(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126267
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】酒税管理装置、酒税管理方法、および酒税管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/00 20230101AFI20240912BHJP
【FI】
G06Q40/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034542
(22)【出願日】2023-03-07
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大西 宏
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 ゆうみ
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB64
5L055BB64
(57)【要約】
【課題】酒税の支払額を早期に推定することができる酒税管理装置、酒税管理方法、および酒税管理プログラムを提供する。
【解決手段】商品を出荷した実績または入荷した実績を含む実績データに基づいて酒税金額を算出する実績商品酒税算出部と、商品を受注した予定または発注した予定を含む予定データと実績データとに基づいて酒税金額を算出する予定商品酒税算出部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を出荷した実績または入荷した実績を含む実績データに基づいて酒税金額を算出する実績商品酒税算出部と、
商品を受注した予定または発注した予定を含む予定データと前記実績データとに基づいて酒税金額を算出する予定商品酒税算出部と、
を備える酒税管理装置。
【請求項2】
前記実績商品酒税算出部は、国内製造品を出荷した出荷データに基づいて酒税金額を算出し、前記予定商品酒税算出部は、前記国内製造品を受注した受注データと前記出荷データとに基づいて酒税金額を算出する、
請求項1に記載の酒税管理装置。
【請求項3】
前記実績商品酒税算出部は、輸入品が入荷した入荷データに基づいて酒税金額を算出し、前記予定商品酒税算出部は、前記輸入品を発注した発注データと前記入荷データとに基づいて酒税金額を算出する、
請求項1または請求項2に記載の酒税管理装置。
【請求項4】
商品を出荷した実績または入荷した実績を含む実績データに基づいて酒税金額を算出するステップと、
商品を受注した予定または発注した予定を含む予定データと前記実績データとに基づいて酒税金額を算出するステップと、
を有する酒税管理方法。
【請求項5】
商品を出荷した実績または入荷した実績を含む実績データに基づいて酒税金額を算出するステップと、
商品を受注した予定または発注した予定を含む予定データと前記実績データとに基づいて酒税金額を算出するステップと、
を実行させる酒税管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酒税管理装置、酒税管理方法、および酒税管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
酒税の支払いに関して、通常、月単位で酒税報告書を作成し、翌月末までに税務署に酒税報告書を提出し、翌々月末までに支払を行う。従来の酒税に関する出願としては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、自社で製造した商品の酒税は、対象となる月に保税倉庫から出荷された商品に対して計算する。そのため、酒税の算出は、商品の出荷が完了してから行われる。一方、自社が輸入した商品の酒税は、対象となる月に税関を通過して入荷した商品に対して計算する。そのため、酒税の算出は、商品の入荷が完了してから行われる。酒税の支払いは、酒税報告書を税務署に提出した翌月末までに行う必要があることから、税務署に支払う酒税の総額を早期に把握したいという要望がある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、酒税の支払額を早期に推定することができる酒税管理装置、酒税管理方法、および酒税管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る酒税管理装置は、商品を出荷した実績または入荷した実績を含む実績データに基づいて酒税金額を算出する実績商品酒税算出部と、商品を受注した予定または発注した予定を含む予定データと前記実績データとに基づいて酒税金額を算出する予定商品酒税算出部と、を備える。
【0007】
なお、本発明に係る酒税管理装置において、前記実績商品酒税算出部は、国内製造品を出荷した出荷データに基づいて酒税金額を算出し、前記予定商品酒税算出部は、前記国内製造品を受注した受注データと前記出荷データとに基づいて酒税金額を算出してもよい。
【0008】
また、本発明に係る酒税管理装置において、前記実績商品酒税算出部は、輸入品が入荷した入荷データに基づいて酒税金額を算出し、前記予定商品酒税算出部は、前記輸入品を発注した発注データと前記入荷データとに基づいて酒税金額を算出してもよい。
【0009】
また、本発明に係る酒税管理方法は、商品を出荷した実績または入荷した実績を含む実績データに基づいて酒税金額を算出するステップと、商品を受注した予定または発注した予定を含む予定データと前記実績データとに基づいて酒税金額を算出するステップと、を有する。
