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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126299
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】施術管理システム及び施術管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240912BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20240912BHJP
   G06Q 10/0631 20230101ALI20240912BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/02
G06Q10/0631
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034590
(22)【出願日】2023-03-07
(71)【出願人】
【識別番号】000214272
【氏名又は名称】長瀬産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 敬史
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】植木 達也
(72)【発明者】
【氏名】須齋 佑紀
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA03
5L010AA06
5L049AA03
5L049AA06
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】 施術について適切な予約を可能とする。
【解決手段】 施術管理システム10は、施術者による被施術者に対する施術に係る管理を行うシステムであって、時間帯毎の施術者が同時に施術可能な被施術者の数である同時施術可能数を取得する同時施術可能数取得部11と、同時施術可能数取得部11によって取得された同時施術可能数に応じて、被施術者が施術を希望する時間帯を含む予約希望を受け付ける予約受付部12とを備える。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
施術者による被施術者に対する施術に係る管理を行う施術管理システムであって、
時間帯毎の施術者が同時に施術可能な被施術者の数である同時施術可能数を取得する同時施術可能数取得手段と、
前記同時施術可能数取得手段によって取得された同時施術可能数に応じて、被施術者が施術を希望する時間帯を含む予約希望を受け付ける予約受付手段と、
を備える施術管理システム。
【請求項2】
前記同時施術可能数取得手段は、単位時間毎の同時施術可能数を取得し、
前記予約受付手段は、複数の連続する時間単位の前記時間帯を含む予約希望を受け付ける請求項1に記載の施術管理システム。
【請求項3】
複数の異なるタイミングで施術に係る被施術者に対する請求に係る情報を取得して、施術終了後、当該複数の異なるタイミングで取得された情報に係る請求を合算して施術者に対する送金処理を行う送金処理手段を更に備える請求項1又は2に記載の施術管理システム。
【請求項4】
前記複数の異なるタイミングは、予約受付時、予約受付から施術前日までの間、及び施術当日の施術の前若しくは後の少なくとも何れかを含む請求項3に記載の施術管理システム。
【請求項5】
ユーザに対して商品を販売すると共に、施術者による施術が行われた被施術者を記憶しておき、販売先のユーザが記憶されている被施術者であるか否かに応じて商品の販売可否を判断する販売手段を更に備える請求項1又は2に記載の施術管理システム。
【請求項6】
施術者による被施術者に対する施術に係る管理を行う施術管理システムの動作方法である施術管理方法であって、
時間帯毎の施術者が同時に施術可能な被施術者の数である同時施術可能数を取得する同時施術可能数取得ステップと、
前記同時施術可能数取得ステップにおいて取得された同時施術可能数に応じて、被施術者が施術を希望する時間帯を含む予約希望を受け付ける予約受付ステップと、
を含む施術管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施術者による被施術者に対する施術に係る管理を行う施術管理システム及び施術管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、美容院でスタイリストが顧客に施術を行う際には、予め施術の予約が行われる。特許文献1には、この予約に用いられるシステムが示されている。このシステムでは、ユーザが、希望日時及び美容技術者を指定して予約を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6503003号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
時間帯又はスタイリストによっては、スタイリストが2人の顧客に対して同時に施術したり、アシスタントが対応したりする場合がある。特許文献1に示されるような従来のシステムでは、このような場合を踏まえた適切な予約を行うことができない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、上記の場合を踏まえた、施術について適切な予約を可能とする施術管理システム及び施術管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明に係る施術管理システムは、施術者による被施術者に対する施術に係る管理を行う施術管理システムであって、時間帯毎の施術者が同時に施術可能な被施術者の数である同時施術可能数を取得する同時施術可能数取得手段と、同時施術可能数取得手段によって取得された同時施術可能数に応じて、被施術者が施術を希望する時間帯を含む予約希望を受け付ける予約受付手段と、を備える。
【0007】
