(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126242
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】温度制御装置、回路、温度制御方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H02H 5/04 20060101AFI20240912BHJP
G06F 1/26 20060101ALI20240912BHJP
G06F 1/20 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
H02H5/04 170
G06F1/26
G06F1/20 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034500
(22)【出願日】2023-03-07
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】上萬 翔太
【テーマコード(参考)】
5B011
【Fターム(参考)】
5B011DA01
5B011DB04
5B011JA24
5B011KK01
(57)【要約】
【課題】 CPUのサーマルシャットダウンが機能しない場合であっても、装置の内部温度が異常に上昇することを防止する。
【解決手段】
取得部(11)は、一定時間ごとに、装置の内部温度を示す情報を取得し、検出部(12)は、取得した内部温度を示す情報に基づいて、装置の内部温度の異常を検出し、出力制御部(13)は、内部温度の異常が所定回またはそれを超える回数検出されたとき、システム電源の出力を遮断する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定時間ごとに、装置の内部温度を示す情報を取得する取得手段と、
取得した前記内部温度を示す情報に基づいて、前記装置の前記内部温度の異常を検出する検出手段と、
前記内部温度の異常が所定回またはそれを超える回数検出されたとき、システム電源の出力を遮断する出力制御手段とを備えた
温度制御装置。
【請求項2】
前記システム電源の出力を遮断するための、前記内部温度の異常が検出された回数の基準となる前記所定回を規定する規定手段をさらに備え、
前記出力制御手段は、前記内部温度の異常が前記所定回またはそれを超える回数検出されたとき、前記システム電源の出力を遮断する
ことを特徴とする請求項1に記載の温度制御装置。
【請求項3】
電源線と接続された電源遮断スイッチと、
装置の内部温度を検知する温度センサと、
組み込みコントローラとを備え、
前記組み込みコントローラは、
一定時間ごとに、装置の内部温度を示す情報を取得し、
取得した前記内部温度を示す情報に基づいて、前記装置の前記内部温度の異常を検出し、
前記内部温度の異常が所定回またはそれを超える回数検出されたとき、システム電源の出力を遮断する
回路。
【請求項4】
コンピュータが、
一定時間ごとに、装置の内部温度を示す情報を取得し、
取得した前記内部温度を示す情報に基づいて、前記装置の前記内部温度の異常を検出し、
前記内部温度の異常が所定回またはそれを超える回数検出されたとき、システム電源の出力を遮断する
温度制御方法。
【請求項5】
前記コンピュータが、
前記システム電源の出力を遮断するための、前記内部温度の異常が検出された回数の基準となる前記所定回を規定する
ことを特徴とする請求項4に記載の温度制御方法。
【請求項6】
一定時間ごとに、装置の内部温度を示す情報を取得することと、
取得した前記内部温度を示す情報に基づいて、前記装置の前記内部温度の異常を検出することと、
前記内部温度の異常が所定回またはそれを超える回数検出されたとき、システム電源の出力を遮断することと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項7】
前記システム電源の出力を遮断するための、前記内部温度の異常が検出された回数の基準となる前記所定回を規定すること、
をコンピュータにさらに実行させることを特徴とする請求項6に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置等の内部温度を監視する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ファンレスの装置等では、CPU(computing processing unit)やバッテリなどの熱源が冷えにくいため、筐体の表面温度が高くなりやすい。筐体の表面温度を下げることと、装置のパフォーマンスを上げることとの間には、トレードオフの関係がある。
【0003】
関連する技術では、CPUは、温度センサが継続的に出力する温度データを用いて、装置の内部温度を監視する。関連する技術の一例では、CPU内部にDTS(Digital Thermal Sensor)を設置する。他の一例では、充電回路のコイル付近に、サーミスタを実装する。
