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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126271
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】段ボール用接着剤
(51)【国際特許分類】
   C09J 103/02 20060101AFI20240912BHJP
   C09J 11/04 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
C09J103/02
C09J11/04
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034546
(22)【出願日】2023-03-07
(71)【出願人】
【識別番号】518261641
【氏名又は名称】林六株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】弁理士法人服部国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 英生
(72)【発明者】
【氏名】廣部 靖宗
【テーマコード(参考)】
4J040
【Fターム(参考)】
4J040BA111
4J040HA146
4J040HA286
4J040JA03
4J040JA13
4J040KA14
4J040KA16
4J040LA06
4J040MA09
4J040NA07
(57)【要約】
【課題】硼砂を使用しない段ボール用接着剤を提供する。
【解決手段】 段ボール用接着剤は、中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤であって、ノーキャリア方式により製造するに際し、メイン部の水、澱粉、苛性ソーダ及びトリメタリン酸ナトリウム、アミド硫酸、を含み、メイン部、アルカリ部及び中和剤の合計質量に対して、トリメタリン酸ナトリウムの質量を0.01~0.22質量%含む。
【選択図】無し
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤であって、
ステインホール方式により製造するに際し、
キャリア部に、水、トリメタリン酸ナトリウムの架橋剤、澱粉及び苛性ソーダを含み、
メイン部に、水及び澱粉を含み、
キャリア部及びメイン部の合計質量に対して、前記トリメタリン酸ナトリウムを0.01~0.22質量%含む段ボール用接着剤。
【請求項2】
中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤であって、
ステインホール方式により製造するに際し、
キャリア部に、水、澱粉及び苛性ソーダを含み、
メイン部に、水、澱粉及びトリメタリン酸ナトリウムの架橋剤を含み、
キャリア部及びメイン部の合計質量に対して、前記トリメタリン酸ナトリウムを0.01~0.22質量%含む段ボール用接着剤。
【請求項3】
中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤であって、
ノーキャリア方式により製造するに際し、
メイン部に水、トリメタリン酸ナトリウム及び澱粉、アルカリ部に水及び苛性ソーダ、中和剤にアミド硫酸を含み、
メイン部、アルカリ部及び中和剤の合計質量に対して、前記トリメタリン酸ナトリウムを0.01~0.22質量%含む段ボール用接着剤。
【請求項4】
前記アミド硫酸に代えて、クエン酸、塩酸、酢酸、硫酸又はリン酸からなる群より選択される1以上の中和剤を含む請求項3に記載の段ボール用接着剤。
【請求項5】
前記苛性ソーダに代えて、水酸化カリウム又は水酸化カルシウムから選択される1以上のアルカリを含む請求項1に記載の段ボール用接着剤。
【請求項6】
前記苛性ソーダに代えて、水酸化カリウム又は水酸化カルシウムから選択される1以上のアルカリを含む請求項2に記載の段ボール用接着剤。
【請求項7】
前記苛性ソーダに代えて、水酸化カリウム又は水酸化カルシウムから選択される1以上のアルカリを含む請求項3に記載の段ボール用接着剤。
【請求項8】
キャリア部及びメイン部の合計質量に対する澱粉濃度が8質量%であり、ブラベンダー粘度を測定すると、昇温時の最高粘度が700BU以上になる請求項1に記載の段ボール用接着剤。
【請求項9】
キャリア部及びメイン部の合計質量に対する澱粉濃度が8質量%であり、ブラベンダー粘度を測定すると、昇温時の最高粘度が700BU以上になる請求項2に記載の段ボール用接着剤。
【請求項10】
