の角度に開いた状態で固定可能な固定具と、
前記各脚部の開閉動の中心部に設けてある台板と、
照明部と、
輝度センサを備えており、
該輝度センサが使用空間の明るさを所定の明るさ以上であると検出したときに、消灯している前記照明部を点灯しないか、又は点灯している前記照明部を消灯し、前記輝度センサが使用空間の明るさを所定の明るさ未満であると検出したときに、消灯している前記照明部を点灯し、又は点灯している前記照明部の点灯状態を維持して、前記照明部の明るさを、使用空間の明るさに合わせて適宜調整可能である
脚立。
【請求項6】
前記各脚部の接地部に設けてあり、前記各脚部に掛かる重量を検出する重量センサを有する検出部と、
前記各重量センサが検出する部分検出値を合算して検出値とし、該検出値と予め設定した所定のしきい値を比較して、前記検出値が前記しきい値を超えたときに警報を発する報知部とを備える
請求項5記載の脚立。
【手続補正書】
【提出日】2023-08-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台部と、
照明部と、
輝度センサを有し、
該輝度センサが使用空間の明るさを所定の明るさ以上であると検出したときに、消灯している前記照明部を点灯しないか、又は点灯している前記照明部を消灯し、前記輝度センサが使用空間の明るさを所定の明るさ未満であると検出したときに、消灯している前記照明部を点灯し、又は点灯している前記照明部の点灯状態を維持して、前記照明部の明るさを、使用空間の明るさに合わせて適宜調整可能である
作業台。
【請求項2】
前記台部全体に掛かる重量を検出する重量センサを有する検出部と、
前記重量センサの検出値と予め設定した所定のしきい値を比較して、前記検出値が前記しきい値を超えたときに警報を発する報知部とを備える
請求項1記載の作業台。
【請求項3】
前記しきい値への到達率の違いで複数の副しきい値が段階的に設定され、前記検出値が前記各副しきい値のうち何れかの副しきい値を超える毎に、前記検出値が超えた中で最も近い副しきい値に対応する警報を発する
請求項2記載の作業台。
【請求項4】
前記台部は複数の脚部を有しており、前記重量センサは前記各脚部に設けられ、前記各重量センサが検出する部分検出値を合算した重量を前記検出値とする
請求項2又は3記載の作業台。
【請求項5】
開閉動が可能で梯子段を有する複数の脚部と、
該各脚部を所定の角度に開いた状態で固定可能な固定具と、
前記各脚部の開閉動の中心部に設けてある台板と、
照明部と、
輝度センサを備えており、
該輝度センサが使用空間の明るさを所定の明るさ以上であると検出したときに、消灯している前記照明部を点灯しないか、又は点灯している前記照明部を消灯し、前記輝度センサが使用空間の明るさを所定の明るさ未満であると検出したときに、消灯している前記照明部を点灯し、又は点灯している前記照明部の点灯状態を維持して、前記照明部の明るさを、使用空間の明るさに合わせて適宜調整可能である
脚立。
【請求項6】
前記各脚部の接地部に設けてあり、前記各脚部に掛かる重量を検出する重量センサを有する検出部と、
前記各重量センサが検出する部分検出値を合算して検出値とし、該検出値と予め設定した所定のしきい値を比較して、前記検出値が前記しきい値を超えたときに警報を発する報知部とを備える
請求項5記載の脚立。