本発明に係る施術管理システムでは、時間帯毎に同時施術可能数に応じた予約が可能となる。従って、例えば、時間帯又は施術者によっては、複数の被施術者の施術の予約が可能となる。このように本発明に係る施術管理システムによれば、施術について適切な予約が可能となる。
【0008】
同時施術可能数取得手段は、単位時間毎の同時施術可能数を取得し、予約受付手段は、複数の連続する時間単位の時間帯を含む予約希望を受け付けることとしてもよい。この構成によれば、互いに長さが異なる種別の施術に対しても、適切な予約が可能となる。
【0009】
施術管理システムは、複数の異なるタイミングで施術に係る被施術者に対する請求に係る情報を取得して、施術終了後、当該複数の異なるタイミングで取得された情報に係る請求を合算して施術者に対する送金処理を行う送金処理手段を更に備えることとしてもよい。また、複数の異なるタイミングは、予約受付時、予約受付から施術前日までの間、及び施術当日の施術の前若しくは後の少なくとも何れかを含むこととしてもよい。この構成によれば、施術に係る施術者に対する送金を適切かつ簡易に行うことができる。例えば、請求に係る情報を取得する度に送金を行った場合の都度毎の送金手数料の発生を防止することができる。
【0010】
施術管理システムは、ユーザに対して商品を販売すると共に、施術者による施術が行われた被施術者を記憶しておき、販売先のユーザが記憶されている被施術者であるか否かに応じて商品の販売可否を判断する販売手段を更に備えることとしてもよい。この構成によれば、例えば、従来の商習慣に沿った適切な商品の販売が可能となる。
【0011】
ところで、本発明は、上記のように施術管理システムの発明として記述できる他に、以下のように施術管理方法の発明としても記述することができる。これらはカテゴリが異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
【0012】
即ち、本発明に係る施術管理方法は、施術者による被施術者に対する施術に係る管理を行う施術管理システムの動作方法である施術管理方法であって、時間帯毎の施術者が同時に施術可能な被施術者の数である同時施術可能数を取得する同時施術可能数取得ステップと、同時施術可能数取得ステップにおいて取得された同時施術可能数に応じて、被施術者が施術を希望する時間帯を含む予約希望を受け付ける予約受付ステップと、を含む。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、施術について適切な予約が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係る施術管理システムの機能構成を示す図である。
図2】スタイリスト端末によって同時施術可能数を入力するために用いられるユーザインターフェースの例を示す図である。
図3】ユーザ端末によって予約希望を入力するために用いられるユーザインターフェースの例を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る施術管理システムで実行される、美容サービスの提供における予約に関する処理を示すフローチャートである。
図5】本発明の実施形態に係る施術管理システムで実行される、ユーザからスタイリストへの美容サービスの提供に対する料金の支払に関する処理を示すフローチャートである。
図6】本発明の実施形態に係る施術管理システムで実行される、美容サービスに関する商品のユーザに対する販売に関する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面と共に本発明に係る施術管理システム及び施術管理方法の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0016】
図1に本実施形態に係る施術管理システム10を示す。施術管理システム10は、施術者による被施術者に対する施術に係る管理を行うシステム(装置)である。本実施形態に係る施術は、美容院(サロン)等において行われる、スタイリスト(施術者、美容師)によるユーザ(被施術者、顧客)に対する美容サービスである。なお、本実施形態における施術である美容サービスは、通常、美容院において行われるものと同様のものでよい。
【0017】
ユーザに美容サービスを提供するスタイリストは、美容院に所属していてもよいし、所属していなくてもよい。即ち、スタイリストは、フリーランスであってもよい。フリーランスのスタイリストは、例えば、美容サービスを提供する場所(例えば、美容院の貸しスペース)を借りてユーザに美容サービスを提供する。フリーランスのスタイリストは、美容サービスを提供する時間帯のみ、当該場所を借りてもよい。フリーランスのスタイリストが、本実施形態に係る施術管理システム10を利用することで、美容院に所属しているスタイリストと同様に施術に係る管理を行うことができる。
【0018】
なお、施術管理システム10が対象とする施術は、スタイリストによる美容サービスである必要はなく、施術者による被施術者に対する施術であり、かつ本実施形態と同様に枠組みで行われ得るものであればよい。例えば、施術管理システム10が対象とする施術は、理容師(施術者)による理容サービス、ネイリスト(施術者)による爪の装飾若しくは手入れ、又はエステティシャン(施術者)によるエステ(エステティック)のサービスであってもよい。
【0019】
本実施形態では、スタイリストによる美容サービスの提供は、以下のように行われる。ユーザが、スタイリストから受ける美容サービスの内容を指定した上で美容サービスを受ける時間の予約を行う。予約の際、ユーザは、クレジットカードによる決済を行って予約に係る美容サービスに対する料金を支払う。予約された時間帯にユーザが、美容院等に出向いてスタイリストから美容サービスを受ける。スタイリストは、ユーザが支払った、美容サービスに対する料金を受け取る。
【0020】