メイン部、アルカリ部及び中和剤の合計質量に対する澱粉濃度が8質量%であり、ブラベンダー粘度を測定すると、昇温時の最高粘度が700BU以上になる請求項3に記載の段ボール用接着剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、段ボール用接着剤及び段ボール用接着剤の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、段ボール用糊剤は、水、澱粉、苛性ソーダ及び硼砂を配合し、製糊する。配合する際、配合比率、配合タイミング、配合時の温度または使用する澱粉の品質などにより、出来上がる糊剤の良し悪しが決まり、段ボールを生産するときの生産性が変わる。
【0003】
硼砂の役割として、苛性ソーダの存在下で澱粉と疑似架橋反応して見掛けの分子量を大きくする。その結果、粘着力を増し、初期接着性を改良する。硼砂による架橋反応は、澱粉の分子間で分子間結合をすることで熱や物理的ダメージやシェアなどへの耐性を付与できる。また、硼砂があると、架橋反応により、糊液の保水性が高くなり、ゲル強度も強くなる。
硼砂を適量使用することで、澱粉と架橋反応し、ゲル強度を高め結果的に接着時の保水性を高めることができる。硼砂を過剰使用するとバリツキの原因となる。硼砂は、初期接着性が向上し、糊化から固化までを短時間で行うことができる。
【0004】
浸透接着により、ライナーと中芯の表面から紙層の中に糊液が浸透し絡み合っている繊維の隙間を埋めて強く結合する。界面接着は、ライナー、中芯の表面と接着剤の界面でアドヒーシブショルダを形成し、分子間力による。凝集接着は、原紙に浸透した接着剤と界面接着のショルダ結成分が一つの集団をつくりそれに澱粉自体の分子間結合も加わって接着する。
シングル側の接着では、浸透接着部がないため、この界面接着部の糊ゲル強度即ち固化強度のダムが重要となる。硼砂を使用した糊では、ゲル強度が強くなり、糊のダムが強固になった結果、中の水分を保持しやすくなり、保水性が向上する。ゲル強度の調整が可能である。
ブラベンダーチャートにより、硼砂を使用すると昇温時のピーク粘度が高くなり、冷却時の粘度については、さらに高くなることがわかる。
【0005】
硼素化合物は、2001年4月に改定されたPRTR法で、人の健康や生態系に有害であるおそれがある化学物質として認定され、事業者は硼素化合物の環境中への排出量及び廃棄物中の移動量を行政庁に報告する義務を有する。PRTR法の法目的は環境に対するリスクの低減であり、近年ではSDGsなどでも環境保全への関心も高まっており、環境リスクのある化学物質を使用しないことや、又は使用量を削減することが望まれている。しかし、未だ生産性や安定供給面を考慮した上で、既存澱粉糊の代替えとして決め手となる物は存在していない。
【0006】
従来、段ボール用糊剤の製糊方法には、ステインホール方式、及び、ノーキャリア方式がある。
【0007】
ステインホール方式では、キャリア部において、水にキャリア澱粉を分散させ苛性ソーダを添加させ、メイン部において、メイン水を添加し、メイン澱粉を添加後、硼砂を添加する。
従来のステインホール方式では、硼砂を使用している。
【0008】
また、ノーキャリア方式では、水に澱粉を添加後、苛性ソーダを添加し硼酸を添加する。ここで、硼酸と苛性ソーダが中和反応して硼砂が生じる。
従来のノーキャリア方式では、硼酸を使用し、硼砂が生じている。
【0009】
段ボール用接着剤として、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載されたものが知られている。
特許文献1に係る中芯紙とライナー紙を接着させるための接着剤用組成物は、トリメタリン酸塩、無水アジピン酸、無水リン酸、オキシ塩化リン、アクロレイン、エピクロロヒドリン、グリオキザール、メラミンからなる群より選択される1以上の架橋剤と未糊化澱粉とを含んでなる。
【0010】
特許文献2に係る段ボール用接着剤の製造方法は、中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤の製造方法であって、キャリア水にキャリア澱粉及び硼砂を添加し、苛性ソーダを添加する第1工程と、メイン水を添加する第2工程と、メイン澱粉を添加する第3工程と、2次苛性ソーダを添加する第4工程と、硼酸を添加する第5工程とを含む。しかし、従来の段ボール用接着剤の製造方法による硼砂を使用しない段ボール用接着剤はほとんど知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2017-95674号公報
【特許文献2】特開2022-90887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