【0010】
また、本発明に係る酒税管理プログラムは、商品を出荷した実績または入荷した実績を含む実績データに基づいて酒税金額を算出するステップと、商品を受注した予定または発注した予定を含む予定データと前記実績データとに基づいて酒税金額を算出するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、酒税の支払額を早期に推定することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、酒税管理装置の構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、商品区分マスタの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、酒税分類マスタの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、商品マスタメンテの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、酒税計算定義マスタの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、国内製造品の受注データの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、国内製造品の出荷データの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、輸入品の発注データの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、輸入品の入荷データの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、酒税の計算方法を説明するための一例を示す図である。
【
図12】
図12は、国内製造品の酒税計算方法を表すフローチャートの一例を示す図である。
【
図13】
図13は、国内製造品酒税確認データの一例を示す図である。
【
図14】
図14は、輸入品の酒税計算方法を表すフローチャートの一例を示す図である。
【
図15】
図15は、輸入品酒税確認データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係る酒税管理装置、酒税管理方法、および酒税管理プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0014】
[酒税管理装置]
図1は、酒税管理装置10の構成の一例を示すブロック図である。
【0015】
酒税管理装置10は、商品の酒税金額を算出するものである。ここで、商品とは、自社などで製造した国内製造品と、海外から輸入した輸入品である。そのため、酒税管理装置10は、国内製造品の酒税金額と輸入品の酒税金額とを合計した酒税金額を算出する。
【0016】
酒税管理装置10は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータを基に構築したものである。なお、酒税管理装置10は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置を基に構築したものに限らず、市販のノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォンまたはタブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置を基に構築したものであってもよい。
【0017】
酒税管理装置10は、制御部11と、通信インターフェース部12と、記憶部13と、入出力インターフェース部14とを備える。酒税管理装置10が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続される。
【0018】
通信インターフェース部12は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、酒税管理装置10をネットワーク100に通信可能に接続される。通信インターフェース部12は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク100は、酒税管理装置10とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部13に格納されるデータは、例えば、サーバ200に格納されてもよい。
【0019】
入出力インターフェース部14は、入力装置21と、出力装置22が接続される。入力装置21は、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。出力装置22は、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。なお、以下では、入力装置21をキーボードまたはマウスとし、出力装置22をモニタとして記載する場合がある。
【0020】
記憶部13は、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部13は、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0021】