施術管理システム10は、上記の美容サービスの提供における予約に関する処理を行う。即ち、施術に係る管理には、施術の予約が含まれる。また、施術管理システム10は、ユーザからスタイリストへの美容サービスの提供に対する料金の支払に関する処理を行ってもよい。また、施術管理システム10は、美容サービスに関する商品(製品)のユーザに対する販売に関する処理を行ってもよい。即ち、施術に係る管理には、施術に関する料金の支払、及び施術に関する商品の販売が含まれていてもよい。
【0021】
施術管理システム10の上記の処理を行う機能は、後述する本実施形態に係る機能を除いて、予約、料金の支払、及び商品の販売を行う従来のシステム(装置)の機能と同様のものでよい。
【0022】
施術管理システム10は、具体的には、CPU(Central Processing Unit)、メモリ等のハードウェアを含むコンピュータであるPC(パーソナルコンピュータ)又はサーバ装置等である。施術管理システム10の後述する各機能は、これらの構成要素がプログラム等により動作することによって発揮される。なお、施術管理システム10は、一つのコンピュータで実現されてもよいし、複数のコンピュータがネットワークにより互いに接続されて構成されるコンピュータシステムにより実現されていてもよい。
【0023】
施術管理システム10は、上記の処理を行う際、ユーザ端末20及びスタイリスト端末30との間でインターネット等の通信網を介して情報の送受信を行う。施術管理システム10は、他の装置との間で情報を送受信する通信機能を有している。
【0024】
ユーザ端末20は、ユーザによって用いられる端末である。スタイリスト端末30は、スタイリストによって用いられる端末である。ユーザ端末20及びスタイリスト端末30は、施術管理システム10との間で情報を送受信する通信機能、及び本実施形態に係る機能(例えば、情報処理機能、情報を入出力する機能)を有する装置である。ユーザ端末20及びスタイリスト端末30の本実施形態に係る機能については後述する。ユーザ端末20及びスタイリスト端末30は、具体的には、PC、又はスマートフォン等の携帯端末である。
【0025】
施術管理システム10と、ユーザ端末20及びスタイリスト端末30との間の情報の送受信は、例えば、専用のアプリケーションソフトウェアによって行われてもよいし、専用のWebサイトを介して行われてもよい。また、それ以外の方法によって情報の送受信が行われてもよい。
【0026】
引き続いて、本実施形態に係る施術管理システム10の機能を説明する。図1に示すように、施術管理システム10は、同時施術可能数取得部11と、予約受付部12と、送金処理部13と、販売部14とを備える。同時施術可能数取得部11及び予約受付部12は、美容サービスの提供における予約に関する処理に係る機能部である。送金処理部13は、ユーザからスタイリストへの美容サービスの提供に対する料金の支払に関する処理に係る機能部である。販売部14は、美容サービスに関する商品のユーザに対する販売に関する処理に係る機能部である。
【0027】
同時施術可能数取得部11は、時間帯毎の施術者が同時に施術可能な被施術者の数である同時施術可能数を取得する同時施術可能数取得手段である。同時施術可能数取得部11は、単位時間毎の同時施術可能数を取得してもよい。
【0028】
同時施術可能数取得部11は、例えば、以下のように同時施術可能数を取得する。同時施術可能数取得部11は、スタイリスト端末30からの入力を受け付けて同時施術可能数を取得する。図2に、スタイリスト端末30によって同時施術可能数を入力するために用いられるユーザインターフェースの例を示す。
【0029】
本実施形態では同時施術可能数は、単位時間である30分毎の時間帯の数である。本実施形態では同時施術可能数は、当該時間帯において、スタイリストが同時に美容サービスを提供できるユーザの数である。後述するように同時施術可能数は、対応する時間帯における最大の予約可能人数に相当する。時間帯又はスタイリストによっては、スタイリストが複数のユーザに対して同時に施術したり、アシスタントが対応したりする場合がある。このように時間帯及びスタイリストに応じて、スタイリストが同時に美容サービスを提供できるユーザの数が変わり得る。同時施術可能数取得部11は、スタイリスト毎に同時施術可能数を取得する。
【0030】
スタイリストは、スタイリスト端末30を用いて、例えば、図2に示すユーザインターフェースによって施術管理システム10に対して時間帯毎の同時施術可能数を送信する。同時施術可能数取得部11は、スタイリスト端末30から送信された同時施術可能数を受信して取得する。なお、同時施術可能数の設定の前に、スタイリストが美容サービスを提供可能な時間帯(例えば、図2の網掛けの時間帯)を設定して、その時間帯に対して同時施術可能数を設定してもよい。同時施術可能数取得部11は、同時施術可能数とあわせて、スタイリストが美容サービスを提供可能な時間帯を示す情報も取得してもよい。
【0031】
スタイリスト端末30から送信された情報は、繰り返し用いられてもよい。例えば、スタイリスト端末30は、曜日毎の情報を送信して、それが毎週繰り返されててもよい。これによって、スタイリストが、何度も設定し直さなくてよくすることができる。
【0032】
施術管理システム10を利用するスタイリストには、予めスタイリストを特定する識別子であるスタイリストIDが設定されている。同時施術可能数取得部11は、スタイリストIDとあわせて上記の情報を取得して、施術管理システム10に記憶させる。同時施術可能数取得部11によって取得された情報は、予約受付部12による予約希望の受け付けの処理に用いられる。
【0033】
なお、同時施術可能数取得部11は、上記以外の方法で同時施術可能数を取得してもよい。また、同時施術可能数は、時間帯毎の施術者が同時に施術可能な被施術者の数であれば上記以外の情報であってもよい、また、同時施術可能数に係る単位時間は、上記のような30分以外であってもよい。
【0034】
予約受付部12は、同時施術可能数取得部11によって取得された同時施術可能数に応じて、被施術者が施術を希望する時間帯を含む予約希望を受け付ける予約受付手段である。予約受付部12は、複数の連続する時間単位の時間帯を含む予約希望を受け付けてもよい。