硼砂などの硼素化合物は、人や生態系への有害性があると認められる物質である。実際、ピザなどの食品対応の段ボールを使用する箱に硼砂が使用されていると健康に悪影響を及ぼす。また、環境負荷を軽減する段ボール用接着剤の開発が待たれている。
【0013】
本発明は、上述に鑑みてなされたものであり、その目的は、硼砂を使用しない段ボール用接着剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の段ボール用接着剤は、中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤であって、ステインホール方式により製造するに際し、キャリア部に、水、トリメタリン酸ナトリウムの架橋剤、澱粉及び苛性ソーダを含み、メイン部に、水及び澱粉を含み、キャリア部及びメイン部の合計質量に対して、前記トリメタリン酸ナトリウムを0.01~0.22質量%含む。
本発明の段ボール用接着剤は、中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤であって、ステインホール方式により製造するに際し、キャリア部に、水、澱粉及び苛性ソーダを含み、メイン部に、水及び澱粉及びトリメタリン酸ナトリウムの架橋剤を含み、キャリア部及びメイン部の合計質量に対して、前記トリメタリン酸ナトリウムを0.01~0.22質量%含む。
【0015】
本発明の段ボール用接着剤は、中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤であって、ノーキャリア方式により製造するに際し、メイン部に水、トリメタリン酸ナトリウム及び澱粉、アルカリ部に水及び苛性ソーダ、中和剤にアミド硫酸を含み、メイン部、アルカリ部及び中和剤の合計質量に対して、前記トリメタリン酸ナトリウムを0.01~0.22質量%含む。
【0016】
本発明の段ボール用接着剤によると、硼砂を使用せず作製し、環境に与える負荷を軽減する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第一実施例の段ボール用接着剤を製造する説明の模式図。
図2】第二実施例の段ボール用接着剤を製造する説明の模式図。
図3】第一実施例の段ボール用接着剤を作製する実施例1-1、比較例1-1及び比較例1-3によるブラベンダー粘度及び反応温度を示すグラフ。
図4】第一実施例の段ボール用接着剤を作製する実施例1-1、実施例1-4、実施例1-5、実施例1-6、実施例1-7及び比較例1-3によるブラベンダー粘度及び反応温度を示すグラフ。
図5】段ボール用接着剤を作製する実施例3及び比較例3によるブラベンダー粘度及び反応温度を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施例による段ボール用接着剤を図面に基づいて説明する。
【0019】
(第一実施例)
第一実施例の段ボール用接着剤を製造する説明を図1に示す。第一実施例の段ボール用接着剤は、水に、澱粉、苛性ソーダ及びトリメタリン酸ナトリウムを添加すると生成される。
具体的な製造方法による段ボール用接着剤を各実施例において説明する。
【0020】
第一実施例の段ボール用接着剤を製造するステインホール方式では、キャリア部において、水に澱粉及び苛性ソーダを添加し、メイン部において、メイン水に澱粉を添加し、このとき、トリメタリン酸ナトリウムをキャリア部或いはメイン部に添加する。
段ボール用接着剤となる糊液は、キャリア部とメイン部を混合する。
【0021】
第一実施例の段ボール用接着剤を製造するステインホール方式では、製糊手順は、キャリア部において、水に、トリメタリン酸ナトリウム、澱粉及び苛性ソーダを添加させ、メイン部において、メイン水を添加し、澱粉を添加する。
或いは、第一実施例の段ボール用接着剤を製造するステインホール方式では、製糊手順は、キャリア部において、水に、澱粉及び苛性ソーダを添加し、メイン部において、メイン水を添加し、澱粉及びトリメタリン酸ナトリウムを添加する。
【0022】
第一実施例において、澱粉は、コーンスターチ又はタピオカ澱粉を用いた。
また、苛性ソーダを用いた。苛性ソーダは、苛性ソーダに代えて、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等でもよい。
【0023】
第一実施例では、段ボール用接着剤を製造するステインホール方式に、従来のステインホール方式の硼砂に代えて、トリメタリン酸ナトリウムを用いている。
【0024】
(粘度の測定)