記憶部13は、商品マスタ31と、受注データ32と、出荷データ33と、発注データ34と、入荷データ35とが格納される。
【0022】
商品マスタ31は、商品区分マスタと、酒税分類マスタと、商品マスタメンテと、酒税計算定義マスタとを有する。
【0023】
図2は、商品区分マスタの一例を示す図である。
図2に示すように、商品区分マスタは、商品区分01が国内製造品、商品区分01が輸入造品、商品区分03がその他を表している。
【0024】
図3は、酒税分類マスタの一例を示す図である。
図3に示すように、酒税分類マスタは、酒類の分類11がビール、酒類の分類21が発泡酒(麦芽比率50%以上)、酒類の分類22が発泡酒(麦芽比率25%以上)、酒類の分類23が発泡酒(麦芽比率25%未満)、酒類の分類31がその他の発泡性酒類(いわゆる、新ジャンル)、酒類の分類32がその他の発泡性酒類(ホップ及び一定の苦味料を原料としない酒類)、酒類の分類41が果実酒、酒類の分類51がウイスキーである。
【0025】
図4は、商品マスタメンテの一例を示す図である。
図4に示すように、商品マスタメンテは、商品コードと、商品名と、商品区分、酒類の分類、アルコール度数と、容量(リットル)とが関連付けられたものである。
【0026】
図5は、酒税計算定義マスタの一例を示す図である。
図5に示すように、酒税計算定義マスタは、適用開始日と、酒類の分類と、アルコール度数(未満)と、1キロリットル当たりの税率(酒税)と、加算基準度数と、度数単位加算金額(1度毎)とが関連付けられたものである。
【0027】
図1に戻り、受注データ32と出荷データ33は、国内製造品における受注データと出荷データである。受注データ32は、受注した国内製造品の出荷予定データであり、受注した後に既に出荷した国内製造品の出荷実績データと、受注した後にまだ出荷していない未出荷の国内製造品の未出荷データとを含む。出荷データ33は、受注した後に既に出荷した国内製造品の出荷実績データであり、受注した後にまだ出荷していない未出荷の国内製造品の未出荷データを含まない。そのため、受注データから出荷データを除くと、未出荷データを求めることができる。
【0028】
発注データ34と入荷データ35は、輸入品における受注データと出荷データである。発注データ34は、発注した輸入品の入荷予定データであり、発注した後に既に入荷した輸入品の入荷実績データと、発注した後にまだ入荷していない未入荷の輸入品の未入荷データとを含む。入荷データ35は、発注した後に既に入荷した輸入品の入荷実績データであり、発注した後にまだ入荷していない未入荷の輸入品の未入荷データを含まない。そのため、発注データから入荷データを除くと、未入荷データを求めることができる。
【0029】
図6は、国内製造品の受注データの一例を示す図である。
図6に示すように、受注データ32は、所定の期間(所定の月)における受注(出荷予定)データである。受注データ32は、国内製造品の受注番号(NO)と、得意先(納入先)と、出荷予定日と、商品区分と、受注数と、出荷済数とが関連付けられたものである。
【0030】
図7は、国内製造品の入荷データの一例を示す図である。
図7に示すように、出荷データ33は、所定の期間(所定の月)における出荷(出荷実績)データである。出荷データ33は、国内製造品の出荷番号(NO)と、得意先(納入先)と、出荷日と、商品区分と、出荷数とが関連付けられたものである。
【0031】
図8は、輸入品の発注データの一例を示す図である。
図8に示すように、発注データ34は、所定の期間(所定の月)における発注(入荷予定)データである。発注データ34は、輸入品の発注番号(NO)と、得意先(納入先)と、入荷予定日と、商品区分と、発注数と、入荷済数とが関連付けられたものである。
【0032】
図9は、輸入品の入荷データの一例を示す図である。
図9に示すように、入荷データ35は、所定の期間(所定の月)における発注(入荷実績)データである。入荷データ35は、輸入品の入荷番号(NO)と、発注番号(NO)と、得意先(納入先)と、入荷日と、商品区分と、入荷数とが関連付けられたものである。
【0033】
図1に戻り、制御部11は、酒税管理装置10を統括的に制御するCPU等である。制御部11は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0034】
制御部11は、情報処理として、記憶部13に記憶された各種データに基づいて酒税算出処理を実行する。制御部11は、酒税算出処理として、国内製造品および輸入品における所定の期間(所定の月)における酒税の合計金額を算出して推定する。
【0035】
制御部11は、第1制御部41と、第2制御部51とを有する。第1制御部41は、商品としての国内製造品における所定の期間(所定の月)における酒税の合計金額を推定する。第1制御部41は、第1実績商品酒税算出部42と、第1予定商品酒税算出部43とを有する。
【0036】
第1実績商品酒税算出部42は、国内製造品(商品)を出荷した実績を含む実績データに基づいて酒税金額を算出する。具体的に、第1実績商品酒税算出部42は、国内製造品を出荷した出荷データに基づいて酒税金額を算出する。第1予定商品酒税算出部43は、国内製造品を受注した予定を含む予定データと実績データ(出荷データ)とに基づいて酒税金額を算出する。具体的に、第1予定商品酒税算出部43は、国内製造品を受注した受注データと出荷データとに基づいて酒税金額を算出する。
【0037】