【0004】
CPUは、装置の内部温度が閾値を回ったことを検出した場合、シャットダウン(出力OFF)する。これは、CPUのサーマルシャットダウン機能あるいは過熱保護機能と呼ばれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006-276949号公報
【特許文献2】特許第7141011号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
CPUは、負荷の高い処理を実行する場合には、暴走してしまう可能性がある。CPUが暴走している間は、CPUのサーマルシャットダウン機能が実行されない。その結果、装置の内部温度が上昇しつづけ、装置の故障等に繋がる可能性がある。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、CPUのサーマルシャットダウンが機能しない場合であっても、装置の内部温度が異常に上昇することを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る温度制御装置は、一定時間ごとに、装置の内部温度を示す情報を取得する取得手段と、取得した前記内部温度を示す情報に基づいて、前記装置の前記内部温度の異常を検出する検出手段と、前記内部温度の異常が所定回またはそれを超える回数検出されたとき、システム電源の出力を遮断する出力制御手段とを備えている。
【0009】
本発明の一態様に係る回路は、電源線と接続された電源遮断スイッチと、装置の内部温度を検知する温度センサと、組み込みコントローラとを備え、前記組み込みコントローラは、一定時間ごとに、装置の内部温度を示す情報を取得し、取得した前記内部温度を示す情報に基づいて、前記装置の前記内部温度の異常を検出し、前記内部温度の異常が所定回またはそれを超える回数検出されたとき、システム電源の出力を遮断する。
【0010】
本発明の一態様に係る温度制御方法では、コンピュータが、一定時間ごとに、装置の内部温度を示す情報を取得し、取得した前記内部温度を示す情報に基づいて、前記装置の前記内部温度の異常を検出し、前記内部温度の異常が所定回またはそれを超える回数検出されたとき、システム電源の出力を遮断する。
【0011】
本発明の一態様に係るプログラムは、一定時間ごとに、装置の内部温度を示す情報を取得することと、取得した前記内部温度を示す情報に基づいて、前記装置の前記内部温度の異常を検出することと、前記内部温度の異常が所定回またはそれを超える回数検出されたとき、システム電源の出力を遮断することと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一態様によれば、装置の内部温度が異常に上昇することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態1に係る回路の構成を示す回路図である。
【
図2】実施形態2に係る温度制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
【
図3】実施形態2に係る温度制御装置の動作を示すフローチャートである。
【
図4】実施形態3に係る温度制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
【
図5】実施形態3に係る温度制御装置の動作を示すフローチャートである。
【
図6】実施形態2~3に係る温度制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
〔実施形態1〕
図1を参照して、実施形態1について説明する。本実施形態1では、装置を制御する回路について説明する。
【0015】
(回路1)
図1は、本実施形態1に係る回路1の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、回路1は、組み込みコントローラEC、温度センサ100、および電源遮断スイッチSW1,SW2を備えている。また、回路1は、システム電源(AC電源)およびCPUを備えている。
【0016】
組み込みコントローラECと温度センサ100は、CLK/DATA通信可能なI/Fで接続されている。温度センサ100は、装置の内部温度を検知する。組み込みコントローラECは、温度センサ100から、温度データを継続的に受信する。温度データは、装置の内部温度を表す。
【0017】
組み込みコントローラECは、一定時間ごとに、装置の内部温度を示す情報を取得する。組み込みコントローラECは、取得した内部温度を示す情報に基づいて、装置の内部温度の異常を検出する。
【0018】
組み込みコントローラECは、内部温度の異常を検出した回数を測定する。そして、組み込みコントローラECは、内部温度の異常が所定回またはそれを超える回数検出されたとき、システム電源の出力をOFF(遮断)する。