【0035】
予約受付部12は、例えば、以下のようにユーザから予約希望を受け付ける。予約受付部12は、ユーザ端末20から入力された予約希望を受け付ける。図3に、ユーザ端末20によって予約希望を入力するために用いられるユーザインターフェースの例を示す。
【0036】
図3に示すユーザインターフェースによって予約希望を入力する前に、ユーザはユーザ端末20を用いて施術管理システム10との間で予約を希望するスタイリスト及び希望する美容サービスの種類(例えば、図3に示す「ヘアデトックス+カット、クイックカラー…」)を指定する。各美容サービスの種類には、予め施術時間が設定されている。施術管理システム10には、美容サービスの種類毎の施術時間が記憶されている。各美容サービスに設定される施術時間は、同時施術可能数に係る単位時間よりも長い時間であってもよい。
【0037】
予約受付部12は、ユーザから指定されたスタイリストを示す情報(例えば、スタイリストID)及び美容サービスの種類を示す情報を取得する。予約受付部12は、ユーザから指定された美容サービスの種類を示す情報から、施術管理システム10に記憶されている情報から、当該美容サービスの施術時間を算出する。例えば、図3に示す例では、ユーザから指定された美容サービスの施術時間が1時間30分と算出される。
【0038】
予約受付部12は、同時施術可能数取得部11によって取得されて施術管理システム10に記憶されている同時施術可能数から、ユーザから指定されたスタイリストに対応する同時施術可能数を読み出す。また、予約受付部12は、スタイリストが美容サービスを提供可能な時間帯(例えば、図2の網掛けの時間帯)を読み出してもよい。また、予約受付部12は、施術管理システム10に記憶されている、ユーザから指定されたスタイリストの予約状況を示す情報を読み出す。スタイリストの予約状況を示す情報は、同時施術可能数と同様の時間帯毎の当該スタイリストについて受け付けられた予約数である。
【0039】
予約受付部12は、ユーザ端末20に対して、図3に示す同時施術可能数及び予約状況を示す情報に基づく時間帯毎の予約可否を示す情報、即ち、予約枠を示す情報を送信する。予約受付部12は、時間帯毎に同時施術可能数-予約数を算出して、その数が0であれば予約可能とし、その数が1以上であれば予約不可とする。図3に示す例では、丸印は予約可能である時間帯を示し、バツ印は予約が埋まっており予約不可である時間帯を示し、ハイフンはそもそもスタイリストが美容サービスを提供可能ではない時間帯を示している。
【0040】
ユーザは、ユーザ端末20を用いて、例えば、図3に示すユーザインターフェースによって施術を希望する時間帯を選択する。ユーザ端末20は、ユーザに選択された施術を希望する時間帯を含む予約希望を、施術管理システム10に対して送信する。例えば、ユーザは、施術を開始する時間帯を指定する。予約受付部12は、ユーザ端末20から送信された予約を希望する時間帯を示す情報を受信して取得する。なお、施術を希望する時間帯は、ユーザから指定された美容サービスの施術時間分の長さである。
【0041】
予約受付部12は、ユーザが施術を希望する時間帯全てが予約可能であれば、ユーザからの予約希望を受け付ける。ユーザが施術を希望する時間帯全ては、例えば、ユーザ端末から送信された施術を開始する時間帯から、ユーザから指定された美容サービスの施術時間に必要な単位時間分連続する時間帯である。ユーザから指定された美容サービスの施術時間が1時間30分であり、単位時間が30分であれば、必要な単位時間の数は、1時間30分/30分で3となる。
【0042】
予約受付部12は、予約希望を受け付けたらその旨の情報を施術管理システム10に記憶させる。例えば、予約受付部12は、ユーザの識別子であるユーザIDに対応付けて、予約に係るスタイリストID、時間帯及びユーザから指定された美容サービスの種類を示す情報を施術管理システム10に記憶させる。また、予約受付部12は、予約を受け付けたスタイリスト及び時間帯について施術管理システム10に記憶されている予約数を更新する(その時点の予約数に1加える)。
【0043】
スタイリストは、予約受付部12によって受け付けられて施術管理システム10に記憶された自身についての予約希望の情報を参照することができる。また、予約受付部12は、受け付けた予約希望に係る情報を、予約希望に係るスタイリストのスタイリスト端末30に送信してもよい。スタイリストは、受け付けられた予約希望に従ってユーザに美容サービスの提供を行う。
【0044】
予約受付部12は、ユーザが施術を希望する時間帯全てが予約可能でなければ、予約不可である旨をユーザ端末20に通知する。この場合、予約受付部12は、改めてユーザ端末20から予約を希望する時間帯を示す情報を受信して、改めて上記と同様に予約希望の受け付けを行ってもよい。また、予約受付部12は、図3に示すユーザインターフェースをユーザ端末20に送信する際に、ユーザから指定された美容サービスの施術時間を加味して、ユーザが予約可能な時間帯(ユーザから指定された美容サービスの施術時間分連続して予約可能な時間帯)のみをユーザに提示し、その時間帯のみしか時間帯を指定できないようにしてもよい。
【0045】
なお、予約受付部12による、ユーザが施術を希望する時間帯を含む予約希望の受け付けは、同時施術可能数に応じて行われるものであれば、上記以外の方法で行われてもよい。以上が、美容サービスの提供における予約に関する処理に係る機能部である同時施術可能数取得部11及び予約受付部12の機能である。
【0046】
送金処理部13は、複数の異なるタイミングで施術に係る被施術者に対する請求に係る情報を取得して、施術終了後、当該複数の異なるタイミングで取得された情報に係る請求を合算して施術者に対する送金処理を行う送金処理手段である。複数の異なるタイミングは、予約受付時、予約受付から施術前日までの間、及び施術当日の施術の前若しくは後の少なくとも何れかであってもよい。
【0047】