第2制御部51は、商品としての輸入品における所定の期間(所定の月)における酒税の合計金額を推定する。第2制御部51は、第2実績商品酒税算出部52と、第2予定商品酒税算出部53とを有する。
【0038】
第2実績商品酒税算出部52は、国内製造品(商品)が入荷した実績を含む実績データに基づいて酒税金額を算出する。具体的に、第2実績商品酒税算出部52は、輸入品が入出荷した入荷データに基づいて酒税金額を算出する。第2予定商品酒税算出部53は、輸入品を発注した予定を含む予定データと実績データ(入荷データ)とに基づいて酒税金額を算出する。具体的に、第2予定商品酒税算出部53は、輸入品を発注した発注データと入荷データとに基づいて酒税金額を算出する。
【0039】
[酒税計算方法]
図10は、酒税の計算方法を説明するための一例を示す図、
図11は、商品酒税データの一例を示す図である。
【0040】
図1に示すように、制御部11は、所定の酒税計算処理を行うことで、月別商品別の商品コード当たりの酒税を算出する。酒税計算処理は、下記数式を用いて行う。
商品コード当たりの酒税=1キロリットル当たりの税率(酒税)×商品マスタメンテの
容量(リットル)/1000
例えば、
図10に示すように、商品コード003の場合、商品コード003に対して、酒税の分類22、アルコール度数4、総量(リットル)4を関連付ける。この場合、商品マスタの種類の分類が同一の定義を抽出し、アルコール度数が範囲に含まれる定義を採用する。
【0041】
すると、酒類の種類11に対して、アルコール度数(未満)10、1キロリットル当たりの税率(酒税)134,250円、加算基準度数0、度数単位加算(1度毎)0であるパターン1と、アルコール度数(未満)0、1キロリットル当たりの税率(酒税)200,000円、加算基準度数0、度数単位加算(1度毎)0であるパターン1が提示される。ここで、パターン1は、アルコール分10度未満であり、パターン2は、アルコール分10度以上であることから、パターン1が採用される。
【0042】
図11に示すように、上述した酒税計算処理を行うことで、2020年10月における商品別の商品コード当たりの酒税が算出される。ここで、算出された酒税は、国内製造品と輸入品を含むものである。
【0043】
[酒税管理方法]
図12は、国内製造品の酒税計算方法を表すフローチャートの一例を示す図、
図13は、国内製造品酒税確認データの一例を示す図である。
【0044】
図1および
図12に示すように、ステップS11にて、第1制御部41は、国内製造品の受注データを記憶部13の受注データ32から取得する。ステップS12にて、第1制御部41は、国内製造品の出荷データを記憶部13の出荷データ33から取得する。ステップS13にて、第1制御部41は、酒税算出期間を設定する。酒税算出期間は、出荷予定日または出荷予定月である。
【0045】
ステップS14にて、第1実績商品酒税算出部42は、国内製造品を出荷した出荷データに基づいて酒税金額を算出する。ここで、出荷データは、受注した後に既に出荷した国内製造品の出荷実績データであり、受注した後にまだ出荷していない未出荷の国内製造品の未出荷データを含まない。そのため、第1実績商品酒税算出部42は、国内製造品を既に出荷した出荷済の出荷データに基づいて酒税金額を算出する。
【0046】
ステップS15にて、第1予定商品酒税算出部43は、国内製造品を受注した受注データと出荷データとに基づいて酒税金額を算出する。受注データは、受注した国内製造品の出荷予定データであり、受注した後に既に出荷した国内製造品の出荷実績データと、受注した後にまだ出荷していない未出荷の国内製造品の未出荷データとを含む。そのため、第1予定商品酒税算出部43は、国内製造品を受注した受注データから、受注した後に既に出荷した国内製造品の出荷実績データを削除することで取得した受注した後にまだ出荷していない未出荷の国内製造品の未出荷データに基づいて酒税金額を算出する。
【0047】
ステップS16にて、第1制御部41は、ステップS14の処理で取得した出荷済の国内製造品における酒税金額と、ステップS15の処理で取得した未出荷の国内製造品における酒税金額とを合わせた国内製造品の酒税の金額を算出する。
【0048】
図1に示すように、第1制御部41は、算出した国内製造品の酒税の金額を、例えば、出力装置22に出力する。
図13は、国内製造品における酒税の金額を確認するための画面の一例を示している。
図13に示すように、出力装置22は、出荷済の国内製造品における酒税金額と、当月の国内製造品における総酒税金額を表示する。
【0049】
図14は、輸入品の酒税計算方法を表すフローチャートの一例を示す図、
図15は、輸入品酒税確認データの一例を示す図である。
【0050】
図1および
図14に示すように、ステップS21にて、第2制御部51は、輸入品の発注データを記憶部13の発注データ34から取得する。ステップS22にて、第2制御部51は、輸入品の入荷データを記憶部13の入荷データ35から取得する。ステップS23にて、第2制御部51は、酒税算出期間を設定する。酒税算出期間は、出荷予定日または出荷予定月である。
【0051】
ステップS24にて、第2実績商品酒税算出部52は、輸入品を入荷した入荷データに基づいて酒税金額を算出する。ここで、入荷データは、発注した後に既に入荷した輸入品の入荷実績データであり、発注した後にまだ入荷していない未入荷の輸入品の未入荷データを含まない。そのため、第2実績商品酒税算出部52は、輸入品が既に入荷した入荷済の入荷データに基づいて酒税金額を算出する。