段ボールを製造する現場では、一般的に、フォードカップを用いて粘度管理を行う。測定方法は、糊剤をカップ内へ満たし、液面が上の針から下の針に達するまでの自然落下時間を計測する。この自然落下時間をフォードカップ粘度(単位:秒)とする。フォードカップ粘度が増減することをそれぞれ増粘又は減粘という。
【0025】
第一実施例の段ボール用接着剤のフォードカップ粘度(秒)、B型粘度(mPa・s)を測定した。
【0026】
(接着強度の測定)
第一実施例では、段ボール用接着剤の圧着時間1秒、2秒、3秒、4秒、5秒、10秒においての接着強度(N)を測定した。
【0027】
以下、第一実施例について、表1に示す実施例1-1から実施例1-7を挙げながら本発明をより詳細に説明する。本発明の範囲は下記の実施例1-1から実施例1-7に限定されるものではない。
【0028】
【表1】
【0029】
表1に、第一実施例においてステインホール方式により製造した段ボール用接着剤の実験結果を実施例1-1から実施例1-7に示し、比較例1-1から比較例1-3に比較例の実験結果を示す。
表1の比較例1-1から比較例1-3は、従来のステインホール方式により作製した実験結果である。
次に、実施例1-1から実施例1-7について詳述する。
【0030】
<実施例1-1>
キャリア部において、40℃の水1450gに、トリメタリン酸ナトリウム6g、コーンスターチ120g及び苛性ソーダ22gを添加し、メイン部において、メイン水1550gを添加し、コーンスターチ880gを添加した。
【0031】
実施例1-1では、フォードカップ30秒、B型粘度230mPa・sとなった。第一実施例の接着剤の接着粘度は、比較例1-1の硼砂を使用した接着剤の接着粘度とほぼ近い接着粘度であった。
【0032】
実施例1-1及び比較例1-1との対比から、トリメタリン酸ナトリウムを添加すると、硼砂を使用したときと変わらない接着粘度が得られた。
【0033】
実施例1-1では、コーンスターチを使用し、段ボール接着剤を作製している。これにより、段ボール用接着剤は、比較的安価で品質及び供給の面で安定している。
【0034】
<実施例1-2>
キャリア部において、40℃の水1450gに、トリメタリン酸ナトリウム6g、タピオカ澱粉100g及び苛性ソーダ22gを添加させ、メイン部において、メイン水1550gを添加し、タピオカ澱粉900gを添加した。
【0035】
実施例1-2では、フォードカップ33秒、B型粘度230mPa・sとなった。第一実施例の接着剤は、比較例1-2の硼砂を使用した接着剤の接着粘度とほぼ近い接着粘度をもつ段ボール接着剤であった。
【0036】
実施例1-2に示すように、この段ボール接着剤は、コーンスターチの代わりにタピオカ澱粉を使用しても、作製することができる。
コーンスターチの代わりにタピオカ澱粉を使用しても硼砂を使用したときと変わらない接着性が得られる。
【0037】
なお、第一実施例の接着剤を作製する際、使用する澱粉種は問わない。
【0038】
<実施例1-3>
キャリア部において、40℃の水1450gに、コーンスターチ120g及び苛性ソーダ22gを添加させ、メイン部において、メイン水1550gを添加し、コーンスターチ880g及びトリメタリン酸ナトリウム6gを添加した。
【0039】
実施例1-3では、フォードカップ30秒、B型粘度230mPa・sとなった。第一実施例の接着剤は、比較例1-1の硼砂を使用した接着剤の接着粘度とほぼ近い接着粘度をもつ接着粘度の段ボール接着剤であった。
【0040】
実施例1-3と比較例1-1との対比から、トリメタリン酸ナトリウムの添加場所は、メイン部であっても硼砂を使用したときと変わらない接着粘度が得られることが確認できる。
【0041】
第一実施例の接着剤を作製する際、トリメタリン酸ナトリウムは、キャリア部だけでなくメイン部にも使用可能である。
【0042】
<実施例1-4>
キャリア部において、40℃の水1450gに、トリメタリン酸ナトリウム3g及びコーンスターチ120g及び苛性ソーダ22gを添加し、メイン部において、メイン水1550gを添加し、コーンスターチ880g及びを添加した。
【0043】
実施例1-4では、フォードカップ29秒、B型粘度220mPa・sとなった。第一実施例の接着剤は、比較例1-1の硼砂を使用した接着剤の接着粘度とほぼ近い接着粘度をもつ段ボール接着剤であった。
【0044】
<実施例1-5>
キャリア部において、40℃の水1450gに、トリメタリン酸ナトリウム1g及びコーンスターチ120g及び苛性ソーダ22gを添加し、メイン部において、メイン水1550gを添加し、コーンスターチ880g及びを添加した。
【0045】
実施例1-5では、フォードカップ29秒、B型粘度220mPa・sとなった。第一実施例の接着剤は、比較例1-1の硼砂を使用した接着剤の接着粘度とほぼ近い接着粘度をもつ段ボール接着剤であった。