送金処理部13は、例えば、以下のように送金処理を行う。上述したようにユーザが美容サービスの予約をする際には、ユーザは、ユーザ端末20によって、希望するスタイリスト及び希望する美容サービスを示す情報を施術管理システム10に送信する。送金処理部13は、希望するスタイリスト及び希望する美容サービスを示す情報を参照して、ユーザに請求する金額を算出する。例えば、美容サービスの種類毎に予め金額(単価)が設定されており、その金額からユーザに請求する金額を算出する。また、予め設定される金額はスタイリスト毎に異なる金額であってもよい。
【0048】
送金処理部13は、算出した金額をユーザがクレジットカードで支払うクレジット決済処理を行う。クレジット決済処理は、既存の決済代行会社のシステムを介して行われればよい。決済代行会社のシステムを介した処理は、従来と同様に行われればよい(以下についても同様である)。ユーザが、ユーザ端末20を用いてクレジットカードで支払いを行うと、決済代行会社のシステムから施術管理システム10にその旨の情報が送信される。送金処理部13は、当該情報を受信する。なお、予約受付部12による、ユーザの美容サービスの予約の受け付けは、上記のようにユーザが美容サービスの料金の支払いが行われてから、即ち、送金処理部13が上記の情報を受信してから行われてもよい。
【0049】
ユーザが、予約した美容サービスをキャンセルする際には、ユーザは、ユーザ端末20によって、キャンセル対象となる予約を特定した上で(例えば、予約時に生成される予約を特定する識別子である予約IDを含めて)その旨の情報を施術管理システム10に送信する。施術管理システム10は、ユーザ端末20から当該情報を受信すると、予約のキャンセルの処理を行う。予約のキャンセルの処理は、既存の方法を含む任意の方法で行われればよい。
【0050】
予約のキャンセルについては、予めキャンセル料が設定されていてもよい。例えば、予約の受け付けから予約日の前々日までのキャンセルについてはキャンセル料なし(無料キャンセル)とされてもよい。この場合、予約時にユーザから支払われた料金の全額がユーザに返金される。予約日の前日のキャンセルについてはキャンセル料あり(有料キャンセル)とされてもよい。この場合、予約時にユーザから支払われた料金の一部がユーザに返金される。予約日の当日のキャンセルについてはキャンセル扱いとはならず、予約時にユーザから支払われた料金はユーザには返金されないこととしてもよい。
【0051】
施術管理システム10が、ユーザ端末20からキャンセルの情報を受信すると、送金処理部13は、その情報を参照して、予め設定されたキャンセル料のルールに従って、ユーザに返金する処理を行う。ユーザへの返金の処理は、予約時の支払に用いた決済代行会社のシステムを介して行われればよい。なお、上記の通り、ユーザに返金が行われない場合もあってもよい。
【0052】
ユーザによって予約のキャンセルが行われ、かつ全額の返金が行われない場合、ユーザが支払った残りの料金の全部又は一部がスタイリストに送金される。施術管理システム10には、予めスタイリストに支払われる金額(又は金額の割合)のルールが設定されている。送金処理部13は、当該ルールに従って、スタイリストに送金する金額を算出し、スタイリストに対する送金処理を行う。スタイリストへの送金処理は、予約時の支払に用いた決済代行会社のシステムを介して行われればよい。例えば、送金処理部13から決済代行会社のシステムに送金先となるスタイリストの口座の情報が送信されて、決済代行会社のシステムから当該口座に送金が行われる。この際のスタイリストへの送金処理は、予約時及びキャンセル時の複数の異なるタイミングで取得された情報に係る請求を合算して行われるものである。
【0053】
予約に従って、美容院等においてスタイリストによるユーザへの美容サービスの提供が終了すると、施術管理システム10は施術終了の旨の情報を入力する。例えば、スタイリストの操作に応じてスタイリスト端末30が施術管理システム10にその旨の情報を送信し、施術管理システム10は当該情報を受信して入力する。
【0054】
美容サービスの提供が終了すると、ユーザが支払った料金の全部又は一部がスタイリストに送金される。送金処理部13は、上記のルールに従って、スタイリストに送金する金額を算出し、上記と同様にスタイリストに対する送金処理を行う。
【0055】
美容院等においてスタイリストによるユーザへの美容サービスの提供が行われる際、スタイリストとユーザとの相談等のやり取りの結果、又はユーザの要望若しくはその日の気分によって、提供される美容サービス(施術)が変更されることがある。美容サービスの変更には、料金の増額又は減額が伴うことがある。例えば、ユーザが美容サービスの追加、又は予約したものよりも高額な美容サービスへの変更を希望した場合には、料金の増額となる。一方で、ユーザが予定された美容サービスの一部のキャンセル、又は予約したものよりも低額な美容サービスへの変更を希望した場合には、料金の減額となる。料金の減額がある場合には、減額された料金がユーザに返金される。料金の増額がある場合には、増額された料金がユーザに請求される。
【0056】
スタイリストの操作に応じてスタイリスト端末30が、施術管理システム10に美容サービスの変更に係る情報を送信する。あるいは、ユーザの操作に応じてユーザ端末20が、施術管理システム10に美容サービスの変更に係る情報を送信する。この情報の送信は、施術当日の施術の前又は後に行われる。施術管理システム10は、当該情報を受信する。当該情報は、料金の増額又は減額の有無及び金額を判断できる情報である。
【0057】
施術管理システム10が、上記の情報を受信すると、送金処理部13は、その情報を参照して必要な処理を行う。料金の減額がある場合には、送金処理部13は、減額分をユーザに返金する処理を行う。この場合、上記のキャンセル時と同様に返金処理が行われればよい。料金の増額がある場合には、送金処理部13は、増額分をユーザに請求する処理を行う。この場合、上記の予約時と同様に請求処理が行われればよい。
【0058】