【0019】
後述する実施形態2~3では、組み込みコントローラECの構成および動作の具体例を説明する。
【0020】
図1に示すように、システム電源用の電源線と、電源遮断スイッチSW1とが接続されている。また、バッテリ用の電源線と、電源遮断スイッチSW2とが接続されている。
【0021】
組み込みコントローラECは、装置の内部温度に関して、温度異常を検出したとき、電源遮断スイッチSW1をOFFすることにより、システム電源の出力を強制的にOFFする。これにより、CPUへ電力が供給されなくなるため、熱源であるCPUの温度が低下する。結果として、装置の内部温度を冷却することができる。
【0022】
(変形例)
本実施形態1に係る回路1が備えた組み込みコントローラECの一変形例について説明する。
【0023】
一変形例では、組み込みコントローラECは、装置の内部温度の異常を検出するための閾値の設定を変更可能である。例えば、装置の環境や、使用者の要望に応じて、閾値の設定を変更することができる。
【0024】
閾値の設定を変更することにより、組み込みコントローラECが装置の内部温度の異常を検出する回数が変化する。その結果、システム電源の出力が遮断されるタイミングも変化する。
【0025】
本変形例の構成によれば、適切なタイミングで回路1のシステム電源の出力が遮断されるように、閾値の設定を変更することができる。
【0026】
(本実施形態の効果)
本実施形態の構成によれば、回路1は、電源線と接続された電源遮断スイッチSW1,SW2と、装置の内部温度を検知する温度センサ100と、組み込みコントローラECとを備えている。
【0027】
組み込みコントローラECは、一定時間ごとに、装置の内部温度を示す情報を取得し、取得した内部温度を示す情報に基づいて、装置の内部温度の異常を検出し、装置の内部温度の異常が所定回またはそれを超える回数検出されたとき、システム電源の出力を遮断する。
【0028】
これにより、CPUのサーマルシャットダウン機能によらず、装置の内部温度が異常に上昇することを防止することができる。
【0029】
〔実施形態2〕
図2~
図3を参照して、実施形態2について説明する。本実施形態2では、前記実施形態1に係る回路(
図1)を構成する組み込みコントローラの詳細を説明する。
【0030】
(温度制御装置10の構成)
図2は、本実施形態2に係る温度制御装置10の機能ブロック図である。
図2に示すように、温度制御装置10は、取得部11、検出部12、および出力制御部13を備えている。
【0031】
取得部11は、一定時間ごとに、装置の内部温度を示す情報を取得する。取得部11は、取得手段の一例である。
【0032】
例えば、取得部11は、温度センサ100(
図1)から、装置の内部温度を表す温度データを継続的に取得する。取得部11は、温度センサ100から一定時間ごとに取得した、装置の内部温度を示す情報(あるいは温度データ)を、検出部12へ出力する。
【0033】
取得部11は、温度センサ100から装置の内部温度を表す温度データを取得するごとに、装置の内部温度を示す情報を、検出部12へ出力する。あるいは、取得部11は、装置の内部温度の時系列データを、検出部12へ出力してもよい。
【0034】
検出部12は、取得した内部温度を示す情報に基づいて、装置の内部温度の異常を検出する。検出部12は、検出手段の一例である。
【0035】
例えば、検出部12は、取得部11から、装置の内部温度を示す情報を受信する。検出部12は、装置の内部温度が、閾値以上であるかどうかを判定する。
【0036】
装置の内部温度が、閾値以上である場合、検出部12は、装置の内部温度の異常を検出する。検出部12は、装置の内部温度の異常を検出したことを、出力制御部13に通知する。
【0037】
出力制御部13は、内部温度の異常を検出した回数を測定する。例えば、出力制御部13は、検出部12から、装置の内部温度の異常を検出したことを通知される。出力制御部13は、検出部12が装置の内部温度の異常を検出した回数のカウントを1増加する。
【0038】
出力制御部13は、検出部12から異常を検出したことを通知されるたびに、カウントを1ずつ増加する。
【0039】
出力制御部13は、内部温度の異常が所定回またはそれを超える回数検出されたとき、システム電源の出力をOFFする。出力制御部13は、出力制御手段の一例である。
【0040】
例えば、出力制御部13は、システム電源用の電源線と接続されている電源遮断スイッチSW1,SW2(
図1)をOFFに切り替える。これにより、システム電源の出力が遮断される。
【0041】
(温度制御装置10の動作;温度制御方法)
図3を参照して、本実施形態2に係る温度制御装置10の動作を説明する。
図3は、動作を説明するフローチャートである。
【0042】