【0046】
<実施例1-6>
キャリア部において、40℃の水1450gに、トリメタリン酸ナトリウム0.5g及びコーンスターチ120g及び苛性ソーダ22gを添加し、メイン部において、メイン水1550gを添加し、コーンスターチ880g及びを添加した。
【0047】
実施例1-6では、フォードカップ28秒、B型粘度212mPa・sとなった。第一実施例の接着剤は、比較例1-1の硼砂を使用した接着剤の接着粘度とほぼ近い接着粘度をもつ段ボール接着剤であった。
【0048】
<実施例1-7>
キャリア部において、40℃の水1450gに、トリメタリン酸ナトリウム9g及びコーンスターチ120g及び苛性ソーダ22gを添加し、メイン部において、メイン水1550gを添加し、コーンスターチ880g及びを添加した。
【0049】
実施例1-7では、フォードカップ31秒、B型粘度235mPa・sとなった。第一実施例の接着剤は、比較例1-1の硼砂を使用した接着剤とほぼ近い接着粘度の段ボール接着剤であった。
【0050】
次に、実施例1-1、実施例1-4から実施例1-7及び比較例1-1によると、トリメタリン酸ナトリウムの添加率は、対澱粉のトリメタリン酸濃度が0.01~0.6%のとき適正で0.01%未満では効果が低くなった。
【0051】
第一実施例の段ボール用接着剤は、全澱粉量に対するトリメタリン酸ナトリウムの質量を示すトリメタリン酸ナトリウム濃度を0.05~0.90質量%含む条件下で行った時に、適正であると認められた。
第一実施例の段ボール用接着剤は、キャリア部及びメイン部の合計質量に対するトリメタリン酸ナトリウムの質量を示すトリメタリン酸ナトリウム率を0.01~0.22質量%含む条件下で行った時に、適正であると認められた。
【0052】
(ブラベンダー粘度の測定)
ブラベンダー試験機を用いて、第一実施例の実施例1-1、比較例1-1及び比較例1-4の試料のブラベンダー粘度(単位:BU)を測定した。
ブラベンダー試験によると、澱粉を水溶液に分散させた試料を昇温しながら攪拌して、攪拌ピンへの抵抗を数値化した。グラフは時間を横軸に粘度を縦軸に表示した。グラフから糊化の様子を理解できる。
【0053】
ブラベンダーアミログラム測定を行った。株式会社パーカーコーポレーションのブラベンダーアミログラムE型を用いた。95℃まで1分間に3℃昇温させ、95℃到達後に10分間温度キープをし、次に、55℃まで1分間に2℃冷却させ、55℃15分キープし終了した。測定フィーラはピン型であった。
【0054】
第一実施例の実施例1-1、比較例1-1及び比較例1-3のブラベンダー粘度及び反応温度を図3に示す。
【0055】
実施例1-1は、比較例1-1に近しい糊の糊化特性である。硼砂及びトリメタリン酸ナトリウムの無い比較例1-3は、昇温時及び冷却時の粘度とも低くなり、実施例1-1及び比較例1-1と比べ、異なる。
接着試験データとも相関関係がある。トリメタリン酸ナトリウムを使用することで硼砂の代替が可能になることがわかる。
【0056】
実施例1-1は、比較例1-1に近似する程、昇温時の粘度が高くなり、冷却時の粘度も高くなった。
【0057】
第一実施例の実施例1-1、実施例1-4、実施例1-5、実施例1-6、実施例1-7及び比較例1-3のブラベンダー粘度及び反応温度を図4に示す。
【0058】
実施例1-1、実施例1-4、実施例1-5、実施例1-6及び実施例1-7は、比較例1-3より、昇温時の粘度が高くなり、冷却時の粘度も高くなった。
【0059】
実施例1-1は、比較例1-1に近似するくらい、昇温時の粘度が高くなり、冷却時の粘度も高くなった。
【0060】
(接着強度)
ピン強度の測定試験を行った。接着温度は130℃、荷重は1.7kg(5cm×10段)、K280×強化200×K280、日本TMCリングクラッシュテスターISO12192、JIS P 8126を用いた。
試験速度は12.5±2.5mm/min、可変速度は約3~80mm/min、圧縮ストロークは0~約170mmであった。
【0061】
【表2】
【0062】
表2に、実施例1-1から実施例1-7及び比較例1-1から比較例1-3の接着強度の結果を示す。
【0063】
実施例1-1から実施例1-7及び比較例1-1から比較例1-3の接着剤の圧着時間1秒、2秒、3秒、4秒、5秒、10秒においての接着強度(N)を測定した。
【0064】
第一実施例の段ボール接着剤は、トリメタリン酸ナトリウムの架橋剤と、水と、澱粉と、苛性ソーダと、を含む。
【0065】