料金の増額又は減額が行われる場合、美容サービスの提供が終了すると、当該料金の増額又は減額が加味された料金の全部又は一部がスタイリストに送金される。送金処理部13は、上記のルールに従って、スタイリストに送金する金額を算出し、上記と同様にスタイリストに対する送金処理を行う。この際のスタイリストへの送金処理は、予約時及び美容サービスの変更時の複数の異なるタイミングで取得された情報に係る請求を合算して行われるものである。
【0059】
なお、上記では、クレジット決済処理、ユーザへの返金の処理及びスタイリストへの送金処理は、決済代行会社のシステムを介して行うとしたが、必ずしも決済代行会社のシステムを介して行われる必要はなく、任意の方法で行われればよい。以上が、ユーザからスタイリストへの美容サービスの提供に対する料金の支払に関する処理に係る機能部である送金処理部13の機能である。
【0060】
販売部14は、ユーザに対して商品を販売すると共に、施術者による施術が行われた被施術者を記憶しておき、販売先のユーザが記憶されている被施術者であるか否かに応じて商品の販売可否を判断する販売手段である。
【0061】
施術管理システム10は、商品の販売を行うことができる。商品の販売は、スタイリストが販売元となり、ユーザが購入者となるものである。販売される商品は、通常、美容サービスに関係するものである。例えば、販売される商品には、美容院のみで取り扱われる美容専用商材(サロン専売品と称する)が含まれていてもよい。販売部14は、商品の販売を行う機能部である。販売部14による商品の販売は、以下を除いて、例えば、専用のアプリケーションソフトウェア又は専用のWebサイトを介して、従来の電子商取引(ネットショッピング)と同様に行われればよい。
【0062】
販売部14は、商品毎に販売の対象となるユーザに応じて商品の販売可否を判断する。サロン業界では、美容専用商材を販売する際、当業界の商習慣によって特定顧客のみに販売することがある。販売部14は、例えば、上記の商習慣を踏まえた販売の制御を行う。具体的には、販売部14は、商品によっては、スタイリストが施術を行ったユーザに対してのみ商品を販売する。
【0063】
販売部14は、例えば、以下のように商品の販売可否を判断する。施術管理システム10では、商品毎に予め設定された商品の種別が記憶されている。商品の種別は、例えば、新規顧客向け商品、リピーター向け商品、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)フォロワー向け商品及び全ユーザ向け商品がある。
【0064】
新規顧客向け商品は、施術管理システム10において施術履歴がないユーザが購入することができ、施術履歴があるユーザは購入することができない商品である。リピーター向け商品は、施術管理システム10において施術履歴があるユーザが購入することができ、施術履歴がないユーザは購入することができない商品である。
【0065】
SNSフォロワー向け商品は、スタイリストのSNSのアカウントをフォローしているユーザが購入することができ、フォローしていないユーザは購入することができない商品である。施術管理システム10は、予め設定されたSNSと連携することができる。スタイリストは、当該SNSに参加し、当該SNSにおいて自身の美容サービスの広告及び宣伝等を行うことができる。全ユーザ向け商品は、全てのユーザが購入することができる商品である。
【0066】
販売部14は、施術管理システム10に対してユーザ端末20から行われる商品購入に係るアクセスを受け付ける。このアクセスの際、販売元のスタイリストが指定されていてもよい。販売部14は、商品毎に、商品購入を要求するユーザに対して商品の販売可否を判断する。販売部14は、予め記憶されている、販売可能と判断した商品の情報を取得して、ユーザに対して提示する。例えば、販売部14は、販売可能である商品の一覧の情報をユーザ端末20に送信する。ユーザは、販売可能と判断された商品のみを購入することができる。
【0067】
販売部14は、ユーザ毎に施術履歴を記憶しておく。例えば、販売部14は、施術履歴として、ユーザIDに対応付けて施術を行ったスタイリストのスタイリストIDを記憶しておく。例えば、施術終了の旨の情報が施術管理システム10に入力されると当該施術に係る予約の情報において対応付けられているユーザIDとスタイリストIDとが、施術履歴の記憶として記憶されてもよい。また、施術終了後にスタイリストが、施術履歴を施術管理システム10に入力してもよい。販売部14は、ユーザ端末20から受け付けた商品購入に係るアクセスから、商品購入を要求するユーザのユーザIDを取得する。
【0068】
販売部14は、取得したユーザIDが、施術履歴において販売元のスタイリストのスタイリストIDに対応付いているか否かを判断する。即ち、販売部14は、商品購入を要求するユーザが、販売元のスタイリストの施術を過去に受けているか否かを判断する。ユーザIDが施術履歴において販売元のスタイリストのスタイリストIDに対応付いている場合、即ち、商品購入を要求するユーザが、販売元のスタイリストの施術を過去に受けている場合、販売部14は、当該ユーザに対して、リピーター向け商品は販売可能であり、新規顧客向け商品は販売可能でないと判断する。ユーザIDが施術履歴において販売元のスタイリストのスタイリストIDに対応付いていない場合、即ち、商品購入を要求するユーザが、販売元のスタイリストの施術を過去に受けていない場合、販売部14は、当該ユーザに対して、リピーター向け商品は販売可能でなく、新規顧客向け商品は販売可能であると判断する。
【0069】
また、販売部14は、取得したユーザIDのユーザが、上記のSNSにおいて販売元のスタイリストのアカウントをフォローしているか否かを判断する。施術管理システム10では、予めユーザ及びスタイリスト毎のSNSのアカウントを記憶しておく。販売部14は、記憶されているユーザ及びスタイリストのアカウントから、当該SNSのAPI(Application Programming Interface)を介して上記の判断を行う。ユーザが販売元のスタイリストのアカウントをフォローしている場合、販売部14は、当該ユーザに対して、SNSフォロワー向け商品は販売可能であると判断する。ユーザが販売元のスタイリストのアカウントをフォローしていない場合、販売部14は、当該ユーザに対して、SNSフォロワー向け商品は販売可能でないと判断する。