【0052】
ステップS25にて、第2予定商品酒税算出部53は、輸入品を発注した発注データと入荷データとに基づいて酒税金額を算出する。発注データは、発注した輸入品の入荷予定データであり、発注した後に既に入荷した輸入品の入荷実績データと、発注した後にまだ入荷していない未入荷の輸入品の未入荷データとを含む。そのため、第2予定商品酒税算出部53は、輸入品を発注した発注データから、発注した後に既に入荷した輸入品の出荷実績データを削除することで取得した発注した後にまだ入荷していない未入荷の輸入品の未入荷データに基づいて酒税金額を算出する。
【0053】
ステップS26にて、第2制御部51は、ステップS24の処理で取得した入荷済の輸入品における酒税金額と、ステップS25の処理で取得した未入荷の輸入品における酒税金額とを合わせた輸入品の酒税の金額を算出する。
【0054】
図1に示すように、第2制御部51は、算出した輸入品の酒税の金額を、例えば、出力装置22に出力する。
図15は、輸入品における酒税の金額を確認するための画面の一例を示している。
図15に示すように、出力装置22は、出荷済の輸入品における酒税金額と、当月の輸入品における総酒税金額を表示する。
【0055】
[本実施形態の作用効果]
本実施形態の酒税管理装置10は、商品を出荷した実績または入荷した実績を含む実績データに基づいて酒税金額を算出する実績商品酒税算出部42,52と、商品を受注した予定または発注した予定を含む予定データと実績データとに基づいて酒税金額を算出する予定商品酒税算出部43,53とを備える。そのため、既に出荷した商品や既に入荷した商品の酒税だけでなく、これから出荷する予定の商品やこれから入荷する予定の商品の酒税も把握することができ、酒税の支払額を早期に推定することができる。
【0056】
本実施形態の酒税管理装置10は、第1実績商品酒税算出部42は、国内製造品を出荷した出荷データに基づいて酒税金額を算出し、第1予定商品酒税算出部は、国内製造品を受注した受注データと出荷データとに基づいて酒税金額を算出する。そのため、既に出荷した国内製造品の酒税だけでなく、これから出荷する予定の国内製造品の酒税も把握することができる。
【0057】
本実施形態の酒税管理装置10は、第2実績商品酒税算出部52は、輸入品が入荷した入荷データに基づいて酒税金額を算出し、第2予定商品酒税算出部53は、輸入品を発注した発注データと入荷データとに基づいて酒税金額を算出する。そのため、既に入荷した輸入品の酒税だけでなく、これから入荷する予定の輸入品の酒税も把握することができる。
【0058】
[国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0059】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0060】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0061】
[他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0062】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0063】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0064】
また、酒税管理装置10に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0065】
例えば、酒税管理装置10が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて酒税管理装置10に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0066】
また、このコンピュータプログラムは、酒税管理装置10に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0067】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0068】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0069】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0070】
また、酒税管理装置10は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、酒税管理装置10は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0071】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、酒造メーカーまたは酒卸において有用である。
【符号の説明】
【0073】
10 酒税管理装置
11 制御部
12 通信インターフェース部
13 記憶部
14 入出力インターフェース部
21 入力装置
22 出力装置
31 商品マスタ
32 受注データ
33 出荷データ
34 発注データ
35 入荷データ
41 第1制御部
42 第1実績商品酒税算出部
43 第1予定商品酒税算出部
51 第2制御部
52 第2実績商品酒税算出部
53 第2予定商品酒税算出部
100 ネットワーク
200 サーバ