第一実施例の段ボール接着剤は、合計質量に対するトリメタリン酸ナトリウムの質量を示すトリメタリン酸ナトリウム率を0.01~0.22質量%含む条件下で行った時に、適正であると認められた。
【0066】
本発明の請求項1に相当する段ボール用接着剤の製造方法は、中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤の製造方法であって、ステインホール方式により製造するに際し、キャリア部において、水に澱粉、トリメタリン酸ナトリウム及び苛性ソーダを添加し、メイン部において、水に澱粉を添加し、キャリア部及びメイン部の合計質量に対するトリメタリン酸ナトリウムの質量を示すトリメタリン酸ナトリウム率は0.01~0.22質量%である。
【0067】
本発明の請求項2に相当する段ボール用接着剤の製造方法は、中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤の製造方法であって、ステインホール方式により製造するに際し、キャリア部において、水に澱粉及び苛性ソーダを添加し、メイン部において、水に澱粉及びトリメタリン酸ナトリウムを添加し、キャリア部及びメイン部の合計質量に対するトリメタリン酸ナトリウムの質量を示すトリメタリン酸ナトリウム率は0.01~0.22質量%である。
【0068】
(第二実施例)
次に、第二実施例について説明する。
第二実施例の段ボール用接着剤を製造するノーキャリア方式では、水にトリメタリン酸ナトリウム及び澱粉を添加し、次に、水及び苛性ソーダを添加し、さらに、アミド硫酸を添加する。
【0069】
第二実施例の段ボール用接着剤を製造するノーキャリア方式では、メイン部において、メイン水、トリメタリン酸ナトリウム及び澱粉を添加し、アルカリ部において、水及び苛性ソーダを添加し、中和剤において、アミド硫酸を添加する。
【0070】
実施例において、澱粉は、コーンスターチ又はタピオカ澱粉を用いた。
苛性ソーダは、苛性ソーダに代えて、水酸化カリウム又は水酸化カルシウム等でもよい。
アミド硫酸は、アミド硫酸に代えて、クエン酸、塩酸、酢酸、硫酸又はリン酸等でもよい。
【0071】
第二実施例の段ボール用接着剤を製造するノーキャリア方式では、従来のノーキャリア方式の、硼砂が生じていた硼酸に代えて、アミド硫酸及びトリメタリン酸ナトリウムを用いている。
【0072】
(粘度の測定)
第二実施例の段ボール用接着剤のフォードカップ粘度(秒)、B型粘度(mPa・s)を測定した。
【0073】
(接着強度の測定)
第二実施例の段ボール用接着剤の圧着時間1秒、2秒、3秒、4秒、5秒、10秒においての接着強度(N)を測定した。
【0074】
【表3】
【0075】
表3は、第二実施例においてノーキャリア方式により製造した本発明の段ボール用接着剤の実施例2-1から実施例2-6及び比較例2-1から比較例2-3の実験結果である。
表3に示す比較例2-1から比較例2-3は、従来のノーキャリア方式により作製した実験結果である。
次に、実施例2-1から実施例2-6について詳述する。
【0076】
<実施例2-1>
メイン部において、40℃の水、トリメタリン酸ナトリウム6g及びコーンスターチ1000gを添加し、アルカリ部において、常温の水500g及び苛性ソーダ30gを添加し、中和剤において、アミド硫酸15gを添加した。
【0077】
実施例2-1では、フォードカップ30秒、B型粘度930mPa・sとなった。第二実施例の接着剤は、比較例2-1の硼砂を使用した接着剤とほぼ近い接着粘度の段ボール接着剤であった。
【0078】
実施例2-1及び比較例2-1から、硼砂が生じる硼酸を使用しなくても、中和剤にアミド硫酸を添加し、トリメタリン酸ナトリウムを使用すると、硼砂を使用したときと同じ程度の接着性が得られた。
【0079】
<実施例2-2>
古くから段ボール用糊剤には、比較的安価で品質及び供給の面で安定しているコーンスターチが多く利用されている。実施例2-1では、コーンスターチを使用し、段ボール接着剤を作製している。
【0080】
メイン部において、40℃の水、トリメタリン酸ナトリウム6g及びタピオカ澱粉1000gを添加し、アルカリ部において、常温の水500g及び苛性ソーダ30gを添加し、中和剤において、アミド硫酸15gを添加した。
【0081】
実施例2-2では、フォードカップ32秒、B型粘度880mPa・sとなった。第二実施例の接着剤は、比較例2-2の硼砂を使用した接着剤の接着粘度とほぼ近い接着粘度をもつ段ボール接着剤であった。
【0082】
実施例2-2に示すように、この段ボール接着剤は、コーンスターチの代わりにタピオカ澱粉を使用しても、作製することができる。
コーンスターチの代わりにタピオカ澱粉を使用しても硼砂を使用したときと変わらない接着性が得られる。
【0083】