【0070】
販売部14は、全ユーザ向け商品については、商品購入を要求するユーザに対して販売可能であると判断する。なお、販売部14は、少なくとも、スタイリストによる施術が行われたユーザを記憶しておき、販売先のユーザが記憶されているスタイリストであるか否かに応じて商品の販売可否を判断すればよく、上記以外の商品の販売可否の判断を行ってもよい。また、商品の種別は、上記以外であってもよく、商品の種別に応じた判断が行われればよい。例えば、ユーザが施術の予約を行ったか否かに応じて、商品の販売可否の判断が行われてもよい。以上が、美容サービスに関する商品のユーザに対する販売に関する処理に係る機能部である販売部14の機能である。
【0071】
引き続いて、図4図6のフローチャートを用いて、本実施形態に係る施術管理システム10で実行される処理(施術管理システム10が行う動作方法)である施術管理方法を説明する。まず、図4のフローチャートを用いて、美容サービスの提供における予約に関する処理(同時施術可能数取得部11及び予約受付部12による処理)を説明する。
【0072】
本処理では、まず、同時施術可能数取得部11によって、スタイリストについての時間帯毎の同時施術可能数が取得される(S01、同時施術可能数取得ステップ)。同時施術可能数の取得は、例えば、上述したように図2に示すユーザインターフェースが用いられてスタイリスト端末30との情報のやり取りによって行われる。
【0073】
続いて、ユーザによる美容サービスの予約の際に、予約受付部12によって、ユーザ端末20との情報のやり取りに応じて、ユーザが予約を希望するスタイリストについて時間帯毎の予約可否を示す情報、例えば、図3に示す予約枠の情報が出力される(S02)。それに応じてユーザ端末20から、施術を希望する時間帯を示す情報を含む予約希望が、施術管理システム10に送信される。予約受付部12によって、当該予約希望が受信されて、ユーザが施術を希望する時間帯のスタイリストの同時施術可能数に応じて、予約希望が受け付けられる(S03、予約受付ステップ)。以上が、美容サービスの提供における予約に関する処理である。
【0074】
続いて、図5のフローチャートを用いて、ユーザからスタイリストへの美容サービスの提供に対する料金の支払に関する処理(送金処理部13による処理)を説明する。本処理では、まず、送金処理部13によって、美容サービスの予約時のクレジット決済処理が行われる(S11)。クレジット決済処理は、ユーザが予約した美容サービスの料金を支払う処理である。
【0075】
予約した美容サービスをユーザがキャンセルする際には、ユーザ端末20から施術管理システム10にその旨の情報が送信される。美容サービスのキャンセルがなかった場合(S12のNO)、美容院等の店頭においてスタイリストによるユーザへの美容サービスの提供が行われる。
【0076】
店頭においてユーザへの美容サービスの提供が行われる際、提供される美容サービス(施術)が変更される際には、ユーザ端末20又はスタイリスト端末30から施術管理システム10にその旨の情報が送信される。美容サービス(施術)の変更がなかった場合、又は美容サービス(施術)の変更があったが料金の増減がなく(S13のNOかつS14のNO)美容サービスの提供が終了すると、施術終了の旨の情報が施術管理システム10に入力される(S15)。例えば、その旨の情報が、スタイリスト端末30から施術管理システム10に入力される。続いて、送金処理部13によって、スタイリストに送金する金額が算出され、スタイリストに対する送金処理が行われて(S16)、処理が終了する。この場合、予約時にユーザが支払った金額の全部又は一部が、スタイリストに送金される。
【0077】
店頭において、料金が減額される美容サービスの変更があった場合(S13のYES)には、送金処理部13によって、減額分のユーザへの返金処理が行われる(S17)。その後、美容サービスの提供が終了すると、施術終了の旨の情報が施術管理システム10に入力される(S15)。続いて、送金処理部13によって、スタイリストに送金する金額が算出され、スタイリストに対する送金処理が行われて(S16)、処理が終了する。この場合、予約時にユーザが支払った金額から、美容サービス変更によって減額された金額の全部又は一部が、スタイリストに送金される。
【0078】
店頭において、料金が増額される美容サービスの変更があった場合(S14のYES)には、送金処理部13によって、増額分のクレジット決済処理が行われる(S18)。クレジット決済処理は、ユーザが増額分の料金を支払う処理である。その後、美容サービスの提供が終了すると、施術終了の旨の情報が施術管理システム10に入力される(S15)。続いて、送金処理部13によって、スタイリストに送金する金額が算出され、スタイリストに対する送金処理が行われて(S16)、処理が終了する。この場合、予約時にユーザが支払った金額に、美容サービス変更によって増額された金額の全部又は一部が、スタイリストに送金される。
【0079】
予約された美容サービスのキャンセルがあった場合(S12のYES)、ユーザ端末20から送信されたキャンセルに係る情報が、送金処理部13によって参照されてスタイリストへの送金があるか否かが判断される(S19)。スタイリストへの送金がないと判断された場合(例えば、予約日の前々日までのキャンセルであった場合)(S19のNO)、送金処理部13によって、ユーザへの全額返金処理が行われて(S20)、処理が終了する。
【0080】
スタイリストへの送金があると判断された場合(例えば、予約日の前日のキャンセルであった場合)(S19のYES)、送金処理部13によって、ユーザへ返金する金額が算出されて、ユーザへの部分返金処理が行われる(S21)。続いて、送金処理部13によって、スタイリストに送金する金額が算出され、スタイリストに対する送金処理が行われて(S16)、処理が終了する。この場合、予約時にユーザが支払った金額からキャンセル料を差し引いた金額の全部又は一部が、スタイリストに送金される。