図3に示すように、まず、温度制御装置10の電源をONする(S101)。
【0043】
次に、取得部11は、組み込みコントローラECと接続されている温度センサ100(
図1)から、装置の内部温度を示す情報(温度データ)を取得する(S102)。取得部11は、レジスタ内に、装置の内部温度の測定値を格納する。
【0044】
以後、取得部11は、一定の間隔で、温度センサ100から温度データを取得する。そのたびに、取得部11は、レジスタ内の値を更新する。
【0045】
検出部12は、温度センサ100から取得した温度データを参照する。そして、検出部12は、装置の内部温度が、閾値を上回っているかどうか判定する(S103)。
【0046】
装置の内部温度が閾値を下回っている場合、ステップS102に戻る。
【0047】
一方、装置の内部温度が閾値以上である場合、検出部12は、装置の内部温度の異常を検出する(S104)。
【0048】
なお、閾値については、温度制御装置10内の別のレジスタにて定義することが可能であってもよい。
【0049】
続いて、出力制御部13は、装置の内部温度の異常が所定回またはそれを超える回数検出されたかどうかを判定する(S105)。
【0050】
装置の内部温度の異常が検出された回数が所定回を下回る場合(S105でNo)、フローはステップS102に戻る。
【0051】
装置の内部温度の異常が検出された回数が所定回またはそれを超える回数である場合(S105でYes)、出力制御部13は、システム電源をOFFする(S106)。
【0052】
出力制御部13が、システム電源をOFFすることで、電源ライン(バッテリ、システム電源)と接続している電源遮断スイッチSW1,SW2が切り離されて、装置の電源がOFFされる。
【0053】
以上で、本実施形態2に係る温度制御装置10の動作は終了する。
【0054】
(本実施形態の効果)
本実施形態の構成によれば、取得部11は、一定時間ごとに、装置の内部温度を示す情報を取得する。検出部12は、取得した内部温度を示す情報に基づいて、装置の内部温度の異常を検出する。出力制御部13は、内部温度の異常が所定回またはそれを超える回数検出されたとき、システム電源の出力を遮断する。
【0055】
これにより、CPUのサーマルシャットダウン機能によらず、装置の内部温度が異常に上昇することを防止することができる。
【0056】
〔実施形態3〕
図4~
図5を参照して、本発明の実施形態3について説明する。本実施形態3では、温度制御装置10内の別のレジスタにて、「所定回」を規定する。装置の内部温度の異常が検出された回数が、規定された「所定回」以上である場合、システム電源をOFFする。
【0057】
本実施形態3では、前記実施形態2と同じ構成に対して、同じ符号を付して、前記実施形態2における説明を引用する。
【0058】
(温度制御装置20の構成)
図4は、本実施形態3に係る温度制御装置20の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、温度制御装置20は、取得部11、検出部12、および出力制御部13を備えている。温度制御装置20は、規定部24をさらに備えている。
【0059】
規定部24は、システム電源の出力を遮断するための、装置の内部温度の異常が検出された回数の基準となる所定回を規定する。規定部24は、規定手段の一例である。
【0060】
例えば、規定部24は、装置またはCPUの種類に応じて、所定回を規定する。規定部24は、ユーザから、所定回を指定する情報の入力を受け付けてもよい。
【0061】
出力制御部13は、規定部24が規定した所定回またはそれを超える回数、内部温度の異常が検出されたとき、システム電源の出力をOFFする。
【0062】
(温度制御装置20の動作;温度制御方法)
図5を参照して、本実施形態3に係る温度制御装置20の動作を説明する。
図5は、動作を説明するフローチャートである。
【0063】
図5に示すように、規定部24は、システム電源の出力を遮断するための、装置の内部温度の異常が検出された回数の基準となる所定回を規定する(S201)。規定部24は、規定した所定回を示す情報を、出力制御部13へ出力する。
【0064】
その後、温度制御装置20の電源をONする(S202)。
【0065】
次に、取得部11は、組み込みコントローラECと接続されている温度センサ100(
図1)から、装置の内部温度を示す情報(温度データ)を取得する(S203)。取得部11は、レジスタ内に、装置の内部温度の値を格納する。
【0066】
以後、取得部11は、一定の間隔で、温度センサ100から温度データを取得する。そのたびに、取得部11は、レジスタ内の値を更新する。
【0067】
検出部12は、温度センサ100から取得した温度データを参照する。そして、検出部12は、装置の内部温度が、閾値を上回っているかどうか判定する(S204)。
【0068】
装置の内部温度が閾値を下回っている場合、ステップS203に戻る。