なお、第二実施例の接着剤を作製する際、使用する澱粉種は問わない。
【0084】
<実施例2-3>
メイン部において、40℃の水、トリメタリン酸ナトリウム3g及びコーンスターチ1000gを添加し、アルカリ部において、常温の水500g及び苛性ソーダ30gを添加し、中和剤において、アミド硫酸15gを添加した。
【0085】
実施例2-3では、フォードカップ30秒、B型粘度930mPa・sとなった。第二実施例の接着剤は、比較例2-1の硼砂を使用した接着剤の接着粘度とほぼ近い接着粘度をもつ段ボール接着剤であった。
【0086】
<実施例2-4>
メイン部において、40℃の水、トリメタリン酸ナトリウム1g及びコーンスターチ1000gを添加し、アルカリ部において、常温の水500g及び苛性ソーダ30gを添加し、中和剤において、アミド硫酸15gを添加した。
【0087】
実施例2-4では、フォードカップ30秒、B型粘度920mPa・sとなった。第二実施例の接着剤は、比較例2-1の硼砂を使用した接着剤の接着粘度とほぼ近い接着粘度をもつ段ボール接着剤であった。
【0088】
トリメタリン酸ナトリウムの添加率は、対澱粉のトリメタリン酸濃度が0.1~0.6%のとき最適で、0.05%未満では効果が低くなった。
【0089】
<実施例2-5>
メイン部において、40℃の水、トリメタリン酸ナトリウム0.5g及びコーンスターチ1000gを添加し、アルカリ部において、常温の水500g及び苛性ソーダ30gを添加し、中和剤において、アミド硫酸15gを添加した。
【0090】
実施例2-5では、フォードカップ29秒、B型粘度890mPa・sとなった。第二実施例の接着剤は、比較例2-1の硼砂を使用した接着剤の接着粘度とほぼ近い接着粘度をもつ段ボール接着剤であった。
【0091】
<実施例2-6>
メイン部において、40℃の水、トリメタリン酸ナトリウム9g及びコーンスターチ1000gを添加し、アルカリ部において、常温の水500g及び苛性ソーダ30gを添加し、中和剤において、アミド硫酸15gを添加した。
【0092】
実施例2-6では、フォードカップ31秒、B型粘度960mPa・sとなった。第二実施例の接着剤は、比較例2-1の硼砂を使用した接着剤の接着粘度とほぼ近い接着粘度をもつ段ボール接着剤であった。
【0093】
実施例2-1、実施例2-2から実施例2-6及び比較例2-1により、ノーキャリア方式でも、トリメタリン酸ナトリウムの添加率は、対澱粉のトリメタリン酸濃度が0.01~0.6%のとき最適で、0.01%未満では効果が低くなった。
【0094】
実施例2-1から実施例2-6では、中和剤としてアミド硫酸(スルファミン酸)を使用した。
【0095】
第二実施例の段ボール用接着剤は、全澱粉量に対するトリメタリン酸ナトリウムの質量を示すトリメタリン酸ナトリウム濃度を0.05~0.90質量%含む条件下で行った時に、適正であると認められた。
第二実施例の段ボール用接着剤は、メイン部、アルカリ部及び中和剤の合計質量に対するトリメタリン酸ナトリウムの質量を示すトリメタリン酸ナトリウム率を0.01~0.22質量%含む条件下で行った時に、適正であると認められた。
【0096】
【表4】
【0097】
表4に、実施例2-1から実施例2-6及び比較例2-1から比較例2-3の接着強度の結果を示す。
【0098】
実施例2-1から実施例2-6及び比較例2-1から比較例2-3の接着剤の圧着時間1秒、2秒、3秒、4秒、5秒、10秒においての接着強度(N)を測定した。
【0099】
第二実施例の段ボール接着剤は、トリメタリン酸ナトリウム及びアミド硫酸から選択される架橋剤と、水と、澱粉と、苛性ソーダとを含む。
【0100】
第二実施例の段ボール接着剤は、メイン部、アルカリ部及び中和剤の合計質量に対するトリメタリン酸ナトリウムの質量を示すトリメタリン酸ナトリウム率を0.01~0.22質量%含む条件下で行ったときに、適正であると認められた。
【0101】
第二実施例の段ボール接着剤は、トリメタリン酸ナトリウム及びアミド硫酸を含有する。
【0102】
本発明の請求項3に相当する段ボール用接着剤の製造方法は、中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤の製造方法であって、ノーキャリア方式により製造するに際し、メイン部において、水、トリメタリン酸ナトリウム及び澱粉を添加し、アルカリ部において、水及び苛性ソーダを添加し、中和剤において、アミド硫酸を添加し、キャリア部及びメイン部の合計質量に対するトリメタリン酸ナトリウムの質量を示すトリメタリン酸ナトリウム率は0.01~0.22質量%である。
【0103】
(その他の実施例)