【0081】
なお、予約された美容サービスのキャンセルがあり(S12のYES)、かつユーザへの返金を行わない場合(図示せず)、予約通り美容サービスが提供された場合と同様に送金処理部13によって、スタイリストに送金する金額が算出され、スタイリストに対する送金処理が行われて、処理が終了する。以上が、ユーザからスタイリストへの美容サービスの提供に対する料金の支払に関する処理である。
【0082】
続いて、図6のフローチャートを用いて、美容サービスに関する商品のユーザに対する販売に関する処理(販売部14による処理)を説明する。本処理では、まず、販売部14によって、施術管理システム10に対してユーザ端末20から行われる商品購入に係るアクセスが受け付けられる(S31)。続いて、販売部14によって、商品毎に、商品購入を要求するユーザに対して商品の販売可否が判断され、販売できるとされた商品の情報が取得される。
【0083】
具体的には、ユーザの施術履歴に応じて、リピーター向け商品及び新規顧客向け商品の販売可否が判断され、販売できるとされた商品の情報が取得される(S32)。また、ユーザのSNSのフォローに応じて、SNSフォロワー向け商品の販売可否が判断され、販売できるとされた商品の情報が取得される(S33)。また、全ユーザ向け商品の情報が取得される(S34)。
【0084】
続いて、販売部14によって、取得された商品の情報がユーザに対して提示される(S35)。ユーザは、提示された情報に係る商品を購入することができる。以上が、美容サービスに関する商品のユーザに対する販売に関する処理である。
【0085】
本実施形態では、時間帯毎に同時施術可能数に応じた予約が可能となる。従って、例えば、時間帯又はスタイリストによっては、複数のユーザの施術の予約が可能となる。このように本実施形態によれば、スタイリストの時間帯毎の状況に応じて、施術について適切な予約が可能となる。その結果、予約効率が向上し、結果的に顧客及び収益を増加させることができる。顧客の増加によって、商品、特に上述したサロン専売品を販売できるユーザが増加する。
【0086】
また、本実施形態のように単位時間毎の同時施術可能数を取得し、複数の連続する時間単位の時間帯を含む予約希望を受け付けることとしてもよい。この構成によれば、互いに長さが異なる種別の施術に対しても、適切な予約が可能となる。但し、長さが同一の一律の施術が行われる場合等には、必ずしも上記の構成を取る必要はない。
【0087】
また、本実施形態のように施術管理システム10は、ユーザからスタイリストへの美容サービスの提供に対する料金の支払に関する処理を行ってもよい。具体的には、複数の異なるタイミングで施術に係るユーザに対する請求に係る情報を取得して、施術終了後、当該複数の異なるタイミングで取得された情報に係る請求を合算してスタイリストに対する送金処理を行ってもよい。また、複数の異なるタイミングは、予約受付時、予約受付から施術前日までの間、及び施術当日の施術の前若しくは後の少なくとも何れかを含んでいてもよい。
【0088】
この構成によれば、施術に係るスタイリストに対する送金を適切かつ簡易に行うことができる。例えば、請求に係る情報を取得する度に送金を行った場合の都度毎の送金手数料の発生を防止することができる。なお、複数の異なるタイミングは、必ずしも上記である必要はなく、施術に応じたものであればよい。また、施術管理システム10は、必ずしも料金の支払に関する処理を行う必要はない。
【0089】
また、本実施形態のように施術管理システム10は、ユーザに対して商品を販売すると共に、スタイリストによる施術が行われたユーザを記憶しておき、販売先のユーザが記憶されているユーザであるか否かに応じて商品の販売可否を判断してもよい。この構成によれば、例えば、従来の商習慣に沿った適切な商品の販売が可能となる。但し、施術管理システム10は、必ずしも商品の販売を行う必要はない。
【0090】
本開示の施術管理システム及び施術管理方法は、以下の構成を有する。
[1] 施術者による被施術者に対する施術に係る管理を行う施術管理システムであって、
時間帯毎の施術者が同時に施術可能な被施術者の数である同時施術可能数を取得する同時施術可能数取得手段と、
前記同時施術可能数取得手段によって取得された同時施術可能数に応じて、被施術者が施術を希望する時間帯を含む予約希望を受け付ける予約受付手段と、
を備える施術管理システム。
[2] 前記同時施術可能数取得手段は、単位時間毎の同時施術可能数を取得し、
前記予約受付手段は、複数の連続する時間単位の前記時間帯を含む予約希望を受け付ける[1]に記載の施術管理システム。
[3] 複数の異なるタイミングで施術に係る被施術者に対する請求に係る情報を取得して、施術終了後、当該複数の異なるタイミングで取得された情報に係る請求を合算して施術者に対する送金処理を行う送金処理手段を更に備える[1]又は[2]に記載の施術管理システム。
[4] 前記複数の異なるタイミングは、予約受付時、予約受付から施術前日までの間、及び施術当日の施術の前若しくは後の少なくとも何れかを含む[3]に記載の施術管理システム。
[5] ユーザに対して商品を販売すると共に、施術者による施術が行われた被施術者を記憶しておき、販売先のユーザが記憶されている被施術者であるか否かに応じて商品の販売可否を判断する販売手段を更に備える[1]~[4]の何れかに記載の施術管理システム。
[6] 施術者による被施術者に対する施術に係る管理を行う施術管理システムの動作方法である施術管理方法であって、
時間帯毎の施術者が同時に施術可能な被施術者の数である同時施術可能数を取得する同時施術可能数取得ステップと、
前記同時施術可能数取得ステップにおいて取得された同時施術可能数に応じて、被施術者が施術を希望する時間帯を含む予約希望を受け付ける予約受付ステップと、
を含む施術管理方法。
【符号の説明】
【0091】
10…施術管理システム、11…同時施術可能数取得部、12…予約受付部、13…送金処理部、14…販売部、20…ユーザ端末、30…スタイリスト端末。
図1
図2
図3
図4
図5
図6