【0069】
一方、装置の内部温度が閾値以上である場合、検出部12は、装置の内部温度の異常を検出する(S205)。
【0070】
なお、閾値については、温度制御装置10内の別のレジスタにて定義することが可能であってもよい。
【0071】
出力制御部13は、規定部24から、規定部24が規定した所定回を示す情報を受信する。続いて、出力制御部13は、装置の内部温度の異常が所定回またはそれを超える回数検出されたかどうかを判定する(S206)。
【0072】
装置の内部温度の異常が検出された回数が所定回を下回る場合(S206でNo)、フローはステップS203に戻る。
【0073】
装置の内部温度の異常が検出された回数が所定回またはそれを超える回数である場合(S206でYes)、出力制御部13は、システム電源をOFFする(S207)。
【0074】
出力制御部13が、システム電源をOFFすることで、電源ライン(バッテリ、システム電源)と接続している電源遮断スイッチSW1が切り離されて、装置の電源がOFFされる。
【0075】
以上で、本実施形態3に係る温度制御装置20の動作は終了する。
【0076】
(本実施形態の効果)
本実施形態の構成によれば、取得部11は、一定時間ごとに、装置の内部温度を示す情報を取得する。検出部12は、取得した内部温度を示す情報に基づいて、装置の内部温度の異常を検出する。出力制御部13は、内部温度の異常が所定回またはそれを超える回数検出されたとき、システム電源の出力を遮断する。
【0077】
これにより、CPUのサーマルシャットダウン機能によらず、装置の内部温度が異常に上昇することを防止することができる。
【0078】
さらに、本実施形態の構成によれば、規定部24は、システム電源の出力を遮断するための、装置の内部温度の異常が検出された回数の基準となる所定回を規定する。出力制御部13は、規定部24が規定した所定回またはそれを超える回数、内部温度の異常が検出されたとき、システム電源の出力をOFFする。
【0079】
これにより、適切なタイミングでシステム電源の出力が遮断されるようにすることができる。
【0080】
(ハードウェア構成)
前記実施形態2~3で説明した温度制御装置10,20の各構成要素は、機能単位のブロックを示している。これらの構成要素の一部又は全部は、例えば
図6に示すような情報処理装置により実現される。
図6は、情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0081】
図6に示すように、コンピュータ110は、CPU(Central Processing Unit)111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。なお、コンピュータ110は、CPU111に加えて、又はCPU111に代えて、GPU(Graphics Processing Unit)、又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)を備えていてもよい。
【0082】
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性の記憶装置である。また、本実施形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施形態におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであってもよい。
【0083】
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクドライブの他、フラッシュメモリなどの半導体記憶装置があげられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。
【0084】
データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
【0085】
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash(登録商標))及びSD(Secure Digital)などの汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)などの磁気記録媒体、又はCD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記録媒体があげられる。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は、例えば、装置の内部温度を監視することに利用することができる。
【符号の説明】
【0087】
1 回路
10 温度制御装置
11 取得部
12 検出部
13 出力制御部
20 温度制御装置
24 規定部
EC 組み込みコントローラ
100 温度センサ