トリメタリン酸を使用したときを実施例3とし、トリメタリン酸を不使用のときを比較例3とするブラベンダー粘度及び反応温度を図5に示す。
実施例3は最高粘度900BUであった。比較例3は最高粘度620BUであった。トリメタリン酸を使用したときと、トリメタリン酸を不使用のときを比較すると、昇温時の最高粘度に差があることがわかる。
【0104】
段ボール用接着剤は、ブラベンダーアミログラムで合計質量中の澱粉濃度が、8質量%になるよう、試料調整し、昇温時の最高粘度が700BU以上になることが好ましい。
段ボール用接着剤は、キャリア部及びメイン部の合計質量に対する澱粉濃度が8質量%であり、ブラベンダー粘度を測定すると、昇温時の最高粘度が700BU以上になることが好ましい。
段ボール用接着剤は、メイン部、アルカリ部及び中和剤の合計質量に対する澱粉濃度が8質量%であり、ブラベンダー粘度を測定すると、昇温時の最高粘度が700BU以上になることが好ましい。
【0105】
実施例3は、比較例3より、昇温時の粘度が高くなり、冷却時の粘度も高くなった。
【0106】
第二実施例の段ボール接着剤は、アミド硫酸に代えて、クエン酸、塩酸、酢酸、硫酸又はリン酸からなる群より選択される1以上の中和剤を含む。
【0107】
第一実施例及び第二実施例の段ボール接着剤は、苛性ソーダに代えて、水酸化カリウム又は水酸化カルシウムから選択される1以上のアルカリを含む。
【0108】
本発明の段ボール接着剤は、特許7202019号公報の段ボール用接着剤の製造方法においても、硼砂の代わりに、トリメタリン酸ナトリウムを使用して、作製可能である。
この段ボール用接着剤の製造方法は、中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤の製造方法であって、キャリア水にキャリア澱粉及びトリメタリン酸ナトリウムを添加し、苛性ソーダを添加する第1工程と、メイン水を添加する第2工程と、メイン澱粉を添加する第3工程と、二次苛性ソーダを添加する第4工程と、トリメタリン酸ナトリウムを添加する第5工程とを含み、第1工程において作製したキャリア部の合計質量に対するトリメタリン酸ナトリウムの質量を示すキャリアトリメタリン酸ナトリウム率を0.01~0.22質量%含み、第1工程と第3工程において、キャリア部の澱粉量とメイン部の澱粉量の合計に対するキャリア部の澱粉の重量割合を示すキャリア率を3.0~20.0質量%含み、第4工程において、5.0~30.0質量%の範囲の二次苛性ソーダ濃度の二次苛性ソーダを使用する。
【0109】
以上、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-08-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中芯紙とライナー紙を接着させるための、硼砂を含まない段ボール用接着剤であって、
ステインホール方式により製造するに際し、
キャリア部に、水、トリメタリン酸ナトリウムの架橋剤、澱粉及び苛性ソーダを含み、
メイン部に、水及び澱粉を含み、
キャリア部及びメイン部の合計質量に対して、前記トリメタリン酸ナトリウムを0.01~0.22質量%含む段ボール用接着剤。
【請求項2】
中芯紙とライナー紙を接着させるための、硼砂を含まない段ボール用接着剤であって、
ステインホール方式により製造するに際し、
キャリア部に、水、澱粉及び苛性ソーダを含み、
メイン部に、水、澱粉及びトリメタリン酸ナトリウムの架橋剤を含み、
キャリア部及びメイン部の合計質量に対して、前記トリメタリン酸ナトリウムを0.01~0.22質量%含む段ボール用接着剤。
【請求項3】
中芯紙とライナー紙を接着させるための、硼砂を含まない段ボール用接着剤であって、
ノーキャリア方式により製造するに際し、
メイン部に水、トリメタリン酸ナトリウム及び澱粉、アルカリ部に水及び苛性ソーダ、中和剤にアミド硫酸を含み、
メイン部、アルカリ部及び中和剤の合計質量に対して、前記トリメタリン酸ナトリウムを0.01~0.22質量%含む段ボール用接着剤。
【請求項4】
前記アミド硫酸に代えて、クエン酸、塩酸、酢酸、硫酸又はリン酸からなる群より選択される1以上の中和剤を含む請求項3に記載の段ボール用接着剤。
【請求項5】
前記苛性ソーダに代えて、水酸化カリウム又は水酸化カルシウムから選択される1以上のアルカリを含む請求項1に記載の段ボール用接着剤。
【請求項6】
前記苛性ソーダに代えて、水酸化カリウム又は水酸化カルシウムから選択される1以上のアルカリを含む請求項2に記載の段ボール用接着剤。
【請求項7】
前記苛性ソーダに代えて、水酸化カリウム又は水酸化カルシウムから選択される1以上のアルカリを含む請求項3に記載の段ボール用接着剤。